JP2012178415A - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、高純度アルミナからなる誘電体の内部に電極を備えたクーロン力型静電チャックで、内部電極層と高純度アルミナ層との密着性と内部電極層の導電性を、同時に満足する静電チャックを提供することである。
【解決手段】 本発明の静電チャックの製造方法は、シート状のアルミナ成形体を、内部電極層を介して積層することにより積層体を形成し、かかる積層体を焼成してなる静電チャックの製造方法において、内部電極層にPd粉末にアルミナを共材として添加したものを用いて、焼成後、HIP処理を施すことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明の様態は、一般に静電チャックに関する。
エッチング、CVD、スパッタリング、イオン注入、アッシングなどを行うプラズマ処理チャンバー内で、半導体ウェーハやガラス基板などの被処理物を吸着保持する手段として、静電チャックが用いられている。
銅配線デバイスなどのエッチングにおける業界の最近の動向として、異なる大きさのプラズマパワーに対応できる装置が求められている。この場合、プラズマパワーは異なるが、エッチング時のウェーハの温度はおよそ80℃前後で固定化されているため、プラズマパワーの大きさに合わせ、静電チャック部の温度を変化させて、ウェーハの温度を一定にする必要がある。
静電チャックには使用温度における誘電層の体積抵抗率が1×1013Ωcm以下である、いわゆるジョンセン・ラーベック力型の静電チャックと、使用温度における誘電層の体積抵抗率が1×1014Ωcm以上である、いわゆるクーロン力型の静電チャックがあるが、上記のように静電チャック部の温度を変化させて使用するような場合、温度変化による誘電体基板の体積抵抗率の変化が静電チャックの吸着・離脱特性やリーク電流に大きな影響を与えない、クーロン力型の静電チャックが望ましい。
また、静電チャックの作製方法には、板状のセラミック誘電体の基板を焼成し、その片面に電極をCVDやスパッタ等で形成する方法(単板構造)と、セラミックのグリーンシートをシート成形法で作製し、電極を印刷したグリーンシートの上下に複数枚のグリーンシートを積層して作製する方法(内部電極構造)がある。
クーロン力型の静電チャックでは、十分な吸着力を確保するために、吸着面から内部電極までの誘電層の厚みを300μm以下に加工する必要がある。このため、大口径の静電チャックにおいては、単板構造では基板を300μm以下に薄く加工する際に、クラックが生じやすく、作製が困難になることから、内部電極構造の方が適している。
ところで、プラズマ処理を行った後のチャンバー内面には、半導体ウェーハや塗膜からの残渣および生成物が付着している。そしてプラズマ処理を繰り返してゆくと、残渣および生成物が次第に堆積し、やがてチャンバー内面から剥離して半導体ウェーハやガラス基板などの被処理物の表面に付着して歩留りを低下させる原因となる。
そこで、従来から定期的にチャンバー内をプラズマによってクリーニングし、チャンバー内面に付着した残渣および生成物を除去するようにしている。このとき、従来にあっては静電チャックの表面がプラズマに曝されるのを防止するために、ダミーウェーハで静電チャックの表面を覆った状態でクリーニングを行っていたが、最近ではタクトタイムを短縮して生産効率を向上させるため、ダミーウェーハで静電チャックの表面を覆うことを行わずに、クリーニングの際に静電チャックの表面を直接O2ガスやCF4ガスなどのクリーニングプラズマに曝す、いわゆるウェーハレスプラズマクリーニングが業界の動向である。
静電チャックにおいては、前記ウェーハレスプラズマクリーニングを実施した場合、セラミック表面粒子の脱離および粒界の浸食により、表面粗さが大きくなり、静電吸着力の低下、シールリングのガス漏れ量の増大や半導体ウェーハとの固体接触界面の熱伝達率の低下などの不具合が発生し、短期間に静電チャックを交換しなければならなくなる。
そこで、ハロゲンガス等のプラズマ照射による表面粗さの変化を抑える方法として、誘電体に高純度アルミナを用いた内部電極構造の静電チャックの製造方法が特許文献1に開示されている。
特許文献1では、純度99.5%のアルミナ粉末を用いたグリーンシートに、W、Mo、WC、TiC、TiN等の粉末を含むペーストを塗布して導体として用いることが開示されている。
また、特許文献2では、純度99.9%以上のアルミナ粉末を用いたグリーンシートに、Pd単体、又は40wt%以下のAgを含むPdからなる導体を塗布して内部電極とした静電チャックの構造が開示されている。
特開平10−279349 特開平8−119720
近年、半導体ウェーハの大口径化に対応するため、静電チャックも大口径化し、さらに、吸着力を強くするためには誘電層の厚みを更に薄く加工することが求められている。しかし、高純度アルミナのグリーンシートを用いて、内部電極構造の静電チャックを作製する場合、従来の電極材料では内部電極層とその上下の高純度アルミナ層との密着性が弱く、加工中に高純度アルミナ層と内部電極層との界面で剥離が生じやすい。そこで、密着性を強くするために、内部電極層にアルミナを共材として添加する方法があるが、その場合はアルミナを添加することで内部電極の導電性が低下してしまうという問題が生じる。即ち、内部電極層とその上下の高純度アルミナ層との密着性と内部電極層の導電性を、同時に満足することができないという課題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、シート状のアルミナ成形体を、内部電極層を介して積層することにより積層体を形成し、かかる積層体を焼成してなる静電チャックの製造方法において、前記内部電極層は、金属粉末にアルミナを共材として添加したものであり、前記焼成の後、HIP処理を施すことを特徴とする静電チャックの製造方法である。
このように構成された本発明においては、内部電極層を金属粉末にアルミナを共材として添加したものとし、焼成の後、HIP処理を施すことで、アルミナ共材の添加により低下した内部電極層の導電性がHIP処理により向上するため、密着性と導電性の両方を満足する内部電極層を作製することが可能となる。
本発明において、好ましくは、第1の発明の実施形態において、前記アルミナ成形体は、純度で99.9wt%以上のアルミナ原料からなることを特徴とする静電チャックの製造方法である。
このように構成された本発明においては、アルミナ成形体を高純度アルミナで作製することで、内部電極層に添加したアルミナの粒子成長を抑制することができるために、内部電極層のアルミナ粒子を小さくすることで金属粉末が分散した状態を作製することができ、密着性と導電性の両方が更に向上した内部電極層を作製することが可能となる。
本発明において、好ましくは、前記内部電極層は、共材として添加されたアルミナの占める割合が50体積%以上であり、70体積%以下であることを特徴とする静電チャックの製造方法である。
アルミナの占める割合が50体積%を下回ると、共材としての機能、即ち、内部電極層と誘電体層との密着性を向上させる効果が低くなってしまう一方、アルミナの占める割合が70体積%を上回ると、内部電極層の導電性が著しく低下してしまう。
このため、このように構成された本発明においては、内部電極層に共材として添加されたアルミナの占める割合が50体積%以上であり、70体積%以下にすることで、密着性と導電性の両方が更に向上した内部電極層を作製することが可能となる。
本発明において、好ましくは、前記金属粉末は、Pdであることを特徴とする静電チャックの製造方法である。
金属粉末にPdを用いることで、HIP処置時に金属粉末が変形しやすくなり、金属粉末粒子間がつながるために確実に導電性が向上し、導電性の良好な内部電極層を作製することが可能となる。
本発明によれば、誘電体の加工時にクラックが生じることがなく、且つ内部電極層の導電性を確保した静電チャックが提供される。
本発明の実施の形態に係る静電チャックを例示するための模式断面図である。 実施例1に示す内部電極層の焼成後の断面SEM写真である。 実施例1に示す内部電極層のHIP処理後の断面SEM写真である。
本明細書において、シート状のアルミナ成形体とは、アルミナ粉末にバインダー及びトルエン、酢酸ブチル等の溶媒を加えスラリー状にしたものを、シート成形法や押し出し成形法で、シート状に成形したもの(グリーンシート)である。
また、内部電極に用いる金属粉末には、PdやPt等の貴金属粉末を用いるのが好ましい。特に、焼成温度を1450℃以下の場合には、Pd粉末を用いるのがより好ましい。
また、前記金属粉末に添加するアルミナ粉末には、グリーンシートに用いたアルミナ粉末と同じものを用いるのが好ましい。これによりシートと内部電極層の密着力を高めることができる。
また、前記内部電極において、前記貴金属粉末の平均粒子径よりも、平均粒子径が小さいアルミナ粉末を混合するのが好ましい。貴金属粉末よりも小さなアルミナを混合することで、内部電極層の導電性の確保や緻密化が容易に可能となる。
このため、平均粒子径0.5μm以上、2μm以下の前記貴金属粉末と、平均粒子径0.3μm以下のアルミナ粉末を用いるのが好ましい。
また、アルミナ粉末の粒子径は次の方法で測定した。アルミナの平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社 マイクロトラックMT3000)を用いて測定した。ただし、原料中の凝集粒を解砕、分散処理するために超音波ホモジナイザーを15〜30分間照射した後に測定した。
また、焼成体のアルミナ粒子の平均粒子径は、プラニメトリック法により算出した。測定は、試料を鏡面研磨した後、大気雰囲気中で適切な温度でサーマルエッチングを行い、粒子が見えるようにした後、走査電子顕微鏡(SEM)による観察像を用いて行なった。
また、内部電極層の導通抵抗は、内部電極層を含むように静電チャックの断面を作製し、内部電極層の長さ10mm当たりの抵抗を測定した。
また、体積抵抗率とは、JIS規格(JIS C 2141:1992電気絶縁用セラミックス材料試験方法)に示される三端子法を用いて測定した値である。測定は室温(25℃)で行なった。
また、内部電極層の断面観察サンプルは、作製した静電チャックの一部を、内部電極層を含むように切り出し、従来のラップ研磨では気孔の確認が難しいため、クロスセクションポリシャーを用いて作製した。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。
図1は、本発明の実施の形態に係る静電チャックを例示するための模式断面図である。
図1に示すように、静電チャック1には、基台2、セラミック誘電体3、内部電極層4が設けられている。
金属などから形成された基台2の一方の主面には、無機材料などからなる絶縁体層5が設けられている。絶縁体層5は必ずしも必要ではないが、基台2の耐プラズマ性を高めるためにはあった方が好ましい。
また、セラミック誘電体3の半導体ウェーハなどの被処理物を載置する側の主面には、凸部3aが形成されている。凸部3aの頂面は、半導体ウェーハなどの被処理物を載置する際に載置面となる。セラミック誘電体3の内部には、内部電極層4が設けられている。
また、セラミック誘電体3の凸部3aの反対側と、基台2の絶縁体層5が設けられた側とが絶縁性接着剤を用いて接合されている。この絶縁性接着剤が硬化したものが接合層6となる。
内部電極4と電源10a、電源10bとは、電線9で接続されている。なお、電線9は基台2を貫通するようにして設けられているが、電線9と基台2とは絶縁されている。
図1に例示したものは、正極、負極の内部電極を互いに隣接させるようにしてセラミック誘電体3に形成させた、いわゆる双極型静電チャックである。ただし、これに限定されるわけではなく、1つの内部電極をセラミック誘電体3に設けたいわゆる単極型静電チャックであってもよいし、三極型、その他多極型であってもよい。また、内部電極の数や配置も適宜変更することができる。
次に、本実施の形態に係る本発明の静電チャック1の製造方法について例示をする。
(アルミナグリーンシートの作製)
アルミナ粉末にバインダー及びトルエン、酢酸ブチル等を加え、ボールミルで混合粉砕後、脱泡、熟成を経て、グリーンシートを成形した。用いるアルミナ粉末は微粒のものが好ましく、平均粒子径0.3μm以下、より好ましくは0.2μm以下のものが用いられる。また、アルミナ粉末は不純物が少ないものが好ましく、純度99.9%以上、より好ましくは99.99%以上のものが用いられる。グリーンシートの厚みは0.3mm以上、1.0mm以下が好ましい。
なお、好ましいアルミナ粉末の平均粒子径の下限値は10nmである。
(メタライズペーストの作製、印刷)
内部電極の形成用のメタライズペーストは、次のようにして作製した。アルミナグリーンシート用のアルミナ粉末に、所定量のPd粉末を混ぜたものに、バインダー及びテルピネオール、酢酸ブチル等を加え、3本ロールにより混合してスラリー状にして、メタライズペーストとした。用いるアルミナ粉末にはグリーンシートに用いたアルミナ粉末と同じ平均粒子径0.3μm以下のものを用いるのが好ましい。また、Pd粉末には平均粒子径0.6μmのものを用いた。
次に、アルミナグリーンシート上に、前記メタライズペーストを用いて、スクリーン印刷法により、内部電極パターンを印刷した。また、他のアルミナグリーンシートには、後で形成する外部端子に接続するために開けられたスルーホール又はビアホール内にメタライズペーストを印刷しておいてもよい。
(アルミナグリーンシートの積層)
次に、アルミナグリーンシートを互いに位置合わせしつつ、積層、熱圧着し、全体の厚みを約5mmとした積層シートを形成する。この際に、少なくとも積層シートの最上層と最下層の各1枚のグリーンシートはスルーホール又はビアホール等の穴加工を施していないグリーンシートを用いて積層する。これによりHIP処理時における破損等が防止され、焼成後のHIP処理で内部電極を緻密質にすることが可能となる。
(積層したアルミナグリーンシートのカット、焼成、HIP処理)
次に、積層シートを所定の円板形状にカットした後に、1350℃以上、1450℃以下、より好ましくは1350℃以上、1400℃以下で焼成し、内部電極も同時焼成により焼成する。焼成は、大気雰囲気、還元雰囲気のどちらでもかまわない。焼成後、さらにHIP処理を行った。HIP処理の条件はArガス1000気圧以上とし、温度は1250℃以上、1450℃以下とした。HIP処理の温度は焼成温度以下とすることが好ましい。
また、耐プラズマ性を確保するために、HIP処理後のアルミナの平均粒子径3μm以下、より好ましくは2μm以下になるようにした。
(外部端子の形成)
次に、外部電極を形成する。誘電体(アルミナ焼結体)の片面側からドリル等でザグリ加工を行い、内部のスルーホール又はビアホールを露出させる。このザグリ加工部分にPtペースト等を塗布し、900℃程度で焼成することで内部電極との電気的な接続が可能となる。前記Ptペーストには通常の高純度アルミナ用のペーストが使用できる。さらに、最終的には、このPtペーストを焼き付けた部分に、ロー付け、半田付け、導電性接着剤等により電極端子を接合する。
(アルミナ焼結体の加工)
アルミナ焼結体の表裏両面を研削加工して、アルミナ焼結体基板の全厚みを1mm、誘電層厚み(吸着面から内部電極までの距離)を100μm以上、300μm以下とする。
(接合)
前記内部電極層4が形成されたセラミック誘電体3と、予めセラミック溶射により主面に絶縁体層5を形成した基台2と、を接合する。
この際、基台2の絶縁体層5が設けられた側と、セラミック誘電体3の内部電極層4が設けられた側とを対向させるようにして絶縁性接着剤を用いて接合する。この絶縁性接着剤が硬化したものが接合層6となる。
なお、セラミック溶射においては、アルミナやイットリア等のセラミックを用いることが好ましい。
(表面パターン作製)
基台2に接合したセラミック誘電体3が所定の厚みになるように研削加工した後、サンドブラスト法により表面に所定の大きさ、高さの凸部3aを形成する。
以上のようにすれば、前記セラミック誘電体3の体積抵抗率を室温において1013Ωcm以上とすることができる。そのため、クーロン力を利用することができるので、十分な吸着力を発現させることができる。また、表面に凸部3aが形成された静電チャック1を得ることができる。
(実施例)
以下、実施例に基づき内部電極層4に関してさらに例示をする。
Pd粉末(平均粒子径0.6μm)とアルミナ粉末(平均粒子径0.2μm、純度99.99%)を用意し、アルミナ添加量を0体積%以上、70体積%以下としたメタライズペーストを作製し、静電チャックを作製した結果を表1に示す。
実施例1はPd50体積%、アルミナ50体積%のものである。焼成や研削加工も問題なく、十分な内部電極層の密着力を有していた。また、静電チャックに用いるには十分な内部電極層の導電性も有していた。
焼成後とHIP処理後の内部電極層の断面SEM写真をそれぞれ図2、図3に示す。白い部分がPdである。焼成後は内部電極層に多くの空隙が存在しているために、Pd粒子同士の密着が良くないために導電性の信頼性が低い、また、内部電極層とその上下の高純度アルミナ層との密着性も良くない状態である。一方、HIP処理後は内部電極層には空隙がなく緻密になり、Pd粒子同士も密着して、連続しており、導電性も良くなり、さらに、内部電極層とその上下の高純度アルミナ層との密着性も良好な状態である。
また、アルミナグリーンシートが焼結助剤等を含まない高純度アルミナのため、内部電極層に添加したアルミナ粒子は大きく成長することなく、微粒子のまま存在している。これにより、密着性と導電性の両方を満足する内部電極層を作製することができる。
実施例2はPd30体積%、アルミナ70体積%のものである。焼成後は内部電極の導電性がないが、HIP処理することで静電チャックに用いるには十分な導電性が確保できている。また、焼成や研削加工も問題なく、十分な内部電極層の密着力を有していた。
(耐プラズマ性評価)
プラズマ照射によるアルミナ焼結体の表面粗さの低下(耐久性)について、次のようなサンプルによるプラズマ照射試験を行い、評価した。試験サンプルは実施例1及び2で作製した静電チャックの一部を切り出し、その表面を表面粗さRa0.03μm以下に研磨して用いた。この試験サンプルにプラズマを照射し、表面粗さRaの変化を測定した。プラズマ照射は、リアクティブイオンエッチング装置(アネルバ株式会社 DEA−506)を用い、エッチングガスはCF4(40sccm)+O2(10sccm)で1000W、30時間まで行った。
結果は、プラズマ照射10時間後の表面粗さRaは0.12μm、30時間照射後の表面粗さRaは0.13μmとなった。プラズマ照射10時間以上では表面粗さRaはほとんど変化せず、耐プラズマ性の良好なアルミナ焼結体が作製できたことを確認した。
比較例1はアルミナを添加していないPd100体積%のものである。この場合、アルミナ層と内部電極層との密着性が不十分であったため、焼成時の熱応力に耐え切れず、全数、内部電極層とアルミナ層の界面が剥離し、クラックが発生した。
比較例2はPd70体積%、アルミナ30体積%のものである。この場合も、アルミナと内部電極層との密着性がまだ不十分であったため、焼成時に内部電極層とアルミナ層の界面が剥離し、クラックが発生した。
1 静電チャック
2 基台
3 セラミック誘電体
3a 凸部
4 内部電極層
5 絶縁体層
6 接合層
9 電線
10a、10b 電源

Claims (4)

  1. シート状のアルミナ成形体を、内部電極層を介して積層することにより積層体を形成し、かかる積層体を焼成してなる静電チャックの製造方法において、前記内部電極層は、金属粉末にアルミナを共材として添加したものであり、前記焼成の後、HIP処理を施すことを特徴とする静電チャックの製造方法。
  2. 前記アルミナ成形体は、純度で99.9wt%以上のアルミナ原料からなることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャックの製造方法。
  3. 前記内部電極層は、共材として添加されたアルミナの占める割合が50体積%以上であり、70体積%以下であることを特徴とする、請求項2に記載の静電チャックの製造方法。
  4. 前記金属粉末は、Pdであることを特徴とする、請求項2に記載の静電チャックの製造方法。
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