ところで、従来の画像形成装置においては、例えば特許文献2の図5に示されているように、現像装置に取り付けられた放熱部材を冷却するための通気路と、該通気路に空気を流すための吸気側ダクト及び排気側ダクトとが同方向(装置の前後方向)を向くように配置されていた。この構成によれは、空気流の経路が略直線状となるため、吸気側ダクト及び排気側ダクトの長さを短縮することができる。しかし、吸気側ダクト及び排気側ダクトを装置の前後方向に位置するフレーム側板の外側に設ける必要がある。
一方、現像装置のメンテナンスや交換のために、現像装置を画像形成装置本体に対し着脱可能とする構成が広く用いられている。一般的に、現像装置は長手方向の両端部を画像形成装置の前後方向に向けて搭載され、現像装置の長手方向に沿って画像形成装置本体に対し挿抜される。そのため、吸気側ダクト及び排気側ダクトの配置を特許文献2のような構成とすると、現像装置の着脱方向と吸気側ダクト及び排気側ダクトの延在方向とが同一方向となる。
その結果、画像形成装置本体から現像装置を抜き出す場合は、現像装置に設けられた通気路と、画像形成装置本体の前後側に設けられた吸気側ダクト及び排気側ダクトとの連結部を別々に取り外し、画像形成装置本体に現像装置を挿入する場合は、連結部を別々に連結させる作業が必要となり、現像装置の着脱操作が複雑となる。
本発明は、上記問題点に鑑み、現像装置の放熱部材を冷却するための通気路と、該通気路に連通する吸気側ダクト及び排気側ダクトとを簡単に且つ確実に連結することができ、現像装置の着脱操作が容易な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、静電潜像が形成される像担持体と対向して配置され、前記像担持体との対向領域において前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制するブレードと、該ブレード及び前記現像剤担持体を収容する現像容器と、前記ブレードの長手方向の略全域に亘って前記ブレードと接触する基端部と、該基端部に突設される放熱フィンと、を有する放熱部材と、前記現像容器の外側に形成され、内部に前記放熱フィンが突出する通気路と、を有し、画像形成装置本体に対し着脱可能な現像装置と、前記通気路の通気方向上流側に連結され前記放熱フィンを冷却する空気を吸入する吸気側ダクトと、前記通気路の通気方向下流側に連結され、前記放熱フィンからの放熱により温められた空気を排出する排気側ダクトと、前記吸気側ダクトから前記通気路を通過して前記排気側ダクトに至る空気流を発生させる冷却ファンと、を備え、前記通気路の延在方向と、前記吸気側ダクト及び前記排気側ダクトの延在方向とが略直交し、前記吸気側ダクトと前記通気路の吸気側開口、及び前記排気側ダクトと前記通気路の排気側開口とをそれぞれ連結する一対の連結部材が設けられており、前記一対の連結部材と前記吸気側開口及び排気側開口との対向面のいずれか一方には筒状の連結ボス部を形成し、他方には前記連結ボス部が嵌合する嵌合孔を有する弾性変形可能なガイド部を形成するとともに、画像形成装置本体への前記現像装置の装着動作により、前記ガイド部が弾性変形して前記連結ボス部が前記嵌合孔に嵌合し、画像形成装置本体からの前記現像装置の離脱動作により、前記ガイド部が弾性変形して前記連結ボス部と前記嵌合孔との嵌合が解除されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記現像装置は、画像形成装置本体に対し前記連結ボス部の突出方向と略直交する方向に挿入及び引き出し可能となっており、前記連結ボス部は、前記現像装置の挿入動作により前記ガイド部の側面を弾性変形させながら前記嵌合孔に嵌合し、前記現像装置の引き出し動作により前記ガイド部の側面を弾性変形させながら前記嵌合孔から離間することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記現像装置の挿入動作により接触する前記ガイド部の側面と前記連結ボス部の側面の少なくとも一方に傾斜面を形成したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記現像装置を、前記現像剤担持体が前記像担持体から離間する着脱位置と、前記像担持体に現像剤を供給可能な現像位置と、に選択配置可能な支持フレームが設けられており、前記連結部材は前記支持フレームに固定されていることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記吸気側ダクト及び前記排気側ダクトは、画像形成装置本体側に固定される第1ダクト部と、該第1ダクト部と前記連結部材とを連結する第2ダクト部と、を有し、少なくとも前記第2ダクト部をフレキシブルに湾曲可能としたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記現像装置を、前記現像剤担持体が前記像担持体から離間する着脱位置と、前記像担持体に現像剤を供給可能な現像位置と、に選択配置可能な支持フレームが設けられ、前記連結部材は前記支持フレームと別個に画像形成装置本体側に固定されており、前記連結ボス部は、前記現像装置の前記着脱位置から前記現像位置への移動により前記嵌合孔に嵌合し、前記現像装置の前記現像位置から前記着脱位置への移動により前記嵌合孔から離間することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記ガイド部の嵌合孔の周縁部と前記連結ボス部の周縁部の少なくとも一方に傾斜面を形成したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記排気側ダクトには、上方に空気流入口が形成された通気方向上流側の第1通気室と、上方に空気流出口が形成された通気方向下流側の第2通気室とが下方の折り返し部において連通する略U字状の通気経路が形成され、前記第2通気室内に集塵フィルターが配置された集塵部が設けられることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記集塵フィルターは、通気方向に間隔を隔てて複数枚配置されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記集塵フィルターの密度は、通気方向下流側に向かうにつれて高くなることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記放熱部材は、前記現像容器の長手方向の略全域に亘って延在することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記放熱フィンは、前記通気路の通気方向に平行な平板状であることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、画像形成装置本体に対し現像装置の装着操作を行うだけで、連結ボス部と弾性変形可能なガイド部の嵌合孔とが嵌合し、現像装置の離脱操作を行うだけで、連結ボス部とガイド部の嵌合孔との嵌合が解除され、通気路と吸気側ダクト及び排気側ダクトとを同時に連結若しくは連結解除することができる。従って、通気路と吸気側ダクト、及び通気路と排気側ダクトを別個に連結させたり、連結を解除したりする必要がなくなり、現像装置の着脱操作を簡素化することができる。また、通気路の延在方向と、吸気側ダクト及び排気側ダクトの延在方向とが略直交するため、吸気側ダクト及び排気側ダクトをフレーム側板の内側に設けることができ、コンパクトで省スペースな配置が可能となる。さらに、ガイド部を弾性材料で形成したので、連結ボス部と連結部材との連結部分の気密性も確保される。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の画像形成装置において、現像装置の挿入動作により連結ボス部がガイド部の側面を弾性変形させながら嵌合孔に嵌合し、現像装置の引き出し動作により連結ボス部がガイド部の側面を弾性変形させながら嵌合孔から離間することにより、画像形成装置に対し現像装置を挿入若しくは引き出し操作するだけで、連結ボス部とガイド部とを簡単に連結若しくは連結解除することができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の画像形成装置において、現像装置の挿入動作により接触するガイド部の側面と連結ボス部の側面の少なくとも一方に傾斜面を形成することにより、連結ボス部をガイド部の嵌合孔に円滑に嵌合させることができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2又は第3の構成の画像形成装置において、画像形成装置本体に対し現像装置を着脱する際は、現像装置を着脱位置に配置することにより、現像剤担持体が像担持体に干渉することなく現像装置の着脱が可能となる。また、連結部材が支持フレームに固定されているため、現像装置を支持フレームに対し着脱するだけで、連結ボス部とガイド部とを簡単に連結若しくは連結解除することができる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の画像形成装置において、吸気側ダクトと排気側ダクトは、少なくとも連結部材に連結される第2ダクト部をフレキシブルに湾曲可能とすることにより、支持フレームの移動による第2ダクト部と連結部材との連結部分の外れ、或いは第1ダクト部と第2ダクト部との連結部分の外れを防止することができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1の構成の画像形成装置において、現像装置を着脱位置から現像位置に移動させることにより連結ボス部が嵌合孔に嵌合し、現像装置を現像位置から着脱位置に移動させることにより連結ボス部が嵌合孔から離間することにより、現像装置を着脱位置と現像位置とに配置するだけで、連結ボス部とガイド部とを簡単に連結若しくは連結解除することができる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第6の構成の画像形成装置において、ガイド部の嵌合孔の周縁部と連結ボス部の周縁部の少なくとも一方に傾斜面を形成することにより、連結ボス部をガイド部の嵌合孔に円滑に嵌合させることができる。
また、本発明の第8の構成によれば、上記第1乃至第7のいずれかの構成の画像形成装置において、排気側ダクトに、第1通気室と第2通気室とが下方の折り返し部において連通する略U字状の通気経路が形成され、第2通気室内に集塵フィルターが配置された集塵部を設けることにより、排気側ダクトから画像形成装置外部への塵埃の流出を効果的に防止することができる。また、集塵フィルターに捕集された比較的大きな粉塵は、自重により落下して折り返し部に貯留される。これにより、集塵フィルターの目詰まりを抑制することができ、排気側ダクトから円滑に排気することができる。また、集塵フィルターの交換時期も延長することができる。
また、本発明の第9の構成によれば、上記第8の構成の画像形成装置において、集塵フィルターを通気方向に間隔を隔てて複数枚配置することにより、排気側ダクトから画像形成装置外部への塵埃の流出をより確実に防止することができる。
また、本発明の第10の構成によれば、上記第9の構成の画像形成装置において、集塵フィルターの密度を、通気方向下流側に向かうにつれて高くすることにより、塵埃を複数のフィルターに分散させて効率良く捕集することができる。
また、本発明の第11の構成によれば、上記第1乃至請求項10のいずれかの構成の画像形成装置において、現像容器の長手方向の略全域に亘って放熱部材を延在させることにより、放熱部材が現像容器の補強部材として機能する。
また、本発明の第12の構成によれば、上記第11の構成の画像形成装置において、放熱フィンを、通気路の通気方向に平行な平板状とすることにより、放熱フィンによって通気路内の通気方向に複数の流路が形成される。その結果、通気路内を通過する空気流が放熱フィンの表面及び裏面全体に接触するため、放熱フィンと空気流との接触面積が大きくなり、放熱フィンから空気流へ効率良く熱が伝達される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る現像装置を備えた画像形成装置の概略構成図である。図1において、画像形成装置100(ここでは一例としてデジタル複合機を示す)では、コピー動作を行う場合、後述する画像読取装置6において原稿の画像データを読み取り画像信号に変換する。一方、複合機本体2内の画像形成部3において、帯電ユニット4により図中のA方向に回転する感光体ドラム5が一様に帯電され、画像読取装置6で読み取られた原稿画像データに基づく露光ユニット(レーザー走査ユニット等)7からのレーザービームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像装置8により静電潜像にトナーが付着されてトナー像が形成される。この現像装置8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙が給紙機構10から用紙搬送路11及びレジストローラー対12を経由して画像形成部3に搬送され、この画像形成部3において転写ローラー13(画像転写部)により感光体ドラム5の表面におけるトナー像が用紙に転写される。そして、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着ローラー対14aを有する定着部14に搬送されてトナー像が定着される。定着部14を通過した用紙は、複数方向に分岐した用紙搬送路15に送られて、用紙搬送路15の分岐点に設けられた複数の経路切換ガイドを有する経路切換機構21、22によって用紙の搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、用紙搬送路16に送られて両面コピーされた後に)、第1排出トレイ17a、第2排出トレイ17bから成る用紙排出部に排出される。
また、感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)がクリーニング装置18の下流側に設けられている。さらに、給紙機構10は、複合機本体2に着脱自在に取り付けられ、用紙を収納する複数の給紙カセット10a、10bと、その上方に設けられるスタックバイパス(手差しトレイ)10cと、を備えてなり、これらは用紙搬送路11によって感光体ドラム5及び現像装置8等からなる画像形成部3に繋がっている。
画像形成装置100の本体上部には、画像読取装置6が配置されている。画像読取装置6は、原稿の画像情報を読み取るものであり、1枚ずつの原稿を手置きで読み取らせる場合には、原稿搬送装置27を開いて装置本体の上面に設けられたコンタクトガラス6a上に原稿を載置し、原稿束から1枚ずつを自動的に読み取らせる場合には、原稿束を、閉じた状態の原稿搬送装置27の給紙トレイ上27aに載置する。原稿束が給紙トレイ27a上に載置された場合は、当該原稿束から1枚ずつの原稿が自動的に順次コンタクトガラス6a上に送り込まれるようになっている。いずれの場合でもコンタクトガラス6a上に位置した原稿に、不図示の露光ランプから光が照射され、その反射光は画像光として不図示の反射鏡及び結像レンズ等の光学系を介して光電変換部(CCD)へ導かれる。
用紙搬送路15は、具体的には、定着ローラー対14aの下流側において、まず左右二股に分岐し、一方の経路(図1では右方向に分岐する経路)は第1排出トレイ17aに連通するように構成されている。そして、他方の経路(図1では左方向に分岐する経路)は搬送ローラー対19を経由して二股に分岐し、一方の経路(図1では左方向に分岐する経路)は第2排出トレイ17bに連通するように構成されている。これに対し、他方の経路(図1では下方向に分岐する経路)は用紙搬送路16に連通するように構成されている。
図2は、本発明の現像装置の側面断面図である。なお、図2では現像装置8を図1の裏面側から見た状態を示している。図2に示すように、現像装置8は、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器30を備えており、現像容器30は仕切壁30a、30bによって攪拌搬送室31、供給搬送室32、及び回収搬送室33に区画されている。攪拌搬送室31及び供給搬送室32には、トナーコンテナ9(図1参照)から供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して攪拌し、帯電させるための攪拌搬送スクリュー35a及び供給搬送スクリュー35bがそれぞれ回転可能に配設されている。また、回収搬送室33には磁気ローラー40から引き剥がされた現像剤を搬送するための回収搬送スクリュー35cが回転可能に配設されている。
現像容器30は図2の右斜め上方に延在しており、現像容器30内において供給搬送スクリュー35bの上方には磁気ローラー40が配置され、磁気ローラー40の右斜め上方には現像ローラー41が対向配置されている。そして、現像ローラー41は現像容器30の開口側(図2の右側)において感光体ドラム5(図1参照)に対向しており、それぞれの回転軸周りに関して図2の時計回り方向に回転する。
攪拌搬送室31には第1攪拌搬送スクリュー35aと対面してトナー濃度センサー(図示せず)が配置されており、トナー濃度センサーの検知結果に基づいてトナーコンテナ9からトナー補給口(図示せず)を介して攪拌搬送室31にトナーが補給されるようになっている。トナー濃度センサーとしては、例えば、現像容器30内におけるトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤の透磁率を検出する透磁率センサーが用いられる。
磁気ローラー40は、図2において時計方向に回転する非磁性の円筒状の回転スリーブと、回転スリーブに内包される複数の磁極を有する固定マグネット体で構成されている。現像ローラー41は、図2において時計方向に回転する非磁性の円筒状の現像スリーブと、現像スリーブ内に固定された現像ローラー側磁極で構成されており、磁気ローラー40と現像ローラー41とはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。現像ローラー側磁極は、固定マグネット体の対向する磁極(主極)と異極性である。
また、現像容器30には穂切りブレード45が磁気ローラー40の長手方向(図2の紙面と垂直方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード45は、磁気ローラー40の回転方向(図2の時計回り方向)において、現像ローラー41と磁気ローラー40との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード45の先端部と磁気ローラー40の表面との間には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
現像ローラー41には、直流電圧(以下、Vslv(DC)という)及び交流電圧(以下、Vslv(AC)という)が印加され、磁気ローラー40には、直流電圧(以下、Vmag(DC)という)及び交流電圧(以下、Vmag(AC)という)が印加されている。これらの直流電圧及び交流電圧は、現像バイアス電源からバイアス制御回路(いずれも図示せず)を経由して現像ローラー41及び磁気ローラー40に印加される。
現像装置8の動作について説明すると、攪拌搬送スクリュー35a及び供給搬送スクリュー35bによって、現像剤が攪拌されつつ軸方向(図2の紙面と垂直方向)に搬送され、仕切壁30aの両端部に形成された現像剤通過路(図示せず)を介して攪拌搬送室31、供給搬送室32間を循環する。これにより、現像容器30内のトナーを帯電させ、供給搬送スクリュー35bによって現像剤が磁気ローラー40に搬送される。そして、磁気ローラー40上に磁気ブラシ(図示せず)を形成する。磁気ローラー40上の磁気ブラシは穂切りブレード45によって層厚規制された後、磁気ローラー40と現像ローラー41との対向部分に搬送され、磁気ローラー40に印加されるVmag(DC)と現像ローラー41に印加されるVslv(DC)との電位差ΔV、及び磁界によって現像ローラー41上にトナー薄層を形成する。
現像ローラー41上のトナー層厚は現像剤の抵抗や磁気ローラー40と現像ローラー41との回転速度差等によっても変化するが、ΔVによって制御することができる。ΔVを大きくすると現像ローラー41上のトナー層は厚くなり、ΔVを小さくすると薄くなる。現像時におけるΔVの範囲は一般的に100V〜350V程度が適切である。
磁気ブラシによって現像ローラー41上に形成されたトナー薄層は、現像ローラー41の回転によって感光体ドラム5と現像ローラー41との対向部分に搬送される。現像ローラー41にはVslv(DC)及びVslv(AC)が印加されているため、感光体ドラム5と現像ローラー41との間の電位差によって感光体ドラム5側にトナーが飛翔し、感光体ドラム5上の静電潜像が現像される。
現像に用いられずに残ったトナーは、再度現像ローラー41と磁気ローラー40との対向部分に搬送され、磁気ローラー40上の磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ブラシは固定マグネット体の同極部分で磁気ローラー40から引き剥がされた後、回収搬送室33内に落下する。回収搬送室33内の現像剤は回収搬送スクリュー35cによって軸方向に搬送され、仕切壁30bの一端に形成された連通部(不図示)から供給搬送室32内の現像剤と合流する。即ち、攪拌搬送室31、供給搬送室32、回収搬送室33、現像剤通過路及び連通部によって現像容器30内に現像剤の循環経路が形成されている。
その後、トナー濃度センサー(不図示)の検知結果に基づいてトナー補給口(不図示)から所定量のトナーが補給され、供給搬送室32及び攪拌搬送室31を循環する間に再び適正なトナー濃度で均一に帯電された二成分現像剤となる。この現像剤が再び供給攪拌スクリュー35bにより磁気ローラー40上に供給されて磁気ブラシを形成し、穂切りブレード45へ搬送される。
また、穂切りブレード45の左側には、穂切りブレード45と現像剤との摩擦によって発生する摩擦熱を放熱するための放熱部材47が設けられている。放熱部材47は、穂切りブレード45に接触する基端部47aと、基端部47aから上向きに突出する放熱フィン47bとで構成されている。
放熱フィン47bは現像容器30の側壁(図2における左側壁)の外側に配置されており、カバー部材48と現像容器30の左側壁とで形成された通気路50内に突出している。カバー部材48の両端部(通気路50の流入側及び流出側)には、通気路50の内部と連通する吸気側開口48a及び排気側開口48bが形成されており、吸気側開口48a及び排気側開口48bには筒状の連結ボス部49a、49bが突設されている。
また、現像容器30内の現像剤が通気路50に流出しないように、現像容器30と穂切りブレード45との隙間にはシール材(図示せず)が配置されている。
図3は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の現像装置8及び送風機構60の外観斜視図、図4は、通気路50の上部を開放した状態を示す現像装置8の斜視図、図5は、現像装置8に配置される放熱部材47の斜視図である。
送風機構60は、現像装置8の通気路50に空気を流して放熱部材47を冷却するものであり、画像形成装置100の外部から空気を吸入する吸気側ダクト51と、吸気側ダクト51から吸入され、通気路50を通過した空気を画像形成装置100の外部へ排出する排気側ダクト53と、吸気側ダクト51から空気を吸入する吸気ファン70とで構成される。吸気側ダクト51、排気側ダクト53は、通気路50の延在方向と略直交する方向に延在している。また、現像装置8は支持フレーム61上に着脱可能に支持されており、支持フレーム61と共に矢印BB′方向に回動可能となっている。
吸気側ダクト51及び排気側ダクト53は、画像形成装置100の外部と連通する第1ダクト部51a、53aと、第1ダクト部51a、53aと通気路50の両端部とを連通する第2ダクト部51b、53bとで構成されている。第2ダクト部51b、53bは、可撓性のチューブ、パイプや、蛇腹状の筒等により形成されており、フレキシブルに湾曲可能となっている。なお、図3では第1ダクト部51a、53aと第2ダクト部51b、53bとを切り離した状態を示している。
吸気側ダクト51の第1ダクト部51a内には吸気ファン70が配置され、第1ダクト部51aの端部には吸気口52が形成されている。また、排気側ダクト53の第1ダクト部53aの端部には排気口54が形成されている。
放熱部材47は、通気路50の長手方向(通気方向)に平行な一対の平板状の放熱フィン47bが互いに対向するように配置されている。この放熱フィン47bが通気路50の長手方向(通気方向)に沿って4組配置されており、通気路50内には計8枚の放熱フィン47bが突出している。放熱部材47の材質としては、アルミニウム、銅等の熱伝導性に優れた金属が好ましい。また、放熱部材47は現像容器30の長手方向の略全域に亘って延在するため、現像容器30の補強部材としての役割も果たしている。
磁気ローラー40の外周面に磁気ブラシを形成している現像剤は、穂切りブレード45との摩擦により摩擦熱を発生する。この摩擦熱は、現像剤と接触状態にある穂切りブレード45に伝導され、次に穂切りブレード45と接触している放熱部材47の基端部47aに伝導され、さらに放熱フィン47bに伝導される。放熱フィン47bは通気路50内に突出しているので、通気路50内を流れる空気流によって冷却される。このようにして、磁気ローラー40上で現像剤が発する熱は、穂切りブレード45及び放熱部材47を介して放熱される。
本実施形態によれば、放熱部材47の放熱フィン47bが通気路50内に突出しているため、通気路50内の空気流を直接放熱フィン47bに当てて冷却することができ、現像剤の冷却効率が向上する。また、通気路50は現像容器30の外側に形成されており、現像容器30と穂切りブレード45との隙間はシール材により密閉されているため、現像容器30内の現像剤の通気路50内への流出を極力抑制することができる。
また、放熱フィン47bを通気路50の長手方向に沿って平行に配置することにより、放熱フィン47bによって形成される隙間は通気路50内の通気方向に複数の流路を形成する。これにより、通気路50内を通過する空気流が放熱フィン47bの表面及び裏面全体に接触するため、放熱フィン47bと空気流との接触面積が大きくなり、放熱フィン47bから空気流へ効率良く熱が伝達される。
図6は、支持フレーム61を図3の左方向から見た斜視図、図7は、支持フレーム61を上方から見た斜視図である。支持フレーム61は、現像装置8を載置可能な底面部61aと、底面部61aに略垂直に配置され、吸気側ダクト51及び排気側ダクト53の第2ダクト部51b、53bが固定される背面部61bと、画像形成装置100本体に対し回動可能に支持される支点部61cを有している。また、支持フレーム61の一端には、現像装置8の攪拌搬送スクリュー35a、供給搬送スクリュー35b、回収搬送スクリュー35c、磁気ローラー40、及び現像ローラー41に駆動力を伝達する駆動モーター62が配置されている。
支持フレーム61の底面部61aは現像装置8を円滑に挿入または引き出し可能とするためにレール形状となっている。また、底面部61aの下面は不図示のカム部材に当接しており、カム部材を回動させることで、支持フレーム61が支点部61cを中心として回動する。その結果、現像装置8は、現像ローラー41が感光体ドラム5から離間し、画像形成装置100本体から着脱可能な位置(以下、着脱位置という)と、現像ローラー41が感光体ドラム5に対して予め定められたギャップで対向し、感光体ドラム5にトナーを供給可能な位置(以下、現像位置という)とに選択配置される。
着脱位置に配置された現像装置8は、支持フレーム61の底面部61aの長手方向に沿って挿入または引き出されることにより、支持フレーム61に対して装着及び離脱(着脱)される。また、現像装置8を現像位置に配置すると、現像装置8から感光体ドラム5にトナーの供給が可能となる。背面部61bには、第2ダクト部51bと連結ボス部49a、第2ダクト部53bと連結ボス部49bとをそれぞれ連結する連結部材63が付設されている。
図8は、連結部材63の斜視図である。連結部材63は、吸気側ダクト51及び排気側ダクト53に対向する側に、第2ダクト部51b、53bの端部が接続される円筒状の連結部64が突設されている。また、連結部材63の連結ボス部49a、49bに対向する側には、ウレタンゴム等の弾性材料で形成されたガイド部65が設けられている。
ガイド部65は、両端部に傾斜面65aを有する上面視台形状であり、ガイド部65の中央部には連結部材63内で連結部64と連通する嵌合孔65bが形成されている。
図9は、支持フレーム61側の連結部材63と現像装置8側の連結ボス部49a、49bとが連結される様子を示す概略平面図である。図9を用いて画像形成装置100本体に対する現像装置8の着脱動作について説明する。現像装置8を画像形成装置100本体に装着する場合、まず、支持フレーム61を着脱位置(図3の矢印B′方向に回動させた位置)に配置した状態で、画像形成装置100本体の前面側(図3の手前側)から支持フレーム61の底面部61aに沿って矢印X方向に現像装置8を挿入する。この現像装置8の挿入操作に伴い、図9(a)に示すように、現像装置8の連結ボス部49a、49bがガイド部65の傾斜面65aと接触する。
現像装置8をさらに挿入していくと、連結ボス部49a、49bはガイド部65を弾性変形させながら移動する。そして、連結ボス部49a、49bがガイド部65の中央部の嵌合孔65bに対向する位置まで移動したとき、弾性変形したガイド部65が復元力によって元の形状に戻り、図9(b)に示すように、連結ボス部49a、49bがガイド部65の嵌合孔65bに嵌合する。これにより、通気路50の吸気側開口48aと吸気側ダクト51、排気側開口48bと排気側ダクト53とが連結部材63を介してそれぞれ連通する。
この状態から、支点部61cを中心として支持フレーム61を所定方向(図3の矢印B方向)に回動させると、現像装置8が着脱位置から現像位置に回動し、現像装置8から感光体ドラム5にトナーを供給することが可能となる。
一方、現像装置8を取り外す場合は、支持フレーム61を反対方向(図3の矢印B′方向)に回動させて現像装置8を着脱位置に配置する。そして、支持フレーム61の底面部61aに沿って現像装置8を矢印X′方向(画像形成装置100本体の前面側)に引き出す。現像装置8の引き出し操作に伴い、連結ボス部49a、49bはガイド部65を弾性変形させながら移動し、現像装置8が所定量引き出された時点で連結ボス部49a、49bが連結部材63から離間する。
上記の構成により、支持フレーム61に沿って現像装置8の挿入または引き出し操作を行うだけで、連結ボス部49a、49bと連結部材63とを同時に連結し、連結ボス部49a、49bと連結部材63との連結を同時に解除することができる。従って、吸気側開口48aと吸気側ダクト51、及び排気側開口48bと排気側ダクト53を別個に連通させたり、連通を解除したりする必要がなくなり、現像装置8の着脱操作を簡素化することができる。また、ガイド部65を弾性材料で形成したので、連結ボス部49a、49bと連結部材63との連結部分の気密性も確保される。
また、吸気側ダクト51及び排気側ダクト53の第2ダクト部51b、53bをフレキシブルな構成としたので、支持フレーム61の回動に応じて第2ダクト部51b、53bが自由に湾曲する。これにより、支持フレーム61の回動による第2ダクト部51b、53bと連結部材63との連結部分の外れ、或いは第1ダクト部51a、53aと第2ダクト部51b、53bとの連結部分の外れを防止することができる。
図10は、本実施形態に用いられる排気側ダクト53の第2ダクト部53bの内部構造を示す部分断面図である。なお、ここでは図示しないが、吸気側ダクト51の第2ダクト部51bも同様の構成である。第2ダクト部53bは、軟質樹脂製のチューブ67と、チューブ67に内接するコイルバネ68とで構成されている。チューブ67内にコイルバネ68を配置することにより、第2ダクト部53bの湾曲状態に係わらずチューブ67の形状が円筒状に保持される。これにより、第2ダクト部53b内の空気の流れを円滑にすることができる。
また、コイルバネ68によって第2ダクト部53b内に環状の凸部が多数形成されるため、仮に現像容器30内の現像剤が通気路50内に進入したとしても、空気流と共に第2ダクト部53bを通過する際にコイルバネ68に引っ掛かり、下流側の第1ダクト部53aや排気口54まで到達し難くなる。従って、排気口54からの現像剤の排出を抑制するとともに、排気側ダクト53に配置される集塵フィルター(図14参照)を長寿命化することができる。
図11は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置に搭載される現像装置の一例を示す側面断面図である。本実施形態に用いられる現像装置8は、穂切りブレード45が感光体ドラム5側(図11の右側)に配置されており、放熱部材47、通気路50も感光体ドラム5側に形成されている。これにより、吸気側開口48a、排気側開口48b、及び連結ボス部49a、49bも感光体ドラム5に対向する方向に突出している。また、現像装置8は矢印BB′方向に回動可能な支持フレーム61上に着脱自在に支持されている。現像装置8の他の部分の構成や動作については、図2に示した現像装置8と同様であるため説明を省略する。
図12は、第2実施形態に係る画像形成装置における、現像装置8の通気路50と吸気側ダクト51及び排気側ダクト53との連結機構を示す概略図である。本実施形態では、吸気側ダクト51及び排気側ダクト53を第1実施形態と反対側(感光体ドラム5側)に延在させるとともに、連結部材63を支持フレーム61と別個に設けておき、支持フレーム61の着脱位置から現像位置への回動によって通気路50と吸気側ダクト51及び排気側ダクト53とを連結し、支持フレーム61の現像位置から着脱位置への回動によって通気路50と吸気側ダクト51及び排気側ダクト53との連結を解除する。吸気側ダクト51及び排気側ダクト53の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態の現像装置8の着脱動作を図12(a)、(b)に基づいて説明する。現像装置8を画像形成装置100本体に装着する場合、まず、第1実施形態と同様の手順により、着脱位置に配置された支持フレーム61上に現像装置8を装着する。次に、支持フレーム61を図11の矢印B方向に回動させることにより、現像装置8を着脱位置から現像位置方向(図12の矢印Y方向)へ移動させる。これにより、図12(a)に示すように、吸気側開口48a及び排気側開口48b側に設けられた連結ボス部49a、49bが、連結部材63側に形成されたガイド部65の周縁部に接近する。ガイド部65には、嵌合孔65bの周縁部に傾斜面65aが形成されている。
支持フレーム61をさらに回動させると、連結ボス部49a、49bはガイド部65に接触し、ガイド部65の周縁部を弾性変形させながら傾斜面65aに沿って嵌合孔65bに挿入されていく。そして、現像装置8を現像位置まで移動させたとき、図12(b)に示すように、連結ボス部49a、49bがガイド部62aの嵌合孔65bに嵌合する。これにより、通気路50の吸気側開口48aと吸気側ダクト51、排気側開口48bと排気側ダクト53とが連結部材63を介してそれぞれ連通する。
一方、現像装置8を取り外す場合は、支持フレーム61を図11の矢印B′方向に回動させることにより、現像装置8を現像位置から着脱位置方向(図12の矢印Y′方向)に移動させる。現像装置8の移動に伴い、連結ボス部49a、49bはガイド部65の周縁部を弾性変形させながら嵌合孔65bから引き抜かれ、現像装置8が所定位置まで移動した時点で連結ボス部49a、49bが連結部材63から離間する。
この構成によれば、現像装置8を支持フレーム61と共に回動させる操作を行うだけで、連結ボス部49a、49bと連結部材63とを同時に連結し、連結ボス部49a、49bと連結部材63との連結を同時に解除することができる。従って、現像装置8の着脱操作を簡素化することができる。また、ガイド部65を弾性材料で形成したので、連結ボス部49a、49bと連結部材63との連結部分の気密性も確保される。
また、本実施形態では、連結部材63が支持フレーム61と共に回動しないため、連結部材63に連結される第2ダクト部51b、53bを必ずしもフレキシブルに構成する必要はない。
なお、上記第1、第2実施形態では、吸気側開口48a及び排気側開口48b側に連結ボス部49a、49bを設け、連結部材63側に弾性材料で形成されたガイド部65を設けたが、吸気側開口48a及び排気側開口48b側にガイド部65を設け、連結部材63側に連結ボス部49a、49bを設けても良い。また、ガイド部65の側面若しくは嵌合孔65bの周縁部に傾斜面65aを設ける代わりに、連結ボス部49a、49bの側面若しくは周縁部に傾斜面を設けても良いし、ガイド部65と連結ボス部49a、49bの両方に傾斜面を設けても良い。
図13は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の送風機構を構成する排気側ダクト53の第1ダクト部53aの斜視図であり、図14は、第1ダクト部53aの集塵部80の蓋部83を取り外した状態を示す斜視図である。本実施形態では、排気側ダクト53の第1ダクト部53aに集塵部80が設けられている。集塵部80は、現像装置8から通気路50内に取り込まれ、空気流によって排気側ダクト53に搬送された現像剤を捕集する。現像装置8の構成や送風機構60の他の部分の構成については第1、第2実施形態と同様であるため説明を省略する。なお、図13、14では第1ダクト部53aの左端が通気方向上流側となっており、第2ダクト部53b(図3参照)が連結される。
図13及び図14に示すように、集塵部80は略矩形状であり、集塵部80内の上端から中央やや下方までを仕切る仕切壁80aが設けられている。集塵部80内は隔壁80aによって通気方向上流側の第1通気室80bと通気方向下流側の第2通気室80cに区画されており、第1通気室80bと通気方向下流側の第2通気室80cは集塵部80内の下方の折り返し部80dにおいて連通している。また、第1通気室80bの上方には空気流入口80eが設けられており、第2通気室80cの上方には空気流出口80fが設けられている。これにより、集塵部80内には、空気流入口80dから第1通気室80b、折り返し部80d、第2通気室80cを通過して空気流出口80eに至る略U字状の通気経路が形成されている。
第2ダクト部53b(図3参照)から第1ダクト部53a内に流れ込んだ空気流は、空気流入口80dから第1通気室80b、折り返し部80dを順次通過して第2通気室80cに流れ込む。第2通気室80cには粉塵を捕集するための第1集塵フィルター81a、第2集塵フィルター81bが間隔を隔てて配置されている。第1集塵フィルター81a、第2集塵フィルター81bとしては、不織布等で形成された空調用フィルターを用いることができる。第1集塵フィルター81a、第2集塵フィルター81bは、集塵部80の内壁に形成されたリブにより着脱自在に支持されている。
ここで、通気方向下流側の第2集塵フィルター81bとして、通気方向上流側の第1集塵フィルター81aより密度が高いフィルターを用いることにより、通気方向上流側の第1集塵フィルター81aで比較的大きめの塵埃を捕集し、下流側の第2集塵フィルター81bで細かい塵埃を捕集することができる。そして、第1集塵フィルター81aとして低密度のフィルター素材を用いることで、フィルター内の奥部にまで塵埃を進入させて捕集、蓄積することが可能になり、それでも捕集しきれなかった塵埃は第2集塵フィルター81bで捕集することができる。第1集塵フィルター81a及び第2集塵フィルター81bを順次通過した空気流は、空気流出口80fから排気口54を介して画像形成装置100の外部へ排出される。
このようにして、捕集する塵埃を2つのフィルターに分散させて効率よく取り除くことができるため、画像形成装置100の外部への粉塵の排出を簡単な構成で確実に防止することができる。
また、第1集塵フィルター81aに捕集された比較的大きな粉塵は、自重により落下して折り返し部80dに貯留される。これにより、第1集塵フィルター81aの目詰まりを抑制することができ、排気側ダクト53から排気口54を介して円滑に排気することができる。また、第1集塵フィルター81aの交換時期も延長することができる。従って、集塵性能や低ランニングコスト化が一層高められた送風機構60を提供することができる。
さらに、第1集塵フィルター81a及び第2集塵フィルター81bは、集塵部80に対して着脱自在であるので、蓋部83を取り外して第1、第2集塵フィルター81a、81bを容易に交換することができる。従って、集塵性能の向上や低ランニングコスト化が図られたことに加えて、メンテナンスにおける作業効率が一層向上した送風機構60を提供することができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態に示した放熱部材47や吸気側ダクト51、排気側ダクト53の形状、配置等は、上記各実施形態に特に限定されるものではなく、画像形成装置100の構成等に応じて適宜設定することができる。
また、上記各実施形態では、吸気側ダクト51から通気路50を通過して排気側ダクト53に至る空気流を発生させる冷却ファンとして、吸気側ダクト51に吸気ファン70を設けたが、排気側ダクト53に排気ファンを設けても良い。
また、本発明の画像形成装置100としては、図1に示したモノクロ複合機に限らず、例えばモノクロ複合機以外のカラー複合機、モノクロプリンター、カラープリンター、ファクシミリ等の種々の画像形成装置に適用できることはいうまでもない。