JP2012215757A - スクリーン、及びスクリーンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱プレス時に発生する熱可塑性樹脂のガスを透過することに適したスクリーン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の層が積層されたスクリーンであって、立体形状が形成された熱可塑性樹脂からなる第1層と、前記第1層より高いガス透過性を有する第2層と、を備えたことを特徴とするスクリーン。
【選択図】図4
【解決手段】複数の層が積層されたスクリーンであって、立体形状が形成された熱可塑性樹脂からなる第1層と、前記第1層より高いガス透過性を有する第2層と、を備えたことを特徴とするスクリーン。
【選択図】図4
Description
この発明は、スクリーン、特にプロジェクターから投射された光を反射するスクリーン及びその製造方法に関する。
従来、プロジェクターに利用されているスクリーンとして、表面に立体形状を有するスクリーンを備えたものが提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載のスクリーンは、表面に立体部を形成し、当該立体部の一部の表面部分に反射面を形成することで、良好な画像を表示できるようにしている。
さらに、樹脂シートの中からスクリーンの基材として塩化ビニール樹脂のシートを用いることが提案されている(特許文献2)。塩化ビニール樹脂を使用することで、スクリーンとして広く普及しているポリエチレンテフタレート等を材料にした場合と比較してスクリーンの材料費を低減することができる。
特許文献1に記載のスクリーンは、表面に立体部を形成し、当該立体部の一部の表面部分に反射面を形成することで、良好な画像を表示できるようにしている。
さらに、樹脂シートの中からスクリーンの基材として塩化ビニール樹脂のシートを用いることが提案されている(特許文献2)。塩化ビニール樹脂を使用することで、スクリーンとして広く普及しているポリエチレンテフタレート等を材料にした場合と比較してスクリーンの材料費を低減することができる。
そこで、塩化ビニール樹脂製のシートをスクリーン生地として用い、当該スクリーン生地の表面に立体部を形成することが考えられる。例えば、立体部を有する型に対して、塩化ビニール樹脂製のシートをガラス転移温度以上に加熱し、その後に加圧、保持、冷却をすることで塩化ビニール樹脂製のシートに型形状を成型する熱プレス方式がある。
この方式では、塩化ビニールシートが加熱によって軟化するため、プレス装置に塩化ビニールシートが付着することを防止するために、離型性のよいシート(例えばテフロン(登録商標)シート)を塩化ビニールシートとプレス装置との間に置くことがある。
しかしながら、塩化ビニールシートを加熱することでガスが発生し、そのガスがテフロンシートを透過せず、塩化ビニールシートとテフロンシートとの間に留まってしまう。これにより、塩化ビニールシートに立体形状の転写不足や立体形状が転写できない箇所が生ずる等の問題を起こすために、スクリーン製造の歩留まりを上げること、即ちスクリーンの生産性を上げることが極めて困難であった。
この方式では、塩化ビニールシートが加熱によって軟化するため、プレス装置に塩化ビニールシートが付着することを防止するために、離型性のよいシート(例えばテフロン(登録商標)シート)を塩化ビニールシートとプレス装置との間に置くことがある。
しかしながら、塩化ビニールシートを加熱することでガスが発生し、そのガスがテフロンシートを透過せず、塩化ビニールシートとテフロンシートとの間に留まってしまう。これにより、塩化ビニールシートに立体形状の転写不足や立体形状が転写できない箇所が生ずる等の問題を起こすために、スクリーン製造の歩留まりを上げること、即ちスクリーンの生産性を上げることが極めて困難であった。
本発明の目的は、熱プレス時に発生する熱可塑性樹脂のガスを透過することに適したスクリーン及びその製造方法を提供することにある。
本発明のスクリーンは、複数の層が積層されたスクリーンであって、立体形状が形成された熱可塑性樹脂からなる第1層と、前記第1層より高いガス透過性を有する第2層と、を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、第1層を加熱した際のガスが、第2層を透過することができる。従って、成型時の第1層への立体形状の転写不足が無くなり、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。これにより、歩留まりが向上するためスクリーンを製造するためのコストを下げることができる。
本発明では、第2層は第1層に対して弾性率の高い素材であることが好ましい。
このような構成によれば、熱プレス時に、第2層で型形状の段差を吸収でき、第1層にかかる圧力を分散でき、第1層に均一なプレス圧力をかけることができる。また、第2層に凹凸があった場合でも、第2層自体が弾性を有するため無視できる。そのためスクリーンに対して立体形状を精度よく成型することができる。
本発明では、第1層は塩化ビニール樹脂からなることが好ましい。
このような構成によれば、熱プレス時に、ガラス転移温度以上まで加熱すれば、型による成型が容易であり、スクリーン生地の材料費を低減することができる。
本発明では、第1層は硬質塩化ビニール樹脂からなることが好ましい。
このような構成によれば、塩化ビニール樹脂のなかでも硬質塩化ビニール樹脂を使用することによって、難燃性を向上することができ、かつ加熱時に発生する樹脂からのガス量を低減できる。
本発明では、第2層はウレタンからなることが好ましい。
このような構成によれば、第1層からのガスを透過させる効果と熱プレス時の圧力を分散させる効果とを同時に得ることができる。
本発明では、第1層と第2層が一体化されていることが好ましい。
このような構成によれば、スクリーンが2層構造になるため、塩化ビニール樹脂単体のスクリーンに比べて、スクリーンが頑丈になり破損する可能性が格段に低くなる。
本発明では、第1層に反射膜が成膜されていることが好ましい。
このような構成によれば、スクリーンがプロジェクター光の高輝度反射を可能とし、鮮明な映像を得ることができる。
本発明のスクリーンの製造方法は、複数の層が積層されたスクリーンの製造方法であって、熱可塑樹脂からなる第1層とガス透過性を持つ第2層とを積層する工程と、前記第1層に型の形状を転写する工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、第1層に型の形状を転写する際に、第1層の熱可塑性樹脂から発生するガスを、前記第1層より高いガス透過性を有する第2層から排出ことができる。これにより、転写時の第1層への立体形状の転写不足が無くなり、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。これにより、歩留まりが向上するためスクリーンを製造するためのコストを下げることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スクリーン100の使用状態を模式的に示す図である。
図2及び図3は、スクリーン100の構成を模式的に示す図である。具体的に、図2はスクリーンの平面図であり、図3はスクリーン100の縦断面図である。
スクリーン100は、図1及び図2に示すように、横長矩形状の反射型スクリーンで構成され、斜め下方に配置された近接投射型のプロジェクター1(図1)からの画像光を正面に反射し、投影画像を表示する。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スクリーン100の使用状態を模式的に示す図である。
図2及び図3は、スクリーン100の構成を模式的に示す図である。具体的に、図2はスクリーンの平面図であり、図3はスクリーン100の縦断面図である。
スクリーン100は、図1及び図2に示すように、横長矩形状の反射型スクリーンで構成され、斜め下方に配置された近接投射型のプロジェクター1(図1)からの画像光を正面に反射し、投影画像を表示する。
スクリーン100は、図2に示すように、その前面側に基材110を備えており、この基材110の表面には、水平方向に沿う円弧形状を有する凹球面形状部120(本発明に係る立体形状)が多数配列されている。
凹球面形状部120は図2に示すように、基材110に対して鉛直方向下方側に位置する仮想的な位置Cを中心とする同心円状に形成されたものであり、鉛直方向(縦方向)に沿って並設されている。具体的には、凹球面形状部120は、図3に示すように、プロジェクター1からの画像光の入射方向(本実施形態では斜め下方)に向く入射対向面121と、画像光の非入射方向(本実施形態では斜め上方)に向く外光吸収面122とを有する。
また、基材110の入射対向面121の表面上には、反射膜123が形成されている。スクリーンに反射膜123が形成されているので、スクリーンがプロジェクター光の高輝度反射を可能とし、鮮明な映像を得ることができる。
凹球面形状部120は図2に示すように、基材110に対して鉛直方向下方側に位置する仮想的な位置Cを中心とする同心円状に形成されたものであり、鉛直方向(縦方向)に沿って並設されている。具体的には、凹球面形状部120は、図3に示すように、プロジェクター1からの画像光の入射方向(本実施形態では斜め下方)に向く入射対向面121と、画像光の非入射方向(本実施形態では斜め上方)に向く外光吸収面122とを有する。
また、基材110の入射対向面121の表面上には、反射膜123が形成されている。スクリーンに反射膜123が形成されているので、スクリーンがプロジェクター光の高輝度反射を可能とし、鮮明な映像を得ることができる。
〔スクリーン生地の構造〕
図4は、本実施形態のスクリーン生地200の断面を模式的に示す図である。
図4(a)は、熱プレス加工前のスクリーン生地200の構造を示し、図4(b)は、熱プレス加工後のスクリーン生地200の構造を示す。
図4は、本実施形態のスクリーン生地200の断面を模式的に示す図である。
図4(a)は、熱プレス加工前のスクリーン生地200の構造を示し、図4(b)は、熱プレス加工後のスクリーン生地200の構造を示す。
図4(a)に示すように、スクリーン生地200は、第1層としての硬質塩化ビニール樹脂製の硬質塩化ビニール層210と第2層としてのウレタン製のウレタン層220が積層された構造を備える。なお、ウレタン層220は、補強層としても機能する。
図4(b)に示すように、硬質塩化ビニール層210の第1面211には、スクリーンを作製するに際して凹球面形状部120が成型される。
硬質塩化ビニール層210は、可塑剤を加えないで形成された塩化ビニール樹脂である硬質塩化ビニール樹脂製の層である。可塑剤は、塩化ビニール樹脂のポリマーの分子間に入り込み分子間を広げた構造にするものであり、例えば、フタル酸やアジピン酸などが挙げられる。硬質塩化ビニール層210の厚みは0.2mm〜1mm程度が好ましく、本実施形態では、0.2mmとしている。
硬質塩化ビニール層210は、可塑剤を加えないで形成された塩化ビニール樹脂である硬質塩化ビニール樹脂製の層である。可塑剤は、塩化ビニール樹脂のポリマーの分子間に入り込み分子間を広げた構造にするものであり、例えば、フタル酸やアジピン酸などが挙げられる。硬質塩化ビニール層210の厚みは0.2mm〜1mm程度が好ましく、本実施形態では、0.2mmとしている。
ウレタン層220に使用されるウレタン(ポリウレタン)は、緩衝材でありスポンジや靴底に使用されているように通気性がよい。具体的には、ウレタン層220の厚みは3mm〜10mm程度が好ましく、本実施形態では7mmとしている。このようにスクリーン生地200は、硬質塩化ビニールよりガス透過性を有するウレタンを第2層とし、硬質塩化ビニール層210とウレタン層220を熱プレスに圧縮した積層構造としている。なお、ウレタン層220は加熱状態での熱プレス加工によって、厚みが10分の1以下まで圧縮される。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
第2層が通気性を有することで、第1層から発生したガスを透過することが可能である。そのため、ガスが第1層と第2層の間に溜まることがなく、第1層への立体形状(凹球面形状部120)の転写不足を無くすことができる。これにより、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。
また、ウレタン層220によって、熱プレス時の圧力分散が可能となり、凹球面形状部120が精度よく成型することが可能となる。さらに、熱プレス後の硬質塩化ビニール層210が圧縮されたウレタン層220と一体化することで引っ張り等に対する強度が増し、頑丈なスクリーン100の基材110を実現できる。
第2層が通気性を有することで、第1層から発生したガスを透過することが可能である。そのため、ガスが第1層と第2層の間に溜まることがなく、第1層への立体形状(凹球面形状部120)の転写不足を無くすことができる。これにより、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。
また、ウレタン層220によって、熱プレス時の圧力分散が可能となり、凹球面形状部120が精度よく成型することが可能となる。さらに、熱プレス後の硬質塩化ビニール層210が圧縮されたウレタン層220と一体化することで引っ張り等に対する強度が増し、頑丈なスクリーン100の基材110を実現できる。
〔スクリーン100の製造方法〕
次に、本スクリーンの製造方法について説明する。
本スクリーンの製造工程は、ガラス型305の製造工程、ガラス型305を原盤とした電鋳型306の製造工程、電鋳型306から硬質塩化ビニール層210への成型工程、反射膜123の形成工程の4つの工程からなる。
次に、本スクリーンの製造方法について説明する。
本スクリーンの製造工程は、ガラス型305の製造工程、ガラス型305を原盤とした電鋳型306の製造工程、電鋳型306から硬質塩化ビニール層210への成型工程、反射膜123の形成工程の4つの工程からなる。
本スクリーンの製造方法について図5から図8を用いて説明する。
図5は、ガラス型305の製造工程を模式的に表したものである。ガラス300(例えばソーダガラス)の表面301に対し、傷を除去する10μm程度の研磨を行う(図5(a)、図5(b))。研磨の後、ガラス300の表面301にクロム膜302を成膜する(図5(c))。
図5は、ガラス型305の製造工程を模式的に表したものである。ガラス300(例えばソーダガラス)の表面301に対し、傷を除去する10μm程度の研磨を行う(図5(a)、図5(b))。研磨の後、ガラス300の表面301にクロム膜302を成膜する(図5(c))。
クロム膜302に、凹球面304を形成するための微細な初期穴303をレーザー等で開ける(図5(d))。
ガラスエッチング液を用いて、所定の直径の凹球面304を形成する(図5(e))。本実施形態では凹球面の直径を385μmとした。その後、クロム膜302を除去し、ガラス型305を完成させる(図5(f))。
図6は、電鋳型306の製造工程を模式的に表したものである。前述した工程で完成したガラス型305に対して凹球面形状を追従させた無電解ニッケルめっきを行う(図4(a))。そして、厚膜化された電解ニッケルめっきをガラス型305から剥離させることで電解ニッケルめっきの電鋳型306を作製する(図5(b))。
図7は、スクリーン生地200の成型工程を模式的に表したものである。図7(a)に示すように電鋳型306の上に第1層である硬質塩化ビニール層210を設置し、その上に第2層であるウレタン層220を設置する。電鋳型306は第一のアルミ板311の上に設置され、ウレタン層220の上に第二のアルミ板312が設置される。
第一のアルミ板311と電鋳型306と硬質塩化ビニール層210とウレタン層220と第二のアルミ板312とにより、プレス機320に投入する投入基板を構成する。
第一のアルミ板311と電鋳型306と硬質塩化ビニール層210とウレタン層220と第二のアルミ板312とにより、プレス機320に投入する投入基板を構成する。
180℃〜200℃に加熱したプレス機320に投入基板を投入する(図7(b))。このときに、すぐに圧力を加えるのでは無く、10分から20分程度プレス機内320で保持を行い、硬質塩化ビニール層210を軟化させる。その後、温度を保ったまま投入基板に押し付け加圧する(図7(c))。加える圧力は例えば0.1kfg/cm2である。これにより、電鋳型306の立体形状が硬質塩化ビニール層210に転写される。
このとき、硬質塩化ビニール層210から発生したガスは、ウレタン層220を介して、投入基板から排出されるとともに、ウレタン層220は厚みが10分の1以下まで圧縮される。これにより、硬質塩化ビニール層210付近にガスが留まらなくなるため、硬質塩化ビニール層210への立体形状の転写不足を無くすことができ、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。
さらに、ウレタン層220で電鋳型306の立体形状の段差を吸収でき、硬質塩化ビニール層210にかかる圧力を分散でき、硬質塩化ビニール層210に均一なプレス圧力をかけることができる。また、ウレタン層220に凹凸があった場合でも、ウレタン層220の自体が弾性により無視できる。そのため立体形状を精度よく成型することができる。
投入基板への加圧を3分から5分程度保持する。これにより、ガスは投入基板から十分に排出される。その後、圧力開放を行う。圧力解放後に投入基板をプレス機320から取り出し、60℃以下になるまで冷却する。冷却することより、硬質塩化ビニール層210が硬化する。硬質塩化ビニール層210の硬化後に、硬質塩化ビニール層210とウレタン層220とを電鋳型306およびアルミ板311、312から離す。これにより、形成された立体形状が硬質塩化ビニール層210等の余熱で変形することを防ぐことができる。このようにして立体形状が形成されたスクリーン生地が作成される(図7(d))。
上記の工程で成型したスクリーン生地200を所定のサイズに裁断することで、図2に示すような、矩形状の投影領域に多数の凹球面が形成された基材110が成型される。
本実施形態では、第1層は塩化ビニール樹脂であることから、熱プレス時に、ガラス転移温度以上まで加熱すれば、型からの成型が容易で可能であり、スクリーン生地200の材料費を低減することができる。
また、本実施形態では、第2層はウレタンからなることから、第1層からのガス透過性かつ熱プレス時の圧力分散の効果を同時に得ることができる。
さらに、本実施形態では、硬質塩化ビニール層210とウレタン層220とが一体化されていることから、スクリーンが2層構造になるため、塩化ビニール樹脂単体のスクリーンに比べて、スクリーンが頑丈になり破損する可能性が格段に低くなる。
また、本実施形態では、第2層はウレタンからなることから、第1層からのガス透過性かつ熱プレス時の圧力分散の効果を同時に得ることができる。
さらに、本実施形態では、硬質塩化ビニール層210とウレタン層220とが一体化されていることから、スクリーンが2層構造になるため、塩化ビニール樹脂単体のスクリーンに比べて、スクリーンが頑丈になり破損する可能性が格段に低くなる。
図8は、反射膜123の形成工程を模式的に表したものである。スクリーン100の基材110の成型後、蒸着装置により反射膜123を形成する。具体的に、蒸着装置は、真空状態で凹球面の表面に部分的にアルミニウムを斜方蒸着させることで、図8に示すように、入射対向面121に反射膜123を形成する。
スクリーン100は上述した構造を有することで、プロジェクター1からの映像光を反射膜123により正面方向に反射し、投影画像を表示する。また、スクリーン100は外光吸収面122(反射膜123が蒸着されていない部分)で画像光以外の光を吸収する。
本実施形態では、硬質塩化ビニール層210に電鋳型306の形状を転写する際に、硬質塩化ビニール層210から発生するガスを、硬質塩化ビニール層210より高いガス透過性を有するウレタン層220から排出ことができる。これにより、転写時の硬質塩化ビニール層210への立体形状の転写不足が無くなり、所定の立体形状が確実に形成され、スクリーンの所定の性能を得ることができる。これにより、歩留まりが向上するためスクリーンを製造するためのコストを下げることができる。
前記実施形態において、第1層の材質を硬質塩化ビニール樹脂製とし、第2層をウレタン樹脂製とした。しかし、第1層は熱可塑性樹脂製であれば例示したものに限らない。また、第2層は、第1層よりガス透過性の高い材質であれば、例示したものに限らない。
第1層は、硬質塩化ビニール樹脂の他に軟質塩化ビニール樹脂を適用することができる。
なお、第1層に硬質塩化ビニール樹脂を適用すれば、難燃性を向上することができ、かつ加熱時に発生する樹脂からのガス量を低減できる。
なお、第1層に硬質塩化ビニール樹脂を適用すれば、難燃性を向上することができ、かつ加熱時に発生する樹脂からのガス量を低減できる。
第2層は、ウレタン樹脂の他にポリイミドシート、TPXシート、ゴアテックス等の微細な孔を有し、通気性の良いものを適用することができる。
本発明のスクリーンは、近接投射型のプロジェクターに用いられるスクリーンに利用できる。
1…プロジェクター、100…スクリーン、110…基材、120…凹球面形状部、121…入射対向面、122…外光吸収面、123…反射膜、200…スクリーン生地、210…硬質塩化ビニール層、211…第1面、220…ウレタン層、300…ガラス、301…表面、302…クロム膜、303…初期穴、304…凹球面、305…ガラス型、306…電鋳型。
Claims (8)
- 複数の層が積層されたスクリーンであって、
立体形状が形成された熱可塑性樹脂からなる第1層と、
前記第1層より高いガス透過性を有する第2層と、
を備えたことを特徴とするスクリーン。 - 請求項1に記載のスクリーンにおいて、
前記第2層は、前記第1層に対して弾性率の高い素材であることを特徴とするスクリーン。 - 請求項1または請求項2に記載のスクリーンにおいて、
前記第1層は、塩化ビニール樹脂からなることを特徴とするスクリーン。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスクリーンにおいて、
前記第1層は、硬質塩化ビニール樹脂からなることを特徴とするスクリーン。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスクリーンにおいて、
前記第2層は、ウレタンからなることを特徴とするスクリーン。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスクリーンにおいて、
前記第1層と前記第2層が一体化されていることを特徴とするスクリーン。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のスクリーンにおいて、
前記第1層に反射膜が成膜されていることを特徴とするスクリーン。 - 複数の層が積層されたスクリーンの製造方法であって、
熱可塑樹脂からなる第1層とガス透過性を持つ第2層とを積層する工程と、
前記第1層に型の形状を転写する工程と、
を有することを特徴とするスクリーンの製造方法。
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JP2020074028A (ja) * | 2017-01-27 | 2020-05-14 | 株式会社アスカネット | 立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置 |
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