JP4059158B2 - 半導体製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマCVD、減圧CVD、メタルCVD、絶縁膜CVD、イオン注入、エッチング、Low−K成膜、DEGAS装置などの半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体の製造工程では、被処理物である半導体基板に対して成膜処理やエッチング処理など様々な処理が行われる。このような半導体基板に対する処理を行う処理装置では、半導体基板を保持し、半導体基板を加熱するためのウェハ保持体(セラミックスヒータ)が用いられている。
【0003】
このような従来のセラミックスヒータは、例えば特開平4−78138号公報に開示されている。特開平4−78138号公報に開示されたセラミックスヒータは、図2に示すように、抵抗発熱体2が埋設され、容器10内に設置され、ウェハー加熱面が設けられたセラミックス製のヒータ部1と、このヒータ部のウェハー加熱面以外の面に設けられ、前記容器との間で気密性シールを形成する凸状支持部7と、抵抗発熱体へと接続され、容器の内部空間へと実質的に露出しないように容器外へ取り出された電極4とを有する。
【0004】
また、特開平5−9740号公報では、セラミックヒータを保持する保持部材があり、セラミックスヒータに給電するための電極が、無機質絶縁材料によって包囲されている構造が提案されている。
【0005】
しかし、これらの構造では、セラミックスヒータだけでなく凸状支持部や保持部材までも容器内に設置するため、容器の体積が大きくなるという問題があった。また、一般的に、ウェハ保持体に搭載するウェハを脱着するために、複数のリフトピンを設置する。ウェハを脱着するためには、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動する必要がある。この同期のタイミングがずれるとウェハが傾き、落下し破損するという問題があった。
【0006】
また、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動する機構を設置しなければならず、その分、装置全体の体積が大きくなるという問題もあった。更に、ウェハ保持体などの容器内の部品から微小粒子(パーティクル)が発生し、ウェハ表面に付着して、被処理物であるウェハの表面を汚染するという問題もあった。
【0007】
【特許文献1】
特開平04−078138号公報
【特許文献2】
特開平05−009740号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、セラミックスヒータを支持するための部材を省略して、半導体製造装置の容器の体積を小さくすると共にパーティクルの発生を抑制することを目的とする。また、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動する機構を省略することによって、装置全体の体積を小さくすることができ、複数のリフトピンの同期をとる必要がないのでウェハの落下による破損が全くない半導体製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体製造装置は、セラミックス製の半導体製造装置用ウェハ保持体が、該保持体の内部または表面に形成された電気回路に給電するための少なくとも3本の筒状体に取り囲まれた電極によって、支持されており、該電極が上下に駆動する台座に固定されていることを特徴とする。前記電極を取り囲むように筒状体が配置されていることが好ましい。
【0010】
また、記台座と容器とが、ベローズによって気密封止されていることが好ましい。
【0011】
また、前記半導体製造装置用ウェハ保持体に、リフトピンが挿通する複数の貫通孔が設けられており、前記台座が上下に稼動することによって、該ウェハ保持体が上下に稼動し、該ウェハ保持体の上にウェハを脱着できるようすることが好ましい。
【0012】
ウェハ保持体が、台座に設置された支持体によって支持されて半導体製造装置の容器内に設置されており、半導体製造装置の容器にリフトピンを設置、固定し、台座を上下に駆動することにより、ウェハ保持体が上下に駆動し、リフトピンがウェハ保持体の上面(ウェハ保持面)から突き出たり、埋没することによってウェハを脱着することができる。
【0013】
複数のリフトピンは、容器に固定して設置するので、複数のリフトピンの先端部(ウェハ保持部)の高さをそろえることが容易であり、また同期の問題は全くない。また、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動するための機構を必要としないので、装置全体の体積を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、ウェハ保持体を、該ウェハ保持体の内部または表面に形成された電気回路へ給電するための電極によって、支持する。ウェハ保持体には、加熱するためのヒータ回路や、高周波発生用の電極回路、あるいは電子ビーム発生用の電極回路など、その目的によって1種類又は複数の電気回路が形成されている。
【0015】
これらの電気回路へ外部から給電するために、電極が取り付けられる。電極の数は、電気回路の種類や機能によって適宜変化するが、そのうちの少なくとも1本の電極によって、前記ウェハ保持体を支持するようにする。支持する電極は、安定性を考慮すれば、3本以上であることが好ましい。
【0016】
このように、給電するための電極によって、ウェハ保持体を支持すれば、別にウェハ保持体を支持するための支持体を設置することがなくなるので、半導体製造装置の容器の体積を小さくすることができる。更に、支持体が不要であるので、従来に比べて部品点数が削減できるので、装置全体のコストを下げることもできる。また、容器内の部品点数が減少するので、パーティクルの発生も抑制することができる。
【0017】
図1を参照して、ウェハ保持体1は、電極4によって支持され、半導体製造装置の容器内に設置される。なお、図1において電極4の支持部は省略している。ウェハ保持体には、抵抗発熱体回路2や高周波発生用回路3などの導電体がその内部または/および表面に形成される。これらの導電体へ給電すると共にウェハ保持体を支持するために、電極4が取り付けられる。
【0018】
電極の形状は、棒状であることが好ましい。電極の断面形状は、円形であっても、四角形や三角形等の多角形でもよいが、高電圧を使用する場合は、電極から周辺の部品への放電を防止するために、円形であることが好ましい。また、電極の断面積に関しては、特に制約はなく、ウェハ保持体の重量や、支持する電極の数、あるいは使用温度等の諸条件によって適宜選択すればよい。
【0019】
電極の材質は、セラミックスヒータの熱膨張係数に近い熱膨張係数のものであれば、特に制約はない。例えば、セラミックスが窒化アルミニウムや窒化ケイ素あるいは炭化ケイ素など比較的熱膨張係数が小さいものである場合は、電極は、タングステンやモリブデンあるいはタンタルを用いることが好ましい。
【0020】
特に近年その耐食性等が優れていることから半導体製造装置用サセプタに用いられることが増加している窒化アルミニウムの場合は、タンクステンやモリブデンが特に好ましい。
【0021】
また、前記セラミックスの熱膨張係数にその熱膨張係数を合致させることが可能な鉄−ニッケル−コバルト合金を電極に用いることも可能である。しかし、鉄−ニッケル−コバルト合金は、温度によって急激に熱膨張係数が変化するので、用途や使用温度によって使い分ける必要がある。
【0022】
更に、前記セラミックスが酸化アルミニウム(アルミナ)の場合は、前記セラミックスよりも、熱膨張係数が大きいので、前記電極材に加えて、更に多種類の鉄−ニッケル−コバルト合金を用いることが可能である。
【0023】
また、これらの電極は、必要に応じて表面処理を施し、保護膜を形成することが可能である。すなわち、電極を酸化性雰囲気から保護する場合には、電極の表面に、ニッケルや金あるいは銀をメッキすることが好ましい。またこれらの金属を複数メッキすることも可能である。例えば、最初にニッケルをメッキし、その上に金あるいは銀をメッキすれば耐食性がより向上する。これらメッキの種類や組合せは、その用途すなわち使用温度や使用雰囲気に応じて適宜選択することができる。
【0024】
また、電極の表面に、溶射膜を形成することも可能である。例えば、アルミナやムライトを電極表面に溶射しておけば、酸素など使用するガスに対する耐食性を向上させることができる。また、窒素中でアルミニウムを溶射すれば、電極の表面に窒化アルミニウム膜を形成することができる。窒化アルミニウムは耐食性に特に優れているので、耐食性の向上に特に有効である。
【0025】
ただし、上記のようなセラミックスを溶射する場合は、セラミックスヒータの内部または/及び表面に形成された導電体と電気的に接続する電極の部分は、上記セラミックスが溶射されないようにする必要がある。上記セラミックスは絶縁体であるので、電気的に接続する部分まで溶射すれば、電気的接続が取れなくなるからである。更に、上記セラミックス以外に、ニッケルや金あるいは銀等の金属を溶射することも可能である。
【0026】
更に、上記保護膜を形成する方法としては、メッキや溶射以外に、イオンプレーティング、CVD、スパッタ、蒸着などの各種薄膜形成方法を採ることも可能である。保護膜の種類や形成方法は、各種用途によって適宜使い分けることができる。
【0027】
次に、セラミックスヒータの内部または/及び表面に形成された導電体と上記電極との電気的接続方法について説明する。図5を参照して、セラミックスヒータ1に形成された導電体2をセラミックスヒータから露出させる。電極4の先端部8を雄ねじ加工し、セラミックスヒータに雌ねじ加工を施し、電極4をセラミックスヒータ1にねじ込むことにより、電極と導電体とを直接接触させることにより、安定した電気的接続を得ることが可能である。
【0028】
このとき、露出部をテーパー加工しておいた方が電気的接続がより安定したものになる。更に、テーパー部にメタライズ処理により、金属膜を形成しておけば、電気的接続部の接触面積を増加させることになり、電気的接続の信頼性が向上する。また、別な方法として、テーパー部に金属箔を挿入することによっても同様に接触面積を増加させることができる。挿入する金属箔は、電極と同じ材質であってもよいが、接触面積を増加させ接触抵抗を低減する目的からは、金や銀あるいは銅やアルミニウムなどの軟質金属が好ましい。
【0029】
また、図6のように、電極4を導電体2にロウ材9を用いてロウ付けすることも可能である。ロウ材としては、銀ロウや活性金属ロウを用いることができる。このように電極と導電体とを電気的に接続するが、その接続部分は、耐食性が劣るので、図5に示すように、セラミックス部材20を用いて、ガラス21によって前記接続部を封止することが好ましい。このように接続部を封止すれば、酸素や反応ガスが接続部分に侵入することがなくなるので、接続部の信頼性が更に向上する。
【0030】
また、図3に示すように、電極4を取り囲むように、筒状体6を取り付けることも可能である。筒状体6は、複数の電極間の短絡を防止する役割があり、信頼性を向上させるためには取り付けることが好ましい。特に電極間の距離が短く、電位差が大きい場合には、筒状体を取付けることが好ましい。筒状体6は、耐熱性を有する絶縁材料であることが好ましい。
【0031】
更に、筒状体の内部空間を、半導体製造装置の容器内雰囲気から隔絶することも可能である。隔絶すれば、前記電極間の短絡防止がより確実になると共に、電極が腐食性ガスに全く曝されなくなるので、電極の耐久性がより向上する。隔絶する方法は、例えば筒状体をセラミックスヒータにガラスや活性金属ロウ等で接合し、筒状体と容器との間をO−リングで気密シールする方法がある。筒状体の材質は、セラミックスヒータと接合するので、セラミックスヒータと同じ材質か、あるいは熱膨張係数の差が5x10−6/℃以下の材質であることが好ましい。
【0032】
このように筒状体を取り付ければ、高電圧下での使用においても、電極間や電極と容器間で放電が起こることがなくなるので好ましい。また、容器が金属などの導電性材料である場合は、O−リングと容器との接触部にセラミックスなどの絶縁物を挿入すれば、より確実に短絡を防止することができる。
【0033】
また、本発明に用いるウェハ保持体は、リフトピンが挿通する複数の貫通孔が設けられており、該貫通孔にあわせて、複数のリフトピンを容器内に設置する。このリフトピンは、容器に固定設置する。このため、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動する機構を設ける必要はない。このため、このような機構を有する従来の装置よりも小型化が可能である。
【0034】
前記容器内に固定設置した複数のリフトピンの先端位置、すなわちウェハと接触する面は、同一平面にしておく必要がある。そうしないとウェハを保持したときにウェハが傾き、落下する恐れがある。しかし、従来のようにリフトピンが上下に駆動せず、容器内に固定するので、先端位置の調整は従来に比べてはるかに容易である。
【0035】
複数のリフトピンの先端面で構成される仮想平面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。平面度が0.5mmを超えると、ウェハが落下する可能性が高くなる。
【0036】
図4を参照して、複数のリフトピン5を容器10内に固定して設置する。ウェハ保持体1は、台座15に固定された電極4によって支持される。台座を上下に駆動することにより、ウェハ保持体1が上下に駆動し、リストピンがウェハ保持体の上面(ウェハ保持面)から突き出たり、埋没することによってウェハを脱着することができる。
【0037】
この台座は、前記電極と電気的に絶縁されていれば特に材質などに制約はない。そして、該台座のスムースな上下動を実現し、容器内外の雰囲気を遮断するために、前記台座と容器とは、ベローズによって気密封止されていることが望ましい。ベローズの材質は、特に制約はないが、ニッケル、ステンレス、アルミニウム等が耐熱性や耐食性の観点から望ましい。
【0038】
台座とベローズならびにベローズと容器との間は、気密封止するが、その手法としては、特に制約はなく、ロウ付けやO−リングを用いた封止等公知の手法を用いることができる。
【0039】
本発明のウェハ保持体の材質については、絶縁性のセラミックスであれば特に制約はないが、熱伝導率が高く、耐食性にも優れた窒化アルミニウム(AlN)が好ましい。以下に、本発明のウェハ保持体の製造方法をAlNの場合で詳述する。
【0040】
AlNの原料粉末は、比表面積が2.0〜5.0m/gのものが好ましい。比表面積が2.0m/g未満の場合は、窒化アルミニウムの焼結性が低下する。また、5.0m/gを超えると、粉末の凝集が非常に強くなるので取扱いが困難になる。更に、原料粉末に含まれる酸素量は、2wt%以下が好ましい。酸素量が2wt%を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。また、原料粉末に含まれるアルミニウム以外の金属不純物量は、2000ppm以下が好ましい。金属不純物量がこの範囲を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。特に、金属不純物として、SiなどのIV族元素や、Feなどの鉄族元素は、焼結体の熱伝導率を低下させる作用が高いので、含有量は、それぞれ500ppm以下であることが好ましい。
【0041】
AlNは難焼結性材料であるので、AlN原料粉末に焼結助剤を添加することが好ましい。添加する焼結助剤は、希土類元素化合物が好ましい。希土類元素化合物は、焼結中に窒化アルミニウム粉末粒子の表面に存在するアルミニウム酸化物あるいはアルミニウム酸窒化物と反応して、窒化アルミニウムの緻密化を促進するとともに、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を低下させる原因となる酸素を除去する働きもあるので、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。
【0042】
希土類元素化合物は、特に酸素を除去する働きが顕著であるイットリウム化合物が好ましい。添加量は、0.01〜5wt%が好ましい。0.01wt%未満であると、緻密な焼結体を得ることが困難であるとともに、焼結体の熱伝導率が低下する。また、5wt%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の粒界に焼結助剤が存在することになるので、腐食性雰囲気で使用する場合、この粒界に存在する焼結助剤がエッチングされ、脱粒やパーティクルの原因となる。更に、好ましくは焼結助剤の添加量は、1wt%以下である。1wt%以下であれば、粒界の3重点にも焼結助剤が存在しなくなるので、耐食性が向上する。
【0043】
また、希土類元素化合物は、酸化物、窒化物、フッ化物、ステアリン酸化合物などが使用できる。この中で、酸化物は安価で入手が容易であり好ましい。また、ステアリン酸化合物は、有機溶剤との親和性が高いので、窒化アルミニウム原料粉末と焼結助剤などを有機溶剤で混合する場合には、混合性が高くなるので特に好適である。
【0044】
次に、これら窒化アルミニウム原料粉末や焼結助剤粉末に、所定量の溶剤、バインダー、更には必要に応じて分散剤や邂逅剤を添加し、混合する。混合方法は、ボールミル混合や超音波による混合等が可能である。このような混合によって、原料スラリーを得ることができる。
【0045】
得られたスラリーを成形し、焼結することによって窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。その方法には、コファイアー法とポストメタライズ法の2種類の方法が可能である。
【0046】
まず、ポストメタライズ法について説明する。前記スラリーをスプレードライアー等の手法によって、顆粒を作成する。この顆粒を所定の金型に挿入し、プレス成形を施す。この時、プレス圧力は、0.1t/cm以上であることが望ましい。0.1t/cm未満の圧力では、成形体の強度が充分に得られないことが多く、ハンドリングなどで破損し易くなる。
【0047】
成形体の密度は、バインダーの含有量や焼結助剤の添加量によって異なるが、1.5g/cm以上であることが好ましい。1.5g/cm未満であると、原料粉末粒子間の距離が相対的に大きくなるので、焼結が進行しにくくなる。また、成形体密度は、2.5g/cm以下であることが好ましい。2.5g/cmを超えると、次工程の脱脂処理で成形体内のバインダーを充分除去することが困難となる。このため、前述のように緻密な焼結体を得ることが困難となる。
【0048】
次に、前記成形体を非酸化性雰囲気中で加熱し、脱脂処理を行う。大気等の酸化性雰囲気で脱脂処理を行うと、AlN粉末の表面が酸化されるので、焼結体の熱伝導率が低下する。非酸化性雰囲気ガスとしては、窒素やアルゴンが好ましい。脱脂処理の加熱温度は、500℃以上、1000℃以下が好ましい。500℃未満の温度では、バインダーを充分除去することができないので、脱脂処理後の成形体中にカーボンが過剰に残存するので、その後の焼結工程での焼結を阻害する。また、1000℃を超える温度では、残存するカーボンの量が少なくなり過ぎるので、AlN粉末表面に存在する酸化被膜の酸素を除去する能力が低下し、焼結体の熱伝導率が低下する。
【0049】
また、脱脂処理後の成形体中に残存する炭素量は、1.0wt%以下であることが好ましい。1.0wt%を超える炭素が残存していると、焼結を阻害するので、緻密な焼結体を得ることができない。
【0050】
次いで、焼結を行う。焼結は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、1700〜2000℃の温度で行う。この時、使用する窒素などの雰囲気ガスに含有する水分は、露点で−30℃以下であることが好ましい。これ以上の水分を含有する場合、焼結時にAlNが雰囲気ガス中の水分と反応して酸窒化物が形成されるので、熱伝導率が低下する可能性がある。また、雰囲気ガス中の酸素量は、0.001vol%以下であることが好ましい。酸素量が多いと、AlNの表面が酸化して、熱伝導率が低下する可能性がある。
【0051】
更に、焼結時に使用する治具は、窒化ホウ素(BN)成形体が好適である。このBN成形体は、前記焼結温度に対し充分な耐熱性を有するとともに、その表面に固体潤滑性があるので、焼結時に成形体が収縮する際の治具と成形体との間の摩擦を小さくすることができるので、歪みの少ない焼結体を得ることができる。
【0052】
得られた焼結体は、必要に応じて加工を施す。次工程の導電ペーストをスクリーン印刷する場合、焼結体の表面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。5μmを超えるとスクリーン印刷により回路形成した際に、パターンのにじみやピンホールなどの欠陥が発生しやすくなる。表面粗さはRaで1μm以下であればさらに好適である。
【0053】
上記表面粗さを研磨加工する際には、焼結体の両面にスクリーン印刷する場合は当然であるが、片面のみにスクリーン印刷を施す場合でも、スクリーン印刷する面と反対側の面も研磨加工を施す方がよい。スクリーン印刷する面のみを研磨加工した場合、スクリーン印刷時には、研磨加工していない面で焼結体を支持することになる。その時、研磨加工していない面には突起や異物が存在することがあるので、焼結体の固定が不安定になり、スクリーン印刷で回路パターンがうまく描けないことがあるからである。
【0054】
また、この時、両加工面の平行度は0.5mm以下であることが好ましい。平行度が0.5mmを超えるとスクリーン印刷時に導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平行度は0.1mm以下であれば特に好適である。さらに、スクリーン印刷する面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。0.5mmを超える平面度の場合にも、導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平面度も0.1mm以下であれば特に好適である。
【0055】
研磨加工を施した焼結体に、スクリーン印刷により導電ペーストを塗布し、電気回路の形成を行う。導体ペーストは、金属粉末と必要に応じて酸化物粉末と、バインダーと溶剤を混合することにより得ることができる。金属粉末は、セラミックスとの熱膨張係数のマッチングから、タングステン(W)やモリブデン(Mo)あるいはタンタル(Ta)が好ましい。
【0056】
また、AlNとの密着強度を高めるために、酸化物粉末を添加することもできる。酸化物粉末は、IIa族元素やIIIa族元素の酸化物やAl、SiOなどが好ましい。特に、酸化イットリウムはAlNに対する濡れ性が非常に良好であるので、好ましい。これらの酸化物の添加量は、0.1〜30wt%が好ましい。0.1wt%未満の場合、形成した電気回路である金属層とAlNとの密着強度が低下する。また30wt%を超えると、電気回路である金属層の電気抵抗値が高くなる。
【0057】
また、金属粉末として、銀、パラジウム、白金から選ばれる1種以上を主成分としてもよい。具体的には、Ag−PdやAg−Pt等のAg系金属が好ましい。この場合、抵抗値の制御は、パラジウム(Pd)や白金(Pt)の含有量で調整することができる。また、タングステン等の場合と同様の酸化物粉末を添加することもできる。この場合も、酸化物の添加量は、1wt%以上、30wt%以下が好ましい。
【0058】
これらの粉末を混合し、バインダーや溶剤を加えペーストを作製し、スクリーン印刷により、所定の回路パターンを形成する。この時、導電ペーストの厚みは、乾燥後の厚みで、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。厚みが5μm未満の場合は、電気抵抗値が高くなりすぎるとともに、密着強度も低下する。また、100μmを超える場合も、密着強度が低下する。
【0059】
また、形成する回路パターンが、ヒータ回路(抵抗発熱体回路)の場合は、パターンの間隔は0.1mm以上とすることが好ましい。0.1mm未満の間隔では、抵抗発熱体に電流を流したときに、印加電圧及び温度によっては漏れ電流が発生し、ショートする。特に、500℃以上の温度で使用する場合には、パターン間隔は1mm以上とすることが好ましく、3mm以上であれば更に好ましい。
【0060】
次に、導電ペーストを脱脂した後、焼成する。脱脂は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で行う。脱脂温度は500℃以上が好ましい。500℃未満では、導電ペースト中のバインダーの除去が不十分で金属層内にカーボンが残留し、焼成したときに金属の炭化物を形成するので、金属層の電気抵抗値が高くなる。
【0061】
焼成は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、WやMoあるいはTaの場合は、1500℃以上の温度で行うのが好適である。1500℃未満の温度では、導電ペースト中の金属粉末の粒成長が進行しないので、焼成後の金属層の電気抵抗値が高くなり過ぎる。また、焼成温度はセラミックスの焼結温度を超えない方がよい。セラミックスの焼結温度を超える温度で導電ペーストを焼成すると、セラミックス中の含有する焼結助剤などが揮散しはじめ、更には導電ペースト中の金属粉末の粒成長が促進されてセラミックスと金属層との密着強度が低下する。
【0062】
また、Ag系金属の場合は、焼成温度は、700℃〜1000℃が好ましい。焼成雰囲気は、大気中や窒素中で行うことができる。この場合、前記脱脂処理は省略することも可能である。
【0063】
次に、形成した金属層の絶縁性を確保するために、金属層の上に絶縁性コートを形成することができる。絶縁性コートの材質は、金属層が形成されているセラミックスと同じ材質であることが好ましい。該セラミックスと絶縁性コートの材質が大幅に異なると、熱膨張係数の差から焼結後に反りが発生するなどの問題が生じる。例えば、AlNの場合、AlN粉末に焼結助剤として所定量のIIa族元素あるいはIIIa族元素の酸化物や炭酸化物を加え、混合し、これにバインダーや溶剤を加え、ペーストとして、該ペーストをスクリーン印刷により、前記金属層の上に塗布することができる。
【0064】
この時、添加する焼結助剤量は、0.01wt%以上であることが好ましい。0.01wt%未満では、絶縁性コートが緻密化せず、金属層の絶縁性を確保することが困難となる。また、焼結助剤量は20wt%を超えないことが好ましい。20wt%を超えると、過剰の焼結助剤が金属層中に浸透するので、金属層の電気抵抗値が変化してしまうことがある。塗布する厚みに特に制限はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。
【0065】
次に、必要に応じて更にセラミックス基板を積層することができる。積層は、接合剤を介して行うのが良い。接合剤は、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末に、IIa族元素化合物やIIIa族元素化合物とバインダーや溶剤を加え、ペースト化したものを接合面にスクリーン印刷等の手法で塗布する。塗布する接合剤の厚みに特に制約はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満の厚みでは、接合層にピンホールや接合ムラ等の接合欠陥が生じやすくなる。
【0066】
接合剤を塗布したセラミックス基板を、非酸化性雰囲気中、500℃以上の温度で脱脂する。その後、積層するセラミックス基板を重ね合わせ、所定の荷重を加え、非酸化性雰囲気中で加熱することにより、セラミックス基板同士を接合する。荷重は、5kPa(0.05kg/cm)以上であることが好ましい。5kPa未満の荷重では、充分な接合強度が得られないか、もしくは前記接合欠陥が生じやすい。
【0067】
接合するための加熱温度は、セラミックス基板同士が接合層を介して十分密着する温度であれば、特に制約はないが、1500℃以上であることが好ましい。1500℃未満では、十分な接合強度が得られにくく、接合欠陥を生じやすい。前記脱脂ならびに接合時の非酸化性雰囲気は、窒素やアルゴンなどを用いることが好ましい。
【0068】
以上のようにして、ウェハ保持体となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。なお、電気回路は、導電ペーストを用いずに、例えば、ヒータ回路であれば、モリブデン線(コイル)、静電吸着用電極やRF電極などの場合には、モリブデンやタングステンのメッシュ(網状体)を用いることも可能である。
【0069】
この場合、AlN原料粉末中に上記モリブデンコイルやメッシュを内蔵させ、ホットプレス法により作製することができる。ホットプレスの温度や雰囲気は、前記AlNの焼結温度、雰囲気に準ずればよいが、ホットプレス圧力は、1MPa(10kg/cm)以上加えることが望ましい。1MPa未満では、モリブデンコイルやメッシュとAlNの間に隙間が生じることがあるので、ウェハ保持体の性能が出なくなることがある。
【0070】
次に、コファイアー法について説明する。前述した原料スラリーをドクターブレード法によりシート成形する。シート成形に関して特に制約はないが、シートの厚みは、乾燥後で3mm以下が好ましい。シートの厚みが3mmを超えると、スラリーの乾燥収縮量が大きくなるので、シートに亀裂が発生する確率が高くなる。
【0071】
上述したシート上に所定形状の電気回路となる金属層を、導体ペーストをスクリーン印刷などの手法により塗布することにより形成する。導電ペーストは、ポストメタライズ法で説明したものと同じものを用いることができる。ただし、コファイアー法では、導電ペーストに酸化物粉末を添加しなくても支障はない。
【0072】
次に、回路形成を行ったシート及び回路形成をしていないシートを積層する。積層の方法は、各シートを所定の位置にセットし、重ね合わせる。この時、必要に応じて各シート間に溶剤を塗布しておく。重ね合わせた状態で、必要に応じて加熱する。加熱する場合、加熱温度は、150℃以下であることが好ましい。これを超える温度に加熱すると、積層したシートが大きく変形する。そして、重ね合わせたシートに圧力を加えて一体化する。加える圧力は、1〜100MPaの範囲が好ましい。1MPa未満の圧力では、シートが充分に一体化せず、その後の工程中に剥離することがある。また、100MPaを超える圧力を加えると、シートの変形量が大きくなりすぎる。
【0073】
この積層体を、前述のポストメタライズ法と同様に、脱脂処理並びに焼結を行う。脱脂処理や焼結の温度や、炭素量等はポストメタライズ法と同じである。前述した、導電ペーストをシートに印刷する際に、複数のシートにそれぞれヒータ回路や静電吸着用電極等を印刷し、それらを積層することで、複数の電気回路を有するウェハ保持体を容易に作成することも可能である。このようにして、ウェハ保持体となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。
【0074】
得られたセラミックス積層焼結体は、必要に応じて加工を施す。通常、焼結した状態では、半導体製造装置で要求される精度に入らないことが多い。加工精度は、例えば、ウェハ搭載面の平面度は0.5mm以下が好ましく、さらには0.1mm以下が特に好ましい。平面度が0.5mmを超えると、ウェハーとウェハ保持体との間に隙間が生じやすくなり、ウェハ保持体の熱がウェハに均一に伝わらなくなり、ウェハの温度ムラが発生しやすくなる。
【0075】
また、ウェハ搭載面の面粗さは、Raで5μm以下が好ましい。Raで5μmを超えると、ウェハ保持体とウェハとの摩擦によって、AlNの脱粒が多くなることがある。この時、脱粒した粒子はパーティクルとなり、ウェハ上への成膜やエッチングなどの処理に対して悪影響を与えることになる。さらに、表面粗さは、Raで1μm以下であれば、好適である。
【0076】
以上のようにして、ウェハ保持体本体を作製することができる。次に、ウェハ保持体に電極を取り付ける。取付は、前述の手法で行うことができる。このようにして半導体製造装置用ウェハ保持体を作製することができる。このウェハ保持体を半導体製造装置に組み付けることにより、本発明の半導体製造装置とすることができる。
【0077】
【実施例】
実施例1
99.5重量部の窒化アルミニウム粉末と0.5重量部のY粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部加えて、ボールミルにて24時間混合して、スラリーを作成した。なお、窒化アルミニウム粉末は、平均粒径0.6μm、比表面積3.4m/gのものを使用した。このスラリーをスプレードライアーにより顆粒にし、顆粒を金型に挿入して成形し、成形体を作成した。この成形体を、800℃で脱脂後、1850℃で6時間焼結し、AlN焼結体を作成した。なお、脱脂、焼結時の雰囲気は窒素雰囲気とした。
【0078】
また、平均粒径が2.0μmのW粉末100重量部に、Y粉末を1重量部、Alを0.6重量%に、バインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを添加し、混合してWペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このWペーストをスクリーン印刷で、前記AlN焼結体の両面に、それぞれヒータ回路パターンと円形回路を形成した。円形回路は、高周波発生用回路あるいは電子ビーム(EB)照射用回路とすることができる。
【0079】
前記回路を形成したAlN焼結体を窒素雰囲気中で、800℃で脱脂後、窒素雰囲気中、1800℃温度で6時間焼成し、W導電体回路を作成した。また、AlN20重量部、Y30重量部、Al残部からなる粉末に、バインダーと有機溶剤を加えてセラミックスペーストを作成した。前記W導電体回路を形成したAlN焼結体の両面に、このセラミックスペーストをスクリーン印刷法にて塗布し、乾燥後、窒素雰囲気中800℃で脱脂した。このAlN焼結体の両面に、導電体回路を形成していないAlN焼結体を積層し、2MPaの圧力で、1800℃、窒素雰囲気中で2時間ホットプレスを行い、ウェハ保持体を作製した。
【0080】
ウェハ保持体のウェハ保持面の反対側の面から、ヒータ回路パターン及び円形回路パターンまで、座グリ加工を行い、両回路の一部を露出させた。更に、図5に示すように、ネジ加工を行い、電極をねじ込んだ。電極は、直径3mmのW製であり、Niメッキを施した。
【0081】
上記電極を取り付けたウェハ保持体を、図1に示すように、電極で支持して、半導体製造装置の容器10内に取り付けた。Low−K膜を塗布したウェハを搭載し、ウェハ保持体を400℃に加熱して、電子ビームを照射して、ウェハを処理した。その結果、欠陥のない良好なLow−K膜を形成することができた。
【0082】
また、直径12インチのウェハ10枚を同様の処理を行い、パーティクルの発生数を調べた。その結果、ウェハ1枚当りの平均パーティクル数は、1.5個であった。図2のように、ウェハ保持体をSUS製支持体7で支持した従来型の装置を用いて、同様の調査をした結果、パーティクルは、平均4.5個であり、本発明の効果が明らかとなった。
【0083】
実施例2
実施例1と同様のウェハ保持体を作成し、実施例1と同様に電極を取り付けた。図3に示すように、電極の周りを取り囲むように、ムライトーアルミナ複合体のパイプ6を取付けた。該パイプは、酸化亜鉛―シリカ系のガラスで、ウェハ保持体に接合し、図3に示すように半導体製造装置に設置した。
【0084】
以上のように、組み立てた半導体製造装置に、Siウェハを搭載し、反応ガスとして、WFガスを導入し、ウェハを500℃に加熱すると共に、円形回路パターンに13.56MHzの高周波を印加して、プラズマを発生させ、ウェハ上にW膜を成膜した。その結果、欠陥のない良好なW膜が形成できた。また、電極間にスパークなどの問題は発生しなかった。
【0085】
更に、実施例1と同様に、直径12インチのウェハ10枚を同様の処理を行い、パーティクルの発生数を調べた。その結果、ウェハ1枚当りの平均パーティクル数は、1.8個であった。
【0086】
実施例3
実施例1と同様のウェハ保持体を作成し、電極を取り付けた。図4に示すように、SUS製の台座に電極を固定し、Ni製のベローズで、台座と容器とを気密封止した。前記ウェハ保持体には、等間隔で3ヶ所のリフトピン5の貫通用の孔を設けており、容器10に固定したリフトピン5が貫通するように設置した。3本のリフトピンの先端面の高さは、0.5mm以内の高さバラツキになるように調整した。
【0087】
台座を上下に稼動させることにより、リフトピンをウェハ保持体から突き出たり、埋没したりすることにより、ウェハを脱着させた。この脱着を1000回繰り返したが、1回もウェハがリフトピンから落下することはなかった。
【0088】
これに対して、リフトピンを上下に稼働させる従来の半導体製造装置を用いて、同様に1000回ウェハの脱着を行ったところ、3回ウェハがリフトピンから落下した。
【0089】
また、本発明の半導体製造装置は、従来の半導体製造装置に比べて、リフトピンを同期させて上下に稼働させる機構が不要であるので、装置全体をコンパクトにすることができた。
【0090】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ウェハ保持体を、該保持体の内部または表面に形成された電気回路に給電するための電極によって、支持されて半導体製造装置の容器内に設置されているので、特別の支持体が不要となり、半導体製造装置の容器の体積を小さくすることができると共に、部品点数を減少させているので、パーティクルの発生も抑制することができる。
【0091】
また、前記電極を上下可動の台座に取り付け、半導体製造装置の容器にリフトピンを設置、固定し、台座を上下に駆動することにより、ウェハ保持体が上下に駆動し、リフトピンがウェハ保持体の上面(ウェハ保持面)から突き出たり、埋没することによってウェハを脱着することができる。
【0092】
このため、複数のリフトピンは、容器に固定して設置するので、複数のリフトピンの先端部(ウェハ保持部)の高さをそろえることが容易であり、また同期の問題は全くないので、ウェハ脱着時のウェハの落下を防止することができる。また、複数のリフトピンを同期させて上下に駆動する機構が必要ないので、装置全体をコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体製造装置の断面構造の一例を示す。
【図2】従来の半導体製造装置の断面構造の一例を示す。
【図3】本発明の他の半導体製造装置の断面構造の一例を示す。
【図4】本発明の他の半導体製造装置の断面構造の一例を示す。
【図5】本発明の半導体製造装置の電極の断面構造の一例を示す。
【図6】本発明の半導体製造装置の電極の他の断面構造の一例を示す。
【符号の説明】
1 ウェハ保持体
2 抵抗発熱体回路
3 円形電極回路
4 電極
5 リフトピン
6 筒状体
7 支持体
8 ネジ部
9 ロウ材
10 容器
15 台座
16 ベローズ
20 セラミック部品
21 ガラス

Claims (3)

  1. セラミックス製の半導体製造装置用ウェハ保持体が、該保持体の内部または表面に形成された電気回路に給電するための少なくとも3本の筒状体に取り囲まれた電極によって、支持されており、該電極が上下に駆動する台座に固定されていることを特徴とする半導体製造装置。
  2. 前記台座と容器とが、ベローズによって気密封止されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 半導体製造装置用ウェハ保持体に、リフトピンが挿通する複数の貫通孔が設けられており、該ウェハ保持体が上下に稼動することによって、該ウェハ保持体の上にウェハを脱着できるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体製造装置。
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