JP2011215295A - 照明用光拡散シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易であり、LED光源の隠蔽性及び光線透過性に優れた照明用光拡散シートの製造方法を提供する。
【解決手段】透発光ダイオード光源から発せられる光を拡散する照明用光拡散シートの製造方法であって、
表面に凹凸を有する表面形状層の凹凸を、粒子を含有する内部散乱層と表面形状層とを溶融接着する溶融接着工程、または、凹凸及び内部散乱層の少なくとも一方に接着剤を塗布して内部散乱層と表面形状層とを接着する塗布接着工程により、パターン状に埋設し、表面形状層と内部散乱層とが接着する接着領域と、表面形状層と内部散乱層とが接着しない非接着領域とを形成すると共に、前記接着領域におけるヘイズを、50%〜95%とする照明用光拡散シートの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、照明用光拡散シートの製造方法を提供に関する。
照明器具の光源は、例えば白熱灯の電球や、蛍光灯の蛍光管を外部に露出して用いることが多い。これは、明るくしたい場所をより明るく照らして、光源の光利用率を上げるためである。一方で、光源を紙や白色フィルム等の光拡散部材で囲い、光を拡散することで、光源を露出させて用いる場合よりも、広範囲を照明することが知られている。このとき、光源の指向性が強いと、光拡散部材表面のうち、光源に近い領域は明るく、当該領域以外は暗くなって、光拡散部材越しに光源の位置がわかり、照明輝度のムラが生じることがある。
近年、白熱灯や蛍光灯に代えて、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)を光源に用いた種々の形態のディスプレイや照明装置が提供されている。LEDは低消費電力で長期信頼性に優れるが、LEDの光は指向性が強く照射光が広がりにくい特徴がある。従ってLEDを照明装置の光源として用いた場合は、特に、一定の方向に対しては高い輝度の光を照射するが、それ以外の方向では輝度が弱い。
そこで、LEDから発せられた光を光拡散部材に通して、光を様々な方向に拡散させることによって、いずれのLEDから光が発せられたかを分らないようにしている(LED光源の隠蔽性)。これにより、LEDから発せられる光の全体が均一化されるため、照明輝度にムラを抑えることができる。
このように、光拡散部材により光源の光を拡散すると、光の指向性が弱まり、照明輝度にムラを抑えられるものの、一方で、光の拡散は、光源の光利用率(光線透過率)を低下することにもなる。従って、光を拡散しつつも、光利用率(光線透過率)を向上可能な光拡散部材が求められている。
また、光拡散部材による光の拡散性は、光拡散部材とLED光源との位置関係が関わってくるが、照明機器によりLED光源の配置や、光源と光源との間隔が異なり、照明機器を変える都度、照明機器に適合する光拡散部材を選択する必要があった。光拡散部材を汎用するためには、光の拡散性を強めることが知られるが、光拡散性が強まると光線透過率が下がり、光の利用効率が低下し易かった。
光源に組み込んだり加工したりする際の作業性や加工性を考慮した部材として、少なくとも2枚の白色プラスチックフィルムが、空間を保持しながら部分的に接着して積層されてなることを特徴とする光反射材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、複数枚の光学シートを貼り合わせて複合化する際のシート材の接着性に優れた加工方法を検討したものとして、レーザー光を照射して当該照射部分を接着し、複数枚の光学シートを一体化した複合光学シートを製造するディスプレイ用光学シートの製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−222714号公報 特開2007−076069号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の部材は、光反射材料であって、LED光源の光を拡散し、LED光源を隠蔽する機能は持ち合わせていない。また、レーザー光照射によるシートの製造は、製造工程が大掛かりなものとなり、製造容易性に欠ける。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、製造が容易であり、LED光源の隠蔽性及び光線透過性に優れた照明用光拡散シートの製造方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
<1> 発光ダイオード光源から発せられる光を拡散する照明用光拡散シートの製造方法であって、
表面に凹凸を有する表面形状層の前記凹凸を、粒子を含有する内部散乱層と前記表面形状層とを溶融接着する溶融接着工程、または、前記凹凸及び前記内部散乱層の少なくとも一方に接着剤を塗布して前記内部散乱層と前記表面形状層とを接着する塗布接着工程により、下記パターンA状に埋設し、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着する接着領域と、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着しない非接着領域とを形成すると共に、前記接着領域におけるヘイズを、50%〜95%とする照明用光拡散シートの製造方法である。
パターンA:
前記表面形状層の前記凹凸を有する表面上に、少なくとも2つの面積の異なる非接着領域を有し、前記照明用光拡散シートと前記発光ダイオード光源との距離が最短となる前記表面形状層上の一点を含む領域に最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点から離れるに従って、前記表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターン分布。
<2> 前記塗布接着工程により前記表面形状層と前記内部散乱層とを接着するときには、前記内部散乱層が含有する粒子の屈折率と、前記接着剤の屈折率との差が0.2以内である請求項1に記載の照明用光拡散シートの製造方法である。
<3> 前記内部散乱層及び前記表面形状層の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含む前記<1>または前記<2>に記載の照明用光拡散シートの製造方法である。
<4> 前記溶融接着工程は、前記表面形状層と前記内部散乱層とを、加熱および加圧することにより行なう前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の照明用光拡散シートの製造方法である。
<5> 前記加熱および加圧は、ホットプレスまたはサーマルプリンタにより行う前記<4>に記載の照明用光拡散シートの製造方法である。
本発明によれば、製造が容易であり、LED光源の隠蔽性及び光線透過性に優れた照明用光拡散シートの製造方法を提供することができる。
照明用光拡散シートの概略断面図である。 照明用光拡散シートの概略断面図である。 パターンAを説明するための照明用光拡散シートの概略断面図である。 接着領域と非接着領域の配置例を示す表面形状層の概略上面図である。 接着領域と非接着領域の配置例を示す表面形状層の概略上面図である。 実施例の照明用光拡散シートにおける接着領域と非接着領域の配置を示す表面形状層の概略上面図である。 比較例の光源隠蔽性を示す光線透過率曲線である。 実施例の光源隠蔽性を示す光線透過率曲線である。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法は、発光ダイオード光源から発せられる光を拡散する照明用光拡散シートの製造方法であって、
表面に凹凸を有する表面形状層の前記凹凸を、粒子を含有する内部散乱層と前記表面形状層とを溶融接着する溶融接着工程、または、前記凹凸及び前記内部散乱層の少なくとも一方に接着剤を塗布して前記内部散乱層と前記表面形状層とを接着する塗布接着工程により、下記パターンA状に埋設し、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着する接着領域と、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着しない非接着領域とを形成すると共に、前記接着領域におけるヘイズを、50%〜95%とする照明用光拡散シートの製造方法である。
ここで、パターンAとは、前記表面形状層の前記凹凸を有する表面上に、少なくとも2つの面積の異なる非接着領域を有し、前記照明用光拡散シートと前記発光ダイオード光源との距離が最短となる前記表面形状層上の一点を含む領域に最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点から離れるに従って、前記表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターン分布をいう。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法を、上記構成とすることで、LED光源の隠蔽性及び光線透過性に優れた照明用光拡散シート光拡散シートを容易に製造することができる。この理由は明らかではないが、次の理由によると考えられる。なお、照明用光拡散シートを単に「光拡散シート」とも称する。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法では、表面に凹凸を有する表面形状層の凹凸もしくは粒子を含有する内部散乱層の一部に、接着剤を塗布して接着し、または、表面形状層と内部散乱層とを溶融接着することで、表面形状層の凹凸部を透明な層とする。表面形状層と内部散乱層とを溶融接着することにより、表面形状層の凹凸は圧力により平坦化し、または、熱可塑性成分で埋設されて透明になる。ここで、表面形状層の凹凸部が透明であるとは、表面形状層と内部散乱層とが接着している接着領域におけるヘイズが50%〜95%であることをいう。このようにして、表面形状層と内部散乱層との界面に、表面形状層と内部散乱層とが接着する接着領域と、表面形状層と内部散乱層とが接着しない非接着領域とを形成する。
接着領域は、既述のように透明であるので、LED光源からの光の散乱が弱くなる散乱領域(以下「弱散乱領域」ともいう)となると考えられる。非接着領域は、表面形状層と内部散乱層と間に空隙を有し、表面形状層の凹凸部が残るため、LED光源からの光を散乱し易い領域(以下「強散乱領域」ともいう)となると考えられる。
また、非接着領域は、表面形状層の凹凸を有する表面上に、少なくとも2つの面積の異なる非接着領域を有し、光拡散シートとLED光源との距離が最短となる表面形状層上の一点を含む領域に最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点から離れるに従って、表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターンAに基づいて、形成される。
換言すると、本発明の光拡散シートの製造方法では、非接着領域がパターンA状に形成されるように、表面形状層の凹凸もしくは内部散乱層に接着剤を塗布し、または、表面形状層と内部散乱層とを溶融接着して接着領域を形成する。
内部散乱層は支持体を隣接していてもよい。この場合、「表面形状層と内部散乱層との接着」には、溶融接着による表面形状層と内部散乱層との接着においては、内部散乱層に隣接する支持体と、表面形状層とが接着する形態を含む。また、塗布接着による表面形状層と内部散乱層との接着においては、「表面形状層と内部散乱層との接着」には、内部散乱層に隣接する支持体と、表面形状層とが接着剤を介して接着する形態を含む。
光拡散シートとLED光源との距離が最短となる表面形状層上の一点を含む領域(以下「光源最短領域」とも称する)は、LED光源からの光が最も強く差し込む領域であると考えられる。
従来の光拡散シートは、光源最短領域での光線透過率が高く、光源最短領域から離れるほど光線透過率が低かった。
そのため、光源最短領域に、強散乱領域である非接着領域を形成することで、光を散乱して光線透過性を弱め、光の差込が弱くなる光源最短領域から離れた領域には、より面積の小さい非接着領域を形成することで、光線透過率のバランスを取ることができると考えられる。従って、光拡散シート表面における光源最短領域の光線透過率と、光源最短領域から離れた領域の光線透過率との差が小さくなり、面内均一性を図ることができると考えられる。そのため、光源の位置がわかりにくくなり、優れた光源の隠蔽性を発現するものと考えられる。
また、非接着領域と非接着領域との間に、弱散乱領域である透明な接着領域が形成されるために、光拡散シート全体としての光線透過性は低下し難いと考えら得る。
以上のように、本発明の照明用光拡散シートの製造方法によれば、所定のパターン(パターンA)に基づいて、接着剤の塗布ないし内部散乱層と前記表面形状層との溶融接着により内部散乱層と前記表面形状層とを接着するだけで、光源の隠蔽性に優れると共に光線透過性にも優れる照明用光拡散シートを製造することができ、照明用光拡散シートの製造容易性にも優れると考えら得る。
以下、本発明の照明用光拡散シートの製造方法の詳細について、順を追って説明する。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法においては、表面に凹凸を有する表面形状層または内部散乱層を溶融することにより、表面形状層の凹凸に対して、内部散乱層を接着して、内部散乱層で凹凸を埋設する。あるいは、表面形状層の凹凸に対して、接着剤の塗布することにより、表面形状層の凹凸を埋設する。そして、表面形状層表面の一部の凹凸は、凹凸が隠れるように、接着剤または内部散乱層で一様に覆われ、接着剤層を介して、または、接着剤層を介さずに直接、表面形状層と前記内部散乱層とを接着する。まず、表面形状層、内部散乱層、及び接着剤について説明する。
〔表面形状層〕
表面形状層は、表面に凹凸を有する。
表面形状層は、光が表面形状層内に入射したときに、主として、表面形状層表面の凹凸で光を散乱ないし拡散するための層である。
表面形状層表面の凹凸の形態は特に制限されず、例えば、ガラスや透明樹脂等の透明基板上にプリズムまたは粒子を有する形態や、バインダー成分中に粒子を含む形態等が挙げられるが、生産効率及び光拡散シートの軽量化等の観点から、バインダー成分に粒子を含む形態が好ましい。
−バインダー成分−
バインダー成分としては、表面形状層が含み得る粒子を、表面形状層に固定可能な成分であれば特に制限されず、例えば、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマー、アルコキシシラン化合物の加水分解物等が挙げられる。
(バインダーポリマー)
水溶性ポリマーとは、水系溶媒に溶解するポリマーをいい、水分散性ポリマーとは、水系溶媒に分散可能なポリマーをいう。また、水系溶媒とは、水、又は、水と水混和性の有機溶媒との混合液(ただし、水混和性の有機溶媒の含有量は、前記混合液全質量に対し70質量%以下である)をいう。
水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
バインダーポリマーは、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、アミノ樹脂系、エポキシ樹脂系、スチレンブタジエン共重合体系などの水溶性ポリマーまたは水分散性ポリマーが挙げられる。
バインダーポリマーは、支持体との高い接着強度をもたせる観点から、架橋剤と反応し得るポリマーであることが好ましい。架橋剤と反応し得る水溶性ポリマー及び架橋剤と反応し得る水分散性ポリマーとしては、例えば、分子内に、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等を有するポリマーが挙げられる。
また、水分散性ポリマーは、ポリマーの水系溶媒中での分散性を高める観点から、分子内に、例えば、スルホン酸基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エーテル基などの置換基等を含有しているポリマーであることが好ましい。
分子内に、水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン等が挙げられ、分子内にアミノ基を有するポリマーとしては、例えば、アミノ樹脂系のポリマーが挙げられ、分子内にカルボキシル基を有するポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂系のポリマーが挙げられる。また、分子内に、スルホン酸基を有するポリマーとしては、例えば、分子中の任意の水素原子をスルホン酸基で置換したウレタン樹脂が挙げられ、分子内に、アミド基を有するポリマーとしては、例えば、アミノ樹脂系のポリマーが挙げられ、分子内に、エーテル基を有するポリマーとしては、例えば、エポキシ樹脂系のポリマーが挙げられる。
バインダーポリマーは、以上の中でもアクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂系の水分散性ポリマーであることが好ましい。
バインダーポリマーは、水溶性ポリマーまたは水分散性ポリマーを、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよいし、1種以上の水溶性ポリマーと1種以上の水分散性ポリマーとを組み合わせて使用してもよい。
(アルコキシシラン化合物の加水分解物)
アルコキシシランは、加水分解により架橋して硬化するため、粒子を表面形状層に固定するバインダー成分として作用し得る。アルコキシシラン化合物の加水分解物は、例えば、後述するアルコキシシランと、テトラアルコキシシランと、酸性(例えば、pH2〜6)の水溶液と、水溶性の硬化剤とを含むアルコキシシラン水溶液を加熱し、乾燥して、水溶液中の成分を硬化することにより得られる。
アルコキシシランとしては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシエトキシ)エトキシ〕エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−〔2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ〕プロピルウレタンが挙げられる。
バインダー成分の表面形状層中の含有量は、表面形状層の全固形分質量に対して、10質量%〜50質量%であることが好ましく、10質量%〜30質量%であることがより好ましい。バインダー成分の含有量を、10質量%以上とすることで、粒子を十分に固定することができ、50質量%以下とすることで、拡散性を上げることができる。
−粒子−
粒子は、有機粒子であってもよいし、無機粒子であってもよい。
有機粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、例えば、コロイダルシリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン等が挙げられる。
(コロイダルシリカ)
コロイダルシリカは、二酸化ケイ素またはその水和物が水に分散したコロイドであり、コロイド粒子の平均粒径が3nm〜50nmの範囲であり、4nm〜40nmの範囲であることがより好ましく、5nm〜35nmの範囲であることが最も好ましい。コロイド粒子の平均粒径を3nm以上とすることで、表面形状層形成用の塗布液の粘度が高くなることを抑制する。一方、コロイド粒子の平均粒径を50nm以下とすることで、表面形状層に入射した光が散乱しても、透明性が損なわれ難い。
粒子の平均粒径は、有機粒子については、1μm〜30μmであることが好ましく、3μm〜20μmであることがより好ましい。無機粒子については、10nm〜10μmであることが好ましく、20nm〜3000nmであることがより好ましい。
なお、表面形状層が含有する粒子の平均粒径は、粒子の体積平均粒径を指す。後述する内部散乱層中の粒子の平均粒径も同様である。
粒子は、有機粒子または無機粒子を、それぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよいし、1種以上の有機粒子と1種以上の無機粒子とを併用してもよい。光の散乱を複雑化し、より多くの光を拡散する観点からは、1種以上の無機粒子と1種以上の有機粒子とを混合して用いることが好ましい。無機粒子としてはシリカが好ましく、中でも、コロイダルシリカが好ましい。有機粒子としては、樹脂粒子が好ましく、中でも、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、及びポリスチレン樹脂粒子が好ましい。
表面形状層表面の凹凸は、光の散乱性(拡散性)をより高める観点から、表面粗さ(3次元粗さ測定における算術平均粗さ)Raが0.5以上であることが好ましい。
本発明において、表面形状層表面の表面粗さRaは、JIS B0601−1994を用いて測定される。表面形状層表面の表面粗さRaは、0.5〜10であることが好ましく、1〜7であることがより好ましい。
表面形状層中の粒子の含有量は、光の散乱性(拡散性)をより高め、表面形状層表面の表面粗さRaを0.5以上とする観点から、表面形状層の全固形分質量に対して、5質量%〜400質量%とすることが好ましく、10質量%〜300質量%とすることがより好ましい。
特に、表面形状層中の有機粒子の含有量は、光の散乱性(拡散性)をより高め、表面形状層表面の表面粗さRaを0.5以上とする観点から、表面形状層の全固形分質量に対して、50質量%〜90質量%とすることが好ましく、70質量%〜90質量%とすることがより好ましい。
また、表面散乱中のバインダーポリマーの屈折率と、表面散乱中の粒子の屈折率との差(Δn表面)は、LED光源の隠蔽性および光線透過率をより向上する観点から、0〜0.15であることが好ましい。
表面形状層の層厚は、2μm以上30μm以下であることが好ましい。厚みを2μm以上とすることで、LED光源の隠蔽性を高めることができ、厚みを30μm以下とすることで、光線透過率の低下を抑制することができる。
〔内部散乱層〕
内部散乱層は、粒子を含有する。
内部散乱層は、光が内部散乱層内に入射したときに、内部散乱層中の粒子により、主として、層内部で光を散乱ないし拡散するための層である。
内部散乱層は、さらに、本発明の効果を損なわない限度において、更に、バインダー成分、および、その他の成分を含有していてもよい。内部散乱層は、後述する支持体に隣接していてもよいが、内部散乱層に隣接する支持体は、表面形状層に隣接する支持体とは異なる支持体である。
−粒子−
内部散乱層が含有する粒子は、無機粒子であっても、有機粒子であってもよい。
無機粒子および有機粒子の、具体例及び好ましい種類は、表面形状層が含み得る粒子として説明した無機粒子および有機粒子の、具体例及び好ましい種類と同様である。
内部散乱層においても、粒子は無機粒子と有機粒子を混合して用いることが好ましい。
内部散乱層が含有する粒子の平均粒径は、有機粒子については、0.5μm〜50μmであることが好ましく、3μm〜20μmであることがより好ましい。無機粒子については、5nm〜150nmであることが好ましく、5nm〜100nmであることがより好ましい。
内部散乱層中の粒子の含有量は、光散乱性(拡散性)をより高める観点から、内部散乱層の全固形分質量に対し、30質量%〜80質量%とすることが好ましく、50質量%〜80質量%とすることがより好ましい。
−バインダー成分−
バインダー成分としては、表面形状層が含み得るバインダー成分と同様の成分、すなわち、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマー、アルコキシシラン化合物の加水分解物等を用いることができる。中でも、水溶性ポリマー及び水分散性ポリマーの少なくとも一方のバインダーポリマーを用いることが好ましい。
バインダー成分の内部散乱層中の含有量は、内部散乱層の全固形分質量に対して、20質量%〜70質量%であることが好ましく、20質量%〜50質量%であることがより好ましい。バインダー成分の含有量を、20質量%以上とすることで、粒子を十分に固定することができ、70質量%以下とすることで、拡散性を上げることができる。
なお、表面形状層がバインダーポリマーを含有する場合、内部散乱層中のバインダーポリマーと、表面形状層中のバインダーポリマーとは、同一でも異なっても良いが、光線透過率を向上するためには、表面形状層中のバインダーポリマーと、内面散乱中のバインダーポリマーとの屈折率差が、0.15以下であることが好ましい。
−熱可塑性樹脂−
内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方は、熱可塑性を有することが好ましい。すなわち、熱可塑性を有することが好ましい層は、内部散乱層または表面形状層のどちらか一方でもよいし、内部散乱層および表面形状層の両方でもよい。
既述のように、本発明の証明用光拡散シートの製造方法では、内部散乱層と、表面形状層との接着手段として、後述する接着剤を用いて接着する手段と、内部散乱層と表面形状層とを溶融接着する手段とがある。後者の溶融接着においては、サーマルプリンタ等を用いて、加熱及び加圧する方法があるが、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方が熱可塑性樹脂を含有することで、内部散乱層と表面形状層との溶融接着が行い易く、また、表面形状層表面の凹凸を埋設し易い。
内部散乱中のバインダーポリマーの屈折率と、内部散乱中の粒子の屈折率との差(Δn内部)は、LED光源の隠蔽性および光線透過率をより向上する観点から、0〜0.15であることが好ましい。
また、内部散乱層の層厚は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましい。厚みを0.1μm以上とすることで、LED光源の隠蔽性を高めることができ、厚みを20μm以下とすることで、光線透過率の低下を抑制することができる。
表面形状層及び内部散乱層の形成は、特に制限されないが、各層の構成成分を含有する層形成用塗布液を支持体上に塗布することにより行なうことが、生産効率上の観点から好ましい。
表面形状層は、たとえば、水溶性ポリマーと有機粒子と無機粒子とを含有する表面形状層形成用塗布液を支持体に塗布することにより得られ、内部散乱層は、たとえば、水分散性ポリマーと有機粒子と無機粒子とを含有する内部散乱層形成用塗布液を他の支持体に塗布することにより得られる。また、支持体の代わりに、層形成用の塗布液を仮支持体に塗布して、表面形状層ないし内部散乱層を形成し、本発明の証明用光拡散シートの製造方法に基づき光拡散シートを製造する際には、当該仮支持体を剥がし、表面形状層ないし内部散乱層を用いることもできる。
表面形状層形成用塗布液及び内部散乱層形成用塗布液(以下、まとめて「層形成用塗布液」と称することがある)は、表面形状層及び内部散乱層が含み得る構成成分と、溶媒とを混合することで調製することができる。層形成用塗布液用の溶媒としては、既述の水系溶媒が好ましく、中でも水が好ましい。
表面形状層形成用塗布液及び内部散乱層形成用塗布液は、表面形状層及び内部散乱層が含み得る既述の構成成分以外の成分を含有していてもよい。
例えば、層形成用塗布液がバインダーポリマーを含有する場合には、バインダーポリマーを架橋する架橋剤を含有させることが好ましい。層形成用塗布液が架橋剤を含むことで、層形成用塗布液の塗布により形成される層および該層と隣接する支持体または他の層との密着性が向上し易い。
架橋剤は、エポキシ系、メラミン系、オキサゾリン系、カルボジイミド系などを用いることができる。層形成用塗布液中の架橋剤の含有量は、バインダーポリマーの架橋の進行し易さの観点から、層形成用塗布液中のバインダーポリマー全固形分質量に対して、0.5質量%以上とすることが好ましく、1質量%〜50質量%とすることがより好ましい。
層形成用塗布液は、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を用いることにより、塗布液の塗布ムラを抑制して、均一な厚みの層を形成し易い。界面活性剤は特に限定されないが、脂肪族、芳香族、フッ素系のいずれの界面活性剤でもよく、また、ノニオン系、アニオン系、カチオン系のいずれの界面活性剤でもよい。
また、表面形状層ないし内部散乱層に、帯電防止機能を付与するために、層形成用塗布液に、カチオン、アニオン、ベタインなどのイオン性の帯電防止剤を含有していてもよい。なお、表面形状層ないし内部散乱層が無機粒子を含有する場合、前記無機粒子が、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモンなどの金属酸化物である場合には、当該金属酸化物粒子が帯電防止機能を有し得る。
内部散乱層を、光拡散シートの最外層とする場合には、内部散乱層に表面特性、特に摩擦係数を制御するために、内部散乱層形成用塗布液にワックスを含有していてもよい。なお、内部散乱層が含有する粒子は、内部散乱層表面の摩擦係数を減少し得るマット剤としても作用し得る。
ここで、ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、ポリエステル系ワックス、カルナバワックス、脂肪酸、脂肪酸アマイド、金属石鹸等を使用することができる。
層形成用塗布液の塗布方法は、特に限定されないが、リバースロールコータ、グラビアコータ、バーコータ、ダイコータ、カーテンコータ等のコーティング方法が挙げられ、特にバーコータによる塗布が好ましい。
表面形状層及び内部散乱層は、各層形成用塗布液を、支持体または仮支持体に塗布した後に、塗布液により形成された塗布膜を乾燥させることにより行なう。塗布膜の乾燥方法は特に制限されるものではなく、通常使用される方法を適宜選択することができる。このとき、乾燥温度は90℃以上130℃以下とすることが好ましい。より好ましくは100℃以上120℃以下である。乾燥温度が90℃以上の場合には、乾燥が十分に行なわれるため、接着故障を起こし難い。その一方、130℃以下であることで、塗布膜を乾燥して形成される表面形状層及び内部散乱層に、ひび割れが発生しにくい。
−支持体、仮支持体−
支持体は、層形成用塗布液の被塗布体となる基板であり、層形成用塗布液の塗布により形成される層と共に光拡散シートを構成する材料となる。一方、仮支持体は、層形成用塗布液の被塗布体となる基板ではあるが、光拡散シートの製造においては、層形成用塗布液の塗布により形成される層から剥がされ、光拡散シートを構成する材料とはならない。
支持体は、光拡散シートの光線透過性の観点から、透明樹脂を含むことが好ましい。
透明樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、耐熱性ポリスチレン樹脂等が挙げられるが、光学用途に適している観点から、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。中でも、コストや機械的強度の観点からポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
仮支持体は、透明樹脂である必要は無く、着色した樹脂を用いてもよい。ただし、層形成用塗布液の塗布により形成される層との剥離性を上げるため、仮支持体表面であって、層形成用塗布液を塗布する面には、シリコーン樹脂系、ワックス類、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミドなどの剥離剤を付与しておくことが好ましい。
支持体は、光拡散シートの機械強度を向上する観点から、透明樹脂を2軸延伸して用いてもよい。ここで、2軸延伸とは、支持体の幅方向及び長手方向をそれぞれ1軸とみなして、両方向に延伸させることである。2軸延伸により、支持体の2軸での分子配向が十分に制御されるので、支持体の機械強度が向上する。延伸倍率は特に制限されるものではないが、一方向に対する延伸倍率が1.5倍以上7倍以下であることが好ましく、2倍以上5倍以下であることがより好ましい。特に、1軸方向あたりの延伸倍率を2倍以上5倍以下として2軸延伸することが好ましい。
支持体の延伸倍率を1.5倍以上とすることで充分な機械的強度を得ることができ、その一方、延伸倍率を7倍以下とすることで均一な厚みを得ることができる。
支持体の厚みは、目的に応じて任意で選べるが、光拡散シートをLED照明用途として用いる場合には、150μm以上であることが好ましい。より好ましくは、200μm以上である。光拡散シートを照明部材として用い、例えば天井に貼り付けて用いる場合は、光拡散シートが落下しても破損し難い剛性を求められることがある。このように、光拡散シートの剛性が要求される使用形態においては250μm以上とすることが好ましい。
仮支持体の厚みは、剥離性の観点から、85μm〜200μmとすることが好ましく、90μm〜150μmとすることがより好ましい。
〔接着剤〕
表面形状層と内部散乱層とを接着する手段として、表面形状層表面の凹凸部または内部散乱層表面に、接着剤を塗布して前記内部散乱層と前記表面形状層とを接着する手段(塗布接着工程)がある。塗布接着工程は、主として、表面形状層と内部散乱層とを溶融接着しない場合に行なわれるものであるが、表面形状層表面の凹凸部または内部散乱層表面に、接着剤を塗布した上で、表面形状層と内部散乱層とを溶融接着してもよい。
接着剤は、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等の公知の接着剤を用いることができる。また、東洋インキ製造社製のLIS805/LCR−901(屈折率1.5)の如き市販品を用いてもよい。
光拡散シートの接着領域(弱散乱領域)における光線透過性を上げるため、接着剤の屈折率と、内部散乱層が含有する粒子の屈折率との差は0.2以内であることが好ましい。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法では、少なくとも、上記の表面形状層、内部散乱層、及び接着剤を用いて光拡散シートを製造する。
次に、照明用光拡散シートの製造工程について、詳細に説明する。
〔溶融接着工程〕
溶融接着工程では、内部散乱層と表面形状層とを溶融接着する。内部散乱層と表面形状層とを溶融接着することで、表面形状層表面の凹凸が溶解し平坦化、または表面形状層表面の凹凸が内部散乱層によって埋設される。
内部散乱層と表面形状層との溶融接着は、例えば、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方の面に、内部散乱層及び表面形状層が溶融し得る溶剤を付与して溶融すると共に、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方を加圧することにより、内部散乱層と表面形状層とを接着することが考えられる。また、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方を加熱し、加圧することにより、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方を溶融し、内部散乱層と表面形状層とを接着する。内部散乱層及び表面形状層の加熱及び加圧は、具体的には、内部散乱層及び表面形状層の少なくとも一方の表面を、サーマルプリンタまたは熱プレスにより加熱及び加圧すればよい。
溶融接着工程によって、内部散乱層と表面形状層とが溶融接着した状態を、図1により説明する。
図1は、照明用光拡散シートの概略断面図である。図1には、支持体40と、表面形状層20と内部散乱層30と、がこの順に積層されている層構成の光拡散シート、及び光源50が示されている。表面形状層20は粒子22を含有し、粒子22により表面形状層20の表面に凹凸が形成されている。内部散乱層30は粒子32を含有している。
ここで、表面形状層20は、例えば、粒子22を含有する表面形状層形成用塗布液を、支持体40に塗布し、乾燥することにより形成される。内部散乱層30は、例えば、粒子32を含有する内部散乱層形成用塗布液を、仮支持体(図示せず)に塗布し、乾燥することにより形成され、当該仮支持体は内部散乱層30から剥離されている。
図1に示す光拡散シートは、内部散乱層30と、支持体40が密着した表面形状層20とを、内部散乱層30及び表面形状層20が向き合うように重ねた積層体の表面の一部を、例えば、サーマルプリンタまたは熱プレスで加熱および加圧して、内部散乱層30及び表面形状層20とを溶融し、かつ接着する。このとき、内部散乱層30と表面形状層20とが接着する接着領域、及び、内部散乱層30と表面形状層20とが接着しない非接着領域が形成される。
溶融接着工程によって、内部散乱層30と表面形状層20との接着界面である接着領域に位置し、粒子22により形成されていた凹凸を、内部散乱層30により埋設し、透明にする。このとき、「透明」とは、接着領域におけるヘイズが、50%〜95%であることをいう。
なお、「接着領域」とは、溶融接着工程によって内部散乱層と表面形状層とを接着した光拡散シートにおいては、内部散乱層と表面形状層との接着界面(内部散乱層が支持体を隣接する場合には、内分散乱層に隣接する支持体と表面形状層との接着界面)ならびに、該接着界面の光拡散シートの厚さ方向のシート内部及びシート表面をいう。
〔塗布接着工程〕
塗布接着工程では、表面形状層表面の凹凸及び内部散乱層の少なくとも一方に、既述の接着剤を塗布して内部散乱層と表面形状層とを接着する。表面形状層表面の凹凸に接着剤を塗布することにより、凹凸を埋設し、接着剤の上に内部散乱層を重ねることで、表面形状層表面の凹凸を透明にしつつ、表面形状層と内部散乱層とを、接着剤層を介して、接着する(「塗布接着1」ともいう)。または、接着剤は、内部散乱層に塗布して、接着剤の上に、表面形状層表面の凹凸側を重ねることにより、表面形状層表面の凹凸を透明にしつつ、表面形状層と内部散乱層とを、接着剤層を介して、接着する(「塗布接着2」ともいう)。あるいは、塗布接着1及び塗布接着2を組み合わせて、表面形状層と内部散乱層とを、接着剤層を介して、接着してもよい。
塗布接着工程によって、内部散乱層と表面形状層とが接着した状態を、図2により説明する。
図2は、照明用光拡散シートの概略断面図である。図2には、支持体40と、表面形状層20と、接着剤層60と、内部散乱層30と、がこの順に積層されている層構成の光拡散シート、及び光源50が示されている。表面形状層20は粒子22を含有し、粒子22により表面形状層20の表面に凹凸が形成されている。内部散乱層30は粒子32を含有している。
ここで、図1と同じ符号により示されている材料については、説明を省略する。
接着剤層60は、既述の接着剤を、内部散乱層30及び表面形状層20の少なくとも一方に塗布することにより形成される。塗布接着工程により、内部散乱層30と表面形状層20との接着界面である接着領域に位置し、粒子22により形成されていた凹凸を、内部散乱層30により埋設し、透明にする。なお、「透明」の定義は、図1における説明と同じであり、接着領域におけるヘイズが、50%〜95%であることをいう。
なお、「接着領域」とは、塗布接着工程によって内部散乱層と表面形状層とを接着した光拡散シートにおいては、接着剤層と表面形状層との接着界面、並びに該接着界面の光拡散シートの厚み方向のシート内部及びシート表面をいう。
図2に示される光拡散シートでは、表面形状層20と、接着剤層60と、内部散乱層30とが積層し、接着剤層60を介して表面形状層20と内部散乱層30とが接着した接着領域と、表面形状層20上に接着剤層60が形成されていない為に表面形状層20と内部散乱層30とが接着しない非接着領域が形成される。非接着領域には、表面形状層20と、接着剤層60と、内部散乱層30とで囲まれた空隙が形成される。
図1に示す光拡散シートにおいても、図2に示す光拡散シートにおいても、表面形状層20と内部散乱層30とが接着している接着領域の表面形状層20表面の凹凸は、内部散乱層30ないし接着剤で埋設され、透明になるため、光の散乱性(拡散性)が弱まり、弱散乱領域となる。一方、表面形状層20と内部散乱層30とが接着しない非接着領域の表面形状層20表面の凹凸は、埋設されずに残存するため、光散乱(光拡散)機能を発現し、強散乱領域となる。
なお、図1に示す光拡散シートにおいても、図2に示す光拡散シートにおいても、光源50は、光拡散シートの支持体40側に位置し、光拡散シートの支持体40側を照射しているが、光源の位置は特に制限されず、光拡散シートの内部散乱層30側に配置し、光拡散シートの内部散乱層30側に光を照射してもよい。光線透過性および光源隠蔽性の観点からは、光源50の位置は、光拡散シートの支持体40側に位置し、光拡散シートの支持体40側を照射することが好ましい。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法では、強散乱領域となる非接着領域は、後述するパターンA状に表面形状層上に形成される。
次に、強散乱領域となる非接着領域の形成パターン分布であるパターンAについて詳細に説明する。
本発明において、パターンAとは、表面形状層の凹凸を有する表面上に、少なくとも2つの面積の異なる非接着領域を有し、照明用光拡散シートと発光ダイオード(LED)光源との距離が最短となる表面形状層上の一点を含む領域に最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点から離れるに従って、表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターン分布をいう。
パターンAについて、図3を用いて説明する。
図3は、パターンAを説明するための照明用光拡散シートの概略断面図である。
図3には、支持体40と、表面形状層24と、接着剤層60と、内部散乱層30と、がこの順に積層されている層構成の光拡散シート、及び光源50が示されている。図3に示す光拡散シートの層構成は、図2に示す光拡散シートの層構成と同じである。すなわち、のうち、表面形状層24は、図2における表面形状層20と同じであるが、光拡散シートと光源50との位置関係や、非接着領域の位置関係を説明する上での便宜上、粒子を省いて記載してある。
図3には、表面形状層24の凹凸を有する表面上に、4つの面積の異なる非接着領域を有している。当該4つの面積の異なる非接着領域は、図3では、光拡散シートの幅方向の長さが異なる領域として把握される。図3に示される4つの非接着領域は、左側から順に、表面形状層24の凹凸を有する表面上に、任意の一点P、Q1、Q2、及びQ3を有する。図3において、Pを含む非接着領域、Q1を含む非接着領域、Q2を含む非接着領域、及びQ3を含む非接着領域は、この順に、光拡散シートの幅方向の長さが小さくなっており、これは、各非接着領域の面積が、この順に小さくなっていることを示す。
LED光源50は、光拡散シートの支持体40側に位置し、LED光源50から照射される光により支持体40が照らされている。LED光源50と光拡散シートとの距離は、LED光源50の発光面と、表面形状層24の凹凸を有する表面とを平行になるように配置したとき、表面形状層24の凹凸を有する表面上の一点(例えば、P)の、表面形状層24の凹凸を有する表面に垂直下側(支持体40側)に、光源50が位置するとき、最短となると考えられる。すなわち、表面形状層24の凹凸を有する表面上の一点Pと光源50の発光面の任意の点とを結ぶ直線が、表面形状層24の凹凸を有する表面または光源50の発光面と略直交するとき、表面形状層24の凹凸を有する表面上の一点Pと光源50との距離Lは最短となると考えられる。このとき、LED光源50と光拡散シートとの距離は、最短となると考えられる。
本発明におけるパターンAで形成される非接着領域は、光拡散シートとLED光源との距離が最短となる表面形状層24上の一点(図3ではP)を含む表面形状層24表面上の領域に、最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点(P)から離れるに従って、表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターンによって、非接着領域が配置される。
つまり、前記一点(P)と、表面形状層上の他の一点(図3では、Q1、Q2、及びQ3)との距離が大きいほど、表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなる。
Pから離れた表面形状層24表面上に位置するQ1には、Pを含む非接着領域よりも小さな面積の非接着領域を形成し、PとQ1との距離よりも大きな距離に位置するQ2には、Q1を含む非接着領域よりも小さな面積の非接着領域を形成する。PとQ2との距離よりも大きな距離に位置するQ3には、Q2を含む非接着領域よりも小さな面積の非接着領域を形成する。
次に、光拡散シートの上面(光源が光拡散シートを照らす面とは反対の面)から見たときの、パターンAによる非接着領域ないし接着領域の配置例を、図4と図5を用いて説明する。
図4及び図5は、接着領域と非接着領域の配置例を示す表面形状層の概略上面図である。図4は、非接着領域(強散乱領域)26a〜26cと、接着領域(弱散乱領域)34と、光源の存在位置52を示す。図5は、非接着領域(強散乱領域)28a〜28dと、接着領域(弱散乱領域)34と、光源の存在位置54を示す。
図4における光源は、白熱灯の如き点形状の光源(点光源)であり、図5における光源は、蛍光管の如き線形状の光源(線光源)である。
図4に示す表面形状層は、点光源と光拡散シートとの距離が最短となる位置に最も大きな面積の非接着領域26aを有し、点光源の存在位置52から離れた場所に、非接着領域26aよりも小さな面積の非接着領域26bを配置している。そして、非接着領域26bよりも点光源の存在位置52から離れた位置に、非接着領域26bよりも小さな面積の非接着領域26cを配置している。
図4では、非接着領域26bと同じ面積を有する7つの非接着領域を、非接着領域26bと共に、非接着領域26aを中心に、円を描くように配置している。非接着領域26cについても同様である。
図5では、線光源と最短となる表面形状層表面上に、線光源に対応するように線状に3つの非接着領域28aを配置している。
非接着領域28aよりも小さな面積の非接着領域28bは、線光源の存在位置54から離れた場所に配置している。そして、非接着領域28bよりも線光源の存在位置54から離れた場所に、非接着領域28bよりも小さな面積の非接着領域28c1を配置している。さらに、非接着領域28c1よりも線光源の存在位置54から離れた場所に、非接着領域28c1よりも小さな面積の非接着領域28d1を配置している。
また、本発明においては、非接着領域28a、28b、28c1、及び28d1の面積関係のように、2つ以上の面積の異なる非接着領域が、パターンA状に形成された面積関係を有していればよく、次のような非接着領域28c2や、非接着領域28d2を有していてもよい。
すなわち、表面形状層表面上には、非接着領域28c1よりも線光源の存在位置54から離れた位置に、非接着領域28c1と同じ面積の非接着領域28c2を配置したり、非接着領域28d1よりも線光源の存在位置54から離れた位置に、非接着領域28d1と同じ面積の非接着領域28d2を配置してもよい。
非接着領域および接着領域の形状は特に制限されない。
図4及び図5では、非接着領域を円形状とし、非接着領域が島状、接着領域が海状の海島構造に配置されているが、非接着領域を矩形状、多角形状、または不定形状にしてもよい。また、例えば、点光源との距離が最短となる位置に非接着領域を形成し、同心円方向に、リング状の連続した接着領域と、リング状の連続した非接着領域とを交互に配置してもよい。光源が線光源である場合には、線光源との距離が最短となる位置に矩形の非接着領域を形成し、連続した矩形の接着領域と、連続した矩形の非接着領域とを、ストライプ状に交互に配置してもよい。同心円方向に、リング状の連続した接着領域と、リング状の連続した非接着領域とを交互に配置されたパターンは、具体的には、例えば、図6に示すパターン分布が挙げられる。図6の詳細は後述する。
本発明の照明用光拡散シートの製造方法では、上記のパターンA状に、非接着領域と、接着領域とが配置されるように、表面形状層表面の凹凸を接着剤ないし内部散乱層により埋設する。
上記構成の本発明の照明用光拡散シートの製造方法は、光線透過性に優れつつ、光源の存在位置をわかりにくくする光源の隠蔽性に優れる光拡散シートを、容易に製造することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<内部散乱層シートの形成>
厚み100μmのPETフィルムを支持体として用意し、支持体表面に、ワイヤーバーを用いて下記内部散乱層形成用塗布液を塗布し、130℃のオーブンで2分間加熱し、塗布液の成分を硬化して、内部散乱層シートを得た。得られた内部散乱層シートの各表面上の3点を任意に選択し、内部散乱層シートの層厚を段差計〔Dektak Veeco社製〕により測定したところ、内部散乱層シートの平均層厚は2μmであった。
−内部散乱層形成用塗布液の調製−
下記成分を混合して内部散乱層形成用塗布液を調製した。
・蒸留水 80部
・界面活性剤 5部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
・有機粒子(シリカ被覆メラミン粒子、平均粒径2μm) 201部
〔日産化学工業社製、オプトビーズ2000M、屈折率1.65〕
・無機粒子(シリカ粒子分散液、平均粒径10nm〜20nm) 333部
〔日産化学工業社製、スノーテックスC、固形分20%〕
・水分散性ポリマー(熱可塑性ポリウレタン樹脂、固形分33%)368部
〔DMS NeoResins Inc.製、NeoRez R−600〕
・架橋剤 12部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2、固形分40%〕
<表面形状層シートの形成>
厚み100μmのPETフィルム(屈折率1.67)を支持体として用意した。
支持体表面に、ワイヤーバーを用いて下記表面形状層形成用塗布液を塗布し、130℃のオーブンで2分間加熱し、塗布液の成分を硬化し、支持体が接着した表面形状層シートを得た。得られた表面形状層シート表面上の任意の3点において、500μmの距離で段差計〔Dektak Veeco社製〕により層厚を測定した結果、平均層厚は6μmであった。
−表面形状層形成用塗布液の調製−
・蒸留水 244部
・界面活性剤 5部
〔三洋化成工業社製、ナロアクティー CL−95〕
・有機粒子(架橋ポリスチレン粒子、平均粒径8μm) 264部
〔積水化成品工業社製、SBX−8、屈折率1.59〕
・無機粒子(シリカ粒子分散液、平均粒径10nm〜20nm) 238部
〔日産化学工業社製、スノーテックスC、固形分20%)
・水分散性ポリマー(熱可塑性ポリウレタン樹脂、固形分33%)237部
〔DMS NeoResins Inc.製、NeoRez R−600〕
・架橋剤 13部
〔日清紡社製、カルボジライトV−02−L2、固形分40%〕
<接着剤>
接着剤として、東洋インキ製造社製、LIS805/LCR−901(屈折率1.5)を用意した。
<照明用光拡散シートの製造>
上記のようにして作製した表面形状層シートおよび内部散乱層シートを、200mm×200mmに裁断し、実施例1および実施例2に示す方法で、表面形状層シートおよび内部散乱層シートが接着した照明用光拡散シートを製造した。詳細は次のとおりである。
〔実施例1〕
接着剤のパターンニングのために、ステンレスメッシュを織ったスクリーンにパターン作製を行い、スクリーン印刷法により、図6に示すパターン分布を塗布した。
図6には、接着領域と非接着領域が交互に形成された表面形状層シート表面が示されている。表面形状層シート表面の中心には、半径20mmの円形状の非接着領域29aが位置している。さらに、非接着領域29aの外周に帯幅2mmの接着領域36aが位置し、接着領域36aの外周に帯幅10mmの非接着領域29bが位置し、非接着領域29bの外周に帯幅2mmの接着領域36bが位置している。このように、表面形状層シート表面の中心に円形状の非接着領域があり、その外周に、帯状の輪形状の接着領域と非接着領域が形成されている。
帯状の輪形状の接着領域はいずれも帯幅が2mmである。一方、帯状の輪形状の非接着領域は、帯幅が10mmの非接着領域29bをはじめ、帯幅が5mmの非接着領域、帯幅が2mmの非接着領域が、順に、表面形状層シート表面上に位置している。つまり、帯状の輪形状の非接着領域は、表面形状層シート表面の中心部から離れるに従い、輪の帯幅が小さくなっている。最外周には、帯幅が最も小さい帯幅1mmの非接着領域29cが位置している。非接着領域29cの外周と表面形状層シート外周との間の領域は、接着領域36cが形成されている。
次に内部散乱層シートに、作製したスクリーンを配置して、接着剤のパターンを転写し、層厚が10μmの接着剤層を形成した。接着剤を転写した内部散乱層シートを、オーブンを用いて100℃で5分乾燥した。
さらに内部散乱層シートの接着剤層が形成されている面に、表面形状層シートの凹凸表面(表面形状層表面のうち、支持体と隣接していない表面)を張り合わせて、0.4Mpaの圧力をかけてラミネートした。
以上のようにして、光拡散シート1を製造した。
なお、光拡散シート1の層構成(接着領域)は、光源側から順に、支持体、表面形状層、接着剤層、支持体、及び内部散乱層が積層された構成である。
〔実施例2〕
パターンプレス用の金型用アルミ板(5mm厚)を、NC旋盤を用いて切削して、図6に示すパターン分布の凹凸を作製した。なお、接着領域および非接着領域の位置は、実施例1の位置と同じである。
作製した金型をホットプレス機に設置し、表面形状層シート表面の凹凸側と、内部散乱シート2とを重ね合わせ、120℃で、プレス面積換算で0.4Mpaで、表面形状層シートと内部散乱シート2とを溶融接着した。
このようにして光拡散シート2を製造した。
なお、光拡散シート2の層構成(接着領域)は、光源側から順に、支持体、表面形状層、支持体、および内部散乱層が積層された構成である。
〔比較例1〕
内部散乱層シートを、比較例1の光拡散シートとした。
なお、内部散乱層シートの層構成は、光源側から順に、支持体および内部散乱層が積層された構成である。
<表面形状シートの接着領域のヘイズおよび光線透過率>
光拡散シート1、および光拡散シート2の接着領域のヘイズを、日本電色社製、NDH−5000により測定した。また、光拡散シート1、および光拡散シート2の接着領域の光線透過率を、日本電色社製、NDH−5000により測定した。接着領域の測定には、実施例1と実施例2それぞれにおいての内部散乱層シート(比較例1)の代わりに、表面形状シート(参考例1)の凹凸面全面に厚み100μmのPETフィルムを張り合わせて透明化したシートを用いて測定した。
なお、ヘイズおよび光線透過率の測定は、各シートの支持体側にLED光源の光を照射して行なった。
結果を表1に示す。
<光源隠蔽性>
LED照明(東芝ライテック社製、LEDL−03001W)のレンズプリズムを除去した機器に、内部散乱層シート、光拡散シート1、および光拡散シート2を挿入して比較実験を行った。照明機器のLED2個を残して各光拡散シートでLEDをマスクし、それぞれの拡散シートを挿入したときの光源隠蔽性をカメラで撮影して評価した。なお、光拡散シートは、いずれも支持体側をLED光源に向けた。
撮影画像のプロファイルから、図7及び図8に示されるプロット図が得られた。図7及び図8に示されるプロット図において、縦軸は光線透過率の相対強度であり、横軸は拡散シート表面の位置の相対距離を示す。
図7は、市販の拡散シートを用いて評価したときのプロット図であり、図8は、光拡散シート1を用いて評価したときのプロット図である。
図7に示される2つのピークは、LED光源の位置に対応する拡散シート表面の光線透過率が大きいことを示し、2つのLED光源の間は、光線透過率が大きく下がっている。図8に示されるプロット図では、2つのピーク間も光線透過率があまり下がらず、面内均一性を実現した。このように、実施例の光拡散シートは、Peak to Valleyの割合が65%から14%に減少し、隠蔽性が向上している事を確認した。なお、Peak to Valleyは、2つのピークのうち最も大きい光線透過率の数値を「山」といい、2つのピークに挟まれる領域のうち最も小さい光線透過率の数値を「谷」というとき、「(山−谷)/山 」の式から計算される。
表2に、内部散乱層シート、光拡散シート1、および光拡散シート2についてのPeak to Valleyを示す。
表1と表2からわかるように、実施例の光拡散シートは光源隠蔽性に優れ、光線透過性及びシートの製造容易性にも優れた。
20 表面形状層
22 粒子
24 表面形状層
26 非接着領域(強散乱領域)
28 非接着領域(強散乱領域)
29 非接着領域(強散乱領域)
30 内部散乱層
32 粒子
34 接着領域(弱散乱領域)
36 接着領域(弱散乱領域)
40 支持体
50 光源
60 接着剤層

Claims (5)

  1. 発光ダイオード光源から発せられる光を拡散する照明用光拡散シートの製造方法であって、
    表面に凹凸を有する表面形状層の前記凹凸を、粒子を含有する内部散乱層と前記表面形状層とを溶融接着する溶融接着工程、または、前記凹凸及び前記内部散乱層の少なくとも一方に接着剤を塗布して前記内部散乱層と前記表面形状層とを接着する塗布接着工程により、下記パターンA状に埋設し、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着する接着領域と、前記表面形状層と前記内部散乱層とが接着しない非接着領域とを形成すると共に、前記接着領域におけるヘイズを、50%〜95%とする照明用光拡散シートの製造方法。
    パターンA:
    前記表面形状層の前記凹凸を有する表面上に、少なくとも2つの面積の異なる非接着領域を有し、前記照明用光拡散シートと前記発光ダイオード光源との距離が最短となる前記表面形状層上の一点を含む領域に最も大きな面積の非接着領域を有し、前記一点から離れるに従って、前記表面形状層上の非接着領域の面積が小さくなるパターン分布。
  2. 前記塗布接着工程により前記表面形状層と前記内部散乱層とを接着するときには、前記内部散乱層が含有する粒子の屈折率と、前記接着剤の屈折率との差が0.2以内である請求項1に記載の照明用光拡散シートの製造方法。
  3. 前記内部散乱層及び前記表面形状層の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含む請求項1または請求項2に記載の照明用光拡散シートの製造方法。
  4. 前記溶融接着工程は、前記表面形状層と前記内部散乱層とを、加熱および加圧することにより行なう請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の照明用光拡散シートの製造方法。
  5. 前記加熱および加圧は、ホットプレスまたはサーマルプリンタにより行う請求項4に記載の照明用光拡散シートの製造方法。
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