JP2012202002A - 熱可塑性樹脂強化用繊維および繊維強化熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂強化用繊維および繊維強化熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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梨沙 仁位
Nobutaka Hase
信隆 長谷
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Abstract

【課題】マトリックスの熱可塑性樹脂と無機繊維の密着性を向上することができ、機械的強度に優れた成形品を容易に得ることができる熱可塑性樹脂強化用繊維および繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)は、無機繊維の表面に、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)および塩基性物質(D)を含む皮膜が形成され、酸変性ポリマー材料(P)が、プロピレン単位と不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有し且つ酸価が10〜65mgKOH/g、融点が120〜150℃、結晶化度が30〜60%、質量平均分子量が2,000〜30,000の第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を含有する。本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂強化用繊維および繊維強化熱可塑性樹脂組成物に関する。
マトリックスとして熱可塑性樹脂を含有し、強化繊維として炭素繊維等の無機繊維を含有する無機繊維複合材料は、強度や弾性率等の機械的特性に優れる上に軽量であることから、金属材料の代替として利用されることがある。無機繊維複合材料の機械的特性は、マトリックスと無機繊維との親和性・密着性に大きく影響を受ける。例えば、マトリックスがポリオレフィン系樹脂である場合、ポリオレフィン系樹脂が非極性であるため、無機繊維との親和性が低く、そのままでは機械的特性が不充分になる。そのため、無機繊維に集束剤を付与させるのが一般的である。
従来、樹脂強化用繊維の集束剤としては、樹脂補強効果を高めるために、シランカップリング剤や、ウレタンエマルジョン、エポキシエマルジョン、アクリルエマルジョンなどが使用されていた。
しかし、上記従来の集束剤で処理したものでも、ポリオレフィン系樹脂のマトリックスとの間の密着強度が不足するため、従来の集束剤で処理した繊維を含む成形品は機械的特性が不充分になる問題があった。
特許文献1では、酸基と反応し得るエポキシ基を有するサイジング剤を用いた炭素繊維強化ポリオレフィン系樹脂が提案されている。しかし、マトリックスが酸基含有のポリオレフィン系樹脂に限られているため、汎用性に欠けていた。
特許文献2では、熱可塑性樹脂強化用炭素繊維のサイジング剤として、無水マレイン酸及び(メタ)アクリル酸エステルでグラフト変性されたポリオレフィン樹脂が提案されている。しかし、(メタ)アクリル酸エステルは極性を有するため、ポリプロピレン樹脂マトリックスとの密着性が充分でなく、得られる成形品の機械強度は充分でなかった。
特開2006−272773号公報 特開2005−256206号公報
本発明は、マトリックスの熱可塑性樹脂と無機繊維の密着性を向上することができ、機械的強度に優れた成形品を容易に得ることができる熱可塑性樹脂強化用繊維を提供することを目的とする。また、機械的強度に優れた成形品を容易に得ることができる繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を包含する。
[1]無機繊維の表面に、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)および塩基性物質(D)を含む皮膜が形成された熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)であって、酸変性ポリマー材料(P)が、プロピレン単位と不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有し且つ酸価が10〜65mgKOH/g、融点が120〜150℃、結晶化度が30〜60%、質量平均分子量が2,000〜30,000の第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
[2]前記皮膜は、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)、塩基性物質(D)および水(E)を含み、有機溶剤および塩素原子含有重合体を含まない水性分散体(AW)が無機繊維に塗布されて形成されたことを特徴とする[1]に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
[3]酸変性ポリマー材料(P)が、プロピレン単位と不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有し且つ質量平均分子量が31,000〜50,000の第2の酸変性プロピレン系重合体(B)を、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して1〜50質量部含有することを特徴とする[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
[4]第1の酸変性プロピレン系重合体(A)はメタロセン系触媒を用いて重合された重合体であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
[5][1]〜[4]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂とを含むことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
[6]熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする[5]に記載の繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
本発明の熱可塑性樹脂強化用繊維は、マトリックスの熱可塑性樹脂と無機繊維の密着性を向上することができ、機械的強度(引張強度、曲げ強さ、衝撃強度等)に優れた成形品を容易に得ることができる。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、機械的強度に優れた成形品を容易に得ることができる。
「熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)」
本発明の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)は、無機繊維の表面に、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)および塩基性物質(D)を含む皮膜が形成されたものである。
熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)は、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)、塩基性物質(D)および水(E)を含み、有機溶剤および塩素原子含有重合体(塩素化ポリオレフィン等)を含まない水性分散体(AW)を無機繊維に塗布することによって得ることが好ましい。
<水性分散体(AW)>
(酸変性ポリマー材料(P))
酸変性ポリマー材料(P)は、酸基を有するものであり、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を必須成分として含有し、第2の酸変性プロピレン系重合体(B)を任意成分として含有する。
[第1の酸変性プロピレン系重合体(A)]
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)は、プロピレン単位と、不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有するプロピレン系重合体である。また、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)は、α−オレフィン単位を有してもよい。
ここで、α−オレフィン成分は、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度の点から、炭素数2〜4のα−オレフィン、すなわちエチレン、1−ブテンが好ましい。
不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸、またはこれらの無水物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)としては、プロピレン単位90〜100質量%とα−オレフィン単位0〜10質量%を有する共重合体に、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を結合させたものが好ましく用いられる。
プロピレン単位の含有率が90質量%以上であれば、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより向上する。
また、不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位は、前記共重合体100質量部に対して1.0〜7.5質量部であることが好ましい。
不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位の含有量が1.0質量部以上且つ7.5質量部以下であれば、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより向上する。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の融点は120〜150℃、好ましくは125〜145℃である。第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の融点が120℃未満であると、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度及び衝撃強度が低く、150℃を超えると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度が低くなる。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度は30〜60%、好ましくは35〜55%である。第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度が30%未満であると、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低くなり、60%を超えると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度が低くなる。結晶化度は、X線回折を測定し、結晶のピーク面積の割合から求められる。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価は10〜65mgKOH/g、好ましくは20〜55mgKOH/gである。ここでいう、酸価は、酸変性プロピレン系重合体1gを中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数である。酸価が10mgKOH/g未満であると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度が低くなり、65mgKOH/gを超えると、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低くなる。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量は2,000〜30,000、好ましくは5,000〜28,000、より好ましくは10,000〜26,000である。第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量が2,000未満であると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度が低くなり、30,000を超えると、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低くなる。本発明における質量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて測定し、標準ポリスチレンで換算した値である。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を製造する方法としては、特開2004−115712号公報に記載されているようなメタロセン系触媒を用いて前駆体ポリプロピレンを重合する重合工程と、該前駆体ポリプロピレンに不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物をグラフトする変性工程とを有する方法が好ましい。
メタロセン系触媒はマルチサイト触媒であるチーグラー・ナッタ触媒とは異なり、触媒活性が均一であるために、結晶化度、組成分布、分子量を任意に制御することが可能である。そのため、メタロセン系触媒を用いて製造した第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を用いると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより高くなる。
重合工程にて使用するメタロセン系触媒としては、シクロペンタジエニル骨格を少なくとも1個有する周期表第4族〜第6族の遷移金属の錯体を挙げることができる。例えば、特開平9−151205号公報に記載されたメタロセン系触媒を用いることができる。
前駆体プロピレン系重合体の組成は、重合工程時のプロピレンモノマーとα−オレフィンモノマーの供給量を適宜変更することにより調節できる。また、質量平均分子量と結晶化度の調整方法としては、重合時に水素ガスを使用して制御する方法、モノマー濃度を制御する方法、重合温度を制御する方法等が挙げられる。
変性工程では、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾニトリルから適宜選択して使用できる。
有機過酸化物としては、ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどのパーオキシケタール類、クメンヒドロキシパーオキシドなどのハイドロパーオキシド類、ジ(t−ブチル)パーオキシドなどのジアルキルパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキサイド類が挙げられる。
アゾニトリルとしては、アゾイソブチロニトリル、アゾイソプロピロニトリル等が挙げられる。
これらラジカル重合開始剤は1種を単独で用いても構わないし、2種以上を組み合わせてもよい。
ラジカル重合開始剤の添加量は、前駆体のポリプロピレン系重合体100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましい。
グラフト反応させる方法は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を製造できれば、いかなる方法であってもよい。例えば、無溶媒で溶融加熱攪拌して反応させる方法、押出機で加熱混練して反応させる方法等が挙げられる。それらの中でも押出機を用いてグラフト重合する方法は溶媒を使用する必要がなく、溶媒留去工程が不要であり、さらにグラフト重合工程に時間を有しないためエネルギー的に有利な点で好適である。
[第2の酸変性プロピレン系重合体(B)]
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)は、プロピレン単位と、不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを必須成分とし、α−オレフィン単位を任意成分として有する重合体である。ここで、α−オレフィン単位、不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位としては、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)と同じものを使用できる。
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)としては、プロピレン単位と必要に応じてα−オレフィン単位を有する重合体に、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を結合させたものが好ましく用いられる。
プロピレン単位を有する重合体おいて、α−オレフィン単位は10質量%以下であることが好ましい。
α−オレフィン単位の含有率が10質量%以下であれば、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより向上する。
また、不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位は、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度および衝撃強度の面から、プロピレン単位と必要に応じてα−オレフィン単位を有する重合体100質量部に対して1.5〜7.5質量部であることが好ましい。
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)の質量平均分子量は、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度および衝撃強度の面から、31,000〜50,000であり、35,000〜45,000であることがより好ましい。
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)の酸価は、水性分散体(AW)の貯蔵安定性が向上することから、20〜60mgKOH/gであることが好ましく、30〜50mgKOH/gであることがより好ましい。
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)の含有量は、水性分散体(AW)の貯蔵安定性がより高くなることから、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、10〜40質量部であることがより好ましい。
(アニオン型界面活性剤(C))
アニオン型界面活性剤(C)としては、例えば、第1級高級脂肪酸、第2級高級脂肪酸、第1級高級アルコール硫酸エステル、第2級高級アルコール硫酸エステル、第1級高級アルキルスルホン酸、第2級高級アルキルスルホン酸、高級アルキルジスルホン酸、スルホン化高級脂肪酸、高級脂肪酸硫酸エステル、高級脂肪酸エステルスルホン酸、高級アルコールエーテルの硫酸エステル、高級アルコールエーテルのスルホン酸、高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルベンゾイルイミダゾールスルホン酸などの酸およびその塩が挙げられる。
上記のアニオン型界面活性剤を構成する高級脂肪酸としては、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸と、これらの混合物が挙げられる。
酸と塩を形成するための元素としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が挙げられる。中でもオレイン酸カリウムが、水性分散体(AW)の貯蔵安定性の面から好ましい。
アニオン型界面活性剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。
アニオン型界面活性剤(C)の量は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して1〜40質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましい。アニオン型界面活性剤(C)の量が1質量部以上であれば、水性分散体(AW)の貯蔵安定性及び熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより高くなり、40質量部以下であれば、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより高くなる。
(塩基性物質(D))
塩基性物質(D)は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B)や未中和のアニオン型界面活性剤を中和するために必要とされる。
塩基性物質(D)としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、およびアミン等の水中で塩基として作用する物質、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物等の水中で塩基として作用する物質、これらの金属のアルコキシド等を挙げることができる。中でも、水性分散体(AW)の貯蔵安定性の点から、水酸化カリウムが好ましい。
塩基性物質(D)の量は、得られる水性分散体(AW)の貯蔵安定性の点から、酸変性ポリマー材料(P)およびアニオン型界面活性剤(C)に由来する酸を中和するのに必要な量に対して1〜2倍量であることが好ましく、1.2〜1.8倍量であることがより好ましい。
塩基当量は、塩基性物質(D)の添加部数÷{(第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の添加部数×第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価)+(第2の酸変性プロプレン系重合体(B)の添加部数×第2の酸変性プロピレン系重合体(B)の酸価)+(アニオン型界面活性剤(C)の添加部数×アニオン型界面活性剤(C)の酸価)}×1000より算出した。
(水(E))
水(E)の量は、水性分散体(AW)の貯蔵安定性の点から、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して5〜25質量部であることが好ましく、10〜22質量部であることがより好ましい。
(他の成分)
水性分散体(AW)には、必要に応じて、他の水性樹脂、例えば、ポリオレフィン樹脂エマルション、水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂、水性エポキシ樹脂、水性アルキッド樹脂、水性フェノール樹脂、水性アミノ樹脂、水性ポリブタジエン樹脂、水性シリコン樹脂等が含まれてもよい。これらの中でも、水性アクリル樹脂が好ましい。
水性アクリル樹脂は、アクリル系単量体を重合することによって得られたものである。アクリル系単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシルなどのアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水性分散体(AW)は、必要に応じて、副資材を含んでもよい。
副資材としては、例えば、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の分散剤、乳化剤、安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、ゲル化剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、着色剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤、造膜助剤、レベリング剤等が挙げられる。
(粒子径)
水性分散体(AW)の体積平均粒子径は、水性分散体(AW)の貯蔵安定性と、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度の面から、0.01〜0.55μmであることが好ましい。本明細書において、体積平均粒子径は、レーザ回折・光散乱法により測定した値である。
(水性分散体(AW)の製造方法)
本発明で使用する水性分散体(AW)の製造方法は特に限定されないが、貯蔵安定性の高い水性分散体(AW)が得られることから、酸変性ポリマー材料(P)とアニオン型界面活性剤(C)とを溶融混練して混練物を得る第1の混練工程と、前記混練物に塩基性物質(D)と水(E)とを添加し、溶融混練して水性分散体(AW)を得る第2の混練工程を有する方法が挙げられる。
前記第1の混練工程では、ニーダー、バンバリーミキサー、多軸スクリュー押出機などを用いて溶融混練する。
第1の混練工程でのアニオン型界面活性剤(C)の添加量は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して1〜40質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましい。アニオン型界面活性剤(C)の添加量が1質量部以上であれば、水性分散体(AW)の貯蔵安定性が向上し、40質量部以下であれば、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより高くなる。
第2の混練工程でも、ニーダー、バンバリーミキサー、多軸スクリュー押出機などを用いて溶融混練する。
第2の混練工程での塩基性物質(D)の添加量は、水性分散体(AW)の貯蔵安定性の点から、酸変性ポリマー材料(P)およびアニオン型界面活性剤(C)に由来する酸を中和するのに必要な量に対して1〜2倍量であることが好ましく、1.2〜1.8倍量であることがより好ましい。
塩基性物質(D)は混練物に直接添加してもよいが、5〜40質量%程度の水溶液の形態で添加するのが好ましい。
第2の混練工程で添加する水(E)は、転相に必要な水である。
第2の混練工程での水(E)の添加量は、転相の容易性、水性分散体(AW)の貯蔵安定性の点から、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して5〜25質量部であることが好ましく、10〜22質量部であることがより好ましい。
水(E)の添加量が前記範囲である水性分散体(AW)の固形分濃度は80質量%以上であり、実質的に固体である。そのため、無機繊維を水性分散体(AW)で、既存の方法により処理するために、粘度を適切な範囲にする目的で、第2の混練工程の後に、水性分散体(AW)に34質量部以上の希釈水を添加して希釈する希釈工程を有することが好ましい。希釈工程では、固形分濃度が10〜60質量%にすることが好ましい。
<熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)>
本発明の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)は、無機繊維を上記水性分散体(AW)で塗布処理してなるものであることが好ましい。
本発明で使用される無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、セラミック繊維、岩石繊維、スラッグ繊維などが挙げられ、補強効果に優れる点から、特に炭素繊維、ガラス繊維が好ましく、炭素繊維がより好ましい。
上記無機繊維は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
炭素繊維としては、公知の各種炭素繊維、例えばポリアクリロニトリル、レーヨン、ピッチ、炭化水素ガスなどを原料とする炭素繊維、黒鉛繊維、およびこれらにニッケル、アルミニウム、銅などの金属をコーティングした金属被覆炭素繊維などが挙げられる。特に好ましくは、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、および、これから得られる金属被覆炭素繊維である。
炭素繊維としては、繊維長0.1〜50mmで、繊維径5〜30μm、特に10〜20μmのものが、その補強効果の面から好ましい。
本発明において、無機繊維に水性分散体を塗布する方法には特に制限はなく、浸漬法、スプレー法、転写法などいずれでも構わないが、浸漬法が好ましい。浸漬法の場合、例えば、数千〜数十万のフィラメントから構成された無機繊維ストランドを水性分散体に浸漬した後、乾燥し、次いで、0.1〜50mmの長さに切断することにより、水性分散体により集束した無機繊維チョップドストランドを得ることができる。この場合、無機繊維に付着させる水性分散体の量は特に限定されないが、通常、無機繊維に対して固形分として0.1〜5質量%とすることが好ましく、0.2〜3質量%とすることがより好ましい。また、含浸性を向上させるために、無機繊維は浸漬時にローラーを複数介して走行させることが好ましい。
なお、上記塗布処理に際しては、水性分散体(AW)に水を添加するなどして濃度調整してもよい。塗布処理に好適な固形分濃度は通常30〜650g/L程度である。
「繊維強化熱可塑性樹脂組成物」
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、上述した熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と、マトリックス樹脂としての熱可塑性樹脂とを含むものである。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、例えば、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、変性エチレン酢酸ビニル共重合体、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ふっ素プラスチック、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、本発明の効果がとりわけ発揮されることから、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体などのポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましくはポリプロピレン樹脂である。
繊維強化熱可塑性組成物における熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)の含有量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して5〜70質量部であることが好ましく、10〜50質量部であることがより好ましい。熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)の含有量が5質量部以上であると、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度がより高くなり、70質量部以下であると、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂との密着性がより向上して成形性が良好となり、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度がより高くなる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物中には、2種以上の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)が含まれていてもよい。例えば、異なる無機繊維を1種の水性分散体で塗布処理して得た2種以上の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)が含まれていてもよいし、異なる水性分散体で1種の無機繊維を塗布処理して得た2種以上の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)が含まれていてもよい。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、さらにその強化または改質を目的として、上記成分以外に他の充填材や強化材、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、増核剤などを含有していてもよい。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)およびその他の任意成分と共に溶融混練することにより製造することができる。ここで、混練方法は公知の技術を適用することができる。例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、混練ロール、ブラベンダー、ニーダーなどの混練機、またはヘンシェルミキサーなどの混練機に配合成分を供給し、好ましくは170〜300℃、より好ましくは180〜280℃に加熱溶融することによって行うことができる。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、各種成形することによって成形品とすることができる。成形方法としては、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、真空成形法、ブロー成形法等の公知の成形方法を適用することができる。
得られた成形品は、熱可塑性樹脂が熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)によって強化されているため、機械的強度に優れる
以下、本発明を製造例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において「%」は「質量%」、「部」は「質量部」のことを意味する。
各重合体の特性(質量平均分子量、結晶化度、融点、酸価、平均粒子径)は、下記のようにして測定した。
[質量平均分子量]:ウォーターズ社製、アライアンスGPC V2000型(標準物質;ポリスチレン, 溶媒;オルトジクロロベンゼン, 測定温度;140℃, 溶媒流速;1mL/分)により測定した。
[結晶化度]:理学電機(株)製、広角X線回折装置RAD−RX型を用いて測定したX線回折スペクトルより求めた。
[融点]:セイコーインスツルメンツ製、DSC200、示差走査熱量計(DSC)を使用して、以下の方法で求めた。試料(約5〜10mg)を160℃で3分間融解後、10℃/分の速度で−20℃まで降温し、−20℃で2分間保持した後、10℃/分で160℃まで昇温することにより融解曲線を得、最後の昇温段階における主吸熱ピークのピークトップ温度を融点として求めた。
[酸価の測定]:第1の酸変性プロピレン系重合体(A)または第2の酸変性プロピレン系重合体(B)200mgとクロロホルム4800mgを10mlのサンプル瓶に入れて50℃で30分加熱し完全に溶解させた。NaCl、光路長0.5mmの液体セルにクロロホルムを入れ、バックグラウンドとした。次に、溶解した酸変性プロピレン系重合体溶液をセルに入れ、FT−IR(日本分光社製)を用いて、積算回数32回にて赤外吸収スペクトルを測定した。また、無水マレイン酸をクロロホルムに溶解した溶液を測定し、検量線を作成したものを用いて無水マレイン酸のグラフト率を計算した。
赤外吸収スペクトルにおけるカルボニル基の吸収ピーク(1780cm−1付近の極大ピーク、1750〜1813cm−1)の面積から、別途作成した検量線に基づき、重合体中の酸成分含有量を算出した。算出した酸成分含有量/(100−酸成分含有量)×1/97(グラフトされた無水マレイン酸1分子当りの分子量)×2当量(グラフトされた1分子の無水マレイン酸が中和された時のカルボン酸基数)×57(KOH分子量)×1000から酸価を算出した。
[平均粒子径]:日機装社製のマイクロトラック(ナノトラック150)(測定溶媒;純水)を用いて体積基準の平均粒子径を測定した。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の前駆体として使用するプロピレン系重合体(AP−1)を以下の方法により得た。
1000mL丸底フラスコに、脱イオン水110mL、硫酸マグネシウム・7水和物22.2gおよび硫酸18.2gを採取し、攪拌して溶解させた。これにより得た溶液に、市販の造粒モンモリロナイト16.7gを分散させ、100℃まで昇温し、2時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られたスラリーを濾過してウェットケーキを回収した。回収したウェットケーキを1000mL丸底フラスコにて、脱塩水500mLにて再度スラリー化し、濾過を行った。この操作を2回繰り返した。最終的に得られたケーキを、窒素雰囲気下110℃で一晩乾燥して、化学処理モンモリロナイト13.3gを得た。
得られた化学処理モンモリロナイト4.4gに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.4mmol/mL)20mLを加え、室温で1時間攪拌した。この懸濁液にトルエン80mLを加え、攪拌後、上澄みを除いた。この操作を2回繰り返した後、トルエンを加えて、粘土スラリー(スラリー濃度=99mg粘土/mL)を得た。別のフラスコに、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを採取し、ここで得られた粘土スラリー19mLおよびジクロロ[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメチル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)ハフニウム]131mg(57μmol)のトルエン希釈液を加え、室温で10分間攪拌し、触媒スラリーを得た。
次いで、内容積24リットルの誘導攪拌式オートクレーブ内に液体プロピレン2.48Lおよび液体エチレン0.05Lを導入した。室温で、上記触媒スラリーを全量導入し、85℃まで昇温し重合時全圧を0.60MPa、水素濃度400ppmで一定に保持しながら、同温度で2時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応プロピレンを放出して重合を停止した。オートクレーブを開放してポリマーのトルエン溶液を全量回収し、溶媒並びに粘土残渣を除去して、プロピレン−エチレン共重合体トルエン溶液を得た。得られたプロピレン−エチレン共重合体をプロピレン系重合体(AP−1)とした。
プロピレン系重合体(AP−1)のエチレン単位量は2%、質量平均分子量Mwは70,000(ポリスチレン換算)、融点は135℃、結晶化度は50%であった。
上記プロピレン系重合体(AP−1)に無水マレイン酸をグラフトさせる変性処理を施して、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)を得た。
具体的には、上記プロピレン系重合体(AP−1)100部に、無水マレイン酸5部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.8部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させて、酸変性ポリプロピレン系重合体を得た。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去した。
この反応により得られた第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)は、質量平均分子量25,000、酸価40mgKOH/gであった。融点および結晶化度はプロピレン系重合体(AP−1)と同じである。
プロピレン系重合体(AP−2)〜(AP−9):
エチレンおよび/または1−ブテンのガス供給量を調整した以外は(AP−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP−2)〜(AP−9)を調製した。エチレンおよび/または1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の融点を調整した。表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
プロピレン系重合体(AP−10)〜(AP−13):
エチレンおよび/または1−ブテンのガス供給量を調整した以外は(AP−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP−10)〜(AP−13)を調製した。エチレンおよび/または1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の結晶化度を調整した。表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
プロピレン系重合体(AP−14):
メタロセン触媒を使用せず、トリエチルアルミニウムのみを触媒として添加したこと以外は、(AP−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP−14)を調製した。表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。なお、表1における「3EtAlのみ」とはメタロセン触媒を使用せず、トリエチルアルミニウムのみを触媒として添加したことを意味する。
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第1の酸変性プロピレン系重合体(A−2)〜(A−10),(A−23)〜(A−26):
無水マレイン酸の変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−2)〜(A−10),(A−23)〜(A−26)を得た。表2に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A−11)〜(A−22)、(A−27):
プロピレン系重合体(AP−1)を表2に示すプロピレン系重合体に変更したこと以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−11)〜(A−22)、(A−27)を得た。表2に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
Figure 2012202002
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)としては、下記(B−1)〜(B−3)を用いた。
(B−1):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学(株)製「三井ハイワックス 0555A」)、質量平均分子量:37,000、酸価:45mgKOH/g、融点140℃)
(B−2):第2の酸変性プロピレン系重合体(B−2)は、プロピレン系重合体(AP−6)を前駆体として用い、変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B−2)の質量平均分子量は37,000、酸価は21mgKOH/g、融点は144℃であった。
(B−3):第2の酸変性プロピレン系重合体(B−3)は、プロピレン系重合体(AP−8)を前駆体として用い、変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B−3)の質量平均分子量は55,000、酸価は45mgKOH/g、融点は149℃であった。
アニオン型界面活性剤(C)としては、脂肪酸カリウム(花王製「KSソープ」)(C−1)を用いた。
塩基性物質(D)としては、水酸化カリウム(D−1)を用いた。
水性分散体(AW−1):
第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)100部に対して10部の脂肪酸カリウム(C−1)を、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給して溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、6.0部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)の水酸化カリウム(D−1)と17部の水(E−1)を1.8MPaで連続的に圧入し、二軸押出機内で溶融混練した。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.23μm、有機溶剤残存量0ppmの水性分散体(AW−1)を得た。また、得られた水性分散体(AW−1)の貯蔵安定性を表3に示す。
[貯蔵安定性試験]
水性分散体(AW)を1Lの密封できる容器に入れ、40℃で1ヶ月間静置した後の水性分散体の状態を、以下の判定基準に従い評価した。
◎:分離および沈殿せず、粘度に変化がない
○:分離および沈殿は確認されないが、増粘している
△:分離および/または沈殿が確認されたが、攪拌にて容易に分散できる
×:分離および/または沈殿が確認され、攪拌にて容易に分散できない
なお、分離および/または沈殿が確認されるが、攪拌にて容易に分散できる場合は、貯蔵安定性を有すると判断した。
水性分散体(AW−2):
第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)100部に対して1.5部の第2の酸変性プロピレン系重合体(B−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)100部に対して10部の脂肪酸カリウム(C−1)とを、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給し、溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、6.1部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)の水酸化カリウム(D−1)と17部の水(E−1)を1.8MPaで連続的に圧入した。そして、二軸押出機内で溶融混練して水性分散体を得た。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.22μm、有機溶剤残存量0ppmの水性分散体(AW−2)を得た。また、得られた水性分散体(AW−2)の貯蔵安定性を表3に示す。
水性分散体(AW−3)〜(AW−5):
第2の酸変性プロピレン系重合体(B−1)の添加量と水酸化カリウム(D−1)の添加量を表3に示すように変更した以外は水性分散体(AW−2)の製造と同様にして、水性分散体(AW−3)〜(AW−5)を得た(表3参照)。
水性分散体(AW−6)〜(AW−9):
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を表3に示すように変更した以外は水性分散体(AW−3)の製造と同様にして、水性分散体(AW−6)〜(AW−9)を得た(表3参照)。
水性分散体(AW−10)〜(AW−13):
水(E)の添加量及び(A)、(C)、(D)成分の酸に対する塩基当量を表3、4に示すように変更した以外は水性分散体(AW−3)の製造と同様にして、水性分散体(AW−10)〜(AW−13)を得た(表3、4参照)
水性分散体(AW−14):
第2の酸変性プロピレン系重合体(B−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B−2)に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を6.3部に変更した以外は水性分散体(AW−3)の製造と同様にして、平均粒子径0.29μmの水性分散体(AW−14)を得た(表4参照)。
水性分散体(AW−15):
第2の酸変性プロピレン系重合体(B−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B−3)に変更した以外は水性分散体(AW−3)の製造と同様にして、平均粒子径0.32μmの水性分散体(AW−15)を得た(表4参照)。
水性分散体(AW−16)〜(AW−41):
第1の酸変性プロピレン系重合体(A−1)および水酸化カリウム(D−1)の添加量を表4、5、6に示すように変更した以外は水性分散体(AW−3)の製造と同様にして、水性分散体(AW−16)〜(AW−41)を得た(表4、5、6参照)。
Figure 2012202002
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Figure 2012202002
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(製造例1)
水性分散体(AW−3)を水で希釈することにより、濃度200g/Lに調整し、この水性分散体(AW−3)に炭素繊維ストランド(東邦レーヨン(株)製、直径7μm×12000本フィラメント)を浸漬させた後、乾燥することにより、炭素繊維ストランドに水性分散体(AW−3)を固形分として0.05%付着させた。次いで、この炭素繊維ストランドを繊維長6mmに切断して、炭素繊維チョップドストランド(AF−1)を作製した(表7参照)。
(製造例2〜8)
炭素繊維ストランドに対する水性分散体(AW−3)の付着量を表7に示すように変更した以外は、製造例1と同様にして、炭素繊維チョップドストランド(AF−2)〜(AF−8)を作製した。
(製造例9〜48)
水性分散体(AW)を表8、9、10、11に示すように変更した以外は、製造例4と同様にして、炭素繊維チョップドストランド(AF−9)〜(AF−48)を作製した。
Figure 2012202002
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(実施例1)
マトリックス樹脂として、ポリプロピレン樹脂(東燃化学(株)製「J205」)をスクリュー直径44mmの二軸押出機を用い、230℃、250rpmの条件で混練し、押出機の途中から質量式フィーダーを用いて製造例1で得た炭素繊維チョップドストランド(AF−3)をポリプロピレン樹脂100部に対して4部となるように供給し、繊維強化熱可塑性樹脂を得た。
得られた繊維強化熱可塑性樹脂の曲げ弾性率、引張破断強度およびアイゾット衝撃強度、熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)とポリプロピレン樹脂との密着強度(表中では、「密着強度」と略す。)を評価した。その結果を表12に示す。
[曲げ弾性率]
ASTM D‐790に準拠して測定した。
[引張破断強度]
ASTM D−638に準拠して測定した。
[アイゾット衝撃強度]
ASTM D−256に準拠して測定した。
[熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)とポリプロピレン樹脂の密着強度]
複合材料界面特性評価装置(東栄産業社製、HM−410)を用い、特開平8−334455号公報に記載のマイクロドロップレット法による複合材の界面特性評価方法により測定し、以下の基準で評価した。
◎:密着強度15MPa以上
○:密着強度12MPa以上15MPa未満
△:密着強度10MPa以上12MPa未満
×:密着強度10MPa未満
密着強度が10MPa以上のとき、実用的な密着強度を有すると判断した。
(実施例2〜9)
ポリプロピレン樹脂100部に対する炭素繊維チョップドストランド(AF−3)の供給量を表12に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして繊維強化熱可塑性樹脂を得た。得られた繊維強化熱可塑性樹脂の曲げ弾性率、引張破断強度およびアイゾット衝撃強度、炭素繊維チョップドストランド(AF−3)とポリプロピレン樹脂との密着性を評価した。その結果を表12に示す。
(実施例10〜48)
炭素繊維チョップドストランド(AF−4)を、表13、14,15に示すように変更した以外は、実施例5と同様にして繊維強化熱可塑性樹脂を得た。得られた繊維強化熱可塑性樹脂の曲げ弾性率、引張破断強度およびアイゾット衝撃強度、炭素繊維チョップドストランド(AF−1〜AF−3、AF−5〜AF−22、AF−24〜AF−30、AF−33〜AF−38、AF−41、AF−42、AF−45、AF−46、AF−48)とポリプロピレン樹脂との密着性を評価した。その結果を表13、14、15、16に示す。
(比較例1〜8)
炭素繊維チョップドストランド(AF−4)を、表17に示すように変更した以外は、実施例5と同様にして繊維強化熱可塑性樹脂を得た。得られた繊維強化熱可塑性樹脂の曲げ弾性率、引張破断強度およびアイゾット衝撃強度、炭素繊維チョップドストランド(AF−23、AF−31、AF−32、AF−39、AF−40、AF−43、AF−44、AF−47)とポリプロピレン樹脂との密着性を評価した。その結果を表17に示す。
(比較例9)
水性分散体(AW)で処理していない炭素繊維を用いたこと以外は、実施例5と同様にして繊維強化熱可塑性樹脂を得た。得られた繊維強化熱可塑性樹脂の曲げ弾性率、引張強度および衝撃強度、炭素繊維とポリプロピレン樹脂との密着性を評価した。その結果を表17に示す。
Figure 2012202002
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実施例1〜48で使用した熱可塑性樹脂強化用繊維は、本願請求項1に係る発明の範囲にあるものであり、無機繊維の集束性に優れ、かつ無機繊維とマトリックス樹脂との密着性にも優れていた。その熱可塑性樹脂強化用繊維を用いた実施例1〜48の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は曲げ弾性率、引張破断強度、アイゾット衝撃強度など機械的特性にも優れていた。
酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量が3,000未満の水性分散体(AW−16)を用いて得た比較例1の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度、熱可塑性樹脂強化用繊維とポリプロピレン系樹脂との密着強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量が30,000を超える水性分散体(AW−24)を用いて得た比較例2の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の融点が120℃未満の水性分散体(AW−25)を用いて得た比較例3の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の融点が150℃を超える水性分散体(AW−32)を用いて得た比較例4の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度、熱可塑性樹脂強化用繊維とポリプロピレン系樹脂との密着強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度が30%未満の水性分散体(AW−33)を用いて得た比較例5の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度が60%を超える水性分散体(AW−36)を用いて得た比較例6の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度、熱可塑性樹脂強化用繊維とポリプロピレン系樹脂との密着強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価が10mgKOH/g未満の水性分散体(AW−37)を用いて得た比較例7の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度、熱可塑性樹脂強化用繊維とポリプロピレン系樹脂との密着強度が低かった。
酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価が65mgKOH/gを超える水性分散体(AW−40)を用いて得た比較例8の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が低かった。
水性分散体(AW)を用いていない比較例9の繊維強化熱可塑性樹脂組成物では、繊維強化熱可塑性樹脂組成物の引張破断強度および衝撃強度、無機繊維とポリプロピレン系樹脂との密着強度が低かった。

Claims (6)

  1. 無機繊維の表面に、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)および塩基性物質(D)を含む皮膜が形成された熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)であって、
    酸変性ポリマー材料(P)が、プロピレン単位と不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有し且つ酸価が10〜65mgKOH/g、融点が120〜150℃、結晶化度が30〜60%、質量平均分子量が2,000〜30,000の第1の酸変性プロピレン系重合体(A)を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
  2. 前記皮膜は、酸基を有する酸変性ポリマー材料(P)、アニオン型界面活性剤(C)、塩基性物質(D)および水(E)を含み、有機溶剤および塩素原子含有重合体を含まない水性分散体(AW)が無機繊維に塗布されて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
  3. 酸変性ポリマー材料(P)が、プロピレン単位と不飽和カルボン酸単位または不飽和カルボン酸無水物単位とを有し且つ質量平均分子量が31,000〜50,000の第2の酸変性プロピレン系重合体(B)を、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)100質量部に対して1〜50質量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
  4. 第1の酸変性プロピレン系重合体(A)はメタロセン系触媒を用いて重合された重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂強化用繊維(AF)と熱可塑性樹脂とを含むことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  6. 熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
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