JP2015159969A - カテーテルおよびカテーテルの製造方法 - Google Patents

カテーテルおよびカテーテルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】血管などの体腔の分岐においてカテーテルを屈曲させながら侵入させる場合に生じる操作線の経路長の変化に起因して、カテーテルの遠位端部に発生する予定しない動作を抑制可能なカテーテルおよびその製造方法を提供する。【解決手段】内部にルーメン12を有するカテーテル100は、大径のルーメンを形成している大径樹脂管14と、ルーメンの外側に配置された小径の操作線細管16と、操作線細管に挿通され遠位端部がカテーテルの遠位端部に連結された操作線18と、大径樹脂管および操作線細管を共に被覆する第一補強層22と、を有する。カテーテルは、大径樹脂管と第一補強層とが遊離する遊離領域24を有すると共に、遊離領域において大径樹脂管と第一補強層との間に操作線細管が遊挿されており、操作線細管が、遊離領域において大径樹脂管の周方向に移動可能となるよう構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、カテーテルに関する。特に、内部に挿通された操作線を操作することにより遠位端部を屈曲操作可能なカテーテルに関する。
近年、遠位端部を屈曲させることにより体腔への侵入方向を操作可能なカテーテルが提供されている(例えば特許文献1)。
特許文献1には、先端偏光操作可能カテーテル(以下、「従来技術1」ともいう)が開示されている。従来技術1は、中央ルーメンの周囲に複数の低弾性率樹脂チューブ(サブルーメンチューブ)が配置されている。中央ルーメンを介して対向する2本の低弾性率樹脂チューブの内部にそれぞれ操作用ワイヤが挿通されている。複数の低弾性率樹脂チューブと中央ルーメンを区画するチューブとは、バインダ樹脂により結着固定されている。
操作ワイヤは、その先端が従来技術1のカテーテルシャフトの先端部に接続固定されているとともに、その後端が引っ張り操作できるよう構成されている。これにより、従来技術1は、操作ワイヤを選択して牽引することでカテーテルシャフトの遠位端部を屈曲させることができ、その結果、先端を偏向させる操作を可能としている。
特開2013−48711号公報
しかし従来技術1には、以下の問題点があった。
図9を用いて上記問題点を説明する。図9は、従来技術1のカテーテル900を血管910に侵入させて所望の方向に操作している状態を示す説明図である。カテーテル900は、一本の操作線915を有している。操作線915は、カテーテル900の断面略中央に配置される中央ルーメン(図示省略)よりもアウトコース側に配置固定されている。中央ルーメンと操作線915は互いに配置位置が固定されている。
尚、本明細書においてカテーテルに関しアウトコースというときは、屈曲を予定するカテーテル、または屈曲したカテーテルの中心軸よりも径方向の外側においてカテーテルの長尺方向に伸長する任意のコースを意味する。また同様に、インコースというときは、屈曲を予定するカテーテル、または屈曲したカテーテルの中心軸よりも径方向の内側においてカテーテルの長尺方向に伸長する任意のコースを意味する。
図9(a)は、血管910の分岐920の手前にカテーテル900の遠位端930が位置する状態を示す。図9(b)は、分岐920にて操作線915を操作し、カテーテル900の遠位端部を分岐線921の方向(紙面下方向)に屈曲させて分岐線921に侵入させた状態を示す。図9(c)は、図9(b)の状態から、カテーテル900自体を押し混んで分岐線921の奥方向にカテーテル900を侵入させた状態を示す。
カテーテル900の遠位端部を屈曲させて分岐920から所望の分岐線921の方向に侵入させる場合には、まずカテーテル900を周方向に回転動作させる。次いで、操作線915が当該屈曲のカーブにおけるアウトコースに位置するようカテーテル900を位置合わせすることができる(図9(a)参照)。
この状態で操作線915を押し込むプッシュ操作を行うとカテーテル900に曲げモーメントが発生し、遠位端部が屈曲し、所望の進行方法(即ち、分岐線921の伸長する方向)に遠位端930を向けることができる(図9(b)参照)。
さらにカテーテル900を分岐線921の奥方向に侵入させるときには、プッシュ操作による操作線915の屈曲状態を自然状態に戻しつつ、カテーテル900自体を分岐線921の奥方向に押し込む操作を行う(図9(c)参照)。このとき操作線915を屈曲前の状態に戻す操作は、意図的に操作線915を引っ張るプル操作、あるいは屈曲状態が解消されるよう操作線915が自律的に行う動作のいずれであってもよい。
プッシュ操作時の操作線915は、上述のとおり分岐920のカーブのアウトコースに位置して屈曲しており(図9(b)参照)、押し混まれた分だけ自然状態よりも経路長が長くなっている。尚、本明細書において自然状態とは、操作線の中心軸が直線の状態を意味する。ところがさらにカテーテル900を分岐線921に侵入させるときには、操作線915自体は自然状態に戻る方向に操作されるため、当該アウトコースのラインの経路長よりも操作線915の経路長が短くなる。この結果、操作線915の伸長方向にテンションが掛かる。すると、図9(c)に示すとおり、カテーテル900の遠位端部においてアウトコース側(図中矢印側)に予定しない反りあるいは屈曲をなす等の動作が発生する場合があった。以下、「予定しない反りあるいは屈曲をなす等の動作」を単に「予定しない動作」という場合がある。かかる場合に、カテーテル900のさらなる進行の円滑性が低減し、または、操作線915の操作性が低減する虞があった。
また図示省略するが、操作線を牽引するプル操作を行いカテーテルの遠位端部を屈曲させる場合には以下の操作が一般的である。即ち、プル操作前に当該操作線をインコースに配置せしめ、次いで操作線を牽引することでカテーテルの遠位端部を屈曲させる。かかる場合には、牽引された分だけ自然状態よりも経路長が短くなっている。そしてさらにカテーテルを分岐線に侵入させるときには、操作線自体は自然状態に戻る方向に操作されるため、当該インコースのラインの経路長よりも操作線の経路長が長くなる。かかる状態で、さらにカテーテルを分岐線に侵入させるために押し混んだ場合には、上述と同様にカテーテルの遠位端部において上記予定しない動作が発生する虞があった。
以上に説明する問題、即ち、操作線の経路長と、操作線が配置されるコースの経路長とに差異が生じることに起因してカテーテルの遠位端部に予定しない動作が発生するという問題は、操作線が1本または2本以上のカテーテルのいずれにおいても生じ得る。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、血管などの体腔の分岐においてカテーテルを屈曲させながら侵入させる場合に生じる操作線の経路長の変化に起因して、カテーテルの遠位端部に発生する予定しない動作を抑制可能なカテーテルを提供する。
本発明のカテーテルは、内部にルーメンを有するカテーテルであって、大径の上記ルーメンを形成している大径樹脂管と、上記ルーメンの外側に配置された小径の操作線細管と、上記操作線細管に挿通され遠位端部が上記カテーテルの遠位端部に連結された操作線と、上記大径樹脂管および上記操作線細管を共に被覆する第一補強層と、を有し、上記大径樹脂管と上記第一補強層とが遊離する遊離領域を有すると共に、上記遊離領域において上記大径樹脂管と上記第一補強層との間に上記操作線細管が遊挿されており、上記操作線細管が、上記遊離領域において上記大径樹脂管の周方向に移動可能であることを特徴とする。
また本発明のカテーテルの製造方法は、第一補強層よりもカテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられた本発明のカテーテルを製造する方法であって、上記第一補強層に上記大径樹脂管を遊離する状態で内挿するとともに、上記第一補強層と上記大径樹脂管との間に上記操作線細管を遊挿する遊挿工程と、上記大径樹脂管、上記第一補強層、および上記操作線細管を基端部において互いに固定する固定工程と、上記第一補強層の上記基端部とは反対側の端部において上記第二補強層を上記第一補強層の内側に配置するとともに、上記第二補強層と上記第一補強層との間に、上記第一補強層の端部よりも延在する余剰部を有する上記操作線を配置する端部領域配置工程と、上記余剰部を上記第一補強層側に折り返して折り返し部を形成し、上記折り返し部により上記操作線を上記第一補強層に係止する操作線係止工程と、上記端部領域配置工程の後に実施する工程であって、上記第一補強層の外側面より樹脂材料よりなるコート層を形成するとともに、上記樹脂材料を上記第二補強層まで含浸させ、上記コート層、上記第一補強層、上記操作線、および、上記第二補強層を当該樹脂材料によって一体的に固定して先端多重領域を形成する先端多重領域形成工程と、を備え、少なくとも上記固定工程と上記先端多重領域形成工程とを実施することによって、上記先端多重領域と、上記固定工程における上記所定の部材との間に、上記大径樹脂管と上記第一補強層とが遊離する遊離領域を設け、
上記第一補強層と上記大径樹脂管との間に遊挿する上記操作線細管が上記遊離領域において上記大径樹脂管の周方向に移動可能となるよう構成するよう実施することを特徴とする。
また本発明のカテーテルの異なる製造方法は、上記大径樹脂管の周囲に金属ワイヤをらせん状に巻き付けてコイルを形成するコイル形成工程と、上記コイル形成工程において形成された上記コイルの内径が上記大径樹脂管および上記操作線細管の外径の和を超える寸法となるまで、上記コイルを巻き緩めて第一補強層を形成するとともに、上記第一補強層の基端と先端とを把持することによって上記基端と上記先端との間に上記大径樹脂管と上記第一補強層が遊離する遊離領域を形成する遊離領域形成工程を備えることを特徴とする。
本発明のカテーテルは、カテーテルの近位端と遠位端との間において大径樹脂管と、これを被覆する第一補強層とが遊離する遊離領域を有する。操作線を挿通する操作線細管は、上記遊離領域に遊挿されている。
かかる構成を備える本発明によれば、上述する経路長の変化に起因する問題は、遊離領域において、操作線が大径樹脂管の周方向に移動することにより解消または軽減し得る。したがって、本発明によればカテーテルを血管など体腔の分岐において屈曲させた状態でさらに前進させたとき、当該カテーテルの遠位端部において上記予定しない動作を抑制することが可能である。
図1(a)から(c)は、血管分岐において操作される本発明のカテーテルの作用効果を説明する説明図である。 図2は、本発明一実施態様を例示するカテーテルの側面図である。 図3は、図2のIII−III断面図である。 図4は、図2のIV−IV断面図である。 図5は、本発明の一実施形態にかかるカテーテルの遊離領域の部分拡大側面図である。 図6は、本発明の一実施態様にかかるカテーテルの部分拡大側面図である。図6(a)は、第一補強層が設けられる前のカテーテルの先端多重領域の部分拡大側面図であり、図6(b)は、カテーテルの先端部分に設けられた第一補強層を備える先端多重領域の部分拡大側面図である。 図7(a)から図7(c)は、本発明のカテーテルの製造方法の一実施形態における製造工程を説明する説明図である。 図8(a)から図8(e)は、本発明のカテーテルの製造方法の一実施形態における製造工程を説明する説明図である。 図9(a)から(c)は、従来のカテーテルの課題を説明する説明図である。
以下、本発明の第一実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
なお、本実施の形態では図示するように上下の方向を規定して説明する場合がある。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものであり、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
本発明のカテーテルの各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明に関し、カテーテルの近位端部とは、カテーテルの近位端を含む所定の長さ領域をいう。同様に、カテーテルの遠位端部とは、カテーテルの遠位端を含む所定の長さ領域をいう。
また、カテーテルを構成する長尺状の各構成に関しても、同様に、適宜、近位端部、遠位端部、近位端、遠位端なる用語を用いる場合がある。その場合にも、近位端部とは、対応する近位端を含む所定の長さ領域をいい、遠位端部とは、対応する遠位端を含む所定の長さ領域をいう。
また、カテーテルの近位端あるいはカテーテルを構成する長尺状の各構成の近位端とは、当該カテーテルの操作者側におけるカテーテルまたは各構成の端部を意味する。カテーテルの遠位端あるいはカテーテルを構成する長尺状の遠位端とは、上記近位端とは反対側の端部を意味し、通常は、カテーテルの操作側の先端部を意味する。
また本発明を説明するにあたり、適宜、内側または外側という言葉を用いる場合がある。特段の説明がない場合には、上記内側はカテーテルの中心軸に対向する側を意味し、上記外側は、カテーテルの中心軸に非対向の側を意味する。
<第一実施形態>
以下に、本発明のカテーテルの一実施形態であるカテーテル100の構成について図2から図6を用いて説明する。
図2は、本発明の一実施態様を例示するカテーテル100の側面図である。図3は、図2に示されるカテーテル100におけるIII−III断面図である。図4は、図2に示されるカテーテル100のIV−IV断面図である。図5は、カテーテル100の遊離領域24の部分拡大側面図である。図6(a)は、第一補強層22が設けられる前のカテーテル100の先端多重領域34であって、操作線18の余剰部38Aが折り畳まれる前の状態を示す部分拡大側面図である。図6(b)は、カテーテル100の先端部分に設けられた先端多重領域34の部分拡大側面図である。尚、図3、図4には大径樹脂管14および操作線細管16の周囲を螺旋状に巻き回された金属ワイヤ28A、28Bの断面形状を図示簡略化のため略円形状に図示している。
本発明の一実施態様にかかるカテーテル100は、内部にルーメン12を有する。ルーメン12は大径の大径樹脂管14により形成されている。カテーテル100は、ルーメン12の外側に配置された小径の操作線細管16と、操作線細管16に挿通され遠位端部がカテーテル100の遠位端部に連結された操作線18と、大径樹脂管14および操作線細管16を共に被覆する第一補強層22と、を有している。
大径樹脂管14の基端からカテーテル100の遠位端までの間には、大径樹脂管14と第一補強層22とが遊離する遊離領域24が設けられている。遊離領域24は、図2に示される通り、カテーテル100の長尺方向の一定の長さ領域である。図3及び図5に示されるとおり、遊離領域24において、実質的に大径樹脂管14と第一補強層22とは離間している。本実施形態において、大径樹脂管14の外側面から第一補強層22の内側面までの距離は一定である態様に限定されない。たとえば第一補強層22に内包される空間内において、大径樹脂管14は第一補強層22の内径方向に移動可能であってもよい。本実施形態は、大径樹脂管14が第一補強層22の内径方向に移動し、第一補強層22の内側面に大径樹脂管14の外側面の一部が離間可能に当接している状態を包含する。
上述する遊離領域24において、大径樹脂管14と第一補強層22との間に操作線細管16が遊挿されている。操作線細管16は、大径樹脂管14および第一補強層22に結合されることなく挿入されている。ここで結合とは、化学的な結着または接着および物理的な固定を含む。
カテーテル100は、上記構成を備えることにより、操作線細管16が遊離領域24において大径樹脂管14の周方向に移動することを可能とする。即ち、操作線細管16の少なくとも一部は、大径樹脂管14と第一補強層22との間に挿入された状態において、大径樹脂管14の外側面を円周方向に沿って動作可能である。遊離領域24における操作線細管16は、大径樹脂管14の周方向における配置位置に自由度が付与されている。
上記構成を備えるカテーテル100によれば、従来のカテーテルの操作時において操作線の経路長の変化に起因してカテーテルの遠位端部に予定しない動作が発生するという問題を解決することが可能である。以下に、図1を用いて、本発明の優れた効果について具体的に説明する。
図1は、カテーテル100を血管910に侵入させて所望の方向に操作している状態を示す説明図である。カテーテル100は、操作線18を有しており、他の構成を図示省略する。カテーテル100は、遠位端20から近位端に向けて一定距離が先端多重領域34となっており、先端多重領域34よりさらに近位端側が遊離領域24となっている。図1(a)は、血管910の分岐920の手前にカテーテル100の遠位端20が位置する状態を示す。図1(b)は、分岐920にて操作線18を操作し、カテーテル100の遠位端部を分岐線921の方向(紙面下方向)に屈曲させて分岐線に侵入させた状態を示す。本実施形態では操作線18を操作したときのカテーテル100の屈曲点は、先端多重領域34に存在している。図1(c)は、図1(b)の状態から、カテーテル100自体を押し混んで分岐線921の奥方向に進行させた状態を示す。
カテーテル100の遠位端部を屈曲させて分岐920から所望の分岐線921の方向に侵入させる場合には、カテーテル100を周方向に回転動作させて、操作線18を、当該屈曲のカーブにおけるアウトコースに位置するよう位置合わせする(図1(a))。
この状態で操作線18を押し込むプッシュ操作を行うとカテーテル100に曲げモーメントが発生し、操作線18の遠位端40を含む遠位端部が屈曲し、所望の進行方法(分岐線921の方向)に遠位端20を向けることができる(図1(b))。
さらにカテーテル100を分岐線921の奥方向に侵入させるときには、プッシュ操作による操作線18の屈曲状態を自然状態に戻しつつ、カテーテル100自体を分岐線921の奥方向に押し込む操作を行う(図1(c)参照)。このとき操作線18を自然状態に戻す操作は、意図的に操作線18を引っ張るプル操作、あるいは屈曲状態が解消されるよう操作線18が自律的に行う動作のいずれであってもよい。
プッシュ操作時の操作線18は、上述のとおり分岐920のカーブのアウトコースに位置して屈曲しており(図1(b)参照)、押し混まれた分だけ自然状態よりも経路長が長くなっている。ところがさらにカテーテル100を分岐線921に侵入させるときには、操作線18自体は自然状態に戻る方向に操作されるため、図1(c)において仮想線80で示すアウトコースのラインの経路長よりも操作線18の経路長が短くなる。この結果、操作線18の伸長方向にテンションが掛かる。すると、当該テンションを受け、操作線18を挿通する図示省略される操作線細管16が、遊離領域24において大径樹脂管14の周方向であってインコース側に移動する(図1(c))。これによって操作線18に掛かっていた上記テンションが解消または低減され、カテーテル100の遠位端部に「予定しない動作」が発生することを防止または低減することができる。
したがってカテーテル100は血管910の分岐920から分岐線921への進行が円滑であり操作性が良好である。
以上では、分岐920において操作線18を近位端側から遠位端側に押し込んで屈曲操作を行う方式(以下、「プッシュ方式」という)の採用されたカテーテル100における本発明の作用効果について説明した。同様に、操作線18を近位端側に引っ張ることで屈曲操作を行う方式(以下、「プル方式」という)カテーテル100においても、同様の作用効果が発揮される。
即ち、一般的に、操作線を屈曲させるためにプル操作を行い、続いて操作線を自然状態に戻しつつカテーテル自体を分岐線に侵入させるとき、予定しない動作が発生する虞があることは上述のとおりである。これに対し、カテーテル100であれば、インコースの経路長に比して操作線18の経路長が短くなった場合には、以下の作用が発揮される。即ち、操作線18の少なくとも一部が、遊離領域24において大径樹脂管14の周囲をアウトコース側に移動し、これによって操作線18の経路長が増加する。このため、上記予定しない動作が発生することを防止または低減することができる。
以下に、カテーテル100の構成について詳細に説明する。
カテーテル100は、遊離領域24および先端多重領域34を備える管状本体50、管状本体50の近位端側に設けられる操作線操作部810、およびカテーテル100の近位端側に設けられたシリンジ812を備える。先端多重領域34は、操作線18の操作によって、図1に示す両端矢印のごとく、屈曲状態と直線状態とに変位可能である。
管状本体50は内部にルーメン12を有し、内視鏡を通じて、または直接に、血管などの体腔内に挿通される可撓性の管状体である。
操作線操作部810は、操作線18を操作するための操作部位である。本実施形態にかかるカテーテル100は、円板状のダイヤル816を備えるダイヤル方式の操作線操作部810を備える。ダイヤル方式の操作線操作部810は、ダイヤル816の任意の周縁付近に連結部818を有し、連結部818に操作線18の近位端部が固定されている。ダイヤル816の円盤の中心軸に対し軸回転させることによって操作線18の引き出し長さを調整し、これによって操作線18を操作することができる。ただし本発明は、ダイヤル方式に変えて、その他の操作方式の操作線操作部を適宜選択して備えることができる。カテーテル100における操作線18の操作方式は、プッシュ形式およびプル形式、またはプッシュプル形式(即ち、押し込む操作と引っ張る操作が選択的に実施できる操作形式)のいずれも選択可能である。
シリンジ812は、ルーメン12を通じて薬液等を体腔の所望の箇所に処するための注入部位である。操作線操作部810の内部には、カテーテル100の伸長方向に延在する内腔814を有している。内腔814を介してルーメン12とシリンジ812とが連通しており、シリンジ812から投入された薬剤は、内腔814およびルーメン12を通じてカテーテル100の遠位端開口32まで流通し、体腔に放出可能である。また、本実施形態の変形例として、シリンジ812に変えてガイドワイヤを含むマイクロカテーテルなどの医療器具をルーメン12に挿通してもよい。この場合、カテーテル100はシースとして体腔に配置され、第二のカテーテルが遠位端開口32から突出し、体腔の所望の部位まで伸長させることができる。
尚、図示省略するが、カテーテル100には適宜、持ち手部分を設けてもよい。たとえば、操作線操作部810とシリンジ812との間に持ち手部分を設けてもよい。
大径樹脂管14は、内部に連通するルーメン12を有する樹脂製の管状部材である。大径樹脂管14の材料としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマーを用いることができる。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などを用いることができる。このように、大径樹脂管14にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル100のルーメン12を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
小径の操作線細管16は、内部に操作線18を挿通する樹脂製の管状部材である。本発明において、大径樹脂管14における「大径」および小径の操作線細管16における「小径」とは、大径樹脂管14の内径と操作線細管16の内径とを比較し、相対的な大小関係を表している。即ち、大径樹脂管14の内径は、操作線細管16の内径よりも大きい。また、一般的には大径樹脂管14の外径は、操作線細管16の外径よりも大きい。
操作線細管16の材料は、内部に挿通される操作線細管16のスライド方向の摺動性の観点から、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、などのフッ素系高分子材料を好適に用いることができる。
大径樹脂管14の外周方向に対する操作線細管16の移動動作をスムーズにするという観点からは、大径樹脂管14との摩擦性を低減可能な材料を選択することができる。かかる観点から、たとえば操作線細管16の材料と大径樹脂管14の材料とを異ならしめてもよい。より具体的には、大径樹脂管14の材料としてPTFEなどのフッ素系樹脂を選択し、操作線細管16の材料としてPEEKを選択することが一つの好ましい組み合わせである。ただし上述は、操作線細管16の材料と大径樹脂管14の材料とを同一とすることを除外するものではない。
操作線18は、カテーテル100の先端を屈曲させる操作を行うための部材である。操作線18の遠位端部は、カテーテル100の遠位端部に固定されており、近位端部は、ダイヤル816における連結部818に固定されている。操作線18は、操作線細管16の内部に形成された連通孔にスライド操作可能に挿通されている。したがって、操作線細管16が大径樹脂管14の外周方向に移動するときは、操作線18も操作線細管16と共に大径樹脂管14の外周方向に移動する。
操作線18の遠位端部および近位端部は、それぞれ操作線細管16の端部から突出していてもよい。
操作線18の材料としては、特に限定されないが、例えば、PEEK、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、PIもしくはPTFEなどの高分子ファイバー、または、SUS、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金などの金属線を用いることができる。
ここでカテーテル100の屈曲とは、カテーテル100の中心軸(例えばルーメン12の中心軸)が直線以外となるようにカテーテル100が変形することをいう。
また、操作線18の屈曲とは、操作線18の中心軸が直線以外となるように操作線18が変形することをいう。操作線18を操作したときに生じる操作線18の屈曲は、一般的に、操作線18の遠位端部において生じる。たとえば、操作線18を操作したときに生じる操作線18の屈曲は、先端多重領域34において生じる。
図3に示すとおり、本実施形態における操作線細管16の断面内径は、長軸と短軸とを有する。たとえば、操作線細管16の断面内径を含む形状は、楕円、長円、あるいは長方形などである。
また本実施形態における操作線細管16の断面外径は、長軸と短軸とを有している。上記断面内径の長軸と上記断面外径の長軸、および上記断面内径の短軸と上記断面外径の短軸は、それぞれ略同方向に伸長している。
本発明に用いられる操作線18の形状は、操作線細管16に挿通され、カテーテル100の先端を屈曲可能に操作できる範囲において特に限定されず任意に決定される。本実施形態における操作線18は、平線ワイヤである(図3参照)。平線ワイヤとは、長尺状の部材であって、断面形状が長軸と短軸を含む形状の部材である。断面形状は、図3に示すように長方形であってもよいし、楕円または長円であってもよい。
操作線18が平線ワイヤであって、且つ、操作線細管16の断面内径が長軸と短軸とを有する場合には、挿通された操作線18の状態が安定し、操作線18の操作時において操作が安定する。
カテーテル100は、大径樹脂管14および操作線細管16は共に第一補強層22に被覆されている。第一補強層22は、全体として1つの円筒形状をなす。大径樹脂管14および操作線細管16は、当該1つの円筒形状の内部に隣接して包含されている。
第一補強層22は、カテーテル100の管状本体50を補強するための層であるとともに、大径樹脂管14と操作線細管16とを1つの空間内に内包するための層である。
1つの空間を提供する第一補強層22の内部において大径樹脂管14と操作線細管16とが遊離した状態で被覆されるため、操作線細管16は、大径樹脂管14の周方向に移動を可能とする。
第一補強層22を構成する材料は、第一補強層22の所期の目的を達成する範囲において特に限定されない。
たとえば、本実施形態における第一補強層22は、大径樹脂管14および操作線細管16を包囲する金属ワイヤから構成されている(図3参照)。
第一補強層22の構成材料として金属材料を選択することにより、強度およびカテーテル100の製造工程における耐熱性の観点から望ましい。加えて、当該金属材料がワイヤ部材であることによって、第一補強層22を形成するときの取り扱い性や加工性が良好である。ワイヤ部材間の距離を調整することによって第一補強層22の剛性を調整することも可能である。
金属ワイヤを構成する金属材料は、ステンレス鋼(SUS)やニッケルチタン合金などの金属細線のほか、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子ファイバーの細線を用いることができる。ワイヤ51の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形、等でよいが、本実施の形態では一般的な円形となっている。
本実施形態において、第一補強層22は、金属ワイヤを大径樹脂管および操作線細管の周囲を螺旋状に巻き回してなるコイルである。当該コイルは、巻き回されて隣接する金属ワイヤ同士の縁部が当接または重複してなる密巻き、または巻き回されて隣接する金属ワイヤ同士の縁部が離間するピッチ巻のいずれか、または組み合わせであってよい。コイルである第一補強層22は、一本の金属ワイヤを巻き回してなるコイルであってもよく、また二本以上の金属ワイヤを用いて多条巻してなる多条コイルであってもよい。本実施形態における第一補強層22は、図3から図5に示すように金属ワイヤ28Aと金属ワイヤ28Bを巻き回してなる二条の金属ワイヤからなる多条コイルである。
金属ワイヤを用いて構成される第一補強層22のコイル以外の例としては、例えば、金属ブレードを挙げることができる。第一補強層22である金属ブレードとは、金属ワイヤをメッシュ状に編む(編組する)ことによって構成され、大径樹脂管14および操作線細管16を共に被覆しルーメン12の長手方向に沿って延在する部材をいう。
カテーテル100の好ましい態様の一例として、第一補強層22は、大径樹脂管14および操作線細管16の周囲を包囲する金属ワイヤから構成される。上記金属ワイヤは、大径樹脂管14および操作線細管16の周囲を螺旋状に巻き回されてなるコイルである。上記コイルのピッチは、カテーテル100の遠位端側から近位端側に向けて大きくなるよう構成されることが好ましい。
上記コイルのピッチが遠位端側から近位端側に向けて大きく構成される態様には、当該コイルを構成する金属ワイヤの巻き回しのピッチが、連続的に大きくなる態様、および断続的に大きくなる態様を含む。即ち、第一補強層22において少なくとも2パターンのピッチを含み、遠位端寄りピッチよりも近位端寄りピッチが大きいピッチ巻部分として構成することができる。より具体的な好ましい態様としては、先端多重領域34における第一補強層22のピッチよりも遊離領域24における第一補強層22のピッチを大きく設けてもよい。
尚、上述は、第一補強層22の近位端を含む近位端部のピッチが、第一補強層22の中間領域におけるピッチよりも小さいことを除外するものではない。
このように第一補強層22においてコイルのピッチに変化をもたらすことにより、以下の望ましい作用効果が期待される。即ち、コイルのピッチが小さい場合には、当該コイルが屈曲すると内周側において隣接する金属ワイヤ同士が、互いに、重なり合う場合がある。当該重なりによりコイルの内径が縮小し遊離領域24が実質的に狭まる虞がある。これに対し、本態様では、遠位端側から近端側に向けて大きく構成することによって、遊離領域24を含むカテーテル100の近位端側においてピッチを大きくすることで、上記虞の発生を防止または低減させることが可能である。
次に第二補強層26について説明する。
第二補強層26は、第一補強層22よりもカテーテル100の中心軸側に設けられている。本実施形態にかかるカテーテル100において、第一補強層22と第二補強層26との間に、操作線18が、操作線細管16に被覆され、または操作線細管16から露出して、配置されている。
操作線18が第一補強層22と第二補強層26との間に配置されることにより、操作線18がルーメン12に入り込むこと、および操作線18がカテーテル100の外側、即ち、体腔側に突きだすことを防止することができる。
本実施形態は、以下の3つの態様を含む。即ち、第一態様は、操作線18が第一補強層22と第二補強層26との間において遊挿されている態様である。また第二態様は、操作線18が第一補強層22および/または第二補強層26に接合している態様である。また第三態様は、第一補強層22と第二補強層26との間に充填された樹脂材料により操作線18、第一補強層22および第二補強層26が結着している態様である。特に後述する先端多重領域34を備える場合には、カテーテル100の先端領域を一体化して操作性を向上させるという観点から、第三態様が好ましい。
第二補強層26は、管状本体50の長尺方向の略全域に設けられてもよいし、または所定の領域に選択的に設けられてもよい。本実施形態にかかるカテーテル100は、先端部分に第二補強層26が設けられている。
即ち、カテーテル100は、第一補強層22と、遊離領域24とは異なるカテーテル100の遠位端部に局所的に設けられた第二補強層26と、第一補強層22および第二補強層26の間に位置する操作線18と、を備える先端多重領域34を有する。
ここで「局所的」とは、管状本体50の長尺方向の全長ではなく、当該長尺方向の一領域を意味する。第二補強層26は、カテーテル100の遠位端部の一領域に設けられている。第二補強層26は、カテーテル100の遠位端を含む遠位端部においてカテーテル100の長尺方向の一定の長さ領域において設けられている。
先端多重領域34を設けることにより、操作線18の繰り返しの屈曲動作に対し、カテーテル100の先端部分に充分な強度を付与可能である。
本実施形態にかかるカテーテル100は、先端多重領域34において、第一補強層22および第二補強層26が、いずれも操作線18の外周を螺旋状に巻回する金属ワイヤから構成されるコイルをなす(図6参照)。
第一補強層22を構成するコイルのピッチは、第二補強層26を構成するコイルのピッチよりも大きくすることができる。
より具体的には、例えば、図6(a)に示すように、第二補強層26は密巻にて構成されており、実質的にチューブ形状をなしている。チューブ形状の第二補強層26の内部はカテーテル100の長尺方向に連通する孔を有し、当該孔がルーメン12に連通する第二ルーメン13をなしている。したがって、カテーテル100は、ルーメン12および第二ルーメン13を内部に備える。第二ルーメン13の遠位端には遠位端開口32が設けられており、シリンジ812(図2)から注入された薬液等は遠位端開口32を通過して体腔に投与可能である。またシリンジ812の替わりに治療用のカテーテル等をルーメン12および第二ルーメン13に挿通し、遠位端開口32より突出させることが可能である。
一方、第一補強層22は、図6(b)に示すように、ピッチ巻にて構成されている。尚、図6(b)において第二補強層26を構成する金属ワイヤの縁は図示省略している。
第一補強層22を構成するコイルのピッチは、第二補強層26を構成するコイルのピッチよりも大きくすることにより、第二補強層26あり断面径の大きい第一補強層22に相対的に柔軟性を与えることができる。また、第二補強層26を構成するピッチを相対的に小さくすることにより、第二ルーメン13の薬剤流通性やガイドワイヤなどの医療器具の挿入性を向上させることができる。
たとえば第二補強層26が、密巻または密巻に近い状態で操作線の外周を巻回されることにより、薬液等が流通可能な第二ルーメン13を構成することができる。したがって、先端多重領域34において、大径樹脂管を省略することができる。また先端多重領域34の外側に後述する樹脂製のコート層36を設ける場合に第二ルーメン13を流通する薬液等が、コート層36に対しする当該薬液の流圧の負荷を軽減させることができる。
加えて、コイルである第二補強層26のピッチよりもコイルである第一補強層22のピッチを大きくすることによって、先端多重領域34の適度な柔軟性を維持することができる。したがって、かかる構成を備えるカテーテル100は、薬液等を体腔の所望の箇所に処することが可能な、所謂デリバリーカテーテルとして好ましい。
また、カテーテル100は、ルーメン12にガイドワイヤを含むマイクロカテーテルなどの医療器具が挿通される、所謂ガイディングカテーテルとしても望ましく用いることができる。ガイディングカテーテルであるカテーテル100は、先端多重領域34を有することにより、医療器具をルーメン12に挿通したとき、先端多重領域34において、上記医療器具のコシに負けない適度の強度が発揮可能である。
第二補強層26の構成する材料およびその構成は、第一補強層22に関する材料および構成を適宜選択して採用することができる。ただし、第二補強層26は、第一補強層22と同一材料、および/または同一構成にて形成されてもよいし、異ならしめてもよい。
本実施形態では、第一補強層22と第二補強層26とは同種の金属よりなる金属ワイヤを用いている。第一補強層22は金属ワイヤ28A、28Bを用いて多条コイルとして構成している(図5、図6(b)参照)のに対し、第二補強層26は一本の金属ワイヤ29を巻き回してなる一条のコイルとして構成している(図6(a)参照)。
本実施形態において、大径樹脂管14は、先端多重領域34の近位端付近で終端している。したがって、先端多重領域34には、実質的に大径樹脂管14が存在していない。ルーメン12および第二ルーメン13は連通し、カテーテル100のメインルーメンをなしている。
図示省略するが、第二補強層26の内側面には、樹脂材料からなる内壁層が形成されていてもよい。上記内壁層を備えることにより、第二ルーメン13を通過する薬液が、第二ルーメン13を区画する第二補強層26を構成する金属部材の間隙に付着することを防止する。また上記内壁層を備えることにより、第二ルーメン13を通過するガイドワイヤなどのマイクロカテーテルの挿入をスムーズにする。
また図示省略するが、ルーメン12と第二ルーメン13との境界を平滑化するために、大径樹脂管14の遠位端部側の内側面から、第二補強層26の内側面に亘り樹脂材料からなる内壁層が形成されていてもよい。
尚、上記内壁面を構成する樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、大径樹脂管14、操作線細管16、コート層36あるいは外層42を構成する樹脂材料として示すものから適宜選択して使用することができる。
図6(b)に示すとおり、先端多重領域34において、操作線18は、遠位端部を折り返されてなる折り返し部38を有している。折り返し部38は、第一補強層22の遠位端部に係止されている。
操作線18と第二補強層26との関係を理解容易にするために図6(a)を示す。操作線18は、第二補強層26の外側に配置される。操作線18の遠位端を含む遠位端部は、第二補強層26の遠位端よりもカテーテル100の長尺方向に突出する余剰部38Aを有してよい。図6(b)に示すように、第二補強層26および操作線18を共に被覆する第一補強層22がさらに設けられて先端多重領域34が構成されている。第一補強層22の断面径は、第二補強層26の断面径よりも大きい。第一補強層22の遠位端と第二補強層26の遠位端はカテーテル100の長尺方向において略等しい位置にある。
図6(a)で示した余剰部38Aは、第一補強層22の遠位端付近を折り返し点として第一補強層22に沿って折り返されている。
操作線18が、カテーテル100の遠位端部において、第一補強層22という剛性の層に係止されることにより操作線18の操作がカテーテル100の先端において良好に伝達され、優れた操作性が実現される。また、第二補強層26よりも、断面径の大きい第一補強層22に操作線18が係止されるため、第二補強層26に操作線18が係止された場合に比べて、操作線18の操作がダイレクトにカテーテル100の先端に伝達される。
また本実施形態にかかるカテーテル100において、金属部材からなる2以上の補強層が設けられている場合に、折り返し部38は、カテーテル100の長尺方向において最長の補強層の遠位端部に係止されてよい。本実施形態では、具体的には、カテーテル100は、第一補強層22と第二補強層26とを有しており、折り返し部はカテーテル100の長尺方向において第二補強層26よりも長い第一補強層22の遠位端部に係止されている。かかる構成によれば、操作線18の動作が物理的に第一補強層22に良好に伝達され易く、管状本体50を操作線18の動作にスムーズに追随させやすい。
本実施形態において操作線18として平線ワイヤが選択された場合に、さらに以下の効果が発揮される。即ち、平線ワイヤである折り返し部38の内側主面と第一補強層22の外側面とが当接している。折り返し部38と第一補強層22とが面で当接した状態で係止されることにより、操作線18の動作が第一補強層22に良好に伝達される。
図6に示すとおり、先端多重領域34には、操作線細管16から露出した操作線18が配置されている。先端多重領域34に配置される操作線18は、周方向に操作線細管16が存在しない。
即ち、先端多重領域34において、操作線細管16(図6において図示省略)の遠位端よりカテーテル100の遠位端側に操作線18が延在している。操作線18の遠位端側には上述したとおり折り返し部38が設けられている。折り返し部38の折り返し距離は、第一補強層22の遠位端と操作線細管16の遠位端との距離よりも小さく、かつ、先端多重領域34における第一補強層22の内径が、遊離領域24における第一補強層22の内径よりも小さくなるよう構成することができる。
折り返し部38の折り返し距離とは、余剰部38Aを折り返してなる折り返し点から操作線18の余剰部38Aの先端までの距離をいう。
かかる構成によれば、カテーテル100を先細状に形成することができる。
即ち、先端多重領域34において操作線18を操作線細管16から露出させることによれば、操作線細管16の厚み分を除去することができるため、カテーテル100の先細の構成に寄与する。
また折り返し部38の折り返し距離が、第一補強層22の遠位端と操作線細管16の遠位端との距離よりも小さいため、先端多重領域34において折り返し部38と操作線細管16とは重複しない。したがって、先端多重領域34における径方向の厚みの増大が回避されている。
さらに先端多重領域34における第一補強層22は、遊離領域24における第一補強層22よりも、内径を小さく構成することも、カテーテル100の先細の構成に寄与する。
このようにカテーテル100を先細に形成することによって、体腔の細部にカテーテル100を侵入させるときの操作性を向上させ得る。
特に折り返し部38は、第一補強層22を構成するコイルにおいて、第一補強層22の遠位端から二巻目の金属ワイヤ28上、または当該二巻目の金属ワイヤ上を超えてさらにカテーテル100の近位端部側に位置することが好ましい。これにより、操作線18が確実に第一補強層22に係止可能であるとともに、操作線18の屈曲の動作を第一補強層22に良好に伝達させることができる。尚、第一補強層22の遠位端から数えられる金属ワイヤ28の巻数は、折り返し部38の端部が位置する点を通り、カテーテルの長尺方向に伸長する直線上において、第一補強層22の遠位端から数えられる金属ワイヤの本数である。
本実施形態では、図6(b)に示すとおり、折り返し部38の端部は、第一補強層22の遠位端から二巻目の金属ワイヤ28Aの上に位置している。
次に、本実施形態にかかるカテーテル100に設けられるコート層36について説明する。
先端多重領域34の外周には樹脂材料よりなるコート層36が設けられている。コート層36は図2および図4に図示し、図6(b)において図示省略している。
コート層36を構成する上記樹脂材料の少なくとも一部は、第二補強層26まで含浸している。特に本実施形態にかかるカテーテル100は、図4に示すとおり、先端多重領域34の最外層としてコート層36を備えるとともに、コート層36を構成する樹脂材料が、密巻された第二補強層26の外側面に到達する位置まで含浸している。
あるいは、図示省略するが、第二補強層26を構成する金属材料間に適度の間隙がある場合には、上記樹脂材料は、当該間隙にまで含浸してもよい。
コート層36を設けることによって金属材料がカテーテル100の外側面に露出することを回避し、体腔の保護を図ることができる。また、特に樹脂材料が第一補強層22の外側から第二補強層26まで含浸することにより、先端多重領域34における第一補強層22、第二補強層26、および操作線18の一体性を向上させることができる。そのため、第一補強層22に係止された操作線18の屈曲動作を、速やかに第二補強層26にも伝達可能であり、カテーテル100の先端屈曲に関する操作性がよい。
第二補強層26まで樹脂材料が含浸するとは、第二補強層26の外側面に樹脂材料が当接している状態、第二補強層26の厚み内に樹脂材料が浸透している状態、または第二補強層26の内側面まで樹脂材料が至っている状態のいずれか、または全てを含む。
上記樹脂材料は、樹脂のみからなる材料であってもよいし、樹脂に任意の添加剤が添加されてなる材料であってもよい。
上記樹脂材料としては、例えば、熱可塑性ポリマーを用いることができる。一例として、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(P
VC)またはポリプロピレン(PP)などを用いることができる。
次に、本実施形態にかかるカテーテル100に設けられる外層42について説明する。
カテーテル100は、第一補強層22を被覆する外層42を有する。外層42は、図2および図3において示し、図5において図示省略している。
外層42は、樹脂材料により構成されている。外層42を構成する樹脂材料は、上述にて説明したコート層36に用いられる樹脂材料と同様のものを用いることができる。
外層42は樹脂材料よりなる膜状の層であり、図3に示すとおり、外層42の内側面は、第一補強層22の内側面よりも外側に位置している。
ここで第一補強層22の内側面とは、第一補強層22を長尺状の管状体と見た場合の、当該管状体の内側面である。外層42を構成する樹脂材料は、当該管状体の内側面を超えて、カテーテル100の中心軸方向に突出しない。したがって、第一補強層と大径樹脂管14との間において、外層42を構成する樹脂材料が突出して操作線細管16の動作を妨げることがない。
外層42と第一補強層22との関係において、本実施形態は、外層42の内側面が第一補強層22の外側面と隣接する態様を含む。
外層42を備えることにより、第一補強層22がカテーテル100の最外層として露出せず、体腔の保護が図られる。また、外層42を構成する樹脂が第一補強層22の内側面よりも外側に位置していることから、外層42と第一補強層22とは実質的に密着固定していない。したがって第一補強層22から受ける外層42の負荷が小さく、外層42の敗れなどの破損を防止または低減することができる。
外層42およびコート層36は、同一の樹脂材料からなる膜状の層として一体的に設けることができる。
あるいは、外層42およびコート層36を、個別の層として形成することもできる。かかる場合には、外層42およびコート層36を構成する樹脂材料は同一であってもよいし異なっていてもよい。外層42とコート層36との境界は、離間していてもよいし、互いに重なりあわせて外層42とコート層36の重複領域を設けてもよい。
以上に説明する第一実施形態は、一部材からなる一連のコイルによりなる第一補強層22を有するカテーテル100の例を示した。第一実施形態の変形例として、第一補強層22は、2以上のコイルを軸方向に連接して構成されてもよい。
たとえば、別部材である本体コイル部22Aと先端コイル部22Bとを形成し、本体コイル部22Aの遠位端部と先端コイル部22Bの近位端部とを連接させて第一補強層22を形成してもよい。たとえば上記本体コイル部22Aは大径樹脂管14の外周を覆う相対的に長尺のコイルであり、先端コイル部22Bは、上述する第二補強層26の外側面と対向する内側面を有する相対的に短尺のコイルである。先端コイル部22Bと第二補強層26との間に操作線18が延在する。たとえば先端コイル部22Bの近位端部が本体コイル部22Aの遠位端部と、操作線細管16または操作線18との間に差し込まれることにより、先端コイル部22Bと本体コイル部22Aとが連接する。
本体コイル部22Aと先端コイル部22Bよりなる第一補強層22を備えるカテーテル100の製造方法を後述する第四実施形態として説明する。
<第二実施形態>
次に本発明のカテーテル100の製造方法の一例(以下、「第一製造方法」ともいう)について説明する。第一製造方法の説明には図7を適宜用いる。図7(a)から(c)は、カテーテル100の製造工程を段階的に説明する説明図である。
第一製造方法は、以下のとおり実施される。即ち、大径樹脂管14と、操作線細管16と、大径樹脂管14および操作線細管16を内包可能な円筒状の第一補強層形成用の型枠部材48(図7(b))を準備する。加えて、大径樹脂管14と型枠部材48とを同心に配置せしめるとともに、大径樹脂管14と型枠部材48との間に操作線細管16を配置せしめて当該配置を固定支持する支持手段である支持部材44を準備する。
大径樹脂管14および操作線細管16の製造方法は、特に限定されず、公知の手段を用いて適宜製造することができる。また操作線細管16は、予め操作線18が挿通されたものであってもよいし、操作線18を挿通する前の操作線細管16を用い、後工程で適宜、操作線細管16に操作線18を挿通してもよい。
第一製造方法は、第一補強層形成工程および型枠部材取り除き工程を有してカテーテル100を製造するカテーテルの製造方法である。
上記第一補強層形成工程は、支持部材44において、大径樹脂管14と操作線細管16と型枠部材48とを上記配置に固定支持し、型枠部材48の外周面に金属部材である金属ワイヤ28を被覆して第一補強層22を形成する工程である。
また、型枠部材取り除き工程は、上記第一補強層形成工程後において型枠部材48を取り除く工程である。
本実施形態にかかる第一製造方法によれば、支持手段である支持部材44により、大径樹脂管14、操作線細管16および型枠部材48を適切に配置し、第一補強層形成工程を実施する。第一補強層形成工程によれば、大径樹脂管14および操作線細管16を内包し、かつこれらと物理的に接触しない長尺かつ管状の第一補強層22を容易に形成することができる。
続いて、型枠部材取り除き工程において型枠部材48が取り除かれる。この結果、大径樹脂管14と第一補強層22とが遊離する遊離領域を有すると共に、遊離領域24において大径樹脂管14と第一補強層22との間に操作線細管16が遊挿されたカテーテル100を容易に製造することができる。
ここで型枠部材48とは、少なくとも遊離領域24の長軸方向の長さと略同等の長さの円筒体であって、当該円筒体の内径は、大径樹脂管14の外径と操作線細管16の外径の和以上である。型枠部材48は、第一補強層22を形成するための部材あって、型枠部材48の外面が、形成される第一補強層22の内側面と略一致する。
型枠部材48の構成材料は特に限定されないが、後述する外層42を形成する工程よりも、型枠部材取り除き工程が後に実施される場合には、外層形成工程における熱処理に耐えうる耐熱性を示す部材により構成されることが望ましい。耐熱性のある部材としては、金属部材が好ましく、具体的には、例えばステンレスなどを挙げることができるがこれに限定されない。
支持部材44は、所期の目的を達成する限りにおいて特に限定されないが、たとえば支持部材44は、一方面に、支持を予定する各部材の端部が挿入される挿入凹部(図示省略)が形成された円盤形状体である。円盤形状体の他方面は、基板に設置するための設置面である。挿入凹部に端部が挿入されて支持された大径樹脂管14、操作線細管16および型枠部材48は、円盤形状体の一方面に対し略垂直に起立した状態で、大径樹脂管14と型枠部材48とが同心に位置する。加えて、大径樹脂管14と型枠部材48との間に操作線細管16が位置する。
以下に、カテーテル100の製造工程の一例をより詳細に説明する。
図7(a)に示す支持部材44は、大径樹脂管14、操作線細管16および型枠部材48に加え、第二補強層形成用の型枠部材46の端部を挿入するための図示省略される挿入凹部を備える。
図7(a)に示すとおり、まず、支持部材44によって型枠部材46および大径樹脂管14を支持せしめる。型枠部材46は、先端細径の柱状体である。柱状体である型枠部材46は、外径寸法が概略等しい柱本体46Aと先端に向かって縮径する柱先端部46Bとを有する。柱本体46Aにおける外径寸法は、大径樹脂管14の内径寸法と略同等である。支持部材44において、大径樹脂管14の内部(即ち、ルーメン12に相当する孔)に柱本体46Aが貫通した状態で、大径樹脂管14および柱本体46Aが支持されている。かかる状態において、柱先端部46Bの側面略全体に対し、金属ワイヤ29を巻き回しコイルである第二補強層26を形成する。即ち、柱先端部46Bは、第二補強層26を形成するためのダミーのコア材料に相当し、柱先端部46Bの外面が、形成される第二補強層26の内側面と略一致する。
金属ワイヤ29の巻き回し速度を調整するなどして、巻き回しのピッチを調整することができる。図7(a)では、密巻に巻き回してなる第二補強層26を示す。金属ワイヤ29の一方の端部領域は、図7(a)に示すとおり、大径樹脂管14の一端側に亘っていてもよい。金属ワイヤ29の端部領域を大径樹脂管14の一端側に巻きつけることによって、第二補強層26と大径樹脂管14とを一体的に構成することができる。
本製造方法において、型枠部材を用い、その外周に金属ワイヤを巻き回す手法は特に限定されず、公知の手段を適宜採用することができる。例えば、直状の金属ワイヤを機械的に型枠部材の外周を周回させながら巻き付けてもよい。また例えば、前工程として、金属ワイヤに型枠部材の巻き付け方向に沿った巻癖を付す塑性変形工程を実施し、次いで、巻癖の付された当該金属ワイヤを型枠部材の外周面に沿わせて巻き付けてもよい。
続いて、図7(b)に示すとおり、大径樹脂管14、型枠部材48、および操作線細管16の端部を上記挿入凹部に挿入して固定支持する。これにより大径樹脂管14および型枠部材48は、同心に配置され、また大径樹脂管14と型枠部材48との間に操作線細管16が配置される。
型枠部材48の紙面上端と、操作線細管16の遠位端と、大径樹脂管14の遠位端とは略同等の高さ位置に位置している。操作線細管16の遠位端から紙面上方に向けて、操作線18が露出して延在している。
操作線18の先端は、余剰部38Aが確保されている。
そして、図7(c)に示すとおり、型枠部材48の外周面に金属部材である金属ワイヤ28を被覆して第一補強層22を形成する(第一補強層形成工程)。第一実施形態において説明したとおり、金属ワイヤ28をピッチ巻で巻き回すことによって第一補強層22を形成する。金属ワイヤ28のピッチは、全体を通して一定であってもよいが、例えば、型枠部材48の外周面においてピッチを大きくし、第二補強層26の周囲においてピッチを相対的に小さくすることもできる。
第二補強層26の周囲においては、露出する操作線18を第二補強層26の側面に当接した状態で金属ワイヤ28を巻き回している。したがって第二補強層26と第一補強層22とは当接した状態で積層される。
第一補強層22を形成した後、図7(b)において示される余剰部38Aを第一補強層22に沿って折り返すことによって折り返し部38を形成する。折り返し部38の先端は、第一補強層22の紙面上端から二巻目の金属ワイヤ28上に位置している。
柱先端部46Bの外周において、第二補強層26および操作線18の上から、金属ワイヤ28を巻き回すことによって、先端多重領域34が形成される。
続いて、図示省略するが、外層42およびコート層36を形成する。外層42およびコート層36の形成方法は特に限定されない。たとえば、所定の領域に、熱収縮チューブなどの熱収縮性材料を被覆し、外周から圧熱することにより上記熱収縮性材料を熱収縮させることによって、外層42およびコート層36を形成することができる。型枠部材46を取り外す前にコート層36を形成することによって、コート層36を形成するための樹脂材料の含浸を、型枠部材46の外側面までに留めることができる。また型枠部材48を取り外す前に、外層42を形成することによって、外層42を形成するための樹脂材料の含浸を、型枠部材46の外側面までに留めることができる。
上述のとおり第一補強層22および折り返し部38を形成した後、支持部材44を取り外し、第二補強層26を形成するための型枠部材46および第一補強層22を形成するための型枠部材48を取り外す。
型枠部材46を取り外すことによって、柱本体46Aが存在していた領域はルーメン12となり、柱先端部46Bが存在していた領域は、ルーメン12に連通する第二ルーメン13となる。また第二補強層26の先端は、型枠部材46が取り外されることによって開口して、遠位端開口32をなす。
型枠部材48を取り外すことによって、大径樹脂管14と第一補強層22とが遊離する遊離領域24をなす。遊離領域24において大径樹脂管14と第一補強層22との間に操作線細管16が遊挿されている。
以上に説明する第一製造方法より、カテーテル100を製造することができる。
<第三実施形態>
次に本発明のカテーテル100の製造方法の異なる例(以下、「第二製造方法」ともいう)について説明する。
第二製造方法は、遊挿工程と、固定工程と、端部領域配置工程と、操作線係止工程と、先端多重領域形成工程と、含む。以下では、遊挿工程と、固定工程と、端部領域配置工程と、操作線係止工程と、先端多重領域形成工程をこの順で実施してなる第二製造方法について説明する。但し、これらの工程は本発明の趣旨に逸脱しない範囲において、適宜、順番を入れ替えて実施することができる。
第二製造方法は、上記固定工程と上記先端多重領域形成工程とを実施することによって、先端多重領域34と基端部との間に、大径樹脂管14と第一補強層22とが遊離する遊離領域24を設ける。これによって、第一補強層22と大径樹脂管14との間に遊挿する操作線細管16が遊離領域24において大径樹脂管14の周方向に移動可能となるよう構成する。
以下に、第二製造方法の発明について詳細に説明する。
第二製造方法によりカテーテル100を製造するために、まず遊挿工程を実施する。本工程は、第一補強層22に大径樹脂管14を遊離する状態で内挿するとともに、第一補強層22と大径樹脂管14との間に操作線細管16を遊挿する工程である。大径樹脂管14、第一補強層22、操作線細管16は、それぞれ個別の部材として予め形成していてもよい。あるいは、大径樹脂管14、第一補強層22、操作線細管16の少なくいずれかを工程の途中で作り込むことによって遊挿工程を実施してもよい。作り込むとは、例えば、第一補強層22を例に述べれば、第一製造方法において示される第一補強層22を形成するための型枠部材48を用いて本工程の途中において第一補強層22を形成する例を挙げることができる。即ち、型枠部材48に大径樹脂管14と操作線細管16とを内挿するとともに、型枠部材48の外周に金属コイルを巻き回して第一補強層22を形成する。これにより第一補強層22に大径樹脂管14を遊離する状態で内挿するとともに、第一補強層22と大径樹脂管14との間に操作線細管16を遊挿することを実現してもよい。
遊挿工程において、操作線18が挿通された状態の操作線細管16を用いてもよい。あるいは操作線18が挿通される前の操作線細管16を用いてもよく、かかる場合には、遊挿工程における任意の段階、あるいは遊挿工程の後工程において操作線18を操作線細管16に挿通することができる。
次に、固定工程について説明する。固定工程は、上述する遊挿工程後に実施される。即ち、固定工程は、第一補強層22と大径樹脂管14との間に操作線細管16が遊挿された状態で、これらの基端部において互いを固定する工程である。上記基端部とは、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部側の一部領域を意味する。
本工程では、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16を基端部において直接または間接に互いに固定する。即ち、本工程は、基端部において大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16を、互いに直接に固定しこれらの配置状態を固定してもよい。あるいは、本工程は、基端部において大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16を、一または複数の任意の部材にそれぞれ固定してもよい。これによって、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16を間接に互いに固定することができる。
例えば、固定工程の1つの態様として、遊挿工程後における大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部を所定の配置にて固定するための固定部材を用いて仮固定することができる。そして後工程を適宜実施した後、当該固定部材を取り外し、カテーテル100における所定の部材に大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部を固定してもよい。上記固定部材としては、支持部材44のごとく、基板上に、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部を挿入するための挿入凹部を有する部材を挙げることができるが、これに限定されない。
また、固定工程の他の態様として、遊挿工程後、速やかに、あるいは後工程を適宜実施した後、直接にカテーテル100における所定の部材に、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部を固定してもよい。
尚、上述するカテーテル100における所定の部材とは、大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部よりもカテーテル100の近位端部側に位置する部材を意味する。例えば、上記所定の部材の例として、操作線操作部810を挙げることができる。大径樹脂管14、第一補強層22、および操作線細管16の基端部は、操作線操作部810に含まれる任意の部材に適宜選択して固定してよい。特に操作線細管16の基端部は、操作機能を考慮して連結部818に固定してよい。
次に、カテーテル100の遠位端部側の形成について説明する。
端部領域配置工程は、第一補強層22の上記基端部とは反対側の端部(即ち、カテーテル100の先端側)において第二補強層26を第一補強層22の内側に配置する。これとともに端部領域配置工程は、第二補強層26と第一補強層22との間に、第一補強層22の端部よりも上記基端部とは反対側の端部側に延在する余剰部38Aを有する操作線18を配置する工程である。
ここで第二補強層26は、予め独立の部材として準備してもよいし、あるいは、端部領域配置工程において作り込んでもよい。第二補強層26を作り込むとは、上述する第一製造方法において説明するように、第二補強層形成用の型枠部材46を用い、この外周に金属ワイヤを巻き回して第二補強層26を形成する例を挙げることができる。型枠部材46が存在した状態で、あるいは型枠部材46を取り除いた状態で、作り込まれた第二補強層26に対し第一補強層22と操作線18とを適切に配置することができる。
端部領域配置工程において、操作線18は、操作線細管16に被覆された状態であってもよいし、操作線細管16から露出した状態であってもよい。第一実施形態にかかるカテーテル100の具体的な態様をなすためには、本工程における操作線18は、操作線細管16から露出した状態であることが望ましい。
操作線18の遠位端部には、折り返し部38を形成するための余剰部38Aが設けられる。操作線係止工程により、余剰部38Aを第一補強層22側に折り返して折り返し部38を形成し、折り返し部38により操作線18を第一補強層22に係止することができる。
第二製造方法における先端多重領域形成工程は、上記端部領域配置工程の後に実施する工程である。先端多重領域形成工程は、第一補強層22の外側面より樹脂材料よりなるコート層36を形成する。このとき先端多重領域形成工程では、当該樹脂材料を第二補強層26まで含浸させ、コート層36、第一補強層22、操作線18、および、第二補強層26を当該樹脂材料によって一体的に固定して先端多重領域34を形成する。
尚、操作線係止工程を実施した後に、先端多重領域形成工程を実施することによって、折り返し部38もコート層36によりコートすることができる。しかし、第二製造方法はこれに限定されず、例えば先端多重領域形成工程を実施した後に、操作線係止工程を実施し、コート層36の外側に折り返し部38を形成する態様を包含する。
第二製造方法は、少なくとも上述する固定工程と先端多重領域形成工程とを実施することによって、先端多重領域34と、固定工程における基端部との間に、大径樹脂管14と第一補強層22とが遊離する遊離領域24を設けることができる。
これにより、第一補強層22と大径樹脂管14との間に遊挿された操作線細管16が遊離領域24において大径樹脂管14の周方向に移動可能となるよう構成されたカテーテル100を製造することができる。
第二製造方法では、さらに外層42を形成する外層形成工程を付加することができる。外層42の形成方法は、第一製造方法における説明を適宜適用することができるため、ここでは詳細の説明を割愛する。第一製造方法において説明するとおり、外層42とコート層36とは、異なる層であってもよいし、一連の層であってもよい。またコート層36が形成される先端多重領域形成工程を先に実施し、その後の外層形成工程を実施してもよいし、外層形成工程を先に実施し、その後に先端多重領域形成工程を実施してもよい。また先端多重領域形成工程において、コート層36の形成と同時に外層42を形成することもできる。かかる場合には、外層形成工程は、先端多重領域形成工程に含まれる。
<第四実施形態>
次に本発明のカテーテル100の製造方法の異なる例(以下、「第三製造方法」ともいう)について説明する。第三製造方法の説明には図8を用いる。図8aから図8eは、第三製造方法の一例を示す工程図である。
第三製造方法は、カテーテル100の製造方法であって、コイル形成工程と、遊離領域形成工程と、を有する。
コイル形成工程は、大径樹脂管14の周囲に金属ワイヤをらせん状に巻き付けてコイルを形成する。
遊離領域形成工程は、上記コイル形成工程において形成されたコイルの内径が大径樹脂管14および操作線細管16の外径の和を超える寸法となるまで、上記コイルを巻き緩めて第一補強層22を形成する。これとともに、第一補強層22の基端と先端とを把持することによって当該基端と当該先端との間に大径樹脂管14と第一補強層22が遊離する図8において図示省略する遊離領域24を形成する。
上記コイル形成工程と遊離領域形成工程を有することにより、遊離領域24を有するカテーテル100を容易に製造することができる。
尚、第四実施形態では、図8に示すように、本体コイル部22Aと先端コイル部22Bから構成される態様の第一補強層22を備えるカテーテル100の製造方法を例に説明する。
まず、図8aに示すように、芯材700が挿通され少なくとも一方の端部から芯材700が露出して延在する大径樹脂管14を準備する。そして、線状部材を、大径樹脂管14から露出する芯材700と大径樹脂管14の遠位端部上との間に亘りらせん状に巻き回し第二補強層26を形成する。第二補強層26をなすコイルは、例えば密巻により形成する。尚、図示省略するが、各製造工程において線状部材が巻き付けられてなるコイルは、最終的に固定されるまでの間、適宜、適度の巻き緩みを保持した状態でクランプなどにより仮固定してよい。
本実施形態に用いる芯材700は、露出する端部が、先端に向かって緩やかに縮径している。これにより、当該端部の傾斜面に沿って線状部材を巻き回すことによって、先端コイル部22Bの遠位端部を遠位端に向かって縮径させている。変形例として、外径が均一な円筒の芯材を用い、形成されるカテーテルの内部に連通するルーメンの径を略一定としてもよい。
次に、図8bに示すとおりコイル形成工程を実施する。具体的には、操作線細管16を大径樹脂管14に並列させて、金属ワイヤで操作線細管16および大径樹脂管14を共にらせん状に巻きつけてなるコイルである、本体コイル部22Aを形成する。
たとえば、操作線細管16および大径樹脂管14は、カテーテル100の遠位端部において略同一で終端している。本体コイル部22Aの遠位端は、操作線細管16および大径樹脂管14の遠位端と略同一の位置またはその近傍に位置している。
図8bに示すとおり、本体コイル部22Aの遠位端部は第二補強層26の近位端部に乗り上げている。尚、本実施形態では本体コイル部22Aは、単条かつ一重のコイルより構成される例を示した。ただし本体コイル部22Aをなすコイルは、二以上のコイルが径方向に重なってなる多重コイルであってもよい。また各コイルは一本の線状部材からなる単条コイルであってもよいし、複数の線状部材からなる多条コイルであってもよい。本体コイル部22Aをなすコイルは、たとえば密巻であって第二補強層26をなすコイルとは巻方向が異なる。
コイル形成工程では、本体コイル部22Aをなす線状部材は大径樹脂管14および操作線細管16を軸として、これらに対し密接した状態で巻き回される。したがって、図8bで示す本体コイル部22Aの内径sは、操作線細管16の直径、および大径樹脂管14の直径の和に略等しい。
次に図8cを用いて遊離領域形成工程を説明する。まずコイル形成工程において形成された本体コイル部22Aの内径tが大径樹脂管14および操作線細管16の外径の和を超える寸法となるまで、本体コイル部22Aを自律的に巻き緩めて第一補強層22を構成する本体コイル部22Aを形成する。即ち、図8cに示す本体コイル部22Aの内径tは、図8bに示す本体コイル部22Aの内径sよりも大きい。これにより、第一補強層22(本体コイル部22A)と大径樹脂管14とが遊離するとともに、第一補強層22(本体コイル部22A)と大径樹脂管14との間に操作線18が遊挿された状態が実現される。この状態で、第一補強層22(本体コイル部22A)の基端と先端とを把持するコイル固定部90を形成し、当該基端と当該先端との間に大径樹脂管14と第一補強層22(本体コイル部22A)が遊離する遊離領域24(図示省略)を形成する。
尚、本実施形態では、後工程において先端コイル部22B(図8d参照)を形成し、本体コイル部22Aと先端コイル部22Bとを連接することにより第一補強層22が形成される。
たとえばコイル固定部90は、以下に説明する固定部形成工程を実施することにより形成することができる。
大径樹脂管14および操作線細管16が内挿される第一補強層22(本体コイル部22A)の基端と先端とに樹脂部材を含浸させ、大径樹脂管14、操作線細管16、および第一補強層22(本体コイル部22A)を上記樹脂部材により包埋する。これによって、大径樹脂管14、操作線細管16、および第一補強層22(本体コイル部22A)を一体的に固定して固定部を形成し、基端または先端を把持する。
次に先端コイル部22Bの形成について図8dを用いて説明する。図8bまたは図8cに示すように、先端コイル部22Bを形成する前工程において、予め操作線細管16に操作線18を挿通する。挿通された操作線18を、操作線細管16の遠位端から遠位側に露出させ、かつ先端コイル部22Bの終端予定位置よりも遠位側に余剰部38Aを確保する。
そして、第二補強層26および操作線18を共に覆って金属ワイヤを巻き回し、先端コイル部22Bを形成する。先端コイル部22Bは、たとえば第二補強層26をなすコイルと巻方向が同じであって、第二補強層26をなすコイルよりもピッチが大きい。
先端コイル部22Bの近位端部を本体コイル部22Aの遠位端部の下側に差し込んで本体コイル部22Aと先端コイル部22Bとを連接させて第一補強層22を形成する。
このとき、先端コイル部22Bの遠位端部を巻き回した状態で把持するとともに、先端コイル部22Bの近位端部を本体コイル部22Aの内壁に当接するよう巻き緩ませることによって、遠位側に向かって先端コイル部22Bを緩やかに縮径させてもよい。
先端コイル部22Bを形成後、余剰部38Aを基端側に折り返して折り返し部38を形成し、先端コイル部22Bの遠位端に操作線18を係止する。係止状の状態を安定させるために、さらに折り返し部38の先端を先端コイル部22Bの外側から内側に差し込んで差込部38Bを設けてもよい。差込部38Bは、たとえば、先端コイル部22Bのループ二つ分以上、先端コイル部22Bの内側に差し込むとよい。
上述のとおり形成した第一補強層22の外側面を樹脂部材により被覆する。例えば先端コイル部22Bが設けられた領域は、先端コイル部22Bの外側面から第二補強層26まで熱可塑性樹脂を含浸させて先端部分を包埋する先端包埋部92を設ける。先端包埋部92の近位端部はコイル固定部90に乗り上げてもよい。上記熱可塑性樹脂としては、たとえばポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)などを例示することができる。
また本体コイル部22Aが設けられた領域は、第一補強層22の外周にシート状またはチューブ状などの熱収縮部材を配置し、圧熱して外層42を形成するとよい。外層42の遠位端部はコイル固定部90または先端包埋部92の近位端部に乗り上げてもよい。上記熱収縮部材を構成する熱可塑性樹脂は、例えば先端包埋部92に関し例示列挙する熱可塑性樹脂などを挙げることができる。
以上に本発明の第一実施形態から第四実施形態について説明した。本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。特に第二実施形態から第四実施形態において示す各製造方法は、本発明のカテーテルを製造するという共通の課題を有し、各製造方法において示される各工程を互いに組み合わせることを本発明は包含する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)内部にルーメンを有するカテーテルであって、大径の前記ルーメンを形成している大径樹脂管と、前記ルーメンの外側に配置された小径の操作線細管と、前記操作線細管に挿通され遠位端部が前記カテーテルの遠位端部に連結された操作線と、前記大径樹脂管および前記操作線細管を共に被覆する第一補強層と、を有し、前記大径樹脂管と前記第一補強層とが遊離する遊離領域を有すると共に、前記遊離領域において前記大径樹脂管と前記第一補強層との間に前記操作線細管が遊挿されており、前記操作線細管が、前記遊離領域において前記大径樹脂管の周方向に移動可能であることを特徴とするカテーテル。
(2)前記第一補強層が、前記大径樹脂管および前記操作線細管を包囲する金属ワイヤから構成されている上記(1)に記載のカテーテル。
(3)前記第一補強層よりも前記カテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられており、
前記第一補強層と前記第二補強層との間に、前記操作線が、前記操作線細管に被覆され、または前記操作線細管から露出して、配置されている上記(1)または(2)に記載のカテーテル。
(4)前記第一補強層と、前記遊離領域とは異なる前記カテーテルの遠位端部に局所的に設けられた前記第二補強層と、前記第一補強層および前記第二補強層の間に位置する前記操作線と、を備える先端多重領域を有する上記(3)に記載のカテーテル。
(5)前記操作線が、遠位端部を折り返されてなる折り返し部を有し、
前記折り返し部が、前記第一補強層の遠位端部に係止されている上記(1)から(4)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(6)前記先端多重領域において、前記操作線細管の遠位端より前記カテーテルの遠位端側に前記操作線が延在しており、
前記折り返し部の折り返し距離が、前記第一補強層の遠位端と前記操作線細管の遠位端との距離よりも小さく、かつ、
前記先端多重領域における前記第一補強層の内径は、前記遊離領域における前記第一補強層の内径よりも小さい上記(5)に記載のカテーテル。
(7)前記先端多重領域の外周には樹脂材料よりなるコート層が設けられており、
前記樹脂材料の少なくとも一部が、前記第二補強層まで含浸している上記(4)から(6)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(8)前記先端多重領域において、前記第一補強層および前記第二補強層は、いずれも前記操作線の外周を螺旋状に巻回する金属ワイヤから構成されるコイルであり、
前記第一補強層を構成する前記コイルのピッチが、前記第二補強層を構成する前記コイルのピッチよりも大きい上記(4)から(7)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(9)前記第一補強層を被覆する外層を有し、
前記外層は、樹脂材料により構成されており、
前記外層の内側面は、前記第一補強層の内側面よりも外側に位置する上記(1)から(8)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(10)前記操作線細管の断面内径が長軸と短軸とを有する上記(1)から(9)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(11)前記操作線が平線ワイヤである上記(1)から(10)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(12)前記第一補強層が、前記大径樹脂管および前記操作線細管の周囲を包囲する金属ワイヤから構成されており、
前記金属ワイヤが、前記大径樹脂管および前記操作線細管の周囲を螺旋状に巻き回されてなるコイルであって、
前記コイルのピッチが、前記カテーテルの遠位端側から近位端側に向けて大きくなっている上記(1)から(11)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(13)上記(1)から(12)のいずれか一項に記載され前記第一補強層よりも前記カテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられたカテーテルの製造方法であって、
前記第一補強層に前記大径樹脂管を遊離する状態で内挿するとともに、前記第一補強層と前記大径樹脂管との間に前記操作線細管を遊挿する遊挿工程と、
前記大径樹脂管、前記第一補強層、および前記操作線細管を基端部において互いに固定する固定工程と、
前記第一補強層の前記基端部とは反対側の端部において前記第二補強層を前記第一補強層の内側に配置するとともに、前記第二補強層と前記第一補強層との間に、前記第一補強層の端部よりも延在する余剰部を有する前記操作線を配置する端部領域配置工程と、
前記余剰部を前記第一補強層側に折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部により前記操作線を前記第一補強層に係止する操作線係止工程と、
前記端部領域配置工程の後に実施する工程であって、前記第一補強層の外側面より樹脂材料よりなるコート層を形成するとともに、前記樹脂材料を前記第二補強層まで含浸させ、前記コート層、前記第一補強層、前記操作線、および、前記第二補強層を当該樹脂材料によって一体的に固定して前記先端多重領域を形成する先端多重領域形成工程と、
を備え、
少なくとも前記固定工程と前記先端多重領域形成工程とを実施することによって、前記先端多重領域と前記固定工程における前記基端部との間に、前記大径樹脂管と前記第一補強層とが遊離する前記遊離領域を設け、
前記第一補強層と前記大径樹脂管との間に遊挿する前記操作線細管が前記遊離領域において前記大径樹脂管の周方向に移動可能となるよう構成することを特徴とするカテーテルの製造方法。
(14)上記(1)から(12)のいずれか一項に記載のカテーテルの製造方法であって、
前記大径樹脂管の周囲に金属ワイヤをらせん状に巻き付けてコイルを形成するコイル形成工程と、
前記コイル形成工程において形成された前記コイルの内径が前記大径樹脂管および前記操作線細管の外径の和を超える寸法となるまで、前記コイルを巻き緩めて第一補強層を形成するとともに、前記第一補強層の基端と先端とを把持することによって前記基端と前記先端との間に前記大径樹脂管と前記第一補強層が遊離する遊離領域を形成する遊離領域形成工程と、を備えることを特徴とするカテーテルの製造方法。
(15)前記コイル形成工程において、前記操作線細管を前記大径樹脂管に並列させて、前記金属ワイヤで前記操作線細管および前記大径樹脂管を共にらせん状に巻きつけて前記コイルを形成する上記(14)に記載のカテーテルの製造方法。
(16)前記大径樹脂管および前記操作線細管が内挿される前記第一補強層の前記先端と前記基端とに樹脂部材を含浸させ、前記大径樹脂管、前記操作線細管、および前記第一補強層を前記樹脂部材により包埋することによって前記第一補強層の前記基端と前記先端とを把持する固定部形成工程を備える上記(14)または(15)に記載のカテーテルの製造方法。
12・・・ルーメン
13・・・第二ルーメン
14・・・大径樹脂管
16・・・操作線細管
18・・・操作線
20・・・遠位端
22・・・第一補強層
22A・・・本体コイル部
22B・・・先端コイル部
24・・・遊離領域
26・・・第二補強層
28・・・金属ワイヤ
28A、28B・・・金属ワイヤ
28B・・・金属ワイヤ
28A、28B・・・金属ワイヤ
29・・・金属ワイヤ
32・・・遠位端開口
34・・・先端多重領域
36・・・コート層
38・・・折り返し部
38A・・・余剰部
38B・・・差込部
40・・・遠位端
42・・・外層
44・・・支持部材
46・・・型枠部材
46A・・・柱本体
46B・・・柱先端部
48・・・型枠部材
50・・・管状本体
51・・・ワイヤ
80・・・仮想線
90・・・コイル固定部
92・・・先端包埋部
100・・・カテーテル
700・・・芯材
810・・・操作線操作部
812・・・シリンジ
814・・・内腔
816・・・ダイヤル
818・・・連結部
900・・・カテーテル
910・・・血管
915・・・操作線
920・・・分岐
921・・・分岐線
930・・・遠位端
s・・・内径
t・・・内径
特許文献1には、先端偏向操作可能カテーテル(以下、「従来技術1」ともいう)が開示されている。従来技術1は、中央ルーメンの周囲に複数の低弾性率樹脂チューブ(サブルーメンチューブ)が配置されている。中央ルーメンを介して対向する2本の低弾性率樹脂チューブの内部にそれぞれ操作用ワイヤが挿通されている。複数の低弾性率樹脂チューブと中央ルーメンを区画するチューブとは、バインダ樹脂により結着固定されている。
本発明のカテーテルは、内部にルーメンを有するカテーテルであって、大径の上記ルーメンを形成している大径樹脂管と、上記ルーメンの外側に配置された小径の操作線細管と、 上記操作線細管に挿通され遠位端部が上記カテーテルの遠位端部に連結された操作線と、 上記大径樹脂管および上記操作線細管を共に被覆する第一補強層と、を有し、上記大径樹脂管と上記第一補強層とが遊離する遊離領域を有すると共に、上記遊離領域において上記大径樹脂管と上記第一補強層との間に上記操作線細管が遊挿されており、上記操作線細管が、上記遊離領域において上記大径樹脂管の周方向に移動可能であり、上記操作線細管の遠位端より上記カテーテルの遠位端側に上記操作線が延在しており、上記操作線の遠位端部が、上記第一補強層の遠位端にて折り返されてなる折り返し部を有し、上記折り返し部が、上記第一補強層の遠位端部に係止されており、上記折り返し部の折り返し距離が、上記第一補強層の遠位端と上記操作線細管の遠位端との距離よりも小さいことを特徴とする。
また本発明のカテーテルの製造方法は、第一補強層よりもカテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられた本発明のカテーテルを製造する方法であって、上記第一補強層に上記大径樹脂管を遊離する状態で内挿するとともに、上記第一補強層と上記大径樹脂管との間に上記操作線細管を遊挿する遊挿工程と、上記大径樹脂管、上記第一補強層、および上記操作線細管を基端部において互いに固定する固定工程と、上記第一補強層の上記基端部とは反対側の端部において上記第二補強層を上記第一補強層の内側に配置するとともに、上記第二補強層と上記第一補強層との間に、上記操作線細管より露出し上記第一補強層の端部よりも延在する余剰部を有する上記操作線を配置する端部領域配置工程と上記余剰部を上記第一補強層の遠位端にて上記第一補強層側に折り返し、端部が上記第一補強層の上記遠位端と上記操作線細管の遠位端との間に位置する折り返し部を形成し、上記折り返し部により上記操作線を上記第一補強層に係止する操作線係止工程と、上記端部領域配置工程の後に実施する工程であって、上記第一補強層の外側面より樹脂材料よりなるコート層を形成するとともに、上記樹脂材料を上記第二補強層まで含浸させ、上記コート層、上記第一補強層、上記操作線、および、上記第二補強層を当該樹脂材料によって一体的に固定して先端多重領域を形成する先端多重領域形成工程と、を備え、少なくとも上記固定工程と上記先端多重領域形成工程とを実施することによって、上記先端多重領域と上記固定工程における上記基端部との間に、上記大径樹脂管と上記第一補強層とが遊離する上記遊離領域を設け、上記第一補強層と上記大径樹脂管との間に遊挿する上記操作線細管が上記遊離領域において上記大径樹脂管の周方向に移動可能となるよう構成することを特徴とする。
また本発明のカテーテルの異なる製造方法は、上記操作線細管を上記大径樹脂管に並列させて、上記金属ワイヤで上記操作線細管および上記大径樹脂管を共にらせん状に巻きつけてコイルを形成するコイル形成工程と、上記コイル形成工程において形成された上記コイルの内径が上記大径樹脂管および上記操作線細管の外径の和を超える寸法となるまで、上記コイルを巻き緩めて第一補強層を形成するとともに、上記第一補強層の基端と先端とを把持することによって上記基端と上記先端との間に上記大径樹脂管と上記第一補強層が遊離する遊離領域を形成する遊離領域形成工程と、上記操作線細管に操作線を挿通する操作線挿通工程と、上記操作線細管の遠位端から上記カテーテルの遠位端側に上記操作線を延在させて余剰部を確保し、上記余剰部を、上記第一補強層の遠位端にて折り返し、端部が上記第一補強層の遠位端と上記操作線細管の遠位端との間に位置する折り返し部を形成する折り返し部形成工程と、上記折り返し部の上記端部を上記第一補強層の遠位端部に係止する係止工程と、を備えることを特徴とする。

Claims (16)

  1. 内部にルーメンを有するカテーテルであって、
    大径の前記ルーメンを形成している大径樹脂管と、
    前記ルーメンの外側に配置された小径の操作線細管と、
    前記操作線細管に挿通され遠位端部が前記カテーテルの遠位端部に連結された操作線と、
    前記大径樹脂管および前記操作線細管を共に被覆する第一補強層と、を有し、
    前記大径樹脂管と前記第一補強層とが遊離する遊離領域を有すると共に、前記遊離領域において前記大径樹脂管と前記第一補強層との間に前記操作線細管が遊挿されており、
    前記操作線細管が、前記遊離領域において前記大径樹脂管の周方向に移動可能であることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記第一補強層が、前記大径樹脂管および前記操作線細管を包囲する金属ワイヤから構成されている請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記第一補強層よりも前記カテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられており、
    前記第一補強層と前記第二補強層との間に、前記操作線が、前記操作線細管に被覆され、または前記操作線細管から露出して、配置されている請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記第一補強層と、前記遊離領域とは異なる前記カテーテルの遠位端部に局所的に設けられた前記第二補強層と、前記第一補強層および前記第二補強層の間に位置する前記操作線と、を備える先端多重領域を有する請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記操作線が、遠位端部を折り返されてなる折り返し部を有し、
    前記折り返し部が、前記第一補強層の遠位端部に係止されている請求項1から4のいずれか一項に記載のカテーテル。
  6. 前記先端多重領域において、前記操作線細管の遠位端より前記カテーテルの遠位端側に前記操作線が延在しており、
    前記折り返し部の折り返し距離が、前記第一補強層の遠位端と前記操作線細管の遠位端との距離よりも小さく、かつ、
    前記先端多重領域における前記第一補強層の内径は、前記遊離領域における前記第一補強層の内径よりも小さい請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記先端多重領域の外周には樹脂材料よりなるコート層が設けられており、
    前記樹脂材料の少なくとも一部が、前記第二補強層まで含浸している請求項4から6のいずれか一項に記載のカテーテル。
  8. 前記先端多重領域において、前記第一補強層および前記第二補強層は、いずれも前記操作線の外周を螺旋状に巻回する金属ワイヤから構成されるコイルであり、
    前記第一補強層を構成する前記コイルのピッチが、前記第二補強層を構成する前記コイルのピッチよりも大きい請求項4から7のいずれか一項に記載のカテーテル。
  9. 前記第一補強層を被覆する外層を有し、
    前記外層は、樹脂材料により構成されており、
    前記外層の内側面は、前記第一補強層の内側面よりも外側に位置する請求項1から8のいずれか一項に記載のカテーテル。
  10. 前記操作線細管の断面内径が長軸と短軸とを有する請求項1から9のいずれか一項に記載のカテーテル。
  11. 前記操作線が平線ワイヤである請求項1から10のいずれか一項に記載のカテーテル。
  12. 前記第一補強層が、前記大径樹脂管および前記操作線細管の周囲を包囲する金属ワイヤから構成されており、
    前記金属ワイヤが、前記大径樹脂管および前記操作線細管の周囲を螺旋状に巻き回されてなるコイルであって、
    前記コイルのピッチが、前記カテーテルの遠位端側から近位端側に向けて大きくなっている請求項1から11のいずれか一項に記載のカテーテル。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載され前記第一補強層よりも前記カテーテルの中心軸側に第二補強層が設けられたカテーテルの製造方法であって、
    前記第一補強層に前記大径樹脂管を遊離する状態で内挿するとともに、前記第一補強層と前記大径樹脂管との間に前記操作線細管を遊挿する遊挿工程と、
    前記大径樹脂管、前記第一補強層、および前記操作線細管を基端部において互いに固定する固定工程と、
    前記第一補強層の前記基端部とは反対側の端部において前記第二補強層を前記第一補強層の内側に配置するとともに、前記第二補強層と前記第一補強層との間に、前記第一補強層の端部よりも延在する余剰部を有する前記操作線を配置する端部領域配置工程と
    前記余剰部を前記第一補強層側に折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部により前記操作線を前記第一補強層に係止する操作線係止工程と、
    前記端部領域配置工程の後に実施する工程であって、前記第一補強層の外側面より樹脂材料よりなるコート層を形成するとともに、前記樹脂材料を前記第二補強層まで含浸させ、前記コート層、前記第一補強層、前記操作線、および、前記第二補強層を当該樹脂材料によって一体的に固定して先端多重領域を形成する先端多重領域形成工程と、
    を備え、
    少なくとも前記固定工程と前記先端多重領域形成工程とを実施することによって、前記先端多重領域と前記固定工程における前記基端部との間に、前記大径樹脂管と前記第一補強層とが遊離する前記遊離領域を設け、
    前記第一補強層と前記大径樹脂管との間に遊挿する前記操作線細管が前記遊離領域において前記大径樹脂管の周方向に移動可能となるよう構成することを特徴とするカテーテルの製造方法。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載のカテーテルの製造方法であって、
    前記大径樹脂管の周囲に金属ワイヤをらせん状に巻き付けてコイルを形成するコイル形成工程と、
    前記コイル形成工程において形成された前記コイルの内径が前記大径樹脂管および前記操作線細管の外径の和を超える寸法となるまで、前記コイルを巻き緩めて第一補強層を形成するとともに、前記第一補強層の基端と先端とを把持することによって前記基端と前記先端との間に前記大径樹脂管と前記第一補強層が遊離する遊離領域を形成する遊離領域形成工程と、を備えることを特徴とするカテーテルの製造方法。
  15. 前記コイル形成工程において、前記操作線細管を前記大径樹脂管に並列させて、前記金属ワイヤで前記操作線細管および前記大径樹脂管を共にらせん状に巻きつけて前記コイルを形成する請求項14に記載のカテーテルの製造方法。
  16. 前記大径樹脂管および前記操作線細管が内挿される前記第一補強層の前記基端と前記先端とに樹脂部材を含浸させ、前記大径樹脂管、前記操作線細管、および前記第一補強層を前記樹脂部材により包埋することによって前記基端と前記先端とを把持する固定部形成工程を備える請求項14または15に記載のカテーテルの製造方法。
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