JP2012213505A - 医療機器 - Google Patents

医療機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2012213505A
JP2012213505A JP2011080534A JP2011080534A JP2012213505A JP 2012213505 A JP2012213505 A JP 2012213505A JP 2011080534 A JP2011080534 A JP 2011080534A JP 2011080534 A JP2011080534 A JP 2011080534A JP 2012213505 A JP2012213505 A JP 2012213505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid supply
supply pipe
distal end
medical device
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011080534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5817181B2 (ja
Inventor
Hayao Tanaka
速雄 田中
Kenichi Kanemasa
賢一 兼政
Kenjiro Yamaguchi
憲二郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2011080534A priority Critical patent/JP5817181B2/ja
Publication of JP2012213505A publication Critical patent/JP2012213505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5817181B2 publication Critical patent/JP5817181B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

【課題】薬液等のデリバリー性に優れるような材料で形成した場合でも、屈曲性に優れる構造を備えた医療機器を提供する。
【解決手段】医療機器として、たとえば、カテーテル100を、管路11が通孔形成されたハイポチューブ30と、折り畳まれて長手方向の中間部が管路11に対して非固着で、管路11の断面積よりも小さい小断面積部121を有する給液管12と、ハイポチューブ30の外周に配置されたサブルーメン50と、サブルーメン50内に摺動可能に挿通された操作線60と、マーカ40と、ハイポチューブ30等を被覆する外層13と、外層13を被覆するコート層14と、を有するシース10を備えて構成する。給液管12は、基端側より液体が注入されることで、管路11の内部で給液管12の小断面積部121が径方向に拡張して、管路11の周壁面に給液管12の外周面が密着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療機器に関する。特に、体腔内に挿入するカテーテル等に適した医療機器に関する。
近年、先端部(以下「遠位端部」と呼ぶ)を屈曲させることにより、体腔への進入方向を操作することが可能な各種医療機器が提供されている。その代表例として、たとえば、内部にメインルーメンを有する内層が形成されたカテーテルが知られている(たとえば、下記特許文献1参照)。カテーテルは、たとえば、遠位端部は血管等の湾曲した体腔内を迅速かつ体腔内壁を傷つけることなく、患部に確実に到達可能なように、柔軟な屈曲性や疎水性等が必要とされる。一方、薬液やガイドワイヤ等が流通するメインルーメンは、薬液等の迅速で漏れのない流通を可能とするため、高い疎水性による流動性、耐薬液性が必要とされている。また、ガイドワイヤ等の挿通や薬液の圧力等に対する耐久性等も必要とされている。そのため、たとえば、特許文献1に記載の従来技術では、メインルーメン用の内層(内部ライナー)をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成している。
特開2005−501613号公報
しかしながら、特許文献1に記載のような従来技術では、管状体の内壁面に内層が固着されており、屈曲時は内層も管状体に追随して屈曲する。しかも、PTFEのようなフッ素系樹脂は、曲げ剛性が大きいため、管状体の曲げ剛性が大きくなってしまい、体腔内での自在な屈曲が困難となる。そのため、さまざまに分岐する血管内において、カテーテルを所望に屈曲させて、目的の患部に到達させにくい問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、たとえば、薬液等のデリバリー性に優れるように、フッ素系の樹脂材料を用いた場合でも、屈曲性に優れる構造を備えた医療機器を提供するものである。
本発明の医療機器は、管路が通孔形成された長尺の管状体と、管路の内部に収容され、長手方向の少なくとも一部が管状体の周壁面に対して非固着で、管路の断面積よりも小さい小断面積部を有する給液管と、を備え、給液管は、基端側より液体が注入されることで管路の内部で小断面積部が径方向に拡張して、液体を流通させることを特徴とする。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、小断面積部は、給液管が折り畳まれることで形成されているものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、給液管は、液体が注入されることで径方向に拡張して周壁面に密着するものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、遠位端部において給液管の外面と周壁面とが密閉されているものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、給液管の遠位端部および近位端部は、管状体の遠位端部および近位端部にそれぞれ固着されており、給液管の中間部の少なくとも一部は、管状体の中間部に対して非固着であるものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、給液管の中間部は、管状体の中間部に対して全体が非固着であるものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、管状体の近位端部に取り付けて用いられ、シリンジを装着して給液管と連通させるためのコネクタをさらに備えるものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、給液管がフッ素系樹脂材料からなるものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、複数本の給液管が、管路の内部に並置されているものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、複数本の給液管が管路の内部に収容されており、かつ一の給液管の内部に他の給液管が挿通されているものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、管状体の管路の内部、かつ給液管の外部に、少なくとも一本の操作線が摺動可能に挿通されており、操作線の先端は前記管状体の遠位端部に係合され、操作線を近位側に牽引することで管状体の遠位端部が屈曲するものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、管状体の管路の外部に、少なくとも一本の操作線が摺動可能に配置されており、操作線の先端は管状体の遠位端部に係合され、操作線を近位側に牽引することで管状体の遠位端部が屈曲するものであってもよい。
また本発明の医療機器においては、より具体的な実施の態様として、管状体が、溝または複数の孔が形成されたハイポチューブを含むものであってもよい。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
本発明によれば、薬液等のデリバリー性に優れるような材料で形成した場合でも、屈曲性に優れる構造を備えた医療機器を提供することができる。その結果、たとえば、薬液等のデリバリー性に優れるように、フッ素系の樹脂材料で形成しても、屈曲性に優れ、血管選択性等、所望の方向への屈曲を柔軟に行うことができるカテーテル等の医療機器を提供することができる。
本発明の第一実施形態のカテーテルの遠位端DE側の縦断面模式図である。 第一実施形態で用いるハイポチューブの斜視図である。 図1のA−A'線断面図(横断面図)である。 第1実施形態のカテーテルの全体を示す側面図である。 第一実施形態のカテーテルにおいて、薬液の注入により、給液管が径方向に拡張して外周面がハイポチューブの周壁面に密着した状態を示す縦断面模式図である。 本発明の第二実施形態のカテーテルの遠位端DE側の縦断面模式図である。 本発明の第一実施形態のカテーテルを周方向から観察した平面模式図である。 第一実施形態のカテーテルの使用状態を説明する模式図であり、(a)は血管内に挿通されたカテーテルの遠位端部が、血管の分岐部に到達した状態を示す模式図であり、(b)はカテーテルの遠位端部の曲率が、血管枝の分岐角度に適合していない状態でカテーテルを進入させた状態を示す模式図であり、(c)は第一操作線を牽引して血管枝の分岐角度に適合するような曲率で遠位端部を屈曲させて当該血管枝に進入させた状態を示す模式図であり、(d)は第二操作線を牽引して(c)とは異なる方向に分岐する血管枝の分岐方向に適合するような曲率で遠位端部を屈曲させて当該血管枝に進入させた状態を示す模式図である。
以下、本発明の医療機器について、カテーテルに適用した実施形態を、図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第一実施形態>
〔構成例〕
はじめに、本実施形態のカテーテルの構成の概要について説明する。図1に示すように、本実施形態のカテーテル100は、管路11が通孔形成された長尺の管状体(以下、「シース10」と呼ぶ)と、折り畳まれた状態で管路11の内部に収容されている給液管12と、を備えている。シース10は、さらに、管路11を内部に有したハイポチューブ30と、遠位端DEにリング状に配置されたマーカ40と、管路11が形成されたハイポチューブ30の周囲に、管路11より小径で180度の角度間隔を介して配置された一対のサブルーメン50(第一サブルーメン50a、第二サブルーメン50b)と、遠位端DEのマーカ40に先端部61(第一先端部61a、第二先端部61b)を固定され、サブルーメン50(50a、50b)内にそれぞれ摺動可能に挿通された操作線60(第一操作線60a、第二操作線60b)と、ハイポチューブ30、マーカ40、およびサブルーメン50を被覆する外層13と、外層13の周囲を被覆し、カテーテル100の最外層として、潤滑処理が外表面に施された親水性のコート層14と、を備えている。
また、図1に示すように、給液管12は、遠位端DEにおいて、先端側がハイポチューブ30の外部側に折り返され、外層13の被覆によってハイポチューブ30に固着されている(なお、給液管12の折り返し部分をハイポチューブ30に接着剤等で接着してもよい)。そのため、遠位端DEでは給液管12の外周面と、管路11の周壁面とが密閉されている。また、図示はしないが、本実施形態では、給液管12は、シース10の遠位端DEに固着されているだけでなく、近位端PEにも固着されている。また、図1に示すように、給液管12の中間部は、シース10のハイポチューブ30の中間部に対して非固着となっている。この給液管12の非固着部分は、図1、図3に示すように、シース10の屈曲を妨げないように、折り畳まれて、管路11よりも面積が小さい小断面積部121が形成されている。そして、図5に示すように、基端側より液体が注入されることで、管路11の内部で給液管12の折り畳まれた小断面積部121が径方向に拡張して、管路11の周壁面に給液管12の外周面が密着するよう構成されている。
なお、本実施形態では、この拡張が、均一に行われるように、給液管12をハイポチューブ30内に挿入する際に、真空装置により内部の空気を吸引するとともに、その際に、4方向から内側に向かって突起が形成された型を通過させている。そのため、図3の横断面図に示すように、給液管12の中間部は、断面が均一な4つの突起を有する星型(十字型)に折り畳まれている。なお、4つの突起を有する星形に限らず、5つ以上の突起を有する星形に折り畳んでもよいし、扁平な二つ折りに折り畳んでもよい。また、傘のように径方向に積層して折り畳んでもよいし、捻ることにより折り畳んでもよい。また、通常はシース10の屈曲性を妨げず、液体等が供給された際に径方向に拡張して液体の排出等が可能であれば、形状にこだわらずに折り畳んでもよい。なお、給液管12を折り畳んで形成された小断面積部121とは、上述のような形状とすることは勿論、薬液の供給時よりも外径が小さく、また、内腔の断面積が管路11より小さいことをいう。このように小断面積部121を形成することで、シース10の屈曲時は、その屈曲性を妨げることがない。
管路11を形成するハイポチューブ30は、図2に示すように、外周が軸方向に対して垂直方向であって径方向に対向して、切り欠くことによって、複数の溝31を設けている。また、これらの溝31は、軸方向に隣接する溝31が互いに所定角度を介してずれて形成されている。これにより、シース10の遠位端DEを屈曲する際に、この溝31の幅が拡縮することで、シース10の柔軟な屈曲が可能となり、いずれの方向にも自在に屈曲させることが可能となる。また、このようにハイポチューブ30を配置することにより、補強層としての役割を果たし、シース10の耐キンク性が向上する。
なお、本実施形態では、サブルーメン50はカテーテル100の長手方向(図1における左右方向)に沿って設けられ、図示はしないが、少なくともシース10の近位端PEが開口している。サブルーメン50(50a、50b)に挿通された各操作線60(60a、60b)の近位端PE側を牽引することにより、カテーテル100の遠位端部15が屈曲する(図8参照)。また、本実施形態のカテーテル100は、牽引する操作線60(60a、60b)の選択により、屈曲する遠位端部15の曲率と方向とが複数通りに変化する。
ここで、図1等のように操作線60(60a、60b)を挿通するサブルーメン50(50a、50b)をメインルーメン20と離間して設けることにより、メインルーメン20を通じて造影剤や薬剤等を供給したり光学系を挿通したりする際に(たとえば、図5参照)、これらがサブルーメン50(50a、50b)に脱漏することがない。そして、本実施形態のようにサブルーメン50(50a、50b)をハイポチューブ30の外部に設けることにより、シース10内を摺動する操作線60(60a、60b)に対して、ハイポチューブ30の内部、すなわちメインルーメン20を有する給液管12が保護される。このため、かりに操作線60(60a、60b)がカテーテル100の遠位端部15から外れたとしても、操作線60(60a、60b)が給液管12を開裂してしまうことがない。
また、図4に示すように、本実施形態のカテーテル100は、シース10の近位端PEが回動操作部材70に接続されている。そして、この近位端PEで開口したサブルーメン50(50a、50b)から引き出された一対の操作線60(60a、60b)が、外周面に両側から巻回されて、回動操作部材70に固定されている。この回動操作部材70の前端はシース10の近位端PEを除いて閉止されている。また、回動操作部材70の後端には、位置調整機構80が装着されているが、これはシース10の近位端PEに連通して装着される筒状の部材である。位置調整機構80の後端にはコネクタ90が装着されている。コネクタ90は、後端すなわちカテーテル100の近位端CEに開口部91が形成されている。
この開口部91には、薬液等を充填したシリンジ(図示せず)が装着される。シリンジからシース10に対して供給された薬液等は、シース10の給液管12内を拡張し、図5に示すように、給液管12内部のメインルーメン20を通じてシース10の遠位端DEから吐出される。
回動操作部材70は、円筒状の操作本体部材71と、操作線60(60a、60b)の近位端62(62a、62b)が固着され捲回されたダイヤル部72と、ダイヤル部72にもうけられた指標部73と、ダイヤル部72の基準位置(ゼロ点位置)を示すマーク74と、が設けられている。そして、本実施形態では、ダイヤル部72上の180度対向する位置に、一対の指標部73が設けられている。このダイヤル部72の指標部73と操作本体部材71のマーク74とを一致させることにより、ダイヤル部72は中立状態となっている。
中立状態では、第一操作線60aと第二操作線60bとは共に自然状態、すなわち牽引されていない状態となり、張力がゼロとなる。そして、中立状態を基準として、ダイヤル部72を時計回り(CE方向であって、正方向)に回転させると、第一操作線60aが牽引された第一状態となる。そして、中立状態を基準として、ダイヤル部72を反時計回り(DE方向であって、正方向とは逆方向)に回転させると、第二操作線60bが牽引された第二状態となる。
回動操作部材70のダイヤル部72が第一状態にあるときに、第一操作線60aは牽引されて緊張するとともに第二操作線60bは弛緩する。そして、ダイヤル部72が第二状態にあるときに、第一操作線60aは弛緩するとともに第二操作線60bは牽引されて緊張する。
本実施形態のカテーテル100において、第一操作線60aまたは第二操作線60bを牽引した場合には、シース10の遠位端部15に引張力が与えられて、当該操作線(60aまたは60b)が挿通されている側に遠位端部15が屈曲する。ここで、シース10が屈曲するとは、シース10の一部または全部が湾曲または折れ曲がることをいう
したがって、第一操作線60aまたは第二操作線60bを牽引して遠位端部15を当該操作線の側に屈曲させた状態で、回動操作部材70の全体を軸まわりに右ネジ方向または左ネジ方向に最大90度だけトルク回転させることで、遠位端部15を所望の向きに指向させることができる。
すなわち、本実施形態のカテーテル100によれば、カテーテル100(回動操作部材70)全体のトルク回転を90度以下に抑えつつ、所望の方向に遠位端部15を屈曲させることができる。このため、操作者はカテーテル100の遠位端部15を所望の方向に迅速に指向させることができる。そして、ハイポチューブ30により、遠位端部15の屈曲性に優れるため、遠位端部15を当該位置で良好に屈曲させることができる。
また、位置調整機構80は、操作本体部材71に対して長手方向に螺合されており、位置調整機構80が操作本体部材71に対して螺進することにより、ダイヤル部72および、操作線60(60a、60b)とシース10とは長手方向に相対移動する。
具体的には、本実施の形態の位置調整機構80は、外周面にネジ溝83が螺刻された雄ネジ部材81と、ネジ溝83に装着されたストッパー部82とで構成されている。雄ネジ部材81は、図示はしないが、長手方向に延在する通孔を内部に備えている。この通孔は両端が開口し、コネクタ90の前端部分およびシース10の近位端PEが挿通され、給液管12の近位端部17が固着されている。したがって、コネクタ90に接続したシリンジからシース10の給液管12内部に薬液等を安定して供給することが可能となる。
前述したように、操作線60(60a、60b)の先端部(遠位端)61(61a、61b)は、マーカ40に固定されている。しかし、操作線60(60a、60b)の先端を遠位端部15に固定する態様は特に限定されない。たとえば、操作線60(60a、60b)の先端を、シース10の遠位端部15に溶着してもよいし、外層13内に埋設して固定してもよい。または、接着剤によりマーカ40またはシース10の遠位端部15に接着固定してもよい。
給液管12には、折り畳みが可能な樹脂材料112を用いるのが好ましく、一例として、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。より具体的には、PTFEやポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などを用いることができる。給液管12にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル100のメインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。また、給液管12は、折り畳まれて管路11内に収納されているため、上述のような比較的硬い樹脂材料112で形成しても、シース10の屈曲性を妨げることがない。また、薬液等の注入時には、管路11の内部で径方向に拡張することで、図5に示すように、管路11の周壁面に給液管12の外周面が密着するとともに、メインルーメン20が形成される。また、比較的硬い樹脂材料112であるため、折り畳んでも円筒形に復元し易い。そのため、前述したように、管路11内に挿入する際に、内部の空気を吸引することで、均一に折り畳み、この折り畳み状態を保持することができる。なお、給液管12が充分薄肉であり、吸引しなくても折り畳み状体が保持できる場合は、その限りではない。
外層13には熱可塑性ポリマー等の樹脂材料112が広く用いられる。一例として、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)などを用いることができる。
ハイポチューブ30には、ステンレス鋼(SUS)やニッケルチタン合金などの金属管のほか、PI、PAIまたはPETなどの高分子の樹脂管を用いることができる。なお、本実施形態では、ハイポチューブ30に溝31を、軸方向に対して垂直に形成しているが、本発明がこれに限定されるものではない。使用目的等に応じて、溝31を軸方向に対して斜めに形成してもよいし、ランダムな方向に複数の溝31を形成してもよい。また、外周の形状を直線的に形成しているが、滑らかな波形としてもよいし、鋭利なノコギリ形等としてもよい。また、溝31に限らず、孔を開口してもよい。この孔も、円形に限らず、楕円形状、星形状、三角形状、多角形状、波形状等であってもよい。また、屈曲性に優れていれば、ハイポチューブ30に限らずコイル、その他補強素材を用いてもよい。特に、医療機器がガイドワイヤ等の場合には、線材料を巻回形成したコイルを用いるのが好ましい。なお、ハイポチューブ30をコイル状に加工することも可能である。
マーカ40は、X線等の放射線が不透過な材料からなるリング状に形成されている。この場合、具体的には、マーカ40には白金などの金属材料を用いることができる。本実施形態のマーカ40は、メインルーメン20の周囲であって外層13の内部に設けられているが、これに限定されるものではない。また、リング状のマーカ40に限定されるものではなく、X線等が不透過で、シース10の遠位端DEの位置が確認できるものであれば、円形、矩形等の短尺なマーカ40を1個または所定間隔で複数個配置してもよい。
コート層14の樹脂材料114には、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性材料を用いることができる。
操作線60(60a、60b)を樹脂材料と共に押し出してサブルーメン50(50a、50b)に挿通する場合、操作線60(60a、60b)には、シース10を構成する樹脂材料の溶融温度以上の耐熱性が求められる。かかる操作線60の場合、具体的な材料としては、たとえば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、PIもしくはPTFEなどの高分子ファイバー、または、SUS、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金などの金属線を用いることができる。一方、予め成形されたシース10のサブルーメン50に対して操作線60を挿通する場合など、操作線60に耐熱性が求められない場合は、上記各材料に加えて、PVDF、高密度ポリエチレン(HDPE)またはポリエステルなどを使用することもできる。
操作線60(60a、60b)をサブルーメン50(50a、50b)に挿通する方法は、種々をとることができる。予めサブルーメン50(50a、50b)が貫通して形成されたカテーテル100のシース10に対して、その一端側から操作線60を挿通してもよい。または、シース10の押出成形時に、樹脂材料と共に操作線60(60a、60b)を押し出して、サブルーメン50(50a、50b)の内部に挿通してもよい。
本実施形態のカテーテル100の代表的な寸法について説明する。メインルーメン20の遠位端DE側(すなわち、給液管12が折り畳まれていない箇所)の半径は200〜300μm程度、給液管12の厚さは10〜30μm程度、外層13の厚さは100〜150μm程度、ハイポチューブ30の厚さは20〜30μmとすることができる。そして、カテーテル100の軸心からサブルーメン50の中心までの半径は300〜350μm程度、サブルーメン50の内径は40〜100μmとし、操作線60の太さを30〜60μmとすることができる。そして、カテーテル100の最外径を350〜450μm程度とすることができる。
すなわち、本実施形態のカテーテル100の外径は直径1mm未満であり、腹腔動脈などの血管に挿通可能である。また、本実施形態のカテーテル100に関しては、操作線60(60a、60b)の牽引により進行方向が自在に操作されるため、たとえば分岐する血管内においても所望の方向にカテーテル100を進入させることが可能である。
〔動作例〕
図8(a)〜(d)は、本実施形態のカテーテル100の動作例と使用状態を説明する模式図である。図8(a)は、血管200A内に挿通されたカテーテル100の遠位端DEが、血管200Aの分岐部201に至った状態を示している。ここで、分岐部201より血管枝203に向かって、図中の矢印の示す方向Xにカテーテル100を進行させることを試みる。そこで、図8(a)に示すように、カテーテル100における操作線60の1本(第一操作線60a)の近位端62(62a)を牽引して、遠位端部15を方向Xに屈曲させたとする。
しかし、第一操作線60aを牽引した場合の遠位端部15の曲率が血管枝203の分岐角度に適合していない場合、図8(b)に示すように、血管200Aのコーナー部202で遠位端部15が二つ折りに折れ曲がってしまう。かかる状態でカテーテル100を主管204に対して押し込むと、カテーテル100は主管204の延長線上にあたる方向Yに進行してしまう場合がある。ここで、血管枝203は、主管204に対して、上記曲率よりも小さな曲率で分岐しているとする。
そこで、本実施形態のカテーテル100では、シース10全体をトルク回転させて、血管枝203の側に第一操作線60aを向ける。この際には、シース10の近位端PEに接続された、回動操作部材70の操作本体部材71を回転させることにより、シース10も追随して回転させることができる。また、ハイポチューブ30を用いていることにより、トルク伝達性にも優れ、血管枝203方向に第一操作線60aを確実に血管枝203方向に向けることができる。そして、ダイヤル部72を正方向(時計回り)にわずかに回転させることにより、図8(c)に示すように、第一操作線60aの近位端62(62a)が牽引され、小さな曲率にて遠位端部15を屈曲させることができる。これにより、図8(c)に示すように、遠位端部15を血管枝203に対して十分に深く挿通することにより、カテーテル100の全体をこれに追随して進入させることができる。そして、シース10の中間部16や近位端部17は、遠位端部15よりもリジッドに形成されているため、かりに中間部16や近位端部17がコーナー部202に接触したとしても、カテーテル100が二つ折りに折れ曲がるようなことはない。また、ハイポチューブ30の存在により、遠位端DE側の耐キンク性にも優れる。さらに、従来は給液管(内層)がフッ素系の熱可塑性ポリマー材料で形成され、管路の周壁面に密着していることで、先端側の剛性が大きくなり、カテーテルの屈曲性に影響を与えていた。しかし、本実施形態の給液管12は、折り畳まれた状態で管路11内に収納されている。そのため、カテーテル100の屈曲性に影響することがない。
また、図8(d)に示すように、カテーテル100を、主管204から、血管枝203よりも大きな曲率で分岐する血管枝205に進入させる場合は、第二操作線60bを当該分岐方向にあわせた状態でダイヤル72を逆方向(反時計回り)に大きく回転させて近位端62(62b)を牽引するとよい。これにより、カテーテル100の遠位端部15は大きな曲率で屈曲し、血管枝205に対して容易に進入させることができる。これにより、カテーテル100の全体の進行方向を、主管204の延在方向Yから、血管枝205の延在方向Zに変えることができる。そして、カテーテル100の遠位端部15を血管枝205に十分な深さで進入させることにより、中間部16および近位端部17をこれに追随させてカテーテル100の全体を血管枝205に進入させることができる。
そして、遠位端部15を屈曲させた状態で、シリンジから造影剤や薬液等の液体を注入することにより、それまで折り畳まれた状態で管路11内に収納されていた給液管12の小面積部121が液体の流動圧で径方向に拡張し、図5に示すように管路11の周壁面に給液管12の外周面が密着し、メインルーメン20が開口する。そして、このメインルーメン20内を液体が流動して患部に向けて吐出される。給液管12はPTFEで形成されているため、液体のデリバリー性にも優れる。
以上より、本実施形態では、さまざまな分岐角度で分岐する血管枝に対して本実施形態のカテーテル100を進入させることができる。また、さまざまな血管内でさまざまな曲率でカテーテル100を屈曲させる場合、折り畳まれた状態の給液管12が屈曲性の妨げとなることがなく、自在な曲率で円滑に屈曲させることができる。そのため、カテーテル100を所望の血管枝に進行させることができる。また、デリバリー性に優れていることから、薬液等の液体を患部等に良好に供給することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。また、以下に、第二、第三実施形態のカテーテル200、300について説明する。これらのカテーテル200、300の基本構成は、給液管が複数収納されていること以外は、第一実施形態の基本構成と同一である。したがって、同一部分の説明については省略し、第一実施形態と異なる部分について詳細に説明する。
また、第一〜第三実施形態は、カテーテル100、200、300について実施しているが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、ガイドワイヤ、内視鏡、超音波器具など、体腔内に挿入して使用する、長尺な他のいずれの医療機器にも適用することができる。
<第二実施形態>
〔構成例〕
次に、図6を用いて、第二実施形態のカテーテル200について説明する。第二実施形態のカテーテル200の基本構成は、前述したように、内部にそれぞれメインルーメン220a、220bを有した2本の給液管212(第一給液管212a、第二給液管212b)が、管路211内に並置(並列に配置されていること)され、さらに、操作線260(第一操作線260a、第二操作線260b)が管路211の内部、かつ給液管212a、212bの外部に挿通されていること以外は、第一実施形態のカテーテル100と、ほぼ同一の構成である。具体的には、本実施形態のカテーテル200は、管路211が通孔形成された長尺のシース210と、PTFE等の樹脂材料2112a、2112bで形成され、折り畳まれた状態で管路211の内部に並列に収容されている2本の給液管212(212a、212b)と、を備えている。シース210は、さらに、管路211を内部に有し、複数の溝231が形成されたハイポチューブ230と、シース210の遠位端DE、具体的には、ハイポチューブ230遠位端DEに先端部261(第一先端部261a、第二先端部261b)を固定され、管路211の内部であって、給液管212(212a、212b)の外部に摺動可能に挿通された操作線260(260a、260b)と、を備えている。なお、図示は省略しているが、本実施形態でも、マーカと、ハイポチューブ230等を被覆する外層と、外層の周囲を被覆する親水性のコート層と、を備えている。
また、シース210の近位端PEには、図4と同様に、回動操作部材70が接続されており、その後端には、筒状の位置調整機構80が装着されている。また、位置調整機構80の後端にはコネクタ90が装着され、後端の開口部91にシリンジを装着し、2本の給液管212(212a、212b)のいずれかに選択的に液体等を供給可能となっている。また、開口部91が2つ形成され、それぞれに給液管212(212a、212b)用のシリンジを装着するように、位置調整機構80やコネクタ90を構成してもよい。
また、図6に示すように、第一給液管212aは、遠位端DEにおいて、先端側がハイポチューブ230の外部側に折り返され、ハイポチューブ230に固着されている。そのため、遠位端DEでは第一給液管212aの外周面と、管路211の周壁面とが密閉されている。一方、第二給液管212bは、ハイポチューブ230の遠位端DEに広間隔で開口した溝231の一つから先端をハイポチューブ230の外部に突出し、ハイポチューブ230の外面に積層して固着している。そのため、第二給液管212bの外周面と管路211の周壁面とも、密閉されている。なお、第二給液管212bの開口部分には、外層やコート層を配置することなく、外部に開口するように形成する。また、図示はしないが、本実施形態においても、給液管212(212a、212b)は、シース210の遠位端DEだけでなく、近位端PEも固着されている。また、図6に示すように、給液管212(212a、212b)の中間部は、シース210のハイポチューブ230の中間部に対して非固着となっている。この給液管212の非固着部分は、第一実施形態と同様に、シース210の屈曲を妨げないように、折り畳まれて、小断面積部2121a、2121bが形成されている。そして、基端側よりシリンジから薬液等が注入されることで、管路211の内部で液体が注入された第一給液管212aまたは第二給液管212bのいずれかの、折り畳んだ小断面積部2121a、2121bが径方向に拡張して、管路211の周壁面に第一給液管212aの外周面または第二給液管212bの外周面が密着するよう構成されている。
〔動作例〕
上記のようなカテーテル200では、2つの給液管212(212a、212b)から交互に薬液等を吐出する場合、たとえば、第一給液管212aから薬液を吐出しても、第二給液管212bが折り畳まれて小断面積部2121bが形成されているので、第一給液管212aの拡張および薬液の流通を妨げることはない。次に、第二給液管212bから薬液等を吐出する場合、この薬液等の吐出圧によって、拡張していた第一給液管212aが押圧されて収縮し、小断面積部2121aに復元する。そのため、第二給液管212bの小断面積部2121bの拡張と、薬液等の流通を妨げることはない。また、カテーテル200の位置調整機構80やコネクタ90を、シリンジが2本接続できるような構成とし、第一、第二給液管212a、212bの双方から同時に薬液等を吐出するように構成してもよく、管路211内に第一、第二給液管212a、212bの小断面積部2121a、2121bが互いに拡張して、同時に薬液等を吐出することも可能である。
<第三実施形態>
〔構成例〕
次に、図7を用いて、第三実施形態のカテーテル300について説明する。第三実施形態のカテーテル300の基本構成も、前述したように、内部にそれぞれメインルーメン320a、320bを有した2本の給液管312a、312bが、管路311内に並置されていること以外は、第一実施形態のカテーテル100と、ほぼ同一の構成である。具体的には、本実施形態のカテーテル300は、管路311が通孔形成された長尺のシース310と、PTFE等の樹脂材料3112a、3112bで形成され、図示しないが、折り畳まれて小断面積部が形成された状態で管路311の内部に並列に収容されている2本の給液管312(第一給液管312a、第二給液管312b)と、を備えている。シース310は、さらに、管路311を内部に有し、複数の図示しない溝が形成されたハイポチューブ330と、を備えている。なお、図示はしないが、本実施形態でも、管路311の内部または外部に摺動可能に挿通された操作線と、サブルーメンと、マーカと、ハイポチューブ330等を被覆する外層と、外層の周囲を被覆する親水性のコート層と、を備えていてもよい。
また、シース310の近位端PEには、図4と同様に、回動操作部材70が接続されており、その後端には、筒状の位置調整機構80が装着されている。また、位置調整機構80の後端にはコネクタ90が装着され、後端の開口部91にシリンジを装着し、2本の給液管312(312a、312b)のいずれかに選択的に、または同時に液体等を供給可能となっている。
また、第二実施形態では、第一給液管212aがハイポチューブ230の遠位端DE全体で折り返され開口し、第二給液管212bは、ハイポチューブ230の遠位端DEの一つの溝231から外部に突出し開口していた。これに対して、本実施形態では、図7に示すように、第一給液管312aと第二給液管312bとは、遠位端DEで互いに接着され、互いの先端がハイポチューブ330の遠位端DEから外部に突出して折り返され、ハイポチューブ330の外面に積層されて固着されている。そのため、遠位端DEで第一給液管312aの外周面および第二給液管312bの外周面と、管路311の周壁面とが密閉されている。また、図示はしないが、本実施形態においても、給液管312(312a、312b)は、シース310の遠位端DEだけでなく、近位端PEも固着されている。また、給液管312(312a、312b)の中間部は、シース310のハイポチューブ330の中間部に対して非固着となっている。この給液管12の非固着部分は、第一実施形態と同様に、シース310の屈曲を妨げないように、折り畳まれて小断面積部を形成している。そして、基端側よりシリンジから薬液等が注入されることで、管路311の内部で液体が注入された第一給液管312aまたは第二給液管312bのいずれか、または双方の折り畳まれた小断面積部が径方向に拡張して、管路311の周壁面に第一給液管312aの外周面または第二給液管312bの外周面が密着するよう構成されている。
〔動作例〕
上記のようなカテーテル300では、2つの給液管312(312a、312b)から交互に薬液等を吐出する場合、たとえば、第一給液管312aから薬液を吐出しても、第二給液管312bが折り畳まれているので、第一給液管312aの拡張および薬液の流通を妨げることはない。次に、第二給液管312bから薬液等を吐出する場合、この薬液等の吐出圧によって、拡張していた第一給液管312aが押圧されて収縮し小断面積部が復元する。そのため、第二給液管312bの拡張と、薬液等の流通を妨げることはない。また、カテーテル300の位置調整機構80やコネクタ90を、シリンジが2本接続できるような構成とし、第一、第二給液管312a、312bの双方から同時に薬液等を吐出するように構成してもよく、管路311内に第一、第二給液管312a、312bの小断面積部を互いに拡張させて、同時に薬液等を吐出することも可能である。また、同時かつ同量に限らず、同時であるが流量を変えて薬液等を吐出することも可能である。
<変形例>
また、上記第二、第三実施形態では、それぞれ2本の給液管212a、212b、312a、312bが、管路211、311の内部に並置されている。しかし、本発明がこれに限定されるものではなく、3本以上の給液管を並置してもよい。また、他の変形例として、管路の内部に収納された複数本の給液管において、一の給液管の内部に他の給液管が挿通されているような構成としてもよい。すなわち、給液管の内部に、他の給液管が入れ子状態に配置されているものであってもよい。この場合も、給液管ごとに、順次薬液等を吐出してもよいし、複数の薬液を同時に吐出して、患部部分で混合させるなどしてもよい。なお、上記各実施形態では、給液管の中間部の小断面積部は、シースの管路に対して全体が非固着となっている。しかし、本発明がこれに限定されるものではなく、給液管の中間部の小断面積部の一部が、点状または線状に管路に固着されていてもよい。このように中間部の一部を固着することにより、管路内で、給液管の折り畳んだ小断面積部が不測に動くのを防止することができる。また、上記各実施形態では、給液管の小断面積部を折り畳むことで形成しているが、本発明がこれに限定されるものではない。たとえば、折り畳まなくても非固着部が扁平となって小断面積部が形成されるような給液管を用いてもよいし、通常は収縮状態で小断面積部が形成され、液体の流動圧で膨らんで過剰対の周壁面に外周面が密着するような給液管を用いてもよい。
また、上記第一〜第三実施形態では、シリンジを接続するコネクタを設けていたが、シリンジを接続する必要がない場合は、シリンジ用コネクタを設けなくてもよい。また、操作線も、設けることなく、非能動的(オーバーザワイヤ式)のカテーテルであってもよい。また、カテーテルに限定されることはなく、潅流ガイドワイヤ、その他の医療機器に適用してもよい。
10、210、310 シース(管状体)
11、211、311 管路
112、2112a、2112b、3112a、3112b 樹脂材料
12、212、312、 給液管
212a、312a 第一給液管
212b、312b 第二給液管
121、2121a、2121b 小断面積部
15 遠位端部
16 中間部
17 近位端部
20、220a、220b、320a、320b メインルーメン
30、230、330 ハイポチューブ
31、231 溝
50 サブルーメン
50a 第一サブルーメン
50b 第二サブルーメン
60、260 操作線
60a、260a 第一操作線
60b、260b 第二操作線
61、261 先端部
61a、261a 第一先端部
61b、261b 第二先端部
90 コネクタ
100、200、300 カテーテル
CE 近位端
DE 遠位端
PE 近位端

Claims (13)

  1. 管路が通孔形成された長尺の管状体と、前記管路の内部に収容され、長手方向の少なくとも一部が前記管状体の周壁面に対して非固着で、前記管路の断面積よりも小さい小断面積部を有する給液管と、を備え、
    前記給液管は、基端側より液体が注入されることで前記管路の内部で前記小断面積部が径方向に拡張して、前記液体を流通させることを特徴とする医療機器。
  2. 前記小断面積部は、前記給液管が折り畳まれることで形成されている請求項1に記載の医療機器。
  3. 前記給液管は、前記液体が注入されることで径方向に拡張して前記周壁面に密着する請求項1または2に記載の医療機器。
  4. 遠位端部において前記給液管の外面と前記周壁面とが密閉されている請求項1から3のいずれか一項に記載の医療機器。
  5. 前記給液管の遠位端部および近位端部は、前記管状体の遠位端部および近位端部にそれぞれ固着されており、
    前記給液管の中間部の少なくとも一部は、前記管状体の中間部に対して非固着である請求項4に記載の医療機器。
  6. 前記給液管の中間部は、前記管状体の中間部に対して全体が非固着である請求項5に記載の医療機器。
  7. 前記管状体の近位端部に取り付けて用いられ、シリンジを装着して前記給液管と連通させるためのコネクタをさらに備える請求項1から6のいずれか一項に記載の医療機器。
  8. 前記給液管がフッ素系樹脂材料からなる請求項1から7のいずれか一項に記載の医療機器。
  9. 複数本の前記給液管が、前記管路の内部に並置されている請求項1から8のいずれか一項に記載の医療機器。
  10. 複数本の前記給液管が前記管路の内部に収容されており、かつ一の前記給液管の内部に他の前記給液管が挿通されている請求項1から9のいずれか一項に記載の医療機器。
  11. 前記管状体の前記管路の内部、かつ前記給液管の外部に、少なくとも一本の操作線が摺動可能に挿通されており、
    前記操作線の先端は前記管状体の遠位端部に係合され、前記操作線を近位側に牽引することで前記管状体の遠位端部が屈曲する請求項1から10のいずれか一項に記載の医療機器。
  12. 前記管状体の前記管路の外部に、少なくとも一本の操作線が摺動可能に配置されており、
    前記操作線の先端は前記管状体の遠位端部に係合され、前記操作線を近位側に牽引することで前記管状体の遠位端部が屈曲する請求項1から10のいずれか一項に記載の医療機器。
  13. 前記管状体が、溝または複数の孔が形成されたハイポチューブを含む請求項1から12のいずれか一項に記載の医療機器。
JP2011080534A 2011-03-31 2011-03-31 医療機器 Expired - Fee Related JP5817181B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011080534A JP5817181B2 (ja) 2011-03-31 2011-03-31 医療機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011080534A JP5817181B2 (ja) 2011-03-31 2011-03-31 医療機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012213505A true JP2012213505A (ja) 2012-11-08
JP5817181B2 JP5817181B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=47266933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011080534A Expired - Fee Related JP5817181B2 (ja) 2011-03-31 2011-03-31 医療機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5817181B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016013216A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 住友ベークライト株式会社 シリンジ操作補助具および医療キット
KR20160075521A (ko) * 2013-10-25 2016-06-29 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 그루브형 조향가능 튜브를 갖는 가요성 기구
KR20160077062A (ko) * 2013-10-25 2016-07-01 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 매립된 작동 도관을 갖는 가요성 기구
JP2017517339A (ja) * 2014-06-11 2017-06-29 先健科技(深▲せん▼)有限公司Lifetech Scientific (Shenzhen) Co.,Ltd 肺容積減少弾性インプラント及び器械

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001506879A (ja) * 1996-11-26 2001-05-29 バクスター インターナショナル インコーポレイテッド 多管腔アクセスデバイス
JP2009506839A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 ボストン サイエンティフィック リミテッド 調整可能な剛性を有するカテーテル
JP2010167101A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd カテーテル

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001506879A (ja) * 1996-11-26 2001-05-29 バクスター インターナショナル インコーポレイテッド 多管腔アクセスデバイス
JP2009506839A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 ボストン サイエンティフィック リミテッド 調整可能な剛性を有するカテーテル
JP2010167101A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd カテーテル

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160075521A (ko) * 2013-10-25 2016-06-29 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 그루브형 조향가능 튜브를 갖는 가요성 기구
KR20160077062A (ko) * 2013-10-25 2016-07-01 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 매립된 작동 도관을 갖는 가요성 기구
JP2016538031A (ja) * 2013-10-25 2016-12-08 インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド 溝付きの操縦可能なチューブを備えるフレキシブルな器具
JP2016538032A (ja) * 2013-10-25 2016-12-08 インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド 埋め込み駆動管路を持つ可撓性器具
US10716637B2 (en) 2013-10-25 2020-07-21 Intuitive Surgical Operations, Inc. Flexible instrument with grooved steerable tube
JP2021072933A (ja) * 2013-10-25 2021-05-13 インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド 溝付きの操縦可能なチューブを備えるフレキシブルな器具
US11007026B2 (en) 2013-10-25 2021-05-18 Intuitive Surgical Operations, Inc. Flexible instrument with embedded actuation conduits
KR102313708B1 (ko) * 2013-10-25 2021-10-19 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 매립된 작동 도관을 갖는 가요성 기구
KR102338048B1 (ko) * 2013-10-25 2021-12-10 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 그루브형 조향가능 튜브를 갖는 가요성 기구
JP7072688B2 (ja) 2013-10-25 2022-05-20 インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド 溝付きの操縦可能なチューブを備えるフレキシブルな器具
JP2017517339A (ja) * 2014-06-11 2017-06-29 先健科技(深▲せん▼)有限公司Lifetech Scientific (Shenzhen) Co.,Ltd 肺容積減少弾性インプラント及び器械
JP2016013216A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 住友ベークライト株式会社 シリンジ操作補助具および医療キット

Also Published As

Publication number Publication date
JP5817181B2 (ja) 2015-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210338982A1 (en) Coaxial bi-directional catheter
JP5604974B2 (ja) カテーテル
JP5636656B2 (ja) カテーテル
JP5452026B2 (ja) カテーテル
JP5724382B2 (ja) カテーテル
US20070260225A1 (en) Steerable sheath actuator
JP5817181B2 (ja) 医療機器
JP6592892B2 (ja) バルーンカテーテル
JP2011251068A (ja) カテーテル
JP2010227137A (ja) カテーテル
JP2013180156A (ja) 医療機器
JP2012213627A (ja) カテーテル
JP2012213507A (ja) 医療機器
JP5446518B2 (ja) カテーテル
JP2011062320A (ja) ガイドワイヤおよびカテーテルシステム
JP2015159969A (ja) カテーテルおよびカテーテルの製造方法
JP6201368B2 (ja) 医療用機器
US10130794B2 (en) Medical instrument, and medical-instrument production method
JP5817538B2 (ja) 押出成形品の製造方法及び押出成形装置
JP2014188216A (ja) 医療用機器および医療用機器の製造方法
JP2015062533A (ja) 医療用の長尺部材
JP2012061070A (ja) カテーテル
JP5994335B2 (ja) カテーテル
JPWO2018097244A1 (ja) 医療機器
JP2014111139A (ja) カテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5817181

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees