[1.実施形態]
以下、本発明に係る実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。
[2.ゲームシステムの全体構成]
図1は、本発明に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、例えば、複数のゲーム装置10A,10B(以降、これらをまとめて単にゲーム装置10という。)を含む。ゲームシステム1を構成する各装置同士は、ネットワークを介してデータ通信可能に接続される。ゲーム装置10A,10Bの各々は、図2に示すゲーム装置10と同様の構成を有する。
本実施形態においては、2人のプレイヤが互いに対戦するゲームが実行される場合を説明する。以降、一方のプレイヤを「第1プレイヤ」とし、他方のプレイヤを「第2プレイヤ」とする。また、第1プレイヤ及び第2プレイヤを、まとめて単にプレイヤともいう。例えば、第1プレイヤによりゲーム装置10Aが操作され、第2プレイヤによりゲーム装置10Bが操作される。
例えば、ゲームシステム1に含まれる複数のゲーム装置10のうちの何れかは、ゲームシステム1において実行されるゲームを統括的に制御するサーバとしての役割を果たす。例えば、サーバとしての役割を果たすゲーム装置10(例えば、ゲーム装置10A)は、当該ゲーム装置10におけるプレイヤの操作を取得する。
また、サーバとしての役割を果たすゲーム装置10は、他のゲーム装置10(例えば、ゲーム装置10B)から、プレイヤの操作内容を示すデータを受信し、各ゲーム装置10で行われた操作に基づいて、現在のゲームの状況を示すゲーム状況データを更新する。さらに、サーバとしての役割を果たすゲーム装置10は、ゲーム状況データの更新内容を示すデータを、ネットワークを介して他のゲーム装置10に送信する。
一方、最新のゲーム状況データを受信したゲーム装置10では、当該ゲーム装置10に記憶されるゲーム状況データがこの受信したデータに基づいて更新される。各ゲーム装置10では、当該ゲーム装置10に記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面が表示される。このようにして、ゲームシステム1では、ゲーム状況データが複数のゲーム装置10間で共通化される。
なお、本実施形態においては、説明の簡略化のため、ゲームシステム1に含まれるゲーム装置10を2台として説明するが、ゲームシステム1に含まれるゲーム装置10の数は、任意の数でよい。例えば、2人対2人で対戦するゲームが実行される場合、ゲーム装置10の数は4つであってもよい。
[3.ゲーム装置のハードウェア構成]
図2は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。本実施形態においては、ゲーム装置10Aとゲーム装置10Bとは、同様の構成を有する場合を説明する。ゲーム装置10は、公知のコンピュータによって実現されるものである。例えば、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ等である。
図2に示すように、ゲーム装置10は、例えば、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32及び音声出力部34は、家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32としては、例えば、家庭用テレビ受像機が用いられる。音声出力部34としては、例えば、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
家庭用ゲーム機11は、公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及び複数のコントローラ30を含む。
制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムと、光ディスク36から読み出されるプログラムと、に基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。
主記憶16は、例えば、RAMを含む。主記憶16には、必要に応じて、光ディスク36に記憶されたプログラム及びデータが、書き込まれる。主記憶16は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12は、アドレス及びデータを、家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
画像処理部18は、VRAMを含む。画像処理部18は、制御部14から供給される画像データに基づいて、VRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面は、ビデオ信号に変換される。このビデオ信号は、所定のタイミングにおいて、表示部32に出力される。
入出力処理部20は、制御部14が、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。
音声処理部22は、サウンドバッファを含む。音声処理部22は、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えば、ゲーム音楽、ゲーム効果音、又はメッセージなど)を、音声出力部34から出力する。
通信インタフェース28は、インターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を、有線接続又は無線接続するためのインタフェースである。本実施形態においては、特に、通信インタフェース28を介して他のゲーム装置10から、プレイヤの操作内容を示す情報が取得される。
光ディスク再生部24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために、光ディスク36が用いられる場合を説明するが、メモリカード等、他の情報記憶媒体が用いられるようにしてもよい。他にも例えば、インターネット等の通信ネットワークを介して、遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
ハードディスク26は、一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク26に記憶されていてもよい。
コントローラ30は、プレイヤが各種ゲーム操作を入力するための入力手段である。例えば、複数のコントローラ30を、家庭用ゲーム機11に有線接続又は無線接続することが可能である。入出力処理部20は、一定周期(例えば、1/60秒)ごとに、複数のコントローラ30の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介して制御部14に渡す。制御部14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。
[4.ゲームシステムにおいて実行されるゲーム]
ゲームシステム1においては、第1プレイヤにより操作される第1チームと、第2プレイヤにより操作される第2チームと、が移動物体(例えば、ボール)を用いた競技で対戦するゲームが実行される。
本実施形態においては、第1プレイヤが操作する第1チームと、第2プレイヤが操作する第2チームと、の間で行われるサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される場合を説明する。このサッカーゲームは、光ディスク36から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。
サッカーゲームが開始されると、ゲーム空間が主記憶16に構築される。なお、以降説明するゲーム空間は、ゲーム装置10A,10Bの間で共有される。例えば、サーバの役割を果たすゲーム装置10Aにより構築されるゲーム空間を示す情報が、ゲーム装置10Bに送信されることによって、ゲームシステム1内においてゲーム空間が共有される。
図3は、ゲーム空間の一例を示す図である。図3に示すように、ゲーム空間40には、サッカーのフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42上には、ゴールを表すオブジェクトであるゴール44A,44B(以降、これらをまとめて単にゴール44という。)と、サッカー選手を表すオブジェクトであるキャラクタ47A,47Bと、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール48(移動物体)と、が配置される。
2つのゴール44のうち、一方は、第1チームに関連づけられ、他方は、第2チームに関連づけられる。何れか一方のチームに関連づけられたゴール44内の領域にボール48が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。即ち、ボール48が第1チームに関連付けられたゴール44A内の領域(第1ゴール領域)に移動した場合に第2チームの得点イベントが発生し、ボール48が第2チームに関連付けられたゴール44B内の領域(第2ゴール領域)に移動した場合に第1チームの得点イベントが発生する。
また、フィールド42には、ゴールライン43、タッチライン45、及びセンターライン46が表されている。ゴールライン43及びタッチライン45に囲まれたピッチ41内において、サッカーの試合が行われる。以降、ピッチ41のうち、センターライン46と、一方のチームのゴール44側のゴールライン43と、タッチライン45と、で囲まれた領域を、このチームの自陣といい、ピッチ41のうち当該自陣以外の領域を、このチームの敵陣という。
なお、図1では省略されているが、フィールド42上には、第1チームに所属する11体のキャラクタ47Aと、第2チームに所属する11体のキャラクタ47Bと、が配置される。以降、キャラクタ47A及びキャラクタ47Bを、まとめて単にキャラクタ47ともいう。
キャラクタ47とボール48とが近づくと、所定条件の下、このキャラクタ47とボール48とが関連づけられる。この場合、ボール48は、キャラクタ47に従動する。ボール48がキャラクタ47に従動する様子は、キャラクタ47のドリブル動作として表される。以降では、ボール48がキャラクタ47に関連づけられた状態のことを、「キャラクタ47がボール48を保持している」と記載する。
また、あるキャラクタ47がボール48を保持している状態において、他のキャラクタ47とボール48とが近づくと、所定条件の下、当該他のキャラクタ47とボール48とが関連づけられる。このようにして、キャラクタ47が保持するボール48が他のキャラクタ47によって奪取される。
本実施形態においては、原則として、第1チームに所属する11体のキャラクタ47Aのうちの何れかが、第1プレイヤの操作対象に設定され、第2チームに所属する11体のキャラクタ47Bのうちの何れかが、第2プレイヤの操作対象に設定される場合を説明する。
試合中において、第1プレイヤの操作対象は、第1チームに所属する11体のキャラクタ47Aのうちで切り替わる。例えば、第1チームに所属する11体のキャラクタ47Aのうちでボール48に最も近いキャラクタ47Aが、第1プレイヤの操作対象に設定される。
また例えば、第1プレイヤが所定ボタンを押下した場合に、第1プレイヤの操作対象は、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうちの他のキャラクタ47Aに変わる。第2プレイヤの操作対象も、第1プレイヤの操作対象と同様に、第2チームに所属する11体のキャラクタ47Bのうちで切り替わる。
なお、以降では、各チームに所属するキャラクタ47のうちの、プレイヤの操作対象になっているキャラクタ47のことを「操作対象キャラクタ」と記載する。また、各チームに所属するキャラクタ47のうちの、操作対象キャラクタ以外のキャラクタ47のことを「味方キャラクタ」と記載する。
操作対象キャラクタは、プレイヤの操作に基づいて動作する。例えば、操作対象キャラクタは、プレイヤの移動指示操作に従って移動する。例えば、操作対象キャラクタがボール48を保持している場合、この操作対象キャラクタは、プレイヤの操作に基づいてドリブル動作を行う。また例えば、プレイヤがパス又はシュート指示操作を行った場合、この操作対象キャラクタはパス動作又はシュート動作を行う。また例えば、プレイヤが所定のフェイント操作を行った場合、操作対象キャラクタは、フェイント動作を行う。
また、あるプレイヤの対戦相手のチームに所属するキャラクタ47がボール48を保持している場合も、操作対象キャラクタは、このプレイヤの操作に基づいて移動する。例えば、この操作対象キャラクタは、プレイヤの操作に基づいて、ボール48を奪取すべく、ボール48を保持しているキャラクタ47に向かって移動する。
操作対象キャラクタは、所定条件の下で切り替わる。例えば、ボール48を保持している操作対象キャラクタが、同じチームに属する味方キャラクタにパスをした場合、パスを受け取った味方キャラクタが、操作対象キャラクタに切り替わる。
一方、味方キャラクタは、コンピュータの操作に従って動作する。即ち、味方キャラクタは、所定のアルゴリズムに基づいて動作する。別の言い方をすれば、味方キャラクタは、AI(人工知能)に従って動作する。例えば、第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持しており、第1チームの操作対象キャラクタがボールを奪いに行く場合、第1チームの味方キャラクタは、このボールを奪いに行く操作をサポートすべく第1チームの操作対象キャラクタの動作に基づいて動作する。
また、ゲーム空間40には、仮想カメラ49(視点)が設定される。ゲーム空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面が、表示部32に表示される。例えば、常にゲーム画面にボール48を表示させるために、仮想カメラ49は、ボール48の移動に基づいてゲーム空間40内を移動する。なお、常にゲーム画面に操作対象キャラクタを表示させるために、仮想カメラ49は、操作対象キャラクタの移動に基づいてゲーム空間40内を移動するようにしてもよい。
図4は、ゲーム画面の一例を示す図である。図4に示すように、ゲーム画面50には、キャラクタ47、第1マーク画像52、及び第2マーク画像54が表示されている。第1マーク画像52は、第1プレイヤの操作対象の頭上に表示される。第2マーク画像54は、第2プレイヤの操作対象の頭上に表示される。
第1プレイヤ及び第2プレイヤは、第1マーク画像52及び第2マーク画像54を頼りにして、操作対象キャラクタを動作させる。例えば、第2プレイヤが、第2チームに対応付けられたゴール44Bの付近でパス回しを行っている場合、第1プレイヤは、操作対象キャラクタを操作して、ボール48を奪取することを目指す。
第2プレイヤは、第2チームに所属するキャラクタ47Bが多く配置されている自陣内でパス回しをしているため、第1プレイヤによって得点イベントを発生させられることなく、安全にゲームをプレイすることが可能になる。例えば、第2プレイヤが、試合開始直後に得点イベントを発生させた後、試合終了まで自陣内でパス回しをした場合、第1プレイヤは、試合中にボール48に触れることなく負けてしまう。
他にも例えば、第2プレイヤが、ボール48を保持したキャラクタ47Bを用いて第1プレイヤを挑発するような現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをする場合も考えられる。例えば、第2チームのキャラクタ47Bがボールを保持している場合、周囲に第1チームのキャラクタ47Aがいないにもかかわらず、このキャラクタ47Bがフェイント動作を連続して行うことによって、第2プレイヤが第1プレイヤを挑発する場合がある。
上記のように、例えば、サッカーゲームにおいては、プレイヤが、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをする場合がある。特に、本実施形態のようなゲームシステム1においては、お互いのプレイヤが離れた場所でゲームをプレイしているので、プレイヤ同士が対面してゲームをプレイする場合に比べて、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイが発生しやすい。本実施形態のゲームシステム1においては、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイに対処する構成になっている。以降、本技術について詳細に説明する。
[5.ゲームシステムによって実現される機能]
図5は、ゲームシステム1によって実現される機能を示すブロック図である。図5に示すように、ゲームシステム1においては、ゲームデータ記憶部60、操作対象設定部62、第1キャラクタ制御部64、第2キャラクタ制御部66、判定部68、制限部70が実現される。以降説明する機能は、例えば、サーバの役割を果たすゲーム装置10の制御部14が、ハードディスク26及び光ディスク36から読み出されたプログラムに従って動作することによって、実現される。
[5−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部60は、主記憶16、ハードディスク26、及び光ディスク36を主として実現される。ゲームデータ記憶部60は、サッカーゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。
例えば、ゲーム空間40に配置される各オブジェクトのモデルデータが、ゲームデータ記憶部60に記憶される。例えば、キャラクタ47の各種動作のモーションデータが、ゲームデータ記憶部60に記憶される。例えば、各キャラクタ47の各種能力の高さを示すパラメータが、ゲームデータ記憶部60に記憶される。例えば、各キャラクタ47の役割(ポジション)を示すパラメータが、ゲームデータ記憶部60に記憶される。
[ゲーム状況データ]
また、ゲームデータ記憶部60は、ゲームの状況に関するゲーム状況データを記憶する。ゲーム状況データは、ゲームの現在の状況を示すものである。例えば、各キャラクタ47の現在の状態(例えば、位置、姿勢、又は正面方向など)を示すデータが、ゲーム状況データに格納される。例えば、ボール48の現在の状態(例えば、位置、移動方向、又は移動速度など)を示すデータが、ゲーム状況データに格納される。例えば、仮想カメラ49の現在の状態(例えば、位置又は視線方向など)を示すデータが、ゲーム状況データに格納される。
ゲーム状況データは、所定時間間隔で内容が更新される。ゲーム状況データは、例えば、プレイヤによる操作又は所定のアルゴリズムに従って、内容が更新される。例えば、キャラクタ47の動作(例えば、ドリブル動作、パス動作、又はシュート動作)の変化に基づいてゲーム状況データが更新される。また、キャラクタ47の動作の変化に基づいて、ゲーム状況データが示すボール48の状態(例えば、位置及び移動方向など)が更新されることによって、ボール48は移動する。
[プレイ類型に関するデータ]
また、本実施形態においては、ゲームデータ記憶部60は、ゲームプレイのプレイ類型に関するプレイ類型データを記憶する。プレイ類型とは、プレイヤによるゲームプレイの種別(傾向)を示すものであり、ゲームプレイの内容が分類化されたものである。即ち、プレイ類型データは、ゲームシステム1が、プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するものであるか否かを判定するために用いられる。
本実施形態においては、所定のプレイ類型が、ボール48に関するゲームプレイの類型である場合を説明する。即ち、所定のプレイ類型が、プレイヤが操作するチームに所属するキャラクタ47がボールを保持する場合において、プレイヤが行うゲームプレイの類型を示す場合を説明する。
図6は、プレイ類型データの一例を示す図である。図6に示すように、例えば、ゲームプレイのプレイ類型と、この類型のゲームプレイに対応する条件と、が関連付けられてプレイ類型データに格納される。先述のように、プレイ類型データに格納されるプレイ類型は、例えば、プレイヤによるボール48を用いた現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイの類型である。
例えば、プレイヤの操作内容に基づいて、プレイ類型データに格納されたボール48に関する条件が満たされるか否かが判定される。プレイ類型データに格納されたボール48に関する条件が満たされる場合、この条件に対応するプレイ類型のゲームプレイが行われたと判定される。例えば、図6に示すデータ格納例においては、「条件A」が満たされると判定された場合、プレイヤが現実のサッカーの試合では起こり得ないようなパス回しをしていると判定される。また例えば、「条件B」が満たされると判定された場合、プレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないような挑発行為をしていると判定される。
プレイ類型データに格納される条件は、ボール48に係るプレイヤの操作内容に基づいて定まる条件であればよい。例えば、本実施形態においては、プレイ類型データに格納される条件が、判定対象期間に行われたプレイヤの操作のうち、ボール48に係るプレイヤの操作に関する条件である場合を説明する。判定対象期間とは、予め定められた期間であり、例えば、現時点の所定時間前から現時点までの期間である。
ボール48に係るプレイヤの操作に関する条件とは、例えば、プレイヤの操作によって、ボール48を保持するキャラクタ47が所定動作をしたか否かを示す条件である。また例えば、ボール48に係るプレイヤの操作に関する条件は、ボール48を保持するキャラクタ47が所定動作を行った場所に関する条件が含まれていてもよい。
例えば、図6に示すデータ格納例の場合、「条件A」は、例えば、判定対象期間の間に、あるチームの自陣で基準回数以上、パスが行われたか否かを示す条件である。また例えば、「条件B」は、判定対象期間の間に、ゴールキーパーの役割を果たすキャラクタ47がボール48を保持している状態で、このキャラクタ47が、フェイント動作を所定回数以上行ったか否かを示す条件である。
また、ゲームデータ記憶部60には、上記のデータの他に、ゲーム状況データが示す各時点において、ボール48を保持しているキャラクタ47を示すデータや、当該時点で操作対象キャラクタに設定されているキャラクタ47を識別するデータも記憶される。さらに、試合の経過時間や両チームの得点状況を示すデータも、ゲームデータ記憶部60に記憶される。
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部60に記憶される各種データ(例えば、ゲーム状況データ)を取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部60に記憶される各種データ(例えば、ゲーム状況データ)を更新する手段として機能する。また、ゲームデータ記憶部60に記憶されるデータは、上記の例に限られず、ゲーム装置10がサッカーゲームを実行するために必要なデータが記憶されていればよい。
[5−2.操作対象設定部]
操作対象設定部62は、制御部14を主として実現される。操作対象設定部62は、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうちの何れかを第1プレイヤの操作対象として設定する。操作対象設定部62は、例えば、第1チームに所属する操作対象候補のキャラクタ47Aのうちで、第1プレイヤの操作対象のキャラクタ47Aを設定する。
操作対象候補とは、チームに所属するキャラクタ47のうちで、プレイヤの操作対象として設定される可能性があるキャラクタ47のことである。例えば、操作対象候補とは、プレイヤが操作するチームに所属する複数のキャラクタ47のうちの複数であり、プレイヤの操作対象の切り替え先として選択される可能性があるキャラクタ47である。操作対象設定部62は、プレイヤの操作又はゲーム状況データに基づいて、操作対象キャラクタを設定する。
例えば、操作対象設定部62は、コントローラ30を介して入力されるプレイヤの操作に基づいて、操作対象として設定すべきキャラクタ47を特定することによって、操作対象候補のうちで、当該プレイヤの操作対象を設定する。即ち、プレイヤがコントローラ30を介して操作対象キャラクタの切り替え操作を行った場合、操作対象キャラクタが、切り替え操作が示すキャラクタ47に切り替えられる。
また例えば、操作対象設定部62は、ゲーム状況データが示すボール48の位置又はボール48を保持しているキャラクタ47の位置に基づいて、操作対象候補のうちで、プレイヤの操作対象を設定する。即ち例えば、操作対象設定部62は、ゲーム状況データが示すボール48の位置又はボール48を保持しているキャラクタ47の位置に最も近いキャラクタ47を、プレイヤの操作対象として設定する。
[5−3.第1キャラクタ制御部]
第1キャラクタ制御部64は、制御部14を主として実現される。第1キャラクタ制御部64は、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、第1プレイヤの操作対象に設定されているキャラクタを第1プレイヤの操作に基づいて制御する。即ち、操作対象設定部62により操作対象として設定されたキャラクタ47は、プレイヤの操作に基づいて動作する。例えば、ゲーム状況データが示す操作対象キャラクタの状態(例えば、位置及び姿勢など)が、プレイヤの操作に基づいて更新されることによって、操作対象キャラクタは、プレイヤの操作に従って動作する。
[5−4.第2キャラクタ制御部]
第2キャラクタ制御部66は、制御部14を主として実現される。第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、第1プレイヤの操作対象に設定されていないキャラクタ(味方キャラクタ)をコンピュータの操作に基づいて制御する。例えば、ゲーム状況データが示す味方キャラクタの状態(例えば、位置及び姿勢など)が、所定のアルゴリズムに基づいて更新されることによって、味方キャラクタは、コンピュータの操作に基づいて動作する。
第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持している場合、主に、第2キャラクタ制御部66は、以下の2通りの制御を行う。例えば、第1プレイヤの操作対象の位置と、ボール48の位置又はボール48を保持しているキャラクタ47Bの位置と、の位置関係が所定の関係を満たすか否かに基づいて、第1の制御と第2の制御とが使い分けられる。例えば、第1プレイヤの操作対象と、ボール48を保持しているキャラクタ47Bと、の距離が所定距離以下である場合、第1の制御が実行される。即ち例えば、第1プレイヤの操作対象と、ボール48を保持しているキャラクタ47Bと、の距離が所定距離よりも大きい場合、第2の制御が実行される。
[第1の制御]
例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する味方キャラクタの位置を、第1プレイヤの操作対象の位置に基づいて制御する。例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1プレイヤの操作対象との位置関係が所定の位置関係になるように、味方キャラクタを移動させる。例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1プレイヤの操作対象との距離が所定範囲を保つように、味方キャラクタを移動させる。
また例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1プレイヤの操作対象の移動方向(即ち、プレイヤの移動指示操作が示す方向)に基づいて定まる方向(例えば、プレイヤの移動指示操作が示す方向とは異なる方向)に、味方キャラクタを移動させる。
本実施形態においては、特に、第2キャラクタ制御部66は、第1プレイヤの操作対象が、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置に向けて移動する場合、第1チームに所属する味方キャラクタを、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置以外に位置するように、味方キャラクタを制御する。別の言い方をすれば、この場合、第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する味方キャラクタが、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置に向けて移動することを制限する。
例えば、第1プレイヤの操作対象が、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置に向けて移動する場合、第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する味方キャラクタが、操作対象キャラクタの位置とボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置とを結ぶ線分上に位置しないように、味方キャラクタの位置を制御する。
第1プレイヤの操作対象がボール48の近くにいる場合、第1プレイヤが、操作対象キャラクタを操作して積極的にボール48を奪いにいくことが考えられるので、第1の制御では、味方キャラクタは、操作対象キャラクタと同じ動きをしないように(積極的にボール48を奪いに行かないように)制御される。
[第2の制御]
また例えば、第2キャラクタ制御部66は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合、第1チームに所属するキャラクタ47A(即ち、味方キャラクタ)の位置を、移動物体の位置又は移動物体を保持するキャラクタ47Bの位置に基づいて制御する。
例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する味方キャラクタの位置と、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置と、の位置関係が所定の関係になるように、味方キャラクタの位置を制御する。例えば、第2キャラクタ制御部66は、第1チームに所属する味方キャラクタの位置と、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置と、が所定距離以下になるように、味方キャラクタの位置を制御する。
別の言い方をすれば、ボール48を保持する第2チームのキャラクタ47Bから、第1チームの味方キャラクタがボール48を奪取してボール48を保持するように、第1チームの味方キャラクタの位置が制御される。他にも例えば、第2キャラクタ制御部66は、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47Bの位置を囲むように、味方キャラクタの位置を制御する。
第1プレイヤの操作対象がボール48の遠くにいる場合、第1プレイヤが、操作対象キャラクタを操作して積極的にボール48を奪いにいくことができないので、第2の制御では、味方キャラクタは、積極的にボール48を奪いに行くように制御される。即ち、第1プレイヤは、味方キャラクタにボール48の奪取を任せることができる。
なお、本実施形態においては、第2キャラクタ制御部66の制御方法として、ボール48を積極的に奪取しに行かない第1の制御方法と、ボール48を積極的に奪取しに行く第2の制御方法と、を例に挙げて説明したが、第2キャラクタ制御部66は、予め定められたアルゴリズムに基づいて味方キャラクタを制御するようにすればよく、味方キャラクタの制御方法は、上記の例に限られない。
[5−5.判定部]
判定部68は、制御部14を主として実現される。判定部68は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが、所定のプレイ類型に属するか否かを判定する。
例えば、判定部68は、あるプレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを、判定対象期間における当該プレイヤの操作内容に基づいて判定する。即ち、判定部68は、判定対象期間における操作対象キャラクタの動作(挙動)に基づいて、あるプレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定する。
例えば、判定部68は、判定対象期間における第2プレイヤの操作内容が、ボール48に関する所定のプレイ類型に関連付けられた条件を満たすか否かを判定することによって、第2プレイヤによるゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定する。例えば、判定部68は、判定対象期間におけるプレイヤの操作内容と、プレイ類型データに格納されたボール48に関する条件と、を比較することによって、当該プレイヤによるゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定する。
本実施形態においては、判定部68が、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合において移動物体を保持している当該キャラクタ47Bが所定領域(例えば、第2チームの自陣)に位置する状態が所定期間継続しているか否かを判定することによって、第2チームに所属するキャラクタが移動物体を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが、所定のプレイ類型に属するか否かを判定する。即ち、ここでは、所定のプレイ類型が、プレイヤが自陣で現実のサッカーの試合では起こり得ないようなパス回しをしている類型である場合を例に挙げて説明する。
図7は、ゲーム空間40の状況を示す図である。図7においては、第1チームに所属する11体のキャラクタ47Aを、それぞれ、キャラクタ47A1〜47A11と記載する。ここでは、第1プレイヤの操作対象が、キャラクタ47A1である場合を説明する。一方、第2チームに所属する11体のキャラクタ47Bを、それぞれ、キャラクタ47B1〜47B11と記載する。ここでは、第2プレイヤの操作対象が、キャラクタ47B1である場合を説明する。
図7に示す状況においては、第2チームのキャラクタ47B1が、ボール48を保持している。即ち、第2プレイヤの操作対象が、ボール48を保持している。第2チームの自陣にボール48がある場合、第2チームの味方キャラクタ(キャラクタ47B1〜47B11)は、例えば、ゴール44Aに対して移動せず、自陣にとどまるように制御される。一方、この場合、第1チームの味方キャラクタは、第1の制御が実行され、ボール48を積極的に取りに行こうとせず、第1プレイヤの操作対象をサポートするように動作する。
この状況において、第1プレイヤは、ボール48を奪うべく、キャラクタ47B1に向けて、操作対象キャラクタを移動させることが考えられる。例えば、第1プレイヤの操作対象(即ち、キャラクタ47A1)が、キャラクタ47B1に向けて移動した場合、第2プレイヤは、ボール48を奪われないように、キャラクタ47B1からキャラクタ47B2に向けてパスをさせる。この場合に、パスを受けたキャラクタ47B2が、第2プレイヤの操作対象として切り替わる。
この場合、第1プレイヤは、引き続きボール48を奪うべく、操作対象キャラクタであるキャラクタ47A1を、キャラクタ47B2に向けて移動することが考えられる。しかしながら、第2プレイヤは、再び、自陣にいる第2チームの味方キャラクタに向けてパスをする場合、第1プレイヤはボール48を奪うことができない。
このように、第2プレイヤが操作するチームが自陣内でパスをし続けるゲームプレイが、所定のプレイ類型に属するゲームプレイに該当する。即ち、図6に示すプレイ類型データに格納された「条件A」は、判定対象期間内に、プレイヤが操作するチームの自陣内で基準回数以上パスをし続けたか否かを示す条件である。プレイ類型データに格納された条件が、プレイヤの操作内容と比較されることによって、判定部68による判定が行われる。
なお、判定部68による判定方法は、上記の例に限られない。詳しくは変形例に記載するが、判定部68は、プレイヤの操作内容に基づいて、このプレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定するようにすればよい。他にも例えば、ゲームシステム1に含まれる各ゲーム装置10において判定部68による判定が行われ、この判定結果が、サーバの役割を果たすゲーム装置10に送信されるようにしてもよい。
[5−6.制限部]
制限部70は、制御部14を主として実現される。制限部70は、判定部68による判定結果に基づいて、第1チームに所属する複数のキャラクタのうちの一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該一部又は全部のキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部66により制御させる。
例えば、制限部70は、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうちの一部又は全部のキャラクタ47Aについて、操作対象候補から解除することによって、当該一部又は全部のキャラクタ47Aが操作対象キャラクタとして設定されることを制限する。
本実施形態においては、制限部70が、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、全てのキャラクタについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限する場合を説明する。
即ち、制限部70の制限により、第1チームに所属する全てのキャラクタ47が操作対象候補から解除されるため、第1プレイヤは、第1チームに所属するキャラクタ47を操作することができなくなる。即ち、本実施形態においては、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aの制御は、第2キャラクタ制御部66により実行される。
図8は、制限部70による制御が行われた場合のゲーム空間40の一例を示す図である。図8に示すように、第1プレイヤの操作対象がいなくなるので、第1チームの味方キャラクタは、第2キャラクタ制御部66の第2の制御方法によって制御される。即ち、第1チームの味方キャラクタの全員(ゴールキーパーの役割を果たすキャラクタ47A11を除く)が、ボール48を奪取すべく、ボール48の位置に基づいて移動する。このように味方キャラクタの制御が実行されることによって、第2プレイヤが一方的にボール48を保持し続けるような現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイの継続を防止することができる。
なお、本実施形態においては、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aの制御が、第2キャラクタ制御部66により実行される場合を説明するが、制限部70の制御方法は、上記の例に限られない。詳しくは変形例で説明するが、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうち、所定の方法に基づいて定まる一部のキャラクタ47Aについて、操作対象設定部62の設定が制限されるようにしてもよい。
[6.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図9は、ゲームシステム1において実行される処理の一例を示すフロー図である。ここでは、サーバの役割を果たすゲーム装置10の動作について説明する。図9の処理は、制御部14が、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って動作し、かつ、制御部14が、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って動作することにより実行される。
図9に示すように、まず、制御部14は、プレイヤの操作内容を取得する(S101)。S101においては、サーバの役割を果たすゲーム装置10Aにおけるプレイヤの操作内容と、サーバの役割を果たしていないゲーム装置10Bにおけるプレイヤの操作内容と、が取得される。前者は、コントローラ30からの検出信号に基づいて取得され、後者は、通信インタフェース28を介して取得される。
制御部14は、第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持しているか否かを判定する(S102)。第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持していると判定された場合(S102;Y)、制御部14は、第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定する(S103)。
S103においては、例えば、判定対象期間における第2プレイヤの操作内容が、プレイ類型データに格納されるボール48に関する条件を満たすか否かが判定される。即ち、現在又は過去の第2プレイヤの操作内容に基づいて、S103の判定が行われる。
第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属すると判定された場合(S103;Y)、制御部14は、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aを、操作対象候補から解除し、第1プレイヤの操作対象への設定を制限する(S104)。この場合、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aが、所定のアルゴリズムに基づいて制御される。即ち、ボール48の比較的近くにいるキャラクタ47Aが、第1プレイヤの操作対象から解除される。したがって、本実施形態の場合には、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aが第2の制御により動作することになるので、第1チームの味方キャラクタがボール48を奪取すべく動作する。
第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持していると判定されない場合(S102;N)、S103及びS104の処理は実行されない。
次いで、制御部14は、S104における制限の解除条件を満たすか否かを判定する(S105)。解除条件は、予め定められた条件であればよい。例えば、解除条件は、S104における制限が行われてから一定期間(例えば、10秒。プレイ類型やゲームの状況に応じて可変であってもよい。)が経過したか否か、又は、ボール48が第1チームに所属するキャラクタ47Aに奪取されたか否か等であってもよい。
解除条件を満たすと判定された場合(S105;Y)、制御部14は、S104における設定の制限を解除する(S106)。
制御部14は、第1プレイヤの操作対象の切り替えを実行するか否かを判定する(S107)。S107においては、S101において取得された操作内容が、操作対象の切り替え指示を示すものであるか否か、又は、ゲーム状況データが所定の状況であるか否か、に基づいて判定が行われる。なお、S104における切り替えの制限が解除されていない場合、例えば、S107においては、切り替えを実行しないと判定される。
第1プレイヤの操作対象の切り替えを実行すると判定された場合(S107;Y)、制御部14は、操作対象候補のうちで第1プレイヤの操作対象を切り替える(S108)。
次いで、制御部14は、ゲーム状況データを更新する(S109)。例えば、プレイヤによる操作に基づいて操作対象キャラクタを動作させ、所定のアルゴリズムに基づいて味方キャラクタを動作させるように、ゲーム状況データが更新される。また例えば、操作対象キャラクタを識別する情報が、S108において切り替えられた操作対象キャラクタになるように、ゲーム状況データが更新される。更新されたゲーム状況データは、ネットワークを介して、他のゲーム装置10に送信される。
制御部14は、S109において更新されたゲーム状況データに基づいて、ゲーム画面50を更新する(S110)。S109において更新されたゲーム状況データを受信した他のゲーム装置10においても、この受信したゲーム状況データに基づいてゲーム画面50の表示内容が更新される。
制御部14は、終了条件を満たすか否かを判定する(S111)。終了条件は、予め定められた条件であればよい。例えば、終了条件は、試合の終了時間が訪れたか否か等である。
終了条件を満たすと判定された場合(S111;Y)、処理は終了する。終了条件を満たさないと判定された場合(S111;N)、処理はS101に戻る。
以上説明したゲームシステム1によれば、第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aが、操作対象候補から解除される。即ち、第1チームに所属する全てのキャラクタ47Aがコンピュータの制御下に置かれる。第1プレイヤの操作対象がいなくなるので、これら全てのキャラクタ47Aは、第2キャラクタ制御部66の第2の制御方法により制御されるようになり、ボール48を奪取すべく動作する。したがって、あるプレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを行っていた場合、このプレイヤは、ボール48を用いた現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを継続することが困難になる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)例えば、実施形態においては、制限部70が、第1チームに所属する全てのキャラクタ47について操作対象設定部62により第1プレイヤの操作対象に設定されることを制限する場合を説明したが、第1チームに所属する一部のキャラクタ47についてのみ、操作対象設定部62により第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限されるようにしてもよい。
(1−1)例えば、制限部70は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、移動物体の位置又は移動物体を保持するキャラクタ47Bの位置に基づいて選出される一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該選出された一部又は全部のキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部68により制御させる。
ボール48の位置に基づいて選出されるキャラクタ47Aとは、ボール48との位置関係が所定の条件を満たしているキャラクタ47Aであり、例えば、ボール48との距離が所定範囲内のキャラクタ47Aである。
ボール48を保持するキャラクタ47Bの位置に基づいて選出されるキャラクタ47Aとは、ボール48を保持するキャラクタ47Bとの位置関係が所定の条件を満たしているキャラクタ47Aであり、例えば、ボール48を保持するキャラクタ47Bとの距離が所定範囲内のキャラクタ47Aである。
図10は、変形例(1−1)の制限部70の制御が行われた場合の状況を示す図である。図10に示すように、例えば、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうち、ボール48の位置又はボール48を保持するキャラクタ47B1との距離が所定範囲内(例えば、距離r1以内)であるキャラクタ47A1,47A2,47A3について、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限される。
変形例(1−1)によれば、ボール48の比較的近くに位置するキャラクタ47Aについて操作対象に設定されることが制限される。第1プレイヤがボール48の近くにいるキャラクタ47Aを操作することが制限されるので、第1チームの味方キャラクタは第2の制御方法により制御される。即ち、第1チームの味方キャラクタはボール48を積極的に奪おうとして動作するため、所定のプレイ類型に属するゲームプレイを行ったプレイヤが、ボール48に関与する現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを継続することが困難になる。
(1−2)また、制限部70は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、第2プレイヤの操作対象として設定されているキャラクタ47Bの位置に基づいて選出される一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該選出された一部又は全部のキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部66により制御させる。
第2プレイヤの操作対象のキャラクタ47Bに基づいて選出されるキャラクタ47Aとは、現在の第2プレイヤの操作対象のキャラクタ47Bとの位置関係(例えば、距離)が所定の関係(例えば、所定距離以内)であるキャラクタ47Aである。
図11は、変形例(1−2)の制限部70の制御が行われた場合の状況を示す図である。図11に示すように、例えば、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうち、第2プレイヤの操作対象のキャラクタ47B1との距離が所定範囲内(例えば、距離r2以内)であるキャラクタ47A1,47A2について、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限される。
変形例(1−2)によれば、第2プレイヤの操作対象の比較的近くに位置するキャラクタ47Aについて操作対象に設定されることが制限される。第2プレイヤはボール48を用いた現実のサッカーの試合では起こり得ないようなプレイを行っており、第1プレイヤがボール48の近くにいるキャラクタ47Aを操作することが制限されるので、第1チームの味方キャラクタは第2の制御方法により制御される。即ち、第1チームの味方キャラクタはボール48を積極的に奪おうとして動作するため、所定のプレイ類型に属するゲームプレイを行ったプレイヤが、ボール48に関与する現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを継続することが困難になる。
(1−3)また例えば、制限部70は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、所定領域に基づいて選出される一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該選出された一部又は全部のキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部66により制御させる、ようにしてもよい。
所定領域に基づいて選出されるキャラクタ47Aとは、所定領域(例えば、第2ゴール領域内、又は、第1チームの敵陣)の位置との位置関係が所定の条件を満たしているキャラクタ47Aであり、例えば、所定領域との距離が所定範囲内のキャラクタ47Aである。
図12は、変形例(1−3)の制限部70の制御が行われた場合の状況を示す図である。図12に示すように、例えば、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうち、ゴール44Bとの距離が所定範囲内(例えば、距離r3以内)であるキャラクタ47A1,47A2について、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限される。
変形例(1−3)によれば、所定領域の近くにいるキャラクタ47Aについて操作対象に設定されることが制限される。第2プレイヤは、この所定領域の近くにおいてパス回しをしている場合、第1プレイヤがボール48の近くにいるキャラクタ47Aを操作することが制限されるので、第1チームの味方キャラクタは第2の制御方法により制御される。即ち、第1チームの味方キャラクタはボール48を積極的に奪おうとして動作するため、所定のプレイ類型に属するゲームプレイを行ったプレイヤが、ボール48に関与する現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを継続することが困難になる。
なお、上記の所定領域がゴール44Bである場合を説明したが、所定領域は、第1チームの敵陣であってもよい。即ち、敵陣内にいるキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限されるようにしてもよい。
(1−4)また例えば、実施形態のように、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aに、それぞれ、ゲームにおける役割が与えられている場合、制限部70は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47のうち、所定の役割が与えられているキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該所定の役割が与えられているキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部66により制御させる、ようにしてもよい。
即ち、制限部70は、特定のポジション(例えば、フォワード)のキャラクタ47のみ、操作対象設定部62により第1プレイヤの操作対象に設定されることを制限する。また例えば、制限部70は、特定のポジション(例えば、ディフェンダー)のキャラクタ47のみについて、操作対象設定部62により第1プレイヤの操作対象に設定されることが可能なように操作対象候補を設定する。
図13は、変形例(1−4)の制限部70の制御が行われた場合の状況を示す図である。図13に示すように、例えば、第1チームに所属するキャラクタ47Aのうち、フォワードの役割を果たすキャラクタ47A(例えば、キャラクタ47A1,47A2)について、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限される。
変形例(1−4)によれば、所定のポジションを担うキャラクタ47Aについて操作対象に設定されることが制限される。即ち、第2プレイヤは、所定のポジションを担うキャラクタ47Aの近くにおいてパス回しをしており、第1プレイヤがボール48の近くにいるキャラクタ47Aを操作することが制限されるので、第1チームの味方キャラクタは第2の制御方法により制御される。即ち、第1チームの味方キャラクタはボール48を積極的に奪おうとして動作するため、所定のプレイ類型に属するゲームプレイを行ったプレイヤが、ボール48に関与する現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを継続することが困難になる。
(1−5)また例えば、制限部70は、第2チームに所属するキャラクタ47Bが移動物体(例えば、ボール48)を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属する場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、所定のプレイ類型に関連付けられた方法に基づいて選出される一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象として設定されることを制限することによって、当該選出された一部又は全部のキャラクタ47Aを第2キャラクタ制御部66により制御させる、ようにしてもよい。
この場合、例えば、ゲームデータ記憶部60には、所定のプレイ類型と、制限部70の制限方法と、が関連付けられて記憶される。制限部70の制御方法は、例えば、実施形態、及び、変形例(1−1)〜(1−4)において説明した方法である。
図14は、所定のプレイ類型と、制限部70の制限方法と、の関連付けを示す図である。所定のプレイ類型に属するゲームプレイが行われた場合、このゲームプレイを行ったプレイヤにより操作されるチームについて、操作対象候補の制限方法が、図14の関連付けによって特定される。
例えば、プレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないようなパス回しをした場合、実施形態の方法に基づいて操作対象候補の数が減少される。例えば、第2プレイヤの操作対象が現実のサッカーの試合では起こり得ないようなパス回しをした場合、変形例(1−1)の方法に基づいて第1プレイヤの操作対象が制限される。例えば、第2プレイヤの操作対象がボール48を用いて挑発するような動作をした場合、変形例(1−3)の方法に基づいて第1プレイヤの操作対象が制限される。
変形例(1−5)によれば、プレイヤが行ったゲームプレイのプレイ類型に応じて、制限部70の制限方法が変更される。したがって、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをしたプレイヤに対して、この現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイの内容に応じた最適な方法で、制限部70の制限方法を決定することができる。
なお、上記においては、プレイ類型と、実施形態及び変形例(1−1)〜(1−4)の何れかと、が対応付けられている場合を説明したが、プレイ類型と対応付けられるのは、実施形態及び変形例(1−1)〜(1−4)のうちの2つ以上を組み合わせた制御方法であってもよい。即ち、実施形態、及び、変形例(1−1)〜(1−4)において説明した方法のうちの少なくとも1つが、制限部70によって実行されるようにすればよい。
(2)また例えば、実施形態においては、判定部68が、プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを、プレイヤの操作内容及びプレイ類型データに基づいて判定する場合を説明したが、判定部68による判定方法は、実施形態の例に限られない。判定部68は、判定対象期間におけるプレイヤの操作内容に基づいて、プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かを判定すればよい。
(2−1)例えば、判定部68は、プレイヤのゲームプレイを評価するためのプレイ評価値を算出し、プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かをプレイ評価値に基づいて判定するようにしてもよい。即ち、プレイ評価値は、プレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないようなプレイをしているか否かを示す指標値として用いられる。
本変形例においては、判定部68が、判定対象期間内において、第2チームに所属するキャラクタ47Bがボール48を保持している場合における第2プレイヤのゲームプレイに対応するプレイ評価値を、第2プレイヤの操作内容に基づいて算出する手段、を含む場合を説明する。この場合、判定部68は、第2プレイヤに対応するプレイ評価値が所定範囲になった場合、第2プレイヤによるゲームプレイが所定のプレイ類型に属すると判定する。なお、プレイ評価値は、例えば、プレイヤ毎に算出され、プレイ評価値データとして記憶されるようにしてもよい。
図15は、プレイ評価値データのデータ格納例を示す図である。図15に示すように、プレイ評価値データには、プレイ類型と、プレイヤと、プレイ評価値と、が関連付けられて記憶される。プレイ類型は、プレイ類型データに格納されるプレイ類型と同様である。即ち、プレイ評価値データには、プレイ類型毎にプレイ評価値が格納される。
例えば、判定対象期間において、プレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないような操作を行っていない場合には、このプレイヤのプレイ評価値が増加する。また例えば、プレイヤがボール48を用いて現実のサッカーの試合では起こり得ないような操作を行っている場合には、このプレイヤのプレイ評価値が減少する。プレイ評価値の増加及び減少の程度は、プレイヤの操作に応じて可変であってよい。また、プレイ評価値データに格納されたプレイ評価値のうち、どのプレイ評価値をプレイヤの操作内容に基づいて変化するか、は当該操作内容に基づいて決定されるようにしてもよい。
例えば、判定部68は、プレイヤの操作内容に基づいて動作する操作対象キャラクタの動作が、ボール48に関する所定の動作(例えば、ドリブル、シュートやパス等)であるか否かを判定する。判定部68は、操作対象キャラクタの動作がボール48に関する所定の動作である場合、プレイヤのプレイ評価値を変化させる。
また、本変形例においては、プレイ類型データ(図6)には、プレイヤが所定のプレイ類型に属するゲームプレイをしているか否かを示すプレイ評価値に関する条件が、格納される。例えば、この操作対象キャラクタの現在及び/又は過去の挙動に基づいて算出されるプレイ評価値が所定範囲である場合、所定のプレイ類型に属するゲームプレイが行われていると判定される。
上記のように、プレイヤが所定の操作を行ったか否かに基づいて、プレイヤの評価値が変動する。例えば、プレイ評価値が基準値以上であれば、プレイヤが現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを行っていないため、このプレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属しないと判定される。一方、プレイ評価値が基準値未満であれば、プレイヤが現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイを行っているため、このプレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属すると判定される。
(2−2)他にも例えば、判定部68は、プレイヤの操作により内容が更新されるゲーム状況データに基づいて算出される指標値(例えば、ボール48の保持率(支配率)、シュート本数、パス回数、ボール48を保持するキャラクタ47の移動エリア、ボール48を保持するキャラクタ47の体の向き又は移動方向を示す情報)が基準範囲であるか否かに基づいて、プレイヤのゲームプレイが所定のプレイ類型に属するか否かが判定されるようにしてもよい。この場合、プレイ類型データに格納される条件は、上記指標値が所定範囲であるか否かを示す条件が格納される。
(3)また、第1プレイヤが操作するゲーム装置10Aに表示されるゲーム画面50と、第2プレイヤが操作するゲーム装置10Bに表示されるゲーム画面50と、は同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、制限部70による制御が行われていることを、ゲーム画面50に表示させるようにしてもよい。
例えば、ゲームシステム1は、複数のゲーム装置10の表示部32のそれぞれに、ゲーム画面50を表示させる表示制御手段を含む。この表示制御手段は、制限部70による制限が行われている場合、制限部70による制限が行われていることを第1プレイヤ及び/又は第2プレイヤに通知する。例えば、制限部70による制限が行われている場合、第1プレイヤに対応するゲーム画面50及び/又は第2プレイヤに対応するゲーム画面50において、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうちの一部又は全部のキャラクタ47Aについて、第1プレイヤの操作対象に設定されることが制限されていることを第1プレイヤ及び/又は第2プレイヤに通知するための表示出力を行わせる。
例えば、第1プレイヤ又は第2プレイヤのゲーム画面50において、制限部70による制限が行われていることを示すメッセージが表示される。また例えば、ゲームシステム1の表示制御手段は、ゲーム画面50の輝度を変化させる、ゲーム画面50を点滅させる、又は、ゲーム画面50に所定の指標(アイコン)を表示させるようにしてもよい。
例えば、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをされている第1プレイヤは、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをしている第2プレイヤからボール48を奪取するための制御が実行されていることをゲーム画面50で把握することができる。また例えば、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをした第2プレイヤは、自分のゲームプレイが現実のサッカーの試合では起こり得ないようなものであったことを自覚することができる。
また例えば、ゲームシステム1の表示制御手段は、制限部70による制限が行われている場合、第1チームに所属する複数のキャラクタ47Aのうち、第1プレイヤの操作対象として設定されることが制限されているキャラクタ47Aを第1プレイヤ及び/又は第2プレイヤに通知する、ようにしてもよい。即ち、制限部70による制限が行われている場合、第1プレイヤに対応するゲーム画面50及び/又は第2プレイヤに対応するゲーム画面50において、第1プレイヤの操作対象に設定することが制限されているキャラクタ47Aを第1プレイヤ及び/又は第2プレイヤに案内するための表示出力を行わせる、ようにしてもよい。
例えば、制限部70により操作対象候補から除外されたキャラクタ47Aを識別する情報がゲーム画面50に表示されることによって、第1プレイヤは、どのキャラクタ47Aを操作することができなくなっているかを把握することができる。
他にも例えば、制限部70により操作対象候補から除外されたキャラクタ47の表示形態を、操作対象候補のキャラクタ47の表示形態と異ならしめるようにしてもよい。例えば、操作対象候補から除外されたキャラクタ47の輝度を変化させる、点滅させる、周囲に所定の画像を表示させる等してもよい。上記のような表示出力が行われることによって、第1プレイヤは、操作対象に選べないキャラクタ47を考慮しながらゲームプレイをすることができる。
(4)また、上記実施形態においては、現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイの一例として、自陣内でパス回しをするゲームプレイを例に挙げて説明したが、所定のプレイ類型は、ボール48に関するゲームプレイであって、予め定められた類型のゲームプレイであればよく、所定のプレイ類型は、上記の例に限られない。
所定のプレイ類型は、プレイヤによって行われるボール48に関するゲームプレイのうち、ゲーム制作者が、現実のサッカーの試合では起こり得ないと考えるようなゲームプレイであればよい。所定のプレイ類型は、判定部68が、プレイヤの操作内容に基づいて判定することができるゲームプレイであればよい。例えば、所定のプレイ類型は、ボール48を用いて対戦相手を挑発するようなゲームプレイであってもよい。
(5)また、上記実施形態においては、第2プレイヤの操作対象候補の制限が実行される場合を説明したが、第1プレイヤが現実のサッカーの試合では起こり得ないようなゲームプレイをした場合には、第1プレイヤの操作対象候補の制限が実行されるようにしてもよい。また例えば、第1プレイヤと第2プレイヤとが対戦する場合を説明したが、複数のプレイヤ同士が対戦するようにしてもよい。この場合、複数のプレイヤの各々について、所定のプレイ類型に属するゲームプレイが行われたか否かが判定される。
(6)また例えば、ゲームシステム1は、所定のプレイ類型に属するゲームプレイをしているプレイヤについて、このプレイヤが操作するチームに所属するキャラクタ47のパラメータを変化させるようにしてもよい。例えば、ゲームシステム1は、このキャラクタ47の能力値を減少させるように、パラメータを変化させるようにしてもよい。
(7)また、実施形態においては、ゲームシステム1に含まれるゲーム装置10のうちの何れかがサーバの役割を果たす場合を説明したが、ゲームシステム1には、ゲームサーバが含まれていてもよい。この場合、各プレイヤが操作するゲーム装置10は、ゲームサーバに対して操作内容を送信する。各ゲーム装置10から操作内容を取得するゲームサーバは、実施形態におけるゲーム装置10と同様の動作を行う。
ゲームサーバは、各ゲーム装置10から集めた操作内容に基づいてゲーム状況データを更新する。更新されたゲーム状況データは、各ゲーム装置10に配信される。各ゲーム装置10は、この配信されたゲーム状況データに基づいてゲーム画面を表示させる。このように、ゲームサーバが、ゲームシステム1において実行されるゲームを統括的に制御するようにしてもよい。
他にも例えば、実施形態においては、各ゲーム装置10のうちの何れかがゲームサーバの役割を果たす場合を説明したが、各ゲーム装置10がプレイヤの操作内容を示すデータを送りあうようにしてもよい。この場合、各ゲーム装置10は、他のプレイヤの操作内容をネットワークを介して取得することによって、ゲーム状況データを更新する。各ゲーム装置10で更新されたゲーム状況データは、定期的に送信しあうことによって、内容の整合が取られるようにしてもよい。
また、実施形態においては、ゲームシステム1に複数のゲーム装置10が含まれる場合を説明したが、ゲームシステム1は、1台のゲーム装置10であってもよい。この場合、第1プレイヤと第2プレイヤは、同じゲーム装置10に含まれるコントローラ30を用いて対戦する。
(8)また、ゲームシステム1においてサッカーゲームが実行される場合を説明したが、ゲームシステム1においては、第1プレイヤにより操作される第1チームと、第2プレイヤにより操作される第2チームと、が移動物体を用いた競技で対戦するゲームが実行されるようにすればよい。他にも例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム等が実行されるようにしてもよい。また、移動物体は、ボールに限られず、パック等であってもよい。