JP2012214691A - シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、複合樹脂粒子、それらの製造方法、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体 - Google Patents

シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、複合樹脂粒子、それらの製造方法、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体 Download PDF

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木挙 小林
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Abstract

【課題】微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによってポリエチレン系樹脂粒子を製造することを特徴とするシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法により課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、複合樹脂粒子、それらの製造方法、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体に関する。さらに詳しくは、本発明は、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の簡便な製造方法に関する。また、本発明は、前記製造方法によって提供される、シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、複合樹脂粒子の製造方法、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体にも関する。
従来、樹脂成分としてポリスチレン系樹脂やオレフィン系樹脂を含む発泡成形体が、成形加工性、断熱性、耐衝撃性および緩衝性のような優れた物性を有することから、包装用緩衝材、建築用部材等として幅広く使用されている。
また、前記の物性が均一な発泡成形体を得るためには、発泡成形体の原料として使用する予備発泡粒子やその原料として使用するシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、樹脂粒子等が、その形状、物性等について均一であることが求められる。このため、前記の観点から、特許文献1には、樹脂成分としてスチレン単独重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体とを含み、凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子およびその製造方法が記載されている。
特開2009−227843号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法を行った場合、凝集粒子の低減の観点からは一定の効果が認められる場合があるものの、製造条件によっては、微粒子を多く含む複合樹脂粒子が得られることがある。この場合、前記の微粒子から得られる発泡性樹脂粒子については、加熱時に発泡剤の散逸が激しく、微粒子を多く含む複合樹脂粒子から得られた発泡成形体は所望の倍数を得ることができないことがある。また、その結果、得られた発泡成形体はその外観が美麗ではなく、発泡成形体毎の重量のばらつきが大きく、製品効率も悪化することがある。
他方、前記のような微粒子を複合樹脂粒子から取り除く場合、新たな製造工程を組み込む必要もある。この場合、複合樹脂粒子の生産性が大きく低下することとなり、製造コスト、製造時間等に大きく影響を与えることがある。このため、特許文献1に記載の製造方法は、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子の製造方法という観点からは必ずしも満足のいくものではなかった。
従って、このような点に鑑みて、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の簡便な製造方法を提供することが課題とされている。また、本発明では、前記製造方法によって提供される、シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子、複合樹脂粒子の製造方法、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体を提供することも課題とされている。
かくして本発明によれば、ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによってポリエチレン系樹脂粒子を製造することを特徴とするシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、前記製造方法により得ることができるシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子も提供される。
また、本発明によれば、複合樹脂粒子の製造方法も提供される。
また、本発明によれば、前記シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子から得ることができる複合樹脂粒子も提供される。
また、本発明によれば、前記複合樹脂粒子から得ることができる発泡性複合樹脂粒子も提供される。
また、本発明によれば、前記発泡性複合樹脂粒子から得ることができる予備発泡粒子も提供される。
また、本発明によれば、前記予備発泡粒子から得ることができる発泡成形体も提供される。
本発明の製造方法は、シード重合用ポリエチレン系樹脂粒子(本発明においては、シード粒子とも称する)がポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによって得られるため、樹脂組成物を低温の媒体中に押出した場合と比較して、水流中で微粒子を多量に発生させることなく、シード粒子を製造できる。また、シード粒子が長時間に亘って高温にさらされないため、シード粒子同士の凝集を低減できる。他方、本発明の製造方法は、前記のようなシード粒子に単量体成分を含浸、重合させるため、同様に、得られた複合樹脂粒子の微粒子と凝集粒子の含有量も低減できる。
従って、本発明によれば、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード粒子の簡便な製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、
ポリエチレン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンであり、溶融混錬温度が250〜320℃であり、かつ、水流温度が50〜80℃であるか、あるいは、
ポリエチレン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体であり、溶融混錬温度が210〜280℃であり、かつ、水流温度が50〜80℃である場合、
ポリエチレン系樹脂、溶融混錬温度および水流温度を好適に設定することにより、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード粒子のさらにより簡便な製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、樹脂組成物がポリエチレン系樹脂100質量部に対してカーボンブラックを1〜20質量部の割合で含む場合、複合樹脂粒子が着色性に優れたカーボンブラックを好適な割合で含むため、微粒子と凝集粒子の含有量が少なく、さらにより意匠性に優れた発泡成形体を得ることができる複合樹脂粒子の製造方法を提供できる。
本発明によれば、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード粒子を提供できる。
本発明によれば、上記製造方法によって得られたシード粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させることによって、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子の簡便な製造方法を提供できる。
本発明によれば、上記シード粒子を使用することによって、微粒子と凝集粒子の含有量が少ない複合樹脂粒子を提供できる。
本発明によれば、複合樹脂粒子が、0.71〜1.18mmの平均粒子径を有する場合、成形サイクルを短縮可能で、表面平滑性と融着率の向上した発泡成形体を得ることができる複合粒子を提供できる。
本発明によれば、上記複合樹脂粒子を使用することによって、製品効率よく発泡成形体を得ることができる発泡性複合樹脂粒子を提供できる。
本発明によれば、上記発泡性複合樹脂粒子を使用することによって、製品効率よく発泡成形体を得ることができる予備発泡粒子を提供できる。
本発明によれば、上記予備発泡粒子を使用することによって、製品効率よく発泡成形体を提供できる。
本発明によれば、ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによってシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子(以下、シード粒子ともいう)を製造できる。
本発明の製造方法は、ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃(水流温度)の水流中で切断する工程を含む。そのため、樹脂組成物を低温の媒体中へ押出した場合と比較して、水流中で微粒子を多量に発生させることなく、シード粒子を製造できる。よって、微粒子が水流中で多量に発生することなく、所望の形状および大きさを有するシード粒子を製造できる。
溶融混練温度とは、押出機ヘッド付近の溶融混練物流路の中心部温度を熱電対式温度計で測定した押出機内部の溶融混練物の温度を意味する。また、水流温度とは、押出物が接触、冷却される水流の温度を意味する。
また、シード粒子が長時間に亘って高温にさらされないため、複数のシード粒子間で起こる凝集を低減できる。このため、ポリエチレン系樹脂を高温の媒体中へ押出した場合と比較して、軟化状態にあるシード粒子同士の凝集を抑制できる。よって、シード粒子が複数凝集したような凝集粒子の発生を抑制できる。さらに、シード粒子に単量体成分を含浸、重合することにより、得られた複合樹脂粒子についても微粒子と凝集粒子の含有量を低減できる。
本発明によれば、微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子を得ることができるシード粒子の簡便な製造方法を提供できる。
以下、本発明のシード粒子および複合樹脂粒子の製造方法、シード粒子、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子ならびに発泡成形体について詳説する。
シード粒子は、ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断する押出工程(シード粒子の製造工程)を含む製造方法によって得ることができる。
また、複合樹脂粒子は、前記シード粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させるシード重合工程(複合樹脂粒子の製造工程)を含む製造方法によって得ることができる。
また、発泡成形体は、
発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させる含浸工程(発泡性複合樹脂粒子の製造工程)と、
発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させる予備発泡工程(予備発泡粒子の製造工程)と、
予備発泡粒子を発泡成形する発泡成形工程(発泡成形体の製造工程)
とを含む製造方法によって得ることができる。
<シード粒子>
シード粒子とは、シード重合を行う際に単量体成分を含浸させる樹脂粒子、いわゆる種粒子を意味する。
なお、原料単量体、原料樹脂、その他の成分等の使用原料間の質量比と、シード粒子、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡粒子および発泡成形体における樹脂成分、その他の成分等の質量比とは略同一である。
シード粒子は樹脂成分としてポリエチレン系樹脂を含む。ポリエチレン系樹脂とは、エチレン単独重合体、またはエチレン単量体を主成分とし、エチレン単量体と共重合可能な他の単量体成分との共重合体を意味する。また、エチレン単量体を主成分とするとは、エチレン単量体が全単量体成分100質量部中に50質量部以上を占めることを意味する。さらに、エチレン単独重合体とは、エチレン単量体が全単量体成分100質量部中に92質量部以上を占めることを意味する。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、分枝鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなポリエチレン系樹脂を挙げることができる。所望の物性をより容易に得るため、ポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
所望の物性に影響を与えない限り、前記ポリエチレン系樹脂を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、ポリエチレン系樹脂として共重合体を使用する場合、共重合体はランダム共重合体であってよく、ブロック共重合体であってもよい。
さらに、ポリエチレン系樹脂は樹脂成分の発泡性確保の観点から、好ましくは100×103〜600×103、より好ましくは200×103〜400×103の平均分子量を有する。なお、平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)で測定される数平均分子量を意味する。
また、ポリエチレン系樹脂は樹脂成分の耐熱性確保の観点から、好ましくは95〜125℃の融点を有する。
同様の観点から、ポリエチレン系樹脂はシード粒子100質量部中に好ましくは70〜100質量部、より好ましくは80〜100質量部含まれる。
さらに、ポリエチレン系樹脂は樹脂成分の流動性確保の観点から、230℃、2.16kgの荷重下で測定したときに、好ましくは0.3〜2.0g/10分のメルトフローレートを有する。
ポリエチレン系樹脂は、エチレン単量体以外の単量体を共重合成分として含んでいてもよい。具体的には、プロペン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンのようなα−オレフィン系単量体;
シクロペンテン、ノルボルネンおよびテトラシクロ[6,2,11,8,13,6]−4−ドデセンのような環状オレフィン系単量体;
5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエンおよび7−メチル−1,6−オクタジエンのようなジエン系単量体;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンのようなビニル系単量体等を挙げることができる。また、これらは1種または2種以上使用できる。
意匠性に優れた発泡成形体を得るため、シード粒子は着色剤を含むことが好ましい。また、これらの着色剤はシード粒子の製造工程のみならず、その他の製造工程において適宜加えられてもよい。
着色剤としては、所望の物性等に影響を与えない限り、公知の有機系染料、有機系顔料、無機系顔料等をいずれも使用できる。
有機系染料としては、アゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、インジゴイド系、キノンイミン系、カルボニウム系、ニトロ系およびニトロソ系の染料を挙げることができる。
有機系顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、キクナドリン系、ジオキサジン系およびイソインドリン系の顔料を挙げることができる。
無機系顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、酸化クロムおよびウルトラマリンの顔料を挙げることができる。
より黒色で意匠性に優れた発泡成形体を得るため、着色剤としてカーボンブラックを使用することが好ましい。カーボンブラックとしては公知のものを使用できる。具体的には、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、黒鉛および炭素繊維のような炭素系物質を挙げることができる。また、より黒色で意匠性に優れた発泡成形体を得るために、ファーネスブラックが好ましい。
カーボンブラックをポリエチレン系樹脂中により均一に分散させるため、カーボンブラックは、好ましくは5〜100nm、より好ましくは15〜60nm、さらに好ましくは15〜35nmの平均粒子径を有する。平均粒子径とは、カーボンブラックの集合体を構成する小さな略球状(微結晶による輪郭を有し、分離できない)成分を電子顕微鏡写真にて測定、算出される粒子の直径の平均値を意味する。
また、カーボンブラックはポリエチレン系樹脂100質量部に対して好ましくは1〜20質量部、より好ましくは3〜8質量部の割合で含まれる。カーボンブラックの含有量が1質量部より少ない場合、カーボンブラックが不足し、美麗な発泡成形体を得られないことがある。他方、20質量部より多い場合、カーボンブラックが過剰に樹脂成分中に含まれるため、高倍数の発泡成形体を得られないことがある。
また、所望のシード粒子、発泡成形体等を得られる限り、シード粒子、発泡成形体等は他の添加剤等を含んでいてもよい。添加剤として、具体的には、気泡調整剤、被覆剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消泡剤、熱安定剤、滑剤および帯電防止剤を挙げることができる。
本発明によれば、シード粒子が以下の製造方法によって得られるため、低温の媒体中へ押出した場合と比較して、水流中で微粒子を多量に発生させることなく、シード粒子を製造できる。具体的には、本発明のシード粒子は微粒子の量をシード粒子100質量部に対して好ましくは2質量部以下、より好ましくは1質量部以下とできる。なお、微粒子とは、0.425mm以下(又は0.425mm未満)の粒子径を有する粒子を意味する。
他方、シード粒子が長時間に亘って高温にさらされないため、シード粒子同士の凝集を低減できる。具体的には、本発明のシード粒子は凝集粒子の量をシード粒子100質量部に対して好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下とできる。なお、凝集粒子とは、2以上のシード粒子が凝集した集合体を意味する。
さらにより美麗な発泡成形体を得るため、シード粒子は、好ましくは0.425〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.18mm、さらにより好ましくは0.5〜1.00mmの平均粒子径を有する。また、以下の製造工程によって得られるシード粒子の形状は、例えば、真球状、楕円球状(卵状)、円柱状、角柱状、ペレット状またはグラニュラー状である。シード粒子の流動性確保の観点から、シード粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<シード粒子の製造工程>
本発明のシード粒子はポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによって得ることができる。
より具体的には、本発明のシード粒子は、
・ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を混練機中、所定の温度で溶融混練することによって流動性を有する溶融混練物を得る工程aと、
・溶融混練物を210〜320℃の溶融混錬温度で混練機の先端に備えた金型から押出すことによって押出物を得る工程bと、
・押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で冷却し、水中カット方式により切断する工程cとを含む製造方法によって得ることができる。
(工程a)
ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を混練機中、所定の溶融混錬温度で溶融混練することによって流動性を有する溶融混練物を得ることができる。
使用するポリエチレン系樹脂は公知の重合方法によって得ることができる。具体的には、シード重合等を挙げることができる。
また、混練機としても公知のものを使用できる。具体的には、ラボブラストミル、1軸または2軸の押出機、オープンロール方式の混練機を挙げることができる。熱履歴による樹脂成分の劣化をより回避するため、混練機として1軸押出機が好ましい。
他方、シード粒子がカーボンブラックを含む場合、溶融混練工程時、ポリエチレン系樹脂にカーボンブラックを単独で添加してもよく、カーボンブラックを含む組成物、いわゆる、マスターバッチを添加してもよい。大量のカーボンブラックをポリエチレン系樹脂中により均一かつ容易に分散させるため、カーボンブラックを含むマスターバッチを使用することが好ましい。
また、マスターバッチは、マスターバッチ100質量部に対して30〜50質量部、より好ましくは35〜45質量部の割合でカーボンブラックを含む。マスターバッチに含まれる樹脂成分としては、ポリエチレン系樹脂との相溶性の観点から、ポリエチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂のようなオレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチレン系樹脂がより好ましい。他方、カーボンブラックを均一に分散できる限り、他の工程において、カーボンブラックを加えてもよい。
(工程b)
溶融混練物を210〜320℃の溶融混錬温度で混練機の先端に備えた金型の押出孔から押出すことによって押出物を得ることができる。
工程aの場合と同様の観点から、直鎖状低密度ポリエチレンの場合、好ましくは250〜320℃、エチレン−酢酸ビニル共重合体の場合、好ましくは210〜280℃の溶融混練温度で押出す。また、工程cにおいて、50〜80℃の水流温度の水流中で切断されることが好ましい。なお、工程aにおける混練機内の温度と工程bにおける溶融混練温度とは略同一である。
押出孔の直径は、所望の粒子径のシード粒子を与えうる大きさである。押出孔は、所望の粒子径の約50〜90%程度小さい直径を有することが好ましい。
(工程c)
押出後、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で冷却し、水中カット方式により切断することによってシード粒子を得ることができる。
押出物は、50〜80℃の水流中で冷却される。冷却が80℃より高い温度で行われる場合、押出物が十分に冷却されず、凝集物が多量に発生することがある。他方、50℃より低い温度で行われる場合、先端に備えた金型温度が低下し、微粒子が発生することがある。また、水流の流速は水流温度が50〜80℃となるように適宜設定される。なお、水流温度とは、水流に接触する設備に備えた温度計の示す値を意味する。
冷却後の押出物は水中に設置されたカッターによって水中カット方式により切断され、シード粒子が製造される。切断後、シード粒子は水流中より回収、乾燥され、次いで、シード重合に用いられる。なお、着色剤等のその他の添加剤をポリエチレン系樹脂と共に使用する場合、工程aの前に、ポリエチレン系樹脂とその他の添加剤とを混合機で乾式混合することにより樹脂組成物を得てもよい。
<複合樹脂粒子>
複合樹脂粒子とは、複数種の樹脂成分を含む樹脂粒子、具体的には、樹脂成分としてポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を意味する。
このため、複合樹脂粒子はポリエチレン系樹脂の優れた剛性(高強度、耐熱性)とポリスチレン系樹脂の優れた発泡性を共に有することができる。
ポリスチレン系樹脂とは、スチレン単独重合体、またはスチレン単量体を主成分とし、スチレン単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体を意味する。また、スチレン系単量体とは、スチレン単量体、またはスチレン単量体を主成分とし、スチレン単量体と共重合可能な他の単量体との混合物を意味する。ここでスチレン単量体を主成分とするとは、スチレン単量体が全単量体100質量部に対して70質量部以上を占めることを意味する。さらに、スチレン単独重合体とは、スチレン単量体が全単量体成分100質量部中に90質量部以上を占めることを意味する。
他の単量体として、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が例示される。アルキルとは、炭素数1〜20のアルキルを意味する。発泡性樹脂粒子を安定に予備発泡できるスチレン単独重合体が好ましい。
ポリスチレン系樹脂は複合樹脂粒子中に、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して100〜400質量部含有され、125〜240質量部含有されることが好ましい。ポリスチレン系樹脂の含有量が400質量部より多いと、ポリエチレン系樹脂が不足し耐熱性が劣ることがある。一方、100質量部より少ないと、ポリスチレン系樹脂が不足し所望の発泡性を得ることができないことがある。
また、両者の有する物性を好適に発泡成形体に導入するため、複合樹脂粒子は複合樹脂粒子100質量部中に両者を併せた樹脂成分を、好ましくは70〜100質量部、より好ましくは80〜98.5質量部含む。他方、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂との組合せとして、直鎖状低密度ポリエチレンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体とスチレン単独重合体との組合せが好ましい。
さらにより美麗な発泡成形体を得るため、複合樹脂粒子は、好ましくは0.71〜2.5mm、より好ましくは0.71〜1.18mmの平均粒子径を有する。同様に、複合樹脂粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。なお、微粒子状の複合樹脂粒子とは、0.71mm以下の粒子径を有する複合樹脂粒子を意味する。
特に、複合樹脂粒子が、0.71〜1.18mmの比較的小さな平均粒子径の粒子である場合、後の発泡成形体を得る工程の際に、成形サイクルの所要時間を短縮できるという効果を有する。一般的に、1.18〜3.0mmの平均粒子径の複合樹脂粒子が発泡成形体の成形に使用されているが、この場合に比べて、上記比較的小さな平均粒子径の粒子を使用することで、成形サイクルの所要時間を10〜30%程度低減できる。
加えて、上記比較的小さな平均粒子径の複合樹脂粒子から得られる予備発泡粒子の金型への充填性が向上し、表面平滑性や融着率の向上した発泡成形体を提供できるという効果も有する。
複合樹脂粒子の凝集粒子量は、複合樹脂粒子100質量部に対して、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下とできる。このことは複合樹脂粒子に含まれる凝集粒子量が極めて少ないことを示している。
また、複合樹脂粒子の微粒子量は、複合樹脂粒子100質量部に対して、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1質量部以下とできる。このことは複合樹脂粒子に含まれる微粒子量が極めて少ないことを示している。
<複合樹脂粒子の製造工程>
複合樹脂粒子はポリエチレン系樹脂を含むシード粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させるシード重合を用いることによって得ることができる。
シード重合法としては、所望の物性を有する複合樹脂粒子を得ることができる限り、公知のシード重合法のいずれも用いることができる。
以下に一例を挙げて複合樹脂粒子の製造方法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、複合樹脂粒子は、
・分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリエチレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程Aと、
・得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程Bと、
・ポリエチレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程Cと、
・第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程D
を経るシード重合工程(但し、ポリエチレン系樹脂の量と、第1のスチレン系単量体と第2のスチレン系単量体との合計量とが、100:100〜400(質量比)である)を含む製造方法により得ることができる。
工程A〜Dのそれぞれは、例えば、懸濁重合法、シード重合法等の周知の重合方法を実施する際に使用するオートクレーブ重合装置を用いて実施できるが、使用される製造装置はこれに限定されない。
(工程A)
工程Aは、分散剤を含む水性懸濁液中に、界面活性剤の存在下、ポリエチレン系樹脂のシード粒子と、第1のスチレン系単量体と、第1の重合開始剤とを分散させる工程である。
水性懸濁液を得るのに使用する分散剤として、例えば、部分けん化ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースおよびメチルセルロースのような有機系分散剤;
ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび酸化マグネシウムのような無機系分散剤を挙げることができる。この内、より安定な水性懸濁液を得ることができる場合があるため、無機系分散剤が好ましく、ピロリン酸マグネシウムがより好ましい。
また、略球状の複合樹脂粒子をより容易に得るため、分散剤は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは1〜4質量部の割合で使用される。水性懸濁液を構成する水性媒体として、水、水と水溶性溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール)との混合物等を挙げることができる。さらに、所望の物性に影響を与えない限り、水性媒体は電解質等の添加剤を含んでいてもよい。
より安定にシード重合を行うため、シード粒子は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは20〜50質量部の割合で使用される。
他方、水性懸濁液を得るのに使用する界面活性剤としては、所望の物性に影響を与えない限り、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤のいずれも使用できる。
具体的には、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸塩およびアルキルリン酸エステル塩のようなアニオン性界面活性剤;
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンおよびグリセリン脂肪酸エステルのようなノニオン性界面活性剤;
ラウリルジメチルアミンオキサイドのような両性界面活性剤;ならびに
脂肪族第四級アンモニウム塩のようなカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。
所望の複合樹脂粒子をより安定に得るには、アニオン性界面活性剤が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダがより好ましい。また、第1の重合時に使用する界面活性剤は、水性媒体100質量部に対して、好ましくは0.001〜0.05質量部、より好ましくは0.005〜0.03質量部の割合で使用される。
第1の重合開始剤および第2の重合開始剤としては、スチレン系単量体の重合に汎用されている従来周知の重合開始剤を使用できる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタンおよびジクミルパーオキサイドのような有機過酸化物を挙げることができる。重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計100質量部に対して、0.3〜1.5質量部であることが好ましい。また、第1の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.1〜0.5質量部であることが好ましい。さらに、第2の重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体の合計量100質量部に対して、0.2〜1.0質量部であることが好ましい。所望の物性に影響を与えない限り、重合開始剤を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、その他の重合開始剤を併用してもよい。
スチレン系単量体をポリエチレン系樹脂粒子に含浸させるために、水性媒体に連続的にあるいは断続的に添加できる。スチレン系単量体は水性媒体中に徐々に添加していくことが好ましい。
(工程B)
工程Bは、得られた分散液を第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱して第1のスチレン系単量体をシード粒子に含浸させる工程である。
第1のスチレン系単量体が実質的に重合しない温度とは、使用する重合開始剤種にもよるが、使用する重合開始剤の10時間半減期温度以下の温度を意味する。具体的には、第1のスチレン系単量体を十分にポリエチレン系樹脂中に吸収、含浸させるため、前記の温度は50〜80℃の範囲であることが好ましい。加熱温度が50℃未満であると、第1のスチレン系単量体の含浸が不十分となり、ポリスチレン系樹脂の微粒子が発生することがある。一方、加熱温度が80℃を超えると、スチレン系単量体がポリエチレン系樹脂粒子に十分含浸される前に重合してしまうことがある。より好ましい前記の温度は55〜70℃の範囲である。
(工程CおよびD)
工程Cは、ポリエチレン系樹脂の融点をT℃としたとき、(T−10)℃〜(T+20)℃の温度で、第1のスチレン系単量体の第1の重合を行って第1の粒子を得る工程である。また、工程Dは、工程Cに続いて、第2のスチレン系単量体と第2の重合開始剤とをさらに加え、かつ、(T−25)℃〜(T+10)℃の温度とすることにより、第1の粒子への第2のスチレン系単量体の含浸および第2の重合を行って樹脂粒子を得る工程である。
工程Cおよび工程Dにおいて、重合温度は重要な要因である。前記温度範囲で重合を行うことにより、中心部はポリスチレン系樹脂の存在量が多く、表層はポリエチレン系樹脂の存在量が多い複合樹脂粒子を得ることができる場合がある。この場合、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とが偏在する結果として、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂のそれぞれの長所が生かされ、剛性、発泡成形性および耐薬品性を良好に保持された発泡成形体を提供できる場合がある。
重合温度が前記温度範囲より低くなると、中心部のポリスチレン系樹脂の存在量が少なく、良好な物性を示す発泡成形体が得られないことがある。また、重合温度が前記温度範囲より高くなると、スチレン系単量体がポリエチレン系樹脂粒子に十分含浸される前に重合が開始してしまうので、良好な物性を示す発泡成形体を得られない場合がある。また、高くなると、耐熱性に優れた高価格の重合設備が必要になる場合がある。
また、スチレン系単量体の重合を、工程Cと工程Dの二段階に分ける理由を説明する。一度に多くのスチレン系単量体をポリエチレン系樹脂に含浸させようとすると、スチレン系単量体がポリエチレン系樹脂に十分に含浸されず、ポリエチレン系樹脂がシード粒子の表面に残存する。この表面への残存を防ぐためである。重合工程を二段階に分ければ、工程Cにおいてスチレン系単量体が確実にポリエチレン系樹脂の中心部に含浸され、工程Dにおいてもスチレン系単量体がポリエチレン系樹脂の中心部に向かって含浸されやすい。
前記の含浸をより効率的に行うため、第1のスチレン系単量体と第2のスチレン系単量体との合計量は、好ましくはポリエチレン系樹脂100質量部に対して100〜400質量部、より好ましくは125〜240質量部である。同様に、第1のスチレン系単量体は、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは30〜70質量部である。
他方、複合樹脂粒子が難燃剤を含む場合、第2の重合中の第1の粒子または複合樹脂粒子に難燃剤を含浸できる。さらに、工程Dの後、反応槽を冷却し、複合樹脂粒子を水性媒体と分離することで、複合樹脂粒子を単離できる。
<発泡性複合樹脂粒子>
発泡性複合樹脂粒子とは、複合樹脂粒子に所定の割合で発泡剤を含浸させた加熱発泡性能を有する樹脂粒子を意味する。
発泡剤としては、公知の種々の発泡剤を使用できる。例えば、プロパン、n−ブタン(ノルマルブタン)、i−ブタン(イソブタン)、n−ペンタン(ノルマルペンタン)、i−イソペンタン(イソペンタン)の単独またはそれらの混合物を挙げることができる。これらの内、より大きな発泡性能を発泡性複合樹脂粒子に導入できる、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタンのいずれかが好ましい。発泡剤は単独で用いてもよく2種以上を用いてもよい。
発泡剤の含有量としては、発泡性複合樹脂粒子100質量部に対して、8〜25質量部であることが好ましい。発泡剤の含有量が8質量部未満であると、発泡性複合樹脂粒子の発泡性が低下することがある。発泡性が低下すると、嵩倍数の高い低嵩密度の予備発泡粒子が得られ難くなることがある。一方、25質量部を超えると、予備発泡粒子中の気泡サイズが過大となり易く、成形性の低下や、得られる発泡成形体の圧縮、曲げ等の強度特性の低下が発生することがある。より好ましい発泡剤の含有量は、8〜20質量部の範囲である。
また、さらに均一に発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させ得る発泡助剤を用いてもよい。発泡助剤として、例えば、シクロヘキサンおよびd−リモネンのような溶剤、ジイソブチルアジペート、グリセリン、ジアセチル化モノラウレートおよびやし油のような可塑剤(高沸点溶剤)を挙げることができる。
さらにより美麗な発泡成形体を得るため、発泡性複合樹脂粒子は、好ましくは0.71〜2.5mm、より好ましくは0.71〜1.18mmの平均粒子径を有する。同様に、発泡性複合樹脂粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<発泡性複合樹脂粒子の製造工程>
発泡性複合樹脂粒子は発泡剤を複合樹脂粒子に含浸させることによって得ることができる。
発泡性複合樹脂粒子の製造方法は特に限定されず、公知の方法をいずれも用いることができる。
例えば、
V型、C型あるいはDC型等の回転混合機であって、密閉耐圧の容器に複合樹脂粒子を入れて流動させ、次いで発泡剤を導入することで複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法、および
攪拌機付密閉耐圧容器内で複合樹脂粒子を水性媒体に懸濁させ、次いで発泡剤を導入し、複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法
が挙げられる。
また、発泡剤の含浸は50〜140℃、0.5〜6時間行うことが好ましい。さらに、前記含浸は所望の発泡成形体等を得ることができる限り、加圧条件下で行ってもよい。
<予備発泡粒子の製造工程および予備発泡粒子>
予備発泡粒子は発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させることによって得ることができる。また、予備発泡粒子とは、発泡性複合樹脂粒子を所定の嵩倍数まで加熱発泡させた樹脂粒子を意味する。
予備発泡粒子は公知の予備発泡方法を用いて製造できる。予備発泡方法の一例を挙げれば、水蒸気等の加熱媒体を用いて発泡性複合樹脂粒子を加熱し、所定の嵩倍数に予備発泡させることで、予備発泡粒子を得ることができる。
より容易に予備発泡を行うため、95〜125℃の水蒸気を用いて発泡性複合樹脂粒子を予備発泡させることが好ましい。
予備発泡粒子は、好ましくは5〜60倍、より好ましくは15〜60倍の嵩倍数を有する。嵩倍数が60倍より大きいと、得られる発泡成形体の強度および耐熱性が低下することがある。一方、5倍より小さいと、得られる発泡成形体の重量が増加することがある。
さらにより美麗な発泡成形体を得るため、予備発泡粒子は、好ましくは1.0〜9.0mm、より好ましくは2.0〜6.4mmの平均粒子径を有する。同様に、予備発泡粒子の形状は球状〜略球状であることが好ましい。
<発泡成形体の製造工程および発泡成形体>
発泡成形体は予備発泡粒子を熱融着させ、次いで成形することにより得ることができる。また、発泡成形体とは、予備発泡粒子を熱融着させることにより得られる樹脂成形体を意味する。
発泡成形体は公知の発泡成形方法を用いて製造できる。一例を挙げると、金型内に予備発泡粒子を充填し、再度加熱する。次いで予備発泡粒子を型内発泡させて粒子同士を熱融着させ、冷却を行うことによって発泡成形体を得ることができる。加熱用の媒体は、ゲージ圧力0.05〜0.15MPaの水蒸気が好適に使用され、水蒸気を導入する時間は10〜180秒が好ましい。
断熱性、成形性等の所望の物性を確保するため、発泡成形体は好ましくは5〜60倍、より好ましくは15〜60倍の倍数を有する。
また、発泡成形体は微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子から得られるため、微粒子による発泡成形体の重量ばらつきが小さく、凝集粒子による型内への発泡粒子の充填性低下がなく、製品効率および表面は美麗である。
具体的には、発泡成形体の製品効率を好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上とできる。
他方、各製造工程における工程温度、工程圧力および工程時間のようなその他の製造条件は、使用する製造設備、原料等に従って適宜設定される。
発泡成形体は好適な倍数を有し、優れた表面性を有する。このため、発泡成形体は、包装用緩衝材、建築用部材、自動車部材等として幅広く使用でき、特にバンパー用芯材、嵩上げ材、ティビアパットおよびツールボックスのような自動車分野での構造部材として使用できる。
以下、実施例を挙げてさらに説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。実施例に記載した各種測定法および製造条件を以下で説明する。
<ポリエチレン系樹脂の数平均分子量(Mn)>
測定に使用したGPC装置は、東ソー社製HLC−8121GPC/HTであり、カラムとして東ソー社製TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いる。測定試料は、1.0mg/mLの濃度に調整し、GPC装置への注入量を0.3mLとする。各分子量の検量線は、分子量既知のポリエチレン試料を用いて校正する。数平均分子量(Mn)は、直鎖状ポリエチレン換算値として求める。
<ポリエチレン系樹脂の融点>
JIS K7122:1987「プラスチックの転移熱測定方法」記載の方法により測定する。即ち、示差走査熱量計装置DSC220型(セイコー電子工業社製)を用い、測定容器に試料を7mg充填して、窒素ガス流量30mL/分のもと、室温から220℃の間で10℃/分の昇・降温スピードにより昇温、降温、昇温を繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の融解ピーク温度を融点とする。また、融解ピークが2つ以上ある場合は、低い側のピーク温度を融点とする。
<ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)>
MFRは、JIS K7210:1999に準拠して、230℃、2.16kg荷重で測定する。測定装置および測定条件を下記する。
測定装置:東洋精機製作所製 メルトインデクサー
測定温度:230℃
測定荷重:2.16kg
オリフィス径:2.09mm
ポリエチレン系樹脂5gを予め230℃に予熱したメルトインデクサー内に入れ、4分間放置する。次に2.16kgの重りをピストンに載せ、オリフィス径2.09mmよりポリエチレン系樹脂を押出し測定する。
<シード粒子、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子および予備発泡粒子の平均粒子径>
試料の平均粒子径は、これら粒子の粒子径の平均をとることにより算出する。即ち、平均粒子径とは、体積平均粒子径を意味する。なお、試料の平均粒子径は、例えば、べックマンコールター株式会社から製品名「コールターマルチサイザーII」として市販されている測定装置を用いて測定できる。
<シード粒子の凝集粒子量>
シード粒子中の凝集粒子量は、シード粒子1gから2個以上のシード粒子が付着した重合した凝集粒子を取り出し凝集粒子の重量を計量し、シード粒子100質量部に対する質量部として求める。
凝集粒子量が、
(1)シード粒子100質量部に対して3質量部以下の場合・・・合格(○)
(2)シード粒子100質量部に対して3質量部より多い場合・不合格(×)
と判定する。
<シード粒子の微粒子量>
シード粒子中の微粒子量は、シード粒子25gを計量し、JIS Z 8801篩網を順番に並べ、サンプルを入れ、篩網を篩網振騰機にセットし、8分間振騰させ、篩網の目開きで粒子径0.425mm以下のシード粒子の質量を計量し、シード粒子100質量部に対する質量部として求める。
微粒子量が、
(1)シード粒子100質量部に対して2質量部以下の場合・・・・合格(○)
(2)シード粒子100質量部に対して2質量部より多い場合・・不合格(×)
と判定する。
<複合樹脂粒子の凝集粒子量>
複合樹脂粒子中の凝集粒子量は、複合樹脂粒子1gから2個以上の複合樹脂粒子が付着した重合した凝集粒子を取り出し凝集粒子の重量を計量し、複合樹脂粒子100質量部に対する質量部として求める。
凝集粒子量が、
(1)複合樹脂粒子100質量部に対して3質量部以下の場合・・・合格(○)
(2)複合樹脂粒子100質量部に対して3質量部より多い場合・不合格(×)
と判定する。
<複合樹脂粒子の微粒子量>
複合樹脂粒子中の微粒子量は、ポリスチレン系樹脂粒子25gを計量し、JIS Z 8801篩網を順番に並べ、サンプルを入れ、篩網を篩網振騰機にセットし、8分間振騰させ、篩網の目開きで0.71mm以下の複合樹脂粒子の重量を計量し、複合樹脂粒子100質量部に対する質量部として求める。
微粒子量が、
(1)複合樹脂粒子100質量部に対して2質量部以下の場合・・・合格(○)
(2)複合樹脂粒子100質量部に対して2質量部より多い場合・不合格(×)
と判定する。
<発泡性複合樹脂粒子の発泡剤含有量>
発泡性複合樹脂粒子を5〜20mg精秤し、測定試料とする。この測定試料を180〜200℃に保持された熱分解炉(島津製作所社製:PYR−1A)にセットし、測定試料を密閉後、120秒間に亘って加熱して発泡剤成分を放出させる。この放出された発泡剤成分をガスクロマトグラフ(島津製作所社製:GC−14B、検出器:FID)を用いて下記条件にて発泡剤成分のチャートを得る。予め測定しておいた発泡剤成分の検量線に基づいて、得られたチャートから発泡性複合樹脂粒子中の発泡剤含有量(質量部)を算出する。
ガスクロマトグラフの測定条件
カラム:信和化工社製「Shimalite 60/80 NAW」(φ3mm×3m)カラム温度:70℃
検出器温度:110℃
注入口温度:110℃
キャリアーガス:窒素
キャリアーガス流量:60mL/分
<予備発泡粒子の嵩倍数>
約5gの予備発泡粒子の重量(a)を小数以下2位で秤量する。次に、最小メモリ単位が5cm3である500cm3メスシリンダーに秤量した予備発泡粒子を入れ、これにメスシリンダーの口径よりやや小さい円形の樹脂板であって、その中心に幅約1.5cm、長さ約30cmの棒が直立して固定された押圧具をあてて、予備発泡粒子の体積(b)を読み取り、式(a)/(b)により予備発泡粒子の嵩密度(g/cm3)を求める。なお、嵩倍数は、嵩密度の逆数、即ち、式(b)/(a)とする。
<発泡成形体の倍数>
発泡成形体(成形後、50℃で4時間以上乾燥させたもの)から切り出した試験片(例75×300×35mm)の重量(a)と体積(b)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(g/cm3)を求める。なお、倍数は密度の逆数、すなわち式(b)/(a)とする。
<発泡成形体の製品効率>
嵩倍数が目標倍数±1.0倍の予備発泡粒子を用いて、100×50×20mmの発泡成形体を型内成形する。その発泡成形体を50℃×4時間、乾燥させて、発泡成形体の重量を100個測定する。
製品効率は、下記の式より計算する。
(製品効率)=(発泡成形体が目標倍数±2.0倍の製品個数)/100個×100
製品効率が、
(1)95%以上の場合・・・合格(○)
(2)95%未満の場合・・・不合格(×)
と判定する。
<肉厚8mm部の充填性>
発泡成形体の肉厚8mmの仕切り部分の表面平滑性および収縮の有無を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
○・・・成形体に収縮が生じておらず、発泡成形体の表面は平滑である。
△・・・成形体に収縮が発生しているか、成形体の表面に凹凸が生じている。
×・・・肉厚8mm部分に粒子が殆ど充填されておらず形状が欠損している。
実施例1
(シード粒子の作製)
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂粒子(日本ポリエチレン社製、製品名「NF−444A」、メルトフローレート2.0g/10分、密度0.912g/mL、融点121℃)を押出機にて溶融混錬温度290℃で押出孔直径0.6mm金型より押し出し、得られた押出物を75℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=1.08、平均粒子径が0.93mm、平均粒重量が0.4mgの略球状のシード粒子を得た。なお、造粒時に気泡調整剤として、前記シード粒子100質量部に対して0.5質量部のタルクを添加した。
(複合樹脂粒子の作製)
攪拌機付内容積100リットルのオートクレーブに純水40kg、分散剤としてピロリン酸マグネシウム200g、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ20gを加えて水性媒体とし、上記シード粒子8kgを懸濁させ、回転数150rpmで撹拌した。これにスチレン単量体16kg(シード粒子100質量部に対して200質量部)と重合開始剤として、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(TBPOEHC)48g(スチレン単量体100質量部に対して0.3質量部)を含んだ混合液を加え、60℃の温度で60分間放置し、シード粒子中にスチレン単量体を含浸させた。さらに、119℃に昇温し3時間重合させた。スチレン単量体の重合転化率が85%に達した後、119℃の温度で、スチレン単量体16kg(シード粒子100質量部に対して200質量部)と重合開始剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート(TBPB)48g(スチレン単量体100質量部に対して0.3質量部)を含んだ混合液を3時間かけて加えることで、シード粒子内部にスチレン単量体を含浸させながら重合させた。その後、140℃ の温度に昇温して2時間維持し、残存単量体を強制重合させて減少させた後、冷却して、平均粒子径が1.5mmの略球状の複合樹脂粒子を得た。ゲル分率を測定したところ、7.2質量%であった。ゲル分中のポリスチレン量は22.2質量%であり、ポリスチレン樹脂成分の数平均分子量は、約320×103であった。
(発泡性複合樹脂粒子の製造方法および予備発泡粒子、発泡成形体)
内容積50リットルの耐圧で密閉可能なV型ブレンダーに、上記複合樹脂粒子20kgを投入し、密閉してから回転させブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3、質量比、以下同じ)4000gを圧入した。そして、70℃の温度に昇温して4時間維持してブタンを含浸させた後、冷却して発泡性複合樹脂粒子を取り出した。取り出した発泡性複合樹脂粒子は、直ちに水蒸気で嵩倍数30倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。23℃保管で約24時間後、幅300mm、奥行き400mm、高さ100mm、外周および底面の肉厚20mm、中央付近に肉厚8mmの仕切り部を持つ箱型の成形品を得るための成形金型内に前記予備発泡粒子を充填した。成形型を0.07MPa(ゲージ圧)の蒸気圧の蒸気で30 秒間加熱し、次いで成形型内圧力が0.015MPaになるまで冷却した。このように金型内に充填し、蒸気により加熱して予備発泡粒子を発泡させながら、予備発泡粒子同士を熱融着させることで、発泡成形体を得た。この成形時の冷却時間は30秒であった。
実施例2
水流温度を75℃から65℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、発泡成形体を得た。
実施例3
溶融混錬温度を290℃から310℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、発泡成形体を得た。
実施例4
水流温度を75℃から65℃に変更したこと以外は実施例3と同様にして、発泡成形体を得た。
実施例5
(シード粒子の作製)
実施例1の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂粒子をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂粒子(旭化成ケミカルズ株社製、製品名「サンテックEF0510」、メルトフローレート1.1g/10分、密度0.92g/mL、融点105℃、エチレン量95質量%)に変更し、押出機にて溶融混錬温度223℃ で押出孔直径0.5mm金型より押し出し、得られた押出物を75℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=0.95、平均粒子径が0.92mm、平均粒重量が0.4mgの略球状のシード粒子を得た。
(複合樹脂粒子の作製)
この上記シード粒子14kgを攪拌機付内容積100リットルオートクレーブに入れ、水性媒体として純水40kg、ピロリン酸マグネシウム200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ8gを加え、攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後60℃に昇温して水系懸濁液とした。次いで、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド9gを溶解させたスチレン単量体6kgを30分で滴下した。滴下後30分保持し、ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン単量体を吸収させた。吸収後130℃に昇温し、この温度で1時間30分重合を行った。その後、90℃の温度に下げ、この懸濁液中に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド78g、t−ブチルパーオキシベンゾエート7.8gと架橋剤としてジクミルパーオキサイド98gとを溶解したスチレン単量体20kgを4時間かけて滴下し、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂粒子に吸収させてから重合を行った。この滴下終了後、90℃で1時間保持した後に140℃に昇温し2時間30分保持して重合を完結し、複合樹脂粒子を得た。
(発泡性複合樹脂粒子の製造方法および予備発泡粒子、発泡成形体)
内容積50リットルの耐圧で密閉可能なV型ブレンダーに、上記複合樹脂粒子20kgを投入し、密閉してから回転させブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3、質量比、以下同じ)3000gを圧入した。そして、70℃の温度に昇温して4時間維持してブタンを含浸させ後、冷却して発泡性複合樹脂粒子を取り出した。取り出した発泡性複合樹脂粒子は、直ちに水蒸気で30倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。約24時間後、この予備発泡粒子を金型内に充填し、蒸気により加熱して予備発泡粒子を発泡させながら、発泡粒子同士を熱融着させ、発泡成形体を得た。
実施例6
水流温度を75℃から65℃に変更したこと以外は実施例5と同様にして、発泡成形体を得た。
実施例7
水流温度を75℃から55℃に変更したこと以外は実施例5と同様にして、発泡成形体を得た。
実施例8
(シード粒子の作製)
実施例5のエチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂粒子に、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂100質量部に対してファーネスブラック(三菱化学社製、♯650B)3質量を押出機にて加熱混合して溶融混錬温度245℃で押し出し、得られた押出物を60℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=0.92、平均粒子径が1.15mmの略球状のシード粒子を得た。
(複合樹脂粒子の作製)
この上記シード粒子16kgを攪拌機付内容積100リットルオートクレーブに入れた。次いで、水性媒体として純水40kg、ピロリン酸マグネシウム200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ8gを加え、攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後60℃に昇温した。次いで、この分散液中にジクミルパーオキサイド16gを溶解させたスチレン単量体8kgを30分滴下した。滴下後30分保持し、130℃に昇温し、この温度で2時間攪拌を続けた。その後、125℃に温度を下げ、この分散液中に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド96gを溶解したスチレン単量体16kgを4時間滴下した。この滴下終了後、125℃で1時間保持した後に140℃に昇温し3時間保持して重合を完結した。その後、60℃に温度を下げ、難燃剤としてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート800g、ビスクミル200g、ジイソブチルアジペート360gを分散液に投入した。分散液を135℃に昇温し、この温度で3時間攪拌を続けた。その後、常温まで冷却し、複合樹脂粒子を得た。
(発泡性複合樹脂粒子の製造方法および予備発泡粒子、発泡成形体)
内容積50リットルの耐圧で密閉可能なV型ブレンダーに、上記複合樹脂粒子20kgを投入し、密閉してから回転させブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3、質量比、以下同じ)4000gを圧入した。そして、70℃の温度に昇温して4時間維持してブタンを含浸させ後、冷却して発泡性複合樹脂粒子を取り出した。取り出した発泡性複合樹脂粒子は、直ちに水蒸気で30倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。約24時間後、この予備発泡粒子を金型内に充填し、蒸気により加熱して予備発泡粒子を発泡させながら、予備発泡粒子同士を熱融着させ、発泡成形体を得た。
比較例1
水流温度を75℃から45℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、発泡成形体を得た。
比較例2
水流温度を75℃から85℃に変更したこと以外は実施例1と同様にしたが、この条件では凝集粒子が多かった為、微粒子については測定を中止した。
比較例3
溶融混錬温度を290℃から200℃に変更したこと以外は比較例1と同様にしたが、この条件では、所望のシード粒子は得られなかった。
比較例4
溶融混錬温度を290℃から330℃に変更したこと以外は比較例1と同様にして、発泡成形体を得た。
比較例5
水流温度を75℃から45℃に変更したこと以外は実施例5と同様にして、発泡成形体を得た。
比較例6
水流温度を75℃から85℃に変更したこと以外は実施例5と同様にしたが、この条件では凝集粒子が多かった為、微粒子については測定を中止した。
表1において、実施例および比較例の原料種、評価結果を詳説する。
表1より、実施例については凝集粒子量、微粒子量および製品効率が良好な結果を示した。他方、比較例についてはこれらが良好な結果を示さない場合があった。
このことは、実施例の発泡成形体は微粒子と凝集粒子の含有量の少ない複合樹脂粒子から得られているため、その表面が美麗であることを示している。このため、実施例の発泡成形体は、包装用緩衝材、建築用部材等として幅広く使用でき、特にバンパー用芯材、嵩上げ材、ティビアパットおよびツールボックスのような自動車分野での構造部材として使用できる。
実施例9
(シード粒子の作製)
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂粒子(日本ポリエチレン社製、製品名「NF−444A」、メルトフローレート2.0g/10分、密度0.912g/mL、融点121℃)を押出機にて溶融混錬温度260℃で押出孔直径0.38mm金型より押し出し、得られた押出物を55℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=0.7、平均粒子径が0.6mm、平均粒重量が0.1mgの略球状のシード粒子を得た。なお、造粒時に気泡調整剤として、前記シード粒子100質量部に対して0.5質量部のタルクを添加した。
(複合樹脂粒子の作製)
内容積100リットルのオートクレーブに純水40kg、分散剤としてピロリン酸マグネシウム200g、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ20gを加えて水性媒体とし、上記シード粒子14kgを懸濁させ、回転数150rpmで撹拌した。これにスチレン単量体7kg(シード粒子200質量部に対して100質量部)と重合開始剤として、ジクミルパーオキサイド21gを含んだ混合液を加え、60℃の温度で60分間放置し、シード粒子中にスチレン単量体を含浸させた。さらに、130℃に昇温し3時間重合させた。その後、115℃の温度に下げ、スチレン単量体17kgと重合開始剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート(TBPB)100gを含んだ混合液を4時間かけて加えることで、シード粒子内部にスチレン単量体を含浸させながら重合を行った。その後、140℃ の温度に昇温して2時間維持し、残存単量体を強制重合させて減少させた後、冷却して、平均粒子径が0.8mmの略球状の複合樹脂粒子を得た。
(発泡性複合樹脂粒子の製造方法および予備発泡粒子、発泡成形体)
内容積50リットルの耐圧で密閉可能なV型ブレンダーに、上記複合樹脂粒子20kgを投入し、密閉してから回転させブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3、質量比、以下同じ)5000gを圧入した。そして、70℃の温度に昇温して4時間維持してブタンを含浸させた後、冷却して発泡性複合樹脂粒子を取り出した。取り出した発泡性複合樹脂粒子は、直ちに水蒸気で嵩倍数30倍に予備発泡させ、予備発泡粒子を得た。23℃保管で約24時間後、幅300mm 、奥行き400mm、高さ100mm、外周および底面の肉厚20mm、中央に肉厚8mmの仕切り部を持つ箱型の成形品を得られる成形金型内に前記予備発泡粒子を充填した。成形型を0.07MPa(ゲージ圧)の蒸気圧の蒸気で30秒間加熱し、次いで成形型内圧力が0.015MPaになるまで冷却した。金型内に充填し、蒸気により加熱して予備発泡粒子を発泡させながら、予備発泡粒子同士を熱融着させ、発泡成形体を得た。この成形時の冷却時間は30秒であった。結果を表2に示す。
実施例10
溶融混練温度255℃で押出孔直径0.5mm金型より押出し水流温度を60℃としたこと以外は実施例9と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例11
溶融混練温度260℃で押出孔直径0.6mm金型より押出し水流温度を65℃としたこと以外は実施例9と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例12
(シード粒子の作製)
実施例1の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂粒子をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂粒子(旭化成ケミカルズ社製、製品名「サンテックEF0510」、メルトフローレート1.1g/10分、密度0.92g/mL、融点105℃、エチレン量95質量%)に変更し、押出機にて溶融混錬温度223℃ で押出孔直径0.38mm金型より押し出し、得られた押出物を50℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=0.8、平均粒子径が0.6mm、平均粒重量が0.1mgの略球状のシード粒子を得た。
(複合樹脂粒子の作製)
この上記シード粒子12kgを攪拌機付内容積100リットルのオートクレーブに入れ、水性媒体として純水40kg、ピロリン酸マグネシウム200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10gを加え、回転数150rpmで攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後60℃に昇温して水系懸濁液を得た。次いで、この懸濁液中にジクミルパーオキサイド10gを溶解させたスチレン単量体5kg(シード粒子100質量部に対して約42質量部)を30分で滴下した。滴下後30分保持し、シード粒子にスチレン単量体を吸収させた。吸収後130℃に昇温し、この温度で1時間30分重合を行った。その後、90℃の温度に下げ、この懸濁液中に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド56g、t−ブチルパーオキシベンゾエート6.0gとを溶解したスチレン単量体20kg(シード粒子100質量部に対して約167質量部)を4時間かけて滴下し、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂粒子に吸収させてから重合を行った。この滴下終了後、90℃で1時間保持した後に140℃に昇温し2時間30分保持して重合を完結し、平均粒子径が0.8mmの略球状の複合樹脂粒子を得た。上記以外は実施例1と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例13
押出孔直径0.5mm金型より押出し水流温度を60℃としたこと以外は実施例12と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例14
溶融混練温度240℃で押出孔直径0.6mm金型より押出し水流温度を55℃としたこと以外は実施例12と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例15
(シード粒子の作製)
実施例1の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂粒子に、樹脂100質量部に対してファーネスブラック(三菱化学社製、♯650B)3質量部を押出機にて加熱混合して溶融混錬温度290℃で押出孔直径0.38mm金型より押し出し、得られた押出物を60℃の水流温度の水流中で切断することによって、L(短径)/D(長径)=0.7、平均粒子径が0.6mm、平均粒重量が0.1mgの略球状のシード粒子を得た。
(複合樹脂粒子の作製)
この上記シード粒子8kgを攪拌機付内容積100リットルのオートクレーブに入れた。次いで、水性媒体として純水40kg、ピロリン酸マグネシウム200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ20gを加え、攪拌して水性媒体中に懸濁させ、10分間保持し、その後65℃に昇温した。次いで、この分散液中にジクミルパーオキサイド8gを溶解させたスチレン単量体4kg(シード粒子100質量部に対して50質量部)を30分滴下した。滴下後30分保持し、135℃に昇温し、この温度で2時間攪拌を続けた。その後、125℃に温度を下げ、この分散液中に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド115gを溶解したスチレン単量体28kg(シード粒子100質量部に対して350質量部)を4時間滴下した。この滴下終了後、125℃で1時間保持した後に140℃に昇温し3時間保持して重合を完結し、常温まで冷却して平均粒子径が0.95mmの略球状の複合樹脂粒子を得た。それ以外は実施例1と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例16
溶融混練温度260℃で押出孔直径0.5mm金型より押出し水流温度を60℃としたこと以外は実施例15と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
比較例7
溶融混練温度330℃で押出孔直径0.6mm金型より押出し水流温度を60℃としたこと以外は実施例15と同様にして、発泡成形体を得た。結果を表2に示す。
表2より、実施例については凝集粒子量、微粒子量および製品効率が良好な結果を示した。また、押出孔の直径がより小さい金型から得られるシード粒子が、発泡成形体製造時の冷却時間をより短くできることが示されている。その結果、成形サイクルをより短くでき、製造コストを低減できることが分かる。

Claims (10)

  1. ポリエチレン系樹脂を少なくとも含む樹脂組成物を210〜320℃の溶融混錬温度で押出し、得られた押出物を50〜80℃の水流温度の水流中で切断することによってポリエチレン系樹脂粒子を製造することを特徴とするシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記ポリエチレン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンであり、前記溶融混錬温度が250〜320℃であり、かつ、前記水流温度が50〜80℃であるか、あるいは、
    前記ポリエチレン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体であり、前記溶融混錬温度が210〜280℃であり、かつ、前記水流温度が50〜80℃である請求項1に記載のシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記樹脂組成物が、前記ポリエチレン系樹脂100質量部に対してカーボンブラックを1〜20質量部の割合で含む請求項1または2に記載のシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の製造方法によって得られるシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子。
  5. 請求項4に記載のシード重合用ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸、重合させることによって複合樹脂粒子を製造する複合樹脂粒子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法によって得られる複合樹脂粒子。
  7. 前記複合樹脂粒子が、0.71〜1.18mmの平均粒子径を有する請求項6に記載の複合樹脂粒子。
  8. 請求項6又は7に記載の複合樹脂粒子から得られる発泡性複合樹脂粒子。
  9. 請求項8に記載の発泡性複合樹脂粒子から得られる予備発泡粒子。
  10. 請求項9に記載の予備発泡粒子から得られる発泡成形体。
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