JP2012207513A - 道路橋継ぎ目部の止水装置とその施工方法並びに補修方法 - Google Patents

道路橋継ぎ目部の止水装置とその施工方法並びに補修方法 Download PDF

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重一 山内
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順二 山内
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Abstract

【課題】道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ長い連続一枚物の止水シートを、施工現場での容易に取り替え更新できる道路橋用伸縮継手を提供する。
【解決手段】橋桁(27)又は橋台(30)へほぼ水平な同等レベルでの並列状態に固定された第1、2プレート受け台(1a)(1b)と、そのプレート受け台へ前向きの張り出し状態に各々搭載された第1、2フェイスプレート(5a)(5b)と、その上下相互間に介在する道路橋継ぎ目部(S)の止水シート(W1)と、上記プレート受け台から各々一体的に起立することにより、上記フェイスプレートと後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)とを仕切る壁片(10a)(10b)とを備え、上記プレート受け台から点在分布する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)を各々上向き一体的に突設して、これに上方から止水シートと第1、2フェイスプレートを抜き差し自在に差し込んで、固定ナット(7a)(7b)を各々締結した。
【選択図】図1

Description

本発明は道路橋継ぎ目部(遊間)からの漏水と、延いてはコンクリート床版の中性化や鋼製主桁の発錆などを防ぐための止水装置と、その施工方法並びに補修方法に関する。
道路橋継ぎ目部(遊間)からの漏水を防ぐ止水材として、橋幅方向の全体長さに及ぶ連続一枚物の弾性シートを採用しつつも、これを橋幅方向における一部分だけの車両通行止めで行なえる施工法が、下記特許文献1、2に開示されている。
特許第3161531号公報 特開2010−18949号公報
ところが、上記特許文献2を代表例に挙げて言えば、この止水材の施工法では第1車線(31)における既設伸縮装置(70)の取りはずし時(図2(a))と、第2車線(32)における既設伸縮装置(70)の取りはずし時(図2(d))との何れにあっても、路面(25A)(25B)の後打ちコンクリートを刳り取る(合計2回)結果、その後止水材(10)のほぼ半分と伸縮装置(70)が図2(c)と図2(e)のように、第1、2車線(31)(32)へ各々取り付けられる時(合計2回)には、上記路面(25A)(25B)となる後打ちコンクリートを打設しなければならず、しかもその後打ちコンクリートの養生を終えなければ、車両の通行を許すことは不可能であり、通行止めの解放までに未だ長時間を要するため、車両通行量の多い道路に対しては到底適用することができない。
そして、このことは上記特許文献1の請求項19や明細書段落〔0060〕〜〔0066〕に説明されている施工法でも、同様に言える。
本発明はこのような課題の抜本的な解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では道路橋継ぎ目部の止水装置として、橋桁又は橋台へほぼ水平な同等レベルでの向かい合う並列状態に取り付け固定される第1、2プレート受け台と、道路橋継ぎ目部への前向きに張り出す片持ち状態として、上記第1、2プレート受け台へ各々搭載される荷重支持用の第1、2フェイスプレートと、その第1、2フェイスプレートの後端面部を後打ちコンクリート又は舗装と仕切るべく、上記第1、2プレート受け台から各々上向き一体的に起立する仕切り壁片とを備えた道路橋用伸縮継手と、
道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さだけ橋幅方向に沿い延在する連続一枚物として、上記第1、2フェイスプレートとその第1、2プレート受け台との上下相互間へ介挿設置されることにより、上記道路橋継ぎ目部を止水する可撓な止水シートとから成り、
橋幅方向に沿って点在分布する複数づつのスタッドボルトを、上記伸縮継手の第1、2プレート受け台から上向き一体的に突設する一方、そのスタッドボルト受け入れ貫通孔を上記第1、2フェイスプレートと止水シートに各々対応形成して、
上記第1、2プレート受け台側のスタッドボルトへ上方から止水シートと第1、2フェイスプレートとを抜き差し自在に差し込んで、固定ナットを各々締結することを特徴とする。
又、請求項2では第1、2フェイスプレートが搭載される第1、2プレート受け台の何れか一方又は双方と、橋桁をなす鋼床版のほぼ水平なデッキプレートとの上下相互間へ、道路横断勾配の調整プレート又はライナープレートを各々介挿設置すると共に、
上記鋼床版のデッキプレートから橋幅方向に沿って点在分布する複数のスタッドボルトを、各々上向き一体的に突設する一方、そのスタッドボルト受け入れ貫通孔を上記調整プレート又はライナープレートと上記プレート受け台に各々対応形成して、
上記デッキプレート側のスタッドボルトへ上方から上記調整プレート又はライナープレートと上記プレート受け台を抜き差し自在に差し込んで、固定ナットを各々締結することを特徴とする。
請求項3では第1、2プレート受け台の何れか一方又は双方と、道路横断勾配の調整プレート又はライナープレートとの上下相互間へ、シート状の弾性パッキングを介挿設置したことを特徴とする。
請求項4では止水シートをゴムや合成樹脂などの可撓材から断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形作ると共に、
その屈曲内部へ各種固形物の侵入による止水シートの破損防止用となるウレタンフォームやグラスウールなどの弾性変形可能な充填材を充填したことを特徴とする。
請求項5では伸縮継手の第1、2プレート受け台から各々後打ちコンクリート堰止め壁脚を一体的に垂下させて、その第1、2プレート受け台又は/及び後打ちコンクリート堰止め壁脚から背後方向へ、異形棒鋼又は鋼板から成る埋込み用スタッドアンカーの複数を一体的に張り出し延長させると共に、
その両後打ちコンクリート堰止め壁脚の中途高さ位置又は下端部から、道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さだけ橋幅方向に沿って延在する連続一枚物の可撓な2次止水シートを吊り下げたことを特徴とする。
請求項6では止水シートと2次止水シートをゴムや合成樹脂などの可撓材から断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形作り、その道路横断勾配が低くなる一端部又は両端部を自由自在に折れ曲がる堰止めカバーによって堰止めると共に、
その堰止めカバーによって堰止められた端部付近の底面に、漏水排出口を形成するか又は漏水排出管を連通接続したことを特徴とする。
請求項7では伸縮継手の第1、2プレート受け台から各々後打ちコンクリート堰止め壁脚を一体的に垂下させると共に、
ゴムや合成樹脂などの可撓材又はアルミニウムやステンレスなどの発錆し難い金属材から成る水切り片の一対を、両後打ちコンクリート堰止め壁脚の中途高さ位置又は下端部へ取り付け固定したことを特徴とする。
請求項8では伸縮継手の第1、2プレート受け台から上向き一体的に突出する複数づつのスタッドボルトを、橋幅方向に沿って並ぶ一列又は複数列に点在分布させると共に、
第1、2フェイスプレートのスタッドボルト受け入れ貫通孔をその上端部が固定ナットの没入凹溝となる段付き形態に開口分布させて、その凹溝の内部へ雨水や固形物の封止用シーラントを各々充填したことを特徴とする。
請求項9では伸縮継手の第1、2プレート受け台から道路橋継ぎ目部上へ各々張り出す第1、2フェイスプレートの前端面部を、その継ぎ目部に沿って平面視の対応的に屈曲延在する波形状、鋸歯形状若しくは櫛形状、又はほぼ平行に延在する直線形状に造形すると共に、
上記第1、2フェイスプレートの後端面部とその第1、2プレート受け台側の仕切り壁片との前後相互間へ、雨水や固形物の封止用シーラントを充填したことを特徴とする。
他方、請求項10では上記請求項1に記載された道路橋継ぎ目部の止水装置を施工する方法として、伸縮継手とほぼ同じ製品長さ並びに止水シートとほぼ同じ厚さを有する可撓な仮設シートの複数を用意し、
伸縮継手を一車線毎の直列に接続して、橋桁又は橋台の箱抜き凹所へ後打ちコンクリートの打設により埋設一体化する際、
上記一車線毎の直列接続状態にある伸縮継手の第1、2プレート受け台から突設されている複数づつのスタッドボルトへ、上記仮設シートと第1、2フェイスプレートとを差し込んで、固定ナットを各々締結するという一車線毎の仮設工事を行なって、その後打ちコンクリートの養生し終る毎に車両の交通を切り替え、
その後、上記第1、2プレート受け台側のスタッドボルトから固定ナットと第1、2フェイスプレート並びに仮設シートを悉く抜き出して、そのスタッドボルトへ道路橋の前端長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ連続一枚物である止水シートの一車線分づつと第1、2フェイスプレートとを差し込んで、固定ナットを各々締結するという仕上げ工事を、その一車線毎に交通切り替えし乍ら行なうことを特徴とする。
請求項11では橋桁又は橋台の箱抜き凹所へ後打ちコンクリートを打設する前に、その箱抜き凹所の底面へ断面ほぼU字形若しくは断面ほぼV字形の2次止水シート又は向かい合う一対の水切り片を、橋幅方向に沿い延在する連続一枚物として取り付け固定することを特徴とする。
更に、請求項12では上記請求項1に記載された道路橋継ぎ目部の止水装置を補修する方法として、
伸縮継手とほぼ同じ製品長さ並びに止水シートとほぼ同じ厚さを有する可撓な仮設シートの複数を用意し、
橋桁又は橋台の箱抜き凹所へ後打ちコンクリートにより埋設一体化されている伸縮継手における第1、2プレート受け台側のスタッドボルトから、その既設の固定ナットと第1、2フェイスプレート並びに止水シートを悉く一車線毎に取りはずして、
その第1、2プレート受け台側のスタッドボルトへ上記止水シートに代る仮設シートと、新らたな又は古い第1、2フェイスプレートとを差し込んで、新らたな固定ナットを各々締結するという一車線毎の仮設工事を行ない、
その後、上記第1、2プレート受け台側のスタッドボルトから上記固定ナットと第1、2フェイスプレート並びに仮設シートを悉く取りはずして、そのスタッドボルトへ道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ連続一枚物である新らたな止水シートの一車線分づつと上記第1、2フェイスプレートとを差し込んで、上記固定ナットを各々締結するという仕上げ工事を、その一車線毎に交通切り替えし乍ら行なうことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、伸縮継手の第1、2プレート受け台から上向き一体的に突出する複数づつのスタッドボルトへ、上方から止水シートと第1、2フェイスプレートとを順次差し込んで、そのスタッドボルトへ固定ナットを締結することにより、上記止水シートとこれを上方から押え付ける第1、2フェイスプレートを、第1、2プレート受け台の広大な表面へ安定良く強固に組立一体化することができる。
又、上記止水シートはゴムや合成樹脂などの可撓材から、道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ連続一枚物(シームレス)として作成されており、第1、2フェイスプレートとその第1、2プレート受け台との上下相互間へ挟み付けられた水平状態にあるため、これが言わばシート状の弾性パッキング又は弾性マットとして機能することとも相俟って、長年月に亘る安定な防水と防振並びに防音の諸効果を得られる。
更に、このような止水シートが第1、2フェイスプレートやその第1、2プレート受け台より早く劣化・損傷しても、その第1、2プレート受け台の後端部から上向き一体的に起立する仕切り壁片が、後打ちコンクリート又は舗装との仕切り型枠として機能するため、その後打ちコンクリートや舗装を刳り取る必要なく、上記止水シートや第1、2フェイスプレートを各々新品とすばやく取り替えることができるのであり、補修作業性にも著しく優れる。
その場合、請求項2の構成を採用するならば、橋桁や橋台がコンクリート床版から成る道路橋だけに限らず、鋼床版から成る道路橋(鋼床版橋)にも適用実施することができ、道路横断勾配の調整もその調整プレート又はライナープレートによって支障なく行なえる。
殊更、請求項3の構成を採用するならば、第1、2プレート受け台と道路横断勾配の調整プレート又はライナープレートとの上下相互間に介在するシート状の弾性パッキングにより、止水と防振並びに防音の諸効果も得られるのである。
請求項4の構成を採用するならば、道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ連続一枚物の止水シートが、通行車両からの落下土砂やタイヤの摩耗片、舗装の剥離片、その他の各種固形物の侵入・堆積に起因して、早期に破損してしまうおそれを弾性変形可能な充填材により、容易に予防できる効果がある。
又、請求項5の構成を採用するならば、その第1、2プレート受け台又は/及び後打ちコンクリート堰止め壁脚から一体的に張り出す埋込み用スタッドアンカーにより、後打ちコンクリートとの結合強度に富む伸縮継手の埋設状態を得られるほか、止水シートの劣化や破損などに起因して、これから道路橋継ぎ目部に万一漏水が落下したとしても、その下段位置の橋幅方向に沿って延在する長尺な連続一枚物(シームレス)の2次止水シートにより、その漏水が橋桁(コンクリート床版)や橋台を伝って流下し、凍結防止剤を含む漏水での塩害が起ったり、鋼製主桁などが発錆したりするおそれを予防保全できる効果がある。
そして、このような予防保全効果は請求項7の構成を採用するも、その水切り片の水切り作用によって、ほぼ同等に達成することができる。
請求項6の構成を採用するならば、橋幅方向に沿って長く延在する止水シートと2次止水シートの一端部又は両端部を、同じ可撓材の堰止めカバーによって堰止め、その端部付近の底面に開口する漏水排出口又はこれと連通する漏水排出管により、道路横断勾配の低い(下流側の)路肩側(壁高欄側)へ漏水を確実に落下させ得る効果がある。
請求項8の構成を採用するならば、固定ナットの径大な没入凹溝に充填されたシーラントにより、雨水を初め、通行車両からの落下土砂やタイヤの摩耗片、その他の固形物が侵入・堆積することを封止でき、その固定ナットのいたずらな抜けや緩み、錆付きなどを予防し得る効果がある。
請求項9の構成を採用するならば、上記した各種固形物や雨水が第1、2フェイスプレートの後端面部と、その第1、2プレート受け台側の仕切り壁片との前後相互間隙へ侵入・堆積するおそれを、ここへ充填されたシーラントによって予防することができる。
更に、請求項10の施工法によれば、道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さだけ橋幅方向に沿って延在する連続一枚物(シームレス)の止水シートを、車両の交通止めがいたずらに長時間となるおそれなく、必要最少限の人数により容易・確実に敷設工事することができ、しかも道路橋継ぎ目部の優れた止水効果を得られる。
つまり、本発明に係る伸縮継手の第1、2プレート受け台は、後打ちコンクリート又は舗装との仕切り型枠となる仕切り壁片を具備しているため、その伸縮継手とほぼ同じ製品長さ並びに止水シートとほぼ同じ厚さを有する可撓な仮設シートの複数を用意しておき、仮設工事時に一車線分づつ一旦敷設した上記仮設シートを、その後の仕上げ(本番)工事時に止水シートの一車線分づつと置換させることにより、その一車線毎に交通切り替えし乍ら施工することができるのである。
その場合、先の仮設工事時に養生し終った後打ちコンクリートや舗装を刳り取る必要はなく、その後の仕上げ(本番)工事として、第1、2プレート受け台側のスタッドボルトから抜き出した仮設シートに代る長尺な連続一枚物(シームレス)である止水シートの一車線分づつを、順次そのスタッドボルトへ差し込むことができるため、車両の通行も一車線毎に切り替えるだけで足り、冒頭に述べた特許文献1、2の施工法に比し、その通行止めを著しく短時間で解放し得る効果がある。
このことは、請求項12の補修方法についても同様に言えることであり、やはり長時間の通行止めを要することなく、古い止水シートや第1、2フェイスプレートの取り替え更新を行なえ効果がある。
更に、請求項11の構成を採用するならば、伸縮継手に付属している(1次)止水シートの下段位置へ、やはり道路橋の全体長さ又はその片側車線の全体長さに及ぶ連続一枚物(シームレス)の2次止水シートや、これに代る一対の水切り片を支障なく現場施工できるのであり、止水効果の向上に役立つ。
本発明に係る伸縮継手の第1実施形態を示す斜面図である。 図1の断面図である。 第1実施形態の第1変形例を示す平面図である。 図3の4−4線断面図である。 第1実施形態の第2変形例を示す平面図である。 図5の6−6線断面図である。 第1実施形態の第3変形例を示す断面図である。 本発明に係る伸縮継手の第2実施形態を示す平面図である。 図8の9−9線断面図である。 第2実施形態の変形例を示す断面図である。 止水シートの敷設状態を示す説明図である。 止水シートの一端部を抽出して示す拡大斜面図である。 図11の13−13線に沿う拡大断面図である。 図11の14−14線に沿う拡大断面図である。 第1実施形態の第4変形例を示す断面図である。 第1実施形態の第5変形例を示す断面図である。 第1実施形態の第6変形例を示す断面図である。 本発明に係る伸縮継手の第3実施形態を示す断面図である。 図18の片側だけを抽出して示す部分斜面図である。 上記第3実施形態の部分変形例を示す図18に対応する断面図である。 片側二車線づつ合計四車線の道路橋に対する止水シートの施工順序を示す説明図である。 仮設シートの施工過程を示す断面図である。 図22に続く仮設シートの施工状態を示す断面図である。 止水シートの施工過程を示す断面図である。 図24に続く止水シートの施工状態を示す断面図である。 片側一車線の対面通行する道路橋に対する止水シートの施工順序を示す図21に対応する説明図である。 2次止水シートの施工状態を示す図9に対応する断面図である。 水切り片の施工状態を示す図27に対応する断面図である。
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜7はその道路橋継ぎ目部における伸縮継手(J1)の第1実施形態を示しており、(1a)(1b)は道路橋継ぎ目部(床版遊間)(S)に沿って橋幅方向へ一定長さ(製品長さ)(L)(例えば約1000mm、約1500mm又は約1800mm)だけ延在するほぼ水平な一対の鋼板製第1、2プレート受け台であって、その向かい合う前端部同士が上記道路橋継ぎ目部(S)に沿ってほぼ平行な直線の平面形状を呈している。
しかも、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)の前端部から互いに同じ背丈の後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)が、各々連続一体に垂下されることによって、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)と後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)との全体的なほぼ倒立L字形に各々造形されている。このようなほぼ倒立L字形の造形は両者の溶接やH型鋼のカット加工のほか、アングル型鋼の採用などによって可能である。
(3a)(3b)は上記後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)から互いに離反する背後方向へ、所要の左右相互間隔を保つ配列分布状態として、各々一体的に張り出し延長された複数づつの埋込み用スタッドアンカーであり、図1、2では異形棒鋼から成るものを示しているが、これに代る金属ネジ棒や図4、7のような鋼板(フラットバー)を採用しても良い。
又、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)が図8〜10に示した伸縮継手(J2)の第2実施形態のような垂直の後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)を具備しない場合には、そのほぼ水平な第1、2プレート受け台(1a)(1b)自身から背後方向へ、上記したような埋込み用スタッドアンカー(3a)(3b)を各々一体的に張り出し延長すれば良い。
(4a)(4b)は上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)から所要の左右相互間隔(例えば約200mm)を保つ配列分布状態として、上向き一体的に各々突設された複数づつのスタッドボルトであり、図1、2では橋幅方向に沿う2列での千鳥(交互)配列状態に点在分布しているが、その個数や配列などについては、伸縮継手の許容伸縮量やその他の仕様に応じて、適当に増減変更することができる。
(5a)(5b)は鋼板の加工品や鋳鉄品、アルミ合金鋳物などから成る荷重支持用の第1、2フェイスプレートであって、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)よりも広大な面積を有し、道路橋継ぎ目部(S)上への前向きに一定長さだけ張り出す片持ち状態として、第1、2プレート受け台(1a)(1b)へ各々搭載されることになる。
そのため、このような一対の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)には使用中、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)の前端部を揺動支点(P1)(P2)として前下がり傾斜状態になる荷重(曲げモーメント)が作用する。
上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)が第1、2プレート受け台(1a)(1b)から道路橋継ぎ目部(S)上に向かって張り出す前端面部を、図1、2ではその継ぎ目部(S)に沿って橋幅方向へほぼ平行に延在する直線として造形しているが、その向かい合う前端面部の平面形状としては伸縮継手の許容伸縮量やその他の仕様を考慮して、例えば図3、4のような対応的に屈曲する波形状や鋸歯形状、図5、6のような櫛形状などに造形しても良い。
何れにしても、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)における張り出し前端面部同士の向かい合う相互間隙(継手遊間)(D)は、路面に開口することとなる。鋼板の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)には亜鉛メッキや亜鉛溶射、塗装、その他の表面処理を施しておくことが望ましい。
(6a)(6b)は第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)を受け入れる貫通孔であり、その複数づつが第1、2フェイスプレート(5a)(5b)に各々対応形成されている。しかも、そのスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)の各個は、その上端部が固定ナット(7a)(7b)の径大な没入凹溝(8a)(8b)となる段付き形態に開口されており、上記スタッドボルト(4a)(4b)へ上方から締結される固定ナット(7a)(7b)を、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の表面(路面)から没入できるようになっている。
その固定ナット(7a)(7b)の経年使用中における抜け止めや緩み止めのために、上記スタッドボルト(4a)(4b)の上端部を潰し又は変形させたり、又固定ナット(7a)(7b)が没入した凹溝(8a)(8b)の内部へ、通行車両からの落下土砂やタイヤの摩耗片、その他の各種固形物と雨水を封止するシーラント(9a)(9b)を、各々充填したりすることが好ましい。
(10a)(10b)は上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)に搭載された第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部を、後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)と仕切るため、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)の後端部から上向き一体的に各々突設された仕切り壁片であり、橋幅方向に沿う直線の平面形状に延在する。
このような後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)の仕切り壁片(10a)(10b)を、図1〜6では第1、2プレート受け台(1a)(1b)と別個な鋼板(フラットバー)として、そのプレート受け台(1a)(1b)へ各々溶接しているが、溶接に代るネジ締結具(図示省略)を用いて各々取り付け固定しても良く、又第1、2プレート受け台(1a)(1b)との一体物として、そのプレート受け台(1a)(1b)の後端部から図8〜10のように曲げ起してもさしつかえない。
何れにしても、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)から起立している仕切り壁片(10a)(10b)と、そのプレート受け台(1a)(1b)に搭載された第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部との前後相互間には、上方からシーラント(11a)(11b)を各々充填することにより、その間隙に対する雨水の侵入と、通行車両からの落下土砂やタイヤの摩耗片、舗装の剥離片、その他の各種固形物の侵入を防ぐことが好ましい。
又、図10のような通行車両の滑り止め用や錆止め用となるゴム被膜(12a)(12b)を、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の表面(路面)へ加硫接着したり、そのゴム被膜(12a)(12b)に代る凹凸粗面(図示省略)を塑性加工や鋳造などの方法によって、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の表面(路面)へ形成したりすることも可能である。
更に言えば、後打ちコンクリート(C)の表面へ舗装(A)を覆工するような場合には、その舗装(A)の流動防止用や除雪作業車の刃先保護用となるリブアンカー(誘導板)(13)を図10のように、第1、2プレート受け台(1a)(1b)における何れか一方の上記仕切り壁片(10a)から背後方向へ一体的に張り出したり、又第1、2プレート受け台(1a)(1b)と別個な鋼板(フラットバー)の仕切り壁片(10a)(10b)をそのプレート受け台(1a)(1b)へ、図7のような一定角度(α)の傾斜姿勢状態に溶接して、余盛りしたアスファルトを図外の転圧ローラーにより、高密度に締め固めることができるように定めたりしても良い。
(W1)は道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分だけ橋幅方向に沿い延在する長い連続一枚物(シームレス)の止水シートであって、ゴムや合成樹脂などの可撓材から一定深さ(d)の断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形成されており、伸縮継手(J1)の継手遊間(D)から道路橋継ぎ目部(S)へ落下する雨水(漏水)を封止する。
上記伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)や後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)などが一車線の長さ(約2750mm、約3250mm又は約3600mm)よりも短かい一定の製品長さ(L)(先に例示した約1000mm、約1500mm又は約1800mm)として、橋幅方向への直列状態に接続されるものであるに比し、上記道路継ぎ目部(S)の止水シート(W1)は道路橋の全体長さ(L1)又は片側車線の全体長さ(L2)分に及ぶ長尺な連続一枚物であり、それ自身に止水性の弱点となる継ぎ目がない。
そして、その止水シート(W1)の設置上少なくとも道路横断勾配が低くなる(下流側の)一端部には、図11〜14のような自由自在に折れ曲がる可撓な堰止めカバー(14)が接着や溶着などによって、重合状態に内貼り一体化されており、そのカバー(14)の起立膜片(15)が雨水(漏水)の堰止めダムを形作るようになっている。
その場合、堰止めカバー(14)の起立膜片(15)を図11のように、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の表面(路面)よりも一定高さ(h)分だけ背高く起立させると共に、道路橋の壁高欄(16)や歩道の縁石部などへ差し込み状態に設置することが好ましい。尚、このような堰止めカバー(14)は止水シート(W1)における道路横断勾配の高くなる(上流側の)他端部にも、同様な方法を用いて内貼り一体化することができる
(17)は上記止水シート(W1)における雨水(漏水)の堰止めダムとなる端部付近の底面に開口形成された漏水排出口であって、ここにはゴムや合成樹脂などの可撓な漏水排出管(18)が連通状態に接続配管されており、その漏水排出管(18)によって上記雨水(漏水)を路肩側(壁高欄側)の下方へ排出し得るようになっている。
但し、止水シート(W1)の真下位置へ後述の2次止水シート(W2)を設置する場合には、上記漏水排出管(18)の接続配管を省略して、漏水排出口(17)だけが開口する状態にとどめ、ここから2次止水シート(W2)の内部へ雨水(漏水)を落下させるように定めても良い。
何れにしても、上記可撓材から断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形成された止水シート(W1)の内部には、伸縮継手(J1)の経年使用中に継手遊間(D)から侵入・堆積した通行車両の落下土砂やタイヤの摩耗片、舗装(A)の剥離片、その他の各種固形物による伸縮継手(J1)の破損防止用となるウレタンフォームやスタイロフォーム、グラスウールなどの弾性変形可能な充填材(19)を充填しておくことが好ましい。その充填材(19)は弾性変形し得る限り、止水性の有無を問わず、透水性であっても良い。
上記止水シート(W1)は第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)との上下相互間へ介在して、その上下方向から挟み付け固定されることになる。(20a)(20b)はその止水シート(W1)の後部両端に開口分布する複数づつのスタッドボルト受け入れ貫通孔であり、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)側の上記スタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)と合致連通して、第1、2プレート受け台(1a)(1b)側から起立しているスタッドボルト(4a)(4b)を受け入れる。
更に、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)から互いに同じ背丈の後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)が、各々一体的に垂下されている第1実施形態の伸縮継手(J1)にあっては、その垂直な両後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)の中途高さ位置又は下端部から図15、16のように、ゴムや合成樹脂などの可撓材から成る断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形の2次止水シート(W2)を一体的に吊り下げて、これよりも上段位置にある上記(1次)止水シート(W1)から落下する漏水を受け止め捕集し、これを道路横断勾配が低くなる(下流側の)一端部又は両端部へ誘導し、その端部付近の底面に開口する漏水排出口(21)と、これに連通接続された漏水排出管(22)から、下方へ排出するように定めることが好ましい。
茲に、2次止水シート(W2)は上記の(1次)止水シート(W1)と実質的に同じ構成を有し、やはり道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分に及ぶ長い連続一枚物(シームレス)として、その道路横断勾配の低くなる(下流側の)一端部又は両端部には、やはり可撓な堰止めカバー(14)が重合状態に内貼り一体化されており、その起立膜片(15)によって漏水の堰止めダムを形成できるようになっている。
そして、上記断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形をなす2次止水シート(W2)の開口上端縁部は図15、16のように、伸縮継手(J1)における上記後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)の内壁面又は外壁面へ、一対の押圧プレート(鋼板)(23a)(23b)によって押え付けられ、しかも複数づつのボルト(24a)(24b)のみか、又はそのボルト(24a)(24b)とナット(25a)(25b)によって取り付け固定されている。
上記2次止水シート(W2)は(1次)止水シート(W1)と同じく、ゴムや合成樹脂などの可撓材から漏水(雨水)を道路横断勾配に沿って誘導できる有底の受け樋として、断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形成されているが、その2次止水シート(W2)に代る一対の水切り片(26a)(26b)を図17のように、やはり複数づつのボルト(24a)(24b)のみか、又はそのボルト(24a)(24b)とナット(25a)(25b)によって、上記後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)の下端部又は中途高さ位置へ取り付け固定しても良い。
このような水切り片(26a)(26b)の一対も道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分だけ橋幅方向に沿い延在する長い連続一枚物(シームレス)であるが、これらは上記ゴムや合成樹脂などの可撓材のみならず、アルミニウム板やステンレス鋼板などの発錆し難い金属材、高強度の合成樹脂材から作成されることもある。
上記した(1次)止水シート(W1)に加えて、2次止水シート(W2)又は一対の水切り片(26a)(26b)も設置使用するならば、その1次止水シート(W1)からの漏水によって、橋桁(コンクリート床版)(27)からアルカリ成分が溶け出し、遊離石灰となって氷柱状に垂れ下がったり、凍結防止剤を含む漏水での塩害が起ったり、鋼製主桁(28)やその鋼製支承(シュー)が発錆したりすることを完全に予防でき、道路橋の耐久性を保全し得る効果がある。
次に、図18〜20は本発明の第3実施形態として、ほぼ水平な同等レベルでの向かい合う並列設置状態にある第1、2プレート受け台(1a)(1b)のうち、その何れか一方(図18では第2プレート受け台)又は双方が橋桁(27)をなす鋼床版のデッキプレート(29a)(29b)上に搭載された伸縮継手(J3)を示している。
即ち、図18に示した第3実施形態の伸縮継手(J3)では、第1プレート受け台(1a)が上記第1実施形態とほぼ同様にして、橋台(30)の後打ちコンクリート用(伸縮継手埋設用)箱抜き凹所(G)へ埋設一体化されているに比し、第2プレート受け台(1b)は橋桁(鋼床版)(27)のほぼ水平なデッキプレート(29b)上へ、道路横断勾配の調整プレート(31b)又はライナープレートを介して固定設置されており、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)のほぼ同等レベルに並列している。
又、図20に示した伸縮継手(J3)では第1、2プレート受け台(1a)(1b)が橋桁(鋼床版)(27)のほぼ水平なデッキプレート(29a)(29b)上へ、何れも道路横断勾配の調整プレート(31a)(31b)又はライナープレートを介して並列する状態に固定設置されている。
そして、その図18、20に示した何れの伸縮継手(J3)でも、上記鋼床版(27)のデッキプレート(29a)(29b)からは橋幅方向に沿って点在分布する複数のスタッドボルト(32a)(32b)が、上向き一体的に突設されている一方、そのスタッドボルト(32a)(32b)の受け入れ貫通孔(33a)(33b)(34a)(34b)が上記横断勾配の調整プレート(31a)(31b)又はライナープレートと、第1、2プレート受け台(1a)(1b)に各々対応形成されており、そのデッキプレート(29a)(29b)側のスタッドボルト(32a)(32b)へ、上記調整プレート(31a)(31b)又はライナープレートと第1、2プレート受け台(1a)(1b)とを、上方から順次抜き差し自在に差し込んだ後、固定ナット(7a)(7b)を締結するようになっている。
(35a)(35b)は第1、2プレート受け台(1a)(1b)と上記調整プレート(31a)(31b)又はライナープレートとの上下相互間へ、介挿設置されたゴムや合成樹脂などから成るシート状の弾性パッキングであって、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)と同じ長さを有し、これにも上記デッキプレート(29a)(29b)側のスタッドボルト(32a)(32b)を受け入れる貫通孔(36a)(36b)が対応形成されており、その弾性パッキング(35a)(35b)によって防振や防音、止水などの諸効果を達成するようになっている。
上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)から上向き一体的に突出する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、上方から止水シート(W1)のスタッドボルト受け入れ貫通孔(20a)(20b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)のスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)とが、順次抜き差し自在に差し込まれた後、固定ナット(7a)(7b)が締結されることについては、上記第1実施形態の伸縮継手(J1)と実質的に同一である。
その場合、上記デッキプレート(29a)(29b)側のスタッドボルト(32a)(32b)とそのスタッドボルト受け入れ貫通孔(33a)(33b)(34a)(34b)が橋幅方向に沿って点在分布する位置と、第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)とそのスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)がやはり橋幅方向に沿って点在分布する位置とは、図19から示唆されるように相違(位相変化)させておくことが好ましい。
尚、図18〜20の第3実施形態におけるその他の構成は上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図18〜20に図1〜7との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
本発明の上記第1実施形態に係る伸縮継手(J1)の構成によれば、第1、2プレート受け台(1a)(1b)から上向き一体的に突出する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、上方から止水シート(W1)のスタッドボルト受け入れ貫通孔(20a)(20b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)のスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)とを順次差し込んで、そのスタッドボルト(4a)(4b)へ最後に固定ナット(7a)(7b)を締結することにより、止水シート(W1)とこれを上方から押え付ける第1、2フェイスプレート(5a)(5b)を第1、2プレート受け台(1a)(1b)の広いフラットな表面へ、強固に安定良く組立一体化することができ、経年使用により劣化・損傷した第1、2フェイスプレート(5a)(5b)や止水シート(W1)の各個を、上記固定ナット(7a)(7b)の取りはずしにより第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から抜き出して、各々新品と交換することも可能である。
伸縮継手(J1)の継手遊間(D)が補修作業手を挿入できない程に狭くても、道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)だけ橋幅方向に沿って長く延在する連続一枚物(シームレス)の止水シート(W1)を、上方から軽労力での能率良く取り替え更新し得る点で、施工性や補修性に著しく優れる。
又、伸縮継手(J1)の使用中道路橋継ぎ目部(S)上に向かって張り出す片持ち状態の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)には、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)の前端部を揺動支点(P1)(P2)とする前下がりの荷重(曲げモーメント)が働く旨を説明したが、その第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後部は第1、2プレート受け台(1a)(1b)から点在分布状態に突出する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)と、その固定ナット(7a)(7b)とのネジ締結力により、浮上(後上がり)のおそれがない強大な対抗力を発揮することができ、優れた耐荷力と耐久性を得られるのである。上記スタッドボルト(4a)(4b)の増減変更や第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の板厚変更などにより、許容伸縮量や車両通行量などに応じた伸縮継手(J1)の支持強度を容易に確保できる効果もある。
特に、荷重支持用の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)との上下相互間には、道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分だけ橋幅方向に沿って延在する長い連続一枚物(シームレス)の可撓な止水シート(W1)が挟み付け固定されているため、その止水シート(W1)自身が伸縮継手(J1)の使用中に、シート状の弾性パッキング又は弾性マットとして機能することとも相俟って、長年月に及ぶ安定な止水効果(防水性)と防振・防音性を得られるのである。
上記第1実施形態の伸縮継手(J1)を現場施工するに当っては、予じめ道路橋継ぎ目部(S)に跨がる向かい合う断面ほぼL字形として、橋桁(コンクリート床版)(27)同士又は橋桁(27)と橋台(30)に切り欠かれた伸縮継手埋設用(後打ちコンクリート用)箱抜き凹所(G)の内部へ、これに渡し掛けた複数の平行な吊りバー(アングル型鋼材)(図示省略)を使って、伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)の垂直な後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)同士が、上記道路橋継ぎ目部(S)上へ臨む対応位置関係(向かい合う起立状態)となるように、吊り降ろし挿入セットする。
そして、その伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)や後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)から各々背後方向へ張り出し延長されている埋込み用スタッドアンカー(3a)(3b)と、これにより受け止め支持された水平な通し筋(37a)(37b)と、上記橋桁(27)や橋台(30)に既設の垂直な埋設筋又はこれに代えて打ち込まれた差し筋アンカー(ホールインアンカー)(38a)(38b)とを、縦横の立体交叉状態に組立溶接した後、上記箱抜き凹所(G)の内部へ上方から後打ちコンクリート(C)を打設することにより、その橋桁(27)や橋台(30)へ埋設一体化する。後打ちコンクリート(C)の表面を密粒度アスファルトや排水性(高機能)アスファルトなどの舗装(A)として、その後覆工することも可能である。
上記箱抜き凹所(G)への埋設状態にある伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)からは、複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)が点在分布状態に突出しているため、上記後打ちコンクリート(C)の養生と相前後して、そのスタッドボルト(4a)(4b)へ上方から止水シート(W1)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを順次差し込んで、最後に上方からスタッドボルト(4a)(4b)へ固定ナット(7a)(7b)を締結すれば良い。
更に、その後第1、2フェイスプレート(5a)(5b)におけるスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)の径大なナット没入凹溝(8a)(8b)内へ、雨水や固形物の封止用シーラント(9a)(9b)を充填して、上記固定ナット(7a)(7b)の抜け止めや緩み止めを達成したり、その第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部と第1、2プレート受け台(1a)(1b)側の仕切り壁片(10a)(10b)との前後相互間隙へ、やはり雨水や固形物の封止用シーラント(11a)(11b)を充填したりすることが好ましい。
その場合、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)やその後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)との仕切り壁片(10a)(10b)、後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)などから構成されている伸縮継手(J1)の一定長さ(製品長さ)(L)は、先に例示した約1000mm、約1500mm又は約1800mmとして、一車線の長さ(先に例示した約2750mm、約3250mm又は約3600mm)よりも常に短かく、そのため上記橋桁(27)や橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ埋設する現場施工は、その伸縮継手(J1)を直列に接続し、一車線分でき上がるたび毎に後打ちコンクリート(C)を打設する工事として、遂行されることになる通例である。
これに比して、上記止水シート(W1)は予じめ道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分だけ橋幅方向に沿い延在する長い連続一枚物(シームレス)をなすため、その現場施工に当っては次の工程順序に従って行なうことにより、車両の交通止めがいたずらに長時間となることを防ぐのである。
即ち、図21(イ)〜(チ)は中央分離帯(39)と片側二車線づつの合計四車線を有する道路橋と、その継ぎ目部(床版遊間)(S)に対する止水シート(W1)の施工順序を例示しているが、予じめ上記伸縮継手(J1)とほぼ同じ製品長さ(L)並びに止水シート(W1)とほぼ同じ厚さを備えたゴムや合成樹脂などの可撓材から成る仮設シート(40a)(40b)の複数を用意しておく。(41a)(41b)はその仮設シート(40a)(40b)に各々開口分布されたスタッドボルト受け入れ貫通孔であり、上記止水シート(W1)に開口分布するスタッドボルト受け入れ貫通孔(20a)(20b)と同じ位置関係に配列されている。
そして、片側(例えば上り)二車線の一車線分づつを第1、2工区(F1)(F2)と決め、その第2工区(F2)では図21(イ)(ロ)のように車両を通行させ乍ら、先ず第1工区(F1)をなす一車線分の上記直列接続状態にある伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から突出している複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、図22、23のように上記仮設シート(40a)(40b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを順次差し込んで、各々固定ナット(7a)(7b)を締結することにより、1次的な仮設工事とする。
つまり、この仮設工事では固定ナット(7a)(7b)を締結当時(例えば当日)のみならず、その後(例えば翌日)でも無理なくスタッドボルト(4a)(4b)から抜き出すことができるように、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)におけるスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)の径大なナット没入凹溝(8a)(8b)へ、シーラント(9a)(9b)を充填しない状態に放任すると共に、同じく第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)側の仕切り壁片(10a)(10b)との前後相互間隙も、ここへシーラント(11a)(11b)を充填しない状態に放置しておく。
又、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)との上下相互間へ、仮設シート(40a)(40b)を一旦挟み付け固定した状態の仮設工事は、後打ちコンクリート(C)の打設後に行なっても良く、逆に上記仮設工事を行なった後に、後打ちコンクリート(C)を上記箱抜き凹所(G)へ打設してもさしつかえない。
何れにしても、第1工区(F1)の後打ちコンクリート(C)が養生し終ったならば、先の第2工区(F2)における車両の通行を図21(ハ)(ニ)のように第1工区(F1)へ切り替え、次に第2工区(F2)をなす一車線分の直列接続状態にある伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から突出している複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、やはり図22、23のように上記仮設シート(40a)(40b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを順次差し込み、各々固定ナット(7a)(7b)を締結する。
このような仮設工事の状態は上記第1工区(F1)でのそれと同じであり、第2工区(F2)の後打ちコンクリート(C)が養生し終ったならば、その第2工区(F2)にも車両を通行させることができる。
他方、残る片側(例えば下り)二車線の一車線分づつを第3、4工区(F3)(F4)と決めて、上記第1、2工区(F1)(F2)と同様な一車線毎の仮設工事を順次行ない、その第3、4工区(F3)(F4)の後打ちコンクリート(C)が養生し終る毎に、車両の交通を切り替える方法により、合計四車線の1次的な仮設工事を完了するのである。
その場合、養生し終った後打ちコンクリート(C)の表面には、舗装(A)を覆工して、その舗装(A)の終了後に車両を通行させても良い。尚、上記仮設工事時に打設する後打ちコンクリート(C)の養生所要時間は、早強生コンクリートの場合約7日、超速硬コンクリートの場合約3時間であるとされている。
上記仮設工事の完了した合計四車線には、車両が支障なく通行しているが、本発明の伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)の後端部から上向き一体的に起立する仕切り壁片(10a)(10b)は、後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)との仕切り型枠をなすため、先の仮設工事において養生し終った後打ちコンクリート(C)や舗装(A)を刳り取ることなく、その後(例えば翌日)に仕上げ(本番)工事として、片側車線の全体長さ(L2)だけ延在する長い連続一枚物(シームレス)の止水シート(W1)を容易にすばやく敷設することができる。
つまり、上記仮設工事後の仕上げ(本番)工事では、先ず第1工区(F1)における車両の通行を図21(ホ)(ヘ)のように止めて、その一車線分の直列接続状態にある伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から、上記固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)を悉く抜き出し、その仮設シート(40a)(40b)に代る片側車線の全体長さ(L2)に及ぶ長い連続一枚物(シームレス)である止水シート(W1)の一車線分(前半分)と、再び第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを図24、25のように、上記スタッドボルト(4a)(4b)へ上方から順次差し込んで、各々固定ナット(7a)(7b)を締結する。
その場合、経年使用中における固定ナット(7a)(7b)の抜け止めや緩み止めを図るために、その締結されたスタッドボルト(4a)(4b)の上端部を潰し又は変形させたり、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)におけるスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)の径大なナット没入凹溝(8a)(8b)へ、シーラント(9a)(9b)を充填したり、更に第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)側の仕切り壁片(10a)(10b)との前後相互間隙へ、やはりシーラント(11a)(11b)を充填したりすることが好ましい。
そして、先の第2工区(F2)における車両の通行を図21(ト)(チ)に示す如く、仕上げ工事の終った第1工区(F1)へ切り替え、次に第2工区(F2)をなす一車線分の直列接続状態にある伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から、やはり固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)を悉く抜き出して、その仮設シート(40a)(40b)に代る片側車線の全体長さ(L2)に及ぶ長い連続一枚物(シームレス)である上記止水シート(W1)の残る一車線分(後半分)と、再度第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを図24、25のように、上記スタッドボルト(4a)(4b)へ上方から順次差し込んで、各々固定ナット(7a)(7b)を締結するのである。
このような第2工区(F2)における仕上げ工事の状態は、上記第1工区(F1)でのそれと同じであり、更に第3、4工区(F3)(F4)についても、第1、2工区(F1)(F2)と同様な一車線毎の仕上げ工事を順次行ない、その終了する毎に車両の交通を切り替えれば良い。
合計四車線の仮設工事時に後打ちコンクリート(C)の養生は既に終了しており、その後の仕上げ工事時に上記後打ちコンクリート(C)や舗装(A)の刳り取りを行なう必要がなく、仮設シート(40a)(40b)から止水シート(W1)への交換作業を行なえるため、車両の通行止めが長時間に及ぶおそれはない。仮設工事時にのみ打設する後打ちコンクリート(C)として、上記超速硬コンクリートを採用するならば、必要最少限の作業人員により、当日の22時頃から翌日7時頃までの約8〜9時間で、すべての現場施工を完遂することができる。
尚、図示の第1、2工区(F1)(F2)並びに第3、4工区(F3)(F4)は道路橋の片側二車線を一車線分づつの工区として区分している関係上、これよりも長い片側車線の全体長さ(L2)(二車線分)だけ橋幅方向に沿い延在する連続一枚物(シームレス)の止水シート(W1)としては、上記仕上げ工事においてその半分づつ敷設されることになるが、前半分の敷設時に残る後半分は例えば小型コンパクトに巻き取ったロール形態として、上記第1、2工区(F1)(F2)の境界部や第3、4工区(F3)(F4)の境界部から道路橋継ぎ目部(S)へ一旦吊り下げておいたり、その継ぎ目部(S)から橋脚(42)の上面へ一旦載置したり、そのロール形態又は扁平な折りたたみ形態として、前半分を敷設した第1工区(F1)や第3工区(F3)の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)上へ一旦載置したり、或いはその後半分を敷設する第2工区(F2)や第4工区(F4)の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)上へ一旦載置したりして、車両の通行を妨げない位置・状態に保管すれば良い。
上記止水シート(W1)の施工法は伸縮継手(J1)の新設時におけるそれとして説明しているが、経年使用後の補修工事として上記止水シート(W1)や第1、2フェイスプレート(5a)(5b)を新品と取り替える場合には、図21〜25のような仮設工事とその後の仕上げ(本番)工事に準拠した工事を行ない、その時に固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに止水シート(W1)の劣化又は損傷した古い旧品を悉く取りはずして、これらの新品を装着使用すれば良く、やはり一車線毎に交通切り替えし乍ら、補修工事も短時間での便利良く行なえるのである。
止水シート(W1)を取り替え更新する補修工事時に、一旦取りはずした第1、2フェイスプレート(5a)(5b)が未だ再使用できるならば、その古い状態のままで引き続き取り付け固定してもさしつかえない。
その補修工事時には、固定ナット(7a)(7b)をトルクレンチなどの動力工具により強引に取りはずした後、破損状態の古いスタッドボルト(4a)(4b)を付け根部から切断除去し、その後グラインダーなどの工具により平滑に仕上げた第1、2プレート受け台(1a)(1b)の表面へ、再度新品のスタッドボルト(4a)(4b)をやはり肉盛りしない状態のネジ付き溶接スタッドとして、植え付け一体化すれば良い。
又、道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分に及ぶ長い連続一枚物(シームレス)の2次止水シート(W2)を、後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)から図15、16のように吊り下げた伸縮継手(J1)の現場施工や、同じく長い連続一枚物(シームレス)である水切り片(26a)(26b)の一対を、後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)へ図17のように取り付け固定した伸縮継手(J1)の現場施工を行なう場合には、これらの伸縮継手(J1)を橋桁(27)や橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ、後打ちコンクリート(C)の打設によって埋設一体化する前に、その後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)に対する上記2次止水シート(W2)や水切り片(26a)(26b)の設置を行なっておき、その後に上記したような合計四車線の仮設工事と仕上げ(本番)工事を順次に実行すれば良い。
次に、図26(イ)〜(チ)は中央分離帯(39)を有さず、片側一車線の対面通行する(所謂暫定二車線)道路橋と、その継ぎ目部(床版遊間)(S)に対する止水シート(W1)の施工順序を例示しており、茲に止水シート(W1)としては予じめ道路橋の全体長さ(L1)だけ橋幅方向に沿い延在する連続一枚物(シームレス)が用意されている。
その現場施工に当っては、上り一車線と下り一車線を第1、2工区(F1)(F2)と決め、その第2工区(F2)では図26(イ)(ロ)のように車両を通行させ乍ら、先ず第1工区(F1)をなす一車線だけ直列接続状態にある伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から突出している複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、やはり図22、23のように仮設シート(40a)(40b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを順次差し込んで、各々固定ナット(7a)(7b)を締結することにより、1次的な仮設工事とする。
この仮設工事では図21(イ)〜(チ)に基き説明したそれと同じく、上記シーラント(9a)(9b)(11a)(11b)を充填しない状態に放任して、上記固定ナット(7a)(7b)を締結当時(例えば当日)のみならず、その後(例えば翌日)でも無理なくスタッドボルト(4a)(4b)から抜き出せるように保っておく。
又、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)との上下相互間へ、これらと同じ製品長さ(L)の仮設シート(40a)(40b)を一旦挟み付け固定する仮設工事は、後打ちコンクリート(C)を伸縮継手埋設用箱抜き凹所(G)への打設後に行なっても良く、逆に上記仮設工事を行なった後に、その箱抜き凹所(G)に対する後打ちコンクリート(C)の打設を行なってもさしつかえない。
何れにしても、上記第1工区(F1)の後打ちコンクリート(C)が養生し終ったならば、先の第2工区(F2)における車両の通行を図26(ハ)(ニ)のように、第1工区(F1)へ切り替えて、次に第2工区(F2)をなす一車線の直列接続状態にある伸縮継手(J1)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から突出している複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、同じく図22、23のように上記仮設シート(40a)(40b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを順次差し込んだ後、各々固定ナット(7a)(7b)を締結する。
このような第2工区(F2)における仮設工事の状態は上記第1工区(F1)でのそれと同じであり、その第2工区(F2)の後打ちコンクリート(C)が養生し終ったならば、図26(ニ)のように第2工区(F2)にも車両を通行させることができ、対面通行の状態となる。尚、その養生し終った後打ちコンクリート(C)の表面には、舗装(A)を覆工して、その後に車両を通行させても勿論良い。
そこで、その後(例えば仮設工事を終えた翌日)に仕上げ(本番)工事として、先の仮設シート(40a)(40b)を予じめ道路橋の全体長さ(L1)だけ延在する長い連続一枚物(シームレス)の止水シート(W1)と交換装着するのである。
つまり、上記仮設工事後の仕上げ(本番)工事では、先ず第1工区(F1)における車両の通行を図26(ホ)(ヘ)のように止めて、その一車線だけ直列接続状態にある伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から、上記固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)を悉く抜き出して、その仮設シート(40a)(40b)に代る長い連続一枚物(シームレス)である止水シート(W1)の一車線分(前半分/上り一車線分)と、再び第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを図24、25のように、上記スタッドボルト(4a)(4b)へ上方から順次差し込んだ後、各々固定ナット(7a)(7b)を強固に締結する。その場合には、上記シーラント(9a)(9b)(11a)(11b)を充填して、固定ナット(7a)(7b)の抜け止めや緩み止めを図ることが好ましい。
そして、先の第2工区(F2)における車両の通行を図26(ト)(チ)に示す如く、仕上げ工事の終了している第1工区(F1)へ切り替え、次に第2工区(F2)をなす一車線の直列接続状態にある伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から、やはり固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)をすべて抜き出して、その仮設シート(40a)(40b)に代る長い連続一枚物(シームレス)である止水シート(W1)の残る一車線分(後半分/下り一車線分)と、再度第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを同じく図24、25のように、上記スタッドボルト(4a)(4b)へ上方から順次差し込んで、各々固定ナット(7a)(7b)を強固に締結する。このような第2工区(F2)における仕上げ工事の状態は上記第1工区(F1)でのそれと同じである。
何れにしても、上記仮設工事として敷設した製品長さ(L)の仮設シート(40a)(40b)を抜き出して、その後これに代る道路橋の全体長さ(L1)だけ延在する長い連続一枚物(シームレス)の止水シート(W1)を敷設する仕上げ(本番)工事は、伸縮継手(J1)をその上記箱抜き凹所(G)へ埋設している後打ちコンクリート(C)や、これに覆工されている舗装(A)を刳り取ることなく実行することができる。
その伸縮継手(J1)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)の後端部から一体的に起立する仕切り壁片(10a)(10b)が、後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)との仕切り型枠をなし、その後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)と、止水シート(W1)やその仮設シート(40a)(40b)、第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを完全に分離しているからである。
その場合、図21(イ)〜(チ)のような合計四車線を第1〜4工区(F1)〜(F4)に区分して行なう施工法では、その仕上げ(本番)工事時に敷設する止水シート(W1)の残る後半分を、ロール形態として吊り下げたり、或いは折りたたみ状態として載置したりして、車両の通行を妨げない位置・状態に一旦保管するようになっているが、図26(イ)〜(チ)に基いて説明した第1、2工区(F1)(F2)の施工法では、止水シート(W1)が道路橋の全体長さ(L1)だけ橋幅方向に沿い延在する長い連続一枚物であるとしても、その仕上げ(本番)工事は第1、2工区(F1)(F2)の合計二車線であるにとどまり、しかも後打ちコンクリート(C)の養生は仮設工事時に終了しており、図21(イ)〜(チ)の施工法における仕上げ(本番)工事の約半分の所要時間で足りるため、言わば一気通貫でのすばやく止水シート(W1)を敷設することができ、その残る後半分の一時的な保管を特に考慮する必要はない。
尚、図26(イ)〜(チ)に示した止水シート(W1)の施工法も伸縮継手(J1)の新設時におけるそれとして説明しているが、経年使用後の補修工事として上記止水シート(W1)や第1、2フェイスプレート(5a)(5b)を新品と取り替える場合には、やはり図22〜26のような仮設工事とその後の仕上げ(本番)工事に準じた工事を行ない、その際に固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに止水シート(W1)の劣化又は損傷した古い旧品をすべて取りはずして、これらの新品を装着使用すれば良く、このような補修工事も一車線毎に交通切り替えし乍ら、短時間に完遂することができる。
更に、図8、9の第2実施形態に示す如く、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)が垂直の後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)を具備しない伸縮継手(J2)の現場施工に当っては、橋桁(27)や橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ後打ちコンクリート(C)の打設によって伸縮継手(J2)を埋設一体化する前に、道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)分に及ぶ長い連続一枚物(シームレス)の上記2次止水シート(W2)や向かい合う一対の水切り片(26a)(26b)を図27、28のように、その箱抜き凹所(G)の底面へ複数づつのドライビットアンカー(コンクリート釘)(43a)(43b)によって取り付け固定しておき、その後図21〜26のような仮設工事と引き続く仕上げ(本番)工事とを、一車線毎に交通切り替えし乍ら実行すれば良い。
図27、28は橋桁(27)や橋台(30)の箱抜き凹所(G)に対する後打ちコンクリート(C)の打設により施工された状態の2次止水シート(W2)や水切り片(26a)(26b)を示しているが、上記伸縮継手(J2)に付属している(1次)止水シート(W1)に加えて、このような2次止水シート(W2)又は一対の水切り片(26a)(26b)も特別に施工するならば、その1次止水シート(W1)からの漏水によって、橋桁(27)からアルカリ成分が溶け出し、遊離石灰となって氷柱状に垂れ下がったり、凍結防止剤を含む漏水での塩害が起ったり、鋼製主桁(28)などが発錆したりすることを完全に予防保全できる効果がある。
尚、図8〜10や図27、28の第2実施形態におけるその他の構成は上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図8〜10や図27、28に図1〜7との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
(1a)(1b)・第1、2プレート受け台
(2a)(2b)・後打ちコンクリート堰止め壁脚
(3a)(3b)・埋込み用スタッドアンカー
(4a)(4b)・スタッドボルト
(5a)(5b)・第1、2フェイスプレート
(6a)(6b)・スタッドボルト受け入れ貫通孔
(7a)(7b)・固定ナット
(8a)(8b)・ナット没入凹溝
(9a)(9b)(11a)(11b)・シーラント
(10a)(10b)・仕切り壁片
(12a)(12b)・滑り止め/錆止め用のゴム被膜
(13)・リブアンカー(誘導板)
(14)・堰止めカバー
(15)・起立膜片
(16)・壁高欄
(17)(21)・漏水排出口
(18)(22)・漏水排出管
(19)・充填材
(20a)(20b)・スタッドボルト受け入れ貫通孔
(23a)(23b)・押圧プレート
(24a)(24b)・ボルト
(25a)(25b)・ナット
(26a)(26b)・水切り片
(27)・橋桁(床版)
(28)・鋼製主桁
(29a)(29b)・デッキプレート
(30)・橋台
(31a)(31b)・道路横断勾配の調整プレート(ライナープレート)
(32a)(32b)・スタッドボルト
(33a)(33b)(34a)(34b)・スタッドボルト受け入れ貫通孔
(35a)(35b)・弾性パッキング
(36a)(36b)・スタッドボルト受け入れ貫通孔
(37a)(37b)・通し筋
(38a)(38b)・埋設筋(差し筋アンカー)
(39)・中央分離帯
(40a)(40b)・仮設シート
(41a)(41b)・スタッドボルト受け入れ貫通孔
(42)・橋脚
(43a)(43b)・ドライビットアンカー
(A)・舗装
(C)・後打ちコンクリート
(D)・継手遊間
(F1)(F2)(F3)(F4)・第1〜4工区
(G)・箱抜き凹所
(J1)(J2)(J3)・伸縮継手
(S)・道路橋継ぎ目部(床版遊間)
(P1)(P2)・揺動支点
(d)・止水シートの深さ
(α)・傾斜角度
(W1)・止水シート
(W2)・2次止水シート (L)・製品長さ
(L1)・道路橋の全体長さ
(L2)・片側車線の全体長さ

Claims (12)

  1. 橋桁(27)又は橋台(30)へほぼ水平な同等レベルでの向かい合う並列状態に取り付け固定される第1、2プレート受け台(1a)(1b)と、道路橋継ぎ目部(S)への前向きに張り出す片持ち状態として、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)へ各々搭載される荷重支持用の第1、2フェイスプレート(5a)(5b)と、その第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部を後打ちコンクリート(C)又は舗装(A)と仕切るべく、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)から各々上向き一体的に起立する仕切り壁片(10a)(10b)とを備えた道路橋用伸縮継手(J1)(J2)(J3)と、
    道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)だけ橋幅方向に沿い延在する連続一枚物として、上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)との上下相互間へ介挿設置されることにより、上記道路橋継ぎ目部(S)を止水する可撓な止水シート(W1)とから成り、
    橋幅方向に沿って点在分布する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)を、上記伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から上向き一体的に突設する一方、そのスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)を上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)と止水シート(W1)に各々対応形成して、
    上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)へ上方から止水シート(W1)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを抜き差し自在に差し込んで、固定ナット(7a)(7b)を各々締結することを特徴とする道路橋継ぎ目部の止水装置。
  2. 第1、2フェイスプレート(5a)(5b)が搭載される第1、2プレート受け台(1a)(1b)の何れか一方又は双方と、橋桁をなす鋼床版(27)のほぼ水平なデッキプレート(29a)(29b)との上下相互間へ、道路横断勾配の調整プレート又はライナープレート(31a)(31b)とを各々介挿設置すると共に、
    上記鋼床版(27)のデッキプレート(29a)(29b)から橋幅方向に沿って点在分布する複数のスタッドボルト(32a)(32b)を、各々上向き一体的に突設する一方、そのスタッドボルト受け入れ貫通孔(33a)(33b)(34a)(34b)を上記調整プレート又はライナープレート(31a)(31b)と上記プレート受け台(1a)(1b)に各々対応形成して、
    上記デッキプレート(29a)(29b)側のスタッドボルト(32a)(32b)へ上方から上記調整プレート又はライナープレート(31a)(31b)と上記プレート受け台(1a)(1b)を抜き差し自在に差し込んで、固定ナット(7a)(7b)を各々締結することを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  3. 第1、2プレート受け台(1a)(1b)の何れか一方又は双方と、道路横断勾配の調整プレート又はライナープレート(31a)(31b)との上下相互間へ、シート状の弾性パッキング(35a)(35b)を介挿設置したことを特徴とする請求項2記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  4. 止水シート(W1)をゴムや合成樹脂などの可撓材から断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形作ると共に、
    その屈曲内部へ各種固形物の侵入による止水シート(W1)の破損防止用となるウレタンフォームやグラスウールなどの弾性変形可能な充填材(19)を充填したことを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  5. 伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から各々後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)を一体的に垂下させて、その第1、2プレート受け台(1a)(1b)又は/及び後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)から、背後方向へ、異形棒鋼又は鋼板から成る埋込み用スタッドアンカー(3a)(3b)の複数を一体的に張り出し延長させると共に、
    その両後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)の中途高さ位置又は下端部から、道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)だけ橋幅方向に沿って延在する連続一枚物の可撓な2次止水シート(W2)を吊り下げたことを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  6. 止水シート(W1)と2次止水シート(W2)をゴムや合成樹脂などの可撓材から断面ほぼU字形又は断面ほぼV字形に形作り、その道路横断勾配が低くなる一端部又は両端部を自由自在に折れ曲がる堰止めカバー(14)によって堰止めると共に、
    その堰止めカバー(14)によって堰止められた端部付近の底面に、漏水排出口(17)を形成するか又は漏水排出管(18)を連通接続したことを特徴とする請求項1又は5記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  7. 伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から各々後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)を一体的に垂下させると共に、
    ゴムや合成樹脂などの可撓材又はアルミニウムやステンレスなどの発錆し難い金属材から成る水切り片(26a)(26b)の一対を、両後打ちコンクリート堰止め壁脚(2a)(2b)の中途高さ位置又は下端部へ取り付け固定したことを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  8. 伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から上向き一体的に突出する複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)を、橋幅方向に沿って並ぶ一列又は複数列に点在分布させると共に、
    第1、2フェイスプレート(5a)(5b)のスタッドボルト受け入れ貫通孔(6a)(6b)をその上端部が固定ナット(7a)(7b)の没入凹溝(8a)(8b)となる段付き形態に開口分布させて、その凹溝(8a)(8b)の内部へ雨水や固形物の封止用シーラント(9a)(9b)を各々充填したことを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  9. 伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から道路橋継ぎ目部(S)上へ各々張り出す第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の前端面部を、その継ぎ目部(S)に沿って平面視の対応的に屈曲延在する波形状、鋸歯形状若しくは櫛形状、又はほぼ平行に延在する直線形状に造形すると共に、
    上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)の後端面部とその第1、2プレート受け台(1a)(1b)側の仕切り壁片(10a)(10b)との前後相互間へ、雨水や固形物の封止用シーラント(11a)(11b)を充填したことを特徴とする請求項1記載の道路橋継ぎ目部の止水装置。
  10. 請求項1に記載された道路橋継ぎ目部(S)の止水装置を施工する方法として、
    伸縮継手(J1)(J2)(J3)とほぼ同じ製品長さ(L)並びに止水シート(W1)とほぼ同じ厚さを有する可撓な仮設シート(40a)(40b)の複数を用意し、
    伸縮継手(J1)(J2)(J3)を一車線毎の直列に接続して、橋桁(27)又は橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ後打ちコンクリート(C)の打設により埋設一体化する際、
    上記一車線毎の直列接続状態にある伸縮継手(J1)(J2)(J3)の第1、2プレート受け台(1a)(1b)から突設されている複数づつのスタッドボルト(4a)(4b)へ、上記仮設シート(40a)(40b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを差し込んで、固定ナット(7a)(7b)を各々締結するという一車線毎の仮設工事を行なって、その後打ちコンクリート(C)の養生し終る毎に車両の交通を切り替え、
    その後、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)を悉く抜き出して、そのスタッドボルト(4a)(4b)へ道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)に及ぶ連続一枚物である止水シート(W1)の一車線分づつと第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを差し込んで、固定ナット(7a)(7b)を各々締結するという仕上げ工事を、その一車線毎に交通切り替えし乍ら行なうことを特徴とする道路橋継ぎ目部における止水装置の施工方法。
  11. 橋桁(27)又は橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ後打ちコンクリート(C)を打設する前に、その箱抜き凹所(G)の底面へ断面ほぼU字形若しくは断面ほぼV字形の2次止水シート(W2)又は向かい合う一対の水切り片(26a)(26b)を、橋幅方向に沿い延在する連続一枚物として取り付け固定することを特徴とする請求項10記載の道路橋継ぎ目部における止水装置の施工方法。
  12. 請求項1に記載された道路橋継ぎ目部(S)の止水装置を補修する方法として、
    伸縮継手(J1)(J2)(J3)とほぼ同じ製品長さ(L)並びに止水シート(W1)とほぼ同じ厚さを有する可撓な仮設シート(40a)(40b)の複数を用意し、
    橋桁(27)又は橋台(30)の箱抜き凹所(G)へ後打ちコンクリート(C)により埋設一体化されている伸縮継手(J1)(J2)(J3)における第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から、その既設の固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに止水シート(W1)を悉く一車線毎に取りはずして、
    その第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)へ上記止水シート(W1)に代る仮設シート(40a)(40b)と、新らたな又は古い第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを差し込んで、新らたな固定ナット(7a)(7b)を各々締結するという一車線毎の仮設工事を行ない、
    その後、上記第1、2プレート受け台(1a)(1b)側のスタッドボルト(4a)(4b)から上記固定ナット(7a)(7b)と第1、2フェイスプレート(5a)(5b)並びに仮設シート(40a)(40b)を悉く取りはずして、そのスタッドボルト(4a)(4b)へ道路橋の全体長さ(L1)又はその片側車線の全体長さ(L2)に及ぶ連続一枚物である新らたな止水シート(W1)の一車線分づつと上記第1、2フェイスプレート(5a)(5b)とを差し込んで、上記固定ナット(7a)(7b)を各々締結するという仕上げ工事を、その一車線毎に交通切り替えし乍ら行なうことを特徴とする道路橋継ぎ目部における止水装置の補修方法。
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