JP2012205213A - 追尾アンテナ装置の調整方法、及び追尾アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】追尾アンテナの主反射鏡4上の仰角軸上の既知の位置に調整用アンテナ12を設置し、PSK変調波の調整用信号20を放射する。この時、調整用信号20とアンテナ指向方向の方位角は一致するため方位角誤差信号が0となるはずであり、アンテナ追尾回路の校正では和信号15と差信号16の群遅延差を可変遅延回路22、23で補正することでこれを0に調整する。
【選択図】図1
Description
図1はこの発明の実施の形態1に係るアンテナ追尾装置を示すものである。この発明の実施の形態1に係る追尾アンテナ装置は、主反射鏡4、副反射鏡2及び3、及び一次放射器1からなる複反射鏡アンテナと、主反射鏡4上に設けられた調整用アンテナ12と、この調整用アンテナ12に信号を供給する信号発生器13と、一次放射器1に接続された給電回路5と、低雑音増幅器(LNA)6及び7と、受信回路8と、アンテナ追尾回路9と、駆動制御回路10と、さらにアンテナ駆動機構11を備えている。なお、前記アンテナは、複反射鏡アンテナの代わりに、主反射鏡と一次放射器を備えた単反射鏡アンテナでもよい。
トしたものと差信号16を乗算器32で乗算し、LPF34によりDC成分を取り出したものが仰角誤差信号ΔELとなる。
・和信号 Ss(t)=Aexp(j2πf0t) (1)
・差信号 Sd(t)=KA(X+jY)exp(j2πf0(t+τ0+τ)) (2)
・A:受信信号の振幅、f0:信号の周波数、X:方位角ずれ量、Y:仰角ずれ量、K:振幅比、
τ0:群遅延差、τ:群遅延補正量
各信号の定義式(1)、式(2)より角度誤差検出回路の出力は以下となる。
・方位角誤差信号 ΔAZ=Re[Sd(t)/Sa(t)]=Re[K(X+jY)exp(j2πf0(τ0+τ))]
=K(X×cos(2πf0(τ0+τ))-Y×sin(2πf0(τ0+τ))) (3)
・仰角誤差信号 ΔEL=Re[jSd(t)/Sa(t)]=Re[K(jX-Y)exp(j2πf0(τ0+τ))]
= K(-X×sin(2πf0(τ0+τ))-Y×cos(2πf0(τ0+τ))) (4)
調整用アンテナ12が追尾アンテナの仰角軸上に設置されている場合はX=0であり、ΔAZ=0となるように群遅延補正量τを決定する。
・ΔAZ=-KY×sin(2πf0(τ0+τ))=0 (5)
⇒ τ=-τ0+n/f0 (n:整数) (6)
式(6)より群遅延差が0ではない(n≠0)解が存在し得る。
PSK変調波などの帯域幅を持った信号を用いて構成を行う場合を考える。すなわち、f0だけでなくf0+ΔfにおいてもΔAZ=0となるようにτを決定する。
・ΔAZ=-KY×sin(2π(f0+Δf)(τ0+τ)=0 (7)
⇒ τ=-τ0+n/(f0+Δf) (n:整数) (8)
式(5)と式(7)がΔfによらず成り立つことより、n=0以外に解が存在しないため群遅延差を一致させる校正となる。
図5は実施の形態2に係る追尾アンテナ装置の構成を示すブロック図である。なお、図1に示した移動物体14は図示を省略している。実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、調整用アンテナを追尾アンテナの方位角上及び仰角軸上の既知の位置に二つ以上設置し、信号発生器からの信号を、二つ以上の調整用アンテナに切替えて加える切替えスイッチを設けていることである。その他の構成は実施の形態1と同じである。即ち、図5において、主反射鏡4の仰角軸上には、仰角軸上の見込み角EL1の位置に設置された調整用アンテナ
12Aと、この調整用アンテナ12Aとは異なる仰角軸上の見込み角EL2の位置に設置された調整用アンテナ12Bが配置されている。これら2つの調整用アンテナ12Aと12Bは切替えスイッチ40を介して、PSK変調波信号を生成する信号発生器13に接続されている。
3 副反射鏡、 4 主反射鏡、
5 給電回路、 6 LNA、
7 LNA、 8 受信回路、
9 アンテナ追尾回路、 10 駆動制御回路、
11 アンテナ駆動機構、 12 調整用アンテナ、
12A 調整用アンテナ、 12B 調整用アンテナ、
13 信号発生器、 14 移動物体、
15 和信号、 16 差信号、
17 仰角誤差信号、 18 方位角誤差信号、
19 移動物体からの電波、 20 調整用信号、
21 周波数変換器、 22 可変遅延回路、
23 可変遅延回路、 24 角度誤差検出回路、
30 π/2移相器、 31 乗算器、
32 乗算器、 33 低域通過フィルタ、
34 低域通過フィルタ、 40 切り替えスイッチ。
Claims (8)
- 移動物体からの電波を受信する主反射鏡及び一次放射器を含むアンテナ、該アンテナによる受信信号の複数のモードの演算をして和信号と差信号を生成する給電回路、及び前記和信号と差信号から方位角誤差と仰角誤差を検出するアンテナ追尾回路を備え、前記アンテナ追尾回路で前記和信号と差信号を処理して得られた仰角誤差信号と方位角誤差信号を用いて前記アンテナの指向方向を制御し、前記移動物体のモノパルス追尾を行わせる追尾アンテナ装置において、前記主反射鏡上の仰角軸上及び方位角軸上に、PSK変調波信号を前記一次放射器に向けて放射する調整用アンテナを備えると共に、前記アンテナ追尾回路は、前記和信号と差信号の群遅延差を調整する可変遅延回路を備え、前記主反射鏡の仰角軸上の調整用アンテナから調整用信号を放射した場合は、調整用信号の周波数帯域内において方位角誤差信号を抑圧するように、また、前記主反射鏡の方位角軸上の調整用アンテナから調整用信号を放射した場合は、調整用信号の周波数帯域内において仰角誤差信号を抑圧するように、前記可変遅延回路で前記和信号と差信号の群遅延差の補正を行うようにしたことを特徴とする追尾アンテナ装置の調整方法。
- 前記調整用アンテナは、切替えスイッチを介して前記信号発生器に接続される複数のアンテナであって、該各アンテナは、仰角軸上及び方位角軸上の異なる見込み角の位置に設置され、前記複数の調整用アンテナを切り替えることにより、前記調整用アンテナの主反射鏡上の位置とその調整用アンテナから調整用信号を放射した場合の誤差信号を測定し、前記主反射鏡の仰角軸上及び方位角軸上の調整用アンテナから調整用信号を放射した場合の測定結果により仰角方向及び方位角方向の正規化誤差感度を推定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の追尾アンテナ装置の調整方法。
- 移動物体からの電波を受信するための前記アンテナは、主反射鏡と副反射鏡と一次放射器とを含む複反射鏡アンテナであることを特徴とする請求項1または2に記載の追尾アンテナ装置の調整方法。
- 移動物体からの電波を受信するための前記アンテナは、複数のアンテナを含むアレーアンテナであることを特徴とする請求項1または2に記載の追尾アンテナ装置の調整方法。
- 移動物体からの電波を受信する主反射鏡及び一次放射器を含むアンテナ、該アンテナによる受信信号の複数のモードの演算をして和信号と差信号を生成する給電回路、前記和信号と差信号から方位角誤差と仰角誤差を検出するアンテナ追尾回路、該アンテナ追尾回路の出力である仰角誤差信号及び方位角誤差信号を受けてアンテナ制御用の指令値を生成する駆動制御回路、該駆動制御回路の出力によりアンテナを駆動する駆動機構、前記主反射鏡の仰角軸上及び方位角軸上に設けられ、前記一次放射器に向けて信号を放射する調整用アンテナ、及び該調整用アンテナにPSK変調信号を供給する信号発生器を備え、前記アンテナ追尾回路は、前記和信号及び差信号の位相調整をする可変遅延回路及び角度誤差検出回路で構成されていることを特徴とする追尾アンテナ装置。
- 前記調整用アンテナは、切替えスイッチを介して前記信号発生器に接続される複数のアンテナであって、該各アンテナは、仰角軸上及び方位角軸上において異なる見込み角の位置に設置されていることを特徴とする請求項5に記載の追尾アンテナ装置。
- 移動物体からの電波を受信するための前記アンテナは、主反射鏡と副反射鏡と一次放射器とを含む複反射鏡アンテナであることを特徴とする請求項5または6に記載の追尾アンテナ装置。
- 移動物体からの電波を受信するための前記アンテナは、複数のアンテナを含むアレーアンテナであることを特徴とする請求項5または6に記載の追尾アンテナ装置。
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