JP2012210319A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者が獲得可能な利益が異なる二つの始動口のいずれかに遊技球を振り替えて誘導可能な振分装置と、時短中の変動表示ゲームのゲーム時間の違いとを用いて、新たな遊技状態を発生させることが可能うな遊技機を提供する。
【解決手段】入賞口振分装置7は、通常時に第1始動入賞口5aに振り分ける。時短になる大当たり状態の終了時には、所定期間だけ遊技球を遊技者に有利な第2始動入賞口に振り分ける。時短には、ノーマル時短と、ノーマル時短より変動表示ゲームのゲーム時間が短いスーパー時短とがある。ノーマル時短が終わるころ、遊技球は第1始動入賞口5aに振り分けられる状態になる。それに対して、スーパー時短が終了しても入賞口振分装置7は未だ第2始動入賞口に遊技球を振り分けており、時短が終了しても遊技者に有利な状態がしばらく継続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
一般的なパチンコ遊技機として、所謂デジパチと呼ばれるものが知られている。
デジパチと称されるパチンコ遊技機においては、遊技球が打ち込まれて流下する遊技盤面に形成された遊技領域に始動入賞口が設けられ、当該始動入賞口に遊技球が入賞することに基いて、内部の主基板側の制御装置において、後述の変動表示ゲーム(特図ゲーム)の大当たり、はずれ(小当たりを含む場合がある)の抽選が行われ、抽選で大当たりになると遊技領域に設けられたアタッカが開放して、アタッカに遊技球が入賞可能になる大当たり状態になる。
なお、大当たりには、一般的に、通常大当たり、確変大当たり、突確大当たり、突時大当たり、潜確大当たり等があり、大当たりおよびはずれを決定する抽選とともに、大当たりの場合の大当たりの種類を決定する抽選が行われる。なお、大当たりの種類は、パチンコ遊技機によって異なる場合がある。
また、前記大当たりまたははずれの抽選結果は、変動表示ゲームにより報知されるようになっており、所定の変動表示ゲームの開始条件(乱数判定条件)が成立すると、上述の複数種の大当たり、はずれの乱数を用いた抽選結果の判定が行われるとともに、特別図柄(特図)表示器および演出表示装置(可変表示装置)で複数種の大当たりのいずれかもしくははずれになる同じ抽選結果を報知するための変動表示ゲームが同時進行的に行われる。変動表示ゲームが終了する直前に各種大当たりもしくははずれを識別情報としての1つの特別図柄(特図)もしくは複数の装飾図柄の組み合わせで表示する。なお、特図表示器で表示される変動表示ゲームをここでは特図ゲームと称する。
このようなデジパチにおいては、一般的に遊技領域に始動入賞口が二つ設けられるとともに、それに対応して特図表示器が二つ設けられており、第1始動入賞口に遊技球が入賞することに基き第1特図ゲームが第1特図表示器に表示され、第2始動入賞口に遊技球が入賞することに基き第2特図ゲームが第1特図表示器に表示されるようになっている。
ここで、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が入賞した際に開始できない第1特図ゲームまたは第2特図ゲームは保留されることになる。この保留とは、例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞した際に、第1特図ゲームが開始できない状況(例えば、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが行われている場合や、既に第1特図ゲームが保留されている場合や、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームで大当たりになって、上述の大当たり状態になっている場合など)の場合に、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、第1特図ゲームを一回分保留し、第1始動入賞口に遊技球が入賞した際でなくとも、保留された変動表示ゲームを、所定の開始条件成立時に開始可能とするものである。
第2特図ゲームも第1特図ゲームと同様に保留される。また、保留される第1特図ゲームの数には上限があるとともに、保留される第2特図ゲームにも上限があり、第1特図ゲームおよび第2特図ゲームの保留可能な上限になる数は、それぞれ4とされている。
なお、保留されている第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されると、保留されている第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの数が減少することになり、上述の上限より保留されている数が減少し、新たに第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを保留することが可能になる。
また、第1特図ゲームと第2特図ゲームは、同時に行うことが可能な機種と、どちらか一方の特図ゲームが行われている間、他方の特図ゲームの開始を禁止することにより、第1特図ゲームおよび第2特図ゲームを同時に行わせることなく、一つずつ特図ゲームを行わせる機種とがある。また、一つずつ特図ゲームを行う場合に、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうちの一方の特図ゲームを優先して行う遊技機と、遊技球の始動入賞口への入賞順によりどちらか一方の特図ゲームを開始する遊技機が知られている。
このような遊技機では、第1変動表示ゲームが4つ保留可能で、第2変動表示ゲームが4つ保留可能なので、合わせて8つの特図ゲームを保留可能になるが、実際には、両方の特図ゲームが上限まで保留されず、どちらか一方の特図ゲームが主に保留されたり、一方の特図ゲームが優先されることによって、両方の特図ゲームが上限になるような状況でも、一方の特図ゲームしか行われず、他方の特図ゲームは保留が上限になったままになり、対応する始動入賞口に遊技球が入賞しても特図ゲームが保留されない状態が保持されてしまう。
そこで、2つの始動入賞口に遊技球が交互に入賞するように振り分ける珠振り分けユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、どちらか一方の特図ゲームに偏って特図ゲームが保留されるのを防止し、2つの特図ゲームの保留数を略同様にすることができ、これにより多くの特図ゲームを保留することが可能になる。
また、遊技領域の左側と右側とにそれぞれ第1始動入賞口と第2始動入賞口とを離して設け、遊技領域の略中央に発射された遊技球を遊技領域の右側または左側に振り分ける可動部材を設けることにより、第1始動入賞口に入賞し易い状態と、第2始動入賞口に入賞しやすい状態とを発生させられる遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、遊技者が遊技球の発射勢を調整して、左打ちと右打ちとに遊技球を打ち分けなくても、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに略均等に遊技球を入賞させることができる。
これらの遊技機においては、第1特図ゲームの保留数と、第2特図ゲームの保留数とをたとえばほぼ同じにすることによって、保留されている特図ゲームの数を実質的に増加させることができる。言い換えれば、第2始動入賞口への遊技球の入賞率を第1始動入賞口より高くした場合に、入賞率の高い第2始動入賞口に遊技球が入賞することにより保留される第2特図ゲームの保留数が上限になっているのに、第1始動入賞口ではなく、入賞率の高い第2始動入賞口に遊技球が入賞することによって、始動入賞口に遊技球が入賞したにもかかわらず、保留数が上限になっていることによって、開始可能な特図ゲームの数が増加しない状態(入賞率が低く保留数が上限になっていない第1始動入賞口に遊技球が入賞しない状態)になるのを防止することができる。
また、第1始動入賞口または第2始動入賞口の一方に電動チューリップが設けられ、この電動チューリップを通常より頻繁に開放したり、長い期間開放したりする電チューサポート状態が知られている。例えば、所謂確率変動(確変)状態や、時間短縮(時短)状態では、上述の電チューサポート状態になる。
電チューサポート状態において、発射される遊技球の数(入珠の数)より、賞球として払いだされる遊技球の数(出球の数)の方が多くなるように設定された遊技機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この電チューサポート状態として、ノーマル時短モード、スーパー時短モード、プレミアム時短モードが用意されている。これらの時短モードは、同じ所定数の変動表示ゲームが終了することによって、終了して電チューサポートが無い通常状態に戻るようになっている。
ここで、スーパー時短モードの変動表示ゲームの平均ゲーム時間がノーマル時短モードの変動表示ゲームのゲーム時間より長くされ、プレミアム時短モードの変動表示ゲームのゲーム時間がスーパー時短モードの変動表示ゲームの平均ゲーム時間より長くされている。
したがって、電チューサポート状態になっている期間の長さは、ノーマル時短モード、スーパー時短モード、プレミアム時短モードの順で長くなる。
このように電チューサポート状態が長く続くことによって、獲得可能な遊技球が増加するので、変動表示ゲームの平均ゲーム時間が長いモードほど、獲得可能な遊技球が多くなる。したがって、ノーマル時短モード、スーパー時短モード、プレミアム時短モードの順で、時短中に獲得可能な遊技球(出球)が多くなる。すなわち、変動表示ゲームのゲーム時間(変動表示時間)を変更することによって、獲得可能な遊技球の数を代えることができる。なお、始動入賞口への遊技球の入賞率にもよるが、一般的には、変動表示ゲームのゲーム時間を短くした方が、同じ大当たり確率でも、単位時間当たりの大当たりの発生回数が多くなり、遊技者に有利なるが、特許文献3の場合には、時短中の出球を多くすることによって、変動表示時間が長い方が遊技者に有利になる。
特開2010−279476号公報 特開2006−218029号公報 特開2005−270431号公報
ところで、特許文献1、2に記載の発明では、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞に基いて開始される第1特図ゲームおよび第2特図ゲームを効率的に保留することが可能になるが、例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとから新たな遊技状態を創りだすような遊技の提案とは必ずしもなっていない。
また、特許文献3では、時短中の特図ゲームの変動表示時間を変更することと、時短中に発射される遊技球より払いだされる賞球としての遊技球の数を多くすることによって、時短モードという遊技状態に変化を持たせ、変動表示時間によって時短モードが複数のサブ的な時短モードに分かれる新たな遊技が提案されている。
但し、特許文献3の発明は、始動入賞口が二つあることや、それに基いて第1特図ゲームと第2特図ゲームが行われることとは関係なく実施可能であり、第1始動入賞口および第2始動入賞口を有効に利用したものとはなっていない。
また、基本的に三つの時短モードは、時短モードなっている期間の長さ(変動表示ゲームの平均長さ)が異なるだけであり、モードとしてそれぞれ異なる特徴を持っているわけではない。
遊技機では、制限された構成の中で、新たな遊技性を有するものを開発することが求められており、上述の第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを備える遊技機においても、新しい遊技性を有する遊技機が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、遊技球が入賞した場合に遊技者が獲得可能な利益が異なる二つの始動口のいずれかに遊技球を振り替えて誘導可能な振分装置と、時短中の変動表示ゲームのゲーム時間の違いとを用いて、新たな遊技状態を発生させることが可能うな遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の遊技機は、発射された遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な第1始動入賞口および第2始動入賞口と、
前記第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に開始され、かつ、設定される変動表示時間だけ図柄を変動表示した後に当たりまたははずれの結果を示す図柄を所定時間停止表示した際に終了になる第1変動表示ゲームの表示を制御する第1表示制御手段と、
前記第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に開始され、かつ、設定される変動表示時間だけ図柄を変動表示した後に当たりまたははずれの結果を示す図柄を所定時間停止表示した際に終了になる第2変動表示ゲームの表示を制御する第2表示制御手段と、
前記第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて前記第1変動表示ゲームの当たりまたははずれを抽選する第1抽選手段と、
前記第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて前記第2変動表示ゲームの当たりまたははずれを抽選する第2抽選手段と、
前記第1始動入賞口および前記第2始動入賞口とのうちの少なくとも一方の始動入賞口に設けられるとともに、前記始動入賞口への遊技球の入賞率を高めている高入賞状態と、前記高入賞状態より始動入賞口への遊技球の入賞率が低い低入賞状態との間で変動する普通変動入賞装置と、
遊技球の入賞が容易な開放状態と、遊技球が入賞できない閉塞状態との間で変動する特別変動入賞装置と、
前記第1変動表示ゲームまたは前記第2変動表示ゲームが当たりになって終了する際に、通常時に前記閉塞状態になっている前記特別変動入賞装置を前記開放状態とする当たり状態を発生させる特別変動制御手段と、
前記第1変動表示ゲームまたは前記第2変動表示ゲームが当たりになって発生した当たり状態が終了してから、第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームを合わせた実行回数が所定回数になるまで、前記普通変動入賞装置の単位時間当たりの高入賞状態になっている期間が通常時より長くなる始動入賞支援状態を発生させる普通変動制御手段と、
前記第1変動表示ゲームおよび前記第2変動表示ゲームに選択されて設定される複数の前記変動表示時間が載せられるとともに、載せられている各変動表示時間が選択される抽選確率が設定されているデータテーブルとして、通常時に用いられる通常テーブルと、前記始動入賞支援状態時に用いられ、かつ、選択される変動表示時間の平均が前記通常テーブルを用いて選択される変動表示時間の平均より短く設定されている時短テーブルとを記憶し、前記通常テーブルまたは前記時短テーブルを用いて前記変動表示ゲームの開始時に、前記変動表示ゲームの前記変動表示時間を選択して設定する変動表示時間選択手段とを備え、
前記第1始動入賞口に遊技球が入賞する場合より、前記第2始動入賞口に遊技球が入賞する場合の方が遊技者に有利になる遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球の一部が流入するとともに、流入する遊技球を第1始動入賞口に向って当該第1始動入賞口に入賞可能に流下させる第1通路と、流入する遊技球を第2始動入賞口に向って当該第2始動入賞口に入賞可能に流下させる第2通路と、流入する遊技球を第1通路と第2通路とのいずれか一方に振り分ける振分手段とを備えた入賞口振分装置と、
前記振分手段により通常時に遊技球を第1通路に振り分け、少なくとも前記始動入賞支援状態が開始される前記当たり状態の終了から所定期間だけ遊技球を第2通路に振り分けるように制御する振分制御手段とを備え、
前記変動表示時間選択手段は、前記時短テーブルとして、ノーマル時短テーブルと、ノーマル時短テーブルを用いて選択される変動表示時間の平均より選択される変動表示時間の平均が短いスーパー時短テーブルとを記憶するとともに、前記始動入賞支援状態時に、用いるデータテーブルとして前記ノーマル時短テーブルと、前記スーパー時短テーブルとのうちの一方を選択し、
前記スーパー時短テーブルを用いて前記変動表示時間を選択して前記始動入賞支援状態の開始から終了までの所定回数の変動表示ゲームを連続的に行う際の時間が、前記振分制御手段によって前記大当たり状態終了から第2通路に遊技球が振り分けられている前記所定時間より短くなるように、前記スーパー時短テーブルに登録される前記変動表示時間および前記抽選確率が設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、第1変動表示ゲームの開始に係る第1始動入賞口と、第2変動表示ゲームの開始に係る第2始動入賞口が遊技領域に設けられるとともに、流入した遊技球を、第1始動入賞口に入賞可能に誘導する状態と、第2始動入賞口に入賞可能に誘導する状態とで切替可能な入賞口振分装置を有している。
また、第1始動入賞口に遊技球が入賞する場合より、第2始動入賞口に遊技球が入賞する場合の方が遊技者に有利になっている。例えば、第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球(払い出される遊技球)より、第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球を多くするようになっている。
これにより、入賞口振分装置が遊技球を第2始動入賞口に振り分ける状態になっている方が、第1始動入賞口に振り分ける状態より賞球のベース(出球と入球の比)が高く遊技者に有利な状態になる。
また、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームで当たりになって、特別変動入賞装置が開放状態になる大当たり状態が発生した場合に、この大当たり状態終了後から始動入賞支援状態(所謂時短状態)が発生する。また、始動入賞支援状態は、大当たり状態終了後から第1変動表示ゲームの実行回数と第2変動表示ゲームの実行回数とを合わせた実行回数が所定回数(例えば、100回)になった場合に終了する。
また、本発明では、少なくとも始動入賞支援状態が発生する場合に大当たり状態から所定期間経過するまで、普段、第1始動入賞口に遊技球を振り分けている入賞口振分装置が、第2始動入賞口に遊技球を振り分けるようになっている。
また、第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームの変動表示時間の決定に際しては、各変動表示時間が載せられるとともに各変動表示時間の抽選確率が設定されたデータテーブルが用いられる。
データテーブルには、通常時に用いられる通常用と、時短時に用いられる時短用とがあり、さらに、時短用には、ノーマル時短用と、スーパー時短用とがある。それぞれの時短テーブルを用いた際に選択される変動表示時間の平均の長さは、通常用、ノーマル時短用、スーパー時短用の順で短くなっている。
したがって、時短が所定回数の変動表示ゲームの実行で終わる場合に、ノーマル時短テーブルを用いた場合より、スーパー時短テーブルを用いた方が時短になっている期間が短くなる。
一方、入賞口振分装置は、大当たり状態後から所定期間だけ遊技者に有利になるように遊技球を第2始動入賞口側に振り分けている。
この場合に、時短状態と遊技者に有利な第2始動入賞口に遊技球を振り分ける状態とが同時に行われることになる。
ここで、スーパー時短テーブルを用いた場合には、第2始動入賞口に遊技球を振り分けている所定期間より、時短状態になっている期間が短くなるので、時短状態が終了した後も、所定期間が終了するまで、遊技球が遊技者に有利な第2始動入賞口に遊技球を振り分けている状態が続くことになる。
したがって、大当たり状態後は、時短状態(始動入賞支援状態)でかつ遊技球が第2始動入賞口に振り分けられる有利な振分状態になっている第1の期間と、時短状態が終了した後の通常状態で有利な振分状態になっている第2の期間と、通常状態で遊技球が第1始動入賞口に振り分けられる不利な振分状態になっている第3の期間とから構成されることになる。
ここで、時短中の変動表示時間の選択にノーマル時短テーブルが用いる場合には、選択される変動表示時間の平均がスーパー時短テーブルを用いる場合と比較して時短状態の期間が長くなる。
したがって、時短が終了する前に有利な振分状態から不利な振分状態に移行したり、時短状態の終了と略同時に不利な振分状態に移行したりすることが考えられる。
また、時短状態が終了しても未だ有利な振分状態になっている場合も有り得るが、この場合には、上述の第3の期間になっている時間が、スーパー時短テーブルを用いた場合よりも短くなる。
したがって、ノーマル時短テーブルより、スーパー時短テーブルを用いた方が、時短終了後に有利な振分状態になっている第3の期間が長くなり、遊技者に有利な状態になる。この期間は、時短状態になっておらず、遊技者に有利な第2始動入賞口への遊技球の入賞率が高まる有利状態であり、この有利状態は、時短状態を早く終わらせること、すなわち、時短中の変動表示時間を短くすることによって、発生可能になるとともに、長い期間に渡って保持可能になる。
なお、遊技者に有利な状況として、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基く賞球を、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基く賞球より多くした場合に、入賞口振分装置が第1始動入賞口に遊技球を振り分けている通常状態より、第2始動入賞口に遊技球を振り分けている有利状態の方がベースが高くなった状態になる。すなわち、通常状態に対して、通常状態よりベースが高い有利状態を作り出せることになる。遊技者に対する有利さが異なる二つの始動入賞口と、時短時の変動表示時間の選択用のデータテーブルとにより、新たな遊技状態が発生させて、新たな遊技性を持たせることができる。
本発明によれば、遊技者に対する有利度が異なる二つの始動入賞口と入賞口振分装置とを用いて、変動表示ゲームの変動表示時間の違いにより新たな遊技状態を発生させることができる。
本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤上の遊技領域を示す正面図である。 (a)、(b)は前記遊技領域に設けられた入賞口振分装置の断面図である。 前記パチンコ遊技機の制御係を示すブロック図である。 大当たり種類決定処理を示すフローチャートである。 時短開始終了処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 振分変動処理を示すフローチャートである。 前記パチンコ遊技機における大当たり後の時短と入賞口振分装置の振分状態を示すタイミングチャートである。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態のパチンコ遊技機は、基本的には、所謂デジパチと呼ばれる種類のパチンコ遊技機としての構成を有するものである。
遊技盤1の盤面上の遊技領域2内には、その略中央部に可変表示装置(表示装置)3が設けられている。可変表示装置3は、例えば、液晶表示装置からなるもので、抽選手段として機能する後述の主制御装置14で行われる抽選の各種大当たりおよびはずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し装飾図柄の変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの大当たりおよびはずれによって上述の抽選結果を報知するようになっている。
遊技領域2の下部には、第1および第2特図表示器4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示器4a,4bは、例えば、7セグのLED表示装置からなる。なお、第1および第2特図表示器4a,4bは、数字を表示可能な7セグの表示装置である必要はなく、例えば、6から8個程度の任意の形状のセグメントが任意の位置に配置されたものでよく、各セグメントの点灯および消灯を個別に制御できるようになっていればよい。第1および第2特図表示器4a,4bは、上述の変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に特図(特別図柄)を停止表示する(抽選結果表示)。
ここで、第1および第2特図表示器4a,4bの前記点滅表示後に特図を停止表示する特図の変動表示ゲームを特図ゲームと称する。また、特図ゲームには、第1特図表示器4aで行われる第1特図ゲームと、第2特図表示器4bで行われる第2特図ゲームとがあるが、同時に第1特図ゲームと第2特図ゲームとが行われることがなく、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、例えば、第1特図ゲームが優先して行われる。なお、後述のように保留された際の保留時期が早い方の特図ゲームが先に開始されるものとしてもよい。すなわち、第1特図ゲームおよび第2特図ゲームにかかわらず、保留された順(入賞順)に特図ゲームが一つずつ開始されるようにしてもよい。
可変表示装置3で表示される変動表示ゲームは、実行されている第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームに対応したものであり、第1特図ゲームが実行されている際には、この第1特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示され、第2特図ゲームが実行されている際には、この第2特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示されている。
前記可変表示装置3の下には、入賞口振分装置7を挟んで、第1始動入賞口5aおよび第2始動入賞口5bが左右に並んで設けられている。第1始動入賞口5aが向って左側に設けられ、その右側に第2始動入賞口5bが設けられている。
また、第1始動入賞口5aは、所謂電チューと呼ばれる普通変動入賞装置5に設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第1始動入賞口5aに遊技球が入賞し難いように可動片51,51が閉じた状態(低入賞状態)と、遊技球が入賞し易いように可動片51,51が開いた状態(高入賞状態)との間で変動するようになっている。可動片51,51が閉じた状態でも、可動片51,51同士の間には、遊技球が一個だけ通過可能な間隔があいているので、開いた場合よりも遊技球が入賞し難いが、遊技球が入賞可能になっている。
第1始動入賞口5aには、遊技球の入賞を検知する第1始動入賞球検知センサ53a(図3に図示)が設けられており、第1始動入賞球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動入賞口5aに入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動入賞口5bには、遊技球の入賞を検知する第2始動入賞球検知センサ53b(図3に図示)が設けられており、第2始動入賞球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動入賞口5bに入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。
主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第1特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数の取得を行う。なお、この第1および第2始動入賞信号の入力に基く乱数の取得順を上述の入賞順として、この入賞順で第1および第2特図ゲームの開始順が決定されるものとしてもよい。
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分(演出表示を邪魔しない部分)に特図保留数表示領域31(第1特図保留数表示領域31a、第2特図保留数表示領域31b)が設定されている。主制御装置14では、特図ゲームの実行中において第1始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、第1特図ゲームの保留が可能な上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第1特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第1特図ゲームが開始される場合に、第1特図保留数から1減算する。
この第1特図保留数が第1特図保留数表示領域31aにマークの数として表示される。同様に、主制御装置14では、特図ゲームの実行中において第2始動入賞球検知センサ53bから始動入賞信号が入力した場合に、第2特図ゲームの保留が可能な上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第2特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第2特図ゲームが開始される場合に、第2特図保留数から1減算する。この第2特図保留数が第2特図保留数表示領域31bにマークの数として表示される。
また、可変表示装置3の下方で、さらに入賞口振分装置7の右方に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置6が設けられている。この特別変動入賞装置6には、いわゆるアタッカとしての構成を有するもので、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられ、通常行われる通常遊技状態では、可動扉62が遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になり、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの結果が各大当たりになって大当たり状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように前に略水平に倒れて開いた開状態になる。特別変動入賞装置6には、その大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63が設けられている。
なお、大当りになった場合には、大当り状態として、例えば、特別変動入賞装置6が閉塞状態から開放状態になって再び閉塞状態になる開閉動作としての1ラウンドの動作を、所定ラウンド数だけ行うようになっている。パチンコ遊技機によって異なる場合があるが、例えば、大当たり状態では、所定ラウンド数が10〜16程度になっている。なお、ラウンド数は、当たりの種類によって異なる場合がある。
また、特別変動入賞装置6は、いわゆる突確、突時、潜確等の当たりに対応する大当たり状態では、2ラウンドだけの動作を行うものになっており、これらを2ラウンド当たりと称する。大当たり状態における特別変動入賞装置6の制御は、特別変動制御手段としての主制御装置14が行う。
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)始動口(スルーチャッカー)8aが設けられている。また、普図始動口8aに対応して、普図始動口8a内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ81が設けられ、通過球検知センサ81は遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。なお、この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(以下、普図ゲーム)を普図表示装置8bで表示することにより報知される。上述の普図表示装置8bの下には、普図保留数表示ランプ8cが設けられており、特図保留数と同様に求められる普図保留数が表示される。
可変表示装置3の上および左右には、遊技球の可変表示装置3側への流入を防止する壁部33が設けられている。可変表示装置3の下側にはステージ34が設けられ、ワープ入り口35から流入した遊技球が図示しないワープ出口からステージ34上に流出するようになっている。また、ワープ入り口35からワープ出口までは、図示しないワープ流路が例えば、遊技盤1前面より後側(背面側)に設けられている。ワープ入り口35から流入した遊技球は、このワープ流路を通ってワープ出口からステージ34に流出する。
また、ステージ34の前縁は、遊技盤1の前面の位置になっており、ステージ34の下側で遊技釘等で撥ねた遊技球が載ることが可能になっているとともに、ステージ34の前縁から遊技球がステージ34より下の遊技領域2に流下可能になっている。
前記ステージ34上では、ワープ出口から流出した遊技球が流出時の勢いで左右に転動するようになっている。このステージ34上を左右に転動する遊技球の一部は、ステージ上の遊技球の転動路で導出口36に振分られるようになっている。この導出口36は、ステージ34の左右の中央に設けられ、導出口36から流出した遊技球は、高い確率で、入賞口振分装置7の後述の流入口71に流入するようになっている。
なお、ステージ34上に載った遊技球が流入口71に流入する確率は、ステージ34上に載らなかった遊技球が流入口71に流入する確率より高くなっている。
前記入賞口振分装置7は、一つの流入口71と、二つの流出口72,73と、一つの流入口71から流入した遊技球を二つの流出口72、73のいずれか一方に導く二股状の振分通路74と、振分通路74の二股に分岐する部分に設けられ遊技球の流動方向を左右の流出口72,73のいずれか一方に振り分ける振分部材(振分手段)75と、振分通路74の左右端部にそれぞれ設けられ、遊技盤1の裏面側を通して遊技球をそれぞれ左右の流出口72,73のいずれかに誘導する第1通路76および第2通路77を備える
前記流入口71は、ステージ34の導出口36の真下に配置されており、導出口36から導出された遊技球が高い確率で流入するようになっている。
また、導出口36を備えるステージ34は、その前縁が遊技盤1の盤面と同じ位置で、かつ、ステージ34および導出口36と流入口71との間には、上下に十分な間隔があけられており、ワープ通路を介してステージ34上に載らなかった遊技球も流入口に流入可能になっている。また、導出口36に誘導されずにステージ34の前縁から下方に落下する遊技球もその一部が流入口71に流入可能になっている。
前記振分通路74は、流入口71から下方に向う部分と、左右に分岐して下り傾斜しながら流出口72,73にそれぞれ向う部分とからなり、遊技盤1の前面(盤面)より前側に形成されている。
振分通路74の左右端部にはそれぞれ第1通路76または第2通路77が設けられ、遊技盤1の前面より後側を通して流出口(流出路)72,73に遊技球を誘導する。流出口72,73に至った遊技球は、流出口72,73の遊技盤1の前面位置とされている下縁から遊技領域2に流下するようになっている。
左の流出口72の真下には、第1始動入賞口5aが配置されており、右の流出口73の真下には、第2始動入賞口5bが配置されている。これにより、左の流出口72から流下した遊技球は高い確率で第1始動入賞口5aに入賞し、右の流出口73から流下した遊技球は高い確率で第2始動入賞口5bに入賞する。なお、第1始動入賞口5aを有する普通変動入賞装置5の一組の可動片51が閉じている状態でも、左の流出口72を流下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口5aに流入するようになっている。
また、入賞口振分装置7と第1始動入賞口5aおよび第2始動入賞口5bとの間には、遊技球が通過可能な間隔が空けられており、入賞口振分装置7に流入しなかった遊技球が第1始動入賞口5aまたは第2始動入賞口5bに流入可能になっている。
振分部材75は、基本的にシーソー状の板部材であり、図2(a)に示すように、左の流出口72側に下り傾斜して遊技球を左の流出口72に誘導する状態と、図2(b)に示すように右の流出口73側に下り傾斜して遊技球を右の流出口73側に誘導する状態とに変動可能になっている。
振分部材75は、その回転軸が遊技盤1に直交して裏面側に延出している。この回転軸が遊技盤1の裏面側に設けられたソレノイド(回転ソレノイド含む)やモータ等の駆動手段により左右に回転駆動され、それによって振分部材75が左右に回転するようになっている。また、振分通路74の底部の左右の中央部には、突出部78が設けられている。左右に回転する振分部材75が上述のように左右のいずれかに傾いた際に、左または右の先端部が前記突出部78に接触し、それ以上の振分部材75の回転を規制するようになっている。すなわち、突出部78が振分部材75の回転位置を決めるストッパとして機能するようになっている。
振分部材75の駆動手段は、例えば、振分ソレノイド79(図3に図示)である。振分ソレノイド79は、後述のように主制御装置14に制御されており、大当たり状態が終了した際に、例えば、右に回転して遊技球を第2通路77を介して第2始動入賞口5bに誘導する。また、大当たり状態が終了してから所定期間(例えば、15〜30分)経過した際に、振分部材75は、主制御装置14に制御されて左に回転して遊技球を第1通路76を介して第1始動入賞口5aに誘導する。
また、遊技領域2の左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11がそれぞれ設けられている。
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2の外部になる遊技盤1裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤1の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘9(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図3に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部(主基板の制御装置としての主制御手段)15と、副制御部(サブ基板側の制御装置としての副制御手段)16と、これら主制御部15および副制御部16に電力を供給する電源供給装置82とから構成されている。主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、プログラムに基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや周波数発生回路部14d等が備えられている。
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ81、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、遊技球の入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置17から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ18、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置20が主制御装置14からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置14には、サブ制御装置(副制御手段)としての払出制御装置22、図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
また、ここで、払出制御装置22は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部15に含まれるものとし、遊技の演出に係わる図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25は副制御部16に含まれるものになっている。
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示器4a,4bが接続され、主制御装置14が始動入賞に基く抽選結果に応じるように第1および第2特図表示器4a,4bにおける特図の変動表示および変動停止表示の表示制御を行う。
また、主制御装置14には、上述の普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55が駆動制御可能とされているとともに、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別変動ソレノイド64が駆動制御可能とされている。
また、払出制御装置22には、払出制御装置22により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置17が接続されるとともに、プリペードカード(記録媒体)26のデータを読み込で遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット27が球貸信号制御装置28を介して接続されている。払出制御装置22は、主制御装置14からのコマンドに基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット27から球貸信号制御装置28を介して入力される球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
また、主制御部15には、主制御装置14と直接接続されていないが、遊技球を遊技領域2に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置29を制御する発射制御装置29aが設けられ、発射制御装置29aには、遊技球の発射を操作するための回転式操作ハンドル29b、発射停止釦29c、タッチセンサ29dが接続されている。
主制御部15の主制御装置14は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行わせる。
また、主制御装置14は、通過球検知センサ81から遊技球の検知信号が入力した場合に、上述の普図保留数を加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数(当たり判定乱数、演出乱数)を取得し、普図保留数が上限未満の場合に乱数を記憶する。また、所定の開始条件として、前の普図ゲームのはずれでの終了もしくは当たり後の普通変動入賞装置5の開閉動作の終了で普図ゲームを開始するとともに普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定するとともに、普図ゲームの変動表示時間(ゲーム時間)を決定し、普図ゲームの表示や結果(当たり)の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25にコマンドを出力する。
また、主制御装置14は、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力に基づいて、上述の特図保留数の処理を行うとともに、特図ゲームの大当たり外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を取得し、特図保留数が上限未満の場合に当該乱数をRAM14c(乱数記憶手段)に記憶する。なお、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示器4a,4bを制御して第1および第2特図ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25等にコマンドを出力する。
なお、第1および第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の開始条件(乱数判定条件)は、前の第1特図ゲームまたは第2特図ゲームがはずれで終了した際と、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり状態になった場合に、この大当り状態が終了した際に、第1特図保留数(第2特図保留数)が1以上になっている場合である。また、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、第1特図ゲームが優先される。なお、上述の乱数を取得した時期が早い方の特図ゲームが開始されるようにしてもよい。また、開始条件の成立(乱数判定条件の成立)に伴って、特図ゲームの開始時に、この特図ゲームに対応する当たり判定乱数により大当たりおよびはずれ等の判定を行う。
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが各大当たりになった場合には、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別変動ソレノイド64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に変動させて上述の大当たり状態を発生させる制御を行う。
また、抽選手段としての主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて取得された当たり判定乱数を用いて第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。また、主制御装置14は、大当たりとはずれとのいずれかを示す第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを順次表示する際に、確変大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を低確率状態より高い高確率状態とし、通常大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を高確率状態より低い低確率状態とする制御を行う。
また、主制御装置14は、所定の大当たりの発生に基づいて、通常状態より普通変動入賞装置の単位時間当たりの開放時間(開放回数)が多くなる時短状態(電チユーサポート状態)とする制御を行う。なお、確変状態(高確率支援状態)では、基本的に高確率状態になるとともに電チユーサポート状態になり、時短状態(支援状態)では、低確率状態で電チユーサポート状態になる。
また、副制御部16の変動表示ゲーム表示制御手段としての図柄制御装置23は、可変表示装置3と、普図表示装置(LED表示装置)8とを制御するものであり、可変表示装置3がビデオディスプレイプロセッサ35を介して接続されている。上述の主制御装置14により決定された各大当たりおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、報知演出制御手段としての図柄制御装置23により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。また、図柄制御装置23は、主制御装置14において、算出される特図保留数に基づいて、可変表示装置3の特図保留数表示領域31における特図保留数のマークの表示を制御する。
副制御部16のランプ制御装置24は、遊技盤1の盤面に設けられた盤面関係の電飾(LED等の光源)24aと、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠に設けられ、遊技盤1の前面を覆うガラス枠等の枠扉関係の電飾(LED等の光源)24bとが接続され、LEDやランプ等による演出を制御する。また、ランプ制御装置24には、普図保留数表示ランプ8cが接続されている。
音声制御装置25には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置25aが接続されており、音声制御装置25は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
この実施の形態において、乱数生成手段としての主制御装置14は、所定範囲内の数値からなる乱数(擬似乱数)を生成する。例えば、0から所定数まで高速にカウントアップし、所定数に達したら再び0とする処理を行い、この数値を擬似乱数とする。なお、乱数の生成に際して、周期性のある擬似乱数の周期性を乱すような処理を加えてもよい。また、主制御装置14とは、別に乱数生成手段を設けてもよい。
乱数取得手段としての主制御装置14が第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力時に生成された乱数を取得する。なお、始動入賞信号が入力した際に、上述の対応する特図保留数(記憶された3つ一組の乱数の組数)が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する特図保留数が上限の場合には、乱数を取得しない。
また、乱数記憶手段としての主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、この際に特図保留数が一つ減算される。
当たり抽選手段としての主制御装置14は、特図ゲーム開始の際に、上述のように取得された3つずつの乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2特図ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル)に登録された当たり判定値とを比較する。主制御装置14のROM14bは、テーブル記憶手段として当たり判定テーブルが記憶されている。
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値のうちから予め決められた数値であり、大当たり確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値の数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに登録された当たり判定値と、確変大当たり後の高確率時の高確率判定テーブルに登録された当たり判定値とがあり、例えば、通常時(低確率時)の当たり判定値の数に対して、高確率時の当たり判定値の数が約10倍とされる。これにより、低確率時に対して高確率時の大当たり確率が約10倍とされる。
取得された当たり乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当たりになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、確率変動制御手段としての主制御装置14で決定される。
図柄乱数は、第1および第2特図表示器4a,4bに表示される特図の種類を決定するものであるが、特図ゲームがはずれの場合には、たとえば一種類の特図になり、大当たりの場合には、各大当たりの種類毎、例えば、通常大当たり、確変大当たりでそれぞれ複数種類の特図が設定されており、図柄乱数と関連付けられた特図が選択される。特図の選択には、各特図が載せられたデータテーブルが用いられる。
この実施形態では、通常大当たりが時短無し通常大当たり、ノーマル時短有り通常大当たり、スーパー時短有り通常大当たりに分かれており、それぞれ、対応する特図が設定されている。
したがって、大当たりの場合に図柄乱数によって、通常大当たりなのか確変大当たりなのかが決定され、さらに、通常大当たりの場合は、時短無し通常大当たり、ノーマル時短有り通常大当たり、スーパー時短有り通常大当たりが決定される。
この特図選択用のデータテーブルには、例えば、図柄乱数になる所定範囲の数値を0〜255とした場合に、データテーブル上で各図柄に0〜255の数値のうちの一部が割り振られる。例えば、確変大当たりになる特図に0〜127が割り付けられ、時短無しの通常大当たりになる特図に128〜143が割り当てられ、ノーマル時短有りの通常大当たりに144〜199が割り当てられ、スーパー時短有りの通常大当たりに200〜255が割り当てられる。これにより、0〜255の値の図柄乱数が決定すると、確変大当たりの特図、時短無し通常大当たりの特図、ノーマル時短有り通常大当たりの特図、スーパー時短有り通常大当たりの特図が決定される。
なお、実際には、各種類の大当たりの特図が一つではなく複数あるので、各大当たりの種類毎に分けられた上述の各数値範囲が、さらに各特図に分けられて割り付けられることになる。これにより、データテーブルには、各当たりに対応する特図が載せられるとともに、各特図が抽選で選択される抽選確率が設定されていることになる。
また、演出乱数は、特図ゲームの変動表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に表示時間が短いノーマルリーチか、表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるかを決定するものである。大当たりの場合は、リーチ確定であり、ノーマルリーチかスーパーリーチかなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、変動パターン選択手段としての主制御装置14は、変動パターン(変動)の選択に際して、はずれや大当りの種類毎に設定された抽選確率と複数の変動パターンの組み合わせからなる変動パターンのデータテーブルに従って抽選を行い、変動パターンを選択する。
このデータテーブルは、当たり用とはずれ用とに分けられるとともに、時短なしの通常状態用、ノーマル時短用、スーパー時短用、確変用とに分けられている。当たり用およびはずれ用にデータテーブルを分けているのは、例えば、各リーチ演出に対応する変動パターンの当たりの場合に選択される抽選確率と、はずれの場合の抽選確率とを設定することによって、各リーチ演出の大当たりになる期待値を設定するためである。
データテーブルにおいては、変動パターンが複数登録され、上述の特図選択用のデータテーブルと同様に、各変動パターンに、演出乱数になる所定の数値範囲内の数値が割り付けられた状態になっており、抽選では、演出乱数になる数値が割り付けられた変動パターンが選択される。
また、各変動パターンには、変動表示時間が決められている。第1及び第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)では、ゲーム開始から所定の変動表示時間が経過するまで変動表示(例えば、特図表示器4a,4bで一部のセグメントの点滅)を行い、変動表示時間が経過した際に一定の停止表示時間だけ上述のように決定された特図を停止表示する。したがって、特図ゲームの開始から終了までのゲーム時間は、変動パターンによって異なる変動表示時間と一定の停止表示時間とを合わせた時間になる。
上述のデータテーブルでは、変動パターンの一部である変動表示時間とその変動表示時間が選択される抽選確率が設定されていることから、演出乱数による抽選が繰り返し行い変動表示時間の平均時間を求めた場合に、それぞれのデータテーブルで異なる時間になる。
この実施形態では、例えば、時短無しの通常用のデータテーブルを用いた場合の変動表示ゲームの平均時間が例えば15秒以上になり、確変用のデータテーブルまたはノーマル時短のデータテーブルを用いて変動パターンを決定した場合の変動表示ゲームの平均時間が例えば5秒程度になり、スーパー時短用のデータテーブルを用いた場合の変動表示時間の平均時間が2秒程度になるように設定されている。
なお、大当たりになる確率は、はずれになる確率に対してかなり低く設定されているので基本的には、はずれの場合の変動表示ゲームの変動表示時間、特にリーチにならなら変動表示時間を少し長くした時間が変動表示時間の平均時間になる。
なお、はずれでリーチにならない場合の変動表示時間は、上述の特図保留数によって変化する設定のものが上述のデータテーブルに登録されており、特図保留数が少ないほど変動表示時間が長くなる設定になっている。したがって、平均時間の算出には、例えば、第1特図保留数および第2特図保留数を仮定するなどの必要がある。
なお、データテーブルの内容を変更しながら、実験的に平均になる変動表示時間を求めていって、平均時間が上述のようになるように設定してもよい。なお、この場合にパチンコ遊技機の試作機等を用いて実験する必要はなく、シミュレーションによって変動表示時間を設定することが可能である。
なお、リーチとは、変動表示ゲームにおいて、一部の停止表示される装飾図柄が確定し、一部が未だ変動表示されている段階で、大当たりの可能性が残っている状態であり、同時に表示される装飾図柄が3つの場合に、2つの装飾図柄が停止表示され、未だ1つの装飾図柄が変動表示されている段階で、大当たりの可能性がある状態である。すなわち、リーチは、変動表示ゲームが停止表示されて大当たりまたははずれが報知される直前まで、はずれが確定せずに大当たりの可能性が残っている状態である。
上述の3つの乱数により、特図ゲームの表示が決定されて特図ゲームの結果に基づいてはずれおよび大当たりの第1および第2特図ゲームが行われる。また、主制御装置14からこれらの抽選決定情報に基づく情報(変動パターンを含む)が、図柄制御装置23に送られ、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示制御が行われる。
すなわち、主制御装置14は、第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームを開始する際に、上述の抽選結果に基づいて、図柄制御装置23に、大当たりおよびはずれのいずれかを示すデータと、変動パターンのデータと、大当りの場合の大当りの種類データとを送信するとともに、変動表示ゲームの開始コマンドを送信するようになっている。
また、主制御装置14では、普図ゲームの当たり、はずれの判定用の当たり判定値が載せられたデータテーブルとして、普図低確率用テーブルと、普図高確率用テーブルとが記憶され、時短時および確変時の電サポ状態(始動入賞支援状態)の場合に、普図高確率テーブルが用いられ、それ以外の通常時に普図低確率テーブルが用いられる。付図低確率テーブルを用いた場合に対して普図高確率テーブルを用いた場合には、普図ゲームの当たり確率が例えば10倍程度になる。
また、普図ゲームの変動パターン(変動表示時間)のデータテーブルとして、通常用と、確変および時短用とが設定されており、通常用のデータテーブルを用いた場合よりも確変および時短用のデータテーブルを用いた場合の方が普図ゲームの変動表示時間の平均時間が大幅に短くなるようになっている。
また、主制御装置14は、普通変動入賞装置5の制御として、通常時に対して大当たり終了後に開始される電サポ状態では、普図ゲームが当たりになった場合に普通変動入賞装置5の開放時間が長くなっている。なお、一回の普図ゲームの当たりに対して普通変動入賞装置5が開放する回数を通常時より電サポ状態の方が多くなるようにしてもよい。
また、主制御装置14は、入賞口振分装置7の振分ソレノイド79を制御することにより、振分部材75を左に下り傾斜して第1始動入賞口5a側に遊技球を誘導する状態と、振分部材75を右に下り傾斜して第2始動入賞口5b側に遊技球を誘導する状態とに切り替える制御を行っている。なお、主制御装置14は、通常時に振分ソレノイド79を制御して、振分部材75を左傾斜した状態とし、入賞口振分装置7に流入した遊技球を第1始動入賞口5a側に誘導している。
また、主制御装置14は、大当たり状態終了時と、大当たり状態終了時から所定期間(所定時間)経過後との二つのタイミングで、振分部材51の変動(回転移動)を行う。ここでは、ノーマル時短有り通常大当たり、スーパー時短有り通常大当たりで大当たり状態になった際に、大当たり状態終了時に、上述のように通常時に左に下り傾斜していた振分部材75を振分ソレノイド79を制御することによって回転させ、右に下り傾斜した状態とする。
これにより入賞口振分装置7は、流入した遊技球を第2始動入賞口5bに誘導する状態になる。
また、ノーマル時短有り通常大当たり、スーパー時短有り通常大当たりで大当たり状態になった際に、大当たり状態終了時から所定期間後に、上述のように右に下り傾斜する状態なった振分部材75を左に下り傾斜する状態に戻すようになっている。
なお、時短通常大当たりの場合だけではなく、全ての種類の大当たりの場合に大当たり状態後に上述の振分ソレノイド79の制御処理を行うものとしてもよい。また、確変大当たりを除く、全ての通常大当たりの場合に大当たり状態後に上述の振分ソレノイド79の制御処理を行うものとしてもよい。
また、主制御装置14では、第1始動入賞口5aに遊技球が入賞した場合よりも、第2始動入賞口5bに遊技球が入賞した場合の方が遊技者に有利になるように制御している。この実施形態では、主制御装置14からの命令により払出制御装置22が遊技球払出装置17を制御して賞球としての遊技球を払い出す際に、第1始動入賞口5aの第1始動入賞球検知センサ53aから第1始動入賞信号が入力した場合に3個の遊技球を賞球として払い出すようになっている。
また、第2始動入賞口5bの第2始動入賞球検知センサ53bから第2始動入賞信号が入力した場合に15個の遊技球を賞球として払い出すようになっている。
すなわち、第1始動入賞口5aに遊技球が入賞した場合の賞球よりも、第2始動入賞口5bに遊技球が入賞した場合の賞球の方が多くなっている。
これにより、入賞口振分装置7により遊技球が第1始動入賞口5aに誘導された場合と、第2始動入賞口5bに誘導された場合とで、発射した遊技球の数(入球)に対する払いだされた遊技球(賞球:出球)の割合であるベースが異なるものになる。すなわち、入賞口振分装置7により第1始動入賞口5aに遊技球が誘導される場合よりも、第2始動入賞口5bに遊技球が誘導された場合の方がベースが高くなる。
なお、第1始動入賞口5aに遊技球が入賞した場合よりも、第2始動入賞口5bに遊技球が入賞した場合の方が遊技者に有利になる制御としては、例えば、第1始動入賞口5aに遊技球が入賞した場合に発生する大当たりの種類には、所謂2ラウンド当たり等の大当たり状態の際の特別変動入賞装置6の開放回数が少ない大当たりの種類が含まれるものになっている。それに対して、第2始動入賞口5bに遊技球が入賞した場合に発生する大当りの種類には、2ラウンド当たり等の特別変動入賞装置6の開放回数が少ない大当たりが含まれず、例えば、発生する大当りは、全て例えば15ラウンド大当たり等の特別変動入賞装置6の開放回数が多い種類の大当たりだけが発生する。
次に、図4のフローチャートを参照して、主制御装置14で行われる大当たりの種類を決定する大当たり種類決定処理を説明する。
まず、変動表示ゲーム(特図ゲーム)が開始されるタイミングか否かを判定する(ステップS1)。変動表示ゲームの開始でない場合には処理を終了する。なお、この大当たり種類決定処理は、変動表示ゲームの開始時に行われる処理であり、変動表示ゲームの開始を監視し、変動表示ゲームが開始されるタイミングの場合に処理が実行される。
変動表示ゲームの開始の場合には、上述の当たり判定乱数と当たり判定値のデータテーブルから大当たりか否かを判定する当たり判定処理を行う(ステップS2)。なお、確変の場合には高確率テーブルを用い、それ以外の場合には低確率テーブルを用いる。
次に、判定処理の結果が大当たりか否かを判定する(ステップS3)。
はずれの場合は処理を終了する。
大当たりの場合には、図柄乱数と、図柄判定用(大当たり種類判定用)のデータテーブルとを用いて特図ゲームで停止表示する特図を決定する特図選択処理を行う(ステップS4)。
これにより停止表示される停止図柄としての特図が決定されるとともに、当該特図に対応する大当たりの種類が決定される。
それにより大当たり状態後の遊技状態が決定されることになる。
次に、発生する大当りの種類が大当たり状態後に通常状態になる時短無し通常大当たりか否かが判定される(ステップS5)。
時短無し通常大当たりの場合には、大当たり後の遊技状態として通常状態が設定される(ステップS6)。
通常大当りでない場合に、次に発生する大当りの種類が大当たり状態後にノーマル時短状態になるノーマル時短有り通常大当たりか否かが判定される(ステップS7)。
ノーマル時短有り通常大当たりの場合には、大当たり後の遊技状態としてノーマル時短状態が設定される(ステップS8)。
ノーマル時短有り通常大当たりでない場合に、次に発生する大当たりの種類がスーパー時短有り通常大当たりか否かが判定される(ステップS9)。
スーパー時短有り通常大当たりの場合には、大当たり状態後の遊技状態としてスーパー時短状態が設定される(ステップS10)。
スーパー時短有り通常大当たりでない場合には、残りの確変大当たりと判定されることになり、大当たり状態後の遊技状態として確変状態が設定される(ステップS11)。
なお、通常状態が設定された場合には、大当たり状態後に、特図ゲームの大当たり判定用のデータテーブルとして低確率テーブルが選択されることになるとともに、変動パターン(変動表示時間)の選択用データテーブルとして、通常用テーブルが選択される。
また、ノーマル時短状態が設定された場合には、大当たり状態後に、特図ゲームの大当たり判定用のデータテーブルとして低確率テーブルが選択されることになるとともに、変動パターン(変動表示時間)の選択用データテーブルとして、ノーマル時短用テーブルが選択される。
また、スーパー時短状態が設定された場合には、大当たり状態後に、特図ゲームの大当たり判定用のデータテーブルとして低確率テーブルが選択されることになるとともに、変動パターン(変動表示時間)の選択用データテーブルとして、スーパー時短用テーブルが選択される。
また、確変状態が設定された場合には、大当たり状態後に、特図ゲームの大当たり判定用のデータテーブルとして高確率テーブルが選択されることになるとともに、変動パターン(変動表示時間)の選択用データテーブルとして、確変用テーブルが選択される。
次に、図5のフローチャートを参照して大当たり状態終了時に時短状態(ノーマル、スーパー)を開始し、所定の特図ゲームを実行した際に時短状態を終了する時短開始終了処理を説明する。
まず、変動表示ゲームの開始のタイミングか否かが判定される(ステップS15)。変動表示ゲームの開始のタイミングでない場合には処理を終了する。なお、この処理は変動表示ゲームの開始時に行われる処理であり、変動表示ゲームの開始を監視し、変動表示ゲームが開始されるタイミングで処理が行われる。
次に、ノーマル時短有り通常大当たりまたはスーパー時短有り通常大当たりに基く大当たり状態の終了後の最初の変動表示ゲームか否かが判定される(ステップS16)。大当たり終了後の最初の変動表示ゲームの場合には、時短フラグをセットする(ステップS17)とともに、時短カウンタをリセットして0とする(ステップS18)。
なお、ノーマル時短またはスーパー時短大当たりによる大当たり状態の終了時には、時短開始処理として、時短としての電サポ状態を発生させるために、普図ゲームの当たり判定用のデータテーブルを普図低確率テーブルから普図高確率テーブルに変更し、普図ゲームの変動パターンのデータテーブルも電サポ用の短い変動表示時間になっている電サポ用テーブルに変更する。また、普通変動入賞装置の当たり時の開放パターン(開放時間および開放回数)も、電サポ状態用に長い開放時間(複数開放にしてもよい)に変更する。また、特図ゲームにおいても、変動パターンの抽選用データテーブルをノーマル時短時のノーマル時短用テーブルまたはスーパー時短時のスーパー時短用テーブルに変更することになる。
大当たり状態終了後の最初の変動表示ゲームでない場合には、時短フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS19)、時短フラグがセットされていない場合には処理を終了する。
時短フラグがセットされている場合に、時短カウンタの値に1を加算する(ステップS20)。
次に、時短カウンタの値が100になっているか否かを判定し(ステップS21)、100になっていない場合には処理を終了する。時短フラグが100になっている場合には、時短フラグをリセットし(ステップS22)、時短終了処理を行い、通常遊技状態を設定する。すなわち、変動パターンの判定テーブルとして通常用の判定テーブルを用いる。また、普図ゲームの当たり判定用のデータテーブルとして、普図高確率テーブルに代えて普図低確率テーブルを用いる。また、普図変動パターンの選択用データテーブルとして、変動表示時間が短い電サポ用テーブルに代えて普図通常用テーブルを用いる設定とする。
次に、図6のフローチャートを参照して、変動パターン設定処理を説明する。
まず、変動表示ゲームの開始のタイミングか否かが判定される(ステップS25)。変動表示ゲームの開始のタイミングでない場合には処理を終了する。なお、この処理は変動銅表示ゲームの開始時に行われる処理であり、変動表示ゲームの開始を監視し、変動表示ゲームが開始されるタイミングで処理が行われる。
現状の遊技状態(通常状態、ノーマル時短状態、スーパー時短状態、確変状態)を判定する処理を行う(ステップS26)。
通常状態かを判定し(ステップS27)、通常状態の場合には、変動パターン決定用のデータテーブルとして、通常用テーブルを選択する(ステップS28)。
また、通常状態でない場合には、ノーマル時短状態か否かを判定し(ステップS29)、ノーマル時短状態の場合には、上述のデータテーブルとしてノーマル時短用テーブルを選択する(ステップS30)。
また、ノーマル時短状態でない場合に、スーパー時短状態か否かを判定し(ステップS31)、スーパー時短状態の場合には、上述のデータテーブルとしてスーパー時短用テーブルを選択する(ステップS32)。また、スーパー時短状態でない場合には、確変状態になっているので、上述のデータテーブルとして確変用テーブルを選択する(ステップS33)。
次に、選択されたデータテーブルを用いて演出乱数と一致する判定値が割付られた変動パターンを選択する変動パターン選択処理を行う(ステップS34)。
これにより、データテーブルにおける各変動パターンの変動表示時間と、各変動パターンに設定された抽選確率とにより、通常状態では、例えば、変動表示時間の平均時間が15秒程度になり、ノーマル時短状態および確変状態では、変動表示時間の平均が5秒程度になり、スーパー時短状態では、変動表示時間の平均が2秒程度になる。
なお、変動表示ゲームのゲーム時間は、変動表示時間に一定の停止表示時間を加算したものであり、ここでは、例えば、停止表示時間として2秒が設定される。
したがって、ノーマル時短における時短状態になっている平均時間は、約700秒、すなわち、11分あまりになり、スーパー時短における時短状態になっている平均時間は約400秒であり、6分あまりになる。
次に、図7のフローチャートを参照して、入賞口振分装置7を用いた振分変動処理を説明する。なお、この処理は、リアルタイム処理において短い所定間隔毎に繰り返される処理である。
まず、振分変動フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS41)。振分変動フラグがセットされていない場合には、ノーマル又はスーパー時短有り通常大当たりに基く大当たり状態が終了するタイミングか否かを判定する(ステップS42)。前記大当たり状態が終了するタイミングでない場合には、処理を終了する。前記大当たり状態が終了するタイミングの場合には、振分変動フラグをセットする(ステップS43)。次に、振分ソレノイド79を制御して、入賞口振分装置7の振分部材75を左に下り傾斜して第1始動入賞口5aに遊技球を誘導する状態から、振分部材75を回転させて右に下り傾斜して第2始動入賞口5bに遊技球を誘導する状態とする(ステップS44)。
次に、振分戻しタイマを作動させて(ステップS45)処理を終了する。この振分戻しタイマには、例えば、上述のノーマル時短になっている平均時間に近似する時間として12分がセットされる。
次に、振分変動フラグがセットされている場合には、タイマがタイムアップしたか否かが判定される(ステップS46)。振分戻しタイマがタイムアップしていない場合には処理を終了する。タイムアップしている場合には、次に、振分ソレノイド79を制御して、入賞口振分装置7の振分部材75を右に下り傾斜して第2始動入賞口5bに遊技球を誘導する状態から、振分部材75を回転させて左に下り傾斜して第1始動入賞口5bに遊技球を誘導する状態とする(ステップS47)。
この処理により、ノーマル・スーパー時短有り通常大当たりに基く大当たり状態の終了時から所定期間だけ、入賞口振分装置7が遊技球が入賞した場合に第1始動入賞口5aより遊技者に有利な第2始動入賞口5bに遊技球を誘導する有利状態が発生することになる。
次に、振分変動フラグをリセットして処理を終了する(ステップS48)。
図8に示すタイムチャートは、上述のように制御される時短状態と、入賞口振分装置の振分変動が遊技者に有利な状態になっている有利状態を示すものである。
図8に示されるように、ノーマル時短においては、ノーマル時短が終了するのと略同時期に入賞口振分装置7が第2始動入賞口5bに遊技球を誘導する有利状態が終了し、第1始動入賞口5aに遊技球を誘導する状態になる。
それに対して、スーパー時短は、ノーマル時短より短い期間で終了するので、スーパー時短が終了しても、有利状態が継続しており、入賞口振分装置は、遊技者に有利な第2始動入賞口5bに遊技球を誘導している状態になっている。
時短状態では、上述のように電サポ状態になって普通変動入賞装置5の単位時間当たりの開放時間が長くなっているので、第1始動入賞口5aに遊技球が頻繁に入賞する。これにより、特図ゲームの保留が上限まで貯まる可能性が高くなるとともに、賞球数が増えることになる。さらに、入賞口振分装置7に流入した遊技球は、第1始動入賞口5aより賞球数の多い第2始動入賞口5bに誘導されることから、入賞口振分装置7に流入した遊技球に対する賞球数が増加することになる。
ノーマル時短状態では、ノーマル時短状態が終了する前後に入賞口振分装置による有利状態も終了する。
それに対して、スーパー時短状態になった際には、スーパー時短状態が終了しても、しばらくの間は、上述の有利状態が継続することになる。すなわち、ノーマル時短状態では、電サポ状態と有利状態とが略同時に終了してしまうのに対して、スーパー時短状態では、電サポ状態が終了した後もしばらくの間有利状態が継続している。
これにより、スーパー時短状態では、電サポ状態が終了しても、すぐに有利状態が終了することがなく、有利状態になっていることからベースが通常より高い状態が維持される。
したがって、時短状態が終了しても、通常状態よりは出球が多い状態になり、通常状態よりは遊技者に有利な状態が続く状態になる。この状態では、既に時短状態が終了しているが通常状態よりベースが高くなるこから遊技球の消費を抑えることができる。
なお、時短状態と有利状態とが重なっている状況では、遊技者は電サポ状態による第1始動入賞口5aの遊技球の入賞の増加による賞球の増加に目を奪われ、有利状態による賞球数の増加をあまり意識しない可能性がある。しかし、時短状態が終了した状態では、電サポ状態がないことから、有利状態による出球の増加に気づくことになる。
すなわち、従来にない遊技状態が発生していることにより、遊技球の減少が抑制され、大当たり状態で獲得した遊技球でより長く遊技ができることによって、遊技の継続が促される。
すなわち、時短状態が終了してしまっても、未だ有利状態が継続していることによって、時短状態の終了を契機に遊技者が遊技を辞めるのを抑制でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
なお、上述の実施形態では、入賞口振分装置7を有利状態としている期間をノーマル時短当たりでもスーパー時短当たりでも一定としたが、有利状態になっている所定期間を当たりの種類により変更するものとしてもよい。
例ば、有利状態になっている所定期間として、短い所定期間と、それより長い所定期間とを設けてもよい。長い所定期間が、ノーマル時短状態の期間より長いものとし、ノーマル時短状態が終了した後も、有利状態が継続するような設定としてもよい。また、時短有り通常大当たりでも有利状態になっている所定期間を0として、有利状態が発生しない時短有り通常大当たりを設けてもよい。たとえば、ノーマル時短およびスーパー時短に、それぞれ有利状態が無い大当たりと、有利状態になる期間がノーマル時短と略同じ期間の大当たりと、有利状態になる期間がノーマル時短より長い期間の大当たりとを設定してもよい。
また、この場合い長い有利状態は、ノーマル時短では発生せず、スーパー時短の場合にだけ発生するようにしてもよい。
また、時短状態以外に、大当たり状態後の通常状態でも有利状態が発生する場合と、有利状態が発生しない場合とを設定してもよい。この際にも有利状態になっている所定期間が異なる場合があるようにしてもよい。
また、時短時に必ず入賞口振分装置7が有利状態になる設定でない場合、例えば、上述のように時短であっても有利状態にならない場合があったり、時短でない場合も有利状態になる場合があったりする状況で、大当たり状態で特別変動入賞装置6が最後の開放状態から閉塞状態になった際に、直ぐに振分部材を第1始動入賞口5aから第2始動入賞口5bに誘導する側に変動せずに、タイムラグ(例えば、大当たり状態のエンディング演出の期間(例えば、数十秒から数分))を設けて、有利状態になるか否かを遊技者に印象づける演出を行った後に、有利状態(振分部材の第2始動入賞口5b側に変動)とするものとしてもよい。
また、所謂2ラウンド当たりとして、突然時短当たり(ノーマル時短当たり、スーパー時短当たり)を発生可能とするとともに、発生した場合に特別変動入賞装置6を二回開閉する小当たりを発生可能とし、出球がないもしくは少ない大当たり状態後に有利状態が発生する場合と、小当たりで有利状態が発生しない場合とが発生するものとしてもよい。
また、2ラウンド時短当たりではなく、2ラウンド通常当たりで有利状態が発生するものとしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1 遊技盤
2 遊技領域
3 可変表示装置(表示手段)
5 普通変動入賞装置
5a 第1始動入賞口
5b 第2始動入賞口
6 特別変動入賞装置
7 入賞口振分装置
14 主制御装置(第1表示制御手段、第2表示制御手段、第1抽選手段、第2抽選手段、特別変動制御手段、普通変動制御手段、変動表示時間選手段、振分制御手段)

Claims (1)

  1. 発射された遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な第1始動入賞口および第2始動入賞口と、
    前記第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に開始され、かつ、設定される変動表示時間だけ図柄を変動表示した後に当たりまたははずれの結果を示す図柄を所定時間停止表示した際に終了になる第1変動表示ゲームの表示を制御する第1表示制御手段と、
    前記第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて所定の開始条件が成立した際に開始され、かつ、設定される変動表示時間だけ図柄を変動表示した後に当たりまたははずれの結果を示す図柄を所定時間停止表示した際に終了になる第2変動表示ゲームの表示を制御する第2表示制御手段と、
    前記第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて前記第1変動表示ゲームの当たりまたははずれを抽選する第1抽選手段と、
    前記第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて前記第2変動表示ゲームの当たりまたははずれを抽選する第2抽選手段と、
    前記第1始動入賞口および前記第2始動入賞口とのうちの少なくとも一方の始動入賞口に設けられるとともに、前記始動入賞口への遊技球の入賞率を高めている高入賞状態と、前記高入賞状態より始動入賞口への遊技球の入賞率が低い低入賞状態との間で変動する普通変動入賞装置と、
    遊技球の入賞が容易な開放状態と、遊技球が入賞できない閉塞状態との間で変動する特別変動入賞装置と、
    前記第1変動表示ゲームまたは前記第2変動表示ゲームが当たりになって終了する際に、通常時に前記閉塞状態になっている前記特別変動入賞装置を前記開放状態とする当たり状態を発生させる特別変動制御手段と、
    前記第1変動表示ゲームまたは前記第2変動表示ゲームが当たりになって発生した当たり状態が終了してから、第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームを合わせた実行回数が所定回数になるまで、前記普通変動入賞装置の単位時間当たりの高入賞状態になっている期間が通常時より長くなる始動入賞支援状態を発生させる普通変動制御手段と、
    前記第1変動表示ゲームおよび前記第2変動表示ゲームに選択されて設定される複数の前記変動表示時間が登録されるとともに、登録されている各変動表示時間が選択される抽選確率が設定されているデータテーブルとして、通常時に用いられる通常テーブルと、前記始動入賞支援状態時に用いられ、かつ、選択される変動表示時間の平均が前記通常テーブルを用いて選択される変動表示時間の平均より短く設定されている時短テーブルとを記憶し、前記通常テーブルまたは前記時短テーブルを用いて前記変動表示ゲームの開始時に、前記変動表示ゲームの前記変動表示時間を選択して設定する変動表示時間選択手段とを備え、
    前記第1始動入賞口に遊技球が入賞する場合より、前記第2始動入賞口に遊技球が入賞する場合の方が遊技者に有利になる遊技機において、
    前記遊技領域を流下する遊技球の一部が流入するとともに、流入する遊技球を第1始動入賞口に向って当該第1始動入賞口に入賞可能に流下させる第1通路と、流入する遊技球を第2始動入賞口に向って当該第2始動入賞口に入賞可能に流下させる第2通路と、流入する遊技球を第1通路と第2通路とのいずれか一方に振り分ける振分手段とを備えた入賞口振分装置と、
    前記振分手段により通常時に遊技球を第1通路に振り分け、少なくとも前記始動入賞支援状態が開始される前記当たり状態の終了から所定期間だけ遊技球を第2通路に振り分けるように制御する振分制御手段とを備え、
    前記変動表示時間選択手段は、前記時短テーブルとして、ノーマル時短テーブルと、ノーマル時短テーブルを用いて選択される変動表示時間の平均より選択される変動表示時間の平均が短いスーパー時短テーブルと記憶するとともに、前記始動入賞支援状態時に、用いるデータテーブルとして前記ノーマル時短テーブルと、前記スーパー時短テーブルとのうちの一方を選択し、
    前記スーパー時短テーブルを用いて前記変動表示時間を選択して前記始動入賞支援状態の開始から終了までの所定回数の変動表示ゲームを連続的に行う際の時間が、前記振分制御手段によって前記大当たり状態終了から第2通路に遊技球が振り分けられている前記所定時間より短くなるように、前記スーパー時短テーブルに登録される前記変動表示時間および前記抽選確率が設定されていることを特徴とする遊技機。
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