JP2012203104A - 画像形成装置 - Google Patents

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智宏 加藤
Junji Murauchi
淳二 村内
Kazuhiro Saito
和広 斎藤
Tetsuya Kagawa
哲哉 加川
洋朗 ▲高▼田
Hiroaki Takada
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Abstract

【課題】撹拌室内に水平方向に並んで配置された一対の撹拌搬送部材の回転数を増加させることなく、一定量の現像剤を供給室内に安定的に供給する。
【解決手段】ハウジング21の撹拌室21a内に、隔壁21cに沿って配置された第1撹拌搬送部材23と第2撹拌搬送部材24とが水平方向に並んで配置されており、それぞれによって、現像剤を同じ方向に撹拌しつつ搬送する。第1撹拌搬送部材23は、第1連通口21dから流入した現像剤を搬送能力増加部23yへ搬送する。第2撹拌搬送部材24によって搬送される現像剤は、搬送方向の下流側端部において第2流動促進部材24Bにより搬送能力増加部23yへ流動される。現像剤は、搬送能力増加部23yにおいて単位時間当たりの搬送能力が増加した状態とされて搬送方向の下流側端部へ搬送され、第2連通口21eを通って供給室21aへ供給される。
【選択図】図3

Description

本発明は、2成分現像剤を用いて感光体上の静電潜像を現像する現像装置、および、そのような現像装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機等の電子写真方式の画像形成装置に設けられた現像装置には、感光体ドラム上の静電潜像を現像ローラによって現像する際に、1成分現像剤を用いる方式と、トナーと磁性のキャリアとを含む2成分現像剤を用いる方式とがある。
1成分現像剤(トナー)を用いる方式では、現像装置へのトナー供給時、トナーへの電荷付与時、トナー回収時等において、スクリュー等の各種部材がトナーと接触することによりトナーに圧力等の負荷が加わる。トナーは、通常、熱可塑性樹脂に、流動性改質材としての無機微粒子がコーティング処理されており、圧力等の負荷が加わると、トナーの表面が熱的に変化するおそれ、あるいは、トナー表面に無機微粒子が埋め込まれる等によりトナーの劣化が促進されるおそれがある。
特に、画像形成装置による画像形成速度を高速化するためには、トナーも高速で供給する必要がある。この場合には、トナーと接触する各種部材が高速回転され、より大きな負荷がトナーに加わる。これにより、トナーの劣化がさらに促進され、形成されるトナー画像の品質が低下するおそれがある。このことから、1成分現像剤を用いる方式では、画像形成装置による画像形成速度を高速化することに限界がある。
また、形成されるトナー画像を高画質化するために、例えば、6μm以下の直径にまでトナーの小径化が進められている。しかし、トナーの小径化に伴って、多量の外添材が必要になり、また、流動性も悪くなる。このために、小径のトナーでは、負荷が加わると、凝集、外添材の埋め込み等が発生しやすくなる。
さらに、省電力化等のために、トナーの定着温度を低温化することも行われている。しかしながら、トナーの定着温度を低温化すると、トナーの熱的な耐性が低下することになる。このために、トナーに負荷が加わることによってトナー表面に熱が加わると、トナーの劣化が促進されることになる。
このような1成分現像剤に対して、2成分現像剤を用いる方式では、磁性を有するキャリア粒子とトナーとを現像装置内において混合することによりトナーを帯電させて、帯電状態のトナーをキャリアとともに、回転する磁性ローラによって搬送することにより、感光体上の静電潜像をトナーによって現像するようになっている。静電潜像を現像した後の磁性ローラ上の現像剤は、現像装置内に運ばれて、磁性ローラから分離される。分離された現像剤は、再度、感光体上の静電潜像の現像に使用される。
このように、2成分現像剤を用いる方式では、トナーに対する帯電を、粒状のキャリアとの混合によって行うことから、トナーに加わる負荷は、各種部材が接触する1成分現像剤を用いる方式よりも小さくなる。これにより、2成分現像剤を用いる方式では、1成分現像剤よりもトナーの寿命が長くなり、また、高速での画像形成によっても、トナーが劣化することが抑制される。従って、高速化、長寿命化が要望される画像形成装置において、2成分現像剤を用いる方式が好適である。
2成分現像剤を用いた現像装置では、現像装置内において、キャリアに対するトナーの濃度が低下すると、トナーが補給される構成とされる場合がある。このような構成では、補給されたトナーが十分に帯電されない状態で現像ローラに供給されると、トナーの帯電量が小さいことによって、現像ローラ上を搬送される現像剤からトナーが飛散するおそれがある。飛散したトナーは、感光体ドラムにおける静電潜像以外の部分にトナーが付着する地肌カブリ等を発生させる可能性がある。
特に、印字率が高い画像を連続して形成する場合には、トナーの補給が連続して実行されることになる。この場合に、補給されるトナー量が多くなり、全てのトナーを十分に撹拌することができず、従って、補給された全てのトナーが十分に帯電されない状態で現像ローラに搬送されるおそれがある。さらに、画像形成動作を高速化するために、補給されたトナーが現像ローラに達するまでの搬送時間が短縮された場合にも、トナーを十分に帯電させることができないおそれがある。
また、トナー画像を高画質化するために、トナー粒子およびキャリア粒子の粒径を小さくすることが要望されている。しかしながら、トナー粒子およびキャリア粒子の粒径を小さくすると、現像剤としての流動性が全体に低下して現像剤を十分に撹拌および混合することが困難になるおそれがある。現像剤の撹拌および混合が十分でない場合には、補給されたトナーを所定の帯電量とすることができなくなり、前述したように、トナー飛散による地肌かぶり等が発生する可能性がある。
特許文献1には、ハウジングの撹拌室(現像剤撹拌部)内に、現像剤を水平方向に沿って同一方向に搬送する一対の撹拌スクリューを相互に水平状態で並列配置して、一対の撹拌スクリューによって水平方向に現像剤を搬送する間に、現像剤に含まれるトナーを帯電させる構成が開示されている。
水平方向に配置された一対の撹拌スクリューは、その間に仕切りがないために、それぞれの搬送域の間を現像剤が相互に移動できるように構成されており、従って、一対の撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、それぞれの搬送域を搬送される間に両搬送域内を流動する。これによりトナーが効率よく帯電されることになる。
一方の撹拌スクリューの搬送域の終端部(搬送方向の下流側端部)は、現像剤を撹拌室から供給室へと供給するための開口部に対向した状態になっており、他方の撹拌スクリューの搬送域の終端部は、当該撹拌スクリューの搬送域の終端部よりも開口部から離れて配置されている。
一対の撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、一方の撹拌スクリューの搬送域の終端部において合流し、当該終端部に対向した開口部を介して供給室(現像剤供給回収部)内へ搬送される。
供給室に搬送された現像剤の一部は、供給室内に配置された現像剤供給回収スクリューによって搬送される間に、現像ローラへ搬送されて、現像ローラによって搬送されるトナーにより感光体ドラム上の静電潜像が現像される。
また、特許文献1では、一対の撹拌スクリューによる現像剤の搬送量の総和が現像剤供給回収スクリューによる現像剤の搬送量と同等となる現像剤搬送能力とする構成になっている。一対の撹拌スクリューがこのような現像剤搬送能力を有することにより、一対の撹拌スクリューによって、現像剤を所定の搬送量で供給室へ搬送することができ、現像ローラに供給される現像剤のトナー濃度が現像剤の搬送方向に沿って不均一になることを抑制することができる。その結果、印字率が高い画像を連続して形成する場合等において画像にトナー濃度ムラが発生することを抑制でき、高画質の画像を形成することができる。
特許第4155089号公報
特許文献1に開示された構成では、一対の撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、搬送方向の終端部において、開口部に遠い方の撹拌スクリューの搬送域から、開口部に近い方の撹拌スクリューの搬送域に合流されて、開口部に近い方の撹拌スクリューにより、開口部を介して供給室へ搬送される。しかしながら、開口部に近い方の撹拌スクリューの回転によっては、現像剤は回転方向の全周において放射状に流動する。このために、開口部に遠い方の撹拌スクリューの搬送域の現像剤は、開口部へ効率よく流動させることができないおそれがある。
また、一対の撹拌スクリューによって搬送される現像剤量が変動した場合には、開口部を通過する現像剤量も大きく変動するおそれがある。このために、供給室へ搬送される現像剤量が低下して、現像剤供給回収スクリューによって搬送される現像剤量が低下し、現像ローラに供給される現像剤量が低下する可能性が大きくなる。この場合にも、感光体ドラム上に形成されるトナー画像のトナー濃度が低下するおそれがある。
また、画像形成装置は、省スペース化、画像形成動作の高速化等のために、小型化が要望されている。このような小型化の要望に対して、現像装置における撹拌室内に一対の撹拌スクリューを水平方向に並列配置する構成とすると、撹拌室の容積(容量)が大きくなる。このことから、一対の撹拌スクリューのそれぞれの体積(螺旋羽根の外径)をできるだけ小さくして、撹拌室の容積をできるだけ小さくすることが好ましい。
しかしながら、各撹拌スクリューの螺旋羽根の外径を小さくすると、各撹拌スクリューによって搬送される現像剤量が低下し、前述したように、開口部を介して現像剤供給回収部へ搬送される現像剤量が低下するおそれがある。
このような問題を解消するためには、各撹拌スクリューを高速回転させればよい。これにより、各撹拌スクリューによる現像剤の搬送量が増加し、供給室への現像剤の搬送量を増加させることができる。
しかし、各撹拌スクリューの回転数を増加させると、各撹拌スクリューの回転軸を支持する軸受けが短期間で摩耗し、長期にわたって安定的に使用することができなくなるおそれがある。また、各撹拌スクリューの回転軸における現像装置のシール性も短期間で劣化するおそれがある。
特に、印字率が高い画像を連続して形成する場合等には、供給室において多量のトナーが急激に消費されるために、多量のトナーを供給室に供給しなければならず、その場合に、トナーの帯電効率を増加させるために各撹拌スクリューの回転数をさらに増加させると、軸受け等はさらに早期に劣化し、現像装置の耐用期間が著しく短くなるおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撹拌室内に水平方向に並んで配置された一対の撹拌搬送部材によって現像剤を同じ方向に搬送して供給室内に供給する構成において、一対の撹拌搬送部材による駆動速度を増加させることなく、現像剤を供給室内に安定的に供給することができる現像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る現像装置は、隔壁によって供給室と撹拌室とに仕切られ、トナーおよびキャリアを含む現像剤を、前記供給室内において前記隔壁に沿って第1方向に搬送した後に、第1連通口を通って前記撹拌室内に供給し、当該撹拌室内を前記第1方向とは逆方向である第2方向へ搬送して第2連通口から前記供給室内へ循環させるとともに、前記供給室内を搬送される現像剤により感光体上の静電潜像を現像する現像装置であって、前記撹拌室内において、前記隔壁に沿って前記第1連通口から第2連通口まで、現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌搬送部材と、前記撹拌室内において前記隔壁から前記第1撹拌搬送部材よりも離れた位置に、前記第1撹拌搬送部材と水平方向に並設されて、当該第1撹拌搬送部材と協働して現像剤を前記第2方向へ撹拌しつつ搬送する第2撹拌搬送部材とを備え、前記第1撹拌搬送部材の搬送域の下流側端部が前記第2連通口に対向しており、前記第2撹拌搬送部材の搬送域の下流側端が前記第1撹拌搬送部材の搬送域の下流側端部よりも上流側に位置し、当該第2撹拌搬送部材の搬送域の下流側の端部に搬送される現像剤が前記第1撹拌搬送部材の搬送域へ合流され、前記第1撹拌搬送部材には、前記第2撹拌搬送部材の現像剤が合流する搬送域から前記下流側の端部まで、現像剤の単位時間当たりの搬送能力が増加した搬送能力増加部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像装置を有することを特徴とする。
本発明の現像装置では、第2撹拌搬送部材によって撹拌室内を搬送される現像剤が、第2撹拌搬送部材の搬送域における下流側端部で第1撹拌搬送部材の搬送能力増加部へ流動する。この場合、搬送能力増加部では、搬送される現像剤の単位時間当たりの搬送能力が増加するので、第2撹拌搬送部材から第1撹拌搬送部材に現像剤が流動しても、それぞれの駆動速度を増加させることなく、第1撹拌搬送部材の下流側に、現像剤を安定的に搬送することができる。これにより、感光体上の静電潜像を、トナー濃度が低下することなく、安定的に現像することができる。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、前記第1搬送羽根の外径は、前記搬送能力増加部よりも上流側では一定であり、当該搬送能力増加部では前記搬送能力増加部の上流よりも大きくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1搬送羽根の外径は、前記搬送能力増加部において、現像剤搬送方向の下流側になるにつれて連続的または段階的に大きくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、前記第1搬送羽根のピッチは、前記搬送能力増加部よりも上流側では一定であり、当該搬送能力増加部では大きくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1搬送スクリューは、前記第1搬送羽根の外径が一定になった部分に、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って撹拌する第1撹拌部材を有することを特徴とする。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材は、前記搬送能力増加部よりも下流側に、前記第1搬送羽根と同じ方向の螺旋状の搬送羽根が前記第1回転軸に設けられた順方向搬送部と、当該順方向搬送部よりも下流側において前記第1搬送羽根とは逆方向の螺旋状になった搬送羽根が前記第1回転軸に設けられた逆方向搬送部とを備えていることを特徴とする。
好ましくは、前記供給室内には、現像剤を前記隔壁に沿って第1方向に搬送する供給搬送スクリューと、当該供給搬送スクリューによって搬送される現像剤を感光体上に供給する現像ローラとが設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記供給搬送スクリューは、当該供給搬送スクリューの搬送域に沿って配置された回転軸と、当該回転軸に一定のピッチおよび一定の外径で螺旋状に設けられた搬送羽根とを有し、前記第1搬送スクリューは、前記搬送能力増加部よりも上流側に設けられた前記搬送羽根の外径が、前記供給搬送スクリューの搬送羽根の外径よりも小さくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2撹拌搬送部材は、当該第2撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第2回転軸と、当該搬送域の前記下流側端部よりも第2方向の上流側部分において当該第2回転軸に一定のピッチおよび一定の外径で螺旋状に設けられた第2搬送羽根と、を有する第2搬送スクリューを備えており、前記第2搬送羽根の外径が、前記供給搬送スクリューの搬送羽根の外径よりも小さくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2撹拌搬送部材の下流側端部に、前記搬送能力増加部への現像剤の流動を促進させる流動促進部材が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記流動促進部材は、前記第2回転軸の周方向に沿って現像剤を撹拌することを特徴とする。
好ましくは、前記第2撹拌搬送部材の前記流動促進部材は、前記第2回転軸の周方向に一定の間隔をあけた状態で、それぞれが軸方向に沿って配置された複数の帯板状の撹拌板を有することを特徴とする。
好ましくは、前記撹拌板のそれぞれは、前記第2回転軸から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤の搬送方向の上流側から下流側になるに従って連続的または段階的に短くなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2搬送スクリューには、前記第2回転軸の周方向に沿って現像剤を撹拌する第2撹拌部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタの主要部の構成を説明するための模式図である。 図1に示すカラーデジタルプリンタに設けられた現像装置の横断面を説明するための模式図である。 図2に示す現像装置の平断面の構成を説明するための模式図である。 (a)は、図3に示す現像装置における所定領域(流出側バッファ領域)内の横断面の構成を説明するための模式図、(b)は、その所定領域の平面を拡大して示す模式図である。 図3に示す現像装置における所定領域(流出領域)内の横断面の構成を説明するための模式図である。 本実施形態の現像装置における実施例1〜4の構成の条件を記載した表である。 実施例1〜4における現像装置の駆動条件および現像剤環境評価結果を記載した表である。 実施例1〜4において、供給室内に供給される現像剤の上面のレベル(液面高さ)の判定に関する説明図である。 比較例における現像装置の平断面の構成を説明するための模式図である。
以下に本発明の実施形態について説明する。
[プリンタの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、カラープリンタとする)の主要部の構成を説明するための模式図である。このカラープリンタは、外部の端末装置等から入力される画像データに基づいて、電子写真方式によりカラーまたはモノクロのトナー画像を形成して記録シート上に転写し、記録シート上に転写されたトナー画像を記録シート上に定着する構成になっている。
図1に示すカラープリンタには、周回移動域が垂直方向に沿って長くなった中間転写ベルト18が設けられている。中間転写ベルト18は、下側の駆動ローラ17aおよび上側の従動ローラ17bに巻き掛けられて、矢印Xで示す方向に周回移動する。
中間転写ベルト18の側方には、中間転写ベルト18の周回移動方向に沿って、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが、上側から順番に設けられている。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、矢印Zで示す方向にそれぞれ回転される感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが、中間転写ベルト18に対向して水平状態で設けられている。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーによって画像を形成する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、トナー画像を形成するためのトナーの色のみがそれぞれ異なっていること以外は概略同様の構成になっていることから、画像形成ユニット10Yの構成のみを詳細に説明して、他の画像形成ユニット10M、10C、10Kの構成の詳細な説明は省略する。
画像形成ユニット10Yに設けられた感光体ドラム11Yの下方には、感光体ドラム11Yに対向して帯電ローラ12Yが配置されている。感光体ドラム11Yは、帯電ローラ12Yによって表面が一様に帯電され、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像形成ユニット10Yの下方に設けられた露光走査装置13Yからレーザ光Lが照射される。露光走査装置13Yは、画像データに対応して変調されたレーザ光Lを感光体ドラム11Yの表面に照射して、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像データに対応した静電潜像を形成する。
感光体ドラム11Yの表面における静電潜像に対して、感光体ドラム11Yの回転方向下流側には、現像装置20Yが設けられている。現像装置20Yは、感光体ドラム11Yに対して中間転写ベルト18とは反対側の側方に、感光体ドラム11Yの軸方向(画像形成装置の正面側から背面側方向)に沿って配置されている。
現像装置20Yは、Y色の非磁性トナー(以下、単に「トナー」という)と、磁性キャリア(以下、単に「キャリア」という)とを含む2成分現像剤を用いて、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像をY色のトナーによって現像する。これにより、感光体ドラム11Yの表面に、Y色のトナー画像が形成される。現像装置20Yの具体的な構成については後述する。
中間転写ベルト18の周回移動域の内側には、中間転写ベルト18を挟んで感光体ドラム11Yに対向する1次転写ローラ15Yが配置されており、感光体ドラム11Y上に形成されたトナー画像は、転写バイアス電圧が印加された1次転写ローラ15Yによって形成される電界の作用により、感光体ドラム11Yから中間転写ベルト18上に1次転写される。
なお、フルカラー画像を形成する場合には、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に形成されたそれぞれのトナー画像が中間転写ベルト18上の同じ領域に多重転写されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの画像形成動作タイミングがずらされる。
モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えばKトナー用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されることによって、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上にトナー画像が形成されて、中間転写ベルト18における所定領域上に転写される。
感光体ドラム11Yにおける1次転写ローラ15Yの対向位置に対して回転方向下流側にはクリーニング部16Yが設けられている。クリーニング部16Yは、感光体ドラム11Yの表面に残留するトナーを、回転型ブラシによって除去する。
トナー画像が形成された中間転写ベルト18の搬送方向下流側の端部(下側の端部)は、駆動ローラ17aに巻き掛けられており、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18の外周面に対向して、2次転写ローラ19が配置されている。2次転写ローラ19は、中間転写ベルト18に当接しており、両者の間に転写ニップTNが形成されている。
中間転写ベルト18の下方には、転写ニップTNを水平方向に沿って通過する記録シートの搬送経路31が設けられており、この搬送経路31に沿って記録シートSが搬送される。記録シートSは、中間転写ベルト18の周回移動に同期して転写ニップTNへ搬送される。
転写ニップTNへ搬送される記録シートSは、周回移動される中間転写ベルト18の外周面(搬送面)に密着した状態で転写ニップTNを通過する。中間転写ベルト18上に転写されたトナー画像は、記録シートSが転写ニップTNを通過する間に、転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラ19によって形成される電界の作用により、記録シートSに2次転写される。
転写ニップTNに対して記録シートSの搬送方向の下流側には、定着装置33が設けられており、転写ニップTNにおいてトナー画像が2次転写された記録シートSは、転写ニップTNに対して記録シートSの搬送方向下流側に配置された定着装置33へ搬送される。
定着装置33は、ヒータランプ33aが内蔵された加熱ローラ33bと、加熱ローラ33bに圧接された加圧ローラ33cとを有しており、加熱ローラ33bと加圧ローラ33cとの間に定着ニップFNが形成されている。ヒータランプ33aは、加熱ローラ33bの軸心部に沿って配置されており、加熱ローラ33bを加熱する。
トナー画像が転写された記録シートSは、定着ニップFNを通過する間に、記録シートS上のトナー画像が、ヒータランプ33aにて加熱された加熱ローラ33bによって加熱されるとともに、加熱ローラ33bおよび加圧ローラ33cによって加圧されることにより記録シートSに定着される。
転写ニップTNに対して中間転写ベルト18の周回移動方向の下流側には、中間転写ベルト18上に残留するトナー(廃トナー)等を除去するベルトクリーニング装置37が設けられている。ベルトクリーニング装置37は、例えば一対の回転型ブラシによって、中間転写ベルト18上に残留するトナー等を掻き落す。
なお、画像形成ユニット10Yにおいて、感光体ドラム11Yを帯電ローラ12Yによって帯電する構成であったが、このような構成に代えて、回転型又は固定型のブラシ式帯電装置、コロナ放電式帯電装置、感光体ドラム11Yの表面に接触しない近接帯電部材等を用いてもよい。また、中間転写ベルト18上のトナー像を記録シートに2次転写ローラ19によって転写する構成に代えて、ワイヤ放電式転写装置等を使用してもよい。
さらに、クリーニング部16Yは、回転型ブラシを使用する構成に代えて、固定型ブラシ、板状のブレード等を使用してもよい。他の画像形成ユニット10M、10C、10Kにおいても同様である。また、ベルトクリーニング装置37も、回転型ブラシを用いる構成に限らず、固定型ブラシ、板状のブレード等を用いる構成としてもよい。
[現像装置の構成]
図2は、画像形成ユニット10Yに設けられた現像装置20Yにおける横断面の構成を説明するための模式図、図3は、その現像装置20Yの平断面の構成を説明するための模式図である。なお、図2は、現像装置20Yにおける感光体ドラム11Yの軸方向のほぼ中央位置(後述する撹拌搬送領域Ac)における横断面の構成を示している。
図2および図3に基づいて現像装置20Yの詳細な構成について説明する。なお、他の各画像形成ユニット10M、10C、10Kに設けられた現像装置20M、20C、20Kも、画像形成ユニット10Yの現像装置20Yと概略同一の構成になっているために、それらの構成の詳細な説明については省略する。
現像装置20Yは、感光体ドラム11Yの軸方向(画像形成装置の正面側から背面側方向)に沿って配置されたハウジング21を有している。ハウジング21の内部には、トナーおよびキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。ハウジング21は、支持部材22(図2参照)によって水平状態に支持されている。
ハウジング21の内部は、感光体ドラム11Yに近接して配置された供給室21aと、感光体ドラム11Yに対して供給室21aよりも離れて配置された撹拌室21bとに、隔壁21cによって仕切られている。隔壁21cは、感光体ドラム11Yの軸方向に沿って長く延びており、図2に示すように、ハウジング21における供給室21aおよび撹拌室21bのそれぞれの底部21hおよび21kに連続して垂直に立ち上げられている。
図3に示すように、隔壁21cにおける正面側および背面側の端部は、それぞれ、ハウジング21の正面側および背面側の各端面21xおよび21yのそれぞれとは一定の間隔が形成されており、隔壁21cのそれぞれの端部と各端面21xおよび21yとの間に、供給室21aと撹拌室21bとを連通する第1連通口21dおよび第2連通口21eが形成されている。第1連通口21dおよび第2連通口21eは、感光体ドラム11Yの軸方向に沿った長さ(開口幅)が、それぞれLa(mm)およびLe(mm)になっている。
図2に示すように、ハウジング21における撹拌室21bの内部には、隔壁21cに沿って相互に平行に配置された第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24が、水平方向に並列配置されている。第1撹拌搬送部材23は、隔壁21cに近接して配置され、第2撹拌搬送部材24は、隔壁21cに対して第1撹拌搬送部材23よりも離れて配置されている。第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、撹拌室21b内の現像剤を、第1連通口21dから第2連通口21eに向かう方向(図3に矢印F2で示す方向)に搬送するようになっている。
撹拌室21bに対して隔壁21cを挟んで設けられた供給室21aの内部には、隔壁21cに沿って現像剤を搬送する供給搬送スクリュー(供給搬送部材)25が設けられている。供給搬送スクリュー25は、供給室21a内の現像剤を、第2連通口21eから第1連通口21dに向かう方向(図3に矢印F1で示す方向)へ搬送する。
また、供給室21aの内部には、隔壁21cに対して供給搬送スクリュー25よりも離れた位置に、現像ローラ(現像剤担持体)27が設けられている。現像ローラ27は、供給搬送スクリュー25に平行な水平状態に配置されており、供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤の一部が現像ローラ27に供給される。
図2に示すように、現像ローラ27は、供給室21aにおける感光体ドラム11Yに近接した側部に設けられており、感光体ドラム11Yの表面に対して、斜め上方から軸方向の全域にわたって対向している。供給搬送スクリュー25は、現像ローラ27と隔壁21cとの間において、現像ローラ27の斜め下方に配置されており、撹拌室21b内の第1撹拌搬送部材23とは隔壁21cを介して水平方向に並列配置されている。
図3に示すように、供給搬送スクリュー25は、供給室21a内における供給搬送スクリュー25の搬送域に沿って設けられた回転軸25aと、供給室21a内に位置する回転軸25aの全体にわたって螺旋状に巻き付けられた状態の搬送羽根25bとを有している。
回転軸25aは、ハウジング21の正面側の端面21xおよび背面側の端面21yに対して、それぞれ軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されている。また、回転軸25aは、正面側の端面21xおよび背面側の端面21yに対して、ハウジング21内の現像剤が外部に漏出しないようにシールされている。
搬送羽根25bは、一定のピッチおよび一定の外径Rr(図2参照)になっており、搬送羽根25bにおける軸方向の両側の各端部は、第1連通口21dおよび第2連通口21eにそれぞれ対向している。
図2に示すように、供給室21aの底部21hは、供給搬送スクリュー25の搬送域の全体にわたって、垂直状態になった隔壁21cに連続した底面が設けられている。この底面は、搬送羽根25bの下側の1/4周程度の外周縁とは、1.5mm〜3.0mm程度の一定の間隔を有する円周面になっている。この底面は、搬送羽根25bの直下において底部21hの水平部分に連続している。
供給搬送スクリュー25の回転軸25aは、回転力が伝達されることによって図2に矢印D3で示す方向に回転される。供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bは、回転軸25aが矢印D3で示す方向に回転されることによって回転軸25aと一体となって回転し、第2連通口21eを通って供給室21a内に流入する現像剤を第1連通口21dへ搬送する。第2連通口21eから第1連通口21dへ搬送される現像剤の一部は、現像ローラ27に供給される。
図2に示すように、現像ローラ27は、従来の2成分現像剤を用いた現像装置において使用される現像ローラと同様に、感光体ドラム11Yの外周面とは一定の間隔をあけて平行に配置された円筒状の現像スリーブ27aと、現像スリーブ27a内に設けられた円柱状の磁石ローラ27bとを有している。
磁石ローラ27bは、ハウジング21に対して回転しないように固定されており、現像スリーブ27aは、磁石ローラ27bの周囲を回転するように、ハウジング21に回転可能に支持されている。現像スリーブ27aは、感光体ドラム11Yとの対向位置においてそれぞれの表面位置が同方向に周回移動するように回転駆動される。
現像スリーブ27aの内部に設けられた磁石ローラ27bには、図2に示すように、感光体ドラム11Yに近接する位置に、第1N極(N1)が設けられており、この第1N極(N1)に対して現像スリーブ27aの回転方向の上流側(回転方向とは反対側)に、第1S極(S1)と、第2N極(N2)と、第3N極(N3)と、第2S極(S2)とが、回転方向とは逆方向に順番に配置されている。感光体ドラム11Yに近接する第1N極(N1)は、キャリアを現像スリーブ27aに引き付けるようになっている。第2N極(N2)および第3N極(N3)は、感光体ドラム11Yとは反対側においてハウジング21の内部に対向している。
図3に示すように、現像ローラ27における現像スリーブ27aの軸方向長さは、供給搬送スクリュー25における搬送羽根25bの軸方向長さよりも若干短くなっており、現像スリーブ27aの外周面は、軸方向の全域にわたって搬送羽根25bに対向した状態になっている。
供給室21a内では、供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤の一部は現像ローラ27に供給され、回転状態になった現像スリーブ27aの外周面上に付着して搬送される。図2に示すように、現像スリーブ27aの外周面上を搬送される現像剤は、現像スリーブ27aの下方に設けられた規制部材28によって、現像スリーブ27aの外周面上における厚みが軸方向の全域にわたって規制されて、所定の搬送量とされる。
現像スリーブ27aの外周面上を搬送される現像剤のキャリアは磁気ブラシを形成し、磁気ブラシに付着したトナーが、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像する。静電潜像の現像に使用されないトナーは、回転される現像スリーブ27aによってキャリアとともに供給室21a内に搬送されて、磁石ローラ27bの磁力によってキャリアとともに供給室21a内に戻される。
図3に示すように、供給搬送スクリュー25によって供給室21a内を搬送される現像剤は、第1連通口21dを通って撹拌室21b内に流動する。撹拌室21bの内部に流動した現像剤は、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24によって、第2連通口21eへ向けて図3に矢印F2で示す方向に搬送され、第2連通口21eを通って供給室21aの内部に供給される。
図3に示すように、撹拌室21b内において隔壁21cに近接して配置された第1撹拌搬送部材23は、ハウジング21の正面側の端面21xと背面側の端面21yとの間にわたって現像剤の搬送域が形成されている。これに対して、第1撹拌搬送部材23よりも隔壁21cから離れて配置された第2撹拌搬送部材24は、現像剤の搬送域が、第1撹拌搬送部材23よりも画像形成装置の正面側に長くなるとともに、背面側においては、第2連通口21eの開口幅(Le)分だけ第1撹拌搬送部材23よりも短くなっている。なお、第2撹拌搬送部材24の長さは、ここに記載されている長さに限るものではない。
第2撹拌搬送部材24の搬送域は、第1撹拌搬送部材23よりも画像形成装置の正面側に長くなった部分を除いて、第1撹拌搬送部材23の搬送域に隣接しており、相互に隣接する第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24の搬送域においては、両者の間に仕切りがないことにより(但し、後述するように、高さの低いガイド部21uは存在する)、搬送される現像剤が一方の搬送域から他方の搬送域へ相互に移動できるようになっている。
ハウジング21における正面側の端面21xには、第1撹拌搬送部材23の搬送域よりも正面側に突出した第2撹拌搬送部材24の搬送域を覆うケーシング部21mが設けられている。このケーシング部21mの上面には、トナー補給口21n(図3において二点鎖線で示す)が設けられており、ケーシング部21mの内部には、図示しないトナーホッパーから供給されるトナーが、トナー補給口21nを介して流入するようになっている。
なお、以下においては、第1連通口21dに対向する第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24の搬送域である長さLaの領域を流入領域Aaとする。
また、第1撹拌搬送部材23における流入領域Aaに対して現像剤の搬送方向下流側に隣接する長さLbの領域と、この領域の側方に隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送領域とを流入側混合領域Abとする。
さらに、第1撹拌搬送部材23における流入側混合領域Abに対して現像剤の搬送方向下流側に隣接した長さLcの領域と、この領域の側方に隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送領域とを撹拌搬送領域Acとする。
さらにまた、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24における撹拌搬送領域Acに対して現像剤の搬送方向下流側に隣接した長さLdの領域を、流出側バッファ領域Adとする。
なお、第1撹拌搬送部材23の下流側の端部における第2連通口21eに対向する搬送領域は、流出領域Aeとする。なお、流出領域Aeにおける現像剤の搬送方向の長さは、第2連通口21eの開口幅に等しくLeになっている。
トナー補給口21nからケーシング部21m内に流入したトナーは、第2撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24により流入領域Aaおよび流入側混合領域Abを通って、撹拌搬送領域Acへ搬送される。流入領域Aaにおいては、第1連通口21dを通って流入した現像剤が、第2撹拌搬送部材24により、流入側混合領域Abを通って、撹拌搬送領域Acへ搬送されている。
流入領域Aa、流入側混合領域Ab、撹拌搬送領域Acにおいては、第2撹拌搬送部材24によって搬送されるトナーが、第1撹拌搬送部材23によって搬送される現像剤と混合され、その搬送の間に、現像剤に含まれるトナーおよびキャリアが撹拌されることにより、トナーは帯電状態とされる。
トナーが帯電状態になった現像剤は、第1撹拌搬送部材23によって流出領域Aeへと搬送され、流出領域Aeにおいて、第2連通口21eを通って供給室21a内へ供給される。
流出領域Aeでは、ハウジング21の背面側の端面21yによって、第1撹拌搬送部材23の現像剤搬送方向の下流側端が規定されており、この端面21yによって第1撹拌搬送部材23による現像剤のF2方向への搬送が規制される。
ハウジング21の背面側の端面21yには、第1撹拌搬送部材23を挟んで第2連通口21eに対向する外壁部21wが設けられている。外壁部21wは、第1撹拌搬送部材23の搬送域に沿って配置されている。外壁部21wは、第1撹拌搬送部材23に沿った長さが第2連通口21eの開口幅(Le)に等しくなっている。
外壁部21wにおける第1撹拌搬送部材23の搬送方向上流側端部には、第2撹拌搬送部材24の搬送域側に直角な状態で連続する遮蔽部21zが設けられている。遮蔽部21zは、第2撹拌搬送部材24の搬送域における下流側の端部を遮蔽するように、第2撹拌搬送部材24の搬送方向に対して直交した垂直状態で配置されており、第2撹拌搬送部材24による現像剤のF2方向への搬送は遮蔽部21zによって規制される。なお、遮蔽部21zは、第2撹拌搬送部材24の搬送域に沿ったハウジングの側面21vに連続している。
第1撹拌搬送部材23は、正面側の端面21xと背面側の端面21yとの間の搬送域内に架設された第1回転軸23aと、第1撹拌搬送部材23の搬送域における搬送方向下流側の終端部である流出領域Aeを除いた搬送域内において第1回転軸23aに螺旋状に設けられた第1搬送羽根23bとを備えている。第1搬送羽根23bは、第1回転軸23aとともに第1搬送スクリュー23Aを構成している。
また、第1撹拌搬送部材23は、第1搬送スクリュー23Aの現像剤搬送方向下流側の端部の流出領域Ae内に、現像剤が第2連通口21eを介して供給室21aへの流動することを促進させる第1流動促進部材23Bを備えている。
なお、第1回転軸23aは、ハウジング21における正面側の端面21xおよび背面側の端面21yのそれぞれに対して、軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されるとともに、シール部材(図示せず)によって現像剤に含まれるトナーがハウジング21の外部に漏出しない状態にシールされている。
第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bは、流入領域Aa〜撹拌搬送領域Acにわたって一定のピッチで所定の螺旋方向になるように螺旋状に巻き付けられた状態になっている。また、第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bは、撹拌搬送領域Acに対して現像剤搬送方向下流側に隣接する流出側バッファ領域Ad内に位置する部分を除いて、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bの外径Rrよりも小さな一定の外径(直径)Rc(図2参照)の第1撹拌搬送部23xになっている。
なお、第1搬送羽根23bは、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bと同じ螺旋方向になっているが、図2に示すように、第1回転軸23aの回転方向D1が、供給搬送スクリュー25の回転軸25aの回転方向D3とは逆方向になっており、従って、第1搬送羽根23bによる現像剤の搬送方向は、供給搬送スクリュー25の搬送方向とは逆方向になっている。
図2に示すように、撹拌室21bの底部21kには、垂直状態になった隔壁部21cに連続した底面21sが設けられている。この底面21sは、撹拌搬送領域Ac内における第1撹拌搬送部材23の搬送域の下方において、例えば、第1撹拌搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの下側の1/3周程度の外周縁とは一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)を有する一定の曲率の円周面になっている。
第1搬送羽根23bは、第1回転軸23aが所定方向に回転されることによって、流入領域Aa内に流入した現像剤を流出領域Aeへ向けて矢印F2方向に搬送する。この場合、第1撹拌搬送部23xでは、一定の外径Rcになった第1搬送羽根23bの下部と、撹拌室21bの底部21kにおける円周面21sとが一定の間隔になっていることから、第1搬送羽根23bの回転によって、現像剤はほぼ一定の搬送量で搬送される。
第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌搬送部23xは、現像剤搬送方向の上流側の端部が第1連通口21dに対向しており、第1連通口21dを通って撹拌室21b内に流入する現像剤が、第1撹拌搬送部23xにおける第1搬送羽根23bによって、流入側混合領域Abおよび撹拌搬送領域Acを通って流出側バッファ領域Adへ搬送される。
図3に示すように、流入側混合領域Abに対して現像剤の下流側に隣接する撹拌搬送領域Acでは、第1搬送スクリュー23Aにおける第1回転軸23aに、現像剤を第1回転軸23aの周方向に搬送して撹拌する複数の第1撹拌板23gが軸方向に沿って一定の間隔をあけて設けられている。各第1撹拌板23gは、軸方向に沿った帯板状をしており、第1搬送羽根23bのピッチに等しいピッチで配置されている。各第1撹拌板23gの軸方向に沿った長さは、例えば、第1搬送羽根23bの1/2ピッチ分の軸方向長さに等しくなっている。
なお、後述するように、第1撹拌板23gは、第2撹拌搬送部材24に設けられた第1撹拌板24gとは、軸方向に沿って交互に配置されている。
第1撹拌板23gのそれぞれの外側の側縁は、第1回転軸23aの軸心からの距離(高さ)が、第1搬送羽根23bの半径に対して1mm程度短くなっている。また、各第1撹拌板23gのそれぞれの厚さは2mm程度になっている。
各第1撹拌板23gは、第1回転軸23aが図2に矢印D1で示す方向に回転されると、第1搬送羽根23bによって搬送される現像剤を第1回転軸23aの周方向に沿って搬送して撹拌する。この場合、底部21kにおける底面21s上に位置する現像剤は、各第1撹拌板23gによって底面21sに沿って下から上へと流動される際に、現像剤の一部が、第2撹拌搬送部材24の搬送域との間に設けられたガイド部21uに案内されて、第2撹拌搬送部材24の搬送域へ流動する。ガイド部21uの構成については後述する。
撹拌搬送領域Ac内では、第1撹拌搬送部材23における第1撹拌搬送部23xを構成する第1搬送羽根23bとともに、複数の第1撹拌板23gが設けられている。従って、撹拌搬送領域Ac内では、第1撹拌搬送部材23によって、現像剤を、効率よく撹拌しつつ搬送することができる。
図4(a)は、流出側バッファ領域Adの内部の横断面の構成を説明するための模式図、図4(b)は、流出側バッファ領域Adの構成を説明するための平面を拡大して示す模式図である。図4(b)に示すように、流出側バッファ領域Adの内部に位置する第1撹拌搬送部材23の第1搬送スクリュー23Aは、第1搬送羽根23bの外径が、現像剤の搬送方向下流側になるにつれて連続的に大きくなった搬送能力増加部23yになっている。
第1搬送羽根23bの外径は、搬送能力増加部23yにおける搬送方向上流側の端部においては第1撹拌搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの外径Rcに等しくなっており、搬送方向下流側の端部においては最大外径Rd(Rd>Rc)になっている。
なお、搬送能力増加部23yでは、第1搬送羽根23bの外径が搬送方向下流側になるにつれて順次増加していることから、撹拌室21bの底部21kに設けられた底面21sは、第1搬送羽根23bの外側縁とは一定間隔が形成された状態になっており、従って、搬送方向の下流側になるにつれて順次低くなるように傾斜している。
第1搬送羽根23bの外径は、搬送方向下流側になるにつれて断続的に増加する構成であってもよい。この場合には、撹拌室21bの底部21kに設けられた底面21sは、第1搬送羽根23bの外径に対応させて、搬送方向下流側になるにつれて断続的に減少する構成とされる。
ハウジング20の底部21kには、流出側バッファ領域Adにおける第1撹拌搬送部材23の搬送領域に対応した外側面に、流出側バッファ領域Ad内を搬送される現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサ29(図4(a)参照、なお、図3において想像線で示している)が設けられている。このトナー濃度センサ29は、現像剤におけるキャリアに対するトナー濃度の変化によって生じる透磁率の変化に基づいて、トナー濃度を検出するようになっており、トナー濃度センサ29の出力に基づいて、トナーホッパーからトナー補給口21nにトナーが供給される。
図5は、流出領域Aeの横断面の構成を説明するための模式図である。第1撹拌搬送部材23の現像剤搬送方向の下流側終端部である流出領域Aeには、前述したように、第2撹拌搬送部材24は設けられず、現像剤を、第2連通口21eを介して供給室21aへの流動を促進させる第1流動促進部材23Bが設けられている。
第1流動促進部材23Bは、図3に示すように、流出領域Ae内に位置する第1回転軸23aに、第1搬送羽根23bと同じ螺旋方向の螺旋状であって、軸心に対して180度位相の異なる一対の順方向搬送羽根23cと、順方向搬送羽23cの現像剤搬送方向下流側に位置する第1回転軸23aに、順方向搬送羽根23cとは逆向きの螺旋方向の螺旋状であって、軸心に対して180度位相の異なる一対の逆方向搬送羽根23dとを有している。
一対の順方向搬送羽根23cは、それぞれが第1搬送羽根23bよりも小さな螺旋ピッチで、相互に半ピッチずれた状態になっており、第2連通口21eの開口幅Leの1/2の軸方向長さで設けられている。一対の順方向搬送羽根23cのそれぞれは、第1搬送羽根23bの最大外径Rdに等しい一定の外径になっている。
順方向搬送羽根23cの現像剤搬送方向下流側に設けられた一対の逆方向搬送羽根23dは、順方向搬送羽根23cと同じピッチで相互に半ピッチずれた状態になっている。また、一対の逆方向搬送羽根23dは、一定の外径Rdになっており、順方向搬送羽根23cとハウジング21における背面側端面21yとの間に、第2連通口21eの開口幅Leの1/2の軸方向長さで設けられている。
順方向搬送羽根23cによって矢印F2で示す方向に搬送される現像剤の一部は、逆方向搬送羽根23dの搬送域へ搬送される。逆方向搬送羽根23dは、順方向搬送羽根23cによる搬送方向(F2方向)とは逆方向(F1方向)に現像剤を搬送するために、順方向搬送羽根23cと逆方向搬送羽根23dとの境界部分では、現像剤に、第1回転軸23aに対して放射方向外向きの圧力が加わる。
流出領域Aeにおいては、第1撹拌搬送部材23の搬送域は、第1回転軸23aの放射方向には第2連通口21eのみが開口した状態になっている。従って、流出領域Aeにおいて、現像剤に第1回転軸23aに対して放射方向外向きの圧力が加わると、現像剤は、第2連通口21eへの流動が促進され、第2連通口21eを通って供給室21aに効率よく供給されることになる。
第1撹拌搬送部材23よりも隔壁21cから離れて配置された第2撹拌搬送部材24は、図3に示すように、撹拌室21b内における第2撹拌搬送部材24の搬送域の内部に架設された第2回転軸24aと、流出側バッファ領域Adを除いて第2回転軸24aに螺旋状に巻き付けられた状態の第2搬送羽根24bと、流出側バッファ領域Ad内において現像剤を第1撹拌搬送部材23の搬送域に流動させる第2流動促進部材24Bとを有している。
なお、第2回転軸24aは、ハウジング21における正面側の端面21xおよび背面側の遮蔽部21zのそれぞれに対して、軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されるとともに、シール部材(図示せず)によって現像剤に含まれるトナーがハウジング21の外部に漏出しない状態にシールされている。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bは、第2回転軸24aとともに第2搬送スクリュー24Aを構成しており、一定のピッチおよび一定の外径Rcの螺旋状になっている。第2搬送羽根24bの外径Rcは、第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの外径Rcに等しくなっており、従って、供給室内に設けられた供給搬送スクリュー25における搬送羽根25bの外径Rrよりも小さくなっている。
第2搬送羽根24bは、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bとは螺旋方向が逆向きになっているが、図2に示すように、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aは、第1撹拌搬送部材23における第1回転軸23aの回転方向D1とは逆方向(図2に矢印D2で示す方向)に回転されることから、第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによる現像剤の搬送方向は、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bによる現像剤搬送方向と同じF2方向になっている。
なお、図2に示すように、第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aおよび第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aは同一の外径になっており、また、同じ高さ位置に配置されている。第1回転軸23aおよび第2回転軸24aは、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bのそれぞれの外周縁が所定の最小間隔で配置されている。
図2に示すように、撹拌室21bの底部21kには、ハウジング21の垂直状態になった側面21vに連続した底面21tが設けられている。この底面21tは、第2撹拌搬送部材24の搬送域の下方において、第2搬送羽根24bの1/3周程度の下側の外周縁とは一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)を有する一定の曲率の円周面になっている。底面21tは、第2撹拌搬送部材24の搬送域の全体にわたって設けられている。
第1撹拌搬送部材23の底面21sと、第2撹拌搬送部材24の底面21tとの間には、全域にわたってガイド部21uが設けられている。ガイド部21uは、第1回転軸23aおよび第2回転軸24aの軸方向とは直交する方向の両側に底面21sおよび底面21tがそれぞれ設けられることによって断面凸形状に突出しており、その上面が平坦な水平面になっている。
なお、ガイド部21uにおける各底面21sおよび21tの最下部からの垂直方向の突出長さ(高さ)は、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bのそれぞれの外径に基づいて設定される。
流入側混合領域Abおよび撹拌搬送領域Ac内に位置する第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aには、現像剤を第2回転軸24aの周方向に沿って搬送して撹拌する複数の第2撹拌板24gが軸方向に沿って一定の間隔をあけて設けられている。各第2撹拌板24gは、軸方向に沿った帯板状をしており、第2搬送羽根24bのピッチに等しいピッチで配置されている。
各第2撹拌板24gのそれぞれの軸方向に沿った長さは、第2搬送羽根24bの1/2ピッチ分の軸方向長さに等しく、第1撹拌搬送部材23に設けられた第1搬送羽根23bと同じ形状になっているが、第1搬送羽根23bとは、相互に半ピッチだけ軸方向にずれた状態で配置されている。
このように、第1撹拌搬送部材23の各第1撹拌板23gは、第2撹拌搬送部材24の各第2撹拌板24gとは、相互に半ピッチだけ軸方向にずれた状態になっているために、各第1撹拌板23gおよび各第2撹拌板24gのそれぞれによる現像剤の他方の搬送域への流動が阻害されるおそれがない。
各第2撹拌板24gは、第2回転軸24aと一体となって回転し、図2に示すように、撹拌室21bの底部21kにおける底面21t上に位置する現像剤を流動させる。これにより、第2搬送羽根24bによって搬送される現像剤を第2回転軸24aの周方向に沿って搬送して撹拌する。
この場合、底面21tに沿って下から上に移動されると、現像剤の一部は、底面21tの接線方向に移動し、ガイド部21uに案内されて、隣接する第1撹拌搬送部材23の搬送域に設けられた底面21s上に流動する。
同様に、第1撹拌搬送部材23の搬送域に設けられた底面21s上に沿って搬送される現像剤の一部が、底面21sの接線方向に移動し、ガイド部21uに案内されて、隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送域に設けられた底面21t上に流動する。
流出側バッファ領域Ad内における第2撹拌搬送部材24の搬送域に設けられた第2流動促進部材24Bは、図4(a)および(b)に示すように、例えば8枚の帯板形状の撹拌板24eが第2回転軸24aに設けられることによって構成されている。各撹拌板24eは、それぞれが、流出側バッファ領域Adの現像剤搬送方向長さLe(mm)に等しい長さになっており、第2回転軸24aに、それぞれが軸方向に沿った状態で、また、周方向に等しい間隔をあけた状態で取り付けられている。なお、各撹拌板24eの厚さは2mm程度である。
図4(b)に示すように、第2撹拌搬送部材24の各撹拌板24eは、それぞれ同一の形状および大きさになっており、第2回転軸24aの外周面から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤搬送方向の下流側になるにつれて連続的に短くなっている。従って、各撹拌板24eによって第2回転軸24aの周方向に沿って搬送(撹拌)される現像剤量は、現像剤搬送方向の下流側になるにつれて連続的に減少している。
各撹拌板24eは、第2回転軸24aと一体となって回転し、流出側バッファ領域Adにおける第2撹拌搬送部材24の搬送域内において、現像剤を周方向に沿って搬送して撹拌する。各撹拌板24eにおける現像剤搬送方向の下流側端は遮蔽部21zに近接している。
なお、各撹拌板24eが配置された第2撹拌搬送部材24の下流側の端部は、遮蔽部21zによって現像剤のF2方向への移動が制限されており、この下流側の端部において、現像剤の搬送量が増加すると、現像剤は第1撹拌搬送部材23の搬送域に流動する。この場合、各撹拌板24eによって現像剤が搬送されると、第1撹拌搬送部材23の搬送域内への現像剤の流動が促進される。
なお、流出側バッファ領域Adに設けられた第1撹拌搬送部材23の搬送能力増加部23yは、現像剤の単位時間当たりの搬送能力が現像剤搬送方向の下流側になるにつれて順次増加していることから、搬送能力増加部23yによって搬送される現像剤に、第2撹拌搬送部材24から流動する現像剤が合流しても、現像剤は滞留することなく円滑に搬送される。
しかも、流出側バッファ領域Ad内における第2撹拌搬送部材24の搬送域では、各撹拌板24eによって撹拌される現像剤量が現像剤搬送方向の下流側になるにつれて、順次減少することから、第2撹拌搬送部材24の搬送域から第1撹拌搬送部材23の搬送域へ流動する現像剤量が、現像剤搬送方向の下流側になるにつれて増加するおそれがなく、このことによっても、搬送能力増加部23yにより、現像剤を円滑に搬送することができる。
各撹拌板24eの外側に位置する側縁は、現像剤搬送方向の最も上流側においては、第2搬送羽根24bの外縁位置と同レベルになるように、第2回転軸24aの軸心からの距離がRc/2(mm)になっている。
また、各撹拌板24eの外側に位置する側縁の最も下流側における第2回転軸24aの軸心からの距離Rfは、流出側バッファ領域Adに設けられた搬送能力増加部23yにおける第1搬送羽根23bの最小外径Rcおよび最大外径Rdに対して、2Rf=2Rc−Rdの関係を満足するように設定される。
<現像装置の動作>
現像装置20Yでは、現像ローラ27の現像スリーブ27a、供給搬送スクリュー25、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれが回転状態になると、ハウジング21内の現像剤は、撹拌室21bおよび供給室21a内を循環する。
このような状態で、トナー補給口21nからケーシング部21m内にトナーが補給されると、補給されたトナーは、第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによって、流入領域Aaへと搬送される。
この場合、流入領域Aaには、供給室21a内の現像剤が、撹拌室21b内に第1連通口21dを通って流入しており、流入した現像剤は、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌搬送部23xにおける一定の外径の第1搬送羽根23bによって、流入側混合領域Abを通過して撹拌搬送領域Acに搬送される。第1連通口21dから流入する現像剤は、流入領域Aa〜流入側混合領域Abの区間で、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれの搬送域内を相互に流動する。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによってトナーが流入側混合領域Abへ搬送されると、第2撹拌搬送部材24に設けられた第2撹拌板24gにより、第1撹拌搬送部材23によって搬送される現像剤と混合される。トナーが混合された現像剤は、第1撹拌搬送部材23における第1搬送羽根23bの第1撹拌搬送部23xおよび第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによって撹拌搬送領域Acを搬送される間に、それぞれの第1撹拌板23gおよび第2撹拌板24gによって周方向に搬送されて撹拌される。
この場合、撹拌搬送領域Acにおいて、現像剤は、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれの搬送域の間を移動可能になっており、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれの間を流動する。これにより、現像剤に含まれる現像剤の流動が促進され、トナーは効率よく帯電されることになる。
撹拌搬送領域Ac内において、撹拌および混合された現像剤は、第1撹拌搬送部材23における搬送能力増加部23yの第1搬送羽根23bおよび第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによって流出側バッファ領域Ad内へ搬送される。
流出側バッファ領域Adでは、第2撹拌搬送部材24の搬送域内の現像剤は、第2流動促進部材24Bによって、第1撹拌搬送部材23の搬送域への流動が促進される。これにより、第2撹拌搬送部材24の搬送域の現像剤は、第1撹拌搬送部材23の搬送能力増加部23yによって搬送される現像剤と合流して混合されて、搬送能力増加部23yによって搬送される。
この場合、搬送能力増加部23yでは、前述したように、第1搬送羽根23bの外径が搬送方向の下流側になるにつれて順次増加しているために、単位時間当たりの現像剤の搬送能力が増加している。従って、搬送能力増加部23yは、第2撹拌搬送部材24の搬送域からの現像剤が合流することにより搬送される現像剤量が増加しても、第1撹拌搬送部材23による回転数を増加させずに、搬送量が増加した現像剤を、滞留させることなく円滑に流出領域Aeへ搬送することができる。
搬送能力増加部23yによって流出領域Ae内に、搬送量が増加した状態で現像剤が搬送されと、第1流動促進部材23Bの順方向搬送羽根23cによってF2方向に搬送され、その一部は、逆方向搬送羽根23dの搬送域へと搬送される。逆方向搬送羽根23dは、順方向搬送羽根23cの搬送方向とは反対方向に現像剤を搬送することから、両者の境界部分において、現像剤には、第1回転軸23aに対して放射方向外向きの圧力が加わる。これにより、現像剤の第2連通口21eへの流動が促進され、供給室21aへ効率よく現像剤を供給することができる。
この場合、搬送能力増加部23yによって流出領域Ae内に、搬送量が増加した状態で現像剤が流入しても、第1流動促進部材23Bによって第2連通口21eへの流動が促進されるために、供給室21a内に現像剤を連続して円滑に供給することができる。従って、従来のように、水平方向に一対の撹拌スクリューにおける一方の撹拌スクリューの終端部が第2連通口21eに対向し、他方の撹拌スクリューの終端部と、第2連通口21eとの間に一方のスクリューの終端部が配置されていることによって現像剤が滞留するようなおそれがない。
このように、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれの第1回転軸23aおよび24aの回転数を増加させることなく、供給室21aへ供給される現像剤の搬送量を増加させることができる。
供給室21a内に搬送された現像剤は、供給搬送スクリュー25によって、第2連通口21eから第1連通口21dにまで搬送される。この場合、第2連通口21eから供給室21a内には現像剤が連続して供給されることから、供給搬送スクリュー25は、その搬送域の全域にわたってほぼ均一な搬送量で現像剤を搬送することができる。従って、供給搬送スクリュー25は、現像ローラ27に対して、所定の帯電量になったトナーを搬送域の全域にわたって所定の供給量とすることができる。その結果、現像ローラ27を用いて感光体ドラム11Y上の静電潜像をトナーによって現像する際に、現像された画像にトナー濃度のムラが生じるおそれがなく、高画質のトナー画像を形成することができる。
このように、撹拌室21b内に配置される第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれによって搬送される現像剤の搬送量が、供給室に配置される供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤の搬送量とバランスがとれた状態になるために、供給搬送スクリュー25に対して安定的に現像剤を搬送することができ、高画質のトナー画像を形成することができる。
また、流出側バッファ領域Ad内に配置される第1撹拌搬送部材23の搬送能力増加部23yは、第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによって搬送される現像剤が合流しても、流出領域Ae内に円滑に搬送されて、流出領域Ae内において第2連通口21eから円滑に供給室21aに供給されるように、第1搬送羽根23bの外径の増加率、回転速度等が設定される。第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bの回転速度等についても、同様に設定される。
<現像剤>
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kに設けられた現像装置20Y、20M、20C、20Kにおいて使用される2成分現像剤のトナーおよびキャリアは、特に限定されるものではなく、一般的に使用されている公知のトナーおよびキャリアを使用することができる。
トナーは、通常、バインダー樹脂中に着色剤を混合し、また、必要に応じて荷電制御剤、離型剤等を混合して所定の粒径に造粒した後に、外添剤をコーティング処理することによって製造される。トナーは、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等の一般的な公知の方法で製造することができる。トナーの粒径としては、特に限定されるものではないが、3〜15μm程度が好ましい。
トナーに使用されるバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を使用することができる。特に、これらの樹脂単体もしくは複合体により、軟化温度が80〜160℃の範囲、ガラス転移点が50〜75℃の範囲とすることが好ましい。
また、着色剤としては、一般に使用される公知のものを使用することができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシニアンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができる。着色剤は、通常、上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の荷電制御材としても、公知のものを使用することができる。例えば、正帯電性トナー用の荷電制御材としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などがある。また、負帯電性トナー用荷電制御材としては、Cr、Co、Al、Fe等の金属を含有したアゾ系染料、サリチル酸金属化合物、カーリックスアレン化合物等がある。荷電制御材は、上記のバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の離型材としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス等を、単独で、あるいは、2種類以上組み合わせて使用することができる。離型材としては、上記のバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
また、トナーに外添する粒子としては、一般に使用されている公知のものを使用することができる。流動性の改善を目的としては、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動化剤を使用することができ、特に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル等で撥水化した流動化剤が好適である。このような流動化剤は、通常、上記のトナー100重量部に対して、0.1〜5重量部の割合で添加して用いられる。外添剤の平均一次粒径は10〜100nmであることが好ましい。
キャリアも、特に限定されず、一般的に使用されている公知のバインダー型キャリア、コート型キャリア等を使用することができる。キャリア粒径としては、特に限定されるものではないが、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることもできる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電微粒子、表面コーティング層の種類によって制御することができる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネラレルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネラレルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化鉄を有する鉄、合金等の粒子を用いることができる。その形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に、高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマクネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類および含有量を適宜選択することにより、所望の磁性を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は、磁性樹脂キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが好ましい。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートして硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
バインダー型キャリア表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一に混合し、磁性樹脂キャリアの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的および熱的な衝撃力を与え、微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行われる。
この場合、微粒子は磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリア表面から突き出すようにして固定される。帯電性微粒子としては、有機あるいは無機の絶縁性材料が用いられる。具体的には、有機系の絶縁性材料として、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂およびこれら架橋物等の有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベルおよび極性については、素材、重合触媒、表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系の絶縁性材料としては、シリカ、二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正帯電特性の無機微粒子等が用いられる。
一方、コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子に樹脂コートがなされてなるキャリアであり、コート型キャリアにおいてもバインダー型キャリア同様、キャリア表面に正または負の帯電性の帯電性微粒子を固着させることもできる。コート型キャリアの極性等の帯電性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、コート樹脂はバインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
逆極性粒子、トナーおよびキャリアの組み合わせによるトナーおよび逆極性粒子の帯電極性は、それぞれを混合撹拌して現像剤とした後に現像剤からトナーまたは逆極性粒子を分離するための電界の方向から容易に知ることができる。
現像装置20Y、20M、20C、20Kのそれぞれのハウジング21内においては、トナーとキャリアとの混合比は、所望のトナー帯電量が得られるように調整され、トナーとキャリアの合計量に対するトナー比は、3〜30重量%、好ましくは4〜20重量%が適している。
[変形例]
なお、上記の実施形態では、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aは、第1搬送羽根23bにおける搬送能力増加部23yの外径が、搬送方向の下流側になるにつれて連続して増加する構成であったが、段階的に増加する構成であってもよい。この場合には、第2撹拌搬送部材24に設けられた第2流動促進部材24Bの各撹拌板24eは、第2回転軸24aの外周面から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤の搬送方向の下流側になるにつれて断続的に短くなっている。
また、第1搬送羽根23bは、搬送能力増加部23yの外径が、第1撹拌搬送部23xの外径Rcよりも大きな一定の外径Rdになっていてもよい。この場合には、撹拌室21bの底部21kに設けられた底面21sは、流出側バッファ領域Adにおいて、第1搬送羽根23bにおける搬送能力増加部23yの外径に対して一定の間隔になっている。また、第2撹拌搬送部材24に設けられた第2流動促進部材24Bの各撹拌板24eは、第2回転軸24aの外周面から放射方向に沿って突出した長さが一定になっている。
さらには、搬送能力増加部23yにおける第1搬送羽根23bのピッチを変更することによって、搬送能力増加部23yでの第1搬送羽根23bによる現像剤の単位時間当たりの搬送能力を増加させる構成であってもよい。
また、上記の実施形態では、供給搬送スクリュー25と第1撹拌搬送部材23とが、隔壁21cを挟んで水平方向に並んだ状態になっていたが、このような構成に限るものではない。例えば、供給搬送スクリュー25に対して第1撹拌搬送部材23が水平方向に対して上方または下方に配置する構成としてもよい。この場合には、供給室21a内の現像剤は、第1連通口21dを通って撹拌室21b内に落下または持ち上げられ、撹拌室21b内の現像剤は、第1連通口21dを通って供給室21a内に持ち上げまたは落下されることになる。
また、本発明に係る現像装置を有する画像形成装置は、タンデム型カラーデジタルプリンタに限るものではなく、モノクロ画像を形成するプリンタであってもよく、しかも、プリンタに限らず、カラーまたはモノクロの画像を形成できる複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等にも適用できる。
[実施例]
以下に、上記の実施形態における現像装置について、ハウジング21内を循環する現像剤量が適切な状態であるかを実施例によって検証した。以下に、各実施例の詳細について説明する。
<実施例1>
現像装置における供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bの外径Rrを、30mmの一定値とした。また、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aにおける第1搬送羽根23bは、第1撹拌搬送部23xにおいて25mmの一定の外径Rcとしたのに対して、搬送能力増加部23yにおいて、搬送方向の上流側端における最小外径(=Rc)が25mm、搬送方向の下流側端における最大外径(=Rd)が30mmになるように、搬送方向に沿って連続して増加させた。
第1撹拌搬送部材23の第1流動促進部材23Bに設けられた一対の順方向搬送羽根23cおよび一対の逆方向搬送羽根23dのそれぞれは、30mmの一定の外径にした。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送スクリュー24Aにおける第2搬送羽根24bは、第1撹拌搬送部23xの外径Rcに等しい25mmの一定の外径とした。
第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は、27mmとしている。
第2撹拌搬送部材24に設けられた第2流動促進部材24Bの各撹拌板24eは、第2回転軸24aの外周面から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤の搬送方向の下流側になるにつれて連続的に短くなっている。搬送方向の上流側端においては、第2回転軸24aの軸心からの距離の2倍が、第2撹拌羽根24bの外径(=第1撹拌搬送部23xの外径Rc)に等しく、また、現像剤の搬送方向の下流側端における第2回転軸24aの軸心からの距離Rfの2倍が20mmになっている。このような実施例1の現像装置の構成に関する条件について図6の表にまとめて記載している。
供給搬送スクリュー25は、360rpmの回転数と、500rpmの回転数との2つの条件で検証した。また、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、トナーの流入域に配置された第2撹拌搬送部材24による搬送速度が遅くなるように、それぞれの回転数は、1.2:1(=6:5)の割合に設定されている。
このような構成の現像装置において、キャリアの粒子径が35μm、トナーの粒子径が6μmになった現像剤を、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が7%になるようにトナー補給制御を行った。このようなトナー補給制御の実行時における第1撹拌搬送部材23の回転数を変化させた場合に、供給室21a内の供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤量(循環量)の変化を測定して、現像剤の循環量が適切な状態になっているかを検証した。
供給搬送スクリュー25の回転数360rpmの低速時には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、それぞれ、240rpm、300rpm、360rpm、420rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23のそれぞれの回転数の5/6になるように、それぞれ、200rpm、250rpm、300rpm、350rpmに設定した。
また、供給搬送スクリュー25の回転数が500rpmの高速時には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、それぞれ、420rpm、480rpm、500rpm(=供給搬送スクリュー25の回転数)、540rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23の回転数の5/6になるように、それぞれ、350rpm、400rpm、417rpm、450rpmに設定した。このような現像装置の駆動条件を図7の表にまとめている。
上記の駆動条件において、供給室21a内に供給される現像剤量が適切な状態になっているかについて、供給室21a内における現像剤の上面のレベル(液面高さ)に基づいて判定した。
具体的には、図8に示すように、供給室21a内に配置された供給搬送スクリュー25の最下部に対向する底部21hの上面部分UPからの垂直方向に沿った高さを目視によって判定した。この場合、現像剤の液面高さが、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bの回転域の最上部までの高さに等しくなっている場合を100%として、供給搬送スクリュー25の搬送域の全体にわたって80%に達していない場合(図7の表に「×」で示す)には、現像剤の循環量が不足していると判定した。
また、供給搬送スクリュー25の搬送域の全体にわたって現像剤の液面高さが80%に達しているものの、現像剤の液面高さに傾斜が認められる場合(図7の表に「○」で示す)には、現像剤の循環量は不足していないと判定した。さらに、現像剤の液面高さが、供給搬送スクリュー25の搬送域の全体にわたって80%以上になっており、現像剤の液面高さが搬送域の全体にわたってほぼ均一な状態で安定している場合(図7の表に「◎」で示す)には、現像剤の循環量が適切な状態であると判定した。
供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部までの高さの80%に達せず(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量が不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、全体にわたって、現像剤の液面高さは、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部までの高さの80%以上であってほぼ均一な状態であり(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は最適な状態であった。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速回転とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmでは、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって供給搬送スクリュー25の回転域の最上部までの高さの80%未満であり(「×」)、現像剤の循環量は不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が480rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、傾斜状態になっていたが、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%に達しており(「○」)、現像剤の循環量は不足していないと判定された。
さらに、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である500rpmおよび540rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上のほぼ均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は最適な状態であると判定された。
<実施例2>
実施例1における現像装置の第1撹拌スクリュー23Aの第1搬送羽根23bを、第1撹拌搬送部23xにおいて25mmの一定の外径とし、搬送能力増加部23yにおいて30mmの一定の外径をとした。従って、搬送能力増加部23yの外径は、全体にわたって搬送方向の下流側端の外径(=Rd)に等しくなっており、搬送能力増加部23yによる現像剤の搬送能力は、全体にわたって第1撹拌搬送部23xよりも増加した状態になっている。その他の構成は、実施例1における現像剤の構成と同様になっている。この実施例2の現像装置の構成に関する条件も、図6の表に記載している。
このような構成の現像装置を、実施例1と同じ条件で駆動した。供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満になっており(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上のほぼ均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態と判定された。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの低速回転とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmおよび480rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満であり(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量が不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である500rpmおよび540rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
<実施例3>
実施例1における現像装置において、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bを、25mmの一定の外径Rrとした。また、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aに設けられた第1搬送羽根23bを、第1撹拌搬送部23xにおいて20mmの一定の外径Rcとし、搬送能力増加部23yにおいて、搬送方向の上流側端での最小外径が20mm(=Rc)、搬送方向の下流側端での最大外径が25mm(=Rd)になるように、搬送方向に沿って連続して増加させた。従って、搬送能力増加部23yによる現像剤の単位時間当たりの搬送量は、搬送方向に沿って連続して増加した状態になっている。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送スクリュー24Aは、第2搬送羽根24bの外径を、第1撹拌搬送部23xの第1搬送羽根23bの外径Rcに等しく、20mmの一定値としている。
第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は、22mmとしている。
第2撹拌搬送部材24に設けられた第2流動促進部材24Bの各撹拌板24eは、第2回転軸24aの外周面から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤の搬送方向の下流側になるにつれて連続的に短くなっている。搬送方向の上流側端において、第2回転軸24aの軸心からの距離の2倍が、第2撹拌羽根24bの外径(=第1撹拌搬送部23xの外径Rc)に等しく、また、現像剤の搬送方向の下流側端における第2回転軸24aの軸心からの距離Rfの2倍の長さは15mm(2Rf=15mm)になっている。
また、現像剤は、実施例1における基本的な現像剤の構成とは異なり、キャリアの粒子径が50μm、トナーの粒子径が8μmの現像剤を用いて、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が8%になるように、トナー補給制御を行った。
その他の構成は、実施例1における現像剤の構成と同様になっている。この実施例3の現像装置の構成に関する条件について、図6の表に記載している。
このような構成の現像装置を、実施例1と同じ条件で駆動した。供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満になっており(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満であり(「×」)、現像剤の循環量が不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が480rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面に傾斜が認められたが、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%になっていた(「○」)。このことから、現像剤の循環量は不足していないと判定された。
さらに、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である500rpmおよび540rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
このように、実施例1の基本的な現像剤の構成の場合(キャリアの粒子径は35μm、トナーの粒子径は6μmの現像剤を、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が7%になるようにトナー補給制御を行った場合)と同様の結果が得られた。従って、現像剤の構成条件によらず、現像装置内において現像剤を安定して循環させることができる。
<実施例4>
実施例3における現像装置において、第1撹拌スクリュー23Aの第1搬送羽根23bを、第1撹拌搬送部23xにおいて20mmの一定の外径とし、搬送能力増加部23yにおいて25mmの一定の外径とした。従って、搬送能力増加部23yの外径は、全体にわたって搬送方向の下流側端の外径(=Rd)に等しくなっており、搬送能力増加部23yによる現像剤の搬送量は、全体にわたって第1撹拌搬送部23xよりも増加した状態になっている。その他の構成は、実施例3における現像装置の構成と同様になっている。この実施例3の現像装置の構成に関する条件も、図6の表に記載している。
このような構成の現像装置を、実施例1と同じ条件で駆動した。その結果を図7の表に記載している。供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満になっており(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量が不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の80%未満であり(「×」)、現像剤の循環量は不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、それぞれ、供給搬送スクリュー25の回転数以上である500rpmおよび540rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわって供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、従って、それぞれの場合に、供給室21aにおける現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
<比較例>
比較のために、図9に示す構成の現像装置を駆動して、供給室21aにおける現像剤の循環が適切な状態になるかを検証した。
図9に示す現像装置は、ハウジング21内の撹拌室21bに設けられた第1撹拌搬送部材23が、第1回転軸23aにおける第1連通口21dに対向する上流側の端部および第2連通口21eに対向する下流側の端部を除いて、一定の外径および一定のピッチの螺旋状になった第1搬送羽根23bが設けられている。また、第1回転軸23aには、複数の第1撹拌板23gが軸方向に一定の間隔をあけて設けられている。
第1撹拌搬送部材23における第2連通口21eに対向する下流側の端部には、第1搬送羽根23bとは螺旋方向が逆になった逆巻羽根23mが設けられている。
第2撹拌搬送部材24は、第2回転軸24aに、搬送方向の全域にわたって、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bと同じ一定のピッチおよび一定の外径の螺旋状になった第2搬送羽根24bが設けられている。
第2回転軸24aには、第1連通口21dと第2連通口21eとの間の搬送領域に、複数の帯板状の第2撹拌板24gが軸方向に一定の間隔をあけて設けられている。
なお、供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bの外径Rrは、30mmの一定値とし、また、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bおよび第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bを、それぞれ25mmの一定の外径Rcとしている。第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は、27mmになっている。
その他の構成は、前記実施形態の現像装置と同様になっている。
供給搬送スクリュー25は、360rpmおよび500rpmの回転数として、それぞれの回転数にて回転する搬送羽根25bによって現像剤を搬送した。第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、それぞれの回転数を個別に設定することによって、それぞれによる現像剤の搬送量を変化させた。
供給搬送スクリュー25の回転数が360rpmの低速の場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、360rpm、420rpm、480rpm、540rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23の4段階の回転数の5/6である300rpm、350rpm、400rpm、450rpmにそれぞれ設定している。
また、供給搬送スクリュー25の回転数が500rpmの高速の場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、510rpmから、120rpmずつ増加させて、630rpm、750rpm、870rpmの4段階に設定した。第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23の回転数の5/6である425rpm、525rpm、625rpm、725rpmにそれぞれ設定されている。このような駆動条件についても、図7の表に記載している。
供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数に等しい360rpm、供給搬送スクリュー25の回転数よりも増加した420rpmのいずれでも、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%未満になっており(「×」)、現像剤の循環量は不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が480rpmおよび540rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は適切な状態であると判定された。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも若干増加した510rpmと、さらに増加した630rpmとになっていると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の80%未満であり(「×」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量が不足していると判定された。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が510rpmよりも増加した750rpmおよび870rpmになると、供給室21a内における現像剤の液面高さは、全体にわたって、供給搬送スクリュー25の回転域の最上部の高さの80%以上の均一な状態になっており(「◎」)、それぞれの場合に、現像剤の循環量は最適な状態であると判定された。
<実施例のまとめ>
比較例では、第1撹拌搬送部材23の回転数が供給搬送スクリュー25の回転数と同程度であっても、供給室21a内における現像剤の循環量が不足している。現像剤の循環量を適切な状態とするためには、供給搬送スクリュー25の回転数が360rpmの低速の場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数を3割程度、500rpmの高速の場合には5割程度、増加させる必要がある。
これに対して、本実施形態の現像装置では、供給搬送スクリュー25の回転数が360rpmの低速および500rpmの高速のいずれの場合にも、第1撹拌搬送部材23の回転数が、少なくとも、供給搬送スクリュー25の回転数と同程度になっていれば、供給室21a内における現像剤の循環量が不足するおそれがなく、現像剤の循環量を適切な状態とすることができる。
[実施形態のまとめ]
以上のように、本実施形態の現像装置では、第1撹拌搬送部材23の回転数を高速にすることなく、供給室21aに循環される現像剤量が不足することを防止することができる。従って、供給搬送スクリュー25によって所定量の現像剤を搬送することができ、現像ローラ27に供給される現像剤量が不足するおそれがない。これにより、現像ローラ27によって感光体ドラム上に形成されるトナー画像のトナー濃度が低下することを防止することができる。
しかも、第1撹拌搬送部材23の回転数を高速にする必要がないために、第1回転軸23aを回転可能に支持する軸受け、第1回転軸23aをシールするシール部材が劣化することを抑制することができる。これにより、軸受け、シール部材を長期にわたって安定的に使用することができ、現像装置の耐用期間を向上させることができる。
なお、本発明の現像装置は、上記の実施例における寸法等に限定されるものではない。
本発明は、感光体ドラムの外周面に形成された静電潜像を2成分現像剤によって現像する現像装置において、供給室内に搬送される現像剤量が低下することを抑制する技術として有用である。
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
12Y 帯電ローラ
13Y 露光走査装置
15Y 1次転写ローラ
16Y クリーニング部
17a 駆動ローラ
17b 従動ローラ
18 中間転写ベルト
19 2次転写ローラ
20Y 現像装置
21 ハウジング
21a 供給室
21b 撹拌室
21c 隔壁
21d 第1連通口
21e 第2連通口
21h 底部
21k 底部
21m ケーシング部
21n トナー補給口
21s 底面
21t 底面
21u ガイド部
21v 側面
21w 外壁部
21x 端面
21y 端面
21z 遮蔽部
23 第1撹拌搬送部材
23A 第1搬送スクリュー
23B 第1流動促進部材
23a 第1回転軸
23b 第1搬送羽根
23c 順方向搬送羽根
23d 逆方向搬送羽根
23g 第1撹拌板
23x 第1撹拌搬送部
23y 搬送能力増加部
24 第2撹拌搬送部材
24A 第2搬送スクリュー
24B 第2流動促進部材
24a 第2回転軸
24b 第2搬送羽根
24g 第2撹拌板
25 供給搬送スクリュー(供給搬送部材)
25a 回転軸
25b 搬送羽根
27 現像ローラ(現像剤担持体)
27a 現像スリーブ
27b 磁石ローラ
28 規制部材
29 トナー濃度センサ
31 搬送経路
33 定着装置
33a ヒータランプ
33b 加熱ローラ
33c 加圧ローラ
37 ベルトクリーニング装置
Aa 流入領域
Ab 流入側混合領域
Ac 撹拌搬送領域
Ad 流出側バッファ領域
Ae 流出領域
Fn 定着ニップ
S 記録シート
Tn 転写ニップ

Claims (15)

  1. 隔壁によって供給室と撹拌室とに仕切られ、トナーおよびキャリアを含む現像剤を、前記供給室内において前記隔壁に沿って第1方向に搬送した後に、第1連通口を通って前記撹拌室内に供給し、当該撹拌室内を前記第1方向とは逆方向である第2方向へ搬送して第2連通口から前記供給室内へ循環させるとともに、前記供給室内を搬送される現像剤により感光体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
    前記撹拌室内において、前記隔壁に沿って前記第1連通口から第2連通口まで、現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌搬送部材と、
    前記撹拌室内において前記隔壁から前記第1撹拌搬送部材よりも離れた位置に、前記第1撹拌搬送部材と水平方向に並設されて、当該第1撹拌搬送部材と協働して現像剤を前記第2方向へ撹拌しつつ搬送する第2撹拌搬送部材とを備え、
    前記第1撹拌搬送部材の搬送域の下流側端部が前記第2連通口に対向しており、
    前記第2撹拌搬送部材の搬送域の下流側端が前記第1撹拌搬送部材の搬送域の下流側端部よりも上流側に位置し、当該第2撹拌搬送部材の搬送域の下流側の端部に搬送される現像剤が前記第1撹拌搬送部材の搬送域へ合流され、
    前記第1撹拌搬送部材には、前記第2撹拌搬送部材の現像剤が合流する搬送域から前記下流側の端部まで、現像剤の単位時間当たりの搬送能力が増加した搬送能力増加部が設けられていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、
    前記第1搬送羽根の外径は、前記搬送能力増加部よりも上流側では一定であり、当該搬送能力増加部では前記搬送能力増加部の上流よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1搬送羽根の外径は、前記搬送能力増加部において、現像剤搬送方向の下流側になるにつれて連続的または段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、
    前記第1搬送羽根のピッチは、前記搬送能力増加部よりも上流側では一定であり、当該搬送能力増加部では大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  5. 前記第1搬送スクリューは、前記第1搬送羽根の外径が一定になった部分に、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って撹拌する第1撹拌部材を有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の現像装置。
  6. 前記第1撹拌搬送部材は、前記搬送能力増加部よりも下流側に、前記第1搬送羽根と同じ方向の螺旋状の搬送羽根が前記第1回転軸に設けられた順方向搬送部と、当該順方向搬送部よりも下流側において前記第1搬送羽根とは逆方向の螺旋状になった搬送羽根が前記第1回転軸に設けられた逆方向搬送部とを備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の現像装置。
  7. 前記供給室内には、現像剤を前記隔壁に沿って第1方向に搬送する供給搬送スクリューと、当該供給搬送スクリューによって搬送される現像剤を感光体上に供給する現像ローラとが設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の現像装置。
  8. 前記供給搬送スクリューは、当該供給搬送スクリューの搬送域に沿って配置された回転軸と、当該回転軸に一定のピッチおよび一定の外径で螺旋状に設けられた搬送羽根とを有し、
    前記第1搬送スクリューは、前記搬送能力増加部よりも上流側に設けられた前記搬送羽根の外径が、前記供給搬送スクリューの搬送羽根の外径よりも小さくなっていることを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
  9. 前記第2撹拌搬送部材は、当該第2撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第2回転軸と、当該搬送域の前記下流側端部よりも第2方向の上流側部分において当該第2回転軸に一定のピッチおよび一定の外径で螺旋状に設けられた第2搬送羽根と、を有する第2搬送スクリューを備えており、
    前記第2搬送羽根の外径が、前記供給搬送スクリューの搬送羽根の外径よりも小さくなっていることを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
  10. 前記第2撹拌搬送部材の下流側端部に、前記搬送能力増加部への現像剤の流動を促進させる流動促進部材が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の現像装置。
  11. 前記流動促進部材は、前記第2回転軸の周方向に沿って現像剤を撹拌することを特徴とする請求項10に記載の現像装置。
  12. 前記第2撹拌搬送部材の前記流動促進部材は、前記第2回転軸の周方向に一定の間隔をあけた状態で、それぞれが軸方向に沿って配置された複数の帯板状の撹拌板を有することを特徴とする請求項11に記載の現像装置。
  13. 前記撹拌板のそれぞれは、前記第2回転軸から放射方向に沿って突出した長さが、現像剤の搬送方向の上流側から下流側になるに従って連続的または段階的に短くなっていることを特徴とする請求項12に記載の現像装置。
  14. 前記第2搬送スクリューには、前記第2回転軸の周方向に沿って現像剤を撹拌する第2撹拌部材が設けられていることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の現像装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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