JP2012197142A - エレベータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術においては、乗りかごの運行効率の向上が望まれている。
【解決手段】複数台の乗りかごと、エレベータ制御部と、乗りかごを運転する運転モードを曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じて乗りかご毎に予め設定している運転モード設定部と運転モード設定部から乗りかごのそれぞれの運転モードの情報を取得し取得した運転モードの情報を乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に送り、かつ、それぞれの乗りかごの運転モードに基づいて乗り場からの呼び登録に割り当てる乗りかごを決定し、決定した乗りかごの運転を制御するエレベータ制御部に呼び登録の情報を出力する群管理制御部とを有する群管理制御装置と、を備え、エレベータ制御部は、呼び登録の情報に基づいて乗りかごの運転を制御し、かつ、群管理制御部から出力された運転モードに応じて、乗りかごを待機させる階を切り換えること。
【選択図】図1
【解決手段】複数台の乗りかごと、エレベータ制御部と、乗りかごを運転する運転モードを曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じて乗りかご毎に予め設定している運転モード設定部と運転モード設定部から乗りかごのそれぞれの運転モードの情報を取得し取得した運転モードの情報を乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に送り、かつ、それぞれの乗りかごの運転モードに基づいて乗り場からの呼び登録に割り当てる乗りかごを決定し、決定した乗りかごの運転を制御するエレベータ制御部に呼び登録の情報を出力する群管理制御部とを有する群管理制御装置と、を備え、エレベータ制御部は、呼び登録の情報に基づいて乗りかごの運転を制御し、かつ、群管理制御部から出力された運転モードに応じて、乗りかごを待機させる階を切り換えること。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、エレベータシステムに関する。
エレベータシステムとしては、複数のエレベータを1つの群として管理し、1つの呼び登録に対応する乗りかごを複数の乗りかごから選択し、選択した少なくとも1つの乗りかごを当該呼び登録に対応させるエレベータシステムがある。
ところで、従来技術においては、乗りかごの運行効率の向上が望まれている。
実施形態のエレベータシステムは、複数台の乗りかごと、前記乗りかごに対応して設けられ、対応する前記乗りかごの運転を制御するエレベータ制御部と、前記乗りかごを運転する運転モードを曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じて前記乗りかご毎に予め設定している運転モード設定部と前記運転モード設定部から前記乗りかごのそれぞれの運転モードの情報を取得し取得した運転モードの情報を前記乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に送り、かつ、それぞれの前記乗りかごの運転モードに基づいて乗り場からの呼び登録に割り当てる前記乗りかごを決定し、決定した前記乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に呼び登録の情報を出力する群管理制御部と、を有する群管理制御装置と、を備え、前記エレベータ制御部は、前記呼び登録の情報に基づいて前記乗りかごの運転を制御し、かつ、前記群管理制御部から出力された前記運転モードに応じて、前記乗りかごを待機させる階を切り換える。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1に示す本実施形態のエレベータシステム1は、昇降路を昇降可能な複数の乗りかご群2と、その乗りかご群2の動作を制御し運転状態を監視するかご制御部群3とを含む複数のエレベータの運行サービスを行うものである。
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1に示す本実施形態のエレベータシステム1は、昇降路を昇降可能な複数の乗りかご群2と、その乗りかご群2の動作を制御し運転状態を監視するかご制御部群3とを含む複数のエレベータの運行サービスを行うものである。
エレベータシステム1は、図1に示すように、複数の乗りかご2_1、2_2、・・・2_nからなる乗りかご群2と、複数のかご制御部3_1、3_2、・・・3_nからなるかご制御部群3と、群管理制御装置10と、を含む。なお、エレベータシステム1は、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nのそれぞれに対してかご制御部(エレベータ制御部)3_1、3_2、・・・3_nが設けられており、1つの乗りかごと1つのかご制御部とで1つのエレベータを構成する。エレベータシステム1は、1つのバンク内に複数台のエレベータ、つまり複数の乗りかご2_1、2_2、・・・2_n及び複数のかご制御部3_1、3_2、・・・3_nを備える。かご制御部3は、それぞれに接続される乗りかご2の運行を制御するものである。群管理制御装置10は、群管理制御部11と、交通需要識別部12と、運転モード設定部13と、データベース部14と、学習部15と、を有し、複数のエレベータを一括して管理する。
乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの構成を説明する。乗りかご2_1、2_2、・・・2_nは、いずれも同じ構成である。それぞれの乗りかご2_1、2_2、・・・2_nは、建造物の鉛直方向に沿って設けられる昇降路に配置されている。乗りかご2_1、2_2、・・・2_nは、メインロープが接続され昇降路内に配置され、この昇降路を昇降可能である。乗りかご2_1、2_2、・・・2_nは、当該乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対応して設けられるシーブに巻き掛けられたメインロープを介してカウンタウェイトと連結されており、巻上機の駆動によるシーブの回転に伴い、カウンタウェイトとともに互いに上下反対方向に昇降する。また、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nは、内部に利用者が行先階を入力したり、開閉操作したりするかご操作盤が配置されている。
また、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nが着床可能な各エレベータ停止階床には乗り場が設けられる。乗り場は、利用者が乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対して乗降したり、荷物を乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対して積み下ろしたりするための場所である。なお、各乗り場には少なくとも1つ以上の乗場操作盤が配置されている。乗場操作盤は、利用者による操作入力に応じていわゆる乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの呼び登録を行うものである。乗場操作盤は、呼び登録を群管理制御装置10の群管理制御部11に送信する。
かご制御部3_1、3_2、・・・3_nの構成を説明する。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、いずれも同じ構成である。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、それぞれ乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対応して配置されている。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、対応する乗りかご2_1、2_2、・・・2_nのかご操作盤や各種センサ及び群管理制御部11に電気的に接続され、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の通信、授受を行う構成である。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、シーブを回転させる巻上機を制御し、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの上下動作や停止動作を制御する。例えば、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、群管理制御部11から供給される指示に基づいて、停止階を決定し、当該停止階に向けて乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの昇降を制御する。また、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nのドア等の制御を行い、ドアの開閉動作を制御する。例えば、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの位置、群管理制御部11から供給される指示やかご操作盤から送られてくる信号に基づいて、ドアの開閉を制御する。また、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転状態として、乗車人数、乗車割合、停止予定の階、現在位置、移動方向等を監視する。なお、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nや巻上機やメインロープに配置された種々のセンサ、検出器から送られてくる情報に基づいて運転状態を検出し、監視する。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、運転状態として、例えば、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの荷重の変化を検出し、各階からの前記乗りかごへの乗車人数及び前記乗りかごから各階への降車人数を検出する。また、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、運転状態として、どの階にいるか、どの階が停止階として設定されているか等も検出する。
群管理制御装置10は、複数のエレベータを一括して管理する。群管理制御装置10は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、予め用意されたマップデータ、エレベータシステム1の仕様等の情報を記憶するバックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。群管理制御装置10は、上述したように、群管理制御部11と、交通需要識別部12と、運転モード設定部13と、データベース部14と、学習部15と、を有する。本実施形態では、説明のため郡管理制御装置10を各部に分けたが、各部を別々に設ける必要はなく1つの演算装置上及び記録装置で、各部の機能を実現してもよい。
ここで、本実施形態の群管理制御装置10は、交通需要に応じた複数の運転モードが設定可能であり、交通需要に応じて乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに個別の運転モードを設定することができる。なお、運転モードとは、交通需要に対応した乗りかごの運転規則である。なお、交通需要とは、利用者が所望する移動の統計である。本実施形態では、運転モードとして、平常時運転モード、出勤時運転モード、退勤時運転モード、昼食時前半運転モード、昼食時後半運転モードの5つのモードが設定されている。平常時運転モードは、利用客が全員下車し、かご操作盤に停止階の入力がなくなった場合、つまりサービスが終了した場合、次の呼び登録が検出されるまで、その階で停止させる設定のモードである。出勤時運転モードは、利用客が全員下車し、かご操作盤に停止階の入力がなくなった場合、つまりサービスが終了した場合、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを基準階(例えば、エントランスがある階)に移動させる設定のモードである。退勤時運転モードは、利用客が全員下車し、かご操作盤に停止階の入力がなくなった場合、つまりサービスが終了した場合、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを基準階以外の予め設定された階に移動させる設定のモードである。なお、基準階以外の予め設定された階は、各階の人数構成等によって設定すればよい。昼食時前半運転モードは、利用客が全員下車し、かご操作盤に停止階の入力がなくなった場合、つまりサービスが終わった場合、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを食堂階以外の予め設定された階に移動させる設定のモードである。昼食時後半運転モードは、利用客が全員下車し、かご操作盤に停止階の入力がなくなった場合、つまりサービスが終わった場合、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを食堂階に移動させる設定のモードである。
なお、群管理制御部11は、平常時運転モードの乗りかごが複数ある場合、平常時運転モードの複数の乗りかごの待機位置を調整して、一定間隔の階で待機する分散待機を行うようにしてもよい。
群管理制御部11は、各かご制御部3_1、3_2、・・・3_nから送られてくる乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転状態や、各乗り場に配置された乗場操作盤に入力される呼び登録に基づいて、各エレベータの動作を制御する。具体的には、群管理制御部11は、乗場操作盤から送られてきた呼び登録をどのエレベータの乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対応させるかの割り当てを決定し、決定した情報を乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの割り当てたかご制御部3_1、3_2、・・・3_nに送る。また、群管理制御部11は、運転モード設定部13で乗りかご2_1、2_2、・・・2_n毎に設定した運転モードの情報を取得し、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nに対応するかご制御部3_1、3_2、・・・3_nに運転モードの情報を送る。なお、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、運転モードに基づいて、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転規則を切り換える。また、群管理制御部11は、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転モードに基づいて、呼び登録を対応付ける乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを決定する。また、群管理制御部11は、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nのそれぞれの運転モードに基づいて、呼び登録に対応付ける乗りかごの数を決定してもよい。例えば、出勤時運転モードが設定されている乗りかごが複数あり、基準階での呼びが登録された場合、群管理制御部11は、出勤時運転モードが設定されている複数の乗りかごに基準階の呼び登録を割り当ててもよい。
なお、群管理制御部11が、割り当てる乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを決定する指標としては、上述した運転モード以外にも、種々の指標を用いることができ、例えば、かご内空きスペース、待ち時間、乗車時間、サービス時間、エネルギー効率のいずれかを最適化することを指標とすることができる。また、群管理制御部11は、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nで、検出した運転状態の情報を取得する。
交通需要識別部12は、群管理制御部11とかご制御部3_1、3_2、・・・3_nを介して検出した乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転状態及び各乗り場の乗場操作盤に登録される呼び登録の情報に基づいて、各乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの交通需要を検出し、交通需要識別結果を検出する。なお、交通需要識別結果とは、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの全ての交通需要の情報である。交通需要識別部12は、検出した交通需要識別情報を学習部15と、運転モード設定部13に送る。
運転モード設定部13は、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを運転する運転モードを乗りかご2_1、2_2、・・・2_n毎に設定する。運転モード設定部13は、曜日及び時間帯の少なくとも一方と乗りかご2_1、2_2、・・・2_n毎に運転モードを設定した対応関係を保存している。運転モード設定部13は、曜日及び時間帯の少なくとも一方と対応関係とに基づいて乗りかご2_1、2_2、・・・2_nのそれぞれで実行する運転モードを決定する。また、運転モード設定部13は、交通需要識別部12から送られてくる情報に基づいて、乗りかご2_1、2_2、・・・2_n毎に、実行する運転モードを調整する。
データベース部14は、特定の交通需要(予め設定した交通需要)と選択する運転モード(実行するオペレーション)との対応関係の情報を記憶している。上述した交通需要識別部12は、データベース部14に記憶されている対応関係の情報を読み出し、検出した交通需要識別結果と対応関係に基づいて適切な運転モードを決定する。
学習部15は、交通需要識別部12で検出した交通需要識別結果と予め設定された交通需要との間に差異があることを示す差異検出情報とを曜日及び時間帯の少なくとも一方毎に取得し蓄積する。つまり学習部15は、曜日及び時間帯の少なくとも一方毎に、交通需要の分布の検出結果と、事前に設定している交通需要の分布との比較結果と、を蓄積する。学習部15は、蓄積した交通需要識別結果及び差異検出情報に基づいて、運転モード設定部13に設定された運転モードを変更するかを判定し、変更すると判定した場合、運転モード設定部13に予め設定した運転モードを、蓄積した交通需要識別結果に基づいて設定した運転モードに変更する。本実施形態の学習部15は、蓄積した交通需要識別結果及び差異検出情報を用いて、予め設定された交通需要と交通需要識別部12で算出した交通需要識別結果との間の差異が定常的に発生する差異であるかを判定し、定常的に発生する差異であると判定した場合、運転モード設定部13に設定された運転モードを変更すると判定する。なお、学習部15は、月単位、週単位、曜日単位、日付単位で比較を行えばよい。また、平日を1つの単位、休日を1つの単位として、比較を行ってもよい。
上記のように構成されるエレベータシステム1は、乗場にいる利用者によりかご呼び操作が行われた場合に、呼び登録を群管理制御部11に送信する。群管理制御部11は、呼び登録や乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運転モード及び乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの現在の移動方向(昇降方向)等に基づいて、利用者を乗車させる乗りかごを決定し、当該乗りかごを制御するかご制御部3に指示を送信する。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、群管理制御部11から送信された指示に基づいて巻上機を駆動し、当該利用者がいる乗場まで乗りかごを移動させる。かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、巻上機でメインロープを巻き上げることで、昇降路内の乗りかご2_1、2_2、・・・2_nを鉛直方向上下に昇降移動させ、任意の目的階の乗り場に移動させる。また、かご制御部3_1、3_2、・・・3_nは、呼び登録やかご操作盤からの指示がない場合、運転モードに基づいて、乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの動作を制御する。群管理制御部11は、乗り場にある乗場操作盤から送信される呼び登録や乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの現在の移動方向に基づいて、複数の乗りかご2_1、2_2、・・・2_nの運行を効率的に割り振り、エレベータシステム1全体として効率的な運行サービスを行う。
次に、図2及び図3を用いて、エレベータシステム1の制御の一例を説明する。ここで、図2は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制御の一例を説明するフローチャート、図3は、実施形態に係る運転モード設定部に保存されている時間と運転モードとの対応関係を示す説明図である。また、図3は、乗りかご群2を構成する乗りかごが8台の場合、つまりn=8の場合である。図3の乗りかごは、乗りかご2_1をA号機、乗りかご2_2をB号機、乗りかご2_3をC号機、乗りかご2_4をD号機、乗りかご2_5をE号機、乗りかご2_6をF号機、乗りかご2_7をG号機、乗りかご2_8をH号機として示す。なお、以下では、具体例をいずれも乗りかご群2を構成する乗りかごが8台の場合、つまりn=8の場合とする。
エレベータシステム1は、ステップS12として、運転モード設定部13で現在時刻を取得する(S12)。なお、運転モード設定部13は、自身または群管理制御装置10内に時計機能を設け、時計機能から時刻情報を取得することで、現在時刻を取得することができる。
エレベータシステム1は、ステップS12で現在時刻を取得したら、ステップS14として、運転モード設定部13で各号機の運転モードを決定する(S14)。運転モード設定部13は、図3に示すように、各時間帯で号機毎に異なる運転モードが対応付けられた対応関係が記憶されている。例えば、水曜日の午前6時30分から7時の間は、A号機及びB号機の2台に出勤時運転モードが対応付けられ、C号機からH号機の6台には平常時運転モードが対応付けられている。水曜日の午前7時から7時30分の間は、A号機からD号機の4台に出勤時運転モードが対応付けられ、E号機からH号機の4台には平常時運転モードが対応付けられている。水曜日の午前7時30分から8時30分の間は、A号機からH号機の8台に出勤時運転モードが対応付けられている。水曜日の午前8時30分から9時の間は、A号機からD号機の4台に出勤時運転モードが対応付けられ、E号機からH号機の4台には平常時運転モードが対応付けられている。水曜日の午前9時から9時30分の間は、A号機及びB号機の2台に出勤時運転モードが対応付けられ、C号機からH号機の6台には平常時運転モードが対応付けられている。このように、対応関係は、時間に応じて、運転モードの割合が変化する。運転モード設定部13は、ステップS12で取得した時間と、図3に示す対応関係と、に基づいて、各号機で実行する運転モードを決定する。
エレベータシステム1は、ステップS14で各号機の運転モードを決定したら、ステップS16として、決定した各号機の運転モードの情報を運転モード設定部13から群管理制御部11に送信する(S16)。エレベータシステム1は、ステップS16で群管理制御部11に各号機の運転モードの情報を送信したら、ステップS18として、各号機の運転モードの情報を群管理制御部11から各かご制御部3に送信する(S18)。エレベータシステム1は、ステップS18で各かご制御部3に対応する各号機の運転モードの情報を送信したら、ステップS19として、各号機運転モードを開始、つまり各号機の運転モードに従い運転を開始する(S19)。つまり、各かご制御部3は、決定した運転モードに基づいて、各乗りかご2の動作の制御を開始する。
以上のように、エレベータシステム1は、運転モード設定部13により乗りかご2_1、2_2、・・・2_n毎に運転モードを設定し、複数の乗りかご2_1、2_2、・・・2_nで複数種類の運転モードを設定した割合で実行することで、複数の交通需要に対応することができ、利用者を効率よく運搬することができる。例えば、エレベータシステム1がオフィルビルに設定されている場合、図3に示すように7時30分から8時30分の間は、A号機からH号機の全ての乗りかごを出勤時運転モードとすることで、出勤する多くの利用者を好適に各階に運搬することができる。また、8時30分から9時の間は、A号機からD号機の乗りかごを出勤時運転モードとし、E号機からH号機の乗りかごを平常時運転モードとすることで、ピーク時よりも減少した出勤する利用者を好適に各階に運搬しつつ、階間交通等でエレベータを利用する一定割合の利用者も好適に各階に運搬することができる。なお、エレベータシステム1は、図3に示す制御のみを行う場合、群管理制御装置10として、群管理制御部11と運転モード設定部13のみを備える構成でもよい。つまり、エレベータシステム1は、図3に示す制御のみを行う場合、交通需要識別部12、データベース部14、学習部15を備えない構成としてもよい。
ここで、図4及び図5は、実施形態に係る乗場行先階登録装置の動作説明図である。なお、図4は、A号機からH号機の全ての乗りかご2_1、2_2、・・・2_8を出勤時運転モードとした場合の一例であり、図5は、A号機からD号機の乗りかご2_1、2_2、2_3、2_4を出勤時運転モードとし、E号機からH号機の乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8を平常時運転モードとした場合である。また、図4及び図5は、説明のためいずれも呼び登録がされていない状態とした。また、図5に示す例は、平常時運転モードの乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8は、分散待機しており、それぞれ異なる階に停止している。
図4に示すように、全ての乗りかご2_1、2_2、・・・2_8が出勤時運転モードである場合、呼び登録がないと、全ての乗りかご2_1、2_2、・・・2_8が基準階50に停止した状態となる。この場合、最上階52の利用者が呼び登録を行うと、群管理制御部11が1台の乗りかご、図4では乗りかご2_6に呼び登録を割り当てる。呼び登録が割り当てられた乗りかご2_6は、矢印62の方向に移動して最上階52まで移動し、利用者を乗車させた後、矢印64方向に移動して利用者を行先階まで搬送し、その後、基準階50に戻る。
これに対して、図5に示すように、A号機からD号機の乗りかご2_1、2_2、2_3、2_4を出勤時運転モードとし、E号機からH号機の乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8を平常時運転モードとした場合、平常時運転モードの乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8は、基準階50以外の階に停止している。この場合、最上階52の利用者が呼び登録を行うと、群管理制御部11が1台の乗りかごに呼び登録を割り当てる。群管理制御部11は、平常時運転モードの乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8のうち、呼び登録がされた階に最も近い乗りかご、本実施形態では最上階52に停止している乗りかご2_8を割り当てる。乗りかご2_8は、呼び登録が割り当てられた場合、最上階52に停止しているため移動せずにドアを開き、利用者を乗車させ、入力された行先階まで運搬する。また、中間階54の利用者が呼び登録を行うと、群管理制御部11は、平常時運転モードの乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8のうち、呼び登録がされた階に最も近い乗りかご、本実施形態では乗りかご2_6を割り当てる。乗りかご2_6は、呼び登録が割り当てられた場合、中間階54に移動してドアを開き、利用者を乗車させ、入力された行先階まで運搬する。このように、エレベータシステム1は、出勤時間帯であっても乗りかご群2の一部の乗りかごを平常時運転モードで制御することで、階間交通で利用する利用者を短時間で移動させること、つまり運搬することができる。なお、エレベータシステム1は時間帯に応じて各乗りかご2_1、2_2、・・・2_8で実行する運転モードを切り換えることができるため、出勤時のピークは図4に示すように全ての乗りかご2_1、2_2、・・・2_8を出勤時運転モードで運転することもできる。
このように、エレベータシステム1は、曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じて予め設定した各乗りかご2の運転モードで各乗りかご2を制御することで、1つのエレベータシステム1で同一時間帯に複数の運転モードで乗りかごの制御を行うことができる。これにより、予想した交通需要にあわせて適切に各乗りかご2を制御することができる。また、エレベータシステム1は、運転モードを乗りかご毎に個別に設定できることで、図3に示すように各時間帯で運転モードのバランス、つまり割合を調整することができる。なお、上記実施形態では、曜日及び時間帯に応じて乗りかご毎に運転モードを設定したら、曜日に応じて、つまり時間帯は考慮せずに運転モードを設定しても、時間帯に応じて、つまり曜日は考慮せずに運転モードを設定してもよい。
次に、図6から図9を用いて、エレベータシステム1の制御の他の例について説明する。ここで、図6は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制御の一例を説明するフローチャート、図7は、データベース部に保存されている交通需要と実行オペレーションとの対応関係を示す説明図、図8は、交通需要識別部が算出した交通需要の一例を示す説明図、図9は、学習部が変更した時間と運転モードとの対応関係を示す説明図である。なお、図6に示すエレベータシステム1の処理は、交通需要識別部12で算出した交通需要識別結果に基づいて運転モードを調整する学習部15で運転モード設定部13に記憶されている情報を修正する処理の一例である。
エレベータシステム1は、ステップS20として、交通需要情報(交通需要の情報)を取得する(S20)。具体的には、エレベータシステム1は、群管理制御部11で各かご制御部3_1、3_2、・・・3_nから送られてくる運転状態の情報や各乗り場の呼び情報を交通需要情報として取得する。群管理制御部11は、取得した交通需要情報を交通需要識別部12に送る。
エレベータシステム1は、ステップS20で交通需要情報を取得したら、ステップS22として交通需要識別部12で取得した交通需要を識別し、交通需要識別結果を算出する(S22)。つまり交通需要識別部12は、群管理制御部11で取得した情報を解析し、交通需要識別結果を算出する。なお、交通需要識別結果とは、交通需要を予め設定した規則に応じて識別した結果である。交通需要としては、基準階から他の階へ移動する需要、他の階から基準階へ移動する需要、食堂階から他の階へ移動する需要、他の階から食堂階へ移動する需要、階間交通の需要等がある。交通需要識別部12は、各乗りかご2の基準階での乗車人数、降車人数、食堂階での乗車人数、降車人数等で交通需要を識別する。
エレベータシステム1は、ステップS22で交通需要を識別したら、ステップS24として、交通需要識別部12でバンク内運転モードを決定する(S24)。つまり、エレベータシステム1は、交通需要識別部12がデータベース部14に記憶されている対応関係に基づいてバンク内運転モード、つまり各乗りかご2で実行する運転モード(適正運転モード)を決定する。ここでデータベース部14には、図7に示すように、交通需要と実行するオペレーションつまり実行する運転モードとの対応関係が記憶されている。データベース部14は、例えば、基準階から他の階へ移動するアップピーク需要(以下、「基準階からのアップピーク需要」ともいう。)に出勤時運転モードを対応付け、他の階から基準階へ移動するダウンピーク需要(以下、「基準階へのダウンピーク需要」ともいう。)に退勤時運転モードを対応付け、食堂階から他の階へ移動するアップピーク及びダウンピークの少なくとも一方の需要(以下、「食堂階へのアップピーク/ダウンピーク需要」ともいう。)に昼食時前半運転モードを対応付け、他の階から食堂階へ移動するアップピーク及びダウンピークの少なくとも一方の需要(以下、「食堂階からのアップピーク/ダウンピーク需要」ともいう。)に昼食時後半運転モードを対応付け、基準階及び食堂階以外の階間交通の需要に平常時運転モードを対応付けた対応関係を記憶している。交通需要識別部12は、交通需要識別結果で特定した交通需要とデータベース部14の対応関係とに基づいて実行する運転モードを決定する。
交通需要識別部12は、運転状態の情報として、例えば、基準階からの乗車重量が3200kg、基準階への降車荷重が1700kg、基準階及び食堂階以外の乗車荷重と降車荷重があわせて1500kgと、荷重変化の情報を取得する。交通需要識別部12は、全荷重の6400kgに対するそれぞれの荷重の割合を算出し、3200/6400つまり50%が基準階からのアップピーク需要であると判定し、1700/6400つまり26%が基準階へのダウンピーク需要であると判定し、1500/6400つまり24%が階間交通の需要であると判定する。次に、交通需要識別部12は、それぞれの需要に基づいて実行する運転モードを決定し、それぞれの需要の割合に基づいて運転モードを実行する台数を決定する。交通需要識別部12は、上記割合の場合、出勤時運転モードを実行する乗りかごを4台、退勤時運転モードを実行する乗りかごを2台、平常時運転モードを実行する乗りかごを2台と決定する。
エレベータシステム1は、ステップS24で運転モードを決定したら、ステップS26として、交通需要識別部12で各運転モード実行台数を決定する(S26)。具体的には交通需要識別部12は、ステップS22で算出した交通需要識別結果で検出した交通需要の割合(バランス)に基づいて、ステップS24で決定した各運転モードを実行する乗りかごの割合を決定する。エレベータシステム1は、ステップS26で実行台数を決定したら、ステップS28として、交通需要識別部12から運転モード設定部13に決定した運転モードと各運転モードを実行する乗りかごの台数の情報を送信する(S28)。
エレベータシステム1は、ステップS28で必要な情報を運転モード設定部13に送信したら、ステップS30として、運転モード設定部13で現在の運転モード及び台数設定と異なるかを判定する(S30)。つまり、運転モード設定部13は、現在の運転モード及び台数設定と、ステップS28で交通需要識別部12から送信された運転モード及び台数設定とが異なるかを判定する。エレベータシステム1は、ステップS30で運転モード及び台数設定が異ならない(S30のNo)つまり、一致すると判定したら、ステップS42に進む。
また、エレベータシステム1は、ステップS30で運転モード及び台数設定が異なる(S30のYes)と判定したら、ステップS32として各号機の運転モードを決定する(S32)。つまり、運転モード設定部13は、現在の運転モード及び台数設定と、ステップS28で交通需要識別部12から送信された運転モード及び台数設定とが異なると判定したら、ステップS28で交通需要識別部12から送信された運転モード及び台数設定に基づいて各号機の運転モードを決定する。エレベータシステム1は、ステップS32で運転モードを決定したら、ステップS34として運転モード設定部13で各号機の運転モードを更新する(S34)。つまり運転モード設定部13は、ステップS34で各号機の運転モードの情報をステップS32で決定した運転モードに書き換える。
エレベータシステム1は、ステップS34で各号機の運転モードを更新したら、ステップS36として、各号機の運転モードの情報を各かご制御部3に送信する(S36)。具体的には、更新した各号機の運転モードの情報を運転モード設定部13から群管理制御部11に送信し、群管理制御部11から各かご制御部3に送信する。エレベータシステム1は、ステップS36で各かご制御部3に対応する各号機の運転モードの情報に送信したら、ステップS38として、各号機運転モードを開始、つまり各号機の運転モードに従い運転を開始する(S38)。
エレベータシステム1は、ステップS38で各号機の運転モードに従い運転を開始したら、ステップS40として、交通需要差異情報をフィードバックする(S40)。つまり運転モード設定部13は、運転モード及び台数設定が異なる原因となった交通需要の差異に関する情報を交通需要識別部12に送る。なお、この情報は、群管理制御部11を介して運転モード設定部13から交通需要識別部12に送られる。なお、運転モード設定部13は、各時間帯における各号機の運転モードに加え、各時間帯の交通需要の設定値を記憶しておくことで、交通需要を比較し差異を検出することができる。
エレベータシステム1は、ステップS30でNoと判定されたら、または、ステップS40の処理を行ったら、ステップS42として、交通需要識別部12から学習部15に交通需要識別結果を送り、学習部15で交通需要識別結果を保存する(S42)。なお、交通需要識別部12は、ステップS40で運転モード設定部13から交通需要差異情報が送られた場合、送られた交通需要差異情報も学習部15に送り保存させる。
エレベータシステム1は、ステップS42で識別結果を保存したら、ステップS44として、学習部15で運転モードの修正を行うかを判定する(S44)。つまり、運転モード設定部13に設定している時間帯と各号機の運転モードとの関係を修正するかを判定する。エレベータシステム1は、ステップS44で学習部15が修正を行わない(S44のNo)と判定したら、本処理を終了する。また、エレベータシステム1は、ステップS44で学習部15が修正を行う(S44のYes)と判定したら、ステップS46として、学習部15の判定に基づいて運転モード設定部13に保存されている時間帯と各号機の運転モードとの関係を修正する(S46)。
例えば、学習部15は、交通需要識別結果と交通需要差異情報を図8に示すように時間帯毎に交通需要と、差異検出回数として蓄積する。本実施形態の学習部15は、時間帯と曜日とを基準、つまり繰り返し単位として、情報を蓄積する。また、図8に示す表は、各交通需要の割合と、当該交通需要の割合で交通需要差異情報を検出した差異検出回数との関係を示す表である。ここで、運転モード設定部13は、水曜日の午前7時から7時30分の間に対してA号機からD号機の4台に出勤時運転モードを対応付け、E号機からH号機の4台には平常時運転モードを対応付けている。学習部15は、図8に示すように、午前7時から7時30分の間での検出した交通需要において、基準階からのアップピークの需要が50%で、基準階へのダウンピークの需要が25%、階間交通の需要が25%である割合の交通需要識別結果を3回検出している。つまり、交通需要識別部12で決定した運転モードとその台数の割合が運転モード設定部13で設定された運転モードとその台数の割合と異なる状態が3回検出され、その3回がいずれも基準階からのアップピークの需要が50%で、基準階へのダウンピークの需要が25%、階間交通の需要が25%である割合の交通需要識別結果である。
学習部15は、このように、差異検出回数が所定回数、本実施形態3回となった場合、運転モード設定部13の対応関係を、検出差異回数が所定回数以上となった交通需要に対応する運転モードに修正する。本実施形態では、午前7時から7時30分の間で実行する各乗りかご2の運転モードを、基準階からのアップピークの需要が50%で、基準階へのダウンピークの需要が25%、階間交通の需要が25%である交通需要の分布に対応した運転モードとする。ここで、上述した図7の関係を用いて、各交通需要に対応する運転モードの割合を算出すると、出勤時運転モードが50%つまり4台、退勤時運転モードが25%つまり2台、平常時運転モードが25%つまり2台となる。学習部15は、算出結果に基づいて運転モード設定部13の対応関係を修正することで、図9に示すように、水曜日の午前7時から7時30分の間に対してA号機からD号機の4台に出勤時運転モードを対応付け、E号機及びF号機の2台に退勤時運転モードを対応付け、G号機及びH号機の2台には平常時運転モードを対応付ける対応関係とする。エレベータシステム1は、ステップS46で運転モードを修正したら、本処理を終了する。
以上のように、エレベータシステム1は、交通需要識別部12が算出した交通需要識別結果に基づいて、現在の交通需要に適した運転モード及びその運転モードを実行する乗りかごの台数の割合を決定し、その決定した情報に基づいて各乗りかご2の運転モードを修正することで、現在の交通需要に適した条件で各乗りかご2を制御することができ、利用者を効率よく運搬することができる。また、エレベータシステム1は、交通需要識別情報と、交通需要差異情報と、を蓄積し、その結果に基づいて運転モード設定部13に記憶されている運転モードと時間帯との関係を修正することで、定常的に変化した交通需要を検出することができ、その定常的な変化に対応した運転モードの割合とすることができる。これにより、エレベータシステム1は、該当する時間帯で利用者を効率よく運搬することができる。また、予め該当する時間帯の運転モードを切り換えることができるため、交通需要識別部12に基づいた制御により生じる時間遅れを低減することができる。
なお、上記実施形態のように差異検出回数に基づいて学習部15で修正するかを判定することで、定常的な変化であるか突発的な変化であるかを判断することができ、定常的な変化に対応させることができ、不要な運転モードの変更を行い次回制御時に交通需要に適していない運転モードとなることを抑制できる。
ここで、図10は、実施形態に係る乗場行先階登録装置の動作説明図である。エレベータシステム1は、例えば、上述した図5のようにA号機からD号機の乗りかご2_1、2_2、2_3、2_4を出勤時運転モードとし、E号機からH号機の乗りかご2_5、2_6、2_7、2_8を平常時運転モードとした場合に、図10に示すように、基準階50に設定したよりも多くの利用者がサービスを待っている状態であるとする。この場合、エレベータシステム1は、設定している交通需要よりも基準階50からのアップピーク需要が大きいと判定し、出勤時運転モードを実行する乗りかごを増加させ、A号機からE号機の乗りかご2_1、2_2、2_3、2_4、2_5を出勤時運転モードとし、F号機からH号機の乗りかご2_6、2_7、2_8を平常時運転モードとする。これにより、図10に示すように、基準階により多くの乗りかごを割り当てることができ、基準階50にいる利用者を好適に行先階に運搬することができる。また、エレベータシステム1は、学習部15が図10に示すような交通需要の変化が定常的に発生していることを検出した場合、運転モード設定部13の設定を修正する。
以上で説明した実施形態に係るエレベータシステムによれば、利用者の利便性を向上させることができる。なお、以上で説明したエレベータシステムは、上述した実施形態を組み合わせることで構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。なお、エレベータシステム1は、図2に示すように予め設定した対応関係と時間の情報とに基づいて各号機で実行する運転モードを決定する場合、つまり、学習部15で運転モードを修正する制御を行わない場合、作業者がエレベータシステムの運転モード設定部13の設定を変更することで各乗りかご2の各時間帯における運転モードを修正することができる。
また、エレベータシステム1の群管理制御部11は、実行される運転モードの割合に基づいて、それぞれの運転モードの乗りかごで実行する制御を調整することが好ましい。群管理制御部11は、例えば、平常時運転モードで制御される乗りかごの台数に応じて、分散管理で待機する階を変更し、各乗りかご2が均等に離れた階で待機するようにしてもよい。また、群管理制御部11は、出勤時運転モードの台数に応じて、基準階の呼び登録に対応して割り当てる乗りかごの台数を調整してもよい。例えば、6台の乗りかごが出勤時運転モードで制御している場合、呼び登録に対して4台を割り当て、4台の乗りかごが出勤時運転モードで制御している場合、呼び登録に対して2台を割り当てるようにしてもよい。つまり、エレベータシステム1は、実行する運転モードを乗りかご毎に設定し、さらに、運転モードを実行する台数の割合に応じて、各乗りかご2で実行する制御を調整してもよい。これにより、エレベータシステム1は、乗りかごの運行効率をより向上することができる。
1 エレベータシステム
2 乗りかご群
2_1、2_2、2_n 乗りかご
3 かご制御部群
3_1、3_2、3_n かご制御部(エレベータ制御部)
10 群管理制御装置
11 群管理制御部
12 交通需要識別部
13 運転モード設定部
14 データベース部
15 学習部
2 乗りかご群
2_1、2_2、2_n 乗りかご
3 かご制御部群
3_1、3_2、3_n かご制御部(エレベータ制御部)
10 群管理制御装置
11 群管理制御部
12 交通需要識別部
13 運転モード設定部
14 データベース部
15 学習部
Claims (8)
- 複数台の乗りかごと、
前記乗りかごに対応して設けられ、対応する前記乗りかごの運転を制御するエレベータ制御部と、
前記乗りかごを運転する運転モードを曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じて前記乗りかご毎に予め設定している運転モード設定部と前記運転モード設定部から前記乗りかごのそれぞれの運転モードの情報を取得し取得した運転モードの情報を前記乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に送り、かつ、それぞれの前記乗りかごの運転モードに基づいて乗り場からの呼び登録に割り当てる前記乗りかごを決定し、決定した前記乗りかごの運転を制御する前記エレベータ制御部に呼び登録の情報を出力する群管理制御部とを有する群管理制御装置と、を備え、
前記エレベータ制御部は、前記呼び登録の情報に基づいて前記乗りかごの運転を制御し、かつ、前記群管理制御部から出力された前記運転モードに応じて、前記乗りかごを待機させる階を切り換えることを特徴とするエレベータシステム。 - 前記運転モードは、それぞれ特定の交通需要に対応して設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記群管理制御部は、前記エレベータ制御部からの情報を取得し、前記乗りかごの運転状態を取得し、
前記群管理制御装置は、前記群管理制御部から送られる前記乗りかごの運転状態及び前記呼び登録の状態に基づいて交通需要識別結果を検出する交通需要識別部と、前記交通需要と選択する運転モードとの対応関係の情報を保存するデータベース部と、をさらに備え、
前記交通需要識別部は、検出した交通需要識別結果と前記データベース部に記憶された前記対応関係に基づいて、適正運転モードを検出し、
前記運転モード設定部は、前記交通需要識別部で検出された適正運転モードに基づいて、前記乗りかごの運転モードを調整することを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータシステム。 - 前記運転状態は、各階からの前記乗りかごへの乗車人数及び前記乗りかごから各階への降車人数を含むことを特徴とする請求項3に記載のエレベータシステム。
- 前記交通需要識別部は、複数の交通需要の割合を前記交通需要識別結果として検出することを特徴とする請求項3または4に記載のエレベータシステム。
- 前記交通需要識別部は、算出した複数の交通需要の割合と前記データベース部に記憶された前記対応関係とに基づいて運転モードを選択し、かつ選択した運転モードを実行する前記乗りかごの台数を決定し、
前記運転モード設定部は、設定されている運転モード及び選択した運転モードを実行する前記乗りかごの台数と前記交通需要識別部で決定した運転モード及び運転モードを実行する前記乗りかごの台数とが異なる場合、前記交通需要識別部で決定した運転モード及び運転モードを実行する前記乗りかごの台数とを設定した前記乗りかごを運転する運転モードとすることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載のエレベータシステム。 - 前記運転モード設定部は、曜日及び時間帯の少なくとも一方に応じた交通需要と、前記運転モードとの関係を保存しており、
前記群管理制御装置は、前記交通需要識別部で算出した前記交通需要識別結果と、予め設定された交通需要と前記交通需要識別部で算出した交通需要識別結果との間に差異があることを示す差異検出情報とを曜日及び時間帯の少なくとも一方毎に取得し蓄積する学習部をさらに有し、
前記学習部は、蓄積した前記交通需要識別結果及び前記差異検出情報に基づいて、前記運転モード設定部に設定された運転モードを変更するかを判定し、
変更すると判定した場合、前記運転モード設定部に予め設定した運転モードを、蓄積した交通需要識別結果に基づいて設定した運転モードに変更することを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載のエレベータシステム。 - 前記学習部は、蓄積した前記交通需要識別結果及び前記差異検出情報を用いて、予め設定された交通需要と前記交通需要識別部で算出した交通需要識別結果との間に差異が定常的に発生する差異であるかを判定し、
定常的に発生する差異であると判定した場合、前記運転モード設定部に設定された運転モードを変更すると判定することを特徴とする請求項7に記載のエレベータシステム。
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