JP2012195491A - フレキシブル太陽電池用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも透明性基材の片面に、金属への接着性を有する封止材料層を積層してなり、また、該透明性基材が、フッ素系樹脂からなることを特徴とするフレキシブル太陽電池用シートである。
【選択図】図1
Description
前記透明性基材(1)としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリシクロヘキサンジメタノール−テレフタレート(PCT)などのポリエステル系樹脂、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン−4フッ化エチレン共重合体(ETFE)、塩化−3フッ化エチレン樹脂(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ポリカーボネート系樹脂、あるいはポリアクリルニトリル、アクリル系樹脂、メタクリル樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂から選択される樹脂フィルムが挙げられる。また、これらに限定されず、ポリサルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂など、耐熱性、強度物性、電気絶縁性等を考慮して適宜選択することが可能である。
また、本発明に係る封止材料層(5)としては、例えば、金属に対する優れた接着性や150℃以下の低温溶着性を有する、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、アイオノマー樹脂が好ましい。
また、本発明に係る透明性の高い前記バリア層(3)としては、例えば、厚みが5〜100μmの延伸PET、延伸PEN、ポリイミド、ポリアミドなどの基材に、耐候性と透明バリア性に優れた酸化ケイ素を蒸着膜としたバリア層を用いることができる。前記基材の厚みが5μm未満であると、蒸着加工でのシワや伸びの制御が困難であり、また、100μmを超えると、生産性が悪くなりコスト面が問題となる。
また、本発明に係る接着剤層(2、4)としては、例えば、ドライラミネート用接着剤として一般に使われているポリウレタン系接着剤を用いることができる。ただし、直射日光に晒されるので、紫外線耐性に優れた接着剤が求められる。接着剤の塗布量は、その固形分にも拠るが、乾燥時で4〜20g/m2が好ましい。4g/m2未満であると十分なラミネート強度が得られず信頼性を損ねる。また、20g/m2を超えるとコスト面で好ましくない。
透明性基材に厚さ50μmの耐加水分解PET(帝人デュポンフィルム社製、「VN」)を用いて、その片面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、膜厚12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷社製、「GLフィルム」)とドライラミネートし、さらに、該透明蒸着PETフィルム面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、厚さ200μmのアイオノマーフィルムとドライラミネートした。その後、50℃、3日間の条件でエージングしてフレキシブル太陽電池用シートを作製した。
透明性基材に厚さ50μmの耐加水分解PET(帝人デュポンフィルム社製、「VN」)を用いて、その片面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、厚さ200μmのアイオノマーフィルムとドライラミネートした。その後、50℃、3日間の条件でエージングしてフレキシブル太陽電池用シートを作製した。
透明性基材に厚さ25μmのポリフッ化ビニル(PVF)(デュポン社製、「テドラーPV2001」)を用いて、その片面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、膜厚50μmのPETフィルム(東レ社製、「S10」)とドライラミネートし、さらに、該PETフィルム面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、厚さ200μmのアイオノマーフィルムとドライラミネートした。その後、50℃、3日間の条件でエージングしてフレキシブル太陽電池用シートを作製した。
透明性基材に厚さ38μmのポリフッ化ビニル(PVF)(デュポン社製、「テドラーPV2001」)を用いて、その片面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、厚さ200μmのアイオノマーフィルムとドライラミネートした。その後、50℃、3日間の条件でエージングしてフレキシブル太陽電池用シートを作製した。
透明性基材に厚さ50μmの耐加水分解PET(帝人デュポンフィルム社製、「VN」)を用いて、その片面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」)を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、膜厚12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷社製、「GLフィルム」)とドライラミネートし、さらに、該透明蒸着PETフィルム面にドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(三井化学社製、「A511」を乾燥時の厚みが5μmとなるように塗布して、厚さ200μmのEVA系封止材(凸版印刷社製、「EF1001」架橋剤入りエチレンビニル共重合体)とドライラミネートした。その後、50℃、3日間の条件でエージングしてフレキシブル太陽電池用シートを作製した。
透明性基材に厚さ25μmの耐加水分解PET(デュポン社製、「テドラーPV2001」)を用い、また、封止材に厚さ200μmのEVA系封止材(凸版印刷社製、「EF1001」架橋剤入りエチレンビニル共重合体)を用いて、モジュールラミネータによりセルを封止した。
上記実施例1〜4および比較例1〜2から得られたフレキシブル太陽電池用シートについて、以下の評価項目について評価した。評価結果を下記の表1に示す。
・太陽電池モジュールのラミネート工程のタクトタイム
・太陽電池セルとの接着強度
・保存性(消費期限)
・太陽電池モジュールのラミネート工程のタクトタイム〜基本工程である「真空引き」、「加圧」、「保持」のトータル時間。
・太陽電池セルとの接着強度〜接着部の1cm幅でのT字剥離強度を測定。
・保存性(消費期限)〜生産直後の材料を用いてラミネートしたものの接着強度を100%とした時、一定期間保管したものを用いてラミネートしたものの接着強度が、70%を下回るまでの保管期間で、6ヶ月以上を○、6〜4ヶ月を△、4ヶ月未満を×と判定。
実施例の本発明品は比較例の比較例品に比べて、いずれにおいても良好な結果を示した。
2 接着剤層
3 バリア層
4 接着剤層
5 封止材料層
10 フレキシブル太陽電池用シート
20 セル
Claims (5)
- 少なくとも透明性基材の片面に、架橋剤成分を入れずに金属への接着性を有する封止材料層を積層してなることを特徴とするフレキシブル太陽電池用シート。
- 前記透明性基材が、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂のいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル太陽電池用シート。
- 前記封止材料層の厚みが、50〜500μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル太陽電池用シート。
- 前記透明性基材と前記封止材料層との間に、接着剤を介して透明なバリア層を設けてなること特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のフレキシブル太陽電池用シート。
- 前記バリア層が、耐熱性を有する延伸フィルムに酸化ケイ素の蒸着膜を形成してなることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル太陽電池用シート。
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