JP2012212777A - モールドコイルの製造方法 - Google Patents

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【課題】 粉末圧縮成形プロセスを用いた一体型モールドコイルは圧縮成形圧が高く、線材へのダメージが大きいためショートや抵抗増加等の問題が大きい。一方プラスチック圧縮成形プロセスを用いた一体型モールドコイルは、線材へのダメージが少なく、融着線の融着が離れる等の問題がおきないが、中空に維持する金型機構や、材料供給工程にコストがかかり問題があった。本モールドプロセスは、空気の巻きこみや線材へのダメージの少ない低コストなモールドコイルの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のモールドコイルの製造方法は、磁性体モールド樹脂の軟化温度以下で空芯コイルを粉末圧縮成形することにより、成型体内の気泡を追い出し、容易に中空状態に空芯コイルを保持する成形をした後、軟化温度以上でプラスチック圧縮成形プロセスを用いてモールドすることによりコイル一体型モールドコイルを製することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はプラスチック圧縮成形法を用いたモールドコイルの製造方法に関するものである。
従来から、フェライトコアなどの巻芯にコイルを巻き、磁性体モールド成形材料で封止してなるモールドコイルは広く利用されている。従来のモールドコイルのモールド方法は、移送成形(トランスファ成形)や射出成型(インジェクション成形)を用いて成型される。
従来の移送成形や射出成型を用いるモールド材料は、流動性を保ちつつ比透磁率が十分高い材料ができなかったため、巻芯である磁性体を使わない一体成型モールドコイルはインダクタンスを得るためにたくさんの巻き数が必要になり直流抵抗が非常に高くなる上、巻き線体積も増える傾向なるにため磁性体の断面積が制限され直流重畳特性も非常に低下しパワーインダクタとしては特性を満足できるものはできなかった。
一方、バインダーと磁性体粉末等の造粒粉末と巻き線を粉末圧縮成形により一体化したインダクタは開示されている(例えば特許文献1参照)。 さらに、この手法を用いた金属鉄系磁性体パワーインダクタは高い評価を得られている。
しかし、圧粉成形法は粉末を加圧により一体化するため大きな圧力が必要となり、一体化成形する巻き線に大きなダメージを与えてしまう。また、充填した粉末は圧縮により体積が大きく変化するため、内部の巻き線の有無によって成形密度のばらつき等が発生してしまう。通常、それを緩和するために巻き線のない部分の体積を磁気回路上必要以上に要する。
そこで、出願人は先に出願した特願2008−4005において、プラスチック成形法により高精度に巻き線を埋設し、材料ロスが少なく、低コストの高性能モールドコイルの製造方法成形を提案した。
特開2007−49073号公報 特開2008−4005号公報
先に出願した特願2008−4005は材料の供給方法が複雑で装置が複雑になり、工数がかかるためコストがかかった。
供給材料が粉末形式の場合、工数が軽減されるが成型体内部に気泡の巻きこみが発生しやすかった。
樹脂と磁性体粉末等を混練させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止するモールドコイルの製造方法において、粉末状のモールド材料をキャビティ内に充填、軟化温度以下で加圧成形して空芯コイルをモールドする工程と、軟化温度以上で更に加圧する工程を有することを特徴とする一体型モールドコイルを製造することを目的とする。
金型内に選択的に樹脂が多く排出される軟化温度以上金型隙間8を故意に設けたことを特徴とするモールドコイルの製造方法。
本発明のモールドコイルの製造方法は、該磁性体モールド材料を粉末状態でキャビティ内に供給し、軟化温度以下で加圧成形し、内部の気泡を排出した後、軟化温度以上で更に加圧しモールドコイル細部まで該磁性体モールド材料を充填することが特徴である。
先に弱い加圧で形状が維持できる程度に粉末状態である磁性樹脂材料を成形し、成型体内から空気を追い出した後、プラスチック流動を示す軟化点以上で加圧成形することにより、粉末成形のみによりモールドコイルを作成するほど大きなダメージを内部の空芯コイルに与えることなく成形できるため、ショートや断線等の不良が軽減できる。
粉末材料は供給時に一度で空芯コイルの周辺を埋めることができ、材料供給の装置や工数が軽減される。
軟化温度以上の加圧により該磁性体モールド樹脂の充填密度を上げることができ、特性的、強度的、環境的に改善される。
更に、溶融した樹脂が金型等の隙間を介して選択的に排出させることが可能になり、該磁性体モールド材料中の磁性材料密度を上げ、該磁性体モールド材料の比透磁率を上げることによりモールドコイルの特性が向上できる。
図1は本発明の製造法および実施例1を説明するための概略断面図である。
本発明のモールドコイルの製造方法は、磁性粉末と熱硬化性樹脂などからなる磁性体モールド材料混練物を粉砕等により粉末状にする。粉末の粒度は内部に埋設する空芯コイルの周辺におよそ均等に包みこみ、充填できる粒度に調整する。必要により粉末流動性を改善する例えば硫酸バリウムのような無機物の添加や造粒してもよい。粉末は常温では粉末状であるが、流動温度以上に加熱し加圧すれば流動するプラスチック成型が可能な材料である。また、樹脂成分は、粉砕等作業温度では固体の熱硬化性樹脂を主成分とするが少量溶融している樹脂を混入してもよい。
モールドする空芯コイルは、丸線を使用しても良いが平角線を使用する方が巻き線の緻密化ができ、更に融着等により巻き線形状が維持しやすいのでよい。巻き線方法は、エッジワイズ巻きや外外巻きが緻密に巻き線できるので磁気特性的に有利である。
該粉末材料は空芯コイルを埋設するよう充填する。
例えば、軟化温度以下で圧縮成形する金型に空芯コイルを中空に維持できる位置出しピンや支持ピン構造があり、中空状態に空芯コイルをセットした後周りに該粉末材料を充填する方法や、空芯コイルに中空を維持するような機構を有し、キャビティの所定位置にセットしてから該粉末材料を充填する方法や、該粉末材料の一部をキャビティ内への充填後、空芯コイルを載置し更に粉末材料を充填することにより空芯コイルの周りに充填するような工法が考えられる。その他の方法でも圧縮成形後所定の位置に埋設できればどのような方法でも良い。
軟化温度以下で圧縮成形する金型は、常温でも良いが軟化温度以下で加熱してもよい。軟化温度以上に加熱するとモールドコイル内部に気泡を巻きこみ、気泡を抜くことが困難になる。一方多少加熱した方が、樹脂が柔らかくなり圧縮成形時に空芯コイルへのダメージが小さくなる。
軟化温度以下で圧縮成形する金型はキャビティと少なくともキャビティの1つの面に摺動する加圧パンチを有する。キャビティの上と下のそれぞれにパンチを備えそれぞれが摺動可能であり、両面から圧縮成形する方がどちらか片方が摺動し圧縮する方法より、成型体の成形密度バラツキを抑えられ良い。
圧縮成形圧は、空気を十分に排出し、気泡の巻きこみがなくなる圧力で良いので、最終製品を作成する特許文献1のような粉末圧縮成形によるモールドコイルより、小さな圧力で良い。このことにより内部の空芯コイルのダメージを大きく軽減することができる。
圧縮成形後同一の金型を使い温度を上げ軟化温度以上で加圧硬化する場合は、キャビティ形状が最終成形品形状となるが、圧縮成形後一旦取り出し、異なる金型で流動温度以上での加圧硬化をする場合は、キャビティ形状が最終成形品形状である必要はない。
同一の金型を使い軟化温度以上で加圧硬化させる場合は、金型に選択的に樹脂成分をキャビティより排出させる隙間を設けるとインダクタンスが上がり特性的に有利である。
軟化温度以下で圧縮成形する金型と軟化温度以上で加圧する金型が異なる場合、軟化温度以下で圧縮したあと圧縮成型体を一度取り出し、端末面を曲げ加工したりすることにより、端末面を外部に露出しやすくすることも可能である。
軟化温度以下で圧縮成形する金型と軟化温度以上で加圧する金型が異なる場合、圧縮成型体を軟化温度以上で圧縮成形する金型にセットする。軟化温度以上で圧縮成形する金型は、キャビティの形状が最終成形体の形状であり、軟化温度以下の金型同様キャビティの少なくとも1つの面に摺動する加圧パンチを有する。
同一の金型で軟化温度以上にて圧縮成形する金型と同様、樹脂を選択的の多く排出する隙間を有すると電気特性が向上する。
軟化温度以上の金型温度は、軟化温度以下の圧縮成形体をセットし加圧する等の作業工程中に硬化しない様、温度と硬化促進剤等の添加量を調整するが、圧縮成形する温度は樹脂に損傷がない限り高い温度で実施する方が、樹脂が柔軟になり空芯コイルへのダメージが小さくなる上、硬化時間が早くなりコスト的に有利である。
軟化温度以上の圧縮成形は、粉末状の流動ではないので、特許文献1の粉末圧縮成形によるモールドコイルより小さい圧力で圧縮する。
軟化温度以上で維持することにより磁性体モールド材料を硬化させる。軟化温度以上で圧縮成形した温度より更に上げて、硬化時間を上げて硬化させてもよい。
硬化後、金型より取り出し、バリ等を除去、端末露出後、場合によって外部電極を形成しモールドコイルを得る。外部電極は空芯コイルの端末を用いる場合や、新たに端末形成してもよい。
アモルファス磁性粉を92wt%、ノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノボラック型樹脂が当量混合されたエポキシ樹脂混合物8wt%をニーダーにて110度40分混合後、TPPをエポキシ樹脂混合物に対し0.05wt%添加しさらに3分混練後、材料をニーダーより取り出し冷却し直径8cm前後の混練物の塊を複数個得た。
この混練材料の軟化温度は約75度であり、このエポキシ系材料では、JIS k 7234により定めた軟化温度である。
混練物塊をクラッシャーミルで粒径2mm程度に粗粉砕しハンマーミル(0.8mmΦメッシュ使用)にて微粉砕後目開き0.15mmの篩を通過させ該原料粉体を得た。
空芯コイル1は、巻き芯2.0mmΦに幅1.5mm厚み0.7mmの平角線をエッジワイズ巻きし、端末は、厚み方向の中央に位置し長手方向に突きだす様に加工した。
図1(1)空芯コイル載置のように、軟化温度以下下パンチ3を所定の位置にセットし、空芯コイル1の端末部分を載置できる機構を有する軟化温度以下下型2に、該空芯コイル1をセットし、軟化温度以下で使用する金型すべて60度で予熱した。
(2)粉末磁性樹脂充填において、セットされた該空芯コイル1の端末を、軟化温度以下上型5にて挟む様にして固定した。
所定量の粉末磁性材料4を軟化温度以下金型のキャビティに充填した。この時キャビティに弱い振動をあたえ粉体が均一に充填するようにした。
(3)圧縮成形の様に、予熱してある軟化温度以下上パンチと軟化温度以下下パンチ3を同期させてキャビティ内に摺動圧縮成形し軟化温度以下成型体7を得た。この時の圧力は1t/cm2とした。(通常粉末成形モールドコイルの半分以下の圧力)
(4)圧縮成型体取り出しのように、軟化温度以下上型5と軟化温度以下上パンチ6を軟化温度以下成型体7から離型し、軟化温度以下下パンチ3を上昇させ軟化温度以下成形体7を取りだした。
(5)端末曲げ加工の様に端末部分を溶融流動成形金型のキャビティの長手寸法にほぼ一致する大きさになる様端末部分を曲げ加工した。
(6)溶融流動成形において、すべての軟化温度以上金型を150度に予熱した。軟化点以上キャビティ10に軟化点以下成型体7をほぼ中央にセットし、軟化温度以上上パンチ9と軟化温度以上下パンチ12を同期させ摺動し、500Kg/cm2の加圧で5分間放置し、熱硬化性樹脂を硬化させた。
溶融温度以上金型には、溶融温度以上金型隙間8が故意に形成され、この隙間に加圧放置している間に、磁性樹脂材料の樹脂材料を選択的にキャビティ外に排出させる。
モールドコイル成型体を溶融温度以上金型から取り出し、バリ等を除去後、端末部分の被覆を除去し、半田槽にディップすることによりモールドコイルを得た。
1 空芯コイル
2 軟化温度以下下型
3 軟化温度以下下パンチ
4 軟化磁性樹脂材料
5 軟化温度以下上型
6 軟化温度以下上パンチ
7 軟化温度以下成型体
8 軟化温度以上金型隙間
9 軟化温度以上上パンチ
10 軟化温度以上圧縮成型体
11 軟化温度以上キャビティ型
12 軟化温度以上下パンチ
本発明はプラスチック圧縮成形法を用いたモールドコイルの製造方法に関するものである。
従来から、フェライトコアなどの巻芯にコイルを巻き、磁性体モールド成形材料で封止してなるモールドコイルは広く利用されている。従来のモールドコイルのモールド方法は、移送成形(トランスファ成形)や射出成(インジェクション成形)を用いて成される。
従来の移送成形や射出成を用いるモールド材料は、流動性を保ちつつ比透磁率が十分高い材料ができなかったため、巻芯である磁性体を使わない一体成型モールドコイルはインダクタンスを得るためにたくさんの巻き数が必要になり直流抵抗が非常に高くなる上、巻き線体積も増える傾向なるにため磁性体の断面積が制限され直流重畳特性も非常に低下しパワーインダクタとしては特性を満足できるものはできなかった。
一方、バインダーと磁性体粉末等の造粒粉末と巻き線を粉末圧縮成形により一体化したインダクタは開示されている(例えば特許文献1参照)。 さらに、この手法を用いた金属鉄系磁性体パワーインダクタは高い評価を得られている。
しかし、圧粉成形法は粉末を加圧により一体化するため大きな圧力が必要となり、一体化成形する巻き線に大きなダメージを与えてしまう。また、充填した粉末は圧縮により体積が大きく変化するため、内部の巻き線の有無によって成形密度のばらつき等が発生してしまう。通常、それを緩和するために巻き線のない部分の体積を磁気回路上必要以上に要する。
そこで、出願人は先に出願した特願2008−4005において、プラスチック成形法により高精度に巻き線を埋設し、材料ロスが少なく、低コストの高性能モールドコイルの製造方法成形を提案した。
特開2007−49073号公報 特開2008−4005号公報
先に出願した特願2008−4005は材料の供給方法が複雑で装置が複雑になり、工数がかかるためコストがかかった。
供給材料が粉末形式の場合、工数が軽減されるが成体内部に気泡の巻きこみが発生しやすかった。
樹脂と磁性体粉末等を混練させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止するモールドコイルの製造方法において、粉末状のモールド材料をキャビティ内に充填、軟化温度以下で加圧成形して空芯コイルをモールドする工程と、軟化温度以上で更に加圧する工程を有することを特徴とする一体型モールドコイルを製造することを目的とする。
金型内に選択的に樹脂が多く排出される軟化温度以上金型隙間8を故意に設けたことを特徴とするモールドコイルの製造方法。
本発明のモールドコイルの製造方法は、該磁性体モールド材料を粉末状態でキャビティ内に供給し、軟化温度以下で加圧成形し、内部の気泡を排出した後、軟化温度以上で更に加圧しモールドコイル細部まで該磁性体モールド材料を充填することが特徴である。
先に弱い加圧で形状が維持できる程度に粉末状態である磁性樹脂材料を成形し、成体内から空気を追い出した後、プラスチック流動を示す軟化温度以上で加圧成形することにより、粉末成形のみによりモールドコイルを作成するほど大きなダメージを内部の空芯コイルに与えることなく成形できるため、ショートや断線等の不良が軽減できる。
粉末材料は供給時に一度で空芯コイルの周辺を埋めることができ、材料供給の装置や工数が軽減される。
軟化温度以上の加圧により該磁性体モールド樹脂の充填密度を上げることができ、特性的、強度的、環境的に改善される。
更に、溶融した樹脂が金型等の隙間を介して選択的に排出させることが可能になり、該磁性体モールド材料中の磁性材料密度を上げ、該磁性体モールド材料の比透磁率を上げることによりモールドコイルの特性が向上できる。
図1は本発明の製造法および実施例1を説明するための概略断面図である。
本発明のモールドコイルの製造方法は、磁性粉末と熱硬化性樹脂などからなる磁性体モールド材料混練物を粉砕等により粉末状にする。粉末の粒度は内部に埋設する空芯コイルの周辺におよそ均等に包みこみ、充填できる粒度に調整する。必要により粉末流動性を改善する例えば硫酸バリウムのような無機物の添加や造粒してもよい。粉末は常温では粉末状であるが、流動温度以上に加熱し加圧すれば流動するプラスチック成型が可能な材料である。また、樹脂成分は、粉砕等作業温度では固体の熱硬化性樹脂を主成分とするが少量溶融している樹脂を混入してもよい。
モールドする空芯コイルは、丸線を使用しても良いが平角線を使用する方が巻き線の緻密化ができ、更に融着等により巻き線形状が維持しやすいのでよい。巻き線方法は、エッジワイズ巻きや外外巻きが緻密に巻き線できるので磁気特性的に有利である。
該粉末材料は空芯コイルを埋設するよう充填する。
例えば、軟化温度以下で圧縮成形する金型に空芯コイルを中空に維持できる位置出しピンや支持ピン構造があり、中空状態に空芯コイルをセットした後周りに該粉末材料を充填する方法や、空芯コイルに中空を維持するような機構を有し、キャビティの所定位置にセットしてから該粉末材料を充填する方法や、該粉末材料の一部をキャビティ内への充填後、空芯コイルを載置し更に粉末材料を充填することにより空芯コイルの周りに充填するような工法が考えられる。その他の方法でも圧縮成形後所定の位置に埋設できればどのような方法でも良い。
軟化温度以下で圧縮成形する金型は、常温でも良いが軟化温度以下で加熱してもよい。軟化温度以上に加熱するとモールドコイル内部に気泡を巻きこみ、気泡を抜くことが困難になる。一方多少加熱した方が、樹脂が柔らかくなり圧縮成形時に空芯コイルへのダメージが小さくなる。
軟化温度以下で圧縮成形する金型はキャビティと少なくともキャビティの1つの面に摺動する加圧パンチを有する。キャビティの上と下のそれぞれにパンチを備えそれぞれが摺動可能であり、両面から圧縮成形する方がどちらか片方が摺動し圧縮する方法より、成体の成形密度バラツキを抑えられ良い。
圧縮成形圧は、空気を十分に排出し、気泡の巻きこみがなくなる圧力で良いので、最終製品を作成する特許文献1のような粉末圧縮成形によるモールドコイルより、小さな圧力で良い。このことにより内部の空芯コイルのダメージを大きく軽減することができる。
圧縮成形後同一の金型を使い温度を上げ軟化温度以上で加圧硬化する場合は、キャビティ形状が最終成形品形状となるが、圧縮成形後一旦取り出し、異なる金型で流動温度以上での加圧硬化をする場合は、キャビティ形状が最終成形品形状である必要はない。
同一の金型を使い軟化温度以上で加圧硬化させる場合は、金型に選択的に樹脂成分をキャビティより排出させる隙間を設けるとインダクタンスが上がり特性的に有利である。
軟化温度以下で圧縮成形する金型と軟化温度以上で加圧する金型が異なる場合、軟化温度以下で圧縮したあと圧縮成体を一度取り出し、端末面を曲げ加工したりすることにより、端末面を外部に露出しやすくすることも可能である。
軟化温度以下で圧縮成形する金型と軟化温度以上で加圧する金型が異なる場合、圧縮成体を軟化温度以上で圧縮成形する金型にセットする。軟化温度以上で圧縮成形する金型は、キャビティの形状が最終成形体の形状であり、軟化温度以下の金型同様キャビティの少なくとも1つの面に摺動する加圧パンチを有する。
同一の金型で軟化温度以上にて圧縮成形する金型と同様、樹脂を選択的の多く排出する隙間を有すると電気特性が向上する。
軟化温度以上の金型温度は、軟化温度以下の圧縮成形体をセットし加圧する等の作業工程中に硬化しない様、温度と硬化促進剤等の添加量を調整するが、圧縮成形する温度は樹脂に損傷がない限り高い温度で実施する方が、樹脂が柔軟になり空芯コイルへのダメージが小さくなる上、硬化時間が早くなりコスト的に有利である。
軟化温度以上の圧縮成形は、粉末状の流動ではないので、特許文献1の粉末圧縮成形によるモールドコイルより小さい圧力で圧縮する。
軟化温度以上で維持することにより磁性体モールド材料を硬化させる。軟化温度以上で圧縮成形した温度より更に上げて、硬化時間を上げて硬化させてもよい。
硬化後、金型より取り出し、バリ等を除去、端末露出後、場合によって外部電極を形成しモールドコイルを得る。外部電極は空芯コイルの端末を用いる場合や、新たに端末形成してもよい。
アモルファス磁性粉を92wt%、ノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノボラック型樹脂が当量混合されたエポキシ樹脂混合物8wt%をニーダーにて110度40分混合後、TPPをエポキシ樹脂混合物に対し0.05wt%添加しさらに3分混練後、材料をニーダーより取り出し冷却し直径8cm前後の混練物の塊を複数個得た。
この混練材料の軟化温度は約75度であり、このエポキシ系材料では、JIS k 7234により定めた軟化温度である。
混練物塊をクラッシャーミルで粒径2mm程度に粗粉砕しハンマーミル(0.8mmΦメッシュ使用)にて微粉砕後目開き0.15mmの篩を通過させ該原料粉体を得た。
空芯コイル1は、巻き芯2.0mmΦに幅1.5mm厚み0.7mmの平角線をエッジワイズ巻きし、端末は、厚み方向の中央に位置し長手方向に突きだす様に加工した。
図1(1)空芯コイル載置のように、軟化温度以下下パンチ3を所定の位置にセットし、空芯コイル1の端末部分を載置できる機構を有する軟化温度以下下型2に、該空芯コイル1をセットし、軟化温度以下で使用する金型すべて60度で予熱した。
(2)粉末磁性樹脂充填において、セットされた該空芯コイル1の端末を、軟化温度以下上型5にて挟む様にして固定した。
所定量の粉末磁性材料4を軟化温度以下金型のキャビティに充填した。この時キャビティに弱い振動をあたえ粉体が均一に充填するようにした。
(3)圧縮成形の様に、予熱してある軟化温度以下上パンチと軟化温度以下下パンチ3を同期させてキャビティ内に摺動圧縮成形し軟化温度以下成体7を得た。この時の圧力は1t/cm2とした。(通常粉末成形モールドコイルの半分以下の圧力)
(4)圧縮成体取り出しのように、軟化温度以下上型5と軟化温度以下上パンチ6を軟化温度以下成体7から離型し、軟化温度以下下パンチ3を上昇させ軟化温度以下成形体7を取りだした。
(5)端末曲げ加工の様に端末部分を溶融流動成形金型のキャビティの長手寸法にほぼ一致する大きさになる様端末部分を曲げ加工した。
(6)溶融流動成形において、すべての軟化温度以上金型を150度に予熱した。軟化温度以上キャビティ10に軟化温度以下成体7をほぼ中央にセットし、軟化温度以上上パンチ9と軟化温度以上下パンチ12を同期させ摺動し、500Kg/cm2の加圧で5分間放置し、熱硬化性樹脂を硬化させた。
溶融温度以上金型には、溶融温度以上金型隙間8が故意に形成され、この隙間に加圧放置している間に、磁性樹脂材料の樹脂材料を選択的にキャビティ外に排出させる。
モールドコイル成体を溶融温度以上金型から取り出し、バリ等を除去後、端末部分の被覆を除去し、半田槽にディップすることによりモールドコイルを得た。
1 空芯コイル
2 軟化温度以下下型
3 軟化温度以下下パンチ
4 軟化磁性樹脂材料
5 軟化温度以下上型
6 軟化温度以下上パンチ
7 軟化温度以下成
8 軟化温度以上金型隙間
9 軟化温度以上上パンチ
10 軟化温度以上圧縮成
11 軟化温度以上キャビティ型
12 軟化温度以上下パンチ

Claims (2)

  1. 樹脂と磁性体粉末等を混練させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止するモールドコイルの製造方法において、該磁性体モールド樹脂の軟化点以下で圧縮成形により空芯コイルをモールド成形する工程と該モールド成型体を再度軟化点以上で圧縮成形することを特徴とする一体型モールドコイルの製造方法。
  2. 該成形金型内に、樹脂を選択的に排出する機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のモールドコイルの製造方法。
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