JP2014052595A - 光拡散シート - Google Patents

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博 多喜
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浩一 村田
Mitsuharu Nakatani
充晴 中谷
Yohei Yamaguchi
洋平 山口
Kaoru Sawada
薫 澤田
Harunobu Kuroiwa
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Abstract

【課題】基材の生産性が良く、これらの光学特性及び物性を両立させた、ポリエステルフィルムを基材とした光拡散シートを提供することである。
【解決手段】5000〜30000nmのリタデーションを有するポリエステルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有するヘーズが80%以上であることを特徴とする光拡散シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示装置のバックライトに使用する、拡散シートに関する。詳しくは、輝度が良好で、色斑がなく、耐熱性等の物性が良好な拡散シートであり、ポリエステルフィルムを基材フィルムとして使用したものに関する。
パソコン、液晶テレビ、スマートホン、タッチパッド等の液晶表示装置では、液晶自体は発光しないために液晶表示画面を裏面側から照射するバックライトが設けられる。このバックライトは、液晶表示画面全体が均一に照射されるように、サイドライト型もしくは直下型の面光源装置等があり、近年は薄型化に適したサイドライト型が主流となっている。
上記サイドライト型の面光源装置は、導光板と、この導光板の両側の光入射端面に配設される冷陰極管(CCFL)またはLED等の光源と、導光板の裏面から出射しようとする光を反射するために導光板の裏面側に配設される反射板と、導光板の出射光面から出射される光を拡散させ、照射面の輝度を均一にする光拡散シートと、光拡散シートを通過した光が正面方向に集まるように光拡散シート上に配設される集光シートとを備えている。
このような面光源装置では、光源からの光が導光板の光入射端面から入射し、この入射光が導光板の全体に均一に伝播して出射光面全体から出射する。そして光拡散板によって拡散され、さらに集光シートによって集光されて、集光シートの上側に配設される液晶表示画面が均一に照射されるようになっている。
これら拡散シートとして耐熱性及び機械特性の優れたポリエステルフィルムを基材とした物が多く使用されている。これらのポリエステルフィルムを用いた光学製品において、明るく鮮明な画像を得るために、光学用フィルムとして用いられる基材フィルムについては、その使用形態から、透明性が良好であり、かつ画像に影響を与える異物や傷等の欠陥がないことが必要である。また、基材フィルムを透過する光の偏光状態により、フィルム自体の持つリタデーション由来の発色不良または光線透過率の低下すなわち輝度の低下を生じるという問題がある。(例えば、特許文献1(特開2008−145883)及び特許文献2(特開2004−101641)参照)
従来、拡散シート用途に使用されているポリエステルフィルムは、通常、シート状に溶融押出し、急冷固化して得た無定形シートを縦方向および横方向に延伸し、熱処理を行って得られるため、リタデーションが生じる。このことから、リタデーションが小さいポリエステルフィルムを作成することは同時二軸延伸等の製造工程が必要であり、生産性または耐熱性等の物性で問題がある。(例えば、特許文献3(特開2004−277524)参照)
そのため、リタデーション由来の発色不良を抑えた2000〜4500のリタデーションのポリエステルフィルムを基材とした拡散シートが提案されるにすぎない(例えば、特許文献4(特開2007−191527)参照)
特開2008−145883号公報 特開2004−101641号公報 特開2004−277524号公報 特開2007−191527号公報
上記の様に、リタデーションの小さいポリエステルフィルムを基材とした拡散シートが光学特性的に好ましいが、耐熱性等の物性と両立させることが困難であり、基材の生産性の点からも課題である。そのため、本発明の課題は、基材の生産性が良く、これらの光学特性及び物性を両立させた、ポリエステルフィルムを基材とした光拡散シートを提供することである。
本発明者は、リタデーションが比較的大きいポリエステルフィルムを基材として用いた光拡散シートの光学特性の向上について鋭意検討を行なった。その結果、特定の構造を有する拡散層(ビーズコート層)かつリタデーションが高い基材フィルムにより、光学特性が向上することを見出した。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)に係る発明である。
(1)
5000〜30000nmのリタデーションを有するポリエステルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有する、ヘーズが80%以上であることを特徴とする光拡散シート。
(2)
前記基材ポリエステルフィルムの面方向のリタデーション(Re)と厚さ方向のリタデーション(Rth)の比(Re/Rth)が0.70〜1.25であることを特徴とする(1)に記載の光拡散シート。
(3)
白色LEDを光源としたバックライト部材に使用することを特徴とする(1)又は(2)に記載の光拡散シート。
本発明の光拡散シートを液晶表示装置のバックライトに使用することにより、色斑等の欠点なく、輝度を向上させることができる。また、光拡散シートは、薄膜化に適した機械的強度及び耐熱性を備えている。
一般に、液晶パネルは、バックライト、後面モジュール、液晶セルおよび前面モジュールから構成されている。後面モジュールおよび前面モジュールは、一般に、透明基板と、その液晶セル側表面に形成された透明導電膜と、その反対側に配置された偏光板とから構成されている。また、バックライトは、液晶表示画面全体が均一に照射されるように、サイドライト型もしくは直下型の面光源装置等があり、近年は薄型化に適したサイドライト型が主流となっている。
上記サイドライト型の面光源装置は、導光板と、この導光板の両側の光入射端面に配設される冷陰極管(CCFL)またはLED等の光源と、導光板の裏面から出射しようとする光を反射するために導光板の裏面側に配設される反射板と、導光板の出射光面から出射される光を拡散させ、照射面の輝度を均一にする光拡散シートと、光拡散シートを通過した光が正面方向に集まるように光拡散シート上に配設される集光シートとを備えている。
本発明の光拡散シートは前述の構成に使用されるものであるが、特にこの構成に限定されるものではなく、また、直下型の面光源装置にも使用することができる。
本発明では、液晶表示装置のバックライト光源として冷陰極管(CCFL)やLED等の光源を使用できるが、特に光源として白色発光ダイオード(白色LED)を用いることが好ましい。本発明において、白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光、もしくは紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子や有機発光ダイオード(Organic light−emitting diode:OLED)のことである。蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系の黄色蛍光体やテルビウム・アルミニウム・ガーネット系の黄色蛍光体等がある。なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有しているとともに発光効率にも優れるため、本発明のバックライト光源として好適である。なお、ここで発光スペクトルが連続的であるとは、少なくとも可視光の領域において光の強度がゼロとなる波長が存在しないことをいう。また、本発明の方法により消費電力の小さい白色LEDを広汎に利用可能になるので、省エネルギー化の効果も奏することが可能となる。
光拡散シートはポリカーボネート、アクリル、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂フィルムも基材として使用されるが、本発明の光拡散シートは、5000〜30000nmのリタデーションを有するポリエステルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有し、ヘーズが80%以上であることを特徴とする。
本発明の光拡散シートにより輝度が向上する機構の詳細は不明であるが、以下のように推測している。
光拡散シートの基材として、複屈折性を有するポリエステルフィルムを使用した場合、光源からの光はポリエステルフィルムを通過する際に、直線偏光の振動方向によって直交する直線偏光成分で伝播速度が異なるので、直交する直線偏光成分の間には位相差が生じる。そのため、振幅方向により波長による乱れが生じ、透過した光はポリエステルフィルムの複屈折と厚さの積であるリタデーションによる干渉色を示す。
しかしながら、基材のリタデーションがある程度高くかつその上の拡散層の拡散性が高いと、基材からの干渉色スペクトルが拡散層で反射または散乱されることにより、色斑が認識できない程度まで波長に対して一様なスペクトルとなる。また、通常に使用される冷陰極管(CCFL)またはLED等の光源は不連続な発光スペクトルであるが、この不連続性が前述の機構によりならされるために、視感度がよい550nm付近の強度が高まり、結果として視感度に関係する輝度が向上していると推定される。
また、冷陰極管(CCFL)に対して前述の白色LEDでは、550nm領域は蛍光体による発光であり、LED自体の発光スペクトル強度より比較的低いなだらかな発光スペクトルを有する。そのため、白色LEDを光源とする本発明の光拡散シートを透過した透過光ではスペクトル強度が波長方向に分散されて、結果として冷陰極管(CCFL)に対して輝度の向上作用が増加すると考えられる。
以上のように、本発明の光拡散シートは、リタデーションの高いポリエステルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも一方の面にある特定の拡散層(ビーズコート層)を有するため、輝度向上の効果を得ることができる。また、その作用は白色LEDを光源に用いた場合、より顕著になる。
上記効果を奏するために、光拡散シートに用いられるポリエステルフィルムは、5000〜30000nmのリタデーションを有することが好ましい。リタデーションが5000nm未満では、光拡散シートとして用いた場合、本願の様に輝度の向上が特に認められない。また、5000nm未満では、フィルム上で輝度のばらつき(輝度斑)が大きくなる傾向にある。より好ましい下限値は6000nm、更に好ましい下限値は8000nm、より更に好ましい下限値は10000nmである。
一方、リタデーションの上限は30000nmである。それ以上のリタデーションを有するポリエステルフィルムを用いたとしても更なる輝度の向上効果は実質的に得られないばかりか、フィルムの厚みも相当に厚くなり、工業材料としての取り扱い性が低下するので好ましくない。
なお、本発明のリタデーションは、2軸方向の屈折率と厚みを測定して求めることもできるし、KOBRA−21ADH(王子計測機器株式会社)といった市販の自動複屈折測定装置を用いて求めることもできる。
本発明に用いられるポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを用いることができるが、他の共重合成分を含んでも構わない。これらの樹脂は透明性に優れるとともに、熱的、機械的特性にも優れており、延伸加工によって容易にリタデーションを制御することができる。特に、ポリエチレンテレフタレートは固有複屈折が大きく、フィルムの厚みが薄くても比較的容易に大きなリタデーションが得られるので、最も好適な素材である。
また、本発明の効果を妨げない範囲で、触媒以外の各種の添加剤を含有させることも好ましい様態である。添加剤として、例えば、無機粒子、耐熱性高分子粒子、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐光剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、ゲル化防止剤、界面活性剤等が挙げられる。また、高い透明性を奏するためにはポリエステルフィルムに実質的に粒子を含有しないことも好ましい。「粒子を実質的に含有させない」とは、例えば無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。
さらに、本発明の基材のポリエステルフィルムには、ビーズコート層との接着性を良好にするためにコロナ処理、コーティング処理や火炎処理等を施したりすることも可能である。
本発明においては、ビーズコート層との接着性を改良のために、基材のフィルムの少なくとも片面に、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂またはポリアクリル樹脂の少なくとも1種類を主成分とする易接着層を有することが好ましい。ここで、「主成分」とは易接着層を構成する固形成分のうち50質量%以上である成分をいう。本発明の易接着層の形成に用いる塗布液は、水溶性又は水分散性の共重合ポリエステル樹脂、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂の内、少なくとも1種を含む水性塗布液が好ましい。これらの塗布液としては、例えば、特許第3567927号公報、特許第3589232号公報、特許第3589233号公報、特許第3900191号公報、特許第4150982号公報等に開示された水溶性又は水分散性共重合ポリエステル樹脂溶液、アクリル樹脂溶液、ポリウレタン樹脂溶液等が挙げられる。
易接着層は、前記塗布液を縦方向の1軸延伸フィルムの片面または両面に塗布した後、100〜150℃で乾燥し、さらに横方向に延伸して得ることができる。最終的な易接着層の塗布量は、0.05〜0.20g/mに管理することが好ましい。塗布量が0.05g/m未満であると、得られるビーズコート層との接着性が不十分となる場合がある。一方、塗布量が0.20g/mを超えると、耐ブロッキング性が低下する場合がある。ポリエステルフィルムの両面に易接着層を設ける場合は、両面の易接着層の塗布量は、同じであっても異なっていてもよく、それぞれ独立して上記範囲内で設定することができる。
易接着層には易滑性を付与するために粒子を添加することが好ましい。微粒子の平均粒径は2μm以下の粒子を用いることが好ましい。粒子の平均粒径が2μmを超えると、粒子が被覆層から脱落しやすくなる。易接着層に含有させる粒子としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、アルミナ、タルク、カオリン、クレー、リン酸カルシウム、雲母、ヘクトライト、ジルコニア、酸化タングステン、フッ化リチウム、フッ化カルシウム等の無機粒子や、スチレン系、アクリル系、メラミン系、ベンゾグアナミン系、シリコーン系等の有機ポリマー系粒子等が挙げられる。これらは、単独で易接着層に添加されてもよく、2種以上を組合せて添加することもできる。
また、塗布液を塗布する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、リバースロール・コート法、グラビア・コート法、キス・コート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法などが挙げられ、これらの方法を単独であるいは組み合わせて行うことができる。
なお、上記の粒子の平均粒径の測定は下記方法により行う。
粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(最も離れた2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。
本発明の光拡散シートの基材であるポリエステルフィルムは、一般的なポリエステルフィルムの製造方法に従って製造することができる。例えば、ポリエステル樹脂を溶融し、シート状に押出し成形された無配向ポリエステルをガラス転移温度以上の温度において、ロールの速度差を利用して縦方向に延伸した後、テンターにより横方向に延伸し、熱処理を施す方法が挙げられる。
本発明の光拡散シートの基材であるポリエステルフィルムは5000〜30000nmのリタデーションを有すれば一軸延伸フィルムであっても、二軸延伸フィルムであってもよい。
基材であるポリエステルフィルムのリタデーション(面内リタデーション)と厚さ方向のリタデーション(Rth)との比が特定の範囲に収まるように制御することで、観察角度による輝度の変化を小さくできることを見出した。厚さ方向位相差は、フィルムを厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△Nxz、△Nyzにそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られる位相差の平均を意味する。面内リタデーションと厚さ方向リタデーションの差が小さいほど、観察角度による複屈折の作用は等方性を増すため、観察角度によるリタデーションの変化が小さくなる。そのため、観察角度による輝度の変化が小さくなると考えられる。
ポリエステルフィルムのリタデーションと厚さ方向リタデーションの比(Re/Rth)は、好ましくは0.70以上、より好ましくは0.80以上である。上記リタデーションと厚さ方向リタデーションの比(Re/Rth)が大きいほど、複屈折の作用は等方性を増し、観察角度による輝度の変化が生じ難くなる。
一方、ポリエステルフィルムのリタデーションと厚さ方向リタデーションの比(Re/Rth)は、好ましくは1.25以下、より好ましくは1.00以下である。観察角度による輝度の変化を抑制するためには、上記リタデーションと厚さ方向位相差の比(Re/Rth)が大きい方が好ましいが、1.25より大きくするとフィルム自体の機械的強度が低下するため好ましくない。
基材であるポリエステルフィルムの製膜条件を具体的に説明すると、縦延伸温度、横延伸温度は80〜130℃が好ましく、特に好ましくは90〜120℃である。縦延伸倍率は1.0〜3.5倍が好ましく、特に好ましくは1.0倍〜3.0倍である。また、横延伸倍率は2.5〜6.0倍が好ましく、特に好ましくは3.0〜5.5倍である。リタデーションを上記範囲に制御するためには、縦延伸倍率と横延伸倍率の比率を制御することが好ましい。縦横の延伸倍率の差が小さすぎるとリタデーション高くすることが難しくなり好ましくない。また、延伸温度を低く設定することもリタデーションを高くする上では好ましい対応である。続く熱処理においては、処理温度は100〜250℃が好ましく、特に好ましくは180〜245℃である。
リタデーションの変動を抑制する為には、フィルムの厚み斑が小さいことが好ましい。延伸温度、延伸倍率はフィルムの厚み斑に大きな影響を与えることから、厚み斑の観点からも製膜条件の最適化を行う必要がある。特にリタデーションを高くするために縦延伸倍率を低くすると、縦厚み斑が悪くなることがある。縦厚み斑は延伸倍率のある特定の範囲で非常に悪くなる領域があることから、この範囲を外したところで製膜条件を設定することが望ましい。
ポリエステルフィルムの厚み斑は5.0%以下であることが好ましく、4.5%以下であることがさらに好ましく、4.0%以下であることがよりさらに好ましく、3.0%以下であることが特に好ましい。
前述のように、ポリエステルフィルムのリタデーションを特定範囲に制御する為には、延伸倍率や延伸温度、フィルムの厚みを適宜設定することにより行なうことができる。例えば、延伸倍率が高いほど、延伸温度が低いほど、フィルムの厚みが厚いほど高いリタデーションを得やすくなる。逆に、延伸倍率が低いほど、延伸温度が高いほど、フィルムの厚みが薄いほど低いリタデーションを得やすくなる。但し、フィルムの厚みを厚くすると、厚さ方向位相差が大きくなりやすい。そのため、フィルム厚みは後述の範囲に適宜設定することが望ましい。また、リタデーションの制御に加えて、加工に必要な物性等を勘案して最終的な製膜条件を設定する必要がある。
ポリエステルフィルムの厚みは任意であるが、15〜300μmの範囲が好ましく、より好ましくは20〜250μmの範囲である。15μmを下回る厚みのフィルムでも、原理的には5000nm以上のリタデーションを得ることは可能である。しかし、その場合にはフィルムの力学特性の異方性が顕著となり、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下する。特に好ましい厚みの下限は25μmである。一方、基材のフィルムの厚みの上限は、300μmを超えると光拡散シートの厚みが厚くなりすぎてしまい好ましくない。光拡散シートの基材フィルムとしての実用性の観点からは厚みの上限は250μmが好ましい。特に好ましい厚みの上限は一般的なTACフィルムと同等程度の200μmである。上記厚み範囲においてもリタデーションを本発明の範囲に制御するために、フィルム基材として用いるポリエステルはポリエチレンテレフタレートが好適である。
本発明では、光拡散シートとして、上記の基材のポリエステルフィルムが特定のリタデーションを有するのみだけでなく、基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有し、かつその光拡散シートのヘーズが80%以上であることを特徴とする。光拡散シートのヘーズが80%未満であると、本願の様な輝度向上効果が得られないだけではなく、色斑の発現が見られるため好ましくない。よりこのより好ましい下限値は85%である。
次に、光拡散シートとして、基材ポリエステルフィルム上に、ビーズコート層を形成する方法について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ビーズコート層に用いられるバインダーとしては、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等のアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、シリコーン樹脂等の各種の樹脂が挙げられるが、アクリル系樹脂がその優れた透明性により特に好適である。
ビーズコート層に含ませるビーズとしてはアクリル系樹脂のものが用いられることが好ましいが、本効果を損なわない程度でその他樹脂系のものを併用することも可能である。その他樹脂系としてはシリコンーン樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリカ粒子、ポリエステル樹脂等の各種のものが例示される。
このようなビーズの粒径は特に限定されるものではないが、平均粒径1μm〜50μmのものが好適に用いられる。また、上記ビーズとして球状のものを使用した場合には、この球状ビーズが一種のレンズとして作用し、一層効果的な光拡散効果を持たせることができる。
前記したバインダーに適当な配合部数で上記ビーズを配合した塗布液を作製し、この塗布液を、前述のように製造された基材ポリエステルフィルムの表面に均一に塗布し、乾燥させることによって、バインダーにビーズが均一に分散されたビーズコート層が形成される。バインダーに対するビーズの配合部数は、特に限定されるものではないが、光拡散性能を考慮すれば、バインダー100重量部に対して10〜60重量部程度が好ましい。塗布方法としては、ロールコート法、ディッピング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、ラミネート法、掛け流し法等各種の方法を用いることができるが、特に限定されるものではない。
ビーズコート層の厚みは、3.5μm以上が好ましく20μm以下が好ましい。さらに好ましくは、4μm以上10μm以下である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、以下の実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
(1)リタデーション(Re)
リタデーションとは、フィルム上の直交する二軸の屈折率の異方性(△Nxy=|Nx−Ny|)とフィルム厚みd(nm)との積(△Nxy×d)で定義されるパラメーターであり、光学的等方性、異方性を示す尺度である。二軸の屈折率の異方性(△Nxy)は、以下の方法により求めた。二枚の偏光板を用いて、フィルムの配向軸方向を求め、配向軸方向が直交するように4cm×2cmの長方形を切り出し、測定用サンプルとした。このサンプルについて、直交する二軸の屈折率(Nx,Ny)、及び厚さ方向の屈折率(Nz)をアッベ屈折率計(アタゴ社製、NAR−4T、測定波長589nm)によって求め、前記二軸の屈折率差の絶対値(|Nx−Ny|)を屈折率の異方性(△Nxy)とした。フィルムの厚みd(nm)は電気マイクロメータ(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて測定し、単位をnmに換算した。屈折率の異方性(△Nxy)とフィルムの厚みd(nm)の積(△Nxy×d)より、リタデーション(Re)を求めた。
(2)厚さ方向リタデーション(Rth)
厚さ方向リタデーションとは、フィルム厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△Nxz(=|Nx−Nz|)、△Nyz(=|Ny−Nz|)にそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られるリタデーションの平均を示すパラメーターである。リタデーションの測定と同様の方法でNx、Ny、Nzとフィルム厚みd(nm)を求め、(△Nxz×d)と(△Nyz×d)との平均値を算出して厚さ方向リタデーション(Rth)を求めた。
(3)ヘーズ値
光拡散シートのヘーズ値(%)をJIS K7105に準じ、ヘイズメーター(東京電色工業社製、モデルTC−H3P)を用いて測定した。5点測定を行ない、平均値を求めた。
(4)全光線透過率
光拡散シートの全光線透過率(%)をJIS K7105に準じ、ヘイズメーター(東京電色工業社製、モデルTC−H3P)を用いて測定した。5点測定を行ない、平均値を求めた。
(5)輝度、30°輝度、輝度斑
(i)白色LED光源方式の面光源装置による輝度等
縦230×横320mmのアルミ製の筐体に日亜化学社製の白色LED光源(1Wハイパワータイプリゲル1W)縦5列×横7列で計35個を45mmピッチで、接着剤にて固定し、LED光源表面より60mmの高さの位置に、流れ方向を300mm、幅方向を200mmのサイズにした試料を固定して、RISA−COLOR/ONE−II(ハイランド社製)を用いて以下の方法で測定を行った。
100mm角の開口部を設けた黒色の遮光板により、測定部位を縦2分割、横3分割の計6分割して、また、CCDカメラと試料表面間の距離を垂直状態で1mとして、CCDカメラを試料表面に対して赤道上を移動させて輝度の角度依存性を測定した。
角度依存性はは−30°、0°、+30°でそれぞれ測定をした。
輝度の測定は、6分割部分のそれぞれの輝度データを読み取り、0度(垂直方向)の平均値と、−30度と+30度の平均値をそれぞれ0度と30度の平均輝度を求めた。
さらに、0度(垂直方向)と30度の平均輝度から輝度比(30°輝度/0°輝度)を計算した。測定は暗室で行い、光源装置は水平の状態で点灯後1時間以上放置後に測定した。
また、0度における6データの最大値、最小値及び平均値より下記式により輝度斑を求めて表示した。
輝度斑(%)=(最大値−最小値)/平均値×100
(ii)冷陰極管方式の面光源装置における輝度等
RISA−COLOR/ONE−II(ハイランド社製)を用いて測定を行った。
電通産業株式会社製の冷陰極管タイプの検査用面光源装置(発光部品番 LB350−
236及び電源部品番 SWD24−3.2A)の乳白拡散板を取り外して、この乳白拡
散板に変えて試料を設置して測定した。
それ以外は上記のLED光源方式による測定と同様に実施した。
(6)色斑
白色LED光源方式の面光源装置による輝度測定と同様に光拡散シートを設置した。この光拡散シートを目視観察し、色斑の発生有無について、以下のように判定した。
◎ : いずれの方向からも虹斑の発生無し。
○ : 斜め方向から観察した時に、一部極薄い虹斑が観察できる。
× : 斜め方向から観察した時に、明確に虹斑が観察できる。
(製造例:ポリエステル樹脂(PET(X)))
エステル化反応缶を昇温し200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部およびエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、トリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.62dl/gであり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(X)と略す。)
(製造例:接着性改質塗布液の調整)
常法によりエステル交換反応および重縮合反応を行って、ジカルボン酸成分として(ジカルボン酸成分全体に対して)テレフタル酸46モル%、イソフタル酸46モル%および5−スルホナトイソフタル酸ナトリウム8モル%、グリコール成分として(グリコール成分全体に対して)エチレングリコール50モル%およびネオペンチルグリコール50モル%の組成の水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂を調製した。次いで、水51.4質量部、イソプロピルアルコール38質量部、n−ブチルセロソルブ5質量部、ノニオン系界面活性剤0.06質量部を混合した後、加熱撹拌し、77℃に達したら、上記水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂5質量部を加え、樹脂の固まりが無くなるまで撹拌し続けた後、樹脂水分散液を常温まで冷却して、固形分濃度5.0質量%の均一な水分散性共重合ポリエステル樹脂液を得た。さらに、凝集体シリカ粒子(富士シリシア(株)社製、サイリシア310)3質量部を水50質量部に分散させた後、上記水分散性共重合ポリエステル樹脂液99.46質量部にサイリシア310の水分散液0.54質量部を加えて、撹拌しながら水20質量部を加えて、接着性改質塗布液を得た。
(製造例:ポリエステルフィルムA)
基材フィルム用原料として粒子を含有しないPET(X)樹脂ペレット100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機に供給し、285℃で溶解した。このポリマーを、ステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。
次いで、ロール法によりこの未延伸ポリエステル(PET)フィルムの両面に乾燥後の塗布量が0.32g/mになるように、上記接着性改質塗布液を塗布した後、80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度125℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に4.0倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま、温度225℃、30秒間で処理し、さらに幅方向に3%の緩和処理を行い、フィルム厚み約50μmの一軸配向ポリエステル(PET)フィルムAを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムB)
未延伸フィルムの厚みを変更することにより、厚み約100μmとすること以外は製造例:ポリエステルフィルムAと同様にして一軸配向ポリエステル(PET)フィルムBを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムC)
未延伸フィルムの厚みを変更することにより、厚み約275μmとすること以外は製造例:ポリエステルフィルムAと同様にして一軸配向ポリエステル(PET)フィルムCを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムD)
製造例:ポリエステルフィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルムを、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に3.5倍延伸した後、次いで、ロール法によりこの一軸延伸PETフィルムの両面に乾燥後の塗布量が0.08g/mになるように、上記接着性改質塗布液を塗布した後、80℃で20秒間乾燥した。この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度225℃、30秒間で処理し、さらに幅方向に3%の緩和処理を行い、フィルム厚み約100μmの一軸配向ポリエステル(PET)フィルムDを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムE)
走行方向の延伸倍率を4.0倍に変更すること以外は製造例:ポリエステルフィルムDと同様にして、フィルム厚み約100μm一軸配向ポリエステル(PET)フィルムEを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムF)
製造例:ポリエステルフィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルムを、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に3.5倍延伸した後、次いで、ロール法によりこの一軸延伸PETフィルムの両面に乾燥後の塗布量が0.08g/mになるように、上記接着性改質塗布液を塗布した後、80℃で20秒間乾燥した。この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度125℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に4.0倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま、温度225℃、30秒間で処理し、さらに幅方向に3%の緩和処理を行い、フィルム厚み約188μmの一軸配向ポリエステル(PET)フィルムFを得た
(製造例:ポリエステルフィルムG)
走行方向及び幅方向の延伸倍率をそれぞれ2.5倍、4.0倍に変更すること以外は製造例:ポリエステルフィルムFと同様にして、フィルム厚み約100μm一軸配向ポリエステル(PET)フィルムGを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムH)
未延伸フィルムの厚みを変更することにより、厚み約40μmとすること以外は製造例:ポリエステルフィルムAと同様にして一軸配向ポリエステル(PET)フィルムHを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムI)
走行方向及び幅方向の延伸倍率をそれぞれ3.8倍、3.6倍に変更すること以外は製造例:ポリエステルフィルムFと同様にして、フィルム厚み約125μm一軸配向ポリエステル(PET)フィルムIを得た。
(製造例:ポリエステルフィルムJ)
未延伸フィルムの厚みを変更することにより、厚み約355μmとすること以外は製造例:ポリエステルフィルムAと同様にして一軸配向ポリエステル(PET)フィルムJを得た。
(製造例:ビーズコート層の塗布液A)
下記に示す処方の塗布液を作成し、塗布液Aとした。
アクリルポリオール(固形分50%)……150部
(アクリディックA−807:大日本インキ化学工業社)
イソシアネート(固形分60%) …… 30部
(タケネートD11N:武田薬品工業社)
メチルエチルケトン ……200部
酢酸ブチル ……200部
アクリル樹脂粒子…… 40部
(MX−1000,平均粒子径10.0μm:綜研化学社)
(製造例:ビーズコート層の塗布液B)
下記に示す処方の塗布液を作成し、塗布液Bとした。
アクリルポリオール(固形分50%)……150部
(アクリディックA−807:大日本インキ化学工業社)
イソシアネート(固形分60%) …… 30部
(タケネートD11N:武田薬品工業社)
メチルエチルケトン ……200部
酢酸ブチル ……200部
アクリル樹脂粒子…… 50部
(エポスターMA1004,平均粒子径4.5μm:日本触媒社)
(実施例1)
ポリエステル(PET)フィルムAの片面に、塗布液Aを塗布して、160℃、60sec.の条件で乾燥及び熱硬化させて光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に示した。バックライト光源として、白色LEDを使用した場合の性能を実施例1Aとし、冷陰極管を使用した場合を実施例1Bとして表3に示す。
(実施例2)
塗布液をBに変更し、かつ塗布液の乾燥後の厚みを変更した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例3)
ポリエステル(PET)フィルムBを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例4)
ポリエステル(PET)フィルムCを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例5)
ポリエステル(PET)フィルムDを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例6)
ポリエステル(PET)フィルムEを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートはフィルムカット時に端部に若干凹凸が見られたため、取り扱い性を△と判定した。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例7)
ポリエステル(PET)フィルムFを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(実施例8)
ポリエステル(PET)フィルムGを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(比較例1)
塗布液の乾燥後の厚みを変更した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(比較例2)
ポリエステル(PET)フィルムHを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(比較例3)
ポリエステル(PET)フィルムIを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートは取り扱い上、特に問題がなく良好であった。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
(比較例4)
ポリエステル(PET)フィルムJを使用した以外は実施例1に従って光拡散シートを得た。得られた光拡散シートはカールが見られ、各種測定等において端部等を固定して取り扱う必要がった。そのため、取り扱い性を×と判定した。また、光拡散シートの作製条件を表1に、得られた光拡散シートの物性を表2に、バックライト光源として白色LEDを使用した時の性能を表3に示した。
表3からわかるように、実施例は、本願発明の構成要件を充足しており、輝度、輝度比、輝度斑、色斑の項目で、優れた特性を示した。一方、比較例1は光拡散シートのヘーズが低いため、また比較例2や3は基材ポリエステルフィルムのリタデーションが低いため、輝度、輝度比、輝度斑、色斑の項目で、実施例の特性よりも劣る結果となった。
本発明の光拡散シートを用いる液晶表示装置のバックライトは、輝度が良好であり角度による輝度変化が少なく、輝度斑も小さいものである。そのため、液晶の高輝度化、高品位化、低コスト化に寄与することが可能となり、産業上の利用可能性は極めて高い。

Claims (3)

  1. 5000〜30000nmのリタデーションを有するポリエステルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有する、ヘーズが80%以上であることを特徴とする光拡散シート。
  2. 前記基材ポリエステルフィルムの面方向のリタデーション(Re)と厚さ方向のリタデーション(Rth)の比(Re/Rth)が0.70〜1.25であることを特徴とする請求項1に記載の光拡散シート。
  3. 白色LEDを光源としたバックライト部材に使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散シート。
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