JP2012186161A - 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極間の電気的な接続に用いられた場合に、導通信頼性を高めることができる異方性導電材料、並びに該異方性導電材料を用いた接続構造体を提供する。
【解決手段】本発明に係る異方性導電材料は、硬化性化合物と、熱ラジカル開始剤と、光ラジカル開始剤と、導電性粒子5とを含有する。本発明に係る接続構造体1は、第1の接続対象部材2と、第2の接続対象部材4と、該第1,第2の接続対象部材2,4を接続している接続部3とを備える。接続部3は、上記異方性導電材料を硬化させることにより形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の導電性粒子を含む異方性導電材料であって、例えば、フレキシブルプリント基板、ガラス基板及び半導体チップなどの様々な接続対象部材の電極間の電気的な接続に用いることができる異方性導電材料、並びに該異方性導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法に関する。
ペースト状又はフィルム状の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂中に複数の導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、並びに半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))等に使用されている。
上記異方性導電材料の一例として、下記の特許文献1には、エポキシ樹脂と、ゴム状ポリマー粒子と、熱活性な潜在性エポキシ硬化剤と、高軟化点ポリマー粒子と、導電性粒子とを含有する異方性導電材料が開示されている。
また、下記の特許文献2には、25℃及び2.5pmでの粘度をη1、25℃及び20rpmでの粘度をη2としたときに、下記式(A)及び(B)を満たす異方性導電接着剤が開示されている。
50Pa・s≦η2≦200Pa・s ・・・式(A)
1.5≦η1/η2≦4.3 ・・・式(B)
特開2000−345010号公報 特開2003−064330号公報
上記異方性導電材料により、例えば、半導体チップの電極とガラス基板の電極とを電気的に接続する際には、ガラス基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、半導体チップを積層して、加熱及び加圧する。これにより、異方性導電材料を硬化させて、かつ導電性粒子を介して電極間を電気的に接続し、接続構造体を得る。
特許文献1,2に記載のような従来の異方性導電材料では、上記電極間の電気的な接続の際に、ガラス基板上に塗布された異方性導電材料及び該異方性導電材料に含まれている導電性粒子が、硬化前に大きく流動することがある。このため、異方性導電材料により形成された硬化物層及び導電性粒子を特定の領域に配置できないことがある。さらに、接続されるべき上下の電極間に導電性粒子を配置できなかったり、接続されてはならない隣接する電極間が複数の導電性粒子を介して電気的に接続されたりすることがある。このため、得られた接続構造体の導通信頼性が低いことがある。
本発明の目的は、導電性粒子を含む異方性導電材料であって、電極間の電気的な接続に用いられた場合に、導通信頼性を高めることができる異方性導電材料、並びに該異方性導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、硬化性化合物と、熱ラジカル開始剤と、光ラジカル開始剤と、導電性粒子とを含有する、異方性導電材料が提供される。
本発明に係る異方性導電材料のある特定の局面では、上記硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物を含む。
本発明に係る異方性導電材料の他の特定の局面では、上記熱ラジカル開始剤の10時間半減期を得るための分解温度は、30℃以上、80℃以下である。
本発明に係る異方性導電材料の25℃及び2.5rpmでの粘度は、20Pa・s以上、200Pa・s以下であることが好ましい。
本発明に係る異方性導電材料の他の特定の局面では、光の照射により硬化が進行されて、Bステージ化した後の粘度が2000Pa・s以上、15000Pa・s以下である。
本発明に係る異方性導電材料では、25℃及び2.5rpmでの粘度をη1とし、かつ25℃及び5rpmでの粘度をη2としたときに、上記η2が20Pa・s以上、200Pa・s以下であり、かつ上記η1の上記η2に対する比(η1/η2)が0.9以上、1.1以下である。
本発明に係る異方性導電材料は、フィルム状の異方性導電フィルムであってもよく、ペースト状の異方性導電ペーストであってもよい。本発明に係る異方性導電材料は、ペースト状の異方性導電ペーストであることが好ましい。
本発明に係る接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備えており、該接続部が、本発明に従って構成された異方性導電材料を硬化させることにより形成されている。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の接続対象部材の上面に、本発明に従って構成された異方性導電材料を配置して、異方性導電材料層を形成する工程と、該異方性導電材料層に光を照射することにより硬化を進行させて、粘度が2000Pa・s以上、15000Pa・s以下となるように、上記異方性導電材料層をBステージ化する工程と、Bステージ化された異方性導電材料層の上面に、第2の接続対象部材をさらに積層する工程とを備える。
本発明に係る異方性導電材料は、硬化性化合物と熱ラジカル開始剤と光ラジカル開始剤と導電性粒子とを含有するので、光の照射及び加熱により、異方性導電材料を硬化させることができる。例えば、異方性導電材料を光の照射又は加熱により半硬化させた後に、熱硬化又は光硬化させることで、異方性導電材料を硬化させることができる。このため、適切な時期に異方性導電材料に光を照射又は熱を付与することにより、異方性導電材料及び該異方性導電材料に含まれている導電性粒子の流動を抑制できる。従って、異方性導電材料により形成された硬化物層及び導電性粒子を特定の領域に配置できる。このため、本発明に係る異方性導電材料が電極間の電気的な接続に用いられた場合には、導通信頼性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る異方性導電材料を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る異方性導電材料を用いて接続構造体を得る各工程を説明するための部分切欠正面断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る異方性導電材料は、硬化性化合物と、熱ラジカル硬化剤と、光ラジカル開始剤と、導電性粒子とを含有する。
先ず、本発明に係る異方性導電材料に含まれている各成分の詳細を説明する。
(硬化性化合物)
上記硬化性化合物は特に限定されない。上記硬化性化合物として、従来公知の硬化性化合物を用いることができる。上記硬化性化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化性化合物としては、光硬化性化合物、並びに熱硬化性化合物が挙げられる。上記光硬化性化合物は、光の照射により硬化可能である。上記光硬化性化合物は光硬化性を有する。上記熱硬化性化合物は、加熱により硬化可能である。上記熱硬化性化合物は熱硬化性を有する。上記光硬化性化合物は、光硬化性と熱硬化性を有していてもよく、光及び熱硬化性化合物であってもよい。上記硬化性化合物は、上記光及び熱硬化性化合物を少なくとも含むか、又は、光硬化性化合物と熱硬化性化合物とを含む。
上記硬化性化合物は特に限定されない。上記硬化性化合物としては、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。上記(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記粘度η2及び上記比(η1/η2)を上記範囲内に容易に制御し、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記硬化性化合物は、結晶性樹脂を含むことが好ましい。
上記結晶性樹脂は、特に限定されず、結晶性を有していればよい。上記結晶性樹脂としては、例えば、ナフタレン骨格構造に光硬化性の官能基を有する樹脂、ナフタレン骨格構造に熱硬化性の官能基を有する樹脂、レゾルシン骨格構造に光硬化性の官能基を有する樹脂並びにレゾルシン骨格構造に熱硬化性の官能基を有する樹脂等が挙げられる。
上記粘度η2及び上記比(η1/η2)を上記範囲内に容易に制御し、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記硬化性化合物100重量%中、上記結晶性樹脂の含有量は好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、100重量%以下である。上記硬化性化合物の全量が上記結晶性樹脂であってもよい。
[熱硬化性化合物]
異方性導電材料の硬化を容易に制御したり、接続構造体における導通信頼性をより一層高めたりする観点から、本発明に係る異方性導電材料は、加熱によって硬化するように、熱硬化性化合物を含有することが好ましい。
上記熱硬化性化合物としては特に限定されず、(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。上記熱硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有する熱硬化性化合物であることが好ましい。
上記(メタ)アクリロイル基を有する熱硬化性化合物として、(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、又はイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が好適に用いられる。上記「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。上記「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。
上記(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物は特に限定されない。該エステル化合物として、単官能のエステル化合物、2官能のエステル化合物及び3官能以上のエステル化合物のいずれも用いることができる。
また、上記熱硬化性化合物は、架橋性化合物であってもよく、非架橋性化合物であってもよい。異方性導電材料の接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、架橋性化合物であることが、好ましい。
上記架橋性化合物の具体例としては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、ポリエステル(メタ)アクリレート、及びウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記非架橋性化合物の具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート及びテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[光硬化性化合物]
本発明に係る異方性導電材料は、光の照射によって硬化するように、光硬化性化合物を含有することが好ましい。光の照射により光硬化性化合物を半硬化させ、硬化性化合物の流動性を低下させることができる。
上記光硬化性化合物としては特に限定されず、(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。上記光硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性化合物であることが好ましい。
上記(メタ)アクリロイル基を有する光硬化性化合物として、(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、又はイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が好適に用いられる。上記「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。上記「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。
上記(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物は特に限定されない。該エステル化合物として、単官能のエステル化合物、2官能のエステル化合物及び3官能以上のエステル化合物のいずれも用いることができる。
また、上記光硬化性化合物は、架橋性化合物であってもよく、非架橋性化合物であってもよい。上記光硬化性化合物である架橋性化合物及び非架橋性化合物の具体例としては、上記熱硬化性化合物である架橋性化合物及び非架橋性化合物として挙げた化合物が挙げられる。
光硬化性化合物と熱硬化性化合物とを併用する場合には、光硬化性化合物と熱硬化性化合物との配合比は、光硬化性化合物と熱硬化性化合物との種類に応じて適宜調整される。光硬化性化合物と熱硬化性化合物とを併用する場合には、本発明に係る異方性導電材料は、光硬化性化合物と熱硬化性化合物とを重量比で、1:99〜90:10で含むことが好ましく、5:95〜60:40で含むことがより好ましく、10:90〜40:60で含むことが更に好ましい。
[熱ラジカル開始剤]
上記熱ラジカル開始剤は特に限定されない。上記熱ラジカル開始剤として、従来公知の熱ラジカル開始剤を用いることができる。上記熱ラジカル開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。ここで、「熱ラジカル開始剤」とは、加熱によってラジカル種を生成する化合物を意味する。
上記熱ラジカル開始剤としては、特に限定されず、アゾ化合物及び過酸化物等が挙げられる。上記過酸化物としては、ジアシルパーオキサイド化合物、パーオキシエステル化合物、ハイドロパーオキサイド化合物、パーオキシジカーボネート化合物、パーオキシケタール化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、及びケトンパーオキサイド化合物等が挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)二水和物、及び2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
上記ジアシルパーオキサイド化合物としては、過酸化ベンゾイル、ジイソブチリルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、及びDisuccinic acid peroxide等が挙げられる。上記パーオキシエステル化合物としては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシオクトエート及びtert−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。上記ハイドロパーオキサイド化合物としては、キュメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。上記パーオキシジカーボネート化合物としては、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、及びジ(2−エチルヘキシル)パーオキシカーボネート等が挙げられる。また、上記過酸化物の他の例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、カリウムパーサルフェイト、及び1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
上記熱ラジカル開始剤の10時間半減期を得るための分解温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、好ましく80℃以下、より好ましくは70℃以下である。上記熱ラジカル開始剤の10時間半減期を得るための分解温度が、30℃未満であると、異方性導電材料の貯蔵安定性が低下する傾向があり、80℃を超えると、異方性導電材料を充分に熱硬化させることが困難になる傾向がある。
上記熱ラジカル開始剤の含有量は特に限定されない。上記硬化性化合物の全量100重量部に対して、上記熱ラジカル開始剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.05重量部以上、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。上記熱ラジカル硬化剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料を充分に熱硬化させることができる。
[光ラジカル開始剤]
上記光ラジカル開始剤は特に限定されない。上記光ラジカル開始剤として、従来公知の光ラジカル開始剤を用いることができる。上記光ラジカル開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光ラジカル開始剤としては、特に限定されず、アセトフェノン光ラジカル開始剤、ベンゾフェノン光ラジカル開始剤、チオキサントン、ケタール光ラジカル開始剤、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド及びアシルホスフォナート等が挙げられる。
上記アセトフェノン光ラジカル開始剤の具体例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、及び2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン等が挙げられる。上記ケタール光ラジカル開始剤の具体例としては、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
上記光ラジカル開始剤の含有量は特に限定されない。上記硬化性化合物の全量100重量部に対して、上記光ラジカル開始剤の含有量は、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。上記光ラジカル開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料を適度に光硬化させることができる。異方性導電材料に光を照射し、Bステージ化することにより、異方性導電材料の流動を抑制できる。
(導電性粒子)
上記異方性導電材料に含まれている導電性粒子は、第1,第2の接続対象部材の電極間を電気的に接続する。上記導電性粒子は、導電性を有する粒子であれば特に限定されない。導電性粒子の導電層の表面が絶縁層により被覆されていてもよい。この場合には、接続対象部材の接続時に、導電層と電極との間の絶縁層が排除される。上記導電性粒子としては、例えば、有機粒子、無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子もしくは金属粒子等の表面を金属層で被覆した導電性粒子、又は実質的に金属のみで構成される金属粒子等が挙げられる。上記金属層は特に限定されない。上記金属層としては、金層、銀層、銅層、ニッケル層、パラジウム層又は錫を含有する金属層等が挙げられる。
電極と導電性粒子との接触面積を大きくし、電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有することが好ましい。電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、少なくとも外側の導電性の表面が低融点金属層である導電性粒子であることが好ましい。上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有し、該導電層の少なくとも外側の表面が、低融点金属層であることがより好ましい。
上記低融点金属層は、低融点金属を含む層である。該低融点金属とは、融点が450℃以下の金属を示す。低融点金属の融点は好ましくは300℃以下、より好ましくは160℃以下である。また、上記低融点金属層は錫を含むことが好ましい。低融点金属層に含まれる金属100重量%中、錫の含有量は好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記低融点金属層における錫の含有量が上記下限以上であると、低融点金属層と電極との接続信頼性がより一層高くなる。なお、上記錫の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP−AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)等を用いて測定可能である。
導電層の外側の表面が低融点金属層である場合には、低融点金属層が溶融して電極に接合し、低融点金属層が電極間を導通させる。例えば、低融点金属層と電極とが点接触ではなく面接触しやすいため、接続抵抗が低くなる。また、少なくとも外側の表面が低融点金属層である導電性粒子の使用により、低融点金属層と電極との接合強度が高くなる結果、低融点金属層と電極との剥離がより一層生じ難くなり、導通信頼性が効果的に高くなる。
上記低融点金属層を構成する低融点金属は特に限定されない。該低融点金属は、錫、又は錫を含む合金であることが好ましい。該合金は、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−亜鉛合金、錫−インジウム合金等が挙げられる。なかでも、電極に対する濡れ性に優れることから、上記低融点金属は、錫、錫−銀合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることが好ましい。錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることがより好ましい。
また、上記低融点金属層は、はんだ層であることが好ましい。上記はんだ層を構成する材料は特に限定されないが、JIS Z3001:溶剤用語に基づき、液相線が450℃以下である溶可材であることが好ましい。上記はんだ層の組成としては、例えば亜鉛、金、鉛、銅、錫、ビスマス、インジウムなどを含む金属組成が挙げられる。なかでも低融点で鉛フリーである錫−インジウム系(117℃共晶)、又は錫−ビスマス系(139℃共晶)が好ましい。すなわち、はんだ層は、鉛を含まないことが好ましく、錫とインジウムとを含むはんだ層、又は錫とビスマスとを含むはんだ層であることが好ましい。
上記低融点金属層と電極との接合強度をより一層高めるために、上記低融点金属層は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、コバルト、ビスマス、マンガン、クロム、モリブデン、パラジウム等の金属を含んでいてもよい。低融点金属と電極との接合強度をさらに一層高める観点からは、上記低融点金属は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム又は亜鉛を含むことが好ましい。低融点金属層と電極との接合強度をより一層高める観点からは、接合強度を高めるためのこれらの金属の含有量は、低融点金属層100重量%中、好ましくは0.0001重量%以上、好ましくは1重量%以下である。
上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有し、該導電層の外側の表面が低融点金属層(はんだ層など)であり、上記樹脂粒子と上記低融点金属層との間に、上記低融点金属層とは別に第2の導電層を有することが好ましい。この場合に、上記低融点金属層は上記導電層全体の一部であり、上記第2の導電層は上記導電層全体の一部である。
上記低融点金属層とは別の上記第2の導電層は、金属を含むことが好ましい。該第2の導電層を構成する金属は、特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、亜鉛、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いてもよい。上記金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第2の導電層は、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は金層であることが好ましく、ニッケル層又は金層であることがより好ましく、銅層であることが更に好ましい。導電性粒子は、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は金層を有することが好ましく、ニッケル層又は金層を有することがより好ましく、銅層を有することが更に好ましい。これらの好ましい導電層を有する導電性粒子を電極間の接続に用いることにより、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。また、これらの好ましい導電層の表面には、低融点金属層をより一層容易に形成できる。なお、上記第2の導電層は、はんだ層などの低融点金属層であってもよい。導電性粒子は、複数層の低融点金属層を有していてもよい。
上記低融点金属層の厚みは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下、特に好ましくは3μm以下である。上記低融点金属層の厚みが上記下限以上であると、導電性が十分に高くなる。上記低融点金属層の厚みが上記上限以下であると、樹脂粒子と低融点金属層との熱膨張率の差が小さくなり、低融点金属層の剥離が生じ難くなる。
導電層が低融点金属層以外の導電層である場合、又は導電層が多層構造を有する場合には、導電層の全体厚みは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下、特に好ましくは3μm以下である。
導電性粒子の粒子径は、好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm未満、更に好ましくは15μm以下、特に好ましくは10μm以下である。導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。
異方性導電材料における導電性粒子に適した大きさであり、かつ電極間の間隔をより一層小さくすることができるので、導電性粒子の平均粒子径は、1μm〜100μmの範囲内であることが特に好ましい。
上記樹脂粒子は、実装する基板の電極サイズ又はランド径によって使い分けることができる。
上下の電極間をより一層確実に接続し、かつ横方向に隣接する電極間の短絡をより一層抑制する観点からは、導電性粒子の平均粒子径Cの樹脂粒子の平均粒子径Aに対する比(C/A)は、1.0を超え、好ましくは3.0以下である。また、上記樹脂粒子と上記はんだ層との間に上記第2の導電層がある場合に、はんだ層を除く導電性粒子部分の平均粒子径Bに対する樹脂粒子の平均粒子径Aに対する比(B/A)は、1.0を超え、好ましくは2.0以下である。さらに、上記樹脂粒子と上記はんだ層との間に上記第2の導電層がある場合に、はんだ層を含む導電性粒子の平均粒子径Cのはんだ層を除く導電性粒子部分の平均粒子径Bに対する比(C/B)は、1.0を超え、好ましくは2.0以下である。上記比(B/A)が上記範囲内であったり、上記比(C/B)が上記範囲内であったりすると、上下の電極間をより一層確実に接続し、かつ横方向に隣接する電極間の短絡をより一層抑制できる。
FOB及びFOF用途向け異方性導電材料:
上記異方性導電材料は、フレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))との接続、又はフレキシブルプリント基板とフレキシブルプリント基板との接続(FOF(Film on Film))に好適に用いられる。
FOB及びFOF用途では、電極がある部分(ライン)と電極がない部分(スペース)との寸法であるL&Sは、一般に100〜500μmである。FOB及びFOF用途で用いる樹脂粒子の平均粒子径は10〜100μmであることが好ましい。樹脂粒子の平均粒子径が10μm以上であると、電極間に配置される異方性導電材料及び接続部の厚みが十分に厚くなり、接着力がより一層高くなる。樹脂粒子の平均粒子径が100μm以下であると、隣接する電極間で短絡がより一層生じ難くなる。
フリップチップ用途向け異方性導電材料:
上記異方性導電材料は、フリップチップ用途に好適に用いられる。
フリップチップ用途では、一般にランド径が15〜80μmである。フリップチップ用途で用いる樹脂粒子の平均粒子径は1〜15μmであることが好ましい。樹脂粒子の平均粒子径が1μm以上であると、該樹脂粒子の表面上に配置されるはんだ層の厚みを十分に厚くすることができ、電極間をより一層確実に電気的に接続することができる。樹脂粒子の平均粒子径が10μm以下であると、隣接する電極間で短絡がより一層生じ難くなる。
COF向け異方性導電材料:
上記異方性導電材料は、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))に好適に用いられる。
COF用途では、電極がある部分(ライン)と電極がない部分(スペース)との寸法であるL&Sは、一般に10〜50μmである。COF用途で用いる樹脂粒子の平均粒子径は1〜10μmであることが好ましい。樹脂粒子の平均粒子径が1μm以上であると、該樹脂粒子の表面上に配置されるはんだ層の厚みを十分に厚くすることができ、電極間をより一層確実に電気的に接続することができる。樹脂粒子の平均粒子径が10μm以下であると、隣接する電極間で短絡がより一層生じ難くなる。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。導電性粒子の平均粒子径は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
導電性粒子の表面は、絶縁性材料、絶縁性粒子、フラックス等により絶縁処理されていてもよい。絶縁性材料、絶縁性粒子、フラックス等は、接続時の熱により軟化、流動することで接続部から排除されることが好ましい。これにより、電極間での短絡を抑制することができる。
上記導電性粒子の含有量は特に限定されない。異方性導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続されるべき上下の電極間に導電性粒子を容易に配置できる。さらに、接続されてはならない隣接する電極間が複数の導電性粒子を介して電気的に接続され難くなる。すなわち、隣り合う電極間の短絡をより一層防止できる。
(他の成分)
上記異方性導電材料は、溶剤を含有していてもよい。該溶剤の使用により、異方性導電材料の粘度を容易に調整できる。さらに、例えば、上記硬化性化合物が固形である場合に、固形の硬化性化合物に溶剤を添加し、溶解させることにより、硬化性化合物の分散性を高めることができる。上記溶剤としては、例えば、酢酸エチル、メチルセロソルブ、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、テトラヒドロフラン及びジエチルエーテル等が挙げられる。
上記異方性導電材料の硬化物の接着力を高めることができるので、本発明に係る異方性導電材料は、接着力調整剤を含有することが好ましい。接着力をより一層高める観点からは、上記接着力調整剤は、シランカップリング剤であることが好ましい。
上記異方性導電材料は、フィラーを含有することが好ましい。該フィラーの使用により、異方性導電材料の硬化物の潜熱膨張を抑制できる。
上記η2及び上記比(η1/η2)を好適な範囲に制御するために、フィラーは、表面処理されていることが好ましく、親水性フィラーであることが好ましい。
上記フィラーは特に限定されない。上記フィラーとしては、シリカ、窒化アルミニウム及びアルミナ等が挙げられる。上記フィラーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記親水性フィラーとは、表面が親水基で覆われているフィラーを示す。該親水基としては、水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシレート基及びカルボキシル基等の極性基、並びにカルボキシレートイオン基、スルホン酸イオン基及びアンモニウムイオン基等のイオン性基等が挙げられる。上記親水性フィラーとしては、従来の上記フィラーが親水性表面処理剤で表面処理された親水性フィラーが挙げられる。
上記親水性表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、Al、TiO、ZrO、シリコーン及びステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。中でも、上記親水性表面処理剤として、シランカップリング剤が好適に用いられる。
上記フィラーの含有量は特に限定されない。上記硬化性化合物の全量100重量部に対して、上記フィラーの含有量は好ましくは5重量部以上、より好ましくは15重量部以上、好ましくは300重量部以下、より好ましくは200重量部以下である。上記フィラーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料の硬化物の潜熱膨張を充分に抑制でき、更に異方性導電材料中にフィラーを充分に分散させることができる。
(異方性導電材料の他の詳細)
本発明に係る異方性導電材料の製造方法としては、特に限定されず、上記硬化性化合物と上記熱ラジカル硬化剤と上記光ラジカル開始剤と上記導電性粒子と、必要に応じて添加される他の成分とを配合し、遊星式攪拌機等を用いて充分に混合する製造方法が挙げられる。
本発明に係る異方性導電材料の25℃及び2.5rpmでの粘度は、好ましくは20Pa・s以上、好ましくは200Pa・s以下である。すなわち、配置(塗布)前の上記異方性導電材料の25℃及び2.5rpmでの粘度は、好ましくは20Pa・s以上、好ましくは200Pa・s以下である。この場合には、例えば基板等の塗布対象部材(第1の接続対象部材)上に異方性導電材料を塗布した後に、硬化前の異方性導電材料の流動をより一層抑制できる。さらに、電極と導電性粒子との間の樹脂成分を容易に取り除くことができ、電極と導電性粒子との接触面積を大きくすることができる。さらに、塗布対象部材(第1の接続対象部材)の表面が凹凸である場合に、該凹凸の表面に異方性導電材料を充分に充填させることができ、硬化後にボイドが生じ難くなる。また、異方性導電材料中において導電性粒子が沈降し難くなり、導電性粒子の分散性を高めることができる。
本発明に係る異方性導電材料について、光の照射により硬化が進行されて、Bステージ化した後の粘度(以下、η3’と略記することがある)は好ましくは2000Pa・s以上、好ましくは2250Pa・s以上、好ましくは15000Pa・s以下、より好ましくは12000Pa・s以下、更に好ましくは10000Pa・s以下、特に好ましくは3500Pa・s以下、最も好ましくは3250Pa・sである。上記粘度η3’の測定温度は、好ましくは20℃以上、好ましくは30℃以下である。上記粘度η3’の測定温度は25℃であることが特に好ましい。
本発明に係る異方性導電材料は、25℃及び2.5rpmでの粘度をη1とし、かつ25℃及び5rpmでの粘度をη2としたときに、上記η2が20Pa・s以上、200Pa・s以下であり、かつ上記η1の上記η2に対する比(η1/η2)が0.9以上、1.1以下であることが好ましい。すなわち、本発明に係る異方性導電材料は、下記式(X)及び(Y)をいずれも満たすことが好ましい。
20Pa・s≦η2≦200Pa・s ・・・式(X)
0.9≦η1/η2≦1.1 ・・・式(Y)
特開2003−064330号公報に記載のような従来の異方性導電材料を、ディスペンサー等により塗布対象部材に塗布する際に、安定に塗布できないことがある。特開2003−064330号公報に記載のような粘度特性を示す異方性導電材料では、塗布の開始直後に粘度が大きく低下し、異方性導電材料が部分的に多量に塗布されることがある。このため、塗布幅が一定にならず、結果として、異方性導電材料により形成された硬化物層の幅又は厚みにばらつきが生じやすい。これに対して、本発明に係る異方性導電材料において、上記η2及び上記比(η1/η2)が特定の上記範囲内にあることにあることによって、異方性導電材料を、ディスペンサー等により塗布対象部材に塗布する際に、より一層安定にかつ均一に塗布できる。さらに、塗布の開始直後に粘度が大きく低下することなく、異方性導電材料が部分的に多量に塗布されるのを抑制できる。このため、塗布幅を一定にすることができ、結果として、異方性導電材料により形成された硬化物層の幅又は厚みにばらつきが生じ難くなる。
異方性導電材料をより一層均一に塗布する観点からは、上記η2は好ましくは50Pa・s以上、より好ましくは100Pa・s以上、好ましくは180Pa・s以下、より好ましくは150Pa・s以下である。
上記η2及び上記比(η1/η2)は、硬化性化合物として結晶性樹脂を用いたり、親水性を高めるために表面処理されたフィラーを用いたりすることにより、調整可能である。上記η2及び上記比(η1/η2)を上記範囲内に容易に制御する観点からは、上記硬化性化合物は、結晶性樹脂を含むことが好ましい。
本発明に係る異方性導電材料を硬化させる方法としては、異方性導電材料に光を照射した後、異方性導電材料を加熱する方法、並びに異方性導電材料を加熱した後、異方性導電材料に光を照射する方法が挙げられる。また、光硬化の速度及び熱硬化の速度が異なる場合などには、光の照射と加熱とを同時に行ってもよい。なかでも、異方性導電材料に光を照射した後、異方性導電材料を加熱する方法が好ましい。光硬化と熱硬化との併用により、異方性導電材料を短時間で硬化させることができる。
(接続構造体及び接続構造体の製造方法)
本発明に係る異方性導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備えており、該接続部が上記異方性導電材料を硬化させることにより形成されている。上記接続部は、上記異方性導電材料が硬化した硬化物層である。
次に、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る異方性導電材料を用いた接続構造体、及び該接続構造体の製造方法をより詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る異方性導電材料を用いた接続構造体の一例を模式的に部分切欠正面断面図で示す。
図1に示す接続構造体1は、第1の接続対象部材2と、第2の接続対象部材4と、第1,第2の接続対象部材を接続している接続部3とを備える。接続部3は、硬化性化合物と熱ラジカル硬化剤と光ラジカル開始剤と導電性粒子5とを含む異方性導電材料を硬化させることにより形成されている。上記異方性導電材料は、複数の導電性粒子5を含む。
第1の接続対象部材2は上面2a(表面)に、複数の電極2bを有する。第2の接続対象部材4は下面4a(表面)に、複数の電極4bを有する。電極2bと電極4bとが、1つ又は複数の導電性粒子5により電気的に接続されている。
接続構造体1では、第1の接続対象部材2としてガラス基板が用いられており、第2の接続対象部材4として半導体チップが用いられている。第1,第2の接続対象部材は、特に限定されない。第1,第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板及びガラス基板等の回路基板等が挙げられる。上記異方性導電材料は、電子部品又は回路基板の接続に用いられる異方性導電材料であることが好ましい。上記異方性導電材料が異方性導電ペーストであり、異方性導電材料はペーストの状態で電子部品又は回路基板上に配置して用いられることが好ましい。
図1に示す接続構造体1は、例えば、以下のようにして得ることができる。
図2(a)に示すように、電極2bを上面2aに有する第1の接続対象部材2を用意する。次に、第1の接続対象部材2の上面2aに、複数の導電性粒子5を含む異方性導電材料を配置し、第1の接続対象部材2の上面2aに異方性導電材料層3Aを形成する。このとき、電極2b上に、1つ又は複数の導電性粒子5が配置されていることが好ましい。上記異方性導電材料として異方性導電ペーストを用いる場合には、異方性導電ペーストの配置は、異方性導電ペーストの塗布により行われる。また、上記異方性導電材料層は、異方性導電ペースト層になる。
次に、異方性導電材料層3Aに光を照射することにより、異方性導電材料層3Aの硬化を進行させる。異方性導電材料層3Aの硬化を進行させて、異方性導電材料層3AをBステージ化する。図2(b)に示すように、異方性導電材料層3AのBステージ化により、第1の接続対象部材2の上面2aに、Bステージ化された異方性導電材料層3Bを形成する。
異方性導電材料層3Aの硬化を進行させて、異方性導電材料層3AをBステージ化する際には、Bステージ化された異方性導電材料層3Bの粘度(以下、η3と略記することがある)が2000Pa・s以上、15000Pa・s以下であるように、異方性導電材料層3AをBステージ化することが好ましい。上記粘度η3を上記下限以上及び上記上限以下にすることにより、異方性導電材料層の流動を充分に抑制できる。このため、電極2b,4b間に、導電性粒子5が配置されやすくなる。さらに、第1の接続対象部材2又は第2の接続対象部材4の外周面よりも側方の領域に、異方性導電材料層が意図せずに流動するのを抑制できる。
異方性導電材料層及び導電性粒子5の流動をより一層抑制する観点からは、上記粘度η3は好ましくは2000Pa・s以上、好ましくは2250Pa・s以上、好ましくは15000Pa・s以下、より好ましくは12000Pa・s以下、更に好ましくは10000Pa・s以下、特に好ましくは3500Pa・s以下、最も好ましくは3250Pa・sである。上記粘度η3の測定温度は好ましくは20℃以上、好ましくは30℃以下である。上記粘度η3の測定温度は25℃であることが特に好ましい。
第1の接続対象部材2の上面2aに、異方性導電材料を配置しながら、異方性導電材料層3Aに光を照射することが好ましい。さらに、第1の接続対象部材2の上面2aへの異方性導電材料の配置と同時に、又は配置の直後に、異方性導電材料層3Aに光を照射することも好ましい。配置と光の照射とが上記のように行われた場合には、異方性導電材料層の流動をより一層抑制できる。このため、得られた接続構造体1における導通信頼性をより一層高めることができる。第1の接続対象部材2の上面2aに異方性導電材料を配置してから光を照射するまでの時間は、0秒以上、好ましくは3秒以下、より好ましくは2秒以下である。
光の照射により異方性導電材料層3AをBステージ化させる場合には、異方性導電材料層3Aの硬化を適度に進行させるための光照射強度は、例えば、好ましくは0.1〜100mW/cm程度である。
光を照射する際に用いる光源は特に限定されない。該光源としては、例えば、波長420nm以下に充分な発光分布を有する光源等が挙げられる。また、光源の具体例としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、及びメタルハライドランプ等が挙げられる。
次に、図2(c)に示すように、Bステージ化された異方性導電材料層3Bの上面3aに、第2の接続対象部材4を積層する。第1の接続対象部材2の上面2aの電極2bと、第2の接続対象部材4の下面4aの電極4bとが対向するように、第2の接続対象部材4を積層する。
さらに、第2の接続対象部材4の積層の際に、異方性導電材料層3Bに熱を付与することにより、異方性導電材料層3Bをさらに硬化させ、接続部3を形成する。ただし、第2の接続対象部材4の積層の前に、異方性導電材料層3Bに熱を付与してもよい。さらに、第2の接続対象部材4の積層の後に、異方性導電材料層3Bに熱を付与し完全に硬化させることが好ましい。
熱の付与により異方性導電材料層3Bを硬化させる場合には、異方性導電材料層3Bを充分に硬化させるための加熱温度は好ましくは160℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下である。
異方性導電材料層3Bを硬化させる際に、加圧することが好ましい。加圧によって電極2bと電極4bとで導電性粒子5を圧縮することにより、電極2b,4bと導電性粒子5との接触面積を大きくすることができる。このため、導通信頼性を高めることができる。
異方性導電材料層3Bを硬化させることにより、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材4とが、接続部3を介して接続される。また、電極2bと電極4bとが、導電性粒子5を介して電気的に接続される。このようにして、図1に示す接続構造体1を得ることができる。本実施形態では、光硬化と熱硬化とが併用されているため、異方性導電材料を短時間で硬化させることができる。
接続構造体1を得る際に、異方性導電材料層3Aに光を照射し、Bステージ化された異方性導電材料層3Bを形成した後、異方性導電材料層3Bに熱を付与することが好ましい。
本発明に係る接続構造体及び本発明に係る接続構造体の製造方法は、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、又は半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))等に使用できる。なかでも、本発明に係る接続構造体及び本発明に係る接続構造体の製造方法は、COG用途に好適である。本発明に係る接続構造体及び本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材として、半導体チップとガラス基板とを用いることが好ましい。
COG用途では、特に、半導体チップとガラス基板との電極間を、異方性導電材料の導電性粒子により確実に接続することが困難なことが多い。例えば、COG用途の場合には、半導体チップの隣り合う電極間、及びガラス基板の隣り合う電極間の間隔が10〜20μm程度であることがあり、微細な配線が形成されていることが多い。微細な配線が形成されていても、本発明に係る接続構造体及び本発明に係る接続構造体の製造方法により、導電性粒子を電極間に精度よく配置することができることから、半導体チップとガラス基板との電極間を高精度に接続することができ、導通信頼性を高めることができる。
以下、本発明について、実施例および比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)異方性導電ペーストの調製
光硬化性化合物であるメチルメタクリレート20重量%と、熱硬化性化合物であるエポキシアクリレート(ダイセル・サイテック社製「EBECRYL3702」)80重量%とを含む硬化性化合物を用意した。
上記硬化性化合物100重量部に、光ラジカル開始剤であるアシルホスフィンオキサイド系化合物(チバ・ジャパン社製「DAROCUR TPO」)0.5重量部と、熱ラジカル開始剤である2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(和光純薬工業社製「V−65」、10時間半減期を得るための分解温度51℃)0.1重量部と、フィラーである平均粒子径0.25μmのシリカ20重量部及び平均粒子径0.5μmのアルミナ20重量部とを配合し、さらに平均粒子径3μmの導電性粒子Aを配合物100重量%中での含有量が10重量%となるように添加した後、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌することにより、配合物を得た。
なお、用いた上記導電性粒子Aは、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面にニッケルめっき層が形成されており、かつ該ニッケルめっき層の表面に金めっき層が形成されている金属層を有する導電性粒子である。
得られた配合物を、ナイロン製ろ紙(孔径10μm)を用いてろ過することにより、導電性粒子の含有量が10重量%である異方性導電ペーストを得た。
(2)接続構造体の作製
L/Sが30μm/30μmのITO電極パターンが上面に形成された透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが30μm/30μmの銅電極パターンが下面に形成された半導体チップを用意した。
上記透明ガラス基板上に、得られた異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層に紫外線照射ランプを用いて、420nmの紫外線を光照射強度が50mW/cmとなるように照射し、光重合によって異方性導電ペースト層を半硬化させ、Bステージ化した。次に、異方性導電ペースト層上に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、3MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で完全硬化させ、接続構造体を得た。
(実施例2)
異方性導電ペーストの調製の際に、導電性粒子Aを上記配合物100重量%中での含有量を5重量%となるように用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子Aの含有量が5重量%である異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例3)
異方性導電ペーストの調製の際に、導電性粒子Aを上記配合物100重量%中での含有量を15重量%となるように用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子Aの含有量が15重量%である異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例4)
異方性導電ペーストの調製の際に、導電性粒子Aを上記配合物100重量%中での含有量を1重量%となるように用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子Aの含有量が1重量%である異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例5)
異方性導電ペーストの調製の際に、上記熱ラジカル開始剤を、tert−ヘキシルパーオキシピバレート(日油社製「パーヘキシルPV」、10時間半減期を得るための分解温度54.6℃)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例6)
異方性導電ペーストの調製の際に、熱硬化性化合物であるエポキシアクリレートをウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック社製「EBECRYL8804」)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして接続構造体を得た。
(実施例7〜12)
平均粒子径10μmのジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−210」)を無電解ニッケルめっきし、樹脂粒子の表面上に厚さ0.1μmの下地ニッケルめっき層を形成した。次いで、下地ニッケルめっき層が形成された樹脂粒子を電解銅めっきし、厚さ1μmの銅層を形成した。更に、錫及びビスマスを含有する電解めっき液を用いて、電解めっきし、厚さ3μmのはんだ層を形成した。このようにして、樹脂粒子の表面上に厚み1μmの銅層が形成されており、該銅層の表面に厚み3μmのはんだ層(錫:ビスマス=43重量%:57重量%)が形成されている導電性粒子Bを作製した。
実施例7では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
実施例8では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例2と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
実施例9では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例3と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
実施例10では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例4と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
実施例11では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例5と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
実施例12では、導電性粒子Aを導電性粒子Bに変更したこと、ろ過に用いたろ紙をナイロン製ろ紙(孔径30μm)に変更したこと、並びに異方性導電ペーストを厚さ40μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成したこと以外は実施例6と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を得た。
(比較例1)
異方性導電ペーストの調製の際に、光硬化性化合物であるメチルメタクリレートと、光ラジカル開始剤であるアシルホスフィンオキサイド系化合物とを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペースト100重量%中、導電性粒子Aの含有量は10重量%であった。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例2)
比較例1で得られた異方性導電材料を用意した。
L/Sが30μm/30μmのITO電極パターンが上面に形成された透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが30μm/30μmの銅電極パターンが下面に形成された半導体チップを用意した。
上記透明ガラス基板の上面に、ディスペンサーのシリンジから、得られた異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗布し、異方性導電ペースト層を形成した。塗布の際及び塗布の後に光を照射せず、かつ熱重合せず、異方性導電材料層をBステージ化しなかった。
次に、Bステージ化していない異方性導電ペースト層の上面に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、3MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で完全硬化させ、接続構造体を得た。
(比較例3)
異方性導電ペーストの調製の際に、熱硬化性化合物であるエポキシアクリレートと、熱ラジカル開始剤である2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルとを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペーストを得た。得られた異方性導電ペースト100重量%中、導電性粒子Aの含有量は10重量%であった。得られた異方性導電ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例1〜12及び比較例1〜3の評価)
(1)粘度
E型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃及び2.5rpmの条件で、得られた異方性導電ペースト(塗布前の異方性導電ペーストの粘度)の粘度η1を測定した。また、E型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃及び5rpmの条件で、得られた異方性導電ペーストの粘度η2を測定した。
(2)リークの有無
得られた接続構造体を用いて、隣り合う電極20個においてリークが生じているか否かを、テスターで測定した。
(3)ボイドの有無
得られた接続構造体において、異方性導電ペースト層により形成された硬化物層にボイドが生じているか否かを、透明ガラス基板の下面側から目視により観察した。
(4)Bステージ化された異方性導電ペースト層の粘度
光重合によって異方性導電ペースト層をBステージ化させた後であって、Bステージ化された異方性導電ペースト層の上面に半導体チップを積層する直前のBステージ化された異方性導電ペースト層の粘度η3を、レオメーター(Anton Paar社製)を用いて、25℃及び2.5rpmの条件で測定した。
(5)塗布幅のばらつき
得られた異方性導電ペーストをノズル径1.1mmのシリンジに充填し、ディスペンサーを用いて、圧力300Pa、塗布厚み30μm、移動スピード10mm/s、塗布ライン距離20mm及び塗布幅1mmの条件で、異方性導電ペーストをガラス基板上に塗布した。
異方性導電ペーストの塗布開始地点から2mmの距離、5mmの距離、10mmの距離の各地点での塗布幅を、測長機能付きのマイクロスコープで測定した。
(6)硬化物層(接続部)の高さ(厚み)
上記(5)の評価と同様にして、異方性導電ペーストをガラス基板上に塗布した。塗布の直後に紫外線を照射し、異方性導電ペーストの光硬化を開始させた。さらに、紫外線の照射から10秒後に、異方性導電ペーストが塗布されたガラス基板を150℃のオーブン内に5分間入れ、異方性導電ペーストを熱硬化させた。異方性導電ペーストの硬化により形成された硬化物層の高さを、マイクロメーターで測定した。
結果を下記の表1,2に示す。
Figure 2012186161
Figure 2012186161
1…接続構造体
2…第1の接続対象部材
2a…上面
2b…電極
3…接続部
3a…上面
3A…異方性導電材料層
3B…Bステージ化された異方性導電材料層
4…第2の接続対象部材
4a…下面
4b…電極
5…導電性粒子

Claims (9)

  1. 硬化性化合物と、熱ラジカル開始剤と、光ラジカル開始剤と、導電性粒子とを含有する、異方性導電材料。
  2. 前記硬化性化合物が、(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物を含む、請求項1に記載の異方性導電材料。
  3. 前記熱ラジカル開始剤の10時間半減期を得るための分解温度が、30℃以上、80℃以下である、請求項1又は2に記載の異方性導電材料。
  4. 25℃及び2.5rpmでの粘度が、20Pa・s以上、200Pa・s以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  5. 光の照射により硬化が進行されて、Bステージ化した後の粘度が2000Pa・s以上、15000Pa・s以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  6. 25℃及び2.5rpmでの粘度をη1とし、かつ25℃及び5rpmでの粘度をη2としたときに、前記η2が20Pa・s以上、200Pa・s以下であり、かつ前記η1の前記η2に対する比(η1/η2)が0.9以上、1.1以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  7. ペースト状の異方性導電ペーストである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  8. 第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、前記第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備え、
    前記接続部が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異方性導電材料を硬化させることにより形成されている、接続構造体。
  9. 第1の接続対象部材の上面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異方性導電材料を配置して、異方性導電材料層を形成する工程と、
    前記異方性導電材料層に光を照射することにより硬化を進行させて、粘度が2000Pa・s以上、15000Pa・s以下となるように、前記異方性導電材料層をBステージ化する工程と、
    Bステージ化された異方性導電材料層の上面に、第2の接続対象部材をさらに積層する工程とを備える、接続構造体の製造方法。
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