JP2012187535A - スラッジ掻寄機の運転方法およびスラッジ掻寄機 - Google Patents

スラッジ掻寄機の運転方法およびスラッジ掻寄機 Download PDF

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Abstract

【課題】掻寄台車によるスラッジの掻寄が行われている間はロープに適正な張力を与えつつ、ロープ寿命の延長を図ることが可能なスラッジ掻寄機の運転方法を提供する。
【解決手段】沈澱池Aの底面Bを走行可能な掻寄台車1を、沈澱池A内に渡されてこの掻寄台車1に連結されたロープ3を巻き取り装置4によって巻き取ることにより走行させて、沈澱池Aの底面Bに堆積したスラッジを掻き寄せて排出するスラッジ掻寄機の運転方法であって、ロープ3に張力を与えるロープ緊張装置5を備え、掻寄台車1を走行させるときにはこのロープ緊張装置5によってロープ3に張力を与えて保持する一方、掻寄台車1を走行させないときにはロープ3に与えた張力を弛める。
【選択図】図1

Description

本発明は、浄水処理設備等における沈澱池に設けられてこの沈澱池の底面に堆積するスラッジを掻き寄せて排出するスラッジ掻寄機の運転方法、および該運転方法により運転されるスラッジ掻寄機に関するものである。
このようなスラッジ掻寄機としては、スラッジを掻き寄せるスクレーパを備えた掻寄台車が沈澱池の底面に設けられたレールに沿って走行可能に配置され、この掻寄台車を、滑車を介して巻き取り装置により巻き取り、巻き解かれるロープに連結して走行させるようにしたものが知られている。そして、例えば特許文献1には、このロープに動滑車を係合させ、該動滑車を沈澱池の側壁に沿って立設した調整杆により上下動させて各ロープを緊張させるようにしたスラッジ掻寄機におけるロープの緊張装置が記載されており、これによってロープの張り具合を調整することにより、掻寄台車の脱輪等を防ぐことができる。
実開平1−61904号公報
ところが、この特許文献1に記載されたロープの緊張装置では、掻寄台車によってスラッジが掻き寄せられている間は勿論、スラッジの掻寄が行われていない間もロープには常に緊張装置によって張力が与えられることになる。しかるに、例えば浄水処理設備における沈澱池においてスラッジの掻寄が行われるのは1日のうちに1回ないし数回程度であって、殆どはスラッジの掻寄が行われない時間であり、そのようなスラッジ掻寄機において常にロープに張力が与えられていると、却ってロープの延びが促進されてロープ寿命を短縮してしまうことになる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、掻寄台車によるスラッジの掻寄が行われている間はロープに適正な張力を与えつつ、ロープ寿命の延長を図ることが可能なスラッジ掻寄機の運転方法を提供するとともに、このような運転方法を行うのに好適なスラッジ掻寄機を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のスラッジ掻寄機の運転方法は、沈澱池の底面を走行可能な掻寄台車を、上記沈澱池内に渡されてこの掻寄台車に連結されたロープを巻き取り装置によって巻き取ることにより走行させて、上記沈澱池の底面に堆積したスラッジを掻き寄せて排出するスラッジ掻寄機の運転方法であって、上記ロープに張力を与えるロープ緊張装置を備え、上記掻寄台車を走行させるときにはこのロープ緊張装置によって上記ロープに張力を与えて保持する一方、上記掻寄台車を走行させないときには上記ロープに与えた張力を弛めることを特徴とする。
従って、このようなスラッジ掻寄機の運転方法においては、掻寄台車を走行させてスラッジの掻寄を行うときには、このロープ緊張装置によってロープに張力を与えられた状態が保持されるため、ロープの延びが調整されてロープの滑車からの脱落などを防ぎ、安定かつ確実に掻寄台車を走行させることができる。そして、その一方で、掻寄台車を走行させないときには、このロープ緊張装置によりロープに与えられた張力を弛めることにより、ロープの延びが促進されてしまうのを防ぐことができ、ロープ寿命の延長を図ることができる。
また、本発明のスラッジ掻寄機は、このような運転方法により運転されるスラッジ掻寄機であって、上記ロープ緊張装置は、上記ロープが巻き掛けられた移動滑車を電動シリンダ、エアシリンダ、油圧シリンダ、および電動ボールネジのうち少なくとも1種よりなる移動手段によって移動させることにより、該ロープに緊張を与えることを特徴とする。
すなわち、これら電動シリンダ、エアシリンダ、油圧シリンダ、または電動ボールネジよりなる移動手段は、電動シリンダや電動ボールネジに供給される電力やエアシリンダ、油圧シリンダに供給される圧縮空気、作動油によって上記移動滑車の移動量を正確に制御することができ、掻寄台車を走行させてスラッジを掻き寄せるときには適正な張力をロープに与えることができるとともに、こうしてロープに張力が与えられた状態を比較的容易に維持することが可能である。また、スラッジの掻寄が行われないときにロープに与えた張力を弛めるときにも、ロープが弛められすぎて移動滑車や他の滑車から脱落してしまったりするのを防ぐことができる。
さらに、通常、このようなスラッジ掻寄機においては、上記ロープは複数の滑車に巻き掛けられて上記沈澱池内に渡されているが、これら複数の滑車のうち上記ロープが当該滑車の下側に巻き掛けられる滑車には、上記ロープを挟んで該滑車と対向する位置に、上記ロープを下方から支持可能なサポート部材を設けるのが望ましい。すなわち、沈澱池には絶えず汚水が流入しており、スラッジ掻寄機の運転に関わらず沈澱池内には処理水の流れが生じているので、このようなサポート部材を設けることにより、上述のように掻寄台車を走行させないときにロープに与えた張力を弛めた場合であっても、弛んだロープが処理水の流れによって滑車から脱落するのを防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、スラッジの掻寄時には適正な張力をロープに与えることにより掻寄台車を安定して走行させて円滑なスラッジ掻寄を行うことができる一方、それ以外の時にはロープに不要な張力が作用するのを防いでロープの延びを抑制し、ロープ寿命の延長を図ってロープの交換やメンテナンス等に要する時間や労力、コストの削減を促すことが可能となる。
本発明の第1の実施形態のスラッジ掻寄機を備えた沈澱池を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態のスラッジ掻寄機を備えた沈澱池を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態のスラッジ掻寄機を備えた沈澱池を示す概略図である。 本発明の第4の実施形態のスラッジ掻寄機を備えた沈澱池を示す概略図である。 本発明のスラッジ掻寄機の運転方法の一実施形態を説明するスラッジ掻寄時のフローチャートである。 本発明のスラッジ掻寄機の運転方法の一実施形態を説明するスラッジ掻寄終了時のフローチャートである。
本発明に係る実施の形態を以下の図面を参照しつつ説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的な例示に過ぎず、本発明、その適用あるいはその用途を制限することを意図するものではない。図1〜図4は、本発明のそれぞれ第1〜第4の実施形態のスラッジ掻寄機を備えた沈澱池を示す概略図である。なお、これら図1〜図4に示す第1〜第4の実施形態において、本発明のスラッジ掻寄機が設置される沈澱池Aは、図示された底面B、側壁C、およびこの側壁Cの頂部に連なり、該沈澱池Aに保持された処理水の水面上に位置する地上部Dの他に、図示しない側壁Cの反対側に位置して底面Bから屹立する対岸の側壁と、これら側壁Cと対岸の側壁との間にあって底面Bから屹立する一対の側壁とを有して槽状に形成されるとともに、底面Bの側壁C側または上記対岸の側壁側には掻き寄せたスラッジを排出するための排泥ピットを備えている。また、側壁Cおよび対岸の側壁、若しくは側壁Cと隣り合う図示しない側壁のうち少なくとも一対に対向する側壁には図示しない原水流入口、および処理水流出口が設けられている。
また、底面Bには、図示を略するレールが上記側壁Cと対岸の側壁との間に敷設されている。本発明の各実施形態のスラッジ掻寄機における掻寄台車1は、図示されない車輪がレール上を転動することにより、このレールに沿って側壁Cと対岸の側壁との間を往復走行可能とされている。なお、こうして往復走行する掻寄台車1の位置は、少なくとも側壁C側と対岸の側壁側とに設けられたリミットスイッチ等によって確認可能とされ、これら側壁C側と対岸の側壁側との所定の位置で掻寄台車1が停止可能とされている。
ここで、これら各実施形態では、2台の掻寄台車1が平行に底面B上を往復走行可能に配置されている。また、各掻寄台車1にはスクレーパ1Aが備えられていて、掻寄台車1が上記排泥ピット側に向かうときにはこのスクレーパ1Aが降下して底面Bに堆積したスラッジを掻き寄せるとともに、掻寄台車1が排泥ピットから離れるときにはスクレーパ1Aが跳ね上げられてスラッジを巻き込まないようにされている。
これらの掻寄台車1には、沈澱池Aの地上部D、側壁C、および対岸の側壁に設置された複数の滑車2に巻き掛けられて延設されたロープ(ワイヤロープ)3が連結されており、地上部Dに設けられた巻き取り装置4によってこのロープ3を巻き取り、巻き解くことにより、掻寄台車1が走行させられる。また、本発明の各実施形態では、ロープ3は、その両端が巻き取り装置4の単一の巻き取りドラム4Aに取り付けられており、この巻き取りドラム4Aをモータ等の駆動手段によって回転駆動させることにより、巻き取りと巻き解きによる繰り出しが行われる。なお、本発明におけるロープは、金属製のワイヤロープのほかに、化学繊維、天然繊維からなるロープを採用することができる。
具体的に、各実施形態におけるロープ3は、その一端から他端に向けて、地上部Dから側壁Cに沿って沈澱池A内に没入して底面Bに沿って対岸の側壁に延びつつ一方の掻寄台車1と連結され、さらに対岸の側壁に沿ってこの一方の掻寄台車1とは反対側に延びた後、対岸の側壁から底面Bに沿って側壁C側に延びつつ他方の掻寄台車1と連結され、側壁Cに沿って地上部Dに出て巻き取りドラム4Aに戻るような延設経路で巻き回されている。従って、巻き取りドラム4Aを回転させることによってロープ3を一端側で巻き取るとともに他端側で巻き解いて繰り出す操作を交互に行うことにより、1本のロープ3で両方の掻寄台車1が同時に互いに反対向きに走行させられる。
ここで、複数の滑車2には、ロープ3の上方に位置してロープ3が滑車2の下側に巻き掛けられる滑車2Aと、ロープ3の下方に位置してロープ3が滑車2の上側に巻き掛けられる滑車2Bとの2種類があり、このうちロープ3が下側に巻き掛けられる滑車2Aには、ロープ3を挟んでこの滑車2Aと対向する位置に、ロープ3を下方から支持可能なサポート部材6が設けられている。このサポート部材6としては、例えば図1および図4に示すように滑車2Aの回転軸と平行な回転軸回りに回転自在とされて滑車2Aの下方に周面を近接して対向配置させられた滑車や、図2に示すように中心線が滑車2Aの回転軸と平行に延びるようにされて滑車2Aの下方に近接配置されたパイプ、あるいは図3に示すようにロープ3を収容可能な断面U字状の溝を有して、この溝をロープ3に沿わせるように滑車2Aの下方に近接配置された鋼材等からなる部材などを用いることができる。
そして、こうして巻き回されたロープ3の延設経路にはロープ緊張装置5が備えられており、本発明のスラッジ掻寄機の運転方法の一実施形態では、上述のように掻寄台車1を走行させるときには、このロープ緊張装置5によってロープ3に張力を与えて保持する一方、掻寄台車1を走行させないときには、こうしてロープ緊張装置5によってロープ3に与えた張力を弛めるようにしている。
上記各実施形態のスラッジ掻寄機におけるロープ緊張装置5は、ロープ3が巻き掛けられた滑車2のうち隣接する一対の滑車2の間に配置されてロープ3が上側に巻き掛けられる移動滑車5Aと、この移動滑車5Aを上方に引き上げて移動させる移動手段(テークアップ装置)5Bとを備えており、掻寄台車1を走行させるときにはこの移動手段5Bによって上記移動滑車5Aを移動させて引っ張り上げることによりロープ3に張力を作用させて緊張させる。この移動手段5Bとしては、電動シリンダ、エアシリンダ、油圧シリンダ、および電動ボールネジのうち少なくとも1種より選ばれるのが望ましい。
ここで、図1に示す第1の実施形態では、巻き取り装置4が設置された側壁C側の地上部Dにロープ緊張装置5が1つだけ配設されており、上述のように巻き取りドラム4Aに両端が取り付けられたロープ3のうちいずれか一端から延びる部分を緊張させてロープ3全体に張力が作用するようにされている。また、図2に示す第2の実施形態では、地上部Dに2つのロープ緊張装置5が巻き取りドラム4Aの両側に配設されていて、ロープ3の両端から延びる部分の双方を緊張させて張力を作用させるようにしている。
一方、図3に示す第3の実施形態においては、側壁Cとは反対の図示されない対岸の側壁側にロープ緊張装置5が1つだけ配設されており、この対岸の側壁に沿って一方の掻寄台車1側から他方の掻寄台車1側に延びるロープ3の略中央部に移動滑車5Aが巻き掛けられて引き上げられることにより、ロープ3全体に張力が与えられる。さらに、図4に示す第4の実施形態では、第2の実施形態と同様に地上部Dにおける巻き取りドラム4Aの両側と、第3の実施形態と同様に対岸の側壁側におけるロープ3の中央部との3箇所にロープ緊張装置5が配設されている。
なお、これら第1〜第4の実施形態におけるロープ緊張装置5においては、上記移動手段5Bによる移動滑車5Aの移動のストロークエンドにリミットスイッチ等の検出手段が備えられており、この検出手段によって移動滑車5Aの移動が所定のストロークで停止するようにされている。ただし、移動手段5Bが電動シリンダや電動ボールネジである場合には、その電流値を検出するようにしてもよい。
次に、このように構成された第1〜第4の実施形態のスラッジ掻寄機を運転する際の本発明のスラッジ掻寄機の運転方法の一実施形態について、図5および図6に示すフローチャートに基づき説明する。運転にあたりロープ緊張装置5の駆動、巻き取りドラム4Aの回転、および掻寄台車1の位置の制御は、図示しない制御手段を用いて行う。図5に示すようにスラッジの掻き寄せを行うときには、タイマー等により定期的に、または沈澱池Aの底面Bに堆積したスラッジ量を検出するなどして自動的に、あるいは手動により、制御手段からロープ緊張装置5に対して運転指令が発せられる。このとき、ロープ緊張装置5は、移動滑車5Aがそのストロークの下端にあってロープ3を緊張していない状態にあるので、この運転指令によりロープ緊張装置5がロープ3を緊張する方向に運転されて、移動手段5Bにより移動滑車5Aがロープ3ごと引き上げられる。
そして、この移動滑車5Aがそのストロークの上端に達してロープ3に緊張側の設定張力が与えられると、ロープ緊張装置5が停止してロープ3にこの設定張力が作用したまま保持される。ロープ緊張装置5の停止を確認後、制御手段から巻き取り装置4に対し運転指令が発せられる。巻き取り装置4が運転させられて巻き取りドラム4Aが回転することにより、ロープ3が所定の張りをもったまま巻き取り、巻き解かれて掻寄台車1が走行し、排泥ピットに向かう掻寄台車1のスクレーパ1Aによってスラッジが掻き寄せられて排出させられる。なお、上記各実施形態では巻き取りドラム4Aが1方向に回転することにより、上述のように2台の掻寄台車1が同時に互いに反対向きに走行させられるので、少なくとも1回ずつ巻き取りドラム4Aを正逆方向に回転させることにより、沈澱池Aの底面Bに堆積したスラッジが排泥される。
こうして巻き取り装置4が運転させられることによりスラッジが掻き寄せられて排出される。スラッジの掻き寄せ終了の判断は、掻寄台車1の往復走行回数から行えばよい。そして掻寄台車1の往復走行回数に応じて自動的に、図6に示すように巻き取り装置4の停止指令が制御手段より発せられて巻き取り装置4が停止させられる。このとき、往復走行回数を壁面に設けたリミットスイッチで監視することができる。巻き取り装置4の停止後、ロープ緊張装置5に対し停止指令が発せられる。停止指令によりロープ緊張装置5は緊張していたロープ3を弛緩する方向に運転させられて、移動手段5Bにより移動滑車5Aがロープ3ごと引き下げられ、そのストロークの下端に達してロープ3に弛緩側の設定張力が与えられる。なお、掻寄台車1を停止するタイミングは、スラッジ量を検出することなどから行っても良い。また、任意のタイミングで手動で行うことも可能である。
従って、このようなスラッジ掻寄機の運転方法によれば、こうしてスラッジの掻き寄せが終了して掻寄台車1が走行されない状態にあっては、ロープ3に与えられた緊張が解かれて張力が弛められるので、この状態で長時間そのままとされていても、ロープ3の延びが促進されてしまうのを抑えることができ、このような延びによってロープ3の寿命が短縮されるのを防ぐことができる。このため、ロープ3の交換やメンテナンスの頻度も低減して、そのための時間や労力、コストの削減を図ることができる。
その一方で、掻寄台車1を走行させてスラッジを掻き寄せる際には、ロープ緊張装置5によってロープ3に所定の緊張側設定張力が与えられ、この状態が保持される。このため、ロープ3に必要以上の弛みが生じることが無いように延びが調整されて、走行中の滑車2からのロープ3の脱落などを防ぐことができ、安定して確実に掻寄台車1を走行させて円滑にスラッジを掻き寄せ、排出することができる。
なお、こうして掻寄台車1を走行させてスラッジを掻き寄せる際のロープ3に与えられる張力は、このロープ3の張力そのものを直接測定することは困難であるので、例えば試運転中にロープ3のたわみ量を測定しておいて、これに基づいてロープ緊張装置5の移動手段5Bによる移動滑車5Aのストロークの上端位置を設定することにより、必要な張力が与えられるようにすればよい。
また、ロープ緊張装置5によりロープ3に張力を与える際に、移動手段5Bによる移動滑車5Aの移動速度は、巻き取り装置4によるロープ3の繰り出し、巻き取り速度と同程度の例えば0.2m/min〜1.0m/minの範囲とされるのが望ましい。ロープ3に張力を与える際に移動手段5Bによって移動滑車5Aを急速に移動させると、ロープ3が急激に緊張させられて却って延びを生じるおそれが生じる。一方、0.2m/minより遅い場合は、掻寄台車1の運転開始までに時間を要することになる。これは、掻寄終了後にロープ3の張力を弛緩する際の移動速度についても同様である。
さらに、こうしてスラッジの掻寄終了後にロープ3を弛めるときの張力は、ロープ3を弛めすぎると滑車2からロープ3が脱落してしまうおそれがあるほか、次にスラッジ掻寄を再開するときにロープ3の巻き取りドラム4Aへの巻き取りが乱巻きになったり、ロープ3がワイヤロープである場合にワイヤ自体が撚り戻ってしまうおそれもある。従って、スラッジの掻寄終了後に掻寄台車1を走行させないときのロープ3の張力は、スラッジ掻寄時の張力に対して若干小さい程度でよい。
また、上記各実施形態のスラッジ掻寄機では、ロープ3が下側に巻き掛けられる滑車2Aのロープ3を挟んで対向する位置に、このロープ3を下方から支持可能なサポート部材6が設けられており、上述のように掻寄台車1の運転停止時に弛んだロープ3が沈澱池A内の処理水の流れなどによってこの滑車2Aから脱落することを防止することができる。すなわち、サポート部材6が図1および図4に示したような滑車であれば、弛んだロープ3はこの滑車の周面の溝にはまり込んで支持され、またサポート部材6が図2に示すようなパイプであれば、弛んだロープ3はこのパイプの周面に垂れ下がって支持され、さらにサポート部材6が図3に示すようなU字溝付きの部材であれば、弛んだロープ3はこのU字溝内に収容されて支持されるので、掻寄台車1の運転を再開するときにロープ緊張装置5によってロープ3に張力を与えると、こうして支持されたロープ3を確実に滑車2Aに巻き掛けることが可能となる。なお、サポート部材6は、ロープ3が下側に巻き掛けられるすべての滑車2Aに備えられていてもよく、また一部の滑車2Aだけに備えられていてもよい。
一方、上記各実施形態のスラッジ掻寄機においては、上記運転方法により運転させられるスラッジ掻寄機としてロープ緊張装置5の移動手段5Bに電動シリンダ、エアシリンダ、油圧シリンダ、および電動ボールネジのうち1種が用いられており、これらの移動手段5Bは、電動シリンダや電動ボールネジの場合は供給される電力により、またエアシリンダや油圧シリンダの場合は供給される圧縮空気や作動油により、移動滑車5Aの移動量を正確に制御することができる。
このため、スラッジ掻寄時には上記ストロークの上端に移動滑車5Aを正確に位置させてロープ3に適正な張力を与えることができる。また、スラッジ掻寄終了時にロープ3を弛めるときでも、移動滑車5Aを正確にそのストローク下端に位置させて、上述のようにロープ3が弛められすぎるのを防ぐことができる。
さらに、移動手段5Bが電動シリンダである場合には、ブレーキ付きのものを採用することにより、スラッジ掻寄時に移動滑車5Aがストローク上端にあるときでもロープ3に張力が与えられた状態を保持するのに電力を要することが無く、経済的である。これは、移動手段が電動ボールネジの場合でも同様であり、すなわち電動ボールネジではロープ3に張力を与える際の荷重をネジ部で受けるため、張力保持のための電力が必要ない。
また、移動手段5Bがエアシリンダや油圧シリンダの場合は、ロープ3に張力が付与された状態を保持するには、常に圧縮空気や作動油を供給する必要があるものの、移動滑車5Aを移動する際に供給した圧縮空気量や作動油量を供給する必要はなく、空気や作動油の消費量は少なくて済む。また、特にエアシリンダの場合は、スラッジ掻寄機の周辺に圧縮空気源があれば低コストで移動滑車5Aを移動させることが可能であり、さらにニードル弁を用いたりすることにより、移動滑車5Aの移動速度も比較的容易かつ安価に調整することが可能である。
なお、上記第1、第2の実施形態のスラッジ掻寄機においては、このような移動手段5Bを備えたロープ緊張装置5が、巻き取り装置4と同じ沈澱池Aの側壁C側の地上部Dに配置されており、特に移動手段5Bが電動シリンダや電動ボールネジである場合に、巻き取り装置4の巻き取りドラム4Aを回転させるモータ等の駆動手段と電源を共通化させたり、配線ケーブルを集約したりするのが容易である。また、特に第2の実施形態では、2つのロープ緊張装置5が巻き取りドラム4Aの両側に配設されて、この巻き取りドラム4Aに接続されたロープ3の両端から延びる部分の双方を緊張させて均等に張力を作用させることができ、これらの部分に連結される2台の掻寄台車1をより安定して走行させることができる。
これらに対して、上記側壁Cとは反対の対岸の側壁にロープ緊張装置5が1つだけ設けられた第3の実施形態では、沈澱池A内に巻き回されるロープ3の延設経路の略中央にこのロープ緊張装置5が位置するため、特に1本のロープ3で複数台の掻寄台車1を走行させる場合に、少ないロープ緊張装置5でもロープ3全体に均等に張力を作用させて、やはり安定した掻寄台車1の走行を図ることができる。勿論、この対岸の側壁側と、上記側壁C側とにロープ緊張装置5を備えた第4の実施形態では、さらに一層安定して掻寄台車1を走行させることができる。
また、第1、第2、第4の実施形態のようにロープ緊張装置5が地上部Dにある場合など、沈澱池Aに保持される処理水の水面よりも移動滑車5Aが上方にあるときには、移動滑車5Aの位置を目視できるため、ロープ3のたわみ量などの状態を容易に確認することができる。ただし、第3、第4の実施形態のようにロープ緊張装置5が対岸の側壁側にある場合において、その移動滑車5Aが処理水の水面下に位置していてもよい。さらに、この移動滑車5Aを移動させる移動手段5Bについても、防水仕様にするなどの処置を施せば処理水の水面下に配置されていてもよいが、水面上に配置されていれば防水仕様にしたりする必要もなく、また点検等も容易である。
なお、上記各実施形態のロープ緊張装置5では、隣接する一対の滑車2間に渡されたロープ3を移動滑車5Aの上側に巻き掛けて、スラッジの掻き寄せ時にはこの移動滑車5Aを移動手段5Bによって上方に引き上げて移動させることにより、ロープ3に張力を与えるようにしているが、これとは逆に、一対の滑車2の上部に巻き掛けられて渡されたロープ3に上方から移動滑車5Aを押し当てておいて、この移動滑車5Bを移動手段5Bによって下方に引き下げることにより、ロープ3に張力を与えるようにしてもよい。
また、例えば隣接する一対の滑車2が鉛直方向に延びる回転軸回りに回転自在とされていて、これらの滑車2の回転軸を結ぶ平面に対する一方の側にロープ3が巻き掛けられている部分がある場合には、やはり鉛直方向に延びる回転軸回りに回転自在な移動滑車5Aをこの一方の側からロープ3に押し当てておいて、スラッジ掻寄時には移動手段5Bによって移動滑車5Aを上記平面に対する他方の側に水平に移動させることにより、ロープ3に張力を与えるようにしてもよい。
1 掻寄台車
2(2A、2B) 滑車
3 ロープ
4 巻き取り装置
5 ロープ緊張装置
5A 移動滑車
5B 移動手段
6 サポート部材
A 沈澱池
B 沈澱池Aの底面
C 沈澱池Aの側壁
D 地上部

Claims (3)

  1. 沈澱池の底面を走行可能な掻寄台車を、上記沈澱池内に渡されてこの掻寄台車に連結されたロープを巻き取り装置によって巻き取ることにより走行させて、上記沈澱池の底面に堆積したスラッジを掻き寄せて排出するスラッジ掻寄機の運転方法であって、上記ロープに張力を与えるロープ緊張装置を備え、上記掻寄台車を走行させるときにはこのロープ緊張装置によって上記ロープに張力を与えて保持する一方、上記掻寄台車を走行させないときには上記ロープに与えた張力を弛めることを特徴とするスラッジ掻寄機の運転方法。
  2. 請求項1に記載のスラッジ掻寄機の運転方法により運転されるスラッジ掻寄機であって、上記ロープ緊張装置は、上記ロープが巻き掛けられた移動滑車を電動シリンダ、エアシリンダ、油圧シリンダ、および電動ボールネジのうち少なくとも1種よりなる移動手段によって移動させることにより、該ロープに緊張を与えることを特徴とするスラッジ掻寄機。
  3. 請求項2に記載のスラッジ掻寄機であって、上記ロープは複数の滑車に巻き掛けられて上記沈澱池内に渡されており、これら複数の滑車のうち上記ロープが当該滑車の下側に巻き掛けられる滑車には、上記ロープを挟んで該滑車と対向する位置に、上記ロープを下方から支持可能なサポート部材が設けられていることを特徴とするスラッジ掻寄機。
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