JP2012184053A - エレベータシステム - Google Patents

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徹 田原
Koji Okumura
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Abstract

【課題】エレベータシステムの運転休止から通常運転に復帰するまでの時間を短縮することができるエレベータシステムを提供すること。
【解決手段】エレベータシステム1は、乗りかご2と、メインロープ4と、制御装置11と、長尺物振れ感知器10と、案内装置3と、ロープ規制装置8と、張力変更装置9とを備える。案内装置3は、かご用ガイドレール12に対して乗りかご2が昇降方向に移動することを規制する。ロープ規制装置8は、メインロープ4が昇降方向に移動することを規制する。張力変更装置9は、乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を低減する側にメインロープ4の状態を変更する。張力変更装置9は、長尺物振れ感知器10により長周期振動を検出して、制御装置11により巻上機5が停止されて運転が休止された後、案内装置3により乗りかご2が、ロープ規制装置8によりメインロープ4が規制されると、ロープ張力を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータシステムに関する。
エレベータシステムが据え付けられている構造物が揺れると、メインロープやコンペンロープが揺れることとなる。特に、地震や強風などで長周期振動が構造物に作用した場合は、ロープが大きく揺れる場合がある。エレベータシステムでは、長周期振動が発生した場合、乗りかごを最寄階に停止させて運転を休止し、休止して一定時間経過した後、通常運転に復帰する。
特開2010−58940号公報
ところで、長周期振動が発生した場合、長周期振動がほぼ収束した後でも、ロープが揺れている場合がある。従って、エレベータシステムの運転を休止させている一定時間は、長周期振動が発生してから、長周期振動が収まり、ロープの揺れが収まるまでの時間となり、エレベータシステムの通常運転への復帰に時間を要するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、エレベータシステムの運転休止から通常運転に復帰するまでの時間を短縮することができるエレベータシステムを提供することを目的とする。
実施形態のエレベータシステムは、昇降体と、ロープと、制御装置と、長周期振動検出手段と、昇降体規制装置と、ロープ規制装置と、張力変更装置とを備える。昇降体は、ガイドレールに沿って昇降する。ロープは、昇降体に連結される。制御装置は、少なくとも巻上機の駆動制御を行う。長周期振動検出手段は、長周期振動を検出する。昇降体規制装置は、ガイドレールに対して昇降体が昇降方向に移動することを規制する。ロープ規制装置は、ロープが昇降方向に移動することを規制する。張力変更装置は、昇降体からロープ規制装置までに発生しているロープ張力を低減する側にロープの状態を変更する。張力変更装置は、長周期振動を検出して、制御装置により巻上機が停止されて運転が休止された後、昇降体規制装置により昇降体が規制されるとともに、ロープ規制装置によりロープが規制されると、ロープ張力を低減する。
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係るエレベータシステムの動作フローを示す図である。 図3は、実施形態に係るエレベータシステムの変形例を示す図である。 図4は、実施形態に係るエレベータシステムの変形例を示す図である。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態では、機械室を有するロープ式のエレベータシステムについて説明するが、これに限定されるものではなく、機械室を有していないロープ式のエレベータシステムにも適用することができる。
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。なお、図1においては、一対のおもり用ガイドレールのうち一方のみを図示している。
エレベータシステム1は、乗りかご2と、案内装置3と、メインロープ4と、巻上機5と、そらせシーブ6と、釣合おもり7と、ロープ規制装置8と、張力変更装置9と、長尺物揺れ感知器10と、制御装置11と、一対のかご用ガイドレール12と、一対のおもり用ガイドレール13とを含んで構成されている。なお、本実施形態では、乗りかご2、案内装置3、釣合おもり7、一対のかご用ガイドレール12と、一対のおもり用ガイドレール13は、昇降路14内に配置されている。また、巻上機5、そらせシーブ6、ロープ規制装置8、張力変更装置9、制御装置11は、機械室15内に配置されている。
乗りかご2は、本実施形態では昇降体であり、乗客が乗降するものである。乗りかご2は、一対のかご用ガイドレール12の間に配置され、かご用ガイドレール12に沿って昇降することで、昇降路14内を昇降するものである。
案内装置3は、乗りかご2を一対のかご用ガイドレール12に沿って走行させるためのものである。案内装置3は、本実施形態では、昇降体規制装置である。案内装置3は、案内部31と、案内装置制御部32とを含んで構成されている。案内部31は、乗りかご2のうち、一対のかご用ガイドレール12に対向する位置に、それぞれ2個設けられている。案内部31は、かご用ガイドレール12に一定以上近づくと吸引力を発生する永久磁石と、磁力を発生することで永久磁石が発生する磁場を制御し、乗りかご2を一対のかご用ガイドレール12から浮上させる電磁石とを有する。案内装置制御部32は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により電磁石を励磁することで、永久磁石が発生する磁場を制御し、乗りかご2を一対のかご用ガイドレール12から浮上させるものである。ここで、案内装置3は、乗りかご2を一対のかご用ガイドレール12から浮上させることのみならず、乗りかご2がかご用ガイドレール12に対して昇降方向に移動することを規制するものでもある。例えば、一対のかご用ガイドレール12のうち、一方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の電磁石への電力供給を停止するとともに、他方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の電磁石に電力を供給することで、一方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の永久磁石が発生する吸引力により案内部31が一方のかご用ガイドレール12に吸着した状態となり、乗りかご2がかご用ガイドレール12に対して昇降方向に移動することを規制でき、これにより乗りかご2をかご用ガイドレール12に固定することができる。
メインロープ4は、ロープであり、乗りかご2と釣合おもり7とを連結するものである。メインロープ4は、本実施形態では、一方の端部が乗りかご2の上部に連結され、他方の端部が釣合おもり7の上部の端部に連結され、巻上機5およびそらせシーブ6に巻き掛けられている。
巻上機5は、回転することで図示しないメインロープ4を巻上げ、メインロープ4に連結された乗りかご2および釣合おもり7を釣瓶式に昇降路14内で昇降させるものである。巻上機5は、機械室15に張力変更装置9を介して設置されている。巻上機5は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により駆動制御が行われる。
そらせシーブ6は、メインロープ4を乗りかご2と釣合おもり7とに連結する場合における釣り幅を調整するものである。そらせシーブ6は、機械室15の巻上機5の近傍に設定されている。そらせシーブ6は、本実施形態では、巻上機5と釣合おもり7との間に位置するメインロープ4が巻き掛けられている。
釣合おもり7は、乗りかご2の昇降に連動して昇降路14内を昇降するものであり、巻上機5を挟んで乗りかご2と間でアンバランスを生じさせるものである。釣合おもり7は、一対のおもり用ガイドレール13の間に配置され、おもり用ガイドレール13に沿って昇降する。
ロープ規制装置8は、メインロープ4が昇降方向に移動することを規制するものである。ロープ規制装置8は、本実施形態では、機械室15の巻上機5の近傍、そらせシーブ6と機械室15の床面との間に設定されている。従って、ロープ規制装置8は、巻上機5を挟んで乗りかご2が連結されている側と反対側、すなわち巻上機5と釣合おもり7との間に位置するメインロープ4と対向する。ロープ規制装置8は、巻上機5と釣合おもり7との間に位置するメインロープ4が昇降方向に移動することを規制する。ロープ規制装置8は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により動作制御が行われる。ロープ規制装置8は、周知のメインロープ4に対するブレーキ装置と同様の構成を用いることができ、例えばOFF状態でメインロープ4とを掴み、メインロープ4が昇降方向に移動することを規制し、ON状態で掴んでいたメインロープ4を開放するように構成され、ON/OFF状態が制御装置11により制御される。
張力変更装置9は、ロープの状態を変更できるものである。張力変更装置9は、本実施形態では、巻上機5を通常位置Nと、通常位置Nよりも下降方向に位置する下降位置Dとの間を移動させるものである。つまり、張力変更装置9は、巻上機5を通常位置Nから下降位置Dまで移動させることで、巻上機5と案内装置3により昇降方向への移動が規制された乗りかご2との間の昇降方向における距離を短くするものである。張力変更装置9は、巻上機5と案内装置3により昇降方向への移動が規制された乗りかご2との間の昇降方向における距離を通常よりも短くすることで、乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を低減する側にメインロープ4の状態を変更するものである。張力変更装置9は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により動作制御が行われる。ここで、通常位置Nと下降位置Dとの間の距離は、メインロープ4の特性、例えばメインロープ4の伸び量などで設定されている。なお、張力変更装置9は、機械室15の床面に対する巻上機5の高さを変更できるものであれば、例えば、ネジ式ジャッキ、油圧式ジャッキなどの重量物を直線的に移動させる構成を用いることができる。
長尺物振れ感知器10は、長周期振動を検出するものである。長尺物揺れ感知器10は、本実施形態では、加速度センサであり、エレベータシステム1が設置されている構造物、例えば高層ビルの揺れを加速度に基づく電気信号として出力するものである。長尺物振れ感知器10は、制御装置11の長尺物揺れ管制制御部111と電気的に接続されており、検出された加速度が制御装置11に入力される。長尺物振れ感知器10は、構造物のうち地面から鉛直方向に離れた所定部位に設けられる。これは、構造物が揺れる際、構造物は地面を支点に揺れるためである。
制御装置11は、少なくとも巻上機5の駆動制御するものであり、本実施形態では、長尺物揺れ管制制御部111と運転制御部112としての機能を有している。
長尺物揺れ管制制御部111は、入力された加速度に基づいて構造物に長周期振動が発生しているか否か、および長周期振動の強さを判断するものである。ここで、長周期振動とは、地震や強風などによって発生する周期の長い揺れをいう。長尺物揺れ管制制御部111は、検出された加速度に基づいて構造物の1次モードの揺れのみを抽出し、上記判断を行う。検出された加速度に基づいた構造物の1次モードの揺れの抽出は、例えば、1次モードの揺れに対応する周波数よりも周波数が高い入力をブロックするローパスフィルタなどにより行われる。
運転制御部112は、巻上機5の駆動制御、案内装置3、ロープ規制装置8および張力変更装置9の動作制御を含むエレベータシステム1の運転制御を行うものである。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111により構造物に長周期振動が発生したと判断されると、エレベータシステム1の運転を休止し、長尺物揺れ管制制御部111により発生した長周期振動のレベルが乗りかご2の運転を再開してもよいレベルとなったと判断されると、メインロープ4のロープ張力を低減する張力低減制御を行い、張力低減制御後に通常運転に復帰し、運転を再開する。
次に、本実施形態に係るエレベータシステム1の動作、特に張力低減制御について説明する。図2は、実施形態に係るエレベータシステムの動作フローを示す図である。
まず、同図に示すように、制御装置11の長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が発生したか否かを判断する(ステップS1)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、長尺物揺れ感知器10から出力された構造物の加速度に基づいて、地震や強風などにより構造物に長周期振動を検出したか否かを判断する。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が発生したと判断する(ステップS1肯定)と、エレベータシステム1の運転を休止する(ステップS2)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動を検出した場合、運転制御部112にエレベータシステム1の運転を休止させる指令を出力する。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111からのエレベータシステム1の運転休止指示に基づいて、巻上機5の駆動制御を行うことで、乗りかご2を最寄階まで昇降させた後、巻上機5を停止することで、乗りかご2を最寄階で停止させ、図示しない扉を開く。これにより、乗りかご2に乗客が乗っている場合は、乗客は最寄階で乗りかご2から降りることができ、長周期振動が発生した場合でも乗りかご2から安全に避難することができる。そして、運転制御部112は、必要に応じて扉を閉めて、以後、乗り場や乗りかご2に設けられている図示しない呼び登録装置からの呼び登録の受け付けを拒否し、巻上機5を停止した状態を維持することで、乗りかご2を最寄階で停止した状態を維持し、エレベータシステム1の運転を休止する。なお、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が発生していないと判断する(ステップS1否定)と、長周期振動が発生するまでステップS1を繰り返す。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が運転再開できるレベルとなったか否かを判断する(ステップS3)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、検出される構造物の加速度に基づいて構造物の揺れがエレベータシステム1を運転しても問題ないレベル(例えば、複数のレベルがある場合には、最も構造物の揺れが低くなるレベル)の揺れとなったか否かを判断する。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が運転を再開できるレベルとなったと判断する(ステップS3肯定)と、乗りかご2の移動を案内装置3により規制させる(ステップS4)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が運転を再開できるレベルとなった場合、張力低減制御を行うことを運転制御部112に指示する。長尺物揺れ管制制御部111は、まず乗りかご2をかご用ガイドレール12に固定する動作を案内装置3が行うように運転制御部112に対して指示する。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111からの指示に基づいて、すべての案内部31の電磁石に電力が供給されている状態から一方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の電磁石への電力供給を停止する、あるいは、すべての案内部31の電磁石に電力が供給されていない状態から他方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の電磁石に電力を供給するように案内装置3を動作制御する。これにより、一方のかご用ガイドレール12と対向する案内部31の永久磁石が発生する吸引力により、乗りかご2がかご用ガイドレール12に対して昇降方向に移動することを規制する。なお、長尺物揺れ管制制御部111は、長周期振動が運転を再開できるレベルとなっていないと判断する(ステップS3否定)と、長周期振動が運転を再開できるレベルとなるまでステップS3を繰り返す。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、メインロープ4の移動をロープ規制装置8により規制させる(ステップS5)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、巻上機5を挟んで乗りかご2が連結されている側と反対側におけるメインロープ4が昇降方向に移動することを規制する動作をロープ規制装置8が行うように運転制御部112に対して指示する。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111からの指示に基づいて、電力供給を停止することで、メインロープ4を掴むようにロープ規制装置8を動作制御する。これにより、メインロープ4がロープ規制装置8に対して昇降方向に移動することを規制する。このとき、乗りかご2およびメインロープ4の昇降方向への移動が規制されることとなるので、乗りかご2からロープ規制装置8までのメインロープ4の長さは一定となる。また、巻上機5が駆動しても、乗りかご2および釣合おもり7が昇降方向に移動することが規制される。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、巻上機5を下降させる(ステップS6)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、図1に示すように、巻上機5を通常位置Nから下降させる動作を張力変更装置9が行うように運転制御部112に対して指示する。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111からの指示に基づいて、巻上機5が通常位置Nから下降位置Dまで、下降方向(同図に示すA)に移動するように張力変更装置9を動作制御する。従って、乗りかご2およびメインロープ4の昇降方向への移動が規制された状態で、巻上機5が下降するので、メインロープ4の状態が変化する、すなわち巻上機5に巻き掛けられたメインロープ4が巻上機5に対して上昇方向に浮くことで、メインロープ4が弛み、メインロープ4を介して作用する巻上機5への荷重が低減する。これにより、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力、本実施形態では、特にメインロープ4の乗りかご2から巻上機5までに発生しているロープ張力を低減することができる。ここで、構造物の長周期振動によるメインロープ4の揺れは、メインロープ4にロープ張力が作用している状態で発生することとなる。従って、ロープ張力を変更、本実施形態では、ロープ張力が低減することで、長周期振動による構造物の揺れとともにメインロープ4が揺れていても、メインロープ4の揺れを素早く抑制することができる。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、図2に示すように、巻上機5を上昇させる(ステップS7)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、図1に示すように、巻上機5を通常位置Nまで上昇させる動作を張力変更装置9が行うように運転制御部112に対して指示する。運転制御部112は、長尺物揺れ管制制御部111からの指示に基づいて、巻上機5が下降位置Dから通常位置Nまで移動するように張力変更装置9を動作制御する。これにより、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力が元の状態に戻る。
次に、長尺物揺れ管制制御部111は、図2に示すように、エレベータシステム1の運転を再開する(ステップS8)。ここでは、長尺物揺れ管制制御部111は、通常運転に復帰することを運転制御部112に指示する。運転制御部112は、エレベータシステム1を運転休止の状態から通常運転に復帰する。これにより、制御装置11は、張力低減制御を終了する。
以上のように、本実施形態に係るエレベータシステム1では、乗りかご2の昇降方向への移動を規制するとともに、メインロープ4の昇降方向への移動を規制した状態で、メインロープ4のロープ張力を低減させることで、構造物の長周期振動によるメインロープ4の揺れを素早く抑制することができる。従って、長周期振動が収まっても、メインロープ4が揺れていることを抑制することができ、長周期振動の発生により運転を休止していたエレベータシステム1を長周期振動の収まりとともに素早く通常運転に復帰することができる。これにより、長周期振動が発生することでエレベータシステム1が運転を休止してから運転が再開されるまでの時間を短縮することができる。
なお、上記実施形態では、昇降体規制装置である案内装置3として磁力を用いるものについて説明したがこれに限定されるものではなく、機械的にかご用ガイドレール12と接触することで乗りかご2を一対のかご用ガイドレール12に固定することができるものであってもよい。
また、上記実施形態では、乗りかご2を昇降体としたがこれに限定されるものではなく、釣合おもり7を昇降体としてもよい。この場合は、昇降体規制装置が一対のおもり用ガイドレール13の少なくともいずれかに釣合おもり7を固定し、ロープ規制装置8が巻上機5を挟んで釣合おもり7が連結されている側と反対側におけるメインロープ4が昇降方向に移動することを規制することとなる。また、揺れを抑制するロープは、メインロープ4に限定されるものではなく、メインロープ4によるアンバランスを解消するためのコンペンロープであってもよい。この場合、ロープ規制装置8は、昇降体が乗りかご2であれば、コンペンロープが巻き掛けられているコンペンシーブを挟んで乗りかご2が連結されている側と反対側におけるコンペンロープが昇降方向に移動することを規制し、昇降体が釣合おもり7であれば、コンペンシーブを挟んで釣合おもり7が連結されている側と反対側におけるコンペンロープが昇降方向に移動することを規制する。
また、上記実施形態では、張力変更装置として、巻上機5を通常位置と下降位置との間を移動させるものについて説明したがこれに限定されるものではない。図3は、実施形態に係るエレベータシステムの変形例を示す図である。図4は、実施形態に係るエレベータシステムの変形例を示す図である。
図3に示すように、張力変更装置16は、乗りかご2に設けられ、乗りかご2と巻上機5との間に配置されるメインロープ4の一部が収納されており、収納されているメインロープ4の長さを変更するものであっても良い。張力変更装置16は、ドラム161と、モータ162と、2つの軸受け163,164と、回転軸165とを含んで構成されている。ドラム161には、メインロープ4の端部が固定されおり、メインロープ4が巻かれるものである。2つの軸受け163,164は、乗りかご2の上部に固定されており、ドラム161に固定されている回転軸165を回転自在に支持することで、ドラム161を乗りかご2の上部において回転自在に支持するものである。モータ162は、2つの軸受け163,164のうち、一方の軸受け164に固定されている。モータ162は、その回転軸がドラム161の回転軸165と連結しており、モータ162が発生する回転トルクによりドラム161が回転する。モータ162は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により駆動制御が行われる。
張力変更装置16では、エレベータシステム1の通常運転時に、予めメインロープ4をドラム161に巻き付けておく。つまり、エレベータシステム1の通常運転時には、巻上機5から乗りかご2までの距離を巻上機5からメインロープ4の一方の端部までの実際の長さよりも短くしておく。そして、張力変更装置16は、張力低減制御において、乗りかご2およびメインロープ4の昇降方向への移動が規制された状態で、モータ162によりメインロープ4をドラム161に巻き付ける方向と反対方向に回転させ、メインロープ4を巻上機5側に送り出す(同図矢印B)。従って、メインロープ4の状態が変化する、すなわち巻上機5から案内装置3により昇降方向への移動が規制された乗りかご2までのメインロープ4の長さが長くなるので、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を低減することができ、上記本実施形態の効果と同様な効果を奏することができる。また、張力変更装置16は、メインロープ4のロープ張力を低減させるためにメインロープ4が巻き付けられたドラム161をモータにより回転させればよいので、重量物である巻上機5を昇降方向に移動させる張力変更装置9と比較して、軽量化、コンパクト化、低コスト化を図ることができる。なお、張力変更装置16は、巻上機5から乗りかご2までのメインロープ4の長さを長くした後、モータ162によりメインロープ4をドラム161に巻き付ける方向に回転させ、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を元の状態に戻す。
また、図4に示すように、張力変更装置17は、そらせシーブ6を通常位置と、通常位置よりもロープ張力を低減する方向の位置である張力低減位置との間を移動させるものであってもよい。張力変更装置17は、シーブ軸受171と、軸受移動装置172とを含んで構成されている。シーブ軸受171は、そらせシーブ6を回転自在に支持するものである。軸受移動装置172は、ロープ張力を低減する方向、本実施形態ではそらせシーブ6が巻き掛けられたメインロープ4から離れる方向である水平方向のうち一方向(同図に示す矢印C)にシーブ軸受171を移動させるものである。軸受移動装置172は、機械室15の床面に固定されている。つまり、張力変更装置17は、そらせシーブ6を水平方向に通常位置から張力低減位置まで移動させることで、巻上機5とそらせシーブ6と間の距離を短くするものである。張力変更装置17は、巻上機5とそらせシーブ6との間の距離を通常よりも短くすることで、乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を低減する側にメインロープ4の状態を変更する。軸受移動装置172は、制御装置11の運転制御部112と電気的に接続されており、制御装置11を介して供給される電力により動作制御が行われる。なお、張力変更装置17は、そらせシーブ6を移動することができるものであれば、例えば、ネジ式ジャッキ、油圧式ジャッキ、サーボモータなどの直線運動をおこなう構成を用いることができる。
張力変更装置17では、エレベータシステム1の通常運転時に、そらせシーブ6を通常位置に保持しておく。そして、張力変更装置17は、張力低減制御において、乗りかご2およびメインロープ4の昇降方向への移動が規制された状態で、軸受移動装置172によりロープ張力を低減する方向にシーブ軸受171を移動させることで、そらせシーブ6を張力低減位置まで移動させる。従って、メインロープ4の状態が変化する、すなわち巻上機5とそらせシーブ6との距離が短くなるので、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を低減することができ、上記本実施形態の効果と同様な効果を奏することができる。また、張力変更装置17は、メインロープ4のロープ張力を低減させるために既存のそらせシーブ6をロープ張力を低減する方向に移動させる軸受移動装置172を設ければよいので、重量物である巻上機5を昇降方向に移動させる張力変更装置9と比較して、軽量化、コンパクト化、低コスト化を図ることができる。なお、張力変更装置17は、巻上機5とそらせシーブ6との距離を短くした後、軸受移動装置172によりロープ張力を低減する方向と反対方向にシーブ軸受171を移動させ、メインロープ4の乗りかご2からロープ規制装置8までに発生しているロープ張力を元の状態に戻す。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 エレベータシステム
2 乗りかご(昇降体)
3 案内装置(昇降体規制装置)
4 メインロープ(ロープ)
5 巻上機
6 そらせシーブ
7 釣合おもり
8 ロープ規制装置
9,16,17 張力変更装置
10 長尺物揺れ感知器
11 制御装置
12 かご用ガイドレール
13 おもり用ガイドレール
14 昇降路
15 機械室

Claims (4)

  1. ガイドレールに沿って昇降する昇降体と、
    前記昇降体に連結されるロープと、
    前記ロープが巻き掛けられ、前記昇降体を昇降する巻上機と、
    少なくとも前記巻上機の駆動制御を行う制御装置と、
    長周期振動を検出する長周期振動検出手段と、
    前記ガイドレールに対して前記昇降体が昇降方向に移動することを規制する昇降体規制装置と、
    前記ロープが昇降方向に移動することを規制するロープ規制装置と、
    前記昇降体から前記ロープ規制装置までに発生しているロープ張力を低減する側に前記ロープの状態を変更する張力変更装置と、
    を備え、
    前記張力変更装置は、前記長周期振動を検出して、前記制御装置により前記巻上機が停止されて運転が休止された後、前記昇降体規制装置により前記昇降体が規制されるとともに、前記ロープ規制装置により前記ロープが規制されると、前記ロープ張力を低減することを特徴とするエレベータシステム。
  2. 請求項1に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記ロープ規制装置は、前記巻上機を挟んで前記昇降体が連結されている側と反対側における前記ロープが前記昇降方向に移動することを規制するものであり、
    前記張力変更装置は、前記巻上機を通常位置と、前記通常位置よりも下降方向に位置する下降位置との間を移動させるものであるエレベータシステム。
  3. 請求項1に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記ロープ規制装置は、前記巻上機を挟んで前記昇降体が連結されている側と反対側における前記ロープが前記昇降方向に移動することを規制するものであり、
    前記張力変更装置は、前記昇降体に設けられ、前記昇降体と前記巻上機との間に配置される前記ロープの一部が予め収納され、収納されている前記ロープの長さを変更するものであるエレベータシステム。
  4. 請求項1に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記ロープが巻き掛けられるそらせシーブをさらに備え、
    前記ロープ規制装置は、前記そらせシーブを挟んで前記昇降体が連結されている側と反対側における前記ロープが前記昇降方向に移動することを規制するものであり、
    前記張力変更装置は、前記そらせシーブを通常位置と、前記通常位置よりも前記ロープ張力を低減する方向の位置である張力低減位置との間を移動させるものであるエレベータシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015093750A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 東芝エレベータ株式会社 エレベータ装置
JP2015168565A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 東芝エレベータ株式会社 エレベータ
CN106429723A (zh) * 2016-07-27 2017-02-22 广州广日电梯工业有限公司 电梯补偿绳张紧保护装置

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