JP2012177880A - 光拡散材料及び照明器具並びに照明器具の製造方法 - Google Patents

光拡散材料及び照明器具並びに照明器具の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LED光源の隠蔽性に優れた光拡散材料を提供する。
【解決手段】透明樹脂を含む支持体の一方の面に、第1の層と第2の層がこの順で積層され、更に前記支持体の他方の面に、第3の層と第4の層がこの順で積層されており、
前記第1の層及び前記第3の層は、少なくとも1種の粒子と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方とを含有し、
前記第2の層及び前記第4の層は、少なくとも1種の平均粒径が1μm以上30μm以下の樹脂粒子と、少なくとも1種の平均粒径が10nm以上1,000nm未満の無機粒子と、を含有し、かつ、前記第2の層及び前記第4の層に含有される粒子の少なくとも1種は、前記第1の層及び前記第3の層に含有される全粒子の平均粒径よりも大きい光拡散材料である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光拡散材料及び照明器具並びに照明器具の製造方法に関する。
照明器具の光源は、例えば白熱灯の電球や、蛍光灯の蛍光管を外部に露出して用いることが多い。これは、明るくしたい場所をより明るく照らして、光源の光利用率を上げるためである。一方で、光源を紙や白色フィルム等の光拡散部材で囲い、光を拡散することで、光源を露出させて用いる場合よりも、広範囲を照明することが知られている。このとき、光源の指向性が強いと、光拡散部材表面のうち、光源に近い領域は明るく、当該領域以外は暗くなって、光拡散部材越しに光源の位置がわかり、照明輝度のムラが生じことがある。
近年、白熱灯や蛍光灯に代えて、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)を光源に用いた種々の形態のディスプレイや照明装置が提供されている。LEDは低消費電力で長期信頼性に優れるが、LEDの光は指向性が強く照射光が広がりにくい特徴がある。従ってLEDを照明装置の光源として用いた場合は、特に、一定の方向に対しては高い輝度の光を照射するが、それ以外の方向では輝度が弱い。
そこで、LEDから発せられた光を光拡散部材に通して、光を様々な方向に拡散させることによって、いずれのLEDから光が発せられたかを分らないようにしている(LED光源の隠蔽性)。これにより、LEDから発せられる光の全体が均一化されるため、照明輝度にムラを抑えることができる。
このように、光拡散部材により光源の光を拡散すると、光の指向性が弱まり、照明輝度にムラを抑えられるものの、一方で、光の拡散は、光源の光利用率(光線透過率)を低下することにもなる。従って、光を拡散しつつも、光利用率(光線透過率)を向上可能な光拡散部材が求められている。
光の拡散と、光線透過率を向上することを目的とするものとして、例えば、透明フィルムの両面に透明樹脂層を積層し、さらに一方の面上に光拡散層を積層した光拡散フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3485612号
しかしながら、前記特許文献1に記載の光拡散フィルムでは、LED光源の如き指向性の強い光源の隠蔽性が不十分であった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、光線透過性は保ちながらLED光源の隠蔽性に優れた光拡散材料を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
<1> 透明樹脂を含む支持体の一方の面に、第1の層と第2の層がこの順で積層され、更に前記支持体の他方の面に、第3の層と第4の層がこの順で積層されており、前記第1の層及び前記第3の層は、少なくとも1種の粒子と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方とを含有し、前記第2の層及び前記第4の層は、少なくとも1種の平均粒径が1μm以上30μm以下の樹脂粒子と、少なくとも1種の平均粒径が10nm以上1,000nm未満の無機粒子と、を含有し、かつ、前記第2の層及び前記第4の層に含有される粒子の少なくとも1種は、前記第1の層及び前記第3の層に含有される全粒子の平均粒径よりも大きい光拡散材料である。
<2> 前記第1の層及び前記第3の層に含有される粒子の平均粒径は3nm以上1,000nm以下の範囲である請求項1に記載の光拡散材料である。
<3> 前記第2、第4の層の少なくとも一方に含有される粒子の含有量は、各層を構成する全固形分質量に対して20質量%〜90質量%の範囲であり、表面の3次元粗さ測定における算術平均粗さRaが0.5μm以上である前記<1>又は前記<2>に記載の光拡散材料である。
<4> 前記第2の層および第4の層の少なくとも一方に、更に少なくとも1種のアルコキシシラン化合物の加水分解物を含有する前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の光拡散材料である。
<5> 前記第1の層及び前記第3の層が含有する前記水溶性ポリマー及び前記水分散性ポリマーの少なくとも一方の屈折率に対する、前記第1の層及び前記第3の層が含有する前記粒子の屈折率の比が、0.7〜1.3である前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載の光拡散材料である。
<6>
前記<1>〜前記<5>いずれか記載の光拡散材料を矩形のシート状に形成した光拡散シートと、光源が配列された長尺の基板と、表面に前記基板が装着されるとともに両側部に長手方向に沿う係合部が形成されたベースとを備え、前記光拡散シートは、幅方向一側部が前記係合部の一方に係合され、幅方向他側部が前記係合部の他方に係合され、略円筒形状に湾曲して前記基板を覆うことを特徴とする照明器具である。
<7>
前記<6>記載の照明器具を製造する製造方法において、前記光拡散シートの幅方向両側部を折り曲げて、前記係合部と係合する係止部を形成する折り曲げステップと、前記光拡散シートを、略円筒形状の治具内に配置して湾曲させる湾曲ステップと、前記係止部を、前記係合部に係合させる係合ステップとを有することを特徴とする照明器具の製造方法である。
<8>
前記<6>記載の照明器具を製造する製造方法において、前記光拡散シートの幅方向一側部を前記係合部の一方に係合させた後に、前記光拡散シートの幅方向他側部を前記係合部の他方に係合させることによって前記基板を覆うことを特徴とする照明器具の製造方法である。
本発明によれば、光線透過性は保ちながらLED光源の隠蔽性に優れた光拡散材料及び照明器具並びに照明器具の製造方法を提供することができる。
光拡散材料の概略図である。 照明器具の外観図である。 照明器具の分解図である。 照明器具の断面図である。 照明器具の製造工程の説明図である。 係止部が形成される様子を示す説明図である。 光拡散シートが第1治具により湾曲される様子を示す説明図である。 光拡散シートが第2治具により湾曲される様子を示す説明図である。 照明器具の断面図である。 光拡散シートが第1治具により湾曲される様子を示す説明図である。 光拡散シートが第2治具により湾曲される様子を示す説明図である。 照明器具の断面図である。 照明器具の断面図である。 照明器具の断面図である。 光拡散シートの外観図である。
<光拡散材料>
本発明の光拡散材料は、透明樹脂を含む支持体の一方の面に、第1の層と第2の層がこの順で積層され、更に前記支持体の他方の面に、第3の層と第4の層がこの順で積層されており、前記第1の層及び前記第3の層は、少なくとも1種の粒子と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方とを含有し、前記第2の層及び前記第4の層は、少なくとも1種の平均粒径が1μm以上30μm以下の樹脂粒子及び少なくとも1種の平均粒径が10nm以上1,000nm未満の無機粒子を含有し、かつ、前記第2の層及び前記第4の層に含有される粒子の少なくとも1種は、前記第1の層及び前記第3の層に含有される全粒子の平均粒径よりも大きくなるように構成されている。
以下、第1の層及び第3の層を、まとめて「内層」と称し、第2の層及び第4の層を、まとめて「外層」と称することがある。また、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方を、まとめて「バインダーポリマー」と称することがある。
本発明において、光拡散材料の外層は、平均粒径の異なる樹脂粒子と無機粒子とを含有し、内層は、少なくとも1種の粒子を含有する。従って、内層、外層共に光を拡散する光拡散層として機能する。内層中の粒子は、材質に制限は無いが、内層中の全粒子の平均粒径は、外層に含まれる粒子(樹脂粒子及び無機粒子)の少なくとも1種よりも小さい。
本発明の光拡散材料を、上記構成とすることで、LED光源の隠蔽性に優れた光拡散材料とすることができる。この理由は明らかではないが、次の理由によると考えられる。
光拡散材料に光が照射されると、光は、外層に入射し、次いで内層に入射し、支持体を通過して、今度は内層、外層の順に通過する。従って、入射光は、合計4層の光拡散層で拡散する。光拡散材料の光源側に位置する外層に光が入射すると、入射光は、平均粒径の異なる大小の粒子により、拡散する。このとき、外層が、平均粒径の異なる大小の粒子によって構成される層であることで、平均粒径が同じ粒子を含有している層に比べて、反射角が複雑に存在して拡散効果が高まると考えられる。さらに、外層で散乱した入射光が、外層中の粒子よりも小さい平均粒径の粒子で構成される内層に入射することで、より細かく散乱するために更に拡散効果が増すと考えられる。
光拡散材料の光源側に位置する内層を通過した入射光が、支持体を通過して、さらに、光拡散材料の光源側とは反対側に位置する内層に入射し、次いで外層に入射することで、入射光は、内層に入射して細かく散乱されると共に、光源側とは反対に位置する外層表面でさらに大きく散乱され、拡散効果が増すと考えられる。
仮に、光拡散材料の光源側に位置する内層と外層との位置が逆転していた場合、すなわち、平均粒径の異なる大小の粒子によって構成される層が光拡散材料の内側に位置し、当該層中の粒子よりも小さい平均粒径の粒子を含む層が光拡散材料の外側に位置していた場合、入射光は、光源側から外層に入射する際の散乱効果、及び光源側とは反対に位置する外層から出射する際の表面での散乱効果が減少すると考えられる。この場合、光源を隠蔽することができない。
以下、本発明の光拡散材料について説明する。
まず、本発明の光拡散材料の層構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る光拡散材料の層構成を示す光拡散材料の概略図である。
図1に示すように、光拡散材料は、支持体20、第1の層1、第2の層2、第3の層3、及び、第4の層4を含んで構成され、第2の層2から順に、第1の層1、支持体20、第3の層3、及び、第4の層4が積層されている。
支持体20は、透明樹脂(図示せず)を含んで構成される。第1の層1は、粒子11と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方(図示せず)とを含有している。第2の層2は、平均粒子径の範囲が異なる無機粒子12aと樹脂粒子12bとを含有している。第3の層3は、粒子13と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方(図示せず)とを含有している。第4の層4は、平均粒子径の範囲が異なる無機粒子14aと樹脂粒子14bとを含有している。光源(図示せず)は、第1の層1側に位置していてもよいし、第4の層4側に位置していてもよい。
以下、本発明の光拡散材料を構成する各部材について、詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。
〔支持体〕
支持体は、透明樹脂を含む。
支持体は、光源の隠蔽性および光線透過率を低下しない限度において、さらに、他の成分を含んでいてもよい。
透明樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、耐熱性ポリスチレン樹脂等が挙げられるが、光学用途に適している観点から、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。中でも、コストや機械的強度の観点からポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
支持体は、機械強度を向上する観点から、2軸延伸された透明樹脂含むことが好ましい。ここで、2軸延伸とは、支持体の幅方向及び長手方向をそれぞれ1軸とみなして、両方向に延伸させることである。2軸延伸により、支持体の2軸での分子配向が十分に制御されるので、支持体の機械強度が向上する。延伸倍率は特に制限されるものではないが、一方向に対する延伸倍率が1.5倍以上7倍以下であることが好ましく、2倍以上5倍以下であることがより好ましい。特に、1軸方向あたりの延伸倍率を2倍以上5倍以下として2軸延伸することが好ましい。
支持体の延伸倍率を1.5倍以上とすることで充分な機械的強度を得ることができ、その一方、延伸倍率を7倍以下とすることで均一な厚みを得ることができる。
支持体の厚みは、目的に応じて任意で選べるが、光拡散材料をLED照明用途として用いる場合には、150μm以上であることが好ましい。より好ましくは、200μm以上である。
光拡散材料を照明部材として用い、例えば天井に貼り付けて用いる場合は、光拡散材料が落下しても破損し難い剛性を求められることがある。このように、光拡散材料の剛性が要求される使用形態においては250μm以上とすることが好ましい。
支持体の加熱収縮率は、0.05%以上3.0%以下の範囲であることが好ましく、0.1%以上2.5%以下の範囲であることがより好ましく、0.2%以上2.0%以下の範囲であることがさらに好ましい。この加熱収縮率の値は、170℃、10分間での値である。支持体の加熱収縮率を0.05%以上3.0%以下の範囲とすることで、内層および外層を塗布液などにより塗布形成する場合にも、内層および外層に、ひび割れなどが発生しにくく、また、支持体自身の変形の度合いも小さくすることができるため、反りや変形の少ない光拡散材料を得ることができる。
支持体の加熱収縮率は、塗布膜を硬化させるときの塗布膜の温度と同じまたはこれに近い温度で求めることが好ましく、この観点から、内層及び外層を形成するための塗布液を用いる場合には170℃での加熱収縮率を目安とすることが好ましい。
加熱収縮率の上記値は、以下の方法で求める値である。まず、測定に供するサンプルを支持体からサンプリングする。このサンプルにつき予め所定方向での長さを測定する。この長さをL1とする。長さL1を測定したサンプルを、170℃に保持されている恒温装置に、張力をかけずに10分間放置する。恒温装置としては、熱風が内部に送り込まれて内部を所定温度に保持する加熱オーブン等が挙げられる。加熱処理されたサンプルを冷却してから、加熱処理前に測定した方向と同じ方向で長さを測定する。この長さをL2とする。そして、加熱収縮率(単位;%)を、100×(L1−L2)/L1の式により求める。しかし、本発明は、加熱収縮率の上記測定方法に限定されるものではなく、例えば他の測定方法により加熱収縮率を求める場合には、用いる測定方法と上記方法とで得られる値の相関関係を予め求めておき、その関係に基づいて、測定値が上記方法での上記値の範囲に対応すればよい。
加熱収縮率は、フィルム面内の直交する2方向で、ともに、170℃、10分間の加熱処理をしたときの加熱収縮率が、0.05%以上3%以下の範囲であることが好ましく、0.1%以上2.5%以下の範囲であることがより好ましく、0.2%以上2.0%以下の範囲であることが特に好ましい。
〔第1の層、第3の層(内層)〕
本発明の光拡散材料は、内層として、第1の層および第3の層を有する。
第1の層は、支持体の一方の面の上に位置し、第3の層は、支持体の他方の面の上に位置する。第1の層および第3の層は、少なくとも1種の粒子と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマーとを含有する。なお、第1の層が含有する粒子及びバインダーポリマーと、第3の層が含有する粒子及びバインダーポリマーとは、粒子およびバインダーポリマーのそれぞれにおいて、種類と含有量が同一であっても異なっていてもよい。
第1の層および第3の層は、さらに、本発明の効果を損なわない限度において、それぞれ、更に他の成分を含有していてもよい。
−粒子−
内層が含有する粒子は、後述する外層に含まれる粒子の少なくとも1種よりも、内層に含まれる全粒子の平均粒径が小さいことのほかは、制限されず、例えば、有機粒子であってもよいし、無機粒子であってもよい。
有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、コロイダルシリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。
内層が含有する粒子の平均粒径は、3nm以上1,000nm以下が好ましく、さらには5nm以上750nm以下が好ましい。粒子の平均粒径を3nm以上1,000nm以下とすることで、光線透過率をより向上し得る。
なお、内層が含有する粒子の平均粒径は、粒子の体積平均粒径を指し、ホリバ社製、LA−950を用いて測定された値である。後述する外層中の樹脂粒子及び無機粒子の平均粒径も、体積平均粒径を指し、測定方法も同様である。
内層が含有する粒子は、有機粒子または無機粒子を、それぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよいし、1種以上の有機粒子と1種以上の無機粒子とを併用してもよい。内層中の粒子としては、1種以上の無機粒子が好ましく、シリカがより好ましく、中でも、コロイダルシリカが好ましい。
(コロイダルシリカ)
コロイダルシリカは、二酸化ケイ素またはその水和物が水に分散したコロイドであり、コロイド粒子の平均粒径が3nm以上100nm以下の範囲であることが好ましい。コロイド粒子の平均粒径は、5nm以上90nm以下の範囲であることがより好ましく、50nm以上90nm以下の範囲であることが最も好ましい。コロイド粒子の平均粒径を3nm以上とすることで、後述する内層形成用塗布液の粘度が高くなることを抑制する。一方、コロイド粒子の平均粒径を100nm以下とすることで、内層に入射した光が散乱しても、透明性が損なわれ難い。
内層中の粒子の含有量は、同一層中に含まれるバインダーポリマー(水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方)の全固形分質量に対して、5質量%以上400質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上300質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、第1の層中の粒子の含有量は、第1の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、5質量%以上400質量%以下であることが好ましく、10質量%以上300質量%以下であることがより好ましい。第3の層中の粒子の含有量は、第3の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、5質量%以上400質量%以下であることが好ましく、10質量%以上300質量%以下であることがより好ましい。
内層中の粒子の含有量を上記範囲とすることによって、LED光源の隠蔽性と光透過率を両立し易い。粒子の層中の含有量を5質量部以上とすることで、LED光源の遮蔽性が十分に得られるとともに、400質量部以下とすることで、LED光源の隠蔽性と光透過率に優れ、層厚の均一性の低下を抑制する。
−水溶性ポリマー、水分散性ポリマー−
内層は、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマーを含有する。
ここで、水溶性ポリマーとは、水系溶媒に溶解するポリマーをいい、水分散性ポリマーとは、水系溶媒に分散可能なポリマーをいう。また、水系溶媒とは、水、又は、水と水混和性の有機溶媒との混合液(ただし、水混和性の有機溶媒の含有量は、前記混合液全質量に対し70質量%以下である)をいう。
水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
バインダーポリマーは、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、アミノ樹脂系、エポキシ樹脂系、スチレンブタジエン共重合体系などの水溶性ポリマーまたは水分散性ポリマーが挙げられる。
バインダーポリマーは、内層の耐傷性の観点から、ガラス転移温度Tgの高いポリマーが好ましく、Tgが50℃以上であることが好ましく、80℃以上がより好ましい。Tgの上限は、170℃であることが好ましい。
内層に含まれるバインダーポリマーは、支持体との高い接着強度をもたせる観点から、架橋剤と反応し得るポリマーであることが好ましい。架橋剤と反応し得る水溶性ポリマー及び架橋剤と反応し得る水分散性ポリマーとしては、例えば、分子内に、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等を有するポリマーが挙げられる。
また、水分散性ポリマーは、水分散物の分散安定性の観点から、分子内に、例えば、スルホン酸基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エーテル基などの置換基等を含有しているポリマーであることが好ましい。
ここで、分子内に、水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン等が挙げられ、分子内にアミノ基を有するポリマーとしては、例えば、アミノ樹脂系のポリマーが挙げられ、分子内にカルボキシル基を有するポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂系のポリマーが挙げられる。また、分子内に、スルホン酸基を有するポリマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸共重合樹脂系のポリマーが挙げられ、分子内に、アミド基を有するポリマーとしては、例えば、アミノ樹脂系のポリマーが挙げられ、分子内に、エーテル基を有するポリマーとしては、例えば、エポキシ樹脂系のポリマーが挙げられる。
バインダーポリマーは、以上の中でもアクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂系の水分散性ポリマーであることが好ましい。
バインダーポリマーは、水溶性ポリマーまたは水分散性ポリマーを、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよいし、1種以上の水溶性ポリマーと1種以上の水分散性ポリマーとを組み合わせて使用してもよい。
バインダーポリマーの内層中の含有量は、当該バインダーポリマーを含有する層の全固形分質量に対して、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
すなわち、第1の層中のバインダーポリマーの含有量は、第1の層の全固形分質量に対し、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。第3の層中のバインダーポリマーの含有量は、第3の層の全固形分質量に対し、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
バインダーポリマーの含有量を、バインダーポリマーを含有する層の全固形分質量に対し、90質量%以下とすることで、LED光源の隠蔽性を高めることができ、10質量%以上とすることで、光線透過率の低下を抑制して、光利用効率を上げることができる。
内層の層厚は、第1の層および第3の層共に、0.1μm以上20μm以下であることが好ましい。厚みを0.1μm以上とすることで、LED光源の隠蔽性を高めることができる一方、厚みを20μm以下とすることで、光線透過率の低下を抑制することができる。なお、第1の層の層厚および第3の層の層厚は、同じであっても異なっていてもよい。
内層中のバインダーポリマーの屈折率(η内層バインダー)に対する、内層中の粒子の屈折率(η内層粒子)の比〔η内層粒子/η内層バインダー〕は、0.7〜1.3であることが好ましい。屈折率の比を0.7〜1.3とすることで、LED光源の隠蔽性と光線透過率を、より向上することができる。η内層粒子/η内層バインダーは、0.8〜1.2であることがより好ましく、0.9〜1.1であることがさらに好ましい。以下、屈折率を、単に、「η」と表すことがある。
〔第2の層、第4の層(外層)〕
本発明の光拡散材料は、外層として、第2の層および第4の層を有する。
第2の層は、第1の層の上に位置し、第4の層は、第3の層の上に位置する。第2の層および第4の層は、少なくとも1種の平均粒径が1μm以上30μm以下の樹脂粒子と、少なくとも1種の平均粒径が10nm以上1,000nm未満の無機粒子とを含有する。なお、第2の層が含有する無機粒子及び樹脂粒子と、第4の層が含有する無機粒子及び樹脂粒子とは、無機粒子および樹脂粒子のそれぞれにおいて、種類と含有量が同一であっても異なっていてもよい。
第2の層および第4の層は、さらに、本発明の効果を損なわない限度において、それぞれ、更に、バインダーポリマー(水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方)、アルコキシシラン、および、その他の成分を含有していてもよい。
−樹脂粒子−
外層中の樹脂粒子は、平均粒径が1μm以上30μm以下であり、外層に含まれる粒子の少なくとも1種が、内層に含まれる全粒子の平均粒径よりも大きければ、特に制限されず、種々の樹脂粒子を用いることができる。
外層中の樹脂粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子が挙げられる。
外層中の樹脂粒子は、光拡散作用の大きい樹脂粒子を用いることが好ましい。光拡散作用の大きい樹脂粒子としては、架橋構造を有するもの樹脂粒子が好ましく、特に、架橋構造を有するポリスチレン樹脂粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子が好ましい。
外層中の樹脂粒子の平均粒径は1μm以上30μm以下であるが、外層表面の凹凸を、3次元粗さ測定における算術平均粗さRaを0.5μm以上として、より優れた光拡散能を発現し、さらには、外層からの樹脂粒子の脱落を抑制することが好ましい。このような観点から、外層中の樹脂粒子の平均粒径は、1μm以上20μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上20μm以下が好ましい。また、後述する外層形成用塗布液の塗布工程において、送液に使用する配管やバッファタンク中での、樹脂粒子の沈降を抑制し、安定して製造する観点からも上記範囲の平均粒径であることが好ましい。
本発明において、外層表面の3次元粗さ測定における算術平均粗さRaは、Zygo社製、非接触表面形状測定器を用いて測定される。外層表面の算術平均粗さRaは、0.5以上3.0以下であることが好ましく、0.8以上2.6以下であることがより好ましく、1.2以上1.8以下であることがより好ましい。
−無機粒子−
外層中の無機粒子は、平均粒径が10nm以上1,000nm未満であり、外層に含まれる粒子の少なくとも1種が、内層に含まれる全粒子の平均粒径よりも大きければ、特に制限されず、種々の無機粒子を用いることができる。
外層中の無機粒子としては、例えば、コロイダルシリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。中でも、外層の光線透過率を高める観点から、シリカが好ましく、コロイダルシリカがより好ましい。
外層中の無機粒子の平均粒径は10nm以上1,000nm未満であるが、光線透過率をより向上する観点から20nm以上750nm以下とすることが好ましく、50nm以上750nm以下とすることがより好ましく、50nm以上100nm以下とすることがさらに好ましい。
外層に含まれる粒子(樹脂粒子及び無機粒子を含む全粒子)の含有量は、外層の光拡散性の観点から、各層を構成する層の全固形分質量に対して、20質量%以上90質量%以下であることが好ましく、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。外層に含まれる粒子(樹脂粒子及び無機粒子を含む全粒子)の含有量が20質量%以上であることで、外層の表面粗さが大きくなり光拡散性を向上することができ、90質量%以下であることで、外層表面からの粒子の脱落を防ぐことができる。
外層に含まれる粒子の含有量について、さらに、樹脂粒子と、無機粒子に分けて、説明する。
外層中の樹脂粒子の含有量は、外層表面の3次元粗さ測定における算術平均粗さRaを0.5以上とする観点から、樹脂粒子を含む層の全固形分質量に対し、10質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上80質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、第2の層中の樹脂粒子の含有量は、第2の層の全固形分質量に対し、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。第4の層中の樹脂粒子の含有量は、第4の層の全固形分質量に対し、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
また、外層がバインダーポリマー(水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方)を含有する場合、樹脂粒子を含む同一層中に含まれるバインダーポリマーの全固形分質量に対して、次の範囲であることが好ましい。
外層中の樹脂粒子の含有量は、外層中の樹脂粒子の含有量は、外層表面の算術平均粗さRaを0.5以上とする観点から、樹脂粒子を含む同一層中に含まれるバインダーポリマーの全固形分質量に対して、20質量%以上400質量%以下とすることが好ましく、50質量%以上350質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、第2の層中の樹脂粒子の含有量は、第2の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、20質量%以上400質量%以下とすることが好ましく、50質量%以上350質量%以下とすることがより好ましい。第4の層中の樹脂粒子の含有量は、第4の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、20質量%以上400質量%以下とすることが好ましく、50質量%以上350質量%以下とすることがより好ましい。
内層中の樹脂粒子の含有量を、バインダーポリマーの全固形分質量に対し、上記範囲とすることによって、光拡散効率をより向上し得る。
外層がバインダーポリマーを含有する場合、外層中のバインダーポリマーの屈折率(η外層バインダー)に対する、外層中の樹脂粒子の屈折率(η外層樹脂粒子)の比〔η外層樹脂粒子/η外層バインダー〕は0.8以上1.2以下であることが好ましい。屈折率の比を0.8以上1.2以下とすることで、光拡散性と光透過率を、より向上することができる。
外層中の無機粒子の含有量は、無機粒子を含む層の全固形分質量に対し、5質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上40質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、第2の層中の無機粒子の含有量は、第2の層の全固形分質量に対し、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。第4の層中の無機粒子の含有量は、第4の層の全固形分質量に対し、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
また、外層がバインダーポリマー(水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方)を含有する場合、外層中の無機粒子の含有量は、無機粒子を含む同一層中に含まれるバインダーポリマーの全固形分質量に対して、次の範囲であることが好ましい。
外層中の無機粒子の含有量は、無機粒子を含む同一層中に含まれるバインダーポリマーの全固形分質量に対して、5質量%以上200質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上150質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、第2の層中の無機粒子の含有量は、第2の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、5質量%以上200質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上150質量%以下とすることがより好ましい。第4の層中の無機粒子の含有量は、第4の層中のバインダーポリマーの全固形分質量に対し、5質量%以上200質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上150質量%以下とすることがより好ましい。
外層中の無機粒子の含有量を、バインダーポリマーの全固形分質量に対し、上記範囲とすることによって、光拡散効率をより向上し得る。
外層がバインダーポリマーを含有する場合、外層中のバインダーポリマーの屈折率(η外層バインダー)に対する、外層中の無機粒子の屈折率(η外層無機粒子)の比〔η外層無機粒子/η外層バインダー〕は0.7以上1.3以下であることが好ましい。屈折率の比を0.7以上1.3以下とすることで、光拡散性と光透過率を、より向上することができる。
−バインダーポリマー−
既述のように、外層は、上記成分以外の成分として、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマーを含有していてもよい。
外層がバインダーポリマーを含有することより、外層の脆性がより改善される。
外層が含み得るバインダーポリマーとしては、内層が含有する既述のバインダーポリマーが挙げられ、中でも、スチレンブタジエン共重合体、アクリロニトリルブタジエンポリマー、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アクリルポリマーが好ましい。
なお、外層がバインダーポリマーを含有する場合、内層中のバインダーポリマーと、外層中のバインダーポリマーとは、同一でも異なっても良いが、光線透過率を向上するためには、内層中のバインダーポリマーと、外層中のバインダーポリマーとの屈折率差が、0.15以下であることが好ましい。
−アルコキシシラン化合物の加水分解物−
外層は、バインダー成分として、前記バインダーポリマーに代えて、アルコキシシラン化合物の加水分解物を含んでもよい。
外層がアルコキシシラン化合物の加水分解物を含むことで、硬化による架橋密度を高くして、高硬度の外層を形成することができる。その結果、外層の表面特性、特に摩擦や擦過に対する耐性を付与することができる。
アルコキシシラン化合物の加水分解物は、例えば、後述するアルコキシシランと、テトラアルコキシシランと、酸性の水溶液(以下、酸性水と称する)と、水溶性の硬化剤とを含む水溶液(アルコキシシラン水溶液)を加熱し、乾燥して、水溶液中の成分を硬化することにより得られる。アルコキシシラン水溶液を、後述する外層形成用塗布液に添加することで外層中にアルコキシシラン化合物の加水分解物を含有することができる。
外層中のアルコキシシラン化合物の加水分解物の含有量は、外層を高硬度とする観点から、外層の全固形分質量に対し、10質量%以上70質量%以下であることが好ましく、20質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
(アルコキシシラン)
アルコキシシランは、有機基とアルコキシ基とを有する、2価または3価のアルコキシシランであり、下記の一般式(A)で表す有機ケイ素化合物である。
Si(OR3−n ・・・(A)
〔一般式(A)中、Rはアミノ基を含まない炭素数が1以上15以下の有機基を示し、Rはメチル基またはエチル基を示し、Rは炭素数が1以上3以下のアルキル基を示し、nは0または1である。なお、アミノ基を含まない有機基とは、当該有機基がアミノ基を有しないことを意味する。〕
以下、一般式(A)で表される有機ケイ素化合物を、特定アルコキシシランとも称する。
一般式(A)で表す有機ケイ素化合物を構成する有機基としては、ヘテロ原子を含んでもよい炭化水素基が挙げられる。より具体的には、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基が挙げられ、さらに、全炭素数が1以上15以下となる範囲で置換基を有していてもよい。
一般式(A)で表す化合物(特定アルコキシシラン)のうち好ましいものとして、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、クロロプロピルメチルジメトキシシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、クロロプロピルメチルジエトキシシラン、プロピルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシエトキシ)エトキシ〕エチルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシエトキシ)エトキシ〕エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ〕プロピルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ〕プロピルウレタンがあげられる。
上記の化合物の中でもn=0のトリアルコキシシランが特に好ましく、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシエトキシ)エトキシ〕エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ〕プロピルウレタンが挙げられる。
(テトラアルコキシシラン)
テトラアルコキシシランを用いることにより、テトラアルコキシシランと特定アルコキシシランとの加水分解で生じるシラノールの脱水縮合による架橋密度を高くし、より硬度の高い外層を形成することができる。
テトラアルコキシシランは特に限定されないが、炭素数が1〜4のものがより好ましく、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが特に好ましい。炭素数を1〜4にすることで、テトラアルコキシシランと酸性水とを混ぜたときのテトラアルコキシシランの加水分解速度が低下しにくく、均一な水溶液にするまでの溶解に要する時間を短くし易い。
(酸性水)
酸性水は、室温(25℃)における水素イオン指数(pH)が、2以上6以下の範囲の水溶液である。テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランとを、酸性水に混合して水溶液として得られる水溶液(アルコキシシラン水溶液)で、アルコキシシランが加水分解される。加水分解によりシラノールが生成した後、シラノールの縮合が遅くなるため、アルコキシシラン水溶液の粘度の上昇を抑えることができる。
酸性水は、酸を水に溶解することにより得られる。
酸は、有機酸または無機酸を用いることができる。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、蟻酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等が挙げられる。無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。
中でも、有機酸が好ましく、取り扱い性の点から酢酸がより好ましい。
酸性水のpHは、2.5以上5.5以下の範囲が好ましい。
アルコキシシラン水溶液は、テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランとの合計量、すなわち用いたアルコキシシラン全質量に対して、酸性水の量が60質量%以上2000質量%以下の範囲となるように調製される。かかる組成とすることにより、良好な加水分解性と、生成したシラノールの安定性とを有するアルコキシシラン化合物の加水分解物を含む水溶液が得られる。そして、このようなアルコキシシラン化合物の加水分解物を含む水溶液を用いて調製される外層形成用塗布液は、水性であるにも関わらず、安定性に優れたものとなる。
また、アルコキシシラン全質量に対して酸性水を60質量%以上とすることで、アルコキシシランの加水分解により生成したシラノールの脱水縮合を抑えることができるため、アルコキシシラン水溶液、ないし、アルコキシシラン水溶液を含む外層形成用塗布液はゲル化しにくくなる。一方、酸性水を2000質量部以下とすることで、アルコキシシラン水溶液を含む外層形成用塗布液中のアルコキシシランの濃度を低下しにくいため、外層を十分な厚みに形成することができ、塗布膜の厚みムラが発生しにくく、塗布液の乾燥時間を短くし易い。
酸性水の量は、アルコキシシラン全質量(テトラアルコキシシランと特定アルコキシシランとの合計質量)に対して、100質量%以上1500質量%以下の範囲がより好ましく、150質量%以上1200質量%以下の範囲が特に好ましい。
なお、外層形成のために、テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランとの、いずれとも異なるシラン化合物(その他のシラン化合物)を用いてもよい。この場合には、アルコキシシラン水溶液は、テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランと、その他のシラン化合物との合計質量に対し、酸性水の量が60質量%以上2000質量%以下の範囲となるように、テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランと、その他のシラン化合物と酸性水とを混合することが好ましい。
(水溶性の硬化剤)
水溶性の硬化剤は、シラノールの脱水縮合を促してシロキサン結合の形成を促進させるための成分である。水溶性の硬化剤としては、水溶性の無機酸、有機酸、有機酸塩、無機酸塩、金属アルコキシド、金属錯体を用いることができる。
無機酸としては、ホウ酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸が挙げられ、有機酸としては、酢酸、蟻酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸が挙げられる。有機酸塩としては、酢酸アルミ、シュウ酸アルミ、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、酢酸ジルコニウム、シュウ酸ジルコニウムが挙げられ、無機酸塩としては、塩化アルミ、硫酸アルミ、硝酸アルミ、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウムが挙げられる。金属アルコキシドとしては、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドが挙げられ、金属錯体としては、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセテート、チタンアセチルアセトナート、チタンエチルアセトアセテートが挙げられる。これらの中でも、特にホウ酸、リン酸、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムアセチルアセトナートなど、ホウ素を含む化合物、リンを含む化合物、アルミニウムを含む化合物が、水溶性、水中での安定性の観点で好ましく、これらのうち少なくともいずれか1種類を硬化剤として用いるとよい。
硬化剤は、アルコキシシラン水溶液、ないし、アルコキシシラン水溶液を含む外層形成用塗布液の中に均一に混合、溶解することが好ましく、外層形成用塗布液の溶媒として好ましく用いられる水に溶解するものであることが好ましい。水への溶解性が高い硬化剤を用いることで、外層形成用塗布液中に硬化剤が固体として残らず、塗布液を内層上に塗布し乾燥した後に、内層上に異物として残留しにくい。これにより、透明度が高い外層を形成し易い。
硬化剤の量は、テトラアルコキシシランと、特定アルコキシシランとを含む全てのアルコキシシランの合計質量に対して0.1質量%以上20質量%以下の範囲が好ましく、0.5質量%以上10質量%以下の範囲がさらに好ましく、1質量%以上8質量%以下の範囲が特に好ましい。
−帯電防止剤−
外層に帯電防止機能を付与するために、外層は、カチオン、アニオン、ベタインなどのイオン性の帯電防止剤を含有していてもよい。なお、外層が含有する無機粒子が、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモンなどの金属酸化物である場合には、当該金属酸化物粒子が帯電防止機能を有し得る。
−その他の成分−
外層は、外層の表面特性、特に摩擦係数を制御するために、ワックスを含有していてもよい。なお、外層が含有する樹脂粒子と無機粒子は、外層表面の摩擦係数を減少し得るマット剤としても作用し得る。
ここで、ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、ポリエステル系ワックス、カルナバワックス、脂肪酸、脂肪酸アマイド、金属石鹸等を使用することができる。
外層の層厚は、1μm以上30μm以下であることが好ましい。層厚を1μm以上とすることで、光拡散性を高めることができる一方、層厚を30μm以下とすることで、光線透過率の低下と樹脂層の均一性を向上することができる。
内層の層厚に対する外層の層厚の比(外層層厚/内層層厚)は、1以上50以下であることが好ましい。層厚の比を1以上50以下とすることで、光拡散性と光透過率を、より向上することができる。
また、本発明において、外層に含まれる粒子(樹脂粒子及び無機粒子を含む全粒子)の少なくとも1種は、内層に含まれる全粒子の平均粒径よりも大きいが、より具体的には、内層に含まれる全粒子の平均粒径(φ内層粒子)に対する外層に含まれる全粒子の平均粒径(φ外層粒子)の比〔φ外層粒子/φ内層粒子〕は、1を超え4000以下であることが好ましい。平均粒径の比〔φ外層粒子/φ内層粒子〕を、1を超え4000以下とすることで、光拡散性と光透過率を、より向上し、外層及び内層の均一性を向上することができる。
〔第1の層〜第4の層の形成方法〕
第1の層〜第4の層の形成は、特に制限されないが、各層の構成成分を含有する層形成用塗布液を支持体上に塗布することにより行なうことが、生産効率上の観点から好ましい。
第1の層は、第1の層形成用塗布液を支持体の一方の面に塗布することにより得られ、第2の層は、第2の層形成用塗布液を、得られた第1の層上に塗布することにより得られる。また、第3の層は、第3の層形成用塗布液を、支持体の他方の面に塗布することにより得られ、第4の層は、第4の層形成用塗布液を、得られた第3の層上に塗布することにより得られる。
第1の層〜第4の層の形成の順序は、特に制限されず、支持体の一方の面に、内層と外層とを順次形成した後、支持体の他方の面に内層と外層とを順次形成してもよいし、支持体の両面に内層を形成してから、外層を形成してもよい。
以下、第1の層形成用塗布液と、第3の層形成用塗布液とを、まとめて「内層形成用塗布液」と称して説明することがある。また、第2の層形成用塗布液と、第4の層形成用塗布液とを、まとめて「外層形成用塗布液」と称して説明することがある。
ただし、第1の層形成用塗布液と、第3の層形成用塗布液とは、液組成が同じであってもよく、異なっていてもよい。また、ただし、第2の層形成用塗布液と、第4の層形成用塗布液とは、液組成が同じであってもよく、異なっていてもよい。
内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液は、内層及び外層が含み得る構成成分と、溶媒とを混合することで調製することができる。塗布液用の溶媒としては、既述の水系溶媒が好ましく、中でも水が好ましい。
外層形成用塗布液が、アルコキシシラン水溶液を含む場合は、バインダーポリマー及びコロイダルシリカを塗布液に添加する際、下記のように塗布液の液性(pH)を調整しておくことが好ましい。
塗布液に、バインダーポリマーを添加する場合は、塗布液中に添加される時点でのpHが、2以上7以下の範囲に調整されていることが好ましい。塗布液のpHを2以上7以下の範囲とすることで、シラノールの脱水縮合反応の進行を抑えることができ、外層形成用塗布液の粘度上昇を抑制することができる。
塗布液に、コロイダルシリカを添加する場合も、塗布液中に添加される時点でのpHが2以上7以下の範囲に調整されていることがより好ましい。このpHを2以上7以下の範囲とすることで、アルコキシシランの加水分解物であるシラノールの安定性を悪化しにくい。そのため、シラノールの脱水縮合反応の進行を抑えることができ、塗布液の粘度上昇を抑制することができる。
内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液は、既述の構成成分以外の成分を含有していてもよい。
例えば、内層形成用塗布液は、内層が含み得る成分として説明した既述の成分の他に、架橋剤を含有させることが好ましい。また、外層形成用塗布液は、塗布液にバインダーポリマーを添加する場合には、架橋剤を含有させることが好ましい。
内層形成用塗布液が架橋剤を含むことで、形成される内層と、支持体との密着性が向上し易い。また、外層形成用塗布液が架橋剤を含むことで、形成される外層に、外層表面の耐傷性及び耐溶剤性を付与することができ、光拡散材料の取り扱い時や、光拡散材料表面のごみや埃を溶剤でふき取る際の破損を抑制することができる。
架橋剤は、エポキシ系、メラミン系、オキサゾリン系、カルボジイミド系などを用いることができる。内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液中の架橋剤の含有量は、内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液の各塗布液中のバインダーポリマー全固形分質量に対して、0.5質量%以上とすることが好ましく、1質量%以上50質量%以下とすることがより好ましい。架橋剤の含有量を1質量%以上とすることで、バインダーポリマーの架橋が進行し易く、架橋剤の含有量を50質量部以下とすることで、内層及び外層の均一性が低下しにくい。
内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液は、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を用いることにより、塗布液の塗布ムラを抑制して、均一な厚みの層を形成し易い。界面活性剤は特に限定されないが、脂肪族、芳香族、フッ素系のいずれの界面活性剤でもよく、また、ノニオン系、アニオン系、カチオン系のいずれの界面活性剤でもよい。
内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液の塗布方法は、特に限定されないが、リバースロールコータ、グラビアコータ、バーコータ、ダイコータ、カーテンコータ等のコーティング方法が挙げられ、特にバーコータによる塗布が好ましい。
内層及び外層は、内層形成用塗布液及び外層形成用塗布液をそれぞれ塗布した後に、塗布液により形成された塗布膜を乾燥させることにより行なう。塗布膜の乾燥方法は特に制限されるものではなく、通常使用される方法を適宜選択することができる。このとき、乾燥温度は90℃以上130℃以下とすることが好ましい。より好ましくは100℃以上120℃以下である。乾燥温度が90℃以上の場合には、乾燥が十分に行なわれるため、接着故障を起こし難い。その一方、130℃以下であることで、塗布膜を乾燥して形成される内層または外層に、ひび割れが発生しにくい。
さらに、外層形成用塗布液がアルコキシシランを含有する場合には、塗布液により形成された塗布膜の温度が160℃以上の温度となるように加熱することが好ましい。外層形成用塗布液の塗布膜は、加熱硬化時における塗布膜中のシラノールの脱水縮合に伴い収縮するが、支持体が既述の加熱収縮率を有することにより、外層のひび割れを抑制し得る。
アルコキシシランを含有する外層形成用塗布液の塗布膜を、より十分に硬化させるためには、塗布膜の温度を160℃以上220℃以下の範囲とすることが好ましく、170℃以上220℃以下の範囲とすることがより好ましく、180℃以上210℃以下の範囲とすることがさらに好ましい。外層形成用塗布液の塗布膜の温度を160℃以上とすることで、塗布膜の硬化を促進し、硬度の高い外層を形成することができる。一方、外層形成用塗布液の塗布膜の温度を220℃以下とすることで、支持体の変形を抑制することができる。
−中間層−
本発明の光拡散材料は、支持体と内層との間、内層と外層との間に、中間層を有していてもよい。中間層は、機能性成分を含有する機能層であってもよいし、支持体と内層との接着性、または内層と外層との接着性を向上させる接着層であってもよい。
光拡散材料は、中間層を2層以上有していてもよく、また、支持体の一方の面にのみ1層以上の中間層を有していてもよいし、支持体の両方の面に1層以上の中間層を有していてもよい。
中間層を接着層とする場合、中間層は、例えば、既述のバインダーポリマーと、架橋剤と、界面活性剤とを含む中間層形成用塗布液を、支持体または所望の層の上に塗布して形成される。また、中間層を、帯電防止機能を有する機能層(帯電防止層)とする場合、中間層は、例えば、帯電防止剤を含む中間層形成用塗布液を、支持体または所望の層の上に塗布して形成される。
中間層の屈折率を調整する目的で、中間層は、金属酸化物を含む粒子を含有してもよい。金属酸化物としては、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブなどの屈折率が高いものが好ましい。
中間層の層厚は、中間層形成用塗布液の塗布量を調整することにより制御することができる。光拡散材料の透明度を高くするとともに、優れた接着性を発現するためには、中間層の層厚は、0.01μm以上5μm以下の範囲で一定であることが好ましく、0.02μm以上3μm以下がより好ましい。厚みを0.01μm以上とすることで接着性を十分に確保することができる。一方、5μm以下とすることで、均一な層厚の中間層を形成することができ、さらには塗布液の使用量を増加しにくく、また乾燥時間を短くし易いため、コスト低減の面においても好ましい。
以上のようにして構成される本発明の光拡散材料は、光源の光拡散性に優れるため、指向性の強い光源であるLED光源の隠蔽性に優れ、LED光源の光拡散材料として好適である。
[実施例]
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
〔実施例1〕
<支持体>
ゲルマニウム(Ge)を触媒として重縮合した固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載)樹脂を、含水率50ppm以下になるまで乾燥した後、ヒーター温度が280℃以上300℃以下の範囲で略一定となるように調整された押出機の内部で溶融させた。次に、溶融したPET樹脂を、静電印加されたチルロール上にダイから吐出させて、非晶質のフィルムとした。その後、得られた非晶質のフィルムを、フィルムの搬送方向〔MD方向(Machine Direction)〕と、搬送方向と略直交するフィルム幅方向〔TD方向(Transverse Direction)〕に、それぞれ30MPa以上の張力で延伸し、235℃で熱固定し、緩和し、室温(25℃)まで冷却して、厚さ300μmの支持体を得た。
また、得られた支持体を、170℃で10分間の加熱したときの支持体の加熱収縮率を、MD方向とTD方向とでそれぞれ測定した。加熱収縮率は、以下の方法で求めた。支持体を、TD方向30mm、MD方向120mmの大きさに裁断し、サンプルとした。サンプルは2つ用意し、1つは、MD方向での加熱収縮率の測定に用い、もう1つはTD方向での加熱収縮率の測定に用いた。
得られたサンプルのMD方向で100mmの間隔となるように、正確に2本の基準線を入れ、無張力下で170℃の加熱オーブン中に10分間放置した。この放置の後、室温まで冷却して、2本の基準線の間隔を測定しこの値をL(単位;mm)とおき、100×(100−L)/100の式をもってMD方向での加熱収縮率とした。
もう1つのサンプルについて、TD方向での加熱収縮率とした。測定と計算は、MD方向での加熱収縮率の測定と同様にして行なった。
支持体の加熱収縮率は、MD方向1.2%、TD方向1.0%であった。
<内層および外層の形成>
−第1の層(内層)−
上記のようにして得た支持体を、搬送速度45m/分条件で搬送する間に、第1の層を形成する支持体の一方の面(以下、「オモテ面」という)を460J/m条件下でコロナ放電処理を行った。そして、コロナ放電処理されたオモテ面に、下記組成の内層形成用塗布液1をバーコート法により塗布して、第1の層を形成した。ここで、塗布量は9.1cc/mであり、塗布膜は、120℃で1分乾燥した。
−第2の層(外層)−
第1の層が形成された支持体を、搬送速度45m/分条件で搬送しながら、第1の層が形成された面に、460J/m条件でコロナ放電処理を行った。そして、バーコート法により、下記組成の外層形成用塗布液1を塗布して、第2の層を形成した。ここで、塗布量は20.5cc/mであり、塗布膜は、120℃で1分乾燥した。
−第3の層(内層)−
第1の層及び第2の層が形成された支持体を、裏返し、搬送速度45m/分条件で搬送しながら、第1の層及び第2の層が形成されていない面(以下、「ウラ面」という)に、460J/m条件でコロナ放電処理を行った。そして、コロナ放電処理されたウラ面にバーコート法により、下記組成の内層形成用塗布液1を塗布して、第3の層を形成した。ここで、塗布量は9.1cc/mであり、塗布膜は、120℃で1分乾燥した。
−第4の層(外層)−
第3の層が形成された支持体を、搬送速度45m/分条件で搬送しながら、第3の層が形成された面に、460J/m条件でコロナ放電処理を行った。そして、バーコート法により、下記組成の外層形成用塗布液1を塗布して、第4の層を形成した。ここで、塗布量は13.5cc/mであり、塗布膜は、120℃で1分乾燥した。
以上のようにして、支持体の両面に内層及び外層の2層の拡散層を有する光拡散材料を作成した。
〔内層形成用塗布液1〕
・蒸留水 563部
・水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%) 313部
〔三井化学社製、W−6010、Tg90℃、η=1.50〕
・粒子(コロイダルシリカ、固形分40%) 117部
〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm、η=1.45〕・架橋剤(固形分40%) 5部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2〕
・界面活性剤 2部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
上記成分を混合して内層形成用塗布液1とした。
〔外層形成用塗布液1〕
・蒸留水 274部
・水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%) 344部
〔三井化学社製、W−6010、Tg90℃、η=1.50〕
・樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子) 215部
〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm、η=1.59〕
・無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%) 160部
〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm、η=1.45〕・界面活性剤 4部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
・架橋剤(固形分40%) 3部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2〕
上記成分を混合して外層形成用塗布液1とした。
<評価>
完成した実施例1の光拡散材料について、3次元粗さ測定における算術平均粗さRa、ヘイズ、及び、全光線透過率を測定し、また、LED光源の隠蔽性を評価した。
〔算術平均粗さRa測定〕
非接触表面形状測定器〔Zygo社製〕を用いて、実施例1の光拡散材料の3次元粗さ測定における算術平均粗さRaを測定した。
〔ヘイズ測定、全光線透過率測定〕
ヘイズメーター〔NDH−2000、日本電色工業(株)製〕を用いて、実施例1の光拡散材料のヘイズ及び、全光線透過率を測定した。
〔LED光源の隠蔽性〕
市販のLED光源(6ルーメン/個、計96個)ライトユニットの、各LED光源上部から15mmの距離の位置に光拡散材料を設置し、LED光源を真上90℃、及び、斜め上60°の位置から見たときのLED光源の隠蔽性を、目視で評価した。評価基準は次のとおりである。
−評価基準−
○:ほぼ均一に光が拡散し、LED光源の位置が確認できない。
△:輝度のばらつきにより、LED光源の位置がわずかに確認できるが実用上問題ないレベル。
×:LED光源が輝点として確認され、問題となるレベル。
〔実施例2〜実施例10、及び比較例1〜比較例7〕
実施例1の光拡散材料の作成において、内層形成用塗布液1および外層形成用塗布液1を、表1〜表3に示す塗布液に代えた他は同様にして、実施例2〜実施例10、及び比較例1〜比較例7の光拡散材料を作成した。なお、比較例1の光拡散材料は、第3の層及び第4の層を形成しなかった。また、比較例2の光拡散材料は、第1の層及び第3の層を形成せず、第2の層及び第4の層を形成するための外層形成用塗布液を支持体に塗布した。
実施例2〜実施例10、及び比較例1〜比較例7の光拡散材料の作成に用いた内層形成用塗布液2〜7、および外層形成用塗布液2〜13は、下記のようにして調製した。
〔内層形成用塗布液2〕
内層形成用塗布液1の調製において、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)〔三井化学社製、W−6010、Tg90℃〕284部を、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)〔三井化学社製、WS−4000、Tg136℃、η=1.51〕284部に変更し、架橋剤を添加しなかったほかは同様にして、内層形成用塗布液2を調製した。
〔内層形成用塗布液3〕
・蒸留水 446部
・水溶性ポリマー(ポリエステル樹脂、固形分30%) 313部
〔東洋紡社製、バイロナールMD−1245、η=1.56〕
・粒子(コロイダルシリカ、固形分20%) 234部
〔日産化学社製、スノーテックスST−XS、平均粒径5nm、η=1.45〕
・架橋剤(固形分40%) 5部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2〕
・界面活性剤 2部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
上記成分を混合して内層形成用塗布液3とした。
〔内層形成用塗布液4〕
・蒸留水 446部
・水溶性ポリマー(ポリエステル樹脂、固形分30%) 313部
〔東洋紡社製、バイロナールMD−1245、η=1.56〕
・粒子(アモルファスシリカ、固形分20%) 234部
〔日本触媒社製、KE−E70、平均粒径730nm、η=1.45〕
・架橋剤(固形分40%) 5部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2〕
・界面活性剤 2部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
上記成分を混合して内層形成用塗布液4とした。
〔内層形成用塗布液5〕
内層形成用塗布液1の調製において、粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕117部を、粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−YL、平均粒径65nm、η=1.45〕117部に変更したほかは同様にして、内層形成用塗布液5を調製した。
〔内層形成用塗布液6〕
内層形成用塗布液1の調製において、粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕117部を、粒子(アモルファスシリカ、固形分20%)〔日本触媒社製、KE−E150、平均粒径1500nm、η=1.45〕234部に変更し、蒸留水を446部にしたほかは同様にして、内層形成用塗布液6を調製した。
〔内層形成用塗布液7〕
内層形成用塗布液1の調製において、粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕117部を添加せず蒸留水を680部添加したほかは同様にして、内層形成用塗布液7を調製した。
〔外層形成用塗布液2〕
外層形成用塗布液1の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子)〔積水化成品工業社製、MBX−5、平均粒径5μm、η=1.49〕237部に変更し、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)344部を310部に変更し、蒸留水274部を287部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液2を調製した。
〔外層形成用塗布液3〕
外層形成用塗布液1の調製において、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)〔三井化学社製、W−6010、Tg90℃〕344部を、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)〔三井化学社製、WS−4000、Tg136℃、η=1.51〕344部に変更し、架橋剤を添加せずに、蒸留水274部を277部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液3を調製した。
〔外層形成用塗布液4〕
・酸性水(1%酢酸水) 184部
・特定アルコキシシラン(3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン) 63部
〔信越化学社製、KBE−403〕
・テトラエトキシシラン 73部
〔日産化学工業社製、KBE−04〕
・硬化剤(アルミニウム化合物) 2.7部
〔川研ファインケミカル社製、アルミキレートA(W)〕
・無機粒子(コロイダルシリカ、固形分20%) 638部
〔日産化学工業社製、スノーテックスST−OYL、平均粒径65nm、η=1.45〕
・樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子) 162部
〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm、η=1.59〕
・界面活性剤1 27部
〔三洋化成工業社製、サンデッドBL〕10%水溶液
・界面活性剤2 27部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕10%水溶液
上記成分を混合して外層形成用塗布液4とした。
〔外層形成用塗布液5〕
外層形成用塗布液2の調製において、樹脂粒子(架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子)〔積水化成品工業社製、MBX−5、平均粒径5μm〕237部を、86部に変更し、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)310部を482部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスMP-2040、平均粒径200nm、η=1.45〕160部に変更し、蒸留水287部を268部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液5を調製した。
〔外層形成用塗布液6〕
外層形成用塗布液3の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−12、平均粒径12μm、η=1.59〕54部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−YL、平均粒径65nm、η=1.45〕64部に変更し、水分散性ポリマー(ポリウレタン樹脂、固形分30%)550部に変更し、蒸留水277部を328部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液6を調製した。
〔外層形成用塗布液7〕
・蒸留水 300部
・水分散性ポリマー(ポリエステル樹脂、固形分30%) 344部
〔東洋紡社製、バイロナールMD−1245、η=1.56〕
・樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子) 215部
〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm、η=1.59〕
・無機粒子(コロイダルシリカ、固形分48%) 133部
〔日産化学工業社製、スノーテックスST−50、平均粒径22nm、η=1.45〕・界面活性剤 4部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
・架橋剤(固形分40%) 3部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2〕
上記成分を混合して外層形成用塗布液7とした。
〔外層形成用塗布液8〕
外層形成用塗布液3の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、MBX−20、平均粒径20μm、η=1.49〕215部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(アモルファスシリカ、固形分20%)〔日本触媒社製、KE−E70、平均粒径730nm、η=1.45〕320部に変更し、蒸留水277部を117部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液8を調製した。
〔外層形成用塗布液9〕
外層形成用塗布液1の調製において、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を添加せずに、蒸留水274部を434部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液9を調製した。
〔外層形成用塗布液10〕
外層形成用塗布液1の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔綜研化学社製、SGP−140C、平均粒径42μm、η=1.59〕215部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(アモルファスシリカ、固形分20%)〔日本触媒社製、KE−E150、平均粒径1500nm、η=1.45〕320部に変更し、蒸留水274部を114部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液10を調製した。
〔外層形成用塗布液11〕
外層形成用塗布液1の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(アクリル粒子)〔綜研化学社製、MP−1000、平均粒径0.4μm、η=1.49〕215部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分20%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−XS、平均粒径5nm、η=1.45〕320部に変更し、蒸留水274部を114部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液11を調製した。
〔外層形成用塗布液12〕
外層形成用塗布液1の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を添加せずに、蒸留水274部を489部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液12を調製した。
〔外層形成用塗布液13〕
外層形成用塗布液1の調製において、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔積水化成品工業社製、SBX−6、平均粒径6μm〕215部を、樹脂粒子(架橋ポリスチレン粒子)〔綜研化学社製、SX−130H、平均粒径1.3μm、η=1.59〕215部に変更し、無機粒子(コロイダルシリカ、固形分40%)〔日産化学工業社製、スノーテックスST−ZL、平均粒径85nm〕160部を、無機粒子(アモルファスシリカ、固形分20%)〔日本触媒社製、KE−E70、平均粒径730nm、η=1.45〕320部に変更し、蒸留水274部を114部に変更したほかは同様にして、外層形成用塗布液13を調製した。
実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7の光拡散材料の層構成および各評価結果を、表1〜表3にまとめて示す。
表1〜表3において、塗布液の種類欄に示す「内層1」〜「内層7」は、前記内層用塗布液1〜内層用塗布液7を用いたことを表し、同欄の「外層1」〜「外層13」は、前記外層用塗布液1〜外層用塗布液13を用いたことを表す。
また、「屈折率比η/η」は、各内層中のバインダーポリマーの屈折率(η内層バインダー)に対する、内層中の粒子の屈折率(η内層粒子)の比〔η内層粒子/η内層バインダー〕を表す。
Figure 2012177880
Figure 2012177880
Figure 2012177880
以上の結果から、実施例の光拡散材料は、比較例の光拡散材料に比べ、表面粗さRaが0.5以上となり、LED光源の隠蔽性に優れた他、ヘイズ、全光透過率が高く、LED照明用カバーとして良好な性能を示した。
<照明器具>
続いて、本発明の光拡散材料を用いた照明器具について説明する。
図2、図3、図4に示すように、本発明の光拡散材料を用いた照明器具30は、基板31、ベース32、光拡散シート33からなる本体34と、本体34の両端部に取り付けられる一対のキャップ35とから構成される。
基板31は、長尺の板状に形成されており、基板31の表面には、LED(光源)36と、電源回路が収められた回路ボックス37とが設けられている。
LED36は、基板31の長手方向に沿って、例えば10mmピッチで配列されている。LED36は、図示しない配線により電源回路に接続されており、電源回路から電力を供給されて発光する。なお、LED36の配列数や配列パターン、配列ピッチなどはこれに限定されず適宜変更できる。
回路ボックス37は、基板31の長手方向両端部にそれぞれ設けられている。
回路ボックス37は、基板31の長手方向両端部から突出する方向に延びる一対の端子31a、31bを備えている。
端子31a、31bは、電源回路に接続されており、照明器具30は、端子31a、31bを介して外部から電力を受給し、受給した電力を電源回路を介してLED36に供給してLED36を発光させる。
ベース32は、略角柱形状に形成されており、表面に、基板31が取り付けられている。ベース32は、基板31やLED36の放熱効果を高めるために例えばアルミなどから形成されている。
また、ベース32の幅方向両側部には、一対の溝(係合部)38a、38bが形成されている。溝38a、38bは、ベース32の長手方向一端部から他端部まで貫通するように形成されている。また、溝38a、38bの幅方向の断面は、ベース32の幅方向両側から中央へ向かった後、基板31側へ屈曲する略L字型となっている。すなわち、ベース32を図4のように長手方向と直交する断面でみたときに、溝38a、38bは、ベース32の幅方向両側から中央へ向かった先端が基板31側へ略L字状に屈曲した形状としてある。溝38a、38bの幅方向の断面は、ベース32の長手方向で一定である。
光拡散シート33は、本発明の光拡散材料を矩形のシート状に形成したものである。
光拡散シート33は、溝38a、38bと係合するように幅方向両側部が折り曲げられることにより一対の係止部39a、39bが形成されている。そして、光拡散シート33は、基板31を覆うように円筒形状に湾曲され、係止部39aが溝38aに、係止部39bが溝38bにそれぞれ係合される。
なお、光拡散材料の第2層と第4層のいずれを外側(LED36とは反対の方向)へ向けてもよい。つまり、光拡散シート33は、両シート面のいずれを外側に向けてベース32に装着してもよい。
第2層と第4層のいずれを外側へ向けるかは、例えば、アルコキシシランを含む層は耐傷性が高いので外側へ向けるなどといったように、遮蔽効果、光透過性、耐傷性、使用環境への適合性などに応じて適宜決定すればよい。
キャップ35は、蓋部40と筒部41とを備えた有底筒形状に形成されており、本体34の両端部に嵌め込まれた後、例えば、ネジ止めされて本体34に固定される。
蓋部40には、端子31a、31bが挿通される貫通穴42a、42bが設けられており、キャップ35が本体34に取り付けられると、端子31a、31bが貫通穴42a、42bを貫通して蓋部40から突出する。
また、キャップ35が本体34に取り付けられると、蓋部40により本体34の長手方向両端部の開口が塞がれるとともに、筒部41により光拡散シート33の長手方向両端部が外側から押さえられるように保持される。
このように、本発明の光拡散材料を用いることで、LED光源の隠蔽性に優れる他、ヘイズ、全光透過率が高い照明器具を提供できる。
また、光拡散シート33を折り曲げることによって形成した係止部39a、39bを、断面L字型の溝38a、38bに係合させることにより、光拡散シート33の脱落を確実に防止できる。
さらに、キャップ35により光拡散シート33を押さえることで、光拡散シート33の脱落をより確実に防止できる。
また、キャップ35により本体34の開口を塞ぐことで、本体34内への塵や埃の侵入を防止できる。
次に、上述した照明器具30の製造方法について説明する。
図5に示すように、照明器具30の製造工程50は、切断ステップを行うための切断工程51、折り曲げステップを行うための折り曲げ工程52、湾曲ステップを行うための湾曲工程53、係合ステップを行うための係合工程54からなる。
本発明の光拡散材料は、支持体として厚さが例えば300μmのポリエチレンテレフタレートを用いた長尺のシート状に形成され、これをロール状に巻き取ったシートロール55として切断工程51に送る。
切断工程51では、切断機56が用いられる。
切断工程51では、シートロール55から光拡散材料を引き出し、先端側から順次切断機56へ送る。
そして、切断工程51では、切断機56によって、例えば幅70mm、長さ1200mmの矩形平板状に光拡散材料が切り出され、光拡散シート33が形成される。
折り曲げ工程52では、プレス機57が用いられる。
図6(A)に示すように、プレス機57は上型58と下型59とを備えている。上型58には、一対の突部58a、58bが設けられている。突部58a、58bは、光拡散シート33の長手方向に長く形成されるとともに、一方の突部58aと他方の58bとの距離は光拡散シート33の幅よりも狭くされている。下型59には、この突部58a、58bに対応する一対の溝部59a、59bが設けられている。すなわち、上型58の突部58a、58b側と下型59の溝部59a、59b側とを対向させて上型58と下型59とを合わせた場合に、溝部59a、59bの中に突部58a、58bが入り込むように溝部59a、59bは形成されてある。
折り曲げ工程52では、同図(B)に示すように、上型58と下型59との間で光拡散シート33を挟み込み、この状態で光拡散シート33を加熱(例えば、150°で7秒間保持)する。これにより、光拡散シート33の両側部が折り曲げられ、同図(C)に示すように、係止部39a、39bが形成される。
なお、加熱は、加熱室内にプレス機57を設置してプレス機57ごとを加熱したり、上型58または下型59の少なくとも一方をヒータや熱風を当てるなどして加熱するなど、周知の各種方法を用いることができる。
また、スムーズな折り曲げのために、予め光拡散シート33に浅い切り込みを入れて(浅溝加工)からプレスしてもよい。
湾曲工程53では、第1治具60と第2治具61とが用いられる。第1治具60により第1工程を行い、この第1工程の後に、第2治具61により第2工程を行う。
図7(A)に示すように、第1治具60は、略円筒形状に形成されており、周方向の一部を欠いたC字状とされている。第1治具60の内径は、照明器具30に装着された光拡散シート33の外径よりも一回り大きく形成されている。周方向の一部を欠いたC字状
湾曲工程53では、先ず、第1治具60内に光拡散シート33を配置し、この状態で光拡散シート33を加熱(例えば、光拡散シート33を140°で20分間保持)し、同図(B)に示すように、光拡散シート33を円筒形状に湾曲させる。
図8(A)に示すように、第2治具61は、両側部湾曲用治具62及び中央部湾曲用治具63から構成され、これらが組み合わせられると第1治具60よりも内径の小さな略円筒形状となる。両側部湾曲用治具62及び中央部湾曲用治具63は、周方向の一部を欠いた略C字状とされている。
両側部湾曲用治具62は、係止部39a、39bを押さえるための押さえ部62aが内面に突出して形成されており、係止部39a、39bの近傍、すなわち、光拡散シート33の幅方向両側部を湾曲させる。
中央部湾曲用治具63は、両側部湾曲用治具62と内面同士が向かい合うように配置され、光拡散シート33の幅方向中央部を湾曲させる。
湾曲工程53では、第1治具60で湾曲させた光拡散シート33を、さらに第2治具61で覆うように挟み込み、この状態で光拡散シート33を加熱(例えば、光拡散シート33を140°で20分間保持)し、同図(B)に示すように、光拡散シート33を第1治具60で湾曲させたよりも小径の円筒形状に湾曲させる。
なお、加熱は、第1治具60や第2治具61ごと加熱室で加熱したり、第1治具60や第2治具61をヒータや熱風を当てるなどして加熱するなど、周知の各種方法を用いることができる。もちろん、光拡散シート33に直接ヒータや熱風を当てもよい。
なお、第2治具61の内径は、第1治具60の内径よりも小さければよいが、本実施形態では、第2治具61の内径を、照明器具30に装着された光拡散シート33の外径よりも一回り小さく、すなわち、第1治具60の内径よりも二回り程度小さく形成している。
こうすることで、後述のように、光拡散シート33のがたつきや脱落を防止できる。
係合工程54には、折り曲げ工程52、湾曲工程53を経た光拡散シート33と、図示しない別工程にて別途製造された基板31付きのベース32及びキャップ35が供給される。
そして、係合工程54では、光拡散シート33とベース32とが互いの長手方向端部同士を対面させた状態で配置され、係止部39a、39bが溝部59a、59bのそれぞれと係合するように、光拡散シート33がベース32の長手方向にスライドされる。これにより、光拡散シート33がベース32に取り付けられて本体34が完成する。
続いて、係合工程54では、完成した本体34の両側部にキャップ35が装着された後、このキャップ35が、例えば、ネジ止めされて本体34に固定される(キャップ取り付けステップが行われる)。これにより、照明器具30が完成する。
本発明の製造方法によれば、折り曲げ工程52、湾曲工程53において、熱を加えるようにしたので光拡散シート33を確実に変形できる。
また、湾曲工程53では、光拡散シート33を2回に分けて屈曲させるようにしたので、1回で所望の曲率まで湾曲させる場合と比較して、光拡散シート33が割れてしまったり、光拡散シート33に折れ目ができてしまうといったことがない。
さらに、湾曲工程53において、照明器具30に装着された光拡散シート33の外径よりも一回り小さくなるように、光拡散シート33を湾曲させるようにした。このため、係合工程54において、光拡散シート33は、溝部59a、59bと係合するように係止部39a、39b間の距離が離れるように押し広げられながらベース32装着され、ベース32に装着された光拡散シート33はベース32を狭持する付勢力を有する。
これにより、光拡散シート33のがたつきを防止できるだけでなく、光拡散シート33の脱落をより確実に防止できる。
なお、本発明の照明器具及び照明器具の製造方法は、上記実施形態に限定されず適宜変更できる。例えば、上記実施形態では、係止部39a、39bを照明器具30の内側へ向けた例で説明をしたが、図9に示す照明器具70のように、係止部39a、39bを照明器具70の外側へ向けてもよい。
なお、図9〜図15を用いた説明では、上述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。
図9の照明器具70では、ベース71の両側部に形成された溝72a、72bの底に係止部39a、39bが対面するように光拡散シート33をセットした後、弾性体パッド(ストッパ)73を溝72a、72bのそれぞれに嵌め込むことによって光拡散シート33をベース71に係止している。
この照明器具70の光拡散シート33は、図10(A)に示す第1治具74と、図11(A)に示す第2治具75とによって2回に分けて湾曲される。すなわち、照明器具70に装着される光拡散シート33は、第1治具74により湾曲する第1工程と、この第1工程の後に行われ、第2治具75により湾曲する第2工程とにより、湾曲される。
第1治具74は、第1本体治具76と第1押さえ治具77とからなる。第1本体治具76は、内径が照明器具70に装着された光拡散シート33の外径よりも一回り大きな略円筒形状であり、周方向の一部を欠いたC字状とされている。第1押さえ治具77は、板状であり、第1本体治具76と合わせた際に内面となる表面に、係止部39a、39bを押さえる第1押さえ部77aを有する。
光拡散シート33は、係止部39a、39bが形成された後、先ず、第1治具74内に配置されて加熱されることで、図10(B)に示すように、円筒形状に湾曲される。
第2治具75は、内径が照明器具70に装着された光拡散シート33の外径よりも一回り小さな略円筒形状の第2本体治具78と、係止部39a、39bを押さえる第2押さえ部79aを有する第2押さえ治具79とからなる。第2本体治具78は、周方向の一部を欠いたC字状とされている。第2押さえ治具79は板状であり、第2押さえ部79aは、第2本体治具78と合わせた際に内面となる第2押さえ治具79の表面に、突出して形成されている。
光拡散シート33は、第1治具74により湾曲された後、第2治具75内に配置されて加熱されることで、図11(B)に示すように、第1治具74で湾曲させたよりも小径の円筒形状に湾曲される。
なお、この照明器具70では、弾性体パッド73により光拡散シート33を係止する例で説明をしたが、図12に示す照明器具80のように、弾性体パッドよらず、光拡散シート33を係止してもよい。
図12の照明器具80では、ベース81の両側部に、ベース81の両側から中央へ向かった後に基板31とは反対側に屈曲する断面L字型の溝82a、82bを設けている。そして、この溝82a、82bに、照明器具80の外側へ向いた係止部39a、39bを係合させることによって光拡散シート33を係止している。
もちろん、図13に示す照明器具83のように、一方の係止部84aを照明器具83の内側へ向け、他方の係止部84bを照明器具の外側へ向けるように光拡散シート85を用いてもよい。
また、前述した実施形態では、いずれも光拡散シートに係止部を設け、この係止部をベースに係合させる例で説明をしたが、図14に示す照明器具86のように、係止部を設けずに光拡散シート87をベース88に直接ネジ止めしてもよい。
図14の照明器具86では、ベース88の下面両側部にベース88の長手方向に沿って複数のネジ穴88aを設けるとともに、図15に示すように、光拡散シート87の両側部に、ネジ穴88aに対応する開口87aを設けている。
そして、各開口87aに通したネジ89を対応するネジ穴88aに螺合させることによって、光拡散シート87をベース88に固定している。
なお、前述した実施形態では、光拡散シートに係止部を設ける際や、光拡散シートを円筒形状に湾曲させる際に加熱を行う例で説明をしたが、加熱を行わずに係止部を設けたり、光拡散シートを円筒形状に湾曲させてもよい。
このように加熱を省略することで、短時間で照明器具を製造できる。
ただし、光拡散シート、特に、支持体の厚みが300μm程度の厚みのある光拡散シートは、曲げ剛性や復元力が高いので、加熱を行わずに係止部を形成する際には、折り曲げ線に沿って浅溝加工をすることが好ましい。
また、係止部が復元して光拡散シートが脱落することを防止するために、図9で説明したように弾性体パッド73により光拡散シート33を係止したり、図14で説明したように光拡散シート85をベース88にネジ止めすることが好ましい。
さらに、加熱を行わずに光拡散シートを円筒形状に湾曲させる場合、光拡散シートを湾曲させた状態を維持しつつ、光拡散シートの両側部を同時にベースに取り付ける(係止部を溝に係合させたり、ネジ止めしたり、弾性体パッドにより係止する)ことは困難であるので、光拡散シートの一側部を先にベースに取り付け、この後、他側部をベースに取り付けることが好ましい。
なお、加熱を行わずに光拡散シートを円筒形状に湾曲させる場合、上述した実施形態と同様の治具を用いて光拡散シートを湾曲させ、この状態で光拡散シートをベースに取り付け、取り付けが完了した後に治具を外してもよい。
もちろん、治具を用いずに光拡散シートの一側部を先にベースに取り付け、この後、治具を用いて光拡散シートを円筒形状に湾曲させて他側部をベースに取り付けてもよい。
さらに、係止部の形成と、光拡散シートの湾曲とのいずれか一方を行うときにのみ加熱してもよい。
そして、例えば、係止部を形成するときのみ加熱を行う場合、図12のように係止部39a、39bを外側へ向けてベース81に係止する構成とすることが好ましい。
こうすれば、光拡散シート33の復元力により、係止部39a、39bがベース81の溝82a、82bに押し当てられて、光拡散シート33のがたつきや脱落を防止できる。
なお、上記実施形態の照明器具の製造方法では、支持体の両面に光拡散機能を有する材料を層設した光拡散材料(光拡散シート)を用いる例で説明をした。しかし、上記の照明器具の製造方法は、例えば、支持体の一方の面にのみ光拡散機能を有する材料を層設した光拡散シートを用いる場合にも適用することができる。
1 第1の層
2 第2の層
3 第3の層
4 第4の層
11 粒子
12a 無機粒子
12b 樹脂粒子
13 粒子
14a 無機粒子
14b 樹脂粒子
20 支持体
30,70,80,83,86 照明器具
31 基板
32,71,81,88 ベース
33,85,87 光拡散シート
34 本体
35 キャップ
36 LED(光源)
38a,38b,72a,72b,82a,82b 溝(係合部)
39a,38b,84a,84b 係止部
40 蓋部
41 筒部
50 製造工程
51 切断工程
52 折り曲げ工程
53 湾曲工程
54 係合工程
60,74 第1治具
61,75 第2治具
62 両側部湾曲用治具
63 中央部湾曲用治具
73 弾性体パッド(ストッパ)
87a 開口
89 ネジ

Claims (8)

  1. 透明樹脂を含む支持体の一方の面に、第1の層と第2の層がこの順で積層され、更に前記支持体の他方の面に、第3の層と第4の層がこの順で積層されており、
    前記第1の層及び前記第3の層は、少なくとも1種の粒子と、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方とを含有し、前記第2の層及び前記第4の層は、少なくとも1種の平均粒径が1μm以上30μm以下の樹脂粒子と、少なくとも1種の平均粒径が10nm以上1,000nm未満の無機粒子と、を含有し、かつ、
    前記第2の層及び前記第4の層に含有される粒子の少なくとも1種は、前記第1の層及び前記第3の層に含有される全粒子の平均粒径よりも大きい光拡散材料。
  2. 前記第1の層及び前記第3の層に含有される粒子の平均粒径は3nm以上1,000nm以下の範囲である請求項1に記載の光拡散材料。
  3. 前記第2、第4の層の少なくとも一方に含有される粒子の含有量は、各層を構成する全固形分質量に対して20質量%〜90質量%の範囲であり、表面の3次元粗さ測定における算術平均粗さRaが0.5μm以上である請求項1又は請求項2に記載の光拡散材料。
  4. 前記第2の層および第4の層の少なくとも一方に、更に少なくとも1種のアルコキシシラン化合物の加水分解物を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散材料。
  5. 前記第1の層及び前記第3の層が含有する前記水溶性ポリマー及び前記水分散性ポリマーの少なくとも一方の屈折率に対する、前記第1の層及び前記第3の層が含有する前記粒子の屈折率の比が、0.7〜1.3である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散材料。
  6. 請求項1〜5いずれか1項記載の光拡散材料を矩形のシート状に形成した光拡散シートと、
    光源が配列された長尺の基板と、
    表面に前記基板が装着されるとともに両側部に長手方向に沿う係合部が形成されたベースとを備え、
    前記光拡散シートは、幅方向一側部が前記係合部の一方に係合され、幅方向他側部が前記係合部の他方に係合され、略円筒形状に湾曲して前記基板を覆うことを特徴とする照明器具。
  7. 請求項6記載の照明器具を製造する製造方法において、
    前記光拡散シートの幅方向両側部を折り曲げて、前記係合部と係合する係止部を形成する折り曲げステップと、
    前記光拡散シートを、略円筒形状の治具内に配置して湾曲させる湾曲ステップと、
    前記係止部を、前記係合部に係合させる係合ステップとを有することを特徴とする照明器具の製造方法。
  8. 請求項6記載の照明器具を製造する製造方法において、
    前記光拡散シートの幅方向一側部を前記係合部の一方に係合させた後に、前記光拡散シートの幅方向他側部を前記係合部の他方に係合させることによって前記基板を覆うことを特徴とする照明器具の製造方法。
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