JP2018012828A - 硬化性組成物、凹凸パターンの形成方法及び化合物 - Google Patents

硬化性組成物、凹凸パターンの形成方法及び化合物 Download PDF

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直之 川島
高橋 昌之
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昌之 高橋
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Toshiyuki Akiike
利之 秋池
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Abstract

【課題】エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより形状が良好な凹凸パターンを形成することができる硬化性組成物、凹凸パターンの形成方法及び化合物の提供.【解決手段】フルオレン骨格を有する化合物であって、該フルオレン骨格の9位の2個の水素原子がそれぞれ特定の基を介して末端にビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と開始剤とを含有する硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、凹凸パターンの形成方法及び化合物に関する。
青色LEDの光取り出し効率を向上させる方法として、外向側の基板の表面に光を増幅させるナノサイズの凹凸パターンを形成する技術が知られている。この凹凸パターンの形成方法として、ナノインプリント法を用いて基板上にパターン形成層を形成し、このパターン形成層をエッチングする方法が用いられている。ナノインプリント法は、あらかじめ電子線リソグラフィー等により所定の微細凹凸パターンを形成したモールドを、上記基板上に塗布した硬化性組成物の塗膜に押し付け、モールドの凹凸を上記塗膜に転写する方法である(米国特許第5772905号明細書、米国特許第5956216号明細書及び特開2008−162190号公報参照)。このナノインプリント法に用いられる硬化性組成物として、多環芳香族構造を有する重合性単量体を含有するもの(特開2009−218550号参照)及びジビニルベンジルエーテル化合物を含有するもの(特開2004−323730号)が検討されている。
上記光取り出し効率向上の技術の場合、上記基板として、通常サファイヤ基板が用いられており、このサファイヤ基板の処理には、上記パターン形成層は高いエッチング耐性を有すると共に、軟化温度が高いことを要する。上記従来の硬化性組成物を用いたのでは、サファイヤ基板のエッチング工程に耐えることができず、また、パターン形成層の軟化温度が低いので、エッチングによる基板表面への凹凸パターン形成の際に、得られる凹凸パターンの形状が乱れる場合があるという不都合がある。
米国特許第5772905号明細書 米国特許第5956216号明細書 特開2008−162190号公報 特開2004−323730号公報 特開2009−218550号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより形状が良好な凹凸パターンを形成することができる硬化性組成物、凹凸パターンの形成方法及び化合物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、下記式(1)で表される化合物(以下、「[A]化合物」ともいう)と、開始剤(以下、「[B]開始剤」ともいう)とを含有する硬化性組成物である。
Figure 2018012828
(式(1)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子かつa1が0の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa1が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子かつa2が0の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa2が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該硬化性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程と、表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程と、上記モールドを圧接した状態で上記塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程と、上記モールドを上記パターン形成層から剥離する工程と、上記パターン形成層をエッチングする工程とを備える凹凸パターンの形成方法である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、下記式(1A)で表される化合物である。
Figure 2018012828
(式(1A)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa1が1又は2の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa2が1又は2の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
ここで、「炭化水素基」には、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本発明の硬化性組成物及び凹凸パターンの形成方法によれば、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより、形状が良好な凹凸パターンを形成することができる。本発明の化合物は、当該硬化性組成物の成分として好適に用いることができる。従って、これらは、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。
基板上にパターン形成層を形成した後の状態の一例を示す模式図である。 パターン形成層にモールドを圧接している状態の一例を示す模式図である。 モールドを圧接したままパターン形成層を露光している状態の一例を示す模式図である。 モールドをパターン形成層から剥離した後の状態の一例を示す模式図である。 エッチングを行った後の状態の一例を示す模式図である。
<硬化性組成物>
当該硬化性組成物は、[A]化合物と、[B]開始剤とを含有する。当該硬化性組成物は、好適成分として、[C]重合性化合物、[D]界面活性剤及び/又は[E]溶媒を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。
当該硬化性組成物は、[A]化合物と[B]開始剤とを含有することで、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより、形状が良好な凹凸パターンを形成することができる。すなわち、当該硬化性組成物は、ナノインプリント法に好適に用いることができ、特に、光取り出し効率に優れたディスプレイ用偏光板、LED等を製造するために用いられるナノインプリント法に好適に用いることができる。
当該硬化性組成物が上記構成を備えることで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば[A]化合物は、芳香環及び4級炭素原子を有するフルオレン骨格を有し、さらに、このフルオレン骨格に、芳香環が結合したベンゼン環、ナフタレン環若しくはアントラセン環の複数の芳香環を有する部位が結合しているか、又は芳香環に硫黄原子が結合していること等が挙げられる。以下、各成分について説明する。
<[A]化合物>
[A]化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2018012828
上記式(1)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子かつa1が0の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa1が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子かつa2が0の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa2が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。
及びZの(メタ)アクリロイルオキシ基は、アクリロイルオキシ基(CH=CH−COO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)−COO−)を意味する。Z及びZとしては、[A]化合物の重合性の観点から、ビニル基及びアクリロイルオキシ基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
及びYで表される炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等のアルカンジイル基;
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基等のアルケンジイル基;
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基等のアルキンジイル基などが挙げられる。
炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロパンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキセンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基、シクロプロパンジイルメタンジイル基、シクロペンタンジイルメタンジイル基等の脂環式飽和炭化水素基;
シクロプロペンジイル基、シクロペンテンジイル基、シクロヘキセンジイル基、ノルボルネンジイル基、シクロプロペンジイルメタンジイル基、シクロペンテンジイルメタンジイル基等の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば
ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、ナフタレンジイル基、メチルナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、メチルアントラセンジイル基などのアレーンジイル基;
ベンゼンジイルメタンジイル基、ベンゼンジイルエタンジイル基、ナフタレンジイルメタンジイル基、ナフタレンジイルエタンジイル基、アントラセンジイルメタンジイル基、アントラセンジイルエタンジイル基等のアレーンジイルアルカンジイル基などが挙げられる。
及びYとしては、エッチング耐性の向上及び軟化温度を高める観点並びに[A]化合物の合成容易性の観点から、炭素数1〜3の鎖状炭化水素基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜3のアルカンジイル基及び炭素数3〜6の脂環式飽和炭化水素基及び炭素数6〜20のアレーンジイルアルカンジイル基がより好ましく、エタンジイル基及びベンゼンジイルメタンジイル基がさらに好ましい。
及びXとしては、エッチング耐性の観点からは、硫黄原子が好ましい。
Ar及びArのフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基及びアントリル基の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。
Ar及びArとしては、エッチング耐性の向上及び軟化温度を高める観点から、非置換のフェニル基、非置換のビフェニル基、非置換のナフチル基及び非置換のアントリル基が好ましく、[A]化合物の合成容易性の観点から、非置換のフェニル基がより好ましい。
a1及びa2としては、[A]化合物の合成容易性の観点から、0及び1が好ましく、0がより好ましい。
が酸素原子かつa1が0の場合、[A]化合物の合成容易性の観点から、b1としては、1及び2が好ましい。Xが酸素原子かつa2が0の場合、b2としては、1又は2が好ましい。
が酸素原子かつa1が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、[A]化合物の合成容易性の観点から、b1としては、0〜2が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。Xが酸素原子かつa2が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b2としては、0〜2が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の炭化水素基、上記炭化水素基の炭素−炭素間に−CO−、−CS−、−O−、−S−、−NR’−又はこれらのうちの2種以上を組み合わせた基を含む基(α)、上記炭化水素基及び基(α)が有する水素原子の一部又は全部をヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等で置換した基などが挙げられる。炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば上記式(1)のY及びYとして例示した炭素数1〜20の2価の炭化水素基の結合手に1個の水素原子を加えた基等が挙げられる。R及びRとしては、エッチング耐性向上及び軟化温度を高める観点から、炭化水素基が好ましく、芳香族炭化水素基がより好ましい。
c1及びc2としては、エッチング耐性の向上及び軟化温度を高める観点並びに[A]化合物の合成容易性の観点から、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
[A]化合物としては、下記式(1A)で表される化合物(以下、「化合物(iA)」ともいう)が好ましい。
Figure 2018012828
上記式(1A)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa1が1又は2の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa2が1又は2の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
当該硬化性組成物は、[A]化合物として、化合物(iA)を用いることで、エッチング耐性により優れ、かつ軟化温度がより高いパターン形成層を形成することができる。
[A]化合物としては、例えば下記式(1−1)〜(1−10)で表される化合物(以下、「化合物(i−1)〜(i−10)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2018012828
Figure 2018012828
([A]化合物の合成方法)
[A]化合物は、例えば上記式(1)におけるX及びXが酸素原子である下記式(1’)で表される化合物(以下、「化合物(i’)」ともいう)の場合、下記スキームに従い、簡便にかつ収率よく製造することができる。
Figure 2018012828
上記スキーム中、Z、Z、Y、Y、Ar、Ar、a1、a2、b1、b2、R、R、c1及びc2は、上記式(1)と同義である。Eは、ハロゲン原子である。ArはAr又はArを、YはY又はYを、ZはZ又はZを、aはa1又はa2を、bはb1又はb2をそれぞれ意味する。
上記式(a)で表されるフルオレノン化合物と、上記式(b)で表されるフェノール化合物とを、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等の溶媒中で反応させることにより、上記式(1’−m)で表される化合物(以下、「化合物(i’−m)」ともいう)が得られる。この化合物(i’−m)と、上記式(c)で表される化合物(E−Y−Z)とを、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の塩基及びヨウ化ナトリウム等の塩の存在下、アセトン、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒中で反応させることにより、化合物(i’)が得られる。
Eで表されるハロゲン原子としては、塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
化合物(i’−m)は、下記スキームに示すように、下記式(a’)で表されるフルオレンビフェノール化合物と、フェノール化合物(b)とを、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、1,2,4−トリクロロベンゼン等の溶媒中で反応させることにより合成することもできる。
Figure 2018012828
上記スキーム中、Ar、Ar、a1、a2、b1、b2、R、R、c1及びc2は、上記式(1)と同義である。ArはAr又はArを、aはa1又はa2を、bはb1又はb2をそれぞれ意味する。
また、上記式(1)におけるX及びXが硫黄原子の場合の化合物の下記式(a”)で表されるフルオレンビスチオフェノール化合物は、下記スキームに従い合成することができる。すなわち、フルオレンビスフェノール化合物(a’)と、N,N−ジメチルチオカルバモイルクロライドとを、水酸化カリウム等の塩基存在下、メタノール等の溶媒中で反応させることにより、下記式(a−m1)で表される化合物が得られる。この化合物(a−m1)は、ジフェニルエーテル等の溶媒を加えて加熱することにより異性化し、下記式(a−m2)で表される化合物が得られる。この化合物(a−m2)を、水酸化カリウム等の塩基存在下、メタノール等の溶媒中で加熱することにより加水分解して、化合物(a”)が得られる。
Figure 2018012828
上記スキーム中、R、R、c1及びc2は、上記式(1)と同義である。
得られた生成物を、カラムクロマトグラフィー、再結晶、蒸留等により適切に精製することにより化合物(i’)を単離することができる。
化合物(i’)以外の化合物(i)についても、上記同様の方法により合成することができる。
[A]化合物の含有量の下限としては、当該硬化性組成物の全固形分に対して、30質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、50質量%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、95質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。当該硬化性組成物の「全固形分」とは、溶媒以外の成分の総和をいう。[A]化合物の含有量を上記範囲とすることで、エッチング耐性がより向上し、かつ軟化温度がより高いパターン形成層を形成することができ、その結果、凹凸パターンの形状良好性をより向上させることができる。[A]化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[B]開始剤>
[B]開始剤は、露光又は加熱により、[A]化合物及び/又は[C]重合性化合物が有する重合性基を活性化し、当該硬化性組成物の硬化反応を誘発する。
[B]開始剤としては、[B1]光開始剤、[B2]熱開始剤等が挙げられる。
[B1]光開始剤としては、例えば
2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;
ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;
過酸化水素などが挙げられる。また、有機過酸化物を[B]開始剤として使用する場合には、還元剤を組み合わせてレドックス型の[B]開始剤としてもよい。
また、[B1]光開始剤としては、これら以外にも、例えば特開2007−293306号公報に記載のビイミダゾール系化合物、特開2008−89744号公報に記載のオキシム型ラジカル発生剤、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ホスフィン系化合物、トリアジン系化合物、及び特開2006−259680号公報に記載のジアゾ系化合物、トリアジン系化合物等を用いることができる。
光開始剤の市販品としては、例えばIrgacure184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI−1700、−1750、−1850、CG24−61、Darocur l116、1173、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社)、ユベクリルP36(UCB社)等が挙げられる。
[B2]熱開始剤としては、例えば
ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイド等の過酸化物;
2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等が挙げられる。
[B]開始剤としては、凹凸パターン形成の際に、露光によりパターン形成層の形成を行うことができる観点から、[B1]光開始剤が好ましい。
[B]開始剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、1質量部が好ましく、2質量部がより好ましく、3質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。[B]開始剤の含有量を上記範囲とすることで、硬化反応をより効果的に行うことができ、その結果、エッチング耐性がより向上し、かつ軟化温度がより高まるので、凹凸パターンの形状良好性をより向上させることができる。[B]開始剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]重合性化合物>
[C]重合性化合物は、重合性基を有する化合物である(但し[A]化合物を除く)。当該硬化性組成物は、[A]化合物に加えて[C]重合性化合物を含有することにより、未硬化時の流動性がより高くなり、インプリント時のモールドへの充填性が高まることで、硬化反応をより効果的に行うことができ、その結果、パターン形成層のエッチング耐性がより向上し、かつ軟化温度がより高まるので、凹凸パターンの形状良好性をより向上させることができる。
[C]重合性化合物としては、例えば下記式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう)、下記式(3)で表される化合物(以下、「化合物(3)」ともいう)、下記式(4)で表される化合物(以下、「化合物(4)」ともいう)、フッ素原子を含む重合性化合物(以下「化合物(F)」ともいう)等が挙げられる。
[化合物(2)]
化合物(2)は、下記式(2)で表される。
Figure 2018012828
上記式(2)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20のs価の有機基である。sは、1又は2である。Rは、単結合又はポリアルキレングリコール基である。Rは、水素原子又はメチル基である。sが2の場合、2つのRは同一でも異なっていてもよく、2つのRは同一でも異なっていてもよい。
で表される炭素数1〜20のs価の有機基としては、例えば上記式(1)におけるR及びRとして例示した炭素数1〜20の1価の有機基から(s−1)個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
で表されるポリアルキレングリコール基は、−(R”−O)n−(R”は、炭素数2〜6のアルキレン基である。nは、2以上の整数である。複数のR”は同一でも異なっていてもよい。)で表される基である。
としては、単結合及びポリエチレングリコール基が好ましい。
としては、[C]重合性化合物の共重合性の観点から、水素原子が好ましい。
sとしては、1が好ましい。
化合物(2)としては、例えば下記式(2−1)〜(2−9)で表される化合物(以下、「化合物(2−1)〜(2−9)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2018012828
上記式(2−4)及び(2−5)中、tは、0又は1である。上記式(2−9)中、nは、2以上の整数である。
これらの中で、化合物(2−9)が好ましい。
化合物(2)の市販品としては、例えばビスコート#160(大阪有機化学工業社)、オグソールEA−F5003、オグソールEA−F5503(以上、大阪ガスケミカル社)、NKエステルA−LEN10(新中村化学工業社)等が挙げられる。
[化合物(3)]
化合物(3)は、下記式(3)で表される。
Figure 2018012828
上記式(3)中、Rは、炭素数1〜20のt価の有機基である。tは、2〜6の整数である。Rは、水素原子又はメチル基である。複数のRは同一でも異なっていてもよい。
で表される炭素数1〜20のt価の有機基としては、例えば置換若しくは非置換の炭素数1〜20のt価の鎖状炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数3〜20のt価の脂環式炭化水素基、これらの基の炭素−炭素間に−O−、−CO−、−COO−等を含む基などが挙げられる。
炭素数1〜20のt価の鎖状炭化水素基としては、例えば上記式(1)のY及びYの2価の鎖状炭化水素基として例示した基から、(t−2)個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
で表される炭素数3〜20のt価の脂環式炭化水素基としては、例えば上記式(1)のY及びYの2価の脂環式炭化水素基として例示した基から、(t−2)個の水素原子を除いた基のうち、炭素数3〜20のもの等が挙げられる。
としては、鎖状炭化水素基の炭素−炭素間に−O−を含む基及び脂環式炭化水素基が好ましい。
としては、[C]重合性化合物の共重合性向上の観点から、水素原子が好ましい。
tとしては、3〜6が好ましく、5及び6がより好ましい。
化合物(3)としては、例えば、下記式(3−1)〜(3−6)で表される化合物(以下、「化合物(3−1)〜(3−6)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2018012828
これらの中で、化合物(3−1)、(3−5)及び(3−6)が好ましい。
化合物(3)の市販品としては、例えばNKエステルA−DCP(新中村化学工業社)、KAYARAD DPHA(日本化薬社)等が挙げられる。
[化合物(4)]
化合物(4)は、下記式(4)で表される。
Figure 2018012828
上記式(4)中、Rは、不飽和結合を含む1価の有機基である。R及びR10は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基である。uは、1〜100の整数である、vは、0〜99の整数である。uが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。vが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
で表される不飽和結合を含む1価の有機基としては、例えば(メタ)アクリロイルオキシプロピル基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、ビニル基、アリル基、スチリル基等が挙げられる。
及びR10で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
及びR10で表される炭素数6〜12のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
uとしては、50〜100が好ましい。vとしては、0〜50が好ましい。
化合物(4)としては、下記式(4−1)〜(4−4)で表される化合物(以下、「化合物(4−1)〜(4−4)」ともいう)が好ましい。
Figure 2018012828
上記式(4−1)〜(4−4)中、u及びvは、上記式(4)と同義である。
化合物(4)の数平均分子量の下限としては、500が好ましく、1,000がより好ましい。上記数平均分子量の上限としては、5,000が好ましく、3,000がより好ましい。
化合物(4)は、例えば下記スキームに示す縮合重合により、合成することができる。
Figure 2018012828
上記スキーム中、R、R、R10、u及びvは、上記式(4)と同義である。
上記スキームで示されるように、化合物(4)は、例えばモノマーとして、不飽和結合を含む有機基を有するトリメトキシシランを含有する加水分解性シラン化合物を、触媒としてトリエチルアミン等を用い、メチルイソブチルケトン等と水との混合溶媒中で加水分解縮合することにより得ることができる。触媒としてトリエチルアミン等の塩基を用いることにより、残存するシラノールが少ないポリシロキサンを得ることができる。
[化合物(F)]
化合物(F)は、フッ素原子を含む重合性化合物である。当該硬化性組成物は、[C]重合性化合物として化合物(F)を含有することにより、離型性を向上させることができる。
化合物(F)としては、例えばα−フルオロアクリレート化合物、α−トリフルオロメチルアクリレート化合物、β−フルオロアクリレート化合物、β−トリフルオロメチルアクリレート化合物、α,β−フルオロアクリレート化合物、α,β−トリフルオロメチルアクリレート化合物、1種類以上のビニル部位の水素原子がフッ素原子又はトリフルオロメチル基等で置換された化合物等;
ノルボルネン等の脂環式オレフィン化合物の側鎖がフッ素原子又はフルオロアルキル基やその誘導基であるもの、アクリル酸又はメタクリル酸のフルオロアルキル基やその誘導基を有するエステル化合物、1種類以上のオレフィンの側鎖(二重結合を含まない部位)がフッ素原子又はフルオロアルキル基やその誘導基であるもの等;
α−フルオロアクリル酸、β−フルオロアクリル酸、α,β−フルオロアクリル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸、β−トリフルオロメチルアクリル酸、α,β−トリフルオロメチルアクリル酸等のフルオロアルキル基やその誘導基を有するエステル化合物、1種類以上のビニル部位の水素原子がフッ素原子又はトリフルオロメチル基等で置換された化合物の側鎖をフッ素原子又はフルオロアルキル基やその誘導基で置換したもの、1種類以上の脂環式オレフィン化合物の二重結合に結合している水素原子をフッ素原子又はトリフルオロメチル基等で置換し、かつ側鎖がフルオロアルキル基やその誘導基を有するものなどが挙げられる。
化合物(F)としては、具体的には、例えばトリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル)(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
[C]重合性化合物としては、エッチング耐性の向上及び軟化温度を高める観点から、化合物(2)、化合物(3)及び化合物(4)が好ましく、化合物(2)がより好ましい。
当該硬化性組成物が[C]重合性化合物を含有する場合、[C]重合性化合物の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、10質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、30質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、90質量部が好ましく、70質量部がより好ましく、60質量部がさらに好ましい。[C]重合性化合物の含有量を上記範囲とすることで、当該硬化性組成物の硬化反応をより効果的に行うことができ、かつ流動性が高まるのでモールドの充填性が向上し、その結果、エッチング耐性がより向上し、軟化温度がより高まるので、凹凸パターンの形状良好性をさらに高めることができる。[C]重合性化合物は、1種又は2種以上を用いてもよい。
<[D]界面活性剤>
[D]界面活性剤は、当該硬化性組成物から形成されるパターン形成層とモールドとの離型性を向上させ、また、当該硬化性組成物の塗布性を高める成分である。[D]界面活性剤としては、例えばシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
[シリコーン系界面活性剤]
シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えばSH190、SH28PA、SH200−100cs、SH30PA、ST89PA、SH8400FLUID(以上、東レダウコーニングシリコーン社)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社)等が挙げられる。
[フッ素系界面活性剤]
フッ素系界面活性剤としては、例えばパーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、含フッ素オルガノシロキサン系化合物等が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(トーケムプロダクツ社)、メガファックF171、F172、F173、F176、F189、R08、F−8151(DIC社)、フロラードFC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム社)、アサヒガードAG710、サーフロンS−141、S−145、S−381、S−382、SC101、SC102,SC103、SC104、SC105、SC106、サーフィノールE1004、KH−10、KH−20、KH−30、KH−40(旭硝子社)、ユニダインDS−401、DS−403、DS−451(ダイキン工業社)、トロイゾルS−366(トロイケミカル社)、KP341、X−70−092、X−70−093(信越化学工業社)、ポリフローNo.75、No.95(共栄社化学社)等が挙げられる。
[ノニオン系界面活性剤]
ノニオン系界面活性剤として、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤の市販品としては、ポリフローNo.57、No.95(以上、共栄社化学社)等が挙げられる。
当該硬化性組成物が[D]界面活性剤を含有する場合、[D]界面活性剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.01質量部が好ましく、0.1質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、10質量部が好ましく、7質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましい。特に、平均厚み200nm以下の薄膜を基板上に形成する場合には、基板上の異物や微細な凹凸により塗布欠陥が生じやすいが、[D]界面活性剤の含有量を上記範囲とすることにより、塗布欠陥を好適に抑制することができ好ましい。
<[E]溶媒>
当該硬化性組成物は、[E]溶媒を含有していてもよい。[E]溶媒としては、[A]化合物、[B]開始剤及び[C]重合性化合物等の任意成分を溶解又は分散できるものであれば用いることができる。
[E]溶媒としては、例えば
1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル等のエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;
2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類等のエステル類等;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン等の高沸点溶媒などが挙げられる。[E]溶媒は、1種又は2種以上を用いることができる。
<その他の任意成分>
当該硬化性組成物は、上記[A]〜[E]成分以外のその他の任意成分を含有していてもよい。その他の任意成分としては、例えば離型剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、酸化防止剤、塩基性化合物等が挙げられる。以下、各成分について説明する。
[離型剤]
離型剤としては、例えばシリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テトラフルオロエチレンパウダー等の固形ワックス、フッ素系、リン酸エステル系化合物等が挙げられる。
シリコーン系離型剤としては、オルガノポリシロキサン構造を基本構造とする離型剤、例えば未変性又は変性シリコーンオイル、トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサン、シリコーン系アクリル樹脂等が挙げられる。
当該硬化性組成物が離型剤を含有する場合、離型剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.001質量部が好ましく、0.01質量部がより好ましい。上記含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。
[シランカップリング剤]
シランカップリング剤としては、例えばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアクリルシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
当該硬化性組成物がシランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、1質量部が好ましい。上記含有量の上限としては、10質量部が好ましい。
[紫外線吸収剤]
紫外線吸収剤の市販品としては、例えばTinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、BASF社)、Sumisorb110、同130、同140、同220、同250、同300、同320、同340、同350、同400(以上、住友化学社)等が挙げられる。
当該硬化性組成物が紫外線吸収剤を含有する場合、紫外線吸収剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.01質量部が好ましい。上記含有量の上限としては、10質量%が好ましい。
[光安定剤]
光安定剤の市販品としては、例えばTinuvin 292、同144、同622LD(以上、BASF社)、サノールLS−770、同765、同292、同2626、同1114、同744(以上、三共化成社)等が挙げられる。
当該硬化性組成物が光安定剤を含有する場合、光安定剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.01質量部が好ましい。上記含有量の上限としては、10質量%が好ましい。
[密着促進剤]
密着促進剤としては、例えばベンズイミダゾール類やポリベンズイミダゾール類、低級ヒドロキシアルキル置換ピリジン誘導体、含窒素複素環化合物、ウレア、チオウレア、有機燐化合物、8−オキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、1,10−フェナントロリン、2,2’−ビピリジン誘導体、ベンゾトリアゾール類、有機リン化合物、フェニレンジアミン化合物、2−アミノ−1−フェニルエタノール、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体等が挙げられる。
当該硬化性組成物が密着促進剤を含有する場合、密着促進剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましい。上記含有量の上限としては、20質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、光照射による退色、及びオゾン、活性酸素、NOx、SOx等の各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。酸化防止剤としては、例えばヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体等が挙げられる。酸化防止剤の市販品としては、例えば、Irganox1010、同1035、同1076、同1222(以上、BASF社)、Antigene P、同3C、同FR、スミライザーS(以上、住友化学社)等が挙げられる。
当該硬化性組成物が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.01質量部が好ましい。上記含有量の上限としては、10質量部が好ましい。
当該硬化性組成物は、その他の任意成分として、これらの成分以外にも、着色剤、無機粒子、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を含有することができる。
<硬化性組成物の調製方法>
当該硬化性組成物は、[A]化合物、[B]開始剤及び必要に応じて[C]重合性化合物、[D]界面活性剤、[E]溶媒等を混合することにより調製することができる。当該硬化性組成物の調製の際の混合及び溶解は、通常、0℃以上100℃以下の範囲で行われる。また、上記各成分を混合した後、例えば孔径0.003μm以上5.0μm以下のフィルターで濾過することが好ましい。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂等が挙げられる。
当該硬化性組成物の25℃における粘度の下限としては、通常0.1mPa・sである。上記粘度の上限としては、通常50mPa・sであり、40mPa・sが好ましく、30mPa・sがより好ましい。
<凹凸パターンの形成方法>
当該凹凸パターンの形成方法は、当該硬化性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程(以下、「塗膜形成工程」ともいう)と、表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程(以下、「圧接工程」ともいう)と、上記モールドを圧接した状態で上記塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、上記モールドを上記パターン形成層から剥離する工程(以下、「剥離工程」ともいう)と、上記パターン形成層をエッチングする工程(以下、「エッチング工程」ともいう)とを備える。
当該凹凸パターンの形成方法によれば、上述の当該硬化性組成物を用いるので、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより、良好な形状の凹凸パターンを形成することができる。以下、各工程について説明する。
[塗膜形成工程]
塗膜形成工程は、当該硬化性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程である。図1は、基材上に塗膜を形成した後の状態の一例を示す模式図である。塗膜形成工程は、図1に示すように、基材1上に塗膜2を形成する工程である。
基材としては、通常、シリコンウェハが用いられるが、その他、アルミニウム、チタン−タングステン合金、アルミニウム−ケイ素合金、アルミニウム−銅−ケイ素合金、酸化ケイ素、窒化ケイ素等の半導体デバイス用基板として知られているものの中から任意に選んで用いることができる。
塗膜を構成する成分は、当該硬化性組成物である。また、塗膜には、当該硬化性組成物以外にも、硬化促進剤等を含有させることができる。硬化促進剤としては、例えば感放射線性硬化促進剤や熱硬化促進剤等が挙げられる。これらの中でも、感放射線性硬化促進剤が好ましい。感放射線性硬化促進剤は、当該硬化性組成物に含有される重合性化合物の種類によって適宜選択できる。具体的には、光酸発生剤、光塩基発生剤、光増感剤等が挙げられる。硬化促進剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
当該硬化性組成物は、例えばインクジェット法、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコード法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート法、スリットスキャン法等により、基材上に塗布され、パターン形成層を形成することができる。パターン形成層の平均厚みは、用途によっても異なるが、例えば0.01μm以上5.0μm以下である。
[圧接工程]
圧接工程は、表面に微細な例えばナノメートルオーダーの凹凸パターンを有するモールドを塗膜に圧接する工程である。ここで、モールドが有する凹凸パターンとは、所望のパターンの反転パターンである。図2は、塗膜にモールドを圧接している状態の一例を示す模式図である。図2に示すように、塗膜形成工程で形成した塗膜2にモールド3を圧接することで、塗膜2中に、モールド3の凹凸パターンが形成される。
モールドを圧接する際の圧力の下限としては、通常、0.1MPaである。上記圧力の上限としては、通常、100MPaであり、50MPaが好ましく、30MPaがより好ましく、20MPaがさらに好ましい。圧接する時間の下限としては、通常、1秒である。上記時間の上限としては、通常、600秒であり、300秒が好ましく、180秒がより好ましく、120秒がさらに好ましい。
モールドは、光透過性の材料で構成される必要がある。この光透過性の材料としては、例えばガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂等の光透明性樹脂;透明金属蒸着膜;ポリジメチルシロキサン等の柔軟膜;光硬化膜;金属膜等が挙げられる。
本工程に用いられるモールドはあらかじめ疎水化処理を行っておくことが好ましい。この疎水化処理としては、例えば表面に凹凸パターンを有するモールドの表面に対し、離型剤等を塗布する等の処理などが挙げられる。
離型剤としては、例えばシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、ポリエチレン系離型剤、ポリプロピレン系離型剤、パラフィン系離型剤、モンタン系離型剤、カルナバ系離型剤等が挙げられる。これらの中で、シリコーン系離型剤が好ましい。このシリコーン系離型剤としては、例えばポリジメチルシロキサン、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等が挙げられる。離型剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
[露光工程]
露光工程は、モールドを圧接した状態で、塗膜を露光する工程である。図3は、モールドを圧接したまま塗膜を露光している状態の一例を示す模式図である。図3に示すように、塗膜2を露光することにより、当該硬化性組成物に含有される[B]開始剤からラジカルが発生する。それにより、当該硬化性組成物から形成された塗膜2が、モールド3の凹凸パターンが転写された状態で硬化し、図4におけるパターン形成層5を形成する。モールド3の凹凸パターンが転写されることで、例えばLSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAM等の半導体素子の層間絶縁膜用膜、半導体素子製造時におけるレジスト膜等として利用することができる。
露光源としては、例えばUV光、可視光線、紫外線、遠紫外線(ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)等を含む)、X線等の電磁波、電子線等の荷電粒子線などの放射線を用いることができる。また、露光は塗膜2の全面に行ってもよく、一部領域にのみ行ってもよい。
当該硬化性組成物が熱硬化性を有する場合には、加熱硬化をさらに行ってもよい。熱硬化を行う場合、加熱雰囲気、加熱温度等は特に限定されないが、例えば、不活性雰囲気下又は減圧下で、40℃以上200℃以下で加熱することができる。加熱は、ホットプレート、オーブン、ファーネス等を用いて行うことができる。
[剥離工程]
剥離工程は、モールド3をパターン形成層5から剥離する工程である。図4は、モールドをパターン形成層から剥離した後の状態の一例を示す模式図である。剥離工程はどのようにして行ってもよく、剥離の際の各条件等も特に限定されない。すなわち、例えば基材1を固定してモールド3を基材1から遠ざかるように移動させて剥離してもよく、モールド3を固定して基材1をモールド3から遠ざかるように移動させて剥離してもよく、これらの両方を逆方向へ引っ張って剥離してもよい。
[エッチング工程]
エッチング工程は、パターン形成層5の残部の凹部をエッチングにより取り除き、さらに基板の表面に凹凸パターンを形成する工程である。図5は、エッチングを行った後の状態の一例を示す模式図である。図5に示すように、エッチング処理を行うことで、パターン形成層5のパターン形状のうち、不要な部分を取り除き、所望のレジストパターン10を形成し、また、基板の表面に凹凸パターンを形成することができる。当該凹凸パターンの形成方法においては、上述のエッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができる当該硬化性組成物を用いているため、形状が良好な凹凸パターンを形成することができる。
エッチング方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法、例えばドライエッチング等が挙げられる。ドライエッチングは、従来公知のドライエッチング装置を用いることができる。ドライエッチング時のソースガスは、被エッチ膜の元素組成によって適宜選択されるが、O、CO、CO等の酸素原子を含むガス、He、N、Ar等の不活性ガス、Cl、BCl等の塩素系ガス、H、NH等のガスなどを使用することができる。これらのガスは混合して用いることもできる。
<化合物>
本発明の化合物は、上記式(1A)で表される。当該化合物は、上述の当該硬化性組成物の成分として好適に用いることができる。当該化合物については、上記硬化性組成物の[A]化合物における化合物(iA)として説明している。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。下記分析は、下記装置を用いて行った。
H−NMR分析]
H−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−EX270」)を用いて測定した。
[FAB−MS分析]
FAB−MS分析は、高速原子衝撃質量分析装置(日本電子社の「JMS−600H」)を用いて測定した。
[製造例1](化合物(C−4)の製造)
下記反応スキームに従い、下記式(C−4)で表される化合物を製造した。
Figure 2018012828
還流管、窒素導入管及び温度計を備えた500mLの三口フラスコに、テトラヒドロフラン104.2g、水41.7g、トリエチルアミン52.1g、スチリルトリメトキシシラン(信越化学工業社の「KBM1403」)47.1g及びジメチルジメトキシシラン5.6gを仕込み、60℃で3時間撹拌した。反応終了後、シクロヘキサンを加えて、5質量%のシュウ酸水溶液で5回、水で3回分液洗浄した後、プロピレングリコールを加えて2回溶媒置換することで、固形分濃度30質量%の化合物(C−4)を含む溶液102gを得た。GPC(東ソー社)で求めた数平均分子量は1,500であった。
[実施例1](化合物(A−1)の合成)
(化合物(m−1A)の合成)
温度計、冷却管、受け器及び真空ポンプを備えた2Lの三口フラスコに、9,9−フルオレンビスフェノール(下記化合物(m−a))70.1g、2,6−ジフェニルフェノール(下記化合物(m−b))295.6g、1,2,4−トリクロロベンゼン1L及びメタンスルホン酸250mLを仕込み、80℃、2〜3mmHgの条件下で55時間反応させた。反応終了後、室温に戻して、分液ロートにて上層を分取し、200mLのクロロホルムを加えて、飽和炭酸ナトリウム水で中和し、6Lの石油エーテルに注いで生じた沈殿をろ過にて回収した。次に、この沈殿を熱ヘキサンに分散させ、熱時ろ過を行い、得られた沈殿を真空乾燥することで下記式(m−A1)で表される化合物18.2gを得た。
(化合物(A−1)の合成)
窒素導入管を備えた200mLのナスフラスコに、上記得られた化合物(m−A1)10.0g、アセトン120mL、炭酸カリウム4.57g、ヨウ化ナトリウム0.248g及び4−ビニルベンジルクロリド(下記化合物(m−c))7.20gを加え、室温で72時間反応させた。反応終了後、ろ過により沈殿を回収、アセトンで洗浄した。次に、熱ヘキサンに分散させ、ろ過にて回収し、沈殿を水で洗浄、真空乾燥することで下記式(A−1)で表される化合物21.1gを得た。
Figure 2018012828
化合物(A−1)のH−NMR測定結果を以下に示す。
H−NMR(DMSO−d6):δ5.18(dd、6H)、5.61(dd、2H)、6.63(q、2H)、7.28〜7.55(m、30H)、7.64(t、8H)、7.87(dd、2H)
化合物(A−1)のFAB−MSの測定結果は、887.38であった。
[実施例2](化合物(A−2)の合成)
窒素導入管、還流管及び温度計を備えた200mLの三口フラスコに、上記実施例1で合成した化合物(m−A1)13.1g、ブロモエチルアクリレート(下記化合物(m−d))7.88g、炭酸カリウム6.08g、4−メトキシフェノール0.02g及びN,N−ジメチルアセトアミド80mLを仕込み、80℃で8時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル200mLを加えて水で3回分液洗浄を行い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で50mLまで濃縮した。次に、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー精製(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチル=9:1(体積比))を行い、濃縮、乾固することで下記式(A−2)で表される化合物8.50gを得た。
Figure 2018012828
化合物(A−2)のH−NMR測定結果を以下に示す。
H−NMR結果(クロロホルム−d):δ4.43(t、2H)、δ4.52(t、2H)、δ5.60(d、2H)、δ6.05(q、2H)、6.28(d、2H)、7.28(t、2H)、7.38〜7.42(m、6H)、δ7.50〜7.56(m、22H)、δ7.64(s、4H)、δ7.87(d、2H)。
化合物(A−2)のFAB−MSの測定結果は、850.33であった。
[実施例3](化合物(A−3)の合成)
(化合物(m−A3)の合成)
還流管、窒素導入管及び温度計を備えた300mLの三口フラスコに、フルオレノン(下記化合物(m−e))9.01g、2−フェニルフェノール(下記化合物(m−f))25.5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル120mL及びメタンスルホン酸0.96gを仕込み、140℃で24時間反応させた。反応終了後、1Lの水に反応液を注ぎ、析出した沈殿をろ過にて回収し、水及びエタノールで洗浄した後、テトラヒドロフラン/エタノールの混合溶媒で再結晶、ろ過、真空乾燥することで、下記式(m−A3)で表される化合物20.1gを得た。
(化合物(A−3)の合成)
還流管、窒素導入管及び温度計を備えた300mLの三口フラスコに、上記合成した化合物(m−A3)20.1g、4−ビニルベンジルクロリド(下記化合物(m−c))13.4g、炭酸カリウム12.1g、N,N−ジメチルアセトアミド120mL、ヨウ化ナトリウム0.60g及び4−メトキシフェノール0.2gを仕込み、90℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を1Lの水に注いで析出した沈殿をろ過にて回収し、水及びエタノールで洗浄した後、酢酸エチル/ヘプタンの混合溶媒で再結晶し、ろ過、真空乾燥することで下記式(A−3)で表される化合物17.6gを得た。
Figure 2018012828
化合物(A−3)のH−NMR測定結果を以下に示す。
H−NMR結果(DMSO−d6):δ5.16(dd、6H)、δ5.61(dd、2H)、δ6.63(q、2H)、δ6.93(d、2H)、δ7.08(dd、2H)、δ7.28〜7.41(m、10H)、δ7.51〜7.55(m、8H)、δ7.68(t、6H)、δ7.87(dd、2H)。
化合物(A−3)のFAB−MSの測定結果は、734.32であった。
[実施例4](化合物(A−4)の合成)
(化合物(m−a’)の合成)
冷却したメタノール320gに水酸化カリウム21.65gを溶解した。この溶液に9,9−フルオレンビスフェノール(下記化合物(m−a))59.47gを加え、続いてN,N−ジメチルチオカルバモイルクロライド48gを加え、60℃に昇温して3時間反応を行った。得られた反応液を冷却した後、析出した固体をろ過により回収しメタノール/水の混合溶液(50/50(体積比))400mLで洗浄した。得られた固体をクロロホルム400mLに溶解し、水400mLで3回洗浄を行った。クロロホルム層を濃縮した後、メタノール400mLに投入し、析出物をろ過により分離し得られた固体を乾燥し、下記式(m−A−1)で表される化合物(9,9−ビス[4−(N,N−ジメチルチオカルバモイルオキシ)フェニル]フルオレン)77gを得た。
次に、上記得られた化合物(m−A−1)52gにジフェニルエーテル30gを加え、窒素雰囲気下にて250℃で5時間反応させた。反応混合物を冷却した後、メタノール500mLに加え、析出物をろ過により回収し乾燥することにより、下記式(m−a−2)で表される化合物(9,9−ビス[4−(N,N−ジメチルカルバモイルチオ)フェニル]フルオレン)48gを得た。
次いで、冷却したメタノール160gに、水酸化カリウム50gを溶解した後、上記得られた化合物(m−a−2)47g及びテトラヒドロフラン160gを加え、還流条件にて10時間反応させた。反応混合物を冷却した後、水2Lに投入し、濃塩酸をpHが5になるまで添加した。デカンテーションにより水層を分離し粘性のある析出物を得た。この析出物をクロロホルム600mLに溶解し、水600mLで3回洗浄した。クロロホルム層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮した。得られた濃縮物をメタノール1.5Lに投入し、析出物をろ過により回収し乾燥し、下記式(m−a’)で表される化合物(9,9−ビス(4−メルカプトフェニル)フルオレン)28gを得た。
(化合物(A−4)の合成)
温度計及び窒素導入管を備えた300mLの三口フラスコに上記得られた化合物(m−a’)19.1g及びテトラヒドロフラン200mLを加えた後、60質量%水素化ナトリウム(オイル分散)を加え、室温で10分撹拌した。続いて、4−ビニルベンジルクロリド16.8gを加えて6時間反応させた。反応終了後、反応液を2Lの水に注ぎ、析出した沈殿をろ過にて回収し、メタノールで洗浄した後、酢酸エチルとヘプタンとの混合溶媒で再結晶を行い、ろ過、真空乾燥し、下記式(A−4)で表される化合物24.6gを得た。
Figure 2018012828
化合物(A−4)のH−NMR測定結果を以下に示す。
H−NMR結果(DMSO−d6):δ4.30(s、4H)、δ5.18(dd、2H)、δ5.61(dd、2H)、δ6.63(q、2H)、δ7.13(q、8H)、δ7.27(t、6H)、δ7.38(t、2H)、δ7.55(m、6H)、δ7.87(d、2H)
化合物(A−4)のFAB−MSの測定結果は、615.21であった。
(化合物(a−3)の合成)
特許第5883461号公報の参考例4を参照して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンを合成した。この9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンを用い、特許第5427012号公報の[A成分の合成例]を参照して、下記式(a−3)で表される化合物を得た。この化合物(a−3)をFT−IRで分析した結果、1730cm−1付近にエステル基のカルボニル結合の振動と、695cm−1付近にアクリロイル基の炭素−炭素二重結合の振動とを確認した。
<硬化性組成物の調製>
硬化性組成物の調製に用いた[A]化合物、[B1]光開始剤、[C]重合性化合物、[D]界面活性剤及び[E]溶媒について以下に示す。
[[A]化合物]
A−1:下記式(A−1)で表される化合物
A−2:下記式(A−2)で表される化合物
A−3:下記式(A−3)で表される化合物
A−4:下記式(A−4)で表される化合物
a−1:新中村化学工業社の「NKエステルA−BPEF」(下記式(a−1)で表される化合物)
a−2:新中村化学工業社の「NKエステルA−BPE−2」(下記式(a−2)で表される化合物)
a−3:下記式(a−3)で表される化合物
Figure 2018012828
[[B1]光開始剤]
B−1:2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社の「Irgacure907」)
[[C]重合性化合物]
C−1:日本化薬社の「KAYARAD DPHA」(下記式(C−1)で表される化合物及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)
C−2:新中村化学工業社の「NKエステルA−LEN−10」(下記式(C−2)で表される化合物)
C−3:新中村化学工業社の「NKエステルA−DCP」(下記式(C−3)で表される化合物)
C−4:上記製造例1で製造した化合物(C−4)
Figure 2018012828
[[D]界面活性剤]
D−1:東レダウコーニング・シリコーン社の「SH 190」
[[E]溶媒]
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテル
[実施例5]
[A]化合物としての(A−1)6.5質量部、[B1]光開始剤としての(B−1)0.3質量部、[C]重合性化合物としての(C−1)3.0質量部、[D]界面活性剤としての(D−1)0.2質量部及び[E]溶媒としての(E−1)90.0質量部を混合し、硬化性組成物(J−1)を調製した。
[実施例6〜12及び比較例1〜3]
下記表1に示す種類及び含有量の各成分を使用した以外は、実施例5と同様に操作して硬化性組成物(J−2)〜(J−8)及び(CJ−1)〜(CJ−3)を調製した。
<パターン(パターン形成層)の形成)>
スピンコート(予備回転500rpm×10秒、本回転2000rpm×30秒)により作成した基板を簡易インプリント装置(エンジニアリングシステム社の「EUN−4200」)のワークステージに設置した。一方、離型剤(ダイキン社の「HD−1100Z」)を所定の方法であらかじめ塗布した石英モールド(金型ピッチ200nm、ライン幅80nm、深さ200nmの金型)を、シリコーンゴム(厚さ200nm)を接着層として、簡易インプリント装置の石英製露光ヘッドへ貼り付けた。次いで、簡易インプリント装置の圧力を0.2MPaとした後、露光ヘッドを下降し、モールドと実験基板とを、上記調製した硬化性組成物を介して密着させた後、2,000mJ/cm(100mW、365nm換算)でUV露光を実施した。15秒後に露光ステージを上昇し、モールドを硬化したパターン形成層から剥離し、パターンを形成した。
<評価>
上記調製した各硬化性組成物について、硬化膜のエッチング耐性及び軟化温度を下記方法に従って測定することにより評価した。評価結果を表1に合わせて示す。
[エッチング耐性]
4インチのシリコンウェハ上に、上記調製した硬化性組成物をスピンコーターにて塗布し、平均厚み210nmの膜を形成した。次に、窒素雰囲気下、2,000mJ/cm(100mW、365nm換算)の紫外光を照射することで、硬化膜を得た。次に、この硬化膜をドライエッチング装置のチャンバー内に置き、CFガス:90mL/分、酸素ガス:10mL/分、出力200mWの条件で90秒間エッチングを行った。その際、30秒、60秒、90秒での残存する硬化膜の厚みを触針式膜厚測定装置(KLATencor社の「Alpha−Step500」)を用いて測定してプロットし、エッチングレートを算出した。但し、Si基板に到達したものはプロットから除外した。測定したエッチングレートの値から、エッチング耐性を下記基準により評価した。
優良:1.5nm/秒未満
良好:1.5nm/秒以上2.3nm/秒未満
可 :2.3nm/秒以上2.8nm/秒未満
不良:2.8nm/秒以上
[軟化温度]
ガラス基板に上記調製した硬化性組成物を流涎し、20μmのドクターブレードを用いて塗布し、80℃で5分間焼成した後、5,000mJ/cm(100mW、365nm換算)の紫外光を照射することで膜を形成した。この膜について、剛体振り子型物性試験機(エー・アンド・デイ社の「RPT−3000W」)を用い、振り子吸着時間:2.0秒、昇温速度:10℃/分、測定間隔:10秒の振り子条件で、周期を測定した。この周期の測定値は、膜の弾性率に対応する。この周期の変曲点の温度を軟化温度(℃)とした。測定した軟化温度により、下記基準で評価した。
良好:120℃以上
可: 100℃以上120℃未満
不良:100℃未満
Figure 2018012828
表1の結果から分かるように、実施例の硬化性組成物から形成された膜は、比較例の硬化性組成物の場合と比較して、エッチングレートが小さく、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高い。従って、実施例の硬化性組成物を用いて、このような優れたパターン形成層を用いることにより、良好な形状の凹凸パターンを形成することができると考えられる。
本発明の硬化性組成物及び凹凸パターンの形成方法によれば、エッチング耐性に優れ、かつ軟化温度が高いパターン形成層を形成することができ、このような優れたパターン形成層を用いることにより、形状が良好な凹凸パターンを形成することができる。本発明の化合物は、当該硬化性組成物の成分として好適に用いることができる。従って、これらは、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。
1:基板
2:塗膜
3:モールド
4:光
5:パターン形成層
10:レジストパターン

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表される化合物と、
    開始剤と
    を含有する硬化性組成物。
    Figure 2018012828
    (式(1)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子かつa1が0の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa1が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子かつa2が0の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子かつa2が1若しくは2の場合又はXが硫黄原子の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
  2. 上記開始剤が光開始剤である請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物を用い、基材上に塗膜を形成する工程と、
    表面に凹凸パターンを有するモールドを上記塗膜に圧接する工程と、
    上記モールドを圧接した状態で上記塗膜を露光してパターン形成層を形成する工程と、
    上記モールドを上記パターン形成層から剥離する工程と、
    上記パターン形成層をエッチングする工程と
    を備える凹凸パターンの形成方法。
  4. 下記式(1A)で表される化合物。
    Figure 2018012828
    (式(1A)中、Z及びZは、それぞれ独立して、ビニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。Y及びYは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。Ar及びArは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のビフェニル基、置換若しくは非置換のナフチル基又は置換若しくは非置換のアントリル基である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZがビニル基の場合、b1は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a1が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b1は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa1が1又は2の場合、b1は、0〜8の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、2〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZがビニル基の場合、b2は、0〜4の整数である。Xが硫黄原子、a2が0かつZが(メタ)アクリロイルオキシ基の場合、b2は、1〜4の整数である。Xが酸素原子又は硫黄原子かつa2が1又は2の場合、b2は、0〜8の整数である。b1が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。b2が2以上の場合、複数のArは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。c1及びc2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024004962A1 (ja) * 2022-06-28 2024-01-04 三光株式会社 化合物、屈折率向上剤及び重合体

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