JP2012211122A - 1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法、および1,2−ジアルキルイミダゾール - Google Patents
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Abstract
【課題】不純物を効果的に除去し、高純度であり加熱放置後においても着色しにくい1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることのできる1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法およびそれにより得られる1,2−ジアルキルイミダゾールを提供する。
【解決手段】アンモニア、1級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる反応混合物を、[I]粗蒸留工程、[II]苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理することを特徴とする1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】アンモニア、1級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる反応混合物を、[I]粗蒸留工程、[II]苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理することを特徴とする1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、1,2−ジアルキルイミダゾールの製造に際して生成する不純物を効果的に除去して加熱放置後においても高純度で着色しない1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることを目的とする1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法、およびそれにより得られる1,2−ジアルキルイミダゾールに関するものである。
1,2−ジアルキルイミダゾールは、医薬品の中間体として、または各種樹脂の触媒用等、各種有機薬品分野においてその有用性が期待される化合物であり、例えば、アンモニアと、第一級アミンと、アルデヒド化合物と、グリオキザールとを反応させた後、アルキルイミダゾール等の副生成物を蒸留により精製するという方法により製造されていた。
ところが、上記方法により得られた1,2−ジアルキルイミダゾールには、蒸留では除去できない1,2−ジアルキルイミダゾールと沸点の近似したアルキルイミダゾール等の不純物や、経時で着色してしまう不純物が含まれていたため、蒸留直後では透明性を有しているが、経時的に黒褐色に変色してしまうものであった。
そこで、製造した1,2−ジアルキルイミダゾールの着色を抑えるために、蒸留の前に60℃以上の温度で加熱処理を施す1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法が検討されており(例えば、特許文献1)、かかる製造方法では、60℃以上の加熱処理により、予め経時的に黒褐色に変色する原因物質(不純物)を分解または着色を促進させておき、該着色物を蒸留時に取り除くことにより、経時的な着色の問題がない高純度の1,2−ジアルキルイミダゾールを得ようとするものであった。
しかしながら、上記特許文献1に開示技術では、加熱処理工程の導入により、着色原因となる不純物が取り除かれているため、25℃で1ヶ月程度の保存では着色することはない1,2−ジアルキルイミダゾールが得られているものの、更なる検討を進めたところ、より長期間での保存後や、使用時に1,2−ジアルキルイミダゾールを加熱して用いる場合には、やはり着色の問題が生じることが判明した。
例えば、1,2−ジメチルイミダゾールでは、融点が38℃であり、通常は液体状態で容器に充填されるものの、室温で保存すると凝固してしまうために、使用時には融点以上に加熱し融解させ使用する必要があるが、その際、上記製造方法により得られた1,2−ジメチルイミダゾールでは着色が起こることがあり、その結果、添加された樹脂の着色が問題となる樹脂添加剤用途などには使用しにくいといった状況であった。
例えば、1,2−ジメチルイミダゾールでは、融点が38℃であり、通常は液体状態で容器に充填されるものの、室温で保存すると凝固してしまうために、使用時には融点以上に加熱し融解させ使用する必要があるが、その際、上記製造方法により得られた1,2−ジメチルイミダゾールでは着色が起こることがあり、その結果、添加された樹脂の着色が問題となる樹脂添加剤用途などには使用しにくいといった状況であった。
そこで、本発明は、このような背景下において、過酷な条件下で保存した場合においても、着色の問題が発生しない1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることが可能な1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法の提供を目的とするものである。
しかるに本発明者等は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アンモニアと、第一級アミンと、アルデヒド化合物と、グリオキザールとを反応させる1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法において、従来技術の加熱処理および蒸留による精製に先立ち、予め反応混合液を粗蒸留することにより、より過酷な条件下で保存した場合においても、着色の問題が発生しない良好な1,2−ジアルキルイミダゾールが得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、アンモニア、1級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる反応混合物を、[I]粗蒸留工程、[II]苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理することを特徴とする1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法に関するものである。
また、本発明においては、前記1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法を用いて得られる1,2−ジアルキルイミダゾール、および50℃で24時間加熱処理した後のAPHA(ハーゼン単位色数)が50以下、かつ加熱処理前後のAPHAの差が30以下である1,2−ジアルキルイミダゾールも提供するものである。
また、本発明においては、前記1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法を用いて得られる1,2−ジアルキルイミダゾール、および50℃で24時間加熱処理した後のAPHA(ハーゼン単位色数)が50以下、かつ加熱処理前後のAPHAの差が30以下である1,2−ジアルキルイミダゾールも提供するものである。
本発明の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法は高純度で加熱放置後においても着色しにくい1,2−ジアルキルイミダゾールを得るものであり、得られる1,2−ジアルキルイミダゾールは医薬品の中間体、各種樹脂の触媒用等、各種有機薬品分野において非常に有用である。
本発明の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法においては、まず、アンモニア、第一級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを、従来公知の方法により反応させることで、粗1,2−ジアルキルイミダゾール含有反応混合液が得られる(例えば、公知文献「特開昭56−61359号公報」、「特開平3−169865号公報」等参照)。
各原料としては、例えば、第一級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、モノエタノールアミン、メトキシエチルアミン、エトキシエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等の水酸基、アルコシキ基、またはアミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を有する第一級アミンが挙げられ、アルデヒドとしては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド等の炭素数1〜20のアルキル基を有するアルデヒドが挙げられる。
上記アンモニア、第一級アミンおよびグリオキザールは、通常、それぞれ水溶液として反応に供され、例えば、具体的には、アンモニアは5〜30重量%(好ましくは10〜25重量%)のアンモニア水溶液として、第一級アミンは30〜50重量%(好ましくは35〜45重量%)の水溶液として、グリオキザールは、30〜50重量%(好ましくは35〜45重量%)の水溶液として供給される。
また、アルデヒドにおいては、例えば、アセトアルデヒドなどの沸点の低いアルデヒド化合物は水溶液またはメタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールの20〜80重量%(好ましくは25〜75重量%)溶液として反応に供給され、高沸点のアルデヒド化合物、例えばブチルアルデヒドのような高沸点のアルデヒドは、そのまま反応に供給される。固体のアルデヒドに関しては、低級アルコール等の溶液として反応に使用しても良い。
また、アルデヒドにおいては、例えば、アセトアルデヒドなどの沸点の低いアルデヒド化合物は水溶液またはメタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールの20〜80重量%(好ましくは25〜75重量%)溶液として反応に供給され、高沸点のアルデヒド化合物、例えばブチルアルデヒドのような高沸点のアルデヒドは、そのまま反応に供給される。固体のアルデヒドに関しては、低級アルコール等の溶液として反応に使用しても良い。
上記原料成分の添加方法としては、特に限定するものではなく、従来公知の方法、例えば、一括方式、分割方式、滴下方式等の方法があげられ、適宜選択される。また、反応時間は、通常、30分間〜10時間(好ましくは40分間〜9時間)程度に設定される。
上記反応において用いられる反応媒体としては、特に限定するものではなく、通常、水が用いられ、必要に応じてメタノール,エタノール,プロパノール等の水と相溶性を有する有機溶媒を適宜使用しても差し支えない。そして、上記各原料成分の仕込み組成は、モル比基準で、グリオキザール/アルデヒド化合物/第一級アミン/アンモニア=1/1〜1.5/1〜4/1〜1.5(好ましくは、1/1〜1.4/1〜3/1〜1.4)の範囲に設定することが好適である。
かかる方法により製造される1,2−ジアルキルイミダゾールとしては、例えば、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
上記R1の炭素数としては、通常1〜20、好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜4である。
上記R2の炭素数としては、通常1〜20、好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜4である。
上記R2の炭素数としては、通常1〜20、好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜4である。
そして、このような反応により生成される上記粗1,2−ジアルキルイミダゾール含有反応混合液には、目的物である1,2−ジアルキルイミダゾールとともに、副生成物であるアルキルイミダゾールや無置換イミダゾールを含有しており、更に着色の原因となると考えられる高沸点の窒素化合物(不飽和基含有イミダゾール類等)などが、含有されているものである。
本発明における1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法は、上記粗イミダゾール含有反応混合液を[I]粗蒸留工程、[II]苛性アルカリ存在下50℃以上での加熱処理
工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理するものである。
好ましい製造方法としては、粗イミダゾール含有反応混合液を得たのち、
・粗イミダゾール含有反応混合液を粗蒸留し粗1,2−ジアルキルイミダゾールを分留し、
・苛性アルカリを配合し50℃以上で一定時間加熱し、
・1,2−ジアルキルイミダゾールを含有する油層と、不純物および苛性アルカリを含有する水層に分液し、水層を除去し、
・油層を減圧蒸留する
ことにより高純度の1,2−ジアルキルイミダゾールを得るという製造方法が挙げられる。
工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理するものである。
好ましい製造方法としては、粗イミダゾール含有反応混合液を得たのち、
・粗イミダゾール含有反応混合液を粗蒸留し粗1,2−ジアルキルイミダゾールを分留し、
・苛性アルカリを配合し50℃以上で一定時間加熱し、
・1,2−ジアルキルイミダゾールを含有する油層と、不純物および苛性アルカリを含有する水層に分液し、水層を除去し、
・油層を減圧蒸留する
ことにより高純度の1,2−ジアルキルイミダゾールを得るという製造方法が挙げられる。
まず、粗蒸留工程[I]について説明する。
粗蒸留工程[I]は、アンモニア、第一級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる粗1,2−ジアルキルイミダゾール含有反応混合液を蒸留し、粗1,2−ジアルキルイミダゾールを留出させる工程である。
ここで、上記粗1,2−ジアルキルイミダゾール含有反応混合液には、通常、目的物である1,2−ジアルキルイミダゾール、1,2−ジアルキルイミダゾールよりも高沸点の不純物(不純物A)、1,2−ジアルキルイミダゾールと同沸点程度の不純物(不純物B)、1,2−ジアルキルイミダゾールよりも低沸点の不純物(不純物C)が含まれている。
また、上記粗1,2−ジアルキルイミダゾールには、通常、主に、1,2−ジアルキルイミダゾール、不純物Bが含まれている。
また、上記粗1,2−ジアルキルイミダゾールには、通常、主に、1,2−ジアルキルイミダゾール、不純物Bが含まれている。
上記蒸留条件は、反応原料、反応目的物、副生成物、溶媒の種類や組成等により適宜選択されるものであり、従来公知の方法に従い行なえばよい。
蒸留条件は、反応原料、反応目的物、副生成物、溶媒や特定有機溶剤の種類や組成等により異なるが、基本的には、以下の(1)〜(3)の順序で蒸留を行なうことができる。
(1)低沸点成分(除去し切れなかった反応溶媒、不純物C等)を留出させる。
(2)粗1,2−ジアルキルイミダゾール(1,2−ジアルキルイミダゾールと不純物Bの混合物)を留出させる。
(3)高沸点成分(不純物Aなど)を蒸留残渣として除去する。
(1)低沸点成分(除去し切れなかった反応溶媒、不純物C等)を留出させる。
(2)粗1,2−ジアルキルイミダゾール(1,2−ジアルキルイミダゾールと不純物Bの混合物)を留出させる。
(3)高沸点成分(不純物Aなど)を蒸留残渣として除去する。
なお、上記(1)(2)の各段階では、全留出(留出した液を蒸留缶に戻さずに留出側に流すこと)で蒸留を実施すればよいが、蒸留効果を上げるために、後述する還流比で蒸留を実施してもよい。
以下、1,2−ジアルキルイミダゾールとして、1,2−ジメチルイミダゾールを蒸留する場合について説明する。
アンモニア、メチルアミン、アセトアルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合物を加熱し、塔頂温を20〜95℃の温度範囲で保持して、残存している反応溶媒や不純物Cなどの沸点の比較的低い成分を留出させる。さらに、50〜150℃の温度範囲で粗1,2−ジメチルイミダゾール(1,2−ジメチルイミダゾールと不純物Bの混合物)を留出させる。なお、1,2−ジメチルイミダゾールの沸点は204℃(常圧)である。
蒸留の際の圧力は、まず、減圧度を13kPa〜常圧の範囲で調整して、残存している反応溶媒などの沸点の比較的低い成分や不純物Cを留出させる。その後、0.1kPa〜13kPaの範囲で粗1,2−ジメチルイミダゾール(1,2−ジメチルイミダゾールと不純物Bの混合物)を留出させる。
なお、上記の温度範囲や減圧度は例示であって、反応液中の各成分の組み合わせや含有量等によって、適切な温度範囲や減圧度範囲は異なってくるが、前記方法の要領で蒸留操作を実施すれば、他の系でも蒸留は可能である。
なお、上記の温度範囲や減圧度は例示であって、反応液中の各成分の組み合わせや含有量等によって、適切な温度範囲や減圧度範囲は異なってくるが、前記方法の要領で蒸留操作を実施すれば、他の系でも蒸留は可能である。
蒸留開始から終了までの時間は、通常48時間以下(好ましくは47時間以下)が好ましい。時間が長すぎると新規に不純物が発生する傾向にある。
上述の通り、残存している反応溶媒および不純物Cなどの沸点の比較的低い成分を留出させる間(上記(1)の段階)は、全留出で蒸留を行なってもよいが、還流比を上げると、精留効果により不純物がより低減されるので上記(1)、(2)の各段階では還流比をとって蒸留してもよい。
具体的には、還流比(LR/D)は通常0.5〜5(好ましくは0.6〜4.5)で十分効果が得られる。還流比を上げすぎると蒸留時間が長引き、製造コスト上昇の原因となる傾向がある。還流比(LR/D)とは、還流量(LR)を流出量(D)で割ったものであり、還流比の調整は、例えば、蒸留缶へ戻る還流液量と流出側へ流す液量を調整できる計器を精留(蒸留)塔上部に設置することによって行うことができる。
蒸留を行なうための装置としては、実験室レベルの量を蒸留するのであれば、例えば、温度計、撹拌装置、仕込装置、及びコンデンサなどを備えた通常の反応器でもよいが、蒸留塔、および蒸留塔の塔頂に還流比を調整するための装置が備わった蒸留装置を用いて行うことができる。また、工業レベルの量を蒸留するのであれば、例えば、温度計、撹拌装置、仕込装置、及びコンデンサを備えた反応装置でもよいが、蒸留塔などを備えた蒸留設備であって、精留(蒸留)塔の塔頂と留出タンクとを結ぶラインの途中に、還流比を調整するための計器が備わった反応装置を用いても行うことができる。なお、撹拌方法としては、内容物が十分に混合できるものであれば、特に限定されない。
次に、苛性アルカリ存在下50℃以上での加熱処理工程[II](以下、「加熱処理工程[II])と記すことがある。)について説明する。
苛性アルカリ存在下50℃以上での加熱処理工程[II]は、上記粗蒸留工程[I]で分留した粗1,2−ジアルキルイミダゾールを、苛性アルカリ存在下50℃以上で加熱処理することにより、粗1,2−ジアルキルイミダゾールに含まれる不純物を熱分解させる工程である。
ここで、上記粗1,2−ジアルキルイミダゾールには、通常、主に、1,2−ジアルキルイミダゾール、1,2−ジアルキルイミダゾールと同沸点程度の不純物Bが含まれているため、加熱処理工程[II]では、加熱処理で不純物Bが分解され、1,2−ジアルキルイミダゾールと沸点が類似しない不純物B’等が生成することとなる。
加熱温度としては、50℃以上であることが必要であり、好ましくは55℃以上、特に好ましくは80℃以上、更に好ましくは100℃以上である。
また、加熱温度の上限値としては、通常300℃であり、好ましくは250℃である。
かかる加熱温度が低すぎると、不純物の分解が十分に行なわれにくい傾向があり、高すぎると目的物である1,2−ジアルキルイミダゾールのN位の置換基が脱離してしまい1,2−ジアルキルイミダゾールの収率が低下してしまう傾向がある。
また、加熱温度の上限値としては、通常300℃であり、好ましくは250℃である。
かかる加熱温度が低すぎると、不純物の分解が十分に行なわれにくい傾向があり、高すぎると目的物である1,2−ジアルキルイミダゾールのN位の置換基が脱離してしまい1,2−ジアルキルイミダゾールの収率が低下してしまう傾向がある。
加熱時間としては、通常20分以上であることが好ましく、好ましくは1〜8時間、特に好ましくは2〜4時間である。
加熱時間が長すぎると1,2−ジアルキルイミダゾールの収率が低下しやすい傾向があり、短すぎると不純物の分解が十分に行われにくい傾向がある。
加熱時間が長すぎると1,2−ジアルキルイミダゾールの収率が低下しやすい傾向があり、短すぎると不純物の分解が十分に行われにくい傾向がある。
加熱時の圧力については、粗1,2−ジアルキルイミダゾール溶液の液相保持圧力下において実施される。
加熱処理は、苛性アルカリ存在下で行なうことが必要であり、苛性アルカリを存在させることにより、粗1,2−ジアルキルイミダゾールに含まれる不純物の分解が促進され、加熱温度を低く設定した際にも不純物を効果的に分離除去することができ、結果、より一層高純度の1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることができる。
苛性アルカリの配合タイミングは、通常、上記粗1,2−ジアルキルイミダゾールを留出させ粗蒸留工程[I]を終了した後(通常、留出液が50℃以下まで冷却された後)、加熱処理を行なうまで(通常、再び50℃以上に加熱されるまで)の間に配合されればよい。
上記苛性アルカリとしては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等があげられる。これらは単独で、もしくは2種以上併せて用いられる。これらの中でも、水に対する溶解度が高く、加熱時に水が留去しても固化しにくいという観点から、水酸化カリウムを用いることが好ましい。また、苛性アルカリを配合するに際しては固体のままでも水溶液にしてもどちらでもよいが、特には取り扱いの点から水溶液として配合することが好ましい。
上記苛性アルカリの配合量は、粗1,2−ジアルキルイミダゾールに対して0.1〜200モル%であることが好ましく、特に好ましくは0.5〜100モル%、更に好ましくは1〜50モル%である。
苛性アルカリの配合量が多すぎると、次工程の精製蒸留の留出液中に含まれる水分が多くなり、得られた1,2−ジアルキルイミダゾールの純度が低下し、また、蒸留中に固化する苛性アルカリの量が多くなり、蒸留残渣に残留する1,2−ジアルキルイミダゾールが多くなるという傾向があり、少なすぎると不純物の分解が十分に行なわれにくい傾向がある。
苛性アルカリの配合量が多すぎると、次工程の精製蒸留の留出液中に含まれる水分が多くなり、得られた1,2−ジアルキルイミダゾールの純度が低下し、また、蒸留中に固化する苛性アルカリの量が多くなり、蒸留残渣に残留する1,2−ジアルキルイミダゾールが多くなるという傾向があり、少なすぎると不純物の分解が十分に行なわれにくい傾向がある。
上記条件にて加熱処理工程[II]を行なった後、そのまま、次の精製蒸留工程[III]を行なうことも可能であるが、より効率よく不純物を除去する点で、加熱処理終了後の処理液に分液操作を行なうことが好ましい。
かかる分液操作は、加熱処理後の処理液を、静置して油層と水層に分液し、水層を除去することにより行なわれる。
そして、最後に精製蒸留工程[III]について説明する。
精製蒸留工程[III]は、上記加熱処理工程[II]を経て得られる加熱反応処理液から、1,2−ジアルキルイミダゾールを分留する工程である。
ここで、上記加熱処理工程[II]を経て得られる加熱反応処理液には、通常、主に、1,2−ジアルキルイミダゾールと、1,2−ジアルキルイミダゾールと沸点が類似しない不純物B’や水等が含まれており、精製蒸留工程[III]では、これら不純物B’や水等と1,2−ジアルキルイミダゾールを蒸留により分離し、所望の1,2−ジアルキルイミダゾールを得るものである。
上記精製蒸留の条件としては、精留効果を上げるために、後述する還流比で蒸留を実施することが好ましい。
以下、蒸留条件については、1,2−ジメチルイミダゾールを含む加熱反応処理液を蒸留する場合について説明する。
まず、加熱反応処理液を加熱し、塔頂温を20〜95℃の温度範囲で保持して、残存している水および不純物B’などの沸点の比較的低い成分を留出させる。さらに、85〜135℃の温度範囲で1,2−ジメチルイミダゾールを留出させる。なお、1,2−ジメチルイミダゾールの沸点は204℃(常圧)である。
蒸留の際の圧力は、まず、減圧度を13kPa〜常圧の範囲で調整して、残存している水および不純物B’などの沸点の比較的低い成分を留出させる。その後、0.1kPa〜
13kPaの範囲で1,2−ジメチルイミダゾールを留出させる。
なお、上記の温度範囲や減圧度は例示であって、反応液中の各成分の組み合わせや含有量等によって、適切な温度範囲や減圧度範囲は異なってくるが、前記方法の要領で蒸留操作を実施すれば、他の系でも蒸留精製は可能である。
13kPaの範囲で1,2−ジメチルイミダゾールを留出させる。
なお、上記の温度範囲や減圧度は例示であって、反応液中の各成分の組み合わせや含有量等によって、適切な温度範囲や減圧度範囲は異なってくるが、前記方法の要領で蒸留操作を実施すれば、他の系でも蒸留精製は可能である。
蒸留開始から終了までの時間は、通常48時間以下が好ましい。時間が長すぎると新規に不純物が発生しやすい傾向がある。
上述の通り、残存している水および不純物B’などの沸点の比較的低い成分を留出させるときから、後述する還流比で蒸留すると、精留効果が高まるので好ましい。
具体的には、還流比(LR/D)を0.5〜20で行うことが好ましく、特に好ましくは1〜10であり、更に好ましくは1〜5で行うことである。還流比を上げすぎると蒸留時間が長引き、製造コスト上昇の原因となる傾向がある。還流比の調整は、例えば、蒸留缶へ戻る還流液量と流出側へ流す液量を調整できる計器を精留(蒸留)塔上部に設置することによって行うことができる。
蒸留を行なうための装置としては、実験室レベルの量を蒸留するのであれば、例えば、温度計、撹拌装置、仕込装置、及び蒸留塔、コンデンサなどを備えた通常の蒸留装置で、蒸留塔の塔頂に還流比を調整するための装置が備わった蒸留装置を用いて行うことができる。また、工業レベルの量を蒸留するのであれば、例えば、温度計、撹拌装置、仕込装置、及び5〜40段の蒸留塔などを備えた蒸留設備であって、精留(蒸留)塔の塔頂と留出タンクとを結ぶラインの途中に、還流比を調整するための計器が備わった反応装置を用いて行うことができる。なお、撹拌方法としては、内容物が十分に混合できるものであれば、特に限定されない。また蒸留は連続式であってもバッチ式であってもよい。
以上の製造方法により、原料のアンモニア、1級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールから、1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることができるが、かかる1,2−ジアルキルイミダゾールの純度は、通常97GCarea%以上であり、好ましくは98GCarea%以上であり、高純度のものが得られるのである。
なお、上記純度は、通常、水素炎イオン化検出器を付帯したガスクロマトグラフを用いて測定される。
なお、上記純度は、通常、水素炎イオン化検出器を付帯したガスクロマトグラフを用いて測定される。
また、このようにして得られた1,2−ジアルキルイミダゾールは、50℃で24時間加熱処理した後のAPHA(ハーゼン単位色数)が50以下であり、かつ加熱処理前後のAPHAの差が30以下であり、更に、得られる1,2−ジアルキルイミダゾールとしては、50℃で24時間加熱処理した後のAPHAが30以下、加熱処理前後のAPHAの差が10以下であることが好ましい。
なお、上記APHA(ハーゼン単位色数)は、色の判定方法であり、JIS K0071−1におけるハーゼン単位色数であって、ISO 6271に準拠するものである。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。また、以下、「%」は重量基準である。
<実施例1>
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下で濃縮した後、2〜8kPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が120℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.8%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは10)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、10であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下で濃縮した後、2〜8kPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が120℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.8%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは10)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、10であった。
なお、上記収率の測定には、ガスクロマトグラフを用い、詳細には、カラム:Agilent製 HP−WAX 0.53mmID×30m×1.0μm、カラム温度:70℃から10℃/分で220℃まで昇温し220℃で10分保持、注入口:220℃、検出器(水素炎イオン化検出器):250℃、キャリアーガス:ヘリウム 20mL/分の条件にて、内部標準法にて測定した。
また、上記純度の測定には、ガスクロマトグラフを用い、詳細には上記収率と同じ測定条件で、融解した1,2−ジメチルイミダゾールを測定し得られたクロマトクロマトグラムの面積%を純度とした。
そして、上記APHAは、APHA標準液との比色を行い測定した。
<実施例2>
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下で濃縮した後、2〜8kPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が60℃になった時点から2時間攪拌させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.1%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは20)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、25であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下で濃縮した後、2〜8kPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が60℃になった時点から2時間攪拌させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.1%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは20)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、25であった。
なお、上記収率,純度の測定は、実施例1と同様にして行った。また、上記APHAも、実施例1と同様、APHA標準液との比色を行い測定した。
<実施例3>
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下濃縮した後、20〜80hPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が200℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.0%の1,2−ジメチルイミダゾールを67g(収率70%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは10)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、10であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2-ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液を、内温が室温〜98℃、常圧下濃縮した後、20〜80hPa、内温60〜130℃で単蒸留し、水分20%を含む粗1,2−ジメチルイミダゾールを得た(粗蒸留工程[I])。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が200℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.0%の1,2−ジメチルイミダゾールを67g(収率70%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは10)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、10であった。
なお、上記収率,純度の測定は、実施例1と同様にして行った。また、上記APHAも、実施例1と同様、APHA標準液との比色を行い測定した。
<比較例1>〔粗蒸留工程[I]なし〕
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が120℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.8%の1,2−ジメチルイミダゾールを79g(収率82%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは20)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、80であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を10モル%加えて常圧下濃縮し、濃縮液温が120℃になった時点から2時間還流させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.8%の1,2−ジメチルイミダゾールを79g(収率82%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは20)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、80であった。
なお、上記収率,純度の測定は、実施例1と同様にして行った。また、上記APHAも、実施例1と同様、APHA標準液との比色を行い測定した。
<比較例2>〔粗蒸留工程[I]なし〕
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を30モル%加えて6670Paで濃縮し、濃縮液温が60℃になった時点から8時間攪拌させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.1%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは50)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、150であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
上記、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して50%水酸化カリウム水溶液を30モル%加えて6670Paで濃縮し、濃縮液温が60℃になった時点から8時間攪拌させた(加熱処理工程[II])。ついで、これを静置して下層の水層と上層の油層とに分液し、下層の水層を除去した。
最後に、上記油層を3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより(精製蒸留工程[III])、純度99.1%の1,2−ジメチルイミダゾールを75g(収率78%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは50)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後のAPHAは、150であった。
<比較例3>〔粗蒸留工程[I]、アルカリ加熱処理工程[II] なし〕
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた反応混合液を常圧で濃縮し、さらに3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより、純度95%の1,2−ジメチルイミダゾールを70g(収率73%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは200)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後、目視により観察した結果、黒褐色に変化しており、そのときのAPHAは1000以上であり、測定不能であった。
40%グリオキザール水溶液(145.0g、1mol)、40%メチルアミン水溶液(77.8g、1mol)、25%アンモニア水溶液(68.0g、1mol)および70%アセトアルデヒド水溶液(75.5g、1.2mol)を50℃で3時間反応させ粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液(黄色液体)を得た。なお、上記粗1,2−ジメチルイミダゾール含有反応混合液をガスクロマトグラフで定量した結果、1,2−ジメチルイミダゾールが87g(収率90%)含有されていた。
得られた反応混合液を常圧で濃縮し、さらに3.0〜4.5kPa、内温90〜130℃で減圧蒸留することにより、純度95%の1,2−ジメチルイミダゾールを70g(収率73%、対仕込みグリオキザール)、微黄色固体(40℃で融解時のAPHAは200)として得た。
得られた1,2−ジメチルイミダゾールを50℃で24時間加熱処理した後、目視により観察した結果、黒褐色に変化しており、そのときのAPHAは1000以上であり、測定不能であった。
なお、上記収率,純度の測定は、実施例1と同様にして行った。また、上記APHAも、実施例1と同様、APHA標準液との比色を行い測定した。
苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程[II]の前に、粗蒸留工程[I]を行なった実施例1〜3の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法では、製造直後、および加熱放置後においても着色していない1,2−ジアルキルイミダゾールが得られている。
一方、苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程[II]の前に、粗蒸留工程[I]を行なわなかった比較例1および2の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法では、加熱放置後に着色してしまう1,2−ジアルキルイミダゾールとなるものであり、粗蒸留工程[I]が非常に有効であることがわかる。
また、粗蒸留工程[I]、アルカリ加熱処理工程[II]を共に行なわなかった比較例3では、製造直後、加熱放置後のどちらにおいてもひどい着色を示すものであることがわかる。
一方、苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程[II]の前に、粗蒸留工程[I]を行なわなかった比較例1および2の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法では、加熱放置後に着色してしまう1,2−ジアルキルイミダゾールとなるものであり、粗蒸留工程[I]が非常に有効であることがわかる。
また、粗蒸留工程[I]、アルカリ加熱処理工程[II]を共に行なわなかった比較例3では、製造直後、加熱放置後のどちらにおいてもひどい着色を示すものであることがわかる。
本発明の製造方法においては、高純度で経時においても着色しない1,2−ジアルキルイミダゾールを得ることができ、例えば、医薬品中間体、染料の中間体、さらにはエポキシ樹脂やポリウレタン樹脂等の各種樹脂の触媒等に有用である。
Claims (5)
- アンモニア、1級アミン、アルデヒドおよびグリオキザールを反応させて得られる反応混合物を、[I]粗蒸留工程、[II]苛性アルカリ存在下、50℃以上での加熱処理工程、[III]精製蒸留工程、の順で処理することを特徴とする1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法
- 苛性アルカリの配合量が、粗1,2−ジメチルイミダゾールに対して0.1〜200モル%であることを特徴とする請求項1記載の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法。
- 加熱処理工程[II]における加熱時間が、20分以上であることを特徴とする請求項1または2記載の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法。
- 請求項1〜3いずれか記載の1,2−ジアルキルイミダゾールの製造方法により得られてなる1,2−ジアルキルイミダゾール。
- 50℃で24時間加熱処理した後のAPHA(ハーゼン単位色数)が50以下、かつ加熱処理前後のAPHAの差が30以下であることを特徴とする1,2−ジアルキルイミダゾール。
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