JP2012041157A - エレベータ - Google Patents

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Abstract

【課題】地震発生に伴うエレベータの通常運転停止後の当該通常運転の再開までの余分な待機時間を削減する。
【解決手段】ガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、乗りかごに搭載され、ガイドレールと空隙を介して対向する電磁石、および空隙において電磁石と磁路を共有するように配置されるとともに乗りかごを案内するのに必要な起磁力を供給する永久磁石を有する磁石ユニットをもつ。また、電磁石が空隙およびガイドレールと形成する磁気回路の空隙における状態に基づいて電磁石の励磁電流を制御して磁気回路を安定化させる案内制御手段と地震検出手段とをもつ。また、通常運転中に地震の発生を検出した場合に通常運転を中止する運転制御手段と、電磁石の励磁電流値を検出する電流検出手段と、通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であると電流検出値に基づいて判断した場合に当該通常運転を再開する通常運転再開手段とをもつ。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、乗りかごをガイドレールに対して非接触状態で案内し、かつ地震の発生時に乗りかごの管制運転を行なうエレベータに関する。
地震時には震源から伝播速度の速い縦波であるP波と伝播速度が遅いが地震の主要動を呈する横波であるS波とがそれぞれ建物に到達する。エレベータ設置建物に地震波が到達した場合、乗りかごを一時停止させる地震管制運転の機能を備えたものがある。
特開2008−114945号公報
従来、エレベータ制御盤は、エレベータ設置建物への地震の発生を検出すると、呼び登録にしたがった運転である通常運転を中止して乗りかごを停止させる地震管制運転を行なうが、この停止後は、地震が収まることにより乗りかごに連結されるロープの揺れが自然に収まると思われる所定時間が経過してから通常運転を再開するようにしていた。前述した所定時間は、安全を考慮して、十分に長い時間に設定されている。
そのため、ロープの揺れが短い時間で収まったとしても、前述した所定時間が経過するまでは通常運転が再開されないため、停止から通常運転再開までの余分な待機時間を要することになり、乗客への速やかなサービス再開が行なえなかった。
本発明が解決しようとする課題は、地震発生に伴うエレベータの通常運転停止後の当該通常運転の再開までの余分な待機時間を削減することにある。
実施形態によれば、エレベータの昇降路内に上下方向に敷設されたガイドレールと、シーブに巻き掛けられてロープを介してカウンタウエイトに連結されて吊り下げられて、前記ガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記乗りかごに搭載され、前記ガイドレールと空隙を介して対向する電磁石、および前記空隙において前記電磁石と磁路を共有するように配置されるとともに前記乗りかごを案内するのに必要な起磁力を供給する永久磁石を有する磁石ユニットとをもつ。また、前記電磁石が前記空隙および前記ガイドレールと形成する磁気回路の前記空隙における状態を検出するセンサ部と、前記センサ部の出力に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御して前記磁気回路を安定化させ、前記乗りかごを前記ガイドレールに対して非接触で案内する案内制御手段と、地震の発生を検出する地震検出手段とをもつ。また、前記乗りかごの通常運転中に前記地震検出手段により地震の発生を検出した場合に、当該乗りかごの通常運転を中止する運転制御手段と、前記電磁石の励磁電流値を検出する電流検出手段と、前記通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくは前記地震の発生により前記ロープが揺れているために前記通常運転が再開可能でないかを前記電流検出手段による検出値に基づいて判断する判断手段と、前記通常運転が再開可能であると前記判断手段により判断した場合に、当該通常運転を再開する通常運転再開手段とをもつ。
実施形態におけるエレベータの構成例を示す図。 実施形態における非接触案内装置の構成を示す斜視図。 実施形態におけるエレベータの非接触案内装置およびガイドレールの位置関係を示す図。 実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成例を示すブロック図。 実施形態におけるエレベータのエレベータ制御盤の構成例を示すブロック図。 実施形態におけるエレベータにおける地震発生後の通常運転再開の可否の判断処理の一例を示すフローチャート。 実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成の第1の変形例を示すブロック図。 実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成の第2の変形例を示すブロック図。
以下図面により実施形態について説明する。
図1は、実施形態におけるエレベータの構成例を示す図である。
このエレベータは巻上機1、乗りかご2、ワイヤロープであるメインロープ3、コンペンロープ3a、吊り合い重り(カウンタウエイト)4、パルスジェネレータ5、そらせシーブ6、エレベータ制御盤7、ガイドレール8、テールコード9、昇降路10、非接触案内装置11、案内制御手段である非接触案内装置用制御装置12および荷重センサ13を備える。
巻上機1は、このエレベータの機械室に設けられる。乗りかご2は、巻上機1の回転軸に設けられたシーブおよびそらせシーブ6に巻き掛けられたメインロープ3を介して吊り合い重り4と連結される。乗りかご2は、巻上機1の駆動によるシーブの回転に伴い、シーブとメインロープ3の間の摩擦力により吊り合い重り4とともに昇降路10内を互いに上下反対方向に昇降する。また、乗りかご2は、昇降路10の下部の図示しないコンペンロープシーブに巻き掛けられたコンペンロープ3aを介して吊り合い重り4と連結される。
また、エレベータ制御盤7は、機械室に設けられ、乗りかご2の運転を制御する。荷重センサ13は、差動トランスやギャップセンサ等で構成され、乗りかご2の下部に設置され、荷重信号算出用の電圧信号をテールコード9を介してエレベータ制御盤7に出力する。非接触案内装置用制御装置12は、乗りかご2の上部に設置され、テールコード9を介してエレベータ制御盤7と接続される。
パルスジェネレータ5は巻上機1の回転軸に設置され、巻上機1の軸回転を検出してその回転角度に比例した数のパルス信号を発生する。
エレベータ制御盤7は、パルス信号の積算カウント数と目的階に対応する所定のパルス数とで乗りかご位置を検出出来る。
ガイドレール8は鉄製で、昇降路10内に上下方向に敷設される一対の断面T字形のガイドレールである。また、非接触案内装置11は、乗りかご2の上下左右四箇所に取り付けられる。乗りかご2は、メインロープ3にて吊り下げられ、昇降路10内のガイドレール8に非接触案内装置11を介して案内されており、当該昇降路10内を昇降する。
図2は、実施形態における非接触案内装置の構成を示す斜視図である。
図2に示すように、非接触案内装置11は、磁石ユニット11aと、この磁石ユニット11aを支持している台座11bとで構成されている。
非接触案内装置11は、磁石ユニット11aとガイドレール8との間の距離を検出するギャップセンサ14と、永久磁石15と、電磁石16とを有する。非接触案内装置11は、非接触案内装置用制御装置12からの各非接触案内装置11に対する制御により、ガイドレール8に対して、各非接触案内装置11の電磁石16の磁力を作用させる。非接触案内装置11は、この磁力を作用させることで、ガイドレール8と各非接触案内装置11の磁石ユニット11aとの間隔を一定以上の間隔に保つように非接触で乗りかご2の案内を行なう。
永久磁石15は、ガイドレール8と電磁石16の間の空隙において当該電磁石16と磁路を共有するように配置され、乗りかご2を案内するのに必要な起磁力を供給する。
ギャップセンサ14は、渦電流式等の変位センサで検出原理は特に限定しないが、非接触案内装置11のギャップセンサ14とガイドレール8との間の距離を検出するセンサ部である。
非接触案内装置用制御装置12は、ギャップセンサ14での検出結果をもとに、乗りかご2の安定した案内に必要とされる電流を算出する。非接触案内装置用制御装置12は、この算出された電流を電磁石16のコイルに印加して当該電磁石16のコイルの励磁電流を制御して、乗りかご2の安定した案内を得る。
図3は、実施形態におけるエレベータの非接触案内装置およびガイドレールの位置関係を示す図である。
図3に示すように、磁石ユニット11aは、永久磁石15a,15b、電磁石16a,16b,16cがE字形状に組み立てられてなる。また、図3に示すように、非接触案内装置11のギャップセンサ14は、ギャップセンサ14a,14bでなる。以下、必要に応じて、ギャップセンサ14a,14bを前述したギャップセンサ14と称し、永久磁石15a,15bを前述した永久磁石15と称し、電磁石16a,16b,16cを前述した電磁石16と称する。
また、図3に示すように、ガイドレール8は、かごドアの前後方向と平行な平行部分と、当該平行部分の中央からかごドアの左右方向に沿って昇降路10の内側に向かって垂直に延出される突起部とを有する。
電磁石16a,16b,16cの長手方向は、かごドアの垂直方向に沿った方向である。電磁石16aの中央部分は昇降路10の壁面を向く突起部を有する。
永久磁石15aは、その一端が電磁石16aの一端に取り付けられ、他端が昇降路10の壁面を向き、かつ、長手方向が電磁石16aの長手方向と垂直になるように取り付けられる。
永久磁石15bは、その一端が電磁石16aの他端に取り付けられ、他端が昇降路10の壁面を向き、かつ、長手方向が永久磁石の15aの長手方向と平行になるように取り付けられる。
電磁石16bは、その一端が永久磁石15aの他端に取り付けられ、長手方向が当該永久磁石15aの長手方向と垂直になり、電磁石の16aの長手方向と平行になり、その他端がガイドレール8の突起部を向くように取り付けられる。
電磁石16cは、その一端が永久磁石15bの他端に取り付けられ、長手方向が当該永久磁石15bの長手方向と垂直になり、電磁石の16aの長手方向と平行になり、その他端がガイドレール8の突起部を向くように取り付けられる。
これらの電磁石16a,16b,16cは鉄心にコイルが巻きつけられたものである。詳しくは、電磁石16aにおける永久磁石15aとの取り付け部分の近傍に当該電磁石16aの1つ目のコイルが巻きつけられ、電磁石16aにおける永久磁石15bとの取り付け部分の近傍に当該電磁石16bの2つ目のコイルが巻きつけられる。また、電磁石16bにおける電磁石16aの1つ目のコイルに対向する部分に当該電磁石16bのコイルが巻きつけられ、電磁石16cにおける電磁石16aの2つ目のコイルに対向する部分に当該電磁石16cのコイルが巻きつけられる。
電磁石16aの突起部の先端には、当該電磁石16aとガイドレール8の突起部との間の、かごドアの左右方向のギャップを検出するためのギャップセンサ14aが取り付けられる。このギャップセンサ14aはガイドレール8の突起部の先端部分に対向する。
また、電磁石16bの他端には、当該電磁石16bとガイドレール8の突起部との間の、かごドアの前後方向のギャップを検出するためのギャップセンサ14bが取り付けられる。このギャップセンサ14bはガイドレール8の突起部に近接する。
非接触案内装置用制御装置12は、非接触案内装置11の電磁石16のそれぞれのコイルへの印加電流を制御することで、ガイドレール8に対して、電磁石16bと電磁石16cとが対向する方向、およびこの方向に直交する方向に吸引力を作用させる。
図4は、実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、非接触案内装置用制御装置12は、電流検出器21、演算器22、電力供給部23、ロープ揺れ判断部24、通常運転再開指令部25、記憶装置26を有する。
電流検出器21は、非接触案内装置11の電磁石16のコイルに流れる電流値を検出する電流検出手段である。具体的には、電流検出器21は検出対象の電流を電圧信号に変換しており、この電圧信号を電磁石16のコイルに流れている電流値として検出する。
演算器22は、電流検出器21やギャップセンサ14からの信号に基づいて、乗りかご2を非接触案内させるべく電磁石16のコイルに印加する電流を演算する。電力供給部23は、演算器22の演算結果に基づいて電磁石16のコイルに電力を供給する。非接触案内装置用制御装置12は、この電力の供給により乗りかご2の四隅に設置された磁石ユニット11aの吸引力を制御している。
ここで、非接触案内装置用制御装置12は、電磁石16a,16b,16cのコイルの電流をゼロに収束させることで、乗りかご2の重量及び不平衡力の大きさの如何に関わらず、永久磁石15の吸引力だけで乗りかご2を安定に支持する、いわゆるゼロパワー制御を行なっている。
ゼロパワー制御による磁気案内系が構成されることにより、乗りかご2がガイドレール8に対して非接触で安定に支持され、定常状態にあるときには、電磁石16のコイルに流れる電流は零に収束し、乗りかご2の安定支持に必要となる力は全て永久磁石15による磁気力でまかなわれることになる。
これは、乗りかご2の荷重やバランスが変化した場合でも同様である。すなわち、乗りかご2に何らかの外力が加えられた場合、非接触案内装置11とガイドレール8との間の空隙の大きさを所定の大きさにするために過渡的に電磁石16のコイルに電流が流れることになる。そして、再度安定状態になった際には、前述したゼロパワー制御を用いることにより、電磁石16のコイルに流れる電流は零に収束し、この場合に乗りかご2に加わる荷重と、永久磁石15の磁気力によって発生する吸引力とが釣り合う大きさの空隙が形成される。
ロープ揺れ判断部24は、地震の発生によりメインロープ3やコンペンロープ3aが揺れ、この揺れが乗りかご2のかご枠に伝わって当該かご枠が揺れているために通常運転再開が行なえないか否かを、電流検出器21による検出結果である、電磁石16のコイルの電流値の取得結果の大小に基づいて判断する判断手段である。
通常運転再開指令部25は、通常運転の再開が可能であるとロープ揺れ判断部24が判断した場合に、通常運転再開指令をエレベータ制御盤7に出力する通常運転再開手段である。
記憶装置26は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、電流検出器21、演算器22、電力供給部23、ロープ揺れ判断部24、通常運転再開指令部25による処理動作のための制御プログラムを記憶する。
図5は、実施形態におけるエレベータのエレベータ制御盤の構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、エレベータ制御盤7は、荷重検出部31、運転制御手段である運転制御部32、パルス値検出部33、地震検出部34、乗車判断部35、記憶装置36を有する。
荷重検出部31は、荷重センサ13からの信号をもとに乗りかご2の荷重値を検出する。
運転制御部32は、乗りかご2の運転を制御する。詳しくは、運転制御部32は、呼び登録にしたがった通常運転を行なったり、地震発生時に乗りかご2を最寄階に着床させる地震管制運転を行なったりする。
パルス値検出部33は、パルスジェネレータ5からのパルス信号を積算カウントすることで乗りかご2のかご位置を検出する。
地震検出部34は、エレベータが設置される建物内への地震の発生を検出する地震検出手段である。乗車判断部35は、乗りかご2の荷重値の検出の結果をもとに、乗りかご2内に乗客がいないかどうかを判断する。
記憶装置36は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、荷重検出部31、運転制御部32、パルス値検出部33、地震検出部34、乗車判断部35による処理動作のための制御プログラムを記憶する。
次に、ここまで説明した構成のエレベータにおける、地震発生後の通常運転再開の可否を判断するための動作について説明する。図6は、実施形態におけるエレベータにおける地震発生後の通常運転再開の可否の判断処理の一例を示すフローチャートである。
初期状態では、エレベータ制御盤7の運転制御部32により通常運転を行なっているとする。この状態で、エレベータ制御盤7の地震検出部34が、エレベータが設置される建物内への所定の大きさ以上の地震の発生を検出した場合(ステップS1)、運転制御部32は、地震管制運転を開始し(ステップS2)、パルス値検出部33により検出したかご位置にしたがって乗りかご2を最寄階の乗り場に着床させる(ステップS3)。
そして、荷重検出部31により、荷重センサ13からの信号をもとに乗りかご2の荷重値を検出する(ステップS4)。
荷重検出部31による乗りかご2の荷重値の検出の結果、乗りかご2内に乗客がいないと乗車判断部35が判断した場合には(ステップS5のYES)、通常運転中と同様に、非接触案内装置用制御装置12の電流検出器21、演算器22および電力供給部23による、乗りかご2の非接触による案内のための電流制御がなされる。
ロープ揺れ判断部24は、電流検出器21による検出結果である、4つの非接触案内装置11の電磁石16のコイルに流れる電流値をそれぞれ取得する(ステップS6)。
地震の発生によりメインロープ3やコンペンロープ3aが揺れていない場合、もしくはメインロープ3やコンペンロープ3aが揺れていても、その程度が軽微なものである場合、磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔の変動幅は一定範囲内に収まる。この場合、非接触案内装置用制御装置12による電流制御による、4つの非接触案内装置11の何れかの装置の電磁石16のコイルに流れる電流値は所定値内に収まる。
一方、地震の発生によりメインロープ3やコンペンロープ3aの大きな揺れが発生している場合には、磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔はメインロープ3やコンペンロープ3aの揺れが発生していない場合やその程度が軽微なものである場合と比較して大幅に変動する。この場合、非接触案内装置用制御装置12による電流制御の結果、4つの非接触案内装置11の何れかの装置の電磁石16のコイルに流れる電流値が大幅に増加して前述した所定値を超える事になる。
ロープ揺れ判断部24は、4つの非接触案内装置11の何れかの装置の電磁石16のコイルに流れる電流値が記憶装置26に記憶される所定値を超える場合は(ステップS7のNO)、メインロープ3やコンペンロープ3aの大きな揺れが発生して、この揺れが乗りかご2に伝わっているために、非接触による乗りかご2の安全かつ安定した案内が行なえないので、通常運転の再開が行なえないと判断する。
また、ロープ揺れ判断部24は、4つの非接触案内装置11の電磁石16のコイルに流れる電流値が所定値を超えない場合、もしくは電磁石16のコイルに流れる電流値がゼロになった場合は(ステップS7のYES)、メインロープ3やコンペンロープ3aの揺れが収まって、もしくはメインロープ3やコンペンロープ3aの揺れが発生していても、現在の揺れの程度が軽微であるために、非接触による乗りかご2の安全かつ安定した案内が可能であるので、通常運転の再開が可能であると判断する(ステップS8)。すると、通常運転再開指令部25は、通常運転の再開指令をエレベータ制御盤7に出力する(ステップS9)。エレベータ制御盤7の運転制御部32は、通常運転の再開指令を入力すると、乗りかご2の通常運転を再開する。
以上のように、実施形態におけるエレベータでは、地震が発生した場合に、非接触案内のために電磁石のコイルに流れる電流値をもとに、地震発生によりメインロープ3やコンペンロープ3aが大きく揺れているために通常運転再開が行なえないか、もしくは揺れが収まっているために通常運転再開が可能であるかを判断することができる。よって、地震が発生した場合の通常運転の再開までに要する時間を、ロープの揺れの程度に応じた必要最小限の時間に短縮することができる。よって、地震発生時における乗客へのサービス性を不必要に低下させないようにする事ができる。
また、この実施形態では、地震発生後に通常運転が再開可能であると判断した場合には、この通常運転を自動的に再開するので、保守員がエレベータ設置建物に向かう必要なしに、乗客へのサービスを再開することができる。
また、前述した実施形態では、地震発生後における最寄階への着床後、乗りかご2内に乗客がいない場合に通常運転の再開の可否を判断したが、これに限らず、通常運転再開の可否を判断するための前述した電流値の所定値を乗りかご2の荷重状態に応じて計算することで、乗りかご2内に荷物などが置かれている場合でも通常運転再開の可否を判断することもできる。
次に、実施形態の第1の変形例について説明する。図7は、実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成の第1の変形例を示すブロック図である。図7に示した構成では、非接触案内装置用制御装置12は、図4に示した構成と比較して、電力検出手段である電力検出部41をさらに有する。
前述した実施形態では、ロープ揺れ判断部24は、電流検出器21による検出結果である、4つの非接触案内装置11の電磁石16のコイルに流れる電流値をそれぞれ取得すると説明した。このように取得した電流値の大小をもとに通常運転の再開の可否を判断する手法では、1軸方向、ここでは水平方向へのロープ揺れの発生の有無による通常運転再開の可否を判断することはできるが、メインロープ3やコンペンロープ3aが、当該ロープの通常の位置を軸として回転するような揺れの発生の有無による通常運転再開の可否を判断することは出来ない。
この変形例では、電力検出部41は、演算器22の演算結果に基づいて電力供給部23により電磁石16のコイルに供給された電力値を取得する。そして、ロープ揺れ判断部24は、電力検出部41により取得した電力値が記憶装置26に記憶される所定値を超える場合は、メインロープ3やコンペンロープ3aの前述した回転するような大きな揺れが発生しており、非接触による乗りかご2の安全かつ安定した案内が行なえず、かつ、通常運転の再開が行なえないと判断する。
また、ロープ揺れ判断部24は、前述のように取得した電力値が所定値を超えない場合、もしくは当該電力値がゼロになった場合は、メインロープ3やコンペンロープ3aの回転するような揺れが発生していない、もしくはメインロープ3やコンペンロープ3aの回転するような揺れが発生していても、その程度が軽微であるために、非接触による乗りかご2の安全かつ安定した案内が可能であり、通常運転を再開して乗りかご2を走行させる事が可能であると判断する。すると、通常運転再開指令部25は、通常運転の再開指令をエレベータ制御盤7に出力する。
次に、実施形態の第2の変形例について説明する。図8は、実施形態におけるエレベータの非接触案内装置用制御装置の構成の第2の変形例を示すブロック図である。図8に示した構成では、非接触案内装置用制御装置12は、図4に示した構成と比較して、案内制御終了手段である案内制御終了処理部42をさらに有する。
前述した実施形態では、ロープ揺れ判断部24は、地震管制運転の開始後に、電流検出器21による検出結果である、4つの非接触案内装置11の電磁石16のコイルに流れる電流値の大小をもとに、ロープ揺れが発生している事による、通常運転再開の可否を判断すると説明したが、この変形例では、地震管制運転の開始後、つまり通常運転の中止後、電磁石16のコイルに流れる電流値が所定値を超えており、ロープ揺れが発生しているために通常運転再開が行なえないとロープ揺れ判断部24により判断した場合には、案内制御終了処理部42は、電力供給部23による電磁石16のコイルへの電力供給を中止することで非接触による乗りかご2の案内制御を終了させる。
この場合、乗りかご2への拘束力が弱められるので、この乗りかご2がメインロープ3やコンペンロープ3aの揺れを動的に吸収することができ、この揺れが通常運転再開可能になるように収まるまでの時間を短縮することができる。
前述したように電磁石16のコイルへの電力供給が中止されている状態では、ロープ揺れ判断部24は、前述した実施形態のように、電磁石16のコイルへの電流値に基づいて通常運転再開の可否を判断する事はできない。
前述した実施形態で説明したように、地震の発生によりメインロープ3やコンペンロープ3aが揺れていない場合、もしくはメインロープ3やコンペンロープ3aが揺れていても、その程度が軽微なものである場合、磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔の変動幅は一定範囲内に収まり、メインロープ3やコンペンロープ3aの大きな揺れが発生している場合には、磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔はメインロープ3やコンペンロープ3aの揺れが発生していない場合と比較して大幅に変動する。
そこで、本変形例では、案内制御終了処理部42による、電磁石16のコイルへの電力供給の中止後、ロープ揺れ判断部24は、ギャップセンサ14からの信号で示される磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔の変動幅が記憶装置26に記憶される所定値を超える場合には、メインロープ3やコンペンロープ3aの揺れのために通常運転の再開が行なえないと判断する。
また、ロープ揺れ判断部24は、前述した電力供給の中止後、ギャップセンサ14からの信号で示される磁石ユニット11aとガイドレール8との間隔の変動幅が記憶装置26に記憶される所定値を超えない場合には、メインロープ3やコンペンロープ3aの揺れが収まる、もしくは現在の揺れの程度が軽微であるために通常運転の再開が行なえると判断する。
つまり、本変形例では、ロープ揺れ判断部24は、通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくはロープが揺れているために通常運転が再開可能でないかを電流検出値に基づいて判断する第1の判断手段として機能する。
また、ロープ揺れ判断部24は、案内制御の終了後、通常運転が再開可能であるか、もしくはロープが揺れているために通常運転が再開可能でないかをギャップセンサによる検出値に基づいて判断する第2の判断手段として機能する。
このように、ギャップセンサ14からの信号に基づいて通常運転の再開が可能であるか否かを判断することで、電磁石16のコイルへの電力供給が中止されている状態でも、通常運転の再開の可否を判断することができる。
これらの実施形態によれば、地震発生に伴う通常運転停止後の当該通常運転の再開までの余分な待機時間を削減するエレベータを提供することができる。
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…巻上機、2…乗りかご、3…メインロープ、4…吊り合い重り、5…パルスジェネレータ、6…そらせシーブ、7…エレベータ制御盤、8…ガイドレール、9…テールコード、10…昇降路、11…非接触案内装置、11a…磁石ユニット、12…非接触案内装置用制御装置、13…荷重センサ、14…ギャップセンサ、15…永久磁石、16…電磁石、21…電流検出器、22…演算器、23…電力供給部、24…ロープ揺れ判断部、25…通常運転再開指令部、31…荷重検出部、32…運転制御部、33…パルス値検出部、34…地震検出部、35…乗車判断部、26,36…記憶装置、41…電力検出部、42…案内制御終了処理部。

Claims (6)

  1. 昇降路内に上下方向に敷設されたガイドレールと、
    シーブに巻き掛けられてロープを介してカウンタウエイトに連結されて吊り下げられて、前記ガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、
    前記乗りかごに搭載され、前記ガイドレールと空隙を介して対向する電磁石、および前記空隙において前記電磁石と磁路を共有するように配置されるとともに前記乗りかごを案内するのに必要な起磁力を供給する永久磁石を有する磁石ユニットと、
    前記電磁石が前記空隙および前記ガイドレールと形成する磁気回路の前記空隙における状態を検出するセンサ部と、
    前記センサ部の出力に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御して前記磁気回路を安定化させ、前記乗りかごを前記ガイドレールに対して非接触で案内する案内制御手段と、
    地震の発生を検出する地震検出手段と、
    前記乗りかごの通常運転中に前記地震検出手段により地震の発生を検出した場合に、当該乗りかごの通常運転を中止する運転制御手段と、
    前記電磁石の励磁電流値を検出する電流検出手段と、
    前記運転制御手段による通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくは前記地震の発生により前記ロープが揺れているために前記通常運転が再開可能でないかを前記電流検出手段による検出値に基づいて判断する判断手段と、
    前記通常運転が再開可能であると前記判断手段により判断した場合に、当該通常運転を再開する通常運転再開手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータ。
  2. 前記運転制御手段は、
    前記乗りかごの通常運転中に前記地震検出手段により地震の発生を検出した場合に、当該乗りかごを所定の階床に停止させ、
    前記電流検出手段は、
    前記運転制御手段による前記乗りかごの停止後に前記電磁石の励磁電流値を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  3. 前記判断手段は、
    前記電流検出手段による検出値が所定値を超える場合に、前記通常運転が再開可能でないと判断し、前記電流検出手段による検出値が前記所定値を超えない場合に、前記通常運転が再開可能であると判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  4. 前記運転制御手段による前記乗りかごの停止時に前記乗りかご内に乗客が乗車しているか否かを判断する乗車判断手段をさらに備え、
    前記電流検出手段は、
    前記乗りかご内に乗客が乗車していないと前記乗車判断手段により判断した場合に、前記電磁石の励磁電流値を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  5. 昇降路内に上下方向に敷設されたガイドレールと、
    シーブに巻き掛けられてロープを介してカウンタウエイトに連結されて吊り下げられて、前記ガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、
    前記乗りかごに搭載され、前記ガイドレールと空隙を介して対向する電磁石、および前記空隙において前記電磁石と磁路を共有するように配置されるとともに前記乗りかごを案内するのに必要な起磁力を供給する永久磁石を有する磁石ユニットと、
    前記電磁石が前記空隙および前記ガイドレールと形成する磁気回路の前記空隙における状態を検出するセンサ部と、
    前記センサ部の出力に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御して前記磁気回路を安定化させ、前記乗りかごを前記ガイドレールに対して非接触で案内する案内制御手段と、
    地震の発生を検出する地震検出手段と、
    前記乗りかごの通常運転中に前記地震検出手段により地震の発生を検出した場合に、当該乗りかごの通常運転を中止する運転制御手段と、
    前記電磁石に供給される電力値を検出する電力検出手段と、
    前記運転制御手段による通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくは前記地震の発生により前記ロープが揺れているために前記通常運転が再開可能でないかを前記電力検出手段による検出値に基づいて判断する判断手段と、
    前記通常運転が再開可能であると前記判断手段により判断した場合に、当該通常運転を再開する通常運転再開手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータ。
  6. 昇降路内に上下方向に敷設されたガイドレールと、
    シーブに巻き掛けられてロープを介してカウンタウエイトに連結されて吊り下げられて、前記ガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、
    前記乗りかごに搭載され、前記ガイドレールと空隙を介して対向する電磁石、および前記空隙において前記電磁石と磁路を共有するように配置されるとともに前記乗りかごを案内するのに必要な起磁力を供給する永久磁石を有する磁石ユニットと、
    前記電磁石が前記空隙および前記ガイドレールと形成する磁気回路の前記空隙における状態を検出するセンサ部と、
    前記センサ部の出力に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御して前記磁気回路を安定化させ、前記乗りかごを前記ガイドレールに対して非接触で案内する案内制御手段と、
    地震の発生を検出する地震検出手段と、
    前記乗りかごの通常運転中に前記地震検出手段により地震の発生を検出した場合に、当該乗りかごの通常運転を中止する運転制御手段と、
    前記電磁石の励磁電流値を検出する電流検出手段と、
    前記運転制御手段による通常運転の中止後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくは前記地震の発生により前記ロープが揺れているために前記通常運転が再開可能でないかを前記電流検出手段による検出値に基づいて判断する第1の判断手段と、
    前記通常運転が再開可能でないと前記第1の判断手段により判断した場合に、前記電磁石への励磁電流が流れないようにする案内制御終了手段と、
    前記案内制御終了手段による動作後、当該通常運転が再開可能であるか、もしくは前記ロープが揺れているために前記通常運転が再開可能でないかを前記センサ部による検出値に基づいて判断する第2の判断手段と、
    前記通常運転が再開可能であると前記第2の判断手段により判断した場合に、当該通常運転を再開する通常運転再開手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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