JP2012197250A - シート状化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロース系繊維を含むシート状基材に液組成物が含浸されてなるシート状化粧料であって、前記液組成物が、(A)4級カチオン性殺菌剤、(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上のノニオン性界面活性剤、(C)カチオン性ポリマー、並びに(D)エタノール5質量%〜35質量%を含有してなり、前記(B)成分の含有量と、前記(C)成分の含有量と、前記(D)成分の含有量との質量比〔D/(B+C)〕が10〜333であるシート状化粧料とする。
【選択図】なし
Description
しかし、コットン等の親水性繊維からなる親水性シート状基材において、前記シート状基材表面のマイナス荷電にカチオン性殺菌剤が吸着されることで殺菌剤としての効果がなくなり、殺菌力が大幅に低下するという問題がある。
しかし、これらの提案では、ノニオン性界面活性剤の添加による4級カチオン性殺菌剤のシート状基材への吸着抑制効果には限界があり、より広範な部位の清拭時を想定すると前記吸着抑制効果は十分なレベルではなく、また、エタノールの含有量が高くなるために脱脂作用による肌のかさつき及び刺激性などの使用感に不都合が生じるという問題がある。
しかし、この提案においても、エタノール及び殺菌剤の含有量が多いため、より広範な部位への使用を想定した際のかさつき及びべたつきなどの使用感、及び殺菌効果について充分満足できるものではないという問題がある。
<1> セルロース系繊維を含むシート状基材に液組成物が含浸されてなるシート状化粧料であって、
前記液組成物が、
(A)4級カチオン性殺菌剤、
(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上のノニオン性界面活性剤、
(C)カチオン性ポリマー、並びに
(D)エタノール5質量%〜35質量%、
を含有してなり、
前記(B)成分の含有量と、前記(C)成分の含有量と、前記(D)成分の含有量との質量比〔D/(B+C)〕が10〜333であることを特徴とするシート状化粧料である。
<2> (C)成分のカチオン性ポリマーが、カチオン化セルロース、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体の少なくともいずれかである前記<1>に記載のシート状化粧料である。
<3> (B)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルが、エチレンオキサイド平均付加モル数が10〜40であり、かつ炭素数12〜22の飽和及び不飽和のいずれかである直鎖又は分岐鎖アルキルを有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<4> (B)成分のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油におけるエチレンオキサイド平均付加モル数が20〜100である前記<1>から<2>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<5> (B)成分のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルが、エチレンオキサイド平均付加モル数が6〜60であり、かつ炭素数が12〜18の飽和及び不飽和のいずれかである直鎖状又は分岐状の脂肪酸を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<6> (B)成分のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが、エチレンオキサイド平均付加モル数が1〜30であり、かつプロピレンオキサイド平均付加モル数が4〜8である前記<1>から<2>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<7> (A)成分の4級カチオン性殺菌剤の含有量が、液組成物全体に対し、0.01質量%〜0.2質量%である前記<1>から<6>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
前記シート状基材は、セルロース系繊維を含有する親水性繊維を主体とする繊維集合体である。
前記シート状基材は、親水性を示す範囲内であれば、疎水性繊維等の疎水性材料を含んでいてもよい。
前記シート状基材としては、例えば、紙、湿式不織布、乾式不織布、織布、編布などが挙げられ、繊維の抜け落ちが実質的になければカードウェブを用いてもよい。これらの中でも、紙、不織布が、加工性及びコストの点で特に好ましい。
前記液組成物は、(A)4級カチオン性殺菌剤と、(B)ノニオン性界面活性剤と、(C)カチオン性ポリマーと、(D)エタノールとを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。前記液組成物は、前記シート状基材に含浸されてなる。
前記(A)成分の4級カチオン性殺菌剤は、殺菌作用を示し、シート状化粧料に殺菌効果を付与する目的で使用される。
前記(B)成分のノニオン性界面活性剤は、(A)成分の4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着の抑制と、シート状化粧料を使用時のかさつきを抑える目的で添加される。
前記(B)成分のノニオン性界面活性剤としては、(i)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、(ii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、(iii)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、(iv)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、べたつきのなさ、及び4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
前記(i)ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、べたつきのなさ、及び4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:10〜40)アルキル(炭素数12〜22、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和)エーテルが好ましく、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:10〜20)アルキル(炭素数12〜22、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和、特に好ましくは、分岐鎖)エーテルがより好ましい。前記平均EO付加モル数が、10未満であると、製剤上、溶解しない場合があり、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果も悪くなることがあり、40を超えると、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果が弱くなることがある。
前記(i)ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、POE(21)ラウリルエーテル:NIKKOL BL−21、POE(10)セチルエーテル:NIKKOL BC−10、POE(20)セチルエーテル:NIKKOL BC−20、POE(40)セチルエーテル:NIKKOL BC−40、POE(20)オレイルエーテル:NIKKOL BO−20、POE(20)ステアリルエーテル:NIKKOL BS−20、POE(20)ベヘニルエーテル:NIKKOL BB−20(いずれも、日光ケミカルズ社製)、POE(10)イソセチルエーテル:EMALEX1615、POE(15)イソセチルエーテル:EMALEX1620、POE(20)イソセチルエーテル:EMALEX1620、POE(25)イソセチルエーテル:EMALEX1625、POE(10)イソステアリエーテル:EMALEX1810、POE(15)イソステアリルエーテル:EMALEX1815、POE(20)イソステアリルエーテル:EMALEX1820、POE(25)イソステアリルエーテル:EMALEX1825(いずれも、日本エマルジョン社製)などが挙げられる。これらの中でも、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、POE(21)ラウリルエーテル、POE(10)セチルエーテル、POE(10)イソセチルエーテル、POE(20)セチルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(20)イソセチルエーテルが好ましく、分岐鎖のPOE(10)イソセチルエーテル、POE(20)イソセチルエーテルが特に好ましい。
前記(ii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:20〜100)硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:40〜100)硬化ヒマシ油がより好ましく、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:60〜100)硬化ヒマシ油がより好ましい。前記平均EO付加モル数が、20未満であると、製剤上、溶解しない場合があり、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果も悪くなることがある。
前記(ii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、例えば、POE(20)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−20、POE(30)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−30、POE(40)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−40、POE(60)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−60、POE(80)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−80、POE(100)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO−100(いずれも、日光ケミカルズ社製)などが挙げられる。これらの中でも、HCO-60,HCO−80、HCO−100が特に好ましい。
前記(iii)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルとしては、べたつきのなさ、及び4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:6〜60)ソルビット脂肪酸(炭素数12〜18、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和)エステルが好ましく、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:30〜60)ソルビット脂肪酸(炭素数12〜18、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和)エステルがより好ましい。これらの中でも、脂肪酸が不飽和のものが特に好ましい。
前記(iii)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルとしては、例えば、テトラオレイン酸POE(30)ソルビット:NIKKOL GO−430NV、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット:NIKKOL GO−460V、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット:NIKKOL GO−440V、モノラウリン酸POE(6)ソルビット:NIKKOL GL−1、ヘキサステアリン酸POE(6)ソルビット:NIKKOL GS−6、テトラステアリン酸POE(60)ソルビット:GS−460V(いずれも、日光ケミカルズ社製)などが挙げられる。これらの中でも、べたつきのなさ、及び4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、テトラオレイン酸POE(30)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビットが好ましく、べたつきのなさの点から、テトラオレイン酸POE(60)ソルビットが特に好ましい。
前記(iv)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:1〜30)ポリオキシプロピレン(平均PO付加モル数:4〜8)アルキル(炭素数12〜24、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和)エーテルが好ましく、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレン(平均EO付加モル数:10〜30)ポリオキシプロピレン(平均PO付加モル数:4〜6)アルキル(炭素数16〜24、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和)エーテルがより好ましい。
前記(iv)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、例えば、POE(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル:NIKKOL PBC−34、POE(10)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル:NIKKOL PBC−33、POE(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル:NIKKOL PBC−41、POE(20)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテル:NIKKOL PEN−4620、POE(30)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテル:NIKKOL PEN−4630(いずれも、日光ケミカルズ社製)などが挙げられる。これらの中でも、べたつきのなさ、及び4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、POE(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、POE(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、POE(20)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテルが特に好ましい。
前記(C)成分カチオン性ポリマーは、前記(B)成分のノニオン性界面活性剤との併用により、(A)成分の4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着を更に低減できる。また、皮膚のコンディショニング効果を示し、拭き取り後の肌のかさつきを低減し、皮膚を滑らかに保つことができる。
前記天然系カチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン化デンプン、カチオン化セルロース、カチオン化グァーガム、カチオン化キトサン、又はこれらの誘導体などが挙げられる。
前記合成系カチオン性ポリマーとしては、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体などが挙げられる。
これらカチオン性ポリマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、カチオン化セルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体が好ましく、べたつきのなさ、及び(A)成分の4級カチオン性殺菌剤のシート状基材への吸着抑制の点から、カチオン化セルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体が特に好ましい。
ここで、前記重量平均分子量は、一般的なGPCカラムを用いた液体クロマトグラフィーで、分子量既知のポリマーと比較する方法によって測定することができる。具体的には、前記カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、GPC−MALLSを用いて測定した値であり、カチオン性ポリマーの純分濃度が約1,000ppmの移動相で希釈した試料溶液を、TSK−GELαカラム(東ソー株式会社製)を用い、0.5moL/Lの過塩素酸ナトリウム溶液を移動相として、約633nmの波長を多角度光散乱検出器により測定する。標準品としては分子量既知のポリエチレングリコールを用いる。
前記含有量が、0.001質量%未満であると、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着を十分に抑制できないことがあり、0.1質量%を超えると、液組成物の増粘によって親水性シート状基材への均一な含浸の妨げとなり、また、べたつき及び乾きにくさ等の使用感の低下が生じることがある。
前記(D)成分のエタノールは、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着を抑制し、シート状化粧料を使用時のべたつきを軽減する目的で用いられる。
このことから、前記(B)成分の含有量と、前記(C)成分の含有量と、前記(D)成分の含有量との質量比〔D/(B+C)〕は、10〜333であり、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の点から、13〜69が好ましく、13〜49がより好ましい。
前記質量比〔D/(B+C)〕が、10未満であると、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着抑制効果の低下、及びべたつきが生じることがあり、333を超えると、かさつきが生じることがある。
前記液組成物には、更に必要に応じて、適宜選択したその他の成分を本発明の目的を妨げない範囲で含有することができる。前記その他の成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、前記(A)成分以外のカチオン性界面活性剤、前記(B)成分以外のノニオン性界面活性剤;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール;ソルビトール、キシリトール等の糖アルコール;炭化水素、エステル油、アミノ酸、カルボキシメチルセルロース塩、ポリアクリル酸等のアニオン性ポリマー;ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のノニオン性ポリマー;両性ポリマー;桃の葉エキス、海藻エキス等の植物エキス、ビタミンA、C等のビタミン;無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルク等の粉体;パラベン等の防腐剤;フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン等の殺菌剤;色素、クロルヒドロキシアルミニウム、p−フェノールスルホン酸亜鉛等ぼ制汗成分、香料などが挙げられる。
前記液組成物を調製する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、剪断力と全体混合できる複数の攪拌羽根(例えばプロペラ、タービン、ディスパー等)を備えた攪拌装置が好ましい。
本発明のシート状化粧料は、前記親水性シート状基材に前記液組成物を含浸させることにより得ることができる。前記含浸の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記親水性シート状基材に、前記液組成物を滴下乃至噴霧することにより、含浸させる方法、前記液組成物中に、前記親水性シート状基材を浸漬することにより、含浸させる方法などが挙げられる。
前記液組成物の含浸量(含浸倍率)は、液組成物の皮膚への移行性の点から、2.5倍〜5倍が好ましく、3倍〜5倍がより好ましい。
本発明のシート状化粧料は、包装体に収容された状態で使用される。前記包装体としては、特に制限はなく、シート状化粧料に通常用いられるものを使用することができる。
本発明のシート状化粧料は、例えば、デオドラントシート、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、制汗シート、お手拭きウエットシート、足用拭き取りシート、介護用清拭シート、皮脂拭き取り用シート、眠気覚まし用シートなどに好適に用いることができる。
表2に示す組成からなる、実施例1〜38及び比較例1〜9の液組成物を常法に準じて調製した。実施例及び比較例に記載の成分量(質量%)は全て純分換算である。なお、表2では、ポリオキシエチレンをPOEと表記した。
作製した各シート状化粧料を、20歳〜50歳の20名のパネラーを用いて使用感テストを実施し、使用5分間後に以下の基準に従って「かさつきのなさ」を評価した。
〔評価基準〕
◎:「かさつかない」と回答した人が、18名〜20名
○:「かさつかない」と回答した人が、12名〜17名
△:「かさつかない」と回答した人が、6名〜11名
×:「かさつかない」と回答した人が、0名〜5名
作製した各シート状化粧料を、20歳〜50歳の20名のパネラーを用いて使用感テストを実施した。使用5分間後に以下の基準に従って「べたつきのなさ」を評価した。
〔評価基準〕
◎:「べたつかない」と回答した人が、18名〜20名
○:「べたつかない」と回答した人が、12名〜17名
△:「べたつかない」と回答した人が、6名〜11名
×:「べたつかない」と回答した人が、0名〜5名
作製した各シート状化粧料を、20歳〜50歳の20名のパネラーを用いて使用感テストを実施した。拭き取り時に以下の基準に従って「肌当たりのよさ」を評価した。
〔評価基準〕
◎:「肌当たりがよい」と回答した人が、18名〜20名
○:「肌当たりがよい」と回答した人が、12名〜17名
△:「肌当たりがよい」と回答した人が、6名〜11名
×:「肌当たりがよい」と回答した人が、0名〜5名
作製した各シート状化粧料を、30℃恒温槽中で30分間放置後に10mLのガラスシリンジを用いて、シート状基材に含浸後の液組成物を搾出し、シート状基材の含浸前後での液組成物中の4級カチオン性殺菌剤の含有量を高速液体クロマトグラフィーによって下記の条件で定量した。
−高速液体クロマトグラフィーの測定条件−
装置名:高速液体クロマトグラフィーGL−7450(GLサイエンス社製)
移動相:過塩素酸ナトリウム水溶液:メタノール=1:3
カラムオーブン:40℃
流速:0.850mL/min
カラム:CAPCELL PAK SC×UG80(株式会社資生堂製)
〔数式1〕
吸着率(%)=(1−(Y/X))×100
ただし、前記数式1中、Xは、シート状基材に含浸前の液組成物中の4級カチオン性殺菌剤の含有量、Yは、シート状基材に含浸後の液組成物中の4級カチオン性殺菌剤の含有量を、それぞれ表す。
−制汗シート−
下記の液組成物を常法に準じて調製し、シート状基材Aに液組成物を5倍量含浸させて、制汗シートを作製し、該シートを主として腋の下、又は胸に付着し、実施例1〜38及び比較例1〜9に準拠して評価した。
・塩化ベンザルコニウム 0.05質量%
・POE(20)イソステアリルエーテル 0.2
・POE(20)ポリオキシプロピレン(6)
デシルテトラデシルエーテル 0.3
・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.05
・クロルヒドロキシアルミニウム(MICRO DRY UF、サミット社製) 5
・ヒドロキシプロピルーβ−シクロデキストリン 2.5
(セルデックスHP−β−CD、日本食品化工社製)
・エタノール 25
・L−メントール 0.3
・香料 0.1
・パラオキシ安息香酸メチル 0.1
・精製水 66.4
合計 100質量%
・質量比〔D/(B+C)〕=45
・かさつきのなさ:◎
・ベタつきのなさ:◎
・肌当たりのよさ:◎
・吸着率(%):7
実施例39の制汗シートは、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着を大幅に抑制しつつ、かさつき、及びべたつきが少なく、肌当たりが良好であった。
−お手拭きウエットシート−
下記の液組成物を常法に準じて調製し、シート状基材Bに液組成物を5倍量含浸させて、お手拭きウエットシートを作製し、該シートを主として顔、腕、手、又は首に付着し、実施例1〜38及び比較例1〜9に準拠して評価した。
・塩化ベンザルコニウム 0.1質量%
・POE(10)イソセチルエーテル 0.3
・カチオン化セルロースA 0.03
・桃の葉エキス 0.02
・エタノール 20
・プロピレングリコール(ADEKA社製) 3
・1,3−ブチレングリコール(ダイセル化学工業社製) 2
・香料 0.05
・パラオキシ安息香酸メチル 0.1
・精製水 74.4
合計 100質量%
・質量比〔D/(B+C)〕=61
・かさつきのなさ:◎
・ベタつきのなさ:◎
・肌当たりのよさ:◎
・吸着率(%):5
実施例40のお手拭きウエットシートは、4級カチオン性殺菌剤の親水性シート状基材への吸着を大幅に抑制しつつ、かさつき、及びべたつきが少なく、肌当たりが良好であった。
Claims (3)
- セルロース系繊維を含むシート状基材に液組成物が含浸されてなるシート状化粧料であって、
前記液組成物が、
(A)4級カチオン性殺菌剤、
(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上のノニオン性界面活性剤、
(C)カチオン性ポリマー、並びに
(D)エタノール5質量%〜35質量%、
を含有してなり、
前記(B)成分の含有量と、前記(C)成分の含有量と、前記(D)成分の含有量との質量比〔D/(B+C)〕が10〜333であることを特徴とするシート状化粧料。 - (C)成分のカチオン性ポリマーが、カチオン化セルロース、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体の少なくともいずれかである請求項1に記載のシート状化粧料。
- (B)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルが、エチレンオキサイド平均付加モル数が10〜40であり、かつ炭素数12〜22の飽和及び不飽和のいずれかである直鎖又は分岐鎖アルキルを有する請求項1から2のいずれかに記載のシート状化粧料。
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