JP2012203459A - 指示計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検知ガスの濃度に応じた出力値を出力する検知部が接続されて、出力値に応じた濃度情報を表示可能である指示計3であって、一方向に開口する開口部21を有する箱形状のケース部20と、開口部21からケース部20に抜き差し可能であって、各種の計器設定情報を記憶する記憶部及び記憶部に記憶された計器設定情報を書き換え可能な入力部CSWを有する本体部30と、を備え、入力部CSWは本体部30をケース部20から一定範囲抜き出した状態で操作可能であり、本体部30の上面及び下面に、一定範囲以上抜き出されたときにケース部20に内部側から当接する上側当接部41及び下側当接部42を備えた。
【選択図】図10
Description
ガス検知システムは、例えば、複数箇所においてガス濃度を検知する必要がある施設、例えば、化学物質製造工場や半導体製造工場等に設置される。図1に示すごとく、ガス検知システム1は、各検知対象区域(Area1〜Area5)に夫々配置された検知部2と、夫々の検知部2が個別に接続され、各検知対象区域における被検知ガスの濃度情報(ガス濃度)を表示する複数の指示計3と、何れかの検知対象区域でガス濃度がしきい値を越えたときに警報を発する一つの警報部4と、全ての指示計3からの濃度情報を総括して監視する監視部6と、を備えている。指示計3及び警報部4は一台の総合盤5に集設されており、総合盤5及び監視部6は事務所などの常に人の目が行き届く場所に設置されている。
検知部2は、被検知ガスの種類に応じたガス検知素子を備えている。ガス検知素子は被検知ガスを検知し、その濃度に応じた出力値を指示計3に出力する。ガス検知素子としては、例えば、被検知ガスがメタンガスやLPG(液化石油ガス)のときは、熱線型半導体式センサや接触燃焼式センサを使用し、被検知ガスが水素ガスやヘリウムガスや二酸化炭素ガスのときは気体熱伝導式センサを使用する。全ての検知対象区域で被検知ガスが同じガスであるとは限られず、被検知ガスが異なる場合は、必要に応じて異なるガス検知素子を配設すれば良い。
指示計3は、検知部2が出力した出力値を取得して、その出力値を濃度情報に変換し、その濃度情報(表示対象値)を表示する。即ち、指示計3は、検知対象区域における被検知ガスの濃度情報をリアルタイムに表示する。濃度情報の表示単位は、特定のものでなくても良く、ppm表示、%LEL表示等のように、ガス種やガス検知素子の検知方式によって適宜変更可能である。また、指示計3は検知部2に電源を供給すると共に、警報部4を経由して監視部6に濃度情報等の信号を出力する。なお、指示計3の詳細については後述する。
警報部4は、指示計3に接続され、指示計3における濃度情報がしきい値を超えたときに不図示のスピーカーから警報音を発する。
監視部6は、例えば、パソコン等の電子計算機であって、警報部4に接続され、警報部4から被検知ガスの濃度情報を取得する。監視部6は、検知対象区域毎のガス濃度情報の履歴やシステムの故障等を監視し、管理する。
指示計3の構成概念を示すブロック図を図2に示す。指示計3は、制御演算部10と、記憶部11と、入力部12と、メンテナンスモード切替部13と、テスト部14と、設定モード切替部15と、補助操作部16と、バーグラフ表示部17と、計器状態表示部18と、を備えている。
制御演算部10は、検知部2からの出力値を濃度情報に変換したり、バーグラフ表示部17に濃度情報を表示させたり、計器状態表示部18に現在の計器状態や設定モードにおける設定項目の種別を表示させたりする。計器状態とは、現在何れのモードであるかという情報、故障が発生しているという情報、各種警報を発すべき状態にあるという情報等のことである。
記憶部11は、検知部2からの出力値を濃度情報に変換するための変換式や、指示計3の計器設定情報等を記憶している。計器設定情報は、例えば、メンテナンス時に使用する管理用の計器番号や、検知部2の種類や、警報部4が警報を発するしきい値等を示す。
検知モードは、検知対象区域のガス濃度情報をバーグラフ表示部17にリアルタイムに表示するモードである。検知モードにおいて、制御演算部10は、検知部2からの出力値を取得し、記憶部11に記憶された変換式に基づいて出力値を濃度情報に変換して、濃度情報に基づいてバーグラフ表示部17を制御する。また、制御演算部10は、濃度情報を警報部4を介して監視部6に常時出力すると共に、ガス濃度がしきい値を超えたときは、その情報(以下、「警報情報」と称する)を警報部4に出力する。警報部4は、警報情報を取得すると警報音を発する。警報音は、警報部4において所定の消音操作がなされると、消音される。
メンテナンス第一モードは、定期的なメンテナンス等に使用するモードであって、ガス濃度がしきい値を越えても、制御演算部10が警報部4に警報情報を出力しないモードである。即ち、メンテナンス第一モードにおいては、検知対象区域におけるガス濃度に拘らず警報音が発せられない。したがって、メンテナンス第一モードであれば、例えば、検知部2の出力値の変化に対応してバーグラフ表示部17が正常に反応するか否かや、同様に監視部6が正常に反応するか否かを確認するべく、しきい値を超える濃度の被検知ガスを検知部2に吹き掛けても、警報部4から警報音が発せられないため、工場作業者の作業に影響を与えない。よって、工場稼動中においても円滑なメンテナンス作業を行うことができる。
メンテナンス第二モードは、ガス検知システム1を導入する初期工事等に使用するモードである。他のモードでは、検知部2が指示計3に接続されていないと、制御演算部10は、警報部4を経由して監視部6に異常信号を出力するが、メンテナンス第二モードにおいては、検知部2が指示計3に接続されていなくても、制御演算部10は、異常信号を監視部6に出力しない。即ち、この異常信号を出力しないという点で、他のモードと区別して、メンテナンス第二モードは「特定モード」であると言える。さらに、メンテナンス第二モードのとき、制御演算部10は、所定値の仮想濃度情報を、警報部4を介して監視部6に出力する。
設定モードは、入力値調整、濃度情報出力調整、仕様設定、ネットワーク調整等が可能なモードである。即ち、これらの調整や設定が、記憶部11の計器設定情報の書き換え作業に相当する。通常は検知モードから設定モードにモード変更するが、メンテナンス第一モードから設定モードにモード変更することも可能であって、この場合に上述したワンマンメンテナンスモードにモード変更される。
テスト部14は、所定値の仮想濃度情報を制御演算部10に出力させるものである。この仮想濃度情報の値は、補助操作部16の操作によって大小させられる。具体的には、テストスイッチTSW(図3(b)参照)がテスト部14に相当する。
指示計3は、図9に示すごとく、本体部30と、本体部30を収容するケース部20とを備えている。ケース部20は箱形状をしており、総合盤5に予め固定されている。図3(a)に示すごとく、本体部30は略直方体形状をしている。図9及び図10に示すごとく、本体部30はケース部20に対して抜き差し可能であって、本体部30がケース部20に収容されたとき、本体部30の前面の前面パネル31のみがケース部20から露出する。
バーグラフ表示部17は、図6(c)に示すごとく、濃度情報がレベル0からレベル50を表示するための51個のセグメントと、最上部に配設され、フルスケールオーバーを表示するための1個のセグメントと、最下部に配設され、濃度情報がレベル0よりも小さいことを表示するための1個のセグメントと、の合計53個のセグメントを備えている。53個のセグメントは一直線状に連続して配置されている。
計器状態表示部18は、上述したようにメインランプL1とサブランプL2とから構成されている。メインランプL1は、図3に示すごとく、現在の計器状態を表示するランプであって、指示計3の電源の入り切りを示す電源ランプL1a、故障等が発生していることを示す故障ランプL1b、ガス濃度が第二しきい値を越えたことを示す二段目警報ランプL1c、ガス濃度が第一しきい値を越えたことを示す一段目警報ランプL1d、点滅状態で現在メンテナンス第一モードであることを示し、かつ、点灯状態で現在メンテナンス第二モードであることを示すメンテナンス第二モードランプL1e、現在テストスイッチTSWの操作によって仮想のガス濃度情報が出力されていることを示すテストランプL1fを備えている。メインランプL1は、前面パネル31の操作による状態と、指示計3の操作に関係なく表示が必要となる状態と、を表示するものであるため、常時ケース部20から露出される前面パネル31に配置してある。
表示板34については、対応する検知部2の設置場所が、例えば「Area1」から「Area20」等に変わると、その表示を変更する必要がある。よって、それらの変更に合せて、スケール板35を取り替え可能に構成してある。また、表示板34も取り替え可能である。スケール板35と表示板34とを本体部30へ固定する構造について説明する。
上述したように、本体部30はケース部20に対して抜き差し可能であって、設定モードにおいて設定スイッチCSWを操作するに際しては、設定スイッチCSWを露出させるべく、少なくとも図10に示す程度は、本体部30をケース部20から抜き出す必要がある。また、本体部30の背面の接続コネクタ46には多くの配線が接続されており、かつ、配線には長さの制限があるため、本体部30をケース部20から完全に抜き出して設定操作を行うのは手間がかかる。そこで、以下の構成を採用し、本体部30を設定スイッチCSWの操作が可能な程度にケース部20から抜き出した状態で、本体部30をケース部20に安定させて保持させることを可能にすると共に、本体部30をケース部20に対して抜き差しし易くしてある。
(1)上述の実施形態においては、濃度情報の値がしきい値を越えたとき、バーグラフの表示色がしきい値を示すバーグラフランプBLの表示色と同じ色になるが、これに限られず、常時バーグラフの表示色としきい値を示すバーグラフランプBLの表示色とが異なるよう構成してあっても良い。
3 指示計
11 記憶部
12 入力部
20 ケース部
21 開口部
30 本体部
41 上側当接部
42 下側当接部
45 ROM(記憶部)
CSW 設定スイッチ(入力部)
P 当接箇所
Claims (3)
- 被検知ガスの濃度に応じた出力値を出力する検知部が接続されて、前記出力値に応じた濃度情報を表示可能である指示計であって、
一方向に開口する開口部を有する箱形状のケース部と、前記開口部から前記ケース部に抜き差し可能であって、各種の計器設定情報を記憶する記憶部及び前記記憶部に記憶された前記計器設定情報を書き換え可能な入力部を有する本体部と、を備え、
前記入力部は前記本体部を前記ケース部から一定範囲抜き出した状態で操作可能であり、
前記本体部の上面及び下面に、前記一定範囲以上抜き出されたときに前記ケース部に内部側から当接する上側当接部及び下側当接部を備えた指示計。 - 前記上側当接部と前記下側当接部とを、前記本体部の抜き差し方向において異なる位置に備えた請求項1に記載の指示計。
- 前記下側当接部は、前記本体部を前記一定範囲以上抜き出されたとき、前記ケース部に内部側から当接し、
前記上側当接部は、前記下側当接部よりも差し込み方向側に備えられ、前記本体部のうち抜き出された部分の自重によって前記本体部が前記ケース部と前記下側当接部との当接箇所を中心として下方向に傾いたとき、前記ケース部に内部側から当接する請求項2に記載の指示計。
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