JP2012202318A - 遠心ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ローター室の内面が流体に含まれる異物によって傷付けられることを抑制する。
【解決手段】後面シュラウド15の後方に磁気従動部6が設けられた羽根車2と、羽根車2を収納するハウジング3と、ハウジング3の外側に設けられて、磁気従動部6を磁気により回転駆動する磁気駆動部25を備える。ハウジング3は後面シュラウド15の外周部の後面に対向する環状の対向面47を有する。対向面47に周方向の全長に亘る突起部48が形成される。後面シュラウド15において突起部48に対向する部分又は突起部48よりも外周側に位置する部分に、後面シュラウド15の周方向の全長に亘る環状還流孔49が形成される。
【選択図】図1
【解決手段】後面シュラウド15の後方に磁気従動部6が設けられた羽根車2と、羽根車2を収納するハウジング3と、ハウジング3の外側に設けられて、磁気従動部6を磁気により回転駆動する磁気駆動部25を備える。ハウジング3は後面シュラウド15の外周部の後面に対向する環状の対向面47を有する。対向面47に周方向の全長に亘る突起部48が形成される。後面シュラウド15において突起部48に対向する部分又は突起部48よりも外周側に位置する部分に、後面シュラウド15の周方向の全長に亘る環状還流孔49が形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は羽根車を磁気駆動する遠心ポンプに関する。
特許文献1には、回転伝達軸の両端にローターとインペラを設けた回転部材と、ローターを駆動するステーターを備えた流体ポンプが開示されている。このポンプはインペラを収容するインペラ室とローターを収容するローター室が通じており、インペラから吐出された流体がインペラのディスク部の背方に回り込んで、ローター室に至り、回転部材の軸受けに供給されるようになっている。
ところで、特許文献1のようなポンプにおいて、ポンプによって送り出される流体に異物が含まれていると、この異物がローター室に供給され、回転部材の回転に伴って、ローター室の内周面が異物により傷付く恐れがある。特に前記異物が鉄粉等の強磁性体であると、この異物がローターの磁力やステーターで発生する磁界によりローター室内に留まりやすく、ローター室の内周面が異物により傷付けられて、この箇所から流体漏れが生じる恐れがある。
ここで、特許文献1の流体ポンプは、前記回転伝達軸のモータハウジングの内壁部に対向する部分から回転伝達軸の径方向に突出する異物抑止部が形成されており、異物抑止部によりローター室の異物抑止部よりも後方に異物が入り込むことが抑制されている。しかし、ローター室内において前記異物抑止部よりも前方の部分に異物が入り込むことを抑制する対策は施されておらず、改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、羽根車を収納するハウジングの内面が流体に含まれる異物によって傷付けられることを抑制できる遠心ポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の遠心ポンプは、後面シュラウドの後方に磁気従動部が設けられた羽根車と、この羽根車を収納するハウジングと、このハウジングに設けられて、前記磁気従動部を磁気により回転駆動する磁気駆動部を備え、前記ハウジングは前記後面シュラウドの外周部の後面に対向する環状の対向面を有し、この対向面に周方向の全長に亘る突起部が形成され、前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分又は突起部よりも外周側に位置する部分に、前記後面シュラウドの周方向の全長に亘る環状還流孔が形成されたことを特徴とする。
また、前記環状還流孔は前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分に設けられ、前記突起部が前記環状還流孔に挿入されることが好ましい。
また、前記環状還流孔は前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分に設けられ、前記突起部の外周側と内周側の両面は、前側程互いに近づくように前記対向面に対して傾斜した傾斜面で構成され、これら両傾斜面のうち、前記羽根車の外周側に位置する傾斜面の傾斜角度を、内周側に位置する傾斜面の傾斜角度よりも大きくすることが好ましい。
また、前記環状還流孔の前開口が後開口よりも前記後面シュラウドの外周側に位置することが好ましい。
また、前記後面シュラウドの前記環状還流孔よりも外側に位置する部分が永久磁石により構成されることが好ましい。
本発明にあっては、羽根車を収納するハウジングの内面が流体に含まれる異物によって傷付けられることを抑制できる。
以下、本発明を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、羽根車2の回転軸方向を前後方向と規定し、当該回転軸方向における吸込口11側を前側と規定して説明する。
(第一実施形態)
図1に示される第一実施形態の遠心ポンプ1は、外郭を構成するハウジング3と、ハウジング3に収納された羽根車2を備えている。羽根車2の前部にはポンプ部4が設けられており、羽根車2の後部には磁気従動部6が設けられている。
図1に示される第一実施形態の遠心ポンプ1は、外郭を構成するハウジング3と、ハウジング3に収納された羽根車2を備えている。羽根車2の前部にはポンプ部4が設けられており、羽根車2の後部には磁気従動部6が設けられている。
ハウジング3は、前方に開口するローター室7が形成された駆動ブロック9と、後方に開口するポンプ室5が形成されたケーシング8で構成されている。
駆動ブロック9はケーシング8の後方に位置している。駆動ブロック9のローター室7はケーシング8のポンプ室5に通じており、ローター室7とポンプ室5で羽根車2全体を収納する収納室18が構成されている。
駆動ブロック9は、分離板24、磁気駆動部25、制御部33、及び外郭をなすモールド樹脂34を有している。
分離板24は合成樹脂製であって、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂によって形成されている。分離板24は前方に開口する容器状に形成されており、前面が開口すると共に後面が底部により閉塞された有底円筒状の収納部26と、収納部26の周壁部28の前縁部から径外方向に突出したフランジ部27で構成されている。収納部26の内側はローター室7になっている。また、フランジ部27は周壁部28の周方向全長に亘って形成されている。
収納部26の底部中央には前方に向けて突出する後固定部35が形成されており、後固定部35には、羽根車2を回転自在に支持するセラミックス製の軸23の後端部が固定されている。
磁気駆動部25は、電磁鋼板で形成されたステーターコア31と、電気的な絶縁を図りながらステーターコア31に巻き付けられたコイル32を有するステーターであって、収納部26の周壁部28を囲んでいる。
制御部33は磁気駆動部25を制御する制御基板であって、分離板24及び磁気駆動部25の後方に位置している。制御部33は磁気駆動部25のコイル32に電気的に接続されている。制御部33により磁気駆動部25のコイル32に通電がなされると、磁気駆動部25では羽根車2の磁気従動部6を回転させる磁界が発生する。
モールド樹脂34は不飽和ポリエステル樹脂によって形成されている。モールド樹脂34は、分離板24の外側に位置し、分離板24、磁気駆動部25、及び制御部33を一体的に包含している。
羽根車2は、磁気従動部6がローター室7に収納されており、ポンプ部4がポンプ室5に収納されている。磁気従動部6は、合成樹脂製のローター部20と、ローター部20の外周側に設けられたマグネット部19と、ローター部20の中心部に設けられた軸受け21で構成されている。ローター部20はポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂製であり、マグネット部19はフェライト製であり、軸受け21はカーボン製である。
ローター部20は、前後方向に貫通する筒状の軸受固定部22と、軸受固定部22を囲むマグネット固定部36を有している。
軸受固定部22は、後部の小径部45と、前部の大径部46を備えており、大径部46よりも直径の小さい小径部45の内側には軸受け21が挿入固定されている。軸受け21には軸23が挿通され、軸23により羽根車2は前後軸回り方向に回転自在に支持されている。
マグネット固定部36は円筒状に形成されており、マグネット固定部36の内周面の前縁部は軸受固定部22の大径部46に一体に接続されている。マグネット固定部36の外周面にはマグネット収納溝40が形成されている。マグネット収納溝40には、マグネット固定部36の前後両端の外周面と略面一となるように、ステンレス製のマグネットカバー38により被覆されたマグネット部19が収納され、固定されている。このローター部20の外周部に設けられたマグネット部19は磁気駆動部25の内側に位置しており、マグネット部19と磁気駆動部25の間には、分離板24の収納部26の周壁部28が配置されている。なお、前記マグネットカバー38は省略可能である。
磁気従動部6の前方に位置するポンプ部4は、羽根車2の周方向に複数設けられた羽根部13と、各羽根部13の後側を覆う後面シュラウド15と、各羽根部13の前側を覆う前面シュラウド14で構成されている。
円板状に形成された後面シュラウド15の中央部には、ローター部20の前端が接続されている。マグネット部19、マグネットカバー38、及び軸受け21は、後面シュラウド15及びローター部20を成形する金型に挿入されることで、後面シュラウド15及びローター部20と一体的に設けられる。つまり、後面シュラウド15及び磁気従動部6はインサート成形品である。なお、図示例では、マグネット固定部36が後面シュラウド15の後方に隙間を介して位置しているが、マグネット固定部36の前端が後面シュラウド15に接続されてもよい。
円板状に形成された前面シュラウド14の中央部には、前後方向に貫通する吸入口部16が形成されている。前面シュラウド14の外周縁と後面シュラウド15の外周縁は、羽根車2のラジアル方向において同位置に配置されている。前面シュラウド14の外周縁部と後面シュラウド15の外周縁部の間には隙間が形成されている。この隙間は両シュラウド14,15間において隣り合う羽根部13の間に形成された流路52を介して吸入口部16に通じており、この隙間によりポンプ部4の吐出部17が構成されている。
各羽根部13は、前面シュラウド14の内周縁から前面シュラウド14の外周縁(すなわち後面シュラウド15の外周縁)に至るまでの範囲で形成されている。各羽根部13の前端は前面シュラウド14の後面に一体に接続されており、各羽根部13と前面シュラウド14は一体に成形されている。各羽根部13の後端は後面シュラウド15の前面に取り付けられている。
各羽根部13は、羽根車2の回転時において、吸入口部16を介して前記流路52に導入された流体(本実施例では液体)に対してラジアル方向の圧力を加える。これにより、吸入口部16から流路52に供給された流体は羽根車2の外周側に送られ、吐出部17からポンプ部4の外周側に吐出される。
ケーシング8は合成樹脂製であって、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂によって形成されている。図1のように、ケーシング8は後方に開口する容器状に形成されている。ケーシング8は、ポンプ室5の内周面を構成する外周壁部43を有しており、外周壁部43の後縁には、径外方向に突出する鍔部30が周方向の全長に亘って形成されている。鍔部30はフランジ部27の前面外周端部に当接され、ローター室7の前側はケーシング8によって覆われている。ケーシング8の鍔部30は、複数のねじ10により駆動ブロック9のフランジ部27を含む外周部に取り付けられている。また、ケーシング8には、収納室18の中央部に位置する前固定部42が設けられており、前固定部42には軸23の前端部が固定されている。なお、図1中符号59,60は、軸受け21にかかるスラスト方向の荷重を受ける軸受板である。
ケーシング8の中央部には、前方に突出する筒状の吸込口11が形成されており、吸込口11は羽根車2の吸入口部16に対向している。ケーシング8の外周壁部43には外方に突出する筒状の吐出口12(図2参照)が形成されており、吐出口12はポンプ室5の外周部の周方向の一部に通じている。
遠心ポンプ1の駆動は、制御部33によってコイル32に通電することにより行われる。コイル32に電流が流れると、磁気駆動部25において磁界が発生する。すると、磁気駆動部25に対して羽根車2が有するマグネット部19が吸引・反発して磁気従動部6が軸23を中心に回転し、これによりポンプ部4が前後軸回りに回転する。そして、このようにポンプ部4が回転すると、吸込口11から吸入口部16を介してポンプ部4の流路52に導入された流体が、吐出部17からポンプ部4の外周側に吐出され、この後、吐出口12を経て遠心ポンプ1の外部に吐出される。
ケーシング8の外周壁部43は、分離板24の周壁部28よりも外側に位置しており、ポンプ室5の外周部はローター室7よりも径外方向に膨出している。この膨出部分には、磁気従動部6よりも径外方向に突出したポンプ部4の外周部が位置しており、この外周部の後面(後面シュラウド15の後面)はこれに対向するフランジ部27の内周部の前面近傍に配置されている。このため、遠心ポンプ1の駆動時においてポンプ部4の吐出部17から吐出された流体は、後面シュラウド15の後側に回り込み難く、ポンプ部4から吐出された殆どの流体が吐出口12から吐出されるようになっている。以下、ハウジング3の収納室18を構成する内面において、前記後面シュラウド15の外周部の後面に対向するフランジ部27の内周部前面を対向面47と記載する。
後面シュラウド15の外周部の後面と正面視環状の対向面47の間には、図5のようにポンプ部4の回転を許容するために僅かな隙間44が形成されている。このため、ポンプ部4の吐出部17から吐出された流体のうちの一部は、ケーシング8の外周壁部43に当たった後、後面シュラウド15後方の隙間44に回り込み、隙間44を介して後面シュラウド15後方のポンプ室5に至る可能性がある。そして、この流体に鉄粉等の強磁性体である異物が含まれていると、特にローター室7の内面を構成する分離板24の周壁部28や底部が当該異物により傷付けられ、磁気駆動部25側に流体が漏れ出す恐れがある。よって前記ポンプ室5に至る流体の量を抑える必要がある。
そこで、本実施形態の遠心ポンプ1では、図3及び図5に示すように、円環状の対向面47に周方向の全長に亘る正面視円環状の突起部48が形成されている。加えて、図4及び図5に示すように、後面シュラウド15において突起部48に対向する部分には、後面シュラウド15の周方向の全長に亘る環状還流孔49が形成されている。
突起部48は合成樹脂製の分離板24と一体に形成されている。突起部48は、図5に示すように断面三角形状に形成されており、その外周側と内周側の両面は、前側程互いに近づくように、前後方向と略直交する対向面47に対して傾斜した傾斜面53,54になっている。分離板24の突起部48を含む前面側を成型するための金型部は型抜き方向が前方となるが、前記のように突起部48の両側面を傾斜面53,54とすることにより、前記金型部を容易に抜くことが可能になる。
環状還流孔49は後方から見て円環状に形成されており、後面シュラウド15をラジアル方向に分断している。後面シュラウド15は、環状還流孔49よりも内側の部分55が各羽根部13に接続されており、また、環状還流孔49よりも外側に位置する外周端部51も各羽根部13に接続されており、つまり、部分55と外周端部51は各羽根部13により接続されている。
断面三角形状の突起部48の頂点部をなす前端部は、環状還流孔49の幅方向中央部の後方に位置しており、環状還流孔49は突起部48の外周側と内周側の両者に通じている。
このように突起部48と環状還流孔49を設けることで、ポンプ部4の吐出部17から吐出された流体はローター室7側に供給され難くなる。すなわち、図5に示すように、ポンプ部4の吐出部17から矢印a1に示す方向に吐出された流体の一部は、矢印a2に示すように後面シュラウド15後方の隙間44に回り込む場合がある。しかし、この流体は、矢印a3に示すように突起部48の外周側の傾斜面53によって後面シュラウド15の環状還流孔49側に誘導され、大部分が環状還流孔49を通ってポンプ部4の流路52に戻される。
以上説明した遠心ポンプ1は、ハウジング3の後面シュラウド15の外周部の後面に対向する環状の対向面47に周方向の全長に亘る突起部48が形成されている。また、後面シュラウド15において突起部48に対向する部分には、後面シュラウド15の周方向の全長に亘る環状還流孔49が形成されている。このため、ポンプ部4の吐出部17から後面シュラウド15と対向面47の間に回り込んだ流体は、ポンプ部4の羽根部13側に還流するようになり、ローター室7に鉄粉等の異物を含んだ流体が入り込み難くなる。また、環状還流孔49を突起部47に対向する位置に設けたことで、突起部47の先端が後面シュラウド15に近づくため、突起部47により異物を含む流体がローター室7側に流れ込むことを一層抑制できる。従って、ローター室7の内周面や底面が流体に含まれる鉄粉等の異物により傷付いて液漏れ等が生じることを抑制できる。
なお、本実施形態では、環状還流孔49を、後面シュラウド15において突起部48に対向する部分に設けたが、後面シュラウド15において突起部48よりも外周側に位置する部分に設けてもよい。
(第二実施形態)
次に第二実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
次に第二実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図6に示す第二実施形態の遠心ポンプ1は、突起部48の前方への突出長さb1を、突起部48の周方向の全長に亘って隙間44の前後寸法b2よりも大きくしてあり、突起部48の先部が環状還流孔49に挿入されている。なお、突起部48は環状還流孔49の内面に対して非接触となっている。
このように突起部48が環状還流孔49に挿入されると、後面シュラウド15後方の隙間44に回り込んだ流体は、矢印a3に示すように突起部48により環状還流孔49に至るまで誘導され、環状還流孔49に流入しやすくなる。このため、隙間44に回り込んだ流体が羽根部13側に一層戻りやすくなり、鉄粉等の異物を含んだ流体がローター室7に入り込むことを一層抑制できる。
(第三実施形態)
次に第三実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
次に第三実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図7に示す第三実施形態の遠心ポンプ1は、突起部48の両傾斜面53,54のうち、羽根車2の外周側に位置する傾斜面53の傾斜角度αを、内周側に位置する傾斜面54の傾斜角度βよりも大きくしている。なお、各傾斜面53,54の傾斜角度とは、前後方向に対して垂直な対向面47に対する傾斜面53,54の角度である。
本実施形態では、後面シュラウド15後方の隙間44に回り込んだ流体が、傾斜角度αが大きい傾斜面53によって環状還流孔49に誘導され、環状還流孔49に流入しやすくなる。このため、隙間44に回り込んだ流体が羽根部13側に一層戻りやすくなり、ローター室7に鉄粉等の異物を含んだ流体が入り込むことを一層抑制できる。
また、傾斜面54の傾斜角度βは傾斜角度αよりも小さいので、傾斜面54と環状還流孔49又は傾斜面54と後面シュラウド15の後面の間に形成される隙間を小さくできる。このため、隙間44に回り込んだ流体が突起部48を越えてローター室7側に送られる量を抑制することができる。
なお、本実施形態の変形例として、本実施形態の突起部48を第二実施形態のように環状還流孔49に挿入しても構わない。
(第四実施形態)
次に第四実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
次に第四実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図8に示す第四実施形態の遠心ポンプ1は、環状還流孔49が、前側に行く程、後面シュラウド15の外周側に位置するように傾斜した孔で構成されており、環状還流孔49の前開口56が後開口57よりも後面シュラウド15の外周側に位置している。この傾斜は環状還流孔49は周方向の全長に亘っており、図8に示すように環状還流孔49の後面シュラウド15外周側の内面と後面シュラウド15内周側の内面は平行になっている。
このように、本実施形態では、環状還流孔49の前開口56が後開口57よりも後面シュラウド15の外周側に位置している。このため、羽根車2の回転の際には、矢印a3に示すように環状還流孔49に流入した流体が、環状還流孔49の傾斜した内面によって羽根部13側に押し出される。従って、隙間44に回り込んだ流体が羽根部13側に一層戻りやすくなり、ローター室7に鉄粉等の異物を含んだ流体が入り込むことを一層抑制できる。
なお、環状還流孔49は、例えば環状還流孔49の前後方向の一部のみを前側に行く程、後面シュラウド15の外周側に位置するように傾斜させることで、前開口56が後開口57よりも後面シュラウド15の外周側に位置するようにしてもよい。また、前記第一〜第三実施形態における環状還流孔49を本実施形態の環状還流孔49と同様の構成としても構わない。
(第五実施形態)
次に第五実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
次に第五実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前記第一実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図9に示す第五実施形態の遠心ポンプ1は、後面シュラウド15の環状還流孔49よりも外側に位置する外周端部51の全体が永久磁石58により構成されている。これにより、ポンプ部4の吐出部17から吐出され、後面シュラウド15後方の隙間44を経て、環状還流孔49に流入する流体に含まれる鉄粉等の強磁性体を、永久磁石58の磁力により後面シュラウド15の外周端部51に引き付けることができる。このため、ローター室7側に鉄粉等の異物が流れ込み難くなり、ローター室7の内周面や底面が傷付いて液漏れ等が生じることを一層抑制できる。
なお、本実施形態では、後面シュラウド15の環状還流孔49よりも外側に位置する部分の全体を永久磁石58としたが、一部のみを永久磁石58で構成しても構わない。この例としては、環状還流孔49の外周側の内面部のみを永久磁石58とすることが考えられる。また、前記第一〜第四実施形態では、本実施形態と同様に、後面シュラウド15の環状還流孔49よりも外側に位置する部分を永久磁石58で構成してもよい。
α 傾斜角度
β 傾斜角度
1 遠心ポンプ
2 羽根車
3 ハウジング
6 磁気従動部
15 後面シュラウド
25 磁気駆動部
47 対向面
48 突起部
49 環状還流孔
53 傾斜面
54 傾斜面
56 前開口
57 後開口
58 永久磁石
β 傾斜角度
1 遠心ポンプ
2 羽根車
3 ハウジング
6 磁気従動部
15 後面シュラウド
25 磁気駆動部
47 対向面
48 突起部
49 環状還流孔
53 傾斜面
54 傾斜面
56 前開口
57 後開口
58 永久磁石
Claims (5)
- 後面シュラウドの後方に磁気従動部が設けられた羽根車と、この羽根車を収納するハウジングと、このハウジングに設けられて、前記磁気従動部を磁気により回転駆動する磁気駆動部を備え、前記ハウジングは前記後面シュラウドの外周部の後面に対向する環状の対向面を有し、この対向面に周方向の全長に亘る突起部が形成され、前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分又は突起部よりも外周側に位置する部分に、前記後面シュラウドの周方向の全長に亘る環状還流孔が形成されたことを特徴とする遠心ポンプ。
- 前記環状還流孔は前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分に設けられ、前記突起部が前記環状還流孔に挿入されたことを特徴とする請求項1に記載の遠心ポンプ。
- 前記環状還流孔は前記後面シュラウドにおいて前記突起部に対向する部分に設けられ、前記突起部の外周側と内周側の両面は、前側程互いに近づくように前記対向面に対して傾斜した傾斜面で構成され、これら両傾斜面のうち、前記羽根車の外周側に位置する傾斜面の傾斜角度を、内周側に位置する傾斜面の傾斜角度よりも大きくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠心ポンプ。
- 前記環状還流孔の前開口が後開口よりも前記後面シュラウドの外周側に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遠心ポンプ。
- 前記後面シュラウドの前記環状還流孔よりも外側に位置する部分が永久磁石により構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遠心ポンプ。
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