JP2012191606A - 低音出力装置、エンクロージャー及びスピーカシステム - Google Patents

低音出力装置、エンクロージャー及びスピーカシステム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、中音の歪みが少なくかつ低音の音圧を大きくし、広い音場を形成するように出力するための低音出力装置及びエンクロージャーを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の低音出力装置1は、スピーカユニット5を取り付けるためのエンクロージャー6に設けられる。低音出力装置1は、スピーカユニット5の前面以外に設けられたホーン部2と、エンクロージャー6の空気室11内からホーン部2を構成する面に対して貫通して設けられている複数の孔部3とを備える。複数の孔部3の長さ及び断面積は、それぞれ、所望の最低共振周波数を有するように設計されている。複数の孔部3は、スピーカユニットの前面を前側としたときに、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンクロージャーに設けられて低音を出力することができる低音出力装置に関する。
従来、低音域を出力するためのエンクロージャーとして、位相反転形のエンクロージャーが一般に知られている(たとえば、特許文献2の図5など)。位相反転形のエンクロージャーでは、スピーカユニットをキャビネットで覆って、キャビネットに空気室を形成する。位相反転形のエンクロージャーでは、キャビネットの内外を連通するポートを設けることで、キャビネットとポートに発生する空気の共振現象を利用して、低周波数領域の出力を向上させる。
特許文献1では、壁面やコーナーに設置しても反射による音波の干渉を引き起こすことのないスピーカボックスが開示されている。特許文献1に記載のスピーカボックスでは、キャビネット(3)の背面板(4)及びポート(5)によって、ポートが形成されている。ポート5が放出する音波は、背面板(4)と底面板(6)の接続部に設置されたガイド(8)によって、スピーカ装置の前面にスムーズに放出される。これによって、スピーカ装置の背面方向に音波が放出されずに前面(及び側面)方向にのみ放出されるとされている。
特許文献2〜7では、スピーカユニットの前面にバッフル面に向かって開いた音響ホーンを配設して、当該音響ホーンの一部に複数の開口部を設け、当該開口部をポートとして利用するスピーカシステムが開示されている。
特許文献8では、既成のスピーカボックスにほぼ直角に孔(4)を開けて、当該孔(4)に結合すべき開口(9)を有し当該開口(9)から拡散するような空間(8)を形成している箱体(10)をスピーカボックスに連結したスピーカ装置が開示されている。特許文献8のスピーカ装置は、周波数特性が低域及び高域に渡って顕著に改善されるとされている。
特許文献9では、仕切り板(2)が、音源スピーカ(3)の振動板の後面より、バスレフダクト(4)の出口(4a)までの間において、次第に断面積が大きくなる音道を形成するように、音孔(2a)を穿設するスピーカボックスが開示されている。特許文献9のスピーカボックスは、バスレフ効果と定在波防止効果を併せ持つとされている。
特許文献10では、いわゆるバックロードホーン方式によるスピーカシステムが開示されている。
特開2006−246156号公報 図5・段落0027 特開平3−235497号公報 図1 実開平4−29291号公報 図1 特開平4−103299号公報 図1 特開平4−235500号公報 図1 特開平4−280600号公報 図8 実開平5−39093号公報 図1 特開昭60−226298号公報 実開平4−126488号公報 図3・図4 特開2002−10384号公報 図1
特許文献2の図5に記載されているような従来の位相反転形のエンクロージャーでは、たとえば、ポートの半径を1.5cmにし、ポートの長さを20cmにして、空気室の容量を5リットルにした場合、表1に示すように、低音は出力されるが中音に歪みが出る場合がある。一方、たとえば、ポートの半径を0.5cmにし、ポートの長さを1.5cmにし、空気室の容量を5リットルにした場合、表2に示すように、低音は出力されるが音圧が小さいという問題がある。なお、本明細書に示す各表は、横軸を周波数とし、縦軸を音圧としている。
それゆえ、本発明は、低音の音圧が大きく、かつ中音の歪みが少なくなるように出力するための低音出力装置及びエンクロージャーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような特徴を有する。本発明は、スピーカユニットを取り付けるためのエンクロージャーに設けられる低音出力装置であって、スピーカユニットの前面以外に設けられたホーン部と、エンクロージャーの空気室内からホーン部を構成する面に対して貫通して設けられている複数の孔部とを備え、複数の孔部の長さ及び断面積は、それぞれ、所望の最低共振周波数を有するように設計されていることを特徴とする。
好ましくは、複数の孔部は、スピーカユニットの前面を前側としたときに、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数配置されているとよい。
好ましくは、複数の孔部は、3以上であるとよい。
好ましくは、複数の孔部は、ホーン部を構成する少なくとも一側面に設けられているとよい。
好ましくは、複数の孔部は、ホーン部を構成する全側面に設けられているとよい。
好ましくは、複数の孔部の長さは、10cm以内であるとよい。
好ましくは、複数の孔部は、複数の孔が穿孔された板部材によって形成されているとよい。
本発明は、上記いずれかの低音出力装置を備えたエンクロージャー又はスピーカシステムである。
本発明によれば、所望の最低共振周波数を有する複数の孔部を設け、複数の孔部を空気室内からホーン部を構成する面に対して貫通して設けることによって、複数の孔部で増強され位相が反転した低音が、ホーン部によって音圧を高められることとなる。よって、音圧の高い低音を出力することが可能となる。特に、複数の孔部という構成によって、長いバスレフポートを用いることとはならないので、中音の歪みが少なくなる。したがって、中音の歪みを少なくかつ音圧が大きくなるように低音を出力できる低音出力装置が提供される。
また、スピーカユニットの前面を前側としたときに、複数の孔部を、前後方向、左右方向、及び上下方向に配置すると、前後方向の配置によって、音場が奥行き方向で広がる効果が得られ、左右方向の配置によって、音場が左右方向で広がる効果が得られ、上下方向の配置によって、音場が上下方向で広がる効果が得られる。その上、ホーン部によって、低音が増強されるので、結果、立体感のある音場、すなわち、上下左右及び奥行き方向への音場の広がりを感じることができるスピーカシステムを提供することが可能となる。前後方向、左右方向、及び上下方向に複数の孔部を配置するために、3以上の孔部を用いればよい。
ただし、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数の孔部を配置しない場合であっても、3以上の孔部を用いれば、音圧が大きくなる。
複数の孔部をホーン部の一側面に設けることによって、低音出力装置をエンクロージャーの好みの場所に自由に取り付けることが可能となる。
複数の孔部をホーン部の全側面に設けることによって、ホーン部の全側面に複数の孔部を穿孔することによって、バスレフ効果及びホーン効果がさらに向上し、低音出力が増強され、かつ、音圧が大きくなる。ただし、孔部の数を増やした場合、音圧は、あるところで、頭打ちになる可能性はあるが、音場の広がり効果は得られる。
複数の孔部の長さを、10cm以内とすることによって、従来のバスレフポートの長さに比べて、十分に短く小径の孔部をバスレフポートとして機能させることによって、中音の歪みが少なくなる。
複数の孔部を、複数の孔が穿孔された板部材によって形成することによって、簡易な構成で低音出力装置を提供することができ、低コストで、立体的な音場感を得ることができる低音出力装置を提供することができる。
本発明の低音出力装置をエンクロージャーに用いれば、中音を歪みが少なくかつ音圧が大きくなるように出力することができるエンクロージャー及びスピーカシステムを提供することが可能となる。
なお、特許文献1のスピーカボックスでは、ポート(5)が所望の最低共振周波数を有するように設計されているか否か不明であり、また、ポート(5)は、本発明の孔部とは構成が異なり、さらに、ポート(5)は一つしかない。また、特許文献2〜7のスピーカシステムでは、スピーカユニットの前面にホーンが形成されているが、本発明のホーン部は、スピーカユニットの前面以外に設けられている。特許文献8のスピーカ装置における孔(4)は、単に、既成のスピーカボックスに穿孔されたに過ぎず、本発明の孔部のように、所望の最低共振周波数を有するように設計されておらず、また、孔(4)は一つしかない。特許文献9のスピーカボックスの音孔(2a)は、本発明の孔部のように、所望の最低共振周波数を有するように設計されておらず、また、音孔(2a)は一つしかない。特許文献10のスピーカシステムでは、本発明の孔部のような構成を有さない。
本発明のこれら、及び他の目的、特徴、局面、効果は、添付図面と照合して、以下の詳細な説明から一層明らかになるであろう。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。 図2は、図1におけるA−A面断面図である。 図3は、図1における低音出力装置1の側面図である。 図4は、低音出力装置1をエンクロージャー6に取り付けたときのスピーカシステム全体の様子を示す斜視図である。 図5Aは、図4におけるB−B面断面図である。 図5Bは、第1の実施形態に係る他の例を示す断面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。 図7は、図6におけるC−C面断面図である。 図8は、本発明の第3の実施形態にホーン部2の斜視図である。 図9は、ホーン部2が底板7に取り付けられたときの様子を示す断面図である。 図10は、第4の実施形態に係る低音出力装置1の断面図である。 図11は、第4の実施形態の変形例を示す断面図である。 図12は、本発明の第5の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。 図13は、第5の実施形態の変形例を示す断面図である。 図14は、本発明の第6の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。 図15は、本発明の第7の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。 図16は、図15に係る低音出力装置1をエンクロージャー6に取り付けたときのスピーカシステム全体の様子を示す斜視図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。図2は、図1におけるA−A面断面図である。図3は、図1における低音出力装置1の側面図である。低音出力装置1は、ホーン部2と、複数の孔部3と、板部材4とを備える。ホーン部2は、上面2a、下面2b、左側面2c、右側面2d、及び背面2eによって囲まれており、開口2fに向かうに従って開口断面積が広がる形状を有している。上面2a及び板部材4には、複数の孔部3が穿孔されている。図2及び図3に示されているように、各孔部3は、ホーン部2を構成する面(ここでは、上面2a)に対して貫通して設けられている。
第1の実施形態では、前後方向(図1上、開口2fから背面2eの方向)、左右方向(図1上、左側面2cから右側面2dの方向)、及び上下方向(図1上、上面2aから下面2bの方向)に、合計9つの孔部3が均等に配置されている。ただし、孔部3は複数であれば、その数、形状、及び配置位置などは、特に限定されない。各孔部3は、所望の最低共振周波数を有するように、断面積及び長さが設計されている。すなわち、各孔部3がバスレフポートとしての役割を果たすように、各孔部3の断面積及び長さが設計されている。
具体的には、各孔部3の断面積及び長さの設計方法は、下記のようになる。
Fd:バスレフダクトの共振周波数
L:ダクトの長さ(cm)
r:ダクトの面積の半径(cm)
Vc:キャビネットの実効内容積(リットル)
とした場合、以下のような関係式が成立する。
したがって、所望の最低共振周波数Fdを得たい場合、必要なダクトの長さL、ダクトの面積、及びキャビネットの実効内容積Vcを上記数式から求めることができる。
たとえば、最低共振周波数を約45Hzに設定したい場合、キャビネットの実効内容積が5リットルのエンクロージャーで、ポートの長さを1.5cmにしたい場合、以下のような関係式から、半径を0.5cmにすればよいことが分かる。
逆に、半径を0.5cmにしたい場合も、同様の計算によって、ポートの長さを1.5cmにすればよいことが分かる。
このように、所望の最低共振周波数を有するように、各孔部3の断面積及び長さを決定することができる。
なお、上記関係式は、孔部3の断面が円形である場合に成立するが、孔部3の断面が四角形である場合(角型ダクトの場合)、L1を角型ダクトの幅(cm)とし、L2を角型ダクトの高さ(cm)とした場合、以下の計算式によって、数1の関係式におけるrを求めて、数1の関係式に当てはめて、角型ダクトの断面積及び長さを決めることができる。
また、同様の考え方で、すなわち、円の面積と孔部3の断面積とをイコールであるとしてrを求めることによって、四角形以外の断面を有するダクト(孔部)についても、当該孔部の断面積及び長さを決めることができる。
図4は、低音出力装置1をエンクロージャー6に取り付けたときのスピーカシステム全体の様子を示す斜視図である。図4において、エンクロージャー6全体は、想像線によって示されている。エンクロージャー6の前面には、スピーカユニット5が取り付けられる。ホーン部2は、スピーカユニット5の前面以外の箇所に設けられる。ここで、スピーカユニット5の前面以外の箇所とは、特許文献2〜7のように、スピーカユニットの前面にバッフル面に向かって開いた音響ホーン以外の箇所という意味であり、複数の孔部は、係る音響ホーンには設けられていないという意味である。エンクロージャー6の下部には、斜めに傾斜した底板7が設けられている。ただし、本発明において、底板7は斜めに傾斜していなくてもよい。底板7には、板部材4の形状に合わせた孔が穿孔されている。当該孔に、板部材4が挿入されて、底板7に、低音出力装置1が取り付けられる。図5Aは、図4におけるB−B面断面図である。図5Aに示すように、複数の孔部3は、エンクロージャー6の空気室11内からホーン部2を構成する面(ここでは、上面2a)に対して、板部材4及び上面2aを貫通して設けられることとなる。
このように、本発明の第1の実施形態では、所望の最低共振周波数を有する複数の孔部3を設け、複数の孔部3にホーン部2を連結するように構成することによって、複数の孔部3で増強され位相が反転した低音が、ホーン部2によって音圧を高められることとなる。よって、音圧の高い低音を出力することが可能となる。特に、複数の孔部3という構成によって、長いバスレフポートを用いることとはならないので、低音の歪みが少なくなる。したがって、第1の実施形態によって、歪みが少なくかつ音圧が大きくなるように低音を出力できる低音出力装置1が提供される。
また、第1の実施形態では、スピーカユニット5の前面を前側としたときに、複数の孔部3は、前後方向、左右方向、及び上下方向に配置されることとなる。前後方向の配置によって、音場が奥行き方向で広がる効果が得られる。左右方向の配置によって、音場が左右方向で広がる効果が得られる。上下方向の配置によって、音場が上下方向で広がる効果が得られる。その上、ホーン部2によって、低音が増強されるので、結果、立体感のある音場、すなわち、上下左右及び奥行き方向への音場の広がりを感じることができるスピーカシステムを提供することが可能となる。第1の実施形態では、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数の孔部3を配置するために、3×3、すなわち、9つの孔部3を用いることとした。しかし、前後方向、左右方向、及び上下方向に孔部3を配置する場合、たとえば、1×3又は3×1など、最低3つの孔部3を用いればよい。なお、図5Bに示すように、複数の孔部3は、下面2b側に設けられていてもよい。この場合、前後、左右、前後方向へ多数の孔部3が形成されることとなるので、音場はさらに広がると期待できる。なお、図5Bに示す構造は、後述の第2〜第5の実施形態と同様にして変形することができる。
また、孔部3は、複数である必要があり、好ましくは、3以上であるとよい。孔部3を複数設けるのは、孔部3の長さは、従来のバスレフポートの長さと比べて極端に短くなるので、従来のバスレフポートによって得られる音圧を孔部3によって得ようと思えば、孔部3が複数必要であるからである。したがって、孔部3の数が増えれば、音圧も大きくなり、本発明者の実験では、孔部3が3以上であると、好ましい音圧が得られることが確認できた。たとえば、内容積5リットルのエンクロージャーに対して、孔部3の長さを1.5cmとし、半径を0.5cmとした場合を実験してみた。表3は、孔部3が1個の場合、表4は、孔部3が3個の場合、表5は、孔部3が4個以上の場合である。
表3に示すように、孔部3が1個の場合は、音圧が低いことが確認できる。表4では、孔部3を3個にすれば、音圧が高くなったことが確認できる。表5に示すように、孔部3を4個以上とすれば、さらに、好ましい音圧が得られた。なお、孔部3を3個以上とした場合、音圧の向上は、頭打ちになる可能性があるが、前後方向、左右方向、及び上下方向に孔部3を設けることによって、音場の広がりが得られる。よって、複数の孔部3を3個以上設けつつ、前後方向、左右方向、及び上下方向に孔部3を設けることによって、低音の音圧を高くしつつ、中音の歪みを押さえ、音場の広がり感を得ることができる。
また、第1の実施形態では、上記の例のように、たとえば、孔部3の長さを1.5cmとし、半径を0.5cmとすることによって、所望の効果が得られた。よって、孔部3の長さは、ポートの長さを十分に短くし、小径とするには、エンクロージャーの板厚が5cm程度のものがあることを考慮すれば、10cm以内が好ましく、5cm以内がより好ましいと考えられる。このように、従来のバスレフポートの長さに比べて、十分に短く小径の孔部3をバスレフポートとして機能させることによって、中音の歪みが少なくなる。
第1の実施形態では、複数の孔部3は、ホーン部2を構成する一側面である上面2aにのみ設けられているとしている。このように、複数の孔部3をホーン部を構成する一側面にのみ設けることによって、第1の実施形態では、底板7に容易に取り付けることができる。底板7以外にも、エンクロージャー6の左側面や右側面、上面、背面、前面(スピーカユニット5の前面以外の前面)に自由に取り付けることができる。よって、第1の実施形態の低音出力装置1は、エンクロージャー6の好みの位置に取り付けるだけで、低音を増強し、中音の歪みを抑え、広がりのある音場を得られる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。図7は、図6におけるC−C面断面図である。図6及び図7において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分は、同一の参照符号を付して、説明を省略し、異なる箇所のみ説明する。
第2の実施形態では、第1の実施形態における板部材4を設けずに、底板7に穿孔された複数の孔部3と上面2aに穿孔された複数の孔部3との連結によって、複数のバスレフポートを構成する。連結して得られた複数の孔部3の長さ及び断面積が所望の最低共振周波数を有するように設計されている。このように、本発明においては、エンクロージャー6の一側面(ここでは、底板7)に複数の孔部3を穿孔して、ホーン部2に形成された複数の孔部3と連結することによって、複数のバスレフポートを構成してもよい。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態にホーン部2の斜視図である。図9は、ホーン部2が底板7に取り付けられたときの様子を示す断面図である。図8及び図9において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分は、同一の参照符号を付して、説明を省略し、異なる箇所のみ説明する。
第3の実施形態では、底板7の一部をホーン部2の上面とする。そして、底板7に穿孔された複数の孔部3と、底板7に取り付けられた板部材8に穿孔された複数の孔部3とを連結することによって、複数のバスレフポートを構成する。連結して得られた複数の孔部3の長さ及び断面積が所望の最低共振周波数を有するように設計されている。このように、本発明においては、エンクロージャー6の一側面(ここでは、底板7)に複数の孔部3を穿孔して、一側面に複数の孔部3が穿孔された板部材8を貼り付けて、複数の孔部3を連結することによって、複数のバスレフポートを構成してもよい。
(第4の実施形態)
図10は、第4の実施形態に係る低音出力装置1の断面図である。図11は、第4の実施形態の変形例を示す断面図である。図10及び図11に示すように、底板7と上面2aとの間に、複数の孔部3が穿孔された板部材4を挟んだり、底板7の上に板部材4を足したりして、連結して得られる複数の孔部材3の全体の長さ及び断面積が所望の最低共振周波数を有するように設計してもよい。すなわち、上面2a及び底板7の厚みのみでは、所望の最低共振周波数が得られない場合は、板部材4によって、孔部3の長さを嵩ますようにしてもよい。
なお、図10において、板部材4及び上面2aによって、複数の孔部の長さが足りているときは、底板7にバスレフポートを構成しない大きな孔を設けて、板部材4を底板7に取り付けてもよい。
(第5の実施形態)
図12は、本発明の第5の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。第1の実施形態と異なり、図12に示すように、ホーン部21は、開口断面積が均一となっている平坦部21aを有し、平坦部21aの先以降の断面積が広がるようなホーン構造を有している。このような構造のホーン部21であっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。図13は、第5の実施形態の変形例を示す断面図である。図13に示すように、開口終端の形状は、四角形である必要はなく、円形や楕円形であってもよい。したがって、本発明において、ホーン部は、開口終端の形状を特に限定せず、開口終端の断面積が、終端以外の断面積と比べて広くなっていればよい。
第2〜第5の実施形態のように、ホーン部の一側面に複数の孔部が穿孔されている場合であっても、空気室内からホーン部を構成する面に対して複数の孔部が貫通して設けられていればよい。
第1〜第5の実施形態に示されているように、複数の孔部3は、ホーン部2、エンクロージャー6、又は追加の板部材のように、板部材に穿孔されることによって形成されている。このような簡易な構成で、中音の歪み抑制及び低音の向上を図ることができる。
(第6の実施形態)
図14は、本発明の第6の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。図14において、ホーン部23は、断面楕円形状の錐台体状であり、開口終端部(図上左側)が開口しており、板部材41側端部(図上右側)が閉口している。板部材41には、ホーン部23まで貫通するように、複数の孔部3が全面に均等間隔で配置されている。なお、複数の孔部3は、均等間隔に配置することとしたが、これは、前後方向、左右方向、及び上下方向の音場感を高めるためである。本発明においては、図14に示す形状のホーン部23を用いる場合、複数の孔部3は、2以上であればよく、好ましくは、3以上であればよく、前後方向、左右方向、及び上下方向に配置されていないものも含まれる。
図14に示す低音出力装置1では、ホーン部を構成する全側面に複数の孔部3を設けることにしている。第1〜第5の実施形態では、一側面にのみ複数の孔部が構成されていたが、第6の実施形態のように、全側面に複数の孔部3を構成してもよい。なお、図14に示すホーン部23は、断面円形状となっているが、断面楕円形状、断面多角形状であってもよい。断面多角形状の場合、各側面に複数の孔部3を設け、必要であれば、板部材によって孔部3の長さを確保すればよい。第6の実施形態に示す低音出力装置1をエンクロージャーに取り付ける場合の具体例は、図16に準じる。
(第7の実施形態)
図15は、本発明の第7の実施形態に係る低音出力装置1の斜視図である。図15に示すホーン部24のように、断面円形状の錐台体状に対して、板部材42側端部が閉口した円筒状の平坦部24aを有する。第7の実施形態においても、複数の孔部3の長さ及び断面積は、それぞれ、所望の最低共振周波数を有するように設計されている。このように、本発明において、ホーン部は、開口終端の断面積が、終端以外の断面積と比べて広くなっていれば、一部に、平坦部を有していたとしてもよい。図16は、図15に係る低音出力装置1をエンクロージャー6に取り付けたときのスピーカシステム全体の様子を示す斜視図である。図16に示すように、板部材9及び10によってエンクロージャー6内の空気室11が形成され、複数の孔部3が空気室11の内部に入るように、低音出力装置1が板部材9に取り付けられている。
第6及び第7の実施形態に示すように、ホーン部の全側面に複数の孔部を穿孔することによって、バスレフ効果及びホーン効果によって、低音を最大限の音圧まで出力し、かつ広い音場形成を可能とする。
第6及び第7の実施形態に示すように、ホーン部の全側面に複数の孔部が穿孔されている場合であっても、空気室内からホーン部を構成する面に対して複数の孔部が貫通して設けられていればよい。
なお、第1〜第5の実施形態のような形状のホーン部であっても、ホーン部の全側面又は二以上の側面に複数の孔部が穿孔されている場合であってもよく、孔部が空気室内に入っており、空気室内からホーン部を構成する面に対して複数の孔部が貫通して設けられていればよい。
なお、第6及び第7の実施形態に示すように、ホーン部の全側面に複数の孔部が穿孔されている場合であっても、複数の孔部は、前記スピーカユニットの前面を前側としたときに、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数配置されていればよく、3つ以上であれば好ましく、10cm以内の長さを有していればよい。
なお、第1〜第7の実施形態では、複数の孔部の長さ及び断面積はそれぞれ略同一であるとしているが、それぞれ相違していてもよく、複数の孔部それぞれが、所望の最低共振周波数を有するように設計されていればよい。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明は、スピーカシステム等に利用可能である。
1 低音出力装置
2,21,22,23 ホーン部
2a 上面
2b 下面
2c 左側面
2d 右側面
2e 背面
2f 開口
3 複数の孔部
4,8,9,10,41,42 板部材
5 スピーカユニット
6 エンクロージャー
7 底板
11 空気室
21a,24a 平坦部

Claims (8)

  1. スピーカユニットを取り付けるためのエンクロージャーに設けられる低音出力装置であって、
    前記スピーカユニットの前面以外に設けられたホーン部と、
    前記エンクロージャーの空気室内から前記ホーン部を構成する面に対して貫通して設けられている複数の孔部とを備え、
    前記複数の孔部の長さ及び断面積は、それぞれ、所望の最低共振周波数を有するように設計されていることを特徴とする、低音出力装置。
  2. 前記複数の孔部は、前記スピーカユニットの前面を前側としたときに、前後方向、左右方向、及び上下方向に複数配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の低音出力装置。
  3. 前記複数の孔部は、3以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の低音出力装置。
  4. 前記複数の孔部は、前記ホーン部を構成する少なくとも一側面に設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の低音出力装置。
  5. 前記複数の孔部は、前記ホーン部を構成する全側面に設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の低音出力装置。
  6. 前記複数の孔部の長さは、10cm以内であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の低音出力装置。
  7. 前記複数の孔部は、複数の孔が穿孔された板部材によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の低音出力装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の低音出力装置を備えたエンクロージャー又はスピーカシステム。
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