JP2012190050A - レジストパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々のレジストパターンの形成に対応でき、焦点深度、パターン形状、解像性、CDU及びパターン倒れ耐性に優れるレジストパターンを形成できるレジストパターン形成方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、(1)[A]ポリシロキサンを含有するレジスト下層膜形成用組成物を基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、(2)[a1]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を上記レジスト下層膜上に塗布し、レジスト膜を形成する工程、(3)上記レジスト膜を露光する工程、及び(4)上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を含有する現像液を用いて現像する工程を有するレジストパターン形成方法である。上記レジスト下層膜形成用組成物は、[B]窒素含有化合物をさらに含有することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるレジストパターンの微細化が要求されている。現在、例えば、短波長の放射線であるArFエキシマレーザーを用い、かかる短波長の放射線に対応できる感放射線性樹脂組成物を用いて、線幅90nm程度の微細なレジストパターンを形成することができるが、今後はさらに微細なパターン形成が要求される。
上記要求に対し、感放射線性樹脂組成物の特徴を利用し、より微細なパターンの形成を可能にする技術として、現像液にアルカリ水溶液よりも極性の低い有機溶媒を用いる技術が知られている(特開2000−199953号公報参照)。このように、有機溶媒を用いた場合、光学コントラストを高くすることができ、その結果、より微細なパターンを形成することができる。
しかしながら、今後はさらに微細な領域のレジストパターンの形成が求められる。また微細なだけでなく、ラインアンドスペースパターン等のトレンチパターン、コンタクトホール等のホールパターンなど種々のレジストパターンの形成に対応でき、焦点深度及びパターン形状に優れると共に、ホールパターン形成におけるCDU(Critical Dimension Uniformity)、並びにトレンチパターン形成におけるパターン倒れ耐性に優れるレジストパターンを形成できるレジストパターン形成方法が求められている。
特開2000−199953号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、種々のレジストパターンの形成に対応でき、焦点深度、パターン形状、解像性、CDU及びパターン倒れ耐性に優れるレジストパターンを形成できるレジストパターン形成方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
(1)[A]ポリシロキサン
を含有するレジスト下層膜形成用組成物を基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、
(2)[a1]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体(以下、「a1」重合体)ともいう)
を含有する感放射線性樹脂組成物を上記レジスト下層膜上に塗布し、レジスト膜を形成する工程、
(3)上記レジスト膜を露光する工程、及び
(4)上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を含有する現像液を用いて現像する工程
を有するレジストパターン形成方法である。
本発明のレジストパターン形成方法によれば、[A]ポリシロキサンを含有するレジスト下層膜を形成し、かつ有機溶媒を含有する現像液を用いて現像を行うことにより、種々のレジストパターンの形成に対応でき、焦点深度、パターン形状、解像性、CDU及びパターン倒れ耐性に優れるレジストパターンを形成することができる。上記構成により、上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば、形成されるレジスト下層膜中の[A]ポリシロキサンと、その上に形成されるレジストパターンとの相互作用が強いこと等により、優れたパターン倒れ耐性が発揮され、また、パターン倒れ耐性が向上することにより、広い焦点深度が発揮され、また、パターン形状、CDU及び解像性が向上すること等が考えられる。
上記レジスト下層膜形成用組成物は、
[B]窒素含有化合物
をさらに含有することができる。
レジストパターンの下に形成されるレジスト下層膜が[B]窒素含有化合物を含むことで、レジスト下層膜中の架橋反応が促進されると考えられ、酸素アッシング耐性を向上させることができる。
上記レジスト下層膜形成用組成物は、
[C]感放射線性酸発生体(以下、「[C]酸発生体」ともいう)
をさらに含有することができる。
有機溶媒現像によるパターン形成においてレジスト下層膜が[C]酸発生体をさらに含むことにより、レジスト下層膜上に形成されるレジストパターンに含まれる重合体中の酸解離性基の酸解離反応が促進されると考えられ、解像性、パターン倒れ耐性等がより良好となる。
[a1]重合体は、下記式(1)で表される構造単位(I)を有する重合体であることが好ましい。
Figure 2012190050
(式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成してもよい。)
上記感放射線性樹脂組成物における[a1]重合体が、上記特定の構造単位を有することで、形成されるレジストパターンはカルボキシル基を有するため、レジスト下層膜中の[A]ポリシロキサンとの相互作用がより強くなると考えられる。その結果、形成されるレジストパターンの上記多様な特性がさらに向上する。
上記感放射線性樹脂組成物は、
[a2]下記式(3−1)で表される構造単位及び下記式(3−2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位(III)を有する重合体(以下、「[a2]重合体」ともいう)
をさらに含有することが好ましい。
Figure 2012190050
(式(3−1)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、フッ素原子を有する炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又はフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。但し、上記アルキル基及び脂環式炭化水素基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。)
Figure 2012190050
(式(3−2)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、(m+1)価の連結基である。mは、1〜3の整数である。Xは、フッ素原子を有する2価の連結基である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。但し、mが2又は3の場合、複数のX及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
上記感放射線性樹脂組成物が、フッ素原子を含む上記特定の構造単位を有する[a2]重合体を含有することで、この[a2]重合体がレジスト膜形成時に、その表層に偏在することにより、液浸露光時に、レジスト膜中から液浸液への酸発生体等の溶出を抑制し、また、レジスト膜表面の疎水性を高めて、より高速なスキャンが可能になる。
[a2]重合体は、酸解離性基を有さない重合体であることが好ましい。[a2]重合体が酸解離性基を有さないことで、上述した液浸露光時の酸発生体等の溶出の抑制及びレジスト膜表面の疎水性をさらに高めることができる。加えて、有機溶媒現像を用いる当該レジストパターン形成方法においては、酸解離性基を有さない[a2]重合体でも、溶け残り等による現像欠陥の発生等は抑制される。
[A]ポリシロキサンは、下記式(i)で表されるシラン化合物の加水分解縮合物であることが好ましい。
Figure 2012190050
(式(i)中、Rは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はシアノ基である。上記アルキル基の水素原子の一部又は全部は、グリシジルオキシ基、オキセタニル基、酸無水物基又はシアノ基で置換されていてもよい。上記アリール基の水素原子の一部又は全部は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。但し、R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
[A]ポリシロキサンが上記特定のシラン化合物の加水分解縮合物であることで、形成されるレジスト下層膜と、その上に形成されるレジストパターンとの相互作用を高めることができ、その結果、レジストパターンの解像性、パターン倒れ耐性等をさらに良好にすることができる。
当該レジストパターン形成方法は、トレンチパターン及びホールパターンからなる群より選ばれる少なくとも1種のパターンを形成するものであることが好ましい。上述したように、当該レジストパターン形成方法によれば、解像性及びCDUに優れるパターンを形成できることから、コンタクトホールパターン等のホールパターンの形成に特に適しており、またパターン倒れ耐性に優れるパターンを形成できることから、ラインアンドスペースパターン等のトレンチパターンを形成するのに特に適している。
以上説明したように、本発明のレジストパターン形成方法によれば、種々のレジストパターンの形成に対応でき、焦点深度、パターン形状、解像性、CDU及びパターン倒れ耐性に優れるレジストパターンを形成することができる。
<レジストパターン形成方法>
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)[A]ポリシロキサンを含有するレジスト下層膜形成用組成物を基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程(以下、「(1)工程」ともいう)、
(2)[a1]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を上記レジスト下層膜上に塗布し、レジスト膜を形成する工程(以下、「(2)工程」ともいう)、
(3)上記レジスト膜を露光する工程(以下、「(3)工程」ともいう)、及び
(4)上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を含有する現像液を用いて現像する工程(以下、「(4)工程」ともいう)を有する。以下、各工程を詳述する。
[(1)工程]
(1)工程では、[A]ポリシロキサンを含有するレジスト下層膜形成用組成物を基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する。このレジスト下層膜形成用組成物については、後述する。基板としては、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用できる。また例えば、特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物の塗布方法としては、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。なお、形成されるレジスト膜の膜厚としては、通常0.01μm〜1μmであり、0.01μm〜0.5μmが好ましい。
上記レジスト下層膜形成用組成物を塗布した後、必要に応じて、プレベーク(PB)によって塗膜中の溶媒を揮発させてもよい。PBの温度としては、上記レジスト下層膜形成用組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常50℃〜450℃程度である。また、PBの時間としては、通常5秒〜600秒程度である。
[(2)工程]
(2)工程では、(1)工程で形成したレジスト下層膜上に、[a]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を塗布し、レジスト膜を形成する。この感放射線性樹脂組成物については後述する。上記感放射線性樹脂組成物の塗布方法及び塗布膜厚としては、(1)工程のレジスト下層膜形成用組成物におけるものと同様である。また、必要に応じて行われるPBの温度としては、上記感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常30℃〜200℃程度であり、50℃〜150℃が好ましい。また、PBの時間としては、通常5秒〜600秒程度である。
また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するために、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されている保護膜を、上記形成したレジスト膜上に設けることもできる。さらに、レジスト膜からの酸発生体等の流出を防止するため、例えば特開2005−352384号公報等に開示されている液浸用保護膜をレジスト膜上に設けることもできる。なお、これらの技術は併用できる。
[(3)工程]
(3)工程では、(2)工程で形成したレジスト膜の所望の領域に特定パターンのマスク及び必要に応じて液浸液を介し、露光を行う。この露光は、連続して複数回行ってもよく、例えば、所望の領域にマスクを介して第1の露光を行い、続けて第1の露光を行った露光部に対して交差するように第2の露光を行ってもよい。例えば、第1の露光部と第2の露光部とが直交すると、露光部で囲まれた未露光部において円形状のコンタクトホールパターンが形成しやすくなる。なお、露光の際に必要に応じて用いられる液浸液としては水やフッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつレジスト膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤はウェハ上のレジスト層を溶解させず、かつレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
露光に使用される放射線としては、例えば紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらのうち、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザー光がさらに好ましい。露光量等の露光条件は、上記感放射線性樹脂組成物の配合組成や上記添加剤の種類等に応じて適宜選択される。当該レジストパターン形成方法は、露光工程を複数回有する場合、複数回の露光は同じ光源を用いても、異なる光源を用いても良いが、1回目の露光にはArFエキシマレーザー光を用いることが好ましい。
また、露光後にポストエクスポージャーベーク(PEB)を行なうことが好ましい。PEBを行なうことにより、上記感放射線性樹脂組成物中の重合体の酸解離性基の解離反応等を円滑に進行できる。PEBの温度としては、通常30℃〜200℃であり、50℃〜170℃が好ましい。また、PEBの時間としては、通常5秒〜600秒である。
[(4)工程]
(4)工程では、(3)工程の露光後に有機溶媒を含有する現像液を用いて現像を行いパターンを形成する。当該レジストパターン形成方法では、現像液として有機溶媒を含有する現像液を用い、未露光部及び低露光部を選択的に溶解・除去する。現像液としては、有機溶媒を主成分とする現像液が好ましい。現像液中の有機溶媒の含有率としては、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。現像液に含有される有機溶媒としては、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系有機溶媒、アミド系溶媒、エステル系有機溶媒及び炭化水素系溶媒からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒であることが好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のジ脂肪族エーテル系溶媒;
アニソール、フェニルエチルエーテル、フェニルプロピルエーテル、トリルメチルエーテル、トリルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジトリルエーテル等の含芳香族エーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のジケトン系溶媒;
ジアセトンアルコール等のヒドロキシル基含有ケトン系溶媒;
アセトフェノン、フェニルエチルケトン等の芳香族ケトン系溶媒等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば、
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のカルボン酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコールモノアルキルエーテルアセテート系溶媒;
ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン系溶媒等が挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば、
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
ジクロロメタン、クロロホルム、フロン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の含ハロゲン系溶媒等が挙げられる。
これらのうち、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒が好ましく、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒がより好ましく、含芳香族エーテル系溶媒、鎖状ケトン系溶媒、カルボン酸エステル系溶媒がさらに好ましく、酢酸n−ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸アミル、メチル−n−ペンチルケトン、アニソールが特に好ましい。これらの有機溶媒は、1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。界面活性剤としては例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系界面活性剤及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。
現像方法としては、例えば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
さらに、当該レジストパターン形成方法においては、(4)工程の現像後にレジスト膜をリンス液により洗浄してもよい。リンス液としては、アルカン系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒等が好ましい。これらのうちアルコール系溶媒、エステル系溶媒が好ましく、炭素数6〜8の1価のアルコール系溶媒がより好ましい。炭素数6〜8の1価のアルコールとしては直鎖状、分岐状又は環状の1価のアルコールが挙げられ、例えば、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。これらのうち、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、4−メチル−2−ペンタノールが好ましく、4−メチル−2−ペンタノールがより好ましい。
上記リンス液の各成分は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。含水率を10質量%以下にすることで、良好な現像特性を得ることができる。なお、リンス液には後述する界面活性剤を添加することもできる。
洗浄処理の方法としては、例えば、一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等が挙げられる。
<レジスト下層膜形成用組成物>
本発明に用いられるレジスト下層膜形成用組成物は[A]ポリシロキサンを含有する。また、上記レジスト下層膜形成用組成物は、[B]窒素含有化合物、[C]酸発生体、[D]溶媒を含有することが好ましい。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について説明する。
[[A]ポリシロキサン]
[A]ポリシロキサンは、シロキサン結合を有するポリマーである限り特に限定されないが、上記式(i)で表されるシラン化合物の加水分解縮合物が好ましい。[A]ポリシロキサンの合成に用いられるシラン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(i)中、Rは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はシアノ基である。上記アルキル基の水素原子の一部又は全部は、グリシジルオキシ基、オキセタニル基、酸無水物基又はシアノ基で置換されていてもよい。上記アリール基の水素原子の一部又は全部は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状のアルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基等の分岐鎖状のアルキル基等が挙げられる。
上記Rで表されるアルケニル基としては、例えばアルケン化合物から水素原子を1つ除いた基等が挙げられ、エテニル基、1−プロペン−1−イル基、1−プロペン−2−イル基、1−プロペン−3−イル基、1−ブテン−1−イル基、1−ブテン−2−イル基、1−ブテン−3−イル基、1−ブテン−4−イル基、2−ブテン−1−イル基、2−ブテン−2−イル基、1−ペンテン−5−イル基、2−ペンテン−1−イル基、2−ペンテン−2−イル基、1−ヘキセン−6−イル基、2−ヘキセン−1−イル基、2−ヘキセン−2−イル基等が挙げられる。これらの中で、下記式(i−1)で表される基が好ましい。
Figure 2012190050
上記式(i−1)中、nは0〜4の整数である。*は、結合部位を示す。
上記nとしては、0又は1が好ましく、0(この場合、Rはビニル基である)がさらに好ましい。
で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基等が挙げられる。
上記アルキル基を置換してもよい酸無水物基としては、例えば、無水コハク酸基、無水マレイン酸基、無水グルタル酸基等が挙げられる。
上記グリシジルオキシ基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−グリシジルオキシエチル基、3−グリシジルオキシプロピル基、4−グリシジルオキシブチル基等が挙げられる。これらの中で、3−グリシジルオキシプロピル基がより好ましい。
上記オキセタニル基で置換されたアルキル基としては、例えば、3−エチル−3−オキセタニルプロピル基、3−メチル−3−オキセタニルプロピル基、3−エチル−2−オキセタニルプロピル基、2−オキセタニルエチル基等が挙げられる。これらの中で、3−エチル−3−オキセタニルプロピル基が好ましい。
上記酸無水物基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−無水コハク酸基置換エチル基、3−無水コハク酸基置換プロピル基、4−無水コハク酸基置換ブチル基等が挙げられる。これらの中で、3−無水コハク酸基置換プロピル基がより好ましい。
上記シアノ基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等が挙げられる。
上記ヒドロキシル基で置換されたアリール基としては、例えば、4−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル基、4−ヒドロキシナフチル基等が挙げられる。これらの中で、4−ヒドロキシフェニル基がより好ましい。
上記Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記Rにおける1価の有機基としては、例えばアルキル基、アルキルカルボニル基等が挙げられる。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基が好ましい。また、上記アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基が好ましい。
上記aとしては、0〜2の整数が好ましく、1又は2がより好ましい。
上記式(i)で表されるシラン化合物の具体例としては、例えば、
フェニルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、4−メチルフェニルトリメトキシシラン、4−エチルフェニルトリメトキシシラン、4−メトキシフェニルトリメトキシシラン、4−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、3−メチルフェニルトリメトキシシラン、3−エチルフェニルトリメトキシシラン、3−メトキシフェニルトリメトキシシラン、3−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、3−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、2−メチルフェニルトリメトキシシラン、2−エチルフェニルトリメトキシシラン、2−メトキシフェニルトリメトキシシラン、2−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、2−アミノフェニルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、2−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、2,4,6−トリメチルフェニルトリメトキシシラン、4−メチルベンジルトリメトキシシラン、4−エチルベンジルトリメトキシシラン、4−メトキシベンジルトリメトキシシラン、4−フェノキシベンジルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシベンジルトリメトキシシラン、4−アミノベンジルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノベンジルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノベンジルトリメトキシシラン等の芳香環含有トリアルコキシシラン;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−t−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、メチルシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−t−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、エチルビストリス(トリメチルシロキシ)シラン、エチルジクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリアセトキシシラン、n−プロピルトリクロロシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、iso−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリクロロシラン、2−メチルプロピルトリメトキシシラン、2−メチルプロピルトリエトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−n−プロポキシシラン、2−メチルプロピルトリ−iso−プロポキシシラン、2−メチルプロピルトリ−n−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−t−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリフェノキシシラン、1−メチルプロピルトリメトキシシラン、1−メチルプロピルトリエトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−n−プロポキシシラン、1−メチルプロピルトリ−iso−プロポキシシラン、1−メチルプロピルトリ−n−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−t−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルジクロロシラン等のアルキルトリアルコキシシラン類;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリ−n−プロポキシシラン、アリルトリイソプロポキシシラン、アリルトリ−n−ブトキシシラン、アリルトリ−sec−ブトキシシラン、アリルトリ−t−ブトキシシラン、アリルトリフェノキシシラン等のアルケニルトリアルコキシシラン類;
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類;
テトラフェノキシシラン等のテトラアリールシラン類;
オキセタニルトリメトキシシラン、オキシラニルトリメトキシシラン、オキシラニルメチルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;
3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸、2−(トリメトキシシリル)エチル無水コハク酸、3−(トリメトキシシリル)プロピル無水マレイン酸、2−(トリメトキシシリル)エチル無水グルタル酸等の酸無水物基含有シラン類;
テトラクロロシラン等のテトラハロシラン類等が挙げられる。
これらの中でも、得られるレジスト下層膜のドライエッチング耐性に優れる観点からは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
また、シラン化合物の反応性、物質の取り扱い容易性の観点からは、フェニルトリメトキシシラン、4−メチルフェニルトリメトキシシラン、4−メトキシフェニルトリメトキシシラン、4−メチルベンジルトリメトキシシランメチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランが好ましい。
また、形成されるレジストパターンのパターン倒れ耐性を向上させる観点からは、オキセタニルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸、4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシランが好ましい。
上記[A]ポリシロキサンの合成には、上記式(i)で表されるシラン化合物にも、例えば、
ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、
1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン;
ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−イソプロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−イソプロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−イソプロポキシメチルシリル)−1−(トリ−イソプロポキシシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−イソプロポキシメチルシリル)−2−(トリ−イソプロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、
ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−イソプロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−イソプロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)エタン、ビス(ジメチルメトキシシリル)メタン、ビス(ジメチルエトキシシリル)メタン、ビス(ジメチル−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(ジメチル−イソプロポキシシリル)メタン、ビス(ジメチル−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(ジメチル−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(ジメチル−t−ブトキシシリル)メタン、1,2−ビス(ジメチルメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチルエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチル−n−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチル−イソプロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチル−n−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチル−sec−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(ジメチル−t−ブトキシシリル)エタン、
1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジ−イソプロポキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−1−(トリメチルシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジ−イソプロポキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリメチルシリル)エタン、
1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−イソプロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−イソプロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−イソプロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン等のジシラン類;
ポリジメトキシメチルカルボシラン、ポリジエトキシメチルカルボシラン等のポリカルボシラン等の他のシラン化合物を用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[A]ポリシロキサンの含有量としては、レジスト下層膜形成用組成物における全固形分に対して、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。なお、上記レジスト下層膜形成用組成物は、[A]ポリシロキサンを1種のみ含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
[A]ポリシロキサンの分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常500〜50,000、好ましくは1,000〜30,000、より好ましくは1,000〜15,000である。
なお、本明細書におけるMwは、東ソー製のGPCカラム(「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を使用し、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
上記式(i)で表されるシラン化合物及び必要に応じて用いる他のシラン化合物を加水分解縮合する方法としては、公知の加水分解縮合の方法を用いることができる。
[[B]窒素含有化合物]
[B]窒素含有化合物は、塩基性アミノ基を有する化合物、又は酸の作用により塩基性アミノ基となる基を有する化合物である。[B]窒素含有化合物は、レジスト下層膜形成用組成物から得られるレジスト下層膜のアッシング耐性等の特性を向上させる効果を有する。この効果は、[B]窒素含有化合物がレジスト下層膜に存在することにより、下層膜中の架橋反応が促進されるためと考えられる。[B]窒素含有化合物としては、例えば、後述する感放射線性樹脂組成物の[c]酸拡散制御体として用いられる化合物等が挙げられる。また、[B]窒素含有化合物としては、例えば、ヒドロキシル基及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の極性基並びにエステル基を有する窒素含有化合物、ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエーテル基から選ばれる少なくとも1種の基を有する窒素含有化合物、エステル基を有する窒素含有化合物等が挙げられる。
上記極性基及びエステル基を有する窒素含有化合物としては、例えば、下記式(B−1−1)〜(B−1−5)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012190050
ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエーテル基から選ばれる少なくとも1種の基を有する窒素含有化合物としては、例えば、下記式(B−2−1)〜(B−2−4)で表される化合物等が挙げられる。また、エステル基を有する窒素含有化合物としては、下記式(B−3−1)〜(B−3−4)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012190050
上記式(B−2−2)及び(B−2−3)中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキル基である。
[B]窒素含有化合物としては、これらの中でも、上記極性基及びにエステル基を有する窒素含有化合物が好ましく、上記式(B−1−1)で表される化合物、上記式(B−1−2)で表される化合物がより好ましい。[B]窒素含有化合物が極性基及びエステル基を共に有することで、レジスト下層膜のベーク時に[B]窒素含有化合物の昇華が抑えられ、レジスト下層膜中に残存するため、上記効果を十分に発揮することができる。
[B]窒素含有化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。レジスト下層膜形成用組成物における[B]窒素含有化合物の含有量としては、パターン形状を良好にする観点から、[A]ポリシロキサン100質量部に対して、通常、30質量部以下であり、好ましくは10質量部以下であり、さらに好ましくは1質量部以下である。
[[C]酸発生体]
[C]酸発生体は、露光により酸を発生する化合物である。有機溶媒現像によるパターン形成において、レジスト下層膜が[C]酸発生体を含むことにより、露光により発生する酸の触媒作用によって、レジストパターン中の重合体に含まれる酸解離反応が促進される。その結果、レジストパターンの解像性及びパターン倒れ耐性が向上する。上記レジスト下層膜形成用組成物における[C]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[C]酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた状態でも、これらの両方の形態でもよい。
[C]酸発生剤としては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩等のオニウム塩、N−スルホニルオキシイミド化合物、有機ハロゲン化合物、ジスルホン類、ジアゾメタンスルホン類等のスルホン化合物等が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、例えば、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムトリシクロ[3.3.1.13,7]デカニルジフルオロメタンスルホネート等のトリフェニルスルホニウム塩化合物;
4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、トリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムカンファースルホネート等のトリ(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム塩化合物等が挙げられる。
上記ヨードニウム塩としては、例えば、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート等のジフェニルヨードニウム塩化合物;
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等のビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
上記テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば、
1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムN,N’−ビス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニル)イミデート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えば、
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド等のスクシンイミド類化合物;
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等のビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド類化合物等が挙げられる。これらの中でも、スルホニウム塩が好ましく、トリフェニルスルホニウム塩化合物がより好ましく、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリシクロ[3.3.1.13,7]デカニルジフルオロメタンスルホネートがさらに好ましい。なお、これらの[C]酸発生剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[C]酸発生剤の含有量としては、パターン形状を良好にする観点から、[A]ポリシロキサン100質量部に対して、通常、30質量部以下であり、好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下であり、特に好ましくは1質量部以下である。
[[D]溶媒]
上記レジスト下層膜形成用組成物は、通常、[D]溶媒を含有する。[D]溶媒としては、例えば、公知の有機溶媒を用いることができ、例えば、上述のレジストパターン形成方法における(4)工程で現像液として用いた有機溶媒と同様の溶媒を使用することができる。[D]溶媒としては、これらの有機溶媒の中でも、アルコール系溶媒、エステル系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテル系溶媒、多価アルコールモノアルキルエーテルアセテート系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがさらに好ましい。
上記レジスト下層膜形成用組成物には、水を添加してもよい。水を添加すると、ケイ素含有化合物が水和されるため、保存安定性が向上する。また、水を添加すると、レジスト下層膜の成膜時の硬化が促進され、緻密な膜を得ることができる。上記レジスト下層膜形成用組成物における水の含有率としては、[D]溶媒100質量部に対して、0質量部〜30質量部が好ましく、より好ましくは0.1質量部〜20質量部、さらに好ましくは、0.2質量部〜15質量部である。水の添加量が多すぎると、保存安定性の悪化、塗布膜の均一性が悪くなる。
[その他の任意成分]
上記レジスト下層膜形成用組成物は、その他の任意成分として、さらに、β−ジケトン、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活性剤、塩基発生体等を含有してもよい。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
レジスト下層膜形成用組成物の調製方法は特に限定されないが、例えば、[A]ポリシロキサン、必要に応じて[B]窒素含有化合物、[C]酸発生体及び他の任意成分を混合し、[D]溶媒に溶解または分散して得られる。レジスト下層膜形成用組成物の固形分濃度としては、0.5質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%である。
<感放射線性樹脂組成物>
本発明に用いられる感放射線性樹脂組成物は、[a1]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体を含有する。また、好適成分として、[a2]重合体、[b]感放射線性酸発生体(以下、「[b]酸発生体」ともいう)を含有してもよく、また本発明の効果を損なわない限り、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
[[a1]重合体]
[a1]重合体は、酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体である。[a1]重合体としては、酸解離性基を有する重合体が好ましく、上記式(1)で表される構造単位(I)を有する重合体がさらに好ましい。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される構造単位である。
上記式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成してもよい。
上記Rp1、Rp2及びRp3で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜4の鎖状炭化水素基及び炭素数4〜20の脂環式炭化水素基が好ましい。「脂環式炭化水素基」は、単環であっても多環であってもよく、単環の脂環式炭化水素基は、芳香族基を有さない単環式基であることを意味し、多環の脂環式炭化水素基は、芳香族基を有さない多環式基であることを意味する。[a1]重合体が、193nmに強い吸収を有する芳香族基を含む構造単位を有さないことで、感度の低下及びパターン形状の悪化を抑制できる。
上記単環の脂環式炭化水素基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等に由来する基が挙げられる。多環の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等に由来する基が挙げられる。なお、酸解離性基が、脂環式炭化水素基を有する酸解離性基である場合、脂環式炭化水素基の水素原子の一部又は全部は炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよい。
構造単位(I)としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−14)で表される構造単位等が挙げられる。なお、下記式ではメタクリル酸エステル由来の構造単位のみ記載しているが、同様の構造を有するアクリル酸エステル由来の構造単位であってもよい(以下、全ての構造単位において同様である)。
Figure 2012190050
Figure 2012190050
これらの中でも、上記式(1−1)、(1−3)、(1−9)及び(1−14)でそれぞれ表される構造単位が好ましい。
[a1]重合体において、構造単位(I)の含有割合としては、[a1]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%〜70モル%が好ましい。なお、[a1]重合体は構造単位(I)を1種又は2種以上を有してもよい。
[構造単位(II)]
[a1]重合体は、ラクトン含有基又は環状カーボネート含有基を含むアクリル酸エステルから誘導される構造単位(II)を有することが好ましい。上記感放射線性樹脂組成物は、[a1]重合体が構造単位(II)を有することで、形成されるレジスト膜の基板への密着性及び現像液との親和性を向上できる。ここで、ラクトン含有基とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環(ラクトン環)を含有する環式基を表す。また、環状カーボネート含有基とは、−O−C(O)−O−で表される結合を含むひとつの環(環状カーボネート環)を含有する環式基を表す。この構造単位(II)としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−19)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2012190050
Figure 2012190050
これらの中でも、ラクトン含有基を含むアクリル酸エステルから誘導される構造単位が好ましく、上記式(2−1)で表される構造単位、上記式(2−3)で表される構造単位がより好ましい。
[a1]重合体における構造単位(II)の含有割合としては、[a1]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%〜70モル%が好ましく、30モル%〜60モル%がさらに好ましい。
[他の構造単位]
[a1]重合体は、さらに、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ケトン性カルボニル基等の極性基含有(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位、酸解離性を有しない脂環式構造を有する(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位等、他の構造単位を有していてもよい。上記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルエステル由来の構造単位、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル由来の構造単位等が挙げられる。上記シアノ基含有(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−シアノメチル−2−アダマンチルエステル由来の構造単位、(メタ)アクリル酸2−シアノエチルエステル由来の構造単位等が挙げられる。上記ケトン性カルボニル基含有(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸4−オキソ−1−アダマンチルエステル由来の構造単位、(メタ)アクリル酸5−オキソ−[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル由来の構造単位等が挙げられる。
[a1]重合体における上記他の構造単位の含有割合としては、[a1]重合体を構成する全構造単位に対して、通常30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。
[[a2]重合体]
[a2]重合体は、上記構造単位(III)を有する重合体である。感放射線性樹脂組成物が、フッ素原子を含む上記特定の構造単位を有する[a2]重合体を含有することで、この[a2]重合体がレジスト膜形成時に、その表層に偏在することにより、液浸露光時に、レジスト膜中から液浸液への[b]酸発生体等の溶出を抑制し、また、レジスト膜表面の疎水性を高めて、より高速スキャンが可能になる。
上記構造単位(III)は、上記式(3−1)で表される構造単位(III−1)及び下記式(3−2)で表される構造単位(III−2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位である。
[構造単位(III−1)]
構造単位(III−1)は、上記式(3−1)で表される構造単位である。
上記式(3−1)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、フッ素原子を有する炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又はフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。但し、上記アルキル基及び脂環式炭化水素基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
上記炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロペンチルプロピル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクチルメチル基等が挙げられる。
構造単位(III−1)を与える単量体としては、トリフルオロメチル(メタ)アクレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ)プロピル(メタ)アクリレート、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ)ペンチル(メタ)アクリレート、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ)ヘキシル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ)プロピル(メタ)アクリレート、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ)ペンタ(メタ)アクリレート、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロ)デシル(メタ)アクリレート、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ)ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
構造単位(III−1)としては、例えば、下記式(3−1−1)及び(3−1−2)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2012190050
上記式(3−1−1)及び(3−1−2)中、Rは上記式(3−1)と同義である。
[a2]重合体において、構造単位(III−1)の含有割合としては、[a2]重合体を構成する全構造単位に対して、40モル%〜100モル%が好ましい。なお、[a2]重合体は、構造単位(III−1)を1種又は2種以上を有してもよい。
[構造単位(III−2)]
構造単位(III−2)は、上記式(3−2)で表される構造単位である。
上記式(3−2)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、(m+1)価の連結基である。mは、1〜3の整数である。Xは、フッ素原子を有する2価の連結基である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。但し、mが2又は3の場合、複数のX及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される(m+1)価の連結基としては、例えば、上記式(3−2)におけるRと同様のものが挙げられる。また、Rが炭化水素基である場合、RのX側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NR’−、カルボニル基、−COO−又は−CONH−が結合された構造であってもよい。但し、R’は水素原子又は1価の有機基である。
上記式(3−2)中、Xが示す2価の連結基としては、フッ素原子を有する炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基が好ましい。Xとしては下記式(X−1)〜(X−6)で示される構造が挙げられる。
Figure 2012190050
Xとしては、上記式(X−1)で示される構造が好ましい。
上記構造単位(III−2)としては、例えば、下記式(3−2−1)及び(3−2−2)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2012190050
上記式(3−2−1)中、Rは、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しく不飽和の炭化水素基である。R、X及びRは、上記式(3−2)と同義である。
上記式(3−2−2)中、R、X、R及びmは、上記式(3−2)と同義である。但し、mが2又は3の場合、複数のX及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(3−2−1)で表される構造単位としては、例えば、下記式(3−2−1−1)及び下記式(3−2−1−2)で表される構造単位等が挙げられる。また、上記式(3−2−2)で表される構造単位としては、例えば、下記式(3−2−2−1)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2012190050
上記式(3−2−1−1)、(3−2−1−2)及び(3−2−2−1)中、Rは上記式(3−2)と同義である。
構造単位(III)を与える単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−3−プロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−5−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸2−{[5−(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル}エステル等が挙げられる。
[a2]重合体において、構造単位(III)の含有割合としては、[a2]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%〜100モル%が好ましい。なお、[a2]重合体は、構造単位(III)を1種又は2種以上を有してもよい。
[a2]重合体は、さらに「他の構造単位」として、現像液への可溶性を高めるために、[a1]重合体について上述したラクトン構造を含む構造単位、エッチング耐性を高めるために脂環式化合物を含む構造単位、基板からの反射を抑制するために芳香族化合物に由来する構造単位等を1種以上有してもよい。
[a2]重合体は、酸解離性基を有さない重合体であることが好ましい。[a2]重合体が酸解離性基を有さないことで、上述した液浸露光時の酸発生体等の溶出の抑制及びレジスト膜表面の疎水性をさらに高めることができる。加えて、有機溶媒現像を用いる当該レジストパターン形成方法においては、酸解離性基を有さない[a2]重合体でも、溶け残り等による現像欠陥の発生等は抑制される。
<[a1]重合体及び[a2]重合体の合成方法>
[a1]重合体及び[a2]重合体は、例えば、所定の各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[a1]重合体のMwとしては、1,000〜50,000が好ましく、1,000〜30,000がより好ましく、1,000〜10,000が特に好ましい。[a1]重合体のMwを上記範囲とすることで、レジストとして用いるのに充分な溶媒への溶解性があり、かつ耐ドライエッチング性やレジストパターン形状が良好となる。
[a1]重合体のMwとGPC法によるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、通常1〜3であり、好ましくは1〜2である。
[a2]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、1,000〜50,000が好ましく、1,000〜30,000がより好ましく、1,000〜10,000が特に好ましい。[a2]重合体のMwが1,000未満の場合、十分な前進接触角を得ることができない。一方、Mwが50,000を超えると、レジストとした際の現像性が低下する傾向にある。
[a2]重合体のMwとMnとしては、通常1〜3であり、好ましくは1〜2である。
[[b]酸発生体]
上記感放射線性樹脂組成物に含有される[b]酸発生体は、露光により酸を発生し、その酸により、上記[a]重合体中に存在する酸解離性基等を解離させ、カルボキシル基等の極性基を発生させる。その結果[a1]重合体の有機溶媒に対する溶解度が減少する。上記感放射線性樹脂組成物における[b]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[b]酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[b]酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。これらの[b]酸発生剤のうち、オニウム塩化合物が好ましい。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、N−スルホニルオキシイミド化合物、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、例えば、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(1−アダマンチル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば、
1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えば、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えば、
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
これらの中でも、オニウム塩が好ましく、スルホニウム塩がより好ましく、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(1−アダマンチル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネートが好ましい。
[b]酸発生体は、1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。[b]酸発生体の使用量としては、[b]酸発生剤の場合、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、[a1]重合体100質量部に対して、通常、0.1質量部以上20質量部以下、好ましくは0.5質量部以上15質量部以下である。この場合、[b]酸発生剤の含有量が0.1質量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方20質量部を超えると、放射線に対する透明性が低下して、所望のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。また、[b]酸発生剤は、上記オニウム塩構造を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いて、[a1]重合体中の構造単位として含有していてもよい。
[その他の任意成分]
上記感放射線性樹脂組成物は、[a1]重合体、[a2]重合体、及び[b]酸発生体の他にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分として、[c]酸拡散制御体、[d]溶媒、脂環式骨格含有化合物、界面活性剤、増感剤等を含有できる。
[[c]酸拡散制御体]
[c]酸拡散制御体は、露光により[b]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。[c]酸拡散制御剤の上記感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、遊離の化合物の形態(以下、適宜、「[c]酸拡散制御剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[c]酸拡散制御剤としては、例えば、アミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、例えば、モノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ(シクロ)アルキルアミン類;トリ(シクロ)アルキルアミン類;置換アルキルアニリン又はその誘導体;エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン等が挙げられる。
上記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物、N−t−アミロキシカルボニル基含有アミノ化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等が挙げられる。これらの中で、N−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物、N−t−アミロキシカルボニル基含有アミノ化合物が好ましく、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシメチルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾールが好ましい。
上記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等が挙げられる。
上記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール類;ピリジン類;ピペラジン類;ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジンエタノール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
また、[c]酸拡散制御剤として、露光により感光し塩基を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基の一例として、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物がある。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(c1)で示されるスルホニウム塩化合物、下記式(c2)で表されるヨードニウム塩化合物が挙げられる。
Figure 2012190050
上記式(c1)及び式(c2)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロキシル基又はハロゲン原子である。Z及びEは、OH、R−COO又はR−SO である。但し、Rは、アルキル基、アリール基、アルカリール基又は下記式(d3)で示されるアニオンである。
Figure 2012190050
上記式(c3)中、R24は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基である。uは0〜2の整数である。
上記光崩壊性塩基としては、例えば、下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012190050
これらの中でも、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムN−ブチルトリフルオロメチルスルホンアミドが好ましい。
[c]酸拡散抑制体は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。[c]酸拡散制御体が、[c]酸拡散制御剤の場合の含有量としては、[a1]重合体100質量部に対して、5質量部未満が好ましい。[c]酸拡散制御剤含有量が5質量部を超えると、レジストとしての感度が低下する傾向にある。
[[d]溶媒]
上記感放射線性樹脂組成物は、通常、[d]溶媒を含有する。溶媒は少なくとも上記[a1]重合体、[b]酸発生体及び必要に応じて加えられるその他の任意成分を溶解できれば特に限定されない。[d]溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒及びその混合溶媒等が挙げられる。
[d]溶媒の具体例としては、上述のレジストパターン形成方法の(4)工程で列挙した有機溶媒と同様のものが挙げられる。これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンが好ましい。これらの[d]溶媒は単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
[脂環式骨格含有化合物]
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば、
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。これらの脂環式骨格含有化合物は単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を下記に示す。
13C−NMR分析]
13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子製、JNM−EX270)を使用し測定した。
[[A]ポリシロキサンの溶液における固形分濃度]
本実施例における[A]ポリシロキサンの溶液における固形分濃度(質量%)は、[A]シロキサンを含む溶液0.5gを30分間250℃で焼成して、この溶液中の固形分の質量を測定することにより求めた。
<[A]ポリシロキサンの合成>
[A]ポリシロキサンの合成に用いたシラン化合物を下記に示す。
シラン化合物(S−1):テトラメトキシシラン
シラン化合物(S−2):フェニルトリメトキシシラン
シラン化合物(S−3):3−エチル−3−オキセタニルプロピルトリメトキシシラン
シラン化合物(S−4):メチルトリメトキシシラン
シラン化合物(S−5):3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
シラン化合物(S−6):3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸
シラン化合物(S−7):4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン
[合成例1](ポリシロキサン(A−1)の合成)
シュウ酸1.28gを水12.85gに加熱溶解させて、シュウ酸水溶液を調製した。その後、テトラメトキシシラン(上記シラン化合物(S−1))25.05g、フェニルトリメトキシシラン(上記シラン化合物(M−2))3.63g、及びプロピレングリコールモノエチルエーテル57.19gを入れたフラスコに、冷却管と、調製したシュウ酸水溶液を入れた滴下ロートをセットした。次いで、オイルバスにて60℃に加熱した後、シュウ酸水溶液をゆっくり滴下し、60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレーターにセットし、反応により生成したメタノールを留去してポリシロキサン(A−1)を含む溶液97.3gを得た。得られたポリシロキサン(A−1)溶液中の固形分濃度は18.0質量%であった。また、ポリシロキサン(A−1)のMwは2,000であった。
[合成例2](ポリシロキサン(A−2)の合成)
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)2.92gを水8.75gに加熱溶解させて、TMAH水溶液を調製した。その後、調製したTMAH水溶液11.67g、水4.53g及びメタノール20gを入れたフラスコに、冷却管と、テトラメトキシシラン(上記シラン化合物(S−1))10.65g、フェニルトリメトキシシラン(上記シラン化合物(S−2))1.98g、メチルトリメトキシシラン(上記シラン化合物(S−4))2.72g及びメタノール20gを入れた滴下ロートをセットした。次いで、オイルバスにて50℃に加熱した後、モノマーのメタノール溶液をゆっくり滴下し、50℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷した。
その後、無水マレイン酸4.39gを、水16.14g及びメタノール16.14gに溶解させて別途調製したマレイン酸メタノール溶液36.67gに対し、上記放冷した反応液を滴下し、30分間攪拌した。次いで、4−メチル−2−ペンテノン50gを添加してからエバポレーターにセットし、反応溶媒及び反応により生成したメタノールを留去してポリシロキサンの4−メチル−2−ペンテノン溶液を得た。得られた溶液を分液ロートへ移してから、水80gを添加して1回目の水洗を行い、水40gを添加して2回目の水洗を行った。その後、分液ロートよりフラスコへ移した4−メチル−2−ペンテノン溶液に、プロピレングリコール−1−エチルエーテル50gを添加してからエバポレーターにセットし、4−メチル−2−ペンテノンを留去して、ポリシロキサン(A−2)を含む溶液51gを得た。得られたポリシロキサン(A−2)溶液中の固形分濃度は18.0質量%であった。また、ポリシロキサン(A−2)のMwは4,000であった。
[合成例3〜10](ポリシロキサン(A−3)〜(A−10)の合成)
表1に示す種類及び仕込み量のシラン化合物を用いた以外は、合成例1と同様にして、ポリシロキサン(A−3)〜(A−10)をそれぞれ合成した。得られたポリシロキサンを含む溶液の固形分濃度と、ポリシロキサンのMwを、合成例1及び2と共に表1にまとめて示す。
Figure 2012190050
<レジスト下層膜形成用組成物の調製>
レジスト下層膜形成用組成物の調製に用いた上記各合成例で得られた[A]ポリシロキサン以外の[B]窒素含有化合物、[C]酸発生剤及び[D]溶媒について下記に示す。
[[B]窒素含有化合物]
B−1:N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
B−2:N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
[[C]酸発生剤]
C−1:トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
C−2:トリフェニルスルホニウムトリシクロ[3.3.1.13,7]デカニルジフルオロメタンスルホネート
[[D]溶媒]
D−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
D−2:プロピレングリコールモノエチルエーテル
D−3:プロピレングリコールモノプロピルエーテル
[合成例11](レジスト下層膜形成用組成物(P−1)の調製)
ポリシロキサン(A−1)9.70質量部及び窒素含有化合物(B−1)0.05質量部を、溶媒(D−1)68.74質量部及び溶媒(D−2)21.51質量部に溶解させた後、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、レジスト下層膜形成用組成物(P−1)を得た。
[合成例12〜28](レジスト下層膜形成用組成物(P−2)〜(P−18)の調製)
下記表2に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は合成例11と同様にして、レジスト下層膜形成用組成物(P−2)〜(P−18)をそれぞれ調製した。表2の「−」は該当する成分を用いなかったことを示す。
Figure 2012190050
<感放射線性樹脂組成物の調製>
<[a1]重合体の合成>
[a1]重合体の合成に用いた単量体化合物を以下に示す。
Figure 2012190050
[合成例29](重合体(a1−1)の合成)
上記化合物(M−1)12.9g(50モル%)及び化合物(M−2)17.1g(50モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.77gを投入して溶解させ、単量体溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱して、上記単量体溶液を滴下漏斗を用い、3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末をそれぞれ150gのメタノールを用い、2回、スラリー状にして洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−1)を得た(収率80%)。13C−NMRの結果、重合体(a1−1)における化合物(M−1)/(M−2)に由来する構造単位の含有割合は49/51(モル%)であった。また、重合体(a1−1)のMwは6,900、Mw/Mnは、1.35であった。
[合成例30](重合体(a1−2)の合成)
上記化合物(M−3)14.1g(50モル%)及び化合物(M−2)15.9g(50モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらにAIBN0.5gを投入して溶解させ、単量体溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、上記単量体溶液を滴下漏斗を用い、3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末をそれぞれ150gのメタノールを用い、2回、スラリー状にして洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−2)をを得た収率=76.5%)。13C−NMRの結果、重合体(a1−2)における化合物(M−3)/(M−2)に由来する構造単位の含有割合は48/52(モル%)であった。また、重合体(a1−2)のMwは13,200、Mw/Mnは1.53であった。
[合成例31](重合体(a1−3)の合成)
上記化合物(M−1)11.1g(40モル%)、化合物(M−4)3.9g(10モル%)、化合物(M−6)3.9g(10モル%)及び化合物(M−5)11.2g(40モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらにAIBN1.3gを投入した溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−3)を得た(Mw=6,400、Mw/Mn=1.43、収率=72.1%)。重合体(a1−3)中の化合物(M−1)/(M−4)/(M−6)/(M−5)に由来する構造単位の含有割合は38/10/11/41(モル%)であった。
[合成例32](重合体(a1−4)の合成)
上記化合物(M−1)12.7g(50モル%)、化合物(M−7)3.9g(10モル%)及び化合物(M−2)13.4g(40モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらにAIBN1.2gを投入した溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−4)を得た(Mw=5,900、Mw/Mn=1.42、収率=72.3%)。重合体(a1−4)中の化合物(M−1)/(M−7)/(M−2)に由来する構造単位の含有割合は48/11/41(モル%)であった。
[合成例33](重合体(a1−5)の合成)
上記化合物(M−1)12.9g(50モル%)、化合物(M−8)3.6g(10モル%)及び化合物(M−2)13.6g(40モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらにAIBN1.3gを投入した溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−5)を得た(Mw=57,00、Mw/Mn=1.38、収率=72.5%)。重合体(a1−5)中の化合物(M−1)/(M−8)/(M−2)に由来する構造単位の含有割合は49/11/40(モル%)であった。
[合成例34](重合体(a1−6)の合成)
上記化合物(M−3)12.2g(45モル%)、化合物(M−9)5.5g(15モル%)及び化合物(M−2)12.3g(40モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらにAIBN0.5gを投入した溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度濾別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の重合体(a1−6)を得た(Mw=13,400、Mw/Mn=1.59、収率=76.3%)。重合体(a1−6)中の化合物(M−13)/(M−19)/(M−12)に由来する構造単位の含有割合は44/15/41(モル%)であった。
<[a2]重合体の合成>
[a2]重合体の合成に用いた単量体化合物を以下に示す。
Figure 2012190050
[合成例35](重合体(a2−1)の合成)
上記化合物(M−10)10.4g(30モル%)及び化合物(M−11)19.6g(70モル%)を、メチルエチルケトン60gに溶解し、さらに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.91g(5モル%)を投入した溶液を調製した。次に、30gのメチルエチルケトンを投入した200mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合反応溶液を水冷し30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別した。濾別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度濾別し、50℃にて12時間乾燥して白色粉末の重合体(a2−1)を得た(Mw=5,900、Mw/Mn=1.58、収率=68%)。重合体(a2−1)における(M−10)/(M−11)に由来する構造単位の含有割合は、31/69(モル%)であった。
[合成例36](重合体(a2−2)の合成)
化合物(M−12)35.8g(70モル%)及び化合物(M−13)14.2g(30モル%)を100gのメチルエチルケトンに溶解し、重合開始剤として、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート3.2gを添加して単量体溶液を調製した。100gのメチルエチルケトンを入れた500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、撹拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応溶液を水冷して30℃以下に冷却し、メタノール/メチルエチルケトン/ヘキサン=2/1/8(質量比)混合溶液825gを用いて洗浄した後、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルで溶媒置換し、重合体8の溶液を得た(固形分換算で38.0g、収率76.0%)。13C−NMR分析の結果、重合体(a2−2)における化合物(M−12)由来の構造単位:化合物(M−13)由来の構造単位の含有割合(モル%)は、70:30であった。また、重合体(a2−2)のMwは7,000、Mw/Mnは、1.40であった。
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[a1]重合体及び[a2]重合体以外の成分([b]酸発生剤、[c]酸拡散制御剤及び[d]溶媒)を下記に示す。
[[b]酸発生剤]
b−1:トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート(下記式(b−1)で表される化合物)
b−2:4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート(下記式(b−2)で表される化合物)
b−3:トリフェニルスルホニウム2−(1−アダマンチル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート(下記式(b−3)で表される化合物)
Figure 2012190050
[[c]酸拡散制御剤]
c−1:トリフェニルスルホニウムサリチレート(下記式(c−1)で表される化合物)
c−2:N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン(下記式(c−2)で表される化合物)
c−3:N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン(下記式(c−3)で表される化合物)
c−4:トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート(下記式(c−4)で表される化合物)
c−5:N−t−ブトキシカルボニルピロリジン(下記式(c−5)で表される化合物)
c−6:N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール(下記式(c−6)で表される化合物)
c−7:N−t−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(下記式(c−7)で表される化合物)
c−8:トリフェニルスルホニウムN−ブチルトリフルオロメチルスルホンアミド(下記式(c−8)で表される化合物)
Figure 2012190050
[[d]溶媒]
d−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
d−2:シクロヘキサノン
d−3:γ−ブチロラクトン
[合成例37](感放射線性樹脂組成物(J−1)の調製)
重合体(a1−1)100質量部、重合体(a2−1)3質量部、酸発生剤(b−1)10.8質量部、酸拡散制御剤(c−1)4.3質量部並びに溶媒(d−1)2,185質量部、溶媒(d−2)935質量部及び溶媒(d−3)30質量部を混合して感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[合成例38〜50](感放射線性樹脂組成物(J−2)〜(J−14)の調製)
表3に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、合成例37と同様にして感放射線性樹脂組成物(J−2)〜(J−14)をそれぞれ調製した。
Figure 2012190050
<レジスト下層膜についての特性評価>
上記得られたレジスト下層膜形成用組成物(P−1)〜(P−18)をそれぞれ用い、下記方法に従って、レジスト下層膜を形成し、このレジスト下層膜について、下記の特性評価を行った。
[レジスト下層膜の形成]
シリコンウェハ上に、上記合成例11で得られたレジスト下層膜形成用組成物(P−1)を、スピンコート法により塗布した。スピンコートには、塗布/現像装置(「CLEAN TRACK ACT12」、東京エレクトロン製)を使用した(以下、特に記載のないものについては同じ装置を用いた)。得られた塗膜に対して220℃のホットプレートで1分間PBを行い、レジスト下層膜を形成した。得られたレジスト下層膜の膜厚を膜厚測定装置(「M−2000D」、J.A.Woollam製)で測定したところ30nmであった。
[特性評価]
得られたレジスト下層膜について、合成例37で得られた感放射線性樹脂組成物(J−1)を用い、下記方法に従って基板反射率、レジスト残り及び酸素アッシング耐性を評価した。
(基板反射率)
上記形成したレジスト下層膜、反射防止膜形成材料(「NFC HM8006」、JSR製)から得られた反射防止膜、感放射線性樹脂組成物から得られたレジスト膜について、それぞれの屈折率パラメーター(n)及び消衰係数(k)を高速分光エリプソメーター「M−2000」(J.A.Woollam製)により測定し、この測定値を元にシュミレーションソフト「プロリス」(KLA−Tencor製)を用いて、NA1.3、Dipole条件下におけるレジスト膜/各レジスト下層膜/反射防止膜の積層膜の基板反射率を求めた。基板反射率が1%以下の場合を「良好」と、1%を超え2%以下の場合を「やや良好」と、2%を超える場合を「不良」と評価した。評価結果を下記表4に示す。
(レジスト残り)
レジスト下層膜上に感放射線性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、100℃で60秒間PBを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。次いで、露光を行わずに、酢酸ブチルで1分間現像した後、基板上の膜(レジスト下層膜+レジスト膜残り)の膜厚を測定した。膜厚の測定には、膜厚測定装置(「M−2000D」、J.A.Woollam製)を使用した(以下、同じ)。有機溶媒現像前のレジスト下層膜の膜厚と上記膜厚との差を求め、レジスト残り(単位:nm)を測定した。レジスト残りの測定値を下記表4に示す。なお、レジスト残りが5nm未満の場合は「良好」と、5nm以上の場合は「不良」と評価できる。
(酸素アッシング耐性)
レジスト下層膜を、アッシング装置(「NA1300」、ULVAC製)を用いて、100Wで120秒間O処理し、処理前後の膜厚差を測定し、酸素アッシング耐性を評価した。この膜厚差の測定値を下記表4に示す。なお、この膜厚差が5nm未満の場合は、酸素アッシング耐性は「良好」と、5nm以上8nm以下の場合は「やや良好」と、8nmを超える場合は「不良」と評価できる。
<レジストパターンの形成>
[実施例1〜18]
表4に示すレジスト下層膜形成用組成物(P−1)〜(P−18)及び感放射線性樹脂組成物(J−1)を用いて、下記方法に従って、ホールパターンとしてのコンタクトホールパターン及びトレンチパターンとしてのラインアンドスペースパターンをそれぞれ形成し、それぞれのパターンについて下記に示す評価を行った。得られた評価結果を表4に示す。
[コンタクトホールパターンの形成]
12インチシリコンウェハ上に、反射防止膜形成材料(「HM8006」、JSR製)をスピンコートした後、PB(250℃、60秒)を行うことにより膜厚100nmの反射防止膜を形成した。この反射防止膜上に、レジスト下層膜形成用組成物(P−1)をスピンコートし、PB(220℃、60秒)した後、冷却(23℃、60秒)することにより膜厚30nmのレジスト下層膜を形成した。次いで、感放射線性樹脂組成物(J−1)を、形成したレジスト下層膜上にスピンコートし、PB(90℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)することにより膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
次いで、ArF液浸露光装置(「S610C」、NIKON製)を使用し、NA:1.30、Quadrupoleの光学条件にて、220nmドット/440nmピッチのマスクを介して縮小投影露光を行った。塗布/現像装置(「CLEAN TRACK Lithius Pro−i」、東京エレクトロン製)のホットプレート上でPEB(105℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)した後、塗布/現像装置(「CLEAN TRACK Act12」、東京エレクトロン製)の現像カップにて、酢酸ブチルを現像液としてパドル現像(30秒間)し、メチルイソブチルカルビノール(MIBC)でリンスした。2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、55nmホール/110nmピッチのレジストパターンが形成された評価用基板を得た。
[評価]
上記コンタクトホールが形成された評価用基板を用いて、下記方法に従って、最小ホール寸法、CDU及びパターン形状の評価を行った。評価用基板のレジストパターンの測長及び観察には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
(最小ホール寸法)
上記評価用基板を得た際に、ホールの直径が55nmであり、隣り合うホール間の距離(スペース)が55nmであるレジストパターンを形成した露光量(mJ/cm)を最適露光量として、この最適露光量よりも段階的に大きな露光量で順次露光を行った。このとき、得られるホールパターンの直径は次第に小さくなるため、ある露光量においてレジストパターンの未開口が観察される。そこで、この未開口パターンが確認されない最大の露光量に対応するホールサイズを最小ホール寸法(nm)と定義し解像性の指標とした。
(CDU)
上記最小ホール寸法の測定において、最適露光量にて形成された直径55nmのホールパターンの直径を任意の直径を計24個測長し、計24個の測長値の分布度合いの3σ値を求め、CDUとした。なお、CDUは、2nm未満は「良好」と、2nm以上3.5nm以下は「やや良好」と、3.5nmを超える場合は「不良」と評価できる。
(パターン形状)
上記感度において、基板上のレジスト被膜に形成された55nmホール/110nmピッチのホールパターンの断面形状について、走査型電子顕微鏡(「S−4800」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察し測長した。レジストパターンの底部におけるホール径Lbと、レジストパターンの上部におけるホール幅Laを測長し、0.9≦(La/Lb)≦1.1の範囲内である場合を「良好」と、この範囲外である場合を「不良」と評価した。
[ラインアンドスペースパターンの形成]
12インチシリコンウェハ上に、反射防止膜形成材料(「HM8006」、JSR製)をスピンコートした後、PB(250℃、60秒)を行うことにより膜厚100nmの反射防止膜を形成した。この反射防止膜上に、レジスト下層膜形成用組成物(P−1)をスピンコートし、PB(220℃、60秒)した後、冷却(23℃、60秒)することにより膜厚30nmのレジスト下層膜を形成した。次いで、感放射線性樹脂組成物(J−1)を形成したレジスト下層膜上にスピンコートし、PB(90℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)することにより膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
次いで、ArF液浸露光装置(「S610C」、NIKON製)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、40nmライン/80nmピッチ形成用のマスクサイズのマスクを介して露光した。上記「CLEAN TRACK Lithius Pro−i」のホットプレート上でPEB(100℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)した後、酢酸ブチルを現像液としてパドル現像(30秒間)し、MIBCでリンスした。2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、40nmライン/80nmピッチのレジストパターンが形成された評価用基板を得た。
[評価]
上記得られた評価用基板を用い、下記方法に従って、最小倒壊前寸法及びパターン形状の評価を行った。評価用基板のレジストパターンの測長及び観察には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
(最小倒壊前寸法)
上記評価用基板を得た際に、ラインの線幅が40nmであり、隣り合うライン間の距離(スペース)が40nmであるレジストパターンを形成した露光量(mJ/cm)を最適露光量として、この最適露光量よりも段階的に小さな露光量で順次露光を行った。このとき、得られるパターンの線幅は次第に細くなるため、ある露光量に対応する線幅で最終的にレジストパターンの倒壊が観察される。そこで、レジストパターンの倒壊が確認されない最大の露光量に対応する線幅を最小倒壊前寸法(nm)と定義してパターン倒れ耐性の指標とした。
(パターン形状)
パターン形状はレジストパターンのボトムに裾引きがない場合を「良好」、パターン倒れ又は裾引きがある場合を「不良」と評価した。
Figure 2012190050
表4の結果から、本発明のレジストパターン形成方法を用いることにより、コンタクトホールパターン形成における解像性及びCDU、ラインアンドスペースパターン形成におけるパターン倒れ耐性、並びに両パターン形成におけるパターン形状に優れるレジストパターンが得られることが示された。また、本発明のレジストパターン形成方法によれば、パターン形成の際の基板反射率、レジスト残り、酸素アッシング耐性の特性を付与することができることも示された。
<レジスト下層膜形成用組成物と感放射線性樹脂組成物のマッチング評価>
上記レジスト下層膜形成用組成物と感放射線性樹脂組成物とのリソグラフィー性能のマッチング評価を表5に示すレジスト下層膜形成用組成物と感放射線性樹脂組成物との組合せについて行った。下記に示すように、レジスト下層膜及びレジスト膜を形成した後に、コンタクトホールパターン及びラインアンドスペースパターンをそれぞれ形成し、それぞれのパターンについて、下記に示す各評価を行った。得られた結果を表5に示す。
[実施例19〜38]
[レジスト下層膜及びレジスト膜の形成]
上記実施例1〜18と同様にして、12インチシリコンウェハ上に、反射防止膜及びレジスト下層膜を形成した。このレジスト下層膜上に、下記表5に示す各感放射線性樹脂組成物をそれぞれ、上記「CLEAN TRACK ACT12」を用いてスピンコートにより塗布し、ホットプレート上で80℃で60秒間PBを行い、膜厚0.10μmのレジスト膜を形成した。
[コンタクトホールパターンの形成]
上記形成したレジスト膜に、ArF液浸露光装置(「S610C」、ニコン製、開口数1.30、Quadrupole)を用いて、216nmドット/416nmピッチのマスクパターン、液浸水を介して縮小投影露光を行った。次いで表5に示す温度で60秒間PEBを行った後、現像液として酢酸n−ブチルを用いて23℃で30秒間現像し、次いで、MIBCを用いて10秒間リンス処理を行った後、乾燥してのコンタクトホールパターンを形成した。なお、縮小投影後にウェハ上で直径60nm/104nmピッチのホールパターンになるような露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度(mJ/cm)とした。
[評価]
上記得られたコンタクトホールパターンについて、焦点深度、CDU、最小ホール寸法及びパターン形状を、下記方法に従って評価した。
(焦点深度(DOF))
基板上のレジスト膜に形成されたコンタクトホールパターンについて、上記最適露光量で、露光後、60nmホール/104nmピッチ及び60nmホール/800nmピッチとなるパターンを用いて、パターンのサイズが±10%以内となるDOFをそれぞれ求め、共通するDOF領域をDOF(単位:μm)として求めた。なお、ホールパターンの寸法測定は、測長SEM(「CG4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いてパターン上部から観察して行った。DOFの測定値を表5に示す。
(CDU)
上記感度において、基板上のレジスト膜に形成された60nmのホールパターンについてホール直径を任意の24ポイントで測定し、その分布度合いを表す3σ値をCDUとした。結果を表5に示す。
(最小ホール寸法)
縮小投影露光後のパターンピッチが直径104nmになるドットパターンを用いて液浸水を介して縮小投影露光し、露光量を大きくしていった際に得られるホールの最小寸法を測定し、最小ホール寸法とした。結果を表5に示す。
(パターン形状)
上記感度において、基板上のレジスト被膜に形成された60nmホール/104nmピッチのホールパターンの断面形状について、走査型電子顕微鏡(「S−4800」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察し測長した。レジストパターンの底部におけるホール径Lbと、レジストパターンの上部におけるホール幅Laを測長し、0.9≦(La/Lb)≦1.1の範囲内である場合を「良好」と、この範囲外である場合を「不良」と評価した。
[ラインアンドスペースパターンの形成]
上記形成したレジスト膜に、ArF液浸露光装置(「S610C」、NIKON製)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、40nmライン/80nmピッチ形成用のマスクサイズのマスクを介して露光した。上記「CLEAN TRACK Lithius Pro−i」のホットプレート上にて表5〜7に示すPEB温度で60秒間PEBを行い、冷却(23℃、30秒)した後、酢酸ブチルを現像液としてパドル現像(30秒間)し、MIBCでリンスした。2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、40nmライン/80nmピッチのレジストパターンが形成された評価用基板を得た。
上記得られた評価用基板を用いて、最小倒壊前寸法とパターン形状の評価を行った。この評価用基板のレジストパターンの測長及び観察には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
(最小倒壊前寸法)
上記実施例1〜18における最小倒壊前寸法の測定方法と同様にして、最小倒壊前寸法(nm)を測定し、パターン倒れ耐性の指標とした。最小倒壊前寸法の測定値を下記表5に示す。
(パターン形状)
パターン形状はレジストパターンのボトムに裾引きがない場合を「良好」、パターン倒れ又は裾引きがある場合を「不良」と評価した。
(他の現像液を用いた場合)
上述の酢酸n−ブチルを現像液に用いた評価と同様にして、現像液として、メチル−n−ペンチルケトン又はアニソール現像液を用いて評価を行った。現像液がメチル−n−ペンチルケトンの場合の評価結果を下記表6に、現像液がアニソールの場合の評価結果を下記表7にそれぞれ示す。
[比較例1〜4]
[レジスト下層膜及びレジスト膜の形成]
表5に示す感放射線性樹脂組成物を用いた以外は上記実施例19〜39の場合と同様にしてレジスト下層膜上にレジスト膜を形成した。
[コンタクトホールパターン及びラインアンドスペースパターンの形成及び評価]
PEB温度として、表5に示すPEB温度を用い、現像液として、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた以外は、実施例19〜39と同様にしてコンタクトホールパターン及びラインアンドスペースパターンをそれぞれ形成した。形成したこれらのパターンについて、実施例19〜39と同様にして評価を行った。得られた評価結果を表5に示す。なお、コンタクトホールパターン形成については、全ての場合において解像することができず、それにより、表5の「−」は該当する評価を行わなかったことを示す。
Figure 2012190050
Figure 2012190050
Figure 2012190050
表5〜7の結果から、本発明のレジストパターン形成方法によれば、現像液として、エステル系、ケトン系及びエーテル系の種々の有機溶媒を用いる場合において、コンタクトホール及びラインアンドスペースパターンとも、DOF、CDU、解像性、パターン倒れ耐性及びパターン形状に優れるレジストパターンを得ることができることが示された。一方、アルカリ現像液を用いるポジ型レジストパターン形成方法では、コンタクトホールパターン形成では解像することができず、また、ラインアンドスペースパターン形成では、本発明のレジストパターン形成方法に比べ、パターン倒れ耐性及びパターン形状に劣ることも示された。
[複数回露光によるコンタクトホールパターンの形成]
上述のレジスト下層膜形成用組成物と感放射線性樹脂組成物とのマッチング評価を、露光を2回行うことによりコンタクトホールパターンを形成する場合について行った。表8に示すレジスト下層膜形成用組成物と感放射線性樹脂組成物との組合せについて、下記方法によりコンタクトホールパターンを形成し評価を行った。得られた結果を表8に示す。
[実施例40〜47]
[コンタクトホールパターンの形成]
上述の実施例19〜39と同様の方法により形成したレジスト下層膜及びレジスト膜に、ArF液浸露光装置(「NSR−S610C」、ニコン精機カンパニー製)を使用し、NA=1.3、ダイポールYの光学条件にて40nmライン/80nmピッチ形成用のマスクを介して露光した際に、40nmライン/80nmピッチとなる露光量(この露光量を感度とした)で第1の縮小投影露光を行い、続けて、NA=1.3、ダイポールXの条件にて第1の露光を行った露光部に対してラインが交差するように第1の露光と同じ露光量で第2の縮小投影露光を行った。露光後、上記「CLEAN TRACK Lithius Pro i」のホットプレート上で、表8に記載のPEB温度で60秒間PEBを行い、23℃で30秒間冷却した後、酢酸n−ブチル現像液を現像液として30秒間パドル現像し、MIBCで7秒間リンスした。その後、2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、40nmホール/80nmピッチのレジストパターンを形成した。
[評価]
上記得られたコンタクトホールパターンについて、DOF、CDU、最小ホール寸法及びパターン形状について、下記方法に従って評価した。
(DOF)
40nmホール/80nmピッチのレジストパターンについて、このピッチサイズ及びパターンサイズとなるDOFを求めた。レジストパターンの寸法測定は測長SEM(「CG4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いてパターン上部から観察して行った。DOFの測定値を表8に示す。
(CDU)
40nmホール/80nmピッチのレジストパターンを、測長SEM(「CG4000」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いてパターン上部から観察した。ホール直径を任意の24ポイントで測定し、その測定値の分布度合いを3σとして求め、CDUとした。結果を表8に示す。
(最小ホール寸法)
複数回露光によるコンタクトホールパターンの縮小投影露光後のパターンピッチが直径80nmピッチになるパターンについて、露光量を大きくしていった際に得られるホールの最小寸法を測定し、解像性を評価した。解像性の測定値を表8に示す。
(パターン形状)
40nmホール/80nmピッチのレジストパターンの断面形状を観察し、走査型電子顕微鏡(「S−4800」、日立ハイテクノロジーズ社)を用いて、レジストパターンの底部におけるホール径Lbと、レジストパターンの上部でのホール径Laを測定し、0.9≦(La/Lb)≦1.1である場合は「良好」と、この範囲外である場合は「不良」と評価した。パターン形状の評価結果を表8に示す。
(他の現像液を用いた場合)
上記評価において、現像液として酢酸ブチルの代わりに、メチルn−アミルケトン又はアニソールを用いてそれぞれ同様の評価を行った。評価結果を、現像液がメチル−n−ペンチルケトンの場合を表9に、アニソールの場合を表10にそれぞれ示す。
Figure 2012190050
Figure 2012190050
Figure 2012190050
表8〜10の結果から、本発明のレジストパターン形成方法によれば、複数回露光によるコンタクトホールの形成においても、現像液として、エステル系、ケトン系及びエーテル系の種々の有機溶媒を用いる場合において、DOF、CDU、解像性及びパターン形状に優れるレジストパターンを得ることができることが示された。
本発明のレジストパターン形成方法によれば、トレンチパターン及びホールパターン等の種々のレジストパターン形成に対応でき、焦点深度、パターン形状、解像性、CDU、パターン倒れ耐性等の多様な特性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、本発明のレジストパターン形成方法は、今後、さらに微細化が求められるリソグラフィー技術において好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. (1)[A]ポリシロキサン及び[C]感放射線性酸発生体を含有するレジスト下層膜形成用組成物を基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、
    (2)[a1]酸の作用により極性が変化して有機溶媒に対する溶解度が減少する重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を上記レジスト下層膜上に塗布し、レジスト膜を形成する工程、
    (3)上記レジスト膜を露光する工程、及び
    (4)上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を含有する現像液を用いて現像する工程
    を有するレジストパターン形成方法。
  2. 上記レジスト下層膜形成用組成物が、
    [B]窒素含有化合物
    をさらに含有する請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  3. [a1]重合体が、下記式(1)で表される構造単位(I)を有する重合体である請求項1又は請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
    Figure 2012190050
    (式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成してもよい。)
  4. 上記感放射線性樹脂組成物が、
    [a2]下記式(3−1)で表される構造単位及び下記式(3−2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位(III)を有する重合体
    をさらに含有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載のレジストパターン形成方法。
    Figure 2012190050
    (式(3−1)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、フッ素原子を有する炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又はフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。但し、上記アルキル基及び脂環式炭化水素基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。)
    Figure 2012190050
    (式(3−2)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、(m+1)価の連結基である。mは、1〜3の整数である。Xは、フッ素原子を有する2価の連結基である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。但し、mが2又は3の場合、複数のX及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  5. [a2]重合体が、酸解離性基を有さない重合体である請求項4に記載のレジストパターン形成方法。
  6. [A]ポリシロキサンが、下記式(i)で表されるシラン化合物の加水分解縮合物である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法。
    Figure 2012190050
    (式(i)中、Rは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はシアノ基である。上記アルキル基の水素原子の一部又は全部は、グリシジルオキシ基、オキセタニル基、酸無水物基又はシアノ基で置換されていてもよい。上記アリール基の水素原子の一部又は全部は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。但し、R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  7. トレンチパターン及びホールパターンからなる群より選ばれる少なくとも1種のパターンを形成する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法。
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