JP2012220760A - 筒状体マスク及びこれを使用した露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール状基材に連続した画像を形成する筒状体マスク及びこれを使用した露光装置を提供する。
【解決手段】光透過性を有する筒状体と、該筒状体の周方向に連続して刻設された凹部からなるパターンと、該凹部に充填された遮光部材とから構成される筒状体マスクと、該筒状体マスクの中央に設置された光源とから構成され、少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の該樹脂塗布面と、前記筒状体の表面とを接触回転させ、前記光源によって露光する。
【選択図】 図1
【解決手段】光透過性を有する筒状体と、該筒状体の周方向に連続して刻設された凹部からなるパターンと、該凹部に充填された遮光部材とから構成される筒状体マスクと、該筒状体マスクの中央に設置された光源とから構成され、少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の該樹脂塗布面と、前記筒状体の表面とを接触回転させ、前記光源によって露光する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ロール状金属箔などの基材表面に連続した画像を切れ目なく形成することが可能であり、且つ微細な画像を安定して形成できる筒状体マスク及びこれを使用した露光装置に関するものである。
従来より、長尺の金属箔に多数の孔を開ける用途があり、様々な技術が使用されている。代表的なものではオス型、メス型の一組の金型を用いたプレス加工が挙げられるが、プレス加工の際にバリが発生するため、必ずバリ取り作業が必要となるものであった。しかも金属箔の厚みが10〜50μmの薄い材料の場合、金型に高い寸法精度が必要とされ非常に高価となるものであった。
他の技術としては、エッチングなどの化学処理によって金属箔に孔を開ける技術があり、金属箔の表面に感光性の樹脂を塗布して、所定のマスクを使用して露光を行い、現像、エッチング処理を行なうことで、精度の高い加工を行なうものであるが、ロール状金属箔に連続した孔を加工するには、上記のマスクを精度よく位置合わせして、露光を行なう必要があるが、金属箔を一定の張力で搬送しながらマスクとの位置合わせを繰り返す際に、ずれが生じてしまい、マスクの絵柄に繋ぎ目がでるという問題があった。
そこで、アルミ箔などの表面に特定のパターンを正確に形成する印刷装置が提案されている(特許文献1参照。)。
上記特許文献1に提案されている技術は、透明基体上に、回路などのパターンを形成した金属フィルムなどの遮光膜と透明性耐磨耗被膜が積層されたフォトレジスト印刷用マスクを露光用ロールの表面に積層し、この露光用ロール内部に設けた光源て被印刷体に露光を行なうものであり、印刷用マスクを露光用ロールの表面に貼着する必要があるため、露光用ロールの周方向に連続するパターンを形成する場合継ぎ目が生じ、長尺の被印刷体への連続したパターンの形成には不向きなものであった。
上記の問題点に鑑み本発明者らは、光透過性を有する筒状体の表面に連続した凹部パターンを直接形成させて、この凹部に光遮断材を充填することによって筒状のマスクを形成し、この筒状のマスクを使用する露光装置を提供するに至った。
このため本発明の筒状体マスクは、光透過性を有する筒状体と、該筒状体表面の周方向に連続して刻設された凹部からなるパターンと、該凹部に充填された遮光部材とから構成されることを第一の特徴とする。
また、本発明の露光装置は、ロール状基材の長手方向表面に連続画像を形成する露光装置であって、前記筒状体マスクと、該筒状体マスクの中央に設置された光源とから構成され、少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の該樹脂塗布面と、前記筒状体マスクの表面とを接触回動させ、前記光源によって露光することを第二の特徴とする。
そして、少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材を供給する供給手段と、前記ロール状基材の感光性樹脂塗布面と密着し回動する筒状体マスクと、該筒状体マスクを載置して従動し、前記ロール状基材を筒状体マスク表面に密着させる1対のガイドローラと、表面に弾性体を有し前記ガイドローラから排出されるロール状基材を牽引する牽引ローラと、該牽引されたロール状基材を巻き取る巻取り手段とから構成され、前記筒状体マスク内に配置された光源により前記ロール状基材表面の感光性樹脂を露光することを第三の特徴とする。
本発明に係る筒状体マスクは、光透過性を有する筒状体と、該筒状体表面の周方向に連続して刻設された凹部からなるパターンと、該凹部に充填された遮光部材によって構成されるため、マスク表面に凸部がなく、ロール状基材との接触の際に摩擦による劣化が少ないと共に、繋ぎ目の無い連続したパターンが得られるという効果を有する。
そして、上記の筒状体マスクの表面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の感光性樹脂塗布面を密着させた状態で回動しながら露光ができるため、光源からの露光距離が一定となりマスクパターンがムラ無く感光性樹脂に形成されるという効果を有する。
さらに、筒状体マスクを載置して従動し、ロール状基材を筒状体マスク表面に密着させる1対のローラと、表面に弾性体を有し前記ローラから排出されるロール状基材を牽引する牽引ローラと、該牽引されたロール状基材を巻き取る巻取り手段とから構成されており、ロール基材と牽引ローラ表面の弾性体との適度な摩擦によって弛みなどが生じることなく牽引することができ、しかも筒状体マスクは1対のローラ上の載置された状態でロール状基材を密着しながら回動するため、安定したロール基材の搬送ができるため、マスクパターンの露光ズレが生じない。
以下、本発明を実施例を示す図面を参照しながら説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。図1は本発明の露光装置によって形成された連続パターンを示す正面説明図、図2は本発明に係る露光装置の筒状体マスクを示す斜視説明図、図3は本発明に係る筒状体マスクの実施例を示す説明図である、図4は本発明に係る筒状体マスクの他の実施例を示す説明図、図5は本発明に係る露光装置による露光状態を示す説明図、図6は本発明に係る露光装置の構成を示す図である。
図1は、本発明に係る露光装置によって連続パターンを形成したロール状基材を示しており、金属Cu箔からなるロール状基材10の表面に、多数の連続パターン11が継ぎ目なく形成されている。この連続パターン11は、後述する筒状体マスクに形成されたパータンに対応して形成され、感光性樹脂によって構成されている。例えばこのロール状基材10に連続パターン11の貫通孔を形成させる場合には、連続パターン11部分を現像処理によって取除き、金属Cu箔面を露出させ、腐食液によってエッチングすることで形成することができる。
図2は、本発明に係る露光装置の筒状体マスク1を示しており、透明素材で成形された筒状体2の表面に連続パターン3が継ぎ目無く形成されている。尚、筒状体2の内側に配置されている光源4は、後述する露光に使用される紫外線光源である。筒状体2の材質は紫外線透過性の高いアクリル樹脂やガラス等が使用され、円筒形状とされており、その表面からレーザによって深さ20〜100μmの凹部が刻設されている。
図3は、図2の筒状体マスク1の一部を拡大した説明図であり、筒状体2の表面に刻設された多数の凹部5内に遮光部材であるラッカー樹脂6が充填されている。このラッカー樹脂6は紫外領域の波長を遮断する黒、赤などの色が適宜使用されており、筒状体2の表面全面に塗布されて凹部5内に充填した後に筒状体2の表面から拭き取られる。
上記の構成で筒状体マスク1が形成されるため、筒状体2の表面の周方向に連続パターン3が継ぎ目無く形成される。しかも、この筒状体マスク1表面は凹凸が少なく後述するロール状基材10の密着性に優れると共に、ロール状基材10との摩擦による劣化が少ない。そして、この筒状体マスク1を使用してロール状基材10表面に塗布された感光性樹脂を光源4によって露光すると、ロール状基材10の表面に塗布された感光性樹脂に連続パターン3がムラ無く正確に形成される。尚、この筒状体マスク1を使用して露光を行なう際には、ネガタイプの感光性樹脂が好適に使用される。
図4は、本発明に係る筒状体マスクの他の実施例を示している。図に示すように筒状体マスク1aの筒状体2aには連続パターン3aが貫通して形成されており、材質としてステンレスやアルミ等の光遮断材が使用される。そしてこの連続パターン3aの形成には、レーザ加工や金属エッチングが採用される。
この筒状体マスク1a表面に感光性樹脂を塗布したロール状基材10面を密着させた状態で、回転させながら光源4によって露光を行うと、上述した連続パターン11がロール状基材10表面の感光性樹脂に形成される。尚、この筒状体マスク1aを使用する場合には、ポジタイプの感光性樹脂が使用される。
図5は、本発明の露光装置による露光状態を示している。筒状体マスク1は一対のガイドローラ7上に載置されており、この筒状体マスク1の内側には紫外光を放出する光源4が配置されている。そしてロール状基材10は図の右手方向のガイドローラ7を介して筒状体マスク1表面に押し付けられ、左手方向のガイドローラ7を介して排出される。
この構成によってロール状基材10の表面に塗布された感光性樹脂(図示せず)に露光を行なうと、ロール状基材10は一対のガイドローラ7によって筒状体マスク1表面に密着した状態とされ、上述した連続パターン3を正確に再現することができる。しかもロール状基材10は、筒状体マスク1表面に一対のガイドローラ7によって押し付けられた状態で回転するため、連続パターン3が位置ずれすることが無い。尚、本実施例の筒状体マスクの表面は透明なアクリル樹脂やガラス、或いは金属によって形成されているが、上記ロール状基材10との摩擦による劣化を防止するためにシリコーン樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂などのハードコート剤をさらに積層してもよいことは無論である。
図6は本発明に係る露光装置の構成を示しており、図6(a)は平面説明図、図6(b)は正面説明図、図6(c)は側面説明図である。。図に示すように本発明の露光装置20は、一対のガイドローラ7に載置された筒状体マスク1と、ロール状基材10が捲かれた原反リール8と、原反リール8側に設けられた供給手段である供給ローラ9、9と、筒状体マスク1の排出側に設けられた牽引ローラ12と、この牽引ローラ12によって牽引されたロール状基材10を巻き取る巻取りローラ13とから構成されている。
原反リール8には、少なくとも片面に感光性樹脂が塗布されたロール状基材10が捲かれており、その樹脂面にはセパレータフイルム(図示せず)が貼着されている。また原反リール8の下方には、前記セパレータフィルムを巻き取る巻取りリール14が設置され原反リール8の回動と同期して回動する駆動モータ15によってセパレータフィルムを巻き取る。
供給ローラ9、9を介して供給されたロール状基材10は、一対のガイドローラ7に載置された筒状体マスク1の外周に、ガイドローラ7を介して捲きつけられ、牽引ローラ12によって牽引される。この牽引ローラ12の表面には、合成ゴム等の弾性体が貼着されており、駆動モータ16の回動によってロール状基材10を牽引する。この際牽引ローラ12の表面素材である弾性体とロール状基材10との間の適度な摩擦によってロール状基材10はスリップなどを生じることなく一定の張力で牽引することが可能となる。
牽引されたロール状基材10は、排出ローラ17を介して巻取りローラ13に巻き取られる。この際、巻取りローラ13の下方には、露光済みの感光性樹脂面を保護するセパレータフィルムを供給するセパレータ用リール18が設けられ、巻取りローラ13の回動と同期して回動する駆動モータ19によってセパレータフィルム供給する。そして、供給されたセパレータフィルムはロール状基材10の露光済みの感光性樹脂面に当接した状態で巻取りローラ13に巻き取られる。
筒状体マスク1の中央位置には、2対の光源4が設けられ、筒状体マスク1の内側から外方へ紫外光を照射する。尚、この光源4を含む筒状体マスク1の周囲には他の光を遮断する箱体(図示せず)を設けることが望ましい。
上記の構成により、筒状体マスク1内の光源4から照射された紫外光は、筒状体マスク1の連続パターン3を通過して外部に照射される構成となっている。そして、筒状体マスク1の表面に捲きつけられたロール状基材10の感光性樹脂面と筒状体マスク1の連続パターン3とが密着した状態で回動するため、ロール状基材10の長手方向に継ぎ目の無い連続パターン11が形成される。尚、この露光装置20によって連続パターン11が形成されたロール状基材10は、専用の現像装置によって現像処理がなされ、さらに必要に応じて金属メッキ処理、エッチング処理がなされる。
以上の構成からなる本発明の筒状体マスク及びこれを使用した露光装置は、マスク表面に凸部がなく、ロール状基材との接触の際に摩擦による劣化が少ないと共に、繋ぎ目の無い連続したパターンが得られる。そして、筒状体マスクの表面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の感光性樹脂塗布面を密着させた状態で回動しながら露光ができるため、光源からの露光距離が一定となりマスクパターンがムラ無く感光性樹脂に形成される。
1、1a 筒状体マスク
2、2a 筒状体
3、3a 連続パターン
4 光源
5 凹部
6 ラッカー樹脂
7 ガイドローラ
8 原反リール
9 供給ローラ
10 ロール状基材
11 連続パターン
12 牽引ローラ
13 巻取りローラ
14 巻取りリール
15、16、19 駆動モータ
17 排出ローラ
18 セパレータ用リール
20 露光装置
2、2a 筒状体
3、3a 連続パターン
4 光源
5 凹部
6 ラッカー樹脂
7 ガイドローラ
8 原反リール
9 供給ローラ
10 ロール状基材
11 連続パターン
12 牽引ローラ
13 巻取りローラ
14 巻取りリール
15、16、19 駆動モータ
17 排出ローラ
18 セパレータ用リール
20 露光装置
Claims (3)
- 光透過性を有する筒状体と、該筒状体表面の周方向に連続して刻設された凹部からなるパターンと、該凹部に充填された遮光部材とから構成されることを特徴とする筒状体マスク。
- ロール状基材の長手方向表面に連続画像を形成する露光装置であって、請求項1に記載の筒状体マスクと、該筒状体マスクの中央に設置された光源とから構成され、少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材の該樹脂塗布面と、前記筒状体マスクの表面とを接触回動させ、前記光源によって露光することを特徴とする露光装置。
- 少なくとも片面に感光性樹脂を塗布したロール状基材を供給する供給手段と、前記ロール状基材の感光性樹脂塗布面と密着し回動する筒状体マスクと、該筒状体マスクを載置して従動し、前記ロール状基材を筒状体マスク表面に密着させる1対のガイドローラと、表面に弾性体を有し前記ガイドローラから排出されるロール状基材を牽引する牽引ローラと、該牽引されたロール状基材を巻き取る巻取り手段とから構成され、前記筒状体マスク内に配置された光源により前記ロール状基材表面の感光性樹脂を露光することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011087105A JP2012220760A (ja) | 2011-04-11 | 2011-04-11 | 筒状体マスク及びこれを使用した露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011087105A JP2012220760A (ja) | 2011-04-11 | 2011-04-11 | 筒状体マスク及びこれを使用した露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=47272324
Family Applications (1)
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JP2011087105A Withdrawn JP2012220760A (ja) | 2011-04-11 | 2011-04-11 | 筒状体マスク及びこれを使用した露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012220760A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013136834A1 (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-19 | 株式会社ニコン | マスクユニット、基板処理装置及びマスクユニット製造方法並びに基板処理方法 |
CN103869609A (zh) * | 2014-03-18 | 2014-06-18 | 青岛理工大学 | 滚对平面光刻压印中紫外灯光源结构 |
CN113703280A (zh) * | 2021-09-08 | 2021-11-26 | 深圳市龙图光电有限公司 | 曝光方法以及曝光装置 |
-
2011
- 2011-04-11 JP JP2011087105A patent/JP2012220760A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013136834A1 (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-19 | 株式会社ニコン | マスクユニット、基板処理装置及びマスクユニット製造方法並びに基板処理方法 |
JPWO2013136834A1 (ja) * | 2012-03-15 | 2015-08-03 | 株式会社ニコン | マスクユニット、基板処理装置及びマスクユニット製造方法並びに基板処理方法 |
JP2018077530A (ja) * | 2012-03-15 | 2018-05-17 | 株式会社ニコン | 基板処理装置、及びパターン形成方法 |
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CN113703280A (zh) * | 2021-09-08 | 2021-11-26 | 深圳市龙图光电有限公司 | 曝光方法以及曝光装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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