JP2012204266A - 蓄電デバイス用負極活物質、ならびに、それを用いた蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス用負極 - Google Patents

蓄電デバイス用負極活物質、ならびに、それを用いた蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス用負極 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量かつサイクル特性に優れた蓄電デバイス用負極活物質、ならびに、それを用いた蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス用負極を提供する。
【解決手段】SiOx(x=0.2〜1.8)を含む酸化物材料(I)と、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)とを含有することを特徴とする蓄電デバイス用負極活物質。酸化物材料(II)が、さらにSnOを含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、携帯型電子機器や電気自動車に用いられるリチウムイオン二次電池等の蓄電デバイス用負極活物質、ならびに、それを用いた蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス用負極に関する。
近年、携帯用パソコンや携帯電話の普及に伴い、リチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスの高容量化と小サイズ化に対する要望が高まっている。蓄電デバイスの高容量化が進めば、電池の小サイズ化も容易となるため、蓄電デバイスの高容量化へ向けての開発が急務となっている。
例えば、リチウムイオン二次電池用の正極材料には、高電位型のLiCoO2、LiCo1-xNix2、LiNiO2、LiMn24等が広く用いられている。一方、負極材料には、一般に炭素材料が用いられている。これらの材料は、充放電によってリチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出する電極活物質として機能し、非水電解液または固体電解質によって電気化学的に連結された、いわゆるロッキングチェア型の二次電池を構成する。これらの電極活物質には、例えば結着剤や導電助剤が添加され、集電体としての役割を果たす金属箔等の表面に塗布することで電極として使用される。
負極材料に用いられる炭素材料には、黒鉛質炭素材料、ピッチコークス、繊維状カーボン、低温で焼成される高容量型のソフトカーボンなどがある。しかしながら、炭素材料は、炭素1原子当たり0.17個しかリチウムを吸蔵および放出することができないため、電池の高容量化が困難であるという問題がある。具体的には、化学量論量のリチウム挿入容量を実現できたとしても、炭素材料の電池容量は約372mAh/gが限界である。
リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能であり、炭素材料からなる負極材料を上回る高容量密度を有する負極材料として、SiやSnを含有する負極材料が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、SiやSnを含有する負極材料は、初回充放電効率(初回の充電容量に対する放電容量の比率)に優れるものの、充放電時におけるリチウムイオンの吸蔵および放出反応に起因する体積変化が著しく大きいため、繰り返し充放電した際に負極材料が構造劣化して亀裂が生じやすくなる。亀裂が進行すると、場合によっては負極材料中に空洞が形成され、微粉化してしまうこともある。負極材料に亀裂が生じると、電子伝導網が分断されるため、繰り返し充放電した後の放電容量(サイクル特性)の低下が問題となっていた。
M.Winter, J.O.Besenhard, Electrochimica Acta, 45(1999), p.31
リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能であり、カーボン系材料を超える高容量密度を有し、しかもSiやSnを含有する負極材料と比較してサイクル特性に優れた負極材料として、SiOを含有する負極材料を使用することも考えられる。しかし、SiOを含む負極材料を用いることにより、ある程度のサイクル特性の向上が見込まれるものの、未だ実用上使用可能なレベルではない。よって、負極材料のさらなるサイクル特性の向上が望まれている。
そこで、本発明は、高容量かつサイクル特性に優れた蓄電デバイス用負極活物質、ならびに、それを用いた蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス用負極を提供することを目的とする。
本発明は、SiOx(x=0.2〜1.8)を含む酸化物材料(I)と、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)とを含有することを特徴とする蓄電デバイス用負極活物質に関する。
なお、以下の説明において、「SiOxを含む酸化物材料(I)」および「P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)」は、それぞれ単に「酸化物材料(I)」および「酸化物材料(II)」ともいう。
例えば蓄電デバイスの一例として、非水二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池は、負極活物質としてSiOxを用いた場合、充放電の際に以下のような反応が起こることが知られている。
2SiOx+yLi++ye- → Si+LiySiOx ・・・(1)
Si+zLi++ze- ←→ LizSi ・・・(2)
まず初回の充電時に、SiOがリチウムイオンと電子を受容して、酸化物LiySiOx相と金属Si相とに分相する反応が不可逆的に起こる(式(1))。LiySiOxとしては、Li2SiO3、Li4SiO4などが知られている。続いて、生成したSiは、正極から電解液または固体電解質を通って移動したリチウムイオン、および、回路から供給された電子と結合し、LizSi合金を形成する反応が起こる(式(2))。LizSi合金としては、Li2.4Si、Li3.8Si、Li4.4Siなどが知られている。当該反応は、充電時には右方向に反応が進み、放電時には左方向に進む可逆反応として起こる。以降、式(2)の充放電反応が繰り返し行われる。
ここで、初回充電時に生成したSiはz個のリチウムイオンと電子を吸蔵してLizSiを形成し、体積膨張を起こす。一方、放電過程では、LizSi合金はz個のリチウムイオンと電子を放出して体積収縮する。例えば、Siが4.4個のリチウムイオンと電子を吸蔵してLi4.4Siが形成する場合、その体積膨張はおよそ3.5倍であることが知られている。このような大きな体積変化が繰り返し起こると、負極材料に亀裂が生じやすくなり、サイクル特性低下の原因となる。
なお、前記充放電反応においては、まず式(1)により、LiySiOxマトリクス中に金属Siナノ粒子が分散した構造が形成され、その状態で式(2)の充放電反応が行われる。したがって、当該LiySiOxマトリクスが緩衝材となって、充放電に伴うSiの体積変化が緩和され、結果として、サイクル特性の向上に寄与すると考えられる。
ところで、本発明では、SiOxを含む酸化物材料(I)に対し、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)を複合化してなるものである。これにより、酸化物材料(I)がリン酸ネットワークおよび/またはホウ酸ネットワークで包括された状態で存在するため、充放電に伴う酸化物材料(I)の体積変化を緩和することができる。また、リン酸ネットワークおよびホウ酸ネットワークは、イオン半径が小さく正の電場を持つリチウムイオンが吸蔵されることでネットワークの収縮が起こり、結果的にモル体積を減少させる。つまり、リン酸ネットワークおよびホウ酸ネットワークは、充電に伴う酸化物材料(I)の体積増加を緩和する働きを有する。したがって、SiOxを含む酸化物材料(I)に対し、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)を組み合わせた本発明の負極活物質を用いることにより、サイクル特性のさらなる向上を図ることが可能となる。
第二に、本発明の蓄電デバイス用負極活物質は、酸化物材料(II)が、さらにSnOを含有することが好ましい。
SnOは、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能であり、炭素材料を超える高容量密度を有する負極活物質として働く。したがって、酸化物材料(II)が、さらにSnOを含有することにより、蓄電デバイスのさらなる高容量化を図ることが可能となる。
SnOを含有する負極活物質を用いた場合、充放電の際に負極にて以下のような反応が起こることが知られている。
SnO+2Li++2e- → Sn+Li2O ・・・(3)
Sn+yLi++ye- ←→ LiySn ・・・(4)
まず初回の充電時に、SnOが電子を受容して金属Snが生成する反応が不可逆的に起こる(式(3))。続いて、生成した金属Snは、正極から電解液を通って移動したリチウムイオンと回路から供給された電子と結合し、LiySn合金を形成する反応が起こる(式(4))。LiySn合金としては、Li2.6Sn、Li3.5Sn、Li4.4Snなどが知られている。当該反応は、充電時には右方向に反応が進み、放電時には左方向に進む可逆反応として起こる。以降、式(4)の充放電反応が繰り返し行われる。
ここで、式(4)の充放電反応では、SiOと同様に大きな体積変化を伴うが、負極活物質として、SnOとP25および/またはB23を含有する酸化物材料(II)を用いた場合、酸化物材料(II)中のSnイオンがリン酸ネットワークおよび/またはホウ酸ネットワークに包括された状態で存在するため、充放電に伴うSnの体積変化を当該リン酸ネットワークおよび/またはホウ酸ネットワークで緩和することができる。よって、サイクル特性の低下を抑制することが可能となる。
第三に、本発明の蓄電デバイス用負極活物質は、酸化物材料(II)が、組成として、モル%で、SnO 45〜95%、P25 5〜55%を含有することが好ましい。
第四に、本発明の蓄電デバイス用負極活物質は、酸化物材料(I) 5〜90%、酸化物材料(II) 10〜95%を含有することが好ましい。
第五に、本発明は、前記いずれかの蓄電デバイス用負極活物質、導電助剤および結着剤を含有することを特徴とする蓄電デバイス用負極材料に関する。
導電助剤は負極材料中に電子伝導網を形成し、高容量化およびハイレート化を可能とする。結着剤は、負極を構成する材料同士を結着させる働きを有し、充放電に伴う負極活物質の体積変化によって負極から活物質が脱離するのを防止する働きを有する。
第六に、本発明の蓄電デバイス用負極材料は質量%で、負極活物質 55〜90%、結着剤 2〜30%、導電助剤 3〜20%を含有することが好ましい。
第七に、本発明の蓄電デバイス用負極材料は、結着剤が水溶性高分子であることが好ましい。
水溶性高分子は水に対する溶解性が高いため、熱可塑性高分子等の結着剤と異なり、分散媒として有機溶媒を使用する必要がない。加えて、スチレン−ブタンジエンゴム(SBR)等の分散媒に水を使用する結着剤と異なり、分散性に優れるため不均一な電極となることもない。結果として、環境負荷が少なく、低コストであり、かつ、安全性に優れた負極材料を作製することが可能である。また、負極材料を負極集電体と強固に接着させることが可能となる。
ところで、負極活物質としてSiOxを含む酸化物材料(I)のみを、水溶性高分子と組み合わせて使用すると、サイクル特性が低下しやすくなる。これは、水溶性高分子がLiySiOxマトリクスと反応しないため、酸化物材料(I)と水溶性高分子との間に結着効果がなく充放電に伴う体積変化によりSiOxを含む酸化物材料(I)が負極から剥離するためと考えられている。
一方、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)は最表面に水酸基を有する構造となっており、当該水酸基が、水溶性高分子における水酸基と脱水縮合する。その結果、水溶性高分子を介して負極活物質同士を強固に結着させることができる。したがって、SiOxを含む酸化物材料(I)と、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)とを含有する負極活物質であれば、水溶性高分子を使用した場合の上記問題の発生を抑制でき、サイクル特性に優れた蓄電デバイスが得られやすくなる。
第八に、本発明は、前記いずれかの蓄電デバイス用負極材料が集電体表面に塗布されてなることを特徴とする蓄電デバイス用負極に関する。
本発明の蓄電デバイス用負極活物質は、SiOxを含む酸化物材料(I)と、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)とを含有することを特徴とする。
SiOxを含む酸化物材料(I)において、xは0.2〜1.8、0.3〜1.6、特に0.4〜1.4であることが好ましい。xが小さすぎると、リチウムイオンの吸蔵および放出のサイトとなるSiの含有率が高くなるため、充放電時の体積変化が大きくなって、サイクル特性が低下する傾向にある。一方、xが大きすぎると、Siの含有率が相対的に低下し、高容量化を達成しにくくなる。
なお、SiOxを含む酸化物材料(I)としては、非晶質SiO2と金属Siに分相したものも含む。非晶質SiO2と金属Siに分相したSiOxは、例えば、不活性雰囲気中で900〜1400℃程度の温度範囲で不均化反応させることにより生成する。
SiOxを含む酸化物材料(I)の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、特開2002−260651号公報に記載の方法で製造することが可能である。なお、SiOxに対し、炭素や窒素等の元素を複合させることも可能である。
電子伝導性を向上させる目的で、酸化物材料(I)の表面を黒鉛やアモルファスカーボン等の炭素材料で被覆しても構わない。炭素材料の添加量は、SiOx100質量部に対し、0.1〜30質量部、0.3〜15質量部、特に0.5〜10質量部であることが好ましい。炭素材料の添加量が少なすぎると、酸化物材料(I)の表面の導電性に劣り、急速充放電が困難になる傾向がある。一方、炭素材料の添加量が多すぎると、負極材料全体に占める負極活物質の含有量が相対的に少なくなり、単位体積当たりの容量が低下する傾向にある。
炭素材料を被覆する方法は特に限定されず、例えば力学的処理法、化学蒸着法、液相処理法などが挙げられる。力学的処理法としては、例えば遊星ボールミル等を用いて、酸化物材料(I)と黒鉛等の炭素材料を混合して複合化する方法が挙げられる。化学蒸着法としては、トルエンやベンゼン等の炭素を含む液体を用いて、加熱した酸化物材料(I)の表面に炭素材料被膜を蒸着させる方法が挙げられる。液相処理法としては、溶解したポリマーまたはモノマー中へ酸化物材料(I)を分散させ、不活性雰囲気中で加熱することにより、酸化物材料(I)表面に炭化被膜を形成する方法が挙げられる。
酸化物材料(I)の形状は特に限定されないが、粉末状であれば、リチウムイオンの吸蔵および放出が容易となるため好ましい。
酸化物材料(I)が粉末状である場合、その平均粒子径は、0.01〜30μm、0.05〜20μm、特に0.1〜10μmであることが好ましい。酸化物材料(I)の平均粒子径が大きすぎると、充放電した際のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化により、負極材料が集電体から剥れやすくなる。その結果、サイクル特性が著しく低下する傾向がある。一方、酸化物材料(I)の平均粒子径が小さすぎると、酸化物材料(II)と均一に混合することが困難となり、均質な電極を製造しにくくなる。また、比表面積が大きくなりすぎて、電極形成用ペーストを製造する際に、酸化物材料(I)を十分に分散させるために多量の結着剤および溶剤が必要となる。さらに、電極形成用ペーストの塗布性に劣り、均一な厚みを有する電極を形成しにくくなる。
酸化物材料(I)の最大粒子径は、200μm以下、150μm以下、100μm以下、特に50μm以下であることが好ましい。酸化物材料(I)の最大粒子径が大きすぎると、充放電した際のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化が著しく大きくなり、負極材料が集電体から剥れやすくなる。また、サイクル特性が低下する傾向がある
なお、平均粒子径と最大粒子径は、それぞれ一次粒子のメイジアン径でD50(50%体積累積径)とD100(100%体積累積径)を示し、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された値をいう。
酸化物材料(II)としては、例えばP25および/またはB23を含有するもの、特にP25および/またはB23とSnOとを含有する化合物を用いることができる。具体的には、酸化物材料(II)としては、組成としてモル%で、SnO 45〜95%、P25 5〜55%を含有するもの(組成A)、および、組成としてモル%で、SnO 10〜85%、B23 3〜90%、P25 0〜55%(ただし、B23+P25 15%以上)を含有するもの(組成B)が挙げられる。各組成をこのように限定した理由を以下に説明する。
(組成A)
SnOはリチウムイオンを吸蔵および放出するサイトとなる活物質成分である。SnOの含有量は45〜95%、50〜90%、55〜87%、60〜85%、68〜83%、特に71〜82%であることが好ましい。SnOの含有量が少なすぎると、酸化物材料(II)の単位質量当たりの充放電容量が小さくなる傾向がある。一方、SnOの含有量が多すぎると、酸化物材料(II)中の非晶質成分が少なくなるため、充放電時のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化を緩和できずに、放電容量が急速に低下するおそれがある。なお本発明において、SnO成分含有量は、SnO以外の酸化スズ成分(SnO2等)もSnOに換算して合算したものを指す。
25は網目形成酸化物であり、SnOにおけるリチウムイオンの吸蔵および放出サイトを包括し、リチウムイオンが移動可能な固体電解質としての機能を果たす。P25の含有量は5〜55%、10〜50%、13〜45%、15〜40%、17〜32、特に18〜29%であることが好ましい。P25の含有量が少なすぎると、充放電時のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴うSnOの体積変化を緩和できず構造劣化を起こすため、繰り返し充放電時に放電容量が低下しやすくなる。一方、P25の含有量が多すぎると、耐水性が悪化しやすくなる。また、水系電極ペーストを作製した際に、充放電反応に寄与しない異種結晶(例えばSnHPO4)が多量に形成され、繰り返し充放電した際に容量が低下しやすくなる。また、Sn原子とともに安定な結晶(例えばSnP27)を形成しやすく、鎖状P25における酸素原子が有する孤立電子対によるSn原子への配位結合の影響がより強い状態となる。結果として、上記式(3)でSnOを還元するために電子を多く必要とするため、初回充放電効率が低下する傾向がある。
なお、SnO/P25(モル比)は、0.8〜19、1〜18、特に1.2〜17であることが好ましい。SnO/P25が小さすぎると、SnOにおけるSn原子がP25の配位の影響を受けやすくなり、初回充放電効率が低下する傾向がある。一方、SnO/P25が大きすぎると、繰り返し充放電した際に放電容量が低下しやすくなる。これは、酸化物中のSnOに配位するP25が少なくなってSnOを十分に包括できず、結果として、リチウムイオンの吸蔵および放出に伴うSnOの体積変化を緩和できなくなり、構造劣化を引き起こすためであると考えられる。
(組成B)
SnOはリチウムイオンを吸蔵および放出するサイトとなる活物質成分である。SnOの含有量は10〜85%、30〜83%、40〜80%、特に50〜75%であることが好ましい。SnOの含有量が少なすぎると、酸化物材料(II)の単位質量当たりの充放電容量が小さくなる傾向がある。一方、SnOの含有量が多すぎると、酸化物材料(II)中の非晶質成分が少なくなるため、充放電時のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化を緩和できずに、放電容量が急速に低下するおそれがある。
23は網目形成酸化物であり、SnOのリチウムイオンの吸蔵および放出サイトを包括し、充放電に伴うリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化を緩和し、酸化物材料(II)の構造を維持する役割を果たす。B23の含有量は3〜90%、5〜70%、7〜60%、特に9〜55%であることが好ましい。B23の含有量が少なすぎると、充放電時のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴うSnOの体積変化を緩和できず構造劣化を起こすため、サイクル特性が低下しやすくなる。一方、B23の含有量が多すぎると、ホウ酸ネットワーク中に存在する酸素原子が有する孤立電子対によるSn原子への配位結合の影響がより強い状態になる。結果として、初回充電時にSnOを還元するために電子を多く必要とするため、初回充放電効率が低下する傾向がある。また、相対的にSnOの含有量が少なくなり、酸化物材料(II)の単位質量当たりの充放電容量が小さくなる傾向がある。
25は網目形成酸化物であり、ホウ酸ネットワークと3次元的に絡み合い複合ネットワークを形成することによりSnOのリチウムイオンの吸蔵および放出サイトを包括する働きを有する。それにより、充放電に伴うリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う体積変化を緩和し、酸化物材料(II)の構造を維持する役割を果たす。P25の含有量は0〜55%、5〜50%、特に10〜45%であることが好ましい。P25の含有量が多すぎると、耐水性が悪化しやすくなる。また、水系電極ペーストを作製した際に、充放電反応に寄与しない異種結晶(例えばSnHPO4)が多量に形成され、繰り返し充放電した際に容量が低下しやすくなる。また、リン酸ネットワークおよびホウ酸ネットワーク中に存在する酸素原子が有する孤立電子対によるSn原子への配位結合の影響がより強い状態になる。結果として、初回充電時にSnOを還元するために電子を多く必要とするため、初回充放電効率が低下する傾向がある。さらに、相対的にSnOの含有量が少なくなり、酸化物材料(II)の単位質量当たりの充放電容量が小さくなる傾向がある。
なお、B23とP25の合量は15%以上、20%以上、特に30%以上であることが好ましい。B23とP25の合量が少なすぎると、充放電時のリチウムイオンの吸蔵および放出に伴うSnOの体積変化を緩和できず構造劣化を起こすため、サイクル特性が低下しやすくなる。
なお、組成Aおよび組成Bにおいて、上記成分に加えてさらに種々の成分を添加することができる。例えば、CuO、ZnO、B23、MgO、CaO、Al23、SiO2、R2O(RはLi、Na、KまたはCsを示す)を合量で0〜20%、0〜10%、特に0.1〜7%含有することができる。これらの成分の合量が多すぎると、構造が無秩序になりやすく非晶質材料が得られやすくなるが、リン酸ネットワークが切断されやすくなる。結果として、充放電に伴う酸化物材料(II)の体積変化を緩和できず、サイクル特性が低下するおそれがある。
酸化物材料(II)の結晶化度は、充放電反応前において95%以下、80%以下、70%以下、50%以下、40%以下、特に10%以下であることが好ましい。また、酸化物材料(II)は実質的に非晶質からなるものであってもよい。ここで、「実質的に非晶質からなる」とは、結晶化度が実質的に0%(具体的には、結晶化度が0.1%未満)であることを指し、後述の粉末X線回折測定において、結晶性回折線が検出されないものをいう。特に、酸化物材料(II)がSnOを高い割合で含有する場合は、結晶化度が小さい(非晶質相の割合が大きい)ほど、繰り返し充放電時の体積変化を緩和でき放電容量の低下抑制の観点から有利である。
結晶化度は、CuKα線を用いた粉末X線回折測定によって得られる2θ値で10〜60°の回折線プロファイルにおいて、結晶性回折線と非晶質ハローにピーク分離することで求められる。具体的には、回折線プロファイルからバックグラウンドを差し引いて得られた全散乱曲線から、10〜45°におけるブロードな回折線(非晶質ハロー)をピーク分離して求めた積分強度をIa、10〜60°において検出される各結晶性回折線をピーク分離して求めた積分強度の総和をIcとした場合、結晶化度Xcは次式から求められる。
Xc=[Ic/(Ic+Ia)]×100(%)
本発明の負極活物質を用いた蓄電デバイスを充放電した後は、金属と酸化物の複合酸化物からなる相、または、金属と金属の合金相を含有していてもよい。
酸化物材料(II)が粉末状である場合、その平均粒子径としては、0.01〜30μm、0.05〜20μm、0.1〜10μmであることが好ましい。酸化物材料(II)の平均粒子径が大きすぎると、粉末状の酸化物材料(I)と複合化する際に、酸化物材料(I)の各粒子間を酸化物材料(II)により均一に包括しにくくなる。その結果、充放電した際にリチウムイオンの吸蔵および放出に伴う酸化物材料(I)の体積変化を緩和できずに負極材料が集電体から剥れやすくなったり、サイクル特性が著しく低下する傾向がある。一方、酸化物材料(II)の平均粒子径が小さすぎると、酸化物材料(I)と均一に混合しにくくなり、均一な電極を製造することが困難になる傾向がある。また、比表面積が大きくなりすぎて、電極形成用のペーストを製造する際に、当該粉末の分散状態が劣るため、多量の結着剤や溶剤が必要となる。さらに、電極形成用ペーストの塗布性に劣り、均一な厚みを有する電極を形成しにくくなる。
酸化物材料(II)は、例えば原料粉末を加熱溶融してガラス化することにより製造される。
特に酸化物材料(II)がSnOを含む場合、溶融条件によってSn原子の酸化状態が変化しやすく、大気中で溶融した場合、望まないSnO2やSnP27等の結晶がガラス融液中に形成されやすい。その結果、初回充放電効率およびサイクル特性が低下しやすくなる。そこで、還元雰囲気または不活性雰囲気中で溶融を行うことで、負極活物質中のSnイオンの価数の増加を抑制し、望まない結晶の形成を抑制でき、初回充放電効率およびサイクル特性に優れた蓄電デバイスを得ることが可能となる。
還元雰囲気で溶融するには、溶融槽中へ還元性ガスを供給することが好ましい。還元性ガスとしては、体積%で、N2 90〜99.5%、H2 0.5〜10%、特にN2 92〜99%、H2が1〜8%の混合気体を用いることが好ましい。
不活性雰囲気で溶融する場合は、溶融槽中へ不活性ガスを供給することが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウムのいずれかを用いることが好ましい。
還元性ガスまたは不活性ガスは、溶融槽において溶融ガラスの上部雰囲気に供給してもよいし、バブリングノズルから溶融ガラス中に直接供給してもよく、両手法を同時に行ってもよい。
また、上記の酸化物材料(II)の製造方法において、出発原料粉末に複合酸化物を使用することにより、失透異物が少なく均質性に優れた酸化物材料(II)が得られやすくなる。当該負極活物質を負極材料として用いれば、放電容量が安定した蓄電デバイスが得られやすくなる。このような複合酸化物としては、ピロリン酸第一スズ(Sn227)等が挙げられる。
本発明の負極活物質は、質量%で、酸化物材料(I) 5〜90%および酸化物材料(II) 10〜95%、酸化物材料(I) 10〜90%および酸化物材料(II) 10〜90%、酸化物材料(I) 15〜85%および酸化物材料(II) 15〜85%、特に酸化物材料(I) 20〜80%および酸化物材料(II) 20〜80%を含有することが好ましい。
負極活物質における酸化物材料(I)の含有量が少なすぎる(あるいは酸化物材料(II)が多すぎる)と、高容量化が達成しにくくなる。一方、酸化物材料(I)の含有量が大きすぎる(あるいは酸化物材料(II)が少なすぎる)と、負極活物質の充放電に伴う体積変化が大きく、サイクル特性が低下しやすくなる。
負極活物質は、粉末状の酸化物材料(I)および酸化物材料(II)を混合させ、少なくともいずれか一方の軟化点以上に加熱することにより、互いに融着複合化させたものであってもよい。また、粉末状の酸化物材料(I)の表面を酸化物材料(II)で被覆したものであってもよく、逆に、酸化物材料(II)の表面を酸化物材料(I)で被覆したものであってもよい。
負極活物質には、リチウムをプリドーピングすることも可能であり、これにより初回充放電効率が優れた蓄電デバイス用負極を得ることができる。
なお、本発明の負極活物質を用いた蓄電デバイスを充放電した後、または、リチウムのプリドーピングを行なった後は、負極活物質中に金属Liやリチウム酸化物(ケイ酸、リン酸、ホウ酸などの酸化物とリチウム原子が複合化されたリチウム複合酸化物も含む)などの酸化物、金属SiやSi−Li合金、金属SnやSn−Li合金等を含有する場合がある。
本発明の蓄電デバイス用負極材料は、前記蓄電デバイス用負極活物質に対して、導電助剤と結着剤を添加してなる。
導電助剤は、負極材料の高容量化やハイレート化を達成するために添加される成分である。具体例としては、アセチレンブラックやケッチェンブラック等の高導電性カーボンブラック、Ni粉末、Cu粉末、Ag粉末等の金属粉末などが挙げられる。なかでも、極少量の添加で優れた導電性を発揮する高導電性カーボンブラック、Ni粉末、Cu粉末のいずれかを用いることが好ましい。
結着剤は、負極を構成する材料同士を結着させ、充放電に伴う体積変化によって負極活物質が負極から脱離するのを防止するために添加される成分である。結着剤の具体例としては、スチレンーブタンジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの熱可塑性直鎖状高分子;熱硬化性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂;カルボキシメチルセルロース(カルボキシメチルセルロースナトリムなどのカルボキシメチルセルロース塩も含む。以下同様)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンおよびその共重合体等の水溶性高分子が挙げられる。
前記結着剤のうち、結着性に優れる点から、熱硬化性樹脂および水溶性高分子が好ましい。なかでも、工業的に広範囲に用いられる熱硬化性ポリイミドおよびカルボキシメチルセルロースがより好ましく、特に、安価であり、かつ、電極形成用ペースト作製時に有機溶媒を必要としない低環境負荷のカルボキメチルセルロースが最も好ましい。
負極材料中における各成分の含有量は、質量%で、負極活物質 55〜90%、結着剤 2〜30%、導電助剤 3〜20%であることが好ましい。各成分が当該範囲を満たすことにより、高容量であり、サイクル特性に優れた負極材料が得られやすくなる。
なお、負極材料は、例えば水や、N−メチルピロリドン等の有機溶剤に分散され、均一混合されたペースト状態でもあってもよい。
本発明の蓄電デバイス用負極材料を、集電体としての役割を果たす金属箔等の表面の片面または両面に塗布することにより、蓄電デバイス用負極として用いることができる。
以上、主にリチウムイオン二次電池用負極活物質等について説明してきたが、本発明の負極活物質およびこれを用いた負極材料と負極はこれに限定されるものではなく、他の非水系の二次電池や、さらには、リチウムイオン二次電池用の負極材料と非水系電気二重層キャパシタ用の正極材料とを組み合わせたハイブリットキャパシタ等にも適用できる。
ハイブリットキャパシタであるリチウムイオンキャパシタは、正極と負極の充放電原理が異なる非対称キャパシタの1種である。リチウムイオンキャパシタは、リチウムイオン二次電池用の負極と電気二重層キャパシタ用の正極を組み合わせた構造を有している。ここで、正極は表面に電気二重層を形成し、物理的な作用(静電気作用)を利用して充放電するのに対し、負極は既述のリチウムイオン二次電池と同様にリチウムイオンの化学反応(吸蔵および放出)により充放電する。
リチウムイオンキャパシタの正極には、活性炭、ポリアセン、メソフェーズカーボンなどの高比表面積の炭素質粉末などからなる正極材料が用いられる。一方、負極には、本発明の負極活物質に対しリチウムイオンと電子を吸蔵したものを用いることができる。
以下、本発明の蓄電デバイス用負極活物質の一例として、非水二次電池用負極活物質を、実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)非水二次電池用負極活物質の作製
酸化物材料(I)としては、SiO1.02(純度99.6%、平均粒子径5μm、最大粒子径50μm)の粉末を用いた。
酸化物材料(II)は以下のようにして作製したものを用いた。まず、組成として、SnO 72モル%、P25 28モル%になるように、主原料としてスズとリンの複合酸化物(ピロリン酸第一スズ:Sn227)を用い、各種酸化物、炭酸塩原料などで原料粉末を調製した。原料粉末を石英ルツボに投入し、電気炉を用いて窒素雰囲気にて950℃、40分間の溶融を行い、ガラス化した。
次いで、溶融ガラスを一対の回転ローラー間に流し出し、急冷しながら成形し、厚み0.1〜2mmのフィルム状のガラスを得た。このフィルム状ガラスをφ2〜3cmのジルコニアボールを入れたボールミルを用いて100rpmで3時間粉砕した後、目開き120μmの樹脂製篩に通過させ、平均粒子径3〜15μmガラス粗粉末を得た。次いで、この粗粉末ガラスを空気分級することにより、平均粒子径2μmかつ最大粒子径28μmのガラス粉末(酸化物材料(II))を得た。酸化物材料(I)および酸化物材料(II)について、粉末X線回折測定することにより構造を同定したところ、いずれも非晶質であり、結晶は検出されなかった。
酸化物材料(I)および酸化物材料(II)を各表に示す割合で容器に投入し、ボールミルを用いて混合することで負極活物質を得た。
(2)非水二次電池用負極の作製
上記で得られた負極活物質に対し、導電助剤(ケッチェンブラック)と結着剤(カルボキシメチルセルロース(CMC)またはポリビニルアルコール(PVA))を表1および2に示す負極材料組成になるように秤量し、純水に分散した後、自転・公転ミキサーで十分に撹拌し、スラリー(非水二次電池用負極材料)を得た。
次に、隙間50μmのドクターブレードを用いて、得られたスラリーを負極集電体である厚さ20μmの銅箔上にコートし、70℃の乾燥機で乾燥後、一対の回転ローラー間に通してプレスすることにより電極シートを得た。次いで、電極シートを電極打ち抜き機で直径11mmに打ち抜き、温度160℃にて3時間、減圧下で乾燥させて、円形の作用極(非水二次電池用負極)を得た。
(3)試験電池の作製
コインセルの下蓋に、上記作用極を銅箔面を下に向けて載置し、その上に70℃で8時間減圧乾燥した直径16mmのポリプロピレン多孔質膜(ヘキストセラニーズ社製 セルガード#2400)からなるセパレータ、および対極である金属リチウムを積層し、試験電池を作製した。電解液としては、1M LiPF6溶液/EC:DMC=1:1(EC=エチレンカーボネート、DMC=ジメチルカーボネート)を用いた。なお試験電池の組み立ては露点温度−50℃以下の環境で行った。
(4)充放電試験
試験電池に対して、1Vから0Vまで0.1CレートのCC(定電流)で充電を行った。次に、0Vから1Vまで0.1Cレートの定電流で放電させた。この充放電サイクルを繰り返し行った。表1および2に、初回の充放電特性と、充放電50サイクル目の放電容量の結果を示す。
Figure 2012204266
Figure 2012204266
表1および2から明らかなように、実施例1〜9における初回放電容量は644mAh/g以上であり、50サイクル目の放電容量は593mAh/g以上と良好であった。一方、比較例1における初回放電容量は1165mAh/gと優れていたが、50サイクル後の放電容量は58mAh/gと著しく低下した。また、比較例2における初回放電容量は501mAh/g、50サイクル後の放電容量は402mAh/gと、実施例と比較して劣っていた。

Claims (8)

  1. SiOx(x=0.2〜1.8)を含む酸化物材料(I)と、P25および/またはB23を含む酸化物材料(II)とを含有することを特徴とする蓄電デバイス用負極活物質。
  2. 酸化物材料(II)が、さらにSnOを含有することを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス用負極活物質。
  3. 酸化物材料(II)が、組成として、モル%で、SnO 45〜95%、P25 5〜55%を含有することを特徴とする請求項2に記載の蓄電デバイス用負極活物質。
  4. 質量%で、酸化物材料(I) 5〜90%、酸化物材料(II) 10〜95%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蓄電デバイス用負極活物質。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の蓄電デバイス用負極活物質、導電助剤および結着剤を含有することを特徴とする蓄電デバイス用負極材料。
  6. 質量%で、負極活物質 55〜90%、結着剤 2〜30%、導電助剤 3〜20%を含有することを特徴とする請求項5に記載の蓄電デバイス用負極材料。
  7. 結着剤が水溶性高分子であることを特徴とする請求項5または6に記載の蓄電デバイス用負極材料。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の蓄電デバイス用負極材料が集電体表面に塗布されてなることを特徴とする蓄電デバイス用負極。
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