JPWO2016152600A1 - 下層膜形成用樹脂組成物、積層体、パターン形成方法、インプリント形成用キットおよびデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
光硬化性組成物の硬化物層からモールドを剥離する際におけるモールド離型性を向上できる下層膜形成用樹脂組成物、積層体、パターン形成方法、インプリント形成用キットおよびデバイスの製造方法を提供する。この下層膜形成用樹脂組成物は、樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する。
Description
本発明は、下層膜形成用樹脂組成物、積層体、パターン形成方法、インプリント形成用キットおよびデバイスの製造方法に関する。
インプリント法は、光ディスクの作製で知られているエンボス技術を発展させたもので、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)の微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノ構造等の微細構造が簡単に繰り返し成型できるために経済的であり、近年、さまざまな分野への応用が期待されている。
インプリント法として、被加工材料として熱可塑性樹脂を用いる熱インプリント法(例えば、非特許文献1参照)と、光硬化性組成物を用いる光インプリント法(例えば、非特許文献2参照)が提案されている。熱インプリント法は、ガラス転移温度以上に加熱した熱可塑性樹脂にモールドをプレスした後、ガラス転移温度以下に冷却してからモールドを剥離することで微細構造を樹脂に転写するものである。
一方、光インプリント法は、光透過性モールドや光透過性基板を通して光照射して光硬化性組成物を硬化させた後、モールドを剥離することで微細パターンを光硬化物に転写するものである。この方法は、室温でのインプリントが可能になるため、半導体集積回路の作製などの超微細パターンの精密加工分野に応用できる。
ここで、光インプリント法の活発化に伴い、基材と光硬化性組成物の間の密着性が問題視されるようになってきた。すなわち、光インプリント法は、基材の表面に光硬化性組成物を塗布し、その表面にモールドを接触させた状態で光照射して光硬化性組成物を硬化させた後、モールドを剥離するが、モールドを剥離する工程で、硬化物が基材から剥れてモールドに付着してしまう場合がある。これは、基材と硬化物との密着性が、モールドと硬化物との密着性よりも低いことが原因と考えられる。上記問題を解決するため、基材と硬化物との密着性を向上させる下層膜形成用樹脂組成物が検討されている(特許文献1、特許文献2)。
S.Chou et al.:Appl.Phys.Lett.Vol.67,3114(1995)
M.Colbun et al,:Proc.SPIE,Vol. 3676,379 (1999)
近年において、パターンの微細化が進み、およびそれに伴うパターンの高アスペクト化に対して、更なる離型力の低減が求められている。本発明者らの検討によれば、特許文献1〜2に開示された方法では、光硬化性組成物の硬化物層とモールドとの離型性は不十分であることが分かった。
一方、モールドの離型性を改良する試みとして、フッ素系界面活性剤などを光硬化性組成物に含有させる方法が提案されている。フッ素系界面活性剤の含有量を増やすほど離型性は向上するものの、フッ素系界面活性剤の含有量が増えるに伴い、光硬化性組成物の表面張力が低下して、光硬化性組成物の塗布安定性(特にインクジェット塗布適性)が低下したり、モールド押印時における光硬化性組成物の濡れ広がりが抑制される恐れがあった。このため、光硬化性組成物に、フッ素系界面活性剤を大量に含有させることは現実的ではなかった。
よって、本発明は、光硬化性組成物の硬化物層からモールドを剥離する際におけるモールド離型性を向上できる下層膜形成用樹脂組成物、積層体、パターン形成方法、インプリント形成用キットおよびデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討したところ、後述する特定の基を有する離型剤を、下層膜形成用樹脂組成物に含有させることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下を提供する。
<1> 樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する、基材に適用して下層膜を形成するための下層膜形成用樹脂組成物。
<2> 離型剤が、フッ素原子を含む基と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種とを有する、<1>に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<3> イオン性基が、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、第三級アミノ基、または四級アンモニウム基である、<1>または<2>に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<4> 前記離型剤の分子量が、300以上3000以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<5> 離型剤を、下層膜形成用樹脂組成物の固形分中に0.1〜20質量%含有する、<1>〜<4>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<6> 樹脂が、ラジカル反応性基を有する樹脂を含む、<1>〜<5>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<7> 樹脂が、ラジカル反応性基と、一般式(B)で表される基、オキシラニル基、オキセタニル基、ノニオン性親水性基および基材に対して相互作用を有する基から選択される少なくとも一つの基とを側鎖に有する樹脂を含む、<1>〜<6>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物;
一般式(B)中、波線は、樹脂の主鎖または側鎖との連結位置を表し、
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
<8> 樹脂は、下記(X1)〜(X4)から選ばれる繰り返し単位を少なくとも1つ有する、<1>〜<7>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物;
式(X1)〜(X4)中、RX1、RX2、および、RX3は、各々独立に、水素原子またはメチル基を表し、波線は、樹脂の繰り返し単位を構成する原子または原子団との連結位置を表す。
<9> 更に、架橋剤および触媒から選ばれる1種以上を含む、<1>〜<8>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<10> 溶剤の含有量が、下層膜形成用樹脂組成物に対し、95〜99.9質量%である、<1>〜<9>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<11> 光インプリント用の下層膜形成に用いられる、<1>〜<10>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<12> 基材の表面に、<1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物を硬化してなる下層膜を有する積層体。
<13> 基材の表面に、<1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する工程と、適用された下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する工程と、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物を層状に適用する工程と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持する工程と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程と、モールドを剥離する工程と、を含むパターン形成方法。
<14> 光硬化性組成物は、23℃において、粘度が0.5〜20mP・sで、表面張力が25〜40mN/mである、<13>に記載のパターン形成方法。
<15> 撥液処理していない石英モールドを使用する<13>または<14>に記載のパターン形成方法。
<16> <1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物と、光硬化性組成物とを有するインプリント形成用キット。
<17> <13>〜<15>のいずれかに記載のパターン形成方法を含むデバイスの製造方法。
<1> 樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する、基材に適用して下層膜を形成するための下層膜形成用樹脂組成物。
<2> 離型剤が、フッ素原子を含む基と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種とを有する、<1>に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<3> イオン性基が、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、第三級アミノ基、または四級アンモニウム基である、<1>または<2>に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<4> 前記離型剤の分子量が、300以上3000以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<5> 離型剤を、下層膜形成用樹脂組成物の固形分中に0.1〜20質量%含有する、<1>〜<4>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<6> 樹脂が、ラジカル反応性基を有する樹脂を含む、<1>〜<5>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<7> 樹脂が、ラジカル反応性基と、一般式(B)で表される基、オキシラニル基、オキセタニル基、ノニオン性親水性基および基材に対して相互作用を有する基から選択される少なくとも一つの基とを側鎖に有する樹脂を含む、<1>〜<6>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物;
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
<8> 樹脂は、下記(X1)〜(X4)から選ばれる繰り返し単位を少なくとも1つ有する、<1>〜<7>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物;
<9> 更に、架橋剤および触媒から選ばれる1種以上を含む、<1>〜<8>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<10> 溶剤の含有量が、下層膜形成用樹脂組成物に対し、95〜99.9質量%である、<1>〜<9>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<11> 光インプリント用の下層膜形成に用いられる、<1>〜<10>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物。
<12> 基材の表面に、<1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物を硬化してなる下層膜を有する積層体。
<13> 基材の表面に、<1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する工程と、適用された下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する工程と、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物を層状に適用する工程と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持する工程と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程と、モールドを剥離する工程と、を含むパターン形成方法。
<14> 光硬化性組成物は、23℃において、粘度が0.5〜20mP・sで、表面張力が25〜40mN/mである、<13>に記載のパターン形成方法。
<15> 撥液処理していない石英モールドを使用する<13>または<14>に記載のパターン形成方法。
<16> <1>〜<11>のいずれかに記載の下層膜形成用樹脂組成物と、光硬化性組成物とを有するインプリント形成用キット。
<17> <13>〜<15>のいずれかに記載のパターン形成方法を含むデバイスの製造方法。
本発明によれば、光硬化性組成物の硬化物層からモールドを剥離する際におけるモールド離型性を向上できる下層膜形成用樹脂組成物、積層体、パターン形成方法、インプリント形成用キットおよびデバイスの製造方法を提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。「(メタ)アリル」は、アリルおよびメタリルを表す。
本明細書において、「インプリント」は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ10nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において、「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルタを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。
本発明における重量平均分子量および数平均分子量(Mn)は、特に述べない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定したものをいう。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書における固形分は、25℃における固形分である。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。「(メタ)アリル」は、アリルおよびメタリルを表す。
本明細書において、「インプリント」は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ10nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において、「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルタを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。
本発明における重量平均分子量および数平均分子量(Mn)は、特に述べない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定したものをいう。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書における固形分は、25℃における固形分である。
<下層膜形成用樹脂組成物>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、基材に適用して下層膜を形成するための下層膜形成用樹脂組成物であって、樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物を用いることで、光硬化性組成物の硬化物層(インプリント層ともいう)からモールドを剥離する際におけるモールド離型性を向上できる。このような効果が得られる理由については、以下によるものであると推測する。
モールド表面に存在するシラノール基などの極性基が、インプリント層と相互作用することで離型性を低下させていると考えられる。本発明の下層膜形成用樹脂組成物では、含有させた離型剤は、下層膜からインプリント層へと移行し、インプリント層を拡散することができる。上記離型剤は、イオン性基及び/又はシランカップリング基を有するので、モールド表面の極性基と相互作用して、モールド表面に吸着または結合すると考えられる。その結果、インプリント層とモールドとの相互作用が低下して、モールドの離型性が向上したものと考えられる。更に、離型剤がフッ素原子を含む基を有する場合、モールド表面に吸着または結合した離型剤により、モールド表面の表面エネルギーが低下して、インプリント層との相互作用が更に低減したと考えられる。この効果は、光硬化性組成物の種類によらず効果を奏する。
このように、本発明の下層膜形成用樹脂組成物を用いることで、インプリント用硬化性組成物に界面活性剤などの離型剤を含有させなくても、モールドの離型性を向上できる。すなわち、インプリント用硬化性組成物のインクジェット吐出性などを損なうことなく、優れた離型性を付与することができる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、フォトレジスト用下層膜としても有用である。用途としては、インプリント用下層膜がより好ましい。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、光硬化性組成物の硬化物との密着性が良好な下層膜を形成できるので、光インプリント用の下層膜形成に好ましく用いることができる。
以下、本発明の下層膜形成用樹脂組成物の各成分について説明する。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、基材に適用して下層膜を形成するための下層膜形成用樹脂組成物であって、樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物を用いることで、光硬化性組成物の硬化物層(インプリント層ともいう)からモールドを剥離する際におけるモールド離型性を向上できる。このような効果が得られる理由については、以下によるものであると推測する。
モールド表面に存在するシラノール基などの極性基が、インプリント層と相互作用することで離型性を低下させていると考えられる。本発明の下層膜形成用樹脂組成物では、含有させた離型剤は、下層膜からインプリント層へと移行し、インプリント層を拡散することができる。上記離型剤は、イオン性基及び/又はシランカップリング基を有するので、モールド表面の極性基と相互作用して、モールド表面に吸着または結合すると考えられる。その結果、インプリント層とモールドとの相互作用が低下して、モールドの離型性が向上したものと考えられる。更に、離型剤がフッ素原子を含む基を有する場合、モールド表面に吸着または結合した離型剤により、モールド表面の表面エネルギーが低下して、インプリント層との相互作用が更に低減したと考えられる。この効果は、光硬化性組成物の種類によらず効果を奏する。
このように、本発明の下層膜形成用樹脂組成物を用いることで、インプリント用硬化性組成物に界面活性剤などの離型剤を含有させなくても、モールドの離型性を向上できる。すなわち、インプリント用硬化性組成物のインクジェット吐出性などを損なうことなく、優れた離型性を付与することができる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、フォトレジスト用下層膜としても有用である。用途としては、インプリント用下層膜がより好ましい。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、光硬化性組成物の硬化物との密着性が良好な下層膜を形成できるので、光インプリント用の下層膜形成に好ましく用いることができる。
以下、本発明の下層膜形成用樹脂組成物の各成分について説明する。
<樹脂>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、樹脂を含む。樹脂としては、ラジカル反応性基を有する樹脂が好ましく、ラジカル反応性基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。樹脂がラジカル反応性基を有することで、光硬化性組成物の硬化物層(以下、インプリント層ともいう)との密着性が良好な下層膜を形成できる。
ラジカル反応性基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、マレイミド基、(メタ)アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アリル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基がより好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基がさらにに好ましい。この態様によれば、インプリント層との密着性をより向上できる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、樹脂を含む。樹脂としては、ラジカル反応性基を有する樹脂が好ましく、ラジカル反応性基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。樹脂がラジカル反応性基を有することで、光硬化性組成物の硬化物層(以下、インプリント層ともいう)との密着性が良好な下層膜を形成できる。
ラジカル反応性基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、マレイミド基、(メタ)アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アリル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基がより好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基がさらにに好ましい。この態様によれば、インプリント層との密着性をより向上できる。
樹脂は、下記(X1)〜(X4)から選ばれる繰り返し単位を少なくとも1つ有することが好ましく、下記(X1)〜(X3)から選ばれる繰り返し単位を少なくとも1つ有することがより好ましく、下記(X1)の繰り返し単位を有することが一層好ましい。この態様によれば、基材との親和性に優れ、1nm〜10nmの薄膜の塗布性に優れる傾向にある。また、離型剤の偏在性の観点からX1またはX3が好ましい。
本発明において、樹脂は、ラジカル反応性基と、一般式(B)で表される基、オキシラニル基、オキセタニル基、ノニオン性親水性基および基材に対して相互作用を有する基から選択される少なくとも一つの基とを側鎖に有することが好ましい。以下、オキシラニル基とオキセタニル基とを併せて環状エーテル基ともいう。
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
本発明において、樹脂の好ましい態様としては、ラジカル反応性基と一般式(B)で表される基とを側鎖に有する樹脂(第1の態様)、ラジカル反応性基と環状エーテル基とを側鎖に有する樹脂(第2の態様)、ラジカル反応性基とノニオン性親水性基とを側鎖に有する樹脂(第3の態様)、および、ラジカル反応性基と基材に対して相互作用を有する基とを側鎖に有する樹脂(第4の態様)である。
樹脂は、上記各態様の樹脂を単独で使用してもよく、各態様の樹脂を併用してもよい。また、各態様の樹脂は、1種類のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。また、樹脂の市販品としては、NKオリゴ EA7120、EA7140、EA7420、EA7440(新中村化学工業社製)などが挙げられる。
以下、各態様の樹脂について説明する。
樹脂は、上記各態様の樹脂を単独で使用してもよく、各態様の樹脂を併用してもよい。また、各態様の樹脂は、1種類のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。また、樹脂の市販品としては、NKオリゴ EA7120、EA7140、EA7420、EA7440(新中村化学工業社製)などが挙げられる。
以下、各態様の樹脂について説明する。
<<第1の態様の樹脂>>
第1の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と一般式(B)で表される基とを側鎖に有する樹脂である。一般式(B)で表される基は、脱保護反応におけるカルボカチオン中間体、または反応の遷移状態のエネルギーが低いため、酸および/または加熱により、3級エステルの脱保護反応がより進行しやすい。このため、インプリント層および基材との接着力が高い下層膜を形成しやすい。
第1の態様の樹脂は、一般式(A)で表される基と、一般式(B)で表される基とを側鎖に有することが好ましい。
第1の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と一般式(B)で表される基とを側鎖に有する樹脂である。一般式(B)で表される基は、脱保護反応におけるカルボカチオン中間体、または反応の遷移状態のエネルギーが低いため、酸および/または加熱により、3級エステルの脱保護反応がより進行しやすい。このため、インプリント層および基材との接着力が高い下層膜を形成しやすい。
第1の態様の樹脂は、一般式(A)で表される基と、一般式(B)で表される基とを側鎖に有することが好ましい。
Ra1は、水素原子またはメチル基を表し、
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表す。
無置換の直鎖アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が更に好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
無置換の分岐アルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜10が更に好ましい。具体例としては、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基等を挙げることができる。
無置換のシクロアルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜10が更に好ましい。シクロアルキル基は、単環であってもよく、多環であってもよい。具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、アダマンチル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基等を挙げることができる。
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。2つが互いに結合して形成する環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環等が挙げられる。
なお、Rb1、Rb2およびRb3が互いに結合して環を形成することは好ましくない。橋頭位のカルボカチオンは安定でないため、酸および/または加熱による3級エステルの脱保護反応が進行し難いためである。−C(Rb1)(Rb2)(Rb3)として、好ましくない基としては、例えば、1−アダマンチル基、ノルボルン−1−イル基、イソボルン−1−イル基等が挙げられる。
無置換の直鎖アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が更に好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
無置換の分岐アルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜10が更に好ましい。具体例としては、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基等を挙げることができる。
無置換のシクロアルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜10が更に好ましい。シクロアルキル基は、単環であってもよく、多環であってもよい。具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、アダマンチル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基等を挙げることができる。
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。2つが互いに結合して形成する環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環等が挙げられる。
なお、Rb1、Rb2およびRb3が互いに結合して環を形成することは好ましくない。橋頭位のカルボカチオンは安定でないため、酸および/または加熱による3級エステルの脱保護反応が進行し難いためである。−C(Rb1)(Rb2)(Rb3)として、好ましくない基としては、例えば、1−アダマンチル基、ノルボルン−1−イル基、イソボルン−1−イル基等が挙げられる。
一般式(B)において、Rb1およびRb2は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、
Rb3は炭素数2〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表すことが好ましい。
また、Rb1〜Rb3の少なくとも一つが炭素数3〜20のシクロアルキル基であるか、あるいは、Rb2とRb3が互いに結合して環を形成していることが好ましい。
上記態様によれば、カルボカチオンがより安定して存在しやすいため、酸および/または加熱により、3級エステルの脱保護反応がより進行しやすい。
Rb3は炭素数2〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表すことが好ましい。
また、Rb1〜Rb3の少なくとも一つが炭素数3〜20のシクロアルキル基であるか、あるいは、Rb2とRb3が互いに結合して環を形成していることが好ましい。
上記態様によれば、カルボカチオンがより安定して存在しやすいため、酸および/または加熱により、3級エステルの脱保護反応がより進行しやすい。
第1の態様の樹脂は、一般式(II)〜(IV)から選ばれる繰り返し単位を少なくとも1つ有することが好ましい。
一般式(II)〜(IV)中、R21およびR31は、各々独立に水素原子またはメチル基を表し、
R22〜R24、R32〜R34、R42〜R44は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、R23とR24、R33とR34、および、R43とR44は互いに結合して環を形成していても良く、
L3およびL4は、各々独立に、2価の連結基を表す。
R22〜R24、R32〜R34、R42〜R44は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、R23とR24、R33とR34、および、R43とR44は互いに結合して環を形成していても良く、
L3およびL4は、各々独立に、2価の連結基を表す。
R22〜R24、R32〜R34、R42〜R44は、上記一般式(B)のRb1〜Rb3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
L3およびL4は、各々独立に、2価の連結基を表す。
2価の連結基は、直鎖または分岐のアルキレン基、シクロアルキレン基、またはこれらを組み合わせてなる基が挙げられる。これらの基には、エステル結合、エーテル結合、アミド結合およびウレタン結合から選ばれる少なくとも一つを含んでいてもよい。また、これらの基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、ヒドロキシル基等が挙げられる。
直鎖アルキレン基の炭素数は、2〜10が好ましい。
分岐アルキレン基の炭素数は、3〜10が好ましい。
シクロアルキレン基の炭素数は、3〜10が好ましい。
2価の連結基の具体例としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、2−ヒドロキシ−1、3−プロパンジイル基、3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基、3,5−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基等が挙げられる。
L3およびL4は、各々独立に、2価の連結基を表す。
2価の連結基は、直鎖または分岐のアルキレン基、シクロアルキレン基、またはこれらを組み合わせてなる基が挙げられる。これらの基には、エステル結合、エーテル結合、アミド結合およびウレタン結合から選ばれる少なくとも一つを含んでいてもよい。また、これらの基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、ヒドロキシル基等が挙げられる。
直鎖アルキレン基の炭素数は、2〜10が好ましい。
分岐アルキレン基の炭素数は、3〜10が好ましい。
シクロアルキレン基の炭素数は、3〜10が好ましい。
2価の連結基の具体例としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、2−ヒドロキシ−1、3−プロパンジイル基、3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基、3,5−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基等が挙げられる。
第1の態様の樹脂は、一般式(I)で表される繰り返し単位と、一般式(II)で表される繰り返し単位および一般式(III)で表される繰り返し単位の少なくとも一方とを有することが好ましい。
樹脂が、一般式(I)で表される繰り返し単位を有することにより、インプリント層との密着性を向上させることができる。そして、一般式(II)で表される繰り返し単位および一般式(III)で表される繰り返し単位の少なくとも一方を有することにより、基材との密着性を向上させることができる。さらに、上記繰り返し単位を含む樹脂を用いることで、低分子の架橋剤などを使用しなくても下層膜を硬化させることができ、硬化時の架橋剤の昇華に起因する欠陥発生を回避することができる。
一般式(I)〜(III)中、R11、R12、R21およびR31は、各々独立に水素原子またはメチル基を表し、
R22〜R24、R32〜R34は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、R23とR24、およびR33とR34は、互いに結合して環を形成していても良く、
L1およびL3は、各々独立に、2価の連結基を表す。
樹脂が、一般式(I)で表される繰り返し単位を有することにより、インプリント層との密着性を向上させることができる。そして、一般式(II)で表される繰り返し単位および一般式(III)で表される繰り返し単位の少なくとも一方を有することにより、基材との密着性を向上させることができる。さらに、上記繰り返し単位を含む樹脂を用いることで、低分子の架橋剤などを使用しなくても下層膜を硬化させることができ、硬化時の架橋剤の昇華に起因する欠陥発生を回避することができる。
R22〜R24、R32〜R34は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、R23とR24、およびR33とR34は、互いに結合して環を形成していても良く、
L1およびL3は、各々独立に、2価の連結基を表す。
R22〜R24、R32〜R34は、上記一般式(B)のRb1〜Rb3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
R24およびR34は、上記一般式(B)のRb3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
L1およびL3は、各々独立に、2価の連結基を表す。
2価の連結基は、上述した2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
R24およびR34は、上記一般式(B)のRb3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
L1およびL3は、各々独立に、2価の連結基を表す。
2価の連結基は、上述した2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
第1の態様の樹脂は、一般式(II)において、R22〜R24の少なくとも一つが炭素数3〜20のシクロアルキル基であるか、あるいは、R23とR24が互いに結合して環を形成している繰り返し単位、および、一般式(III)において、R32〜R34の少なくとも一つが炭素数3〜20のシクロアルキル基であるか、あるいは、R33とR34が互いに結合して環を形成している繰り返し単位から選択される繰り返し単位を含有することが好ましい。この態様によれば、カルボカチオンがより安定して存在しやすいため、酸および/または加熱により、3級エステルの脱保護反応がより進行しやすい。
第1の態様の樹脂は、一般式(I)で表される繰り返し単位と、一般式(II)で表される繰り返し単位および一般式(III)で表される繰り返し単位の合計とのモル比が、5:95〜95:5であることが好ましく、10:90〜90:10がより好ましく、20:80〜80:20がさらに好ましく、30:70〜70:30が特に好ましく、40:60〜60:40が一層好ましい。
一般式(I)の割合を5モル%以上とすることにより、インプリント層との密着性を向上でき、好ましい。一般式(II)および一般式(III)から選択される繰り返し単位の割合を5モル%以上とすることにより、基材との密着性を向上でき、好ましい。
一般式(I)の割合を5モル%以上とすることにより、インプリント層との密着性を向上でき、好ましい。一般式(II)および一般式(III)から選択される繰り返し単位の割合を5モル%以上とすることにより、基材との密着性を向上でき、好ましい。
第1の態様の樹脂は、一般式(I)〜(III)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位を含んでいてもよい。他の繰り返し単位としては、例えば、上述した一般式(IV)で表される繰り返し単位などが挙げられる。また、特開2014−24322号公報の段落番号0022〜0055に記載の繰り返し単位、段落番号0043に記載の一般式(V)、一般式(VI)で表される繰り返し単位などが挙げられる。
他の繰り返し単位の含有量は、樹脂の全繰り返し単位中に例えば、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、1モル%以下であることが更に好ましい。また、含有させないこともできる。樹脂が、一般式(I)〜(III)で表される繰り返し単位のみで構成されている場合は、上述した本発明の効果がより顕著に得られやすい。
他の繰り返し単位の含有量は、樹脂の全繰り返し単位中に例えば、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、1モル%以下であることが更に好ましい。また、含有させないこともできる。樹脂が、一般式(I)〜(III)で表される繰り返し単位のみで構成されている場合は、上述した本発明の効果がより顕著に得られやすい。
一般式(I)で表される繰り返し単位の具体例としては、以下の構造が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。R11およびR12は、各々独立に水素原子またはメチル基を表し、メチル基が好ましい。
以下、樹脂の具体例を以下に示す。なお、下記具体例中、xは、5〜99モル%を表し、yは、5〜95モル%を表す。
<<第2の態様の樹脂>>
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と環状エーテル基とを側鎖に有する樹脂である。樹脂が、オキシラニル基およびオキセタニル基から選択される基(環状エーテル基)を有する場合においては、熱硬化の際の収縮を抑制し、下層膜表面のひび割れなどを抑制して下層膜の面状を良化できる。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位と、環状エーテル基を側鎖に有する繰り返し単位とを有することが好ましい。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と環状エーテル基とを側鎖に有する樹脂である。樹脂が、オキシラニル基およびオキセタニル基から選択される基(環状エーテル基)を有する場合においては、熱硬化の際の収縮を抑制し、下層膜表面のひび割れなどを抑制して下層膜の面状を良化できる。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位と、環状エーテル基を側鎖に有する繰り返し単位とを有することが好ましい。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位と、環状エーテル基を有する繰り返し単位とのモル比が、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位:環状エーテル基を有する繰り返し単位=10:90〜97:3であることが好ましく、30:70〜95:5がより好ましく、50:50〜90:10が更に好ましい。上記範囲であれば、低温で硬化してもより良好な下層膜を形成できる点で意義が高い。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位と、環状エーテル基以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ということがある)を含んでいても良い。他の繰り返し単位を含む場合、その割合は、1〜30モル%であることが好ましく、5〜25モル%であることがより好ましい。
第2の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位と、環状エーテル基以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ということがある)を含んでいても良い。他の繰り返し単位を含む場合、その割合は、1〜30モル%であることが好ましく、5〜25モル%であることがより好ましい。
第2の態様の樹脂において、ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位は、下記一般式(1)〜(3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
R111およびR131はメチル基がより好ましい。R112、R121、R122およびR132は、水素原子がより好ましい。
L110、L120およびL130は、各々独立に、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記一般式(III)、(IV)のL3およびL4で説明したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。なかでも、1以上の−CH2−からなる基、または、1以上の−CH2−と、−CH(OH)−、−O−および−C(=O)−の少なくとも1つとの組み合わせからなる基が好ましい。L110、L120、およびL130の連結鎖を構成する原子数(例えば、一般式(2)では、L120に隣接するベンゼン環と酸素原子の間をつなぐ鎖の原子数をいう)は、1〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。
ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位の具体例としては、以下の構造が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。R111、R112、R121、R122、R131およびR132は、各々独立に水素原子またはメチル基を表す。
L110、L120およびL130は、各々独立に、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記一般式(III)、(IV)のL3およびL4で説明したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。なかでも、1以上の−CH2−からなる基、または、1以上の−CH2−と、−CH(OH)−、−O−および−C(=O)−の少なくとも1つとの組み合わせからなる基が好ましい。L110、L120、およびL130の連結鎖を構成する原子数(例えば、一般式(2)では、L120に隣接するベンゼン環と酸素原子の間をつなぐ鎖の原子数をいう)は、1〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。
ラジカル反応性基を側鎖に有する繰り返し単位の具体例としては、以下の構造が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。R111、R112、R121、R122、R131およびR132は、各々独立に水素原子またはメチル基を表す。
環状エーテル基を有する繰り返し単位は、下記一般式(4)〜(6)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
一般式(4)〜(6)中、R141、R151およびR161は、各々独立に水素原子またはメチル基を表し、L140、L150およびL160は、各々独立に、単結合または2価の連結基を表し、Tは、一般式(T−1)、(T−2)および一般式(T−3)で表される環状エーテル基のいずれかを表す。
一般式(T−1)〜(T−3)中、RT1およびRT3は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、pは0または1を表し、qは0または1を表し、nは0〜2の整数を表し、波線は、L140、L150またはL160との連結位置を表す。
R141およびR161はメチル基がより好ましく、R151は水素原子がより好ましい。
L110、L120およびL130は、各々独立に、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記一般式(III)、(IV)のL3およびL4で説明したものが挙げられる。なかでも、1以上の−CH2−からなる基、または、1以上の−CH2−と、−CH(OH)−、−O−および−C(=O)−の少なくとも1つとの組み合わせからなる基が好ましく、単結合または1以上の−CH2−からなる基がより好ましく、1〜3の−CH2−からなる基がさらに好ましい。L140、L150、およびL160の連結鎖を構成する原子数は、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
RT1およびRT3は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましい。
pは0または1を表し、0が好ましい。
qは0または1を表し、0が好ましい。
nは0〜2の整数を表し、0が好ましい。
一般式(T−1)〜(T−3)で表される基は、一般式(T−1)および一般式(T−2)が好ましく、一般式(T−1)がより好ましい。
pは0または1を表し、0が好ましい。
qは0または1を表し、0が好ましい。
nは0〜2の整数を表し、0が好ましい。
一般式(T−1)〜(T−3)で表される基は、一般式(T−1)および一般式(T−2)が好ましく、一般式(T−1)がより好ましい。
環状エーテル基を有する繰り返し単位としては、以下の構造が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。R141、R151およびR161は、各々独立に水素原子またはメチル基を表す。
樹脂が有していても良い他の繰り返し単位は、下記一般式(7)および/または一般式(8)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
R171およびR181は、それぞれ、水素原子またはメチル基を表し、メチル基がより好ましい。
L170およびL180は、それぞれ、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記一般式(III)、(IV)のL3およびL4で説明したものが挙げられる。L170およびL180の連結鎖を構成する原子数は、1〜10が好ましい。
Qは、ノニオン性親水性基を表す。ノニオン性親水性基としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、エーテル基(好ましくはポリオキシアルキレン基)、アミド基、イミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基が挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基、ポリオキシアルキレン基、ウレイド基、ウレタン基がさらに好ましく、アルコール性水酸基、ウレタン基が特に好ましい。
R182は、炭素数1〜12の脂肪族基、炭素数3〜12の脂環族基、炭素数6〜12の芳香族基を表す。
炭素数1〜12の脂肪族基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基)などが挙げられる。
炭素数3〜12の脂環族基としては、炭素数3〜12のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基)などが挙げられる。
炭素数6〜12の芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。中でも、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
脂肪族基、脂環族基および芳香族基は、置換基を有していてもよいが、置換基を有さない方が好ましい。
炭素数1〜12の脂肪族基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基)などが挙げられる。
炭素数3〜12の脂環族基としては、炭素数3〜12のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基)などが挙げられる。
炭素数6〜12の芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。中でも、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
脂肪族基、脂環族基および芳香族基は、置換基を有していてもよいが、置換基を有さない方が好ましい。
第2の態様の樹脂は、一般式(1)で表される繰り返し単位と一般式(4)で表される繰り返し単位を含む樹脂、一般式(2)で表される繰り返し単位と一般式(5)で表される繰り返し単位を含む樹脂、および、一般式(3)で表される繰り返し単位と一般式(6)で表される繰り返し単位を含む樹脂が好ましく、一般式(1a)で表される繰り返し単位と一般式(4a)で表される繰り返し単位を含む樹脂、一般式(2a)で表される繰り返し単位と一般式(5a)で表される繰り返し単位を含む樹脂、および、一般式(3a)で表される繰り返し単位と一般式(6a)で表される繰り返し単位を含む樹脂がより好ましい。
第2の態様の樹脂の具体例としては、特開2014−192178号公報の段落番号0040〜0042に記載の樹脂が挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
<<第3の態様の樹脂>>
第3の態様の樹脂は、ラジカル反応性基とノニオン性親水性基とを側鎖に有する樹脂である。
本発明におけるノニオン性親水性基とは、ヘテロ原子(好ましくはNまたはO)を一つ以上含む非イオン性極性基を意味する。
ノニオン性親水性基としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、エーテル基(好ましくはポリオキシアルキレン基、環状エーテル基)、アミノ基(環状アミノ基を含む)、アミド基、イミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基、スルホンアミド基、ラクトン基、シクロカーボネート基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基、ポリオキシアルキレン基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基が好ましく、アルコール性水酸基、ウレタン基、ポリオキシアルキレン基、ウレイド基がさらに好ましく、アルコール性水酸基、ウレタン基が特に好ましい。
第3の態様の樹脂は、ラジカル反応性基とノニオン性親水性基とを側鎖に有する樹脂である。
本発明におけるノニオン性親水性基とは、ヘテロ原子(好ましくはNまたはO)を一つ以上含む非イオン性極性基を意味する。
ノニオン性親水性基としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、エーテル基(好ましくはポリオキシアルキレン基、環状エーテル基)、アミノ基(環状アミノ基を含む)、アミド基、イミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基、スルホンアミド基、ラクトン基、シクロカーボネート基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基、ポリオキシアルキレン基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基が好ましく、アルコール性水酸基、ウレタン基、ポリオキシアルキレン基、ウレイド基がさらに好ましく、アルコール性水酸基、ウレタン基が特に好ましい。
第3の態様の樹脂は、ラジカル反応性基を含む繰り返し単位を20モル%以上含むことが好ましく、30モル%以上含むことがより好ましく、40モル%以上がさらに好ましく、50モル%以上が特に好ましい。
第3の態様の樹脂は、ノニオン性親水性基を含む繰り返し単位を40モル%以上含むことが好ましく、50モル%以上含むことがより好ましく、60モル%以上がさらに好ましく、70モル%以上が特に好ましい。
ラジカル反応性基とノニオン性親水性基は、同一の繰り返し単位に含まれていてもよいし、別々の繰り返し単位に含まれていてもよい。
さらに、樹脂は、エチレン性不飽和基およびノニオン性親水性基の両方を含まない、他の繰り返し単位を含んでいてもよい。樹脂中における他の繰り返し単位の割合は、50モル%以下であることが好ましい。
第3の態様の樹脂は、ノニオン性親水性基を含む繰り返し単位を40モル%以上含むことが好ましく、50モル%以上含むことがより好ましく、60モル%以上がさらに好ましく、70モル%以上が特に好ましい。
ラジカル反応性基とノニオン性親水性基は、同一の繰り返し単位に含まれていてもよいし、別々の繰り返し単位に含まれていてもよい。
さらに、樹脂は、エチレン性不飽和基およびノニオン性親水性基の両方を含まない、他の繰り返し単位を含んでいてもよい。樹脂中における他の繰り返し単位の割合は、50モル%以下であることが好ましい。
第3の態様の樹脂は、酸価が1.0ミリモル/g未満であることが好ましく、0.3ミリモル/g未満であることがより好ましく、0.05ミリモル/g未満であることが更に好ましく、実質的に酸基を持たないことが特に好ましい。ここで、実質的に酸基を持たないとは、例えば、下記方法で測定した時に検出限界以下であることをいう。また、酸基とは、プロトンを解離する基、およびその塩を表す。具体的には、カルボキシ基、スルホ基、ホスホン酸基等が挙げられる。
本発明における酸価とは、単位質量あたりの酸基のミリモル数を表す。酸価は、電位差滴定法によって測定することができる。すなわち、樹脂を滴定溶剤(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルと水との9対1混合溶剤)に溶かし、0.1モル/Lの水酸化カリウム水溶液で滴定し、滴定曲線上の変曲点までの滴定量から、酸価を算出できる。
本発明における酸価とは、単位質量あたりの酸基のミリモル数を表す。酸価は、電位差滴定法によって測定することができる。すなわち、樹脂を滴定溶剤(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルと水との9対1混合溶剤)に溶かし、0.1モル/Lの水酸化カリウム水溶液で滴定し、滴定曲線上の変曲点までの滴定量から、酸価を算出できる。
<<<第一の形態>>>
第3の態様は、下記一般式(10)で表される繰り返し単位および/または一般式(11)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
第3の態様は、下記一般式(10)で表される繰り返し単位および/または一般式(11)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
R201およびR202は、各々独立に、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基を表し、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
L201は、3価の連結基を表し、脂肪族基、脂環族基、芳香族基、またはこれらを組み合わせた3価の基であり、エステル結合、エーテル結合、スルフィド結合、および窒素原子を含んでいても良い。3価の連結基の炭素数は1〜9が好ましい。
L202aは、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、またはこれらを組み合わせた2価の基であり、エステル結合、エーテル結合、およびスルフィド結合を含んでいてもよい。2価の連結基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜8がより好ましい。
L202bは、単結合、2価の連結基、または3価の連結基を表す。L202bが表す2価の連結基としては、L202aが表す2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。L202bが表す3価の連結基としては、L201が表す3価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Pは、ラジカル反応性基を表し、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基、アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
Qは、ノニオン性親水性基を表し、上記例示したノニオン性親水性基と同義であり、好ましいノニオン性親水性基も同様である。
nは1または2であり、1が好ましい。
なお、L201、L202aおよびL202bは、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水性基を含まない。
L201は、3価の連結基を表し、脂肪族基、脂環族基、芳香族基、またはこれらを組み合わせた3価の基であり、エステル結合、エーテル結合、スルフィド結合、および窒素原子を含んでいても良い。3価の連結基の炭素数は1〜9が好ましい。
L202aは、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、またはこれらを組み合わせた2価の基であり、エステル結合、エーテル結合、およびスルフィド結合を含んでいてもよい。2価の連結基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜8がより好ましい。
L202bは、単結合、2価の連結基、または3価の連結基を表す。L202bが表す2価の連結基としては、L202aが表す2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。L202bが表す3価の連結基としては、L201が表す3価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Pは、ラジカル反応性基を表し、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基、アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
Qは、ノニオン性親水性基を表し、上記例示したノニオン性親水性基と同義であり、好ましいノニオン性親水性基も同様である。
nは1または2であり、1が好ましい。
なお、L201、L202aおよびL202bは、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水性基を含まない。
第3の態様の樹脂は、さらに、下記一般式(12)および/または一般式(13)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
R203およびR204は、それぞれ、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基を表し、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
R205は、炭素数1〜12の脂肪族基、脂環族基、芳香族基を表す。
炭素数1〜12の脂肪族基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基)などが挙げられる。
炭素数3〜12の脂環族基としては、炭素数3〜12のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基)などが挙げられる。
炭素数6〜12の芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。中でも、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
脂肪族基、脂環族基および芳香族基は、置換基を有していてもよい。
L203およびL204は、それぞれ、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、式(10)中のL202aが表す2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Qはノニオン性親水性基を表し、上記例示したノニオン性親水性基と同義であり、好ましいノニオン性親水性基も同様である。
L203およびL204は、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水性基を含まない態様とすることができる。
R205は、炭素数1〜12の脂肪族基、脂環族基、芳香族基を表す。
炭素数1〜12の脂肪族基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基)などが挙げられる。
炭素数3〜12の脂環族基としては、炭素数3〜12のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基)などが挙げられる。
炭素数6〜12の芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。中でも、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
脂肪族基、脂環族基および芳香族基は、置換基を有していてもよい。
L203およびL204は、それぞれ、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、式(10)中のL202aが表す2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Qはノニオン性親水性基を表し、上記例示したノニオン性親水性基と同義であり、好ましいノニオン性親水性基も同様である。
L203およびL204は、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水性基を含まない態様とすることができる。
ノニオン性親水性基を有する繰り返し単位としては、例えば、特開2014−24322号公報の段落番号0036に記載に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
また、樹脂の具体例としては、特開2014−24322号公報の段落番号0038〜0039に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
また、樹脂の具体例としては、特開2014−24322号公報の段落番号0038〜0039に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
<<<第二の形態>>>
第3の態様の樹脂は、ノニオン性親水性基として、カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を有することが好ましい。
第3の態様の樹脂は、ノニオン性親水性基として、カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を有することが好ましい。
カルボニル基を環構造内に有する環状置換基としては、ラクトン基(環状エステル基)、環状カーボネート基、環状ケトン基、環状アミド(ラクタム)基、環状ウレタン基、環状ウレア基、環状ジカルボン酸無水物基、環状イミド基が挙げられる。これらの中でも、ラクトン基または環状カーボネート基がより好ましく、ラクトン基が特に好ましい。
ラクトン基は、ラクトン構造から水素原子を一つ取り除いた残基である。好ましいラクトン構造は、5〜7員環ラクトン構造である。ラクトン基の具体例としては、特開2014−024322号公報の段落番号0048〜0049に記載された構造が挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
環状カーボネート基は、環状カーボネート構造から水素原子を一つ取り除いた残基である。好ましい構造は、5員環または6員環構造である。環状カーボネート基の具体例としては、特開2014−024322号公報の段落番号0052に記載された構造が挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
ラクトン基は、ラクトン構造から水素原子を一つ取り除いた残基である。好ましいラクトン構造は、5〜7員環ラクトン構造である。ラクトン基の具体例としては、特開2014−024322号公報の段落番号0048〜0049に記載された構造が挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
環状カーボネート基は、環状カーボネート構造から水素原子を一つ取り除いた残基である。好ましい構造は、5員環または6員環構造である。環状カーボネート基の具体例としては、特開2014−024322号公報の段落番号0052に記載された構造が挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
樹脂は、ラジカル反応性基とカルボニル基を環構造内に有する環状置換基とを、同一の繰り返し単位に含まれていてもよいし、別々の繰り返し単位に含まれていてもよいが、ラジカル反応性基を有する繰り返し単位(例えば、下記一般式(14)で表される繰り返し単位)と、カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を有する繰り返し単位(例えば、下記一般式(15)で表される繰り返し単位)とを有する共重合体であることが好ましい。
ラジカル反応性基を含む繰り返し単位(例えば、下記一般式(14)で表される繰り返し単位)の割合は、全繰り返し単位の20〜95モル%が好ましく、30〜90モル%がより好ましく、40〜85モル%がさらに好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。
カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を有する繰り返し単位(例えば、下記一般式(15)で表される繰り返し単位)の割合は、全繰り返し単位の5〜80モル%が好ましく、10〜70モル%がより好ましく、15〜60モル%がさらに好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
ラジカル反応性基を含む繰り返し単位(例えば、下記一般式(14)で表される繰り返し単位)の割合は、全繰り返し単位の20〜95モル%が好ましく、30〜90モル%がより好ましく、40〜85モル%がさらに好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。
カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を有する繰り返し単位(例えば、下記一般式(15)で表される繰り返し単位)の割合は、全繰り返し単位の5〜80モル%が好ましく、10〜70モル%がより好ましく、15〜60モル%がさらに好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
R205およびR206は、各々独立に、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基を表し、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
L205およびL206は、単結合または炭素数1〜10の2価の連結基を表す。2価の連結基は、無置換またはヒドロキシル基が置換したアルキレン基であり、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合を含んでいてもよい。
尚、L205およびL206は、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水基を含まない態様とすることができる。
Pは、ラジカル反応性基を表し、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基、アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
Q2は、カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を表す。上記例示した環状置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
L205およびL206は、単結合または炭素数1〜10の2価の連結基を表す。2価の連結基は、無置換またはヒドロキシル基が置換したアルキレン基であり、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合を含んでいてもよい。
尚、L205およびL206は、ラジカル反応性基、および、ノニオン性親水基を含まない態様とすることができる。
Pは、ラジカル反応性基を表し、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基、アリル基、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
Q2は、カルボニル基を環構造内に有する環状置換基を表す。上記例示した環状置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
樹脂は、ラジカル反応性基およびカルボニル基を環構造内に有する環状置換基の両方を含まない、他の繰り返し単位を含んでいてもよい。樹脂中における他の繰り返し単位の割合は、50モル%以下であることが好ましい。
ラクトン構造を有する繰り返し単位としては、例えば、特開2014−24322号公報の段落番号0050〜0051に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
環状カーボネート構造を有する繰り返し単位としては、例えば、特開2014−24322号公報の段落番号0053に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
また、樹脂の具体例としては、特開2014−24322号公報の段落番号0054〜0055に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
環状カーボネート構造を有する繰り返し単位としては、例えば、特開2014−24322号公報の段落番号0053に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
また、樹脂の具体例としては、特開2014−24322号公報の段落番号0054〜0055に記載されたものが挙げられ、本願明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
<<第4の態様の樹脂>>
第4の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と、基材に対して相互作用を有する基とを側鎖に有する樹脂である。
本明細書において、「基材に対して相互作用を有する基」とは、基材に対して化学的または物理的に作用して結合しうる基である。基材としては、後述する基材が挙げられる。
基材に対して相互作用を有する基としては、例えば、カルボキシル基、エーテル基、アミノ基、イミノ基、モルフォリノ基、アミド基、イミド基、チオール基、チオエーテル基、アルコキシシリル基、およびこれらを環構造中に有する官能基などが挙げられ、カルボキシル基が好ましい。
第4の態様の樹脂は、ラジカル反応性基と、基材に対して相互作用を有する基とを側鎖に有する樹脂である。
本明細書において、「基材に対して相互作用を有する基」とは、基材に対して化学的または物理的に作用して結合しうる基である。基材としては、後述する基材が挙げられる。
基材に対して相互作用を有する基としては、例えば、カルボキシル基、エーテル基、アミノ基、イミノ基、モルフォリノ基、アミド基、イミド基、チオール基、チオエーテル基、アルコキシシリル基、およびこれらを環構造中に有する官能基などが挙げられ、カルボキシル基が好ましい。
第4の態様の樹脂としては、例えば、以下の構造A、および/または、以下の構造Bを含む樹脂が挙げられる。以下の式中、xおよびyは、繰り返し単位の数を表し、xとyの合計は、8〜11が好ましい。
構造Aおよび/または構造Bを含む樹脂の市販品としては、例えば、ISORAD(登録商標)501(スケネクタディインターナショナル社製)などが挙げられる。
本発明において、樹脂の質量平均分子量は、5,000〜50,000が好ましい。下限は、より好ましくは8,000以上であり、さらに好ましくは10,000以上である。上限は、より好ましくは35,000以下であり、さらに好ましくは25,000以下である。質量平均分子量を上記範囲とすることで、製膜性を良好にできる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物における樹脂の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の全固形分の、70〜99.99質量%が好ましい。下限は、例えば、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。上限は、例えば、99.95質量%以下がより好ましく、99.9質量%以下がさらに好ましい。
また、樹脂は、下層膜形成用樹脂組成物の全量中に、0.01〜5質量%含有することが好ましく、0.05〜4質量%がより好ましく、0.1〜3質量%が更に好ましい。
樹脂の含有量が上記範囲であれば、密着性および面状がより良好な下層膜を形成しやすい。
樹脂は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。2種類以上の樹脂を用いる場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物における樹脂の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の全固形分の、70〜99.99質量%が好ましい。下限は、例えば、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。上限は、例えば、99.95質量%以下がより好ましく、99.9質量%以下がさらに好ましい。
また、樹脂は、下層膜形成用樹脂組成物の全量中に、0.01〜5質量%含有することが好ましく、0.05〜4質量%がより好ましく、0.1〜3質量%が更に好ましい。
樹脂の含有量が上記範囲であれば、密着性および面状がより良好な下層膜を形成しやすい。
樹脂は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。2種類以上の樹脂を用いる場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
<<溶剤>>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、溶剤を含有する。溶剤は、常圧における沸点が80〜200℃の有機溶剤が好ましい。有機溶剤の種類としては下層膜形成用樹脂組成物を構成する各成分を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができる。例えば、エステル基、カルボニル基、水酸基、エーテル基のいずれか1つ以上を有する有機溶剤が挙げられる。具体的に、好ましい有機溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エトキシエチルプロピオネート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが挙げられる。これらのなかでも、PGEMA、エトキシエチルプロピオネート、2−ヘプタノンがより好ましく、PGMEAが特に好ましい。2種類以上の有機溶剤を混合して使用してもよく、水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有さない有機溶剤との混合溶剤も好適である。
下層膜形成用樹脂組成物における溶剤の含有量は、組成物の粘度や目的とする下層膜の膜厚によって最適に調整される。塗布適性の観点で、下層膜形成用樹脂組成物の全量に対して溶剤を95〜99.9質量%の範囲で含有することが好ましく、97〜99.9質量%がより好ましく、98〜99.9質量%が更に好ましく、99〜99.9質量%が特に好ましく、99.5〜99.9質量%が最も好ましい。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、溶剤を含有する。溶剤は、常圧における沸点が80〜200℃の有機溶剤が好ましい。有機溶剤の種類としては下層膜形成用樹脂組成物を構成する各成分を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができる。例えば、エステル基、カルボニル基、水酸基、エーテル基のいずれか1つ以上を有する有機溶剤が挙げられる。具体的に、好ましい有機溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エトキシエチルプロピオネート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが挙げられる。これらのなかでも、PGEMA、エトキシエチルプロピオネート、2−ヘプタノンがより好ましく、PGMEAが特に好ましい。2種類以上の有機溶剤を混合して使用してもよく、水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有さない有機溶剤との混合溶剤も好適である。
下層膜形成用樹脂組成物における溶剤の含有量は、組成物の粘度や目的とする下層膜の膜厚によって最適に調整される。塗布適性の観点で、下層膜形成用樹脂組成物の全量に対して溶剤を95〜99.9質量%の範囲で含有することが好ましく、97〜99.9質量%がより好ましく、98〜99.9質量%が更に好ましく、99〜99.9質量%が特に好ましく、99.5〜99.9質量%が最も好ましい。
<<離型剤>>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤を含有する。なお、本発明において、イオン性基とは、アニオン性基、カチオン性基、および、カチオン性基とアニオン性基を有するベタインを包含する。イオン性基の具体例としては、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ボロン酸基、第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、第四級アンモニウム基、スルホニウム基が挙げられる。本発明において、シランカップリング基とは、加水分解および脱水縮合によりシロキサン結合を形成する基を意味する。具体例としては、アルコキシシラン基、クロロシラン基、シラザン基等が挙げられる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤を含有する。なお、本発明において、イオン性基とは、アニオン性基、カチオン性基、および、カチオン性基とアニオン性基を有するベタインを包含する。イオン性基の具体例としては、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ボロン酸基、第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、第四級アンモニウム基、スルホニウム基が挙げられる。本発明において、シランカップリング基とは、加水分解および脱水縮合によりシロキサン結合を形成する基を意味する。具体例としては、アルコキシシラン基、クロロシラン基、シラザン基等が挙げられる。
アニオン性基を有する離型剤の具体例としては、脂肪酸及びその塩(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸)、N−アシルサルコシン及びその塩(例えば、N−ラウロイルサルコシン、N−オレオイルサルコシン)、N−アシルアミノ酸及びその塩、アルキルリン酸またはアルケニルリン酸及びそれらの塩(例えば、ラウリルアシッドホスフェイト、オレイルアシッドホスフェイト、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェイト)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸またはポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びそれらの塩(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸)、アルキル硫酸またはアルケニル硫酸及びそれらの塩(例えば、ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸またはポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸及びそれら塩(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン)、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸及びその塩、アルキルスルホン酸及びその塩(例えば、1−ドデカンスルホン酸)、アリールスルホン酸またはアルキルアリールスルホン酸及びそれらの塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ナフタレンスルホン酸アンモニウム)、スルホコハク酸アルキルエステル及びその塩(例えば、ジオクチルスルホサクシネート)、N−アシルN−アルキルタウリン及びその塩(例えば、N−ラウロイルメチルタウリン、N−オレイルメチルタウリン)、α−スルホ脂肪酸エステルおよびその塩(例えば、2−スルホテトラデカン酸1−メチルエステル ナトリウム塩、2−スルホヘキサデカン酸1−メチルエステル ナトリウム塩)が例示される。塩としては、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩、更にはテトラメチルアンモニウム塩等のアンモニウム塩が挙げられる。
カチオン性基を有する離型剤の具体例としては、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、水酸化ステアリルトリメチルアンモニウム)、アルキルアミン及びその塩(例えば、ジデシルメチルアミン、ジメチルオクタデシルアミン酢酸塩)、脂肪酸ジアルキルアミノアルキルアミド(例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド)が例示される。
アニオン性基とカチオン性基とを有する離型剤の具体例としては、アルキルベタイン(例えば、ラウリルベタイン)、アミドプロピルベタイン(例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン)、スルホベタイン(例えば、3−(N,N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン)、アルキルアミンオキサイド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド)が例示される。
シランカップリング基を有する離型剤の具体例としては、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、トリエチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルクロリド、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレアが例示される。
カチオン性基を有する離型剤の具体例としては、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、水酸化ステアリルトリメチルアンモニウム)、アルキルアミン及びその塩(例えば、ジデシルメチルアミン、ジメチルオクタデシルアミン酢酸塩)、脂肪酸ジアルキルアミノアルキルアミド(例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド)が例示される。
アニオン性基とカチオン性基とを有する離型剤の具体例としては、アルキルベタイン(例えば、ラウリルベタイン)、アミドプロピルベタイン(例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン)、スルホベタイン(例えば、3−(N,N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン)、アルキルアミンオキサイド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド)が例示される。
シランカップリング基を有する離型剤の具体例としては、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、トリエチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルクロリド、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレアが例示される。
<<<フッ素原子を含む基を有する離型剤>>>
本発明は、離型性の観点からフッ素原子を含む基と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤を用いることが、より好ましい。
本発明は、離型性の観点からフッ素原子を含む基と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤を用いることが、より好ましい。
「フッ素原子を含む基を有する離型剤」におけるイオン性基およびシランカップリング基は、上述したイオン性基およびシランカップリング基と同義である。
フッ素原子を含む基(含フッ素基ともいう)としては、例えば、含フッ素アルキル基、含フッ素アルケニル基、パーフルオロポリエーテル基等が挙げられる。
含フッ素アルキル基の炭素数は、1〜25が好ましく、2〜15がより好ましく、4〜10がさらに好ましく、5〜8が特に好ましい。含フッ素アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、エーテル結合を有していてもよい。
含フッ素アルケニル基の炭素数は、2〜25が好ましく、2〜15がより好ましく、4〜10がさらに好ましく、5〜8が特に好ましい。含フッ素アルケニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、エーテル結合を有していてもよい。
含フッ素アルキル基の炭素数は、1〜25が好ましく、2〜15がより好ましく、4〜10がさらに好ましく、5〜8が特に好ましい。含フッ素アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、エーテル結合を有していてもよい。
含フッ素アルケニル基の炭素数は、2〜25が好ましく、2〜15がより好ましく、4〜10がさらに好ましく、5〜8が特に好ましい。含フッ素アルケニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、エーテル結合を有していてもよい。
含フッ素基の具体例として、CF3CH2−、CF3CF2CH2−、CF3(CF2)2CH2−、CF3(CF2)3CH2CH2−、CF3(CF2)4CH2CH2CH2−、CF3(CF2)4CH2−、CF3(CF2)5CH2CH2−、CF3(CF2)5CH2CH2CH2−、(CF3)2CH−、(CF3)2C(CH3)CH2−、(CF3)2CF(CF2)2CH2CH2−、(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2−、H(CF2)2CH2−、H(CF2)4CH2−、H(CF2)6CH2−、H(CF2)8CH2−、(CF3)2C=C(CF2CF3)−、{(CF3CF2)2CF}2C=C(CF3)−等が挙げられる。これらの中でも、CF3(CF2)2CH2−、CF3(CF2)3CH2CH2−、CF3(CF2)4CH2−、CF3(CF2)5CH2CH2−、H(CF2)6CH2−がより好ましく、CF3(CF2)5CH2CH2−が特に好ましい。
フッ素原子を含む基を有する離型剤は、フッ素原子の含有率が5〜80質量%であることが好ましく、10〜75質量%がより好ましく、15〜70質量%が更に好ましい。フッ素含有率が上記範囲であれば、優れた離型性が得られやすい。
フッ素原子の含有率は、「{(含フッ素化合物1分子中のフッ素原子数×フッ素原子の質量)/含フッ素化合物1分子中の全原子の質量}×100」で定義される。
フッ素原子の含有率は、「{(含フッ素化合物1分子中のフッ素原子数×フッ素原子の質量)/含フッ素化合物1分子中の全原子の質量}×100」で定義される。
フッ素原子を含む基を有する離型剤の具体例としては、フルオロアルカン酸及びその塩(例えば、パーフルオロヘキサン酸)、パーフルオロポリエーテルカルボン酸及びその塩、フルオロアルカンスルホン酸及びその塩(例えば、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム)、フルオロアルキルリン酸エステル及びその塩(例えば、2−(パーフルオロヘキシル)エチルリン酸エステル・ジエタノールアミン塩)、フルオロアルキルホスホン酸及びその塩(例えば、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸)、フルオロアルキルアミン(例えば、1H,1H−パーフルオロヘプチルジメチルアミン、ノナフルオロペンチルアミン)、α−フルオロアルキル−ω−ジアルキルアミノアルキルオキシポリオキシアルキレン(例えば、α−{2−(パーフルオロヘキシル)エチル}−ω−{2−(ジメチルアミノ)エチルオキシ}ポリオキシエチレン、フルオロアルキル(アルコキシ)シラン(例えば、2−(パーフルオロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルトリメトキシシラン)、フルオロアルキル(アルキル)ジシラザン(例えば、1,3−ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンなどが挙げられる。
また、市販品として、DIC社製のメガファック F410、F510などが挙げられる。
また、市販品として、DIC社製のメガファック F410、F510などが挙げられる。
離型剤の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の固形分に対し、0.1〜20質量%が好ましい。下限値は、例えば、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましい。上限値は、例えば、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。離型剤の含有量が上記範囲であれば、上述した効果が得られ易い。
離型剤は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、合計量が上記範囲であることが好ましい。
離型剤は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、合計量が上記範囲であることが好ましい。
<<触媒>>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、触媒を含有することも好ましい。触媒を含有することで、比較的低い加熱温度(ベーク温度ともいう)で下層膜形成用樹脂組成物を硬化させることができる。
触媒としては、酸、熱酸発生剤などが挙げられる。
酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸などが挙げられる。
熱酸発生剤は、100〜180℃(より好ましくは120〜180℃、更に好ましくは120〜160℃)で、酸を発生する化合物が好ましい。酸発生温度を100℃以上とすることで、下層膜形成用樹脂組成物の経時安定性を確保することができる。
熱酸発生剤としては、例えば、イソプロピル−p−トルエンスルホネート、シクロヘキシル−p−トルエンスルホネート、芳香族スルホニウム塩化合物である三新化学工業製サンエイドSIシリーズ、CYCAT4040(サイテックインダストリーズ社製)などが挙げられる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、触媒を含有することも好ましい。触媒を含有することで、比較的低い加熱温度(ベーク温度ともいう)で下層膜形成用樹脂組成物を硬化させることができる。
触媒としては、酸、熱酸発生剤などが挙げられる。
酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸などが挙げられる。
熱酸発生剤は、100〜180℃(より好ましくは120〜180℃、更に好ましくは120〜160℃)で、酸を発生する化合物が好ましい。酸発生温度を100℃以上とすることで、下層膜形成用樹脂組成物の経時安定性を確保することができる。
熱酸発生剤としては、例えば、イソプロピル−p−トルエンスルホネート、シクロヘキシル−p−トルエンスルホネート、芳香族スルホニウム塩化合物である三新化学工業製サンエイドSIシリーズ、CYCAT4040(サイテックインダストリーズ社製)などが挙げられる。
触媒を含有させる場合、樹脂100質量部に対して、触媒を0.1〜10質量部含有させることが好ましい。下限は、0.5質量部以上がより好ましい。上限は、5質量部以下がより好ましい。
触媒の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の全量中に、0.0005〜0.1質量%が好ましい。下限は、0.0004質量%以上がより好ましく、0.0003質量%以上が更に好ましい。上限は、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。
本発明においては、触媒として、酸と熱酸発生剤を併用してもよく、それぞれ単独で用いてもよい。また、酸および熱酸発生剤は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。
触媒の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の全量中に、0.0005〜0.1質量%が好ましい。下限は、0.0004質量%以上がより好ましく、0.0003質量%以上が更に好ましい。上限は、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。
本発明においては、触媒として、酸と熱酸発生剤を併用してもよく、それぞれ単独で用いてもよい。また、酸および熱酸発生剤は、1種のみであってもよく、2種類以上を併用してもよい。
<<架橋剤>>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、架橋剤を含有することも好ましい。架橋剤を含有することで、幅広い光源に耐性のある下層膜とすることができる。
架橋剤としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、メチロール化合物、メチロールエーテル化合物、ビニルエーテル化合物などのカチオン重合性化合物が好ましい。
エポキシ化合物としては、共栄社化学(株)製エポライト、ナガセケムテックス(株)製デナコールEX、日本化薬(株)製EOCN、EPPN、NC、BREN、GAN、GOT、AK、RE等シリーズ、ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート、DIC(株)製エピクロン、日産化学工業(株)製テピックなどのシリーズが挙げられる。これらのうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
オキセタン化合物としては、宇部興産(株)製エタナコールOXBP、OXTP、OXIPA、東亞合成(株)製アロンオキセタンOXT−121、OXT−221が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、AlliedSignal社製VEctomerシリーズが挙げられる。
メチロール化合物、メチロールエーテル化合物としては、ウレア樹脂、グリコウリル樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂が挙げられ、具体的には、三和ケミカル社製ニカラックMX−270、MX−280、MX−290、MW−390、BX−4000、サイテックインダストリーズ社製サイメル301、303ULF、350、1123などが挙げられる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、架橋剤を含有することも好ましい。架橋剤を含有することで、幅広い光源に耐性のある下層膜とすることができる。
架橋剤としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、メチロール化合物、メチロールエーテル化合物、ビニルエーテル化合物などのカチオン重合性化合物が好ましい。
エポキシ化合物としては、共栄社化学(株)製エポライト、ナガセケムテックス(株)製デナコールEX、日本化薬(株)製EOCN、EPPN、NC、BREN、GAN、GOT、AK、RE等シリーズ、ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート、DIC(株)製エピクロン、日産化学工業(株)製テピックなどのシリーズが挙げられる。これらのうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
オキセタン化合物としては、宇部興産(株)製エタナコールOXBP、OXTP、OXIPA、東亞合成(株)製アロンオキセタンOXT−121、OXT−221が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、AlliedSignal社製VEctomerシリーズが挙げられる。
メチロール化合物、メチロールエーテル化合物としては、ウレア樹脂、グリコウリル樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂が挙げられ、具体的には、三和ケミカル社製ニカラックMX−270、MX−280、MX−290、MW−390、BX−4000、サイテックインダストリーズ社製サイメル301、303ULF、350、1123などが挙げられる。
<<重合禁止剤>>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、重合禁止剤を含有していても良い。重合禁止剤を下層膜形成用樹脂組成物に含有させることで、保存安定性を向上できる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩、フェノチアジン、フェノキサジン、4−メトキシナフトール、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、ニトロベンゼン、ジメチルアニリン等が挙げられる。これらのなかでも、フェノチアジン、4−メトキシナフトール、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカルが、無酸素下でも重合禁止効果を発現する点で好ましい。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、重合禁止剤を含有していても良い。重合禁止剤を下層膜形成用樹脂組成物に含有させることで、保存安定性を向上できる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩、フェノチアジン、フェノキサジン、4−メトキシナフトール、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、ニトロベンゼン、ジメチルアニリン等が挙げられる。これらのなかでも、フェノチアジン、4−メトキシナフトール、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカルが、無酸素下でも重合禁止効果を発現する点で好ましい。
重合禁止剤の含有量は、下層膜形成用樹脂組成物の固形分に対し、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下が一層好ましい。また、実質的に含まないこともできる。ここで実質的に含まないとは、例えば、樹脂の合成の際の反応剤、触媒、重合禁止剤等の添加剤、反応副生成分に由来する不純物等のみであり、下層膜形成用樹脂組成物に対して積極的に添加しないことをいう。具体的には、1質量%以下、さらには0.5質量%以下とすることができる。
<下層膜形成用樹脂組成物の調製>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、上述の各成分を混合して調製することができる。また、各成分を混合した後、例えば、フィルタでろ過することが好ましい。ろ過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、ろ過した液を再ろ過することもできる。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、上述の各成分を混合して調製することができる。また、各成分を混合した後、例えば、フィルタでろ過することが好ましい。ろ過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、ろ過した液を再ろ過することもできる。
フィルタとしては、従来からろ過用途等に用いられているものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)およびナイロンが好ましい。
フィルタの孔径は、例えば、0.003〜5.0μm程度が適している。この範囲とすることにより、ろ過詰まりを抑えつつ、組成物に含まれる不純物や凝集物など、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせても良い。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。異なるフィルタを組み合わせて2回以上フィルタリングを行う場合は1回目のフィルタリングの孔径より2回目以降の孔径が同じ、もしくは小さい方が好ましい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
フィルタの孔径は、例えば、0.003〜5.0μm程度が適している。この範囲とすることにより、ろ過詰まりを抑えつつ、組成物に含まれる不純物や凝集物など、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせても良い。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。異なるフィルタを組み合わせて2回以上フィルタリングを行う場合は1回目のフィルタリングの孔径より2回目以降の孔径が同じ、もしくは小さい方が好ましい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
<光硬化性組成物>
本発明の下層膜形成用樹脂組成物と一緒に用いられる光硬化性組成物(好ましくは、インプリント用光硬化性組成物)は、通常、重合性化合物および光重合開始剤を含有する。
本発明の下層膜形成用樹脂組成物と一緒に用いられる光硬化性組成物(好ましくは、インプリント用光硬化性組成物)は、通常、重合性化合物および光重合開始剤を含有する。
<<重合性化合物>>
重合性化合物は、好ましくは重合性モノマーである。例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性モノマー;エポキシ化合物、オキセタン化合物;ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体;プロペニルエーテルまたはブテニルエーテル等を挙げることができる。
重合性化合物は、本発明の下層膜形成用樹脂組成物に含まれる樹脂が有する重合性基と重合可能な重合性基を有していることが好ましい。これらの中でも、(メタ)アクリレートが好ましい。これらの具体例としては、特開2011−231308号公報の段落番号0020〜0098に記載のものが挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。市販品としては、例えば、ビスコート#192(大阪有機化学工業製)、R−1620(ダイキン工業製)などが挙げられる。
重合性化合物の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、50〜99質量%が好ましく、より好ましくは60〜99質量%であり、さらに好ましくは70〜99質量%である。2種類以上の重合性化合物を用いる場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
重合性化合物は、好ましくは重合性モノマーである。例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性モノマー;エポキシ化合物、オキセタン化合物;ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体;プロペニルエーテルまたはブテニルエーテル等を挙げることができる。
重合性化合物は、本発明の下層膜形成用樹脂組成物に含まれる樹脂が有する重合性基と重合可能な重合性基を有していることが好ましい。これらの中でも、(メタ)アクリレートが好ましい。これらの具体例としては、特開2011−231308号公報の段落番号0020〜0098に記載のものが挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。市販品としては、例えば、ビスコート#192(大阪有機化学工業製)、R−1620(ダイキン工業製)などが挙げられる。
重合性化合物の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、50〜99質量%が好ましく、より好ましくは60〜99質量%であり、さらに好ましくは70〜99質量%である。2種類以上の重合性化合物を用いる場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
重合性化合物は、脂環炭化水素基および/または芳香族基を有する重合性化合物が好ましく、さらに、脂環炭化水素基および/または芳香族基を有する重合性化合物と、シリコン原子および/またはフッ素を含有する重合性化合物とを含むことが好ましい。さらに、脂環炭化水素基および/または芳香族基を有する重合性化合物の合計が、全重合性化合物の、30〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは70〜100質量%である。重合性化合物の分子量は、1000未満のものが好ましい。
さらに好ましい様態は、重合性化合物として、芳香族基を含有する(メタ)アクリレート重合性化合物が、全重合性化合物の50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることが特に好ましい。
特に好ましい様態としては、下記重合性化合物(1)が、全重合性化合物の0〜80質量%であり(より好ましくは、20〜70質量%)、下記重合性化合物(2)が、全重合性化合物の20〜100質量%であり(より好ましくは、50〜100質量%)、下記重合性化合物(3)が、全重合性化合物の0〜10質量%であり(より好ましくは、0.1〜6質量%)である場合である。
(1)芳香族基(好ましくはフェニル基、ナフチル基、さらに好ましくはナフチル基)と(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ有する重合性化合物
(2)芳香族基(好ましくはフェニル基、ナフチル基、さらに好ましくはフェニル基)を含有し、(メタ)アクリレート基を2つ有する重合性化合物
(3)フッ素原子とシリコン原子のうち少なくとも一方(より好ましくはフッ素原子)と(メタ)アクリロイルオキシ基を有する重合性化合物
特に好ましい様態としては、下記重合性化合物(1)が、全重合性化合物の0〜80質量%であり(より好ましくは、20〜70質量%)、下記重合性化合物(2)が、全重合性化合物の20〜100質量%であり(より好ましくは、50〜100質量%)、下記重合性化合物(3)が、全重合性化合物の0〜10質量%であり(より好ましくは、0.1〜6質量%)である場合である。
(1)芳香族基(好ましくはフェニル基、ナフチル基、さらに好ましくはナフチル基)と(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ有する重合性化合物
(2)芳香族基(好ましくはフェニル基、ナフチル基、さらに好ましくはフェニル基)を含有し、(メタ)アクリレート基を2つ有する重合性化合物
(3)フッ素原子とシリコン原子のうち少なくとも一方(より好ましくはフッ素原子)と(メタ)アクリロイルオキシ基を有する重合性化合物
さらに、インプリント用光硬化性組成物においては、25℃における粘度が5mPa・s未満の重合性化合物の含有量が全重合性化合物に対して50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。上記範囲に設定することでインクジェット吐出時の安定性が向上し、インプリント転写において欠陥が低減できる。
<<光重合開始剤>>
光重合開始剤は、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤が好ましく、ラジカル重合開始剤がより好ましい。また、本発明において、光重合開始剤は複数種を併用してもよい。
光重合開始剤は、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤が好ましく、ラジカル重合開始剤がより好ましい。また、本発明において、光重合開始剤は複数種を併用してもよい。
ラジカル光重合開始剤としては、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開2008−105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。この中でもアセトフェノン系化合物、アシルホスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。市販品としては、Irgacure(登録商標) 907(BASF社製)が例示できる。
また、光重合開始剤としてフッ素原子を有するオキシム化合物を用いることも可能である。そのような化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報に記載されている化合物、特表2014−500852号公報の0345段落に記載されている化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報の0101段落に記載されている化合物(C−3)などが挙げられる。
また、光重合開始剤としてフッ素原子を有するオキシム化合物を用いることも可能である。そのような化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報に記載されている化合物、特表2014−500852号公報の0345段落に記載されている化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報の0101段落に記載されている化合物(C−3)などが挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜12質量%であり、さらに好ましくは0.2〜7質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、光重合開始剤の含有量を15質量%以下とすると、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。
<<界面活性剤>>
光硬化性組成物は、界面活性剤を含有することが好ましい。光硬化性組成物が界面活性剤を含むことで、離型性を向上できる。
界面活性剤としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物に記載した含フッ素化合物などを用いることができる。また、特開2008−105414号公報の段落番号0097の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。市販品も利用でき、例えば、PF−636(オムノバ製)が例示される。
界面活性剤の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.001〜5質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。二種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が上述した範囲であることが好ましい。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好である。
なお、本発明においては、光硬化性組成物が界面活性剤を含有しない、あるいは、界面活性剤の含有量が少なくても、離型性に優れたインプリント層を形成できる。
光硬化性組成物は、界面活性剤を含有することが好ましい。光硬化性組成物が界面活性剤を含むことで、離型性を向上できる。
界面活性剤としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物に記載した含フッ素化合物などを用いることができる。また、特開2008−105414号公報の段落番号0097の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。市販品も利用でき、例えば、PF−636(オムノバ製)が例示される。
界面活性剤の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.001〜5質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。二種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が上述した範囲であることが好ましい。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好である。
なお、本発明においては、光硬化性組成物が界面活性剤を含有しない、あるいは、界面活性剤の含有量が少なくても、離型性に優れたインプリント層を形成できる。
<<非重合性化合物>>
光硬化性組成物は、末端に少なくとも1つ水酸基を有するか、または、水酸基がエーテル化されたポリアルキレングリコール構造を有し、フッ素原子およびシリコン原子を実質的に含有しない非重合性化合物を含んでいてもよい。
非重合性化合物の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜10質量%がより好ましく、0.5〜5質量%がさらに好ましく、0.5〜3質量%が一層好ましい。
光硬化性組成物は、末端に少なくとも1つ水酸基を有するか、または、水酸基がエーテル化されたポリアルキレングリコール構造を有し、フッ素原子およびシリコン原子を実質的に含有しない非重合性化合物を含んでいてもよい。
非重合性化合物の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜10質量%がより好ましく、0.5〜5質量%がさらに好ましく、0.5〜3質量%が一層好ましい。
<<酸化防止剤>>
光硬化性組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。光硬化性組成物に酸化防止剤を含有させることにより、硬化膜の着色を防止したり、硬化膜の分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。
酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
酸化防止剤の市販品としては、商品名Irganox(登録商標) 1010、1035、1076、1222(以上、BASF(株)製)、商品名Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503((株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
酸化防止剤の含有量は、重合性化合物に対し、例えば、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。二種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が上述した範囲であることが好ましい。
光硬化性組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。光硬化性組成物に酸化防止剤を含有させることにより、硬化膜の着色を防止したり、硬化膜の分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。
酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
酸化防止剤の市販品としては、商品名Irganox(登録商標) 1010、1035、1076、1222(以上、BASF(株)製)、商品名Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503((株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
酸化防止剤の含有量は、重合性化合物に対し、例えば、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。二種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が上述した範囲であることが好ましい。
<<重合禁止剤>>
光硬化性組成物には、重合禁止剤を含有することが好ましい。重合禁止剤を含めることにより、経時での粘度変化、異物発生およびパターン形成性劣化を抑制できる傾向にある。
重合禁止剤の含有量としては、重合性化合物に対し、例えば、0.001〜1質量%であり、好ましくは0.005〜0.5質量%であり、さらに好ましくは0.008〜0.05質量%である、重合禁止剤を適切な量配合することで高い硬化感度を維持しつつ経時による粘度変化が抑制できる。重合禁止剤は用いる重合性化合物にあらかじめ含まれていても良いし、光硬化性組成物にさらに追加してもよい。
重合禁止剤の具体例については、特開2012−094821号公報の段落番号0125の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
光硬化性組成物には、重合禁止剤を含有することが好ましい。重合禁止剤を含めることにより、経時での粘度変化、異物発生およびパターン形成性劣化を抑制できる傾向にある。
重合禁止剤の含有量としては、重合性化合物に対し、例えば、0.001〜1質量%であり、好ましくは0.005〜0.5質量%であり、さらに好ましくは0.008〜0.05質量%である、重合禁止剤を適切な量配合することで高い硬化感度を維持しつつ経時による粘度変化が抑制できる。重合禁止剤は用いる重合性化合物にあらかじめ含まれていても良いし、光硬化性組成物にさらに追加してもよい。
重合禁止剤の具体例については、特開2012−094821号公報の段落番号0125の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
<<溶剤>>
光硬化性組成物には、必要に応じて、溶剤を含有させることができる。溶剤としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物で説明した溶剤が挙げられる。
光硬化性組成物中における溶剤の含有量は、光硬化性組成物の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、光硬化性組成物中に99質量%以下の範囲で含有することができる。光硬化性組成物をインクジェット法で基材に塗布する場合、溶剤は、実質的に含まない(例えば、3質量%以下)ことが好ましい。一方、膜厚500nm以下のパターンをスピン塗布などの方法で形成する際には、20〜99質量%の範囲で含有させてもよく、40〜99質量%が好ましく、70〜98質量%が特に好ましい。
光硬化性組成物には、必要に応じて、溶剤を含有させることができる。溶剤としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物で説明した溶剤が挙げられる。
光硬化性組成物中における溶剤の含有量は、光硬化性組成物の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、光硬化性組成物中に99質量%以下の範囲で含有することができる。光硬化性組成物をインクジェット法で基材に塗布する場合、溶剤は、実質的に含まない(例えば、3質量%以下)ことが好ましい。一方、膜厚500nm以下のパターンをスピン塗布などの方法で形成する際には、20〜99質量%の範囲で含有させてもよく、40〜99質量%が好ましく、70〜98質量%が特に好ましい。
<<ポリマー成分>>
光硬化性組成物は、ドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良を観点からも、さらにポリマー成分を含有していてもよい。ポリマー成分としては側鎖に重合性基を有するポリマーが好ましい。ポリマー成分の質量平均分子量は、重合性化合物との相溶性の観点から、2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。ポリマー成分の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%であり、さらに好ましくは0〜10質量%であり、最も好ましくは0〜2質量%である。
インプリント用光硬化性組成物においては、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下であると、パターン形成性が向上することからは、ポリマー成分は、少ない方が好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除き、ポリマー成分を実質的に含まないことが好ましい。
光硬化性組成物は、ドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良を観点からも、さらにポリマー成分を含有していてもよい。ポリマー成分としては側鎖に重合性基を有するポリマーが好ましい。ポリマー成分の質量平均分子量は、重合性化合物との相溶性の観点から、2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。ポリマー成分の含有量は、光硬化性組成物の全固形分に対し、例えば0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%であり、さらに好ましくは0〜10質量%であり、最も好ましくは0〜2質量%である。
インプリント用光硬化性組成物においては、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下であると、パターン形成性が向上することからは、ポリマー成分は、少ない方が好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除き、ポリマー成分を実質的に含まないことが好ましい。
光硬化性組成物は、上記成分の他に、必要に応じて離型剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、接着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
光硬化性組成物は、上述の各成分を混合して調製することができる。各成分の混合は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。また、各成分を混合した後、例えば、孔径0.003〜5.0μmのフィルタでろ過することが好ましい。ろ過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。フィルタの材質、方法については、下層膜形成用樹脂組成物で説明したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
光硬化性組成物は、23℃において、0.5〜20mPa・sであることが好ましい。下限は、例えば、1mPa・s以上がより好ましく、5mPa・s以上がさらに好ましい。上限は、例えば、15mPa・s以下がより好ましく、10mPa・s以下がさらに好ましい。なお、本発明における粘度の値は、東機産業(株)社製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、回転数を50rpmに設定し、サンプルカップを23±0.1℃に温度調節して測定した値である。
光硬化性組成物は、23℃において、表面張力が25〜40mN/mであることが好ましい。下限は、例えば、26mN/m以上が好ましく、27mN/m以上がより好ましい。上限は、例えば、37mN/m以下が好ましく、35mN/m以下がより好ましい。このような範囲とすることにより、インクジェット吐出精度やモールド離型性を向上させることができる。なお、本発明における表面張力の値は、協和界面科学(株)製の表面張力計CBVP−A3を用い、23±0.2℃において、白金プレートの下端を測定サンプルに浸漬させる手法で測定した値である。なお、白金プレートは、測定前にアルコールランプにて赤熱させて、表面を清浄化したものを使用した。
光硬化性組成物は、23℃において、表面張力が25〜40mN/mであることが好ましい。下限は、例えば、26mN/m以上が好ましく、27mN/m以上がより好ましい。上限は、例えば、37mN/m以下が好ましく、35mN/m以下がより好ましい。このような範囲とすることにより、インクジェット吐出精度やモールド離型性を向上させることができる。なお、本発明における表面張力の値は、協和界面科学(株)製の表面張力計CBVP−A3を用い、23±0.2℃において、白金プレートの下端を測定サンプルに浸漬させる手法で測定した値である。なお、白金プレートは、測定前にアルコールランプにて赤熱させて、表面を清浄化したものを使用した。
<積層体>
本発明の積層体は、基材の表面に、上述した本発明の下層膜形成用樹脂組成物を硬化してなる下層膜を有する。
下層膜の膜厚は、特に限定はないが、例えば、1〜10nmが好ましく、2〜5nmがより好ましい。
基材としては、特に限定はなく、種々の用途によって選択可能である。例えば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基材、紙、SOC(Spin On Carbon)、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基材、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基材、プラズマディスプレイパネル(PDP)の電極板、ITO(酸化インジウムスズ)や金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどの半導体作製基材などが挙げられる。本発明では、特に、表面エネルギーの小さい(例えば、40〜60mJ/m2程度)基材を用いたときにも、適切な下層膜を形成できる。一方、エッチング用途に用いる場合、半導体作製基材が好ましい。
本発明では特に、表面に極性基を有する基材を好ましく採用できる。表面に極性基を有する基材を用いることにより、下層膜形成用樹脂組成物との密着性がより向上する傾向にある。極性基としては、水酸基、カルボキシル基、シラノール基などが例示される。特に好ましくは、シリコン基材および石英基材である。
基材の形状も特に限定されるものではなく、板状でもよいし、ロール状でもよい。また、モールドとの組み合わせ等に応じて、光透過性、または、非光透過性のものを選択することができる。
本発明の積層体は、基材の表面に、上述した本発明の下層膜形成用樹脂組成物を硬化してなる下層膜を有する。
下層膜の膜厚は、特に限定はないが、例えば、1〜10nmが好ましく、2〜5nmがより好ましい。
基材としては、特に限定はなく、種々の用途によって選択可能である。例えば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基材、紙、SOC(Spin On Carbon)、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基材、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基材、プラズマディスプレイパネル(PDP)の電極板、ITO(酸化インジウムスズ)や金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどの半導体作製基材などが挙げられる。本発明では、特に、表面エネルギーの小さい(例えば、40〜60mJ/m2程度)基材を用いたときにも、適切な下層膜を形成できる。一方、エッチング用途に用いる場合、半導体作製基材が好ましい。
本発明では特に、表面に極性基を有する基材を好ましく採用できる。表面に極性基を有する基材を用いることにより、下層膜形成用樹脂組成物との密着性がより向上する傾向にある。極性基としては、水酸基、カルボキシル基、シラノール基などが例示される。特に好ましくは、シリコン基材および石英基材である。
基材の形状も特に限定されるものではなく、板状でもよいし、ロール状でもよい。また、モールドとの組み合わせ等に応じて、光透過性、または、非光透過性のものを選択することができる。
下層膜の表面には、上述した光硬化性組成物によって形成されたパターンが形成されていてもよい。上記パターンは、例えば、エッチングレジストとして使用することができる。この場合の基材として、SOC(Spin On Carbon)、SOG(Spin On Glass)、SiO2や窒化シリコン等の薄膜が形成された基材(シリコンウェハ)が例示される。基材のエッチングは、複数を同時に行っても良い。
また、上記パターンが形成された積層体は、そのままあるいは凹部の残膜、下層膜を除去した状態で永久膜としてデバイスや構造体として利用することもできる。この積層体は、環境変化や応力を加えても膜剥がれが発生しにくく、有用である。
また、上記パターンが形成された積層体は、そのままあるいは凹部の残膜、下層膜を除去した状態で永久膜としてデバイスや構造体として利用することもできる。この積層体は、環境変化や応力を加えても膜剥がれが発生しにくく、有用である。
<パターン形成方法>
次に、本発明のパターン形成方法について説明する。
本発明のパターン形成方法は、基材の表面に、本発明の下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する工程(工程1)と、適用された下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する工程(工程2)と、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物(インプリント用光硬化性組成物)を層状に適用する工程(工程3)と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持する工程(工程4)と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程(工程5)と、モールドを剥離する工程と、を含む。
次に、本発明のパターン形成方法について説明する。
本発明のパターン形成方法は、基材の表面に、本発明の下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する工程(工程1)と、適用された下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する工程(工程2)と、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物(インプリント用光硬化性組成物)を層状に適用する工程(工程3)と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持する工程(工程4)と、光硬化性組成物をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程(工程5)と、モールドを剥離する工程と、を含む。
図1は、光硬化性組成物を用いて、基材をエッチングする製造プロセスの一例を示す概略図であって、1は基材を、2は下層膜を、3はインプリント層を、4はモールドをそれぞれ示している。図1では、基材1の表面に、下層膜形成用樹脂組成物を適用し(2)、その表面に光硬化性組成物を適用し(3)、その表面にモールドを適用している(4)。そして、光を照射した後、モールドを剥離する(5)。そして、光硬化性組成物によって形成されたパターン(インプリント層3)に沿って、エッチングを行い(6)、インプリント層3および下層膜2を剥離し、要求されるパターンを有する基材を形成する(7)。ここで、基材1とインプリント層3の密着性が悪いと正確なモールド4のパターンが反映されないため、インプリント層3と基材1との密着性は重要である。
以下、本発明のパターン形成方法の詳細について説明する。
以下、本発明のパターン形成方法の詳細について説明する。
<<工程1>>
まず、基材の表面に、下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する。基材としては、上述した積層体で説明した基材が挙げられる。下層膜形成用樹脂組成物の適用方法としては、塗布法が好ましい。塗布法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、インクジェット法などが挙げられる。膜厚均一性の観点からスピンコート法が好ましい。
下層膜形成用樹脂組成物の塗布量は、例えば、硬化後の膜厚として、1〜10nmであることが好ましく、3〜8nmであることがより好ましい。
まず、基材の表面に、下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する。基材としては、上述した積層体で説明した基材が挙げられる。下層膜形成用樹脂組成物の適用方法としては、塗布法が好ましい。塗布法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、インクジェット法などが挙げられる。膜厚均一性の観点からスピンコート法が好ましい。
下層膜形成用樹脂組成物の塗布量は、例えば、硬化後の膜厚として、1〜10nmであることが好ましく、3〜8nmであることがより好ましい。
<<工程2>>
次に、基材表面に適用した下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する。
基材表面に適用した下層膜形成用樹脂組成物は、乾燥して溶剤を除去することが好ましい。乾燥温度は、下層膜形成用樹脂組成物に含まれる沸点に応じて適宜調整できる。例えば、好ましい乾燥温度は、70〜130℃である。
必要に応じて乾燥工程を行った後、加熱して下層膜形成用樹脂組成物を硬化させて、下層膜を形成する。加熱条件は、加熱温度(ベーク温度)が120〜250℃、加熱時間が30秒〜10分間であることが好ましい。
溶剤を除去する工程と、硬化工程は、同時に行っても良い。
本発明では、下層膜形成用樹脂組成物を基材表面に適用した後、加熱して下層膜形成用樹脂組成物の少なくとも一部を硬化した後、下層膜の表面に光硬化性組成物を適用することが好ましい。このような手段を採用すると、光硬化性組成物の光硬化時に、下層膜形成用樹脂組成物も完全に硬化し、密着性がより向上する傾向にある。
次に、基材表面に適用した下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する。
基材表面に適用した下層膜形成用樹脂組成物は、乾燥して溶剤を除去することが好ましい。乾燥温度は、下層膜形成用樹脂組成物に含まれる沸点に応じて適宜調整できる。例えば、好ましい乾燥温度は、70〜130℃である。
必要に応じて乾燥工程を行った後、加熱して下層膜形成用樹脂組成物を硬化させて、下層膜を形成する。加熱条件は、加熱温度(ベーク温度)が120〜250℃、加熱時間が30秒〜10分間であることが好ましい。
溶剤を除去する工程と、硬化工程は、同時に行っても良い。
本発明では、下層膜形成用樹脂組成物を基材表面に適用した後、加熱して下層膜形成用樹脂組成物の少なくとも一部を硬化した後、下層膜の表面に光硬化性組成物を適用することが好ましい。このような手段を採用すると、光硬化性組成物の光硬化時に、下層膜形成用樹脂組成物も完全に硬化し、密着性がより向上する傾向にある。
<<工程3>>
次に、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物を層状に適用(層状に適用された光硬化性組成物を、パターン形成層ともいう)する。光硬化性組成物の適用方法としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物の適用方法と同様の方法を採用できる。
次に、下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物を層状に適用(層状に適用された光硬化性組成物を、パターン形成層ともいう)する。光硬化性組成物の適用方法としては、上述した下層膜形成用樹脂組成物の適用方法と同様の方法を採用できる。
<<工程4>>
次いで、パターン形成層(光硬化性組成物)をモールドと基材とで挟持する。これにより、モールドの表面にあらかじめ形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。
モールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが好ましい。モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できる。
モールドの材質は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。また、光透過性の基材を用いた場合には、非光透過型のモールドを用いることもできる。非光透過型のモールドの材質としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属、SiC、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明は、撥液処理していない石英モールドを使用する場合において特に顕著な効果が得られる。すなわち、本発明の下層膜形成用樹脂組成物に含まれる離型剤は、石英の表面の極性基に吸着しやすいので、モールドの離型性をより効果的に向上できる。
モールドは、光硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
モールドの材質は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。また、光透過性の基材を用いた場合には、非光透過型のモールドを用いることもできる。非光透過型のモールドの材質としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属、SiC、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明は、撥液処理していない石英モールドを使用する場合において特に顕著な効果が得られる。すなわち、本発明の下層膜形成用樹脂組成物に含まれる離型剤は、石英の表面の極性基に吸着しやすいので、モールドの離型性をより効果的に向上できる。
モールドは、光硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
パターン形成層をモールドと基材とで挟持する際には、ヘリウムをモールドとパターン形成層表面との間に導入してもよい。このような方法を用いることにより、気体のモールドの透過を促進して、残留気泡の消失を促進させることができる。また、パターン形成層中の溶存酸素を低減することで、露光におけるラジカル重合阻害を抑制することができる。また、ヘリウムの替わりに、凝縮性ガスをモールドとパターン形成層との間に導入してもよい。このような方法を用いることにより、導入された凝縮性ガスが凝縮して体積が減少することを利用し、残留気泡の消滅をさらに促進させることができる。凝縮性ガスとは、温度や圧力により凝縮するガスのことをいい、例えば、トリクロロフルオロメタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン等を用いることができる。凝縮性ガスについては、例えば、特開2004−103817号公報の段落0023、特開2013−254783号公報の段落0003の記載を参酌することができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
<<工程4>>
次に、パターン形成層(光硬化性組成物)をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、パターン形成層を硬化させる。光照射の照射量は、光硬化性組成物の硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
次に、パターン形成層(光硬化性組成物)をモールドと基材とで挟持した状態で光照射して、パターン形成層を硬化させる。光照射の照射量は、光硬化性組成物の硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
光照射の際の基材温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、本発明のパターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。
露光に際しては、露光照度を1〜50mW/cm2の範囲にすることが望ましい。1mW/cm2以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm2以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5〜1000mJ/cm2の範囲にすることが望ましい。この範囲であれば、光硬化性組成物の硬化性が良好である。さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
本発明においては、光照射によりパターン形成層(光硬化性組成物)を硬化させた後、必要に応じて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。加熱温度は、例えば、150〜280℃が好ましく、200〜250℃がより好ましい。また、加熱時間は、例えば、5〜60分間が好ましく、15〜45分間がさらに好ましい。
<<工程5>>
上述のようにして光硬化性組成物を硬化させたのち、モールドを剥離することで、モールドの形状に沿ったパターンを形成できる。
上述のようにして光硬化性組成物を硬化させたのち、モールドを剥離することで、モールドの形状に沿ったパターンを形成できる。
パターン形成方法の具体例としては、特開2012−169462号公報の段落番号0125〜0136に記載のものが挙げられ、この内容は本明細書に組み込まれる。
また、本発明のパターン形成方法は、パターン反転法に応用することができる。パターン反転法とは、具体的には、炭素膜(SOC)などの基材に、本発明のパターン形成方法でレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンをSi含有膜(SOG)などで被覆した後、Si含有膜の上部をエッチングバックしてレジストパターンを露出させ、露出したレジストパターンを酸素プラズマ等により除去することで、Si含有膜の反転パターンを形成することができる。さらにSi含有膜の反転パターンをエッチングマスクとして、その下層にある基材をエッチングすることで、基材に反転パターンが転写する。最後に、反転パターンが転写された基材をエッチングマスクとして、基材をエッチング加工する方法である。このような方法の例としては、特開平5−267253号公報、特開2002−110510号公報、特表2006−521702号公報の段落0016〜0030を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
また、本発明のパターン形成方法は、パターン反転法に応用することができる。パターン反転法とは、具体的には、炭素膜(SOC)などの基材に、本発明のパターン形成方法でレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンをSi含有膜(SOG)などで被覆した後、Si含有膜の上部をエッチングバックしてレジストパターンを露出させ、露出したレジストパターンを酸素プラズマ等により除去することで、Si含有膜の反転パターンを形成することができる。さらにSi含有膜の反転パターンをエッチングマスクとして、その下層にある基材をエッチングすることで、基材に反転パターンが転写する。最後に、反転パターンが転写された基材をエッチングマスクとして、基材をエッチング加工する方法である。このような方法の例としては、特開平5−267253号公報、特開2002−110510号公報、特表2006−521702号公報の段落0016〜0030を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
<パターン>
上述のように本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜や、半導体加工用のエッチングレジストとして使用することができる。
例えば、半導体集積回路、マイクロ電気機械システム(MEMS)、光ディスク、磁気ディスク等の記録媒体、固体撮像素子等の受光素子、LEDや有機EL等の発光素子等の光デバイス、回折格子、レリーフホログラム、光導波路、光学フィルタ、マイクロレンズアレイ等の光学部品、薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、反射防止膜、偏光素子、光学フィルム、柱材等のフラットパネルディスプレイ用部材、ナノバイオデバイス、免疫分析チップ、デオキシリボ核酸(DNA)分離チップ、マイクロリアクター、フォトニック液晶、ブロックコポリマーの自己組織化を用いた微細パターン形成(directed self−assembly、DSA)のためのガイドパターン等の作製に好ましく用いることができる。
上述のように本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜や、半導体加工用のエッチングレジストとして使用することができる。
例えば、半導体集積回路、マイクロ電気機械システム(MEMS)、光ディスク、磁気ディスク等の記録媒体、固体撮像素子等の受光素子、LEDや有機EL等の発光素子等の光デバイス、回折格子、レリーフホログラム、光導波路、光学フィルタ、マイクロレンズアレイ等の光学部品、薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、反射防止膜、偏光素子、光学フィルム、柱材等のフラットパネルディスプレイ用部材、ナノバイオデバイス、免疫分析チップ、デオキシリボ核酸(DNA)分離チップ、マイクロリアクター、フォトニック液晶、ブロックコポリマーの自己組織化を用いた微細パターン形成(directed self−assembly、DSA)のためのガイドパターン等の作製に好ましく用いることができる。
<インプリント形成用キット>
次に、本発明のインプリント形成用キットについて説明する。
本発明のインプリント形成用キットは、上述した下層膜形成用樹脂組成物と、光硬化性組成物とを有する。
下層膜形成用樹脂組成物および光硬化性組成物のそれぞれの組成、好ましい範囲などは、前述したものと同様である。
本発明のインプリント形成用キットは、上述したパターン形成方法に好ましく用いることができる。
次に、本発明のインプリント形成用キットについて説明する。
本発明のインプリント形成用キットは、上述した下層膜形成用樹脂組成物と、光硬化性組成物とを有する。
下層膜形成用樹脂組成物および光硬化性組成物のそれぞれの組成、好ましい範囲などは、前述したものと同様である。
本発明のインプリント形成用キットは、上述したパターン形成方法に好ましく用いることができる。
<デバイスの製造方法>
本発明のデバイスの製造方法は、上述したパターン形成方法を含む。
すなわち、上述した方法でパターンを形成した後、各種デバイスの製造に用いられている方法を適用してデバイスを製造できる。
上記パターンは、永久膜としてデバイスに含まれていてもよい。また、上記パターンをエッチングマスクとして用い、基材に対してエッチング処理を施すこともできる。例えば、パターンをエッチングマスクとしてドライエッチングを施し、基材の上層部分を選択的に除去する。基材に対してこのような処理を繰り返すことにより、デバイスを製造することもできる。デバイスとしては、LSI(large-scale integrated circuit:大規模集積回路)などの半導体デバイスが挙げられる。
本発明のデバイスの製造方法は、上述したパターン形成方法を含む。
すなわち、上述した方法でパターンを形成した後、各種デバイスの製造に用いられている方法を適用してデバイスを製造できる。
上記パターンは、永久膜としてデバイスに含まれていてもよい。また、上記パターンをエッチングマスクとして用い、基材に対してエッチング処理を施すこともできる。例えば、パターンをエッチングマスクとしてドライエッチングを施し、基材の上層部分を選択的に除去する。基材に対してこのような処理を繰り返すことにより、デバイスを製造することもできる。デバイスとしては、LSI(large-scale integrated circuit:大規模集積回路)などの半導体デバイスが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。なお、重合体の名称中の「−co−」の表記は、その重合体のモノマー単位の配列が、無指定であることをいう。
<質量平均分子量の測定>
質量平均分子量は、以下の方法で測定した。
カラムの種類:TSKgel Super Multipore HZ−H(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本直列につないだカラム
展開溶剤:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
試料濃度:0.35質量%
流速:0.35mL/min
サンプル注入量:10μL
装置名:東ソー製 HLC−8020GPC
検出器:RI(屈折率)検出器
検量線ベース樹脂:ポリスチレン
質量平均分子量は、以下の方法で測定した。
カラムの種類:TSKgel Super Multipore HZ−H(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本直列につないだカラム
展開溶剤:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
試料濃度:0.35質量%
流速:0.35mL/min
サンプル注入量:10μL
装置名:東ソー製 HLC−8020GPC
検出器:RI(屈折率)検出器
検量線ベース樹脂:ポリスチレン
<インプリント用光硬化性組成物の粘度測定>
東機産業(株)社製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、回転数を50rpmに設定し、サンプルカップを23±0.1℃に温度調節して測定した。
東機産業(株)社製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、回転数を50rpmに設定し、サンプルカップを23±0.1℃に温度調節して測定した。
<インプリント用光硬化性組成物の表面張力測定>
協和界面科学(株)製の表面張力計CBVP−A3を用い、23±0.2℃において、白金プレートの下端を測定サンプルに浸漬させる手法で測定した。なお、白金プレートは、測定前にアルコールランプにて赤熱させて、表面を清浄化したものを使用した。
協和界面科学(株)製の表面張力計CBVP−A3を用い、23±0.2℃において、白金プレートの下端を測定サンプルに浸漬させる手法で測定した。なお、白金プレートは、測定前にアルコールランプにて赤熱させて、表面を清浄化したものを使用した。
<樹脂A1の合成>
フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(28.5g)を入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA、和光純薬工業製)(14.2g)、1−エチルシクロペンチルメタクリレート(EtCPMA、大阪有機化学工業製)(18.2g)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル)(V−601、和光純薬工業製)(1.1g)、PGMEA(28.5g)の混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、GMA重合体のPGMEA溶液を得た。
上記GMA重合体の溶液に、アクリル酸(AA、和光純薬工業製)(15.0g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB、和光純薬工業製)(2.0g)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル(4−HO−TEMPO、和光純薬工業製)(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル200mLを加え、重曹水、次いで希塩酸水で分液抽出して過剰のアクリル酸や触媒のTBABを除き、最後に純水で洗浄した。減圧濃縮して酢酸エチルを溜去して得られた樹脂A−3は、質量平均分子量=15100、分散度(質量平均分子量/数平均分子量)=1.8であった。
フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(28.5g)を入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA、和光純薬工業製)(14.2g)、1−エチルシクロペンチルメタクリレート(EtCPMA、大阪有機化学工業製)(18.2g)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル)(V−601、和光純薬工業製)(1.1g)、PGMEA(28.5g)の混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、GMA重合体のPGMEA溶液を得た。
上記GMA重合体の溶液に、アクリル酸(AA、和光純薬工業製)(15.0g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB、和光純薬工業製)(2.0g)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル(4−HO−TEMPO、和光純薬工業製)(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル200mLを加え、重曹水、次いで希塩酸水で分液抽出して過剰のアクリル酸や触媒のTBABを除き、最後に純水で洗浄した。減圧濃縮して酢酸エチルを溜去して得られた樹脂A−3は、質量平均分子量=15100、分散度(質量平均分子量/数平均分子量)=1.8であった。
<樹脂A2の合成>
ポリ[(o−クレシルグリシジルエーテル)−co−ホルムアルデヒド](Mn=1080、シグマ・アルドリッチ製)(70.5g)を、PGEMA(150g)に溶解させた。
上記溶液に、アクリル酸(AA、和光純薬工業製)(23.1g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−2は、質量平均分子量=2800であった。また、H−NMR(核磁気共鳴)の面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、80:20であった。
ポリ[(o−クレシルグリシジルエーテル)−co−ホルムアルデヒド](Mn=1080、シグマ・アルドリッチ製)(70.5g)を、PGEMA(150g)に溶解させた。
上記溶液に、アクリル酸(AA、和光純薬工業製)(23.1g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−2は、質量平均分子量=2800であった。また、H−NMR(核磁気共鳴)の面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、80:20であった。
<樹脂A3の合成>
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(質量平均分子量=3500、分散度=1.4、日本曹達製VP−2500)(48.1g)、t−ブトキシカリウム(和光純薬工業製)(47.1g)、t−ブタノール(和光純薬工業製)(1000g)を混合した。
上記溶液を40℃に保ちながらエピクロロヒドリン(和光純薬工業製)(38.9g)をゆっくりと滴下した後、40℃で24時間反応させた。反応終了後に濃縮した後、PGMEA(300g)を加え、析出した塩を濾別した。
濾液に、AA(23.1g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−3は、質量平均分子量=8000、分散度=1.6であった。また、H−NMRの面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、80:20であった。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(質量平均分子量=3500、分散度=1.4、日本曹達製VP−2500)(48.1g)、t−ブトキシカリウム(和光純薬工業製)(47.1g)、t−ブタノール(和光純薬工業製)(1000g)を混合した。
上記溶液を40℃に保ちながらエピクロロヒドリン(和光純薬工業製)(38.9g)をゆっくりと滴下した後、40℃で24時間反応させた。反応終了後に濃縮した後、PGMEA(300g)を加え、析出した塩を濾別した。
濾液に、AA(23.1g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−3は、質量平均分子量=8000、分散度=1.6であった。また、H−NMRの面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、80:20であった。
<樹脂A4の合成>
フラスコにPGMEA(100g)を入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA、和光純薬工業製)(56.9g)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル)(V−601、和光純薬工業製)(3.7g)、PGMEA(50g)の混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、GMA重合体のPGMEA溶液を得た。
上記GMA重合体の溶液に、AA(14.4g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−7は、質量平均分子量=12500、分散度=2.0であった。また、H−NMRの面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、50:50であった。
フラスコにPGMEA(100g)を入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA、和光純薬工業製)(56.9g)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル)(V−601、和光純薬工業製)(3.7g)、PGMEA(50g)の混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、GMA重合体のPGMEA溶液を得た。
上記GMA重合体の溶液に、AA(14.4g)、TBAB(2.1g)、4−HO−TEMPO(50mg)を加えて、90℃で10時間反応させた。得られた樹脂A2−7は、質量平均分子量=12500、分散度=2.0であった。また、H−NMRの面積比より算出したアクリロイルオキシ基とグリシジル基とのモル比は、50:50であった。
<樹脂A5の合成>
フラスコに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA);100gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、メタクリル酸(MAA);34.5g(0.40モル)(和光純薬製)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル) (V−601);2.8g(12ミリモル)(和光純薬製)、PGMEA;50gの混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、MAA重合体を得た。
上記MAA重合体の溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA);85.4g(0.40モル)(和光純薬製)、テトラエチルアンモニウムブロミド(TEAB);2.1g(和光純薬製)、4−ヒドロキシ−テトラメチルピペリジン1−オキシル(4−HO−TEMPO);50mg(和光純薬製)を加えて、90℃で8時間反応させ、H−NMRからGMAが反応で消失したことを確認し、樹脂A5のPGMEA溶液を得た。得られたA5のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求めた重量平均分子量(Mw、ポリスチレン換算)は14000、分散度(Mw/Mn)=2.2であった。
フラスコに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA);100gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、メタクリル酸(MAA);34.5g(0.40モル)(和光純薬製)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン酸メチル) (V−601);2.8g(12ミリモル)(和光純薬製)、PGMEA;50gの混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、MAA重合体を得た。
上記MAA重合体の溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA);85.4g(0.40モル)(和光純薬製)、テトラエチルアンモニウムブロミド(TEAB);2.1g(和光純薬製)、4−ヒドロキシ−テトラメチルピペリジン1−オキシル(4−HO−TEMPO);50mg(和光純薬製)を加えて、90℃で8時間反応させ、H−NMRからGMAが反応で消失したことを確認し、樹脂A5のPGMEA溶液を得た。得られたA5のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求めた重量平均分子量(Mw、ポリスチレン換算)は14000、分散度(Mw/Mn)=2.2であった。
<樹脂A6の合成>
フラスコに、溶媒としてPGMEA;100gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、メタクリル酸(MAA);20.7g(0.24モル)(和光純薬製)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);20.8g(0.16モル)(和光純薬製)、V−601;2.8g(12ミリモル))、PGMEA;50gの混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、MAA/HEMA共重合体を得た。
上記MMA/HEMA共重合体の容器に、グリシジルメタクリレート(GMA);51.3g(0.24モル)(和光純薬製)、テトラエチルアンモニウムブロミド(TEAB);2.1g(和光純薬製)、4−ヒドロキシ−テトラメチルピペリジン1−オキシル(4−HO−TEMPO);50mg(和光純薬製)を加えて、90℃で8時間反応させ、H−NMRからGMAが反応で消失したことを確認し、樹脂A6のPGMEA溶液を得た。得られたA6は、Mw=18000、分散度(Mw/Mn)=2.2であった。
フラスコに、溶媒としてPGMEA;100gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に昇温した。その溶液に、メタクリル酸(MAA);20.7g(0.24モル)(和光純薬製)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);20.8g(0.16モル)(和光純薬製)、V−601;2.8g(12ミリモル))、PGMEA;50gの混合液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で4時間攪拌することにより、MAA/HEMA共重合体を得た。
上記MMA/HEMA共重合体の容器に、グリシジルメタクリレート(GMA);51.3g(0.24モル)(和光純薬製)、テトラエチルアンモニウムブロミド(TEAB);2.1g(和光純薬製)、4−ヒドロキシ−テトラメチルピペリジン1−オキシル(4−HO−TEMPO);50mg(和光純薬製)を加えて、90℃で8時間反応させ、H−NMRからGMAが反応で消失したことを確認し、樹脂A6のPGMEA溶液を得た。得られたA6は、Mw=18000、分散度(Mw/Mn)=2.2であった。
<下層膜形成用樹脂組成物の調製>
下記表に示した固形分比(質量比)で、かつ総固形分が0.3質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。この溶液を、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルタでろ過して下層膜形成用樹脂組成物を得た。
下記表に示した固形分比(質量比)で、かつ総固形分が0.3質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。この溶液を、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルタでろ過して下層膜形成用樹脂組成物を得た。
(樹脂)
A1〜A7:上記樹脂A1〜A7
(架橋剤)
B1:サイメル303ULF(サイテックインダストリーズ社製)
(触媒)
C1:CYCAT4040(サイテックインダストリーズ社製)
(離型剤)
D1:ステアリン酸(東京化成工業株式会社)
D2:ラウリルアシッドホスフェイト(商品名Phoslex A-12、SC有機化学株式会社)
D3:ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(商品名NIKKOLアミドアミンMPS、日光ケミカルズ株式会社)
D4:ジメチルジメトキシシラン(商品名Z6329、東レ・ダウコーニング株式会社)
D5:メガファック F410 (DIC株式会社)
D6:メガファック F510 (DIC株式会社)
D7:ノナフルオロペンチルアミン (東京化成工業株式会社)
D8:パーフルオロオクチルトリメトキシシラン(商品名NZ−H03 安土産業株式会社)
A1〜A7:上記樹脂A1〜A7
(架橋剤)
B1:サイメル303ULF(サイテックインダストリーズ社製)
(触媒)
C1:CYCAT4040(サイテックインダストリーズ社製)
(離型剤)
D1:ステアリン酸(東京化成工業株式会社)
D2:ラウリルアシッドホスフェイト(商品名Phoslex A-12、SC有機化学株式会社)
D3:ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(商品名NIKKOLアミドアミンMPS、日光ケミカルズ株式会社)
D4:ジメチルジメトキシシラン(商品名Z6329、東レ・ダウコーニング株式会社)
D5:メガファック F410 (DIC株式会社)
D6:メガファック F510 (DIC株式会社)
D7:ノナフルオロペンチルアミン (東京化成工業株式会社)
D8:パーフルオロオクチルトリメトキシシラン(商品名NZ−H03 安土産業株式会社)
<インプリント用光硬化性組成物(レジスト)R1〜R3の調製>
下記表に示す重合性化合物、光重合開始剤および添加剤を混合し、さらに重合禁止剤として4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル(東京化成社製)をモノマーに対して200ppm(0.02質量%)となるように加えて調製した。これを0.1μmのPTFE製フィルタでろ過し、インプリント用光硬化性組成物R1〜R3を調製した。尚、表は、質量比で示した。
得られたインプリント用光硬化性組成物の粘度は、8mP・sで、表面張力は30mN/mであった。
下記表に示す重合性化合物、光重合開始剤および添加剤を混合し、さらに重合禁止剤として4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルフリーラジカル(東京化成社製)をモノマーに対して200ppm(0.02質量%)となるように加えて調製した。これを0.1μmのPTFE製フィルタでろ過し、インプリント用光硬化性組成物R1〜R3を調製した。尚、表は、質量比で示した。
得られたインプリント用光硬化性組成物の粘度は、8mP・sで、表面張力は30mN/mであった。
<下層膜の形成>
シリコンウェハの表面に、下層膜形成用樹脂組成物をスピンコートし、100℃のホットプレート上で1分間加熱して溶剤を乾燥した。さらに、220℃のホットプレート上で2分間ベーク(加熱)して、シリコンウェハの表面に下層膜を形成した。硬化後の下層膜の膜厚は3〜6nmであった。
シリコンウェハの表面に、下層膜形成用樹脂組成物をスピンコートし、100℃のホットプレート上で1分間加熱して溶剤を乾燥した。さらに、220℃のホットプレート上で2分間ベーク(加熱)して、シリコンウェハの表面に下層膜を形成した。硬化後の下層膜の膜厚は3〜6nmであった。
<下層膜の面状の評価>
<下層膜の表面粗さRaの評価>
上記で得られた下層膜を、原子間力顕微鏡(AFM、ブルカー・エイエックスエス製Dimension Icon)を用いて、10μm角を1024x1024ピッチで表面凹凸データを測定し、算術平均表面粗さ(Ra)を算出した。
<下層膜の表面粗さRaの評価>
上記で得られた下層膜を、原子間力顕微鏡(AFM、ブルカー・エイエックスエス製Dimension Icon)を用いて、10μm角を1024x1024ピッチで表面凹凸データを測定し、算術平均表面粗さ(Ra)を算出した。
<パターン欠陥の評価1>
上述したシリコンウェハ上に形成させた下層膜の表面に、25℃に温度調整したインプリント用光硬化性組成物(レジスト)を、富士フイルムダイマティックス製インクジェットプリンターDMP−2831を用いて、ノズルあたり6plの液滴量で吐出して、下層膜上に液滴が約280μm間隔の正方配列となるように塗布し、パターン形成層を形成した。次に、パターン形成層に、石英モールド(6inchφ、厚み0.7mm、パターン面側には矩形ライン/スペースパターン(1/1)、線幅60nm、溝深さ60nm、ラインエッジラフネス3.5nmのパターンが、ウエハ中心部から半径30mmの円状領域内全面に、縦パターンと横パターンの面積比が1:1となるように形成)を押印し、パターン形成層(インプリント用光硬化性組成物)をモールドに充填した。パターン領域全面でモールドとインプリント用光硬化性組成物がコンタクトしてから3秒後に、モールド側から高圧水銀ランプを用い、300mJ/cm2の条件で露光した。
その後、貼り合せた状態で硬化したシリコンウエハの裏面を吸引チャックで保持し、またモールドの外周部を吸引チャックおよびエッジより10mmの領域をパターン面側より保持する方式により保持した状態で、ウエハチャック間の距離を1mm/sの速度で離す条件でシリコンウエハと石英モールドとを引き剥がした。このとき基材であるシリコンウエハ側のチャック支柱部に設置されたロードセルの数値から算出した引き剥がす力の最大値を離型力として求め、離型性の指標とした。モールドを剥離することでパターン形成層に、パターンを転写させた。
上記パターン形成層に転写されたパターンについて、光学顕微鏡(ニコン社製L200D)を用いて観察し、暗視野で輝点数を求め、欠陥数を算出した。
上述したシリコンウェハ上に形成させた下層膜の表面に、25℃に温度調整したインプリント用光硬化性組成物(レジスト)を、富士フイルムダイマティックス製インクジェットプリンターDMP−2831を用いて、ノズルあたり6plの液滴量で吐出して、下層膜上に液滴が約280μm間隔の正方配列となるように塗布し、パターン形成層を形成した。次に、パターン形成層に、石英モールド(6inchφ、厚み0.7mm、パターン面側には矩形ライン/スペースパターン(1/1)、線幅60nm、溝深さ60nm、ラインエッジラフネス3.5nmのパターンが、ウエハ中心部から半径30mmの円状領域内全面に、縦パターンと横パターンの面積比が1:1となるように形成)を押印し、パターン形成層(インプリント用光硬化性組成物)をモールドに充填した。パターン領域全面でモールドとインプリント用光硬化性組成物がコンタクトしてから3秒後に、モールド側から高圧水銀ランプを用い、300mJ/cm2の条件で露光した。
その後、貼り合せた状態で硬化したシリコンウエハの裏面を吸引チャックで保持し、またモールドの外周部を吸引チャックおよびエッジより10mmの領域をパターン面側より保持する方式により保持した状態で、ウエハチャック間の距離を1mm/sの速度で離す条件でシリコンウエハと石英モールドとを引き剥がした。このとき基材であるシリコンウエハ側のチャック支柱部に設置されたロードセルの数値から算出した引き剥がす力の最大値を離型力として求め、離型性の指標とした。モールドを剥離することでパターン形成層に、パターンを転写させた。
上記パターン形成層に転写されたパターンについて、光学顕微鏡(ニコン社製L200D)を用いて観察し、暗視野で輝点数を求め、欠陥数を算出した。
(離型性の評価)
離型時に検出した上記離型力から、離型性を以下のようにして評価した。
A:15N以下
B:15Nより大きく、20N以下
C:20Nより大きく、30N以下
D:30Nより大きい
離型時に検出した上記離型力から、離型性を以下のようにして評価した。
A:15N以下
B:15Nより大きく、20N以下
C:20Nより大きく、30N以下
D:30Nより大きい
(欠陥数1(初期欠陥数)の評価)
離型後のパターンの評価を上述のとおり実施し、算出した1mm2あたりの欠陥数をもとに、以下のようにして評価した。
A:5個以下
B:5個より多く、10個以下
C:10個より多く、50個以下
D:50個より多い
離型後のパターンの評価を上述のとおり実施し、算出した1mm2あたりの欠陥数をもとに、以下のようにして評価した。
A:5個以下
B:5個より多く、10個以下
C:10個より多く、50個以下
D:50個より多い
(欠陥数2(200ショット後の欠陥数)の評価)
上記のパターン欠陥評価1を200回繰り返した後の200回目のサンプルについて、上記と同様に欠陥数を算出した。
上記のパターン欠陥評価1を200回繰り返した後の200回目のサンプルについて、上記と同様に欠陥数を算出した。
<パターン欠陥の評価2>
オルトケイ酸テトラメチル(TMOS)を20質量部と、メチルトリメトキシシラン(MTMS)を80質量部と、マレイン酸を0.5質量部とを、1−プロポキシ−2−プロパノールに混合して溶解させた溶液を、シリコンウェハ上に40nm厚みとなるように製膜し、200℃で60秒で焼成してシリコンウェハの表面に、SOG(Spin On Glass)膜を製膜した。
シリコンウェハ上に製膜したSOG膜の表面に、下層膜形成用樹脂組成物をスピンコートし、100℃のホットプレート上で1分間加熱して溶剤を乾燥した。さらに、220℃のホットプレート上で2分間ベーク(加熱)して、SOG膜を有するシリコンウェハの表面に下層膜を形成した。硬化後の下層膜の膜厚は6nmであった。
下層膜の表面に、25℃に温度調整したインプリント用光硬化性組成物(レジスト)を、富士フイルムダイマティックス製インクジェットプリンターDMP−2831を用いて、ノズルあたり6plの液滴量で吐出して、下層膜上に液滴が約280μm間隔の正方配列となるように塗布し、パターン形成層を形成した。次に、パターン形成層に、石英モールド(6inchφ、厚み0.7mm、パターン面側には矩形ライン/スペースパターン(1/1)、線幅56nm、溝深さ75nm、ラインエッジラフネス3.4nmのパターンが、ウエハ中心部から半径30mmの円状領域内全面に、縦パターンと横パターンの面積比が1:1となるように形成)を押印し、パターン形成層(インプリント用光硬化性組成物)をモールドに充填した。パターン領域全面でモールドとインプリント用光硬化性組成物がコンタクトしてから3秒後に、モールド側から高圧水銀ランプを用い、300mJ/cm2の条件で露光した。
その後、貼り合せた状態で硬化したシリコンウエハの裏面を吸引チャックで保持し、またモールドの外周部を吸引チャックおよびエッジより10mmの領域をパターン面側より保持する方式により保持した状態で、ウエハチャック間の距離を1mm/sの速度で離す条件でシリコンウエハと石英モールドとを引き剥がした。このとき基材であるシリコンウエハ側のチャック支柱部に設置されたロードセルの数値から算出した引き剥がす力の最大値を離型力として求め、離型性の指標とした。モールドを剥離後することでパターン形成層にパターンを転写させた。
上記パターン形成層に転写されたパターンについて、光学顕微鏡(ニコン社製L200D)を用いて観察し、暗視野で輝点数を求め、欠陥数を算出した。
パターン欠陥の評価1と同様にして、離型性、欠陥数1(初期欠陥数)、欠陥数2(200ショット後の欠陥数)を評価した。
オルトケイ酸テトラメチル(TMOS)を20質量部と、メチルトリメトキシシラン(MTMS)を80質量部と、マレイン酸を0.5質量部とを、1−プロポキシ−2−プロパノールに混合して溶解させた溶液を、シリコンウェハ上に40nm厚みとなるように製膜し、200℃で60秒で焼成してシリコンウェハの表面に、SOG(Spin On Glass)膜を製膜した。
シリコンウェハ上に製膜したSOG膜の表面に、下層膜形成用樹脂組成物をスピンコートし、100℃のホットプレート上で1分間加熱して溶剤を乾燥した。さらに、220℃のホットプレート上で2分間ベーク(加熱)して、SOG膜を有するシリコンウェハの表面に下層膜を形成した。硬化後の下層膜の膜厚は6nmであった。
下層膜の表面に、25℃に温度調整したインプリント用光硬化性組成物(レジスト)を、富士フイルムダイマティックス製インクジェットプリンターDMP−2831を用いて、ノズルあたり6plの液滴量で吐出して、下層膜上に液滴が約280μm間隔の正方配列となるように塗布し、パターン形成層を形成した。次に、パターン形成層に、石英モールド(6inchφ、厚み0.7mm、パターン面側には矩形ライン/スペースパターン(1/1)、線幅56nm、溝深さ75nm、ラインエッジラフネス3.4nmのパターンが、ウエハ中心部から半径30mmの円状領域内全面に、縦パターンと横パターンの面積比が1:1となるように形成)を押印し、パターン形成層(インプリント用光硬化性組成物)をモールドに充填した。パターン領域全面でモールドとインプリント用光硬化性組成物がコンタクトしてから3秒後に、モールド側から高圧水銀ランプを用い、300mJ/cm2の条件で露光した。
その後、貼り合せた状態で硬化したシリコンウエハの裏面を吸引チャックで保持し、またモールドの外周部を吸引チャックおよびエッジより10mmの領域をパターン面側より保持する方式により保持した状態で、ウエハチャック間の距離を1mm/sの速度で離す条件でシリコンウエハと石英モールドとを引き剥がした。このとき基材であるシリコンウエハ側のチャック支柱部に設置されたロードセルの数値から算出した引き剥がす力の最大値を離型力として求め、離型性の指標とした。モールドを剥離後することでパターン形成層にパターンを転写させた。
上記パターン形成層に転写されたパターンについて、光学顕微鏡(ニコン社製L200D)を用いて観察し、暗視野で輝点数を求め、欠陥数を算出した。
パターン欠陥の評価1と同様にして、離型性、欠陥数1(初期欠陥数)、欠陥数2(200ショット後の欠陥数)を評価した。
上記結果から明らかなように、実施例の下層膜形成用樹脂組成物を用いることで、モールドの離型性が優れていた。
これに対し、比較例の下層膜形成用樹脂組成物は、モールドの離型性が不十分であった。
これに対し、比較例の下層膜形成用樹脂組成物は、モールドの離型性が不十分であった。
また、基材としてシリコンウエハの代わりに石英ウエハを用い、石英モールドの代わりにシリコンウエハ上に同様のパターンが形成されたモールドを用いて、上記と同様の方法で離型性を評価したところ、実施例の下層膜形成用樹脂組成物を用いた場合の方が、比較例の下層膜形成用樹脂組成物を用いた場合よりも離型性が優れていた。このことから、本発明の下層膜形成用樹脂組成物は、モールドの種類によらず、離型性を向上できることがわかる。
1 基材、2 下層膜、3 インプリント層、4 モールド
Claims (17)
- 樹脂と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する離型剤と、溶剤とを含有する、基材に適用して下層膜を形成するための下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記離型剤が、フッ素原子を含む基と、イオン性基およびシランカップリング基から選ばれる少なくとも1種を有する、請求項1に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記イオン性基が、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、第三級アミノ基または四級アンモニウム基である、請求項1または2に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記離型剤の分子量が、300以上3000以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記離型剤を、下層膜形成用樹脂組成物の固形分中に0.1〜20質量%含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記樹脂が、ラジカル反応性基を有する樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記樹脂が、ラジカル反応性基と、一般式(B)で表される基、オキシラニル基、オキセタニル基、ノニオン性親水性基および基材に対して相互作用を有する基から選択される少なくとも一つの基とを側鎖に有する樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物;
Rb1、Rb2およびRb3は、各々独立に炭素数1〜20の無置換の直鎖のアルキル基、炭素数3〜20の無置換の分岐のアルキル基、および、炭素数3〜20の無置換のシクロアルキル基から選択される基を表し、
Rb1、Rb2およびRb3のうちの2つが互いに結合して環を形成していてもよい。 - 更に、架橋剤および触媒から選ばれる1種以上を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 前記溶剤の含有量が、下層膜形成用樹脂組成物に対し、95〜99.9質量%である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 光インプリント用の下層膜形成に用いられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物。
- 基材の表面に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物を硬化してなる下層膜を有する積層体。
- 基材の表面に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物を層状に適用する工程と、
適用された下層膜形成用樹脂組成物を加熱して下層膜を形成する工程と、
下層膜の表面、または、パターンを有するモールド上に光硬化性組成物を層状に適用する工程と、
前記光硬化性組成物を前記モールドと前記基材とで挟持する工程と、
前記光硬化性組成物を前記モールドと前記基材とで挟持した状態で光照射して、前記光硬化性組成物を硬化させる工程と、
前記モールドを剥離する工程と、を含むパターン形成方法。 - 前記光硬化性組成物は、23℃において、粘度が0.5〜20mP・sで、表面張力が25〜40mN/mである、請求項13に記載のパターン形成方法。
- 撥液処理していない石英モールドを使用する請求項13または14に記載のパターン形成方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の下層膜形成用樹脂組成物と、光硬化性組成物とを有するインプリント形成用キット。
- 請求項13〜15のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含むデバイスの製造方法。
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