JP2009126675A - エレベータ装置及び振動抑制装置 - Google Patents

エレベータ装置及び振動抑制装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高度な乗り心地の良さ及び偏荷重への頑丈性を満たしつつ、省エネルギーを達成するかごの振動抑制装置を備えたエレベータ装置を提供する。
【解決手段】 2片の永久磁石14は、互いに同極が対向するように配設されている。永久磁石14はヨーク17に固定されている。コイル15の上端はアーム18の下端に固定されており、これらは共に上下に駆動する。アーム18がかご室13によってかご枠11に向かう方向へ押されると、コイル15も共にかご枠11の方向に変位する。これに従ってコイル15は永久磁石14が発生する磁束中を移動する。するとコイル15に起電力が発生し、コイル15の内側にローレンツ力がかご室13の方向に発生する。このローレンツ力によりコイル15がかご室13の方向に変位することによって、アーム18はかご室13を上方向へ押し返す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エレベータ装置のかご昇降時においてかごに発生する水平方向の振動を抑制する振動抑制装置を備えたエレベータ装置に関する。
ビルの高層化に伴ってエレベータ装置のかごは、走行中に振動を受けやすくなる。特に、かごの昇降運動に対して水平方向の振動を受けることになる。この振動の大きな原因の一つに、昇降運動するエレベータ装置のかごを案内支持するガイドレールがある。ガイドレールは、製造上の加工精度の問題や据付時の運搬および調整作業の容易さから、ある一定の長さおよび重さを持つパーツを複数個つなぎあわせることで実現されるものである。このため、ガイドレールには、パーツ自体の曲がりやパーツの継ぎ目が必ず存在することになる。この曲がりや継ぎ目によって、昇降運動するかごはその昇降速度に応じて繰り返し振動を受ける。その結果、かごの昇降時において水平方向のかご振動が発生する。
そこで、エレベータ装置のかごの乗り心地を良くするために、パーツで構成されたガイドレールができるだけ真直になるように、ガイドレールの加工や据付が厳しく管理されることで、かご振動の低減化が実現されてきた。しかしながら、ガイドレールの経年的な変形に伴い、長期に渡ってエレベータ装置の乗り心地を維持することは容易ではない。このことから、エレベータ装置では、ガイドレールの加工や据付の管理によるかご振動の低減対策の他に、ガイドレールとかごとの間で振動を低減する対策として、防振ゴムやバネなどの弾性体をガイドレールとかごとの間に設ける機械的な制振対策がなされている。これらの機械的な対策は、弾性体(防振ゴムやバネ)における振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで振動低減を実現するものである。ただし、この機械的な対策による制振度(振動を低減する度合い)の調整は、その弾性体の大きさや形状を工夫することで実現されるため、ガイドレール等ごとの間におけるスペース(弾性体の設置スペース)の制限により、結果的には充分な制振をできないという大きな問題があった。
このような背景から、水平方向のかご振動を低減する上で、制振度の調整が容易で、かつ充分な制振が実現できる振動抑制装置として電気的な制振方法が検討されるようになった。例えば、特開2001−122555号公報にて開示されているアクチュエーターを有するガイド装置が提案されている。ただし、このガイド装置は、電気的な制振方法と上述の機械的な制振対策を併用しているものである。実際、従来における電気的な制振方法を採用した制御装置(振動抑制装置)では、電気的な制振方法と上述の機械的な制振対策が併用されることが標準的である。このように電気的な制振方法と機械的な制振対策を併用することで、上述のガイドレールに起因する振動だけでなく、かご内の乗客による荷重アンバランスに起因するかごの倒れを伴う振動、その他、かご側周辺機器(例えば、かご内の照明機器やかご上にあるエレベータドア開閉装置の電動機など)への電力を供給するための制御ケーブルの自重に起因するかごの倒れを伴う振動にも対応できると考えられる。
特開2001−122555号公報
しかし、従来のような電気的な制振方法(機械的な制振方法も併用)を採用した振動抑制装置では、振動抑制装置への電力供給が停電により停止する場合、あるいは振動抑制装置自体が故障した場合に、機械的な制振方法のみで振動を低減することになるため、制振性能が著しく低下してしまうという問題があった。さらに、例えば建物の高層化に伴い大きくなるかごの振動を低減するためには、電気的な振動抑制装置が要する電力が大きくなるという問題があった。また、前述した制御ケーブルの電圧低下を防ぐために電源供給用の電線(ライン)を多並列化せざるを得なくなり、その結果、制御ケーブルの重量が増大することで、制御ケーブルを含むかご全体の昇降運動を駆動する巻き上げ機が必要とする駆動エネルギーも大きくなるという問題があった。
したがって、振動抑制装置への電力供給が停電により停止する場合、あるいは振動抑制装置自体が故障した場合においても有効なかごの振動低減を実現する振動抑制装置、および振動抑制装置が要する電力及び駆動エネルギーの省エネルギー化を実現するエレベータ装置の開発が望まれる。本発明の目的は、上述した問題を解決するかごの振動抑制装置を備えたエレベータ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。
本発明は、昇降路内を昇降するかごと、かごの昇降を案内するかご用案内レールと、かごを吊る懸架手段と、懸架手段を駆動する巻き上げ機と、かごの昇降を制御する制御手段と、かごの振動を抑制する振動抑制装置とを備え、振動抑制装置は、かごとかご用案内レールとの間に装着され、かごの水平方向の位置変位に基づき、永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルと鉄心との相対位置が変位するとともに、コイルと鉄心との相対変位に基づき、コイルに起電力が発生することにより、かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とする。
また、昇降路内を昇降するかごと、かごの昇降を案内するかご用案内レールと、かごを吊る懸架手段と、懸架手段を駆動する巻き上げ機と、かごの昇降を制御する制御手段と、かごの振動を抑制する振動抑制装置とを備え、振動抑制装置は、かごとかご用案内レールとの間に装着され、永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルへの電流が供給される時には、供給される電流に基づいてかごの加速方向と逆方向に力を発生させ、コイルへの電流が供給されない時には、かごの水平方向の位置変位に基づき、コイルと鉄心との相対位置が変位するとともに、コイルと鉄心との相対変位に基づき、コイルに起電力が発生することにより、かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とする。
また、かごの状態に基づいて、コイルへ電流供給を行うかどうかを決定することを特徴とする。
また、かごの水平方向の振動を検出する振動検出手段を備え、制御手段は、振動検出手段から受信した振動信号に基づいて振動抑制装置が発生すべき力を算出するとともに、力を発生させる電流をコイルに供給することを特徴とする。
また、かごはかご枠とその内側にあるかご室とから成り、振動抑制装置は、かご枠とかご室との間に弾性体と共に装着され、またはガイドローラーに装着されることを特徴とする。
本発明によれば、エレベータのかごの振動によってコイルと鉄心との相対位置が変位し、コイルが永久磁石から発生する磁束内を移動する。するとコイルに起電力が発生することによって、振動抑制装置はローレンツ力により振動と逆方向にかごを押し返す。従って、振動抑制装置のコイルに電力の供給を要さずにも、かごの制振が可能となり、ひいては、適度な乗り心地を保つとともに省エネルギーが実現される。
また、振動抑制装置のコイルに電流が供給される場合は、電流の量に比例したローレンツ力がコイルまたは鉄心を駆動させ、振動抑制装置は振動と逆方向にかごを押し返す。一方、振動抑制装置のコイルに電流が供給されない場合でも、コイルと鉄心との相対変位に基づき、コイルに起電力が発生することにより電力の供給を要さずにかごの制振が可能となる。よって、この振動抑制装置は、電力供給がされている場合とされていない場合の、両方の場合で制振することができる。電流が供給される場合の制振能力は、電流が供給されない場合の制振能力より優れている点で有利であり、電流が供給されない場合の制振は省エネルギーの面で有利である。よって、高度な乗り心地の良さを追求する場合には電流を供給し、適度な乗り心地の良さを保ちながら省エネルギーをも追求する場合には電流を供給しない、など、二つの機能を持つことで、幅広い要望に応えることができる振動抑制装置を提供することができる。
また、制御手段がエレベータ装置のかごの状態、すなわちかご内の乗客の有無、かごの振動の加速度などの条件に対応させながら、振動抑制装置のコイルに電流を供給する場合としない場合を決定でき、かごの状態に応じて制振方法を変更することに基づく省エネルギーを実現することができる。
また、振動抑制装置のコイルに電流を供給する場合において、制御手段が振動検出手段によってエレベータ装置のかごに生じる水平方向の振動を検出することで、検出された振動に対して効果的な制振が実現される。
また、かご枠とかご室との間に更にゴムやバネ等の弾性体、または、ガイドローラー等の機械的な振動抑制手段と併用することによって、これら機械的な振動抑制手段と本振動抑制装置が、かご室内の乗客等による偏荷重に起因するかごの振動を抑制し、かごの相乗的な制振が可能となる。
また、エレベータのかごの振動によってコイルと鉄心との相対位置が変位し、コイルが永久磁石から発生する磁束内を移動する。するとコイルに起電力が発生することによって、振動抑制装置はローレンツ力により振動と逆方向にかごを押し返す。振動抑制装置のコイルが電源から遮断されているため、電力の供給を要さずにかごの制振が可能である。よって、電流を供給せずに制振できるため、省エネルギーが実現される。この振動抑制装置は、かご室とかご用案内レールとの間であればどこに装着されてもよく、装着場所の例としては、かご枠とかご室の間またはガイドローラーである。
また、振動抑制装置のコイルに電流が供給される場合は、電流の量に比例したローレンツ力がコイルまたは鉄心を駆動させ、振動抑制装置は振動と逆方向にかごを押し返す。一方、振動抑制装置のコイルに電流が供給されない場合でも、コイルと鉄心との相対変位に基づき、コイルに起電力が発生することにより電力の供給を要さずにかごの制振が可能となる。よって、この振動抑制装置は、電力供給がされている場合とされていない場合の、両方の場合で制振することができる。電流が供給される場合の制振能力は、電流が供給されない場合の制振能力より優れている点で有利であり、電流が供給されない場合の制振は省エネルギーの面で有利である。よって、高度な乗り心地の良さを追求する場合には電流を供給し、適度な乗り心地の良さを保ちながら省エネルギーをも追求する場合には電流を供給しない、など、二つの機能を持つことで、幅広い要望に応えることができる振動抑制装置を提供することができる。
また、振動抑制装置がかご枠とかご室の間またはガイドローラーに装着されている。かご室内の乗客等による偏荷重に起因する振動が大きいため、前者の場合はかご枠とかご室との間に更にゴムやバネ等の弾性体と、後者の場合はガイドローラーと併用することによって、これら機械的な振動抑制手段がかごの振動の一部を抑制し、かごの相乗的な制振が可能となるとともに、本発明の振動抑制装置の負担を軽減する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態.
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置の全体図である。かご1は昇降路内を上下に昇降して乗客または荷物を所望の階床に運ぶ。かご用案内レール2は、かご1の昇降を案内するレールであり、かごの両側に配置され、昇降路に固定されている。かご1およびカウンターウェイト9は懸架手段3によって吊り下げられており、カウンターウェイト9はかご1と反対方向に昇降する。懸架手段3は、主にロープ、鎖、またはベルトなどによって構成される。また、巻き上げ機4は、懸架手段3が巻き掛けられるシーブ部と、このシーブ部を駆動するモータ部とから構成される。従って、モータ部の駆動によって、シーブ部が回転して懸架手段3を介して、かご1およびカウンターウェイト9を昇降させる。
かごの昇降を制御する制御手段は、エレベータ制御盤5と、かご上制御盤6と、制御ケーブル8と、以下で説明する振動抑制装置制御盤7、21、38と、から構成される。具体的には、エレベータ制御盤5は巻き上げ機4に駆動指令をだすことによって巻き上げ機4を駆動させてかご1の昇降を制御し、かご上制御盤6はかごドアの制御等を行う。この際、エレベータ制御盤5は制御ケーブル8を通してかご上制御盤6にエレベータ昇降に関する制御指令を行う。振動抑制装置制御盤7は、かご1の水平方向の振動抑制の制御をする。ガイドローラー10は、かご1に装着されており、かご用案内レール2と係合することによって、かご1を支持する。ただし、図1に図示されたエレベータ装置は一例に過ぎず、本発明の課題を解決することの本質を害しない限りにおいては、他の構成を有したエレベータ装置に本発明を適用できることは言うまでもない。
図2〜5を参照して、本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置について詳細に説明する。図2は、第1の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図である。図3は、第1の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図である。図4及び図5については、後述にて説明する。かご用案内レール2は乗り場から見てかご枠11の両側に配設され、かご枠11の昇降を案内する。かご枠11に取り付けられた4つのガイドローラー10はかご用案内レール2にそれぞれ係合し、かご用案内レール2に沿ってガイドローラー10の回転動作による滑り接触によって、かご1の昇降が支持される。ガイドローラー10の代わりに図示しないすべり摩擦を伴うシューを用いたスライドシューを代用してもよい。かご枠11は振動抑制装置12を介してかご室13を支持する。ここで、かご枠11及びかご室13によってかご1は構成される。
図3において、振動抑制装置12a及び12bは乗り場から見て横方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置12c及び12dは乗り場から見て左側前後方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置12e及び12fは乗り場から見て右側前後方向の振動の抑制を行うようにそれぞれ配設されている。以下、振動抑制装置12a〜12fを総して振動抑制装置12と称す。
図4は、振動抑制装置12を昇降路の上方から見た図である。図5は図4における制振抑制装置12のA−A断面図である。2片の永久磁石14は、互いにN極が対向するように配設されている。代わりに、互いにS極が対向するように配設されてもよい。また、永久磁石14はヨーク17に固定されており、コイル15から一定のギャップを介して、コイル15の両側に配設されている。コイル15の上端はアーム18の下端に固定されており、これらは共に上下に駆動する。また、コイル15の両端は短絡されている。鉄心16及びヨーク17は、共に鉄で形成されており、下面がかご枠11に固定されている。また、鉄心16はコイル15の内側を通り、アーム18は鉄心16及びヨーク17の外側を覆うように配設されている。アーム18の上面はかご室13に固定され、コイル15が上下に駆動することにより、共にアーム18も上下に駆動され、かご室13を押したり引いたりができる。以下に、これらの動作を説明する。
永久磁石14から発生する磁束は、N極から鉄心16を通り、そしてヨーク17を辿ってからS極に収束する。この磁束はコイル15を貫く。ここで、アーム18がかご室13によってかご枠11に向かう方向へ押されると、コイル15も共にかご枠11の方向に変位する。これに従ってコイル15は永久磁石14が発生する磁束中を移動する。するとコイル15に起電力が発生し、コイル15の内側にローレンツ力がかご室13の方向に発生する。このローレンツ力によりコイル15がかご室13の方向に変位する。コイル15がかご室13の方向に変位することによって、アーム18はかご室13を上方向へ押し返す。逆に、かご室13がアーム18をかご枠11から遠ざかる方向へ引っ張ると、同様にしてローレンツ力がかご枠11の方向に発生し、コイル15及びアーム18はかご室13をかご枠11の方向へ引っ張り戻す。(以下、本明細書中ではこのような技術的思想によりエレベータ装置の振動抑制を行うことを「電気ブレーキ制振」と称す。)つまり、かご室13の水平方向の位置変位に基づき、永久磁石14が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイル15と鉄心16との相対位置が変位するとともに、このコイル15と鉄心16との相対変位に基づき、コイル15に起電力が発生することにより、かご室13の水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させる。
このように構成された振動抑制装置12a〜12fは、それぞれがかご室13の水平方向の振動を低減するように働く。例えば、かご室13が乗り場側から見て右方向へ変位すると、振動抑制装置12bは左方向にかご室13を押し返し、振動抑制装置12aは左方向にかご室13を引っ張り返す。こうして2つ以上の振動抑制装置12が同方向にローレンツ力を発生させることによって、制振能力の相乗効果により、効果的な制振が実現できる。また、コイル15に発生する起電力は、コイル15が鉄心16及び永久磁石14の間を変位することによって発生するので、第1の実施形態での振動抑制装置12は電力供給を要さない。よって、電流を供給せずに制振できるため、省エネルギーが実現される。
また、従来の技術のように電力供給を要する制振装置を用いたエレベータ装置では、停電や制振装置の電気回路やシステムの故障などによって、制振装置が作動しなくなると、制振能力が低下してしまうという問題があった。第1の実施形態での振動抑制装置12は、停電や制振装置の電気回路やシステムの故障などの場合においても、電力供給を要さないで制振できる構成のため、このような問題が生じることがない。
以上に説明した図2〜5におけるエレベータ装置の構造及び構成要素の配置や、振動抑制装置12の構造及び配置される位置は、一例に過ぎず、上記に示す技術的思想に基づくものである限り、いかなる変形も可能である。例えば、第1の実施形態で示された振動抑制装置12は、コイル15が固定された鉄心16及び永久磁石14に対して変位するが、逆にコイル15に対して鉄心16及び永久磁石14が変位するように変形しても良い。
第1の実施形態で示されたエレベータ装置には、振動抑制装置12のみがかご枠11とかご室13の間に装着されているが、かご室13内の乗客等による偏荷重(かごの重心に対する乗客荷重の不均一性)等に起因してかご1の昇降時に振動が生じるため、この場合はかご枠11とかご室13との間に更にゴムやバネ等の弾性体や、他の機械的な制振手段と併用すると、かご室13の相乗的な制振が可能である。また、第1の実施形態の振動抑制装置12は、かご室13の水平方向の制振をするために、かご室13とかご用案内レール2との間であればどこに装着されてもよい。よって、例えばガイドローラー10に装着することも効果的である。ガイドローラー10に装着すると、別途振動抑制装置を配置するスペースを要することなく、機械的及び電気的な振動抑制手段の併用によって、かご室13の効果的な制振が可能となる。
第2の実施形態.
図6〜11を参照して、本発明の第2の実施形態に係るエレベータ装置について説明する。図6は、第2の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図である。図7は、第2の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図である。図8〜11については、後述にて説明する。かご用案内レール2は乗り場から見てかご枠11の両側に配設され、かご枠11の昇降を案内する。かご枠11に取り付けられた4つのガイドローラー10はかご用案内レール2にそれぞれ係合する。ガイドローラー10の代わりに図示しないスライドシューを代用してもよい。かご枠11は振動抑制装置19を介してかご室13を支持する。ここで、かご枠11及びかご室13は、かご1を構成する。
図7において、振動抑制装置19a及び19bは乗り場から見て横方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置19c及び19dは乗り場から見て左側前後方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置19e及び19fは乗り場から見て右側前後方向の振動の抑制を行うようにそれぞれ装着されている。図6の振動検出手段20は、かご室13に装着されており、かご室13の水平方向の振動を検出し、検出した振動を図7に示すx、y方向の振動信号へと変換し、変換したx、y方向の振動信号を振動抑制装置制御盤21に出力(送信)する。振動抑制装置制御盤21は、かご枠11に装着されており、入力(受信)されたx、y方向の振動信号に基づいて、振動抑制装置19が振動検出手段20にて検出された振動を低減するに要する力を算出する。振動抑制装置制御盤21は、算出した力を発生させるに要する電流を振動抑制装置19に供給する。
図8は、振動抑制装置19を昇降路の上方から見た図である。図9は振動抑制装置19のB−B断面図である。2片の永久磁石22は、互いにN極が対向するように配設されている。代わりに、互いにS極が対向するように配設されてもよい。また、永久磁石22はヨーク25に固定されており、コイル23から一定のギャップを介して、コイル23の両側に配設されている。コイル23の上端はアーム26の下端に固定されており、これらは共に上下に駆動する。鉄心24及びヨーク25は、共に鉄で形成されており、下面がかご枠11に固定されている。また、鉄心24はコイル23の内側を通り、アーム26は鉄心24及びヨーク25の外側を覆うように配設されている。アーム26の上面はかご室13に固定され、コイル23が上下に駆動することにより、共にアーム26も上下に駆動され、かご室13を押したり引いたりができる。
図10は、第2の実施形態の振動抑制装置19及び振動抑制装置制御盤21の関係を示すシステム構成図である。振動抑制装置制御盤21の内部には、ノーマリークローズの電磁開閉器27、メイン電力源28、ノーマリーオープンの電磁開閉器29、インバーター30、制振制御コントローラー31が配設されている。振動抑制装置19のコイル23の両端は、ノーマリークローズの電磁開閉器27で繋がれている。また、コイル23は、メイン電力源28、ノーマリーオープンの電磁開閉器29及びインバーター30を含む回路を構成している。インバーター30には、回路に制御指令を与える制振制御コントローラー31が接続されている。以下に、これらの動作を説明する。
制振制御コントローラー31がノーマリークローズの電磁開閉器27をON(接続)にし、ノーマリーオープンの電磁開閉器29をOFF(開放)にすると、振動抑制装置19にはメイン電力源28からの電力供給が絶たれる。また、振動抑制装置19のコイル23の両端が短絡されているため、コイル23への電流が供給されない場合となり、振動抑制装置19は第1の実施形態の振動抑制装置14と同じ動作をするようになる。つまり電気ブレーキ制振によりエレベータ装置の振動抑制が可能になる。
制振制御コントローラー31がノーマリークローズの電磁開閉器27をOFFにし、ノーマリーオープンの電磁開閉器29をONにすると、振動抑制装置19にはメイン電力源28からの電力供給がされる。メイン電力源28からコイル23に電流が供給されると、供給される電流の量と向きによって、コイル23に働くローレンツ力の大きさとその駆動方向(かご室13の方向またはかご枠11の方向)が決定される。このローレンツ力を制御することによって、かご室13に生じる振動を効果的に低減できる。(以下、本明細書ではこのような技術的思想によりエレベータ装置の振動抑制を行うことを「電力供給制振」と称す。)
図11は、ノーマリークローズの電磁開閉器27及びノーマリーオープンの電磁開閉器29の開閉指令回路図である。つまり、制振制御コントローラー31がノーマリークローズの電磁開閉器27,ノーマリーオープンの電磁開閉器29の開閉指令(ON/OFF指令)を行うことによって、コイル23への電流供給の制御を行う。この開閉指令回路は、トランジスタ32、電磁開閉器用電力源33、ノーマリークローズの電磁開閉器27用コイル34、及びノーマリーオープンの電磁開閉器29用コイル35とから構成され、振動抑制装置制御盤21の内部に配設されている。
制振制御コントローラー31からの開閉指令によりトランジスタ32がONすると、電磁開閉器用電力源33からノーマリークローズの電磁開閉器27用コイル34及びノーマリーオープンの電磁開閉器29用コイル35に電力が供給される。すると電磁開閉器用電力源33からノーマリークローズの電磁開閉器27はOFFされ、ノーマリーオープンの電磁開閉器29はONされる。逆に、制振制御コントローラー31からの開閉指令によりトランジスタ32がOFFすると、電磁開閉器用電力源33からノーマリークローズの電磁開閉器27用コイル34及びノーマリーオープンの電磁開閉器29用コイル35に電力が遮断される。すると電磁開閉器用電力源33からノーマリークローズの電磁開閉器27はONになり、ノーマリーオープンの電磁開閉器29はOFFになる。この開閉指令回路の構成は直列となっているため、ノーマリークローズの電磁開閉器27用コイル34及びノーマリーオープンの電磁開閉器29用コイル35への電力供給は同時に行われ、ノーマリークローズの電磁開閉器27及びノーマリーオープンの電磁開閉器29の同時ON状態は回避される。これは、図11の回路が故障した場合においても同様である。以下に、電力供給制振の動作を説明する。
まず、振動検出手段20がかご室13の水平方向の振動を検出し、検出した振動を図7に示すx、y方向の振動信号へと変換し、変換したx、y方向の振動信号を制振制御用コントローラー31に送信する。制振制御用コントローラー31は、受信したx、y方向の振動信号に基づいて、振動抑制装置19が振動検出手段20にて検出された振動を低減するに要するローレンツ力を算出する。さらに制振制御用コントローラー31は、振動抑制装置19が算出したローレンツ力を発生させるに要する電流の量と向きを制御するよう、インバーター30に対し指令する。インバーター30は、制振制御用コントローラー31からの指令通りの電流の量と向きを、振動抑制装置19に供給する。
このように構成された振動抑制装置19a〜19fは、それぞれがかご室13の水平方向の振動を低減するように働く。例えば、かご室13が乗り場側から見て右方向へ変位すると、振動抑制装置19bは左方向にかご室13を押し返し、振動抑制装置19aは左方向にかご室13を引っ張り返す。こうして2つ以上の振動抑制装置が同方向にローレンツ力を発生させることによって、2つ以上の振動抑制装置の制振力の相乗効果により、効果的な制振が実現できる。
第2の実施形態では、制振制御用コントローラー31がノーマリークローズの電磁開閉器27に開閉指令を行うことにより、電気ブレーキ制振と電力供給制振とを切り替えて振動抑制装置19を作動させることができる。ここで、電力供給制振は、電気ブレーキ制振と異なり、電力供給を要するが、制振能力は電気ブレーキ制振より優れている点で有利である。
また、従来の技術のように電力供給を要する制振装置を用いたエレベータ装置では、停電や制振装置の電気回路やシステムの故障などによって、制振装置が作動しなくなると、制振能力が低下してしまうという問題があった。しかし、第2の実施形態での振動抑制装置19は、ノーマリークローズの電磁開閉器27を備えていることにより、振動抑制装置のシステムへの電力供給が途絶えてしまっても、自動的にノーマリークローズの電磁開閉器27がONし、すなわち自動的に電気ブレーキ制振が替わってエレベータ装置の制振を続けるので、このような問題を解決したといえる。さらに、部分的に振動抑制装置のシステムの故障などの異常が発生した場合でも、故障などに該当する振動抑制装置だけを電気ブレーキ制振に切り替えることによって、全体的なエレベータ装置の制振能力が低下されることを防ぐことができる。
以上に説明した図6〜11におけるエレベータ装置の構造及び構成要素の配置や、振動抑制装置19、振動抑制装置19のシステム及びノーマリークローズの電磁開閉器27及びノーマリーオープンの電磁開閉器29の開閉指令回路図の構造及び配置の位置は、一例に過ぎず、上記に示す技術的思想に基づくものである限り、いかなる変形も可能である。例えば、第2の実施形態で示された振動抑制装置19は、コイル23が固定された鉄心24及び永久磁石22に対して変位するが、逆にコイル23に対して鉄心24及び永久磁石22が変位するように変形しても良い。
第2の実施形態で示されたエレベータ装置には、振動抑制装置19がかご枠11とかご室13の間に装着されているが、かご室13内の乗客等による偏荷重に起因する振動が大きいため、この場合はかご枠11とかご室13との間に更にゴムやバネ等の弾性体や、他の機械的な制振手段と併用すると、かご室13の効果的な制振が可能である。また、第2の実施形態の振動抑制装置19は、かご室13の水平方向の制振をするために、かご室13とかご用案内レール2との間であればどこに装着されてもよい。よって、例えばガイドローラー10に装着することも効果的である。ガイドローラー10に装着すると、別途振動抑制装置を配置するスペースを要することなく、機械的な振動抑制手段と併用をすることによって、かご室13の効果的な制振が可能となる。
また、図11における開閉指令回路図は、これの他にも、ノーマリーオープン及びノーマリークローズの複数接点を持ち、単独コイルによって動作する電磁開閉器を用いても、同様の効果が得られる。
第3の実施形態.
本実施の形態では、エレベータ制御盤5、振動検出手段37、及び秤装置39から得られる情報に基づき、電気ブレーキ制振及び電力供給制振のいずれかを選択するエレベータ装置につき、図12〜15を参照して説明する。図12は、第3の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図である。図13は、第3の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図である。図14及び図15については、後述にて説明する。かご用案内レール2は乗り場から見てかご枠11の両側に配設され、かご枠11の昇降を案内する。かご枠11に取り付けられた4つのガイドローラー10はかご用案内レール2にそれぞれ係合する。ガイドローラー10の代わりに図示しないスライドシューを代用してもよい。かご枠11は振動抑制装置36を介してかご室13を支持する。ここで、かご枠11及びかご室13は、かご1を構成する。
図13において、振動抑制装置36a及び36bは乗り場から見て横方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置36c及び36dは乗り場から見て左側前後方向の振動の抑制を行い、振動抑制装置36e及び36fは乗り場から見て右側前後方向の振動の抑制を行うようにそれぞれ装着されている。図12の振動検出手段37は、かご室13に装着されており、かご室13の水平方向の振動を検出し、検出した振動を図13に示すx、y方向の振動信号へと変換し、変換したx、y方向の振動信号を振動抑制装置制御盤38に送信する。秤装置39は、かご室13の床下に装着されており、かご室13内の重量を測定し、測定した重量の情報を振動抑制装置制御盤38に送信する。
また、図1に図示されるエレベータ制御盤5は、エレベータ装置の運行状態、すなわちかご1が走行中あるいは停止中の状態にあるか等の情報を振動抑制装置制御盤38に送信する。振動抑制装置制御盤38は、かご枠11に装着されており、受信したかご室13のx、y方向の振動信号、かご室13内の重量情報、及びエレベータ装置の運行状態の情報に基づいて、電力供給制振と電気ブレーキ制振との切り替えを行い、さらに電力供給制振を行っている間は振動抑制装置36が振動検出手段37にて検出された振動を低減するに要する力を算出し、算出した力を発生させるに要する電流を振動抑制装置36に供給する。
振動抑制装置36は、第2の実施形態の振動抑制装置19と同様に、図8及び図9のような構成をとる。
図14は、第3の実施形態の振動抑制装置36及び振動抑制装置制御盤38の関係を示すシステム構成図である。振動抑制装置制御盤38の内部には、ノーマリークローズの電磁開閉器40、メイン電力源41、ノーマリーオープンの電磁開閉器42、インバーター43、制振制御コントローラー44が配設されている。そして、振動抑制装置36のコイルの両端はノーマリークローズの電磁開閉器40で繋がれている。また、振動抑制装置36のコイルは、メイン電力源41、ノーマリーオープンの電磁開閉器42及びインバーター43を含む回路を構成している。インバーター43には、回路に制御指令を与える制振制御コントローラー42が接続されている。これらの動作は、以下に説明するように、第2の実施形態の動作と同様である。
制振制御コントローラ−44がノーマリークローズの電磁開閉器40をONにし、ノーマリーオープンの電磁開閉器42をOFFにすると、振動抑制装置36にはメイン電力源41からの電力供給が絶たれる。よって、電気ブレーキ制振によりエレベータ装置の振動抑制が可能になる。
制振制御コントローラ−44がノーマリークローズの電磁開閉器40をOFFにし、ノーマリーオープンの電磁開閉器42をONにすると、振動抑制装置36にはメイン電力源41からの電力供給がなされる。よって、電力供給制振によりエレベータ装置の振動抑制が可能になる。
振動抑制装置36は、第2の実施形態の振動抑制装置24と同様に、図11のようなノーマリークローズの電磁開閉器40とノーマリーオープンの電磁開閉器42の開閉指令回路を備えることによって電力供給制振及び電気ブレーキ制振を切り替えてエレベータ装置の振動抑制を行う。
図15は、第3の実施形態のエレベータ装置の制振制御動作図である。まず、予め試験により、電気ブレーキ制振により充分に抑制可能な振動の周波数及び大きさを調べておく。さらに試験結果により得られた、電気ブレーキ制振が乗り心地に問題がない程度までに制振できるかご室13に発生する振動の加速度の最大の絶対値αを、予め制振制御コントローラ−44に登録しておく。ここで、α値を制振制御コントローラ−44に登録するのは、随時、振動抑制装置36やエレベータ装置の据付時及び保守時などで可能である。α値は約10gal程度である。
次に、エレベータ制御盤5によって、エレベータ装置が走行開始されたという情報が制振制御コントローラ−44に送信される(ステップ1)。次に、秤装置39から受信するかご室13内の重量情報によって、制振制御コントローラ−44はかご室13内の乗客の有無を把握する(ステップ2)。かご室13内に乗客がいない場合は、高度な乗り心地の良さを要さないので、制振制御コントローラ−44は電気ブレーキ制振指令をする(ステップ3)。
かご室13内に乗客がいる場合は、次に、振動検出手段37から受信するx、y方向の振動信号に基づいて、かご室13の加速度をx方向及びy方向のそれぞれについて算出する。尚ここでは、図13に示すように、x方向は乗り場から見て横方向、y方向は乗り場から見て前後方向に相当する。x方向については、x方向の加速度の絶対値がα以下であるか否かを比較する(ステップ4)。加速度の絶対値がα以下であれば、x方向の振動抑制装置36a及び36bに対して、電気ブレーキ制振指令をする(ステップ5)。加速度の絶対値がαより大きければ、x方向の振動抑制装置36a及び36bに対して、電力供給制振指令をする(ステップ6)。
振動検出手段37は、一定時間毎にかご室の水平方向の振動を検出し、振動信号を振動制御コントローラ−44に送信する。振動制御コントローラ−44では、振動検出手段37から送信された振動信号を受信する毎に、この振動信号から算出したx、y方向の加速度の絶対値とα値とをそれぞれ比較する(ステップ7)。電気ブレーキ制振指令後は、x方向の加速度の絶対値がα以下である状態が持続している間は電気ブレーキ制振を継続する。そして制振制御コントローラ−44は、x方向の加速度の絶対値がαより大きくなった時、x方向の振動抑制装置36a及び36bに対して、電力供給制振指令をする(ステップ6)。
電力供給制振指令後は、x方向の加速度の絶対値がαより大きい状態が持続している間は電力供給制振を継続し、加速度の絶対値がα以下になった時、制振制御コントローラ−44はx方向の振動抑制装置36a及び36bに対して、電気ブレーキ制振指令をする。
制振制御コントローラ−44はy方向についても同様に、図15に示すようなステップ8〜11に沿って、y方向の振動抑制装置36c、36d、36e、36fに対して制振指令をする。ステップ4〜7、及びステップ8〜11は、並行して、或いは交互に行う。
更に、秤装置39は一定時間毎にかご室内の重量を測定し、重量情報を制振制御コントローラ−44に送信する。したがって、制振制御コントローラー44には、かご室13内の乗客の有無の情報がその都度更新されるので、エレベータ制御盤5によって、エレベータ装置が停止したという情報が制振制御コントローラ−44に送信されるまで、以上のステップ2〜11を繰り返し行うことができる。
そして、エレベータ制御盤5によって、エレベータ装置が停止したという情報が制振制御コントローラ−44に送信されると(ステップ12)、制振制御コントローラ−44はエレベータ制御盤5及び秤装置39から受信する情報に基づいて、高度な乗り心地の良さが必要か否かを判断し、電気ブレーキ制振及び電力供給制振の選定をする(ステップ13)。例えば、かご室13内に乗客がいない場合は、高度な乗り心地の良さを要さないので、エレベータ装置の停止中及び走行中は電気ブレーキ制振を指令する。逆に、エレベータ装置が停止中でも、かご室13内に乗客がいる場合は、すぐにエレベータ装置が走行する可能性があるので、現状の制振方式を維持する、等が考えられる。
ただし、図12〜15におけるエレベータ装置の構造及び構成要素の配置や、振動抑制装置36のシステム及びエレベータ装置の制振制御動作図は、一例に過ぎず、上記に示す技術的思想に基づくものである限り、いかなる変形も可能である。第3の実施形態で示されたエレベータ装置には、振動抑制装置36がかご枠11とかご室13の間に装着されているが、かご室13内の乗客等による偏荷重に起因する振動が大きいため、この場合はかご枠11とかご室13との間に更にゴムやバネ等の弾性体や、他の機械的な制振手段と併用すると、かご室13の効果的な制振が可能である。
また、第3の実施形態の振動抑制装置36は、かご室13の水平方向の制振をするために、かご室13とかご用案内レール2との間であればどこに装着されてもよい。よって、例えばガイドローラー10に装着することも効果的である。ガイドローラー10に装着すると、別途振動抑制装置を配置するスペースを要することなく、機械的及び電気的な振動抑制手段の併用によって、かご室13の効果的な制振が可能となる。
さらに、第3の実施形態では、電気ブレーキ制振及び電力供給制振の選定条件を、エレベータ制御盤5、振動検出手段37、及び秤装置39から得られる情報としたが、この選定条件はこれらに限られず、電気ブレーキ制振のエネルギー効率性及び電力供給制振の高度な制振能力を考慮することによって、あらゆる選定の方法が可能である。
また、振動抑制装置36が第2の実施形態における振動抑制装置24と同様の構成を有することにより、振動抑制装置のシステムへの電力供給が途絶えてしまっても、自動的に電気ブレーキ制振が替わってエレベータ装置の制振を続けることができる。さらに、部分的に振動抑制装置のシステムの故障などの異常が発生した場合も、故障などに該当する振動抑制装置だけを電気ブレーキ制振に切り替えることによって、全体的なエレベータ装置の制振能力が著しく低下されることを防ぐことができる。
エレベータ装置の全体図 第1の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図 第1の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図 図3の制振抑制装置12を昇降路の上方から見た図 図4における制振抑制装置12のA−A断面図 第2の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図 第2の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図 図7の制振抑制装置19を昇降路の上方から見た図 図8における制振抑制装置19のB−B断面図 第2の実施形態の振動抑制装置19及び振動抑制装置制御盤21の関係を示すシステム構成図 図10のノーマリークローズの電磁開閉器27及びノーマリーオープンの電磁開閉器29の開閉指令回路図 第3の実施形態に係るエレベータ装置の乗り場方向から見た断面図 第3の実施形態に係るエレベータ装置を昇降路の上方から見た断面図 第3の実施形態の振動抑制装置36及び振動抑制装置制御盤38の関係を示すシステム構成図 第3の実施形態のエレベータ装置の制振制御動作図
符号の説明
1 かご
2 かご用案内レール
3 懸架手段
4 巻き上げ機
5 エレベータ制御盤
6 かご上制御盤
8 制御ケーブル
7、21、38 振動抑制装置制御盤
12、19、36 振動抑制装置
14、22 永久磁石
15、23 コイル
16、24 鉄心
20、37 振動検出手段
11 かご枠
13 かご室

Claims (8)

  1. 昇降路内を昇降するかごと、
    前記かごの昇降を案内するかご用案内レールと、
    前記かごを吊る懸架手段と、
    前記懸架手段を駆動する巻き上げ機と、
    前記かごの昇降を制御する制御手段と、
    前記かごの振動を抑制する振動抑制装置とを備え、
    前記振動抑制装置は、
    前記かごと前記かご用案内レールとの間に装着され、
    前記かごの水平方向の位置変位に基づき、永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルと鉄心との相対位置が変位するとともに、前記コイルと前記鉄心との相対変位に基づき、前記コイルに起電力が発生することにより、前記かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 昇降路内を昇降するかごと、
    前記かごの昇降を案内するかご用案内レールと、
    前記かごを吊る懸架手段と、
    前記懸架手段を駆動する巻き上げ機と、
    前記かごの昇降を制御する制御手段と、
    前記かごの振動を抑制する振動抑制装置とを備え、
    前記振動抑制装置は、
    前記かごと前記かご用案内レールとの間に装着され、
    永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルへの電流が供給される時には、供給される電流に基づいて前記かごの加速方向と逆方向に力を発生させ、
    前記コイルへの電流が供給されない時には、前記かごの水平方向の位置変位に基づき、前記コイルと鉄心との相対位置が変位するとともに、前記コイルと前記鉄心との相対変位に基づき、前記コイルに起電力が発生することにより、前記かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とするエレベータ装置。
  3. 前記制御手段は、前記かごの状態に基づいて、前記コイルへ電流供給を行うかどうかを決定することを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。
  4. 前記かごの水平方向の振動を検出する振動検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記振動検出手段から受信した振動信号に基づいて前記振動抑制装置が発生すべき力を算出するとともに、前記電流を前記コイルに供給することを特徴とする請求項2または3に記載のエレベータ装置。
  5. 前記かごはかご枠とその内側にあるかご室とから成り、
    前記振動抑制装置は、前記かご枠と前記かご室との間、またはガイドローラーに装着されることを特徴とする請求項1ないし4に記載のエレベータ装置。
  6. 永久磁石と、
    前記永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルと、
    前記コイルの内側に配置された鉄心とを備え、
    エレベータ装置のかごと前記かご用の案内レールとの間に装着され、
    前記かごの水平方向の位置変位に基づき、前記コイルと前記鉄心との相対位置が変位するとともに、コイルに起電力が発生することにより、前記かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とする振動抑制装置。
  7. 永久磁石と、
    前記永久磁石が発生する磁束が貫く位置に配置されたコイルと、
    前記コイルの内側に配置された鉄心とを備え、
    エレベータ装置のかごと前記かご用の案内レールとの間に装着され、
    前記コイルへの電流供給時には、電流供給量に基づいて前記かごの加速方向と逆方向に力を発生させ、
    前記コイルへの電流供給がなされない時には、前記かごの水平方向の位置変位に基づき、前記コイルと前記鉄心との相対位置が変位するとともに、前記コイルに起電力が発生することにより、前記かごの水平方向の加速方向と逆方向に力を発生させることを特徴とする振動抑制装置。
  8. 前記かごはかご枠とその内側にあるかご室とから成り、
    前記振動抑制装置は、前記かご枠と前記かご室との間、またはガイドローラーに装着されることを特徴とする請求項6または7に記載の振動抑制装置。
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