JP2012212097A - 光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法、光ファイバユニットを用いた光ファイバーケーブル - Google Patents

光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法、光ファイバユニットを用いた光ファイバーケーブル Download PDF

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Abstract

【課題】ケーブル端末部で糸が光ファイバユニットから解れ難くし、また、中間分岐作業時に特定の光ファイバ心線を光ファイバユニットから容易に取り出すことができる光ファイバユニットを提供する。
【解決手段】本発明の光ファイバユニット1は、複数本の光ファイバ心線2を2本の結束部材3A、3Bで束ねた構造としている。結束部材3A、3Bは、中心部に設けられる融点の高い高融点材料からなるコア部と、このコア部を覆って設けられ前記高融点材料よりも融点が低い低融点材料からなる外被部とを有した二重構造とされる。複数本纏めた光ファイバ心線2の心線束2Aの周面には、2本の結束部材3A、3Bが互いに巻き付け方向を逆向として螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられる。そして、これら結束部材3A、3Bは、加熱されることによって発現する接着性により、交差する交点Tで当該結束部材3A、3B同士が接着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数本の光ファイバ心線を結束部材で束ねた光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法、光ファイバユニットを用いた光ファイバーケーブルに関する。
光ファイバを加入者宅内に引き込むには、電柱等に架設された光ファイバーケーブル内に収容された複数本あるうちの特定の光ファイバ心線をシースを剥ぎ取って口出しして取り出し、その取り出した光ファイバ心線を分岐用の光ファイバ心線と接続する作業が必要となる。
前記作業に使用される光ファイバーケーブルとしては、例えば特許文献1に記載されるように、光ファイバ心線を複数本毎に糸状繊維でバンドルしてユニット化し、それら複数個のユニットを、緩衝層を介在させてパイプ状のシース内に収納させた構造となっている。
特開2003−302560号公報
ところで、特許文献1記載の光ファイバーケーブルでは、ケーブル接続作業においてシースを取り除いてケーブル端末部で口出しすると、単に巻き付けた糸が解けてしまい、ユニットを構成する光ファイバ心線がばらばらになる。また、特許文献1記載の光ファイバーケーブルでは、光ファイバ心線がばらばらになると、複数ユニットのうちどのユニットに属する光ファイバ心線かが判り難くなってしまう。
前記光ファイバーケーブルにおいて、糸を解け難くするには、巻き付けピッチを小さくするなどの対策が考えられる。しかし、そうすると、ケーブルの途中から光ファイバ心線を取り出して分岐用の光ファイバ心線と接続する中間分岐作業時に、糸を巻き付けたバンドル部間の狭いピッチから光ファイバ心線を取り出す作業が困難になる。
そこで、本発明は、ケーブル端末部で糸が光ファイバユニットから解れ難くし、また、中間分岐作業時に特定の光ファイバ心線を光ファイバユニットから容易に取り出すことができる光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法、光ファイバユニットを用いた光ファイバーケーブルを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数本の光ファイバ心線を少なくとも2本以上の結束部材で束ねた光ファイバユニットにおいて、前記結束部材は、中心部に設けられるコア部と、このコア部を覆って設けられ該コア部よりも融点が低い外被部とを有した二重構造とされ、少なくとも1本の結束部材は、前記複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられ、他の結束部材は、同じく螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられるか或いは心線束の長手方向に沿って直線的に縦添えされることにより、それら結束部材が交差する交点で、該結束部材が加熱されることにより発現する接着性により当該結束部材同士が接着されたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバユニットであって、前記コア部と前記外被部の少なくとも何れか一方に、光ファイバユニット同士の識別のための着色を施したことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材の繊度が300dtex以上、900dtex以下であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材同士の接着強度が35cN以上、102cN以下であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材は、紐形状又はテープ形状であることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材は、それら複数本の結束部材を撚り合わせた撚り合わせ構造であることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材は、前記コア部を複数有し、それらコア部全体を一括して前記外被部で被覆した一体型構造であることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、1本の結束部材と残りの結束部材は、1本の結束部材からなる単体構造、複数本の結束部材を撚り合わせた撚り合わせ構造、複数のコア部全体を一括して外被部で被覆した一体型構造のうち任意の組み合わせからなることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1から請求項8の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、前記結束部材の交点間におけるピッチが80mm〜200mmであることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9の何れか1つに記載の光ファイバユニットの製造方法であって、複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に、1本の結束部材を螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けると共に、他の結束部材を同じく前記心線束の周面に同様にその長手方向に沿って巻き付けた後、これら結束部材を加熱して当該結束部材に接着性を発現させることにより、当該結束部材の交点でこれら結束部材同士を接着させることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項9の何れか1つに記載の光ファイバユニットの製造方法であって、複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に、1本の結束部材を螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けると共に、他の結束部材を前記心線束の長手方向に沿って縦添えし、その後、これら結束部材を加熱して当該結束部材に接着性を発現させることにより、当該結束部材の交点でこれら結束部材同士を接着させることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項1から請求項9の何れか1つに記載される光ファイバユニットの複数個を、ケーブル内に収納した光ファイバーケーブルであることを特徴としている。
本発明によれば、複数本の光ファイバ心線を束ねる数本の結束部材を、加熱して発現する接着性により、それら結束部材の交点で当該結束部材同士を接着したことで、ケーブル端末部で口出しした際に、光ファイバ心線がばらばらになるのを防止することができる。また、本発明によれば、コア部を被覆する外被部に該コア部よりも融点の低い結束部材を用いたことで、加熱により外被部が溶けてもコア部が溶けないため、結束部材の形状を保持することができる。
図1(A)は実施形態1の光ファイバユニットの一例を示す側面図、図1(B)は結束部材が交差する部位において光ファイバ心線を省略して示した要部拡大図である。 図2は図1に示す光ファイバユニットの拡大断面図である。 図3は光ファイバ心線の拡大断面図である。 図4は図1で使用した結束部材の拡大断面図である。 図5は図2に示す構造の光ファイバユニットを製造する製造工程図である。 図6(A)は図2に示す光ファイバユニットのケーブル端末部を口出しして結束部材を手繰り寄せた状態を示す図、図6(B)は図2に示す光ファイバユニットを中間分岐して特定の光ファイバ心線を取り出した状態を示す図である。 図7は結束部材の接着強度を求めるための手法を示す図である。 図8(A)は他方の結束部材を心線束の長手方向に沿って直線的に縦添えした実施形態2の光ファイバユニットの一例を示す側面図、図8(B)は結束部材が交差する部位において光ファイバ心線を省略して示した要部拡大図である。 図9(A)は縦添えした結束部材を螺旋状に巻き付けた一方の結束部材の内側に配置した光ファイバユニットの拡大断面図、図9(B)は縦添えした結束部材を螺旋状に巻き付けた一方の結束部材に対して外側に配置した光ファイバユニットの拡大断面図である。 図10(A)は図9(A)に示す構造の光ファイバユニットを製造する製造工程図、図10(B)は図9(B)に示す構造の光ファイバユニットを製造する製造工程図である。 図11(A)は図9(A)に示す光ファイバユニットのケーブル端末部を口出しして結束部材を手繰り寄せた状態を示す図、図11(B)は同じく図9(A)に示す光ファイバユニットを中間分岐して特定の光ファイバ心線を取り出した状態を示す図である。 図12は本実施形態の光ファイバユニットをケーブル内に収納した光ファイバーケーブルの一例を示す断面図である。 図13は結束部材の別形態を示す拡大断面図である。 図14は結束部材の更に別形態を示す拡大断面図である。 図15は結束部材の更に別形態を示す拡大断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[実施形態1]
図1から図6は実施形態1を示す。実施形態1の光ファイバユニット1は、図1及び図2に示すように、複数本の光ファイバ心線2を少なくとも2本以上の結束部材3(3A、3B)で束ねることで各光ファイバ心線2がばらけないように1束化した構造となっている。
光ファイバ心線2は、例えば図3に示すように、中心に設けられる石英ガラスファイバ4と、その石英ガラスファイバ4の周囲に紫外線硬化型樹脂及び着色層を被覆して形成される着色光ファイバ素線5及び着色補強層6からなる。この例では、図3に示す構造の光ファイバ心線を例に挙げたが、着色光ファイバ素線や着色光ファイバ素線を複数本並べて紫外線硬化型樹脂で一括被覆した光ファイバテープ心線、互いに隣接する光ファイバ素線間を間欠的に固定した光ファイバテープ心線も、本発明の光ファイバ心線に含むとする。
前記結束部材3は、図4に示すように、中心部に設けられる融点の高い高融点材料からなるコア部3aと、このコア部3aを覆って設けられ前記高融点材料よりも融点が低い低融点材料からなる外被部3bとを有した二重構造とされている。かかる結束部材3は、加熱されることで接着性を発現するが、加熱されない状態では接着性は発現されない特性を有している。この結束部材3は、実施形態1では断面形状を円形とした紐形状とされている。
前記高融点材料と低融点材料の融点の差としては、少なくとも20℃程度以上あることが好ましい。高融点材料の融点は、具体的には160℃程度が好ましく、低融点材料の融点は、具体的には120℃〜130℃程度が好ましい。また、外被部3bに使用される低融点材料には、加熱して溶けても光ファイバ心線2と接着しないか或いは接着してもその接着力が低く、しかも光ファイバ心線2の外被層(着色補強層6)を劣化させないことが要求される。
高融点材料及び低融点材料には、例えばポリアミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の高融点樹脂、またはポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維(登録商標であるナイロン等)、ポリエステル繊維(PET繊維等)等の高融点繊維、またはPET、ポリプロピレン等の高融点テープ或いはフィルムに対して加熱・冷却により軟化・固化を可逆的に繰り返すことが可能な熱可塑性樹脂、例えばEVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)、EEA(エチレンエチルアクリレートコポリマー)のような低融点のもの、または熱可塑性樹脂やゴムをベースとし、加熱・冷却により軟化・固化を可逆的に繰り返すことが可能な、いわゆる加熱融解型(ホットメルト)の接着剤で覆ったもの等が使用できる。融点の差は、前記材料の組成によって高融点、低融点とされる。
前記結束部材3の繊度は、300dtex以上、900dtex以下であることが望ましい。前記結束部材3の繊度がこれらの範囲内であれば、交点部の接着強度、光ファイバユニット1同士の識別性、光ファイバユニット1の取り扱い性が何れも良くなる。この結束部材3の繊度の範囲については、後述する検証実験で説明する。
前記結束部材3は、図2では2本用いられており、複数本纏めた光ファイバ心線2の周囲に互いに巻き付け方向を逆向きとして螺旋状にその長手方向に沿って所定ピッチで巻き付けられている。例えば、一方の結束部材3Aは、円形状となるように纏めた8本の光ファイバ心線2の心線束2Aに対して時計回り方向に巻き付けて螺旋状となるようにその長手方向に沿って巻いてある。これに対して、他方の結束部材3Bは、一方の結束部材3Aの巻き付け方向とは逆向きである反時計回り方向に巻き付けて螺旋状となるようにその長手方向に沿って巻いてある。これら2本の結束部材3A、3Bの巻き付け方向を互いに逆向きとして心線束2Aに巻き付けることで、図1に示すように、互いの結束部材3A、3Bが交差する交点部分が光ファイバ心線2の長手方向に複数形成される。
前記結束部材3A、3Bの巻き付けピッチPは、何れも80mm〜200mmとすることが望ましい。結束部材3A、3Bの巻き付けピッチPが80mm未満であると、これら結束部材3A、3B相互の交点間隔が短すぎることにより中間分岐作業時に光ファイバ心線2を取り出すことができなくなる。この一方、結束部材3A、3Bの巻き付けピッチPが200mmを越えると、これら結束部材3A、3Bの交点間隔が広すぎることにより結束部材3A、3Bの視認性が劣り作業性が悪くなる。したがって、結束部材3A、3Bの巻き付けピッチPは、前記範囲が好ましい。詳しくは、後述の光ファイバーケーブルの作業性検証実験で説明する。
また、結束部材3A、3Bは、複数本の光ファイバ心線2を束ねた光ファイバユニット1の複数個を同一のケーブル内に収納した場合に、複数あるうちのどの光ファイバユニットに属するものであるかを識別するために着色されている。例えば、同一のケーブルに3本の光ファイバユニット2が収納されている光ファイバーケーブルでは、ある一つの光ファイバユニット2の結束部材3の色を黄色、他の光ファイバユニット2の結束部材3の色を青色、残りの結束部材3の色を緑色として、これら3本の光ファイバユニット2を識別する。
結束部材3は、コア部3aと外被部3bの少なくとも何れか一方に着色を施すことで識別を図る。コア部3aのみに着色を施してもよく、外被部3bのみに着色を施してもよく、或いはコア部3aと外被部3bの両方に着色を施してもよい。
2本の結束部材3A、3Bの交点Tは、この結束部材3A、3Bが加熱されることにより発現する接着性により、当該結束部材3A、3B同士が接着されている。接着強度は、強固なものではなく、光ファイバ心線2を引っ掛けた際、光ファイバ心線2への損傷及びその伝送特性に影響を与えることのない程度の強度であることが望ましい。こうすることで、中間分岐作業時において複数本あるうちの特定の光ファイバ心線2を取り出す際に、結束部材3A、3Bを切断することなく接着部を手で外して取り出し部位を広げることが可能となる。なお、2本の結束部材3A、3Bは、中間分岐作業で光ファイバ心線2を取り出した後に、ヒーターによる熱を加えることで再度接着可能である。
前記した図1及び図2の光ファイバユニット1を製造するには、図5に示すようにする。複数本纏めた光ファイバ心線2の心線束2Aを、同図中矢印Xで示す方向に走行させる。光ファイバ心線2には、図3に示す構造の直径0.5mmの光ファイバ心線を使用し、これを8本用いた。
そして、前記心線束2Aに対して2本の結束部材3A、3Bを巻き付ける。結束部材3A、3Bは、心線束2Aの走行経路途中に設けたリング形状の巻き付け治具7の中心孔8を通すことで、前記心線束2Aの長手方向に沿う。前記中心孔8は、心線束2Aの直径よりも若干大きな円形孔として形成されている。一方の結束部材3Aは、図5中矢印M1で示すように前記心線束2Aを中心に時計回り方向或いは反時計回り方向に回転させて前記巻き付け治具7の中心孔8に通して、前記心線束2Aに対して螺旋状に巻き付ける。他方の結束部材3Bは、図5中矢印M2で示すように前記心線束2Aを中心に前記結束部材3Aと反対方向に回転させて同じく前記巻き付け治具7の中心孔8に通して、前記心線束2Aに対して螺旋状に巻き付ける。
そして、心線束2Aの周面に2本の結束部材3A、3Bが巻き付けられた後、電気管状炉や電熱ヒータ又は温風加熱炉等からなる加熱炉9でこれらを加熱する。加熱炉9での加熱温度は、外側の外被部3bを構成する低融点材料が溶け、中心のコア部3aを構成する高融点材料が溶けない温度とされる。
加熱炉9で加熱されると、前記結束部材3A、3Bには接着性が発現する。具体的には、結束部材3A、3Bの外被部3bを構成する低融点材料が溶けることで、それら結束部材3A、3Bが交差する交点Tにおいて、当該結束部材3A、3B同士がくっつき合って接着される。その一方で、結束部材3A、3Bのコア部3aを構成する高融点材料は溶けないため、当該結束部材3A、3Bの形状を保持する。前記交点Tでは、互いの結束部材3A、3Bの外被部3b同士が溶け合って接着するので、その強度は、光ファイバ心線2と結束部材3A、3B間の接着強度よりも遙かに高い。
前記加熱炉9を通過すると、心線束2Aを束ねた結束部材3A、3Bは自然冷却されるため、溶けた低融点材料が固化して元の状態に戻る。この結果、結束部材3A、3Bの交点Tは、接着された状態を保持することになる。製造された光ファイバユニット1は、結束部材3A、3Bを手で軽く引っ張る程度(例えば、光ファイバ心線2への損傷及びその伝送特性に影響を与えることのない程度)で、接着された交点部位から容易にそれら結束部材3A、3B同士を剥がすことができる。
以上のようにして製造された光ファイバユニット1を、例えば図6に示すようにケーブル10内に収納して光ファイバーケーブル11とした場合に、ケーブル端末部から特定の光ファイバ心線2を取り出すケーブル端末作業性と、ケーブル途中からシースを剥ぎ取って特定の光ファイバ心線2を取り出す中間分岐作業性を検証した。図6(A)のケーブル端末作業では、ケーブル端末部のシースを剥ぎ取って結束部材3A、3Bをケーブル10側へ手繰り寄せた場合でも結束部材3A、3Bが心線束2Aから解けることがなかった。また、図6(B)の中間分岐作業では、ケーブル途中部位のシースを所定長さ剥ぎ取り、その剥ぎ取った部位に露出する2本の結束部材3A、3Bの交点Tが接着された接着部を剥がして心線束2Aから特定の光ファイバ心線2を取り出すことができた。
ここで、結束部材3A、3Bの心線束2Aに対する巻き付けピッチPを50mm〜250mmの範囲内で数種類のピッチとした光ファイバユニット1をケーブル10内に収納して製造した光ファイバーケーブル11に対して、ケーブル端末作業と中間分岐作業を行った場合の作業性について検証した。容易に作業ができた場合を○とし、作業が困難である場合を×とし、作業が可能であるが作業性が劣る場合を△として作業性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2012212097
結束部材3A、3Bの心線束2Aに対する巻き付けピッチPが60mm以下の場合は、ピッチ間隔が狭すぎることにより、中間分岐作業において心線束2Aから特定の光ファイバ心線2を取り出すことができない。また、結束部材3A、3Bの心線束2Aに対する巻き付けピッチPが250mmの場合は、端末作業及び中間分岐作業ともに可能であるが、ピッチ間隔が広すぎることにより結束部材3A、3Bの視認性が劣り作業性が悪い。したがって、結束部材3A、3Bの心線束2Aに対する巻き付けピッチPを80mm〜200mmとすれば、端末作業時に光ファイバ心線2が解けることなく特定の光ファイバ心線2を取り出すことができると共に中間分岐作業時にも特定の光ファイバ心線2を取り出すことができる。なお、前記巻き付けピッチPが150mm以上の場合は、結束部材3A、3Bの交点Tである接着部を剥がさなくても中間分岐することができる。
また、繊度の異なる結束部材3を幾つか用意し、それら各結束部材3を用いて光ファイバユニット1を作成した。光ファイバユニット1を色識別するために、結束部材3のコア部3aに着色用のカラーマスターバッチを添加した。そして、作成した光ファイバユニット1について、交点部の接着強度、光ファイバユニット1の識別性、光ファイバユニット1の取り扱い性を評価した。
接着強度は、図7(A)に示すように、光ファイバユニット1から光ファイバ心線2を全て引き抜いて結束部材3(3A,3B)のみを取り出した後、同図(B)に示すように両端をクランプして一端部を矢印Yで示すように引っ張り、接着された交点部を引き剥がし、その交点部が剥がれる時の荷重を測定した。引張り速度は、50mm/分とした。その結果を表2に示す。
Figure 2012212097
識別性は、結束部材3の視認性が良好なものを○、視認性が悪いものを×とした。150dtexの場合は、結束部材3が細いため、視認性が悪くなることが確認された。取り扱い性は、良好なものを○、悪いものを×とした。150dtexの場合は、接着強度が低く、光ファイバユニット1がばらけ易く、取り扱い性が悪化することが確認された。また、1850dtexの場合には、接着強度が強すぎて結束部材3の接着部を引き剥がし、光ファイバユニット1から任意の光ファイバ心線2を取り出す際に損失増加が発生し、また、接着された交点部が剛直となり、柔軟性が損なわれるなどの問題が生じた。これらの結果より、結束部材3の繊度は、300dtex以上、900dtex以下が好適であることが確認された。また、結束部材3同士の接着強度は、35cN以上、102cN以下が好適であることが確認された。
[実施形態2]
図8から図11は実施形態2を示す。実施形態2の光ファイバユニット1は、図8に示すように、1本の結束部材3Aが心線束2Aの周面に螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられ、残りの他方の結束部材3Cが心線束2Aの長手方向に沿って直線的に縦添えされている。そして、それら結束部材3A、3Cが交差する交点Tで、該結束部材3A、3Cが加熱されることにより発現する接着性により、当該結束部材3A、3C同士が接着された構造とされている。なお、実施形態2も実施形態1と同様、コア部3aと外被部3bの少なくとも何れか一方が着色されており、また、結束部材3の繊度が300dtex以上、900dtex以下である。
実施形態2の光ファイバユニット1では、図9(A)に示すように縦添えされた結束部材3Cが螺旋状に巻かれた結束部材3Aに対して内側に設けられていても、図9(B)に示すように外側に設けられていてもどちらでもよい。但し、図9(B)のように縦添えされた結束部材3Cが螺旋状に巻かれた結束部材3Aの外側に設けられた場合の方が、当該結束部材3Cが心線束2Aの中に潜り込み難くなり識別性の面でも優れる。
実施形態2の光ファイバユニット1を製造するには、実施形態1とは異なり図10に示す工程で製造することができる。図10(A)は、図9(A)に示す構造の光ファイバユニット1を製造する工程を示し、図10(B)は、図9(B)に示す構造の光ファイバユニット1を製造する工程を示す。
図9(A)に示す構造の光ファイバユニット1を製造するには、図10(A)に示すように、先ず複数本纏めた光ファイバ心線2の心線束2Aを、矢印Xで示す方向に走行させる。そして、一方の結束部材3Cを、前記心線束2Aの長手方向に沿って縦添えする。次に、他方の結束部材3Aを、同図中矢印M1で示すように心線束2Aを中心に時計回り方向或いは反時計回り方向に回転させながら巻き付け治具7を使用して心線束2Aに対して螺旋状に巻き付ける。その結果、心線束2Aに縦添えされた結束部材3Cの上から他方の結束部材3Aが螺旋状に心線束2Aの長手方向に沿って巻き付けられることになる。
そして、心線束2Aの周面に2本の結束部材3A、3Cが巻き付けられた後、電気管状炉や電熱ヒータ等からなる加熱炉9でこれらを加熱する。加熱炉9での加熱温度は、実施形態1と同様、外側の外被部3bを構成する低融点材料が溶け、中心のコア部3aを構成する高融点材料が溶けない温度とされる。
加熱炉9で加熱されると、前記結束部材3A、3Cには接着性が発現する。具体的には、結束部材3A、3Cの外被部3bを構成する低融点材料が溶けることで、それら結束部材3A、3Cが交差する交点Tにおいて、当該結束部材3A、3C同士がくっつき合って接着される。その一方で、結束部材3A、3Cのコア部3aを構成する高融点材料は溶けないため、当該結束部材3A、3Cの形状を保持する。前記交点Tでは、互いの結束部材3A、3Cの外被部3b同士が溶け合って接着するので、その強度は、光ファイバ心線2と結束部材3A、3C間の接着強度よりも遙かに高い。
前記加熱炉9を通過すると、心線束2Aを束ねた結束部材3A、3Cは自然冷却されるため、溶けた低融点材料が固化して元の状態に戻る。この結果、結束部材3A、3Cの交点Tは、接着された状態を保持することになる。製造された光ファイバユニット1は、結束部材3A、3Cを手で軽く引っ張ることにより、接着された交点部位から容易にそれら結束部材3A、3C同士を剥がすことができる。
この一方、図9(B)に示す構造の光ファイバユニット1を製造するには、図10(B)に示すように、走行する心線束2Aに対して、一方の結束部材3Aを同図中矢印M1で示す時計回り方向に回転させながら巻き付け治具7を使用して螺旋状に巻き付ける。次に、他方の結束部材3Cを、心線束2Aの長手方向に沿って縦添えする。その結果、螺旋状に巻き付けられた結束部材3Aの上に他方の結束部材3Cが設けられることになる。そしてこの状態で、心線束2Aが加熱炉9内を通過することで、結束部材3A、3Cが加熱される。加熱により接着性を発現した結束部材3A、3Cは、前記交点Tで接着される。
以上のようにして製造された光ファイバユニット1をケーブル10内に収納して光ファイバーケーブル11とした場合に、ケーブル端末部から特定の光ファイバ心線2を取り出すケーブル端末作業性と、ケーブル途中からシースを剥ぎ取って特定の光ファイバ心線2を取り出す中間分岐作業性を検証した。図11(A)のケーブル端末作業では、ケーブル端末部のシースを剥ぎ取って結束部材3A、3Cをケーブル10側へ手繰り寄せた場合でも結束部材3A、3Cが心線束2Aから解けることがなかった。また、図11(B)の中間分岐作業では、ケーブル途中部位のシースを所定長さ剥ぎ取り、その剥ぎ取った部位に露出する結束部材3A、3Cの交点Tが接着された接着部を剥がして心線束2Aから特定の光ファイバ心線2を取り出すことができた。
また、実施形態1と同様に、結束部材3A、3Cの心線束2Aに対する巻き付けピッチPを50mm〜250mmの範囲内で数種類のピッチとした光ファイバユニット1をケーブル10内に収納して製造した光ファイバーケーブル11に対して、ケーブル端末作業と中間分岐作業を行った場合の作業性について検証した。検証評価は、実施形態1と同じとした。その結果を表3に示す。
Figure 2012212097
表3の結果は、実施形態1の表1の結果と同一であった。したがって、実施形態2では、結束部材3A、3Cの心線束2Aに対する巻き付けピッチPを80mm〜200mmとすることで、端末作業時に光ファイバ心線2が解けることなく特定の光ファイバ心線2を取り出すことができると共に中間分岐作業時にも特定の光ファイバ心線2を取り出すことができる。なお、前記巻き付けピッチPが150mm以上の場合は、結束部材3A、3Cの交点Tである接着部を剥がさなくても中間分岐することができる。
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態1及び2の構造とした光ファイバユニット1の複数個を、ケーブル内に収納した光ファイバーケーブルとしたものである。光ファイバーケーブルの種類としては、Cスロット型光ファイバーケーブル(例えば、電子情報通信学会 2010年総合大会B−10−7参照)、スロットレス型光ファイバーケーブル(例えば、電子情報通信学会 2007年総合大会B−10−4参照)、SZスロット型光ファイバーケーブル、テープスロット型光ファイバーケーブル等の何れの構造でも構わない。その一例として、実施形態3の光ファイバーケーブル12は、例えば図12に示すように、ケーブル部13と支持線部14とこれらを連結する首部15とから構成された、いわゆるスロットレス型光ファイバーケーブルである。ケーブル部13は、5本の光ファイバユニット1(1A〜1E)が緩衝材であるプラスチックヤーン16を介在させてシース17で被覆されることで形成されている。
ケーブル部13には、2本の抗張力体18と同じく2本の引き裂き紐19がシース17に埋め込まれるようにしてケーブル長手方向に設けられている。支持線部14には、支持線20がケーブル長手方向に設けられてその周囲を覆うようにシース17で被覆されている。首部15は、ケーブル部13と支持線部14とを連結している。
5本の光ファイバユニット1A〜1Eは、各ユニット毎に識別可能なように結束部材3の色を変えてある。例えば、一つ目の光ファイバユニット1Aの結束部材3を青色、2つ目の光ファイバユニット1Bの結束部材3を黄色、3つ目の光ファイバユニット1Cの結束部材3を緑色、4つ目の光ファイバユニット1Dの結束部材3を赤色、5つ目の光ファイバユニット1Eの結束部材3を紫色といったように何れも異なった色としている。なお、各光ファイバユニット1A〜1Eの8本の光ファイバ心線2の色は、各光ファイバ心線2同士を識別するためにそれぞれ異なる色とされている。
実施形態3の光ファイバーケーブル12において、ケーブル端末部でシース17を剥ぎ取って口出しした場合、5本の光ファイバユニット1A〜1Eが露出するが、結束部材3A、3B、3Cがその交点Tで接着されているため、光ファイバ心線2がばらばらにならない。そのため、この光ファイバーケーブル12では、結束部材3の色により、光ファイバ心線2がどの光ファイバユニット1A〜1Eに属するものであるかを容易に識別することができる。
また、実施形態3の光ファイバーケーブル12によれば、ケーブル途中部位のシース17を所定長さ剥ぎ取って中間分岐作業する場合において、前記交点T間のピッチPが狭い場合は結束部材3A、3B、3Cの交点Tの接着部を手で剥がすことにより、光ファイバ取出し部位で結束部材3A、3Bの巻き付けピッチを広げることができることから心線束2Aから特定の光ファイバ心線2を取り出すことができる。
「その他の実施形態」
図13〜図15はその他の実施形態を示し、結束部材の別構造例である。図13(B)の結束部材3は、実施形態1〜3で使用した高融点材料からなるコア部3aとそのコア部3aを被覆する低融点材料からなる外被部3bより構成した単体の図13(A)で示す結束部材3を、複数本撚り合わせた撚り合わせ構造である。図13(C)の結束部材3は、高融点材料のコア部3aを複数設け、それらコア部全体を前記高融点材料の融点よりも低い融点を持つ低融点材料で一括被覆して外被部3bとした一体型構造である。
図14(A)の結束部材3は、高融点材料として高融点繊維を使用したコア部3aと、そのコア部3aを前記高融点繊維の融点よりも低い融点を持つ低融点材料で被覆した外被部3bからなる単体構造である。図14(B)の結束部材3は、同図(A)の結束部材3を複数本を撚り合わせた撚り合わせ構造である。図14(C)の結束部材3は、高融点繊維のコア部3aを複数設け、それらコア部全体を前記高融点繊維の融点よりも低い融点を持つ低融点材料で一括被覆して外被部3bとした一体型構造である。
図15(A)の結束部材3は、高融点材料からなるコア部3aをテープ形状(或いはフィルム形状)とし、そのコア部3aを低融点材料で被覆した外被部3bからなる単体構造である。図15(B)の結束部材3は、同図(A)のテープ形状とされた複数本を撚り合わせた撚り合わせ構造である。図15(C)の結束部材3は、テープ形状とされた高融点材料のコア部3aを複数設け、それらコア部全体を前記高融点材料の融点よりも低い融点を持つ低融点材料で一括被覆して外被部3bとした一体型構造である。
実施形態1〜3では、何れも断面形状を円形とした紐形状をなす単体構造の結束部材3を2本使用したが、それら結束部材3A、3Bの組み合わせは、前記した図13〜図15の各構造体の任意の組み合わせとすることができる。例えば、2本の結束部材3A、3Bを、図13(A)、図14(A)、15(A)のそれぞれで示す単体構造の任意の組み合わせで使用する。2本の結束部材3A、3Bを、図13(B)、図14(B)、15(B)のそれぞれで示す撚り合わせ構造の任意の組み合わせで使用する。2本の結束部材3A、3Bを、図13(C)、図14(C)、15(C)のそれぞれで示す一体型構造の任意の組み合わせで使用する。
この他、2本の結束部材3A、3Bを、図13(A)、図14(A)、15(A)の単体構造と図13(B)、図14(B)、15(B)の撚り合わせ構造の組み合わせ、或いは、図13(A)、図14(A)、15(A)の単体構造と図13(C)、図14(C)、15(C)の一体型構造の組み合わせで使用する。更には、2本の結束部材3A、3Bを、図14(B)、15(B)の撚り合わせ構造と図13(C)、図14(C)、15(C)の一体型構造の組み合わせで使用する。
なお、実施形態1〜3では、何れも結束部材3A、3Bを2本としたが、結束部材3A、3Bを3本以上使用して心線束2Aを束ねることもできる。
「実施形態の効果」
本実施形態によれば、複数本の光ファイバ心線2を束ねる数本の結束部材3A、3Bを、加熱して発現する接着性により、それら結束部材3A、3Bの交点Tで当該結束部材同士を接着したことで、ケーブル端末部で口出しした際に、光ファイバ心線2がばらばらになるのを防止することができる。また、本実施形態によれば、コア部3aに高融点材料を使用し、そのコア部3aを被覆する外被部3bにコア部3aよりも融点の低い低融点材料を使用した結束部材3A、3Bを用いたことで、加熱により外被部3bが溶けてもコア部3aが溶けないため、結束部材3A、3Bの形状を保持することができる。
また、本実施形態によれば、結束部材3のコア部3aと外被部3bの少なくとも何れか一方に、光ファイバユニット1同士の識別のための着色を施したので、着色された色を見るだけで容易に判別することができる。
また、本実施形態によれば、結束部材3の繊度を300dtex以上、900dtex以下としたので、結束部材3の交点部の接着強度、光ファイバユニット1の識別性、光ファイバユニット1の取り扱い性の何れも優れたものとなる。
また、本実施形態によれば、結束部材3同士の接着強度を35cN以上、102cN以下としたので、光ファイバユニット1がばらけ難く、また、中間後分岐作業時に接着部を引き剥がし易くなり、任意の光ファイバ心線2を取り出す際に損失増加が生じない。
また、本実施形態によれば、結束部材3を紐形状又はテープ形状としたことで、心線束2Aを束ね易くなり、特にテープ形状では識別性も高まる。
また、本実施形態によれば、複数本の結束部材3を撚り合わせた撚り合わせ構造の結束部材3とすることで、本数が増えることでより一層識別性を高めることができると共に心線束2Aの解れ防止効果も高まる。
また、本実施形態によれば、複数のコア部3aを一括して被覆した外被部3bを持つ結束部材3を使用することで、単体構造の結束部材3に比べて表面積が増えることにより、より一層識別性を高めることができると共に心線束2Aの解れ防止効果も高まる。
また、本実施形態によれば、結束部材3A、3Bの交点間におけるピッチPを80mm〜200mmとしたので、この結束部材3A、3Bの色を見るだけで光ファイバユニット同士を識別することができると共に、中間分岐作業時に光ファイバ心線2を容易に取り出すことができる。
また、本実施形態によれば、複数本纏めた光ファイバ心線2の心線束2Aに2本以上の結束部材3A、3Bを螺旋状に巻き付けるか、少なくとも1本以上を螺旋状に巻き付け他方を心線束2Aの長手方向に沿って縦添えし、それら結束部材3A、3Bの交点Tを、加熱することで接着性を発現する結束部材3A、3Bにて接合させているので、接着剤を塗布して接合する製造方法に比べて製造し易くなる。
また、本実施形態によれば、本発明の光ファイバユニット1の複数個をケーブル内に収納した光ファイバーケーブル12では、ケーブル端末部での口出し作業及び中間分岐作業において何れも結束部材3によって光ファイバ心線2がばらばらに解れるのを防止することができると共に特定の光ファイバ心線2を容易に取り出すことができる。
本発明は、複数本の光ファイバ心線を結束部材で束ねた光ファイバユニットに利用することができる。
1…光ファイバユニット
2…光ファイバ心線
2A…心線束
3(3A、3B、3C)…結束部材
3a…コア部
3b…外被部
7…巻き付け治具
9…加熱炉
13…ケーブル部
12…光ファイバーケーブル

Claims (12)

  1. 複数本の光ファイバ心線を少なくとも2本以上の結束部材で束ねた光ファイバユニットにおいて、
    前記結束部材は、中心部に設けられるコア部と、このコア部を覆って設けられ該コア部よりも融点が低い外被部とを有した二重構造とされ、
    少なくとも1本の結束部材は、前記複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられ、他の結束部材は、同じく螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けられるか或いは心線束の長手方向に沿って直線的に縦添えされることにより、それら結束部材が交差する交点で、該結束部材が加熱されることにより発現する接着性により当該結束部材同士が接着された
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  2. 請求項1に記載の光ファイバユニットであって、
    前記コア部と前記外被部の少なくとも何れか一方に、光ファイバユニット同士の識別のための着色を施した
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材の繊度が300dtex以上、900dtex以下である
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材同士の接着強度が35cN以上、102cN以下である
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材は、紐形状又はテープ形状である
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材は、それら複数本の結束部材を撚り合わせた撚り合わせ構造である
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  7. 請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材は、前記コア部を複数有し、それらコア部全体を一括して前記外被部で被覆した一体型構造である
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  8. 請求項1から請求項5の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    1本の結束部材と残りの結束部材は、1本の結束部材からなる単体構造、複数本の結束部材を撚り合わせた撚り合わせ構造、複数のコア部全体を一括して外被部で被覆した一体型構造のうち任意の組み合わせからなる
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  9. 請求項1から請求項8の何れか1つに記載の光ファイバユニットであって、
    前記結束部材の交点間におけるピッチが80mm〜200mmである
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1つに記載の光ファイバユニットの製造方法であって、
    複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に、1本の結束部材を螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けると共に、他の結束部材を同じく前記心線束の周面に同様にその長手方向に沿って巻き付けた後、これら結束部材を加熱して当該結束部材に接着性を発現させることにより、当該結束部材の交点でこれら結束部材同士を接着させる
    ことを特徴とする光ファイバユニットの製造方法。
  11. 請求項1から請求項9の何れか1つに記載の光ファイバユニットの製造方法であって、
    複数本纏めた光ファイバ心線の心線束の周面に、1本の結束部材を螺旋状にその長手方向に沿って巻き付けると共に、他の結束部材を前記心線束の長手方向に沿って縦添えし、その後、これら結束部材を加熱して当該結束部材に接着性を発現させることにより、当該結束部材の交点でこれら結束部材同士を接着させる
    ことを特徴とする光ファイバユニットの製造方法。
  12. 請求項1から請求項9の何れか1つに記載される光ファイバユニットの複数個を、ケーブル内に収納した光ファイバーケーブル。
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