JP2012220357A - 検体の前処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
糞便に由来する検体の前処理方法であって、前記検体を、pHが0.5〜2.9の範囲内に保たれた、Gly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液で懸濁する工程を含むことを特徴とする検体の前処理方法。
【選択図】なし
Description
[項1]
糞便に由来する検体の前処理方法であって、前記検体を、pHが0.5〜2.9の範囲内に保たれた、Gly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液で懸濁する工程を含むことを特徴とする検体の前処理方法。
[項2]
請求項1で処理した懸濁液のpHを6.0〜8.0の間になるよう調整する工程を含む、請求項1に記載の前処理方法。
[項3]
pHの調整にTricine−NaOH緩衝液を用いる、請求項2に記載の前処理方法。
[項4]
前記前処理方法が、免疫学的反応、または、遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法のために用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載の前処理方法。
[項5]
前記の目的成分測定法が、検出系に化学発光反応を用いる方法である、請求項4に記載の検体前処理方法。
[項6]
前記の目的成分測定法が、酵素免疫測定法である、請求項4または5に記載の検体前処理方法。
[項7]
前記の目的成分が、Rotaウイルスである、請求項4〜7のいずれかに記載の検体前処理方法。
[項8]
請求項1に記載の前処理方法であって、以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする検体の前処理方法。
(1)前記検体を検体抽出液に懸濁し懸濁液とする工程
(2)前記懸濁液のpHを0.5〜2.9の間になるようGly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液で調整する工程
(3)(2)で処理した懸濁液のpHを6.0〜8.0の間になるよう調整する工程
[項9]
糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法であって、以下の(1)および(2)の工程を含むことを特徴とする目的成分測定法。
(1)糞便に由来する検体を、請求項1〜8のいずれかに記載の検体前処理方法で、処理する工程
(2)免疫学的反応、または、遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する工程
[項10]
前記の目的成分測定法が、検出系に化学発光反応を用いる方法である、請求項9に記載の目的成分測定法。
[項11]
前記の目的成分測定法が、酵素免疫測定法である、請求項9または10に記載の目的成分測定法。
[項12]
前記の酵素免疫測定法が、以下の(A)に記載された(a)から(e)の工程、または、(B)に記載された(a)から(d)の工程を含む方法である、請求項11に記載の目的成分測定法。
(A)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)を含む溶液とを接触させて、試薬1と該目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタの表面に、上記目的成分に特異的に結合する、酵素で標識された第二の抗体(試薬2)の溶液を滴下して、試薬2を、リガンド補捉剤とリガンド部分とを介して多孔性フィルタに結合している第一の抗体と目的成分との複合体に結合させる工程。
(d)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(e)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。
(B)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体とは別の抗体であって、第一の抗体と同じもしくは異なる部分で該目的成分に結合する第二の抗体が酵素で標識された第二の抗体(試薬2)を接触させて、試薬1と試薬2と目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(d)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。
[項13]
請求項1〜8のいずれかに記載の糞便に由来する検体の前処理方法に用いるためのセットであって、pHが0.5〜2.9の範囲内に保たれた、Gly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液を含むことを特徴とする検体前処理用セット。
[項14]
請求項9〜12のいずれかに記載の糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法に用いるためのキットであって、以下の(1)〜(3)の構成を含むことを特徴とするキット。
(1)請求項13に記載の検体前処理用セット
(2)前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第一の抗体
(3)前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第二の抗体
(4)未結合の検体・抗体を除去するための洗浄液
(5)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、測定するための発光基質
検体を採取する方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。具体的には、綿棒、糞便採取器具などを用いて採取することができる。
糞便の由来は特に限定されないが、ヒトのほか、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギなどの哺乳類、鳥類などが挙げられる。
例えば、そのような緩衝液(本明細書ではこのような溶液を「前処理液」ともよぶ。)で前記検体を懸濁させることにより行うことができる。
工程を分ける場合、検体抽出液と前処理液とを混合するときの液量比は特に限定されないが、検体抽出液:前処理液=3:2の割合が好ましい。
界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン性界面活性剤が好ましい。例えば、Triton X−100、Tween20、Pluronicなどが挙げられる。
界面活性剤の濃度は0.10重量%から0.25重量%が好ましい。中でも0.25重量%が好ましい。
界面活性剤は、前処理液に添加されていても良いし、検体抽出液に添加されていてもよい。
これらの試薬は、前処理液に添加されていても良いし、検体抽出液に添加されていてもよい。
pHを6.0〜8.0の間に調整する方法は、混合時にそのようなpHになるように溶液(本明細書ではこのような溶液を「中和液」ともよぶ。)を添加するのであれば、特に限定されない。例えば検体抽出液にpHが6.0を越える溶液を含有させることにより行うことができる。
さらに具体的には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、グリシン‐NaOH緩衝液、トリシン‐NaOH緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液が例示でき、中でもトリシン‐NaOH緩衝液が好ましい。
アルカリ溶液類など実質的に緩衝能を持たない場合は、濃度は限定されないが0.05Mから2.0Mが好ましい。また、pHは6.0以上であれば特に限定されないが、12.0以上が好ましい。
アルカリ性に調整された緩衝液の場合、濃度は限定されないが0.5Mから2.0Mが好ましい。また、pHは6.0以上であれば特に限定されないが、7.0〜9.0の塩基性の範囲の溶液が好ましく、7.0〜8.0が更に好ましい。
先の工程でpHを0.5〜2.9の範囲になるよう調整した溶液と、上記pHが6.0を越える溶液との液量比は特に限定されないが、2:1の割合が好ましい。
例えば、免疫学的反応や遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、該生体試料に含まれる種々の目的成分を測定する方法が例示できる。
免疫学的方法としては、酵素免疫測定法、放射免疫測定法、免疫比濁測定法、免疫凝集測定法などが例示できる。
遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用した方法としては、LAMP法、Qプローブ法などが例示できる。
本発明の検体前処理方法が適用される測定項目は、特に限定されるものではないが、例えば、糞便に含まれるRotaウイルスの検出に利用することができる。
化学発光反応を用いる検出系としては、特に限定されるものではないが、ウエスタンブロッティング法、免疫共沈降法、酵素免疫測定法などが挙げられる。
(1)糞便に由来する検体を、上述の検体前処理方法で、処理する工程
(2)免疫学的反応、または、遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する工程
また、当該実施形態における目的成分測定方法としては、特に限定されないが、例えば、以下の(A)に記載された(a)から(e)の工程、または、(B)に記載された(a)から(d)の工程を含む酵素免疫測定法が例示できる。この測定法は、特開2001−235471号公報(特許文献1)などで公知である。
(A)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)を含む溶液とを接触させて、試薬1と該目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタの表面に、上記目的成分に特異的に結合する、酵素で標識された第二の抗体(試薬2)の溶液を滴下して、試薬2を、リガンド補捉剤とリガンド部分とを介して多孔性フィルタに結合している第一の抗体と目的成分との複合体に結合させる工程。
(d)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(e)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。
(B)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体とは別の抗体であって、第一の抗体と同じもしくは異なる部分で該目的成分に結合する第二の抗体が酵素で標識された第二の抗体(試薬2)を接触させて、試薬1と試薬2と目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(d)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。
検体に含まれる目的成分を測定するために必要な試薬構成部分については、特に限定されない。例えば、下記の全てを含む一式が例示される。
・前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第一の抗体、
・前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第二の抗体、
・未結合の検体・抗体を除去するための洗浄液、および、
・多孔性フィルタに結合した酵素の活性を測定するための発光基質
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
抗ロタウイルスマウスモノクローナル抗体(Fitzgerald社)1 mgとビオチンアミドカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルを25℃で4時間反応させ、Amicon Ultra−4(ミリポア社製)を用いて分画し、第1抗体液を調製した。
(実験2)ALP標識抗ロタウイルス抗体の調製
抗ロタウイルスマウスモノクローナル抗体(Fitzgerald社)0.1 mgをAlkaline Phosphatase Labeling Kit - SH(同人化学社製)を用いて、第2抗体液を調製した。
(実験3)ロタウイルス抗原測定の実施
症状から明らかにロタウイルス感染症である人より糞便を採取し、そのうちイムノクロマト法を原理とする市販のロタウイルス検出キット(日本ベクトン・ディッキンソン社 商品名BD Rota/Adeno エグザマンTM スティック)でロタウイルス感染症陽性であることを確認できた糞便を使用し(52例)、ロタウイルス抗原を測定した。検体抽出液としては、0.15重量% Triton X−100(ナカライテスク社製)、0.1重量% Tween20(ナカライテスク社製)、1重量% BSAを含む溶液を用い、糞便を前記検体抽出液に懸濁したものを検体とした。検体30μlに各種強酸性溶液(1.0M HCl、1.0M NaNO3、0.5M H2SO4)20μlを添加し、40℃で1分間インキュベーション後、1.0M Tricine−NaOH緩衝液(pH 8.0)25μlを添加した。前記溶液75μlに第1抗体液20μlを添加し、混合後、40℃でインキュベーションした(検体・第1抗体液混合液)。10秒後に、検体・第1抗体液混合液70μlをあらかじめ50μlの蒸留水を添加したPOCube(東洋紡績社製)専用反応容器(第1抗体に結合したリガンドを特異的に認識するリガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタを含む容器)に添加し、さらに、第2抗体液を20μl添加し、40℃でインキュベーションした。150秒後に、0.05%のTween20を含む蒸留水を80μlずつ2回添加し、さらに発色基質としてLumigenTM APS−5(Lumigen社製)を30μl添加し、発光強度を測定した。発光強度で10000以上を示す検体をロタウイルス感染症陽性と判定した。結果を表1に示す。
実験3の結果から、現行の酸処理法には問題があることがわかった。そこで、酸処理法を探索するため、市販のロタウイルス標準抗原(陽性コントロール)を用いて、(実験3)と同様の方法で測定を行った。得られた結果を図1に示す。
図1の結果から、1.0M 酢酸、1.0M KCl−HCl(pH 2.5)、1.0M Gly−HCl(pH 2.5)、1.0M Ala−HCl(pH 2.5)、1.0M Ser−HCl(pH 2.5)については、酸処理しないときと同等の発光強度が得られることがわかった。
(実験3)で用いたロタウイルス感染症陽性である糞便のうち20例と、症状から明らかにロタウイルス感染症でない人より糞便を採取し、そのうちイムノクロマト法を原理とする市販のロタウイルス検出キット(日本ベクトン・ディッキンソン社 商品名BD Rota/Adeno エグザマンTM スティック)でロタウイルス感染症陰性であることを確認できた糞便20例とを用いて、実験5で得られた酸処理法の効果の確認を行った。測定は(実験3)と同様の手法で行った。得られた結果を表2に示す。
一方、1.0M Gly−HCl(pH 2.5)、1.0M Ala−HCl(pH 2.5)、1.0M Ser−HCl(pH 2.5)を用いると、陽性検体、陰性検体、ともに一致率が100%となり、偽陰性判定を防ぎ、かつ、抗原を正確に測定できることがわかった。
Claims (14)
- 糞便に由来する検体の前処理方法であって、前記検体を、pHが0.5〜2.9の範囲内に保たれた、Gly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液で懸濁する工程を含むことを特徴とする検体の前処理方法。
- 請求項1で処理した懸濁液のpHを6.0〜8.0の間になるよう調整する工程を含む、請求項1に記載の前処理方法。
- pHの調整にTricine−NaOH緩衝液を用いる、請求項2に記載の前処理方法。
- 前記前処理方法が、免疫学的反応、または、遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法のために用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載の前処理方法。
- 前記の目的成分測定法が、検出系に化学発光反応を用いる方法である、請求項4に記載の検体前処理方法。
- 前記の目的成分測定法が、酵素免疫測定法である、請求項4または5に記載の検体前処理方法。
- 前記の目的成分が、Rotaウイルスである、請求項4〜7のいずれかに記載の検体前処理方法。
- 請求項1に記載の前処理方法であって、以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする検体の前処理方法。
(1)前記検体を検体抽出液に懸濁し懸濁液とする工程
(2)前記懸濁液のpHを0.5〜2.9の間になるようGly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液で調整する工程
(3)(2)で処理した懸濁液のpHを6.0〜8.0の間になるよう調整する工程 - 糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法であって、以下の(1)および(2)の工程を含むことを特徴とする目的成分測定法。
(1)糞便に由来する検体を、請求項1〜8のいずれかに記載の検体前処理方法で、処理する工程
(2)免疫学的反応、または、遺伝子がハイブリダイズする相互作用の特異性を利用して、糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する工程 - 前記の目的成分測定法が、検出系に化学発光反応を用いる方法である、請求項9に記載の目的成分測定法。
- 前記の目的成分測定法が、酵素免疫測定法である、請求項9または10に記載の目的成分測定法。
- 前記の酵素免疫測定法が、以下の(A)に記載された(a)から(e)の工程、または、(B)に記載された(a)から(d)の工程を含む方法である、請求項11に記載の目的成分測定法。
(A)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)を含む溶液とを接触させて、試薬1と該目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタの表面に、上記目的成分に特異的に結合する、酵素で標識された第二の抗体(試薬2)の溶液を滴下して、試薬2を、リガンド補捉剤とリガンド部分とを介して多孔性フィルタに結合している第一の抗体と目的成分との複合体に結合させる工程。
(d)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(e)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。
(B)
(a)目的成分を含む処理検体と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)と、該目的成分に特異的に結合する第一の抗体とは別の抗体であって、第一の抗体と同じもしくは異なる部分で該目的成分に結合する第二の抗体が酵素で標識された第二の抗体(試薬2)を接触させて、試薬1と試薬2と目的成分との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)多孔性フィルタを洗浄することにより、多孔性フィルタに結合していない試薬を除去する工程。
(d)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質を用いて測定する工程。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の糞便に由来する検体の前処理方法に用いるためのセットであって、pHが0.5〜2.9の範囲内に保たれた、Gly−HCl緩衝液、Ala−HCl緩衝液またはSer−HCl緩衝液を含むことを特徴とする検体前処理用セット。
- 請求項9〜12のいずれかに記載の糞便に由来する検体に含まれる目的成分を測定する方法に用いるためのキットであって、以下の(1)〜(3)の構成を含むことを特徴とするキット。
(1)請求項13に記載の検体前処理用セット
(2)前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第一の抗体
(3)前記検体に含まれる目的成分に特異的に結合する第二の抗体
(4)未結合の検体・抗体を除去するための洗浄液
(5)多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、測定するための発光基質
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- 2011-04-11 JP JP2011087142A patent/JP5812323B2/ja active Active
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