JP2017097082A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能分離型の構成において、現像剤の圧縮による劣化を抑制可能な現像装置を提供する。【解決手段】現像装置1の現像容器2には、隔壁部15によって隔てられる供給室11と回収室12とが形成される。隔壁部15には、回収室12における現像剤の搬送方向において下流側に、回収室12に収容された現像剤が供給室11に受け渡される受渡し部(17)が形成される。回収室12に配置される第2スクリュ14は、現像剤を受渡し部へ向かって搬送する搬送部14Aと、搬送部14Aの下流側かつ受渡し部の上流側の端部(17a)と重なる位置に配置される緩和部14Bとを備える。緩和部14Bは、搬送部14Aよりも現像剤の搬送能力を低く抑えられ、受渡し部の付近の現像剤にかかる圧力を緩和する。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式又は静電記録方式等の画像形成装置に用いられる現像装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置は、キャリア及びトナーを含む二成分現像剤を収容した現像容器と、現像剤を担持して回転する現像スリーブ(現像剤担持体)とを備えたものが広く普及している。現像スリーブは、感光ドラム等の像担持体にトナーを供給することで、像担持体上の静電潜像をトナー像として現像する。そして、従来、現像容器の内部が隔壁によって2室に区画され、現像剤担持体に現像剤を供給する現像室(第1室)と、現像スリーブから現像剤が回収される撹拌室(第2室)とが設けられる、所謂機能分離型の現像装置が知られている(特許文献1参照)。この現像装置において、現像室及び撹拌室には現像剤を撹拌しながら搬送するスクリュがそれぞれ配置され、隔壁に設けられた開口を介して現像室と撹拌室との間で現像剤が循環搬送される。
特開平11−7189号公報
ところで、特許文献1に記載のような機能分離型の構成では、現像室を搬送される現像剤が現像スリーブに吸着されるため、現像室においては下流へ向かうほど現像剤面が低くなる傾向がある。従って、現像室の下流部において現像スリーブに安定して現像剤を供給するためには、現像室の上流部に十分な量の現像剤が供給されることが好ましい。また、撹拌室を搬送される現像剤に現像スリーブから回収された現像剤が順次加わるため、撹拌室においては下流へ向かうほど現像剤面が高くなる傾向がある。このような事情により、機能分離型の構成では、撹拌室から現像室への現像剤の受け渡しが行われる受渡し部(隔壁の開口)の付近で現像剤面が高くなる傾向があった。
しかしながら、このような構成では、撹拌室から現像室への受渡し部の付近において現像剤に過剰な圧力がかかる場合があった。即ち、受渡し部の付近では、撹拌室の搬送部材(スクリュ)が現像剤を現像室の側へ押し込む力と、現像室の上流部に堆積した現像剤が受渡し部の現像剤を撹拌室の側へ押し戻す力とが作用していた。このように互いに向い合う方向の力が作用することで、受渡し部の付近で現像剤が圧縮されていた。そして、現像剤に過剰な圧力がかかった場合、例えば現像剤に添加された微粉末がトナー粒子等の表面から剥落して流動性が低下したり、キャリアの表面が磨耗したりして、現像剤の劣化が早まる虞がある。
そこで、本発明は、機能分離型の構成において、現像剤の圧縮による劣化を抑制可能な現像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る現像装置は、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収され、現像剤が循環搬送される循環経路を前記第1室と共に構成する第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁部を有する現像容器と、前記第1室に配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する第1搬送部材と、前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する第2搬送部材と、を備え、前記隔壁部には、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される受渡し部が形成され、前記第2搬送部材は、現像剤を前記受渡し部へ向けて搬送する搬送部と、前記搬送部の搬送方向において前記搬送部の下流かつ前記受渡し部の上流側の端部と重なる位置に配置され、前記搬送部に比して前記搬送方向への現像剤の搬送能力が低い緩和部と、を有する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る現像装置は、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収され、現像剤が循環搬送される循環経路を前記第1室と共に構成する第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁部を有する現像容器と、前記第1室に配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する搬送部材と、前記第2室に、水平方向から視て前記搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置され、現像剤を撹拌する撹拌部材と、を備え、前記隔壁部には、前記現像剤担持体の軸方向における一方側に、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1開口部が形成され、前記軸方向における他方側に、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される第2開口部が形成され、前記第2室の底部は、前記軸方向において前記第1開口部から前記第2開口部へ向かって重力方向へと傾斜して形成され、前記撹拌部材は、前記軸方向において前記第2開口部のうち前記第1開口部に近い側の端部と重なる範囲で、回転可能な軸部から径方向外側へ向けて突出する複数の凸部が形成された撹拌部を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の圧縮による劣化を抑制することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図。 第1の実施形態に係る現像装置を示す断面図。 第1の実施形態に係る現像装置を示す上面図。 第1の実施形態の変形例を示す模式図であり、(a)〜(d)はそれぞれ異なる変形例を示す。 第2の実施形態に係る現像装置を示す断面図。 第3の実施形態に係る現像装置を示す側面図。
<第1の実施形態>
以下、図面に沿って第1の実施形態に係る画像形成装置100について説明する。図1に概略構成を示す画像形成装置100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成するステーションPY,PM,PC,PK(画像形成部)を有する電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置100は、不図示の駆動手段により矢印R1の方向へ回転駆動される中間転写ベルト31(中間転写体)を備えた転写装置30を有している。画像形成装置100は、中間転写ベルト31の回転方向に沿って4つのステーションPY〜PKが並べて配置された、所謂タンデム式の画像形成装置である。各ステーションPY,PM,PC,PKの構成は、現像に用いられるトナー色が異なる以外は実質的に同一である。以下、イエローのステーションPYを例に画像形成部の構成を説明し、他のステーションPM,PC,PKの対応する部材の符号末尾にはM,C,Kのいずれかを付して説明を省略する。
ステーションPYは、感光ドラム28Yと、一次帯電器21Yと、現像装置1Y(現像器)と、クリーニング装置26Yとを有している。また、ステーションPY〜PKの上方に配置されたレーザ露光光学系は、感光ドラム28Yにレーザ光を照射可能な露光装置22Yを有している。静電潜像及びトナー像を担持する像担持体としての感光ドラム28Yは、不図示の駆動装置によって中間転写ベルト31の回転方向に沿った方向に回転駆動される。一次帯電器21Yと、露光装置22Yによる露光領域と、現像装置1Yと、クリーニング装置26Yとは、感光ドラム28Yの外周側に回転方向に沿って順に配置されている。
一次帯電器21Yは、装置本体の高圧電源から帯電バイアス電圧を印加されることで感光ドラム28Yの表面を一様に帯電させる。露光装置22Yは、画像情報に基づいて調光されたレーザ光を用いて感光ドラム28Yの表面に走査する。これにより、ドラム状の感光体である感光ドラム28Yが露光されて、感光ドラム28Yの表面に静電潜像が形成される。現像装置1Yは、感光ドラム28Yにトナーを供給して静電潜像をトナー像として顕像化(現像)する現像工程を実行する。
転写装置30は、中間転写ベルト31を間に挟んで感光ドラム28Yに圧接された一次転写ローラ23Yを有している。一次転写ローラ23Yは、装置本体の高圧電源から一次転写バイアス電圧を印加されることで、感光ドラム28Yと中間転写ベルト31との間に形成されたニップ部である一次転写部T1Yに電位勾配を形成している。感光ドラム28Yに担持されたトナー像は、一次転写バイアス電圧の作用によって、中間転写ベルト31に一次転写される。
クリーニング装置26Yは、一次転写部T1Yの下流側で感光ドラム28Yに当接するクリーニングブレードを有し、一次転写部T1Yを通過して感光ドラム28Yの表面に残留したトナー等の付着物を掻き取る。クリーニングブレードによって掻き取られた付着物は、不図示の搬送部材に搬送されて、装置本体に設けられた回収容器へと回収される。
各ステーションPY〜PKにおいて作成されたトナー像は、一次転写部T1Y,T1M,T1C,T1Kにおいて、中間転写ベルト31の表面に順次重ね合わせるように多重転写されてフルカラーのトナー像となる。このフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト31と二次転写ローラ36との間のニップ部として形成された二次転写部T2において記録材Pに二次転写される。トナー像を転写された記録材Pは、定着前搬送ユニット39によって定着器40へと搬送される。定着器40は、記録材Pを挟持して搬送する1対のローラ部材41,42を有し、トナー像を転写された記録材Pに圧力と熱とを付与することで、トナーを溶融させて画像を記録材Pに定着させる。画像が定着した記録材Pは、画像形成装置の筐体外部へと排出される。なお、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト31に残留したトナー等の付着物は、中間転写体クリーナ26zによって除去され、回収容器へと回収される。
この他、画像形成装置100は、給送装置、レジストローラ対、及びトナーボトル24Y,24M,24C,24K等を備えている。給送装置は、装置本体に対して着脱自在の給送カセットに積載された記録材Pを1枚ずつ分離して給送する。ただし、記録材P(記録媒体)としては、コピー紙等の用紙やOHPフィルム等のプラスチックシート、及び布等が用いられる。レジストローラ対は、給送装置から受取った記録材Pの前端部に当接して斜行を補正し、二次転写部T2におけるトナー像の転写タイミングに合わせて記録材Pを二次転写部T2へ搬送する。装置本体に対して着脱自在のトナーボトル24Y〜24Kは、各ステーションPY〜PKに対応する色のトナー(補給用現像剤)を収容し、現像装置1Y〜1Kにトナーを補給可能に設けられている。
また、画像形成装置100には、パッチ濃度センサ29及び搬送センサ51等が設けられている。パッチ濃度センサ29は、中間転写ベルト31の搬送方向においてステーションPY〜PKの下流かつ二次転写部T2の上流に配置され、ステーションPY〜PKによって形成されたパッチ画像の濃度を検出可能なセンサ(例えば光学式センサ)である。また、搬送センサ51は、記録材Pの搬送方向において二次転写部T2の上流に配置され、画像形成装置100の内部における記録材Pの搬送状態を監視する。
なお、以上の説明において、画像形成装置100がフルカラー画像を形成する場合を例示したが、4つのステーションPY〜PKを任意の組合せで動作させて単色あるいはマルチカラーの画像を形成することも可能である。例えば、画像形成装置100は、ブラックのステーションPKのみを動作させて、記録材Pにモノクロ画像を形成することができる。
[現像装置]
次に、本実施形態に係る現像装置1について説明する。ただし、現像装置1は、内部に収容するトナーを変更することで、上述した各現像装置1Y〜1Kとして使用可能な装置とする。図2に示すように、現像装置1は、現像容器2と、現像スリーブ3と、マグネットロール4と、第1スクリュ13と、第2スクリュ14と、現像ブレード5等を備えている。現像剤を収容する現像容器2の内部は、底部から立上る隔壁部15によって、供給室11と回収室12とに隔てられている。現像装置1は、第1室である供給室11(現像室)において現像スリーブ3に現像剤を供給し、現像スリーブ3に担持された現像剤を第2室である回収室12(撹拌室)に回収する、機能分離方式の現像装置である。
なお、現像容器2に収容される現像剤は、マイナスの帯電極性を有する非磁性トナー粒子(以下、トナーとする)と、磁性キャリア粒子(以下、キャリアとする)とを含む、所謂二成分現像剤である。トナーは、例えばポリエステル、スチレンアクリル等の樹脂に着色料、ワックス成分などを内包し、粉砕あるいは重合によって粉体としたものに、酸化チタン、シリカ等の微粉末を表面に添加したものである。キャリアは、フェライト粒子や磁性粉を混錬した樹脂粒子等からなるコアの表層に樹脂コートを施したものである。初期状態(出荷時)における現像剤中のトナー濃度(現像剤全体に対するトナーの重量比[T/D比])は、例えば8%に設定される。
現像容器2には、感光ドラムに対向して開口し、マグネットロール4及び現像スリーブ3が配置される開口部2aが形成されている。磁界発生手段としてのマグネットロール4は、周方向の所定位置に配置された複数の磁極を有し、現像容器2に対して固定されている。現像剤を担持する現像剤担持体としての現像スリーブ3は、マグネットロール4に外嵌した円筒状の部材である。現像スリーブ3は、感光ドラムの回転に沿って矢印R2の方向へ回転可能に設けられ、感光ドラムとの間の間隙として現像領域を形成している。また、現像スリーブ3は、装置本体の高圧電源に接続されて、トナーの帯電極性と同極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を印加されている。また、開口部2aには、現像スリーブ3の外周面に近接配置された規制部材である現像ブレード5が設けられている。
図3に示すように、現像装置1は、現像スリーブ3の軸方向(図中上下方向)に長く延びた形状を有している。ただし、図3は現像容器2の天板部及び現像スリーブ3等を取外した状態の現像装置1を上方から視た図である。以下、現像スリーブ3の軸方向を指して現像装置1の「長手方向」とする。供給室11及び回収室12は、それぞれ長手方向に延びて形成され、上方から視て互いに平行に配置されている。
供給室11及び回収室12には、現像剤を撹拌しながら搬送する搬送部材(循環部材)として、軸中心を長手方向に向けたスクリュである第1スクリュ13及び第2スクリュ14がそれぞれ配置されている。第1搬送部材としての第1スクリュ13は、円柱状の軸部131と、軸部131の外周に螺旋状に設けられた搬送フィン132(羽根部)とを有する。第2搬送部材としての第2スクリュ14は、円柱状の軸部141と、軸部141の外周に螺旋状に設けられた搬送フィン142(羽根部)と、軸方向に所定の幅を有して軸部141から径方向外側に突出する撹拌リブ143とを有する。
第1スクリュ13及び第2スクリュ14は、現像スリーブ3を駆動する駆動手段としての現像モータM3に不図示のギヤ列を介して連結されている(図2参照)。従って、現像スリーブ3、第1スクリュ13及び第2スクリュ14は、現像モータM3によって同期して回転駆動される。現像モータM3によって回転駆動された第1スクリュ13は、供給室11の現像剤を長手方向の一方(図3の上方)へと搬送する。これに並行して、現像モータM3によって回転駆動された第2スクリュ14は、回収室12の現像剤を長手方向の他方(図3の下方)へと搬送する。
図3に示すように、隔壁部15の長手方向両端部には、供給室11と回収室12とを連通する第1開口部16及び第2開口部17が形成されている。第1開口部16は、第1スクリュ13の搬送方向において供給室11の下流位置に形成され、現像スリーブ3に担持されずに供給室11の下流部に到達した現像剤が回収室12の上流部へと受け渡される経路となっている。第2開口部17は、第2スクリュ14の搬送方向において回収室12の下流位置に形成され、回収室12に収容された現像剤が供給室11の上流部へと受け渡される経路(受渡し部)となっている。従って、第1開口部16及び第2開口部17によって互いに連通された供給室11と回収室12とで、現像剤を現像容器2の内部で循環搬送する循環経路が形成されている。
ここで、供給室11及び回収室12の配置と、現像剤の回収構成について説明する。図2に示すように、第1スクリュ13及び第2スクリュ14は、水平方向(図中左右方向)から視て少なくとも一部が重なるように配置され、好ましくは略水平方向に並んで配置される。そして、供給室11及び回収室12は、それぞれの底部が略水平に並ぶように配置され、現像容器2の底部から上方に延びる隔壁部15によって水平方向の一方側と他方側とに区画されている。現像スリーブ3は、水平方向において隔壁部15に対して供給室11の側に配置され、第1スクリュ13の上方に位置している。
図2に示すように、隔壁部15の上部には、水平方向において供給室11の側(図中右方)へと屈曲成形され、上端部において現像スリーブ3に近接する回収部151が設けられている。従って、現像容器2の内部において、現像スリーブ3の表面は回収部151によって供給室11の側の領域と回収室12の側の領域とに区画されている。また、マグネットロール4は、現像スリーブ3の回転方向において回収部151の下流側に配置された吸引極N1と、回収部151の上流側に配置された剥離極N3とを有している。即ち、マグネットロール4は、吸引極N1によって供給室11に収容された現像剤を現像スリーブ3に吸引し、吸引極N1及び剥離極N3によって回収部151の付近で現像剤を現像スリーブ3から剥離させる磁界を形成している。そして、隔壁部15は、吸引極N1及び剥離極N3の間の無磁力帯において現像スリーブ3から剥落した現像剤を、回収部151の上面に受け止めて回収室12に回収する回収部材として作用する。
なお、画像形成装置100には、補給スクリュ25Y,25M,25C,25Kを備えたトナーホッパが設けられている(図1参照)。これらのトナーホッパは、トナーボトル24Y〜24Kから排出されたトナーを一時貯蔵し、補給スクリュ25Y〜25Kを回転させることで現像容器2に適宜補給可能に構成されている。現像容器2には、第2スクリュ14の搬送方向における回収室12の最上流部に、トナーホッパからトナーが補給される補給口(不図示)が形成されている。補給口から落下したトナーは、第2スクリュ14の端部に設けられた補給フィン14S(図3参照)によって搬送され、現像容器2の内部に収容された現像剤と合流する。
画像形成装置100に設けられる制御部は、トナー濃度センサからの検知信号や、パッチ画像の濃度、及びビデオカウント信号等に基づいて、現像容器2へのトナー補給量を制御する。トナー濃度センサとは、例えば透磁率を検知することで現像容器2の内部おけるトナー濃度(T/D比:現像剤の総重量に対するトナーの重量比)を測定可能なインダクタンスセンサである。ビデオカウント信号とは、ホスト機器から入力された画像情報を制御部が読込んだ際に、画素(ピクセル)毎の色濃度を積算したもの(画像の色比率)であり、トナー消費量の予測に用いられる。また、制御部は、パッチ濃度センサ29からの検知信号に基づいて、現像スリーブ3に担持されたトナーの帯電量を推定する。制御部は、これらの入力信号に基づいて、現像容器2の内部における現像剤量、トナー濃度、及びトナーの帯電量等の制御量が所定の適正範囲に収まるようにトナーボトル及びトナーホッパを制御する。
[現像剤の循環搬送]
続いて、現像装置1による感光ドラム1へのトナー供給動作と、現像剤の循環搬送動作とについて、図2及び図3に基づいて説明する。装置本体に設けられる制御部は、ステーションPY〜PKが画像形成(パッチ画像を含む)を開始する場合に、現像モータM3の駆動を開始する。すると、第1スクリュ13及び第2スクリュ14によって、供給室11と回収室12との間で現像剤の循環搬送が開始される(図3参照)。これに並行して、第1スクリュ13及び第2スクリュ14によって現像剤が撹拌され、トナーとキャリアとが摩擦帯電によって静電的に結合する。
供給室11において、現像剤は現像スリーブ3の周囲に現像剤溜りを形成し、マグネットロール4の吸引極N1が発生する磁界に引寄せられて現像スリーブ3に担持され、現像スリーブ3の回転に伴って移動する。そして、S極S1近傍で鎖状の磁気穂を形成した(穂立ちした)状態の現像剤が現像ブレード5からせん断力を受けることで、現像スリーブ3に担持される現像剤量(コート量)が規制される。所定の層厚となった現像剤は、現像容器2の外側の現像領域に到達すると、現像領域に近接して配置された磁極(現像極N2)の作用によって磁気穂を形成する。そして、現像バイアス電圧と感光ドラムの静電潜像とによって形成されたバイアス電界に従って、トナーがキャリアとの付着力に抗して感光ドラムに転移することで、感光ドラムにトナーが供給される。これにより、感光ドラムの静電潜像がトナー像として現像され、現像工程が達成される。
トナーが消費されたキャリアリッチな状態の現像剤は、現像スリーブ3の回転によって再び現像容器2の内側へと移動し、剥離極N3の作用によって現像スリーブ3の表面から剥落する。現像スリーブ3から落下した現像剤は、回収部151の斜面を滑り落ちて、回収室12に回収される。なお、現像スリーブ3に担持されることなく、第1スクリュ13によって供給室11の下流部まで搬送された現像剤は、第1開口部16を介して回収室12へと受け渡される。
回収部151及び第1開口部16を介して回収室12に戻された現像剤は、第2スクリュ14によって撹拌されながら搬送され、第2開口部17を介して再び供給室11へと送り込まれる。また、トナーホッパから補給されたトナーは、回収室12の最上流部に設けられた補給口を介して現像容器2に供給され、第2スクリュ14によって容器内部の現像剤と混和される。従って、供給室11が現像スリーブ3に現像剤を供給する機能を担う一方で、回収室12は複数の経路(回収部151、第2開口部17、及び補給口)を介して流入する現像剤を撹拌して供給室11へと送り込む機能を有している。このような機能分離型の構成により、現像スリーブ3に担持された現像剤が供給室11に戻される構成に比して、供給室11における現像剤の均質性を向上させて画像の品位を向上させることができる。
[現像剤の圧縮による劣化]
次に、従来の構成において生じ得る現象について説明する。一般的に、上述した現像装置1と同様の機能分離型の構成において、供給室11における現像剤量は、第1スクリュ13の搬送方向において下流へ向かうほど少なくなる。これは、供給室11において、現像剤の一部が継続的に現像スリーブ3に吸着されながら、第1スクリュ13によって搬送されるためである。そして、仮に供給室11の下流部において現像剤面が著しく低くなった場合、吸引極N1による現像剤の吸引(汲み上げ)が難しくなり、現像スリーブ3のコート量が不足する可能性がある。このため、供給室11の下流部における現像剤量を確保するために、供給室11の上流部(第2開口部17の付近)に十分な量の現像剤を供給可能な構成であることが好ましい。
また、機能分離型の構成において、回収室12における現像剤量は、第2スクリュ14の搬送方向において下流へ向かうほど多くなる。これは、第2スクリュ14によって現像剤が長手方向に搬送される間に、現像スリーブ3から回収部151を介して回収された現像剤が順次加わるためである。
このような事情により、機能分離型の構成では、第2開口部17の付近(回収室12の下流部及び供給室11の上流部)における現像剤量が多くなっていた。言い換えると、第2スクリュ14の搬送方向における第2開口部17の上流側の端部17aの位置を、現像剤の搬送方向が長手方向の一方から他方へと折り返される折返し位置P1とした場合に、折返し位置P1の付近で現像剤量が多くなる構成となっていた。
ここで、従来の構成では、第2スクリュ14の搬送フィン142が略全長に亘って、即ち軸方向において第1開口部16に重なる位置から第2開口部17に重なる位置に亘る長さで形成されていた。そして、第2スクリュ14の搬送フィン142の面積やピッチ幅は、搬送能力を高めて供給室11の上流部に十分な量の現像剤を供給し得るように設定されていた。
しかしながら、このような構成では、第2開口部17の付近において現像剤に過剰な圧力が作用してしまう場合がある。すなわち、現像装置1が稼働している状態で、供給室11の上流部には多量の現像剤が堆積しており、第2開口部17を介して供給室11に流入しようとする現像剤を押し戻す力が生じている。一方、第2スクリュ14の搬送フィン142は、このような力に抗して回収室12の現像剤を供給室11へ押し込もうとする。結果として、第2スクリュ14に押し込まれる力と、供給室11の側から押し戻される力とによって、第2開口部17の付近に位置する現像剤が圧縮されて圧力が高まってしまう。特に、搬送フィン142と第2開口部17とが接近する位置である折返し位置P1で、現像剤の圧力が上昇しやすい構成となっていた。
現像剤に過剰な圧力がかかった場合、樹脂粉体であるトナーの表面に付着させた酸化チタンやシリカ等の微粉末が、樹脂表面から離脱したり樹脂に埋没したりしてしまう。すると、粒子同士の密着を防いで流動性を高める効果(スペーサ効果)が低下し、現像剤の流動性を低下させてしまう。また、キャリア表面の樹脂コートが摩耗することで、トナーを摩擦帯電させる能力が低下して、画像濃度が不安定となる可能性があった。要するに、現像剤が循環搬送される経路に大きな圧力が作用する箇所があることで、現像剤の劣化が進行しやすい構成となっていた。
[第2スクリュの詳細構成]
そこで、本実施形態では、第2スクリュ14の下流側に、現像剤に作用する圧力を緩和する緩和部14Bを設けている。以下、第2スクリュ14の詳細な構成について説明する。図3に示すように、第2スクリュ14は、回収室12における現像剤の搬送方向(図中下方向)において上流側の搬送部14Aと、搬送部14Aの下流側に隣接する緩和部14Bとを有している。
搬送部14Aは、軸部141と搬送フィン142とによって構成され、第2スクリュ14が回転する場合には現像剤を第2開口部17へ向かって搬送する。緩和部14Bは、軸部141と、軸方向における複数の箇所で軸部141から径方向外側へ突出する板状の撹拌リブ143(凸部)とによって構成されている。緩和部14Bは、少なくとも水平方向から視て折返し位置P1(第2開口部17の端部位置)と重なる位置に配置され、折返し位置P1から搬送部14Aの搬送方向の上流へ延びている。また、図3に示す実施例では、緩和部14Bは現像容器2の長手方向の端部まで延びている。従って、緩和部14Bの位置において、現像剤は撹拌リブ143によって撹拌されると同時に、搬送部14Aから次々に送り込まれる現像剤によって押し流されて第2開口部17へ向かって搬送される。
この構成によれば、搬送部14Aの下流側に緩和部14Bを設けたことで、回収室12の下流部に位置する現像剤に対して、第2スクリュ14から軸方向の力が直接的に作用することを防ぐことができる。これにより、第2開口部17の付近で現像剤に過剰な圧力が作用することを防いで、現像剤の圧縮による劣化を抑制することができる。また、緩和部14Bを撹拌リブ143によって構成したことで、搬送部14Aによって形成される現像剤の流れを妨げることなく、供給室11に十分な量の現像剤を供給することができる。
なお、緩和部14Bは、少なくとも水平方向から視て折返し位置P1と重なる位置に配置されていればよい。これにより、現像剤面が高く、現像剤に作用する圧力のピーク位置となりやすい折返し位置P1において第2スクリュ14から現像剤に作用する力を軽減して、現像剤の劣化を効率的に抑制することができる。
緩和部14Bは、現像剤が緩和部14Bをスムーズに通過可能な範囲で、折返し位置P1よりも上流側へ延設することが好ましい。この場合、第2スクリュ14を1回転させた場合に、搬送フィン142の下流側の表面から引いた法線が描く軌跡が、第2開口部17よりも上流位置を通過するように、軸方向における緩和部14Bの長さを設定すると好適である。これにより、搬送フィン142が現像剤を押圧する力の方向に第2開口部17が位置する構成が回避される。すなわち、搬送フィン142からの押圧力と、供給室11の現像剤が第2開口部17の現像剤を押し戻す力とが、同一直線状に並ぶことがないため、現像剤の圧縮をより効果的に緩和することができる。
なお、緩和部14Bを設けない従来構成であっても、搬送フィン142の回動軌跡と現像容器2との間の空隙では第2スクリュ14から現像剤へ作用する力が小さくなっていることから、緩和部14Bは最低でもこの空隙幅よりも大きな長さに設定される。
[変形例1]
本実施形態の変形例について説明する。ただし、以下の変形例1〜4の説明において、上述した第1の実施形態と共通する部材には同符号を付して説明を省略する。図4(a)に示す変形例において、第2開口部17は回収室12の下流側の端部から離間して配置され、隔壁部15は第2開口部17の長手方向外側の端部を形成する端部壁152を有している。そして、第2スクリュ14は、緩和部14Bの下流側に隣接する逆搬送部14Rを有している。
逆搬送部14Rは、搬送部14A及び緩和部14Bと共通の軸部141と、軸部141の外周に搬送フィン142とは逆の巻き方向で螺旋状に形成された返しフィン144とによって構成されている。また、緩和部14Bは、軸方向において搬送部14A及び逆搬送部14Rの間に配置され、水平方向から視て第2開口部17と重なる位置、特に折返し位置P1と重なる位置にある。
この変形例では、回収室12の最下流部(図中下端部)に到達した現像剤は、返しフィン144によって掻き出されて回収室12の上流側へと逆搬送される。そして、搬送部14Aによって図中下方へと搬送される現像剤の流れと、逆搬送部14Rによって図中上方へと搬送される現像剤の流れとが、第2開口部17の位置でぶつかることにより、回収室12から供給室11へと現像剤が送り込まれる。
このような逆搬送部14Rを設ける構成において、搬送部14Aと逆搬送部14Rとが軸方向において隣接する場合には、隣接位置の付近で現像剤に過剰な圧力が作用してしまう可能性がある。一方、この変形例では搬送部14Aと逆搬送部14Rとの間に緩和部14Bが配置され、緩和部14Bの位置で現像剤の流れが合流する構成となっている。このため、本変形例によれば、逆搬送部14Rを設ける構成において、現像剤の流れが合流することによる圧力の上昇を緩和して、現像剤の圧縮による劣化を抑制することができる。
[変形例2]
本実施形態の他の変形例においては、図4(b)に示すように、緩和部として第2スクリュ14のフィンを切欠くことで形成された切欠き部14Cが設けられている。すなわち、第2スクリュ14は、搬送フィン142を有する搬送部14Aと、返しフィン144を有する逆搬送部14Rと、フィンが切欠かれて軸部141のみによって構成された切欠き部14Cとを有する。切欠き部14Cは軸方向において搬送部14A及び逆搬送部14Rの間に配置され、水平方向から視て第2開口部17(特に折返し位置P1)と重なる位置にある。
この構成によれば、上述した第1の実施形態と同様に、切欠き部14Cによって現像剤に作用する圧力を軽減して、現像剤の圧縮による劣化を抑制する効果を得ることができる。また、緩和部を軸部のみによって構成したことで、現像剤の劣化を抑制可能な現像装置を簡易な構成で提供することができる。
[変形例3]
本実施形態のさらに他の変形例においては、図4(c)に示すように、緩和部として搬送フィン142よりも小径のフィンを備えた小径部14Dが設けられている。小径部14Dは、搬送部14A及び逆搬送部14Rと共通の軸部141と、軸部141の外周に搬送フィン142と同じ巻き方向で螺旋状に形成され、搬送フィン142よりも外径が小さい小径フィン145とによって構成される。小径部14Dは軸方向において搬送部14A及び逆搬送部14Rの間に配置され、水平方向から視て第2開口部17と重なる位置にある。この変形例においても、上述した第1の実施形態と同様に、小径部14Dによって現像剤に作用する圧力を軽減して、現像剤の圧縮による劣化を抑制する効果を得ることができる。
[変形例4]
本実施形態のさらに他の変形例においては、図4(d)に示すように、緩和部として搬送フィン142よりも小径のフィンを備えた小径部14Eが設けられている。小径部14Eは、搬送部14A及び逆搬送部14Rと共通の軸部141と、搬送フィン142よりも外径が小さい小径フィン146とによって構成される。ただし、上述した変形例3の小径部14Dとは異なり、この小径部14Eの小径フィン146は搬送フィン142とは逆の巻き方向で形成されている。小径部14Eは軸方向において搬送部14A及び逆搬送部14Rの間に配置され、水平方向から視て第2開口部17と重なる位置にある。この変形例においても、上述した第1の実施形態と同様に、小径部14Eによって現像剤に作用する圧力を軽減して、現像剤の圧縮による劣化を抑制する効果を得ることができる。
また、上述した変形例3と比較した場合、小径フィン146の巻き方向が搬送フィン142とは逆方向に形成されているため、搬送フィン142によって形成された現像剤の流れを減速する効果が大きい。このため、小径フィン145,156の外径及びピッチ幅等が等しい場合、本変形例は変形例3に比して第2開口部17の付近における現像剤の圧力上昇を大きく緩和することができる。
[他の実施形態]
なお、上述した第1の実施形態及びその変形例において、緩和部(14A〜14E)の構成は上述したものに限らない。例えば、軸部141から径方向外側へ向けて突設され、搬送フィン142とは非連続的に形成された凸部(例えば、棒状の突起部)を有する緩和部を設けてもよい。また、小径のフィンに代えて、搬送フィン142よりもピッチ幅を小さくしたものや、ピッチ幅を極端に大きくして搬送能力を低下させたフィンを設けてもよい。要するに、スクリュを含む搬送部材である第2搬送部材に、現像剤を第2開口部17へ向けて搬送する搬送部と、搬送部よりも搬送能力が小さい緩和部とを設け、少なくとも折返し位置P1に重なるように緩和部を配置する構成であればよい。
また、本実施形態は供給室11と回収室12とが水平方向に並んで配置される現像装置に適用したが、供給室と回収室とが上下方向に並んで配置される現像装置に適用しても構わない。この場合、一般的に回収室は供給室の下方に配置されるため、回収室の下流部において現像剤を供給室へと汲み上げる必要がある。このため、現像剤の圧力によって汲み上げを行う場合には、汲み上げを実行可能な圧力の最低値以上の範囲で現像剤にかかる圧力を緩和するように緩和部を構成すると好ましい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る現像装置1Aについて説明する。ただし、この現像装置1Aは、第1の実施形態と同様に構成された画像形成装置100の各ステーションPY〜PKの現像装置1Y〜1Kとして用いられて好適である。以下、第1の実施形態に係る現像装置1と構成が異なる部分に注目して説明し、第1の実施形態と共通する部材には同符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る現像装置1Aにおいて、現像容器2の内部には、互いに軸方向を平行に配置された現像スリーブ3、マグネットロール4、第1スクリュ13、及び第2スクリュ14が配置されている。ただし、第1の実施形態とは異なり、現像容器2の回収室12Aの底部12fは、供給室11Aの底部11fよりも上方に配置されている。そして、第2スクリュ14は、水平方向から視て第1スクリュ13と部分的に重なる範囲で、第1スクリュ13よりも上方に配置されている。また、第2スクリュ14は、第1の実施形態と同様に、現像剤を搬送する搬送部14Aと、搬送部14Aの下流かつ折返し位置P1と重なる位置に配置され、搬送部14Aよりも搬送能力が低い緩和部14Bとを有している(図3参照)。
このように構成された現像装置1Aにおいて、現像モータM3が現像スリーブ3、第1スクリュ13及び第2スクリュ14を駆動すると、現像容器2の内部で現像剤が循環搬送される。このとき、回収室12Aの底部12fが供給室11Aの底部11fよりも上方に配置されているため、第1開口部16では供給室11Aから回収室12Aへの現像剤の受け渡しが重力によって制限される。このため、第1の実施形態のように供給室と回収室とが略水平に配置される構成に比して、供給室11Aの下流部に滞留する現像剤量を増加させて、供給室11Aの下流部における現像スリーブ3のコート量の低下を抑制することができる。
ところで、このように回収室12Aの底部12fが供給室11Aの底部11fよりも上方に配置される構成では、供給室11Aの上流部において現像剤に作用する圧力が大きくなりがちであった。すなわち、第1の実施形態と同様に、第2開口部17の現像剤には、第2スクリュ14によって押し込まれる力と供給室11Aの現像剤から押し戻される力とに加えて、回収室12Aの現像剤にかかる重力が作用していた。これにより、供給室11Aの上流部において、現像剤に過剰な圧力が作用しやすい構成となっていた。
一方、本実施形態では、回収室12Aの底部12fが供給室11Aの底部11fよりも上方に配置される構成において、第2スクリュ14に緩和部14Bを設けている。このため、現像スリーブ3のコート量を均一化可能な構成において、現像剤の圧縮による劣化を抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る現像装置1Bについて説明する。ただし、この現像装置1Bは、第1の実施形態と同様に構成された画像形成装置100の各ステーションPY〜PKの現像装置として用いられて好適である。以下、第1の実施形態に係る現像装置1と構成が異なる部分に注目して説明し、第1の実施形態と共通する部材には同符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、供給室11Bと回収室12Bとを隔てる隔壁部には、長手方向の両側に第1開口部16及び第2開口部17が形成されている。ただし、図6は、現像装置1Bを水平方向から視た図であり、図中奥側に現像スリーブ3が配置される位置関係となっている。また、隔壁部の図示を省略し、第1開口部16及び第2開口部17はそれらの位置のみを示している。供給室11Bから回収室12Bへの現像剤の受け渡しが行われる第1開口部16の付近(A1−A1線の位置)では、図5に示す断面と同様に、回収室12Bの底部12fが供給室11Bの底部11fよりも上方に配置されている。一方、回収室12Bから供給室11Bへの現像剤の受け渡しが行われる第2開口部17の付近(A2−A2線の位置)では、図2に示す断面と同様に、回収室12B及び供給室11Bの底部11f,12fが略水平に配置されている。従って、本実施形態における回収室12Bの底部12fは、長手方向において第1開口部16の側から第2開口部17の側へ向かって重力方向に傾斜して形成されている。
供給室11Bには、軸中心を現像スリーブ3と略平行に配置されたスクリュ33が配置され、現像剤を長手方向の一方(図中左方)へと搬送する。その一方で、回収室12Bに配置される撹拌部材34は、円柱状の軸部341と、軸部341から径方向外側に突出する複数の撹拌リブ343とを有する撹拌部34Aを備え、回収室12Bの底部12fに沿って傾斜して配置されている。図6に示す実施例では、撹拌部34Aは、軸方向において第1開口部16の位置から第2開口部17の位置に亘って、撹拌部材34の略全長をカバーしている。従って、撹拌部材34は、回収室12Bの現像剤を撹拌することで、重力を用いて現像剤を長手方向の他方(図中右方)へ搬送し得るように構成されている。なお、この実施例では、撹拌部34Aの上流側に、トナーホッパから補給されたトナーを搬送する補給フィン34Sが設けられている。
本実施形態において、撹拌部材34の撹拌部34Aは現像剤に軸方向の力を直接的に作用させることなく、重力を用いて現像剤を搬送する。従って、上述した第1の実施形態と同様に、撹拌部34Aによって現像剤にかかる圧力を緩和して、現像剤の圧縮による劣化を抑制することができる。
なお、上述した実施例では、撹拌部34Aが軸方向の略全長をカバーする構成となっているが、上流側(第1開口部16の側)を搬送フィンを備えた搬送部とし、下流側を撹拌部としてもよい。この場合、撹拌部が、少なくとも軸方向において折返し位置P1と重なるように配置されていればよい。また、撹拌部に設けられる凸部の形状は、板状(リブ材)に限らず、棒状等の他の形状であってもよい。
また、回収室12Bが搬送方向下流側へ向かって重力方向に傾斜した構成であれば、現像スリーブ3やスクリュ33、及び供給室11Bが水平方向に延びる構成に限らず、これらのうちの少なくとも1つが水平面に対して傾斜して配置されるものであってもよい。この場合、例えば感光ドラムに代えてベルト状の感光体を用いることで、ステーションPY〜PKのその他の要素の配置を変えることなく現像装置を配置することが可能となる。
1,1A,1B…現像装置/2…現像容器/3…現像剤担持体(現像スリーブ)/11,11A,11B…第1室(供給室)/12,12A,12B…第2室(回収室)/13…第1搬送部材(第1スクリュ)/14…第2搬送部材(第2スクリュ)/14A…搬送部/14B,14C,14D,14E…緩和部(切欠き部、小径部)/141…軸部/142…搬送フィン/143…凸部(撹拌リブ)/144…返しフィン/145,146…小径フィン/15…隔壁部/16…第1開口部/17…第2開口部、受渡し部/33…搬送部材(スクリュ)/34…撹拌部材/34A…撹拌部

Claims (13)

  1. 現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収され、現像剤が循環搬送される循環経路を前記第1室と共に構成する第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁部を有する現像容器と、
    前記第1室に配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する第1搬送部材と、
    前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する第2搬送部材と、を備え、
    前記隔壁部には、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される受渡し部が形成され、
    前記第2搬送部材は、現像剤を前記受渡し部へ向けて搬送する搬送部と、前記搬送部の搬送方向において前記搬送部の下流かつ前記受渡し部の上流側の端部と重なる位置に配置され、前記搬送部に比して前記搬送方向への現像剤の搬送能力が低い緩和部と、を有する、
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記搬送部は、回転可能な軸部の外周に螺旋状に形成された搬送フィンを有する、
    請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記緩和部は、前記軸部から径方向外側へ向けて突設され、前記搬送部とは非連続的に形成された凸部を有する、
    請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記緩和部は、前記軸部の外周に螺旋状に形成され、前記搬送フィンに比して小さな外径に設定された小径フィンを有する、
    請求項2又は3に記載の現像装置。
  5. 前記小径フィンは、前記搬送部と同じ巻き方向に形成される、
    請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記小径フィンは、前記搬送部とは逆の巻き方向に形成される、
    請求項4に記載の現像装置。
  7. 前記緩和部は、前記軸部のみによって構成される、
    請求項2に記載の現像装置。
  8. 前記緩和部は、前記搬送部の搬送方向において前記受渡し部の上流側へ延設され、
    前記第2搬送部材が1回転する場合に前記搬送フィンのうち前記搬送部の搬送方向における下流側の表面から引いた法線が描く軌跡は、前記受渡し部よりも上流位置を通過する、
    請求項2乃至7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 前記第2搬送部材は、前記搬送部の搬送方向において前記緩和部の下流に配置され、前記軸部の外周に前記搬送部とは逆の巻き方向で螺旋状に形成された返しフィンを有する、
    請求項2乃至8のいずれか1項に記載の現像装置。
  10. 前記隔壁部には、前記搬送部の搬送方向における上流側に、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1開口部が形成され、前記搬送部の搬送方向における下流側に、前記受渡し部である第2開口部が形成され、
    前記第2室の底部は、前記搬送部の搬送方向における前記第1開口部の位置と前記第2開口部の位置とに亘って、前記第1室の底部よりも上方に配置される、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置。
  11. 前記隔壁部には、前記搬送部の搬送方向における上流側に、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1開口部が形成され、前記搬送部の搬送方向における下流側に、前記受渡し部である第2開口部が形成され、
    前記第2室は、前記搬送部の搬送方向において前記第1開口部の側から前記第2開口部の側へ向かって重力方向へと傾斜して形成されている、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置。
  12. 現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収され、現像剤が循環搬送される循環経路を前記第1室と共に構成する第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁部を有する現像容器と、
    前記第1室に配置され、現像剤を撹拌しながら搬送する搬送部材と、
    前記第2室に、水平方向から視て前記搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置され、現像剤を撹拌する撹拌部材と、を備え、
    前記隔壁部には、前記現像剤担持体の軸方向における一方側に、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1開口部が形成され、前記軸方向における他方側に、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される第2開口部が形成され、
    前記第2室の底部は、前記軸方向において前記第1開口部から前記第2開口部へ向かって重力方向へと傾斜して形成され、
    前記撹拌部材は、前記軸方向において前記第2開口部のうち前記第1開口部に近い側の端部と重なる範囲で、回転可能な軸部から径方向外側へ向けて突出する複数の凸部が形成された撹拌部を有する、
    ことを特徴とする現像装置。
  13. 前記撹拌部は、前記軸方向において前記第1開口部の位置から前記第2開口部の位置に亘って設けられる、
    請求項12に記載の現像装置。
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