JP2012189637A - 固定焦点レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、軽量のフォーカス群および防振群を備え、高い結像性能を有する小型の固定焦点レンズを提供する。
【解決手段】この発明にかかる固定焦点レンズは、正の屈折力を有するマスター群M1と、マスター群M1よりも像面IMG側に配置された、負の屈折力を有するフォーカス群F1と、マスター群M1よりも物体側に配置された、負の屈折力を有する防振群V1と、防振群V1よりも物体側に配置された、正の屈折力を有するフロントコンポーネント群FC1と、フォーカス群F1よりも像面IMG側に配置された、正の屈折力を有するリア群R1と、を備えている。防振群V1は光軸に対して垂直方向に移動することにより、防振補正を行う。また、フォーカス群F1は、光軸に沿って物体側から像面IMG側へ移動することにより、無限遠合焦状態から最至近距離合焦状態までのフォーカシングを行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、35mmカメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラなどに好適な、防振機能を備えた固定焦点レンズに関する。
一眼レフカメラでは、撮影画像とファインダー画像とを一致させるために、撮影用レンズを通った光をフィルムの手前に置いたミラーで反射させ、その光を光学式ファインダーに導く機構を備えていた。このため、一眼レフカメラに用いる固定焦点レンズには、長いバックフォーカスが必要となり、設計の自由度が制限されていた。一方、デジタルカメラでは、撮像素子で捉えた画像を電子式ファインダーに表示するだけで従来の一眼レフカメラと同等のことを実現できる。このため、光学式ファインダーやこれに撮影像を導くためのミラーを省くことで装置の小型化を実現する、いわゆる「ミラーレス一眼カメラ」が登場してきた。ミラーレス一眼カメラでは、撮影用レンズのバックフォーカスを短くすることができるため、これに用いる固定焦点レンズの設計自由度も向上するという利点がある。そこで、ミラーレス一眼カメラに搭載可能な固定焦点レンズも多くなってきている(たとえば、特許文献1〜3を参照。)。
特開平9−325269号公報 特開2003−43348号公報 特開2010−72276号公報
特許文献1には、内部にフォーカス群と防振群とを備えた光学系が開示されている。これらフォーカス群や防振群は、光学系内で駆動されるため、当該光学系の他の部材と比べ比較的外径の小さな部材により構成されていることは好ましい。しかし、フォーカス群は3枚程度、防振群は2枚程度のレンズで構成されているため、十分な軽量化が図られておらず、レンズ駆動機構に対する重量負荷が増し、消費電力が増加するなどの問題がある。
特許文献2に開示された光学系も、特許文献1に開示された光学系と同様に、フォーカス群、防振群を備えている。この特許文献2に開示された光学系は、フォーカス群が2枚程度のレンズで構成されている点は、特許文献1に開示されたものよりも簡素な構成で好ましい。しかしながら、防振群が像面近くに配置されているため、防振群の光軸に対する垂直方向の移動量が大きくなりやすいという問題がある。これを防ぐためには、バックフォーカスを長くする必要があり、光学系全長が長くなる要因となり、好ましくない。
特許文献3に開示された光学系は、光学系中にフォーカス群、防振群を備え、フォーカス群の一部を防振群と兼ねている。この光学系は、光学系全長の短縮を図る上では好ましい構成である。しかし、フォーカシング時に、複数のレンズ玉、防振群アクチュエータ、および機構構成部品を一体的に動作させるため、動作の停止精度を保つことが難しい。さらに、防振群アクチュエータも大型のものが必要となって、消費電力の増大、レンズ鏡筒外形の増大などの問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型、軽量のフォーカス群および防振群を備え、高い結像性能を有する小型の固定焦点レンズを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる固定焦点レンズは、光学系中に、正の屈折力を有するM群と、前記M群よりも像面側に配置された、負の屈折力を有し、フォーカシング時に光軸に沿って移動するF群と、前記M群よりも物体側に配置された、負の屈折力を有し、防振補正時に光軸に対して垂直方向に移動するV群と、前記V群よりも物体側に配置された、正の屈折力を有するFC群と、を備え、前記V群は単体のレンズ要素で構成され、フォーカシング時に、少なくとも前記FC群および前記M群が固定されることを特徴とする。
この発明によれば、小型、軽量の防振群を備え、高い結像性能を有するインナーフォーカス方式の固定焦点レンズを実現することができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズは、前記発明において、前記V群を構成するレンズには、光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状を有する非球面が少なくとも1面形成されており、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1) 0.04≦1000×(ΔH/f)≦0.5
ただし、ΔHは前記非球面の有効半径位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする)、fは光学系全系の焦点距離を示す。
この発明によれば、光学系の結像性能をより向上させることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズは、前記発明において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(2) 1.5≦fV/fF≦6.2
ただし、fVは前記V群の焦点距離、fFは前記F群の焦点距離を示す。
この発明によれば、光学系の小型化を阻害せずに、結像性能を向上させることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズは、前記発明において、前記F群は単体のレンズ素子で構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、フォーカシングをつかさどる前記F群の軽量化を図ることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズは、前記発明において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(3) 0.8≦βinf/βmod≦7.0
ただし、βinfは無限遠合焦状態における前記F群の近軸結像倍率、βmodは最至近距離合焦状態における前記F群の近軸結像倍率を示す。
この発明によれば、光学系の最短撮影距離を短くできるとともに、結像性能を向上させることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズは、前記発明において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(4) 0.36≦fM/f≦0.77
ただし、fMは前記M群の焦点距離、fは光学系全系の焦点距離を示す。
この発明によれば、光学系の小型化と、高い結像性能の維持とを両立させることが可能になる。
この発明によれば、小型、軽量のフォーカス群および防振群を備え、高い結像性能を有するインナーフォーカス方式の固定焦点レンズを提供することができるという効果を奏する。
実施例1にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例1にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 実施例1にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。 実施例1にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。 実施例1にかかる固定焦点レンズの防振群V1の各シフト状態におけるコマ収差図である。 実施例2にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例2にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 実施例2にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。 実施例2にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。 実施例2にかかる固定焦点レンズの防振群V2の各シフト状態におけるコマ収差図である。 実施例3にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例3にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 実施例3にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。 実施例3にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。 実施例3にかかる固定焦点レンズの防振群V3の各シフト状態におけるコマ収差図である。
以下、この発明にかかる固定焦点レンズの好適な実施の形態を詳細に説明する。
この発明にかかる固定焦点レンズは、光学系中に、正の屈折力を有するM(マスター)群と、前記M群よりも像面側に配置された、負の屈折力を有するF(フォーカス)群と、前記M群よりも物体側に配置された、負の屈折力を有するV(防振)群と、前記V群よりも物体側に配置された、正の屈折力を有するFC(フロントコンポーネント)群と、を備えて構成される。
この固定焦点レンズの特徴は、正の屈折力を有する前記M群の前後に負の屈折力を有するレンズ群を配置し、物体側のレンズ群に防振作用を、像面側のレンズ群にフォーカシング作用を持たせていることである。
前記V群は、光軸に対して垂直な方向に移動することにより、防振補正を行う。そこで、防振補正時の停止精度を高めるために軽量化を図ること、また光学系を保持する鏡筒外径を小さくするために径小化を図ることが要求される。かかる要求を満足するため、この発明にかかる固定焦点レンズでは、前記V群を単体のレンズ要素で構成し、かつそれを光学系中の光線径が比較的小さくなる部位に配置している。なお、単体のレンズ要素とは、単一の研磨レンズや、非球面レンズ、複合非球面レンズ、接合レンズを含み、空気層をもち互いに接着されていない、たとえば正負の2枚レンズなどは含まない。
加えて、前記V群は、防振補正時に収差の発生が少ない構成が好ましい。そこで、この発明では、前記V群を像面から離れた位置(前記M群よりも物体側)に配置することで、近軸結像倍率を高め、少ない移動量で防振補正を行うことができるようにしている。これは、防振作用をつかさどる前記V群が前記M群よりも像面側に配置されると、防振補正時の結像性能の劣化に加え、鏡筒外径の拡大を招くからである。
従来技術にみるように、防振群を像面に近い位置に配置すると、防振補正時の移動量が大きくなるばかりか、軸外光線が光軸から高い位置を通過するため、防振群の径大化と高重量化につながり、防振群の停止精度の悪化を招き好ましくない。また、従来技術において、防振群の径小化や、防振補正時の移動量を小さくするために、結像倍率を高めることなどを求めれば、バックフォーカスの増大を招き、光学全長が長くなってしまうという問題が発生する。かかる点に鑑みれば、この発明の優位性は明らかである。
さらに、前記F群は、光軸に沿って移動することにより、フォーカシングを行う。この発明では、光学系全系として小型の固定焦点レンズを実現するために、前記F群は正の屈折力を有する前記M群よりも像面側に配置される。これは、フォーカシングをつかさどる前記F群が前記M群よりも物体側に配置されると、前記F群のフォーカスストロークを確保するために、光学全長が長くなってしまう。前記F群が適切な倍率をもって像面側に配置されていれば、レンズと撮像素子とのスペースを小さくすることができるようになり、小型の光学系を実現することができる。なお、前記M群は固定されている。
また、収差の近距離変化は主に前記FC群内で発生する。前記FC群は、物体距離の変化による光線通過位置が光学系中最も変化する部分だからである。そこで、この発明では、前記FC群を、物体側から順に、正レンズと、正レンズと、負レンズと、を配置して構成して、収差変動を抑える配慮をなしている。なお、前記FC群も固定されている。
さらに、防振補正時における結像性能の劣化を抑制するためには、前記V群を構成するレンズの少なくとも1面に非球面を形成するとよい。そして、前記非球面が光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状になっていればより好ましい。そこで、この発明にかかる固定焦点レンズでは、前記V群を構成するレンズの少なくとも1面に光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状の非球面を形成している。そして、前記非球面の有効半径位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする)をΔH、光学系全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 0.04≦1000×(ΔH/f)≦0.5
条件式(1)は前記V群内に形成される非球面の形状を規定するものである。この条件式(1)を満足することで、光学系の小型化を阻害せずに、結像性能を向上させることができる。条件式(1)においてその下限を下回ると、前記非球面の変形量が小さすぎて、前記FC群内で発生するオーバー側の球面収差の補正が困難になる。この補正を行うためには、光学系内に配置するレンズをさらに増やす必要が生じ、光学系の小型化を図ることができなくなるため問題である。一方、条件式(1)においてその上限を超えると、前記非球面の変形量が大きすぎて、球面収差が過補正となるばかりか、コマ収差の発生も顕著になり、防振補正時の結像性能を確保することが困難になる。
なお、上記条件式(1)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(1)’ 0.05≦1000×(ΔH/f)≦0.45
この条件式(1)’で規定する範囲を満足することにより、より結像性能の向上を図ることができる。
さらに、上記条件式(1)’は、次に示す範囲を満足すると、さらなる好ましい効果が期待できる。
(1)’’ 0.06≦1000×(ΔH/f)≦0.4
この条件式(1)’’で規定する範囲を満足することにより、結像性能のさらなる向上を図ることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズでは、前記V群の焦点距離をfV、前記F群の焦点距離をfFとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(2) 1.5≦fV/fF≦6.2
条件式(2)は前記V群の焦点距離と前記F群の焦点距離との比を規定するものである。条件式(2)においてその下限を下回ると、前記F群の焦点距離に対する前記V群の焦点距離が短くなりすぎるか、前記V群の焦点距離に対する前記F群の焦点距離が長くなりすぎるといった状態が生じる。ここで、前記F群の焦点距離に対する前記V群の焦点距離が短くなりすぎると、防振補正時の収差変動が増大する。これに対処するためには、前記V群を構成するレンズの枚数を増やさなくてはならないため、前記V群の軽量化が困難になるとともに光学系全長も延びるため、光学系の小型、軽量化が困難になる。一方、前記V群の焦点距離に対する前記F群の焦点距離が長くなりすぎると、前記F群のフォーカスストローク量が増大し光学全長が延びるため、やはり光学系の小型化が困難になる。これに対して、条件式(2)においてその上限を超えると、前記F群の焦点距離に対する前記V群の焦点距離が長くなりすぎるか、前記V群の焦点距離に対する前記F群の焦点距離が短くなりすぎるといった状態が生じる。ここで、前記F群の焦点距離に対する前記V群の焦点距離が長くなりすぎると、防振補正の観点からは好ましいものの、防振補正のために必要とされる前記V群の移動量が増大してしまい、光学系の小型化が阻害される。一方、前記V群の焦点距離に対する前記F群の焦点距離が短くなりすぎると、フォーカシング時の収差変動が増大し好ましくない。
なお、上記条件式(2)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(2)’ 1.6≦fV/fF≦6.0
この条件式(2)’で規定する範囲を満足することにより、より光学系全長の短縮化を達成しつつ、より結像性能の向上を図ることができる。
さらに、上記条件式(2)’は、次に示す範囲を満足すると、さらなる好ましい効果が期待できる。
(2)’’ 1.7≦fV/fF≦5.8
この条件式(2)’’で規定する範囲を満足することにより、光学系全長のさらなる短縮化を達成しつつ、結像性能のさらなる向上を図ることができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズにおいて、前記F群は軽量であることが好ましい。フォーカシングをつかさどる前記F群をアクチュエータで高速に動作させる際、特に高い停止位置精度が求められる。このため、前記F群の軽量化が強く望まれる。そこで、この発明では、前記F群を単体のレンズ素子で構成する。このようにすることで、前記F群の軽量化を図ることができる。単体のレンズ要素とは、単一の研磨レンズや、非球面レンズ、複合非球面レンズ、接合レンズを含み、空気層をもち互いに接着されていないたとえば正負の2枚レンズなどは含まない。さらに、前記F群を構成するレンズを適正な形状とする(たとえば非球面を形成する)ことで、フォーカシング時の収差変動を抑制することができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズでは、無限遠合焦状態における前記F群の近軸結像倍率をβinf、最至近距離合焦状態における前記F群の近軸結像倍率をβmodとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(3) 0.8≦βinf/βmod≦7.0
条件式(3)は前記F群における無限遠合焦状態と最至近距離合焦状態との近軸横倍率の比を規定するものである。この条件式(3)を満足することにより、高い結像性能を維持しながら、短い最短撮影距離を確保することができる。条件式(3)においてその下限を下回ると、最短撮影距離が長くなりすぎて、レンズとして魅力のない仕様となってしまう。一方、条件式(3)においてその上限を超えると、最短撮影距離を短くすることができ好ましいが、前記F群よりも物体側に配置されているレンズ系の焦点距離が短くなって、歪曲収差や倍率色収差の発生が顕著になるという問題が発生する。
なお、上記条件式(3)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(3)’ 0.9≦βinf/βmod≦6.8
この条件式(3)’で規定する範囲を満足することにより、高い結像性能を維持しながら、より短い最短撮影距離を確保することができる。
さらに、上記条件式(3)’は、次に示す範囲を満足すると、さらなる好ましい効果が期待できる。
(3)’’ 1.0≦βinf/βmod≦6.5
この条件式(3)’’で規定する範囲を満足することにより、高い結像性能を維持しながら、さらに短い最短撮影距離を確保することができる。
さらに、この発明にかかる固定焦点レンズでは、前記M群の焦点距離をfM、光学系全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(4) 0.36≦fM/f≦0.77
条件式(4)はともに負の屈折力を有する前記V群と前記F群とに挟まれた前記M群の焦点距離を規定するものである。この条件式(4)を満足することにより、軽量な前記V群と前記F群を有しながら、光学系の小型化と高い結像性能の維持とを両立させることが可能になる。条件式(4)においてその下限を下回ると、前記M群で発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となる。この状態で、かかる収差を適切に補正しようとすると、光学系中にさらに複数枚のレンズを配置する必要が生じ、光学系の長さが長くなるため好ましくない。一方、条件式(4)においてその上限を超えると、前記F群および前記V群の結像倍率が小さくなりすぎてしまう。この結果、前記F群のフォーカスストローク量の増大を招くとともに、球面収差の補正が困難となる。また、前記V群による防振補正時の移動量も増えてしまう。このため、結像性能の劣化とともに光学系の大型化につながり好ましくない。
なお、上記条件式(4)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(4)’ 0.38≦fM/f≦0.75
この条件式(4)’で規定する範囲を満足することにより、光学系の小型化と高い結像性能の維持とを両立させることがより容易になる。
さらに、上記条件式(4)’は、次に示す範囲を満足すると、さらなる好ましい効果が期待できる。
(4)’’ 0.40≦fM/f≦0.70
この条件式(4)’’で規定する範囲を満足することにより、光学系の小型化と高い結像性能の維持とを両立させることが極めて容易になる。
以上説明したように、この発明によれば、小型、軽量のフォーカス群および防振群を備え、高い結像性能を有する小型の固定焦点レンズを実現できる。特に、上記各条件式を満足することにより、より小型で、優れた結像性能を備えた固定焦点レンズを実現することができる。
以下、この発明にかかる固定焦点レンズの実施例を図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この固定焦点レンズは、正の屈折力を有するマスター群M1と、マスター群M1よりも像面IMG側に配置された、負の屈折力を有するフォーカス群F1と、マスター群M1よりも物体側(不図示)に配置された、負の屈折力を有する防振群V1と、防振群V1よりも前記物体側に配置された、正の屈折力を有するフロントコンポーネント群FC1と、フォーカス群F1よりも像面IMG側に配置された、正の屈折力を有するリア群R1と、を備えている。また、フロントコンポーネント群FC1と防振群V1との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTが配置されている。
フロントコンポーネント群FC1は、前記物体側から順に、正レンズL11と、正レンズL12と、負レンズL13と、が配置されて構成される。なお、フロントコンポーネント群FC1は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
防振群V1は、負レンズL14により構成されている。負レンズL14の前記物体側面には、光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状の非球面が形成されている。防振群V1は光軸に対して垂直方向に移動することにより、防振補正を行う。なお、防振群V1は、フォーカシング時に光軸に沿って移動することはない。
マスター群M1は、正レンズL15により構成されている。マスター群M1は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
フォーカス群F1は、負レンズL16により構成されている。負レンズL16の像面IMG側には、非球面が形成されている。フォーカス群F1は、光軸に沿って前記物体側から像面IMG側へ移動することにより、無限遠合焦状態から最至近距離合焦状態までのフォーカシングを行う。
リア群R1は、正レンズL17により構成されている。
以下、実施例1にかかる固定焦点レンズに関する各種数値データを示す。
(レンズデータ)
0=∞(物体面)
0=D(0)
1=23.2195
1=4.2187 nd1=1.88300 νd1=40.80
2=218.6326
2=0.2000
3=17.8357
3=2.5171 nd2=1.72916 νd2=54.67
4=35.0752
4=1.6078
5=682.8697
5=0.8000 nd3=1.80518 νd3=25.46
6=12.5389
6=3.3173
7=∞(開口絞り)
7=1.6000
8=6515.1623(非球面)
8=0.8000 nd4=1.68893 νd4=31.16
9=41.1339
9=2.2089
10=24.4278
10=2.6031 nd5=1.91082 νd5=35.25
11=-97.6653
11=D(11)
12=-391.4081
12=0.8000 nd6=1.56732 νd6=42.84
13=12.6866(非球面)
13=D(13)
14=21.8411
14=3.5520 nd7=1.62041 νd7=60.34
15=-51.1087
15=FB
16=∞(結像面)
(円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10))
(第8面)
k=0,
4=1.31522×10-6, A6=4.08403×10-8,
8=3.73283×10-10, A10=2.41864×10-12
(第13面)
k=0,
4=-2.17308×10-5, A6=-3.37294×10-7,
8=4.64174×10-9, A10=-6.19872×10-11
(各合焦状態の数値データ)
無限遠 0.025倍 最至近距離
全系の焦点距離(f) 40.00 39.84 38.72
Fno. 2.00 2.00 2.20
半画角(ω) 12.1 11.8 10.8
D(0)(物像間距離) ∞ 1617.7 400.0
D(11) 1.500 2.225 4.573
D(13) 4.773 4.048 1.700
FB(バックフォーカス) 18.848 18.848 18.848
(条件式(1)に関する数値)
ΔH(防振群V1内に形成された非球面の有効半径(6.992)位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする))=(0.0108)
1000×(ΔH/f)=0.27
(条件式(2)に関する数値)
fV(防振群V1の焦点距離)=-60.089
fF(フォーカス群F1の焦点距離)=-21.645
fV/fF=2.78
(条件式(3)に関する数値)
βinf(無限遠合焦状態におけるフォーカス群F1の近軸結像倍率)=6.060
βmod(最至近距離合焦状態におけるフォーカス群F1の近軸結像倍率)=3.258
βinf/βmod=1.86
(条件式(4)に関する数値)
fM(マスター群M1の焦点距離)=(21.674)
fM/f=0.54
また、図2は、実施例1にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。図3は、実施例1にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。図4は、実施例1にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。図5は、実施例1にかかる固定焦点レンズの防振群V1の各シフト状態におけるコマ収差図である。図中、gはg線(λ=435.83nm)、dはd線(λ=587.56nm)に相当する波長の収差を表す。非点収差図におけるs,mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。また、コマ収差図におけるシフト量は光軸に対して上方向を正とする。
図6は、実施例2にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この固定焦点レンズは、正の屈折力を有するマスター群M2と、マスター群M2よりも像面IMG側に配置された、負の屈折力を有するフォーカス群F2と、マスター群M2よりも物体側(不図示)に配置された、負の屈折力を有する防振群V2と、防振群V2よりも前記物体側に配置された、正の屈折力を有するフロントコンポーネント群FC2と、フォーカス群F2よりも像面IMG側に配置された、正の屈折力を有するリア群R2と、を備えている。また、フロントコンポーネント群FC2と防振群V2との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTが配置されている。
フロントコンポーネント群FC2は、前記物体側から順に、正レンズL21と、正レンズL22と、負レンズL23と、が配置されて構成される。なお、フロントコンポーネント群FC2は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
防振群V2は、負レンズL24により構成されている。負レンズL24の前記物体側面には、光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状の非球面が形成されている。防振群V2は光軸に対して垂直方向に移動することにより、防振補正を行う。なお、防振群V2は、フォーカシング時に光軸に沿って移動することはない。
マスター群M2は、正レンズL25により構成されている。マスター群M2は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
フォーカス群F2は、負レンズL26により構成されている。負レンズL26の像面IMG側には、非球面が形成されている。フォーカス群F2は、光軸に沿って前記物体側から像面IMG側へ移動することにより、無限遠合焦状態から最至近距離合焦状態までのフォーカシングを行う。
リア群R2は、正レンズL27により構成されている。
以下、実施例2にかかる固定焦点レンズに関する各種数値データを示す。
(レンズデータ)
0=∞(物体面)
0=D(0)
1=56.0876
1=2.9405 nd1=1.91082 νd1=35.25
2=-78.8540
2=0.2000
3=16.7672
3=2.8306 nd2=1.91082 νd2=35.25
4=60.4009
4=0.8789
5=-153.1408
5=0.8000 nd3=1.84666 νd3=23.78
6=13.3861
6=3.0125
7=∞(開口絞り)
7=1.6000
8=-123.5154(非球面)
8=0.8000 nd4=1.68893 νd4=31.16
9=66.1879
9=5.5404
10=48.1456
10=2.4968 nd5=1.91082 νd5=35.25
11=-30.3615
11=D(11)
12=69.7462
12=0.8000 nd6=1.68893 νd6=31.16
13=12.1678(非球面)
13=D(13)
14=18.1271
14=2.6381 nd7=1.72916 νd7=54.67
15=145.5896
15=FB
16=∞(結像面)
(円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10))
(第8面)
k=0,
4=1.29983×10-7, A6=8.66172×10-8,
8=-1.05350×10-9, A10=1.64719×10-11
(第13面)
k=0,
4=-1.93195×10-5, A6=-2.22932×10-7,
8=1.22482×10-9, A10=-3.13255×10-11
(各合焦状態の数値データ)
無限遠 0.025倍 最至近距離
全系の焦点距離(f) 35.27 34.88 33.70
Fno. 2.0 2.0 2.1
半画角(ω) 12.1 11.8 10.8
D(0)(物像間距離) ∞ 1414.1 402.0
D(11) 1.5000 2.0830 3.5945
D(13) 3.7954 3.2115 1.7000
FB(バックフォーカス) 17.5280 17.5280 17.5280
(条件式(1)に関する数値)
ΔH(防振群V2内に形成された非球面の有効半径(6.785)位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする))=(0.0074)
1000×(ΔH/f)=0.21
(条件式(2)に関する数値)
fV(防振群V2の焦点距離)=-62.446
fF(フォーカス群F2の焦点距離)=-21.516
fV/fF=2.90
(条件式(3)に関する数値)
βinf(無限遠合焦状態におけるフォーカス群F2の近軸結像倍率)=3.986
βmod(最至近距離合焦状態におけるフォーカス群F2の近軸結像倍率)=2.872
βinf/βmod=1.39
(条件式(4)に関する数値)
fM(マスター群M2の焦点距離)=(20.757)
fM/f=0.59
また、図7は、実施例2にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。図8は、実施例2にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。図9は、実施例2にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。図10は、実施例2にかかる固定焦点レンズの防振群V2の各シフト状態におけるコマ収差図である。図中、gはg線(λ=435.83nm)、dはd線(λ=587.56nm)に相当する波長の収差を表す。非点収差図におけるs,mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。また、コマ収差図におけるシフト量は光軸に対して上方向を正とする。
図11は、実施例3にかかる固定焦点レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この固定焦点レンズは、正の屈折力を有するマスター群M3と、マスター群M3よりも像面IMG側に配置された、負の屈折力を有するフォーカス群F3と、マスター群M3よりも物体側(不図示)に配置された、負の屈折力を有する防振群V3と、防振群V3よりも前記物体側に配置された、正の屈折力を有するフロントコンポーネント群FC3と、フォーカス群F3よりも像面IMG側に配置された、正の屈折力を有するリア群R3と、を備えている。また、フロントコンポーネント群FC3と防振群V3との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTが配置されている。
フロントコンポーネント群FC3は、前記物体側から順に、正レンズL31と、正レンズL32と、負レンズL33と、が配置されて構成される。なお、フロントコンポーネント群FC3は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
防振群V3は、負レンズL34により構成されている。負レンズL34の前記物体側面には、光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状の非球面が形成されている。防振群V3は光軸に対して垂直方向に移動することにより、防振補正を行う。なお、防振群V3は、フォーカシング時に光軸に沿って移動することはない。
マスター群M3は、正レンズL35により構成されている。マスター群M3は固定されており、フォーカシング時に移動しない。
フォーカス群F3は、負レンズL36により構成されている。フォーカス群F3は、光軸に沿って前記物体側から像面IMG側へ移動することにより、無限遠合焦状態から最至近距離合焦状態までのフォーカシングを行う。
リア群R3は、正レンズL37により構成されている。
以下、実施例3にかかる固定焦点レンズに関する各種数値データを示す。
(レンズデータ)
0=∞(物体面)
0=D(0)
1=53.7846
1=2.9122 nd1=1.91082 νd1=35.25
2=-54.7799
2=0.2000
3=18.0573
3=1.7681 nd2=1.91082 νd2=35.25
4=31.2689
4=1.6294
5=-32.9967
5=0.8000 nd3=1.70620 νd3=29.22
6=12.0203
6=2.8263
7=∞(開口絞り)
7=1.6000
8=-46.3200(非球面)
8=0.8000 nd4=1.83949 νd4=23.98
9=-153.1652
9=0.4370
10=22.4845
10=3.8389 nd5=1.74564 νd5=51.53
11=-22.6890
11=D(11)
12=-57.6585
12=0.8000 nd6=1.58144 νd6=40.89
13=15.4524
13=D(13)
14=58.8737
14=3.2150 nd7=1.72916 νd7=54.67
15=-22.7664
15=FB
16=∞(結像面)
(円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10))
(第8面)
k=0,
4=1.00000×10-6, A6=1.00000×10-8,
8=-7.00000×10-10, A10=1.00000×10-11
(各合焦状態の数値データ)
無限遠 0.025倍 最至近距離
全系の焦点距離(f) 30.00 30.07 30.05
Fno. 2.0 2.0 2.1
半画角(ω) 15.7 15.3 14.6
D(0)(物像間距離) ∞ 1215.0 402.0
D(11) 1.5000 2.1225 3.4139
D(13) 3.6140 2.9915 1.7000
FB(バックフォーカス) 21.4268 21.4268 21.4268
(条件式(1)に関する数値)
ΔH(防振群V3内に形成された非球面の有効半径(6.723)位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする))=(0.0019)
1000×(ΔH/f)=0.06
(条件式(2)に関する数値)
fV(防振群V3の焦点距離)=-79.368
fF(フォーカス群F3の焦点距離)=-20.875
fV/fF=3.80
(条件式(3)に関する数値)
βinf(無限遠合焦状態におけるフォーカス群F3の近軸結像倍率)=26.952
βmod(最至近距離合焦状態におけるフォーカス群F3の近軸結像倍率)=7.765
βinf/βmod=3.47
(条件式(4)に関する数値)
fM(マスター群M3の焦点距離)=(15.716)
fM/f=0.52
また、図12は、実施例3にかかる固定焦点レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。図13は、実施例3にかかる固定焦点レンズの撮影倍率0.025倍合焦状態における諸収差図である。図14は、実施例3にかかる固定焦点レンズの最至近距離合焦状態における諸収差図である。図15は、実施例3にかかる固定焦点レンズの防振群V3の各シフト状態におけるコマ収差図である。図中、gはg線(λ=435.83nm)、dはd線(λ=587.56nm)に相当する波長の収差を表す。非点収差図におけるs,mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。また、コマ収差図におけるシフト量は光軸に対して上方向を正とする。
なお、上記各実施例中の数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズ、絞り面などの曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズ、絞りなどの肉厚またはそれらの面間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズのd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズのd線(λ=587.56nm)に対するアッベ数を示している。そして、長さの単位はすべて「mm」、角度の単位はすべて「°」である。
また、上記各非球面形状は、非球面の深さをZ、曲率をc(=1/r:rは曲率半径)、光軸からの高さをhとし、光の進行方向を正とするとき、以下に示す式により表される。
Figure 2012189637
ただし、kは円錐係数、A4,A6,A8,A10はそれぞれ4次,6次,8次,10次の非球面係数である。
以上説明したように、上記各実施例の固定焦点レンズは、フォーカス群および防振群を小型、軽量のレンズで構成したうえ、その他のレンズ群も少ないレンズ枚数で構成し、高い結像性能を確保することができる。特に、上記各条件式を満足することにより、より小型で、優れた結像性能を備えた固定焦点レンズを実現することができる。また、上記各実施例の固定焦点レンズは、適宜非球面が形成されたレンズを用いているため、少ないレンズ枚数で、良好な光学性能を維持することができる。
以上のように、この発明の固定焦点レンズは、35mmカメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラなどに有用であり、特に、バックフォーカスが短いミラーレス一眼カメラに最適である。
1,M2,M3 マスター群
1,F2,F3 フォーカス群
1,V2,V3 防振群
FC1,FC2,FC3 フロントコンポーネント群
1,R2,R3 リア群
11,L12,L15,L17,L21,L22,L25,L27,L31,L32,L35,L37 正レンズ
13,L14,L16,L23,L24,L26,L33,L34,L36 負レンズ
IMG 像面
ST 開口絞り

Claims (6)

  1. 光学系中に、
    正の屈折力を有するM群と、
    前記M群よりも像面側に配置された、負の屈折力を有し、フォーカシング時に光軸に沿って移動するF群と、
    前記M群よりも物体側に配置された、負の屈折力を有し、防振補正時に光軸に対して垂直方向に移動するV群と、
    前記V群よりも物体側に配置された、正の屈折力を有するFC群と、を備え、
    前記V群は単体のレンズ要素で構成され、
    フォーカシング時に、少なくとも前記FC群および前記M群が固定されることを特徴とする固定焦点レンズ。
  2. 前記V群を構成するレンズには、光軸中心から外周部にかけて正の屈折力が強くなっていくような形状を有する非球面が少なくとも1面形成されており、
    以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の固定焦点レンズ。
    (1) 0.04≦1000×(ΔH/f)≦0.5
    ただし、ΔHは前記非球面の有効半径位置における母球面からの変形量(像面側を正の符号とする)、fは光学系全系の焦点距離を示す。
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の固定焦点レンズ。
    (2) 1.5≦fV/fF≦6.2
    ただし、fVは前記V群の焦点距離、fFは前記F群の焦点距離を示す。
  4. 前記F群は単体のレンズ素子で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の固定焦点レンズ。
  5. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の固定焦点レンズ。
    (3) 0.8≦βinf/βmod≦7.0
    ただし、βinfは無限遠合焦状態における前記F群の近軸結像倍率、βmodは最至近距離合焦状態における前記F群の近軸結像倍率を示す。
  6. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の固定焦点レンズ。
    (4) 0.36≦fM/f≦0.77
    ただし、fMは前記M群の焦点距離、fは光学系全系の焦点距離を示す。
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