JP2012181651A - 交通信号制御システム、装置及び方法 - Google Patents

交通信号制御システム、装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 流入路の交差側の交通流に及ぶ悪影響を抑えつつ、電気自動車の交差点通過を支援できるようにする。
【解決手段】 本発明は、電気自動車5Bの交差点通過を支援する交通信号制御システムに関する。このシステムは、電気自動車5Bと、交差点ISの流入路L1を通行する電気自動車5Bと路車間通信する路側通信機3と、この路側通信機3と通信する交通信号制御装置1とを備える。また、交通信号制御装置1は、電気自動車5Bが流入路L1で無線送信したアップリンク情報を、路側通信機3を通じて受信する通信部103と、受信したアップリンク情報の内容に応じて、電気自動車5Bが交差点ISを青信号で通過できるように流入路L1の青信号時間を調整するか否かを決定する制御部101とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御システムと、このシステムに用いる交通信号制御装置と、そのシステムで行われる交通信号制御方法に関する。
環境問題の対応策として電気自動車の普及が望まれている。しかし、電気自動車は内燃機関で駆動する通常車両に比べて航続距離が短く、また、電気自動車の充電ポイント(「充電ステーション」ともいう。)はガソリンスタンドに比べてまだまだ少ない。
従って、インフラ整備が整っていない現状では、電気自動車が充填ポイントに辿り着くまでにバッテリ切れで立ち往生し、交通渋滞の原因となることが懸念される。特に、バッテリ残量が少ない状態で、何度も赤信号で停止せねばならない場合には、更にその懸念が高まる。
一方、新交通管理システム(Universal Traffic Management System:以下、「UTMS」という。)の一環として、公共車両優先システム(Public Transportation Priority System :以下、「PTPS」という。)が知られている(非特許文献1参照)。
上記PTPSは、交差点の上流側に設けた光ビーコンが路線バス等の公共車両の通過を検出すると、その交差点を公共車両が青信号で通過できるように流入路の青信号時間を調整するものである。この青信号時間の調整は、公共車両が通行する流入路に青信号を表示し続ける青延長制御、或いは、赤信号の表示時間を可能な限り短くして青信号に切り替える赤短縮制御によって行われる。
また、上記UTMSによる他の交通信号制御システムとして、現場急行支援システム(Fast Emergency Vehicle Preemption Systems :以下、「FAST」という。)も知られている(特許文献1参照)。
上記FASTは、交差点の上流側に設けた光ビーコンがパトカー等の緊急車両の通過を検出すると、その交差点を緊急車両が青信号で通過できるように流入路の青信号時間を調整するものである。この青信号時間の調整も、PTPSの場合と同様に、上述の青延長制御或いは赤短縮制御によって行われる。
特開2001−109985号公報
「改訂 交通信号の手引き」 編集・発行 社団法人交通工学研究会(76〜77頁)
従来のPTPS又はFASTを応用し、例えば、電気自動車の通過を光ビーコンが検知した場合に上述の青延長制御や赤短縮制御を行うことにすれば、流入路を通行する電気自動車がその先の交差点を青信号で通過できるようになり、電気自動車の交差点通過を積極的に支援することができる。
従って、この場合、電気自動車が赤信号で停止することによる走行可能距離の減少が抑えられ、電気自動車のバッテリ切れによる交通渋滞が低減すると考えられる。
しかし、上記PTPS及びFASTでは、制御対象である特定の流入路について青延長制御や赤短縮制御を行うと、逆に、その流入路と交差する交差道路の赤信号時間が増大するというデメリットがある。
このため、仮に、PTPSやFASTと同様の青信号時間の調整を、電気自動車の通過を光ビーコンが検出するごとに一律に行うとすれば、電気自動車の普及とともにその台数が増加した場合に、交差道路の赤信号時間を増大させる頻度も高くなり、流入路の交差側の交通流に渋滞を発生させる可能性が高まることなる。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、流入路の交差側の交通流に及ぶ悪影響を抑えつつ、電気自動車の交差点通過を支援することができる交通信号制御システム等を提供することを目的とする。
(1) 本発明の交通信号制御システムは、電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御システムであって、前記電気自動車と、前記交差点の流入路を通行する前記電気自動車と路車間通信する路側通信機と、この路側通信機と通信する交通信号制御装置と、を備えており、前記交通信号制御装置は、前記電気自動車が前記流入路で無線送信した前記アップリンク情報を、前記路側通信機を通じて受信する通信部と、受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定する制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の交通信号制御システムによれば、交通信号制御装置の制御部が、電気自動車が流入路で無線送信したアップリンク情報の内容に応じて、電気自動車が交差点を青信号で通過できるように流入路の青信号時間を調整するか否かを決定するので、流入路の青信号時間の調整を行うべき対象車両(以下、単に「対象車両」ということがある。)を、アップリンク情報の内容に応じて一部の電気自動車に絞ることができる。
このため、流入路の青信号時間の調整に伴って交差道路の赤信号時間を増大させる頻度を必要最小限に抑えることができ、流入路の交差側の交通流に及ぶ悪影響を抑えつつ、電気自動車の交差点通過を支援することができる。
なお、本発明の交通信号制御システムにおいて、上記「交通信号制御装置」と「路側通信機」とは、必ずしも互いに独立した筐体の別機器として構成されている必要はなく、上記交通信号制御装置としての路側通信機としての機能を併有する、1つの筐体の単一機器で構成されていてもよい。
本発明の交通信号制御システムにおいて、どのような電気自動車を対象車両とすべきかについては種々の運用を採用し得るが、例えば、バッテリ残量が枯渇していて現時点の走行可能距離が短い電気自動車を対象車両とすることが好ましい。
その理由は、バッテリ残量が十分で現時点の走行可能距離が長い電気自動車の場合は、所望の充電ポイントや目的地に必ず到達できる可能性が高く、交通信号制御によって敢えて交差点通過を支援する必要がないからである。
(2) 本発明の交通信号制御システムにおいて、流入路を通行する電気自動車が対象車両か否かを路側でどのように判定するかにより、次の2種類のシステム構成を採用することができる。
a) 電気自動車の自己申告をそのまま採用する第1方式
b) 電気自動車のアップリンク情報を用いて路側で対象車両を判断する第2方式
このうち、上記第1方式のシステム構成の場合には、前記電気自動車として、自車両の現時点の走行可能距離と関連する関連情報が所定の閾値以下である場合に、前記流入路の青信号時間の調整を求める要求信号を前記アップリンク情報に格納するものを採用すればよい。
この場合、前記制御部は、前記アップリンク情報に前記要求信号が含まれている場合に、前記流入路の青信号時間を調整することにすればよい。
(3) また、上記第2方式のシステム構成とする場合には、前記電気自動車として、自車両の現時点の走行可能距離と関連する関連情報を前記アップリンク情報に格納するものを採用すればよい。
この場合、前記制御部は、前記アップリンク情報に含まれる前記関連情報が所定の閾値以下である場合に、前記流入路の青信号時間を調整すればよい。
なお、上記「走行可能距離と関連する関連情報」とは、現時点での電気自動車の走行可能距離と対応する車両情報であればその内容は特に限定されるものではない。
すなわち、上記「走行可能距離と関連する関連情報」は、現時点の走行可能距離そのものだけでなく、現時点の走行可能時間であってもよいし、現時点におけるバッテリ残量であってもよい。
(4) 本発明の交通信号制御システムにおいて、前記通信部と通信可能であり、前記交差点の下流側にある下流交差点の信号灯器を制御する交通信号制御機を更に備えている場合には、前記制御部は、前記流入路の青信号時間を調整する場合に、前記交差点から充電ポイント或いは前記電気自動車の目的地までの走行経路に含まれる前記下流交差点を前記電気自動車が青信号で通過し易くなるための信号制御指令を生成し、前記通信部は、生成した前記信号制御指令を前記下流交差点に対応する前記交通信号制御機に送信することが好ましい。
この場合、制御部が、充電ポイント或いは目的地までの走行経路に含まれる下流交差点を青信号で通過し易くなるための信号制御指令を生成し、通信部が、その信号制御指令を走行経路に含まれる下流交差点に対応する交通信号制御機に送信するので、電気自動車が走行経路に含まれる下流交差点についても青信号で通過し易くなる。
従って、電気自動車が充電ポイント或いは目的地に到達する可能性が更に高まり、電気自動車のバッテリ切れによる立ち往生をより有効に防止することができる。
(5) 本発明の交通信号制御装置は、電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御装置であって、交差点の流入路を通行する前記電気自動車が無線送信したアップリンク情報を、前記電気自動車と路車間通信する路側通信機を通じて受信する通信部と、受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定する制御部と、を備えていることを特徴とする。
上記の通り、本発明の交通信号制御装置は、電気自動車及び路側通信機とともに上述の本発明の交通信号制御システムを構成する、当該システムの中核的な構成要素である。従って、本発明の交通信号制御装置は、本発明の交通信号制御システムと同様の作用効果を奏する。
(6) 本発明の交通信号制御方法は、電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御方法であって、交差点の流入路を通行する前記電気自動車が無線送信したアップリンク情報を、前記電気自動車と路車間通信する路側通信機を通じて受信するステップと、受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定するステップと、を含むことを特徴とする。
上記の通り、本発明の交通信号制御方法は、上述の本発明の交通信号制御装置と実質同一の処理を行うものであり、本発明の交通信号制御装置と同様の作用効果を奏する。
以上の通り、本発明によれば、流入路の交差側の交通流に及ぶ悪影響を抑えつつ、電気自動車の交差点通過を支援することができるので、電気自動車の交差点通過を支援することに伴う流入路の交差側での渋滞の発生を有効に防止することができる。
本発明の実施形態に係る交通信号制御システムの道路平面図である。 電気自動車の内部構成を示すブロック図である。 交通信号制御機の制御範囲を示す道路平面図である。 制御部による青延長制御の手順を示すフローチャートである。 制御部による赤短縮制御の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る交通信号制御システムを示す道路平面図である。
図1に示すように、本実施形態の交通信号制御システムは、交通信号制御機1、信号灯器2、路側通信機3、中央装置4及び車両5などを含んでいる。
図1において、符号5Aは内燃機関を動力源とする「通常車両」を示し、符号5Bは電動モータを動力源とする「電気自動車」(以下、「EV車両」ということがある。)を示している。これらを総称する場合には単に「車両5」という。
また、図1に示す十字路交差点(以下、単に「交差点」という。)ISの、流入路L1,L3,L5,L7や流出路L2,L4,L6,L8の車線数等は一例であって、交差点ISの構造は図1のものに限定されるものではない。
交通信号制御機1は、交差点ISにおける流出路L2,L4,L6,L8のそれぞれの上流端(交差点IS側の端)付近に設置された4つの信号灯器2と、電力線を介して接続されている。図1の例では、信号灯器2には、車両灯器として青色、黄色及び赤色の丸灯と、左折矢印、直進矢印及び右折矢印の青矢印灯とが含まれている。
交通信号制御機1は、交通管制センター内の中央装置4と電話回線等の通信回線を介して接続され、中央装置4は、自身の管轄エリア内にある複数の交差点ISの交通信号制御機1とローカルエリアネットワーク(LAN)を構成している。
従って、中央装置4は、交通信号制御機1とそれぞれ双方向通信が可能であり、交通信号制御機1は他の交差点の同制御機1とも双方向通信が可能である。なお、中央装置4は交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
交通信号制御機1は、中央装置4による交通感応制御の結果の出力である信号制御指令を中央装置4から受信し、この信号制御指令に基づいて信号灯器2に含まれる各信号灯の点灯、消灯及び点滅を制御する。
交通信号制御機1は路側通信機3とも通信回線で繋がっている。路側通信機3は、中央装置4が行う交通感応制御や交差点ISの交通信号制御機1が行う端末感応制御に必要な情報を計測する。その計測情報は、交通信号制御機1に送信されるとともに、当該制御機1で中継されて通信回線を介して中央装置4にも送信される。
本実施形態では、交通信号制御機1による端末感応制御(EV車両5Bの通過支援)に必要な路側通信機3として、光通信対応の車載機を搭載した車両5と無線による路車間通信を行う光ビーコンB1,B2が採用されている。
このうち、光ビーコンB1は、流入路L1,L3,L5,L7における交差点ISから上流側に所定距離(例えば、200m)だけ離れた位置に設置されており、当該光ビーコンB1の下方の通信領域をEV車両5Bが通過する間に、アップリンク情報とダウンリンク情報のやり取りを行う。
この場合、EV車両5B対応の車両IDを予め定めておけば、光ビーコンB1が受信したアップリンク情報に含まれる車両IDを読み取ることで、EV車両5Bが流入路L1,L3,L5,L7の所定位置を通過したことを検出できる。
光ビーコンB2は、流出路L2,L4,L6,L8の上流端付近に設置されており、当該光ビーコンB2の下方の通信領域をEV車両5Bが通過する間に、アップリンク情報とダウンリンク情報のやり取りを行う。
従って、光ビーコンB2が受信したアップリンク情報に含まれるEV車両5B対応の車両IDを読み取ることで、EV車両5Bが交差点ISからどの流出路L2,L4,L6,L8に流出したかを検出できる。
なお、図1では、図示の簡略化のため、流入路L1の光ビーコンB1と流出路L4の光ビーコンB2のみを図示してある。
中央装置4は、自身の管轄エリアに属する交通信号制御機1に対して、同一道路上の交通信号制御機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を実行可能である。
すなわち、中央装置4は、路側通信機3や他の車両感知器(図示せず)から所定周期(例えば、1分や1サイクル)ごとに取得した計測情報に基づいて、必要な交通情報を当該所定周期ごとに算出し、算出した交通情報に基づいて信号制御パラメータ(スプリット、サイクル長及びオフセット等)を設定する交通感応制御を行うことができる。
この交通感応制御には、例えば、MODERATO制御やプロファイル制御等を含む複数種類のものが含まれており、中央装置4は、その交通感応制御の結果の出力である、所定時間ごとの信号灯器2の灯色切り替えタイミング等に関する信号制御指令を、所定周期周期(例えば、1.0〜2.5分)ごと交通信号制御機1に送信する。
また、中央装置4は、交差点ISでの端末感応制御の許否を含む制御種別情報を、管轄エリア内の各交通信号制御機1に通知している。
〔交通信号制御機の構成〕
図1に示すように、交通信号制御機1は、制御部101、記憶部102、通信部103及び灯器駆動部104を内部に含んでいる。
制御部101は、1又は複数のマイクロコンピュータから構成され、内部バスを介して記憶部102、通信部103及び灯器駆動部104と接続されている。制御部101はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
制御部101は、通常、中央装置4が交通感応制御を行った結果の出力である信号制御指令に従って信号灯器2の灯色切り替えタイミングを生成する。また、制御部101は、中央装置4からの制御種別情報が端末感応制御を許可している場合には、自装置で行う端末感応制御の結果に従って信号灯器2の灯色切り替えタイミングを生成する。
灯器駆動部104は、半導体リレー(図示せず)を備え、制御部101が生成した信号切り替えタイミングに基づいて、信号灯器2の各信号灯に供給する交流電圧(AC100V)又は直流電圧をオン/オフする。
通信部103は、中央装置4や路側通信機3との間で有線通信を行う通信インタフェースであり、信号制御指令や制御種別情報及び自装置が行う端末感応制御に必要な交通情報を中央装置4から受信し、これらを自装置の制御部101に送る。通信部103は、中央装置4から渋滞情報等の交通情報を受けた場合は、この交通情報を路側通信機3に転送する。
また、通信部103は、路側通信機3(本実施形態では光ビーコンB1,B2)が車両5から受信したアップリンク情報を受信し、このアップリンク情報を、自装置の制御部101に送るとともに中央装置4に転送する。
記憶部102は、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体から構成されている。記憶部102は、通信部103が受信した各種情報(信号制御指令や計測情報等)を一時的に記憶する記憶領域を有するとともに、自装置に設定された端末感応制御を実行するためのコンピュータプログラムの格納領域を有する。
制御部101は、上記コンピュータプログラムを記憶部102から読み出して処理することにより、所定の端末感応制御を行う。
上記の通り、交通信号制御機1による端末感応制御を実現させる所定のコンピュータプログラムは記憶部102にインストールされているが、このプログラムは、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体に格納して販売又は譲渡することができる。
また、このプログラムの販売又は譲渡は、サーバコンピュータからネットワーク経由でダウンロードすることによって行ってもよい。
本実施形態に係る交通信号制御機1の制御部101が行う端末感応制御は、EV車両5Bの交差点通過を支援するための「青延長制御」(図4)或いは「赤短縮制御」(図5)である。以下、これらの制御を総称して「青信号時間の調整制御」ということがある。
制御部101は、交差点ISに向かう流入路L1,L3,L5,L7へのEV車両5Bの進入を契機として、青延長制御(図4)及び赤短縮制御(図5)のうちの少なくとも1つを実行する。なお、これらの制御内容については後述する。
〔電気自動車の内部構成〕
図2は、EV車両(電気自動車)5Bの内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、EV車両5Bは、この車両5Bに搭載された車載機として、車載コンピュータ51、GPS受信機52、車速センサ53、ジャイロセンサ54、記憶装置55、ディスプレイ56、スピーカ57、入力デバイス58、無線通信機59及びバッテリ制御部60を備える。
車載コンピュータ51は、EV車両5Bの経路探索と車内の他の電子機器52〜60の動作制御とを行う電子制御装置であり、GPS受信機52が定期的に取得するGPS信号により自車の絶対位置を求めるとともに、車速センサ53及びジャイロセンサ54から随時入力される入力信号に基づいてその位置及び方位を補間し、EV車両5Bの正確な現在位置及び方位を常に把握している。
GPS受信機52、車速センサ53及びジャイロセンサ54は、EV車両5Bの走行位置、速度及び向きを把握するセンサ類である。
記憶装置55は、地図データベースを備える。この地図データベースは、車載コンピュータ51に道路地図データを提供するものであり、この道路地図データはリンクデータやノードデータを含み、DVD等の記録媒体に格納されている。なお、この道路地図データには、EV車両5Bに給電可能な充電ポイントの位置も含まれている。
記憶装置55は、車載コンピュータ51からの指令に応じて記録媒体から必要な道路地図データを読み出して当該コンピュータ51に提供する。記録媒体としては、DVD以外にも、CD−ROMやメモリカード、ハードディスク等の種々の記録媒体を採用できる。
ディスプレイ56とスピーカ57は、車載コンピュータ51が生成した各種情報をEV車両5Bの搭乗者に提示するために利用される。
具体的には、ディスプレイ56は、経路探索の際の入力設定画面、自車周辺の地図画像及び目的地までの経路情報等を表示し、スピーカ57は、自車を目的地に誘導するためのアナウンスを音声出力する。
入力デバイス58は、EV車両5Bのドライバが経路探索に関する各種入力を行うためのものである。
具体的には、この入力デバイス58は、操舵ハンドルに設けられた操作スイッチ、ジョイスティック、或いは、ディスプレイ56に設けたタッチパネル等の各種入力手段の組み合わせよりなる。なお、ドライバの音声認識によって入力を受け付ける音声認識装置を入力デバイス58とすることもできる。この入力デバイス58にドライバ等の搭乗者が行った入力信号は車載コンピュータ51に送られる。
無線通信機59は、光ビーコンB1,B2よりなる路側通信機3との間の路車間通信を通じて、車載コンピュータ51が生成したアップリンク情報を当該光ビーコンB1,B2に送信し、中央装置4が生成した渋滞情報等の交通情報を含むダウンリンク情報を当該光ビーコンB1,B2から受信する。
車載コンピュータ51は、各種の制御プログラムを実装したマイクロコンピュータなどの演算処理装置よりなり、その制御プログラムを実行することにより、ディスプレイ7に地図画像を表示させる機能、出発地から目的地までの経路(中継地がある場合はその位置を含む。)を算出する機能、その経路に従ってEV車両5Bを目的地まで誘導する機能等、各種のナビゲーション機能を実行可能である。
また、本実施形態の車載コンピュータ51は、目的地までの経路が探索された場合に、EV車両5Bが現在のバッテリ残量で到着できるか否かを判定する機能も備えている。
車載コンピュータ51は、上記各機能を実現させる所定のコンピュータプログラムをインストールすることによって構成されている。
このコンピュータプログラムは、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体に格納して販売又は譲渡することができる。また、このコンピュータプログラムの販売又は譲渡は、サーバコンピュータからネットワーク経由でダウンロードすることによって行ってもよい。
バッテリ制御部60は、車内の通信ケーブルを介して車載コンピュータ51と通信可能に接続されている。バッテリ制御部60は、自車両のバッテリ残量(電力量でもパーセンテージでもよい。)を常時検出しており、検出したバッテリ残量を車載コンピュータ51に通知する。
車載コンピュータ51は、車両駆動源である電動モータに必要な消費電力や、エアコン、リア電熱線、ヘッドライト、ワイパー及びオーディオ等の各種電装機器の消費電力とそのON/OFF状態に基づいて、現時点からバッテリ切れまでに走行可能な距離である、現時点の走行可能距離を演算して記憶装置55に記憶させる。
〔要求信号の生成とアップリンク送信〕
また、車載コンピュータ51は、自車両の現時点の走行可能距離が所定の閾値(例えば3km)以下であるか否かを判定している。
車載コンピュータ51は、上記の判定結果が肯定的である場合には、路側の交通信号制御機1に対して前述の青信号時間の調整制御(図4,図5)の実行を求めるための「要求信号」を生成して記憶装置55に記憶させる。逆に、車載コンピュータ51は、上記の判定結果が否定的である場合には、当該要求信号を生成しない。
車載コンピュータ51は、記憶装置55が要求信号を記憶した状態で、交差点ISの流入路L1,L3,L5,L7の光ビーコンB1を通過する場合は、自車両の車両IDとともに要求信号をアップリンク情報に格納し、光ビーコンB1との間で行う路車間通信の際に、そのアップリンク情報を無線通信機59にアップリンク送信させる。
なお、上記要求信号を生成する否かを判断するための車両情報は、「走行可能距離」と相関のある関連情報であればよく、現時点からバッテリ切れまでに走行可能な時間である「走行可能時間」や「バッテリ残量」であってもよい。
車載コンピュータ51は、「走行可能時間」に基づいて判定する場合、自車両の現時点の走行可能時間が所定の閾値(例えば10分)以下であるか否かを判定し、その判定結果が肯定的である場合に上記要求信号を生成する。
また、車載コンピュータ51は、「バッテリ残量」に基づいて判定する場合、自車両の現時点のバッテリ残量が所定の閾値(例えば5%)以下であるか否かを判定し、その判定結果が肯定的である場合に上記要求信号を生成する。
なお、車載コンピュータ51は、EV車両5Bの経路探索を既に行っている場合には、その探索結果である「走行経路」と「目的地」についても光ビーコンB1に送信するアップリンク情報に格納する。
光ビーコンB1は、車両IDや要求信号などを含むアップリンク情報をEV車両5Bから受信すると、そのアップリンク情報を交通信号制御機1に即座に転送する。
交通信号制御機1の制御部101は、アップリンク情報を光ビーコンB1から受信すると、そのアップリンク情報に要求信号が含まれているか否かにより、後述の青信号時間の調整制御(図4,図5)において青延長や赤短縮を行うか否かを判定する。
〔青信号時間の調整制御〕
図3は、交通信号制御機1の制御範囲を示す道路平面図である。
また、図4は、交通信号制御機1の制御部101が行う青延長制御の手順を示すフローチャートであり、図5は、その制御部101が行う赤短縮制御の手順を示すフローチャートである。
以下、これらの図を参照して、交通信号制御機1の制御部101が行う処理内容を説明する。
ここで、図3に示すように、本実施形態の交通信号制御機1は、東西方向の幹線道路に沿って並ぶ複数の交差点IS0〜IS3のうち、交差点IS1に設置されているものとし、EV車両5Bは、その幹線道路に沿ってIS0→IS1→IS2→IS3の走行経路(図3の一点鎖線)で走行するものとする。
また、図3に示すように、EV車両5Bと光通信する光ビーコンB1が流入路L1の所定位置に設置され、流出路L4の上流端付近にも同様に光ビーコンB2が設置されているものとする。
なお、図3では、交差点IS0の西側流入路の所定位置に光ビーコンB0が設置されているが、これについては変形例として後述する。
<青延長制御(図4)>
図4に示すように、制御部101は、EV車両5Bが流入路L1に設置された光ビーコンB1を通過したか否かを常に判定しており(ステップST1)、その通過を検出した場合に限り、ステップST2以降の青延長制御を実行する。
従って、制御部101は、光ビーコンB1によってEV車両5Bが検出されない通常時の場合(ステップST1でNoの場合)には、中央装置4からの信号制御指令に従って信号灯器2の切り替えタイミングを制御している。
上記ステップST1の判定処理は、具体的には、通信部103が光ビーコンB1から受信したアップリンク情報に、EV車両5B用の車両IDが含まれているか否かによって行うことができる。
EV車両5Bの通過を検出すると、制御部101は、EV車両5Bが交差点IS1に到着する到着時刻を算出する(ステップST2)。
この交差点到着時刻は、例えば、光ビーコンB1から交差点IS1の停止線までの距離を所定の設定速度で除算して到着予測時間を算出し、EV車両5Bが光ビーコンB1を通過した時刻(光ビーコンB1のアップリンク情報の受信時刻等)にその到着予想時間を加算することによって算出することができる。
次に、制御部101は、EV車両5Bのビーコン通過時刻が「青延長受付時間帯」に含まれるか否かを判定する(ステップST3)。
この「青延長受付時間帯」とは、流入路L1における青延長しない通常時の青終了時刻から遡って予め設定された所定時間長の受付時間帯のことを言う。この青延長受付時間帯は、長いほどEV車両5Bが赤信号で停止する確率が低くなって制御効果が大きいが、青延長時の一時的なオフセット補正における最小青時間を保証するためには、余り長くすることもできず、例えば10秒に設定される。
上記ステップST3の判定結果が否定的である場合には、今回のEV車両5Bの通過タイミングでは流入路L1の青延長を行えないので、処理を終了させる。
一方、上記ステップST3の判定結果が肯定的である場合には、制御部101は、「対象車両の判定処理」を実行する(ステップST4)。この判定処理は、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが、流入路L1にて青信号時間の調整を行うべき対象車両であるか否かを判定する処理のことをいう。
前述の通り、本実施形態のEV車両5Bは、バッテリ残量が少ないために現時点の走行可能距離が非常に短い場合に、アップリンク情報に「要求信号」を格納して光ビーコンB1にアップリンク送信している。
そこで、制御部101は、光ビーコンB1から受信したアップリンク情報に上記要求信号が含まれているか否かを判定し、含まれている場合には、当該EV車両5Bを対象車両であると判定する。逆に、要求信号が含まれていない場合には、当該EV車両5Bを対象車両ではないと判定する。
ステップST4の判定処理の結果、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが対象車両でない場合(ステップST5でNo)には、制御部101は、当該EV車両5Bについては青延長制御を行う必要がないので、処理を終了させる。
逆に、ステップST4の判定処理の結果、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが対象車両に該当する場合(ステップST5でYes)には、制御部101は、前記EV車両5Bの交差点到着時刻が「青延長範囲」にあるか否かを判定する(ステップST6)。
この「青延長範囲」とは、当該青延長制御の実行によって流入路L1の青信号時間の終了時点を遅らせることが可能な、予め設定された所定の時間長(例えば10秒程度)の範囲のことをいい、流入路L1の信号灯器2を青延長しない通常時の青終了時刻から前記所定の時間長を加えた時間範囲のことをいう。
制御部101は、ステップST6の判定結果が否定的である場合には、青延長を行わずに処理を終了させ、その判定結果が肯定的である場合に、到着時刻が含まれる青延長範囲にて、流入路L1に対する青延長を実行する(ステップST7)。
その後、制御部101は、EV車両5Bが交差点IS1の下流の光ビーコンB2を通過したか否かを判定し(ステップST8)、その通過を検出した場合に流入路L1の青信号を打ち切る(ステップST10)。
また、制御部101は、交差点IS1からの流出を確認するための、EV車両5Bが光ビーコンB2を通過したか否かのステップST8の判定処理を、現在時刻が青延長範囲内にある限り継続する(ステップST9)。
制御部101は、光ビーコンB2への通過が検出されなくても(ステップST8でNo)、現在時刻が青延長範囲を超えた場合(ステップST9でNo)には流入路L1の青信号を打ち切る(ステップST10)。
上記ステップST8の判定処理は、具体的には、通信部103が光ビーコンB2から受信したアップリンク情報に、EV車両5Bの車両IDが含まれているか否かによって行うことができる。
<赤短縮制御(図5)>
また、本実施形態の制御部101は、上述の青延長制御(図4)と並行して、図5に示す赤短縮制御を実行する。以下、図5を参照しつつ、その赤短縮制御の内容を説明する。
図4に示すように、制御部101は、EV車両5Bが流入路L1に設置された光ビーコンB1を通過したか否かを常に判定しており(ステップSS1)、その通過を検出した場合に限り、ステップSS2以降の赤短縮制御を実行する。
このステップSS1の判定処理は、青延長制御(図4)の場合と同様に、通信部103が光ビーコンB1から受信したアップリンク情報に、EV車両5B用の車両IDが含まれているか否かによって行う。
EV車両5Bの通過を検出すると、制御部101は、EV車両5Bが交差点IS1に到着する到着時刻を算出する(ステップSS2)。この交差点到着時刻の算出方法も、青延長制御(図4)の場合と同様である。
次に、制御部101は、「対象車両の判定処理」を実行する(ステップSS4)。この判定処理は、前述の通り、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが、流入路L1にて青信号時間の調整を行うべき対象車両であるか否かを判定する処理のことをいい、その判定方法も青信号制御(図4)の場合と同様である。
なお、図5において、ステップSS2とステップSS4の間に、EV車両5Bのビーコン通過時刻が「赤短縮受付時間帯」に含まれるか否かを判定する「ステップSS3」を介在させてもよい。この「赤短縮受付時間帯」とは、1サイクル長における前記「青短縮受付時間帯」(図4のステップST3)以外の時間帯のことを言う。
上記ステップSS3を介在する場合、制御部101は、その判定結果が肯定的である場合に、処理を次のステップSS4に移行させ、否定的である場合には、今回のEV車両5Bの通過タイミングでは流入路L1の赤短縮を行えないので、処理を終了させる。
ステップSS4の判定処理の結果、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが対象車両でない場合(ステップSS5でNo)には、制御部101は、当該EV車両5Bについては赤短縮制御を行う必要がないので、処理を終了させる。
逆に、ステップST4の判定処理の結果、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが対象車両に該当する場合(ステップSS5でYes)には、制御部101は、前記EV車両5Bの交差点到着時刻が「赤短縮範囲」にあるか否かを判定する(ステップSS6)。
この「赤短縮範囲」とは、当該赤短縮制御の実行によって流入路L1の赤信号時間の終了時点を早めることが可能な、予め設定された所定の時間長(例えば10秒程度)の範囲のことをいい、例えば、流入路L1における赤短縮しない通常時の赤終了時刻から前記所定の時間長を減じた時間範囲のことをいう。
制御部101は、ステップSS6の判定結果が否定的である場合には、赤短縮を行わずに処理を終了させ、その判定結果が肯定的である場合に、到着時刻が含まれる赤短縮範囲にて、流入路L1に対する赤短縮を実行する(ステップSS7)。
なお、赤短縮制御の場合には、ステップSS7の赤短縮処理によって流入路L1の赤信号時間が所定時間長だけ短縮され、これによって信号灯色が既に青信号に切り替わっているので、EV車両5Bの交差点IS1流出を契機とした青信号の打ち切り処理(図4のステップST8〜ST10)は実行されない。
〔交通信号制御機の効果〕
以上の通り、本実施形態の交通信号制御機1によれば、制御部101が、光ビーコンB1から受信したアップリンク情報に要求信号が含まれているか否かを判定し(ステップST4,SS4)、その要求信号が含まれている場合に限り、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bのために流入路L1の青延長制御や赤短縮制御を行うので(ステップST5,SS5)、その制御を真に必要とするEV車両5Bに対してのみ流入路L1の青信号時間が調整される。
従って、流入路L1の青信号時間の調整に伴って交差道路(図3の例では、南北方向の流入路L3,L7)の赤信号時間を増大させる頻度を必要最小限に抑えることができ、流入路L1の交差側の交通流に及ぶ悪影響を抑えつつ、EV車両5Bの交差点通過を支援することができる。
〔第1の変形例〕
上述の実施形態では、EV車両5Bの車載コンピュータ51が、現時点における走行可能距離に関連する関連情報(走行可能距離、走行可能時間又はバッテリ残量等)が所定の閾値以下の場合に要求信号を含むアップリンク情報を自己申告的に送信し、その要求信号の有無に基づいて、交通信号制御機1の制御部101が青延長制御や赤信号制御を行うようになっているが、走行可能距離に関連する関連情報と所定の閾値との比較判定についても、制御部101で行うようにしてもよい。
すなわち、この場合、EV車両5Bは、走行可能距離に関連する関連情報をアップリンク情報に格納して光ビーコンB1に送信する。
他方、交通信号制御機1の制御部101は、光ビーコンB1から受信したアップリンク情報から走行可能距離に関連する関連情報を抽出し、この関連情報が所定の閾値以下であるか否かを前記青延長制御(図4)のステップST4や赤短縮制御(図5)のステップSS4において判定することにより、光ビーコンB1を通過したEV車両5Bが流入路L1の青信号時間の調整を行うべき対象車両か否かを判定する。
〔第2の変形例〕
上述の実施形態において、交通信号制御機1の制御部101は、電気自動車5Bの充填ポイントの位置が記憶部102の地図データベースに含まれている場合には、交差点IS1から近隣の充電ポイントまでの経路探索を行うことにしてもよい。
その探索結果である充電ポイントまでの走行経路は、EV車両5Bが流出路L4の光ビーコンB2と路車間通信する場合のダウンリンク情報に含めることにより、対応するEV車両5Bに通知することができる。
この場合、上記ダウンリンク情報を受信したEV車両5Bのディスプレイ56に、そのダウンリンク情報に含まれる走行経路を表示することにより、近隣の充電ポイントまでの走行経路をEV車両5Bのドライバに報知することができる。
〔第3の変形例〕
図3に示す道路平面図において、交通信号制御機1の制御部101は、自装置が設置された交差点IS1だけでなく、EV車両5Bの目的地まで或いは充電ポイントまでの走行経路に含まれる他の交差点IS2,IS3に対しても、EV車両5Bの通行を優先する信号制御を行わせることにしてもよい。
すなわち、制御部101は、交差点IS1の流入路L1に対する青信号時間の調整(図4又は図5)を行う場合には、走行経路に含まれる下流側にある他の交差点IS2,IS3に設置された交通信号制御機1A,1Bに対して、EV車両5Bが走行予定の東向きの流入路を青信号で通過し易くなるための「信号制御指令」を生成し、これを各制御機1A,1Bに送信することにしてもよい。
例えば、下流交差点IS2,IS3の交通信号制御機1A,1Bが各流入路の交通需要に応じたスプリット制御を実行している場合には、制御部101は、東西方向の流入路のスプリットを現状より多くするように指示する信号制御指令を生成し、これを通信部103を通じて交通信号制御機1A,1Bに送信すればよい。
また、幹線道路沿いの交差点IS0〜IS3にてスプリット制御が行われている場合には、制御部101は、交差点IS1を流出したEV車両5Bが所定速度で走行すると、交差点IS2,IS3にて青信号に遭遇するスプリット補正量を求め、この補正量にて青信号時間を調整するよう指示する信号制御指令を生成し、これを通信部103を通じて交通信号制御機1A,1Bに送信することにしてもよい。
〔第4の変形例〕
上述の実施形態では、交差点IS1への流入路L1に設置された光ビーコンB1がEV車両5Bの通過を検出したことを契機として、制御部101が当該交差点IS1の流入路L1の青信号時間を調整するが、上流側の交差点IS0の流入路に設置された光ビーコンB0がEV車両5Bの通過を検出した場合に、交差点IS1での青信号時間の調整を行うようにしてもよい。
すなわち、図3に示すように、例えば、上流交差点IS0の南北方向の道路が小規模であるため、上流交差点IS0に向かって東進するEV車両5Bが必ず直進すると想定できる場合には、交差点IS1に直接繋がる流入路L1に設置された光ビーコンB1だけでなく、その流入路L1に対して上流側の交差点IS0を介して繋がる他の流入路に設置された光ビーコンB0からのアップリンク情報を契機として、青信号時間の調整を行うことにしてもよい。
〔第5の変形例〕
上述の実施形態では、EV車両5Bの流入路L1への進入や、EV車両5Bの交差点IS1からの流出を検出する路側通信機3として、光ビーコンB0,B1,B2を採用しているが、この光ビーコンの代わりに、無線LANやDSRCなどの電波による狭域通信を行う路側通信機を採用することにしてもよい。
また、狭域通信だけでなく、例えばITS無線機のような、比較的広い通信エリアをカバーする広域通信を行う路側通信機3を採用することもできる。
かかる広域通信の路側通信機3の場合、EV車両5Bが送信したアップリンク情報にプローブデータ(走行軌跡)が含まれておれば、そのプローブデータの車両位置が流入路L1の所定位置に到達したことにより、流入路L1への進入を検出できる。また、プローブデータの車両位置が、流入路L1に対応する流出路L4の例えば上流端近傍の所定位置に到達したことにより、交差点IS1からの流出を検出できる。また、広域通信の路側通信機3の場合には、交通信号制御機1と同じ筐体に組み込むことができる。
〔その他の変形例〕
上述の実施形態では、交通信号制御機1の制御部101が、青延長制御(図4)と赤短縮制御(図5)を実行しているが、このうちのいずれか一方を行うことにしてもよい。
また、それらの青延長制御(図4)や赤短縮制御(図5)は、中央装置4の制御部が行うことにしてもよい。すなわち、中央装置4が図4及び図5のフローチャートの手順を実行し、その結果に基づく「歩進指令」を交通信号制御機1に送信するようにしてもよい。
上述の実施形態では、駆動エネルギーの100%が車載バッテリの電力であるEV(Electric Vehicle)車両5Bを想定しているが、本発明は、いわゆるハイブリッド電気自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)に適用することにしてもよい。
今回開示した実施形態(上述の各変形例を含む。)はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
1:交通信号制御機(交通信号制御装置)
1A:交通信号制御機 1B:交通信号制御機 2:信号灯器 3:路側通信機
4:中央装置 5:車両 5A:通常車両 5B:EV車両(電気自動車)
101:制御部 102:記憶部 103:通信部 104:灯器駆動部
B0:光ビーコン B1:光ビーコン B2:光ビーコン
IS:交差点 IS0〜IS3:走行経路に含まれる交差点
L1,L3,L5,L7:流入路 L2,L4,L6,L8:流出路

Claims (6)

  1. 電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御システムであって、
    前記電気自動車と、前記交差点の流入路を通行する前記電気自動車と路車間通信する路側通信機と、この路側通信機と通信する交通信号制御装置と、を備えており、
    前記交通信号制御装置は、前記電気自動車が前記流入路で無線送信した前記アップリンク情報を、前記路側通信機を通じて受信する通信部と、
    受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定する制御部と、
    を有することを特徴とする交通信号制御システム。
  2. 前記電気自動車は、自車両の現時点の走行可能距離と関連する関連情報が所定の閾値以下である場合に、前記流入路の青信号時間の調整を求める要求信号を前記アップリンク情報に格納し、
    前記制御部は、前記アップリンク情報に前記要求信号が含まれている場合に、前記流入路の青信号時間を調整する請求項1に記載の交通信号制御システム。
  3. 前記電気自動車は、自車両の現時点の走行可能距離と関連する関連情報を前記アップリンク情報に格納し、
    前記制御部は、前記アップリンク情報に含まれる前記関連情報が所定の閾値以下である場合に、前記流入路の青信号時間を調整する請求項1又は2に記載の交通信号制御システム。
  4. 前記通信部と通信可能であり、前記交差点の下流側にある下流交差点の信号灯器を制御する交通信号制御機を更に備え、
    前記制御部は、前記流入路の青信号時間を調整する場合に、前記交差点から充電ポイント或いは前記電気自動車の目的地までの走行経路に含まれる前記下流交差点を前記電気自動車が青信号で通過し易くなるための信号制御指令を生成し、
    前記通信部は、生成した前記信号制御指令を前記下流交差点に対応する前記交通信号制御機に送信する請求項1〜3のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
  5. 電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御装置であって、
    交差点の流入路を通行する前記電気自動車が無線送信したアップリンク情報を、前記電気自動車と路車間通信する路側通信機を通じて受信する通信部と、
    受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定する制御部と、
    を備えていることを特徴とする交通信号制御装置。
  6. 電気自動車の交差点通過を支援する交通信号制御方法であって、
    交差点の流入路を通行する前記電気自動車が無線送信したアップリンク情報を、前記電気自動車と路車間通信する路側通信機を通じて受信するステップと、
    受信した前記アップリンク情報の内容に応じて、前記電気自動車が前記交差点を青信号で通過できるように前記流入路の青信号時間を調整するか否かを決定するステップと、
    を含むことを特徴とする交通信号制御方法。
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