JP2012178480A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Takayuki Sato
隆行 佐藤
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Abstract

【課題】基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置および基板処理方法において、基板の熱均一性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】基板9を加熱処理するチャンバ4内の気流を、基板9の位置に応じて変化させる。基板9の搬入時には搬入口41からチャンバ内に流入する気流を形成する。基板9がチャンバ4内にて加熱される際は、排気口51aおよび51bから排出される気体の量を制御することにより、基板9の中央部から端部方向に向かう気流を形成する。これにより、基板9の前端面および後端面は、加熱プレート2により加熱された気体による熱の影響を受けにくい状態で搬送される。その結果、基板9の加熱均一性が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置および基板処理方法に関する。
液晶表示装置用ガラス基板、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ用基板、半導体ウエハ、PDP用ガラス基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板などの精密電子装置用基板の製造工程では、基板に対する加熱処理が適宜に行われる。例えば、基板のフォトリソグラフィ工程では、基板の表面にレジスト液が塗布された後、基板の表面とレジストとの密着性を向上させるために、基板に対して加熱処理が行われる。
このような加熱処理に使用される従来の基板処理装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2008−16543号公報
特許文献1の段落0066〜0093には、ヒータを有する複数のプレートと、プレートの上面に沿って基板を搬送する搬送機構と、を備えた基板処理装置が記載されている。当該基板処理装置は、複数のプレートの上面に沿って基板を搬送しつつ、プレートからの熱で基板を加熱している。
しかしながら、このように、基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置では、基板の前端部(搬送方向下流側の端部)付近および後端部(搬送方向上流側の端部)付近は、基板の中央部に比べて加熱されやすい傾向がある。これは、基板の前端部付近および後端部付近は、基板の下面からだけではなく、前端面または後端面からも熱を受けるためである。
また、このような基板処理装置において、連続して基板を処理する場合、一枚目の基板は十分に加熱されたプレート上を通過することになるが、二枚目以降の基板は、一枚目の基板を加熱することによるプレート温度の低下により、同一温度条件での加熱が行えない場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置および基板処理方法において、基板面内の熱均一性を向上させ、さらには、基板を連続的に処理する場合における、プレートの温度差を解消する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、上流側から下流側へ基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置であって、基板に熱を与える加熱部と、前記加熱部に沿って基板を搬送する搬送手段と、前記加熱部の上部空間を形成するチャンバと、前記チャンバ内の、前記基板の搬送方向上流側に配置され、前記チャンバ内の気体を外部に排出する第1排気手段と、前記チャンバ内において、前記第1排気手段よりも前記基板の搬送方向下流側に配置され、前記チャンバ内の気体を外部に排出する第2排気手段と、前記第1および前記第2排気手段によって、前記チャンバ内から外部に排出される気体の量を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記チャンバに対する前記基板の位置に応じて、前記第1または第2排気手段によって排出される気体の量を変化させることを特徴とする。
本願の第2発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記チャンバ内に気体を供給する気体供給手段をさらに備え、前記制御手段は、前記気体供給手段から供給される気体を、前記第1および第2排気手段によって排出する事で前記チャンバ内の気流を制御することを特徴とする。
本願の第3発明は、請求項2に記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記チャンバ内の前記基板の位置に応じて前記第1および第2排気手段によって排出される気体の量を変化させることにより、当該基板の中央部から端部方向に向かう気流を形成することを特徴とする。
本願の第4発明は、請求項2または3に記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記第1および第2排気手段によって排出される気体の量を制御することにより、少なくとも前記チャンバに対して前記基板が搬入される際に、前記チャンバの外部から前記チャンバ内に流入する気流を形成することを特徴とする。
本願の第5発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記排気手段は、前記チャンバ内において前記基板の搬送方向に直交する方向に延在する排気流路と、前記排気流路の上面に形成される排気口と、前記排気口に対して間隙を有して対向配置される囲い部と、をさらに備えることを特徴とする。
本願の第6発明は、基板を下面から加熱する加熱手段と、その上方空間を覆うチャンバ内に基板を搬送することにより、基板を加熱する基板処理方法であって、前記基板を前記チャンバ内に搬入する搬入工程と、前記チャンバ内にて基板を加熱する加熱工程と、前記チャンバから基板を搬出する搬出工程と、を有し、少なくとも前記加熱工程では、前記チャンバ内の前記基板の位置に応じて、前記基板の中央部から端部に向かう方向に気流を形成しつつ加熱すること特徴とする。
本願の第7発明は、請求項6に記載の基板処理方法であって、少なくとも前記搬入工程では、前記チャンバの外部から前記チャンバ内に流入する気流を形成することを特徴とする。
本願の第1発明〜第7発明によれば基板を搬送しつつ加熱する際に、チャンバから排出される気体の量を基板の搬送位置に応じて適宜調整する事が可能となる。
特に、第2発明によれば、チャンバ内に供給される気体の量とチャンバから排出される気体の量を変化させることにより、チャンバ内に気流を形成することが可能となる。
特に、第3発明によれば、チャンバ内に発生する気流の方向を、簡便な方法で変化させることが可能となる。
特に、第4発明によれば、チャンバの搬入口付近の温度を、待機状態であっても連続処理状態であっても一定に維持することが可能となる。
特に、第5発明によれば、チャンバ内に配設された排気流路から発生するミストが基板に再付着することを防止することが可能となる。
特に、第6発明によれば、基板中央部から端部方向への気流を発生させることにより、基板を均一に加熱することが可能となる。
特に、第7発明によれば、チャンバの搬入口付近の温度を、待機状態であっても連続処理状態であっても一定に維持することが可能となる。
基板処理装置の斜視図である。 本発明の基本構造を説明するための模式図である。 本発明の基本構造の動作を説明するための模式図である。 本発明の基本構造の動作を説明するための模式図である。 本発明の基本構造の動作を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる、基板処理装置の横断面図である。 基板処理装置中央部のフレーム部の斜視断面図である。 基板処理装置の動作を説明する横断面図である。 基板処理装置の動作を説明する横断面図である。 基板処理装置の動作を説明する横断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、基板9が搬送される方向を「搬送方向」と称し、搬送方向に直交する水平方向を「幅方向」と称する。
<1.基板処理装置の構成について>
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の斜視図である。この基板処理装置1は、液晶表示装置用の矩形のガラス基板9(以下、単に「基板9」という)の表面を選択的にエッチングするフォトリソグラフィ工程において、レジスト塗布後の基板9に加熱処理を行うための装置である。基板処理装置1は、所定の搬送方向に沿って上流側から下流側へ基板9を搬送しつつ、基板9を加熱する。
図1に示すように、基板処理装置1は、基板の搬送方向に沿って、加熱プレート2が延在し、その上部空間を囲むように、チャンバ4が配置されている。
加熱プレート2は、矩形の平板状に形成され、側板21によって固定されている。加熱プレート2の内部には、図示しない薄板状のヒータが、各加熱プレートの裏面に埋設されている。ヒータに通電すると、ヒータの発熱によって、加熱プレート2の温度が上昇する。加熱プレート2の上面に沿って搬送される基板9は、加熱プレート2の上面からの輻射熱および対流熱を受けて、チャンバ4内部にて加熱される。
また、基板処理装置1は、複数の搬送ローラ31と、搬送ローラ31に回転駆動力を与える搬送モータ32とからなる、搬送機構3を備えている。搬送ローラ31は、加熱プレート2の上面に、幅方向および長手方向に間隔をあけて、配置されている。搬送ローラ31は、加熱プレート2の上面に設けられた凹部または貫通孔の内部に、部分的に収容されており、その上端部は、加熱プレート2の上面より上方に、突出している。
搬送モータ32は、図1に概念的に示したように、制御部6と電気的に接続されている。制御部6は、CPUやメモリを有するコンピュータにより、構成されている。制御部6は、搬送モータ32を電気的に制御することにより、搬送モータ32のオンオフの切り替えや、搬送モータ32の回転数の制御を、行うことができる。
制御部6からの指令により、搬送モータ32を動作させると、図示しない伝達機構により回転駆動力が搬送ローラ31に伝達される。具体的にはギヤやタイミングベルトなどにより、搬送モータ32から発生する回転駆動力が伝達され、各搬送ローラ31は所定の速度にて搬送方向に回転する。つまり制御部6は、搬送ローラ31を回転させる事により、基板9を、加熱プレート2との間に若干の間隙を有した状態で、加熱プレート2の上面に沿った搬送方向に搬送させることが可能である。
図2は、本発明の基本構造を説明するための模式図である。図2に示すように、加熱プレート2上には搬送ローラ31の上部が突出している。また、加熱プレート2の搬送方向上流側(図示左側)には、基板処理装置1に対して基板9を搬入する搬入ローラ33が仮想線で描かれている。また同様に搬送方向下流側(図示右側)には、基板処理装置1による処理を終えた基板9が搬出される搬出ローラ34が描かれている。
搬入ローラ33、および搬出ローラ34も、搬送ローラ31と同様に制御部6の指令により、同一の搬送方向に回転する。そのため、基板9は搬入ローラ33によって基板処理装置1に搬入され、処理を行ったあと、搬出ローラ34によって搬出される。
加熱プレート2の上方には、搬送ローラ31に支持された基板9を含む空間を囲むように、チャンバ4が形成されている。具体的には、蓋体やフレームなどにより構成され、基板処理装置1内に基板9を搬入するための搬入部41と、基板処理装置1から基板9を搬出するための搬出部42とを備えている。
チャンバ4内には、チャンバ4内の気体を外部に排出する排気機構5が接続されている。ここでは、基板9の搬送方向上流側を第1排気機構5a、下流側を第2排気機構5bとして説明を行う。
第1排気機構5aは、排気口51aと連通するブロア52aによって負圧を発生させ、チャンバ4内の気体を吸引し、排気系統53aに対して気体を放出する。第2排気機構5bも同様に、排気口51bと連通するブロア52bによって負圧を発生させ、チャンバ4内の気体を吸引し、排気系統53bに対して気体を放出する。
加熱プレート2上には、N2供給部7のN2吐出口71が形成されている。N2供給部7は、N2源73から供給されるN2をヒータ72によって加熱し、加熱プレート2内部に供給する。図2に概念的に示すように、加熱プレート2内部流路で分岐したN2が、各N2吐出口71から噴出する。N2吐出口71は加熱プレート2上面の、搬送ローラ31とは平面視で重ならない位置に形成された、0.5mm〜数mm程度の径を有する孔である。N2吐出口71から加熱されたN2をチャンバ4内に噴出させることにより、基板9を下面から加熱する。また、基板9と加熱プレート2との間には搬送ローラ31によって間隙が形成されているため、N2吐出口71から噴出したN2は基板9の下面を通過してチャンバ4内に拡散する。
次に、チャンバ4に対して流入する、または、チャンバ4から排出される気体の流れについて説明を行う。ここでは、チャンバ4の下面である加熱プレート2の、N2供給部7から供給されるN2の流量を「P」、第1排気手段によってチャンバ4から排出される気体の流量を「Q1」、第2排気手段によってチャンバ4から排出される気体の流量を「Q2」、さらに、チャンバ4内部の圧力状態により、搬入部41から流入する周囲の空気の量を「R」として説明する。なお、実際には搬出部42からも空気は流入する事になるが、搬出部42は出来る限り空気の流入を防止するべく、開口面積を小さく設計されており、説明の簡略化のため、搬出部42から流入する空気は無いものとする。
そのため、Pを一定とし、Q1とQ2を所定の定常状態の流量とすると、搬入部41から流量Rの気流が発生する。このとき、各々、矢印方向を(+)とすると、
P + R = Q1 + Q2
が成立する。
<2.基板搬入時の動作について>
次に、図3(a)、図3(b)を用いて、基板搬入時における、従来技術と本発明との相違点を説明する。図3(a)は従来技術にかかる基板処理装置の概略図であり、図3(b)は本発明にかかる基板処理装置の概略図である。
加熱プレート2の熱を有効に利用するためには、搬入部41からは外部の空気が流入しないほうが望ましい。そこで図3(a)に示すように、従来技術において、R = 0 となるように調整されていた。この場合、N2供給部7から供給されるN2の流量Pを一定とし、その流量Pに相当する流量が排出されるため、以下の式が成立する。
P = Q1 + Q2
Q1 = Q2
この状態で、一枚目の基板9がチャンバ4に対して搬入される。チャンバ4の内部は加熱プレート2により十分加熱されているため、加熱プレート2の温度をT1、チャンバ4内部の温度をT2とすると、T1とT2がほぼ同じ温度にまで上昇(T2 ≒ T1)する。
しかし、一枚目の基板9を処理した後は、基板9の上面に沿って搬送されてきた外部空気の流入や、一枚目の基板9を加熱する事による温度低下によって、チャンバ4内部の温度T2は、加熱プレート2の温度T1よりも低くなる(T2 < T1)。この状態で、連続的に二枚目の基板9を処理すると、一枚目の基板9と同様の加熱性能は得られない。
これに対して図3(b)に示すように、本発明では、基板9の搬入時に外部からの気流Rが発生し、以下の式が成立している点が前述の従来技術に対して相違する。
P + R = Q1 + Q2
Q1 = Q2
そのため、基板9の搬入時は常に、外部から流入する気流Rによって、チャンバ4内部の温度T2が、加熱プレート2の温度T1にくらべて低下した状態で、平衡を保っている(T2 < T1)。そのため、一枚目の基板9を処理する場合も、二枚目以降の基板9を処理する場合も、チャンバ4内部の温度T2は、同じ温度にて処理を開始する事が可能となる。すなわち、基板9を搬入する際のチャンバ4内部の温度を一定にすることによって、基板9を連続的に処理する場合においても、同様の加熱性能を得ることができる。
<3.基板処理時の動作について>
次に、図4(a)、図4(b)を用いて、基板処理時における、従来技術と本発明との相違点を説明する。図4(a)は従来技術にかかる基板処理装置の概略図であり、図4(b)は本発明にかかる基板処理装置の概略図である。
図4(a)では、図3(a)と同様に、Q1=Q2が成立しており、チャンバ4の内部では、N2供給部7から供給されるN2の流量Pに対して、以下の式が成立している。
P = Q1 + Q2
Q1 = Q2
そのため、N2供給部7から供給される加熱されたN2は、チャンバ4の中央部から搬送方向上流側および下流側に向かう気流Sを形成し、排気Q1、およびQ2となって排出される。この状態で基板9を処理すると、加熱プレート2とほぼ同じ温度に加熱された気流Sによって、基板の前端部が加熱される。このように加熱を行うと、基板中央部に比べて基板前端部がより強く加熱されることにより、基板9の面内温度均一性が低下する。
これに対して図4(b)に示すように、本発明では、チャンバ4の内部の気体を排出する量であるQ1とQ2に差をつけ、チャンバ4内部に基板搬送方向下流向きの気流Sを発生させる点が相違する。
P = Q1 + Q2
Q1 < Q2
この状態では、基板9の前端部の上方に、基板の中央部から基板端部に向かう気流Sが発生している。この気流Sにより、基板9の前方にある加熱された空気の影響により、基板9の前端部のみが強く加熱される、という現象が緩和される。そのため、基板9の前端部および中央部が同様に加熱されることにより、基板9の面内温度均一性が向上する。
なお、図4(b)の状態では、外部からの空気の流入であるRは発生しないように制御されている。そのため、チャンバ4内の温度低下が抑えられている。
<4.基板搬出時の動作について>
次に、図5(a)、図5(b)を用いて、基板処理時における、従来技術と本発明との相違点を説明する。図5(a)は従来技術にかかる基板処理装置の概略図であり、図5(b)は本発明にかかる基板処理装置の概略図である。
図5(a)では、図4(a)と同様に、N2供給部7から供給される加熱されたN2は、チャンバ4の中央部から搬送方向上流側および下流側に向かう気流Sを形成し、排気Q1、およびQ2となって排出される。この状態で基板9を処理すると、加熱プレート2とほぼ同じ温度に加熱された気流Sによって、基板の後端部が加熱される。このように加熱を行うと、基板中央部に比べて基板後端部がより強く加熱されることにより、基板9の面内温度均一性が低下する。
これに対して図5(b)に示すように、本発明では、チャンバ4の内部の気体を排出する量であるQ1とQ2に差をつけ、チャンバ4内部に基板搬送方向下流向きの気流Sを発生させる点が相違する。
P = Q1 + Q2
Q1 > Q2
この状態では、基板9の後端部の上方に、基板中央部から基板端部に向かう気流Sが発生している。この気流Sにより、基板9の後方にある加熱された空気による影響を緩和することで、基板の後端部のみが強く加熱される、という現象が緩和される。そのため、基板の後端部および中央部が同様に加熱されることにより、基板9の面内温度均一性が向上する。
上記<3>に記載したように本発明によれば、チャンバ4に対して基板9を搬入する際に、搬入部41から流入する空気Rを形成することにより、チャンバ4の搬入部付近の温度を均一にする事が可能となる。そのため、基板9を連続的に処理する場合においても基板9の温度を均一な状態で処理を行う事が可能となる。
さらに、上記<4>、<5>に記載したように本発明によれば、基板9の前端部および後端部の上方に、基板9の中央部から端部に向かう気流Sを形成する事が可能となる。そのため、基板9の端部付近が中央部に比べ、より強く加熱される現象を抑制し、基板9の面内温度均一性を向上させることが可能となる。
<5.実施形態の詳細について>
次に、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の詳細について図面を参照しつつ説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の横断面図である。なお、図1〜図5までと、同じ機能を備える構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、基板処理装置1の下部には加熱プレート2が延在している。加熱プレート2には、N2供給部7が接続され、加熱プレート2の上面にはN2吐出口71が複数形成されている。また、図示は省略するが、加熱プレート2の上面に沿って、搬送ローラ31が基板の搬送方向(図示左右方向)および幅方向(図示奥行き方向)に複数配置されており、同じく図示しない制御部6によって基板9を搬送することが可能である。
基板処理装置1は大きく3つの加熱領域11、12、13に分割されている。本実施形態では、1枚の加熱プレート2の上部に領域11〜13が形成されているが、領域ごとに独立した加熱プレート2を配置してもよい。
加熱領域11は、基板の搬入部41、リップ部411、および排気口51c、から形成されている。搬入部41は、搬送機構3の上面にて支持される基板9に対して、約20mmの間隙を有する開口部であり、基板9の幅方向に延びて形成されている。またリップ部411は、搬入部41と同様に約20mmの間隙を持って基板9に沿う天井部分を形成する。リップ部411の基板搬送方向下流側には、幅方向に延びる排気口51cが形成されている。なお、排気口51cは、図2に示す排気機構5a、5bと同様に、ブロアを介して排気系統に接続されており、制御部6によって排気流量を調整することが可能となっている。
加熱領域12は、フレーム40aと40bとの間に囲まれた領域であり、排気口51d、51eを備える。加熱領域12の上部は、フレーム40aに固定されたヒンジ401、ヒンジ401にて回動自在に固定された蓋体402、および、蓋体402に配置された断熱部材403、とを備える。蓋体402は断熱部材403と一体として、ヒンジ401を中心に回動し、フレーム40bに当接することにより、チャンバ4に相当する領域を形成する。
蓋体402は、軽量化と放熱性を備えるために、アルミ板材などによって形成されている。断熱部材403は、発泡性の樹脂やグラスウールなどによって形成され、チャンバ内の温度低下を防止している。なお、図示は省略するが、蓋体402には不用意に開閉しないようにロックする機構や、安全上のインターロックなどが備えられるが、メンテナンス時などにはフレーム40aに固定されたヒンジ401を中心として回動させることにより、開閉する事が可能となっている。
排気口51dは、加熱領域12の比較的上流側に位置する排気口である。また、排気口51eは、加熱領域12の下流側に位置する排気口である。詳細な構造に関しては後述する。
加熱領域13は、加熱領域12と同様に、フレーム40bと40cとの間に囲まれた領域であり、排気口51f、51gを備える。加熱領域13の上部は、同様に蓋体402、断熱部材403を備え、フレーム40bに固定されたヒンジ401によって、開閉するチャンバを形成している。
排気口51fは、加熱領域13の上流側に位置し、加熱領域12の排気口51eと接する位置に配置された排気口である。また、排気口51gは、加熱領域13の下流側の、フレーム40cに当接する位置に配置された排気口である。
図7は、図6に点線で示す、51eおよび51f部を拡大した断面斜視図である。排気口51eおよび51fは、後述する排気流路511に連通する、端部が円形となった長穴状の開口であり、排気流路511にそって複数形成されている。排気流路511は、チャンバ4内に幅方向に延設されたフレームであり、内部に気体を流通させることができる流路である。それぞれの排気流路511は図2に概念的に示すように、チャンバ外にてブロアや排気系統に接続されており、内部が負圧になっている。そのため、排気流路511の上部に形成された複数の排気口51eおよび51fを経由して、付近の空気を吸引し、チャンバ外に排出することができる。
排気口51eおよび51fの上面は、排気流路511と一体に形成された囲い部512によって、間隙を有しつつ覆われている。チャンバ内に搬入される基板9には、前工程にて塗布液が塗布されている。このような基板9を基板処理装置1によって加熱処理を行うことにより、塗布液に含まれる溶媒成分が蒸発する。そして、蒸発した溶媒成分は、排気流路511内でその温度が低下する事により、液化することがある。そのため、このように排気口51eおよび51fの上方に囲い部512を設けることにより、排気流路511内で液化した溶媒成分がチャンバ内に飛散することを防止することができる。なお、本実施形態では、排気流路511、および囲い部512は、ステンレスのフレーム構造にて一体に形成されているが、それぞれ、別の部材によって形成されていてもよい。
また、排気流路511の側面には、整流板513が配置されている。整流板513は、上下方向に長穴を穿設した平板状の部材であり、金属や樹脂などにて形成されている。長穴による固定位置を変化させることにより、その下部を通過する基板9と整流板513との距離を調節することができる。本実施例では、基板9と整流板513との距離は、8mm±5mmにて調整されている。なお、その他の排気口51d、51gも51e、51fと同様の構造であるため、詳細説明は割愛する。
次に、図8〜図10を用いて、基板処理装置1の詳細な動作について説明する。図8(a)〜図8(c)は加熱領域11から加熱領域12の上流側にかけて、基板9が搬入される際の動作を説明するための図である。
基板処理装置1には、加熱プレート2に沿って搬送される基板9の上方の気体の流れを測定するための風速測定部61、62、63が設けられている。図8(a)にて風速測定部61から右向きに示す矢印は、風速測定部61にて図示右向きに風速が発生している事を模式的に示すものである。同様に、風速測定部62、63の付近では、風速がほぼゼロとなっていることを示している。なお、風速測定部61、62、63は、実際に風速を測定するためのセンサーが配置されていても良いが、本実施形態では、風量を調整する際だけ風速を測定する事が可能なように、風速測定口が設けられている。
図8(a)は、基板処理装置1に対して基板9を搬入する状態を示している。加熱プレート2とリップ部411との間を経由して基板9を搬送する間、制御部6は風速測定部61付近に基板搬送方向下流側に向かう気流が発生するように、排気風量を調節する。具体的には、搬入部41から流入してくる空気と、加熱プレート2に複数設けられたN2吐出口71から供給されるN2との混合気流が、主として排気口51cから排気されるように、排気口51cに接続された排気機構5を調整する。
さらにこのとき、制御部6は風速測定部62付近には、気流が発生しないように排気流量を調整する。具体的には、排気口51cによる排気圧と、排気口51dによる排気圧が均衡するように排気機構5を調節する。そのため、搬入部41から流入する空気は加熱領域12には流入せず、加熱領域12の温度が低下することを防止している。
次に図8(b)に示すとおり、基板9の前端部が風速測定部62付近まで搬入されると、制御部6は排気口51cの排気風量を減少させる。その結果、風速測定部61付近に発生していた搬入部41からの空気の流入が停止する。これに伴い、風速測定部62付近では、排気口51dによる排気圧が優勢となり、右向きの気流が発生する。
さらに基板9が搬送され、図8(c)に示すように基板9の前端部が風速測定部63付近まで搬入されると、制御部6は排気口51dの排気風量を減少させる。その結果、風速測定部62付近に発生していた気流が停止し、風速測定部63付近に右向きの気流が発生する。
その後も制御部6は、基板9の搬送に伴って、排気口51e、51f、51gからの排気風量を変化させる事により、図9(a)、および図9(b)に示すように、基板9の前端部付近に対して、基板搬送方向下流側(基板の中央部から端部方向)に向かう気流を発生させる。
上記のとおり、制御部6は基板9の搬送位置に応じて、前端部付近に常に基板中央部から端部方向への気流が発生するように制御する。それにより、基板9の前方にある加熱された空気の影響で基板9の前端部のみが強く加熱される、という現象を緩和することができる。その結果、基板9の前端部および中央部は同様に加熱され、基板9面内の温度均一性が向上する。
さらに基板9を搬送しつつ処理を継続する事により、基板9の後端部が排気口51c付近を通過すると、制御部6は、図10(a)に示すように、排気口51cの排気風量を増加させる。その結果、風速測定部62付近には、基板搬送方向上流側(基板の中央部から端部方向)に向かう気流が発生する。
その後、図10(b)に示すように、基板9の後端部が排気口51dに近づくと、制御部6は排気口51dの排気風量を増加させる。その結果、風速測定部63付近には、基板搬送方向上流側(基板の中央部から端部方向)に向かう気流が発生する。このとき、風速測定部62付近では、排気口51cによる排気圧と、排気口51dによる排気圧が均衡し、気流が停止する。その代わりに、風速測定部61付近には、搬入部41から流入する気流が発生する。
上記のとおり、制御部6は基板9の搬送位置に応じて、前端部付近と同様に後端部付近にも、基板中央部から端部方向への気流が発生するように制御する。それにより、基板9の後方にある加熱された空気の影響で基板9の後端部のみが強く加熱される、という現象を緩和することができる。その結果、基板9の前端部および中央部は同様に加熱され、基板9面内の温度均一性が向上する。
また、基板9を連続的に処理する場合においても、基板9の搬入時には外部から気体が流入する事により、加熱領域11の温度は一定に保たれている。その結果、二枚目以降の基板9であっても、一枚目と同様の加熱性能を得ることができる。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、加熱領域は3つの領域に分けられていたが、これ限定されるものではない。すなわち、3つ以下でもよいし、それより多い領域に分けられていても良い。
また上記の実施形態では、排気口51d〜51gはフレームにより構成され、上面に開口を有する排気口であったが、いずれも、排気口51cと同様、スリット状の開口から上部に対して気流を形成する構造であってもよい。しかしながら、上述の実施形態のように、上面に開口を有する排気口から排気を行う事で、塗布液の蒸気の液化による飛散を効果的に防止することが可能である。
また、上記の実施形態では、排気口51d〜51dの側面に調整可能な整流板513が配置されていたが、これに限定されるものではなく、種々の形態が考えられる。しかしながら、調整可能な整流板513を備えることにより、気流の調整が容易となる。
1 基板処理装置
2 加熱プレート
3 搬送機構
4 チャンバ
5 排気機構
6 制御部
7 N2供給部
9 基板
21 側板
31 搬送ローラ
32 搬送モータ
33 搬入ローラ
34 搬出ローラ
40a 〜 40c フレーム
41 搬入部
42 搬出部
51a 〜 51g 排気口
52a、52b ブロア
53a、53b 排気系統
61、62、63 風速測定部
71 N2吐出口
72 ヒータ
73 N2源
411 リップ部
511 排気流路
512 囲い部
513 整流板
P N2供給部7から供給されるN2の流量
Q1、Q2 排気機構5から排出される気体の流量
R 搬入部41から流入する周囲の空気の流量
S チャンバ4内部に発生する気流

Claims (7)

  1. 上流側から下流側へ基板を搬送しつつ加熱する基板処理装置であって、
    基板に熱を与える加熱部と、
    前記加熱部に沿って基板を搬送する搬送手段と、
    前記加熱部の上部空間を形成するチャンバと、
    前記チャンバ内の、前記基板の搬送方向上流側に配置され、前記チャンバ内の気体を外部に排出する第1排気手段と、
    前記チャンバ内において、前記第1排気手段よりも前記基板の搬送方向下流側に配置され、前記チャンバ内の気体を外部に排出する第2排気手段と、
    前記第1および前記第2排気手段によって、前記チャンバ内から外部に排出される気体の量を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記チャンバに対する前記基板の位置に応じて、前記第1または第2排気手段によって排出される気体の量を変化させることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記チャンバ内に気体を供給する気体供給手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記気体供給手段から供給される気体を、前記第1および第2排気手段によって排出する事で前記チャンバ内の気流を制御することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、前記チャンバ内の前記基板の位置に応じて前記第1および第2排気手段によって排出される気体の量を変化させることにより、当該基板の中央部から端部方向に向かう気流を形成することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、前記第1および第2排気手段によって排出される気体の量を制御することにより、少なくとも前記チャンバに対して前記基板が搬入される際に、前記チャンバの外部から前記チャンバ内に流入する気流を形成することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記排気手段は、前記チャンバ内において前記基板の搬送方向に直交する方向に延在する排気流路と、
    前記排気流路の上面に形成される排気口と、
    前記排気口に対して間隙を有して対向配置される囲い部と、をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  6. 基板を下面から加熱する加熱手段と、その上方空間を覆うチャンバ内に基板を搬送することにより、基板を加熱する基板処理方法であって、
    前記基板を前記チャンバ内に搬入する搬入工程と、
    前記チャンバ内にて基板を加熱する加熱工程と、
    前記チャンバから基板を搬出する搬出工程と、を有し、
    少なくとも前記加熱工程では、前記チャンバ内の前記基板の位置に応じて、前記基板の中央部から端部に向かう方向に気流を形成しつつ加熱すること特徴とする基板処理方法。
  7. 請求項6に記載の基板処理方法であって、
    少なくとも前記搬入工程では、前記チャンバの外部から前記チャンバ内に流入する気流を形成することを特徴とする基板処理方法。
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