JP2012187585A - 中空状多孔質膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストが抑えられ、かつ支持体と多孔質膜層との接着性に優れた中空状多孔質膜を低いコストで製造できる方法を提供する。
【解決手段】中空状の支持体10の外周面に、多孔質膜層の材料および溶剤を含む製膜原液を塗布し、凝固させることによって多孔質膜層を形成する中空状多孔質膜の製造方法において、支持体10を、マルチフィラメントからなる1本の糸16を丸編した中空状編紐12を編成し、該中空状編紐12を熱処理して製造する。
【選択図】図6

Description

本発明は、中空状多孔質膜の製造方法に関する。
近年、分離の完全性、コンパクト性等に優れた濾過膜を用いた水処理が注目を集めている。該水処理の濾過膜としては、例えば、中空状多孔質膜が用いられている。該中空状多孔質膜には、優れた分離特性および透過特性のみならず、高い機械特性も必要とされる。機械特性に優れた中空状多孔質膜としては、糸を丸打した中空状組紐からなる支持体の外周面に多孔質膜層を設けた中空状多孔質膜が開示されている(特許文献1)。該中空状多孔質膜においては、支持体の内部に多孔質膜層の一部を侵入させて、支持体と多孔質膜層との接着性を向上させている。
支持体の中空状組紐は、通常、製紐機により製造される。製紐機においては、平板上に立設した多数のボビンから各糸を引き出し、各糸を相互に交差させて組むとともに、各ボビンを所定の経路に沿って移動させることにより糸の位置関係を所定のパターンで変化させて組紐が製造される。製紐機によって製造された組紐および該組紐を支持体とする中空状多孔質膜には、下記問題点がある。
問題点1:
製紐機は、糸を小分けした多数のボビンが複雑な動きをしているため、製紐速度が遅い。そのため、支持体の生産性が低いという問題がある。生産性が低いと、支持体のコストが上昇し、その結果、該支持体を用いる中空状多孔質膜のコストの上昇にもつながる。
問題点2:
製紐機の製紐速度は、中空状多孔質膜の製造速度に比べ、一桁以上遅い。そのため、中空状多孔質膜を連続して製造するために必要な支持体を供給するためには、多くの製紐機が必要となる。しかも、該製紐機においては、ボビンの糸がなくなると、製紐機を一旦停止し、ボビンの交換、新しい糸の組紐への組み込み、組紐の表面から突出した糸の端部の切り取り、といった糸継ぎ作業を、ボビンの数(糸の打ち数)×製紐機の数だけ行う必要がある。このような煩雑な作業により支持体のコストが上昇し、その結果、該支持体を用いる中空状多孔質膜のコストの上昇にもつながる。
問題点3:
支持体と多孔質膜層との接着性を十分に得るためには、支持体の内部に多孔質膜層の一部を十分に侵入させる必要がある。しかし、組紐の組目が緻密だったり、糸を構成する単繊維間が緻密だったりする場合、多孔質膜層の製膜時に、製膜原液が支持体の組目または繊維間に十分に侵入できず、多孔質膜層が支持体から剥離しやすくなる。
特開2006−068710号公報
よって、本発明の目的は、コストが抑えられ、かつ支持体と多孔質膜層との接着性に優れた中空状多孔質膜;該中空状多孔質膜を低いコストで製造できる方法を提供することにある。
本発明の中空状多孔質膜の製造方法は、中空状の支持体の外周面に、多孔質膜層の材料および溶剤を含む製膜原液を塗布し、凝固させることによって多孔質膜層を形成する中空状多孔質膜の製造方法において、前記支持体を、マルチフィラメントからなる1本の糸を丸編した中空状編紐を編成し、該中空状編紐を熱処理して製造することを特徴とする。
前記多孔質膜層は、前記支持体の編目を通って、支持体の厚さの50%以上浸入していることが好ましい。
前記マルチフィラメントは、種類の異なる繊維を2種類以上混合したものであることが好ましい。
前記マルチフィラメントは、n個(ただし、nは2以上の整数である。)のボビンから引き出した糸を1つにまとめたものであることが好ましい。
本発明の中空状多孔質膜は、コストが抑えられ、かつ支持体と多孔質膜層との接着性に優れる。
本発明の中空状多孔質膜の製造方法によれば、支持体と多孔質膜層との接着性に優れた中空状多孔質膜を低いコストで製造できる。
本発明の中空状多孔質膜の一例を示す概略断面図である。 中空状編紐からなる支持体の一例を示す側面図である。 従来の中空状組紐の一例を示す側面図である。 中空状編紐の構造を示す図である。 中空状編紐の編目を示す拡大図である。 支持体製造装置の一例を示す概略構成図である。 中空状多孔質膜製造装置の一例を示す概略構成図である。
<中空状多孔質膜>
図1は、本発明の中空状多孔質膜の一例を示す概略断面図である。中空状多孔質膜1は、中空状の支持体10と、支持体10の外周面に設けられた多孔質膜層11とを有する。
(支持体)
図2は、支持体の一例を示す側面図である。支持体10は、1本の糸16を丸編した中空状編紐12からなる。中空状編紐12は、図3に示すような、従来の中空状組紐14とは異なるものである。
丸編とは、丸編機を用いて筒状のよこメリヤス生地を編成することである。
中空状編紐12は、図4および図5に示すように、糸16を湾曲させたループ17(図5中の黒い部分)を螺旋状に連続して形成し、これらループ17を上下につなげたものであり、図5に示すように、ループ17内およびループ17同士の接続部に編目18を有する。
糸としては、複数の単繊維からなるマルチフィラメントを用いる。
糸を構成する繊維としては、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天然繊維等が挙げられる。
合成繊維としては、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミド等のポリアミド系繊維;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のポリエステル系繊維;ポリアクリロニトリル等のアクリル系繊維;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維;ポリビニルアルコール系繊維;ポリ塩化ビニリデン系繊維;ポリ塩化ビニル系繊維:ポリウレタン系繊維;フェノール樹脂系繊維;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系繊維;ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維等が挙げられる。
半合成繊維としては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、キチン、キトサン等を原料としたセルロース誘導体系繊維:プロミックスと呼称される蛋白質系繊維等が挙げられる。
再生繊維としては、ビスコース法、銅−アンモニア法、有機溶剤法等により得られるセルロース系再生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノジック等。)が挙げられる。
天然繊維としては、亜麻、黄麻等が挙げられる。
繊維としては、耐薬品性に優れる点から、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリアミド系繊維、またはポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維が好ましく、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、またはポリ塩化ビニル系繊維が特に好ましい。
繊維としては、多孔質膜層11と支持体10との接着性の点から、製膜原液に含まれる溶剤に可溶な繊維が好ましい。該繊維としては、アクリル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられる。
マルチフィラメントは、種類の異なる繊維を2種類以上混合したものであってもよい。種類が異なるとは、繊度、単繊維径、機械特性および材料のうち少なくとも1つが異なることを意味する。
例えば、繊度の異なる繊維を複数組み合わせ、単一の糸では得られない繊度とすることで、支持体10の構造、特性等の自由度を広げることができる。
また、強度は低いが安価な汎用繊維と、高価な高強力繊維とを組み合わせることで、支持体10に必要とされる外径および内径を得るための繊度を汎用繊維で確保し、汎用繊維だけでは不足する強度を高強力繊維で確保することができ、コストと強度とのバランスに優れた支持体10を得ることができる。
また、材料の異なる繊維を複数組み合わせる場合は、例えば、比較的強度が高く安価で、中空多孔質膜の洗浄に用いる次亜塩素酸に対する耐性に優れたポリエステル系繊維と、製膜原液に含まれる溶剤に可溶で、安価であり、中空多孔質膜の洗浄に用いる次亜塩素酸に対する耐性にも優れるアクリル系繊維とを組み合わせたものが好ましい。
単繊維の繊度は、5dtex以下が好ましく、3dtex以下がより好ましい。単繊維の繊度が5dtex以下であれば、支持体10の表面に糸継ぎ部または繊維破断部の単繊維端が突出していた場合でも、単繊維の熱伝導性や熱容量が小さいため、支持体10表面を火炎処理することで突出した単繊維端を選択的に焼き除いたり、支持体10表面方向に熱収縮させることができ、それらが多孔質膜層11を貫通するのを防ぐことができる。さらに、単繊維の繊度が3dtex以下であれば、単繊維の剛性も大きく低下するため、支持体10の表面に糸継ぎ部または繊維破断部の単繊維端が突出していても、製膜原液の塗布時に多孔質膜層11を貫通することがない。
製膜原液の塗布時に支持体10の表面に突出した糸継ぎ部または繊維破断部の単繊維端が多孔質膜層11を貫通すると、その周りに大きなピンホールが発生したり、当初密着していた単繊維と多孔質膜層11が、繰り返し応力作用で剥離した部分がピンホールとなり、中空状多孔質膜1の分離特性が低下する場合がある。
ループ17の数は、1周あたり5以上が好ましい。ループ17の数は、後述の丸編機のメリヤス針の数と同じである。ループ17の数が5以上であれば、支持体10の中空部の断面形状が略円形となり、外圧に対する耐潰れ性が向上し、内径縮小化による通水性の低下が抑えられる。
ループ17の数の上限は、中空状編紐12の外径、糸16の繊度、編目の大きさ等により決まる。
ループ17(図5中の黒い部分)の長さと支持体10の外径との比(長さ/外径)は、0.1〜0.5が好ましい。該比が0.1以上であれば、支持体10に曲げや捻りの力が作用した際、ループ17が変形し支持体として必要な屈曲特性や捻れ特性を発揮することができる。該比が0.5以下であれば、支持体10の耐つぶれ性を維持し、支持体10の中心軸に並行な圧縮力に対し耐座屈性を維持することができる。
編目18の数は、1mmあたり5以上が好ましい。編目18の数が1mmあたり5以上であれば、多孔質膜層11と支持体10とを強く接着できる。編目18の数は多いほど立体的接着部が増えるため、多孔質膜層11と支持体10の強く接着することができるが、単位面積あたりの編目18の数を多くするほど編目18が緻密化し、製膜原液を、編目18を通って支持体10の厚さ方向に十分侵入させることが困難になる。
単位面積あたりの編目18の数を多くしながら編目18の緻密化を防ぐには、支持体10を構成する糸16の繊度を落さなければならない。しかし、その場合には支持体10の破断強度低下や外圧による耐潰れ性の低下を招くため、編目18の数の上限は、支持体10に必要な特性を損なわない範囲で適宜決定する必要がある。
編目18の大きさは、多孔質膜層11の製膜温度、製膜原液の塗布圧力、製膜原液の粘度、支持体10の厚さ等の条件に対し、製膜原液が支持体10の厚さの50%以上侵入し、かつ中空部に過剰に流入しないよう適正な大きさになるよう調節される。編目18の大きさは、1周当たりのループ17の数、糸16の繊度、編目18の長さ、熱処理条件等により決まる。
編目18の最大開口幅(図5中のL)は、製膜原液の支持体10への侵入性に大きく関係し、製膜条件により適性範囲は異なるが、通常の湿式紡糸に用いられる数百ポイズ前後の製膜原液粘度であれば0.05mm〜0.3mmの範囲が好ましい。編目18の最大開口幅が0.05mm以上であれば、製膜原液が編目18から支持体10に侵入可能であり、0.3mm以下であれば、製膜原液が編目18から支持体10の中空部を閉塞させるほどの過剰流入は抑えることができる。
支持体10は、その表面の一部または全部が、多孔質膜層11と異なる色であることが好ましい。支持体10の表面の色が多孔質膜層11と異なれば、多孔質膜層11が支持体10から脱落した場合、脱落箇所を目視にて容易に確認できる。
(支持体の製造方法)
図6は、支持体製造装置の一例を示す概略構成図である。支持体製造装置20は、ボビン22と、ボビン22から引き出された糸16を丸編する丸編機24と、丸編機24によって編成された中空状編紐12を一定の張力で引っ張る紐供給装置26と、中空状編紐12を熱処理する加熱ダイス28と、熱処理された中空状編紐12を引き取る引取り装置30と、中空状編紐12を支持体10としてボビンに巻き取る巻取り機32とを具備する。
丸編機24は、回転可能な中空状のシリンダと、該シリンダの内側に配置された回転しないスピンドルと、該スピンドルの外円周上に配置された上下動する複数のメリヤス針と、シリンダに固定され一緒に回転し、上下動する複数のメリヤス針に糸を供給するための糸ガイドとを有して構成される。支持体10の外径、内径、1周あたりのループ17の数および編目18の大きさは、メリヤス針の数、メリヤス針を配置するスピンドルの円周直径、糸16の繊度等により決まる。
加熱ダイス28は、金属製のブロック、プレート等からなる本体と、加熱手段とを有して構成される。加熱ダイス28の本体には、貫通孔(図示略)が形成されている。
貫通孔の、中空状編紐12の入り口側の内径Dは、熱処理前の中空状編紐12の外径D’と等しいか、若干大きく、中空状編紐12の出口側の内径dは、熱処理前の中空状編紐12の外径D’以下であり、熱処理後の中空状編紐12の外径d’と等しい。
紐供給装置26および引取り装置30としては、ネルソンロール、ニップロール、カレンダーロール等が挙げられる。ニップロールは中空状編紐12をつぶすおそれがあるため、ネルソンロールまたはカレンダーロールが好ましい。
なお、ボビン22は、1つであってもよく、2つ以上であってもよく、2つ以上が好ましい。繊度Xの糸16が巻かれた1つのボビンから引き出した糸を編成する場合に比べ、繊度X/nの糸が巻かれたn個のボビンから引き出した糸を1つにまとめて編成する場合(ただし、nは2以上の整数である。)は、1つのボビンから引き出される単位時間あたりの糸の量は1/nとなるため、1つのボビンに巻かれた糸の質量が同じであれば、糸継ぎの間隔がn倍長くなる。また、種類の異なる2種類以上の繊維を混合しやすくなる。
以下、支持体製造装置20を用いた支持体10の製造方法を説明する。
支持体10は、下記(a)工程、および必要に応じて下記(b)工程を有する製造方法によって製造される。
(a)糸16を丸編して中空状編紐12を編成する工程。
(b)前記中空状編紐12を、外径を規制しつつ、繊維の熱変形温度より高く、かつ繊維の溶融温度よりも低い温度で熱処理する工程。
(a)工程:
中空状編紐12は、丸編機24を用いて編成される。
製紐速度は、中空状編紐12の形状により若干変わるが、シリンダの回転数によってほぼ決まる。シリンダ回転数は、1〜4000rpmに設定可能であり、安定して編成できる点から、100〜3000rpmが好ましい。この際の製紐速度は、およそ6〜200m/hrであり、組紐の製紐速度に比べ一桁以上速い。
(b)工程:
中空状編紐12は、糸継ぎ部または繊維破断部に、表面に突出した繊維端を有している。よって、中空状編紐12を、外径を規制しつつ熱処理することによって、糸継ぎ部または繊維破断部の繊維端を支持体10の表面に押さえつけた状態で形態固定することが好ましい。これにより、繊維端が多孔質膜層を貫通してピンホールが発生することがなく、その結果、中空状多孔質膜の分離特性が低下することがない。
中空状編紐12が加熱ダイス28を通過するとき、繊維の熱変形温度より高い温度で中空状編紐12が熱処理され、かつ内径dが熱処理前の中空状編紐12の外径D’以下である、貫通孔の出口側において中空状編紐12の外径が規制されることにより、表面に突出した繊維端が支持体10の表面に押さえつけた状態で形態固定される。また、中空状編紐12は、繊維の溶融温度未満で熱処理されているため、編目18がつぶれることがない。その結果、製膜原液が十分に編目18に侵入でき、多孔質膜層11と支持体10との密着性を維持できる。
(多孔質膜層)
多孔質膜層11の材料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が挙げられ、耐薬品性、耐熱性等の点から、ポリフッ化ビニリデン、またはポリフッ化ビニリデンとポリビニルピロリドンとの組み合わせが好ましい。
多孔質膜層11は、単層であってもよく、2層以上の複合多孔質膜層であってもよい。
多孔質膜層11は、支持体10の編目18を通り、支持体10の表面から中空部に向かって、支持体10の厚さの50%以上浸入していることが好ましい。支持体10においては、糸16のループ17が重なった部分と重なっていない部分とがあり、ループ17が重なった部分の厚さを支持体10の厚さとする。
多孔質膜層11が支持体10の厚さ方向に50%以上侵入すれば、多孔質膜層11がループ17を形成する糸16の一部を包み込むことができ、多孔質膜層11と支持体10とを強く接着できる。なお、多孔質膜層11が支持体10の厚さを超えて進入し、支持体10の中空部の狭化が生じると、水の中空部流動圧損が増し、透水性が低下するため、多孔質膜層11の支持体10の厚さ方向への侵入は、50%以上100%未満が好ましい。
多孔質膜層11中には、多孔質膜層11にピンホールが発生しない範囲において、支持体10の表面に突出した糸継ぎ部または繊維破断部の繊維端が存在することが好ましい。多孔質膜層11中に繊維端が存在すれば、多孔質膜層11と支持体10とを強く接着できる。多孔質膜層11中に存在する繊維端の数は、1mmあたり10〜40が好ましい。
<中空状多孔質膜の製造方法>
中空状多孔質膜1は、多孔質膜層11が2層の複合多孔質膜層の場合、下記(i)〜(vii)工程を有する製造方法によって製造される。
(i)支持体10の外周面に製膜原液を塗布する工程。
(ii)支持体10に塗布された製膜原液を凝固させて、第1の多孔質膜層を形成し、中空状多孔質膜前駆体を得る工程。
(iii)中空状多孔質膜前駆体の外周面に製膜原液を塗布する工程。
(iv)中空状多孔質膜前駆体に塗布された製膜原液を凝固させて、第2の多孔質膜層を形成し、中空状多孔質膜1を得る工程。
(v)中空状多孔質膜1を洗浄する工程。
(vi)中空状多孔質膜1を乾燥する工程。
(vii)中空状多孔質膜1を巻き取る工程。
図7は、(i)〜(iv)工程に用いられる中空状多孔質膜製造装置の一例を示す概略構成図である。中空状多孔質膜製造装置40は、巻き出し装置(図示略)から連続的に供給された支持体10に、連続的に製膜原液を塗布する第1の環状ノズル42と、第1の環状ノズル42に製膜原液を供給する第1の原液供給装置44と、支持体10に塗布された製膜原液を凝固させる凝固液が入った第1の凝固浴槽46と、製膜原液が塗布された支持体10を第1の凝固浴槽46に連続的に導入する第1のガイドロール48と、第1の凝固浴槽46から連続的に引き出された中空状多孔質膜前駆体50に、連続的に製膜原液を塗布する第2の環状ノズル52と、第2の環状ノズル52に製膜原液を供給する第2の原液供給装置54と、中空状多孔質膜前駆体50に塗布された製膜原液を凝固させる凝固液が入った第2の凝固浴槽56と、製膜原液が塗布された中空状多孔質膜前駆体50を第2の凝固浴槽56に連続的に導入する第2のガイドロール58とを具備する。
(i)工程:
第1の環状ノズル42の中央には、支持体10が通過する管路が形成されている。管路の途中には、管路の円周方向にスリット状の製膜原液吐出口が上流側および下流側に2箇所形成され、組成の異なる2種類の製膜原液を吐出する構造となっている。
支持体10が管路を通過する際、第1の原液供給装置44から2種類の製膜原液が一定量で供給され、まず支持体10の外周面に製膜原液(2)が塗布され、ついで、製膜原液(2)の上に製膜原液(1)が塗布されて所定の膜厚の塗膜が形成される。
第1の環状ノズル42の管路の内径は、支持体10の外径より若干大きく、環状ノズル42の管路の内周面と支持体とは一定の間隙を有する。該間隙は、塗膜の厚さ、製膜原液の粘度、支持体10の走行速度等によって決まり、通常、0.15〜0.25mmである。
製膜原液は、上述の多孔質膜層の材料と溶剤とを含む液である。溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、形成される多孔質膜層の透水性が高い点から、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
製膜原液(1)(100質量%)中の多孔質膜層の材料の濃度は、12〜25質量%が好ましい。
製膜原液(2)(100質量%)中の多孔質膜層の材料の濃度は、0.1〜12質量%が好ましい。
環状ノズル42の温度は、20〜40℃が好ましい。
(ii)工程:
第1の凝固浴槽46内の凝固液と製膜原液の塗膜とを接触させ、製膜原液を凝固させて、第1の多孔質膜層を形成し、中空状多孔質膜前駆体50を得る。
凝固液としては、製膜原液の溶剤と同じ溶剤を含む水溶液が好ましい。製膜原液の溶剤がN,N−ジメチルアセトアミドの場合、溶剤の濃度は、凝固液(100質量%)中、1〜50質量%が好ましい。
凝固液の温度は、50〜90℃が好ましい。
(iii)〜(iv)工程:
(i)〜(ii)工程と同様な条件にて、中空状多孔質膜前駆体50の外周面に第2の多孔質膜層を形成し、中空状多孔質膜1を得る。
(iii)工程においては、製膜原液(2)として内部凝固液を用いてもよい。内部凝固液としては、グリセリン、アルコール類、エチレングリコール等が挙げられる。
(v)工程:
例えば、中空状多孔質膜1を60〜100℃の熱水中で洗浄して溶剤を除去し、ついで、次亜塩素酸等の薬液で洗浄し、ついで、60〜100℃の熱水中で洗浄して薬液を除去する。
(vi)〜(vii)工程:
中空状多孔質膜1を、60℃以上100℃未満で、1分以上24時間未満乾燥した後、ボビン、カセ等に巻き取る。
以上説明した中空状多孔質膜1にあっては、支持体10がマルチフィラメントからなる1本の糸16を丸編した中空状編紐12であるため、コストが抑えられ、かつ支持体10と多孔質膜層11との接着性に優れる。
すなわち、1本の連続した糸16を筒状に丸編した中空状編紐12は、組紐より製紐速度が一桁以上速い。そして、糸16を多数のボビンに小分けする必要がないため、糸継ぎ作業も簡便である。よって、中空状編紐12は、生産性、作業性が非常に高いため、組紐に比べコストを抑えることができ、該中空状編紐12を中空状多孔質膜1の支持体10として用いることで中空状多孔質膜1のコストを低減できる。
また、中空状編紐12の編目18は、糸16の単繊維間の隙間に比べ非常に大きく、かつ中空状編紐12の表面から中空部に貫通しているため、多孔質膜層11の製膜時に、製膜原液が編目18を通って支持体10の内部に侵入でき、多孔質膜層11と支持体10との接着性が向上する。
本発明を以下の実施例により具体的に説明する。
(支持体の外径)
支持体の外径は、以下の方法で測定した。
測定するサンプルを約10cmに切断し、数本を束ねて、全体をポリウレタン樹脂で覆った。ポリウレタン樹脂は支持体の中空部にも入るようにした。
ポリウレタン樹脂硬化後、カミソリ刃を用いて厚さ(膜の長手方向)約0.5mmの薄片をサンプリングした。
次にサンプリングした支持体の断面を、投影機(ニコン社製、PROFILE PROJECTOR V−12)を用い、対物レンズ100倍にて観察した。
観察している支持体断面のX方向、Y方向の外表面の位置にマーク(ライン)をあわせて外径を読み取った。これを3回測定して外径の平均値を求めた。
(支持体の内径)
支持体の内径は、以下の方法で測定した。
測定するサンプルは外径を測定したサンプルと同様の方法でサンプリングした。
次にサンプリングした支持体の断面を、投影機(ニコン社製、PROFILE PROJECTOR V−12)を用い、対物レンズ100倍にて観察した。
観察している支持体断面のX方向、Y方向の内表面の位置にマーク(ライン)をあわせて内径を読み取った。これを3回測定して内径の平均値を求めた。
(中空状多孔質膜の外径)
中空状多孔質膜の外径は、以下の方法で測定した。
測定するサンプルを約10cmに切断し、数本を束ねて、全体をポリウレタン樹脂で覆った。ポリウレタン樹脂は支持体の中空部にも入るようにした。
ポリウレタン樹脂硬化後、カミソリ刃を用いて厚さ(膜の長手方向)約0.5mmの薄片をサンプリングした。
次に、サンプリングした中空状多孔質膜の断面を、投影機(ニコン社製、PROFILE PROJECTOR V−12)を用い、対物レンズ100倍にて観察した。
観察している中空状多孔質膜断面のX方向、Y方向の外表面の位置にマーク(ライン)をあわせて外径を読み取った。これを3回測定して外径の平均値を求めた。
(中空状多孔質膜の内径)
中空状多孔質膜の内径は、以下の方法で測定した。
測定するサンプルは外径を測定したサンプルと同様の方法でサンプリングした。
次に、サンプリングした中空状多孔質膜の断面を、投影機(ニコン社製、PROFILE PROJECTOR V−12)を用い、対物レンズ100倍にて観察した。
観察している中空状多孔質膜断面のX方向、Y方向の支持体内面の位置にマーク(ライン)をあわせて内径を読み取った。これを3回測定して内径の平均値を求めた。
(多孔質膜層の膜厚)
実施例における多孔質膜層の膜厚は、支持体の表面から中空状多孔質膜の表面までの厚さであり、以下の方法で測定した。
測定するサンプルは外径を測定したサンプルと同様の方法でサンプリングした。
次に、サンプリングした中空状多孔質膜の断面を、投影機(ニコン社製、PROFILE PROJECTOR V−12)を用い、対物レンズ100倍にて観察した。
観察している中空状多孔質膜断面の3時方向位置の膜厚の外表面と内表面の位置にマーク(ライン)をあわせて膜厚を読み取った。同様に、9時方向、12時方向、6時方向の順で膜厚を読み取った。これを3回測定して内径の平均値を求めた。
(中空状多孔質膜の透水性能)
中空状多孔質膜の透水性能は、以下の方法で測定した。
測定するサンプルを4cmに切断し、片端面をポリウレタン樹脂で中空部を封した。
次に、サンプルをエタノール中で5分間以上減圧した後、純水中に浸して置換した。
容器に純水(25℃)を入れ、サンプルの他端面とチューブで繋ぎ、容器に200kPaの空気圧をかけてサンプルから出る純水の量を1分間測定した。これを3回測定して平均値を求めた。この数値をサンプルの表面積で割り、透水性能とした。
(中空状多孔質膜の破断強度)
中空状多孔質膜の破断強度は、テンシロン型引張試験機(オリエンテック社製、UCT−1T型)を用い、中空状多孔質膜を試長10cmになるようにテンシロン型引張試験機のチャック部に把持させた状態で引張荷重を加え、荷重変化における支持体伸度を中空状多孔質膜が破断するまで測定した。この測定を3回行い、中空状多孔質膜が破断した荷重の平均値を求めた。
〔実施例1〕
(支持体の製造)
図6に示す支持体製造装置20を用いて、中空状編紐12からなる支持体10を製造した。
糸としては、ポリエステル繊維(繊度:84dtex、フィラメント数:72)を用いた。ボビン22としては、該ポリエステル繊維の5kgを巻いたものを5つ用意した。丸編機24としては、卓上型紐編機(圓井繊維機械社製、メリヤス針数:8本、針サイズ:16ゲージ、スピンドルの円周直径:6mm)を用いた。紐供給装置26および引取り装置30としては、ネルソンロールを用いた。加熱ダイス28としては、加熱手段を有するアルミニウム合金製のダイス(内径D:5mm、内径d:2.2mm、長さ:300mm)を用いた。
5つボビン22から引き出されたポリエステル繊維を1つにまとめて糸16とした後、丸編機24によって丸編して中空状編紐12を編成し、該中空状編紐12を200℃の加熱ダイス28に通し、熱処理された中空状編紐12を支持体10として巻き取り速度90m/hrで巻取り装置32に巻き取った。ボビン22のポリエステル繊維がなくなるまで支持体10の製造を続けた。
得られた支持体10の外径は約2.1mmであり、内径は約1.3mmであった。支持体10を構成する中空状編紐12のループ17の数は、1周あたり8個、編目18の最大開口幅は約0.2mmであった。支持体10の長さは12000mであった。
(中空状多孔質膜の製造)
ついで、図7に示す中空状多孔質膜製造装置40を用いて中空状多孔質膜1を製造した。
ポリフッ化ビニリデンA(アトフィナジャパン社製、商品名:カイナー301F)、ポリフッ化ビニリデンB(アトフィナジャパン社製、商品名:カイナー9000LD)、ポリビニルピロリドン(ISP社製、商品名:K−90)、N,N−ジメチルアセトアミドを、表1に示す質量比となるように混合し、製膜原液(1)および製膜原液(2)を調製した。
Figure 2012187585
(i)工程:
第1の環状ノズル42を30℃に保温し、管路に支持体10を通しながら、上流側の第1の吐出口から製膜原液(2)を吐出して支持体10の外周面に製膜原液(2)を塗布し、さらに下流側の第2の吐出口から製膜原液(1)を吐出して製膜原液(2)上に製膜原液(1)を塗布した。
(ii)工程:
ついで、製膜原液が塗布された支持体10を、第1の凝固浴槽46内にて80℃に保温した凝固液(N,N−ジメチルアセトアミド5質量%および水95質量%)中に通して、第1の多孔質膜層を形成し、第1のガイドロール48にて方向転換して第1の凝固浴槽46から引き上げ、中空状多孔質膜前駆体50を得た。
(iii)工程:
ついで、30℃に保温した第2の環状ノズル52に、中空状多孔質膜前駆体50を通しながら、上流側の第1の吐出口から内部凝固液としてグリセリン(和光純薬工業社製、一級)を吐出して第1の多孔質膜層上にグリセリンを塗布し、さらに下流側の第2の吐出口から製膜原液(1)を吐出してグリセリン上に製膜原液(1)を塗布した。
(iv)工程:
ついで、(ii)工程と同様の条件にて、中空状多孔質膜前駆体50の外周面に第2の多孔質膜層を形成し、中空状多孔質膜1を得た。
(v)工程:
ついで、中空状多孔質膜1を98℃の熱水中で3分間洗浄して、残存するN,N−ジメチルアセトアミドおよびポリビニルピロリドンの一部を除去した後、下記(x)〜(z)の工程を2回繰り返し、残存するポリビニルピロリドンを、多孔質膜層11に対する質量比で2%未満まで除去した。
(x)中空状多孔質膜1を50000mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬する工程。
(y)中空状多孔質膜1を90℃のスチーム槽中で2分間加熱する工程。
(z)中空状多孔質膜1を90℃の熱水中で3分間洗浄する工程。
(vi)〜(vii)工程:
中空状多孔質膜1を85℃で10分間乾燥した後、巻取り機にてボビンに巻き取った。
得られた中空状多孔質膜1の外径は、約2.80mmであり、内径は約1.2mmであり、多孔質膜層11の膜厚は平均約350μmであり、透水性能は105m/m/h/MPaであった。
該中空状多孔質膜1を中心軸に直交する方向に切断し、断面を観察した。多孔質膜層11は、糸16には、その表面から約30%程度しか侵入していなかった。一方、多孔質膜層11は、編目18を通って支持体10の中空部まで侵入しており、多孔質膜層11と支持体10とは強固に接着されていた。なお、支持体10の中空部の内周面に多孔質膜層11の一部が薄く付着していたが、中空部の内径は製膜原液の塗布前とほぼ同じであった。
〔実施例2〕
(中空状多孔質膜の製造)
第1の環状ノズル42において、支持体10の外周面に製膜原液(1)のみを塗布した以外は、実施例1と同様にして中空状多孔質膜1を製造した。
得られた中空状多孔質膜1の外径は、約2.78mmであり、内径は約1.2mmであり、多孔質膜層11の膜厚は平均約340μmであり、透水性能は115m/m/h/MPaであった。
該中空状多孔質膜1を中心軸に直交する方向に切断し、断面を観察した。多孔質膜層11は、糸16には、その極表面にしか侵入していなかった。一方、多孔質膜層11は、編目を通って支持体10の厚さの約100%近くまで侵入しており、糸16のループ17の一部が多孔質膜層11に覆われた状態で、多孔質膜層11と支持体10とは強固に接着されていた。
〔実施例3〕
(支持体の製造)
糸16として、ポリエステル繊維A(繊度:84dtex、フィラメント数:72)およびポリエステル繊維B(高強力ポリエステル繊維、繊度:235dtex、フィラメント数:24)を用い、ボビン22として、ポリエステル繊維Aの5kgを巻いたボビンAを1つおよびポリエステル繊維Bの5kgを巻いたボビンBを2つ用意し、丸編機24として、卓上型紐編機(圓井繊維機械社製、メリヤス針数:10本、針サイズ:16ゲージ、スピンドルの円周直径:6mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ボビンAのポリエステル繊維Aがなくなるまで支持体10を製造した。
得られた支持体10の外径は約2.1mmであり、内径は約1.2mmであった。支持体10を構成する中空状編紐12のループ17の数は、1周あたり10個、編目18の最大開口幅は約0.15mmであった。支持体10の長さは4200mであった。
(中空状多孔質膜の製造)
該中空状編紐12を支持体10として用いた以外は、実施例2と同様にして中空状多孔質膜1を製造した。
得られた中空状多孔質膜1の外径は、約2.8mmであり、内径は約1.1mmであり、多孔質膜層11の膜厚は平均約340μmであり、透水性能は105m/m/h/MPaであった。
該中空状多孔質膜1を中心軸に直交する方向に切断し、断面を観察した。多孔質膜層11は、ポリエステル繊維Aが表面に位置する部分では、糸16の深部まで侵入し、ポリエステル繊維Bが表面に位置する部分では、糸16の極表面にしか侵入していなかった。一方、多孔質膜層11は、編目18を通って支持体10の厚さの約80%まで侵入しており、多孔質膜層11と支持体10とは強固に接着されていた。
また、中空状多孔質膜1の破断強度は、実施例2の中空状多孔質膜1の約1.5倍の約400Nであった。
本発明の中空状多孔質膜は、精密濾過、限外濾過等による水処理に用いる濾過膜として好適である。
1 中空状多孔質膜
10 支持体
11 多孔質膜層
12 中空状編紐
16 糸
18 編目

Claims (4)

  1. 中空状の支持体の外周面に、多孔質膜層の材料および溶剤を含む製膜原液を塗布し、凝固させることによって多孔質膜層を形成する中空状多孔質膜の製造方法において、
    前記支持体を、マルチフィラメントからなる1本の糸を丸編して中空状編紐を編成し、該中空状編紐を熱処理して製造することを特徴とする中空状多孔質膜の製造方法。
  2. 前記多孔質膜層が、前記支持体の編目を通って、支持体の厚さの50%以上浸入している、請求項1に記載の中空状多孔質膜の製造方法。
  3. 前記マルチフィラメントが、種類の異なる繊維を2種類以上混合したものである、請求項1または2に記載の中空状多孔質膜の製造方法。
  4. 前記マルチフィラメントが、n個(ただし、nは2以上の整数である。)のボビンから引き出した糸を1つにまとめたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の中空状多孔質膜の製造方法。
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