JP2012196792A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミスト状の液体の拡散を抑制すること。
【解決手段】被噴射媒体に対して液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとが所定方向に相対的に移動するように前記被噴射媒体及び前記液体噴射ヘッドのうち少なくとも一方を駆動する駆動部と、前記液体噴射ヘッドのうち複数の前記ノズルの周囲に設けられ、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間に発生する気流を調整する気流調整部とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】被噴射媒体に対して液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとが所定方向に相対的に移動するように前記被噴射媒体及び前記液体噴射ヘッドのうち少なくとも一方を駆動する駆動部と、前記液体噴射ヘッドのうち複数の前記ノズルの周囲に設けられ、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間に発生する気流を調整する気流調整部とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体噴射装置に関する。
液体を噴射する液体噴射装置として、例えば記録媒体に文字や画像等を記録するインクジェット式記録装置などが知られている。インクジェット式記録装置は、記録媒体と噴射ヘッドとを相対的に移動させつつ、噴射ヘッドに設けられたノズルから当該記録媒体にインクを噴射することで、記録媒体に記録を行う構成となっている。
インクジェット式記録装置においては、噴射ヘッドからインクを噴射する際に、当該インクの噴射動作に伴う風圧などによってインクミストが発生する場合がある。インクミストが装置の各部に付着すると、記録品質の低下を引き起こしたり、動作不良の原因になったりする。このため、例えば特許文献1に示すように、インクミストを記録媒体に着弾させることでインクミストの拡散を防止する構成が知られている。
しかしながら、噴射ヘッドからインクを噴射する場合、噴射ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させるため、当該噴射ヘッドと記録媒体との間に乱気流が発生する場合がある。このような乱気流が生じると、インクミストが欄気流に乗って拡散するおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本発明は、ミスト状の液体の拡散を抑制することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液体噴射装置は、被噴射媒体に対して液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとが所定方向に相対的に移動するように前記被噴射媒体及び前記液体噴射ヘッドのうち少なくとも一方を駆動する駆動部と、前記液体噴射ヘッドのうち複数の前記ノズルの周囲に設けられ、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間に発生する気流を調整する気流調整部とを備える。
本発明によれば、液体噴射ヘッドのうち複数のノズルの周囲に設けられ、被噴射媒体と液体噴射ヘッドとの間に発生する気流を調整する気流調整部を備えるため、複数のノズルに接する空間に乱気流が発生するのを抑えることができる。これにより、複数のノズルから発生するミスト状の液体が拡散するのを抑制することができる。
上記の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズルが形成され前記被噴射媒体に対向されるノズル形成面を有し、前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、液体噴射ヘッドが、複数のノズルが形成され被噴射媒体に対向されるノズル形成面を有し、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられている、つまり、複数のノズルと気流調整部が同一面上に設けられているため、複数のノズルに接する空間に乱流が発生するのをより効果的に抑えることができる。
本発明によれば、液体噴射ヘッドが、複数のノズルが形成され被噴射媒体に対向されるノズル形成面を有し、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられている、つまり、複数のノズルと気流調整部が同一面上に設けられているため、複数のノズルに接する空間に乱流が発生するのをより効果的に抑えることができる。
上記の液体噴射装置において、前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられた凸部を有することが好ましい。
本発明によれば、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられた凸部を有するので、当該凸部によって複数のノズルに接する空間を整流することができる。
本発明によれば、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられた凸部を有するので、当該凸部によって複数のノズルに接する空間を整流することができる。
上記の液体噴射装置において、前記凸部は、前記所定方向の少なくとも一方の端部に向けて先細りに形成されていることが好ましい。
本発明によれば、凸部が所定方向の少なくとも一方の端部に向けて先細りに形成されているので、複数のノズルに接する空間をより効果的に整流することができる。
本発明によれば、凸部が所定方向の少なくとも一方の端部に向けて先細りに形成されているので、複数のノズルに接する空間をより効果的に整流することができる。
上記の液体噴射装置において、前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられた凹部を有することが好ましい。
本発明によれば、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられた凹部を有するので、当該凹部によって複数のノズルに接する空間を整流することができる。
本発明によれば、気流調整部がノズル形成面を含む平面上に設けられた凹部を有するので、当該凹部によって複数のノズルに接する空間を整流することができる。
上記の液体噴射装置において、前記気流調整部は、前記所定方向に前記気流を通過させる気流通過部を有することが好ましい。
本発明によれば、気流調整部が所定方向に気流を通過させる気流通過部を有するので、複数のノズルに接する空間の気流を所定方向に整流することができる。
本発明によれば、気流調整部が所定方向に気流を通過させる気流通過部を有するので、複数のノズルに接する空間の気流を所定方向に整流することができる。
上記の液体噴射装置において、前記気流調整部は、複数個所に設けられ、複数個所に設けられた前記気流調整部は、同一形状を有していることが好ましい。
本発明によれば、気流調整部が複数個所に設けられ、複数個所に設けられた気流調整部が同一形状を有しているので、気流調整部間の調整量を均一にすることができる。これにより、複数のノズルに接する空間の気流を安定的に整流することができる。
本発明によれば、気流調整部が複数個所に設けられ、複数個所に設けられた気流調整部が同一形状を有しているので、気流調整部間の調整量を均一にすることができる。これにより、複数のノズルに接する空間の気流を安定的に整流することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る印刷装置PRT(液体噴射装置)の概略構成を示す図である。本実施形態では、印刷装置PRTとしてインクジェット型の印刷装置を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係る印刷装置PRT(液体噴射装置)の概略構成を示す図である。本実施形態では、印刷装置PRTとしてインクジェット型の印刷装置を例に挙げて説明する。
図1に示す印刷装置PRTは、例えば、紙、プラスチックシートなどのシート状の媒体Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置である。印刷装置PRTは、筐体PBと、媒体Mにインクを噴射するインクジェット部IJと、当該インクジェット部IJにインクを供給するインク供給部ISと、媒体Mを搬送する搬送部CVと、インクジェット部IJの保全動作を行うメンテナンス部MNと、これら各部を制御する制御装置CONTとを備えている。
筐体PBは、一方向を長手とするように形成されている。筐体PBには、上記のインクジェット部IJ、インク供給部IS、搬送部CV、メンテナンス部MN及び制御装置CONTの各部が取り付けられている。筐体PBには、プラテン13が設けられている。プラテン13は、媒体Mを支持する支持部材である。プラテン13は、媒体Mに向けられた平坦な支持面13aを有している。当該支持面13aは、媒体Mを支持する面である。
搬送部CVは、搬送ローラーや当該搬送ローラーを駆動するモーターなどを有している。搬送部CVは、媒体Mがプラテン13上を通過するように当該媒体Mを筐体PBの短手方向に搬送する。搬送部CVは、制御装置CONTによって搬送のタイミングや搬送量などが制御される。
インクジェット部IJは、インクを噴射するヘッドHと、当該ヘッドHを保持して移動させるヘッド移動部ACとを有している。ヘッドHは、プラテン13上に送り出された媒体Mに向けてインクを噴射する。ヘッドHは、インクを噴射するノズル形成面Haを有している。ノズル形成面Haは、支持面13aに向けられた状態で配置されている。
ヘッド移動部ACは、ヘッドHを筐体PBの長手方向に移動させる。ヘッド移動部ACは、ヘッドHを固定させるキャリッジ4を有している。キャリッジ4は、筐体PBの長手方向に架けられたガイド軸8に当接されている。ヘッド移動部ACは、当該キャリッジ4をガイド軸8に沿って移動させる部、例えばパルスモーター9、駆動プーリー10、遊転プーリー11及びタイミングベルト12などを有している。
メンテナンス部MNは、媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域(ホームポジション)に設けられている。メンテナンス部MNは、ヘッドHのノズル形成面Haを覆うキャッピング部CPや、当該ノズル形成面Haを払拭するワイピング部WPなどを有している。キャッピング部CPには、吸引ポンプなどの吸引部SCが接続されている。ヘッドHからメンテナンス部MN側に排出された廃インクは、廃液回収部(不図示)において回収される。
インク供給部ISは、ヘッドHにインクを供給する。インク供給部ISには、複数のインクカートリッジICが収容されている。本実施形態の印刷装置PRTは、インクカートリッジICがヘッドHとは異なる位置に収容される構成(オフキャリッジ型)である。
インク供給部ISは、各インクカートリッジICの内部の圧力を個別に調整可能な圧力調整部6を有している。インク供給部ISは、ヘッドHとインクカートリッジICとを接続する供給チューブTBを有している。供給チューブTBは、インクカートリッジIC毎に設けられている。
図2は、ヘッドHを+X側から見たときの構成を示す図である。図3は、ヘッドHを−Z側から見たときの構成を示す図である。
図2及び図3に示すように、ヘッドHは、Y方向に移動可能である。ヘッドHがY方向に移動することにより、ヘッドHと媒体Mとが相対的にY方向へ移動することになる。
図2及び図3に示すように、ヘッドHは、Y方向に移動可能である。ヘッドHがY方向に移動することにより、ヘッドHと媒体Mとが相対的にY方向へ移動することになる。
ヘッドHのノズル形成面Haには、複数のノズルNZが形成されている。複数のノズルNZは、X方向に並んで配置されており、ノズル列が形成されている。ノズル列は、Y方向に4つ設けられている(図3参照)。各ノズル列からは、同一色のインクが噴射されるようになっている。
キャリッジ4は、ヘッドHの−Z側端部を支持すると共に、ヘッドHの周囲を囲うように配置されている。キャリッジ4のうち−Z側の面(キャリッジ底面)4aは、ヘッドHのノズル形成面Haに一致するように形成されている。キャリッジ底面4aには、気流調整部60が設けられている。
気流調整部60は、ノズル形成面Haと媒体Mとの間の空間の気流を調整する。つまり、複数のノズルNZに接する空間の気流を調整する。気流調整部60は、キャリッジ底面4aのうち複数のノズルNZをY方向に挟む位置に配置されている。このように、気流調整部60は、複数のノズルNZの周囲に配置されている。
気流調整部60は、キャリッジ底面4aから−Z側へ突出した複数の凸部61を有している。複数の凸部61は、それぞれ同一形状に形成されている。本実施形態では、各凸部61は菱形に形成されている(図3参照)。各凸部61は、長手方向がY方向に沿うように配置されている。このように、各凸部61は、Y方向の両端部へ向けて先細りとなるように形成されている。したがって、各凸部61は、Y方向に対して傾いた斜面を有する構成となっている。
気流調整部60は、ヘッドHの+Y側及び−Y側に、それぞれ5つずつの凸部61を有している。ヘッドHの+Y側に設けられる5つの凸部61の配置と、ヘッドHの−Y側に設けられる5つの凸部61の配置とは、X軸に対して線対称となっている。このため、ヘッドHの+Y側と−Y側とで気流が同様に調整されるようになっている。
図4は印刷装置PRTの電気的な構成を示すブロック図である。
制御装置CONTには、印刷装置PRTの動作に関する各種情報を入力する入力装置IP、印刷装置PRTの動作に関する各種情報を記憶した記憶装置MRなどが接続されており、上述した搬送部CVや、ヘッド移動部AC、メンテナンス部MN等が接続されている。制御装置CONTは、メンテナンス部MNのうち例えばキャッピング部CPやワイピング部WPなどを制御可能である。
制御装置CONTには、印刷装置PRTの動作に関する各種情報を入力する入力装置IP、印刷装置PRTの動作に関する各種情報を記憶した記憶装置MRなどが接続されており、上述した搬送部CVや、ヘッド移動部AC、メンテナンス部MN等が接続されている。制御装置CONTは、メンテナンス部MNのうち例えばキャッピング部CPやワイピング部WPなどを制御可能である。
印刷装置PRTは、それぞれの圧電振動子38に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器92を備えている。この駆動信号発生器92は、制御装置CONTに接続されている。駆動信号発生器92には、ヘッドHの圧電振動子38に入力する吐出パルスの電圧値の変化量を示すデータ、及び吐出パルスの電圧を変化させるタイミングを規定するタイミング信号が入力される。駆動信号発生器92は、各圧電振動子38に対して、個別に駆動信号を供給可能に設けられている。
次に、上記のように構成された印刷装置PRTの動作を説明する。
ヘッドHによる印刷動作を行う場合、制御装置CONTは、搬送部CVによって媒体MをヘッドHの−Z側に配置させる。媒体Mを配置させた後、制御装置CONTは、ヘッドHを移動させつつ、印刷する画像の画像データに基づいてノズルNZに係る駆動信号発生器92から圧電振動子38に駆動信号を入力する。圧電振動子38に駆動信号が入力されると、圧電振動子38が伸縮し、ノズルNZからインクが噴射される。ノズルNZから噴射されたインクによって、媒体Mに所望の画像が形成される。
ヘッドHによる印刷動作を行う場合、制御装置CONTは、搬送部CVによって媒体MをヘッドHの−Z側に配置させる。媒体Mを配置させた後、制御装置CONTは、ヘッドHを移動させつつ、印刷する画像の画像データに基づいてノズルNZに係る駆動信号発生器92から圧電振動子38に駆動信号を入力する。圧電振動子38に駆動信号が入力されると、圧電振動子38が伸縮し、ノズルNZからインクが噴射される。ノズルNZから噴射されたインクによって、媒体Mに所望の画像が形成される。
ヘッドHからインクを噴射する際に、当該インクの噴射動作に伴う風圧などによってインクミストが発生する場合がある。このインクミストは、ヘッドHと媒体Mとの間に乱気流が生じると、当該乱気流に乗って拡散する場合がある。例えば図5に示すように、印刷動作中は、ヘッドHを移動させることにより、ヘッドHと媒体Mとの間にはZ方向に振動する気流70や、ヘッドHの一部で渦を形成する気流71などの乱気流が発生する。このような乱気流70及び71によって拡散されたインクミストが印刷装置PRTの各部に付着すると、印刷品質の低下を引き起こしたり、動作不良の原因になったりする。
これに対して、本実施形態では、図6に示すように、ヘッドHと媒体Mとの間に気流調整部60が設けられているため、当該気流調整部60によってヘッドHと媒体Mとの間の空間の気流が調整されることになる。具体的には、ノズル形成面Ha側の気流72が凸部61の斜面に衝突し、斜面に沿って流れることにより、当該気流72が凸部61の間を流れることとなる。このように気流72を凸部61の斜面に沿わせることにより、気流72のZ方向の乱流が抑制されることになる。このため、媒体M側の気流73についてもZ方向への乱れが抑制される。この結果、ヘッドHと媒体Mとの間の空間には、Y方向に沿った一定速度の気流72及び73が形成されることとなる。
以上のように、本実施形態によれば、ヘッドHのうち複数のノズルNZの周囲に設けられ、媒体MとヘッドHとの間に発生する気流を調整する気流調整部60を備えるため、複数のノズルNZに接する空間に乱気流が発生するのを抑えることができる。これにより、複数のノズルNZから発生するインクミストが拡散するのを抑制することができる。
また、ヘッドHと媒体Mとの間の空間に、Y方向に沿った一定速度の気流72及び73を形成することにより、当該ヘッドHと媒体Mとの間の空間の状態を安定させることができる。このため、印刷動作の際に複数のノズルNZから噴射されるインクの着弾精度を向上させることができる。これにより、印刷精度を向上させることができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態では、キャリッジ底面4aのうちヘッドHをY方向に挟む位置に気流調整部60が設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば図7に示すように、キャリッジ底面4aのうちヘッドHをX方向に挟む位置に気流調整部60が設けられた構成であっても構わない。図7では、気流調整部60として、Z方向視で台形の凸部62が設けられている。この構成により、ヘッドHが気流調整部60によって囲まれた状態となるため、ヘッドHと媒体Mとの間の空間の気流を安定化させることができる。
上記実施形態では、キャリッジ底面4aのうちヘッドHをY方向に挟む位置に気流調整部60が設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば図7に示すように、キャリッジ底面4aのうちヘッドHをX方向に挟む位置に気流調整部60が設けられた構成であっても構わない。図7では、気流調整部60として、Z方向視で台形の凸部62が設けられている。この構成により、ヘッドHが気流調整部60によって囲まれた状態となるため、ヘッドHと媒体Mとの間の空間の気流を安定化させることができる。
また、上記実施形態では、気流調整部60がキャリッジ底面4aに設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば図8に示すように、ヘッドHのノズル形成面Haに気流調整部60を配置させる構成としても構わない。また、ノズル形成面Haの他に、気流調整部60がヘッドHの側面に支持された構成であっても構わない。
また、上記実施形態では、凸部61の斜面に沿って気流を移動させることで整流する構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば、図9から図11に示すように、所定方向に気流を通過させる気流通過部65が設けられた構成であっても構わない。
図9に示すように、気流通過部65は、例えば直方体状に形成されている。気流通過部65には、対向する一対の面を一直線状に貫通する貫通孔65aが形成されている。貫通孔65aは、複数個所、例えば4箇所形成されている。4つの貫通孔65aは、気流通過部65の長手方向に一列に並んで形成されている。
図10は、気流通過部65がキャリッジ底面4aに配置された状態を示す図である。図10に示すように、気流通過部65は、ヘッドHをY方向に挟む位置に1つずつ、合計2つ設けられている。各気流通過部65は、貫通孔65aの貫通方向がY方向にほぼ平行になるように配置されている。
図11に示すように、各気流通過部65は、4つの貫通孔65aのX方向の位置がほぼ等しくなるように配置されている。このため、一方の気流通過部65のうち例えば最も+X側の貫通孔65aを通過した気流は、他方の気流通過部65の対応する貫通孔65a(最も+X側の貫通孔65a)を通過することになる。このため、気流がヘッドH上をY方向に沿って通過するように調整される。
また、上記実施形態では、気流調整部60としてヘッドHのノズル形成面Haから−Z側へ突出した凸部が設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば図12及び図13に示すように、ノズル形成面Haから+Z側に凹んだ凹部66及び67が設けられた構成であっても構わない。
図12に示すように、凹部66及び67は、X方向に平行に形成されている。凹部66は、キャリッジ底面4aに溝状に形成されている。また、凹部67は、キャリッジ底面4aの角部を切り落とした状態に形成されている。このように、凹部66及び67を形成することにより、ヘッドHと媒体Mとを近接させる場合であっても、ヘッドHが媒体Mに接触するのを防ぐことができる。
また、上記実施形態では、Y方向に移動可能なシリアル型のヘッドHを用いた印刷装置PRTを例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば図14に示すように、ライン型のヘッドH2を用いた印刷装置PRT2においても、本発明の適用は可能である。
図14に示すように、印刷装置PRT2は、記録媒体M2に画像や文字などを記録する装置である。印刷装置PRT2は、インク噴射機構IJ2、搬送機構CR2、保護部材CL2、メンテナンス機構MN2及び制御装置CONT2を有している。
インク噴射機構IJ2は、記録媒体M2にインク滴(流体)を噴射する部分である。インク噴射機構IJ2は、ヘッドH2及びインク供給部112(112Y、112M、112C、112K)を有している。ヘッドH2は、記録媒体M2に複数色のインク滴を噴射可能なヘッドである。ヘッドH2は、印刷装置PRT2が対象とする最大サイズの記録媒体M2の少なくとも一辺を越える長さ(最大記録紙幅)に亘ってノズルNZ2が設けられたライン型のヘッドである。ヘッドH2は、例えばZ方向上に移動可能に設けられている。
ヘッドH2は、ノズルNZ2及び共通インク室114(114Y、114M、114C、114K)を有している。ノズルNZ2は、ヘッドH2のノズル形成面H2aに形成されている。搬送機構CR2は、紙送りローラー135、排出ローラー136、支持部材137などを有している。支持部材137は、記録媒体M2の搬送経路MRに配置されており、当該記録媒体Mを支持する支持面137aを有している。
図15は、ノズルNZ2を−Z側から見たときの構成を示す図である。
図15に示すように、ヘッドH2のうち記録媒体M2の搬送方向(+X方向)にノズルNZ2を挟む位置に気流調整部60が設けられている。気流調整部60は、ノズル形成面H2aに対して−Z側に突出した複数の凸部68を有している。
図15に示すように、ヘッドH2のうち記録媒体M2の搬送方向(+X方向)にノズルNZ2を挟む位置に気流調整部60が設けられている。気流調整部60は、ノズル形成面H2aに対して−Z側に突出した複数の凸部68を有している。
各凸部68は、記録媒体M2の搬送方向の上流側が鋭角に形成され、搬送方向の下流側が円弧状に形成されている。本実施形態では、印刷動作を行う間、ヘッドH2の位置が固定され、記録媒体M2のみが移動するため、気流の向きは記録媒体M2の搬送方向に一致する。このように、ヘッドH2に対して気流が一方向に発生する場合には、凸部68の形状をY軸について非線対称な形状に形成することもできる。また、図15に示すように、気流の流れる方向の上流側から下流側へ向けて凸部68を細くすることにより、気流を安定させることができる。
また、上記説明においては、気流調整部60の形状として、菱形、台形、直方体、涙形などの形状を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、他の形状、例えば三角形、円形、楕円形、立方体などであっても構わない。また、上記形状同士を組み合わせた形状や、上記形状の少なくとも一部同士を組み合わせた形状であっても構わない。
上記実施形態では、印刷方式としてインクジェット方式を採用した印刷装置について記載したが、電子写真方式や熱転写方式など、任意の方式の印刷装置に変更することもできる。また、印刷装置に限らず、FAX装置、コピー装置、あるいはこれら複数機能を備えた複合機等、他の記録装置であってもよい。さらに、記録装置として、インク以外の他の液体の微小量の液滴を噴射したり吐出したりする液体噴射ヘッド等を備える液体噴射装置を採用してもよい。
なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。
ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置等であってもよい。
PRT…印刷装置(液体噴射装置) M…媒体(被噴射媒体) CV…搬送部 CONT…制御装置 H…ヘッド AC…ヘッド移動部(駆動部) Ha…ノズル形成面 NZ…ノズル 4…キャリッジ 4a…キャリッジ底面 60…気流調整部 61、62、68…凸部 65…気流通過部 65a…貫通孔 66、67…凹部 70〜73…気流
Claims (7)
- 被噴射媒体に対して液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドと、
前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとが所定方向に相対的に移動するように前記被噴射媒体及び前記液体噴射ヘッドのうち少なくとも一方を駆動する駆動部と、
前記液体噴射ヘッドのうち複数の前記ノズルの周囲に設けられ、前記被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間に発生する気流を調整する気流調整部と
を備える液体噴射装置。 - 前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズルが形成され前記被噴射媒体に対向されるノズル形成面を有し、
前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられている
請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられた凸部を有する
請求項2に記載の液体噴射装置。 - 前記凸部は、前記所定方向の少なくとも一方の端部に向けて先細りに形成されている
請求項3に記載の液体噴射装置。 - 前記気流調整部は、前記ノズル形成面を含む平面上に設けられた凹部を有する
請求項2から請求項4のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記気流調整部は、前記所定方向に前記気流を通過させる気流通過部を有する
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記気流調整部は、複数個所に設けられ、
複数個所に設けられた前記気流調整部は、同一形状を有している
請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2017061126A (ja) * | 2015-09-26 | 2017-03-30 | キヤノン株式会社 | インクジェット装置 |
JP2019018498A (ja) * | 2017-07-20 | 2019-02-07 | セイコーエプソン株式会社 | キャリッジおよび記録装置 |
JP2022010416A (ja) * | 2017-07-20 | 2022-01-14 | セイコーエプソン株式会社 | キャリッジおよび記録装置 |
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2011
- 2011-03-18 JP JP2011061048A patent/JP2012196792A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017061126A (ja) * | 2015-09-26 | 2017-03-30 | キヤノン株式会社 | インクジェット装置 |
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JP7192951B2 (ja) | 2017-07-20 | 2022-12-20 | セイコーエプソン株式会社 | キャリッジおよび記録装置 |
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