JP2012207319A - 印刷用塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、低坪量でありながら、高い不透明度、白色度、良好な白色ムラを有するマット調印刷用塗工紙を、良好な操業性で製造する技術を提供することである。
【解決手段】本発明によって、坪量が70〜90g/m、白色度が75%以上、不透明度が95%以上であるマット調印刷用塗工紙の製造方法であって、脱墨パルプおよび/または機械パルプを合計で50%以上含有する原料パルプから抄紙される白色度が45〜70%の原紙上に、炭酸カルシウムを含む塗工液をカーテン塗工し、さらに、青色・紫色の顔料および/または染料を少なくとも1つの層に含有させることを含む方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は印刷用塗工紙およびその製造方法に関する。特に本発明は、低坪量でありながら高い不透明度と白色度を併せ持ち、白色ムラが少ないマット調印刷用塗工紙を、効率的に製造する技術に関するものである。
近年、省資源、輸送コストなどの点から、印刷物の軽量化に対する要望があり、印刷用塗工紙の低坪量化が進んでいる。坪量が低いほど不透明度は一般に低くなるが、不透明度が低いと、裏面に印刷された画像が表面に透けて見えてしまい、印刷物としての価値が劣る。したがって、低坪量でありながら高い不透明度を維持することが求められる。
さらに、これらの要求に加え、近年、印刷物に対し、写真や図案を多用し、更にカラー化するなどにより、視覚的に内容を強力に伝達しようとする強い要望がある。そのような要求においては白色度が重要である。なぜならば、白色度が低いと、印刷された画像は本来よりも暗く見えてしまい、内容を伝達する力に劣るからである。しかし、通常、白色度と不透明度は相反する関係にあり、白色度が高いと不透明度が低く、逆に不透明度が高いと白色度は低くなる傾向がある。したがって、白色度と不透明度を両立することが必要になる。
上質系の原料を用いた印刷用塗工紙は、主として晒しクラフトパルプを原料としたパルプが用いられるため着色異物も少なく白色度が高いが、不透明度が低い。一方、中質系の原料を用いた印刷用塗工紙は、晒しクラフトパルプに加えて再生パルプや機械パルプが多く配合されるため、上質系の印刷用塗工紙と比較して、不透明度は高いものの、白色度が低いという問題がある。また、資源を有効活用するという観点から、再生パルプをより多く含有する印刷用塗工紙が求められているが、このような印刷用塗工紙は白色度がより低下するという問題がある。
また、白色度に関しては、一般的な方法で測定される白色度だけでなく、「白色ムラ」も重要である。ここで白色ムラとは、微小面積における白色度の標準偏差と定義される。白色度が高くても白色ムラが劣る場合、面感が悪く、また印刷物の特に網点部においてムラがさらに強調されるため、印刷物としての価値が劣る。白色ムラは、一般に原紙の白色度と塗工層の白色度の差が大きい場合に特に顕著である。
白色度と不透明度の両立を求める場合、屈折率の高い酸化チタンを内外添する、中空プラスチックピグメントを塗工層に配合するなどして塗工層に適度なサイズの空隙を設ける、またこれらを組み合わせるなどの方法が提案されている(特許文献1・2)。
特開2000−336593号公報 特公昭52−118116号公報
高白色度と高不透明度を両立させるために、特許文献1・2のような酸化チタンや中空プラスチックピグメントを使用する対応では、高価な原料が必要となるため、コスト高となってしまう。
低坪量でありながら不透明度、白色度がともに高く、かつ白色ムラが良好な印刷物を、良好な操業性において製造することは、一般に知られている方法では困難である。
本発明の課題は、低坪量でありながら、高い不透明度、白色度、良好な白色ムラを有するマット調印刷用塗工紙を、良好な操業性で製造する技術を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、白色度の原紙上にカーテン塗工方式によって塗工液を塗工し、さらに、青色・紫色の顔料および/または染料(以下、青紫色材ともいう)を少なくとも1つの層に含有させることにより、低坪量でありながら高い不透明度、白色度、良好な白色ムラを有するマット調印刷用塗工紙が良好な操業性にて得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を含む。
(1) 坪量が70〜90g/m、白色度が75%以上、不透明度が95%以上であるマット調印刷用塗工紙の製造方法であって、古紙パルプおよび/または機械パルプを合計で50%以上含有する原料パルプから抄紙される白色度が45〜70%の原紙上に、炭酸カルシウムを含む塗工液をカーテン塗工することを含み、青色・紫色の色材を原紙層または塗工層の少なくとも1つに含有させ、JIS P 8150の方法によって測定される紙の色相が、紫外線を含む測定においてb値が−10以上−0.5未満である上記方法。
(2) 片面あたりの塗工量が12〜20g/mである、(1)に記載の方法。
(3) 前記炭酸カルシウムとして、平均粒子径(D50)が0.3〜0.8μmであり、沈降方式による粒度分布曲線の75累積質量%における粒子径(D75)と25累積質量%における粒子径(D25)の比(D75/D25)が1.5〜3.5である炭酸カルシウムを用いる、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 前記カーテン塗工の塗工速度が600m/分以上であり、前記炭酸カルシウムが紡錘状炭酸カルシウムである、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 前記塗工液が、重量平均分子量400万〜5000万のポリカルボン酸系共重合体の水溶液が有機溶媒に分散しているW/O型エマルションである粘性改良剤を含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) (1)〜(5)のいずれかの方法により製造されるマット調印刷用塗工紙。
本発明によれば、低坪量でありながら高い不透明度と白色度を併せ持ち、白色ムラの少ないマット調印刷用塗工紙を、白色度の低い原紙から良好な操業性にて得ることができる。
色相系における色材添加後の色相の変化
本発明の印刷用塗工紙は、古紙パルプおよび/または機械パルプを多く含んでなる白色度が低い原紙に、白色顔料として炭酸カルシウムを含む顔料塗工液をカーテン塗工し、さらに、青色・紫色の顔料および/または染料(以下、青紫色材ともいう)を少なくとも1つの層に含有させる。本発明によれば、白色度と不透明度を同時に向上させることができ、低坪量でありながら白色ムラの少ないマット調印刷用塗工紙を効率的に製造することができる。
本発明の印刷用塗工紙において青紫色材は、原紙層、塗工層のいずれに存在させてもよく、すべての層に含ませることもできる。一般に、不透明度および白色度は紙表層あるいは紙層内部での光の反射と紙層内における吸収により影響される。JIS P 8149に定められた不透明度は同一試料において、単一シート視感反射率R0を固有視感反射率R∞に対する比率で表した値であり、塗工紙のZ軸方向(厚み方向)において色材がいずこに存在していてもほとんど影響されない。一方、JIS P 8148に定められた白色度は測定される反射率に変化がないように十分な枚数を重ねた試料の反射率(固有反射率)であるため、最外層に含まれる顔料により影響を受ける。このため、色材が複数の層に存在する場合、最外層である塗工層に存在する色材の比率を高くすることによって効率よく本発明の効果を得ることができる。しかしながら、最外層である塗工層に色材を多く含む場合、青白さが強くなり見た目の白さが低下する場合がある。本発明においては、色調が安定するため、青紫色材を複数の層に存在させることが好ましい。
原紙
本発明では、古紙パルプおよび/または機械パルプを合計で50%以上含有する原料パルプから抄紙され、白色度が45〜70%の原紙が使用される。
本発明で用いる原紙は、原料パルプとして、古紙パルプおよび/または機械パルプを合計で50%以上使用する。このようなパルプ組成の原紙を使用することによって、得られる印刷用塗工紙の不透明度を大きく向上させることが可能になる。この理由は定かではないが、古紙パルプは白色度が低いために光吸収性が高くなることによって、機械パルプは紙にした際の密度が低いために光散乱性が高くなることによって、印刷用塗工紙の不透明度が高くなるものと推測される。古紙パルプとしては、脱墨してもしなくてもよく、脱墨パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙を原料とする脱墨パルプなどを使用することができる。
一般に、機械パルプや古紙パルプから抄造した原紙は、塗工液の吸水性が高くなりすぎるため塗工液が紙層内部へ浸透しやすく、塗工液の被覆性が劣り、白色度が低下するだけでなく、吸水ムラにより白色ムラが発生しやすいとされる。しかしながら、本発明においては、後述するカーテン塗工方式を採用することによって、驚くべきことに、機械パルプ等を大量に使用しながらも白色ムラの抑制することに成功している。特に、原紙に機械パルプ等を多く用いると原紙の平滑性が低下してしまうのが一般的だが、本発明によれば、機械パルプを多く配合した平滑性の低い原紙を用いても白色ムラの発生が抑制されている。
本発明において、機械パルプ等を多量に使用しながらも白色ムラの少ない印刷用塗工紙が得られる理由については、詳細は不明ながらも以下のように推測される。すなわち、最も一般的に行われるブレード式の塗工方式では、ブレードによって塗工液が原紙に押し込まれるため、原紙の平滑性が低く、吸水性にバラツキがある場合、原紙のバラツキを塗工層によってカバーすることができず、そのまま白色ムラとなって現れやすい。その一方、本発明で使用したカーテン塗工方式では、カーテン膜の形に予め形成された塗工層が原紙に載せられるため、カーテン膜と原紙の接触がブレード方式と比較して優しくソフトであり、原紙のバラツキをソフトな塗工層によってカバーすることができるものと推測される。また、カーテン塗工方式では、塗工時において塗工液が原紙に押し込まれないために、塗工液中に含まれる顔料が原紙表層により多く留まり原紙隠蔽性が向上するとともに、空隙の多い嵩高な塗工層が得られるため光散乱性が高くなると推測される。
本発明においては、白色度の低い原紙を用いる。原紙の白色度は45〜70%と低く、55〜70%であることが好ましい。45%より白色度を低くしてしまうと、白色ムラは良好であっても塗工後において十分な白色度が得られず、また70%より白色度が高いと光吸収性が劣るために塗工後において十分な不透明度が得られない。原紙の白色度を上記範囲にすることにより、白色度および不透明度を要求される水準で両立することが可能になる。
本発明で用いる原紙の坪量は、低坪量の印刷用塗工紙を得るため、30〜66g/mの範囲であることが好ましく、33〜50g/mの範囲がより好ましく、33〜45g/mの範囲がさらに好ましい。坪量を30g/mより低くすると、紙力が低下して操業時に断紙が発生しやすくなり、製造効率が低下する。坪量を66g/mより高くすると、低坪量の塗工紙を得るためには塗工量を少なくせざるを得ず、その結果、白色度、不透明度、白色ムラを高いレベルで両立することが困難になる。
本発明で用いる原紙の密度は、0.40〜0.70g/cmであることが好ましく、0.40〜0.60g/cmがより好ましく、0.45〜0.55g/cmがさらに好ましい。原紙密度が0.7g/cmより高いと、空隙が少ないため原紙層において十分な光散乱性が得られず、十分な不透明度が得られないため好ましくない。一方、原紙密度が0.4g/cmより低いと、紙力が低下し、操業時において断紙が多発し生産効率が悪化するため好ましくない。本発明で使用するカーテン塗工方式においては、他の塗工方式と比較して、原紙の密度が低く平滑性が低い場合であっても白色ムラを効果的に抑制できるため、原紙の密度を比較的低い範囲に設定することができる。
本発明の原紙には、プレカレンダー処理を施すこともできる。上述したように、原紙の吸水ムラや低い平滑性をカーテン塗工によりカバーできるものの、原紙の平滑性が極めて低いと、塗工紙の平滑性も低くなるため、適宜、原紙をプレカレンダー処理して原紙の平滑性を高めてもよい。また、原紙の平滑性を改善する手段としては、カーテン塗工前に、澱粉を主成分としたクリア塗料または顔料を含んだ塗料を原紙に予備塗工することができる。このプレ塗工された原紙は、乾燥工程を経ないまま、すなわち原紙上の塗料が濡れた状態で、カーテン塗工に供してもよい。このように、カーテン塗工に供される前のプレ塗工後の原紙の状態は制限されない。
本発明の原紙には、公知の填料や紙力剤などの公知の添加剤を配合することができる。原紙に配合する填料としては、コストの点では炭酸カルシウム、不透明度の点では二酸化チタンなどが好ましい。
本発明に用いる原紙は、単層抄きであっても多層抄きであってもよい。本発明の原紙が多層構造を有している場合、原紙を構成する複数の層のいずれか1層以上に前記色材を含有させてもよい。色材を原紙層に存在させるためには、色材を含有する抄紙原料から原紙を抄紙すればよい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明においては、原紙に青色・紫色の染料を含有させることがより好ましい。前述のとおり、染料は繊維や顔料等に染着するので、原紙を染色しやすい。また、染料は経時による変色を引き起こすことがあるが、最内層の原紙層に染料を含有させることで、このような変色を抑制できる。さらに、本発明において多くの脱墨パルプを用いる場合、仮に染料による変色が起こっても、見た目の白色度の低下がそれほど大きくならない。
本発明においては、前記染料によって、原紙の色相を、JIS P 8150の方法による紫外線を含む測定においてb値が−10以上−0.5未満、より好ましくは−3.0以上−0.5未満に調整すると、より本発明の効果を奏しやすい。
原紙層のa値は、印刷用紙の白色度や不透明度には大きく寄与しないため、特に限定されないが、通常は、−1以上7未満が好ましく、−1以上5未満がより好ましく、−1以上3未満がさらに好ましい。前記範囲を外れると、印刷用紙の色が白に見えなくなってしまうことがあるため好ましくない。
原紙中の前記色材の添加量は特に限定されないが、例えば、全パルプの絶乾重量を基準として、塩基性染料は0.001〜0.01重量%、直接染料は0.015〜0.15重量%とすることができる。
特に、原紙に含まれる脱墨パルプの割合が高い場合は、脱墨パルプに由来する機械パルプ等が多く含まれているので、印刷用紙の不透明度は高いが、そのままでは黄ばんだ色となりやすい。したがって、本発明によって青紫色材を使用して印刷用塗工紙を特定の色調に調整することによって、過度の青白さを抑制でき、また機械パルプを多く含むことに起因する、黄ばんだ色を効率的に抑制することができ、高い不透明度と高い白色度を達成できるので好ましい。また、脱墨パルプを使用する場合は、他の層よりも原紙層に存在する青紫色材の比率を高くすることが好ましい。
カーテン塗工
本発明においては、白色顔料を含んでなる塗工液を上記原紙にカーテン塗工する。本発明においてカーテン塗工とは、塗工液をカーテン状に流下させてカーテン膜を形成し、当該カーテン膜に原紙を通して原紙上に塗工層を設ける塗工方式である。カーテン塗工は、原紙に沿って塗工層が形成される輪郭塗工であり、また、いわゆる前計量方式であるため塗工量の制御が容易であるという特徴を有する。
顔料塗工紙の塗工方式としては、ブレード塗工方式が最も一般的であるが、その他にも、フィルム転写方式、あるいはエアナイフ塗工方式などが知られている。本発明においては、数ある塗工方式の中でも、カーテン塗工方式を採用することにより高い要求品質をクリアしている。
上述したように、ブレード塗工方式では、ブレードによって塗工液が原紙に押し込まれるため、原紙の平滑性が低く、吸水性にバラツキがある場合、原紙のバラツキを塗工層によってカバーすることができず、そのまま白色ムラとなって現れやすい。
フィルム転写方式は、アプリケーター上に塗工液のフィルムを計量し、それを原紙に転写して塗工層を設ける塗工方式である。ブレード塗工方式と比較して、塗工時に原紙にかかる負荷が小さいため、塗工液が原紙に浸透しにくく塗工液の被覆性が良好とされるものの、アプリケーターロールで原紙をニップする以上、カーテン塗工方式と比較すれば、塗工時にある程度の負荷がかかることは避けられず、被覆性が悪化し、白色度の低下および白色ムラが発生してしまう。また、フィルム転写塗工方式では、高速操業時においてボイリングと呼ばれる操業上の問題が発生することも問題である。
エアナイフ塗工方式は、原紙に過剰の塗工液を付着した後、塗工面にエアナイフと呼ばれる圧力空気流を吹き付けて過剰分を掻き落とす塗工方式である。ブレード塗工方式と比較して、原紙にかかる負荷は小さいものの、カーテン塗工方式と比較すれば、塗工時にある程度の負荷がかかることは避けられない。また、エアナイフコーターは、空気流によって過剰の塗料をかきとるため、粘度を低い塗工液しか使用できない。なぜならば、粘度が高いと気流の流速を高くする必要があるが、気流が高いと乱流渦が発生し、塗布面に塗布スジが発生するからである。この問題は、高速操業時においては流速を高くする必要があるため、さらに顕著になる。そして、塗工液の粘度を低くするためには塗工液の固形分濃度を低くすると、それにより乾燥負荷が上昇するだけでなく、乾燥中に塗工液が原紙へ過剰に浸透しやすくなり、特に本発明のような原紙を使用する場合、白色ムラの少ない塗工紙を得ることは困難になる。
本発明の塗工紙は、原紙の両面ないし片面に、カーテン塗工で単層ないし多層塗工することによって製造される。多層塗工においていずれかの層の塗工には、カーテン塗工装置以外の塗工装置の使用も可能であり、例えば、カーテン塗工装置による顔料塗工液の塗工をおこなった後、ブレード塗工装置による顔料塗工液の塗工を行ったり、ブレード塗工をおこなった後にカーテン塗工を行ったりしてもよい。また、下層塗工部を乾燥せずに上層塗工を行なうウェットオンウェット塗工をおこなってもよい。しかしながら、上述したように本発明では吸水ムラや平滑性の低い原紙を使用するため、カーテン塗工によるメリットを最大限に享受するためには、原紙に隣接する塗工層は、少なくともカーテン塗工により塗工することが好ましい。
また、本発明においては、カーテン塗工に用いられる公知の装置を使用することができる。例えば、塗工液を送液するためのポンプ、塗工液を脱気するための脱泡装置等を用いることができる。
本発明においてカーテン塗工の速度は特に制限されないが、塗工速度が600m/分以上であることが好ましく、800m/分以上であることがより好ましい。カーテン塗工では、塗工速度が大きくなればなるほど、高速で走行する原紙によってカーテン膜が引っ張られる状態になり、いわゆるクレーターが発生しやすくなるが、後述するように粘性改良剤を添加し、特定の破断時間とすれば高速操業時にもクレーターの発生を抑制することができ、好適である。
本発明の印刷用塗工紙の塗工量は、片面あたり12〜20g/mの範囲であることが好ましく、15〜20g/mの範囲であることがより好ましい。12g/mより塗工量が少ないと十分な白色度および不透明度が得られないため好ましくない。また20g/mより塗工量が多いと、乾燥時においてバインダーマイグレーションが発生し、印刷時にインキ着肉ムラや紙ムケが発生しやすいため好ましくない。本発明においては、カーテン塗工方式による高い被覆性を最大限に発揮するために、塗工量は比較的高い範囲であることが好ましい。
顔料塗工液
本発明では、少なくとも炭酸カルシウムを含んでなる顔料塗工液を原紙上にカーテン塗工する。本発明の顔料塗工液は、水と顔料とその他の添加物とを混合して調製することができる。顔料塗工液の調製は、水と顔料とその他の添加物とを同時に混合してよいが、作業性を考慮すると、予め水と顔料のスラリーを調製しておき、このスラリーにその他の添加物を混合することが好ましい。混合には、ミキサー等の通常の混合手段を用いてよい。
顔料塗工層に青紫色材を含有させる場合は、顔料塗工液に青紫色材を配合して塗工することによって行うことができる。特に、カーテン塗工によればブレード塗工などと比較して嵩高い塗工層を形成させることができるため、青紫色材を含有する塗工層をカーテン塗工により形成させることによって、塗工紙の見た目の白さおよび不透明度をより一層向上させることができる。
本発明で用いる塗工液は、この他に、界面活性剤等他の成分を含んでいてもよい。各成分等について以下に説明する。
本発明に用いる塗工液は、白色顔料として炭酸カルシウムを含み、紡錘状の炭酸カルシウムを含むことが好ましい。本発明においては、炭酸カルシウムを使用していれば、他の顔料は特に制限されず、塗工紙用に従来から用いられている顔料を使用できる。例えば、カオリン、クレー、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイト等の無機顔料、プラスチックピグメント等の有機顔料、有機・無機複合顔料等を使用することができ、これらの顔料は単独で使用できるが、必要に応じて二種以上を混合して使用してもよい。
上述したように、本発明の塗工液には、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムが含まれるが、高速操業時の操業性や塗工紙品質を考慮すると、平均粒子径(D50)が0.3〜0.8μmであり、沈降方式による粒度分布曲線の75累積質量%における粒子径(D75)と25累積質量%における粒子径(D25)の比(D75/D25)が1.5以上3.5未満である紡錘状炭酸カルシウムを含むことが好ましい。前記炭酸カルシウムは、粒度分布がシャープであるため、原紙隠蔽性を向上させる効果がある。また、紡錘状のため、アスペクト比も高い。
非接触式の塗工方式であるカーテン塗工は、接触式の塗工方式と比較して、顔料が原紙の進行方向へ配向しづらい傾向があり、アスペクト比が高い顔料を使用すると塗工紙表面の平滑性が低下しやすいが、高速でカーテン塗工する場合は、高速で走行する原紙によってカーテン膜が引っ張られるために顔料が規則的に配向しやすくなるため、高速操業時に前記紡錘状炭酸カルシウムを使用すると、平滑性が高く、ムラの少ない塗工層が得られやすくなると考えられる。ただし、本発明はこの考察に拘束されない。
本発明においては、界面活性剤を用いて、塗工液の動的表面張力を調整できる。界面活性剤には、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤が存在するが、本発明においてはアニオン性界面活性剤が好ましい。カチオン性界面活性剤は塗工液中の顔料を凝集させやすくなる。また、ノニオン性界面活性剤は塗工液に十分な濡れ性を与えにくい。アニオン性界面活性剤の例には、スルホン酸系界面活性剤、硫酸エステル系界面活性剤およびカルボン酸系界面活性剤が含まれる。これらの中でも、塗工液の濡れ性をより良好とできるため、スルホン酸系界面活性剤が好ましく、特にアルキルスルホコハク酸が好ましい。
上記アニオン性界面活性剤の添加量は、塗工液中の全顔料固形分に対して、0.1〜1重量%が好ましい。添加量が0.1重量%より小さいと、塗工液の原紙への濡れ性が不十分となることがある。また前記添加量が1重量%より大きいと、塗工液の原紙への過剰な濡れ性により、塗工液が原紙に過剰に浸透し、塗工紙の品質が悪化することがある。これらの界面活性剤は単独で使用できるが、二種以上を併用してもよい。
本発明では、カーテン塗工液に粘度を調整する粘性改良剤を含有しても良い。粘性改良剤としては、重量平均分子量400万〜5000万のポリカルボン酸系共重合体の水溶液が有機溶媒に分散しているW/O型エマルションからなる粘性改良剤が好ましい。以下、この粘性改良剤を「W/O型エマルション粘性改良剤」ともいう。粘性改良剤とは系の粘度を変化させるために用いる薬剤である。
ポリカルボン酸系共重合体とは、カルボキシル基を含有するモノマーまたはその誘導体を重合して得られる重合体をいう。カルボキシル基を含有するモノマーの例には、アクリル酸、マレイン酸、およびメタクリル酸が含まれる。また、カルボキシル基を含有するモノマーの誘導体の例には、これらのモノマーの、モノまたはジアルカリ土類金属塩、モノまたはジエステル、アミド、イミド、および無水物が含まれる。前記モノマーとしてマレイン酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導体を用いると、重合体の分子構造に分岐鎖が導入されるので、得られる塗工液の曳糸性が十分でないことがある。一方、前記モノマーとしてアクリル酸またはこの誘導体を用いると重合体の分子構造が直鎖になり、得られる塗工液の曳糸性がより効率よく向上する。このため、本発明においては、前記モノマーとしてアクリル酸またはアクリル酸誘導体を用いることが好ましい。また、本発明においてポリカルボン酸系共重合体はW/O型エマルションの状態で用いられる。よって、W/O型エマルションを生成しやすいという観点から、前記モノマーは、アクリル酸のナトリウム塩およびアクリルアミドが好ましい。これらのモノマーの比率は任意としてよいが、モル比にして、50:50〜5:95であることが好ましい。
本発明で用いる粘性改良剤は、上記ポリカルボン酸系共重合体の水溶液が有機溶媒中に分散しているW/O型エマルションである。このようなW/O型エマルション粘性改良剤は、例えば以下のようにして製造できる。1)有機溶剤に、界面活性剤を室温にて添加し均一混合する、2)この混合物に水に溶解したモノマーを加えプレエマルションを調製する、3)このプレエマルションに重合開始剤を加え、高温で攪拌してモノマーを重合する。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ケロシン、イソパラフィン等の公知の有機溶媒が使用できる。また、界面活性剤もソルビタンモノステアレート等の公知の界面活性剤が使用できる。W/O型エマルション粘性改良剤における固形分は20〜60重量%が好ましい。
上記ポリカルボン酸系共重合体の重量平均分子量は、400万〜5000万である。重量平均分子量が400万より小さいと、塗工液に十分な曳糸性が与えられない。また重量平均分子量が5000万より大きいと、塗工液への増粘効果が強すぎて塗工液の送液が困難になる。曳糸性と送液性等のバランスを考慮すると、重量平均分子量は1000万〜3000万がより好ましい。重量平均分子量は、重合体をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで分析し、ポリスチレン換算して求められる。
ポリカルボン酸系共重合体は、印刷用塗工紙の分野において増粘剤あるいは保水剤として一般的に用いられているが、通常用いられている当該共重合体の重量平均分子量は数万〜数十万の範囲である。本発明においては、一般に用いられていない、重量平均分子量が前記のとおり非常に大きいポリカルボン酸系共重合体を用いるため、塗工液の曳糸性を向上させ、カーテン塗工におけるクレーターを抑制できる。
W/O型エマルション粘性改良剤は、それ自体の粘度が高すぎないので取り扱い性に優れる。一般に、粘性改良剤は塗工液の粘度を増加させるために用いられるが、W/O型エマルション粘性改良剤は、塗工液の粘度を過剰に増加させることなく、適度に増加させ、かつ曳糸性も付与する。よって、W/O型エマルション粘性改良剤は、塗工液の取り扱い性を損なうことなく、塗工液の曳糸性を向上できる。この理由は限定されないが、次のように推察される。
W/O型エマルション粘性改良剤においては、共重合体が分散相である水相内に閉じ込められた状態で存在するため、分子鎖が広がらず分子鎖同士の絡み合いが少ない。このため、前述したような非常に高い分子量の共重合体を含んでいても、粘性改良剤自体の粘性は高すぎず、取り扱い性に優れる。しかし、W/O型エマルション粘性改良剤は、水と混合されて塗工液とされると、分散相であった水相が連続相となる転相が生じ、共重合体の分子鎖が広がって絡み合いを起こすために増粘効果を発現する。
一方、O/W型エマルション粘性改良剤は、共重合体が分散相に存在するので分子鎖が絡み合って存在しており、粘性改良剤自体の粘性が高い。特に共重合体の重量平均分子量が100万以上である場合は、粘度がかなり高く取り扱い性が極めて困難となる。さらに、このような粘性改良剤は、均一に塗工液に混合しにくいので、塗工液を均一に増粘させることも困難である。このため、塗工液の送液性等の取り扱い性を著しく損ない、さらには塗工液に十分な曳糸性を付与できない。
クレーターの発生を抑制するという観点から、前記粘性改良剤の添加量は、塗工液中の全顔料100重量部に対して、0.05重量部以上であることが好ましい。添加量が0.05重量部より少ないと、塗工液に十分な曳糸性を付与することができない場合がある。また、添加量が0.5重量部より多いとクレーターの発生は抑制できるものの塗工液の粘度が高くなりすぎ、塗工液の固形分濃度を大幅に下げざるを得ず、塗工液が原紙へ過剰に浸透し塗工紙の品質低下を招くことがある。塗工液の曳糸性と塗工紙の品質のバランスを考えると、前記添加量は0.1〜0.3重量部がより好ましい。
本発明においては、カーテン塗工液に接着剤(バインダー)を配合することが好ましい。接着剤は特に制限されず、塗工紙用に従来から用いられている接着剤を使用できる。接着剤の例には、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、およびアクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤が含まれる。接着剤は、1種類以上を適宜選択して使用できる。好ましい態様において、これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50重量部、より好ましくは8〜30重量部程度の範囲で使用される。中でも、低重合度(重合度500程度)ポリビニルアルコールは、粘度を大幅に上昇させることなく接着効果も高めることができるので好ましい。
本発明においては、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤を適宜使用できる。
本発明に用いる塗工液は、破断時間が200ms以上であることが好ましい。塗工液の破断時間とは、塗工液の伸びやすさ(曳糸性)の指標である。破断時間の大きい塗工液ほど、曳糸性の高い塗工液となる。破断時間が200msより短いと、カーテン膜の落下速度と原紙の進行速度との差により、カーテン膜が原紙に接触した際に瞬時に起こる伸長に、塗工液が追従しにくくなる。このため、塗膜が破断して、クレーターが発生しやすくなる。また、破断時間の上限は特に限定されないが、500msより長いと、塗工液の流動性が悪化し、塗料の送液が困難になるため好ましくない。この場合、流動性を改善するために塗工液の固形分を下げることも考えられるが、塗工液の原紙への過剰な浸透により塗工紙の品質が悪化するので好ましくない。
本発明における破断時間は、伸長粘度計で測定される。具体的には、破断時間は、1)同軸かつ軸が垂直になるように配置された一対の直径8mmの円形プレートを備える粘度計を用いて、前記プレート間(ギャップ1mm)に液温が30℃の塗工液を封入し、2)上方のプレートを400mm/秒の速度で8mm垂直に引き上げてそのまま保持し、3)前記プレートの引き上げ開始時点から塗工液フィラメントが破断するまでの時間を測定して求められる。フィラメントが破断する前の時間は、レーザーで測定することが好ましく、この際の時間分解能は2ms程度が好ましい。このような測定が可能な粘度計の例には、サーモハーケ社製伸長粘度計(機種名:CaBER1)が含まれる。
本発明に用いる塗工液は、30℃におけるB型粘度が800〜3000mPa・sの範囲であることが好ましい。塗工液のB型粘度は、No.4のローターを用いて、60rpmの回転速度で測定される。本発明において数値範囲はその端点を含む。
塗工液の破断時間が200ms以上であっても、B型粘度が800mPa・sより低いと、塗工液が原紙に過剰に浸透し、塗工紙の品質が低下するため好ましくない。またB型粘度が3000mPa・sより大きいと、塗工液の流動性が悪化し、塗工液の送液が困難になるため好ましくない。
本発明に用いる塗工液の破断時間や粘度の特性は、主として粘性改良剤の添加量により調整できる。また、これらの特性は、塗工液の固形分濃度を高くすることによってもある程度は調整できる。固形分濃度を高くすることによって、塗工液中の顔料粒子やその他の配合物の間に相互作用が生じやすくなり、塗工液の破断時間を長くできるためである。塗工液の固形分濃度が高いと塗工紙の印刷品質も向上する。
本発明は、前述のとおり特定の粘性改良剤を用いるので、カーテン塗工液に高すぎない適度な粘度を与えられる。そのため、塗工液の固形分濃度を高くすることができ、塗工紙の印刷品質も向上させることができる。塗工液の固形分濃度は、58重量%以上が好ましく、62重量%以上がより好ましい。固形分が58重量%より低いと、塗工液の原紙への過剰な浸透により塗工紙の品質が低下することがある。一方、固形分濃度の上限は特に制限されないが、送液性等を考慮すると、75重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。
本発明に用いる塗工液は、流動状態における動的な表面張力、すなわち動的表面張力が25〜45mN/mであることが好ましい。動的表面張力とは、液体表面が新たに生じた場合に液体表面と内部が平衡状態に達する途中の表面張力をいい、塗工液の流動状態における濡れ性の指標である。濡れ性とは、塗工液の基材表面への広がりやすさを表す指標である。濡れ性が大きいということは、一般に塗工液が基材の表面に広がりやすいことを示す。すなわち、動的表面張力が前記範囲にある塗工液は、紙と接した直後から良好な濡れ性を示すため、クレーターの発生を抑制しやすい。
本発明において動的表面張力は、最大泡圧法により求められる。最大泡圧法とは、液体中に挿した半径rのプローブから気泡(界面)を連続的に発生させ、気泡の半径がプローブの半径rと同じになったときの気泡にかかる圧力(最大泡圧)から、以下の式により表面張力を求める方法をいう。
表面張力γ=△P×r/2 (△Pは、最大泡圧と最小泡圧(大気圧)との差)
具体的に動的表面張力は、プローブ先端内で新しい界面が生成した時点から最大泡圧となるまでの時間(ライフタイム)を変化させながら、各ライフタイムにおける動的表面張力を測定する。このように短時間における動的表面張力を測定することで、流動または攪拌状態にある液体の濡れ性が評価できる。つまり、ライフタイムが短いほどより流動状態に近い、ごく初期の状態における動的表面張力が測定できる。本発明においては、測定精度の観点から、ライフタイムを100msとした場合における表面張力の値を動的表面張力とすることが好ましい。この動的表面張力は自動動的表面張力計(「BP−D5」協和界面化学社製)等用いて測定することができる。
本発明に用いる塗工液の動的表面張力は、界面活性剤の添加により調整できる。クレーターの発生を抑制するという観点から、本発明に用いる塗工液の動的表面張力は、45mN/m以下であることが好ましい。動的表面張力が45mN/mより大きいと、塗工液の原紙への濡れ性が不十分となるため、クレーター発生を十分に抑制できないことがある。一方、動的表面張力が25mN/mより小さいと、クレーターの抑制はできるものの、塗工液の原紙への過剰な濡れ性により、塗工液が原紙に過剰に浸透し、塗工紙の品質が低下することがある。以上から、本発明に用いる塗工液の動的表面張力は、25〜45mN/mが好ましく、25〜35mN/mがより好ましい。
青色・紫色材料
本発明においては、紫色顔料、紫色染料、青色顔料、および青色染料からなる群より選択される1種以上の色材を用いる。色材とは、白色以外の有色の顔料または染料を意味する。また、顔料とは、水や油や有機溶剤などに不溶または難溶性または分散状態で存在する白色あるいは有色の粉体であり、無機顔料と有機顔料がある。本発明においては、前記色材として、無機顔料、有機顔料のいずれを用いてもよい。染料とは、可視光線を選択吸収または反射して固有の色を持つ有機色素のうち、適当な染色法により繊維や顔料等に染着する有機色素をいう。染料は溶媒(水や有機溶剤など)に可溶である。本発明においては、染料を併用してもよいが、耐光性に優れ、紙の経時による変色・着色を防止するという観点から、紫色および/または青色の顔料を使用することが好ましい。本発明において、「青色・紫色の色材を使用する」とは、青色色材と紫色色材の双方を使用する場合、そのいずれか一方を使用する場合が包含される。また、本発明において「青色・紫色の色材」とは、「青色および/または紫色の色材」という意味である。
市販されている青色顔料としては、例えば、EMT−ブルーDS−18 東洋インキ製造社製などが挙げられ、市販されている紫色顔料としては、例えば、SAバイオレットC12896 御国色素社製などが挙げられる。青色顔料を単独で、または紫色顔料を単独で使用してもよいが、両者を併用してもよい。不透明度を向上させるには、紫色顔料を使用することが好ましい。また、本発明においては、必要に応じて、黒、赤、黄などの、青、紫以外の色材を添加してもよい。
青色顔料、紫色顔料としては、前述のとおり無機顔料および有機顔料のいずれも使用できる。青色顔料の具体例としては、例えば、ウルトラマリン、アズライト、プロシアブルー(紺青)、群青、スマルト、コバルトブルー(アルミン酸コバルト)、セルリアンブルー(錫酸コバルト)、コバルトクロムブルー、コバルト・アルミ・珪素酸化物、コバルト・亜鉛・珪素酸化物、マンガンブルー、フタロシアニンが挙げられる。また、紫色顔料の具体例としては、例えば、コバルトバイオレット(砒酸コバルト、燐酸コバルト、コバルト・リチウム・燐酸化物、含水燐酸アンモニウムコバルト、ホウ酸コバルトなど)、紫群青、酸化鉄紫、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレットなどの無機顔料、インジゴイド系、キナクリドン系、オキサジン系、アントラキノン系、カルボニウム系、キサンテン系の有機顔料が挙げられる。
本発明においては、印刷用塗工紙に前記色材を一定量含有させて色相を後述する範囲とすることにより、印刷用塗工紙の表面色を青白くし、見た目の白さを増強すると共に、不透明度を向上させ、印刷時の裏抜けを防止することができる。
本発明において色材を添加すると、図1に示す方向へ紙の色相を変化させることができる。図1は、L*a*b*表色系をもとに、本発明の色材を含有しない紙と、含有させた後の紙の色相の変化を示す。色相を、a*値の(+)方向を0°、(−)方向を180°b*値(+)方向を90°、(−)方向を270°として表記した場合、添加前の紙を原点ゼロの位置とすると、青色の色材を添加すると、「青味」と図1に示してある210°以上280°未満の部分に添加後の紙の色相が変化し、紫色の色材を添加すると、「紫味」と図1に示してある280°以上335°未満の部分に添加後の紙の色相が変化するということを表している。
本発明で用いる色材は、色材合計量が印刷用塗工紙1mあたり0.4〜3.5mgであることが好ましく、0.9mg〜3.0mgであることがより好ましい。一般に、前記量が0.4mgより少ないと、色材による光の吸収が少ないため、不透明度に寄与する隠蔽性が不足するので好ましくない。また、一般に、前記量が3.5mgより多いと、色材による光の吸収量が多く、不透明度向上に大きく寄与するものの、色相が0点から大きく外れ、白色とは感じられなくなるため、好ましくない。色材の合計含有量は、原料あるいは原紙などの白色度により適宜調節できる。
前記色材は、印刷用塗工紙の原紙層と塗工層のいずれに含まれていてもよい。この場合、色材合計量は各層の色材含有量を合計した値である。
カレンダー処理
本発明の塗工紙は、原紙上に塗工層を設けた後、通常の乾燥工程を経て製造される。一般に、塗工層をカレンダー処理することが広く行われ、本発明においてカレンダー処理を行ってもよいが、カレンダーによる表面処理工程は行わないことが好ましい。本発明で使用するカーテン塗工方式では、塗工時に原紙および塗工層に負荷がかからないため、原紙および塗工層の嵩高性が維持されるものの、カレンダー処理を行うと嵩高性が相殺されてしまう。また、カレンダー処理によって塗工層の空隙量が減少すると、塗工層の光散乱性が低下し、白色度の低い原紙層が目立ちやすくなり、白色度も低下するため好ましくない。したがって、本発明は、塗工後にカレンダー処理を行わないマット調塗工紙に適している。
印刷用塗工紙
本発明においてはカーテン塗工方式により、カレンダー処理を行わなくても印刷ムラが少ない高品質の印刷物が得られる。本発明の印刷用塗工紙は各種印刷方式に適用することができるが、中でもオフセット印刷方式に好適である。
本発明の印刷用塗工紙は比較的低坪量(軽量)であり、坪量が70〜90gmの範囲である。この坪量帯の印刷用塗工紙は、紙厚が薄いため、不透明度が高いことが要求されるが、本願発明によれば、そのような効果を発揮しやすい。
本発明の印刷用塗工紙の不透明度は95%以上である。95%よりも低いと裏面に印刷された画像が表面に透けて見えてしまい、印刷物としての価値が劣るため好ましくない。
本発明の印刷用塗工紙の白色度は75%以上である。75%よりも低いと一般的な印刷用塗工紙としては十分といえず、印刷された画像が本来よりも暗く見えてしまい、内容を伝達する力に劣るため好ましくない。本発明において使用するカーテン塗工方式では、原紙と塗工層の白色度に大きな差があっても良好な白色ムラが得られるため、原紙の白色度と印刷用塗工紙の白色度の差は特に制限されない。
本発明の印刷用塗工紙の密度は、0.8〜1.1g/cmの範囲であることが好ましい。
本発明の印刷用塗工紙の光沢度は40%以下であることが好ましい。
本発明で製造される印刷用塗工紙の紙中灰分は、30重量%以上であることが好ましい。印刷用紙の灰分が10重量%より少ないと不透明度が十分に向上しないことがあるためである。
本発明で製造される印刷用塗工紙の色相は、JIS P 8150に規定される紫外線を含む測定においてb値が−15以上−0.5未満であるが、b*値が−6以上−1未満であることがより好ましい。このようにb*値を比較的低くすることによって、印刷用紙の見た目の白さを増強できるとともに、不透明度を向上させ、印刷時の裏抜けを防止することができる。また、同測定におけるa値は、印刷用紙の白色度や不透明度には大きく寄与しないため、特に限定されないが、通常は、−1以上7未満が好ましく、−1以上5未満がより好ましく、−1以上3未満がさらに好ましい。前記範囲を外れると、印刷用紙の色が白に見えなくなってしまうことがあるため好ましくない。
本発明で製造される印刷用塗工紙は、蛍光増白強度が5.5以下であっても十分な白色度を得ることができるが、白色度を向上させる観点から蛍光増白強度は1.0以上であることが好ましい。本発明で製造される印刷用塗工紙の不透明度は85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されない。なお、特に断らない限り、本明細書において部および%はそれぞれ重量部および重量%を示し、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
[評価方法]
(1)坪量:JIS P8124「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
(2)密度:JIS P8118「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
(3)不透明度:JIS P8149「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準拠し、色差計(CMS−35SPX、村上色彩製)を用いて、紫外光を含む光源にて測定した。
(4)白色度:JIS P8148「紙,板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準拠し、色差計(CMS−35SPX、村上色彩製)を用いて測定した。
(5)白色ムラ:以下の基準により目視により4段階で評価した。
○:ムラが認識できない、△:認識できるムラがある、×:目立つムラがある
(6)破断時間:伸長粘度計(機種名:CaBER1、サーモハーケ社製)を用い、1)前記粘度計の同軸かつ軸が垂直になるように配置された一対の直径8mmの円形プレート間(ギャップ1mm)に液温が30℃の塗工液を封入し、2)上方のプレートを400mm/秒の速度で8mm垂直に引き上げてそのまま保持し、3)前記プレートの引き上げ開始時点から塗工液フィラメントが破断するまでの時間を測定した。
(7)動的表面張力:自動動的表面張力計(BP−D5、協和界面化学社製)を用いて、塗工液中に挿したプローブ(細管)から気泡を連続的に発生させたときの最大圧力(最大泡圧)を最大泡圧法により測定し、表面張力を求めた。具体的には、ライフタイム(プローブ先端内で新しい界面が生成した時点から最大泡圧となるまでの時間)が100msである場合の表面張力の値を動的表面張力とした。
(8)色相(a、b):JIS P8150に準拠し、村上色彩社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定した。
(9)灰分:JIS P8251に準拠して測定した。
(10)蛍光増白強度:村上色彩社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定したISO白色度の値から、紫外光を含まない光源にて測定した白色度の値を引いた差を、蛍光増白強度とした。
(11)表面平滑性:得られた塗工白板紙のPPSラフネスを測定することにより評価した。PPSラフネスはJIS P 8151「紙及び板紙−表面粗さ及び平滑度試験方法(エア・リーク法)−プリント・サーフ試験機法」に準じて測定した。
<印刷用塗工紙の製造>
実施例1
[原紙の製造]
原料パルプとして、晒しクラフトパルプ5%、メカニカルパルプ20%、古紙パルプ75%の割合で混合して離解し、カナダ標準型フリーネス(CSF)を200ccに調整したパルプスラリーを得た。このパルプスラリーに、絶乾パルプ重量当たり、0.1%のポリアクリルアミド、0.15%の歩留まり向上剤を添加して、填料として新たに軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3.0μm)を原紙重量当たり8.0%添加し、紙料を調成した。
得られた紙料をギャップフォーマー型抄紙機で坪量35.0g/mとなるように中性抄造した。
[顔料塗工液の製造]
重質炭酸カルシウム(FMT−97、ファイマテック社製)50部、紡錘状軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−221−70GS、奥多摩工業社製 D75/D25=2.5)50部からなる顔料に対し、全顔料に対して、接着剤としてスチレン-=ブタジエンラテックス(NP−200B、JSR社製)を10部、PVA(クラレ社製、ポバール105)0.5部、蛍光染料(Blankophor Z−NSP、Kemira社製)1部、界面活性剤(Newcol 291PG、日本乳化剤社製)0.2部、W/O型粘性改良剤(ソマール社製、ソマレックス530)0.05部、青顔料(EMT−ブルーDS−18 東洋インキ製造社製)0.003部、紫顔料(SAバイオレットC12896 御国色素社製)0.002部を添加し、さらに水を加えて固形分濃度65%の塗工液を得た。30℃、60rpmにおけるこの顔料塗工液のB型粘度は1000mPa・s、破断時間は200ms、動的表面張力は35mN/mであった。
[印刷用紙の製造]
上記の塗工液を、カーテンコーターで片面あたりの塗工量が20g/mになるように、塗工速度1000m/分で両面に塗工し、乾燥して印刷用塗工紙を得た。カレンダー処理は行わなかった。印刷用紙の灰分は53%であり、蛍光増白強度は2.5%であった。
実施例2
実施例1において、原紙中において絶乾パルプ重量当たり0.005%の青顔料(EMT−ブルーDS−18 東洋インキ製造社製)を添加した以外は、実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。
比較例1
実施例1において、塗工液中において青顔料、紫顔料のいずれも添加しなかった以外は、実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。
比較例2
実施例1において、塗工方式をカーテン塗工方式からブレードコーターによる塗工方式に変更し、かつ塗工液において界面活性剤および粘性改良剤を添加しない以外は、実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。塗工液のB型粘度は500mPa・s、破断時間は30ms、動的表面張力は55mN/mであった。
Figure 2012207319
表に示す通り、実施例1では、白色度の低い原紙にカーテン塗工を行うことにより、原紙の高い光吸収性、均一な塗工量、塗工層の高い光散乱性に起因する、高い不透明度、白色度、良好な白色ムラが得られる。さらに塗工液中に青顔料、紫顔料を添加して色相を適切な範囲に調整することにより、不透明がさらに向上するだけでなく、塗工層の不透明性が増すことによって原紙の白色ムラが隠蔽され、印刷用紙の白色ムラがさらに良好となる。また実施例2では、実施例1に対して原紙層にも青顔料を添加して原紙の色相を調整することにより、白色度および白色ムラを維持したままさらに高い不透明度が得られる。
一方、比較例1では、実施例1に対して塗工液中に青顔料および紫顔料を添加せず、印刷用紙の色相が適切な範囲外であるため、実施例1に比べ白色度はやや高いが不透明度が大きく劣り、白色ムラも劣る。また比較例2では、実施例1においてカーテン塗工からブレード塗工に変更したため、実施例1に比べ平滑性は良好であるものの、塗工量が不均一であることにより白色ムラが顕著に発生するほか、塗工層の散乱性が劣ることにより不透明度、白色度ともに劣る。

Claims (6)

  1. 坪量が70〜90g/m、白色度が75%以上、不透明度が95%以上であるマット調印刷用塗工紙の製造方法であって、
    古紙パルプおよび/または機械パルプを合計で50%以上含有する原料パルプから抄紙される白色度が45〜70%の原紙上に、炭酸カルシウムを含む塗工液をカーテン塗工することを含み、青色・紫色の色材を原紙層または塗工層の少なくとも1つに含有させ、JIS P 8150の方法によって測定される紙の色相が、紫外線を含む測定においてb値が−10以上−0.5未満である上記方法。
  2. 片面あたりの塗工量が12〜20g/mである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炭酸カルシウムとして、平均粒子径(D50)が0.3〜0.8μmであり、沈降方式による粒度分布曲線の75累積質量%における粒子径(D75)と25累積質量%における粒子径(D25)の比(D75/D25)が1.5〜3.5である炭酸カルシウムを用いる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カーテン塗工の塗工速度が600m/分以上であり、前記炭酸カルシウムが紡錘状炭酸カルシウムである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記塗工液が、重量平均分子量400万〜5000万のポリカルボン酸系共重合体の水溶液が有機溶媒に分散しているW/O型エマルションである粘性改良剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかの方法により製造されるマット調印刷用塗工紙。
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