JP2012191985A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加圧して炊飯する炊飯器において、圧力弁が開放されても加圧状態では蓋体のロックが解除されない炊飯器を提供する。
【解決手段】圧力弁開放機構30は、プランジャー34の移動を伝動するリンク機構38と、リンク機構38により作動される作動部材43を有し、作動部材43に隣接して開放抑制ロック部材60が配置され、蓋体ロック機構70のロックの解除を抑制する。開放抑制ロック部材60には案内部材62に枢支された揺動カム63が係合される。作動部材43には、圧力弁を作動させる作動軸44とロック部材押圧部45とが形成され、作動部材43により圧力弁が閉状態とされるとロック部材押圧部45が開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70のロックの解除を抑制するように移動させ、圧力弁が開状態とされたとき、開放抑制ロック部材60を揺動カム63の作動により蓋体ロック機構70のロックが解除するように移動させる。
【選択図】図5

Description

この発明は、炊飯器に関し、詳しくは、加圧状態から急激な減圧をすることにより爆発的な撹拌作用を起こして炊飯を行うものにおいて、攪拌のための加圧・減圧の時には炊飯器の蓋が開かないように制御することができる炊飯器に関する。
従来から美味しいご飯を炊き上げるために、炊飯工程中に鍋内に圧力を加える炊飯器が数多く提案されている。
例えば、下記特許文献1では、本出願人により開発された、炊飯の過程で加圧と減圧を繰り返し行う方式、つまり加圧時に高温を与えて熱と水分を米の芯に浸透させ、その状態からの急激な減圧によって起きる爆発的対流により米をかき混ぜ熱をむらなく通す、いわゆる「おどり炊き」方式の炊飯器が開示されている。この炊飯方式は、加圧時には例えば1.2気圧、105℃で炊飯し、減圧時には急激に1気圧まで減圧することを、被炊飯物に応じて数回乃至十数回繰り返すものである。そうすると、米の場合には加圧時には熱と水分が米の芯まで浸透して甘みと粘りを引き出し、減圧時には突沸が発生して米が鍋の底からかき混ぜられることになるので、米の吸水が促進され米が芯からα化するとともに、撹拌により鍋の中心部まで均一に加熱され、ふっくらしたご飯が炊けるとされている。
このように、この方式の炊飯器では、被炊飯物を入れる鍋に溜められた水が炊飯時に加熱され加圧された状態から急激に減圧されると、一気に沸騰して激しい熱対流を引き起こすこととなり、この沸騰熱が米に浸透し、美味さを引き出すことができ、かつ沸騰水によりかき混ぜられた米は吸水が促進され、各粒の芯からα化されるとされている。
この種の炊飯器としては、蓋体に設けられた鍋と外気とを連通する蒸気通路内に位置するように、蒸気通路を閉塞する圧力弁を配設し、鍋内を大気圧より高い圧力に加圧できるようにしたものがある。しかし、このような加圧式炊飯器では、鍋内が加圧されている状態において蓋体を開放可能に構成した場合には、加圧中に炊飯器の蓋体を誤って開けると蓋体が勢いよく開放されたり、沸騰した蒸気が噴出したりするおそれがある。そこで、瞬間的な減圧のときをも含めて加圧中には蓋体が開かないように抑制する機構を設ける必要があり、様々な工夫がなされている。
このため、この種の圧力炊飯器では、鍋内を大気圧より高い圧力に加圧可能とした状態では、蓋体の開放を制御するロック片の、本体に係合する蓋体のフック(ロック機構)の係合解除方向への移動、または、ロック片を係合解除方向に移動させるロック解除操作部の操作自体を不可能とするための自動開放装置が設けられている(下記特許文献2参照)。
この特許文献2の圧力炊飯器は、ロック片の作動部材として、蒸気通路の圧力弁の駆動手段を兼用しているので、鍋の内圧を大気圧と平衡させるために圧力弁による鍋内の密閉を解除した直後は、鍋の内圧が大気圧より高い状態になっているにも拘わらず、蓋体が開放可能な状態になる。
また、この炊飯器では、圧力弁を動作させる作動部材をフック(ロック機構)の移動領域に進入させることにより、ロック解除操作部の操作を不可能とする。そのため、圧力弁によって鍋内を大気圧より高い圧力とした状態で、蓋体が変形した場合には、ロック片がフック(ロック機構)の間に挟み込まれた状態から離脱できず、圧力弁による圧力を解除できない場合があるとされている(下記特許文献3参照)。
そこで、特許文献3では、フック(ロック機構)の移動領域に進入し、フック(ロック機構)の係合解除方向の移動を阻止する蓋ロック手段を、圧力弁の開放手段とは別に設けるとともに、開放手段が圧力弁に調圧動作をさせるときは開放手段が蓋ロック手段と連動して蓋ロック手段をフックに係合させ、開放手段が動作して圧力弁を開放するときは開放手段が蓋ロック手段と連動せずに動作して圧力弁を開放するようにしている。このようにすることにより、鍋の内圧や温度により蓋体が変形しても、圧力弁は独立して確実に動作可能となり、圧力解除できる。
しかしながら、この特許文献3の炊飯器は、鍋の内圧が大気圧より高くなった状態で、意図的に蓋体を変形させるものではなく、仮に変形した場合でも、開放手段を確実に動作させるというものである。そのため、圧力弁による蒸気通路の密閉を解除した状態で、蓋体に変形が生じていなければ、特許文献1と同様に、蓋ロック手段の係合が解除され、蓋体が開放可能な状態になる。また、鍋の内圧が所定圧力になると蓋体を変形させ、その圧力を下回ると変形をなくするという構成を、意図的に製品毎にバラツキなく実現するのは不可能である。
そこで、特許文献4では、ソレノイドにより第1移動位置から第2移動位置に移動するスライド部材を備え、スライド部材が第1移動位置に移動した状態で、ロック作動部の変位部材(ハート型カム)の突入又は没入により阻止部材を操作して、ロック解除操作部の操作によるロック部材の係合解除方向への移動を阻止可能にしたものである。この炊飯器はロック作動部に変位部材(ハート型カム)を使用した構成に特徴があるが、この部材は突入又は没入が急激かつ頻繁に繰り返される場合には必ずしも適していない。
特開2004−344568号公報 特開2001−137110号公報 特開2007−44223号公報 特開2009−291241号公報
以上の様に、減圧機構を構成する圧力弁が備えられて圧力調整をする加圧式の炊飯器においては、炊飯器内が加圧状態にされたとき、蓋体が開放されると使用者に危険が及ぶおそれがないとは言えず、加圧、減圧が繰り返されるときには蓋体のロック解除釦を押しても蓋体が開けられない状態にロックしておくことが好ましい、そして、この蓋体のロックを圧力弁が閉じた状態となったとき自動的かつ強制的にされるようにすると、使用者の不注意による蓋体の開放が防止されるのでさらに好ましく、蓋体のロックが確実にできるようにすることが望まれている。
上記課題を解決するため、本願の発明者は、種々検討をした結果、圧力弁と圧力弁開放機構が設けられた炊飯器において、圧力弁と圧力弁開放機構との間にリンク機構を設け、このリンク機構に隣接して蓋体ロック機構の開放抑制ロック部材を設け、開放抑制ロック部材は、減圧時にはリンク機構が作動しても遅延時間を持って作動することにより、頻繁な加圧、減圧の際には開放抑制ロック部材により蓋体のロックを継続することが、簡単な構成によってできることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、圧力弁及び圧力弁開放機構が備えられた炊飯器において、炊飯器内が加圧状態にあるときは、蓋体のロックが解除されないようにされた、安全性の高い炊飯器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の炊飯器は、水と米とを含む被炊飯物を入れる鍋と、該鍋を収容する開口部及び前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段並びに該加熱手段を制御する制御手段を有する炊飯器本体と、前記鍋及び前記炊飯器本体の開口部を塞ぐ蓋体と、前記蓋体を前記炊飯器本体にロックし及びロックを解除する蓋体ロック機構と、前記蓋体内に設けられた、前記鍋内と外気とを連通する蒸気通路と、前記蒸気通路を連通又は遮断する圧力弁と、前記圧力弁を強制的に開放状態にするための圧力弁開放機構を有し、前記鍋内を大気圧より高い圧力に加圧して炊飯する炊飯器において、前記圧力弁開放機構とは別に前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するための開放抑制機構が設けられ、前記開放抑制機構は前記蓋体ロック機構に係合することにより前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制する開放抑制ロック部材と、前記開放抑制ロック部材に係合され、荷重により前記開放抑制ロック機構を作動させる揺動カムを有し、前記圧力弁の作動開始時は前記圧力弁開放機構が前記開放抑制ロック部材と連動して該開放抑制ロック部材を前記蓋体ロック機構に係合させ、前記圧力弁開放機構が動作して圧力弁を開放するときは前記圧力弁開放機構が前記開放抑制ロック部材と連動しないで動作し、前記開放抑制ロック部材は前記揺動カムの荷重により復帰して該開放抑制ロック部材の前記蓋体ロック機構との係合を解くことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、前記圧力弁開放機構は、電気的又は機械的手段によって移動が可能なプランジャーと、前記プランジャーの移動を伝動するためのリンク機構と、前記リンク機構から伝動された前記プランジャーの移動によって作動される作動部材とを有し、前記作動部材には、前記開放抑制機構が隣接して配置され、前記作動部材には、前記圧力弁を開放させる作動軸と前記開放抑制ロック部材を押動するロック部材押圧部とが形成されており、前記作動部材の作動により前記圧力弁が閉状態とされたとき、前記作動部材の作動に伴い前記ロック部材押圧部が前記開放抑制ロック部材を前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するように移動させ、前記作動部材の移動により前記圧力弁が開状態とされたとき、前記作動部材の移動に伴い前記開放抑制ロック部材を前記揺動カムの作動により前記蓋体ロック機構のロックが解除されるように移動させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の炊飯器において、前記リンク機構は、略中央部が前記蓋体に枢支されるリンクバーで形成され、前記リンクバーの両端部にはそれぞれ貫通孔が形成され、一方の前記貫通孔は前記プランジャーの端部と、他方の前記貫通孔は前記作動部材と、それぞれ遊動可能に連結され、前記リンクバーの前記蓋体との枢支部を中心として回動されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の炊飯器において、前記プランジャーの端部には、前記プランジャーの移動に追従可能な移動部材が設けられ、前記リンクバーの一方の前記貫通孔は前記移動部材に遊動可能に連結されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、前記開放抑制機構は前記開放抑制ロック部材を移動可能に保持する案内部材を有し、前記案内部材には前記揺動カムが枢支され、前記開放抑制ロック部材は、前記案内部材によってガイドされ、先端部に開放抑制突起を有し、他端部に前記揺動カムに係合するカム用突起を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の炊飯器において、前記揺動カムは前記カム用突起と係合する凹部を有し、かつ前記案内部材に枢支するための軸を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5に記載の炊飯器において、前記揺動カムは、前記カム用突起に枢支されており、かつ前記案内部材に枢支されていることを特徴とする請求項に記載の炊飯器。
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の炊飯器において、前記揺動カムには、加重板が設けられていることを特徴とする。
本発明は上記の構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏する。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明によれば、蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するための開放抑制ロック部材を圧力弁開放機構とは別に設け、圧力弁の作動開始時は圧力弁開放機構が開放抑制ロック部材と連動して開放抑制ロック部材を蓋体ロック機構に係合させ、圧力弁開放機構が動作して圧力弁を開放するときは圧力弁開放機構が開放抑制ロック部材と連動しないで遅延して動作し、開放抑制ロック部材は揺動カムの荷重により復帰し蓋体ロック機構との係合を解くようになされているので、鍋の内部が加圧状態となるように作動部材が移動すると同時に、作動部材が開放抑制ロック部材を押動して蓋体ロック機構のロックが解除されないようにし、炊飯器が加圧状態のときに蓋体が開けられることを抑制することができるとともに、作動部材が頻繁に移動と復帰を繰り返す攪拌のための加圧及び減圧の時には炊飯器の蓋が開かないように制御できる安全な炊飯器を提供することができる。美味しいご飯を炊飯するには、減圧の回数が少ないと十分な撹拌効果が得られないので減圧を何度も繰り返す必要があるが、加圧、減圧が繰り返されるときには蓋体が開けられない状態にロックしておける炊飯器が得られる。
請求項2の発明によれば、圧力弁開放機構は、移動が可能なプランジャーと、プランジャーの移動を伝動するためのリンク機構と、伝動されたプランジャーの移動によって作動される作動部材とを有し、作動部材には案内部材により移動可能に保持され蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するための開放抑制ロック機構が隣接して配置され、開放抑制ロック部材には案内部材に枢支された揺動カムが係合され、作動部材には圧力弁の開閉機構を作動させる作動軸とロック部材を押動するロック部材押圧部とが形成されており、開放抑制ロック部材は作動部材の移動により圧力弁が閉状態とされたとき、作動部材の移動に伴いロック部材押圧部が開放抑制ロック部材を蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するように移動させ、作動部材の移動により圧力弁が開状態とされたとき、作動部材の移動に伴い開放抑制ロック部材を揺動カムの作動により蓋体ロック機構のロックが解除されるように移動させる機構を有するので、簡単な機構で作動部材が頻繁に移動と復帰を繰り返す攪拌のための加圧及び減圧の時には炊飯器の蓋が開かないように制御することができる安全な炊飯器を提供することができる。
請求項3の発明によると、リンク機構は、略中央部が蓋体に枢支されるリンクバーで形成され、リンクバーの両端部にはそれぞれ貫通孔が形成され、一方の貫通孔はプランジャーの端部と、他方の貫通孔は作動部材と、それぞれ遊動可能に連結され、リンクバーの蓋体との枢支部を中心として回動されるので、リンク機構を簡単な構造で作成することができ、炊飯器の製造コストを減らすことができる。
請求項4の発明によれば、プランジャーの一端部には、プランジャーの移動に追従可能な移動部材が設けられ、リンクバーの一方の貫通孔は移動部材に遊動可能に連結されているので、このプランジャー自体にリンク機構と連結される部分を形成する必要がなく、電気的又は機械的に作動される精密な部材であるプランジャーの設計が容易に行え、また、プランジャーの故障を抑制することができる。
請求項5の発明によれば、開放抑制ロック部材は、先端部に開放抑制突起を他端部に揺動カムに遊嵌するカム用突起を有しており、揺動部材の溝部と開放抑制ロック部材のカム用突起を遊嵌させることにより、開放抑制ロック部材の動きを円滑に制御して開放抑制ロック部材を蓋体ロック機構のロック部材当接部から元位置に導くことができる。
請求項6の発明によれば、揺動カムには、カム用突起と係合する凹部を有し、また案内部材に枢支するための軸を有するので、簡単な機構で揺動カムと開放抑制ロック部材とが係合でき、また揺動カムを案内部材に枢支することができるので、組み立てが簡単である。
請求項7の発明によれば、揺動カムはカム用突起に枢支され、また案内部材に枢支されている。揺動カムと開放抑制ロック部材とが確実に連係動作することができ、また揺動カムを案内部材に枢支することができるので、動作が円滑である。
請求項8の発明によれば、揺動カムは、加重板が付設されることによりカムの重みが増すので、開放抑制ロック部材が蓋体ロック機構が開放されるときには、開放抑制ロック部材を円滑に元位置に復帰させることができるようになる。
本発明の1実施例にかかる炊飯器の外観斜視図である。 本実施例にかかる炊飯器の蓋体の外蓋を外しその内部状態を示す平面図である。 本実施例にかかる炊飯器の蓋体の一部を外しその内部状態を示す側面図である。 本実施例にかかる炊飯器の蓋体の一部を外しその内部状態を示す斜視図である。 本実施例にかかる図4の炊飯器の蓋体の内部の一部拡大図である。 本実施例にかかる炊飯器の、圧力弁と圧力弁開放機構が作動していない状態における蓋体内部平面図である。 本実施例にかかる炊飯器の、図6のVII−VII線における一部断面図である。 本実施例にかかる炊飯器の、圧力弁と圧力弁開放機構と開放抑制ロック部材の作動状態を示す蓋体内部平面図である。 本実施例にかかる炊飯器の、図8のIX−IX線における一部断面図である。 圧力弁を示す説明図である。 蓋体ロック機構を示した斜視図である。 リンク機構を備えた圧力弁開放機構の分解斜視図である。 案内部材及び開放抑制ロック部材及び揺動カムを示す分解斜視図である。 案内部材及び開放抑制ロック部材及び揺動カムの関係を示す変形例の一部断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための炊飯器を例示するものであって、本発明をこの炊飯器に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
本発明の実施例に係る炊飯器1を図1〜図14を用いて説明する。
図1に示すように、炊飯器1は、水と米とを含む被炊飯物を入れる鍋と、この鍋を着脱自在に収容する開口部及び鍋内の被炊飯物を加熱する誘導加熱コイル等の加熱手段並びに加熱手段を制御して被炊飯物の炊飯及び保温制御を行なう制御手段を有する炊飯器本体2と、鍋及び炊飯器本体2の開口部を塞ぐ蓋体3とを備えている。
蓋体3には、蓋体3を炊飯器本体2にロックし及びロックを解除する蓋体ロック機構70と、蓋体3内に設けられた鍋と外気とを連通する蒸気通路と、蒸気通路を連通又は遮断して鍋内の圧力を実質的に一定とするように開閉機構を有する圧力弁29(図10参照)と、圧力弁29に付設され圧力弁29を強制的に開状態にするための圧力弁開放機構30が設けられ、制御手段の指示によって鍋内を大気圧より高い圧力に加圧して炊飯することができる。
図示を省略した制御手段は、加熱手段の加熱量を制御するとともに、鍋内の圧力を略一定とするように鍋と外気とを連通又は遮断する圧力弁29と、圧力弁29を強制的に開状態にするための圧力弁開放機構30とを制御することによって、鍋内の圧力の制御を行なう。すなわち、制御手段は、被炊飯物の沸騰中に圧力弁開放機構30により圧力弁29を少なくとも1回開動作させて鍋内の圧力を変更するようにされている。なお、制御手段による制御は、制御手段に記憶されたプログラムを実行することで行われる。
炊飯器本体2は、その内部に鍋を収容する非金属材料で成形された有底筒状の内ケースと、この内ケースを覆う外ケースとを有し、内ケース内に鍋が着脱自在に収容されるようになっている。内ケースにはその上端部に外周へ突出したフランジ部が形成されている。鍋にはその上端開口部に外方に張り出すフランジが形成されており、このフランジが内ケースのフランジ部に掛るように載置される。
また、内ケースのフランジ部の対向する側面側には、一部分を切り欠いた切り欠き部が形成されており、鍋のフランジの一部がこの切り欠き部からはみ出し、鍋を内ケース内から取出しやすくなっている。内ケースの底部付近の外周囲には誘導加熱コイルが配設されている。また、内ケースには、上方開口部と誘導加熱コイルとの間に側面ヒータが配設されている。
炊飯器本体2には、誘導加熱コイル、側面ヒータ及び蓋ヒータ等へ電力の供給・制御を行う制御基板が底面の吸気孔に近接した箇所に配設されている。電源制御基板には、炊飯の各工程を制御するマイコンや、半導体素子からなるインバータ、スイッチング素子、タイマー素子等の電子部品が装着されている。これらの電子部品のうち、特にインバータは作動時に発熱するのでヒートシンク、或いは冷却ファンによって冷却される。また、炊飯器本体2の底部の中央部に鍋の底面に接触するようにして温度検出センサが設けられている。
炊飯器本体2の底部には、左右に、空気を吸気する吸気孔及び吸気された空気を排出する排気孔が形成され、吸気孔及び排気孔は、底部に所定の幅長及び長さを有する複数本の細溝、いわゆるスリットで形成されている。冷却ファンが吸気孔に近接した位置に配設されていて、モータにより作動され、吸気孔から吸気した空気でインバータを冷却する。
炊飯器本体2の上部前面には前蓋7が設けられており、その前蓋7の上面は操作プレート23となっている。この操作プレート23には、炊飯ボタン、選択及び時刻調整ボタン、切りボタン、保温ボタン、予約ボタン及びファンクションボタン等の操作釦及び表示パネル24が装着されており、表示パネル24には制御・選択された炊飯メニュー等が表示される。
蓋体3は、枠体9の上側に外蓋8及び下側に蓋カバー11をそれぞれ取り付け、蓋カバー11を介して枠体9に内蓋10(図10参照)が着脱自在に装着された構成を有し、炊飯器本体2の内ケースの上方開口部を覆うように取り付けられている。蓋体3は、枠体9がヒンジ部材15と枢支ピン16とを用いて炊飯器本体2に軸支されており、蓋体3が炊飯器本体2の内ケースの上方開口部を開閉できるようになっている。また枠体9と内蓋10の間には、蓋カバー11に覆われて蓋ヒータが配設されるとともに、蓋温度センサ(図示省略)が設けられている。内蓋10のほぼ中央部には、鍋の圧力や温度の検知用のセンサが取り付けられるとともに、炊飯器本体2内の蒸気圧を制御し圧力を調整して吹きこぼれを防ぐ圧力弁29や、圧力弁の故障などで鍋が異常に加圧されたときに開放され鍋の圧力を逃がす安全弁(図示省略)が装着されている。
外蓋8には、吹きこぼれるおねばを一時貯留するおねば貯留タンク27が着脱自在に装着されている。おねば貯留タンク27の内部は蒸気とおねばとを分離させるために上下から分離構造を設けた多室構造となっており、蒸気口27aを蒸気のみが通過できるようになっている。おねばは、立上げ加熱工程、沸騰維持工程でおねば貯留タンク27に溜まり、蒸らし工程で鍋内の圧力が低下すると、負圧弁から鍋内に戻される。
内蓋10の外周囲には、鍋のフランジと内蓋とをシールする鍋パッキンが外枠13に支持されて装着されている。炊飯器本体2内に鍋を収容して蓋体3で炊飯器本体2の開口を覆うと、鍋パッキンが鍋の開口縁部に圧接して鍋が閉鎖される。また、内蓋の鍋側には、おねば貯留タンク27(図1参照)に溜められたおねばを、鍋内に拡散して供給するための、おねば拡散部が取り付けられている。
蓋体3の内蓋10はステンレス鋼材やアルミニウム材あるいは両者からなるクラッド材で形成されたものである。内蓋10は金属板を周縁部と内部との間に段差が形成されるように円盤状にプレス成型して形成され、周縁部にはゴム製の鍋パッキンを介して硬質のプラスチック製の外枠13を取り付けている。外枠には内蓋を装着するための係止部が設けてある。鍋パッキンは、鍋のフランジと密着し、鍋をシールすることにより圧力を保持する。鍋パッキンは、耐久性、耐熱性に優れているシリコンゴムから形成するのが好ましい。
また、内蓋10内には、鍋と外気とを連通する蒸気通路28と、蒸気通路28を連通又は遮断して鍋内の圧力を実質的に一定とするような動作可能にした圧力弁29が設けられている(図10参照)。なお、図2は蓋体3から外蓋8を外して内蓋10の方を見た平面図であり、格子状に組まれているのは枠体9である。内蓋10のほぼ中央付近に圧力弁29が設けられており、この圧力弁29が蓋カバー11の中央付近の孔から外蓋8内に突出している。
この圧力弁29は、図10に示すように、弁孔29aを有する弁座29bと、この弁座29bの上に設けられ自重により弁孔29aを塞ぐ開閉機構である金属製のボール29cと、このボール29cを覆うカバー29eとからなる。この圧力弁29は、鍋内の圧力とボール29cの自重とのバランスによってボール29cが弁孔29a上に移動したり離れたりすることにより、さらには後述する外蓋8の内部に取り付けられた圧力弁開放機構30のソレノイド32の作動に連動した作動部材により強制的にボール29cを移動させることにより、弁孔29aの開閉が行われる。なお、圧力弁29の作動部材が突き当たる部分にはシールパッキンが施され蒸気が漏れないようになされている。
炊飯器本体2には、蓋体3を開閉可能に結合するヒンジ部材15の反対側にある前蓋7付近の内ケース上端部に係止部材が設けられており、この係止部材12aに形成された2つの係止爪と、蓋体3に形成された係止部72とが係合される蓋体ロック機構70を備えており、蓋体3を閉鎖位置に係止することができる。係止部72は押し釦76を介して外蓋8に設けた蓋体のロック解除釦75と連動されて、蓋体3の開閉を行うようになっている。
本実施例ではこのような炊飯器において、図4〜図9に示すように、開放抑制機構50が設けられ、加圧時には炊飯器本体2の係止部材と蓋体3の係止部72との間に、開放抑制ロック部材60が挿入係合されて、ロック解除釦75が押されても蓋体3が開閉されず、さらに、加圧、減圧が繰り返されるときに蓋体のロック解除釦75を押しても蓋体3が開けられない状態にロックされる構成となっている。後述するように、この開放抑制ロック部材60には、開放抑制突起64が形成されており、加圧時に蓋体ロック機構70と当接し蓋体3の開閉ができないようになされる。
本実施例の圧力弁開放機構30は、電気的又は機械的手段によって移動が可能なプランジャー、例えばソレノイド32の可動鉄心であるプランジャー34と、圧力弁29にプランジャーの移動を伝動するためプランジャーと圧力弁間に設けたリンク機構38を有し、リンク機構38により伝動されたプランジャー34の移動によって作動される作動部材43が設けられている。作動部材43には、圧力弁29を押動する作動軸44と開放抑制ロック部材60を押動するロック部材押圧部45とが形成されている。また、作動部材43には、蓋体ロック機構70のロックの解除を抑制する手段として、案内部材62により移動可能に保持された開放抑制ロック部材60が隣接して配置されている。開放抑制ロック部材60には案内部材62に枢支された揺動カム63が係合され、開放抑制ロック部材60は、作動部材43の移動により圧力弁29が閉状態とされたとき、作動部材43の移動に伴い作動部材のロック部材押圧部45が開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70のロックの解除を抑制するように移動させる。また、作動部材43の移動により圧力弁29が開状態とされたとき、作動部材43の移動に伴い揺動カム63は開放抑制ロック部材60を揺動カム63の作動により蓋体ロック機構70のロックが解除されるように移動させる。
すなわち、本実施例においては、蓋体ロック機構70のロックの解除を抑制するための開放抑制機構50が圧力弁開放機構30とは別に設けられており、加圧炊飯が始められる圧力弁29の作動開始時には圧力弁開放機構30が開放抑制ロック部材60と連動して開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70に係合させる。また、圧力弁開放機構30が動作して圧力弁29を開放するときは圧力弁開放機構30は開放抑制ロック部材60と連動しないで動作し、開放抑制ロック部材60は揺動カム63の荷重により復帰して開放抑制ロック部材60の蓋体ロック機構70との係合を解くのである。
以下、炊飯器1のリンク機構38を備えた圧力弁開放機構30の動作及びこの動作に伴う蓋体3の蓋体ロック機構70について説明する。図2に示したように、蓋体3の外蓋8を外すと、図2を正面から見て手前部分に蓋体ロック機構70があり、その奥にリンク機構38を備えた圧力弁開放機構30が配置されている。また、蓋体3の略中央部には圧力弁29が格納された圧力弁格納部31が備えられている。
蓋体ロック機構70は、一方の端部に炊飯器本体2の係止部材と係止される一対の係止部72が形成され、その反対側には、開放抑制ロック部材60が当接されるロック部材当接部74が形成されている。また、蓋体ロック機構70は、ロック部材当接部74に対して垂直方向にあたる両端部に小径の孔77が形成されており、この孔77と蓋体3に形成された孔とが軸支棒73を挿通してそれを中心に回動自在に固定されている。さらに、蓋体ロック機構70が解除される力が加わらないときは、バネ等の弾性体によって係止部72がロック位置に保持されるように構成されている。
図4及び図4の一部拡大図である図5に示すように、圧力弁開放機構30は、ソレノイドカバー33に格納されたソレノイド32と、ソレノイド32の励磁により移動可能なプランジャー34と、プランジャー34の移動に追従する移動部材36と、一端が移動部材36に連結されており、かつその略中央部において蓋体に枢支されているリンクバー39と、リンクバー39の他端と連結された作動部材43で構成されている。
すなわち、リンクバー39の両端部にはそれぞれ貫通孔が形成されており、一方の貫通孔はプランジャー34に連結されたプランジャー34の移動に追従可能な移動部材36の端部と、他方の貫通孔は作動部材43と、それぞれ遊動可能に連結され、リンクバー39の内蓋10との枢支部40を中心として所定範囲内で回動できるようになっている。
プランジャー34は、ソレノイド32の中心部に配置され、ソレノイド32を励磁することによって駆動される。ソレノイド32は、ソレノイドカバー33内に格納され、ソレノイドカバー33を内蓋10に固定して取り付けられる。プランジャー34の先端には、ワッシャー35が装着され、ワッシャーとソレノイドのフロントフレーム間には復帰用の圧縮バネ(図示省略)がプランジャー34の周囲に介在されている。また、移動部材36はプランジャー34の移動に追従して移動するように設けられ、プランジャー34の先端に装着されたワッシャー35を移動部材36のワッシャー受けに嵌め込むことで接続されている。この移動部材36には、リンク機構38と接続される遊合突起37が形成されている。遊合突起37には接続時に外れないよう折返しが設けてある。
リンク機構38は、板状のリンクバー39で形成され、リンクバー39は略中央部に内蓋10に回動可能に枢支される枢支部40が形成されている。図12に示すように、リンクバー39の両端部には移動部材36の遊合突起37と作動部材43の遊合突起49とにそれぞれ遊びをもって嵌め合される貫通孔である遊合孔41及び遊合孔42が形成されている。これらの遊合孔41及び遊合孔42は、遊合されるそれぞれの遊合突起37及び遊合突起49と比べて大きめに形成され、それぞれの遊合孔41及び遊合孔42内で遊合突起37及び遊合突起49が可動できるようないわゆる遊びを設けて形成されている。遊合突起37及び遊合突起49に折返しが形成されているので、リンクバー39と移動部材36、作動部材43が遊合されたとき、遊合突起37及び遊合突起49が遊合孔41及び遊合孔42から外れるのを抑制できる。
作動部材43は、その一端に圧力弁29の開閉を行うボール29cを作動させる作動軸44が形成され、他端には開放抑制ロック部材60に当接するロック部材押圧部45が形成された板状体である。作動部材43の板状体の表面にはリンクバー39と遊合される折返しのついた遊合突起49が形成されている。
作動部材43に隣接して、開放抑制機構50が設けられる。図5及び図13に示したように、案内部材62に支持され、案内部材62の溝62aに沿って滑動するようにL字型の開放抑制ロック部材60が配置される。この開放抑制ロック部材60と作動部材43とは、作動部材の一端を為すロック部材押圧部45が開放抑制ロック部材60のL字型先端部の内側に接触している。開放抑制ロック部材60は、先端部上面に開放抑制突起64を、また他端部上面に揺動カム63に係合するカム用突起65を有する。この開放抑制突起64が蓋体ロック機構70のロック部材当接部74と当接される部分である。
揺動カム63は、概略水滴型の形状を備えたカムで、偏心した位置に案内部材62に枢支するための軸63bが形成され、また外周部にカム用突起65と係合する凹部63aを有している。揺動カム63には、その揺動を容易にするため加重板66がカムの上辺に固定されていてもよい。このような構造であるから、開放抑制ロック部材60は、作動部材43の移動により圧力弁29が開状態とされたとき、図5における作動部材43の矢印A方向の移動に伴い、開放抑制ロック部材60に係合した揺動カム63の荷重により蓋体ロック機構70のロックが解除するように移動しようとする。
次に、蓋体ロック機構70及び圧力弁開放機構30の動作について説明する.
まず、図6に示すように、プランジャー34が励磁されソレノイド32内に引き込まれている状態では、圧力弁開放機構30が作動していないので、作動部材43の作動軸44が圧力弁29のボール29cから離れており、ボール29cは弁孔29aを塞いでいる。そのため、炊飯器1内の圧力は加圧されることになり圧力弁の働くまで大気圧よりも高い1.2気圧に上昇する状態である。この場合、炊飯器1内は高圧状態となり、ロック解除釦75の押し下げで蓋体3が開けられると危険な状態となる。したがって、加圧状態のときには、ロック解除釦75を押し下げても蓋体3が開けられないようにする必要がある。
そこで、圧力弁開放機構30は、まず、プランジャー34が励磁されソレノイド32内に引き込まれると、プランジャー34の動きに合わせ移動部材36が移動され、移動部材36に形成された遊合突起37に連結されたリンクバー39が枢支部40を中心として図面では反時計周りに回動する。このとき遊合突起37に連結される遊合孔41が大きめに形成されているので、この遊びの部分を利用して滑らかにリンクバー39を回動させることができる。そして、リンクバー39の遊合孔42に連結された作動部材43に形成された遊合突起49がこの回動にあわせ、作動部材43を移動させる。この移動は、作動部材43を圧力弁に接する位置から反対側の蓋体ロック機構70がある方向へ移動させるものである。そして、この作動部材43の移動により、作動部材43のロック部材押圧部45が開放抑制ロック部材60を押動して、開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70のロック部材当接部74まで移動させ、図7のようにロック部材当接部74と当接させることにより、蓋体ロック機構70のロックが解除されるのを抑制することができる。
なお、開放抑制ロック部材60とロック部材当接部74が当接された後、炊飯器1内の圧力の上昇により、蓋体3の内蓋10が押し上げられると、開放抑制ロック部材60も上昇し、この上昇の力によりロック部材当接部74を押し上げる力が働くので、より一層蓋体ロック機構70の解除を抑制することができる。
この時点で、加圧状態から急激な減圧をすることにより爆発的な撹拌作用を起こして炊飯を行うために、制御手段の指示によって頻繁な加圧、減圧を繰り返す場合には、ソレノイド32の解磁と励磁が繰り返され、作動部材43が頻繁に移動と復帰を行う。すなわち、制御手段の指示によって圧力弁開放機構30におけるソレノイド32の励磁が解かれると、プランジャー34は復帰バネによって手前に押し出される。このプランジャー34の動きに合わせ移動部材36が移動され、移動部材36に形成された遊合突起37に連結されたリンクバー39が枢支部40を中心として図面では時計周りに回動する。このとき遊合突起37に連結される遊合孔41が大きめに形成されているので、この遊びの部分を利用して滑らかにリンクバー39を回動させることができる。そして、この回動にあわせ、リンクバー39の遊合孔42に連結された、作動部材43に形成された遊合突起49が作動部材43を移動させる。この移動は、作動部材43を蓋体ロック機構70側の位置から反対側の圧力弁29側の位置へ移動させるものである。そして、この作動部材43の移動により、作動部材43の作動軸44により圧力弁29のボール29cが弁孔29aから押し退けられて、鍋内の圧力を急激に減圧することになる。その後、ソレノイド32はすぐに励磁されるので、圧力弁開放機構30は元の位置に復元し、作動部材43は、圧力弁29側の位置から反対側の蓋体ロック機構70がある側へ移動させられる。このような動作が所定回数繰り返される。
この間、作動部材43の移動により圧力弁29が開状態とされるとき、作動部材43の矢印A方向の移動に伴い作動部材43の開放抑制ロック部材60に対する蓋体ロック機構70方向への押圧が解除される。その後、作動部材43の作動から遅延して、開放抑制ロック部材60はそのカム用突起65と係合した揺動カム63の荷重により蓋体ロック機構70のロックが解除されるように移動しようとする。しかしながら、作動部材43は、その位置をすぐ元に戻すので、開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70側に押し戻す力が働き、開放抑制ロック部材60のロック部材当接部74との係合は維持され、蓋体ロック機構70のロックは解除されない。このように開放抑制ロック部材60は、加圧時には瞬間的な減圧のためリンク機構38が作動しても、遅延時間を持って作動することにより、頻繁な加圧、減圧の際には蓋体のロックを継続することができるので、攪拌のための加圧及び減圧の時には炊飯器の蓋が開かないように制御することができる。
この作動部材43の移動により、作動部材43に形成されたロック部材押圧部45が開放抑制ロック部材60を押動し、開放抑制ロック部材60を蓋体ロック機構70のロック部材当接部74まで移動させてロック部材当接部74と当接させることで、蓋体ロック機構70のロックが解除されるのを抑制することができる。この動作は、プランジャーの移動が行われるたび、すなわち、鍋6内の圧力が上昇するたびに行われるので、炊飯器1内が加圧状態のときは、蓋体ロック機構70のロックは解除されることはなくなる。
加圧炊飯状態が終了し略大気圧まで減圧して蒸らしなどを行うときには、図8のように、制御手段の指示によって圧力弁開放機構30におけるソレノイド32の励磁が停止され、プランジャー34は図示を省略した復帰バネによって手前に押し出される。このプランジャー34の動きに合わせ移動部材36が移動され、移動部材36に形成された遊合突起37に遊合孔41で連結されたリンクバー39が枢支部40を中心として図面では時計周りに回動する。そして、リンクバー39の遊合孔42に連結された作動部材43に形成された遊合突起49がこの回動にあわせ、作動部材43を移動させる。この移動は、作動部材43を蓋体ロック機構70側の位置から反対側の圧力弁29側の位置へ移動させるものである。そして、この作動部材43の移動により、作動部材43の作動軸44により圧力弁29のボール29cが弁孔29aから押し退けられて弁孔29aが開き、炊飯器1内の圧力は弁孔29aから排気され、鍋内の圧力は略大気圧になるよう減圧されることになる。
この場合には、作動部材43の移動により圧力弁29が開状態とされるとき、作動部材43の矢印A方向の移動に伴い作動部材43の開放抑制ロック部材60に対する蓋体ロック機構70方向への押圧が解除されるので、作動部材43の作動から遅延して、開放抑制ロック部材60はそのカム用突起65と係合した揺動カム63の荷重により蓋体ロック機構70のロックが解除されるように移動する。最早、炊飯器1内の圧力が略大気圧となっていることから蓋体3を開けても危険はないので、図9に示すように、開放抑制ロック部材60は蓋体ロック機構70から離れた位置に移動し、蓋体3のロックは解除できる状態となる。
以上には、ソレノイド32として、プル型の物を使用した場合を説明したが、プッシュ型の物であってもよい。プッシュ型の場合はソレノイドの可動鉄心に連結した軸を介して移動部材が動作することになる。又、プッシュ型の場合にはソレノイドの励磁と解磁はプル型とは反対になされる。なお、ソレノイド32は内から外に向かって移動するとき、プランジャー34をソレノイド32内から外に付勢するために、ソレノイド32内にばね等の弾性体を備えておいてもよいし、機械的な装置を設けてもよい。
また、開放抑制機構50の揺動カム63と開放抑制ロック部材60との連携は、前述した概略水滴型の形状を備えた揺動カムの外周部に設けた凹部63aとカム用突起65との係合によるのではなく、図14に図示したように、揺動カム63を、その偏心した位置に孔を設け、開放抑制ロック部材60のカム用突起65に設けた割り溝にピン67で枢支してもよい。このようにすれば、揺動カム63と開放抑制ロック部材60のカム用突起65との連結が確実になる。さらに、揺動カム63の孔には若干の遊びを設けると作動部材43の動きに遅延させながら開放抑制ロック部材60を駆動することができる。揺動カム63の動きを容易にするため加重板66がカムの上辺に固定されていてもよい。
本発明によれば、開放抑制ロック部材60は揺動カム63の荷重により復帰し蓋体ロック機構との係合を解くようになされたので、鍋の内部が加圧状態となるように作動部材が移動すると同時に、作動部材が開放抑制ロック部材を押動して蓋体ロック機構のロックが解除されないようにし、炊飯器が加圧状態のときに蓋体が開けられることを抑制することができるとともに、作動部材が頻繁に移動と復帰を繰り返す攪拌のための加圧・減圧の時には炊飯器の蓋が開かないように制御することができ、安全な炊飯器を提供することができる。
1:炊飯器
2:炊飯器本体
3:蓋体
7:前蓋
8:外蓋
9:枠体
10:内蓋
11:蓋カバー
12a:係止部
13:外枠
15:ヒンジ部材
16:枢支ピン
27:おねば貯留タンク
28:蒸気通路
29:圧力弁
30:圧力弁開放機構
32:ソレノイド
33:ソレノイドカバー
34:プランジャー
35:ワッシャー
36:移動部材
37:遊合突起
38:リンク機構
39:リンクバー
40:枢支部
41:遊合孔
42:遊合孔
43:作動部材
44:作動軸
45:ロック部材押圧部
50:開放抑制機構
60:開放抑制ロック部材
62:案内部材
63:揺動カム
64:開放抑制突起
65:カム用突起
70:蓋体ロック機構
72:係止部
74:ロック部材当接部
75:ロック解除釦
76:押し釦

Claims (8)

  1. 水と米とを含む被炊飯物を入れる鍋と、該鍋を収容する開口部及び前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段並びに該加熱手段を制御する制御手段を有する炊飯器本体と、前記鍋及び前記炊飯器本体の開口部を塞ぐ蓋体と、
    前記蓋体を前記炊飯器本体にロックし及びロックを解除する蓋体ロック機構と、
    前記蓋体内に設けられた、前記鍋内と外気とを連通する蒸気通路と、前記蒸気通路を連通又は遮断する圧力弁と、前記圧力弁を強制的に開放状態にするための圧力弁開放機構を有し、
    前記鍋内を大気圧より高い圧力に加圧して炊飯する炊飯器において、
    前記圧力弁開放機構とは別に前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するための開放抑制機構が設けられ、前記開放抑制機構は前記蓋体ロック機構に係合することにより前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制する開放抑制ロック部材と、前記開放抑制ロック部材に係合され、荷重により前記開放抑制ロック機構を作動させる揺動カムを有し、前記圧力弁の作動開始時は前記圧力弁開放機構が前記開放抑制ロック部材と連動して該開放抑制ロック部材を前記蓋体ロック機構に係合させ、前記圧力弁開放機構が動作して圧力弁を開放するときは前記圧力弁開放機構が前記開放抑制ロック部材と連動しないで動作し、前記開放抑制ロック部材は前記揺動カムの荷重により復帰して該開放抑制ロック部材の前記蓋体ロック機構との係合を解くことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記圧力弁開放機構は、電気的又は機械的手段によって移動が可能なプランジャーと、前記プランジャーの移動を伝動するためのリンク機構と、前記リンク機構から伝動された前記プランジャーの移動によって作動される作動部材とを有し、
    前記作動部材には、前記開放抑制機構が隣接して配置され、
    前記作動部材には、前記圧力弁を開放させる作動軸と前記開放抑制ロック部材を押動するロック部材押圧部とが形成されており、
    前記作動部材の作動により前記圧力弁が閉状態とされたとき、前記作動部材の作動に伴い前記ロック部材押圧部が前記開放抑制ロック部材を前記蓋体ロック機構のロックの解除を抑制するように移動させ、前記作動部材の移動により前記圧力弁が開状態とされたとき、前記作動部材の移動に伴い前記開放抑制ロック部材を前記揺動カムの作動により前記蓋体ロック機構のロックが解除されるように移動させることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記リンク機構は、略中央部が前記蓋体に枢支されるリンクバーで形成され、
    前記リンクバーの両端部にはそれぞれ貫通孔が形成され、一方の前記貫通孔は前記プランジャーの端部と、他方の前記貫通孔は前記作動部材と、それぞれ遊動可能に連結され、前記リンクバーの前記蓋体との枢支部を中心として回動されることを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記プランジャーの端部には、前記プランジャーの移動に追従可能な移動部材が設けられ、前記リンクバーの一方の前記貫通孔は、前記移動部材に遊動可能に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の炊飯器。
  5. 前記開放抑制機構は前記開放抑制ロック部材を移動可能に保持する案内部材を有し、前記案内部材には前記揺動カムが枢支され、前記開放抑制ロック部材は、前記案内部材によってガイドされ、先端部に開放抑制突起を有し、他端部に前記揺動カムに係合するカム用突起を有することを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  6. 前記揺動カムは前記カム用突起と係合する凹部を有し、かつ前記案内部材に枢支するための軸を有することを特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  7. 前記揺動カムは、前記カム用突起に枢支されており、かつ前記案内部材に枢支されていることを特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  8. 前記揺動カムには、加重板が設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載の炊飯器。
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