JP2012187211A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段162、停止位置データにおいてストップスイッチ38操作時点の回転リール25の位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる回転停止制御手段180を備え、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37の操作に基づき、全回転リール25の回転速度が定速となるまでに、また、各ストップスイッチ38の操作に基づき、次のストップスイッチ38操作までに、改めて停止位置データを作成する。
【選択図】図12
Description
上述のようなスロットマシンは、下記の特許文献1に開示されている。
しかし、上述のようなスロットマシンにおいては、ストップスイッチが操作されてから回転リールの停止位置を決定するようになっている。すなわち、ストップスイッチの操作を契機として、回転リールが停止可能な位置や停止不可能な位置の検索等の処理を行って、回転リールの停止位置を決定した上で、当該停止位置に回転リールを停止させることとなる。すると、ストップスイッチが操作されてから、所定の制限時間(190ms)内で上述の処理をすべて行われなければならず、処理時間に余裕が無いことから、回転リールの停止制御の処理は極めて制約されたものとなってしまい、自由度の高い設計を行うことが困難であるとの問題が生じていた。
このような問題は、スロットマシンの回転リールとして、周囲に21個の図柄を付したものを用いる場合はもとより、特に、周囲に20個の図柄を付したものを用いた場合は顕著であった。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、スロットマシン10であって、周囲に複数の図柄51を付した複数個の回転リール25と、前記複数個の回転リール25の回転を開始させるためのスタートスイッチ37と、対応する回転リール25の回転を停止させるためのストップスイッチ38と、スタートスイッチ37の操作に基づき、役の抽選を行うための役抽選手段140と、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段162と、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるための回転停止制御手段180と、を備え、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37の操作に基づき、すべての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、すべての回転リール25の全位置について、停止位置データを作成し、かつ、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていないすべての回転リール25の全位置について、改めて停止位置データを作成するように形成されていることを特徴とする。
また、回転リール25に付される図柄51の数は特に限定されるものではなく、たとえば、20個又は21個等とすることができる。また、本発明に係るスロットマシン10には、回転リール25を、たとえば3個(左リール22、中リール23、右リール24)設置することができる。なお、設置できる回転リール25の数は3個に限定されるものではなく、4個以上とすることもできる。
停止位置データ作成手段162は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。
ここで、「回転リール25の位置」とは、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の回転位置を意味するものである。そして、たとえば、表示窓34における上段、中段、下段にそれぞれ1個ずつ図柄51が表示されるようになっているスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162は、周囲に付された各図柄51が表示窓34の中段に表示されることとなる位置で、ストップスイッチ38が操作されたと仮定した場合の回転リール25の停止位置をそれぞれ定めた停止位置データを作成するように形成することができる。たとえば、各回転リール25の周囲に21個の図柄51が付されている場合には、この21個の各図柄51が表示窓34の中段に表示されることとなる回転リール25の位置(計21個)それぞれについて、停止位置を定める。
また、停止位置データ作成手段162は、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていないすべての回転リール25の全位置について、改めて停止位置データを作成するように形成されている。たとえば、上述のスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162は、1個目のストップスイッチ38が操作されると、遅くとも2個目のストップスイッチ38の操作まで(すなわち、2個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、いまだストップスイッチ38が操作されていない2個の回転リール25(すなわち、回転中の2個の回転リール25)の全位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。また、2個目のストップスイッチ38が操作されると、遅くとも3個目のストップスイッチ38の操作まで(すなわち、3個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、いまだストップスイッチ38が操作されていない1個の回転リール25(すなわち、回転中の1個の回転リール25)の全位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。
ここで、停止テーブル161とは、役抽選手段140による抽選の結果及び回転リール25の位置に応じて、回転リール25の停止位置を定めたものである。
また、停止ポイントデータ作成手段163は、少なくとも役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
すなわち、これらの手段によれば、各ストップスイッチ38の操作前に、停止ポイントデータを作成した上で、この停止ポイントデータに基づき、回転リール25の停止位置を定めた停止位置データを作成することができる。
なお、本発明に係るスロットマシン10の停止制御は、周囲に20個の図柄51が付された回転リール25に対しても、周囲に21個の図柄51が付された回転リール25に対しても適用することができる。
本発明に係るスロットマシン10においては、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成する。また、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37の操作に基づき、すべての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、すべての回転リール25の全位置について、停止位置データを作成し、かつ、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていないすべての回転リール25の全位置について、改めて停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる。
したがって、本発明に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
すなわち、本発明によれば、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守しつつ、ストップスイッチが操作されてから回転リールが停止するまでに実行される処理の負担を軽減し、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることが可能なスロットマシンを提供することができる。
以下、本発明を実施するための第1の形態を図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシン10)
本形態に係るスロットマシン10は、遊技媒体として円板状の遊技メダルを使用するものである。
このスロットマシン10は、図2に示すように、正面側(スロットマシン10から見て、スロットマシン10と対向する遊技者の方向)に開口する箱状の筐体20と、この筐体20の正面開口を開閉可能に塞ぐ前扉30とから構成されている。
筺体20には、特に図示していないが、スロットマシン10の作動を制御するための基板を備えたメイン基板ユニット、複数の回転リール25を備えたリールユニット21、スロットマシン10に備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置、遊技メダルを貯留するとともに役を構成する図柄51の組み合わせの停止表示時等に遊技メダルを払い出すためのホッパーユニット27等が設置されている。
メイン基板ユニットには、IC等の各種電子部品を搭載したメイン基板が収納されている。メイン基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、メイン制御装置101を構成するものであり、具体的には、スロットマシン10の遊技に関する制御を行うものとなっている。
前扉30の前面上部には、図2に示すように、遊技状態に応じて点灯したり、消灯したりする演出装置50としてのランプ52や、各種演出や報知を行うための演出装置50としての液晶表示装置53などを備えた装飾部31が設けられている。
また、前扉30の下部中央には、筐体20に設けられたホッパーユニット27から遊技メダルを払い出すためのメダル払出口40が設けられ、メダル払出口40の両側には、音声を出力するための演出装置50としてのスピーカー54がそれぞれ1つずつ設けられている。
また、前扉30の裏面には、特に図示していないが、IC等の各種電子部品を搭載したサブ基板が収納されたサブ基板ユニットが設けられている。サブ基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、演出に関する制御を行うためのサブ制御装置102を構成するものである。
操作部33の上面右端部には、遊技を開始するにあたり遊技メダルをベットすべく、遊技メダルを投入するためのメダル投入口44が設けられている。また、操作部33の上面左端部には、スロットマシン10に電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを遊技メダルのベットに代えるためのベットスイッチが設けられている。ベットスイッチとしては、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bとを備えている。また、操作部33の前面左端部には、クレジットメダルを精算するための精算スイッチ39が設けられている。また、精算スイッチ39の右方には、ステッピングモーター26を駆動することにより、3個すべての回転リール25の回転を開始させるためのレバー状のスタートスイッチ37が設けられている。また、操作部33の前面中央には、各回転リール25に対応するとともに、ステッピングモーター26の駆動を停止することにより、各回転リール25の回転をそれぞれ別個に停止させるための3個のストップスイッチ38が設けられている。
表示窓34は、3個の回転リール25の前方に設けられており、3個すべての回転リール25の回転が停止した際に、各回転リール25の周囲に表示されている20個の図柄51のうちの3個を表示、すなわち、視認することができるものとなっている。すなわち、3個すべての回転リール25が停止すると、図3に示すように、表示窓34内における、それぞれの回転リール25に対応する表示位置に、それぞれ3個の図柄51が縦並びに表示される。換言すれば、表示窓34内の上段、中段、及び下段にそれぞれ3個の図柄51が表示される。そして、表示窓34内に、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄51が表示されることとなる。
具体的には、図3に示すように、左リール22の中段と中リール23の中段と右リール24の中段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が中ライン91である。また、左リール22の上段と中リール23の上段と右リール24の上段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が上ライン92である。また、左リール22の下段と中リール23の下段と右リール24の下段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が下ライン93である。また、左リール22の下段と中リール23の中段と右リール24の上段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が右上りライン94である。また、左リール22の上段と中リール23の中段と右リール24の下段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が右下りライン95である。
そして、1回の遊技を開始するために所定枚数の遊技メダルをベットすると、5本の停止表示ライン90のうち所定本数の停止表示ライン90が有効化される。そして、後述する役抽選手段140の抽選の結果、後述する所定の役に当選するとともに、有効化された停止表示ライン90のいずれかに、当該役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた利益(たとえば、所定枚数の遊技メダルの払い出しや特別遊技の実行など)が付与される。
(制御装置100)
制御装置100は、上述の如く、スロットマシン10の作動を制御するためのものであり、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されるものとなっている。
そして、メイン制御装置101を構成するメイン基板、サブ制御装置102を構成するサブ基板にはそれぞれ、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等、種々の電子部品などが備えられている。なお、CPUは、1個のみ備えることもできるし、複数のCPUを備えることもできる。また、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等は一体に構成されたワンチップ型とすることもできる。
具体的には、メイン制御装置101は、スタートスイッチ37、及び、ストップスイッチ38の操作により回転リール25の回転及び停止の制御、遊技に関する制御等を行い、また、サブ制御装置102は、遊技に関する演出の制御等を行う。
(制御装置100の入力手段)
制御装置100の入力手段としては、図1に示すように、次のセンサーやスイッチが接続されている。
(2)ベットスイッチ(シングルベットスイッチ36a、マックスベットスイッチ36b)
(3)スタートスイッチ37
(4)ストップスイッチ38
(5)精算スイッチ39
これら(1)から(5)までのスイッチ等はすべて、メイン制御装置101に接続されている。なお、入力手段としては、これら(1)から(5)までのスイッチ等に限定されるものではない。また、サブ制御装置102に接続される入力手段を設けてもよい。
メダルセンサー35は、メダル投入口44から投入された遊技メダルのうち、前述のメダルセレクター43により適正な遊技メダルとして判断されたものを検知するためのセンサーである。
(ベットスイッチ)
ベットスイッチは、クレジットメダル数を減算して遊技メダルのベットに代えるスイッチであり、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bが設けられている。
(スタートスイッチ37)
スタートスイッチ37は、遊技メダルがベットされることを条件に、又は、後述する再遊技役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示したことを条件に、リールユニット21の駆動を開始させることが可能なレバー形状のスイッチである。
また、本形態に係るスロットマシン10は、前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間(いわゆるウェイト時間、たとえば4.1秒)が経過するまでは、次遊技を開始するためにスタートスイッチ37を操作したとしても、回転リール25が回転を開始しないか、若しくは、回転リール25が回転を開始してもストップスイッチ38の操作が無効となるように形成されている。換言すれば、スタートスイッチ37が操作された際には、前記の遊技の前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間が経過したことを条件に、回転リール25が回転開始するか、若しくは、ストップスイッチ38の操作が有効となるように形成されている。
ストップスイッチ38は、ステッピングモーター26の駆動を停止することで、回転リール25の回転を停止させるためのスイッチである。具体的には、ストップスイッチ38は、図2に示すように、左リール22、中リール23、及び、右リール24のそれぞれに対応した3個のスイッチから構成されている。
そして、各回転リール25に対応したストップスイッチ38を操作することにより、対応した回転リール25が回転を停止するように形成されている。
また、ストップスイッチ38は、スタートスイッチ37が操作されることにより回転リール25が回転を開始してから、すべての回転リール25の回転速度が予め定められた一定速度に達することにより操作可能となるように形成されている。
精算スイッチ39は、クレジットされている遊技メダルを精算、すなわち、クレジットを解除して、クレジットメダルを払い出すためのスイッチである。
(制御装置100の出力手段)
制御装置100の出力手段としては、図1に示すように、次のものが接続されている。
(1)リールユニット21(ステッピングモーター26)
(2)ホッパーユニット27
(3)演出装置50(ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54)
また、(1)及び(2)の出力手段はメイン制御装置101に接続されており、(3)の出力手段はサブ制御装置102に接続されている。なお、出力手段としては、これら(1)から(3)までに限定されるものではない。
リールユニット21は、所定の枠体に固定された3個のステッピングモーター26と、各ステッピングモーター26の回転軸にそれぞれ固定された計3個の回転リール25とから構成されている。
また、各回転リール25は、円筒状に形成された回転ドラム(図示しておらず)と、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ(図示しておらず)とを備えている。そして、各回転リール25におけるリールテープの外周面には、回転方向へ向けてほぼ等間隔に、「赤7」「青7」「BAR」「スイカ」「ベル」「チェリー」「REPLAY」等の複数種類の図柄51が所定の配列で計20個表示されている。具体的には、図4に示すように、左リール22、中リール23及び右リール24のそれぞれに、図柄51が20個ずつ配列されている。なお、各回転リール25の図柄配列における図柄51に対しては、便宜的に、図4の上側から下側へ向けて順番に「19番」から「0番」までの図柄番号を付している。
また、各回転リール25の所定箇所には、回転リール25の回転を検知するために用いられるインデックス(図示しておらず)が設けられるとともに、このインデックスの通過を検知する所定のセンサー(たとえば、フォトセンサー、磁気センサー、タッチセンサーなど)が設けられる。そして、各回転リール25が回転を開始し、インデックスを所定のセンサーがを検知した後にステッピングモーター26から出力されるパルス信号に基づいて、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の位置を検出し、所定位置で回転リール25を停止させることによって、停止制御が行われるものとなっている。
また、ステッピングモーター26には回転リール25の制御用に所定のステップ数が定められており、回転リール25の各図柄51に対してステップ数を割り当てることで、1図柄単位での停止を制御するようになっている。
以下、本形態に係るスロットマシン10のステッピングモーター26におけるステップ数の割り当てについて説明する。
本形態に係るスロットマシン10のステッピングモーター26は、全ステップ数として504ステップ(=21×24)が設定され、かつ、回転速度が80rpmとなっている。
また、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された時点から190ms以内に、かつ、当該時点から最大5個の図柄51の範囲内で、回転リール25の回転を停止させるようになっている。
したがって、本形態に係るスロットマシン10では、図6に示すように、全ステップ数として設定されている504ステップを20で除算したときの商M(すなわち、25)及び余りP(すなわち、4)に基づき、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップ(すなわち、26ステップ)を割り当てたP/4個(すなわち、1個)の図柄51と、Mステップ(すなわち、25ステップ)を割り当てた(20−P)/4個(すなわち、4個)の図柄51とが含まれるようにしている。具体的には、図6に示すように、25ステップ、25ステップ、25ステップ、25ステップ、26ステップという並びを4回繰り返すように、図柄51に対してステップ数を割り当てている。
ホッパーユニット27は、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されるなどの遊技結果に基づいて、遊技者に遊技メダルの払い出しを行うためのものである。
(演出装置50)
演出装置50は、演出を実行するためのものであり、具体的には、サブ制御装置102から出力される所定の演出制御信号の入力を契機として、遊技者に対して当選等を報知するなど種々の演出を行うためのものである。
具体的には、演出装置50としては、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54等を備えている。なお、演出装置50は、これらのものに限定されるわけではなく、CRT表示装置、ドットマトリクス表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等の画像表示装置を備えることもできる。
具体的には、所定の遊技(たとえば、BBゲーム等)が開始されたり、所定の役に当選したりすると、後述する遊技制御手段120が、後述するサブ制御装置102の演出制御手段300にBBゲーム開始信号や当選信号を出力する。そして、演出制御手段300は、前記信号の入力を契機として、所定の演出データを選択し、この演出データに基づく制御信号を演出装置50に出力する。そして、演出装置50は、演出制御手段300により出力された制御信号の入力を契機として、前記演出データに基づく演出内容を出力する。
制御装置100は、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されており、上述の如く、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図1に示すように、大別して、次の(1)から(9)までの制御手段として機能する。
(1)遊技制御手段120
(2)役抽選手段140
(3)回転開始制御手段160
(4)停止テーブル161
(5)停止位置データ作成手段162
(6)回転位置検出手段170
(7)回転停止制御手段180
(8)停止態様判定手段200
(9)演出制御手段300
また、メイン制御装置101は(1)から(8)までの制御手段として機能し、サブ制御装置102は(9)の制御手段として機能する。なお、制御装置100としては、上記した(1)から(9)までの制御手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
遊技制御手段120は、遊技の進行を制御するためのものである。
ここで、本形態に係るスロットマシン10は、遊技として、一般的な遊技である通常遊技、通常遊技と異なる遊技であって通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与する特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を有している。
なお、遊技はこれらに限定されるものではなく、たとえば、通常遊技と異なり通常遊技中よりも再遊技役の当選確率が高くなるリプレイタイム遊技(RTゲーム)、役抽選手段140による抽選の結果に関する情報を報知するアシストタイム遊技(ATゲーム)、リプレイタイム遊技とアシストタイム遊技とが実行されるアシストリプレイタイム遊技(ARTゲーム)等、遊技者に対して所定の特典を付与可能な有利遊技を有していてもよい。
(1)通常遊技制御手段121
(2)特別遊技制御手段122
また、遊技制御手段120としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(通常遊技制御手段121)
通常遊技制御手段121は、一般的な遊技である通常遊技を制御するためのものである。
具体的には、遊技メダルの投入又はベットスイッチが操作されることにより、遊技メダルがベットされたことを条件に、スタートスイッチ37が操作されると、後述の役抽選手段140により、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を決定するための抽選が行われる。そして、これに伴って、3個すべての回転リール25が回転を開始する。その後、所定のストップスイッチ38を1つ操作すると、このストップスイッチ38に対応した回転リール25の回転が停止する。そして、ストップスイッチ38を3個すべて操作し終わると、3個の回転リール25の回転がすべて停止する。このとき、いずれかの停止表示ライン90上に、役抽選手段140により当選した役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた所定の利益が付与されるものとなっている。所定の利益の付与としては、たとえば、予め定められた枚数の遊技メダルの払い出しや、上述の特別遊技や有利遊技の実行等とすることができる。そして、通常遊技制御手段121は、1回の遊技における上記一連の処理を制御するものである。
また、小役としては、図5に示すように、チェリー役、ベル役及びスイカ役を備えている。
具体的には、再遊技役は、「REPLAY」の図柄51の組み合わせ(「REPLAY」「REPLAY」「REPLAY」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「REPLAY」「REPLAY」「REPLAY」の組み合わせが停止すると、新たに遊技メダルを投入することなく、当該遊技と同じ条件で次遊技を行う(すなわち、再遊技を行う)ことができる。
また、小役のうち、ベル役は、「ベル」の図柄51の組み合わせ(「ベル」「ベル」「ベル」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「ベル」「ベル」「ベル」の組み合わせが停止すると、所定枚数(本形態では9枚)の遊技メダルが払い出される。
また、第1BBゲーム役は、「赤7」の図柄51の組み合わせ(「赤7」「赤7」「赤7」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「赤7」「赤7」「赤7」の組み合わせが停止すると、BBゲームに移行する。
また、第2BBゲーム役は、「青7」の図柄51の組み合わせ(「青7」「青7」「青7」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「青7」「青7」「青7」の組み合わせが停止すると、BBゲームに移行する。
また、RBゲーム役は、「BAR」の図柄51の組み合わせ(「BAR」「BAR」「BAR」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「BAR」「BAR」「BAR」の組み合わせが停止すると、RBゲームに移行する。なお、本形態に係るスロットマシン10では、遊技メダルの払い出しを行うことなく、RBゲームに移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)の遊技メダルの払い出しを行った後に、RBゲームに移行するように設定してもよい。
(特別遊技制御手段122)
特別遊技制御手段122は、通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を制御するためのものである。
RBゲームは、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)が高確率で当選する遊技を一定条件下で行わせる遊技である。また、BBゲームは、通常遊技と同様の遊技(BBゲーム一般遊技)を実行可能であるとともに、この遊技中に一定条件下でRBゲームに移行できるようにした遊技である。
また、このBBゲーム中にRBゲームに移行するための特定の図柄51の組み合わせが停止表示ライン90上に停止した場合には、その後RBゲームに移行する。そして、RBゲームが終了した後は、また通常遊技と同様の抽選及び制御が行われる。なお、RBゲームへの移行は上述のような条件とすることなく、BBゲームが開始されるとすぐにRBゲームへ移行し、所定回数のRBゲームが終了するとすぐに再度RBゲームへ移行するように設定することもできる。すなわち、BBゲームが開始されたら常にRBゲーム状態での遊技が実行されるように設定することもできる。
また、RBゲームに移行すると、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)を構成する図柄51の組み合わせが所定の停止表示ライン90上に停止した場合に遊技メダルの払い出しが行われる遊技が行われる。なお、RBゲームは、通常遊技中に「BAR」「BAR」「BAR」という図柄51の組み合わせが停止表示ライン90に停止することで、当該通常遊技からも移行するものとなっている。
役抽選手段140は、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を抽選により決定するためのものであり、具体的には、予め定められた当選確率に基づいて、いずれの役に当たったか又はハズレたかの抽選を行うものである。
この役抽選手段140は、特に図示していないが、所定の数値範囲内(たとえば、0〜65535)で乱数を発生させるための乱数発生手段、乱数発生手段により発生した乱数をスタートスイッチ37の操作時に抽出するための乱数抽出手段、乱数発生手段により発生する乱数がとる数値領域の範囲内であって、前記役に対応した所定の数値領域を有する役当選領域を複数備えた抽選テーブル(通常遊技用抽選テーブル、BBゲーム用抽選テーブル、RBゲーム用抽選テーブル)、乱数抽出手段により抽出された乱数が抽選テーブルのいずれの役当選領域に属するか否かを判定するための当選判定手段、当選判定手段により所定の役に当選したと判定された場合に当該役に対応する当選フラグを成立させるためのフラグ成立手段等を備える。
なお、この当選フラグとしては、役抽選手段140の抽選結果が小役の当選である場合に成立する小役当選フラグや、抽選結果がBBゲームなどの特別遊技役の当選である場合に成立する特別当選フラグ等がある。
(回転開始制御手段160)
回転開始制御手段160は、回転リール25の回転の開始に関する制御を行うためのものであり、具体的には、回転開始制御手段160は、スタートスイッチ37の操作に基づいて出力されるスタート信号が入力されることで、各回転リール25に設けられているステッピングモーター26に回転開始信号を出力し、ステッピングモーター26を駆動させることによりすべての回転リール25の開始を開始させるものである。
(停止テーブル161)
停止テーブル161は、役抽選手段140による抽選の結果及び回転リール25の位置に応じて、回転リール25の停止位置を定めたものであり、具体的には、ストップスイッチ38を操作した時点の回転リール25の位置(付されている図柄51)に応じて、当該回転リール25の位置から移動可能な図柄数(5個)の範囲でいずれの位置で回転リール25を停止させるのかを、回転リール25の位置ごとに定めたものである。
また、本形態に係るスロットマシン10では、各遊技ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、停止テーブル161が設けられている。なお、この停止テーブル161は、各遊技ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、1つだけ設けることもできるし、複数個設けてもよい。
具体的には、図7は、スイカ役及びベル役に重複して当選した場合における、左リール22に対応する停止テーブル161である。この停止テーブル161においては、各図柄番号に対応する図柄51が左リール22の中段にあるときに、対応するストップスイッチ38が操作された場合の停止位置が定められている。たとえば、図7に示すように、図柄番号「2番」に対応する停止位置として図柄番号「5番」が定められている。すなわち、この停止テーブル161によれば、図柄番号「2番」の「青7」が左リール22の中段にあるときに、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されると、左リール22は図柄3個分移動して、図柄番号「5番」の「スイカ」が中段となった位置で停止することとなる。
また、データ量を削減すべく、一部の停止テーブル161を共用するようにしてもよい。
たとえば、役として複数の再遊技役を備え、役抽選手段140による1回の抽選で、複数の再遊技役に当選したこととなる重複再遊技役を有するように形成したスロットマシン10においては、この重複再遊技役について、ストップスイッチ38の操作順に応じた停止テーブル161を設けることにより、遊技者がストップスイッチ38を操作した順に応じて、いずれかの再遊技役が停止表示されるように形成することができる。そして、このようなスロットマシン10において、所定の操作順については、独自の停止テーブル161を設けずに、他の操作順について定められた停止テーブル161を共用するように設定することができる。
上述のように、停止テーブル161を共用する場合には、役抽選手段140による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、回転リール25を停止させるべきとはいえない位置(たとえば、停止不可位置(すなわち、蹴飛ばすべき位置)や、優先順位の高くない位置など)が定められていることもある。この場合には、停止テーブル161を参照したとしても、上記位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件(たとえば、前記所定の図柄番号から5図柄の範囲内において停止不可となっていない位置の中で、前記所定の図柄番号から最も遠くの図柄番号で停止するという条件や、前記所定の図柄番号から最も近くの図柄番号で停止するという条件等)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。
また、停止テーブル161には、回転リール25の位置に応じた直接的な停止位置を定めてもよいし、回転リール25の位置からの移動図柄数を定めてもよい。
(停止位置データ作成手段162)
停止位置データ作成手段162は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。
また、停止位置データ作成手段162は、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38が操作される時点までの間に、停止位置データを作成しなおすのではなく、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作が可能となる時点(すなわち、次のストップスイッチ38の操作を受付可能な状態となる時点)までの間に、停止位置データを作成しなおすように形成してもよい。
(1)停止ポイントデータ作成手段163
(2)停止位置決定手段164
また、停止位置データ作成手段162としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(停止ポイントデータ作成手段163)
停止ポイントデータ作成手段163は、少なくとも役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
停止ポイントデータ作成手段163は、回転リール25の20個の図柄51がそれぞれ中段にあるときの位置が、停止不可位置であるか又は停止可能位置であるかを定める。また、停止可能位置については、停止の有効性の高低に基づいて優先順位を定める。
具体的には、図8(a)に示すように、RWMに、回転リール25の各位置(図柄51)に対応してそれぞれ8ビットのデータ領域を設ける。また、各8ビットのデータ領域は、最上位ビット(左端のビット)を「REPLAY」に対応させ、最上位ビットから1つ隣のビットを「ベル」に対応させ、最上位ビットから2つ隣のビットを「スイカ」に対応させ、最上位ビットから3つ隣のビットを「チェリー」に対応させ、最上位ビットから4つ隣のビットを「赤7」に対応させ、最上位ビットから5つ隣のビットを「青7」に対応させ、最上位ビットから6つ隣のビットを「BAR」に対応させておく。また、停止ポイントデータ作成開始の時点で初期化処理を行い、各データ領域の最下位ビット(最上位ビットから7つ隣のビット)を「1」とする。すなわち、当該データ領域は「00000001」となる。
これに対して、回転リール25の位置が、当選した役を構成する図柄51を停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の位置に対応するデータ領域における、前記当選した役を構成した図柄51に対応するビットを「1」とする。
また、スイカ役及びベル役が重複して当選しており、回転リール25の位置が「スイカ」の図柄51及び「ベル」の図柄51のいずれも停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の位置に対応するデータ領域は「01100001」となる。なお、スイカ役及びベル役が重複して当選していても、回転リール25の位置が「スイカ」の図柄51のみを停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の位置に対応するデータ領域は「00100001」となる。また、回転リール25の位置が「ベル」の図柄51のみを停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の位置に対応するデータ領域は「01000001」となる。
なお、特に図示していないが、停止ポイントデータ作成手段163は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転中のすべての回転リール25について停止ポイントデータを作成する。したがって、停止ポイントデータ作成手段163は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25についても停止ポイントデータを作成する。
このように定めることにより、ストップスイッチ38の操作順に応じて、停止表示されやすい図柄51を変化させることができる。
(停止位置決定手段164)
停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の各位置について、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置から当該回転リール25が停止するまでに移動可能な個数(5個)の図柄51の範囲内におけるいずれの位置で、回転リール25を停止させるかを定めた停止位置データを作成するためのものである。
また、停止位置決定手段164は、前記範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が複数ある場合には、停止テーブル161を検索し、この停止テーブル161に定められた停止位置を、停止位置として定めた停止位置テーブルを作成する。
以下、停止位置決定手段164による停止位置データの作成方法について、図7及び図8(b)を用いて具体的に説明する。なお、ここでは、停止位置データの作成方法の例として、スイカ役及びベル役が重複して当選した場合に作成される停止ポイントデータ(図8(b)参照)から、10番の「スイカ」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成、及び、7番の「ベル」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成について説明する。
たとえば、上述の場合において、停止テーブル161に、8番の「赤7」が中段となる位置、及び、11番の「REPLAY」が中段となる位置の両方が定められていたとする。そして、停止テーブル161に複数の図柄番号の停止位置が定められていたときは、ストップスイッチ38が操作された時点で中段に位置していた図柄番号から遠い方の図柄番号が中段となる位置を停止位置とすることが、プログラムにより予め定められていたものとする。
また、上述の如く、データ量を削減するために一部の停止テーブル161を共用する場合には、役抽選手段140による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、回転リール25を停止させるべきとはいえない位置(たとえば、停止不可位置(すなわち、蹴飛ばすべき位置)や、優先順位の高くない位置など)が定められていることがある。この場合には、停止テーブル161を参照したとしても、上記位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件に基づいて停止位置を決定するように形成することができる。
すると、上述の場合には、停止位置決定手段164は、7番から11番までの範囲内において、停止不可となっていない図柄番号の中で、7番の「ベル」から最も遠くの図柄番号である11番の「REPLAY」が中段となる位置を停止位置として定めた停止位置データを作成することとなる。
そして、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータに基づいて、上述以外の左リール22の各位置についてもすべて、停止位置を定めた停止位置データを作成する。また、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、回転中の回転リール25のすべてについて、停止位置データを作成する。したがって、停止位置決定手段164は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25について作成された停止ポイントデータに基づき、これらの回転リール25についても停止位置データを作成する。
(回転位置検出手段170)
回転位置検出手段170は、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の位置を検出するためのものである。
具体的には、回転位置検出手段170は、特に図示していないが、ステッピングモーター26から出力されるパルス信号をカウントするためのカウント手段、カウント手段によるパルス信号のカウント値をリセットするためのリセット手段などを備えている。
回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるためのものである。すなわち、ストップスイッチ38が操作されると、このストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置に対応して、停止位置データにおいて定められている停止位置で、回転リール25は停止することとなる。
(停止態様判定手段200)
停止態様判定手段200は、役抽選手段140による抽選の結果、所定の役に当選し、かつ、回転リール25が停止した状態で表示される図柄51の停止表示態様が、役に応じて予め定められた図柄51の組み合わせになっているか否かを判定し、この判定結果に基づいた制御を行うためのものである。すなわち、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止した場合に、この停止に係る役に応じた制御信号を出力するように形成されている。
(演出制御手段300)
演出制御手段300は、各種制御手段から出力される信号が入力されることを契機として、遊技に関する演出を、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54などの演出装置50により実行するためのものである。遊技に関する演出としては、たとえば、役抽選手段140により所定の役に当選した旨を報知するための当選報知演出、特別遊技(たとえば、BBゲーム)が開始した場合に、当該特別遊技を盛り上げるための演出などが挙げられる。
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図9から図11までに示したフローを用いて説明する。
図9に示すステップ100において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ102において、ステップ101における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ104に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ101に戻る。
ステップ105において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ108に進む。
ステップ109において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ110に進む。
ステップ110において、すべての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ111に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ110に戻る。
ステップ111において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ112に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ111に戻る。
ステップ113において、停止位置として、ステップ112で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ114に進む。
ステップ115において、3個すべての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、すべての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ116に進む。一方、すべての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ111に戻る。
ステップ116において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ117に進む。
ステップ118において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
次に、上述したステップ109及びステップ114の停止位置データ作成処理について、図10のフローを用いて説明する。なお、この処理は、停止ポイントデータを作成した上で、停止位置データを作成するものとなっている。
ステップ201において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ202に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ212に進む。
ステップ202において、停止ポイントデータを作成するために、計20個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ204において、停止ポイントデータを作成する図柄51の停止位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、チェリー役に当選していない場合の、左リール22におけるチェリー図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ206に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ207に進む。
ステップ207において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ208に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ209に進む。
ステップ209において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ210に進む。
ステップ210において、20個分の図柄51の停止位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ211に進む。終了していないと判定された場合、ステップ205に戻る。
ステップ212において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ213に進む。
ステップ213において、すべての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ201に戻る。
ステップ300において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、停止位置データを作成する回転リール25の位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ303に進む。
ステップ304において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ306に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ308に進む。
ステップ307において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ309に進む。一方、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ310に進む。
ステップ310において、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ311に進む。
ステップ311において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ312に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ305に戻る。
ステップ313において、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ317に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ314に進む。
ステップ315において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ316に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ313に戻る。
ステップ316において、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠くの停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ317に進む。
ステップ319において、20図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置決定処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ302に戻る。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、回転リール25の周囲に21個の図柄51を付す場合であれば、各図柄51に対し、均等に24ステップを割り当てることで、ストップスイッチ38が操作された時点から190ms以内に、かつ、前記時点から5個の図柄51の範囲内で、回転リール25の回転を停止するという制御が可能となっているステッピングモーター26が設けられているものの、回転リール25の周囲には20個の図柄51を付し、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、26ステップを割り当てた1個の図柄51と、25ステップを割り当てた4個の図柄51とを含むようになっている。
これにより、周囲に21個の図柄51を付した回転リール25を回転させるためのステッピングモーター26を使用して、周囲に20個の図柄51を付した回転リール25の回転も制御可能とすることで、部材の共通化を図ることができ、さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの時間について課されている条件を確実に遵守することができるのである。
したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
(第2の形態)
第2の形態に係るスロットマシン10においては、各ストップスイッチ38が操作される前に、停止ポイント作成手段163により、回転中のすべての回転リール25の全位置について停止ポイントデータが作成されるようになっている。そして、各ストップスイッチ38が操作されると、作成された停止ポイントデータに基づき、停止位置決定手段164により、停止位置を定めた停止位置データが作成され、この停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止させるようになっている。
したがって、第2の形態に係るスロットマシン10は、処理の流れのみ第1の形態に係るスロットマシン10と異なるため、以下、スロットマシン10の動作の概略についてのみ説明する。
(スロットマシン10の動作)
上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図12から図14までに示したフローを用いて説明する。
ステップ401において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ402に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ401に戻る。
ステップ402において、ステップ401における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ403に進む。
ステップ404において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ405に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ404に戻る。
ステップ405において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ406に進む。
ステップ407において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ408に進む。
ステップ408において、回転開始制御手段160により、すべての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ409に進む。
ステップ409において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ410に進む。
ステップ411において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ412に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ411に戻る。
ステップ412において、停止位置を定めた停止位置データを作成するための停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ413に進む。
ステップ414において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ415に進む。
ステップ415において、3個すべての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、すべての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ416に進む。一方、すべての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ411に戻る。
ステップ417において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ418に進む。
ステップ418において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
ステップ500において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ501に進む。
ステップ501において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ502に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ511に進む。
ステップ503において、20個のデータ領域を初期化、すなわち、すべてのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、停止ポイントデータを作成する図柄51の停止位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、チェリー役に当選していない場合の、左リール22におけるチェリー図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ506に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ507に進む。
ステップ507において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ508に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ509に進む。
ステップ509において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ510に進む。
ステップ510において、20個分の図柄51の停止位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ511に進む。終了していないと判定された場合、ステップ505に戻る。
ステップ512において、すべての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ501に戻る。
次に、上述したステップ412の停止位置決定処理について、図14のフローを用いて説明する。
ステップ601において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ602に進む。
ステップ602において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ604において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ605に進む。
ステップ606において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ607に進む。一方、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ608に進む。
ステップ608において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ610に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ603に戻る。
ステップ611において、停止位置データ作成用図柄番号として、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置(図柄番号)の次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ612に進む。
ステップ612において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号は、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ616に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ613に進む。
ステップ614において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ615に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ612に戻る。
ステップ615において、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から最も遠くの停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ616に進む。
本形態に係るスロットマシン10においては、停止ポイントデータ作成手段163により、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータが作成される。また、停止ポイントデータ作成手段163は、スタートスイッチ37の操作に基づき、すべての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、すべての回転リール25の全位置について、停止ポイントデータを作成し、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていないすべての回転リールの全位置について、改めて停止ポイントデータを作成する。
また、本形態に係るスロットマシン10によれば、各ストップスイッチ38が操作される前に、回転中のすべての回転リール25の全位置についての停止ポイントデータが作成される。そして、ストップスイッチ38が操作された後は、停止ポイントデータに基づき、停止位置を定めた停止位置データを作成した上で、この停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよい。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
第3の形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38の操作後に、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない操作不可期間が設けられていない。このため、極めて短い時間間隔での連続的なストップスイッチ38の操作や、複数のストップスイッチ38の同時操作等が可能になっている。
そして、このように形成したことにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、対象となるすべての回転リール25の全位置について、停止位置データの作成が終了していない事態が発生することとなる。
これに対して、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、当該ストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の位置についての停止位置データがまだ作成されていなかったときは、前記位置についてのみ停止位置データを作成するようになっている。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められている停止位置で、回転リール25を停止させるようになっている。
以下、本形態に係るスロットマシン10における停止位置データの作成について、具体的に説明する。
たとえば、スタートスイッチ37が操作された後、左リール22に対応するストップスイッチ38が最初に操作されると、この操作を契機として、停止位置データ作成手段162は、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない中リール23の全位置、及び右リール24の全位置について、停止位置データの作成を開始する。
ここで、次のストップスイッチ38が操作された時点において、中リール23に関しては、「0番」の「ベル」が中段となる位置から、「15番」の「赤7」が中段となる位置までの各位置について、停止位置データが作成されていたものとする。すなわち、この場合には、「16番」の「チェリー」が中段となる位置から、「19番」の「REPLAY」が中段となる位置までについては、まだ停止位置データが作成されていないこととなる。また、右リール24に関しては、いずれの位置についても、まだ停止位置データが作成されていないものとする。
すなわち、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「0番」の「ベル」が中段となる位置から、「15番」の「赤7」が中段となる位置までのいずれかで操作されていた場合には、回転停止制御手段180は、既に作成されている停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。
すなわち、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「16番」の「チェリー」が中段となる位置から、「19番」の「REPLAY」が中段となる位置までのいずれかで操作されていた場合には、停止位置データはまだ作成されていないため、ストップスイッチ38の操作時点における中リール23の位置についてのみ、停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、中リール23を停止させる。
すなわち、上述の場合において、右リール24に対応するストップスイッチ38がいずれの位置で操作されたとしても、右リール24については停止位置データが全く作成されていないため、ストップスイッチ38の操作時点における右リール24の位置についてのみ、停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、右リール24を停止させる。
上述の具体例においては、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置について停止位置データが既に作成されていた場合には、改めて停止位置データを作成することなく、既に作成されていた停止位置データを用いるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、停止位置データの作成対象となっているすべての回転リール25の全位置について、停止位置データの作成が終了していなかった場合には、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置について停止位置データが既に作成されていたとしても、再度、前記ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置についての停止位置データを作成するようにしてもよい。
また、ストップスイッチ38が操作された回転リール25の全位置については停止位置データの作成が終了しているものの、ストップスイッチ38が操作されていない回転リール25については停止位置データの作成が終了していなかった場合には、再度、前記ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置についての停止位置データを作成するようにしてもよい。
本形態に係るスロットマシン10では、上述の如く、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。このため、複数のストップスイッチ38の同時操作が可能になっている。
そして、本形態に係るスロットマシン10では、複数のストップスイッチ38の操作が同時に受け付けられた場合には、予め定められた停止の優先順位に基づいて、回転リール25を停止させるようになっている。
具体的には、たとえば、「左リール22→中リール23→右リール24」という順番で優先順位が低くなるように設定されていたものとする。なお、優先順位についてはこの順番に限定されるものではない。
より具体的には、まず、中リール23の停止位置データについて判断し、中リール23に対応するストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の位置についての停止位置データが既に作成されていた場合には、当該停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。これに対して、前記操作の時点における回転リール25の位置についての停止位置データがまだ作成されていなかった場合には、停止位置データ作成手段162が、前記回転リール25の位置についてのみ停止位置データを作成し、この停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。
(複数のストップスイッチ38の同時操作時における回転リール25停止の変形例)
なお、複数のストップスイッチ38が同時に操作された場合には、同時に操作されたすべての回転リール25の全位置についての停止位置データの作成が終了した後に、予め定められた優先順位に基づいて、回転リール25を停止するようにしてもよい。
なお、上記第3の形態における回転リール25の停止制御は、ストップスイッチ38が操作されるまでに、回転リール25の各位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成するスロットマシン10(すなわち、第1の形態に係るスロットマシン10)を前提として説明したが、これに限定されるものではなく、ストップスイッチ38が操作されるまでに、回転リール25の各位置に対応する停止ポイントデータのみを作成するスロットマシン10(すなわち、第2の形態に係るスロットマシン10)にも適用することができる。
(その他の形態)
スタートスイッチ37が操作されてからいずれかのストップスイッチ38が操作されるまでの間や、ストップスイッチ38が操作されてから次のストップスイッチ38が操作されるまでの間に、エラー等の異常状態が検知された場合には、ストップスイッチ38が操作された後に、再度停止位置データを作成するように形成することができる。
また、第1、第2又は第3の形態における停止制御は、周囲に20個の図柄51を付した回転リール25に対して行うものとなっていたが、これに限定されるものではなく、周囲に21個の図柄51が付された回転リール25に対しても適用することができる。
また、第1、第2又は第3の形態に係るスロットマシン10では、ステッピングモーター26には504ステップのステップ数が設定されていたが、これに限定されるものではなく、全ステップ数として21×N(Nは16以上の4の倍数であって、5の倍数を除く)ステップを設定することができる。そして、全ステップ数として設定されている21×Nステップを20で除算したときの商をM、余りをPとして、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップを割り当てたP/4個の図柄51と、Mステップを割り当てた(20−P)/4個の図柄51とが含まれるようにすることができる。
また、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップが割り当てられた図柄51が2個、Mステップが割り当てられた図柄51が3個含まれるようにするためには、図15(a)に示すように、M+1ステップ、M+1ステップ、Mステップ、Mステップ、Mステップという並びでステップ数を割り当て、これを4回繰り返すようにすることができる。また、図15(b)に示すように、Mステップ、M+1ステップ、Mステップ、M+1ステップ、Mステップという並びでステップ数を割り当て、これを4回繰り返すようにしてもよい。
20 筐体 21 リールユニット
22 左リール 23 中リール
24 右リール 25 回転リール
26 ステッピングモーター 27 ホッパーユニット
28 電源装置 30 前扉
31 装飾部 33 操作部
34 表示窓 35 メダルセンサー
36a シングルベットスイッチ
36b マックスベットスイッチ
37 スタートスイッチ 38 ストップスイッチ
39 精算スイッチ 40 メダル払出口
43 メダルセレクター 44 メダル投入口
50 演出装置 51 図柄
52 ランプ 53 液晶表示装置
54 スピーカー 90 停止表示ライン
91 中段ライン 92 上段ライン
93 下段ライン 94 右上りライン
95 右下りライン
100 制御装置 101 メイン制御装置
102 サブ制御装置 120 遊技制御手段
121 通常遊技制御手段 122 特別遊技制御手段
140 役抽選手段 160 回転開始制御手段
161 停止テーブル 162 停止位置データ作成手段
163 停止ポイントデータ作成手段
164 停止位置決定手段 170 回転位置検出手段
180 回転停止制御手段 200 停止態様判定手段
300 演出制御手段
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、スロットマシン10であって、周囲に複数の図柄51を付した複数個の回転リール25と、前記複数個の回転リール25の回転を開始させるためのスタートスイッチ37と、対応する回転リール25の回転を停止させるためのストップスイッチ38と、スタートスイッチ37の操作に基づき、役の抽選を行うための役抽選手段140と、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段162と、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるための回転停止制御手段180と、を備え、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37の操作に基づき、すべての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、すべての回転リール25の全位置について、停止位置データを作成し、かつ、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていないすべての回転リール25の全位置について、改めて停止位置データを作成するとともに、スタートスイッチ37が操作されてからいずれかのストップスイッチ38が操作されるまでの間、又は、ストップスイッチ38が操作されてから次のストップスイッチ38が操作されるまでの間に異常状態が検知された場合には、ストップスイッチ38が操作された後に、再度、停止位置データを作成するように形成されていることを特徴とする。
第3の形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38の操作後に、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない受付不可期間が設けられていない。このため、極めて短い時間間隔での連続的なストップスイッチ38の操作や、複数のストップスイッチ38の同時操作等が可能になっている。
そして、このように形成したことにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、対象となるすべての回転リール25の全位置について、停止位置データの作成が終了していない事態が発生することとなる。
Claims (1)
- 周囲に複数の図柄を付した複数個の回転リールと、
前記複数個の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作に基づき、役の抽選を行うための役抽選手段と、
役抽選手段による抽選の結果に基づき、ストップスイッチが操作された場合に回転リールを停止させる停止位置を、回転リールの各位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段と、
ストップスイッチの操作に基づき、停止位置データ作成手段により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチが操作された時点の回転リールの位置に対応して定められた停止位置で、回転リールを停止させるための回転停止制御手段と、を備え、
停止位置データ作成手段は、スタートスイッチの操作に基づき、すべての回転リールの回転速度が定速となるまでの間に、すべての回転リールの全位置について、停止位置データを作成し、かつ、
各ストップスイッチの操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチの操作が行われていない回転リールがあるときは、遅くとも次のストップスイッチの操作までの間に、ストップスイッチの操作が行われていないすべての回転リールの全位置について、改めて停止位置データを作成するように形成されていることを特徴とするスロットマシン。
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