JP2012216682A - ナノインプリント用感放射線性組成物、及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
同一又は異なる分子中に芳香環及びフッ素原子を含み、フッ素原子に対する芳香環のモル比が6.0以下であるナノインプリント用感放射線性組成物である。
式(2−2)中、R3〜R5は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である。)
式(4)中、R8は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R9は、(k+1)価の連結基である。Xは、フッ素原子を有する2価の連結基である。R10は、水素原子又は1価の有機基である。kは、1〜3の整数である。但し、kが2又は3の場合、複数のX及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程と、
上記モールドを圧接した状態で上記塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程と、
上記モールドを上記パターン形成層から剥離する工程と
を含むパターン形成方法である。
本発明のナノインプリント用感放射線性組成物は、同一又は異なる分子中に芳香環及びフッ素原子を含み、フッ素原子に対する芳香環のモル比が6.0以下である。フッ素原子に対する芳香環のモル比としては、4.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましい。当該ナノインプリント用感放射線性組成物の含む芳香環及びフッ素原子のモル比を上記特定の値とすることで、当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、モールドに対する接触角が適度となり、モールド充填性が向上する。当該ナノインプリント用感放射線性組成物中は、芳香環及びフッ素原子を含んでいればよく、当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有する同一の化合物が芳香環及びフッ素原子の両方を有していても、異なる化合物がそれぞれ芳香環又はフッ素原子を有していてもよい。
[A]化合物は、上記式(1)で表される重合性化合物である。当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、芳香環を有する上記特定構造の[A]化合物を含有することで、重合性に優れると共に、モールド充填性も向上する。
これらのうち、フルオレンがより好ましい。
[B]化合物は、上記式(2−1)で表される重合性化合物及び(2−2)で表される重合性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の重合性化合物である。当該ナノプリント用感放射線性組成物は、フッ素原子を有する上記特定構造の[B]化合物を有することで、重合性に優れると共に、モールドにおける接触角を適度な値に調整することができ、モールド充填性が向上する。
上記式(2−2)中、R3〜R5は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である。
[C]重合体は、その構造中にフッ素原子を有する重合体である。当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、[C]重合体を含有することにより、モールドにおける接触角を適度なものとすることができ、モールド充填性を向上することができる。
主鎖にフッ素化アルキル基が結合した構造;
側鎖にフッ素化アルキル基が結合した構造;
主鎖と側鎖とにフッ素化アルキル基が結合した構造が挙げられる。
構造単位(c1)は上記式(3)で表される構造単位である。
構造単位(c2)は、上記式(4)で示される構造単位である。
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の単環式飽和炭化水素;
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、シクロデカジエン等の単環式不飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、アダマンタン等の多環式飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、ビシクロ[2.2.2]オクテン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デセン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデセン等の多環式炭化水素基から(k+1)個の水素原子を除いた基が挙げられる。
上記式(4−2)中、R8、X、R10及びkは、上記式(4)と同義である。但し、kが2又は3の場合、複数のX及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[C]重合体は、さらに「他の構造単位」として、現像液への可溶性を高めるためにラクトン骨格又は環状カーボネート骨格を有する構造単位、エッチング耐性を高めるために脂環式構造を含む構造単位等を1種以上有してもよい。
[C]重合体は、ラジカル重合等の常法に従って合成できる。例えば、
単量体及びラジカル開始剤を含有する溶液を、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;
単量体を含有する溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;
各々の単量体を含有する複数種の溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法等の方法で合成することが好ましい。なお、単量体溶液に対して、単量体溶液を滴下して反応させる場合、滴下される単量体溶液中の単量体量は、重合に用いられる単量体総量に対して30モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、70モル%以上が特に好ましい。
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
当該インプリント用感放射線性組成物において、[D]光重合開始剤は、露光により[A]化合物及び[B]化合物の重合性基を活性化し、当該インプリント用感放射線性組成物の硬化反応を誘発する。
[E]化合物は、上記式(5)で表される化合物である。当該ナノインプリント用感放射線性組成物が、上記特定構造を有する架橋性の[E]化合物を含有することで、当該ナノインプリント用感放射線性組成物の重合性を向上することができる。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、[A]化合物、[B]化合物、[C]重合体、[D]光重合開始剤及び[E]化合物以外に、本発明の効果を損なわない限り、有機溶媒、離型剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、酸化防止剤、塩基性化合物等のその他の任意成分を含んでもよい。以下、各成分について詳述する。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、有機溶剤非含有組成物であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない限り、有機溶剤を含有してもよい。より具体的には、[A]化合物、[B]化合物、[C]重合体、[D]光重合開始剤及び[E]化合物の合計に対して、通常、2000質量%以下の有機溶剤を含有してもよく、1000質量%以下が好ましい。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テトラフルオロエチレンパウダー等の固形ワックス、フッ素系、リン酸エステル系化合物等が挙げられる。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよいシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアクリルシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー製)、Sumisorb110、同130、同140、同220、同250、同300、同320、同340、同350、同400(以上、住友化学工業製)等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有割合としては、当該ナノインプリント用感放射線性組成物100質量%に対して、0.01〜10質量%であることが好ましい。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい光安定剤の市販品としては、例えば、Tinuvin 292、同144、同622LD(以上、チバガイギー製)、サノールLS−770、同765、同292、同2626、同1114、同744(以上、三共化成工業製)等がある。光安定剤の含有割合としては、当該ナノインプリント用感放射線性組成物100質量%に対して、0.01〜10質量%であることが好ましい。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい老化防止剤の市販品としては、例えば、Antigene W、同S、同P、同3C、同6C、同RD−G、同FR、同AW(以上、住友化学工業製)等が挙げられる。老化防止剤の含有割合としては、ナノインプリント用感放射線性組成物100質量%に対して、0.01〜10質量%であることが好ましい。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ(n−ブチル)アジペート、ジメチルスベレート、ジエチルスベレート、ジ(n−ブチル)スベレート等が挙げられる。可塑剤の含有割合としては、当該ナノインプリント用感放射線性組成物100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。なお、可塑剤の効果を得るためには、0.1質量%以上であることが好ましい。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい密着促進剤としては、例えば、ベンズイミダゾール類やポリベンズイミダゾール類、低級ヒドロキシアルキル置換ピリジン誘導体、含窒素複素環化合物、ウレア、チオウレア、有機燐化合物、8−オキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、1,10−フェナントロリン、2,2’−ビピリジン誘導体、ベンゾトリアゾール類、有機燐化合物、フェニレンジアミン化合物、2−アミノ−1−フェニルエタノール、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン,N−エチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体等が挙げられる。密着促進剤の含有割合としては、当該ナノインプリント用感放射線性組成物100質量%に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。なお、密着促進剤の効果を得るためには、0.1質量%以上であることが好ましい。
酸化防止剤は、光照射による退色、及びオゾン、活性酸素、NOx、SOx(xは、整数を示す)等の各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい酸化防止剤としては、例えば、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体等が挙げられる。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物が含有してもよい塩基性化合物としては、例えば、アミン;キノリン、キノリジン等の含窒素複素環化合物;塩基性アルカリ金属化合物;塩基性アルカリ土類金属化合物等が挙げられる。これらうち、光重合性モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましい。上記アミンとしては、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
当該ナノインプリント用感放射線性組成物は、上記各成分を混合して調整することができる。当該ナノインプリント用感放射線性組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。また、上記各成分を混合した後、例えば、孔径0.003μm〜5.0μmのフィルターで濾過することが好ましい。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂等が挙げられる。
本発明のパターン形成方法は、当該ナノインプリント用感放射線性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程(1)(以下、「塗膜形成工程」ともいう)と、表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程(2)(以下、「圧接工程」ともいう)と、上記モールドを圧接した状態で塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程(3)(以下、「露光工程」ともいう)と、上記モールドを、上記パターン形成層から剥離する工程(4)(以下、「剥離工程」ともいう)とを含む方法である。なお、剥離工程の後に、エッチングを行う工程(5)(以下、「エッチング工程」ともいう)をさらに含んでいることが好ましい。
塗膜形成工程は、基材上に当該ナノインプリント用感放射線性組成物を用いて、塗膜を形成する工程である。図1は、基材上に塗膜を形成した後の状態の一例を示す模式図である。塗膜形成工程は、図1に示すように、基材1上に塗膜2を形成する工程である。
圧接工程は、塗膜の表面に凹凸パターンを有するモールドを圧接する工程である。ここで、上記モールドが有する凹凸パターンとは、所望のパターンの反転パターンである。図2は、塗膜に上記モールドを圧接している状態の一例を示す模式図である。図2に示すように、工程(1)で形成した塗膜2にモールド3を圧接することで、塗膜2中に、モールド3の凹凸パターンが形成される。
露光工程は、モールドを圧接したまま塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程である。図3は、モールドを圧接したまま塗膜を露光している状態の一例を示す模式図である。図3に示すように、塗膜2を露光することにより、ナノインプリント用感放射線性組成物に含有される[D]光重合開始剤からラジカルが発生する。それにより、当該ナノインプリント用感放射線性組成物からなる塗膜が、モールド3の凹凸パターンが転写された状態で硬化する。凹凸パターンが転写されることで、例えば、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAM等の半導体素子の層間絶縁膜用膜、半導体素子製造時におけるレジスト膜等として利用することができる。
剥離工程は、モールド3をパターン形成層5から剥離する工程である。図4は、モールドをパターン形成層から剥離した後の状態の一例を示す模式図である。剥離工程はどのようにして行ってもよく、剥離に際する各種条件等も特に限定されない。即ち、例えば、基材1を固定してモールドを基材1から遠ざかるように移動させて剥離してもよく、モールドを固定して基材1をモールドから遠ざかるように移動させて剥離してもよく、これらの両方を逆方向へ引っ張って剥離してもよい。
エッチング工程は、パターン形成層の残部の凹部をエッチングにより取り除く工程である。図5は、エッチングを行った後の状態の一例を示す模式図である。図5に示すように、エッチング処理を行うことで、パターン形成層のパターン形状のうち、不要な部分を取り除き、所望のレジストパターン10を形成することができる。
下記化合物(M−1)40g(100モル%)と開始剤(2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル))2.82gを40gのメチルエチルケトンに溶解し単量体溶液を調製した。温度計および滴下漏斗を備えた300mlの三つ口フラスコにメチルエチルケトン40gを加え、30分間窒素パージを行なった。フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら、80℃になるように加熱した。滴下漏斗に上記単量体溶液を加え、3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに3時間反応を続け、30℃以下になるまで冷却して重合体溶液を得た。得られた重合体溶液を、120gになるようにメチルエチルケトンを添加して調整し、メタノール40gとn−ヘキサン240gと共に分液漏斗に移し、十分攪拌した後下層を分離した。その下層に、メタノール30gとn−ヘキサン160gを混合し分液漏斗に移し、下層を分離した。ここで得た下層中の溶剤を留去し、得られた白色粉末を50℃にて17時間真空乾燥し重合体(C−1)30.5g(収率76%)を得た。(C−1)のMwは、11,800、Mw/Mnは2.3であった。
[実施例1]
[A]化合物として、ベンジルアクリレート(A−1)44.5質量%及びフルオレンジアクリレート(A−2)10.0質量%、[B]化合物として、パーフルオロオクチルエチルアクリレート(B−2)5.0質量%、[C]重合体として、(C−1)2.5質量%、[D]光重合開始剤として、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(D−1)2.0質量%、及び[E]架橋剤として、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(E−1)38.0質量%を混合することで、ナノインプリント用感放射線性組成物を調製した。
表1に示す種類、量の各成分を使用した以外は実施例1と同様に操作して、ナノインプリント用感放射線性組成物を調製した。なお、表1中の「−」は、該当する成分を使用しなかったことを示す。
(A−1):下記式で表されるベンジルアクリレート
(B−1):下記式で表されるLinc−3A
(D−1):下記式で表される2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
(E−1):下記式で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート
上記のように形成したナノインプリント用感放射線性組成物について、以下のように各種物性を評価した。結果を表1に合わせて示す。
接触角測定のために用いる硬化膜として、コータ/デベロッパ(商品名「CLEAN TRACK ACT8」、東京エレクトロン社製)を用いて、8インチシリコンウエハの表面に、膜厚300nmの有機下層膜(商品名「NFC CT08」、JSR社製)を形成した。次いで、膜厚45nmの無機中間膜(商品名「NFC SOG08」、JSR社製)を形成した後、四分割して実験用基板とした。その後、上記調製した各ナノインプリント用感放射線性組成物を上記実験用基板の中心に約50μLスポットし、簡易インプリント装置(EUN−4200、エンジニアリングシステム社製)のワークステージに設置した。一方、離型剤(商品名「HD−1100Z」、ダイキン化成社製)を所定の方法であらかじめ塗布したスライドガラス(MICRO SLIDE GLASS S1214、松浪硝子工業社製)を、シリコーンゴム(厚さ0.2mm)を接着層として、簡易インプリント装置の石英製露光ヘッドへ貼り付けた。次いで、簡易インプリント装置の圧力を0.2MPaとした後、露光ヘッドを下降し、スライドガラスと実験基板とを、上記光硬化性組成物を介して密着させた後、UV露光を30秒間実施した。30秒後に露光ステージを上昇し、スライドガラスを硬化した被形状転写層から剥離し、硬化膜を作成した。この硬化膜表面にまた接触角は、商品名「DSA−10」(KRUS製)を使用して、速やかに、室温:23℃、湿度:45%、常圧の環境下で、次の手順により静的接触角を測定した。商品名「DSA−10」(KRUS製)のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に上記ウェハをセットした。次に、針に水を注入し、上記セットしたウェハ上に水滴を形成可能な初期位置に上記針位置を微調整した。その後、この針から水を排出させて上記ウェハ上に2μLの水滴を形成し、接触角を測定した。
2:塗膜
3:モールド
4:光
5:パターン形成層
10:レジストパターン
Claims (8)
- 同一又は異なる分子中に芳香環及びフッ素原子を含み、フッ素原子に対する芳香環のモル比が6.0以下であるナノインプリント用感放射線性組成物。
- [C]フッ素原子を有する重合体を含有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載のナノインプリント用感放射線性組成物。
- [C]重合体が、下記式(3)で表される構造単位及び下記式(4)で表される構造単位からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位を含む請求項4に記載のナノインプリント用感放射線性組成物。
式(4)中、R8は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R9は、(k+1)価の連結基である。Xは、フッ素原子を有する2価の連結基である。R10は、水素原子又は1価の有機基である。kは、1〜3の整数である。但し、kが2又は3の場合、複数のX及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。) - [D]光重合開始剤を含有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のナノインプリント用感放射線性組成物。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のナノインプリント用感放射線性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程と、
表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程と、
上記モールドを圧接した状態で上記塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程と、
上記モールドを上記パターン形成層から剥離する工程と
を含むパターン形成方法。
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