JP5828640B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
一般的なパチンコ遊技機として、所謂デジパチと呼ばれるものが知られている。
デジパチと称されるパチンコ遊技機においては、遊技球が打ち込まれて流下する遊技盤面に形成された遊技領域に始動入賞口が設けられ、当該始動入賞口に遊技球が入賞することに基いて、内部の主基板側の制御装置において、大当たり、はずれ(小当たりを含む場合がある)の抽選が行われ、抽選で大当たりになると遊技領域に設けられたアタッカが開放して、アタッカに遊技球が入賞可能になる大当たり状態になる。
なお、大当たりには、一般的に、通常大当たり、確変大当たり、突確大当たり、突時大当たり、潜確大当たり等があり、大当たりおよびはずれを決定する抽選とともに、大当たりの場合の大当たりの種類を決定する抽選が行われる。なお、大当たりの種類は、パチンコ遊技機によって異なる場合がある。
また、所定の変動表示ゲームの開始条件(乱数判定条件)が成立すると、制御装置における複数種の大当たり、はずれの乱数を用いた抽選結果の判定が行われるとともに、特別図柄(特図)表示器および演出表示装置(可変表示装置)で複数種の大当たりのいずれかもしくははずれになる同じ抽選結果を報知するための変動表示ゲームが同時進行的に行われ、変動表示ゲームが終了する直前に各種大当たりもしくははずれを識別情報としての1つの特別図柄(特図)もしくは複数の装飾図柄の組み合わせで表示する。
この変動表示ゲームは、変動表示ゲームごとに後述のように抽選で決定されたゲーム時間(変動表示時間に停止表示時間を加えたもの)に渡って行われるので、変動表示ゲーム中に始動入賞口に遊技球が入賞して抽選の結果を決定する乱数の取得が行われても、すぐに当該乱数に基づく変動表示ゲームを行うことができない。そこで、たとえば、はずれになる変動表示ゲームが終了するか、または、大当たりになる変動表示ゲームが終了し、さらに大当たりに基く大当たり状態が終了した後に次の変動表示ゲームが開始されるようになっている。
そのため、変動表示ゲーム中に始動入賞口に遊技球が入賞した際に、抽選の結果を決定する乱数が所定数(上限数)、たとえば、4つを限度に記憶(保留)されるようになっている。また、それぞれ独立した始動入賞口を2つ備え、それぞれ4つを限度に乱数を記憶するようになっているパチンコ遊技機も多く、この場合には、トータルで最大8つの乱数を記憶することができる。
すなわち、抽選結果を決定する乱数が複数記憶(保留)されるようになっている。この保留された乱数は、変動表示ゲームが開始されると上述の限度になる保留数の対象から除外されて消去されることにより、保留数が上限になっていても、変動表示ゲームが開始される度に、次の乱数が記憶可能になる。
また、乱数に対して所定の判定を行うことによって、記憶されている乱数がはずれの乱数かいずれかの大当たりの乱数かが分かることになる。なお、乱数には、大当たりかはずれかを決める当たり判定乱数、停止表示する特図を決めることにより大当たりの場合の当該大当たりの種類を決定する図柄乱数、リーチか否か等の変動表示ゲームの演出の種類(ゲーム時間の長さを含む)としての変動パターンを決定する演出乱数が含まれる。
したがって、保留されている乱数に対応する変動表示ゲームが開始される前に保留された乱数に大当たりがあるか否かや大当たりがあった場合の大当たりの種類や、所謂リーチが発生するか否かを判定可能である。
また、パチンコ遊技機には、乱数の保留数を表示する保留数表示器が設けられるが、現在一般的に保留数表示専用の表示器に加え、例えば、液晶表示装置からなる演出表示装置の画面内の周縁部に保留数を表示するようになっている。
演出表示装置における保留数の表示は、たとえば、予め決められたマークを保留数になる数だけ表示しており、保留数が複数ならば、同じマークが記憶順に並べて表示された状態になる。
そこで、保留された乱数に対応する変動表示ゲームの開始前に前記保留数の表示を用いて、大当たり予告(予兆演出)を行う遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この大当たり予告は、たとえば、保留された乱数に大当たりがあるか否かを判定し、大当たりがある場合に、大当たりになる乱数に対応する前記マークを大当たりを予告する通常とは異なるデザインの予告マーク(例えば、キャラクター表示)に変更して表示することにより行われる。
なお、大当たりでない場合にも、予告マークを表示することによって、予告マークが表示されても100%大当たりになるものではなく、はずれの場合もあるような設定がなされる。このような大当たり予告が行われた場合に、大当たりが発生する可能性が高いと思うことによって、遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。
ここで、パチンコ遊技機における制御装置は、主基板側の制御装置(主制御手段)と、サブ基板側の制御装置(副制御手段)とに分かれている。上述の乱数に関する処理は主基板側で行われ、装飾図柄の変動表示ゲームや、上述の予告マークの表示等の処理はサブ基板側で行われる。
したがって、該当する変動表示ゲームの開始前の大当たり予告は、例えば、主基板側で上述のように乱数を取得した際に、例えば、乱数が大当たりかはずれかを事前判定し、この事前判定の結果をサブ基板側に送信することによって、行われる。
なお、変動表示ゲームの大当たりの決定や、遊技球の払い出しや、アタッカの開放等を制御する主基板側の制御装置が外部から不正にコントロールされるのを防止するために、主基板の制御装置と、サブ基板の制御装置とにおけるデータ通信は、主基板側の制御装置からサブ基板の制御装置への一方通行になっている。
また、大当たりの乱数を用いた判定では、乱数が、例えば、所定範囲の数値からなっており、この乱数は、所定範囲の数値のうちのいずれかの数値になる。この乱数に対して、設定された当たり判定値がデータテーブル(当たり判定テーブル)に記憶されている。この当たり判定値は、上述の乱数が取り得る所定の範囲の数値の中のいずれかの数値が設定されている。
このような設定で、乱数の値が当たり判定値の値と一致した場合に、大当たりと判定されることになる。また、確率変動(確変)の機能を備える遊技機では、大当たりになる確率の設定に、通常時の低確率の設定(低確率状態)と、確変時の高確率の設定(高確率状態)とがある。上述の当たり判定テーブルには、低確率時の当たり判定値が登録された低確率時用のデータテーブル(低確率判定テーブル)と、高確率時の当たり判定値が登録された高確率時用のデータテーブル(高確率判定テーブル)とが設定されている。
例えば、低確率判定テーブルには、上述の所定範囲の数値のうちの1個の数値が当たり判定値として登録され、高確率判定テーブルには、上述の所定範囲の数値のうちの10個の数値が当たり判定値として登録されることにより、低確率時の大当たりになる確率に対して高確率時の大当たりになる確率を10倍にすることができる。
また、確変時の高確率状態は、前記大当たりとして、確変になる大当たり、すなわち、確変大当たりや、突確大当たりや、潜確大当たりが発生した場合に、これら大当たりの発生後の大当たり状態の終了時に生じる。また、高確率状態は、所定の終了条件の成立で終了し、その後は低確率状態になる。例えば、次の大当たりの発生(大当り状態の発生)が所定の終了条件になり、高確率状態が低確率状態になる。また、パチンコ遊技機によっては、上述の場合に加えて、所定回数の変動表示ゲーム(特図ゲーム)の終了や、転落抽選での当選などにより高確率状態から低確率状態に移行する場合がある。なお、高確率状態の時に確変大当たりや突確大当たり等が発生した場合には、その大当たりに基く大当たり状態の終了時に再び高確率状態になり、かつ、大当たり状態中は変動表示ゲームが行われない(当たりの抽選判定が行われない)ので、実質的に確率変動状態が途絶えることなく継続した状態になる。
このような低確率状態と高確率状態との間の変更に際しては、抽選判定を行う際に使用する当たり判定テーブルを高確率判定テーブルと低確率判定テーブルとで切り替えることにより行われる。この場合に、変動表示ゲームの乱数の取得は、始動入賞口への遊技球の入賞時に行われ、かつ、事前判定はその直後に行われるのに対して、乱数と当たり判定値との比較による変動表示ゲームの抽選の当たり判定は、大当たりを判定される乱数に対応する変動表示ゲームの開始時に行われる。
したがって、予告のための事前判定と、変動表示ゲームの実際の抽選の当たり判定との間には、時間差が生じる。例えば、最大変動表示ゲーム4回分(始動入賞口が2つの場合は8回分)の差が生じることになる。この間に低確率状態から高確率状態になったり、高確率状態から低確率状態になったりする場合がある。
ここで、全ての記憶された乱数が記憶順に処理される場合には、事前判定すべき乱数の前に記憶された乱数に現状の確率状態を変更する当たりの乱数がある場合や、事前判定すべき乱数に対応する変動表示ゲームの前の変動表示ゲームに高確率状態が終了になるゲーム数の変動表示ゲームが行われる場合には、事前判定の段階で、実際に変動表示ゲームが行われる際に、高確率状態になるか低確率状態になるかを予測可能である。したがって、乱数が記憶順に処理される場合には、変動表示ゲームの開始時に転落抽選が行われるようなパチンコ遊技機を除いて、事前判定の段階で、事前判定を行う乱数に対応する変動表示ゲームの開始時に、低確率状態になるか高確率状態になるかを予測可能である。したがって、事前判定の段階で、低確率判定テーブルを用いるべきか、高確率判定テーブルを用いるかを決定することができる。
しかし、上述のように始動入賞口が2つあり、それぞれの始動入賞口に入賞した遊技球に対応して、乱数が別々に記憶されるとともに、一方の始動入賞口に遊技球が入賞したことに基く乱数が記憶されている場合には、他方の始動入賞口に遊技球が入賞したことに基く乱数が記憶されていても、一方の始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて記憶された乱数を用いて大当たりおよびはずれが抽選される変動表示ゲームを先に行うパチンコ遊技機が知られている。
この場合に、先に他方の始動入賞口に対応する乱数が記憶されていても、一方の始動入賞口に遊技球が入賞して一方の始動入賞口に対応する乱数が記憶されると、他方の始動入手口に対応して記憶された乱数に対応する変動表示ゲームより先に、後から記憶された一方の始動入賞口に対応する乱数に対応する変動表示ゲームが開始される。
すなわち、乱数の記憶順に変動表示ゲームが行われないので、既に事前判定された乱数より後に記憶された乱数が当たり確率の状態を変更する乱数の場合に、事前判定の段階で高確率状態で当たりだった乱数が、後から記憶された乱数に対応する変動表示ゲームで低確率状態になって変動表示ゲーム開始時にはずれになる場合がある。また、事前判定の段階で低確率状態ではずれだった乱数が、後から記憶された乱数に対応する変動表示ゲームで高確率状態になって変動表示ゲーム開始時に当たりになる場合がある。
上述の事前予告演出を行うか否かは、事前判定結果が大当たりの場合と、はずれの場合とで異なる抽選確率により抽選され、この抽選確率の違いによって、事前予告演出通りに大当たりになるかいなかの度合いを示す信頼度が設定される。また、事前予告演出には、信頼度の高い種類と、信頼度の低い種類とがある。信頼度の高い事前予告演出は、事前判定結果がはずれの場合に事前予告演出を行う確率が極めて低くなっている。たとえば、事前判定結果がはずれの場合に事前予告演出をしないものとすれば、事前判定結果が当たりの場合にだけ、事前予告演出が行われることになり、事前判定結果に間違いがなければ、事前予告演出が行われた場合に必ず大当たりが発生することになる。
しかし、上述のように事前判定結果がはずれてしまうと、事前判定結果に対応して行われる事前予告演出を行うか否かの抽選の元の基準が狂ってしまうことになり、事前予告演出の信頼度が揺らぐことになる。すなわち、高信頼度の事前予告演出の信頼度が下がってしまう。特に、信頼度100%の事前予告演出がはずれてしまう場合もあることになる。
また、潜確大当たりがある場合、すなわち、潜伏確変として、変動表示ゲームの大当たりになる抽選確率は高くなっているのに、電チューを頻繁に開放する所謂電チューサポートが行われず、遊技者に現状が高確率状態であることが分かり難い状態の高確率状態がある場合に以下のような問題がある。すなわち、潜伏確変の場合に、高確率状態から低確率状態に移行した場合に、低確率状態になったことが分かり難くなっている。
突確大当たりや、突時大当たりや、潜確大当たりと同様の大当たりで、大当たり後に通常状態になる大当たりがあるような場合に、この大当たり後に、潜伏確変における高確率状態なのか通常の低確率状態なのかを遊技者が迷うことになる。
この際に、高確率テーブルを用いた事前判定で大当たりになって、信頼度の高い事前予告演出が行われたのにもかかわらず、上述の大当たりにより通常の低確率状態になり、変動表示ゲーム開始時の抽選ではずれになる場合がある。この場合に、高信頼度の事前予告演出があったのにもかかわらず、変動表示ゲームがはずれになることから、例えば、変動表示ゲームがリーチにならなかったり、リーチになっても信頼度の低いリーチだったり、変動表示ゲーム中の各種演出が大当たりになる信頼度の低い演出だったりした後に、変動表示ゲームではずれが報知されると、遊技者に、潜伏確変における高確率状態が終了した可能性が高いと判断できてしまう虞がある。
そこで、前記特許文献1では、以下のように対応している。
前記特許文献1のパチンコ遊技機では、2つの始動入賞口のそれぞれの遊技球の入賞に対応して、別々に4つを上限に保留される乱数のうちの一方の始動入賞口に対応する乱数を優先して変動表示ゲームの抽選を行う構成になっている。すなわち、上述の2つの始動入賞口を有するパチンコ遊技機と同様に、一方の始動入賞口に対応して保留された乱数が0にならないと、他方の始動入賞口に対応して保留された乱数に基く変動表示ゲーム(当たりの抽選判定)が行われない。
そこで、一方の始動入賞口に対応する保留された乱数の事前判定時に、確変大当たりがあり、その大当たりの発生に基いて、低確率状態から高確率状態に変化する場合や、確変状態で通常大当たりがあり、その大当たりに基いて高確率状態から低確率状態に変化する場合に、他方の始動入賞口に対応して保留されるとともに既に事前判定が行われた乱数の事前判定をやり直すようになっている。
これにより、乱数の記憶順と異なる順番で乱数に対応する変動表示ゲームが行われても、実際に他方の始動入賞口に遊技球が入賞したことに基いて取得された乱数に対応する変動表示ゲームが開始される前に正しい事前判定の結果を得ることができる。
また、一般的に、上述の低確率判定テーブルの当たり判定値を、高確率判定テーブルでも当たり判定値としている。例えば、低確率判定テーブルに登録された当たり判定値が10と100の場合に、高確率判定テーブルの当たり判定値にも10と100が含まれている。したがって、低確率判定テーブルで事前判定して当たりになった後に、低確率状態から高確率状態になり高確率判定テーブルで抽選判定が行われた場合には、確率状態が変化しても変動表示ゲーム開始時に抽選判定では、事前判定と同様に当たりになる。
したがって、事前判定において、現状が低確率状態であっても高確率状態であっても、常時低確率判定用テーブルのみを用いるものとすれば、事前判定で大当たりなのに実際の変動表示ゲームではずれになることがなく、信頼度100%の事前予告演出が行われたのに変動表示ゲームがはずれになることがない。
特開2010−69015号公報
ところで、特許文献1の方法では、事前判定の大当たりおよびはずれの結果と、実際の変動表示ゲームの大当たりおよびはずれの結果とが異なる結果になるのを防止できるが、事前判定の処理と、事前判定の処理をやり直すか否かを決定する処理と、やり直すと判定された場合の事前判定のやり直しの処理とを、全て、乱数の当たりおよびはずれを判定する主基板側の制御装置で行う必要がる。
また、他方の始動入賞口に対応する全ての乱数について、サブ基板側の制御装置において、事前予告演出を行うわけではなく、抽選で事前予告演出を行うと決定された場合にだけ、事前予告演出を行うことになる。この場合に、事前予告演出を行わないと決定された乱数については、実際の抽選結果が、事前判定の結果と異なる結果になっても、事前予告演出の信頼度には影響を与えない。したがって、上述のように事前判定をやり直すことになっても、事前予告演出を行う乱数に対してだけ事前判定のやり直しをすればいいことになる。しかし、上述のように情報が主基板側の制御装置からサブ基板側の制御装置への一方通行になっているので、主基板側の制御装置では、サブ基板側の制御装置でどの乱数に対して事前予告演出を行うと決定したかの情報を得ることができない。よって、主基板側の制御装置では、他方の始動入賞口に対応する乱数の全てについて、事前判定をやり直して、やり直した事前判定の結果をサブ基板の制御装置に送信する必要が生じる。これにより、主基板側の制御装置では、必ずしも必要のない処理まで行う必要がある。
しかし、パチンコ遊技機では、上述のように大当たりの判定、遊技球の払い出し、アタッカの開放等の制御を行う主基板側の制御装置に対して多くの規制があり、この規制のため主基板側の制御装置の処理能力に限界がある。例えば、プログラムやプログラムの処理に必要なデータを記憶するROMの容量も制限されている。したがって、パチンコ遊技機の開発において、主基板側の制御装置で、例えば、1つの処理を増やすために、従来行われていた別の処理を減らすようなことも行われている。したがって、事前判定のための処理が煩雑になるのを避けることが好ましく、主基板側での処理が増える特許文献1の方法を実施するのは問題がある。
また、常時、低確率判定テーブルを用いた事前判定を行う場合には、主制御基板側の制御装置の処理を単純化できるが、高確率判定テーブルが用いられる場合、すなわち、確変時の高確率状態の場合に、大当たり状態中に保留された乱数が高確率判定テーブルのみで当たりと判定される状況で以下のような問題がある。
すなわち、上述のような状況では、大当たり状態後に、既に保留されている乱数に対応する変動表示ゲームで大当たりが再び発生するので、所謂保留球連荘になる。このような状況で、信頼度の高い事前予告演出を行なえば、遊技者の興趣を大きく高めることが可能であるが、低確率判定テーブルを用いて事前判定しているので、高確率判定テーブルによる事前判定のみで当たりになる状況で信頼度の高い事前予告演出を行うことができず、事前予告演出の好機に、事前予告演出を行うことができないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、主基板側の制御装置での処理を煩雑にすることなく、副基板側の制御装置で、ゲームの当たりおよびはずれの事前判定の結果を、当たりになる確率の状態が、高確率状態と低確率状態との間で変動した場合に対応して変更可能とする遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、 所定範囲内の数値である乱数を生成する乱数生成手段と、
抽選で当たりおよびはずれが決定されるゲームの所定の乱数取得条件が成立する度に、前記乱数生成手段で生成された前記乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段で取得される前記乱数を所定の上限数の範囲内で記憶するとともに、所定の乱数消去条件が成立する度に記憶順に対応して前記乱数を消去する乱数記憶手段と、
前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数と比較されることにより当たりか否かを判定するための前記所定範囲内の数値である当たり判定値が登録された当たり判定テーブルとして、前記乱数が当たりと判定される確率が低い低確率判定テーブルと、前記低確率判定テーブルの場合よりも前記乱数が当たりと判定される確率が高い高確率判定テーブルとを記憶しているテーブル記憶手段と、
前記テーブル記憶手段に記憶された前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルのうちのいずれか一方の前記当たり判定テーブルを用い、前記ゲームの所定の乱数判定条件が成立する度に、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が、前記当たり判定テーブルの前記当たり判定値に一致するか否かで前記ゲームの当たりおよびはずれを抽選する当たり抽選手段と、
前記当たり抽選手段で用いられる前記当たり判定テーブルを前記低確率判定テーブルとするか、前記高確率判定テーブルとするかを制御する確率変動制御手段と、
前記当たり抽選手段で当たりと判定された場合に、所定の当たり状態を発生させる当たり状態制御手段と、
前記当たり抽選手段により前記ゲームの当たりおよびはずれが抽選される前の前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が当たりか否かを前記テーブル記憶手段に記憶された前記当たり判定テーブルを用いて事前判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段による前記事前判定の結果の情報および前記当たり抽選手段による前記抽選の結果の情報を送信する情報送信手段とを有する主制御手段を備え、
前記情報送信手段から送信される情報を受信する情報受信手段と、
前記情報受信手段によって受信された前記事前判定の結果の情報に基いて前記ゲームの当たりまたははずれを事前予告するための事前予告演出の制御を行う予告演出制御手段と、
前記情報受信手段によって受信された前記抽選の結果の情報に基いて前記ゲームの当たりまたはずれを報知する報知演出の制御を行う報知演出制御手段とを有する副制御手段を備えた遊技機において、
前記事前判定手段は、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が前記テーブル記憶手段に記憶された前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルの当たり判定値と一致して当たりになるか否かの前記事前判定を行い、
前記事前判定の結果として、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が、前記低確率判定テーブルの当たり判定値と一致することにより前記事前判定で当たりになる低確率当たり結果と、前記高確率判定テーブルの当たり判定値と一致することにより前記事前判定で当たりになる高確率当たり結果と、前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルの当たり判定値のいずれとも一致しないことにより、はずれになるはずれ結果のいずれかの結果の情報を出力し、
前記情報送信手段は、前記事前判定手段により出力された前記事前判定の結果の情報として上述の低確率当たり結果を示す情報、高確率当たり結果を示す情報、はずれ結果を示す情報のいずれかを送信し、
前記予告演出制御手段は、前記事前判定の結果が前記高確率当たり結果となる前記ゲームの前記当たり抽選手段による前記抽選で前記当たり判定テーブルとして前記低確率判定テーブルと前記高確率判定テーブルとのいずれが用いられるかを判定する判定手段を備え、前記判定手段の判定の結果に基いて前記事前予告演出の制御を行い、
かつ、前記事前予告演出には、前記事前予告が変わる演出が含まれるとともに、前記判定手段による前記判定の結果が変わった場合に、当該判定の結果に基く前記事前予告演出を変更する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の前記構成において、前記乱数には、前記確率変動制御手段による前記当たり判定テーブルの制御に用いられる当たり判定テーブル制御用の乱数が含まれ、
前記情報送信手段は、前記当たり判定テーブル制御用の乱数に対応する情報を送信し、
前記判定手段は、前記当たり判定テーブル制御用の乱数に対応する前記情報に基いて前記判定を行うことが好ましい。
請求項1に記載の発明においては、主制御手段(主基板側の制御装置)においては、乱数取得条件が成立した場合にゲームの当たりおよびはずれを決める乱数が取得され、その後の、所定の乱数判定条件が成立した場合(ゲームの所定の開始条件が成立した場合)に、現状の確率状態に対応して、低確率判定テーブルに登録された当たり判定値または高確率判定テーブルに登録された当たり判定値と取得して記憶された乱数とを比較し、乱数と当たり判定値が一致する場合に、ゲームの結果を当たりとし、一致しない場合にはずれとする。
それに対して、乱数判定条件が成立する前の取得されて記憶された乱数に対して、現状が低確率状態であっても、高確率状態であっても、低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルに登録された当たり判定値を用いた事前判定を行うようになっている。
主制御手段は、取得して記憶された乱数に対する事前判定の結果として、乱数が低確率判定テーブルの当たり判定値と一致して当たりになると判定された場合に、低確率当たり結果を示す情報を副制御手段(サブ基板側制御装置)に送信し、高確率判定テーブルの当たり判定値と乱数とが一致して当たりになると判定された場合に、高確率当たり結果を示す情報を副制御手段に送信する。
また、前記乱数が上述の低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルに登録された当たり判定値のいずれとも一致しない場合に、はずれ結果を示す情報を副制御手段に送信する。
なお、低確率判定テーブルを用いた事前判定と、高確率判定テーブルを用いた事前判定との両方で当たりだった場合には、低確率当たり結果を示す情報と、高確率当たり結果を示す情報との両方を出力するものとしてもよい。
ここで、低確率判定テーブルを用いた事前判定と、高確率判定テーブルを用いた事前判定との両方で当たりになる場合があるか否かは、低確率判定テーブルに登録された当たり判定値と、高確率判定テーブルに登録された当たり判定値とに、同じ値があるか否かによって決まる。
したがって、高確率判定テーブルの当たり判定値に、低確率判定テーブルの当たり判定値と一致するものがないように設定すれば、低確率判定テーブルの当たり判定値と、高確率判定テーブルの当たり判定値とが同時に前記乱数と一致して当たりになることは有り得ない。
また、低確率判定テーブルに複数の当たり判定値が登録され、その一部が高確率判定テーブルの当たり判定値と一致し、残りの一部が高確率判定テーブルの当たり判定値と一致しない場合には、低確率判定テーブルを用いた事前判定だけで当たりになる場合と、高確率判定テーブルを用いた事前判定だけで当たりになる場合と、低下確率判定テーブルを用いた事前判定および高確率判定テーブルを用いた事前判との両方で当たりになる場合と、低下確率判定テーブルを用いた事前判定および高確率判定テーブルを用いた事前判との両方ではずれになる場合とが存在することになる。この場合には、上述のように低確率当たり結果と、高確率当たり結果との両方を出力可能としてもよいし、低確率判定テーブルを用いた事前判定と高確率判定テーブルを用いた事前判定との両方で当たりになる事前判定結果を出力するものとしてもよい。
また、現状の一般的なパチンコ遊技機では、低確率判定テーブルに登録された当たり判定値は、全て、高確率判定テーブルに含まれており、高確率判定テーブルは、低確率判定テーブルに、当たり判定値を追加するようにして作成されている。
したがって、低確率判定テーブルを用いた事前判定で当たりになる場合には、高確率判定テーブルを用いた事前判定でも必ず当たりになり、低確率判定テーブルを用いた事前判定で当たりになって、高確率判定テーブルを用いた事前判定ではずれになる場合が存在しない。
すなわち、事前判定の結果は、低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルのいずれを用いても事前判定が当たりになる場合と、高確率判定テーブルを用いた事前判定でだけ当たりになる場合と、低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルのいずれを用いても事前判定がはずれになる場合とである。
この場合には、低確率判定テーブルを用いた事前判定で当たりになり、低確率当たり結果を示す情報が出力される場合には、必ず高確率当たり結果を示す情報が出力されることになるので、低確率当たり結果を示す情報を出力した際に、高確率当たり結果を示す情報の出力を省略してもよい。この場合に、低確率判定テーブルを用いた事前判定ではずれになり、高確率判定テーブルを用いた事前判定だけで当たりになる場合に高確率当たり結果を示す情報を出力するものになる。
また、この場合に、事前判定で、低確率判定テーブルを用いた事前判定の処理を先に行い、低確率判定テーブルを用いた事前判定で当たりになった場合には、高確率判定テーブルを用いた事前判定を省略して上述のように低確率当たり結果を示す情報だけを出力したり、低確率当たり結果を示す情報と、高確率当たり結果を示す情報をそれぞれ出力したり、低確率当たり結果および高確率当たり結果の両方を示す情報を出力したりしてもよい。すなわち、低確率判定テーブルの当たり判定値を用いた抽選の判定には、高確率判定テーブルの当たり判定値を用いた抽選の判定が一部含まれていることになり、低確率判定テーブルによる抽選の判定で大当たりになる場合には、低確率判定テーブルによる抽選の判定を行う処理に、高確率判定テーブルによる抽選の判定の処理が含まれていることになる。
そして、低確率判定テーブルを用いた事前判定ではずれになった場合にだけ、高確率判定テーブルを用いたい事前判定を行い、当たりだった場合に高確率当たり結果を示す情報を出力し、はずれだった場合に、高確率判定テーブルを用いた事前判定と、低確率判定テーブルを用いた事前判定との両方ではずれになるはずれ結果を示す情報を出力するものとしてもよい。これにより、処理の一部を省略することができる。
これらの事前判定の結果の情報は、副制御手段側に送られる。副制御手段側では、この事前判定結果を用いて事前予告演出を行うか否かを抽選で決定する。この際に、当たりの場合に必ず当たりの事前予告演出を行い、はずれの場合には当たりの事前予告演出を行わない設定とすると、事前予告演出が大当たりの報知になってしまいゲームの表示による報知を行う意味がなくなってしまうので、大当たりであっても当たりの予告を行う場合と、行わない場合とがあるようにするとともに、はずれの場合でも当たりの予告を行って予告がはずれになる場合も設けることが好ましい。
この場合に、従来技術で述べたように、事前予告演出に信頼度の高い予告演出や、信頼度の低い予告演出などの複数の種類を設け、事前判定の結果を示す情報が受信された場合に、上述の事前判定の結果を用いて、当たり予告を行うか否かを決定する。この際に、主に、はずれの場合に大当たり予告演出をどのくらいの比率で行うかで、事前予告演出の信頼度が決まることになる。
この際に、事前判定の結果を受信した際の当たりになる確率が低確率状態か高確率状態かにより、事前判定の結果が当たりかはずれかの判定を行う。なお、記憶順で処理される乱数で、事前判定される乱数より前に記憶された乱数に、現状の確率の状態を変更する当たりの乱数がある場合には、現状の確率状態ではなく、変更される確率状態で事前判定を行う。
なお、はずれ結果が受信された場合には、現状が低確率状態および高確率状態に係らず、事前判定ははずれになる。
また、低確率状態で低確率当たり結果が受信されれば、事前判定結果は当たりになる。また、高確率状態で高確率当たり結果が受信されれば、事前判定結果は当たりになる。また、低確率状態で低確率当たり結果が受信されていなければ、はずれ結果が受信されていなくても、事前判定の結果がはずれになる。また、高確率状態で高確率当たり結果が受信されていなければ、はずれ結果が受信されていなくても事前判定の結果がはずれになる。
但し、上述のように低確率判定テーブルに登録された当たり判定値が、全ての高確率判定テーブルに登録され、低確率判定テーブルで当たりになった場合には、高確率判定テーブルでも当たりになる場合に、高確率当たり結果の送信を省略するような場合には、高確率状態の際に低確率当たり結果だけが受信された場合にも事前判定が当たりになるように設定してもよい。
ここで、上述のように、始動入賞口が2つあって、一方の始動入賞口に遊技球が入賞した際に取得された乱数に対応するゲームが他方の始動入賞口に遊技球が入賞した際に取得された乱数に対応するゲームより先に実行される場合に、乱数の記憶順と異なる順でゲームが実行されることにより、既に事前判定が済んだ乱数に対応するゲームを実行する前に確率状態が変わってしまう場合には、事前判定をやり直すことになる。
但し、上述のはずれ結果の場合には、確率の状態が低確率状態でも高確率状態でもはずれなので、事前判定をやり直す必要がない。また、上述のように低確率判定テーブルの当たり判定値の全てが、高確率判定テーブルでも当たり判定値になっている場合には、低確率状態でも高確率状態でも当たりになるので、事前判定をやり直す必要がない。この場合には、高確率当たり結果になっている乱数(低確率当たり結果の乱数を除く)についてのみ、事前判定をやり直せばよい。
また、事前予告演出を行わない乱数については、事前判定をやり直しても事前予告演出を行わないので、事前判定をやり直す必要はない。
ただし、事前判定をやり直した結果に基づいて、再び事前予告演出を行うか否かの抽選を行う場合には、事前予告演出を行わない乱数についても、事前判定をやり直すものとしてもよい。
いずれにしろ、後から始動入賞口に入賞した遊技球に基いて取得された乱数によって、その前に始動入賞口に入賞した遊技球に基く乱数の当たりおよびはずれが変わってしまうような場合に、主制御手段ではなく、副制御手段側で事前判定のやり直しが可能になり、主制御手段の処理を低減することができる。
なお、一つの乱数に対して、低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブルとの両方に登録された当たり判定値と乱数とを比較する必要があることから、どちらか一方の判定テーブルだけを用いる場合に比較して主制御手段における処理が多くなるが、主制御手段において、上述の再判定を行うか否かを決定する処理や、事前判定をやり直す処理を行う必要がなく、処理全体を見た場合に、主制御手段の処理が低減されるとともに、処理を単純なものとすることができる。
また、事前判定の処理をやり直すものとしても、最も数が多いはずれ結果になる乱数については、事前判定をやり直す必要がない。また、事前予告演出の対象になっていない乱数も事前判定を行う必要がない。さらに、低確率判定テーブルの当たり判定値と同じ当たり判定値が全て高確率判定テーブルに登録されている場合には、低確率当たりの場合に再判定を行う必要がない。これらのことから、事前判定のやり直しの副制御手段における処理を簡単なものとすることができる。
本発明によれば、副制御手段側で、確率状態の変更に伴って事前判定をやり直すことが可能になり、事前予告演出の主制御手段側の処理を低減することができる。
本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤上の遊技領域を示す正面図である。 前記パチンコ遊技機の制御係を示すブロック図である。 前記パチンコ遊技機の主制御部で行われる事前判定処理を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態のパチンコ遊技機は、所謂デジパチと呼ばれる種類のパチンコ遊技機としての基本的な構成を有するものである。
遊技盤1の盤面上の遊技領域2内には、その略中央部に可変表示装置(表示装置)3が設けられている。可変表示装置3は、例えば、液晶表示装置からなるもので、当たり抽選手段として機能する後述の主制御装置14で行われる抽選の各種大当たりおよびはずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し装飾図柄の変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの大当たりおよびはずれによって上述の抽選結果を報知するようになっている。
遊技領域2の下部には、第1および第2特図表示器4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示器4a,4bは、例えば、7セグのLED表示装置からなる。なお、第1および第2特図表示器4a,4bは、数字を表示可能な7セグの表示装置である必要はなく、例えば、6から8個程度の任意の形状のセグメントが任意の位置に配置されたものでよく、各セグメントの点灯および消灯を個別に制御できるようになっていればよい。第1および第2特図表示器4a,4bは、上述の変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に特図(抽選結果表示)を停止表示する。
ここで、第1および第2特図表示器4a,4bの前記点滅表示後に特図を停止表示する特図の変動表示ゲームを特図ゲームと称する。また、特図ゲームには、第1特図表示器4aで行われる第1特図ゲームと、第2特図表示器4bで行われる第2特図ゲームとがあるが、同時に第1特図ゲームと第2特図ゲームとが行われることがなく、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、第2特図ゲームが先に開始され、開始すべき第2特図ゲームが無い場合にだけ、第1特図ゲームが開始される。
可変表示装置3で表示される変動表示ゲームは、実行されている第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームに対応したものであり、第1特図ゲームが実行されている際には、この第1特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示され、第2特図ゲームが実行されている際には、この第2特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示されている。
前記可変表示装置3の直ぐ下には、第1始動入賞口52が設けられている。
また、第1始動入賞口52の直ぐ下には第2始動入賞口54を備えた所謂電チューと呼ばれる普通変動入賞装置5が設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第2始動入賞口54に遊技球が入賞できないように可動片51,51が閉じた状態(閉状態)と、遊技球が入賞し易くなるように可動片51,51が開いた状態(開状態)との間で変動するようになっている。
第1始動入賞口52には、遊技球の入賞を検知する第1始動入賞球検知センサ53a(図2に図示)が設けられており、第1始動入賞球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動入賞口52に入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動入賞口54には、遊技球の入賞を検知する第2始動入賞球検知センサ53b(図2に図示)が設けられており、第2始動入賞球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動入賞口54に入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第1特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数の取得を行う。
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分に後述の特図保留数の表示が行われる特図保留数表示領域31が設定されている。主制御装置14では、第1始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第1特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて特図ゲームおよび変動表示ゲームが開始される場合に、特図保留数から1減算する。この特図保留数が特図保留数表示領域31にマークの数として表示される。同様に、主制御装置14では、第2始動入賞球検知センサ53bから始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第2特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて特図ゲームおよび変動表示ゲームが開始される場合に、特図保留数から1減算する。この特図保留数が特図保留数表示領域31にマークの数として表示される。
また、可変表示装置3の下方で、さらに普通変動入賞装置5の下方に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置6が設けられている。この特別変動入賞装置6には、いわゆるアタッカとしての構成を有するもので、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられ、通常行われる通常遊技状態では、可動扉62が遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になり、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの結果が各大当たりになって大当たり状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように前に略水平に倒れて開いた開状態になる。特別変動入賞装置6には、その大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63が設けられている。
なお、大当りになった場合には、大当り状態として、例えば、特別変動入賞装置6が閉塞状態から開放状態になって再び閉塞状態になる開閉動作としての1ラウンドの動作を、所定ラウンド数だけ行うようになっている。パチンコ遊技機によって異なる場合があるが、例えば、大当たり状態では、所定ラウンド数が10〜16程度となっている。なお、ラウンド数は、当たりの種類によって異なる場合がある。
また、特別変動入賞装置6は、いわゆる突確、突時、潜確等の当たりに対応する大当たり状態では、2ラウンドだけの動作を行うものとなっており、これらを2ラウンド当たりと称する。大当たり状態における特別変動入賞装置6の制御は、当たり状態制御手段としての主制御装置14が行う。
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)始動口(スルーチャッカー)7が設けられている。また、普図始動口7に対応して、普図始動口7内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ71が設けられ、通過球検知センサ71は遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。なお、この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(以下、普図ゲーム)を普図表示装置8で表示することにより報知される。上述の普図表示装置8の下には、普図保留数表示ランプ9が設けられており、特図保留数と同様に求められる普図保留数が表示される。
上述のように、普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5が開放し、普通変動入賞装置5(始動入賞口)への遊技球の入賞率が高まり、特図ゲームの開始機会が増加するようになっている。なお、このパチンコ遊技機では、普通変動入賞装置5が開放した場合にだけ、第2始動入賞口54に遊技球が入賞可能になり、第2特図ゲームの開始機会が増加することになる。また、遊技領域2の左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11がそれぞれ設けられている。
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2の外部になる遊技盤1裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤1の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘81(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図2に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部(主基板の制御装置としての主制御手段)15と、副制御部(サブ基板側の制御装置としての副制御手段)16と、これら主制御部15および副制御部16に電力を供給する電源供給装置82とから構成されている。主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、プログラムに基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや周波数発生回路部14d等が備えられている。
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ71、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、遊技球の入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置17から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ18、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置20が主制御装置14からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置14には、サブ制御装置(副制御手段)としての払出制御装置22、図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
なお、ここで、払出制御装置22は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部15に含まれるものとし、遊技の演出に係わる図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25は副制御部16に含まれるものになっている。
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示器4a,4bが接続され、主制御装置14が第1および第2特図表示器4a,4bにおける特図の表示制御を行う。
また、主制御装置14には、上述の普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55が接続されるとともに、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別変動ソレノイド64が接続される。
また、払出制御装置22には、払出制御装置22により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置17が接続されるとともに、プリペードカード(記録媒体)26のデータを読み込で遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット27が球貸信号制御装置28を介して接続されている。払出制御装置22は、主制御装置14からのコマンドに基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット27から球貸信号制御装置28を介して入力される球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
また、主制御部15には、主制御装置14と直接接続されていないが、遊技球を遊技領域2に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置29を制御する発射制御装置29aが設けられ、発射制御装置29aには、遊技球の発射を操作するための回転式操作ハンドル29b、発射停止釦29c、タッチセンサ29dが接続されている。
主制御部15の主制御装置14は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行わせる。
また、主制御装置14は、通過球検知センサ71から遊技球の検知信号が入力した場合に、上述の普図保留数の加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数を取得し、普図保留数が上限未満の場合に乱数を記憶する。また、所定の開始条件として、前の普図ゲームのはずれでの終了もしくは当たり後の普通変動入賞装置5の開閉動作の終了で普図ゲームを開始するとともに普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定し、普図ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25にコマンドを出力する。
また、主制御装置14は、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力と特図ゲームの開始に基づいて、上述の特図保留数の処理を行うとともに、特図ゲームの大当たり外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を取得し、特図保留数が上限未満の場合に当該乱数をRAM14c(乱数記憶手段の一部)に記憶する。なお、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示器4a,4bを制御して第1および第2特図ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25等にコマンドを出力する。
なお、第1および第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の開始条件(乱数判定条件)は、前の第1特図ゲームまたは第2特図ゲームがはずれで終了した際と、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり状態になった場合に、この大当り状態が終了した際に、第1特図保留数(第2特図保留数)が1以上になっているか、第1始動入賞信号または第2始動入賞信号が入力した場合である。また、それに加えて第1特図ゲームでは、開始すべき第2特図ゲームが無いこと(第2特図保留数が0になっていること)が開始条件の1つになる。また、開始条件の成立(乱数判定条件の成立)に伴って、特図ゲームの開始時に、この特図ゲームに対応する乱数の大当たりおよびはずれ等の判定を行う。
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが各大当たりになった場合には、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別変動ソレノイド64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に変動させて上述の大当たり状態を発生させる制御を行う。
また、当たり抽選手段としての主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。また、主制御装置14は、大当たりとはずれとのいずれかを示す第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを順次表示する際に、確変大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を低確率状態より高い高確率状態とし、通常大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を高確率状態より低い低確率状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、所定の大当たりの発生に基づいて、通常状態より普通変動入賞装置の単位時間当たりの開放時間(開放回数)が多くなる時短状態(電チユーサポート状態)とする制御を行う。なお、確変状態(高確率支援状態)では、基本的に高確率状態になるとともに電チユーサポート状態になり、時短状態(支援状態)では、電チユーサポート状態になる。
また、副制御部16の変動表示ゲーム表示制御手段としての図柄制御装置23は、可変表示装置3と、普図表示装置(LED表示装置)8とを制御するものであり、可変表示装置3がビデオディスプレイプロセッサ35を介して接続されている。上述の主制御装置14により決定された各大当たりおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、報知演出制御手段としての図柄制御装置23により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。また、図柄制御装置23は、主制御装置14において、算出される特図保留数に基づいて、可変表示装置3の特図保留数表示領域31における特図保留数のマークの表示を制御する。また、図柄制御装置23は、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠等に設けられたボタンスイッチ23aを遊技者等が操作した場合に、ボタンスイッチ23aからの外部入力信号が入力するようになっている。
副制御部16のランプ制御装置24は、遊技盤1の盤面に設けられた盤面関係の電飾(LED等の光源)24aと、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠に設けられ、遊技盤1の前面を覆うガラス枠等の枠扉関係の電飾(LED等の光源)24bとが接続され、LEDやランプ等による演出を制御する。また、ランプ制御装置24には、普図保留数表示ランプ9が接続されている。
音声制御装置25には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置25aが接続されており、音声制御装置25は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
この実施の形態において、乱数生成手段としての主制御装置14は、所定範囲内の数値からなる乱数(擬似乱数)を生成する。例えば、0から所定数まで高速にカウントアップし、所定数に達したら再び0とする処理を行い、この数値を擬似乱数とする。なお、乱数の生成に際して、周期性のある擬似乱数の周期性を乱すような処理を加えてもよい。また、主制御装置14とは、別に乱数生成手段を設けてもよい。
乱数取得手段としての主制御装置14が第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力時に生成された乱数を取得する。なお、始動入賞信号が入力した際に、上述の対応する特図保留数(記憶された3つ一組の乱数の組数)が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する特図保留数が上限の場合には、乱数を取得しない。
また、乱数記憶手段としての主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、この際に特図保留数が一つ減算される。
当たり抽選手段としての主制御装置14は、特図ゲーム開始の際に、上述のように取得された3つずつの乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2特図ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル)に登録された当たり判定値とを比較する。主制御装置14のROM14bは、テーブル記憶手段として当たり判定テーブルが記憶されている。
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値のうちから予め決められた数値であり、大当たり確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値の数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに登録された当たり判定値と、確変大当たり後の高確率時の高確率判定テーブルに登録された当たり判定値とがあり、例えば、通常時(低確率時)の当たり判定値の数に対して、高確率時の当たり判定値の数が約10倍とされる。これにより、低確率時に対して高確率時の大当たり確率が約10倍とされる。
取得された当たり乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当たりになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、確率変動制御手段としての主制御装置14で決定される。
なお、この実施形態において、低確率判定テーブルにおける当たり判定値と同じ当たり判定値が高確率判定テーブルの当たり判定値として含まれており、低確率判定テーブルの当たり判定値との比較で大当たりになる当たり判定乱数は、高確率判定テーブルの当たり判定値との比較でも大当たりになる。
図柄乱数は、第1および第2特図表示器4a,4bに表示される特図の種類を決定するものであるが、特図ゲームがはずれの場合には、たとえば一種類の特図になり、大当たりの場合には、各大当たりの種類毎、例えば、通常大当たり、確変大当たりでそれぞれ複数種類の特図が設定されており、図柄乱数と関連付けられた特図が選択される。
したがって、大当たりの場合に図柄乱数によって、通常大当たりなのか確変大当たりなのかが決定される。
また、演出乱数は、特図ゲームの表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に表示時間が短いノーマルリーチか、表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるかを決定するものである。大当たりの場合は、リーチ確定であり、ノーマルリーチかスーパーリーチかなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、変動パターン選択手段としての主制御装置14は、変動パターンの選択に際して、はずれや大当りの種類毎に設定された抽選確率と複数の変動パターンの組み合わせからなる変動パターンのデータテーブルに従って抽選を行い、変動パターンを選択する。
なお、リーチとは、変動表示ゲームにおいて、一部の停止表示される装飾図柄が確定し、一部が未だ変動表示されている段階で、大当たりの可能性が残っている状態であり、同時に表示される装飾図柄が3つの場合に、2つの装飾図柄が停止表示され、未だ1つの装飾図柄が変動表示されている段階で、大当たりの可能性がある状態である。すなわち、リーチは、変動表示ゲームが停止表示されて大当たりまたははずれが報知される直前まで、はずれが確定せずに大当たりの可能性が残っている状態である。
上述の3つの乱数により、特図ゲームの表示が決定されて特図ゲームの結果に基づいてはずれおよび大当たりの第1および第2特図ゲームが行われる。また、主制御装置14からこれらの抽選決定情報に基づく情報(変動パターンを含む)が、図柄制御装置23に送られ、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示制御が行われる。
すなわち、主制御装置14は、第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームを開始する際に、上述の抽選結果に基づいて、図柄制御装置23に、大当たりおよびはずれのいずれかを示すデータと、変動パターンのデータと、大当りの場合の大当りの種類データとを送信するとともに、変動表示ゲームの開始コマンドを送信するようになっている。
また、この実施形態では、主制御装置14に第1始動入賞口52に遊技球が入賞して第1始動入賞球検知センサ53aから第1始動入賞信号が入力された場合と、主制御装置14に第2始動入賞口54に遊技球が入賞して第2始動入賞球検知センサ53bから第2始動入賞信号が入力された場合に、副制御部16で第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを予告するための事前予告演出を行うために、事前判定手段として上述の抽選処理が行われる前(変動表示ゲームの開始条件が成立する前)の乱数を用いて事前判定処理を行う。
事前判定処理においても、抽選処理と同様に当たり判定用乱数により大当たりかはずれかが判定され、大当たりの場合に、図柄乱数により確変大当たりか通常大当たりかが判定され、演出乱数で、当たり時のノーマルリーチか、スーパーリーチ(プレミアムリーチ)か等のいずれのリーチの種類かの判定を行い、はずれ時にリーチか否かと、リーチの場合にいずれのリーチの種類かの判定が行われる。
この事前判定の結果は、主制御装置14から副制御部16に出力される。なお、事前判定処理においては、大当たり状態になる前に保留され、大当たり状態後に実行される特図ゲームにおいては、大当たり状態後に高確率状態になるか低確率状態になるかを予め考慮する必要がある。
しかし、この実施形態においては、事前判定される乱数に対応する変動表示ゲームが開始される際に、高確率状態になるか低確率状態になるかの判定を副制御手段としての図柄制御装置23側で判定するものになっており、主制御手段としての主制御装置14では、事前判定時に、変動表示ゲーム開始時が低確率状態か高確率状態かを判定しない。その代わりに、事前判定に低確率判定テーブルと高確率判定テーブルの両方を用いる。但し、上述のように低確率判定テーブルの当たり判定値との比較で大当たりになる当たり判定乱数は、高確率判テーブルの当たり判定値との比較でも大当たりになるので、低確率判定テーブルとの比較で大当たりになった場合には、高確率判定テーブルとの比較を省略する。
以下に、主制御装置14における事前判定処理を図3のフローチャートを参照して説明する。
事前判定処理では、まず、第1始動入賞球検知センサ53aまたは第2始動入賞球検知センサ53からの第1始動入賞信号または第2始動入賞始動入賞信号の入力が合ったか否かが判定され(ステップS1)、これら始動入賞信号のいずれも入力していない場合に処理を終了する。すなわち、事前判定処理は、リアルタイム処理で短期間ごとにメイン処理が繰り返し行われる際に行われ、第1始動入賞球検知センサ53aまたは第2始動入賞球検知センサ53からの第1始動入賞信号または第2始動入賞信号を監視し、これら始動入賞信号の入力があった場合に開始される。
次に、第1始動入賞信号が入力した場合には、この入力の直前に、第1特図保留数が上限になっているか否かが判定され、第2始動入賞信号が入力した場合には、第2特図保留数が上限になっているか否かが判定され(ステップS2)、これら特図保留数が上限になっている場合には、処理を終了する。
いずれかの始動入賞信号が入力し、それに対応する特図保留数が上限になっていない場合には、上述のように当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数が取得されて記憶されることになる。事前判定処理では、まず、通常の低確率状態の際に用いられる低確率判定テーブルの当たり判定値を、上述のように始動入賞信号の入力により取得して記憶された当たり判定乱数と比較し(ステップS3)、当たり判定乱数に一致する低確率判定テーブルの当たり判定値が有るか否か、すなわち、大当たりになるか否かを判定する(ステップS4)。
大当たりの場合には、図柄制御装置23に送信する情報として、通常時の低確率状態および確変時の高確率状態のいずれでも大当たりになる低確率大当たり結果および高確率大当たり結果を示す第1事前判定コマンドをセットする(ステップS5)。すなわち、送信する情報として、上述の第1事前判定コマンドをRAM14cに記憶する。なお、この実施形態では、上述のように、低確率判定テーブルの当たり判定値と比較して当たりになる場合には、変動表示ゲームの開始時に低確率状態であっても高確率状態であっても大当りになる。
また、低確率判定テーブルの当たり判定値と、当たり判定乱数とが一致せず、はずれの場合には、次に、当たり判定乱数と、高確率判定テーブルの当たり判定値とを比較し(ステップS6)。当たり判定乱数と一致する高確率判定テーブルの当たり判定値が有るか否か、すなわち、大当たりか否かを判定する(ステップS7)。
大当たりの場合には、図柄制御装置23に送信する情報として、確変時の高確率状態の場合にだけ大当たりになる(低確率状態でははずれになる)高確率大当たり結果を示す第1事前判定コマンドをセットする(ステップS8)。なお、この高確率大当たり結果になる場合にだけ、変動表示ゲーム開始時に低確率状態か高確率状態で大当たりになるか否かが変わる。すなわち、高確率状態なら大当たりになり、低確率状態ならはずれになる。
また、高確率判定テーブルの当たり判定値と、当たり判定乱数とが一致せず、はずれの場合には、低確率状態でも高確率状態でもはずれになるはずれ結果を示す第1事前判定コマンドをセットする(ステップS9)。この場合には、低確率状態でも高確率状態でもはずれになる。なお、第1事前判定コマンドには、上述のように低確率状態および高確率状態のいずれでも大当たりになることを示すコマンドAと、高確率状態の場合にだけ大当たりになる(低確率状態ではずれになる)ことを示すコマンドBと、低確率状態および高確率状態のいずれでもはずれになることを示すコマンドCとがある。
次に、上述のようにセットされた第1事前判定コマンドを情報送信手段としての主制御装置14から図柄制御装置23に対して送信する(ステップS10)。
次に、送信した第1事前判定コマンドがコマンドAまたはコマンドBかを判定する(ステップS11)。すなわち、低確率状態または高確率状態で大当たりになることを示す第1事前判定コマンドを送信したか否かを判定する。
コマンドAまたはコマンドBを送信した場合には、上述の当たり判定乱数とともに取得された図柄乱数を用いて、当たりの場合に特図ゲームの最後に停止表示される停止特図を事前判定の抽選により決定する。なお、特図ゲームの停止表示時に表示する停止特図の抽選は、図柄乱数と特図判定テーブルの各特図に対応する判定値との比較により、特図を決定する。また、当たり判定乱数が大当たりの場合と、はずれの場合とで異なる判定テーブルを用いることによって、大当たりの場合の特図と、はずれの場合の特図が異なるものになる。なお、はずれの場合の特図が一種ならば、特に抽選により決定する必要はなく、はずれの場合の特図判定テーブルは必要ない。また、大当たりの場合の特図は、上述のように通常大当たりや、確変大当たりの種類を示すものになる。
次に、事前判定の抽選で決定された大当たりの特図(の種類)を示す第2事前判定コマンドをセットする(ステップS12)。
また、送信した第1事前判定コマンドがコマンドC、すなわち、低確率状態でも高確率状態でもはずれの場合には、はずれ図柄を示す第2事前判定コマンドをセットする(ステップS13)。なお、第1事前判定コマンドもしくは別のコマンドに、事前判定が第1始動入賞信号の入力に基く第1特図ゲーム用の乱数に対する情報か、第2始動入賞信号に基く第2特図ゲーム用の乱数に対する情報かを出力する必要がある。
なお、上述のように、第1事前判定コマンドが、高確率当たり結果を示すコマンドBの場合には、低確率状態の場合にはずれになるので、大当たりの際に抽選で決定される特図と、はずれの特図との両方を示す第2事前判定コマンドを出力するものとしてもよい。しかし、はずれの場合の特図は、大当たりの場合の特図のように、大当たりの種類を決める機能がなく、一般的に一種類だけで、はずれになることにより確定するので、特に図柄制御装置23に送信する必要がない。
したがって、コマンドCの場合にも、必ずしもはずれの特図を示す第2事前判定コマンドを送信する必要がないが、ここでは、処理上のコマンドCの場合も第2事前判定コマンドを送信するものとした。
次に、セットされた第2事前判定コマンドを図柄制御装置23に送信する(ステップS14)。
次に、演出乱数と、各変動パターンに対応する判定値が登録された変動パターン判定テーブルとを比較し、リーチか否かやリーチの種類等を示す変動パターンを事前判定で決定する。なお、変動パターンの事前判定は、事前予告演出でリーチ、特に、スーパーリーチやプレミアムリーチが発生するか否かを予告するために行われるものである。
変動パターン判定テーブルにも、当たり判定乱数が大当たりの場合のリーチになる変動パターンの判定値だけが登録されたテーブルと、はずれの場合のリーチになる変動パターンの判定値とリーチにならない変動パターンの判定値とが登録されたテーブルとがあるので、第1事前判定コマンドが、コマンドAか、コマンドBか、コマンドCかにより大当たりの変動パターン判定テーブルかはずれの変動パターンテーブルかを選択することになる。
上述のようにコマンドAの場合には、低確率状態でも高確率状態でも大当たりになるので、大当たり用の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを事前判定する。また、コマンドCの場合には、低確率状態でも高確率状態でもはずれになるので、はずれ用の変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを事前判定する。また、コマンドBの場合には、大当たり用とはずれ用との両方の変動パターン判定テーブルを用いて事前判定し、大当たりの場合の変動パターンと、はずれの場合の変動パターンを求める。
そして、事前判定された変動パターンを示す第3事前判定コマンドをセットする(ステップS15)。
次に、セットされた第3事前判定コマンドを図柄制御装置23に送信する(ステップS16)。次に、上述の特図保留数を1カウントアップする(ステップS17)。なお、上述の第1始動入賞信号の入力の場合に第1特図保留数をカウントアップし、第2始動入賞信号の入力の場合に第2特図保留数をカウントアップする。なお、この保留数のカウントアップは、保留数の制御として別の処理で行うものとしてもよい。
このように主制御装置14から第1〜第3事前判定コマンドが送信された場合に、情報受信手段としての図柄制御装置23が第1〜第3事前判定コマンドを受信する。
この事前判定に係るコマンドが受信された図柄制御装置23においては、予告演出制御手段として、これらのコマンドを用いて予告演出制御処理を行う。
図柄制御装置23では、始動入賞信号の入力のタイミングで行われる処理により主制御装置14から受信した上述の第1事前判定コマンドを用いて、前記当たり判定乱数に対応して保留されている特図ゲームが大当たりになるか否かを事前判定する。
図柄制御装置23は、第1事前判定コマンドとして、コマンドAが入力した場合に、低確率状態でも高確率状態でも大当たりになることから対応する変動表示ゲームの事前判定結果を大当たりとする。
図柄制御装置23は、第1事前判定コマンドとして、コマンドCが入力した場合に、低確率状態でも高確率状態でもはずれになることから対応する特図ゲーム(変動表示ゲーム)の事前判定結果をはずれとする。
図柄制御装置23は、第1事前判定コマンドとして、コマンドBが入力した場合に、低確率状態ではずれになり、高確率状態で大当たりになることから対応する変動表示ゲームが開始される段階で、確率状態が高確率状態か低確率状態かを判定する。
ここで、第1特図ゲームに対して第2特図ゲームが優先されて処理されるので、保留されている第2特図ゲームより、第1特図ゲームが先に行われることがない。
したがって、受信された前記第1〜第3事前判定コマンドが第2始動入賞信号の入力に対応するもの、すなわち、第2特図ゲームに対応するものである場合には、この第2特図ゲームより先に第1特図ゲームが行われることがないので、保留されている第1特図ゲームを無視し、この第2特図ゲームの前に保留されている第2特図ゲームで事前判定で大当たりと判定された第2特図ゲームがあるか否かを判定する。
保留されている事前判定で大当たりになる第2特図ゲームがない場合には、現状の確率状態が高確率状態か低確率状態かを判定する。
先に保留されている第2特図ゲームで事前判定が大当たりになるものがある場合には、当該第2特図ゲームに対して送られた第2事前判定コマンドの停止特図(特図ゲームの終了時に停止表示される特図)が大当たり状態後に高確率状態になる停止特図(確変大当たりの停止特図)か、低確率状態になる停止特図(通常大当たりの停止特図)かを判定し、低確率状態か高確率状態かを判定する。なお、先に保留されている事前判定で大当たりになる第2特図ゲームが複数ある場合には、現在事前判定している第2特図ゲームの直前に行われる記憶順の一番遅い(新しい)大当たりになる第2特図ゲームの停止特図に対して上述の判定行う。
第1特図ゲームの場合には、保留されている第2特図ゲームと、第1特図ゲームで事前判定で大当たりになるものがないか否かを判定し、大当たりになる第1および第2特図ゲームがない場合には、現状の確率状態が高確率状態か、低確率状態かを判定する。
また、保留されている第2特図ゲームおよび第1特図ゲームに事前判定で大当たりになるものがある場合に、まず、第1特図ゲームに大当たりになるものがあるか否かを判定する。
第1特図ゲームに大当たりになるものがある場合に、この第1特図ゲーム(複数ある場合には記憶順の遅い方の第1特図ゲーム)の停止図柄を上述のように判定し、高確率状態か低確率状態かを判定する。
また、第1特図ゲームに大当たりになるものがない場合には、第2特図ゲームに大当たりになるものがあるので、この第2特図ゲーム(複数ある場合には記憶順の遅い方の第2特図ゲーム)の停止図柄を上述のように判定し、高確率状態か低確率状態か判定する。
以上の処理によりコマンドBが入力されて事前判定される特図ゲームの開始時の確率状態が高確率状態なら大当たりと事前判定し、低確率状態ならはずれと事前判定する。また、事前判定処理では、大当たりと事前判定された場合に、第2事前判定コマンドに示される停止図柄から大当たりの種類を事前判定する。さらに、大当たりおよびはずれの事前判定に係らず、第3事前判定コマンドに示される変動パターンの情報から、リーチになるか、スーパーリーチになるか、プレミアムリーチになるか、あるいは、特定のリーチになるかなどが事前判定される。
次に、図柄制御装置23では、事前判定された特図ゲームに対して、事前予告演出を行うか否かの抽選をする。なお、事前予告演出には、例えば、ノーマルリーチになるか否か、スーパーリーチまたはプレミアムリーチになるか否か、通常大当たりになるか否か、確変大当たりになるか否か等に基いて、複数種類の事前予告演出が行われる。
また、大当たりの種類に突確大当たりや、突時大当たりや、潜確大当たりなどがある場合には、これらを事前予告演出の対象から外すことが考えられる。
ここでは、大当たりかはずれかの事前判定結果に基づいて、事前予告演出を行うか否かの抽選について説明する。この場合に、複数種類の事前予告演出には、それぞれ事前予告演出後に事前予告された特図ゲームが大当たりになる信頼度が設定されている。
これは、事前判定が大当たりの場合の事前予告演出を行うか否かの抽選確率と、はずれの場合の事前予測演出を行うか否かの抽選確率により設定される。
ただし、信頼度は、主に、はずれの場合の抽選確率により決まるものになっており、はずれの場合に抽選確率を0として事前予告演出が行われない場合には、大当たりの場合にだけその事前予告演出が行われることになり、信頼度100%の事前予告演出になる。また、はずれの場合の事前予告演出の抽選確率が低いほど信頼度の高い事前予告演出になる。なお、基本的に特図ゲームは、大当たりになるよりはずれになる場合の方が多いので、大当たりになる場合の事前予告演出の抽選確率が高くても、はずれの場合の事前予告演出の抽選確率が高ければ、信頼度は高くならない。
事前予告演出の抽選により、いずれかの種類の事前予告演出を行うとされた場合には、例えば、上述の特図保留数表示領域31に表示され、かつ、第1特図ゲーム用か第2特図ゲーム用かの区別と、それぞれの特図ゲームにおける記憶順に対応するマークを、事前予告演出用のマークに変更する処理を行う。例えば、マークをキャラクタになる動物や人物の顔や姿等の予め設定されたマークに変更する。
なお、事前予告演出用のマークは、たとえば、上述の事前予告演出の種類ごとに異なるものとする。
ここで、第1特図ゲームの保留がある状態で、上述のように第2始動入賞口54に遊技球が入賞して主制御装置14に第2始動入賞球検知センサ53bからの第2始動入賞信号が入力した場合に主制御装置14から図柄制御装置23に第1〜第3事前判定コマンドが入力された場合に、既に保留されている第1特図ゲームより先にこの第1〜第3事前判定コマンドに対応する第2特図ゲームが行われる。
この保留されている第1特図ゲームより後に始動入賞信号が入力したにもかかわらず、先に行われる第2特図ゲームの事前判定が大当たりの場合に、保留されている第1特図ゲームの開始時の確率状態が、低確率状態と高確率状態との間で変わる可能性がある。
従来、後から開始することが決まった第2特図ゲームにより確率状態が変更されることによって、先に保留された第1特図ゲームの結果が大当たりからはずれ、はずれから大当たりに変わっても、主制御装置14側で第1特図ゲームの事前判定をやり直して、図柄制御装置23に事前判定のやり直し結果の情報を送信しないと、図柄制御装置23では、第1特図ゲームの事前判定結果が変わったことを認識することができなかった。
この実施形態では、主制御装置14から送信される第1〜第3事前判定コマンドにより、図柄制御装置23側で、低確率状態と、高確率状態とのいずれで大当たりまたははずれになるかと、大当たりの場合に大当たり状態後に低確率状態になるか高確率状態になるかを決める大当たりの種類とが分かることになる。したがって、上述のように第1特図ゲームより後から始動入賞信号が入力したにもかかわらず先に行われる第2特図ゲームの事前判定が大当たりになった場合に、その後の確率状態が大当たりになる第2特図ゲームの事前判定による大当たりの種類によって認識可能になる。
したがって、例えば、第1特図ゲーム開始時の確率状態が高確率状態から低確率状態になることによって、上述の第1事前判定コマンドとしてコマンドBの入力に対応する第1特図ゲームの事前判定を大当たりからはずれに変更することができる。
また、この事前判定のやり直しは、基本的に事前予告演出の信頼度が乱されるのを防止するために行われるので、第1特図ゲームの保留数のマークが1つも事前予告マークになっていない場合は行わないものとしてもよい。
また、この実施の形態では、第1事前判定コマンドとしてコマンドBが入力している第1特図ゲームだけが、第2特図ゲームの大当たりによる確率状態の変更時に事前判定の結果が変わることになる。したがって、保留されている第1特図ゲームにコマンドBに対応するものがなければ、事前判定をやり直す必要がなく、事前判定のやり直し行わないものとしてもよい。
すなわち、コマンドBに対応する第1特図ゲームで事前予告演出を行っているものがなければ、事前判定のやり直しの処理をしなくてもよい。
ここで、上述の始動入賞信号の入力のタイミングで主制御装置14および図柄制御装置23で事前判定を行って事前予告演出を行う場合には、既に、第1特図ゲームの保留数を示すマークが事前予告演出のマークになっていることになる。例えば、保留数が1カウントアップされて通常の保留数を示すマークが表示される際に、通常の保留数を示すマークを表示せずに、事前予告演出のマークを表示することになる。この際に、事前判定のやり直しで、事前判定結果が大当たりからはずれになった場合で、かつ、大当たりになる信頼度の高い事前予告演出のマークが表示されている場合には、事前予告演出のマークを信頼度の高いマークから信頼度の低いマークに変更してもよい。
また、事前判定のやり直しで事前判定結果が大当たりからはずれに変わった場合に、事前予告演出のマークを通常の保留数を表示するためのマークに戻すものとしてもよい。
また、事前判定のやり直しで事前判定結果がはずれから大当たりになった場合で、かつ、信頼度の低い事前予告演出のマークが表示されている場合に、事前予告演出のマークを信頼度の高い事前予告演出のマークに変更するものとしてもよい。
また、事前判定のやり直しの結果はずれから大当たりになり、かつ、事前予告演出が行われていない第1特図ゲームがある場合に、事前予告演出を行うか否かの抽選をやり直して、事前予告演出が行われるように変更するものとしてもよい。
以上のような場合には、事前判定のやり直しがない場合にも、事前予告演出のマークが、信頼度の高いものから信頼度の低いものに降格する演出や、事前予告演出のマークが信頼度の低いものから信頼度の高いものに昇格する演出や、事前予告演出のマークが通常の保留数の表示のマークになってしまう演出や、通常の保留数の表示マークが途中で事前予告演出のマークになってしまう演出を行うものとしてもよい。すなわち、事前予告演出に、マークが降格したり、昇格したりする演出を含むものとしてもよい。
また、事前予告演出には、複数の装飾図柄の変動表示ゲームに渡って連続して行われる連続予告演出がある。この連続予告演出では、事前判定が大当たりになる装飾図柄の変動表示ゲームの直前に行われる変動表示ゲーム、特に複数の連続する特図ゲームに渡って予告演出を連続して行ない最後に予告演出が行われる変動表示ゲームが大当たりになる。なお、連続予告演出では、はずれる場合があり、複数の変動表示ゲームで連続して予告演出の表示が行われても大当たりが発生しない場合もある。
このような連続予告演出の対象になる連続予告演出の最後の変動表示ゲームが事前判定のやり直しで大当たりからはずれになった場合に、最後の変動表示ゲームが開始される前に、連続予告演出を中断するものとしてもよい。
また、事前予告演出は、保留数を示すマークを用いたものや、連続予告演出に限られるものではなく、対象になる変動表示ゲームが開始される前に事前に予告演出が行われるものであればどのようなものであってもよい。これら事前予告演出において、上述の事前判定結果のやり直しにより事前判定結果が変更になった場合に、事前予告演出の信頼度を変更したり、事前予告演出を中断したり、事前予告演出を新たに開始したりするものとしてもよい。
また、この実施形態では、低確率判定テーブルに登録されている当たり判定値と同じ当たり判定値が、必ず高確率判定テーブルにも登録されているものとしたが、低確率判定テーブルに登録されている当たり判定値の一部または全てが高確率判定テーブルに登録されていないものとしてよい。
この場合に、第1事前判定コマンドに、低確率状態における低確率判定テーブルの当たり判定値との比較で大当たりになり、高確率状態における高確率判定テーブルの当たり判定値との比較ではずれになることを示すコマンドが必要になる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
14 主制御装置(主制御手段、乱数生成手段、乱数取得手段、乱数記憶手段、テーブル記憶手段、当たり抽選手段、確率変動制御手段、当たり状態制御手段、事前判定手段、情報送信手段)
23 図柄制御装置(副制御手段、情報受信手段、予告演出制御手段、報知演出制御手段)

Claims (2)

  1. 所定範囲内の数値である乱数を生成する乱数生成手段と、
    抽選で当たりおよびはずれが決定されるゲームの所定の乱数取得条件が成立する度に、前記乱数生成手段で生成された前記乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記乱数取得手段で取得される前記乱数を所定の上限数の範囲内で記憶するとともに、所定の乱数消去条件が成立する度に記憶順に対応して前記乱数を消去する乱数記憶手段と、
    前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数と比較されることにより当たりか否かを判定するための前記所定範囲内の数値である当たり判定値が登録された当たり判定テーブルとして、前記乱数が当たりと判定される確率が低い低確率判定テーブルと、前記低確率判定テーブルの場合よりも前記乱数が当たりと判定される確率が高い高確率判定テーブルとを記憶しているテーブル記憶手段と、
    前記テーブル記憶手段に記憶された前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルのうちのいずれか一方の前記当たり判定テーブルを用い、前記ゲームの所定の乱数判定条件が成立する度に、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が、前記当たり判定テーブルの前記当たり判定値に一致するか否かで前記ゲームの当たりおよびはずれを抽選する当たり抽選手段と、
    前記当たり抽選手段で用いられる前記当たり判定テーブルを前記低確率判定テーブルとするか、前記高確率判定テーブルとするかを制御する確率変動制御手段と、
    前記当たり抽選手段で当たりと判定された場合に、所定の当たり状態を発生させる当たり状態制御手段と、
    前記当たり抽選手段により前記ゲームの当たりおよびはずれが抽選される前の前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が当たりか否かを前記テーブル記憶手段に記憶された前記当たり判定テーブルを用いて事前判定する事前判定手段と、
    前記事前判定手段による前記事前判定の結果の情報および前記当たり抽選手段による前記抽選の結果の情報を送信する情報送信手段とを有する主制御手段を備え、
    前記情報送信手段から送信される情報を受信する情報受信手段と、
    前記情報受信手段によって受信された前記事前判定の結果の情報に基いて前記ゲームの当たりまたははずれを事前予告するための事前予告演出の制御を行う予告演出制御手段と、
    前記情報受信手段によって受信された前記抽選の結果の情報に基いて前記ゲームの当たりまたはずれを報知する報知演出の制御を行う報知演出制御手段とを有する副制御手段を備えた遊技機において、
    前記事前判定手段は、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が前記テーブル記憶手段に記憶された前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルの当たり判定値と一致して当たりになるか否かの前記事前判定を行い、
    前記事前判定の結果として、前記乱数記憶手段に記憶された前記乱数が、前記低確率判定テーブルの当たり判定値と一致することにより前記事前判定で当たりになる低確率当たり結果と、前記高確率判定テーブルの当たり判定値と一致することにより前記事前判定で当たりになる高確率当たり結果と、前記低確率判定テーブルおよび前記高確率判定テーブルの当たり判定値のいずれとも一致しないことにより、はずれになるはずれ結果のいずれかの結果の情報を出力し、
    前記情報送信手段は、前記事前判定手段により出力された前記事前判定の結果の情報として上述の低確率当たり結果を示す情報、高確率当たり結果を示す情報、はずれ結果を示す情報のいずれかを送信し、
    前記予告演出制御手段は、前記事前判定の結果が前記高確率当たり結果となる前記ゲームの前記当たり抽選手段による前記抽選で前記当たり判定テーブルとして前記低確率判定テーブルと前記高確率判定テーブルとのいずれが用いられるかを判定する判定手段を備え、前記判定手段の判定の結果に基いて前記事前予告演出の制御を行い、
    かつ、前記事前予告演出には、前記事前予告が変わる演出が含まれるとともに、前記判定手段による前記判定の結果が変わった場合に、当該判定の結果に基く前記事前予告演出を変更する制御を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記乱数には、前記確率変動制御手段による前記当たり判定テーブルの制御に用いられる当たり判定テーブル制御用の乱数が含まれ、
    前記情報送信手段は、前記当たり判定テーブル制御用の乱数に対応する情報を送信し、
    前記判定手段は、前記当たり判定テーブル制御用の乱数に対応する前記情報に基いて前記判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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