JP2012214630A - 発泡成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程と、前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、式(1):1.0≦Y/Z≦1.2 (1)(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)を満たし、発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含むことを特徴とする発泡成形体の製造方法により課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程と、前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、式(1):1.0≦Y/Z≦1.2 (1)(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)を満たし、発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含むことを特徴とする発泡成形体の製造方法により課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、発泡成形体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法に関する。
従来、樹脂成分としてポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等を含む発泡成形体は、耐衝撃性、成形性等に優れるため、包装用緩衝材、自動車用構造部材等として幅広く利用されている。
また、発泡成形体を自動車内装材として用いた場合、発泡成形体には事故での火災等に備えて、前記の耐衝撃性、成形性だけでなく、高い難燃性もさらに求められる。このため、例えば、特開2008−75076号公報(特許文献1)には、高い難燃性を有する発泡成形体として特定の難燃剤および難燃助剤を含む発泡成形体およびその製造方法が記載されている。
現在、発泡成形体の高機能化や成形性、意匠性向上の観点から、前記の物性に加えて、より薄い発泡成形体が求められるようにもなっている。また、所望の用途において十分使用することができるような倍数等のばらつきの少ない発泡成形体が求められ、さらに、事故での火災等に備えてより高いレベルでの難燃性も求められている。
一般に、薄い発泡成形体を製造する方法として、一つの型内発泡成形体(原料発泡成形体)から薄い発泡成形体を複数個、切削加工する方法が採られる。この方法は、一つの型内発泡成形体から薄い発泡成形体を複数個得ることができるため、薄い発泡成形体を複数回型内発泡成形する方法と比較して、効率的かつ経済的である。具体的には、切削加工の手法としては、ニクロムカットやNC加工等が挙げられる。
しかしながら、切削加工することによって2以上の薄い発泡成形体を得る場合、切削加工の方法によっては、得られる発泡成形体の倍数が極端にばらつくことがある。この場合、発泡成形体に対して求められる難燃性、強度等の所望の物性を得ることができないことがある。また、これらのばらつきは製品管理の面からも好ましいものではない。
他方、従来の発泡成形体の製造方法や引用文献1に記載のものは、このような場合に一定レベルの難燃性を有する発泡成形体を製造することができるものの、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法としては満足のいくものではなかった。
このため、これらの問題点に鑑みて、前記の用途においても十分に使用することができるような、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法を提供することが課題とされている。
かくして本発明によれば、予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程と、
前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、
下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、
発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含むことを特徴とする発泡成形体の製造方法が提供される。
前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、
下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、
発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含むことを特徴とする発泡成形体の製造方法が提供される。
本発明の原料発泡成形体および発泡成形体は、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを所定の割合で含む。このため、本発明の原料発泡成形体を薄く切削加工した場合であっても、本発明の原料発泡成形体はポリスチレン系樹脂に由来する高い強度を有するため、成形の際の衝撃によって破損、収縮、そり等の変形等を引き起こすことなく、その形状を維持しつつ、薄く切削加工を行うことができる。また、倍数等がばらつくことなく切削加工を行うこともできる。さらに、本発明の原料発泡成形体はポリプロピレン系樹脂に由来する高い耐熱性を有するため、切削加工の際の熱履歴による収縮等を起こすことなく、切削加工を行うことができる。他方、本発明の発泡成形体は好適な割合で難燃剤を含むため、高い難燃性を有する。
その結果、本発明によれば、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法を提供することができる。
その結果、本発明によれば、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法を提供することができる。
本発明の特徴は、予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程と、
前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、
下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、
発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含む発泡成形体の製造方法である。
前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、
下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、
発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含む発泡成形体の製造方法である。
本発明の発泡成形体は、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを好適な割合で含む。このため、本発明の原料発泡成形体にポリスチレン系樹脂に由来する高い強度を導入することができる。よって、本発明の原料発泡成形体を薄く切削加工した場合であっても、原料発泡成形体は衝撃等によって破損、収縮、そり等の変形等を引き起こすことなく、その形状を維持しつつ原料発泡成形体を薄く切削加工することができる。その結果、本発明によれば、倍数等の物性を大きくばらつかせることなく、原料発泡成形体を薄く切削加工することができる。
また、本発明の原料発泡成形体にポリプロピレン系樹脂に由来する高い耐熱性を導入することができる。このため、切削加工の際に発生する熱履歴によって発泡成形体は収縮等を起こすことなく、原料発泡成形体の切削加工を薄く行うことができる。その結果、この観点からも、本発明によれば、倍数等の物性を大きくばらつかせることなく、原料発泡成形体を薄く切削加工することができる。
さらに、本発明の発泡成形体は好適な割合で難燃剤を含むため、高い難燃性を有する。従って、本発明の発泡成形体は式(1)を満たすような倍数のばらつきの極めて低く、難燃性の高い発泡成形体である。
他方、本発明の製造方法は予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程を含む。このため、原料発泡成形体を切削加工した際、同一形状の発泡成形体を得ることができ、その結果、この観点からも、発泡成形体の倍数等のばらつきを抑えることができる。
また、本発明の製造方法は、原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程を含む。本発明においては、原料発泡成形体が以下のような樹脂組成を有するため、このような極めて薄い形状とした場合であっても、倍数等が発泡成形体毎にばらつくことなく、好適に切削加工をすることができる。具体的には、式(1)を満たすような極めて薄い2以上の発泡成形体を得ることができる。また、その外観も破損、収縮、そり等の変形を引き起こすことなく極めて美麗である。
従って、本発明によれば、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法を提供することができる。
以下、本発明の製造方法について詳説する。
以下、本発明の製造方法について詳説する。
本発明の複合樹脂粒子は、
予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る発泡成形工程(原料発泡成形体の製造工程)と、
原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程(発泡成形体の製造工程)とを含む製造方法によって得ることができる。
予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る発泡成形工程(原料発泡成形体の製造工程)と、
原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程(発泡成形体の製造工程)とを含む製造方法によって得ることができる。
また、本発明の予備発泡粒子は、
(1)シード粒子を製造する工程(シード粒子の製造工程)と、
(2)スチレン系単量体をシード粒子に含浸、重合させるシード重合工程(複合樹脂粒子の製造工程)と、
(3)発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させる含浸工程(発泡性複合樹脂粒子の製造工程)と、
(4)発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させる予備発泡工程(予備発泡粒子の製造工程)とを含む製造方法によって得ることができる。
(1)シード粒子を製造する工程(シード粒子の製造工程)と、
(2)スチレン系単量体をシード粒子に含浸、重合させるシード重合工程(複合樹脂粒子の製造工程)と、
(3)発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させる含浸工程(発泡性複合樹脂粒子の製造工程)と、
(4)発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させる予備発泡工程(予備発泡粒子の製造工程)とを含む製造方法によって得ることができる。
<シード粒子>
本発明において、シード粒子とは、シード重合を行う際に単量体成分を含浸させる樹脂粒子、いわゆる種粒子を意味する。
本発明において、シード粒子とは、シード重合を行う際に単量体成分を含浸させる樹脂粒子、いわゆる種粒子を意味する。
なお、本発明において、原料単量体、原料樹脂、その他の成分等の使用原料間の質量比と、シード粒子、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体における樹脂成分、その他の成分等の質量比とは略同一である。
本発明のシード粒子は樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂を含む。本発明において、ポリプロピレン系樹脂とは、プロピレン単独重合体、またはプロピレン単量体を主成分とし、プロピレン単量体と共重合可能な他の単量体成分との共重合体を意味する。また、プロピレン単量体を主成分とするとは、プロピレン単量体が全単量体成分100質量部中に70質量部以上を占めることを意味する。
具体的には、ポリプロピレン系樹脂として、例えば、プロピレン単独重合体ならびにプロピレン単量体を主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体およびプロピレン−メチルメタクリレート共重合体のような重合体を挙げることができる。本発明においては、所望の物性をより容易に得ることができるため、ポリプロピレン系樹脂としてエチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
他方、所望の物性に影響を与えない限り、前記ポリプロピレン系樹脂を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、ポリプロピレン系樹脂として共重合体を使用する場合、共重合体はランダム共重合体であってよく、ブロック共重合体であってもよい。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂は樹脂成分の耐熱性確保の観点から、シード粒子100質量部中に好ましくは70〜100質量部、より好ましくは80〜100質量部含まれる。
同様の観点から、本発明のポリプロピレン系樹脂は、好ましくは125〜145℃、より好ましくは130〜140℃の融点を有する。
他方、本発明のポリプロピレン系樹脂、以下に説明するポリプロピレン系樹脂以外の樹脂成分等は所望の物性に影響を与えない限り、それぞれ、ビニル基、カルボニル基、芳香族基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、アミノ基、ニトリル基およびニトロ基のようなその他の官能基を含んでいてもよく、2以上のビニル基を有する架橋剤等により架橋されていてもよく、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
同様の観点から、本発明のポリプロピレン系樹脂、以下に説明するポリスチレン系樹脂等はその他の単量体成分を含んでいてもよい。
具体的には、
エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンのようなα−オレフィン系単量体;
シクロペンテン、ノルボルネンおよびテトラシクロ[6,2,11,8,13,6]−4−ドデセンのような環状オレフィン系単量体;
5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエンおよび7−メチル−1,6−オクタジエンのようなジエン系単量体;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンのようなビニル系単量体等を挙げることができる。また、これらは1種または2種以上使用することもできる。
具体的には、
エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンのようなα−オレフィン系単量体;
シクロペンテン、ノルボルネンおよびテトラシクロ[6,2,11,8,13,6]−4−ドデセンのような環状オレフィン系単量体;
5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエンおよび7−メチル−1,6−オクタジエンのようなジエン系単量体;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンのようなビニル系単量体等を挙げることができる。また、これらは1種または2種以上使用することもできる。
同様の観点から、本発明のポリプロピレン系樹脂、以下に説明するポリスチレン系樹脂等はその他の樹脂成分を含んでいてもよい。他の樹脂成分としては公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を挙げることができ、具体的には、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸を含むポリエステル系樹脂等を挙げることができる。なお、本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
また、本発明においては、所望のシード粒子、発泡成形体等を得ることができる限り、シード粒子、発泡成形体等は他の添加剤等を含んでいてもよい。添加剤として、具体的には、被覆剤、連鎖移動剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消泡剤、増粘剤、熱安定剤、レベリング剤、滑剤および帯電防止剤を挙げることができる。
本発明においては、さらにより美麗な発泡成形体を得ることができるため、シード粒子は、好ましくは0.5〜1.5mm、より好ましくは0.6〜1.0mmの平均粒子径を有する。また、以下の製造工程によって得られるシード粒子の形状は、例えば、真球状、楕円球状(卵状)、円柱状、角柱状、ペレット状またはグラニュラー状である。本発明においては、シード粒子の流動性確保の観点から、シード粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<シード粒子の製造工程>
シード粒子(ポリプロピレン系樹脂粒子)は、公知の製造方法で得ることができる。例えば、まず、押出機を使用してポリプロピレン系樹脂を溶融押出した後、水中カット、ストランドカット、ホットカット等により造粒することや、粉砕機で直接樹脂粒子を粉砕することで、シード粒子を作製することができる。また、市販のポリプロピレン系樹脂粒子を使用してもよい。
シード粒子(ポリプロピレン系樹脂粒子)は、公知の製造方法で得ることができる。例えば、まず、押出機を使用してポリプロピレン系樹脂を溶融押出した後、水中カット、ストランドカット、ホットカット等により造粒することや、粉砕機で直接樹脂粒子を粉砕することで、シード粒子を作製することができる。また、市販のポリプロピレン系樹脂粒子を使用してもよい。
<複合樹脂粒子>
本発明において、複合樹脂粒子とは、複数の樹脂成分を含む樹脂粒子、具体的には、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を意味する。
本発明において、複合樹脂粒子とは、複数の樹脂成分を含む樹脂粒子、具体的には、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を意味する。
このため、本発明の複合樹脂粒子はポリプロピレン系樹脂の優れた耐熱性とポリスチレン系樹脂の優れた剛性、発泡性を共に有することができる。
本発明において、ポリスチレン系樹脂とは、スチレン単独重合体、またはスチレン単量体を主成分とし、スチレン単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体を意味する。また、スチレン単量体を主成分とするとは、スチレン単量体が全単量体100質量部中、70質量部以上を占めることを意味する。
他の単量体として、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が例示される。本発明において、アルキルとは、炭素数1〜20のアルキルをする。本発明においては、発泡性樹脂粒子を安定に予備発泡させることができるスチレン単独重合体が好ましい。
ポリスチレン系樹脂は複合樹脂粒子中に、ポリプロピレン系樹脂100質量部に対して100〜400質量部含有され、125〜240質量部含有されることが好ましい。ポリスチレン系樹脂の含有量が400質量部より多いと、ポリプロピレン系樹脂が不足し耐熱性が劣ることがある。一方、100質量部より少ないと、ポリスチレン系樹脂が不足し所望の発泡性を得ることができないことがある。
また、両者の有する物性を好適に発泡成形体に導入することができるため、複合樹脂粒子は複合樹脂粒子100質量部中に両者を併せた樹脂成分を、好ましくは70〜100質量部、より好ましくは80〜98.5質量部含む。他方、ポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂との組合せとして、エチレン−プロピレン共重合体とスチレン単独重合体との組合せが好ましい。
本発明においては、公知の難燃剤を使用することができ、
トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルエーテル、トリブロモフェニルアリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジアリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジプロピルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジ(ヒドロキシエチル)エーテル、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等の臭素系難燃剤;
塩化パラフィン、塩化トリフェニル、塩化ジフェニル、パークロルペンタシクロデカン等の塩素系難燃剤;
1,2−ジブロモ3−クロルプロパン、2−クロル−1,2,3,4−テトラブロモブタン等の塩素臭素含有難燃剤等を挙げることができる。
トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルエーテル、トリブロモフェニルアリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジアリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジプロピルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジ(ヒドロキシエチル)エーテル、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等の臭素系難燃剤;
塩化パラフィン、塩化トリフェニル、塩化ジフェニル、パークロルペンタシクロデカン等の塩素系難燃剤;
1,2−ジブロモ3−クロルプロパン、2−クロル−1,2,3,4−テトラブロモブタン等の塩素臭素含有難燃剤等を挙げることができる。
難燃剤は、1種のみを使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、所望の難燃性を容易に得ることができるため、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートを主成分として使用することが好ましい。なお、本発明において、主成分とは、難燃剤の合計100質量部に対して、好ましくは80質量部以上、より好ましくは90質量部以上を意味する。また、難燃助剤についても同様である。
本発明の難燃剤は、樹脂成分100質量部に対して、2〜4質量部、好ましくは2.2〜3.8質量部、より好ましくは2.5〜3.5質量部の割合で複合樹脂粒子中に含まれる。難燃剤の含有量が2質量部より少ないと、発泡成形体の難燃性が低下することがある。一方、難燃剤の含有量が4質量部より多いと、難燃性の付与に必要以上の量が含まれることになり発泡成形体の製造コストが増加することがある。さらに、発泡成形体の加熱寸法変化が大きくなることがある。
本発明においては、より高い難燃性を確保することができるため、公知の難燃助剤を併用することもできる。具体的には、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、ジクミルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等を挙げることができる。難燃助剤は、1種のみを使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、所望の難燃性を容易に得ることができるため、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンを主成分として使用することが好ましい。
本発明の難燃助剤は、樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0〜2質量部、より好ましくは0〜1.8質量部、さらに好ましくは0〜1.5質量部の割合で複合樹脂粒子中に含まれる。難燃助剤の含有量が2質量部より多いと、難燃性の付与に必要以上の量が含まれることになり発泡成形体の製造コストが増加することがある。さらに、発泡成形体の加熱寸法変化が大きくなることがある。
本発明においては、さらにより美麗な発泡成形体を得ることができるため、複合樹脂粒子は、好ましくは0.8〜2.2mm、より好ましくは1.0〜2.0mmの平均粒子径を有する。同様に、複合樹脂粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<複合樹脂粒子の製造工程>
本発明の複合樹脂粒子はポリプロピレン系樹脂を含むシード粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させるシード重合を用いることによって得ることができる。また、シード重合の各工程において、難燃剤等のその他の添加剤を加えることもできる。
本発明の複合樹脂粒子はポリプロピレン系樹脂を含むシード粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させるシード重合を用いることによって得ることができる。また、シード重合の各工程において、難燃剤等のその他の添加剤を加えることもできる。
シード重合法としては、所望の物性を有する複合樹脂粒子を得ることができる限り、公知のシード重合法のいずれも用いることができる。
以下に一例を挙げて本発明の複合樹脂粒子の製造方法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に一例を挙げて本発明の複合樹脂粒子の製造方法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の複合樹脂粒子は、
(A)分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリプロピレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程Aと、
(B)得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程Bと、
(C)ポリプロピレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程Cと、
(D)第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程Dと、
(E)第2の重合中の第1の粒子または前記樹脂粒子に難燃剤等を含浸させて、複合樹脂粒子を得る工程Eとを含むシード重合法(但し、ポリプロピレン系樹脂の量と、第1のスチレン系単量体と第2のスチレン系単量体との合計量とが、100:100〜400(質量比)である)を用いることにより得ることができる。
(A)分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリプロピレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程Aと、
(B)得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程Bと、
(C)ポリプロピレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程Cと、
(D)第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程Dと、
(E)第2の重合中の第1の粒子または前記樹脂粒子に難燃剤等を含浸させて、複合樹脂粒子を得る工程Eとを含むシード重合法(但し、ポリプロピレン系樹脂の量と、第1のスチレン系単量体と第2のスチレン系単量体との合計量とが、100:100〜400(質量比)である)を用いることにより得ることができる。
工程A〜Eのそれぞれは、例えば、懸濁重合法、シード重合法等の周知の重合方法を実施する際に使用するオートクレーブ重合装置を用いて実施できるが、使用される製造装置はこれに限定されない。
(工程A)
本発明の工程Aは、分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリプロピレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程である。
本発明の工程Aは、分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリプロピレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程である。
水性懸濁液を得るのに使用する分散剤として、例えば、部分けん化ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースおよびメチルセルロースのような有機系分散剤;
ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび酸化マグネシウムのような無機系分散剤を挙げることができる。この内、より安定な水性懸濁液を得ることができる場合があるため、無機系分散剤が好ましく、ピロリン酸マグネシウムがより好ましい。
ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび酸化マグネシウムのような無機系分散剤を挙げることができる。この内、より安定な水性懸濁液を得ることができる場合があるため、無機系分散剤が好ましく、ピロリン酸マグネシウムがより好ましい。
また、略球状の複合樹脂粒子をより容易に得ることができるため、分散剤は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは1〜4質量部の割合で使用される。水性懸濁液を構成する水性媒体として、水、水と水溶性溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール)との混合物等を挙げることができる。さらに、所望の物性に影響を与えない限り、水性媒体は電解質等の添加剤を含んでいてもよい。
本発明においては、より安定にシード重合を行うことができるため、シード粒子は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは20〜50質量部の割合で使用される。また、樹脂粒子が難燃剤等を含む複合樹脂粒子の場合も、シード粒子は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは20〜50質量部の割合で使用される。
他方、水性懸濁液を得るのに使用する界面活性剤としては、所望の物性に影響を与えない限り、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。
具体的には、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸塩およびアルキルリン酸エステル塩のようなアニオン性界面活性剤;
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンおよびグリセリン脂肪酸エステルのようなノニオン性界面活性剤;
ラウリルジメチルアミンオキサイドのような両性界面活性剤;ならびに
脂肪族第四級アンモニウム塩のようなカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンおよびグリセリン脂肪酸エステルのようなノニオン性界面活性剤;
ラウリルジメチルアミンオキサイドのような両性界面活性剤;ならびに
脂肪族第四級アンモニウム塩のようなカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。
本発明においては、所望の複合樹脂粒子をより安定に得ることができるため、アニオン性界面活性剤が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダがより好ましい。また、第1の重合時に使用する界面活性剤は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは0.001〜0.05質量部、より好ましくは0.005〜0.03質量部の割合で使用される。
第1の重合開始剤および第2の重合開始剤として使用する重合開始剤としては、スチレン系単量体の重合に汎用されている従来周知の重合開始剤を使用することができる。
例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタンおよびジクミルパーオキサイドのような有機過酸化物;
アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスジメチルバレロニトリルのようなアゾ系化合物を挙げることができる。なお、重合開始剤は、単独で用いられても併用されてもよい。重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましい。また、第1の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.01〜1質量部であることが好ましい。さらに、第2の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.05〜4質量部であることが好ましい。
例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタンおよびジクミルパーオキサイドのような有機過酸化物;
アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスジメチルバレロニトリルのようなアゾ系化合物を挙げることができる。なお、重合開始剤は、単独で用いられても併用されてもよい。重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましい。また、第1の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.01〜1質量部であることが好ましい。さらに、第2の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.05〜4質量部であることが好ましい。
また、架橋剤を使用してもよい。架橋剤として、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジクミルパーオキサイドおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサンのような有機過酸化物等を挙げることができる。
架橋剤の添加方法として、例えば、
架橋剤をポリプロピレン系樹脂に直接添加する方法、
溶剤、可塑剤またはスチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法、
架橋剤を水に分散させた上で添加する方法等を挙げることができる。この内、スチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法が好ましい。
架橋剤をポリプロピレン系樹脂に直接添加する方法、
溶剤、可塑剤またはスチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法、
架橋剤を水に分散させた上で添加する方法等を挙げることができる。この内、スチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法が好ましい。
スチレン系単量体をポリプロピレン系樹脂粒子に含浸させるために、水性媒体に連続的にあるいは断続的に添加することができる。スチレン系単量体は水性媒体中に徐々に添加していくことが好ましい。
(工程B)
本発明の工程Bは、得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程である。
本発明の工程Bは、得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程である。
本発明において、第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度とは、使用する重合開始剤種にもよるが、使用する重合開始剤の10時間半減期温度以下の温度を意味する。具体的には、第1のスチレン系単量体を十分にポリプロピレン系樹脂中に吸収、含浸させることができるため、前記の温度は45〜70℃の範囲であることが好ましい。加熱温度が45℃未満であると、第1のスチレン系単量体の含浸が不十分となり、ポリスチレン系樹脂の微粒子が発生することがある。一方、加熱温度が70℃を超えると、スチレン系単量体がポリプロピレン系樹脂粒子に十分含浸される前に重合してしまうことがある。より好ましい前記の温度は50〜65℃の範囲である。
(工程CおよびD)
本発明の工程Cは、ポリプロピレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程である。また、本発明の工程Dは、工程Cに続いて、第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程である。
本発明の工程Cは、ポリプロピレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程である。また、本発明の工程Dは、工程Cに続いて、第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程である。
工程Cおよび工程Dにおいて、重合温度は重要な要因である。前記温度範囲で重合を行うことにより、中心部はポリスチレン系樹脂の存在量が多く、表層はポリプロピレン系樹脂の存在量が多い複合樹脂粒子を得ることができる場合がある。この場合、ポリスチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とが偏在する結果として、ポリプロピレン系樹脂とポリスチレン系樹脂のそれぞれの長所が生かされ、剛性、耐熱性、発泡成形性および耐薬品性を良好に保持された発泡成形体を提供することができる場合がある。
重合温度が前記温度範囲より低くなると、中心部のポリスチレン系樹脂の存在量が少なく、良好な物性を示す発泡成形体が得ることができないことがある。また、重合温度が前記温度範囲より高くなると、スチレン系単量体がポリプロピレン系樹脂粒子に十分含浸される前に重合が開始してしまうので、良好な物性を示す発泡成形体が得ることができない場合がある。また、高くなると、耐熱性に優れた高価格の重合設備が必要になる場合がある。
また、スチレン系単量体の重合を、工程Cと工程Dの二段階に分ける理由は、一度に多くのスチレン系単量体をポリプロピレン系樹脂に含浸させようとすると、スチレン系単量体がポリプロピレン系樹脂に十分に含浸されず、ポリプロピレン系樹脂の表面に残る場合があるためである。重合工程を二段階に分ければ、工程Cにおいてスチレン系単量体が確実にポリプロピレン系樹脂の中心部に含浸され、工程Dにおいてもスチレン系単量体がポリプロピレン系樹脂の中心部に向かって含浸される場合があるためである。
本発明においては、前記の含浸をより効率的に行うことができるため、ポリプロピレン系樹脂の量と、第1のスチレン系単量体と第2のスチレン系単量体との合計量とが、好ましくは100:100〜400、より好ましくは100:125〜240(質量比)である。同様にポリプロピレン系樹脂の量と、第1のスチレン系単量体とは好ましくは100:10〜100、より好ましくは100:30〜70(質量比)である。
(工程E)
本発明の工程Eは、第2の重合中の第1の粒子または複合樹脂粒子に難燃剤を含浸させる工程である。
本発明の工程Eは、第2の重合中の第1の粒子または複合樹脂粒子に難燃剤を含浸させる工程である。
含浸させる際の温度は、難燃剤または任意の難燃助剤の融点の内、高い方の融点をt℃としたとき、t℃〜(t+30)℃の範囲が好ましい。t℃より低いと難燃剤または難燃助剤が複合樹脂粒子に十分に含浸されないことがある。また、(t+30)℃より高いと耐熱性に優れた高価格の重合設備が必要になることがある。工程Eの後、反応槽を冷却し、複合樹脂粒子を水性媒体と分離することで、複合樹脂粒子を単離できる。
<発泡性複合樹脂粒子>
本発明において、発泡性複合樹脂粒子とは、複合樹脂粒子に所定の割合で発泡剤を含浸させた加熱発泡性能を有する樹脂粒子を意味する。
本発明において、発泡性複合樹脂粒子とは、複合樹脂粒子に所定の割合で発泡剤を含浸させた加熱発泡性能を有する樹脂粒子を意味する。
発泡剤としては、公知の種々の発泡剤が使用できる。例えば、プロパン、n−ブタン(ノルマルブタン)、イソブタン、n−ペンタン(ノルマルペンタン)、イソペンタン、工業用ペンタン、石油エーテル、シクロヘキサン、シクロペンタン、フロン、ハロン等の単独または混合物を挙げることができる。これらの内、より大きな発泡性能を発泡性複合樹脂粒子に導入することができる、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタンおよびシクロペンタンのいずれかが好ましい。発泡剤は単独で用いてもよく2種以上を用いてもよい。
発泡剤の含有率としては、発泡性複合樹脂粒子100質量部に対して、6〜20質量部であることが好ましい。発泡剤の含有率が6質量部未満であると、発泡性複合樹脂粒子の発泡性が低下することがある。発泡性が低下すると、嵩倍数の高い低嵩密度の予備発泡粒子が得られ難くなると共に、この予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体は融着率が低下し、耐割れ性が低下することがある。一方、20質量部を超えると、予備発泡粒子中の気泡サイズが過大となり易く、成形性の低下や、得られる発泡成形体の圧縮、曲げ等の強度特性の低下が発生することがある。より好ましい発泡剤の含有率は、7.5〜18質量部の範囲である。
また、さらに均一に発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させ得る発泡助剤を用いてもよい。発泡助剤として、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサンおよびd−リモネンのような溶剤、ジイソブチルアジペート、グリセリン、ジアセチル化モノラウレートおよびやし油のような可塑剤(高沸点溶剤)を挙げることができる。
本発明においては、さらにより美麗な発泡成形体を得ることができるため、発泡性複合樹脂粒子は、好ましくは0.8〜2.2mm、より好ましくは1.0〜2.0mmの平均粒子径を有する。同様に、発泡性複合樹脂粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<発泡性複合樹脂粒子の製造工程>
本発明の発泡性複合樹脂粒子は発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させることによって得ることができる。
本発明の発泡性複合樹脂粒子は発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させることによって得ることができる。
発泡性複合樹脂粒子の製造方法は特に限定されず、公知の方法をいずれも用いることができる。
例えば、V型、C型あるいはDC型等の回転混合機であって、密閉耐圧の容器に複合樹脂粒子を入れて流動させ、次いで発泡剤を導入することで複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法、および
攪拌機付密閉耐圧容器内で複合樹脂粒子を水性媒体に懸濁させ、次いで発泡剤を導入し、複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法を挙げることができる。
例えば、V型、C型あるいはDC型等の回転混合機であって、密閉耐圧の容器に複合樹脂粒子を入れて流動させ、次いで発泡剤を導入することで複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法、および
攪拌機付密閉耐圧容器内で複合樹脂粒子を水性媒体に懸濁させ、次いで発泡剤を導入し、複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法を挙げることができる。
また、発泡剤の含浸は50〜140℃、0.5〜6時間行うことが好ましい。さらに、前記含浸は所望の発泡成形体等を得ることができる限り、大気圧下で行ってもよく、加圧条件下で行ってもよい。
<予備発泡粒子の製造工程および予備発泡粒子>
本発明の予備発泡粒子は発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させることによって得ることができる。また、本発明において、予備発泡粒子とは、発泡性複合樹脂粒子を所定の嵩倍数まで加熱発泡させた樹脂粒子を意味する。
本発明の予備発泡粒子は発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させることによって得ることができる。また、本発明において、予備発泡粒子とは、発泡性複合樹脂粒子を所定の嵩倍数まで加熱発泡させた樹脂粒子を意味する。
本発明の予備発泡粒子は公知の予備発泡方法を用いて製造することができる。予備発泡方法の一例を挙げれば、水蒸気等の加熱媒体を用いて発泡性複合樹脂粒子を加熱し、所定の嵩倍数に予備発泡させることで、予備発泡粒子を得ることができる。
本発明においては、より容易に予備発泡を行うことができるため、ゲージ圧力0.05〜0.45MPaの水蒸気を用いて発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させることが好ましい。また、ゲージ圧力とは、予備発泡機缶内で測定される圧力計が示す圧力を意味する。
本発明の予備発泡粒子は、好ましくは10〜70倍、より好ましくは20〜60倍の嵩倍数を有する。嵩倍数が70倍より大きいと、得られる発泡成形体の強度および耐熱性が低下することがある。一方、10倍より小さいと、得られる発泡成形体の重量が増加することがある。
本発明においては、予備発泡粒子は、好ましくは2.0〜7.0mm、より好ましくは2.0〜6.5mmの平均粒子径(X)を有する。平均粒子径が7.0mmより大きいと、発泡成形機への予備発泡粒子の充填性が低下することがあり、得られる発泡成形体の強度が低下することがある。他方、平均粒子径が2.0mmより小さいと、所望の嵩倍数を得ることができないことがある。同様に、発泡性複合樹脂粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<原料発泡成形体の製造工程および原料発泡成形体>
本発明において、原料発泡成形体とは、予備発泡粒子を所定の形状に発泡成形させた樹脂成形体を意味する。
本発明において、原料発泡成形体とは、予備発泡粒子を所定の形状に発泡成形させた樹脂成形体を意味する。
本発明の原料発泡成形体は公知の発泡成形方法を用いて製造することができる。一例を挙げると、発泡成形機の金型内に予備発泡粒子を充填し、再度加熱する。次いで予備発泡粒子を型内発泡させて粒子同士を熱融着させ、冷却を行うことによって原料発泡成形体を得ることができる。加熱用の媒体は、ゲージ圧力0.05〜0.45MPaの水蒸気が好適に使用され、水蒸気を導入する時間は10〜180秒が好ましい。
断熱性、成形性等の所望の物性を確保することができるため、本発明の原料発泡成形体は、その全体において、好ましくは10〜70倍、より好ましくは15〜60倍の倍数を有する。また、原料発泡成形体も前記のような樹脂組成を有するため、破損、収縮、そり等の変形を引き起こさず、その表面が均一かつ平滑な直方体状の樹脂成形体である。
<発泡成形体の製造工程および発泡成形体>
本発明の発泡成形体の製造工程は、原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程を含む。このため、2以上のスライス状の発泡成形体を得ることができる。また、原料発泡成形体を切削加工する際、2分割することによって発泡成形体を製造してもよく、複数の発泡成形体を製造してもよい。
本発明の発泡成形体の製造工程は、原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程を含む。このため、2以上のスライス状の発泡成形体を得ることができる。また、原料発泡成形体を切削加工する際、2分割することによって発泡成形体を製造してもよく、複数の発泡成形体を製造してもよい。
また、原料発泡成形体が以下のような樹脂組成を有するため、発泡成形体をこのような極めて薄い形状とした場合であっても、倍数等が発泡成形体毎にばらつくことなく、さらに、破損、収縮、そり等の変形を引き起こすことなく、均一かつ平滑に薄く切削加工することができる。なお、本発明において、発泡成形体とは、原料発泡成形体を切削加工することにより得られる樹脂成形体を意味する。
本発明においては、所望の物性および前記のような厚みを有する発泡成形体を得ることができる限り、公知の切削加工法を用いることができる。また、倍数のばらつきの少ない発泡成形体をより容易に得ることができるため、切削加工法として、ニクロムカット法が好ましい。ニクロムカット法を用いた場合、カット面が平滑となり、さらにその操作も極めて容易である。
具体的には、原料発泡成形体をニクロムカットする手法は、ニクロム線などの電気抵抗加熱線に通電、加熱し、それを原料発泡成形体に近接または接触させ、原料発泡成形体を所望の形状にカットする、従来周知の手法を用いることができる。電気抵抗加熱線は、直線状の他、曲線状、円環状、楕円環状、三角形や四角形などの角環状、円弧状などの様々な形状の線材を単独で、または同種の線材を多数配列して、または多種の線材を適宜組み合わせて用いることができる。なお、工程時間、製造条件等は使用設備、原料発泡成形体等に従って適宜設定される。
また、切削加工を、原料発泡成形体の最大面に沿う水平方向に行うか、または、原料発泡成形体の最大面に対して垂直方向に行うことが好ましい。この場合、切削加工をより容易に行うこともできる。
本発明の発泡成形体は前記のような樹脂成分を有するため、下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは2以上の発泡成形体の最大倍数であり、Zは2以上の発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、好ましくは下記式(2):
1.0≦Y/Z≦1.15 (2)
を満たし、より好ましくは下記式(3):
1.0≦Y/Z≦1.1 (3)
を満たすことができる。このことは、本発明の発泡成形体の倍数が極めてばらつきが小さいことを示している。但し、YはZ以上の値である。
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは2以上の発泡成形体の最大倍数であり、Zは2以上の発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、好ましくは下記式(2):
1.0≦Y/Z≦1.15 (2)
を満たし、より好ましくは下記式(3):
1.0≦Y/Z≦1.1 (3)
を満たすことができる。このことは、本発明の発泡成形体の倍数が極めてばらつきが小さいことを示している。但し、YはZ以上の値である。
また、断熱性、成形性等の所望の物性を確保することができるため、本発明の発泡成形体はその全体において、好ましくは10〜70倍、より好ましくは15〜60倍の倍数を有する。
他方、本発明においては、各製造工程における工程温度、工程圧力および工程時間のようなその他の工程条件は、使用する製造設備、原料等に従って適宜設定される。
本発明の製造方法によれば、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体を容易に製造することができる。また、本発明の発泡成形体は、包装用緩衝材、建築用部材等として幅広く使用することができる。
以下、実施例を挙げてさらに説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。実施例に記載した各種測定法および製造条件を以下で説明する。
<ポリプロピレン系樹脂の融点>
JIS K7122:1987「プラスチックの転移熱測定方法」記載の方法により測定する。即ち、示差走査熱量計装置DSC220型(セイコー電子工業社製)を用い、測定容器に試料を7mg充填して、窒素ガス流量30mL/分のもと、室温から220℃の間で10℃/分の昇・降温スピードにより昇温、降温、昇温を繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の融解ピーク温度を融点とする。また、融解ピークが2つ以上ある場合は、低い側のピーク温度を融点とする。
JIS K7122:1987「プラスチックの転移熱測定方法」記載の方法により測定する。即ち、示差走査熱量計装置DSC220型(セイコー電子工業社製)を用い、測定容器に試料を7mg充填して、窒素ガス流量30mL/分のもと、室温から220℃の間で10℃/分の昇・降温スピードにより昇温、降温、昇温を繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の融解ピーク温度を融点とする。また、融解ピークが2つ以上ある場合は、低い側のピーク温度を融点とする。
<シード粒子、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子および予備発泡粒子の平均粒子径>
試料約50gをロータップ型篩振とう機((株)飯田製作所製)を用いて、ふるい
目開き8.00mm、目開き6.70mm、目開き5.60mm、目開き4.75mm、目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目開き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.30mm、目開き0.25mmの標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料重量を測定し、その結果から得られた累積重量分布曲線を元にして累積重量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径として求める。
試料約50gをロータップ型篩振とう機((株)飯田製作所製)を用いて、ふるい
目開き8.00mm、目開き6.70mm、目開き5.60mm、目開き4.75mm、目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目開き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.30mm、目開き0.25mmの標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料重量を測定し、その結果から得られた累積重量分布曲線を元にして累積重量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径として求める。
<予備発泡粒子の嵩倍数>
約5gの予備発泡粒子の重量(a)を小数以下2位で秤量する。次に、最小メモリ単位が5cm3である500cm3メスシリンダーに秤量した予備発泡粒子を入れ、これにメスシリンダーの口径よりやや小さい円形の樹脂板であって、その中心に幅約1.5cm、長さ約30cmの棒状の樹脂板が直立して固定された押圧具をあてて、予備発泡粒子の体積(b)を読み取り、式(a)/(b)により予備発泡粒子の嵩密度(g/cm3)を求める。なお、嵩倍数は、嵩密度の逆数、即ち、式(b)/(a)とする。
約5gの予備発泡粒子の重量(a)を小数以下2位で秤量する。次に、最小メモリ単位が5cm3である500cm3メスシリンダーに秤量した予備発泡粒子を入れ、これにメスシリンダーの口径よりやや小さい円形の樹脂板であって、その中心に幅約1.5cm、長さ約30cmの棒状の樹脂板が直立して固定された押圧具をあてて、予備発泡粒子の体積(b)を読み取り、式(a)/(b)により予備発泡粒子の嵩密度(g/cm3)を求める。なお、嵩倍数は、嵩密度の逆数、即ち、式(b)/(a)とする。
<原料発泡成形体および発泡成形体の倍数>
以下の方法に従って、原料発泡成形体の倍数ならびに発泡成形体の全体の倍数、最大倍数および最小倍数を測定する。
原料発泡成形体および発泡成形体(成形後、40℃で20時間以上乾燥させたもの)から切り出した試験片の重量(a)と体積(b)をそれぞれ測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(g/cm3)を求める。なお、倍数は密度の逆数、すなわち式(b)/(a)とする。また、発泡成形体の最大倍数および最小倍数は、切削して得られた同サイズの試料全て(例えば、300mm×400mm×100mmの原料発泡成形体から、300mm×400mm×8mmの発泡成形体を得る場合、全試料数は12個となる)の最大値および最小値である。
以下の方法に従って、原料発泡成形体の倍数ならびに発泡成形体の全体の倍数、最大倍数および最小倍数を測定する。
原料発泡成形体および発泡成形体(成形後、40℃で20時間以上乾燥させたもの)から切り出した試験片の重量(a)と体積(b)をそれぞれ測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(g/cm3)を求める。なお、倍数は密度の逆数、すなわち式(b)/(a)とする。また、発泡成形体の最大倍数および最小倍数は、切削して得られた同サイズの試料全て(例えば、300mm×400mm×100mmの原料発泡成形体から、300mm×400mm×8mmの発泡成形体を得る場合、全試料数は12個となる)の最大値および最小値である。
<原料発泡成形体のニクロムカット>
原料発泡成形体をニクロムカット機の台上に載置し、直径が0.4mmのニクロム線を高さ方向に任意の間隔で互いに平行に任意の本数を張設し、ブロック送り速度600mm/分、電流3A/本の条件下にて原料発泡成形体をその高さ方向に所定の間隔でニクロムカットして平板形状の発泡成形体のスライス品を得る。
原料発泡成形体をニクロムカット機の台上に載置し、直径が0.4mmのニクロム線を高さ方向に任意の間隔で互いに平行に任意の本数を張設し、ブロック送り速度600mm/分、電流3A/本の条件下にて原料発泡成形体をその高さ方向に所定の間隔でニクロムカットして平板形状の発泡成形体のスライス品を得る。
<発泡成形体の外観>
発泡成形体を目視観察して下記基準に基づいて、発泡成形体の外観を評価した。
発泡成形体を目視観察して下記基準に基づいて、発泡成形体の外観を評価した。
本発明においては、
(1)破損、収縮、そりが無い場合・・・・・・・・・・合格(○)
(2)破損、収縮、そりのいずれか1つがある場合・・・不合格(×)
と判定する。
(1)破損、収縮、そりが無い場合・・・・・・・・・・合格(○)
(2)破損、収縮、そりのいずれか1つがある場合・・・不合格(×)
と判定する。
実施例1
ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製、商品名「F−744NP」、融点:140℃、エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン単位:96質量%))50kgを押出機に供給して溶融混練してホットカットにより造粒ペレット化することにより、球状(卵状)のポリプロピレン系樹脂粒子を得た。
このときのポリプロピレン系樹脂粒子(シード粒子)を100粒あたり60mg、平均粒子径約1mmに調整した。
ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製、商品名「F−744NP」、融点:140℃、エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン単位:96質量%))50kgを押出機に供給して溶融混練してホットカットにより造粒ペレット化することにより、球状(卵状)のポリプロピレン系樹脂粒子を得た。
このときのポリプロピレン系樹脂粒子(シード粒子)を100粒あたり60mg、平均粒子径約1mmに調整した。
次に、撹拌機付5Lオートクレーブに、前記ポリプロピレン系樹脂粒子800gを入れ、水性媒体として純水2kg、ピロリン酸マグネシウム20g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gを加え、撹拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して水系懸濁液とした。
次に、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド0.7gを溶解させたスチレン単量体340gを30分で滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させた。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にして、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド3.6gを溶解したスチレン単量体860gを4時間かけて滴下し、ポリプロピレン系樹脂粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
この滴下終了後、120℃で1時間保持した後に140℃に昇温し3時間保持して重合を完結し、改質ポリスチレン系樹脂粒子(複合樹脂粒子)を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド0.7gを溶解させたスチレン単量体340gを30分で滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させた。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にして、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド3.6gを溶解したスチレン単量体860gを4時間かけて滴下し、ポリプロピレン系樹脂粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
この滴下終了後、120℃で1時間保持した後に140℃に昇温し3時間保持して重合を完結し、改質ポリスチレン系樹脂粒子(複合樹脂粒子)を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数43.3倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×100mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×100mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体のL方向の側面をニクロムカットにより、12mmずつカットし、前記側面の表層を除去した(W×L×T=300mm×376mm×100mm)。
さらに、L方向に8mmずつニクロムカットし、W×L×T=300mm×8mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た(なお、Wは直方体の発泡成形体の幅(Width)、Lは長さ(Length)、Tは高さ(Thickness)を意味する。また、切削加工前の寸法はL≧W≧Tである。)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
さらに、L方向に8mmずつニクロムカットし、W×L×T=300mm×8mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た(なお、Wは直方体の発泡成形体の幅(Width)、Lは長さ(Length)、Tは高さ(Thickness)を意味する。また、切削加工前の寸法はL≧W≧Tである。)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例2
実施例1と同様にして、原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体のW方向の側面をニクロムカットにより、15mmずつカットし、前記側面の表層を除去した(W×L×T=270mm×400mm×100mm)。
さらに、W方向に8mmずつニクロムカットし、W×L×T=8mm×400mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例1と同様にして、原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体のW方向の側面をニクロムカットにより、15mmずつカットし、前記側面の表層を除去した(W×L×T=270mm×400mm×100mm)。
さらに、W方向に8mmずつニクロムカットし、W×L×T=8mm×400mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例3
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例4
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)80gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)40gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)80gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)40gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数29.8倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例5
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)40gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)20gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。それ以外は、実施例4と同様にして、原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)40gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)20gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。それ以外は、実施例4と同様にして、原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例6
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数12.5倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数12.5倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×6mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例7
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数61.3倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数61.3倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例8
実施例1と同様にして得たポリプロピレン系樹脂粒子1000gを攪拌機付5Lオートクレーブに入れ、水性媒体として純水2kg、ピロリン酸マグネシウム20g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gを加えた。内容物を攪拌して水性媒体と懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温することで水系懸濁液とした。
次に、この懸濁液中に、ジクミルパーオキサイド0.8gを溶解させたスチレン単量体400gを30分かけて滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させて第1の粒子を得た。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にした。この後、懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、ジクミルパーオキサイド3gを溶解したスチレン単量体600gを3時間かけて滴下し、ポリプロピレン系樹脂粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
滴下終了後、120℃で1時間保持、次いで140℃に昇温し3時間保持して重合を完結することで改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
実施例1と同様にして得たポリプロピレン系樹脂粒子1000gを攪拌機付5Lオートクレーブに入れ、水性媒体として純水2kg、ピロリン酸マグネシウム20g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gを加えた。内容物を攪拌して水性媒体と懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温することで水系懸濁液とした。
次に、この懸濁液中に、ジクミルパーオキサイド0.8gを溶解させたスチレン単量体400gを30分かけて滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させて第1の粒子を得た。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にした。この後、懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、ジクミルパーオキサイド3gを溶解したスチレン単量体600gを3時間かけて滴下し、ポリプロピレン系樹脂粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
滴下終了後、120℃で1時間保持、次いで140℃に昇温し3時間保持して重合を完結することで改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数28.6倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、400mm×300mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。
この成形条件により外観、融着とも良好な発泡成形体を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、400mm×300mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。
この成形条件により外観、融着とも良好な発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×6mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例9
実施例1と同様にして得たポリプロピレン系樹脂粒子400gを攪拌機付5Lオートクレーブに入れ、水性媒体として純水2kg、ピロリン酸マグネシウム20g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gを加え、攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して水系懸濁液とした。
次に、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド0.4gを溶解させたスチレン単量体200gを30分かけて滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させて第1の粒子を得た。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にした。この後、懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、ジクミルパーオキサイド4.8gを溶解したスチレン単量体1400gを6.5時間かけて滴下し、第1の粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
滴下終了後、120℃で1時間保持、次いで140℃に昇温し3時間保持して重合を完結することで改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
実施例1と同様にして得たポリプロピレン系樹脂粒子400gを攪拌機付5Lオートクレーブに入れ、水性媒体として純水2kg、ピロリン酸マグネシウム20g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gを加え、攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して水系懸濁液とした。
次に、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド0.4gを溶解させたスチレン単量体200gを30分かけて滴下した。滴下後30分保持し、ポリプロピレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。
次に、反応系の温度をポリプロピレン系樹脂粒子の融点と同じ140℃に昇温して2時間保持し、スチレン単量体をポリプロピレン系樹脂粒子中で重合(第1の重合)させて第1の粒子を得た。
次に、第1の重合の反応液をポリプロピレン系樹脂粒子の融点より20℃低い120℃にした。この後、懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5gを加えた後、ジクミルパーオキサイド4.8gを溶解したスチレン単量体1400gを6.5時間かけて滴下し、第1の粒子に吸収させながら重合(第2の重合)を行った。
滴下終了後、120℃で1時間保持、次いで140℃に昇温し3時間保持して重合を完結することで改質ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)60gと、難燃助剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(化薬アクゾ社製)30gとを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数27.9倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、400mm×300mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。
この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、400mm×300mm×20mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。
この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
比較例1
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×30mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×30mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に3分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
比較例2
実施例1と同様にして、原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体のL方向の側面をニクロムカットにより、4mmずつカットした(W×L×T=300mm×392mm×100mm)。
さらに、各発泡成形体をL方向へ8mmずつニクロムカットし、W×L×T=300mm×8mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
実施例1と同様にして、原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体のL方向の側面をニクロムカットにより、4mmずつカットした(W×L×T=300mm×392mm×100mm)。
さらに、各発泡成形体をL方向へ8mmずつニクロムカットし、W×L×T=300mm×8mm×100mmの薄厚の発泡成形体を得た。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
比較例3
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×50mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×50mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に5分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×10mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
比較例4
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。しかしながら、得られた原料発泡成形体は充填性に乏しく、製品としての価値を著しく損なうものであった。
実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数50.1倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。しかしながら、得られた原料発泡成形体は充填性に乏しく、製品としての価値を著しく損なうものであった。
比較例5
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子(複合樹脂粒子)を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)30gを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
実施例1と同様にして、改質ポリスチレン系樹脂粒子(複合樹脂粒子)を得た。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)30gを投入し、投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続け、複合樹脂粒子を得た。
次に、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を5Lオートクレーブから取り出した。取り出し後の複合樹脂粒子2kgと水2Lを再び撹拌機付5Lオートクレーブに投入し、発泡剤としてブタン(イソブタン:ノルマルブタン=3:7、質量比)300gを撹拌機付5Lオートクレーブに注入した。注入後、70℃に昇温し、4時間撹拌を続けた。
その後、常温まで冷却して5Lオートクレーブから取り出し、脱水乾燥した後に発泡性複合樹脂粒子を得た。
次に、得られた発泡性複合樹脂粒子を嵩倍数31倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
さらに、得られた予備発泡粒子を1日間室温に放置した後、W×L×T=300mm×400mm×12mmの大きさのキャビティを有する成形型の該キャビティ内に充填し、成形型に0.25MPaの水蒸気を60秒間導入して加熱し、その後、原料発泡成形体の最高面圧が0.001MPaに低下するまで冷却して、原料発泡成形体を得た。この成形条件により外観、融着とも良好な原料発泡成形体を得た。
また、同様にして得られた原料発泡成形体をニクロムカットにより、T方向に2分割することによって発泡成形体を得た(W×L×T=300mm×400mm×6mm)。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
次いで、発泡成形体の評価を行った。
表1および2に実施例および比較例の原料種および評価結果を示す。
表1および2に示した通り、実施例1〜9の発泡成形体は式(1)を満たすような倍数の均一性な発泡成形体であることを示している。
切削前の原料発泡成形体において、厚みが2.5X(X:予備発泡粒子の平均粒子径)を超える比較例4に関しては、充填性に劣ることがあり、製品としての価値を著しく損なうものであった。
比較例2は切削加工後の発泡成形体の寸法が実施例1と略同一であるにも関わらず、Y/Z>1.2であり、倍数の均一性において不十分であった。また、比較例1、3は切削加工後の発泡成形体の寸法が実施例3と略同一であるにも関わらず、Y/Z>1.2であり、倍数の均一性において不十分であった。以上より、発泡成形体の切削過程により、得られる薄層の発泡成形体の倍数の均一性を制御することができることがわかる。
。
。
前記の評価結果は、本発明の製造方法は、薄く、難燃性が高く、倍数のばらつきの少ない発泡成形体の簡便な製造方法であることを示している。
従って、本発明の発泡成形体は、包装用緩衝材、建築用部材等として幅広く使用することができる。
従って、本発明の発泡成形体は、包装用緩衝材、建築用部材等として幅広く使用することができる。
Claims (1)
- 予備発泡粒子を発泡成形することによって直方体状の原料発泡成形体を得る工程と、
前記原料発泡成形体を切削加工することによってX〜2.5Xの幅(但し、Xは予備発泡粒子の平均粒子径である)を有する2以上の発泡成形体を得る工程とを含み、
下記式(1):
1.0≦Y/Z≦1.2 (1)
(式中、Yは発泡成形体の最大倍数であり、Zは発泡成形体の最小倍数である)
を満たし、
発泡成形体が、樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂100質量部とポリスチレン系樹脂100〜400質量部とを含み、かつ、前記樹脂成分100質量部に対して難燃剤2〜4質量部を含むことを特徴とする発泡成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011080951A JP2012214630A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 発泡成形体の製造方法 |
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