JP2012255993A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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淳二 村内
Kazuhiro Saito
和広 斎藤
Tomohiro Kato
智宏 加藤
Tetsuya Kagawa
哲哉 加川
洋朗 ▲高▼田
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Abstract

【課題】撹拌室内に並設された一対の撹拌搬送部材によって供給室内に搬送される現像剤量が低下することを抑制する。
【解決手段】ハウジング21の撹拌室21a内に、隔壁21cに沿って配置された第1撹拌搬送部材23と第2撹拌搬送部材24とが並んで配置されており、それぞれの第1搬送スクリュー23Aおよび第2搬送スクリュー24Aによって、現像剤を同じ方向に撹拌しつつ搬送する。第1搬送スクリュー23Aには、第1流入側搬送部23x、搬送量低減部23y、第1撹拌混合部23zが搬送方向に沿って設けられており、第1搬送羽根23bの外径は、第1流入側搬送部23xにおいて第1撹拌混合部23zよりも大きく、搬送量低減部23yにおいては、下流側になるにつれて順次小さくなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、2成分現像剤を用いて感光体上の静電潜像を現像する現像装置、および、そのような現像装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機等の電子写真方式の画像形成装置に設けられた現像装置には、感光体ドラム上の静電潜像を、現像ローラによって現像する際に、1成分現像剤と、トナーと磁性のキャリアとを含む2成分現像剤を用いる方式がある。
1成分現像剤(トナー)を用いる方式では、現像装置へのトナー供給時、トナーへの電荷付与時、トナー回収時等において、スクリュー等の各種部材がトナーと接触することによりトナーに圧力等の負荷が加わる。トナーは、通常、熱可塑性樹脂に、流動性改質材としての無機微粒子がコーティング処理されており、圧力等の負荷が加わると、トナーの表面が熱的に変化するおそれ、あるいは、トナー表面に無機微粒子が埋め込まれる等によりトナーの劣化が促進されるおそれがある。
特に、画像形成装置による画像形成速度を高速化するためには、トナーも高速で供給する必要がある。この場合には、トナーと接触する各種部材が高速回転され、より大きな負荷がトナーに加わる。これにより、トナーの劣化がさらに促進され、形成されるトナー画像の品質が低下するおそれがある。このことから、1成分現像剤を用いる方式では、画像形成装置による画像形成速度を高速化することに限界がある。
また、形成されるトナー画像を高画質化するために、例えば、6μm以下の直径にまでトナーの小径化が進められている。しかし、トナーの小径化に伴って、多量の外添材が必要になり、また、流動性も悪くなる。このために、小径のトナーでは、負荷が加わると、凝集、外添材の埋め込み等が発生しやすくなる。
さらに、省電力化等のために、トナーの定着温度を低温化することも行われている。しかしながら、トナーの定着温度を低温化すると、トナーの熱的な耐性が低下することになる。このために、トナーに負荷が加わることによってトナー表面に熱が加わると、トナーの劣化が促進されることになる。
このような1成分現像剤に対して、2成分現像剤を用いる方式では、磁性を有するキャリア粒子とトナーとを現像装置内において混合することによりトナーを帯電させて、帯電状態のトナーをキャリアとともに、回転する磁性ローラによって搬送することにより、感光体上の静電潜像をトナーによって現像するようになっている。静電潜像を現像した後の磁性ローラ上の現像剤は、現像装置内に運ばれて、磁性ローラから分離される。分離された現像剤は、再度、感光体上の静電潜像の現像に使用される。
このように、2成分現像剤を用いる方式では、トナーに対する帯電を、粒状のキャリアとの混合によって行うことから、トナーに加わる負荷は、各種部材が直接接触する1成分現像剤を用いる方式よりも小さくなる。これにより、2成分現像剤を用いる方式では、1成分現像剤よりもトナーの寿命が長くなり、また、高速での画像形成によっても、トナーが劣化することが抑制される。従って、高速化、長寿命化が要望される画像形成装置において、2成分現像剤を用いる方式が好適である。
2成分現像剤を用いた現像装置では、現像装置内において、キャリアに対するトナーの濃度が低下すると、トナーが補給される構成とされる場合がある。このような構成では、補給されたトナーが十分に帯電されない状態で現像ローラに供給されると、トナーの帯電量が小さいことによって、現像ローラ上を搬送される現像剤からトナーが飛散するおそれがある。飛散したトナーは、感光体ドラムにおける静電潜像以外の部分にトナーが付着する地肌カブリ等を発生させる可能性がある。
特に、印字率が高い画像を連続して形成する場合には、トナーの補給が連続して実行されることになる。この場合には、補給されるトナー量が多くなり、補給されたトナーを十分に撹拌させることができず、従って、補給された全てのトナーが十分に帯電されない状態で現像ローラに搬送されるおそれがある。さらに、画像形成動作を高速化するために、補給されたトナーが現像ローラに達するまでの搬送時間を短縮する場合にも、トナーを十分に帯電させることができないおそれがある。
また、トナー画像を高画質化するために、トナー粒子およびキャリア粒子の粒径を小さくすることが要望されている。しかしながら、トナー粒子およびキャリア粒子の粒径を小さくすると、現像剤としての流動性が全体に低下して現像剤を十分に撹拌および混合することが困難になるおそれがある。現像剤の撹拌および混合が十分でない場合には、補給されたトナーを所定の帯電量とすることができなくなり、前述したように、トナー飛散による地肌かぶり等が発生する可能性がある。
特許文献1には、ハウジングの撹拌室(現像剤撹拌部)内に、現像剤を水平方向に沿って同一方向に搬送する一対の撹拌スクリューを相互に水平状態で並列に配置して、一対の撹拌スクリューによって水平方向に現像剤を搬送する間に、現像剤を撹拌および混合させて、トナーを帯電させる構成が開示されている。
水平方向に配置された一対の撹拌スクリューは、その間に仕切りがなく、それぞれの搬送域の間を現像剤が相互に移動できるように構成されており、従って、一対の撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、それぞれの搬送域を搬送される間に、各撹拌スクリューが協働して現像剤を撹拌および混合する。これによりトナーが効率よく帯電されることになる。
また、特許文献1には、一対の撹拌スクリューによる現像剤の搬送量の総和が現像剤供給回収スクリューによる現像剤搬送量と同等となる現像剤搬送能力とする構成について開示されている。一対の撹拌スクリューがこのような現像剤搬送能力を有することにより、一対の撹拌スクリューによって供給室へ所定量の現像剤を搬送することができ、現像ローラに供給される現像剤のトナー濃度が現像剤の搬送方向に沿って不均一になることを抑制することができる。その結果、印字率が高い画像を連続して形成する場合等において、形成されるトナー画像にトナー濃度ムラが発生することを抑制でき、高画質の画像を形成することができる。
特許第4155089号公報
一対の撹拌スクリューのそれぞれは、通常、搬送域の全体にわたって一定の搬送量で現像剤を搬送するようになっており、一方の撹拌スクリュー(以下、第1撹拌スクリューとする)の搬送域の始端部(搬送方向の上流側端部)が、現像剤を供給室から撹拌室へと供給するための開口部に対向した状態になっている。また、他方の撹拌スクリュー(以下、第2撹拌スクリューとする)の搬送域の始端部は、第1撹拌スクリューの搬送域の始端部よりも開口部から離れて配置されている。
このような構成において、第1撹拌スクリューにおける上流側の端部に、供給室から開口部を通って現像剤が流入すると、流入した現像剤は、主として、開口部に対向した第1撹拌スクリューによって搬送される。撹拌室内においては、一対の撹拌スクリューが設けられているにも関わらず、開口部に対向した領域では、主として第1撹拌スクリューによって現像剤が搬送されることから、両方の撹拌スクリューによって現像剤が搬送される場合よりも搬送効率が低下した状態になる。これにより、第1撹拌スクリューにおける上流側の端部において現像剤の上面レベル(液面レベル)が上昇するおそれがある。
撹拌室内を第1撹拌スクリューおよび第2撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、搬送の間に周方向に流動されて撹拌される。これにより、第1撹拌スクリューおよび第2撹拌スクリューによって搬送される現像剤は、それぞれの搬送域を相互に流動し、第1撹拌スクリューと第2撹拌スクリューのそれぞれの搬送域へ分散される。このような状態で、現像剤は、第1撹拌スクリューおよび第2撹拌スクリューのそれぞれの下流側端部にまで搬送される。
このように、撹拌室内に流入した当初、現像剤は、主として第1撹拌スクリューにおける上流側端部によって搬送されることから搬送効率が悪く、第1撹拌スクリューにおける上流側端部において滞留して液面レベルが上昇する。その後、現像剤は、第1撹拌スクリューと第2撹拌スクリューのそれぞれの搬送域へ分散されて効率よく搬送されるために、液面レベルが順次低下する。これにより、第1撹拌スクリューおよび第2撹拌スクリューの終端部における液面レベルは、第1撹拌スクリューにおける上流側の端部よりも低下した状態になる。
その結果、第1撹拌スクリューおよび第2撹拌スクリューの終端部において搬送される現像剤量が低下した状態になり、供給室へ搬送される現像剤量を十分に確保することができず、現像剤供給回収スクリューによって搬送される現像剤量が低下するおそれがある。この場合には、現像ローラに供給される現像剤量が低下する可能性が大きく、感光体ドラム上に形成されるトナー画像のトナー濃度が低下するおそれがある。
また、画像形成装置は、省スペース化、画像形成動作の高速化等のために、小型化が要望されている。このような小型化の要望に対して、現像装置の撹拌室内に一対の撹拌スクリューを水平方向に並設する構成とすると、撹拌室の容積(容量)が大きくなる。このことから、一対の撹拌スクリューのそれぞれが占める体積(螺旋羽根の外径)をできるだけ小さくして、撹拌室の容積をできるだけ小さくすることが好ましい。
しかしながら、各撹拌スクリューの螺旋羽根の外径を小さくすると、各撹拌スクリューによって搬送される現像剤量が低下し、前述したように、開口部を介して現像剤供給回収部へ搬送される現像剤を効率よく搬送することができずに、第1撹拌スクリューの始端部において現像剤の液面レベルがさらに上昇するおそれがある。
このような問題を解消するためには、各撹拌スクリューを高速回転させればよい。これにより、各撹拌スクリューによる現像剤の搬送量が増加し、供給室への搬送量を増加させることができる。
しかし、各撹拌スクリューの回転数を増加させると、各撹拌スクリューの回転軸を支持する軸受けが短期間で摩耗し、長期にわたって安定的に使用することができなくなるおそれがある。また、各撹拌スクリューの回転軸における現像装置のシール性も短期間で劣化するおそれがある。
特に、高印字率の画像を連続して形成する場合等には、供給室において多量のトナーが急激に消費されるために、多量のトナーを供給室に供給する必要がある。この場合に、補給されたトナーを十分に帯電させるために、各撹拌スクリューの回転数をさらに増加させると、軸受け等はさらに早期に劣化し、現像装置の耐用期間が著しく短くなるおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撹拌室内に並設された一対の撹拌搬送部材によって協働して現像剤を同じ方向に撹拌しつつ搬送する構成において、一対の撹拌搬送部材によって現像剤を供給室内に安定的に供給することができる現像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る現像装置は、隔壁によって供給室と撹拌室とに仕切られ、トナーおよびキャリアを含む現像剤を、前記供給室内において前記隔壁に沿って第1方向に搬送した後に、第1連通口を通って前記撹拌室内に供給し、当該撹拌室内を前記第1方向とは逆方向である第2方向へ搬送して第2連通口から前記供給室内へ循環させるとともに、前記供給室内を搬送される現像剤により感光体上の静電潜像を現像する現像装置であって、前記撹拌室内において、前記隔壁に沿って前記第1連通口から第2連通口まで、前記第2方向へ現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌搬送部材と、前記撹拌室内において前記隔壁から前記第1撹拌搬送部材よりも離れた位置に、前記第1撹拌搬送部材と水平方向に並設されて、当該第1撹拌搬送部材と協働して現像剤を前記第2方向へ撹拌しつつ搬送する第2撹拌搬送部材とを備え、前記第1撹拌搬送部材は、現像剤の搬送域における前記第1連通口に対向した上流側端部が、当該上流側端部に対して下流側の部分よりも単位時間当たりの搬送能力が大きくなっていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、前記現像装置を有することを特徴とする。
本発明の現像装置では、第1撹拌搬送部材の上流側端部が、下流側端部よりも単位時間当たりの搬送能力が大きくなっているために、第1連通口から流入する現像剤は、第1撹拌搬送部材によって効率よく下流側へ搬送することができる。従って、第1撹拌搬送部材の上流側端部において現像剤が滞留することを抑制することができ、下流側に搬送される現像剤量は、第1撹拌搬送部材および第2撹拌搬送部の搬送能力が一定になった従来の構成よりも増加する。
第1撹拌搬送部材の上流側端部から搬送される現像剤は、第1撹拌搬送部材および第2撹拌搬送部材の協働により相互の搬送域に振り分けられた状態で、それぞれの下流側の端部にまで搬送される。この場合、第1撹拌搬送部材および第2撹拌搬送部材の搬送域において振り分けられる現像剤量が従来よりも増加していることから、それぞれの搬送域において搬送される現像剤量が増加し、第1撹拌搬送部材および第2撹拌搬送部の搬送域に振り分けられた現像剤の液面レベルは上昇する。これにより、第1撹拌搬送部材および第2撹拌搬送部の搬送域の下流側端部における液面レベルが低下することが抑制される。その結果、供給室内に供給される現像剤量を従来の構成よりも増加させることができ、感光体上の静電潜像を、トナー濃度が低下することなく、安定的に現像することができる。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材には、前記上流側端部の下流側に隣接して、単位時間当たりの搬送能力が下流側になるにつれて順次低下した搬送量低減部が設けられるとともに、当該搬送量低減部の下流側に隣接して、前記第2撹拌搬送部材と協働して現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌混合部が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、前記第1搬送羽根の外径は、前記撹拌混合部では一定値Rcであり、前記上流側端部では前記撹拌混合部よりも大径の一定値Ra(Ra>Rc)であり、前記搬送量低減部では、下流側になるに従ってRaからRcまで連続して外径が減少していることを特徴とする。
好ましくは、前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、前記第1搬送羽根は、前記第1撹拌混合部では一定のピッチであり、前記上流側端部では前記第1撹拌混合部でのピッチよりも大きな一定のピッチであり、前記搬送量低減部では、下流側になるに従って連続的にピッチが減少していることを特徴とする。
好ましくは、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部には、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って流動させる第1撹拌部材が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2撹拌搬送部材は、当該第2撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第2回転軸と、当該第2回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第2搬送羽根と、を有する第2搬送スクリューを備え、前記第2搬送羽根は、前記第1撹拌スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域において、当該第1撹拌混合部における前記第1搬送羽根の外径Rcに等しい一定の外径になっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2回転軸には、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域において、現像剤を前記第2回転軸の周方向に沿って流動させる第2撹拌部材が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部には、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って流動させる第1撹拌部材が設けられており、前記第2回転軸には、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域に、現像剤を前記第2回転軸の周方向に沿って流動させる第2撹拌部材が設けられており、前記第1撹拌板と第2撹拌板とが、現像剤の搬送方向に沿って相互にずれて配置されていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2搬送羽根は、前記第1搬送スクリューの前記上流側端部に隣接する搬送域において、前記第1撹拌搬送部材の前記第1撹拌混合部における前記第1搬送羽根の外径Rcよりも小さくなっていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1回転軸における下流側端部には、前記第2連通口への現像剤の流動を促進させる第1流動促進部材が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記第2回転軸における下流側端部には、前記第1回転軸における下流側端部への現像剤の流動を促進させる第2流動促進部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタの主要部の構成を説明するための模式図である。 図1に示すカラーデジタルプリンタに設けられた現像装置の横断面を説明するための模式図である。 図2に示す現像装置の平断面の構成を説明するための模式図である。 (a)は、図2に示す現像装置における所定領域(流入側バッファ領域)内の横断面の構成を説明するための模式図、(b)は、その領域における主要部の平面の構成を説明するための模式図である。 図3に示す現像装置における所定領域(流入領域)内の横断面の構成を説明するための模式図である。 本実施形態の現像装置の実施例1および2と比較例との構成の条件を記載した表である。 実施例1および2と比較例とにおける現像装置の駆動条件および現像剤環境評価結果を記載した表である。 比較例における現像装置の平断面の構成を説明するための模式図である。
以下に本発明の実施形態について説明する。
[プリンタの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、カラープリンタとする)の主要部の構成を説明するための模式図である。このカラープリンタは、外部の端末装置等から入力される画像データに基づいて、電子写真方式によりカラートナー画像を形成して記録シート上に転写し、記録シート上に転写されたトナー画像を記録シート上に定着する構成になっている。
図1に示すカラープリンタには、周回移動域が垂直方向に沿って長くなった中間転写ベルト18が設けられている。中間転写ベルト18は、下側の駆動ローラ17aおよび上側の従動ローラ17bに巻き掛けられて、矢印Xで示す方向に周回移動する。
中間転写ベルト18の側方には、中間転写ベルト18の周回移動方向に沿って、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが、上側から順番に設けられている。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、矢印Zで示す方向にそれぞれ回転される感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが、中間転写ベルト18に対向して水平状態で設けられている。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーによって画像を形成する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、トナー画像を形成するためのトナーの色のみがそれぞれ異なっていること以外は概略同様の構成になっていることから、画像形成ユニット10Yの構成のみを詳細に説明して、他の画像形成ユニット10M、10C、10Kの構成の詳細な説明は省略する。
画像形成ユニット10Yに設けられた感光体ドラム11Yの下方には、感光体ドラム11Yに対向して帯電ローラ12Yが配置されている。感光体ドラム11Yは、帯電ローラ12Yによって表面が一様に帯電され、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像形成ユニット10Yの下方に設けられた露光走査装置13Yからレーザ光Lが照射される。露光走査装置13Yは、画像データに対応して変調されたレーザ光Lを感光体ドラム11Yの表面に照射して、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像データに対応した静電潜像を形成する。
感光体ドラム11Yの表面における静電潜像に対して、感光体ドラム11Yの回転方向下流側には、現像装置20Yが設けられている。現像装置20Yは、感光体ドラム11Yに対して中間転写ベルト18とは反対側の側方に、感光体ドラム11Yの軸方向(画像形成装置の正面側から背面側方向)に沿って配置されている。
現像装置20Yは、Y色の非磁性トナー(以下、単に「トナー」という)と、磁性キャリア(以下、単に「キャリア」という)とを含む2成分現像剤を用いて、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像をY色のトナーによって現像する。これにより、感光体ドラム11Yの表面に、Y色のトナー画像が形成される。現像装置20Yの具体的な構成については後述する。
中間転写ベルト18の周回移動域の内側には、中間転写ベルト18を挟んで感光体ドラム11Yに対向する1次転写ローラ15Yが配置されており、感光体ドラム11Y上に形成されたトナー画像は、転写バイアス電圧が印加された1次転写ローラ15Yによって形成される電界の作用により、感光体ドラム11Yから中間転写ベルト18上に1次転写される。
なお、フルカラー画像を形成する場合には、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に形成されたそれぞれのトナー画像が中間転写ベルト18上の同じ領域に多重転写されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの画像形成動作タイミングがずらされる。
モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えばKトナー用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されることによって、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上にトナー画像が形成されて、中間転写ベルト18における所定領域上に転写される。
感光体ドラム11Yにおける1次転写ローラ15Yの対向位置に対して回転方向下流側には、クリーニング部16Yが設けられている。クリーニング部16Yは、感光体ドラム11Yの表面に残留するトナーを、回転型ブラシによって除去する。
トナー画像が形成された中間転写ベルト18の搬送方向下流側の端部(下側の端部)は、駆動ローラ17aに巻き掛けられており、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18の外周面に対向して、2次転写ローラ19が配置されている。2次転写ローラ19は、中間転写ベルト18に当接しており、両者の間に転写ニップTNが形成されている。
中間転写ベルト18の下方には、転写ニップTNを水平方向に沿って通過する記録シートの搬送経路31が設けられており、この搬送経路31に沿って記録シートSが搬送される。記録シートSは、中間転写ベルト18の周回移動に同期して転写ニップTNへ搬送される。
転写ニップTNへ搬送される記録シートSは、周回移動される中間転写ベルト18の外周面(搬送面)に密着した状態で転写ニップTNを通過する。中間転写ベルト18上に転写されたトナー画像は、記録シートSが転写ニップTNを通過する間に、転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラ19によって形成される電界の作用により、記録シートSに2次転写される。
転写ニップTNに対して記録シートSの搬送方向の下流側には、定着装置33が設けられており、転写ニップTNにおいてトナー画像が2次転写された記録シートSは、転写ニップTNに対して記録シートSの搬送方向下流側に配置された定着装置33へ搬送される。
定着装置33は、ヒータランプ33aが内蔵された加熱ローラ33bと、加熱ローラ33bに圧接された加圧ローラ33cとを有しており、加熱ローラ33bと加圧ローラ33cとの間に定着ニップFNが形成されている。ヒータランプ33aは、加熱ローラ33bの軸心部に沿って配置されており、加熱ローラ33bを加熱する。
トナー画像が転写された記録シートSは、定着ニップFNを通過する間に、記録シートS上のトナー画像が、ヒータランプ33aにて加熱された加熱ローラ33bによって加熱されるとともに、加熱ローラ33bおよび加圧ローラ33cによって加圧されることにより記録シートSに定着される。
転写ニップTNに対して中間転写ベルト18の周回移動方向の下流側には、中間転写ベルト18上に残留するトナー(廃トナー)等を除去するベルトクリーニング装置37が設けられている。ベルトクリーニング装置37は、例えば一対の回転型ブラシによって、中間転写ベルト18上に残留するトナー等を掻き落す。
なお、画像形成ユニット10Yにおいて、感光体ドラム11Yを帯電ローラ12Yによって帯電する構成であったが、このような構成に代えて、回転型又は固定型のブラシ式帯電装置、コロナ放電式帯電装置、感光体ドラム11Yの表面に接触しない近接帯電部材等を用いてもよい。また、中間転写ベルト18上のトナー像を記録シートに2次転写ローラ19によって転写する構成に代えて、ワイヤ放電式転写装置等を使用してもよい。
さらに、クリーニング部16Yは、回転型ブラシを使用する構成に代えて、固定型ブラシ、板状のブレード等を使用してもよい。他の画像形成ユニット10M、10C、10Kにおいても同様である。また、ベルトクリーニング装置37も、回転型ブラシを用いる構成に限らず、固定型ブラシ、板状のブレード等を用いる構成としてもよい。
[現像装置の構成]
図2は、画像形成ユニット10Yに設けられた現像装置20Yの横断面を説明するための模式図、図3は、その現像装置20Yの平断面図を説明するための模式図である。なお、図2は、現像装置20Yにおける感光体ドラム11Yの軸方向(後述する撹拌搬送領域Ac内)における横断面の構成を示している。
図2および図3に基づいて現像装置20Yの詳細な構成について説明する。なお、他の各画像形成ユニット10M、10C、10Kに設けられた現像装置20M、20C、20Kも、画像形成ユニット10Yの現像装置20Yと概略同一の構成になっているために、それらの構成の詳細な説明については省略する。
図2に示すように、現像装置20Yは、感光体ドラム11Yの軸方向(画像形成装置の正面側から背面側方向)に沿って配置されたハウジング21を有している。ハウジング21の内部には、トナーおよびキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。ハウジング21は、支持部材22(図2参照)によって水平状態に支持されている。
ハウジング21の内部は、感光体ドラム11Yの軸方向に沿って長く延びる隔壁21cによって、感光体ドラム11Yに近接して配置された供給室21aと、供給室21aよりも感光体ドラム11Yから離れて配置された撹拌室21bとに仕切られている。隔壁21cは、図2に示すように、ハウジング21における供給室21aおよび撹拌室21bのそれぞれの底部21hおよび21kに連続して垂直に立ち上げられている。
図3に示すように、隔壁21cにおける正面側および背面側の端部は、それぞれ、ハウジング21の正面側および背面側の各端面21xおよび21yのそれぞれとは一定の間隔が形成されており、隔壁21cのそれぞれの端部と各端面21xおよび21yとの間に、供給室21aと撹拌室21bとを連通する第1連通口21dおよび第2連通口21eが形成されている。第1連通口21dおよび第2連通口21eは、感光体ドラム11Yの軸方向に沿った長さ(開口幅)が、それぞれLa(mm)およびLe(mm)になっている。
図2に示すように、ハウジング21における撹拌室21bの内部には、隔壁21cに沿って相互に平行に配置された第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24が、水平方向に並列に配置されている。第1撹拌搬送部材23は、隔壁21cに近接して配置され、第2撹拌搬送部材24は、第1撹拌搬送部材23よりも隔壁21cから離れて配置されている。第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、撹拌室21b内の現像剤を、第1連通口21dから第2連通口21eに向かう方向(図3に矢印F2で示す方向)に搬送するようになっている。
撹拌室21bに対して隔壁21cを挟んで設けられた供給室21aの内部には、隔壁21cに沿って現像剤を搬送する供給搬送スクリュー25が設けられている。供給搬送スクリュー25は、供給室21a内の現像剤を、第2連通口21eから第1連通口21dに向かう方向(図3に矢印F1で示す方向)に搬送する。
また、供給室21aの内部には、供給搬送スクリュー25よりも隔壁21cから離れた位置に、現像ローラ27が設けられている。現像ローラ27は、供給搬送スクリュー25に平行な水平状態に配置されており、供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤の一部が現像ローラ27に供給される。
図2に示すように、現像ローラ27は、供給室21aにおける感光体ドラム11Yに近接した側部に設けられており、感光体ドラム11Yの表面に対して、斜め上方から軸方向の全域にわたって対向した状態になっている。供給搬送スクリュー25は、現像ローラ27と隔壁21cとの間において、現像ローラ27の斜め下方に配置されており、撹拌室21b内の第1撹拌搬送部材23とは隔壁21cを介して水平方向に並列配置されている。
図3に示すように、供給搬送スクリュー25は、供給室21a内における現像剤の搬送域に沿って設けられた回転軸25aと、供給室21a内に位置する回転軸25aの全体にわたって螺旋状に巻き付けられた状態の搬送羽根25bとを有している。
回転軸25aは、ハウジング21の正面側の端面21xおよび背面側の端面21yに対して、それぞれ軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されている。また、回転軸25aは、正面側の端面21xおよび背面側の端面21yに対して、ハウジング21内の現像剤が外部に漏出しないようにシールされている。
搬送羽根25bは、一定のピッチおよび一定の外径Rr(図2参照)になっており、搬送羽根25bにおける軸方向の両側の各端部は、第1連通口21dおよび第2連通口21eにそれぞれ対向している。
図2に示すように、供給室21aの底部21hには、供給搬送スクリュー25の搬送域の全体にわたって、垂直状態になった隔壁21cに連続した底面が設けられている。この底面は、搬送羽根25bの下側の1/4周程度の外周縁とは、1.5mm〜3.0mm程度の一定の間隔を有する円周面になっている。この底面は、搬送羽根25bの直下において底部21hの水平部分に連続している。
供給搬送スクリュー25の回転軸25aは、回転力が伝達されることによって図2に矢印D3で示す方向に回転される。供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bは、回転軸25aが矢印D3で示す方向に回転されることによって回転軸25aと一体となって回転し、第2連通口21eを通って供給室21a内に流入する現像剤を第1連通口21dへ搬送する。第2連通口21eから第1連通口21dへ搬送される現像剤の一部は、現像ローラ27に供給される。
図2に示すように、現像ローラ27は、従来の2成分現像剤を用いた現像装置において使用される現像ローラと同様に、感光体ドラム11Yの外周面とは一定の間隔をあけて平行に配置された円筒状の現像スリーブ27aと、現像スリーブ27a内に設けられた円柱状の磁石ローラ27bとを有している。磁石ローラ27bは、ハウジング21に対して回転しないように固定されており、現像スリーブ27aは、磁石ローラ27bの周囲を回転するように、ハウジング21に回転可能に支持されている。現像スリーブ27aは、感光体ドラム11Yとの対向位置においてそれぞれの表面位置が同方向に周回移動するように回転駆動される。
現像スリーブ27aの内部に設けられた磁石ローラ27bには、図2に示すように、感光体ドラム11Yに近接する位置に、第1N極(N1)が設けられており、この第1N極(N1)に対して現像スリーブ27aの回転方向の上流側(回転方向とは反対側)に、第1S極(S1)と、第2N極(N2)と、第3N極(N3)と、第2S極(S2)とが、回転方向の逆方向に順番に配置されている。感光体ドラム11Yに近接する第1N極(N1)は、キャリアを現像スリーブ27aに引き付けるようになっている。第2N極(N2)および第3N極(N3)は、感光体ドラム11Yとは反対側においてハウジング21の内部に対向している。
図3に示すように、現像ローラ27における現像スリーブ27aの軸方向長さは、供給搬送スクリュー25における搬送羽根25bの軸方向長さよりも若干短くなっており、現像スリーブ27aの外周面は、軸方向の全域にわたって搬送羽根25bに対向した状態になっている。
供給室21a内を供給搬送スクリュー25によって現像ローラ27に供給される現像剤は、回転状態になった現像スリーブ27aの外周面上に付着して搬送される。図2に示すように、現像スリーブ27aの外周面上を搬送される現像剤は、現像スリーブ27aの下方に設けられた規制部材28によって、現像スリーブ27aの外周面上における厚みが、軸方向の全域にわたって規制され、所定の搬送量とされる。
現像スリーブ27aの外周面上を搬送される現像剤のキャリアは磁気ブラシを形成し、磁気ブラシに付着したトナーが、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像する。静電潜像に付着しないトナーは、回転される現像スリーブ27aによってキャリアとともに供給室21a内に搬送されて、磁石ローラ27bの磁力によってキャリアとともに供給室21a内に戻される。
図3に示すように、供給搬送スクリュー25によって供給室21a内を搬送される現像剤は、第1連通口21dを通って撹拌室21b内に流動する。撹拌室21bの内部に流動した現像剤は、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24によって、第2連通口21eへ向けて図3に矢印F2で示す方向に搬送されて、第2連通口21eを通って供給室21aの内部に供給される。
図3に示すように、撹拌室21b内において隔壁21cに近接して配置された第1撹拌搬送部材23は、ハウジング21の正面側の端面21xと背面側の端面21yとの間にわたって現像剤の搬送域が形成されている。これに対して、第1撹拌搬送部材23よりも隔壁21cから離れて配置された第2撹拌搬送部材24は、現像剤の搬送域が、第1撹拌搬送部材23よりも画像形成装置の正面側に長くなっている。なお、第2撹拌搬送部材24の構成は、ここに記載されている構成に限定されるものではない。
第2撹拌搬送部材24は、第1撹拌搬送部材23と同様に、画像形成装置の背面側においては、ハウジング21の背面側の端面21yによって搬送域の下流側端が規定されており、この端面21yにより、第2撹拌搬送部材24による矢印F2で示す方向への搬送が規制される。
第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、第2撹拌搬送部材24における第1撹拌搬送部材23よりも画像形成装置の正面側に長くなった部分を除いて、それぞれの搬送域が相互に平行な状態で隣接しており、それぞれの搬送域においては、両者の間に仕切りがないことにより(但し、後述するように、高さの低いガイド部21uは存在する)、現像剤が相互に移動可能になっている。
ハウジング21における正面側の端面21xには、第1撹拌搬送部材23の搬送域よりも正面側に突出した第2撹拌搬送部材24の搬送域を覆うケーシング部21mが設けられている。このケーシング部21mの上面には、トナー補給口21n(図3において二点鎖線で示す)が設けられており、ケーシング部21mの内部には、図示しないトナーホッパーから供給されるトナーが、トナー補給口21nを介して流入するようになっている。
なお、第2撹拌搬送部材24の搬送域における第1撹拌搬送部材23とは反対側の側方には、垂直状態になったハウジング21の側面21vが全搬送域に沿って設けられている。この側面21vは、正面側においては、ケーシング部21mの側面を形成し、ケーシング部21mの正面側の端面21zに連続している。また、側面21vは背面側においては、ハウジング21の背面側の端面21yに連続している。
トナー補給口21nからケーシング部21m内に流入したトナーは、第2撹拌搬送部材24によって、第1撹拌搬送部材23の搬送域における最も上流側の端部(始端部)の側方に隣接する搬送域へ搬送される。
隔壁21cに近接して配置された第1撹拌搬送部材23は、最も上流側に位置する搬送域の端部(始端部)が第1連通口21dに対向しており、この始端部に、供給室21a内の現像剤が第1連通口21dを通って流入する。
なお、以下においては、ケーシング部21m内の長さLt(mm)にわたる第2撹拌搬送部材24のトナーの搬送領域を、トナー搬送領域Atとする。
また、第1撹拌搬送部材23における第1連通口21dに対向した長さLaの搬送領域と、この搬送領域の側方に隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送領域とを流入領域Aaとする。
さらに、第1撹拌搬送部材23における流入領域Aaに対して現像剤の搬送方向下流側に隣接する長さLbの領域と、この領域の側方に隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送領域とを流入側バッファ領域Abとする。
また、第1撹拌搬送部材23における流入側バッファ領域Abに対して現像剤の搬送方向下流側に隣接した長さLcの領域と、この領域の側方に隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送領域とは、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれが現像剤を撹拌しつつ搬送することから、以下においては、それらの搬送領域を撹拌搬送領域Acとする。
さらに、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24における撹拌搬送領域Acに対して現像剤の搬送方向下流側には、それぞれの搬送域における下流側の端部が隣接して設けられている。それぞれの下流側端部に搬送された現像剤は、第2連通口21eを通って供給室21a内へ流出する。このことから、以下においては、それらの搬送領域を流出領域Aeとする。
トナー補給口21nからケーシング部21m内におけるトナー搬送領域Atに流入したトナーは、第2撹拌搬送部材24によって流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Abを通って撹拌搬送領域Acに搬送される。流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Ab内を搬送されるトナーは現像剤と混合される。また、撹拌搬送領域Acには、第1連通口21dを通って流入した現像剤が第1撹拌搬送部材23によって搬送される。
撹拌搬送領域Acにおいては、第2撹拌搬送部材24によって搬送されるトナーと、第1撹拌搬送部材23によって搬送される現像剤とが混合されて、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれによって撹拌されつつ搬送される。撹拌搬送領域Ac内を搬送される現像剤は、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれによって撹拌されることにより、それぞれの搬送域を相互に流動しつつ搬送される。これにより、現像剤に含まれるトナーは帯電状態になる。
トナーが帯電状態になった現像剤は、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24によって流出領域Aeへ搬送されて、流出領域Aeから、第2連通口21eを通って供給室21a内へ供給される。
流出領域Aeでは、ハウジング21の背面側の端面21yによって、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24の現像剤搬送方向の下流側端が規定されており、この端面21yによって第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24による現像剤のF2方向への搬送が規制される。流出領域Aeは、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24の搬送方向に沿った長さが、第2連通口21eの開口幅(Le)に等しくなっている。
第1撹拌搬送部材23は、正面側の端面21xと背面側の端面21yとの間の搬送域内に架設された第1回転軸23aを有しており、この第1回転軸23aには、第1撹拌搬送部材23の搬送方向下流側の終端部を除いて第1搬送羽根23bが設けられている。第1搬送羽根23bは、第1回転軸23aに、一定のピッチで螺旋状に巻き付けられた状態になっており、第1回転軸23aとともに第1搬送スクリュー23Aを構成している。
また、第1回転軸23aには、搬送方向下流側の終端部に、第1搬送羽根23bとは逆向きであって、一定の外径(Rc)および一定のピッチで螺旋状に巻き付けられた状態の第1逆方向搬送羽根23dが設けられている。第1逆方向搬送羽根23dは、第1搬送羽根23bと、ハウジング21における背面側の端面21yとの間の全域(第2連通口21eの開口幅(Le)の1/2の長さ)にわたって、2ピッチで設けられている。
流出領域Aeに設けられた第1逆方向搬送羽根23dは、流出領域Ae内に位置する第1搬送羽根23bとともに、流出領域Ae内の現像剤が第2連通口21eへ流動することを促進させる第1流動促進部材23Bを構成している。
なお、第1回転軸23aは、ハウジング21における正面側の端面21xおよび背面側の端面21yのそれぞれに対して、軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されるとともに、シール部材(図示せず)によって現像剤がハウジング21の外部に漏出しない状態にシールされている。
第2撹拌搬送部材24は、図3に示すように、ケーシング部21mにおける正面側の端面21zと、ハウジング21における背面側の端面21yとの間の搬送域内に架設された第2回転軸24aを有している。第2回転軸24aには、第2撹拌搬送部材24の搬送方向下流側の終端部を除いて、所定方向に螺旋状に巻き付けられた状態の第2搬送羽根24bが設けられている。第2搬送羽根24bは、第2回転軸24aとともに第2搬送スクリュー24Aを構成している。
第2搬送スクリュー24Aは、第2搬送羽根24bが一定の外径および一定のピッチになった第2流入側搬送部24xと、第2流入側搬送部24xよりもそれぞれ大きな一定の外径およびピッチになった第2撹拌混合部24yとを有している。従って、第2撹拌混合部24yによる現像剤の単位時間当たりの搬送能力が第2流入側搬送部24xよりも増加した状態になっており、現像剤の搬送量も、第2流入側搬送部24xよりも増加する。
また、第2回転軸24aには、搬送方向下流側の終端部に、第2搬送羽根24bとは逆向きであって、一定の外径および一定のピッチで螺旋状に巻き付けられた状態の第2逆方向搬送羽根24dが設けられている。第2逆方向搬送羽根24dの外径は、第1逆方向搬送羽根23dの外径Rcに等しくなっている。
第2逆方向搬送羽根24dは、第2搬送羽根24bと、ハウジング21における背面側の端面21yとの間の全域(第2連通口21eの開口幅(Le)の1/2の長さ)にわたって、2ピッチで設けられている。
流出領域Aeに設けられた第2逆方向搬送羽根24dは、流出領域Ae内に位置する第2撹拌混合部24yの第2搬送羽根24bとともに、流出領域Ae内における第2撹拌搬送部材24の搬送域の現像剤が第1撹拌搬送部材23の搬送域へ流動することを促進させる第2流動促進部材24Bを構成している。
第2回転軸24aは、ケーシング部21mにおける正面側の端面21zおよびハウジング21における背面側の端面21yのそれぞれに対して、軸受け(図示せず)によって回転可能に支持されるとともに、シール部材(図示せず)によって現像剤がハウジング21の外部に漏出しない状態にシールされている。
図2に示すように、第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aおよび第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aは同一の外径になっており、供給搬送スクリュー25の回転軸25aと同じ高さ位置において、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bのそれぞれの外周縁が所定の最小間隔になるように、それぞれ配置されている。
図4(a)は、流入領域Aaに対して搬送方向の下流側に隣接する流入側バッファ領域Abの内部の横断面の構成を説明するための模式図、図4(b)は、流入側バッファ領域Abの主要部の平面の構成を説明するための拡大図である。
図4(b)に示すように、第1撹拌搬送部材23の第1搬送スクリュー23Aは、流入側バッファ領域Ab内において、第1搬送羽根23bの外径が現像剤の搬送方向下流側になるにつれて連続的に小さくなった搬送量低減部23yになっている。搬送量低減部23yは、第1搬送羽根23bの外径が現像剤の搬送方向下流側になるにつれて連続的に小さくなっているために、単位時間当たりの現像剤の搬送能力が順次連続的に低下している。これにより、搬送量低減部23yにおいては、単位時間当たりの現像剤の搬送量が順次連続的に低下する。
図5は、流入領域Aaにおける横断面の構成を説明するための模式図である。第1撹拌搬送部材23の第1搬送スクリュー23Aは、流入領域Aa内において、第1搬送羽根23bが一定の外径Raになった第1流入側搬送部23xになっている。第1流入側搬送部23xの外径Raは、例えば、供給搬送スクリュー25における搬送羽根25bの外径Rrに等しくなっている(Ra=Rr)。また、第1流入側搬送部23xは、軸方向長さが、第1連通口21dの開口幅Laに等しく、全体にわたって第1連通口21dに対向している。
また、図3に示すように、第1搬送スクリュー23Aは、流入側バッファ領域Abに対して搬送方向の下流側に隣接する撹拌搬送領域Ac内において、第1搬送羽根23bの外径Rcが一定になった第1撹拌混合部23zになっている。撹拌搬送領域Acにおける第1搬送羽根23bの外径Rcは、第1流入側搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの外径Raよりも小さくなっている(Ra>Rc)。従って、第1流入側搬送部23xによる単位時間当たりの現像剤の搬送能力は撹拌搬送領域Acよりも大きく、その結果、単位時間あたりの搬送量が撹拌搬送領域Acよりも増加している。
第1搬送スクリュー23Aにおける第1流入側搬送部23xと、第1撹拌混合部23zとの間に設けられた搬送量低減部23yは、第1搬送羽根23bの外径が、搬送方向上流側の端部においては、第1流入側搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの外径Raに等しい最大外径になっており、搬送方向下流側の端部においては、第1撹拌混合部23zの外径Rcに等しい最小外径になっている。
第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bは、撹拌搬送領域Ac内における第1撹拌混合部23zを通って、下流側の端部が、撹拌搬送領域Acの搬送方向の下流側に隣接する流出領域Ae内に、1/2ピッチ分だけで進入した状態になっている。流出領域Ae内に進入した第1搬送羽根23bの端部は、流出領域Aeの下流側端部に設けられた第1逆方向搬送羽根23dとともに、第1流動促進部材23Bを構成している。
第2撹拌搬送部材24における第2搬送スクリュー24Aは、ケーシング部21mの内部のトナー搬送領域Atと、流入領域Aaと、流入側バッファ領域Abとの内部の全域にわたって、第2搬送羽根24bの外径Rxが一定になった第2流入側搬送部24xになっている。第2流入側搬送部24xにおける第2搬送羽根24bの外径Rxは、第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径Rcよりも小さくなっている。
また、第2搬送スクリュー24Aは、流入側バッファ領域Abの下流側に隣接する撹拌搬送領域Ac内において、第2流入側搬送部24xの外径およびピッチとはそれぞれ異なる一定の外径および一定のピッチになった第2撹拌混合部24yになっている。第2撹拌混合部24yにおいては、第2搬送羽根24bの外径Rcが、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径Rcに等しくなっており、また、第2搬送羽根24bのピッチは、第1搬送羽根24bのピッチに等しくなっている。
第2搬送スクリュー24Aの第2搬送羽根24bの下流側の端部は、撹拌搬送領域Acの搬送方向の下流側に隣接する流出領域Ae内に、1/2ピッチ分だけで進入した状態になっている。流出領域Ae内に進入した第2搬送羽根24bの端部は、第2逆方向搬送羽根24dとともに、第2流動促進部材24Bを構成している。
なお、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bは、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bと同じ螺旋方向になっているが、図2に示すように、第1回転軸23aの回転方向D1が、供給搬送スクリュー25の回転軸25aの回転方向D3とは逆方向になっており、従って、第1搬送羽根23bによる現像剤の搬送方向は、供給搬送スクリュー25の搬送方向とは逆方向になっている。
また、第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bは、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bとは螺旋方向が逆向きになっているが、図2に示すように、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aは、第1撹拌搬送部材23における第1回転軸23aの回転方向D1とは逆方向(図2に矢印D2で示す方向)に回転されることから、第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bによる現像剤の搬送方向は、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bによる現像剤搬送方向と同じF2方向になっている。
図2に示すように、撹拌室21bにおける撹拌搬送領域Acの底部21kには、垂直状態になった隔壁21cに連続した第1底面21sが設けられている。撹拌搬送領域Ac内における第1底面21sは、第1撹拌搬送部材23の搬送域の下方において、例えば、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの下側の1/3周程度の外周縁に対して一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)を有しており、従って、第1底面21sは一定の曲率の円周面になっている。流出領域Ae内にも、同様の曲率の円周面となった底面が、撹拌搬送領域Ac内の第1底面21sに連続して設けられている。
また、撹拌室21bの底部21kには、垂直状態になったハウジング21の側面21vに連続した第2底面21tが設けられている。この第2底面21tは、撹拌搬送領域Ac内における第2撹拌搬送部材24の搬送域の下方において、第2撹拌混合部24yにおける第2搬送羽根24bの下側の1/3周程度の外周縁に対して一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)を有している。従って、第2底面21tは、一定の曲率の円周面になっている。流出領域Ae内にも、同様の曲率の円周面となった底面が、撹拌搬送領域Ac内の第2底面21tに連続して設けられている。
第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bは、第1回転軸23aが所定方向に回転されることによって、現像剤を流出領域Aeへ向けて矢印F2方向に搬送する。この場合、第1撹拌混合部23zにおける一定の外径Rcになった第1搬送羽根23bと、撹拌室21bの底部21kにおける第1底面21sとが一定の間隔になっていることから、第1撹拌混合部23zの第1搬送羽根23bによって、ほぼ一定の単位時間当たりの搬送能力(搬送量)で現像剤を搬送することができる。
また、第2搬送スクリュー24Aの第2撹拌混合部24yにおける第2搬送羽根24bも、第2回転軸24aが所定方向に回転されることによって、現像剤を流出領域Aeへ向けて矢印F2方向に搬送する。この場合も、第2撹拌混合部24yにおける一定の外径Rcになった第2搬送羽根24bと、撹拌室21bの底部21kにおける第2底面21tとが一定の間隔になっていることから、第2撹拌混合部24yの第2搬送羽根24bによって、ほぼ一定の単位時間当たりの搬送能力(搬送量)で現像剤を搬送することができる。
撹拌室21bの底部21kにおける第1底面21sと第2底面21tとの間には、ガイド部21uが設けられている。ガイド部21uは、第1回転軸23aおよび第2回転軸24aの軸方向とは直交する方向の両側に、第1底面21sの円周面および第2底面21tの円周面のそれぞれから突出した状態になっており、その上面が平坦な水平面になっている。
なお、ガイド部21uの垂直方向の突出長さ(高さ)(各第1底面21sおよび第2底面21tの最下部からの垂直方向の突出長さ(高さ))は、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bのそれぞれの外径Rcに基づいて設定される。
図5に示すように、流入領域Aaにおいては、撹拌室21bの底部21kは、第1撹拌搬送部材23の下方に位置する第1底面21sが、第1連通口21dとの間において水平状態になっている。
また、流入領域Aaと撹拌搬送領域Acとの間の流入側バッファ領域Abにおいては、撹拌室21bにおける底部21kの第1底面21sは、搬送量低減部23yにおける第1搬送羽根23bの下側の1/3周程度の外周縁に対して一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)をあけた状態の円周面になっている。従って、流入側バッファ領域Abにおける第1底面21sの曲率は、流入領域Aaに隣接する上流側の端部においては、流入領域Aa内における第1底面21sの曲率に等しく、撹拌搬送領域Acに隣接する下流側の端部においては、撹拌搬送領域Ac内における第1底面21sの曲率に等しくなっている。
その結果、流入側バッファ領域Abにおける第1底面21sの曲率は、上流側から下流側になるにつれて、順次、小さくなっており、これにより、流入側バッファ領域Abの第1底面21sは、搬送方向の下流側になるにつれて連続的に高くなるように傾斜した状態になっている。第1底面21sがこのような構成になっていることにより、搬送量低減部23yの第1搬送羽根23bは、現像剤を、搬送方向の下流側になるにつれて搬送量が順次低下するように搬送する。
なお、第2撹拌搬送部材24における第2搬送スクリュー24Aは、第2流入側搬送部24xでは、第2搬送羽根24bが、第2撹拌混合部24yの外径Rcよりも小さな一定の外径Rxになっている。従って、撹拌室21bにおけるトナー搬送領域At、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Ab内においては、底部21kの第1底面21sは、第2流入側搬送部24xの下側の1/3周程度の外周縁に対して一定の間隔(1.5〜3.0mm程度)をあけた状態の円周面になっている。
これにより、トナー搬送領域At、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Ab内においては、第1底面21sの曲率は、撹拌搬送領域Ac内における第1底面21sの曲率よりも小さな一定値になっている。その結果、第2搬送羽根24bの第2流入側搬送部24xは、ほぼ一定の搬送能力(搬送量)で現像剤を搬送することができる。
なお、流入側バッファ領域Abと撹拌搬送領域Acとの境界部分では、第1底面21sに、第2搬送羽根24bにおける第2流入側搬送部24xおよび第2撹拌混合部24yのそれぞれの外径RxおよびRcに対応した段差が形成されている。
撹拌搬送領域Ac内に位置する第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌混合部23zには、図3に示すように、現像剤を第1回転軸23aの周方向に流動させて撹拌する複数の第1撹拌板23gが軸方向に沿って一定の間隔をあけて第1回転軸23aに設けられている。第1撹拌板23gのそれぞれは帯板状をしており、第1搬送羽根23bの1ピッチ分に相当するピッチで配置されている。
各第1撹拌板23gのそれぞれの外周側の側縁は、第1搬送羽根23bの外周縁に対して1mm程度、第1回転軸23aに近接した状態(第1回転軸23aに対する半径方向の高さが低い状態)になっている。また、各第1撹拌板23gのそれぞれの厚さは2mm程度になっている。
各第1撹拌板23gは、第1回転軸23aが図2に矢印D1で示す方向に回転されると、第1搬送羽根23bによって搬送される現像剤を第1回転軸23aの周方向に沿って流動させて撹拌する。この場合、底部21kにおける第1底面21s上に位置する現像剤は、各第1撹拌板23gによって、第1底面21sに沿って下から上へと持ち上げられて、現像剤の一部が、第2撹拌搬送部材24の搬送域との間に設けられたガイド部21uに案内されて、第2撹拌搬送部材24の搬送域へ流動する。
撹拌搬送領域Ac内においては、第1搬送スクリュー23Aにおける第1撹拌混合部23zに、第1搬送羽根23bとともに複数の第1撹拌板23gが一定のピッチで設けられていることによって、第1撹拌混合部23zによって、現像剤を、効率よく撹拌しつつ搬送することができる。
また、撹拌搬送領域Ac内に位置する第2搬送スクリュー24Aの第2流入側搬送部24xには、現像剤を第2回転軸24aの周方向に沿って流動させて撹拌する複数の第2撹拌板24gが軸方向に沿って一定の間隔をあけて第2回転軸24aに設けられている。第2撹拌板24gのそれぞれは帯板状をしており、第2搬送羽根24bの1ピッチ分に相当するピッチで配置されている。
第1撹拌板23gおよび第2撹拌板24gは、それぞれの軸方向に沿った長さが、第1搬送羽根23aおよび第2搬送羽根24aの1/2ピッチ分の軸方向長さに等しくなっているが、第1撹拌板23gと第2撹拌板24gとは、相互に1/2ピッチだけ軸方向にずれた状態で配置されている。
第2撹拌板24gのそれぞれは、第2回転軸24aと一体となって回転し、図2に示すように、撹拌室21bの底部21kにおける第2底面21t内に位置する現像剤を第2底面21tに沿って下から上へと持ち上げる。これにより、第2搬送羽根24bによって搬送される現像剤を第2回転軸24aの周方向に沿って流動させて撹拌する。
この場合、第2底面21tに沿って持ち上げられる現像剤の一部は、第2底面21tの接線方向に移動し、ガイド部21uに案内されて、隣接する第1撹拌搬送部材23の搬送域に設けられた第1底面21s上に移動する。
同様に、第1撹拌搬送部材23の搬送域に設けられた第1底面21s上に沿って搬送される現像剤の一部が、第1底面21sの接線方向に移動し、ガイド部21uに案内されて、隣接する第2撹拌搬送部材24の搬送域に設けられた第2底面21t上に流動する。
この場合、第1撹拌搬送部材23の各第1撹拌板23gは、第2撹拌搬送部材24の各第2撹拌板24gとは、相互に半ピッチだけ軸方向にずれた状態になっているために、各第1撹拌板23gおよび各第2撹拌板24gのそれぞれによる現像剤の他方の搬送域への流動が阻害されるおそれがない。
第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24によって搬送される現像剤は、流出領域Aeに搬送される。
流出領域Ae内においては、第1撹拌搬送部材23における第1搬送羽根23bと、第2撹拌搬送部材24における第2搬送羽根24bとによってF2方向に搬送される現像剤の一部は、それぞれ、第1逆方向搬送羽根23dおよび第2逆方向搬送羽根24dの搬送域へ搬送される。
第1逆方向搬送羽根23dおよび第2逆方向搬送羽根24dは、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bによる搬送方向(F2方向)とは逆方向(F1方向)に現像剤を搬送する。これにより、第1搬送羽根23bおよび第2搬送羽根24bのそれぞれと第1逆方向搬送羽根23dおよび第2逆方向搬送羽根24dとのそれぞれの境界部分において、現像剤には、第1回転軸23aおよび第2回転軸24aに対して放射方向外向きの圧力が加わる。
流出領域Aeにおいては、第2撹拌搬送部材24の搬送域は、第2回転軸24aの放射方向に隣接する第1撹拌搬送部材23の搬送域に通じている。従って、流出領域Aeにおいて、現像剤に第2回転軸24aの放射方向外向きの圧力が加わると、現像剤は、第1撹拌搬送部材23の搬送域への流動が促進される。
これにより、流出領域Aeにおいて、第1撹拌搬送部材23の搬送域における現像剤量が増加して、第1回転軸23aの放射方向外向きの圧力がさらに増加することになる。流出領域Aeにおいては、第1撹拌搬送部材23における第1回転軸23aの放射方向には第2連通口21eのみが開口した状態になっている。従って、流出領域Aeにおいて、現像剤に第1回転軸23aの放射方向外向きの圧力が加わると、現像剤は、第2連通口21eへの流動が促進される。
なお、図3に二点鎖線で示すように、撹拌搬送領域Acにおける第1撹拌搬送部材23の搬送領域の下流側端部に対応したハウジング20の底部21kにおける外側の下面には、撹拌搬送領域Ac内を搬送される現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサ29が設けられている(図2参照)。このトナー濃度センサ29は、現像剤におけるキャリアに対するトナー濃度の変化によって生じる透磁率の変化に基づいて、トナー濃度を検出するようになっており、トナー濃度センサ29の出力に基づいて、トナーホッパーからトナー補給口21nにトナーが供給される。
<現像装置の動作>
現像装置20Yでは、現像ローラ27の現像スリーブ27a、供給搬送スクリュー25、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれが、所定の回転数で回転された状態になると、ハウジング21内の現像剤は、撹拌室21bおよび供給室21a内を循環する。
流入領域Aaには、供給室21a内の現像剤が、撹拌室21b内に第1連通口21dを通って流入しており、流入した現像剤は、第1撹拌搬送部材23の第1流入側搬送部23xにおける一定の外径の第1搬送羽根23bによって、流入側バッファ領域Abを通過して撹拌搬送領域Acに搬送される。
また、トナー補給口21nからケーシング部21m内にトナーが補給されると、補給されたトナーは、第2搬送スクリュー24Aにおける第2流入側搬送部24xの第2搬送羽根24bによって、トナー搬送領域Atを通って流入領域Aaへ搬送される。
流入領域Aaにおいては、供給室21a内の現像剤が、撹拌室21b内に第1連通口21dを通って流入しており、流入した現像剤は、第1撹拌搬送部材23における第1搬送スクリュー23Aの第1流入側搬送部23xに設けられた一定の外径Raの第1搬送羽根23bによって流入側バッファ領域Abへ搬送される。そして、この第1流入側搬送部23xによる現像剤の搬送に並行して、第2搬送スクリュー24Aの第2流入側搬送部24xにおける第2搬送羽根24bにより、流入領域Aa内のトナーが流入側バッファ領域Abへ搬送される。
流入領域Aa内においては、第1搬送スクリュー23Aにおける第1流入側搬送部23xの第1搬送羽根23bの外径Raが、供給室21a内に設けられた供給搬送スクリュー25における搬送羽根25bの外径Rrに等しく、第1搬送羽根23bにおける第1撹拌混合部23zの外径Rcよりも大きくなっている。従って、第1流入側搬送部23xにおける単位時間当たりの搬送能力が、第1撹拌混合部23zよりも大きくなっている。
これにより、流入領域Aa内に流入した現像剤は、単位時間当たりの搬送量が第1搬送羽根23bにおける下流側端部よりも増加した状態で、流入領域Aa内を搬送される。流入領域Aa内の現像剤は、第1搬送羽根23bにおける第1撹拌混合部23zよりも効率よく流入側バッファ領域Abへ供給される。その結果、流入領域Aa内に流入した現像剤が流入領域Aa内において滞留することが抑制される。
流入側バッファ領域Ab内における第1搬送スクリュー23Aの搬送量低減部23yでは、下流側に端部における外径Rcが、第1搬送羽根23bの上流側の端部における外径Raよりも小さくなっている。これにより、流入側バッファ領域Abの上流側端部に流入した現像剤は、流入側バッファ領域Abの下流側になるにつれて、順次、搬送量が低下した状態になり、搬送量低減部23yによって流入側バッファ領域Ab内を搬送される現像剤は、その搬送の間に高密度化される。
撹拌搬送領域Ac内では、第1搬送スクリュー23Aは、第1搬送羽根23bが第1流入側搬送部23xの外径Raよりも小さな一定の外径Rcの第1撹拌混合部23zになっている。また、第2搬送スクリュー24Aは、第2搬送羽根24bが、第2流入側搬送部24xの外径Rxよりも大きな外径Rcの第2撹拌混合部24yになっている。しかも、第1撹拌混合部23zおよび第2撹拌混合部24yには、第1撹拌板23gおよび第2撹拌板24gがそれぞれ設けられている。
第1搬送スクリュー23Aの搬送量低減部23yによって撹拌搬送領域Ac内に搬送された高密度状態の現像剤は、第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌混合部23zにおける一定の外径Rcになった第1搬送羽根23bによって搬送されつつ、第1撹拌板23gによって撹拌される。
この場合、搬送量低減部23yでは、現像剤の搬送量が下流側になるに従って低減しているために、高密度状態の現像剤の一部は、第2搬送スクリュー24Aの第2撹拌混合部24yへと流動する。
第2搬送スクリュー24Aの第2撹拌混合部24yは、第2搬送羽根24bの外径Rcが、第2流入側搬送部24xにおける第2搬送羽根24bの外径Rxよりも大きく、単位時間当たりの搬送量が増加した状態になっている。従って、搬送量低減部23yから第1撹拌混合部23zへ搬送される現像剤の一部は、第2搬送スクリュー24Aの第2撹拌混合部24yへ円滑に流動する。これにより、搬送量低減部23y内において現像剤が円滑に搬送され、第1流入側搬送部23xにおいて現像剤が滞留することを抑制することができる。
また、第2搬送スクリュー24Aは、第2撹拌混合部24yにおける一定外径Rcの第2搬送羽根24bによって現像剤を搬送する間に、第2撹拌板24gによって現像剤を撹拌する。これにより、第2搬送スクリュー24Aの第2撹拌混合部24yにて搬送される現像剤の一部は、第1搬送スクリュー23Aの第1撹拌混合部23zへと流動する。
このようにして、第1搬送スクリュー23Aの第1流入側搬送部23xにおいて効率よく搬送される現像剤は、撹拌搬送領域Ac内において、第1搬送スクリュー23Aと、第2搬送スクリュー24Aのそれぞれの搬送域に分散されて、第1撹拌混合部23zおよび第2撹拌混合部24yのそれぞれによって撹拌されつつ搬送される。撹拌搬送領域Ac内において現像剤が撹拌されると、現像剤に含まれるトナーは帯電状態になる。
第1搬送スクリュー23Aの第1流入側搬送部23xにおいて、現像剤が効率よく搬送されることから、第1流入側搬送部23xの搬送域において現像剤の滞留が抑制される。しかも、第1流入側搬送部23xにおいて効率よく搬送される現像剤が搬送量低減部23yにおいて高密度化されることにより、現像剤が第1撹拌混合部23zおよび第2撹拌混合部24yに分散されても、第1撹拌混合部23zおよび第2撹拌混合部24yに流入した現像剤の液面レベルの低下を抑制することができる。その後、第1撹拌混合部23zおよび第2撹拌混合部24yのそれぞれによってほぼ一定の液面レベルで搬送される。
撹拌搬送領域Ac内を通過した現像剤は、流出領域Ae内へと搬送される。流出領域Ae内においては、前述したように、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれに設けられた第1流動促進部材23Bおよび第2流動促進部材24Bのそれぞれによって、現像剤が第2連通口21eを通って供給室21aへ供給され、供給室21a内を供給搬送スクリュー25によって搬送される。
この場合、従来のように、第1搬送スクリューおよび第2搬送スクリューが、それぞれ一定の外径Rcの外径を有する搬送羽根によって構成されている場合よりも、撹拌搬送領域Ac内における現像剤の液面レベルが上昇したほぼ一定のレベルで搬送されるために、流出領域Ae内に搬送される現像剤量は従来の構成よりも増加する。
その結果、第2連通口21eを通って供給室21aへ供給される現像剤量は、従来の構成よりも増加した状態になる。これにより、供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤量が低下するおそれがない。従って、第1搬送スクリュー23Aおよび第2搬送スクリュー24Aの回転数を増加させることなく、感光体ドラム11Y上に形成されるトナー画像のトナー濃度が低下することを防止できる。
このように、撹拌室21b内に配置される第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24のそれぞれによって搬送される現像剤の搬送量が、供給室に配置される供給搬送スクリュー25によって搬送される現像剤の搬送量とバランスがとれた状態になるために、供給搬送スクリュー25に対して安定的に現像剤を搬送することができ、高画質のトナー画像を形成することができる。
<現像剤>
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kに設けられた現像装置20Y、20M、20C、20Kにおいて使用される2成分現像剤のトナーおよびキャリアは、特に限定されるものではなく、一般的に使用されている公知のトナーおよびキャリアを使用することができる。
トナーは、通常、バインダー樹脂中に着色剤を混合し、また、必要に応じて荷電制御剤、離型剤等を混合して所定の粒径に造粒した後に、外添剤をコーティング処理することによって製造される。トナーは、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等の一般的な公知の方法で製造することができる。トナーの粒径としては、特に限定されるものではないが、3〜15μm程度が好ましい。
トナーに使用されるバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を使用することができる。特に、これらの樹脂単体もしくは複合体により、軟化温度が80〜160℃の範囲、ガラス転移点が50〜75℃の範囲とすることが好ましい。
また、着色剤としては、一般に使用される公知のものを使用することができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシニアンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができる。着色剤は、通常、上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の荷電制御材としても、公知のものを使用することができる。例えば、正帯電性トナー用の荷電制御材としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などがある。また、負帯電性トナー用荷電制御材としては、Cr、Co、Al、Fe等の金属を含有したアゾ系染料、サリチル酸金属化合物、カーリックスアレン化合物等がある。荷電制御材は、上記のバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の離型材としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス等を、単独で、あるいは、2種類以上組み合わせて使用することができる。離型材としては、上記のバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
また、トナーに外添する粒子としては、一般に使用されている公知のものを使用することができる。流動性の改善を目的としては、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動化剤を使用することができ、特に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル等で撥水化された流動化剤が好適である。このような流動化剤は、通常、上記のトナー100重量部に対して、0.1〜5重量部の割合で添加して用いられる。外添剤の平均一次粒径は10〜100nmであることが好ましい。
キャリアも、特に限定されず、一般的に使用されている公知のバインダー型キャリア、コート型キャリア等を使用することができる。キャリア粒径としては、特に限定されるものではないが、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることもできる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電微粒子、表面コーティング層の種類によって制御することができる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネラレルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネラレルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化鉄を有する鉄、合金等の粒子を用いることができる。その形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に、高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマクネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類および含有量を適宜選択することにより、所望の磁性を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は、磁性樹脂キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが好ましい。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートして硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
バインダー型キャリア表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一に混合し、磁性樹脂キャリアの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的および熱的な衝撃力を与え、微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行われる。
この場合、微粒子は磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリア表面から突き出すようにして固定される。帯電性微粒子としては、有機あるいは無機の絶縁性材料が用いられる。具体的には、有機系の絶縁性材料として、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂およびこれら架橋物等の有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベルおよび極性については、素材、重合触媒、表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系の絶縁性材料としては、シリカ、二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正帯電特性の無機微粒子等が用いられる。
一方、コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子に樹脂コートがなされてなるキャリアであり、コート型キャリアにおいてもバインダー型キャリア同様、キャリア表面に正または負の帯電性の帯電性微粒子を固着させることもできる。コート型キャリアの極性等の帯電性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、コート樹脂はバインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
逆極性粒子、トナーおよびキャリアの組み合わせによるトナーおよび逆極性粒子の帯電極性は、それぞれを混合撹拌して現像剤とした後に現像剤からトナーまたは逆極性粒子を分離するための電界の方向から容易に知ることができる。
現像装置20Y、20M、20C、20Kのそれぞれのハウジング21内においては、トナーとキャリアとの混合比は、所望のトナー帯電量が得られるように調整され、トナーとキャリアの合計量に対するトナー比は、3〜30重量%、好ましくは4〜20重量%が適している。
[実施例]
以下に、上記の実施形態における現像装置について、ハウジング21内を循環する現像剤量が適切な状態であるかを実施例によって検証した。以下に、各実施例の詳細について説明する。
<実施例1>
現像装置における供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bを、30mmの一定の外径Rrとした。また、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aに設けられた第1搬送羽根23bを、第1撹拌混合部23zにおいて25mmの一定の外径Rcとし、第1流入側搬送部23xにおいては、供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bの外径Rrに等しい30mmの一定の外径Raとした。また、搬送量低減部23yでは、搬送方向の上流側端における最大外径(=Ra)を30mm(=Rr)として、搬送方向の下流側端における最小外径が25mm(=Rc)になるように、搬送方向に沿って連続して増加させた。
なお、第1撹拌搬送部材23の第1流動促進部材23Bに設けられた逆方向搬送羽根23dの外径は、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径に等しく、25mmの一定値になっている。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送スクリュー24Aは、第2搬送羽根24bの外径が、第2撹拌混合部24yにおいて、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径Rcに等しく、25mmの一定値になっている。なお、第2撹拌搬送部材24の第2流動促進部材24Bに設けられた第2逆方向搬送羽根24dも、25mmの一定の外径になっている。また、第2搬送スクリュー24Aの第2搬送羽根24bは、第1流入側搬送部23xにおいては、21mmの一定の外径になっている。
第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は27mmとしている。このような実施例1の現像装置の構成に関する条件について図6の表にまとめている。
供給搬送スクリュー25は、360rpmの回転数と、500rpmの回転数との2つの条件で検証した。また、第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、トナーの流入域に配置された第2撹拌搬送部材24による搬送速度が遅くなるように、それぞれの回転数は、1.2:1(=6:5)の割合に設定されている。
このような構成の現像装置において、キャリアの粒子径が35μm、トナーの粒子径が6μmになった現像剤を、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が7%になるようにトナー補給制御を行った。このようなトナー補給制御の実行時における第1撹拌搬送部材23の回転数を変化させた場合に、撹拌室21b内の第1搬送スクリュー23Aによって搬送される現像剤量(循環量)の変化に基づいて、現像剤の循環量が適切な状態になっているかを検証した。
供給搬送スクリュー25の回転数360rpmの低速時には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、それぞれ、240rpm、300rpm、360rpm(=供給搬送スクリュー25の回転数)、420rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23のそれぞれの回転数に対して5/6になるように、200rpm、250rpm、300rpm、350rpmに設定した。
また、供給搬送スクリュー25の回転数が500rpmの高速時には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、それぞれ、420rpm、480rpm、500rpm(=供給搬送スクリュー25の回転数)、540rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23のそれぞれの回転数の5/6になるように、350rpm、400rpm、417rpm、450rpmに設定した。以上の現像装置の駆動条件を図7の表にまとめている。
このような現像装置の駆動条件において、撹拌室21b内の流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acのそれぞれの第1撹拌搬送部材23の搬送域での現像剤の上面のレベル(液面高さ)を目視によって判定した。
具体的には、撹拌室21b内における第1搬送スクリュー23Aの搬送域での現像剤の液面高さが、第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bにおける最上部にまで達した場合を100%として、80%未満を低レベル、80〜90%を中レベル、90%以上を高レベルとし、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acのそれぞれにおける現像剤の液面高さを目視によって判定した。
また、このような目視による判定の結果に基づいて、供給室21a内における現像剤の循環量が適切であるかについても判定した。すなわち、目視による判定の結果、撹拌搬送領域Acにおける第1搬送スクリュー23Aの搬送域での現像剤の液面高さが低レベルであり、しかも、液面高さが、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acのいずれかにおいて、第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bにおける最上部の90%に達している場合には、第1搬送スクリュー23Aによって搬送される現像剤量の差が大きいために、供給室21a内に対する現像剤の循環量としては十分でなく適切でないと判定した(図7の表に「×」で示す)。
また、撹拌搬送領域Acにおける第1搬送スクリュー23Aの搬送域での現像剤の液面高さが低レベルであっても、第1搬送スクリュー23Aの第1搬送羽根23bにおける最上部の90%に達していない場合には、第1搬送スクリュー23Aによって搬送される現像剤量の差が小さいために、供給室21a内における現像剤の循環量は不足しない状態であると判定した(図7の表に「○」で示す)。
さらに、撹拌搬送領域Acにおける第1搬送スクリュー23Aの搬送域での現像剤の液面高さが低レベルでなく、第1搬送羽根23bにおける最上部の90%に達していない場合には、供給室21a内における現像剤の循環量は最適であると判定した(図7の表に「◎」で示す)。
供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、それぞれ、流入領域Aaにおいては高レベル、流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acの全てにおいて中レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量は適切であると判定した(「◎」)。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速回転とした場合には、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmでは、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaにおいては高レベル、流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1搬送スクリュー23Aの回転数が480rpm、500rpm、540rpmのそれぞれに変化させた場合には、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、それぞれ、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acの全てにおいて中レベルになっており、それぞれにおいて、供給室21a内における現像剤の循環量は適切であると判定した(「◎」)。
<実施例2>
実施例1における現像装置において、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bを、25mmの一定の外径Rrとした。また、第1撹拌スクリュー23Aにおける第1搬送羽根23bを、第1撹拌混合部23zにおいて20mmの一定の外径Rcとし、第1流入側搬送部23xにおいては、供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bの外径Rrに等しい25mmの一定の外径Raとした。また、搬送量低減部23yでは、搬送方向の上流側端における最大外径(=Ra)を25mmとして、搬送方向の下流側端における最小外径が20mm(=Rc)になるように、搬送方向に沿って連続して増加させた。
なお、第1撹拌搬送部材23の第1流動促進部材23Bに設けられた第1逆方向搬送羽根23dの外径は、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径に等しく、20mmの一定値になっている。
第2撹拌搬送部材24の第2搬送スクリュー24Aは、第2搬送羽根24bの外径が、第2撹拌混合部24yにおいて、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根24bの外径Rcに等しく、20mmの一定値になっている。なお、第2撹拌搬送部材24の第2流動促進部材24Bに設けられた第2逆方向搬送羽根24dも、20mmの一定の外径になっている。また、第2搬送スクリュー24Aの第2搬送羽根24bは、第1流入側搬送部23xにおいては、16mmの一定の外径になっている。
第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は、22mmとしている。
また、本実施例2では、実施例1における基本的な現像剤の構成とは異なり、キャリアの粒子径が50μm、トナーの粒子径が8μmの現像剤を用いて、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が8%になるようにトナー補給制御を行った。
その他の構成は、実施例1における現像装置の構成と同様になっている。この実施例2の現像装置の構成に関する条件について、図6の表に記載している。
このような構成の現像装置を、実施例1と同じ条件で駆動した。供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い240rpmおよび300rpmになっていると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、それぞれ、流入領域Aaにおいては高レベル、流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数以上である360rpmおよび420rpmになると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acの全てにおいて中レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量は適切であると判定した(「◎」)。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速とした場合には、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも低い420rpmでは、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaにおいては高レベル、流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっており、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1搬送スクリュー23Aの回転数が480rpm、500rpm、540rpmのそれぞれに変化させた場合には、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、それぞれ、流入領域Aa、流入側バッファ領域Ab、撹拌搬送領域Acの全てにおいて中レベルになっており、それぞれにおいて、供給室21a内における現像剤の循環量は適切であると判定した(「◎」)。
このように、本実施例2では、実施例1の基本的な現像剤の構成の場合(キャリアの粒子径が35μm、トナーの粒子径が6μmの現像剤を、トナー濃度センサ29によって検出されるトナー濃度が7%になるようにトナー補給制御を行った場合)と同様の結果が得られた。従って、現像剤を構成するトナーキャリア等の条件によらず、現像装置内において現像剤を安定して循環させることができる。
<比較例>
比較のために、図8に示す構成の現像装置を駆動して、供給室21aにおける現像剤の循環が適切な状態であるかを検証した。
図8に示す現像装置は、ハウジング21内の撹拌室21bに設けられた第1撹拌搬送部材23が、第1回転軸23aにおける第1連通口21dに対向する上流側の端部および第2連通口21eに対向する下流側の端部を除いて、一定の外径および一定のピッチの螺旋状になった第1搬送羽根23bが設けられている。また、第1回転軸23aには、第1搬送羽根23bの2ピッチに等しいピッチで複数の第1撹拌板23gが設けられている。
第1撹拌搬送部材23における第1連通口21dに対向する上流側の端部には、第1搬送羽根23bとは螺旋方向が逆になった逆巻羽根23mが設けられている。
第2撹拌搬送部材24は、第2回転軸24aに、搬送方向の全域にわたって、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bと同じ一定のピッチおよび一定の外径の螺旋状になった搬送羽根24bが設けられている。
第2回転軸24aには、第1連通口21dと第2連通口21eとの間の搬送領域に、搬送羽根24bの2ピッチに等しいピッチで複数の第2撹拌板24gが設けられている。
なお、供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bは、30mmの一定の外径Rrとし、また、第1撹拌搬送部材23の第1搬送羽根23bおよび第2撹拌搬送部材24の第2搬送羽根24bは、それぞれ25mmの一定の外径Rcとしている。第1撹拌搬送部材23の第1回転軸23aと、第2撹拌搬送部材24の第2回転軸24aとの軸間距離は27mmにしている。
その他の構成は、前記実施例1の現像装置と同様になっている。
供給搬送スクリュー25は、360rpmおよび500rpmの回転数として、それぞれの回転数にて回転する搬送羽根25bによって現像剤を搬送した。第1撹拌搬送部材23および第2撹拌搬送部材24は、それぞれの回転数を個別に設定することによって、それぞれによる現像剤の搬送量を変化させた。
供給搬送スクリュー25の回転数が360rpmの低速の場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、360rpm、420rpm、480rpm、540rpmの4段階に変化させた。なお、第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23の回転数の5/6であり、従って、それぞれ、300rpm、350rpm、400rpm、450rpmに設定した。
また、供給搬送スクリュー25の回転数が500rpmの高速の場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数を、510rpmから、120rpmずつ増加させて、630rpm、750rpm、870rpmの4段階に設定した。第2撹拌搬送部材24の回転数は、第1撹拌搬送部材23の4段階の回転数の5/6であることから、それぞれ、425rpm、525rpm、625rpm、725rpmに設定した。このような駆動条件についても、図7の表に記載している。
供給搬送スクリュー25の回転数を360rpmの低速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数に等しい360rpm、供給搬送スクリュー25の回転数よりも増加した420rpmとされると、それぞれ、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっていた。このために、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりもそれぞれ増加した480rpmおよび540rpmに変更されると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっていた。この場合には、供給室21a内における現像剤の循環量は不足していない状態であると判定した(「○」)。
供給搬送スクリュー25の回転数を500rpmの高速とした場合には、第1撹拌搬送部材23の回転数が、供給搬送スクリュー25の回転数よりも若干増加した510rpmと、さらに増加させた630rpmになっていると、それぞれ、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっていた。このために、供給室21a内における現像剤の循環量が適切でないと判定した(「×」)。
しかし、第1撹拌搬送部材23の回転数が510rpmよりも増加した750rpmおよび870rpmになると、第1搬送スクリュー23Aの搬送域における現像剤の液面高さは、流入領域Aaおよび流入側バッファ領域Abにおいては中レベル、撹拌搬送領域Acにおいては低レベルになっていた。この場合には、供給室21a内における現像剤の循環量は不足していない状態であると判定した(「○」)。
<実施例のまとめ>
比較例では、第1撹拌搬送部材23の回転数が供給搬送スクリュー25の回転数と同程度であっても、第1搬送スクリュー23Aによって搬送される現像剤量にムラがあり、しかも、撹拌搬送領域Acにおいては搬送される現像剤量が低下した状態になっている。このために、供給室21a内における現像剤の循環量として十分でない。現像剤の循環量が不足しない状態とするためには、供給搬送スクリュー25の回転数が300rpmの低速の場合には、第1搬送スクリュー23Aの回転数を3割程度、500rpmの高速の場合には5割程度、増加させる必要がある。
これに対して、本実施形態の現像装置では、供給搬送スクリュー25の回転数が300rpmの低速および500rpmの高速のいずれの場合にも、第1搬送スクリュー23Aの回転数が、少なくとも、供給搬送スクリュー25の回転数と同程度になっていれば、供給室21a内において現像剤の循環量が不足するおそれがなく、現像剤の循環量を適切な状態とすることができる。
[実施形態のまとめ]
以上のように、本実施形態の現像装置では、第1撹拌搬送部材23の回転数を高速にすることなく、供給室21aに循環される現像剤量が不足することを防止することができる。従って、供給搬送スクリュー25によって所定量の現像剤を搬送することができ、現像ローラ27に供給される現像剤量が不足するおそれがない。これにより、現像ローラ27によって感光体ドラム上に形成されるトナー画像のトナー濃度が低下することを防止することができる。
しかも、第1撹拌搬送部材23の回転数を高速にする必要がないために、第1回転軸23aを回転可能に支持する軸受け、第1回転軸23aをシールするシール部材が劣化することを抑制することができる。これにより、軸受け、シール部材を長期にわたって安定的に使用することができ、現像装置の耐用期間を向上させることができる。
なお、本発明は、上記の実施例における寸法等に限定されるものではない。
[変形例]
上記の実施形態では、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aは、第1流入側搬送部23xにおいて、第1搬送羽根23bの外径Raを、供給搬送スクリュー25に設けられた搬送羽根25bの外径Rrに等しくする構成であったが、このような構成に限らず、供給搬送スクリュー25の搬送羽根25bの外径Rrよりも小さくなっていてもよい。但し、第1流入側搬送部23xにおける第1搬送羽根23bの外径Raは、第1撹拌混合部23zにおける第1搬送羽根23bの外径Rcよりも大きくする必要がある。
また、上記の実施形態では、第1撹拌搬送部材23の第1撹拌スクリュー23Aは、搬送量低減部23yにおいて、第1搬送羽根23bの外径が、搬送方向の下流側になるにつれて連続して減少する構成であったが、段階的に減少する構成であってもよい。
さらには、搬送量低減部23yにおける第1搬送羽根23bのピッチを下流側になるに従って連続的にピッチを減少させることによって、搬送量低減部23yでの第1搬送羽根23bによる現像剤の単位時間当たりの搬送能力を減少させる構成であってもよい。
なお、上記の実施形態では、供給搬送スクリュー25と第1撹拌搬送部材23とが、隔壁21cを挟んで水平方向に並んだ状態になっていたが、このような構成に限るものではない。例えば、供給搬送スクリュー25に対して第1撹拌搬送部材23が水平方向に対して上方または下方に配置する構成としてもよい。この場合には、供給室21a内の現像剤は、第1連通口21dを通って撹拌室21b内に落下または持ち上げられ、撹拌室21b内の現像剤は、第1連通口21dを通って供給室21a内に持ち上げまたは落下されることになる。
また、本発明に係る現像装置を有する画像形成装置は、タンデム型カラーデジタルプリンタに限るものではなく、モノクロ画像を形成するプリンタであってもよく、しかも、プリンタに限らず、カラーまたはモノクロの画像を形成できる複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等にも適用できる。
本発明は、感光体ドラムの外周面に形成された静電潜像を2成分現像剤によって現像する現像装置において、供給室内に搬送される現像剤量が低下することを抑制する技術として有用である。
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
12Y 帯電ローラ
13Y 露光走査装置
15Y 1次転写ローラ
16Y クリーニング部
17a 駆動ローラ
17b 従動ローラ
18 中間転写ベルト
19 2次転写ローラ
20Y 現像装置
21 ハウジング
21a 供給室
21b 撹拌室
21c 隔壁
21d 第1連通口
21e 第2連通口
21h 底部
21k 底部
21m ケーシング部
21n トナー補給口
21s 第1底面
21t 第2底面
21u ガイド部
21v 側面
21x 端面
21y 端面
21z 端面
23 第1撹拌搬送部材
23A 第1搬送スクリュー
23B 第1流動促進部材
23a 第1回転軸
23b 第1搬送羽根
23d 第1逆方向搬送羽根
23g 第1撹拌板
23x 第1流入側搬送部
23y 搬送量低減部
23z 第1撹拌混合部
24 第2撹拌搬送部材
24A 第2搬送スクリュー
24B 第2流動促進部材
24a 第2回転軸
24b 第2搬送羽根
24d 第2逆方向搬送羽根
24g 第2撹拌板
24x 第2流入側搬送部
24y 第2撹拌混合部
25 供給搬送スクリュー(供給搬送部材)
25a 回転軸
25b 搬送羽根
27 現像ローラ
27a 現像スリーブ
27b 磁石ローラ
28 規制部材
29 トナー濃度センサ
31 搬送経路
33 定着装置
33a ヒータランプ
33b 加熱ローラ
33c 加圧ローラ
37 ベルトクリーニング装置
Aa 流入領域
Ab 流入側バッファ領域
Ac 撹拌搬送領域
Ae 流出領域
At トナー搬送領域
Fn 定着ニップ
S 記録シート
Tn 転写ニップ
Ra 第1搬送羽根の第1流入側搬送部における外径
Rc 第1搬送羽根の撹拌搬送領域内における外径
Rr 搬送羽根の外径
Rx 第2搬送羽根の第2流入側搬送部における外径

Claims (12)

  1. 隔壁によって供給室と撹拌室とに仕切られ、トナーおよびキャリアを含む現像剤を、前記供給室内において前記隔壁に沿って第1方向に搬送した後に、第1連通口を通って前記撹拌室内に供給し、当該撹拌室内を前記第1方向とは逆方向である第2方向へ搬送して第2連通口から前記供給室内へ循環させるとともに、前記供給室内を搬送される現像剤により感光体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
    前記撹拌室内において、前記隔壁に沿って前記第1連通口から第2連通口まで、前記第2方向へ現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌搬送部材と、
    前記撹拌室内において前記隔壁から前記第1撹拌搬送部材よりも離れた位置に、前記第1撹拌搬送部材と水平方向に並設されて、当該第1撹拌搬送部材と協働して現像剤を前記第2方向へ撹拌しつつ搬送する第2撹拌搬送部材とを備え、
    前記第1撹拌搬送部材は、現像剤の搬送域における前記第1連通口に対向した上流側端部が、当該上流側端部に対して下流側の部分よりも単位時間当たりの搬送能力が大きくなっていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記第1撹拌搬送部材には、前記上流側端部の下流側に隣接して、単位時間当たりの搬送能力が下流側になるにつれて順次低下した搬送量低減部が設けられるとともに、当該搬送量低減部の下流側に隣接して、前記第2撹拌搬送部材と協働して現像剤を撹拌しつつ搬送する第1撹拌混合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、
    前記第1搬送羽根の外径は、前記撹拌混合部では一定値Rcであり、前記上流側端部では前記撹拌混合部よりも大径の一定値Ra(Ra>Rc)であり、前記搬送量低減部では、下流側になるに従ってRaからRcまで連続して外径が減少していることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記第1撹拌搬送部材は、当該第1撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第1回転軸と、当該第1回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第1搬送羽根と、を有する第1搬送スクリューを備え、
    前記第1搬送羽根は、前記第1撹拌混合部では一定のピッチであり、前記上流側端部では前記第1撹拌混合部でのピッチよりも大きな一定のピッチであり、前記搬送量低減部では、下流側になるに従って連続的にピッチが減少していることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  5. 前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部には、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って流動させる第1撹拌部材が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の現像装置。
  6. 前記第2撹拌搬送部材は、当該第2撹拌搬送部材の搬送域に沿って配置された第2回転軸と、当該第2回転軸に一定のピッチで螺旋状に設けられた第2搬送羽根と、を有する第2搬送スクリューを備え、
    前記第2搬送羽根は、前記第1撹拌スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域において、当該第1撹拌混合部における前記第1搬送羽根の外径Rcに等しい一定の外径になっていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の現像装置。
  7. 前記第2回転軸には、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域において、現像剤を前記第2回転軸の周方向に沿って流動させる第2撹拌部材が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  8. 前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部には、現像剤を前記第1回転軸の周方向に沿って流動させる第1撹拌部材が設けられており、
    前記第2回転軸には、前記第1搬送スクリューの前記第1撹拌混合部に隣接する搬送域に、現像剤を前記第2回転軸の周方向に沿って流動させる第2撹拌部材が設けられており、前記第1撹拌板と第2撹拌板とが、現像剤の搬送方向に沿って相互にずれて配置されていることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  9. 前記第2搬送羽根は、前記第1搬送スクリューの前記上流側端部に隣接する搬送域において、前記第1撹拌搬送部材の前記第1撹拌混合部における前記第1搬送羽根の外径Rcよりも小さくなっていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の現像装置。
  10. 前記第1回転軸における下流側端部には、前記第2連通口への現像剤の流動を促進させる第1流動促進部材が設けられていることを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載の現像装置。
  11. 前記第2回転軸における下流側端部には、前記第1回転軸における下流側端部への現像剤の流動を促進させる第2流動促進部材が設けられていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載の現像装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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