JP2012183909A - 荷受台昇降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷受台の基端部に回動板が設けられた荷受台昇降装置の製造やメンテナンスに関するコストを抑制する。
【解決手段】荷受台昇降装置は、車体のフレーム1に回動可能に接続されたリフトアーム3と、基端部がリフトアーム3に回動可能に支持され、荷台と地面との間で昇降する荷受台5と、荷受台5の基端部に位置し、荷受台5が荷台の高さに達したときには荷受台5から荷台に向けて水平に延び、荷受台5が接地したときには荷受台5に対して起立するように、荷受台5に対して回動可能に設けられた略板状のフラップ6と、フラップ6を支持する支軸7とを備える。フラップ6は、支軸7を受け入れる穴部6Aを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、荷受台昇降装置に関し、特に、荷受台の基端部に回動板が設けられた荷受台昇降装置に関する。
荷台と地面との間で昇降する荷受台を備えた荷受台昇降装置が従来から知られている。上記のような荷受台昇降装置において、荷受台に荷物を積み込む際に荷物の落下を防止するために、該荷受台に対して回動可能な板状部材を荷受台の基端部に設けることも従来から行なわれている。
たとえば、特許第4551737号公報(特許文献1)には、荷受台130が最下降位置にあるときにはストッパ141(回動板)を起立方向に付勢し、荷受台130が最上昇位置にあるときにはストッパ141を倒伏方向に付勢するばね147を設けることが示されている。
特許第4551737号公報
特許文献1において、ストッパ141(回動板)は、ブラケット143を介して、荷受台130の裏面側に設けられたピン145に軸支されている。ストッパ141の裏面側には、荷受台130を昇降させるためのアーム122,124が設けられている。ブラケット143は、アーム122,124との干渉を回避するため、ブラケット143の両側端部に左右一対で取り付けられている。
特許文献1のように、ストッパ141(回動板)をブラケット143を介して支持した場合、ストッパ141とブラケット143との連結は溶接で固定されていた。この場合、左右一対の両方のブラケット143に対して溶接作業が各々必要となり、ブラケット143と荷受台130を軸支するピン145も左右一対で必要となって、製造コストが増加する。一方で、製造コストを抑制するために両方のブラケット143を貫通する支軸を配すると、支軸とアーム122,124とが干渉してしまう。これは、ブラケット143を荷受台130に溶接で固定するため、ブラケット143にはある程度の面積が必要となり、その分だけブラケット143を支持する支軸が荷受台130から離れるためである。そこで、支軸とアーム122,124との干渉を回避するためにアーム122,124の形状を変形させると、所定の強度を保持する必要があるために、ピン145との干渉を避けて変形により削除した分だけ他領域が突出する形状となってしまい、支軸以外との干渉を招いてしまう。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、荷受台の基端部に回動板が設けられた荷受台昇降装置の製造コストを抑制することにある。
本発明に係る荷受台昇降装置は、車体フレームに回動可能に接続されたアームと、基端部がアームに回動可能に支持され、荷台と地面との間で昇降する荷受台と、荷受台の基端部に位置し、荷受台が荷台の高さに達したときには荷受台から荷台に向けて水平に延び、荷受台が接地したときには荷受台に対して起立するように、荷受台に対して回動可能に設けられた略板状の回動板と、回動板を支持する支軸とを備える。回動板は、支軸を受け入れる穴部を有する。
なお、本明細書において、回動板が「荷受台から荷台に向けて水平に延び」るとは、荷受台が水平面上に位置している場合を前提とするものである。
また、本明細書において、「略板状の回動板」とは、その大部分が板状に形成されて断面が略一定形状の部材を意味する。また、「支軸を受け入れる穴部」は環状形状だけでなく、一部切欠きを有するものや、C字形状なども含むものとする。
1つの実施態様では、上記回動板は、アルミ、樹脂等の押出材により形成される。
1つの実施態様では、上記支軸は、荷受台の上面に隣接する位置に設けられる。
本発明によれば、荷受台の基端部に回動板が設けられた荷受台昇降装置の製造コストを抑制するとともに、アームの設計の自由度を高めることができる。
本発明の1つの実施の形態に係る荷受台昇降装置の動作を概略的に示す模式図である。 本発明の1つの実施の形態に係る荷受台昇降装置の回動板(フラップ6)周辺の構造を示す図である。 回動板(フラップ6)が設けられた荷受台を裏面から見た模式図である。 回動板(フラップ6)の配置の変形例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
図1は、本実施の形態に係る荷受台昇降装置10の動作を概略的に示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態に係る荷受台昇降装置10は、車両の後部において、荷受台5が矢印DR1方向に回動可能に設けられたものである。荷受台5は、荷台100の高さと地面との間で矢印DR2方向に昇降する。荷台100の高さから下降して地面についた荷受台5は、その先端を接地させるように矢印DR3方向に傾動(チルト動作)する。
図1に示すように、荷受台昇降装置10は、車台のフレーム1に対して回動可能に組み付けられたチルトアーム2と、チルトアーム2に対して回動可能に組み付けられたリフトアーム3と、リフトアーム3を昇降および傾動させるためのリフトシリンダ4と、リフトアーム3に支持される荷受台5と、荷受台5の基端部に設けられたフラップ6とを含む。
チルトアーム2は、車体の左右方向に延びるフレーム1に固定された支持ブラケット11に回動自在に連結されている。リフトアーム3は、車体の前後方向に延び、その前端は、チルトアーム2に回動自在に連結され、その後端は、荷受台5に回動自在に連結されている。リフトシリンダ4は、油圧シリンダからなり、リフトアーム3の下方に設けられる。リフトシリンダ4を伸長させることにより、荷受台5は上昇し、リフトシリンダ4を収縮させることにより、荷受台5は下降する。荷受台5が接地した状態でリフトシリンダ4をさらに収縮させることにより、荷受台5は、その先端部を接地させる方向に傾動する。
荷受台5の基端部に設けられたフラップ6は、図1に示すように、荷受台5が接地しているときには、荷受台5に対して所定の角度で起立し、荷物を荷受台5に積み込む際のストッパとして機能する。一方、荷受台5が荷台の高さにあるときには、フラップ6は、倒伏して荷受台5から車体前方に向かって水平に張り出すように延びるため、荷受台5から荷台100に荷物を積み込む際にフラップ6が障害となることはない。なお、ここでは、車両が水平面上にあることを前提としており、車両が傾斜面上にあるときには、フラップ6は、傾斜面と平行に張り出すように延びることになる。
図2は、荷受台昇降装置10のフラップ6周辺の構造を示す図である。リフトアーム3が矢印A方向に回動したとき、荷受台5は、図2に示す姿勢のまま、荷台100の高さから接地面に向かって下方移動する。なお、図2においては図示しないが、リフトアーム3上にはスペーサ部材が取付られている。リフトアーム3の下方への回動に伴って、スペーサ部材がフラップ6の裏面に押し当てられてフラップ6が徐々に起立(矢印B方向に回動)する。荷受台5が接地したときには、フラップ6はスペーサ部材に押されて図2中の二点鎖線で示すように起立する。このスペーサ部材は板状やローラ部材等でも構わない。勿論、リフトアーム3をフラップ6に直接的に当接させる構成でも構わない。
フラップ6は、起立する際の固定端部側(車両後方端部)に厚肉部を有し、その厚肉部には車両幅方向に貫通した穴部6Aを有する。穴部6Aには、フラップ6を荷受台5に軸支する支軸7が挿通される。穴部6Aは、フラップ6の裏面側(車両下側)に形成される。また、フラップ6は、略板状に形成されており、車両幅方向に略一定の断面形状を有している。
フラップ6は、アルミの押出成型により形成される。これにより、断面形状が一定であり、かつ、穴部6Aを有するフラップ6が容易に形成される。
図3は、フラップ6が設けられた荷受台5の基端部側を裏面(荷物を載置しない面)から見た模式図である。フラップ6は、車両の幅方向の一部に、上述のとおり、リフトアーム3によって起立されるため、リブ51,52の間に配されたリフトアーム3上(またはその周辺)に形成される。
荷受台5もアルミの押し出し成型により形成される。したがって、荷受台5にも、支軸7を挿入するための支軸挿入孔5Bを簡単に設けることができる。また、荷受台5の支軸挿入孔5Bとフラップ6の穴部6Aとの位置あわせも容易である。荷受台5の側方から支軸挿入孔5Bを通じて、矢印DR5B方向に支軸7をフラップ6の穴部6Aに押し込むだけで、フラップ6を荷受台5に回動可能に取り付けることができる。支軸7を押し込んだ後、支軸挿入孔5Bの端部には、たとえば樹脂製のキャップを装着して、支軸挿入孔5B内への異物の混入を防ぐ。なお、フラップ6の穴部6Aに挿入された支軸7は、摩擦力によりその位置を保持することが可能であるため、支軸7を荷受台5に固定する必要はない。ただし、万一、上記摩擦力に抗して支軸7が移動したときにも所定の領域内での移動に留まるようにするために、フラップ6の左右両側において、支軸挿入孔5Bにリベット5Cが取り付けられている。よって、支軸7はフラップ6の両側に取り付けられたリベット5C間に収容され、少なくともフラップ6の幅(車両幅方向の長さ)以上の長さを有している。
このように、本実施の形態に係るフラップ6の取付構造によれば、左右一対のブラケットを用いた従来の構造と比較して、「ブラケットとフラップとの溶接が不要」、「フラップを支持する支軸の本数(従来は、左右一対のブラケットごとに必要)を低減」、「支軸の固定が簡易化」等の要因により、製造コストを大きく低減できる。
なお、図4(図3と同じく平面視)に示すように、フラップ6が荷受台5の幅方向の全体にわたって設けられる場合もある。この場合、支軸7は、荷受台5の全幅にわたって配設されてもよいし、部分的に配設されてもよい。また、支軸7を部分的に配設する場合、リフトアーム3が設けられる位置(図4中に破線で図示)と重複する位置に設けてもよいし、リフトアーム3が設けられる位置を避けた位置に設けてもよい。いずれの場合も、図3の場合と同様に、荷受台5の側方から支軸7を押し込むだけでよい。
また、上記の例では、荷受台5が車台に対して矢印DR1方向(図1参照)に回動する構造について説明したが、矢印DR1方向の回動による開閉に代えて、荷受台5を折り畳んだ上でスライドさせて車台の下部に格納する構造であっても、上述したフラップ6の構造が適用可能であることは、言うまでもない。
本実施の形態に係る荷受台昇降装置によれば、フラップ6の断面形状を車体の幅方向に一定とし、支軸7を受け入れる穴部6Aをフラップ6に形成することにより、支軸7を荷受台5の上面に隣接する位置またはその近傍に近づけることができる。具体的には、荷受台5の上面5Aの厚み(図2中のT5)と、フラップ6の上面6Bの厚み(図2中のT6)とが略同じであり、支軸7の上端の高さと、フラップ6の上面6Bの下端の高さとが略一致するように支軸7が配置される。支軸7を荷受台5の上面5Aに隣接する位置またはその近傍に近づけた結果、荷受台5の裏面側に設けられたリフトアーム3の形状を特別な形状としなくても、フラップ6とリフトアーム3との干渉を容易に回避することができる。この結果、リフトアーム3の設計の自由度を向上させることができる。
フラップ6は、アルミの押出材に限られるものではなく、たとえば、フラップ6を樹脂により形成することも可能である。また、フラップ6は、厚肉部を有するように一体成型されているが、厚肉部とそれ以外とをそれぞれ押出により成型した後に固設した構成としても良い。さらには、上述した形状のフラップ6や荷受台5とすることができれば、押出以外で成型しても良い。なお、フラップ6の厚み(例えば、上面6Bの厚み)内に穴部6Aを設けることができれば、厚肉部を有しない形状であっても構わない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 フレーム、3 リフトアーム、5 荷受台、5A,6B 上面、6 フラップ、6A 穴部、7 支軸。

Claims (3)

  1. 車体フレームに回動可能に接続されたアームと、
    基端部が前記アームに回動可能に支持され、荷台と地面との間で昇降する荷受台と、
    前記荷受台の基端部に位置し、前記荷受台が前記荷台の高さに達したときには前記荷受台から前記荷台に向けて水平に延び、前記荷受台が接地したときには前記荷受台に対して起立するように、前記荷受台に対して回動可能に設けられた略板状の回動板と、
    前記回動板を支持する支軸とを備え、
    前記回動板は、前記支軸を受け入れる穴部を有する、荷受台昇降装置。
  2. 前記回動板は、押出材により形成される、請求項1に記載の荷受台昇降装置。
  3. 前記支軸は、前記荷受台の上面に隣接する位置に設けられる、請求項1または請求項2に記載の荷受台昇降装置。
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